絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」前編 

521: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/16(火) 23:49:13.36 ID:fm6OYpHso

絹旗 「これは超マズイですかね」

白井 「焦りは禁物ですの」

絹旗 「うー……超もどかしいです」

ユリコ 「(゚ω゚)」カッ

絹旗 「あっ」

白井 「出てきましたの……!」

絹旗 「ユリコ、焦らずに。超焦らずに」

白井 「もう少しですの」

絹旗 「ユリコ、超もう一息ですよ」

白井 「産まれましたの、二匹目……」

絹旗 「さあ、ユリコ。ほら、ユリコ」

白井 「急かしてどうするのですか」

ユリコ 「( ・ω・)」バクッ

絹旗 「超動いてますよ、ちゃんと……」

白井 「元気な子ですの」

引用元: 絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」 

 

522: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/16(火) 23:52:40.12 ID:fm6OYpHso

ユリコ 「(・ω・)」ペロペロ

仔猫 「ピ」モゾモゾ

絹旗 「ユリコの子どもだけあって、白い部分が多いですね」

白井 「この色合いは父親の血も現れているのでしょうね」

絹旗 「あ、一匹目と押し合ってます」

白井 「産まれて数分で兄弟ゲンカとは、逞しいですわね」クスクス

絹旗 「超仲良くしなきゃダメじゃないですか」

ユリコ 「(゚ω゚)」カッ

白井 「え?」

絹旗 「も、もうですか?」

白井 「前がつっかえていたから、後続が早いのでしょうか……」

絹旗 「あるいは、ユリコも超要領を得たのかもしれません」

白井 「あ、出てきましたの……!」

絹旗 「さあ、ユリコ。この調子です」

白井 「ユリコ、もう一息ですの」

523: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/16(火) 23:56:09.65 ID:fm6OYpHso

ユリコ 「(;-ω-)」ヒーフー

絹旗 「ユリコ?」

白井 「さすがに体力を使うのでしょう」

絹旗 「超頑張ってください。もう一息ですよ」ナデナデ

ユリコ 「(;-ω・)」

白井 「ユリコ……!」

絹旗 「あ、産まれた!」

白井 「よく頑張りましたわね」

仔猫 「ピィ」バタバタ

ユリコ 「(;・ω・)」バクッ

絹旗 「わ、こいつさっきの2匹より超動いてますよ」

白井 「よほど外に出たくて仕方なかったのでしょう」

ユリコ 「(・ω・)」ペロペロ

仔猫 「ピィ」バタバタ

絹旗 「超がっついてますね」

白井 「それだけ生きようとする意志が強いということですの」

525: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/16(火) 23:59:20.14 ID:fm6OYpHso

ユリコ 「( ・ω・)=3」

絹旗 「あれ? もしかして終わりですか?」

白井 「ユリコの表情を見る限り、逼迫した感じはしませんわね……」

ユリコ 「(・ω・*)」ペロペロ

仔猫ズ 「ピーピーピー」

絹旗 「……さすが私のユリコです。超頑張りましたね」

白井 「ユリコ、お手柄でしたわね」


<ガチャ


寮監 「お前たち、夕食は……おい、どうしたんだ?」

白井 「あ、寮監」

寮監 「何があった? なぜ二人して泣いている」

絹旗白井 「「あれ?」」

絹旗 「いやいや、これは……超いつの間に」ゴシゴシ

白井 「これはお恥ずかしいところを」フキフキ

528: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/17(水) 00:03:12.92 ID:wiyVGOpQo

寮監 「?」

絹旗 「やりましたよ、産まれたんですよ!」ピャー

寮監 「なんだと!」

白井 「寮監」シー

寮監 「む、これは失礼した……」

絹旗 「年甲斐もなく」

寮監 「」ベシッ

絹旗 「ふぎゃ」

白井 「案ずるより産むが易し、とは申しますが。超安産でしたの」

寮監 「そうか、よかったな。どれ、一目だけでも」

仔猫ズ 「ピーピーピーピー」

ユリコ 「( ・ω・)ノ」

寮監 「」ズギュゥゥン

白井 (あ、確か前も……)

寮監 「……よく頑張ったな」クスッ

530: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/17(水) 00:06:43.14 ID:wiyVGOpQo


~数時間後~


絹旗 「はい、超無事産まれまして……で、こっちでやるべきことって何か」

絹旗 「あ、特にない? あ、そうですか……はい、刺激しなければいいんですね」

絹旗 「エサ? あ、エサですか。そうですね、母乳に使いますもんね……はい、超了解です」

絹旗 「はい、夜分失礼しました。では」ピッ

白井 「獣医さんはなんと?」

絹旗 「無事産まれたのなら、しばらくは超見守ってればいいそうですよ」

白井 「そうですか。仔猫にさわれるのはまだ先のようですわね」

絹旗 「ユリコの許可が下りないと超ダメかと」

白井 「ならばそれを待つといたしましょう」

絹旗 「ユリコたちの調子はどうですか?」

白井 「母子ともどもぐっすり眠っておられますの」

絹旗 「一先ずは超安心ですね……はー」ヘナヘナ

白井 「それにしても、絹旗さんの携帯鳴りっぱなしですわね」

531: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/17(水) 00:09:36.21 ID:wiyVGOpQo

絹旗 「ユリコを知る人には報告メール出しましたし」

白井 「無事産まれました、と?」

絹旗 「ええ、まあ。浜面だけは"絹旗の子か!"とフザけた返事寄越したんで、後日窒素ぱんち超確定です」

白井 「だから言葉が足りないと前にも申し上げたでしょうに……」

絹旗 「何をどう受け取れば私が子ども産んだことになるんですか。相手もいませんのに」

白井 「相手がいたとしてもこの年齢で出産は普通じゃありませんの」

絹旗 「ともかく……超ホッとしましたね」

白井 「ですわね。一時はどうなることかと」

絹旗 「これから超賑やかになりそうですね……白井さんには話してませんでしたけど」

白井 「?」

絹旗 「ユリコご懐妊の噂を聞きつけて、仔猫見せてという人がこの寮にも結構いるんですよ」

白井 「まあ、無理もないかと」

絹旗 「さっきも言いましたけど、ユリコが超許可するまでは極力ご遠慮頂きませんと」

白井 「事情を話せば分かって頂けますの」

絹旗 「だー、超めんどくせー。いちいち説明しないといけないんですか」ゴロン

白井 「飼い主の責務ですわね」クスクス

532: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/17(水) 00:11:45.49 ID:wiyVGOpQo

絹旗 「あ、そうだ。仔猫たちの名前なんですけど」

白井 「ええ。何かお考えがあるとか」

絹旗 「私、ゲームでキャラの名前決めるときとか半日以上は超悩むんですよ」

白井 「?」

絹旗 「3匹分考えるとなると、いつまでかかるやら」

白井 「それで、どうなさるおつもりで?」

絹旗 「ほら、ユリコの名前って超みんなで考えたじゃないですか」

白井 「先程そのお話もしてましたわね」

絹旗 「そこでですね、3匹いることですし」

白井 「ですし?」

絹旗 「おすし」

白井 「……」

絹旗 「え、ええと、それでですね。今回は彼女らに名前を超考えてもらおうかなって思ったんですよ」

白井 「彼女らというのは?」

絹旗 「妹ズ。シスターズです」

567: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:41:25.70 ID:OOe10n21o


~同日 ロンドン とあるアパートメント~


婚后 「♪」コポコポ


<オハヨォウ


婚后 (この声は……)クルッ

目玉 「よう」

婚后 「シェリーさん、お願いですから電話を使ってくださいな」ハァ

目玉 「こっちの方が楽なのよ」

婚后 「左様で……」

目玉 「んでさ。アンタ今日ヒマ?」

婚后 「はあ、予定はございませんが」

目玉 「よし。今日は午後から出かけるぞ」

婚后 「どちらまで?」

目玉 「ウィンザー城」

568: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:43:22.82 ID:OOe10n21o

婚后 「ウィンザー城? なぜそのようなところに」

目玉 「まあ、見物だな。あと、そこに面白いヤツがいる」

婚后 「面白い……?」

目玉 「騎士派の連中はまだ信用しきれないが、そいつは大丈夫だろ」

婚后 「?」

目玉 「あ、ゴメン。こっちの話」

婚后 「……そ、それで、どのようなお人なのですか?」

目玉 「最近、イギリスに戻ったヤツでね。その前までは学園都市に潜伏してたらしい」

婚后 「え、学園都市に?」

目玉 「ウィリアム=オルウェルって知ってるか? 今日遊びに行くヤツの名前だ」

婚后 「さて……存じませんわね」

目玉 「学園都市でカフェの真似事してたらしいわよ?」ケラケラ

婚后 「!?」

目玉 「じゃ、今日昼過ぎにそっち行くから。準備しておくようにな」シュワシュワシュワ

婚后 「……ま、まさか」

569: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:45:38.82 ID:OOe10n21o

婚后 「そうですわ。現マスターのミサワさんなら」

婚后 「……いえ」

婚后 「早合点はいけませんわね」

婚后 「それに向こうは真夜中。連絡は控えましょう」



~同日午後 タクシー車内~


シェリー 『ウィンザー城』

ドライバー 『はいよ』


  ブロロロロ...


婚后 「あの、今日お会いするウィリアムさんとはどのようなお方で?」

シェリー 「なんつうか、堅苦しいっていうか、堅物っていうのかな?」

婚后 「……」ウーン

シェリー 「どうしたのよ」

570: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:47:23.48 ID:OOe10n21o

婚后 「いえ、もしかしたらお会いしたことがあるかもと」

シェリー 「え? てことは、あの男が潜伏してたカフェに行ったってこと?」

婚后 「もしかしたら、の話ですが……」

シェリー 「正直、あのゴリラがエプロンつけてる姿とか想像できねぇんだよな」

婚后 「ゴ、ゴリラ?」

婚后 (あれ? もしや違う人?)

婚后 (先代のマスターさんはたしかにガッシリしてましたが、ゴリラという顔では……)ウーン

婚后 (むしろ精悍だったような)

シェリー 「どうだった? アイツの店」

婚后 「いえ、まだ確定ではございませんので……」

シェリー 「ま、それもそっか」

ドライバー 『おい、姉ちゃんたち。見えてきたぜ!』

婚后 「シェリーさん、あれが……?」

シェリー 「ウィンザー城だな」

婚后 「思ってたより大きいんですのね……」

571: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:49:27.89 ID:OOe10n21o


~ウィンザー城~


婚后 「まあ、なんと荘厳な……」

シェリー 「古いだけだろ」

婚后 「それで、お尋ねの方はどちらに?」

シェリー 「知らない」

婚后 「え」

シェリー 「だからこれから探すんだろ」

婚后 「こ、これだけ広い中から探すのですか!?」

シェリー 「なんとかなるわよ」

婚后 「なんとかと申されましても……せめて、手分けするとか」

シェリー 「……いや、ダメだ。ここでアンタを一人にするのは気が引ける」

婚后 「で、では、シェリーさんのあの目玉をたくさん使って」

シェリー 「こんなところでアレ使ったら私が捕まるっての」

婚后 「むう……」

572: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:50:44.90 ID:OOe10n21o

シェリー 「諦めて、素直に探すしかないってことね」

婚后 「館内放送とか」

シェリー 「諦めろっての。ほら、行くわよ」スタスタ

婚后 「あ、待ってくださいな!」



~ウィンザー城 ミドル・ウォード~


婚后 「すごい……」

シェリー 「あまりキョロキョロしてると異国人だと思われるわよ」

婚后 「異国人ですもの」

シェリー 「あ、もう開き直るのね。さてどっちから行くかな……」

婚后 「シェリーさん、あそこに見える建物は?」

シェリー 「ん? 聖ジョージ礼拝堂だな」

婚后 「まるで遺跡のようですわね」

シェリー 「古いからな」

573: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:52:37.04 ID:OOe10n21o

婚后 「ぜひ間近で見たいのですが」

シェリー 「じゃあっちから行ってみるか」

 :
 :
 :

婚后 「ここは英国の女王陛下もご滞在されると聞いておりますが」

シェリー 「年がら年中いる訳じゃないけど、いることは多いかな」

婚后 「の割には、観光客の方が多いのですね」

シェリー 「ここは結構あちこち見学解放してるからな」

婚后 「オープンなのですね」

シェリー 「まあね。って言ってる間に着いたけど」

婚后 「近くで見ると迫力がございますわね」

シェリー 「いつから頑張ってるのかしらね、こいつも」

婚后 「あの、撮影は」

シェリー 「禁止」

婚后 「」ショボン

574: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2011/08/19(金) 00:54:38.31 ID:OOe10n21o

シェリー 「さて、こっちの方にはいないっぽいな」

婚后 「あ、お尋ね人ですわね」

シェリー 「来た道戻るけど、いい?」

婚后 「ええ」

シェリー 「じゃ、いったん戻るぞ」



~ウィンザー城 アッパー・ウォード~


婚后 「入り口を境にして、左右に広がっていたのですね」

シェリー 「そ。ちなみに正規の出口は聖ジョージ礼拝堂の近くだから」

婚后 「え、それってつまり」

シェリー 「帰るときはまた戻らないとね」

婚后 「そっ、それを先に言ってくださいな」

シェリー 「いいでしょ、大して変わりゃしねぇよ」

婚后 「そうかもしれませんが、なんか損した気分ですわ」

575: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:56:32.53 ID:OOe10n21o

シェリー 「日本人ってのは細かいな」

婚后 「日本人か否かは関係ございません」

シェリー 「はいはい。で、見えてきたな」

婚后 「こちらは?」

シェリー 「ステート・アパートメント」

婚后 「ええと、つまり」

シェリー 「まあ、謁見の間だとか来賓室だとか、そんな感じだと思っとけ」

婚后 「となると、中も綺麗な造りなのでしょうね」

シェリー 「ここならいるかもね。入ってみるか」

婚后 「え? だ、大丈夫なのですか?」

シェリー 「大丈夫大丈夫」

婚后 「ですが」

シェリー 「ほら、行くぞ」スタスタ

婚后 「あ、ちょ、ちょっと!」

576: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 00:58:33.78 ID:OOe10n21o


~ステート・アパートメント~


婚后 「うわぁ……」キョロキョロ

シェリー 「やっぱこういう豪華すぎる部屋は落ち着かねぇな」ガシガシ

婚后 「なんと豪奢な」

シェリー 「アンタの実家って金持ちなんだろ? こういう部屋あるんじゃないの?」

婚后 「さすがにここまでのものはないですわよ」

シェリー 「ま、そんなもんか」

婚后 「それに金持ちといっても、世界有数の資産家である王室と比べれば庶民ですわ」


<ガチャ


侍従 「む?」

婚后 「あら?」

シェリー 「お?」

侍従 「」ペコリ

577: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 01:00:43.49 ID:OOe10n21o

婚后 「あ、あの……」

シェリー 「見つけた見つけた」

侍従 「お前はイギリス清教の」

シェリー 「今日はアンタを尋ねてきた」

侍従 「?」

婚后 「あの! 以前に何回か、お会いしたことがございませんか?」

侍従 「貴女とか?」

婚后 「学園都市のカフェで、です」

侍従 「……ああ、あの時の」

婚后 「では、やはり先代マスターさんですのね」

先代 「まさか、こんなところで再会することになろうとはな」

婚后 「驚きましたわ。ある日お店に行ったら"いなくなった"ということだったんですもの」

先代 「突然であったのは申し訳ないと思っている」

婚后 「……まあ、先代様にもご事情があったのでしょうが」

シェリー 「おい、立ち話も疲れるから。どっか座れるとこないの?」

先代 「着いてくるのである」

578: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 01:02:26.35 ID:OOe10n21o


~ウィンザー城 来賓室~


婚后 「こ、ここは国賓が使うような部屋では」

先代 「今は空いているのだから問題あるまい」

シェリー 「」ガリガリ

先代 「あの店……というか、ミサワさんは元気でやっているであるか」

婚后 「ええ、ご本人も楽しんでやっておられるようですわ」

先代 「それを聞いて安心した」

シェリー 「」フーッ

先代 「必要な書類や資金を置手紙と託して、夜逃げ同然に出てきたであるからな」

婚后 「最初はみな驚いてましたわ。あまりに突然なのですもの」

先代 「その点については重ねて詫びる」

シェリー 「でもなんで学園都市でカフェの真似事なんかしてたのよ」ガリガリ

先代 「深い理由はない」

シェリー 「ふん、どうだか」

579: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 01:04:21.76 ID:OOe10n21o

先代 「そういえば、訪問してきた客に何も出さないままであったな」ガタ

婚后 「あ、それならば」

先代 「?」

婚后 「もう一度、先代様が淹れた紅茶が飲みたいですわ」

先代 「承った。しばらく待っているのである」


<バタン


婚后 「お変わりないようで安心いたしました」ハゥ

シェリー 「はー。ホントにやってたんだ、あのゴリラがね」

婚后 「ゴリラではないかと……確かに体格はがっしりとしておいでですが」

シェリー 「だからゴリラでいいじゃん」

婚后 「ですが、顔つきは精悍ではないですか」

シェリー 「ん? ああいうのがタイプなのか?」

婚后 「そ、そういう話をしているのではなく!」

シェリー 「分かった分かった」ガリガリ

580: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 01:06:31.19 ID:OOe10n21o

婚后 「もう……勘違いされるではないですか」


<ガチャ


先代 「お待たせした」カチャカチャ

婚后 「わざわざありがとうございます」

先代 「しかし、紅茶を淹れるのと剣を振るうのは同じであるな。身体が覚えている」コポコポ

シェリー 「あ、私にも」

先代 「承った」

婚后 「まあ、いい香り」スンスン

先代 「熱いから気を付けるのである」

婚后 「」ズズ

シェリー 「あちあち」

婚后 「結構なお点前で」

先代 「これはご丁寧に」

シェリー (ミルクねぇのかな)

581: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/19(金) 01:08:34.55 ID:OOe10n21o


<ガチャ


?? 「なんだか、紅茶のいい香りにつられてやってきたぞ」

先代 「」

シェリー 「」ポカン

婚后 「?」ズズ...

?? 「ウィリアム、私にも一杯くれないか」

先代 「か、畏まった!」ガタッ

婚后 「シェリーさん、あの方は?」

シェリー 「…………女王」

婚后 「は、はい?」

シェリー 「女王陛下だよ。クイーンレグナント」

婚后 「」ブーッ

608: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:16:59.11 ID:BLR0sHjbo

婚后 「」カチコチ

シェリー 「」ガリガリ

女王 「うん、うまい」

先代 「勿体なきお言葉」

婚后 (どうしてこんなことに……)

シェリー (あ、やべ。彫りすぎた)

女王 「ところでウィリアム、こっちの大和撫子とは知り合いか?」

先代 「以前、世話になった御仁である」

婚后 「そ、そそ、そんな滅相もございません!」

女王 「まさか、嫁候補じゃあるまいな?」ニヤニヤ

先代 「それはあり得ぬ。ご安心召されよ」

シェリー 「」フーッ

婚后 (シェリーさんはいつの間にあんな隅っこに……)

女王 「お嬢さん」

婚后 「は、はいっ!」

609: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:18:49.56 ID:BLR0sHjbo

女王 「私はエリザード、英国王室で女王をやっている」

婚后 「は、ええと、えー……」

女王 「ほれ、私は名乗ったぞ。次はそっちの番だ」ホレホレ

婚后 「しっ、失礼いたしました! 日本から留学させて頂いている婚后と申します」ペコリ

女王 「んなガチガチに緊張せんでも。ウィリアム、お前がずっと怖い顔をしているからだぞ」

先代 「私のせいであるか!?」

婚后 「あ、あの……」

女王 「婚后さんとやら。今の私はプライベートだ、もっと楽にしてくれ」ガハハ

婚后 (なんという無茶振り)

先代 「陛下、あまり羽目を外しませぬよう。騎士団長の胃に穴が空きますぞ」

女王 「彼奴なら今はバッキンガムに行ってるから大丈夫だ」

先代 (何時間にも渡る愚痴を聞かされるのは私なのであるが……)

女王 「遠い異国の地から友人がきたんだぞ。今はこの貴重な時間を楽しまねばなるまい」

婚后 「友人だなんて、そんなわたくし如き」

女王 「固いことを言うな。こうしてる以上、茶のみ友達じゃないか」ケラケラ

610: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:20:54.30 ID:BLR0sHjbo

婚后 (もう頭が真っ白ですわよ……失言などしたらどうすれば)ダラダラ

女王 「ウィリアム、お代わり」

先代 「はっ」

女王 「しかし見事な黒髪だな。やはり本場物は一味違う」

婚后 「あ、ありがとうございます」

女王 「ウチの娘も黒髪なんだが、そっちはなんていうかこう、カラスの羽みたいでな」

婚后 (娘さん……ということは王女様)

先代 「たしか日本では、カラスの羽というのは誉め言葉であったな」

婚后 「ええ、烏の濡れ羽色や濡烏とも申しますわね」

女王 「そうなのか! 成程、興味深い」ウンウン

婚后 (ああ、胃が重くなってきました)

女王 「……まだちょっと表情が硬いな」

婚后 「そ、そうでしょうか?」

女王 「そうだ、ウィリアム。騎士団長にここに来るように伝えてくれないか」

先代 「あの男はバッキンガムにいるのでは?」

612: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:22:49.50 ID:BLR0sHjbo

女王 「構わんさ」

先代 「何をなさるおつもりで」

女王 「お前と二人で漫才をしてもらおうかと」

先代 「」

婚后 「」

女王 「あの日本の伝統芸を見れば、緊張もいくらか解れるだろう」ケラケラ

先代 「私にそのような芸はないのであるが……」

シェリー (見てぇ。そんで笑い飛ばしてやりてぇ)

婚后 「あっ、あのっ、そこまでして頂かなくても大丈夫ですから」

女王 「そうか? ならよいが」

先代 (助かったのである……)ハァ

女王 「よし。ならばゲームでもしようか」

婚后 「げ、ゲームですか?」

女王 「ウィリアム、アレを持ってきてくれ」

先代 「畏まった」ガタ

シェリー (極東、頑張れー)ガリガリ

615: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:24:56.96 ID:BLR0sHjbo


~1時間後~


シェリー 「」ウトウト

先代 「……」

女王 「……」ムー

婚后 「チェックメイトですわ」タンッ

女王 「あぁ、待て待て待て! 今のなし! ノーカンノーカン!」

先代 「陛下、またであるか」

女王 「ああ、くそ。どうしてこうもうまくいかんのだ」

先代 「貴女もお強いであるな」

婚后 「幼少の頃、祖父に教えられて相手をしておりましたから」

女王 「このままでは終われん。もう一局いくぞ」カチャカチャ

婚后 「お、仰せのままに」

婚后 (……なんというか、親しみやすいお人ですわね)

616: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:27:15.40 ID:BLR0sHjbo

女王 「しかしこの私相手に互角以上とは……やりおる」タンッ

婚后 「日本では、勝負は時の運とも申しますわ」トッ

女王 「運の一言で片付けられてたまるか。私はな、娘にも負けたことがないんだぞ」タン

婚后 「ご息女がおられるのですね」タッ

女王 「ああ、3人いる。もういい歳だが、私から見ればガキ同然だな」

先代 「陛下から見れば何十年経とうが、子どもであることに代わりはないのであろう」

女王 「その通り。さくっと私を超えてほしいものなのだがな」タン

婚后 「それは王室の者としての?」タッ

女王 「一国の長としての意見でもあるし、女王としての意見でもあるし、母親としての意見でもある」タンッ

婚后 「それで、ご息女に自分を超えてほしいと」タン

女王 「どいつもこいつも方向性が極端でな。あと何十年かかることやら」タッ

先代 (まあ、いましばらく時間はかかるであろうな)

女王 「まったく、引退はずぅっと先のようだ」ガハハ

婚后 (……大器、というのはこういった方のことを言うのでしょうね)

617: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:29:39.45 ID:BLR0sHjbo

女王 「ほれ、チェックメイト」タンッ

婚后 「え? あっ」

婚后 (い、いつの間に!?)

女王 「よっしゃきたぁ! 見たか! これぞ私の真の実力よぉ!」ウェーイ

先代 「陛下、はしゃぎすぎである」

女王 「勝者の特権だ、固いこと言うな」

婚后 (チェックメイトされるまで、追い詰められていることに気付かないなんて……)

婚后 「参りましたわ」ズーン

女王 「そうヘコむな。相手が悪かったんだ」ニパニパ

先代 「これより前に5連敗しているであるが」

女王 「ふん、何とでも言うがいい」

シェリー (やっと終わったか)

先代 (陛下は勝つまでやめないであるからな)

女王 「おっと、もう日が暮れ始めているか」

婚后 「あら、いつの間に」

618: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:31:58.79 ID:BLR0sHjbo

先代 「そこの。暗くなる前に帰した方が良いのではないか」

シェリー 「言われなくてもそうするわよ」

女王 「いや、今日は楽しかった。ありがとうな!」ガッチリ

婚后 「い、いえ、そんなとんでもない」

女王 「そうだ。今回の礼を用意しなければ」

婚后 「いえいえいえいえ、身に余ることです!」

女王 「そう言うな。ちょっと待ってろ。内線借りるぞ」


<あ、もしもし。私だ。


婚后 「あ、そうですわ。失礼する前に、先代様にお願いが」

先代 「なんであるか」

婚后 「ミサワさんに元気なお姿をお届けするために、記念撮影をお願い致します」スチャ

先代 「よかろう」

シェリー 「貸しな。私が撮ってやる」

婚后 「ではお願い致します。このボタンを長押しして」

620: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:33:50.50 ID:BLR0sHjbo

シェリー 「分かるっての!」

先代 「ここでよいであるか」

婚后 「ええ、よろしいかと」

女王 「あ、おい! お前ら、この私を差し置いて記念撮影とはどういうことだ!!」ドタドタ

婚后 「え? え?」

先代 (女王陛下はこういうお人なのである)ヒソヒソ

婚后 (下手に撮影しては不味いと考えて、あえて避けたのですが)

先代 (それは逆効果であるな)フッ

女王 「ウィリアム、どけ。お前はでかいから後ろでいいだろう」

先代 「畏まった」

婚后 「あ、えと……」

女王 「おい、そんな離れてるとフレームアウトするぞ」

先代 「引きで撮ればよかろう」

シェリー 「あー、いいかー。撮るぞー」

女王 「おし、来い!」


 ピ カシャッ

621: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:35:46.17 ID:BLR0sHjbo


~同日 ウィンザー城 ラウンドタワー~


婚后 「」グッタリ

シェリー 「さすがに疲れたか」ケラケラ

婚后 「ええ、まあ……シェリーさんの仰る通り、とびっきりの出会いでしたわね」

シェリー 「いや、クイーンの乱入はアクシデントよ」

先代 「陛下を歩くアクシデント扱いとは、畏れ多いであるな」

シェリー 「そこまで言ってねぇよ!」

婚后 「しかし、女王陛下……国家元首としても、一人の母親としても、大きな人物でしたわ」

先代 「会った人間はみな口を揃えてそう言うである」

シェリー 「単なるハイテンションおばさんって訳じゃないってこった」

婚后 「それにしても、いつも思うのですが」

先代 「なんであろうか」

婚后 「皆さん、日本語がお達者なのですね。英国にいるという実感が日に日に薄れていきますわ」

シェリー 「あー……そりゃあれだ。優秀な日本語講師が何人かいるからな」

シェリー (ってことにしとくか)

622: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:37:48.10 ID:BLR0sHjbo

婚后 「そうなのですか?」

先代 「関わりの多い日本人が何人かいるのは事実である」

シェリー 「日本人街って行っただろ? あそこにも何人かいるし」

婚后 「成程、道理で……」

シェリー 「ただ、えらい独創的な日本語が板についてるヤツもいるけどな」

先代 「あの女であるか」

婚后 「?」



最大主教 「くちゅんっ」



先代 「さて、そろそろ来る頃であろうが」

婚后 「まさか送迎を用意して頂けるなんて」

シェリー 「タクシー代浮いたわ」

婚后 「シェ、シェリーさんっ」

623: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:39:42.75 ID:BLR0sHjbo


<プップー


シェリー 「あ、あれね?」

婚后 「え、あれって……」

先代 「うむ。どうやら向こうの準備も出来ているようであるな」

シェリー 「よし、乗るか」

婚后 「」ポカン

先代 「道中、気を付けるように」

婚后 「あっ、今日は押しかけ同然に訪問したにも関わらず、ありがとうございました」ペコリ

先代 「何、気にすることはない」

婚后 「でもお元気な姿を見れて何よりでしたわ」

先代 「向こうに帰ったら、ミサワさんたちにもよろしく伝えてほしい」

婚后 「確かに承りました」

シェリー 「ほら、行くわよ」

婚后 「あ、はい。では失礼いたします」

先代 「うむ。壮健でな」

624: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:41:39.03 ID:BLR0sHjbo

 :
 :
 :


  ブロロロロ...


婚后 「まさか、帰りの車を用意してくださるなんて……」

シェリー 「いや、さすが高級車。快適ね」

婚后 「ロールス・ロイスなんて初めて乗りましたわ」

シェリー 「私だって初めてよ」

婚后 「これが最初で最後になるかもしれませんわね」

シェリー 「実家金持ちなんでしょう? 高級外車の一台二台ありそうだけどな」

婚后 「……そういえば、海外車はなかったような」

シェリー 「国産派なの?」

婚后 「あっ! ドイツ製のリムジンならありましたわ!」

シェリー 「十分すげぇよ」

ドライバー 「間もなく到着致します」

625: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:43:34.92 ID:BLR0sHjbo


~同日 ロンドン市内 とあるアパートメント~


<ガチャ バタン


婚后 「……」

婚后 「ふはぁ」ヘナヘナ

婚后 「ここまで神経をすり減らしたのは、今までの人生で暫定一位ですわ……」

婚后 「まさか女王陛下とチェスをすることになるなんて」

婚后 「……ですが」

婚后 「終わってみれば、いい思い出ですわ」

婚后 「」カチカチ

婚后 「女王陛下と写真を撮ったなどと……誰が信じるでしょうか」クスクス

婚后 「さて、留学も残すところあと1週間ですわね……」

婚后 「……」

婚后 「これは留学なのでしょうか……修学旅行と言った方がしっくりくるような……」

婚后 「まあ、得るものがあればよいですわね」

626: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/20(土) 23:45:50.66 ID:BLR0sHjbo


婚后 「さて、食事は」


<オーイ


婚后 「……」

目玉 「あれ? ちょっと? なんで無視してんのよ」

婚后 「電話を使ってくださいと、何度も……!」

目玉 「だってこの方が楽だし」

婚后 「……それで、どうなされたのですか」

目玉 「オルソラのやつがメシ作るから来いってさ」

婚后 「行きます!」

目玉 「食いつきすぎだろ……」

婚后 「だってオルソラさんの料理ですよ」

目玉 「気持ちは分かるけどさ。じゃ、王立芸術院まで来て。近いから大丈夫だよな?」

婚后 「ええ。今から向かいますわね」

目玉 「んじゃ、後でなー」シュワシュワシュワ

婚后 「……よしっ、急いでいくと致しましょう」タタッ


<ガチャ バタン

653: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:16:24.25 ID:4k8imQ3ko


~仔猫誕生から数日 第7学区 常盤台新寮~


絹旗 「」カチャカチャ

白井 「?」

絹旗 「」パチン

白井 「絹旗さん、先程から何をしてらっしゃいますの?」

絹旗 「これですよ、これ」

白井 「……目玉?」

絹旗 「超Webカメラですよ!」

白井 「カメラ……ああ、仔猫を観察するための」

絹旗 「ええ。私たちがいない間は寮監が様子を超見てくれるとのことなんですが」

白井 「仔猫たちのことを考えると、場所は動かせませんものね……」

絹旗 「で、こいつの超出番ってワケですよ。3つほど設置しました」

白井 「映像はどのように閲覧を?」

絹旗 「こいつです」スチャ

654: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:18:45.91 ID:4k8imQ3ko

白井 「ああ、叩き割った携帯の代わりに新調した最新型携帯電話ですのね」

絹旗 「その話はもういいんですってば!」ムキー

白井 「携帯から見れますの?」

絹旗 「説明書通りに設置はしてみたんで、超試してみましょうか」カチカチ

白井 「」ジー

絹旗 「おっ、すごい! 超見えてますよ!」

白井 「意外と鮮明ですのね」

絹旗 「あとなんか、簡単な操作ならできるっぽいですよ」ポチ


  【カメラ】<ウィーン


白井 「あら、すごい」

白井 (もっと早く知っていれば、お姉様攻略に活躍したのかも……)

白井 「でもよくこのようなガジェットをご存知でしたわね」

絹旗 「浜面と海原さんが、設置の仕方込みで超教えてくれました!」

白井 「あのお二方もお詳しいんですのね」

656: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:21:01.84 ID:4k8imQ3ko

絹旗 「あの二人は機械とかに強いですよ」

白井 「たしかに、いざというときに頼りになることもありましたわね」

絹旗 「いやしかし、これで心配で心配で授業を抜け出すということは超なくなりそうです」

白井 「母親もしっかりしてますし、大丈夫かと思いますですの」

仔猫ズ 「ミィミィミィミィミィ」

ユリコ 「(*・ω・)」

絹旗 「ユリコ、超育児疲れになったら私たちを頼ってもいいですからね」

ユリコ 「(・ω・)」オアーン


<ピンポーン♪


白井 「はい、301号室……あ、はいはい、今お開け致しますので」ポチッ

絹旗 「お、来ましたか」

白井 「部屋は3階になりますので。お待ちしておりますの」

絹旗 「大丈夫ですかね。超迷ったりとか」

白井 「迷ったりは大丈夫でしょうけど……それより心配なのは」

657: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:22:46.86 ID:4k8imQ3ko

<広ーい!きれーい!
<大体すごいにゃあ!
<こ、こら!走るな!騒ぐな!


絹旗 「……」

白井 「無理もないかと」クスクス

絹旗 「引率者もいる筈なんですがね……」


<コンコン


白井 「どうぞー」


<ガチャ


打ち止め 「こねこー!」

フレメア 「こねこー!」

絹旗 「ストップ! 超ストォォップーー!」

フレ止め 「「にゃ?」」

658: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:24:49.47 ID:4k8imQ3ko

白井 「先に説明させてくださいまし。少々デリケートな時期ですので」

ショチトル 「まあ、出産から数日しか経ってないのであれば無理もないか」

結標 「ゴメンなさい、抑えきれなかったわ」

滝壺 「すごいパワーとスピードだった」

絹旗 「若さには適いませんか」

結標 「私だって若いわよ!」

滝壺 「みさわから、抑えるときはアンテナを引っ張ればいいよって聞いてるけど」

ショチトル 「な、なにっ。試してみていいか」

打ち止め 「」ビクッ

ショチトル 「前々から、それ引っ張ったらどうなるんだろうって気になってて」

打ち止め 「こ、来ないで、って……」

結標 「やめなさいっての」グイ

ショチトル 「ぎゅぇ」

フレメア 「大体せつめー!」

絹旗 「はいはい、今しますから。ちなみに大声も超控えてください」

659: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:26:27.66 ID:4k8imQ3ko

 :
 :
 :

結標 「つまり、触るな近づくなってことね」

絹旗 「ええまぁ……ユリコに限ってないとは思うんですけど、子どもを取られると超勘違いされることも」

滝壺 「母は強しだね」

フレメア 「えー、触れないのー」

打ち止め 「ぶー」

ショチトル 「それは事前に聞いていただろう」

白井 「まだ目も開いておりませんし、仔猫を怯えさせることにもなるかと」

絹旗 「という訳なんです。超申し訳ないですが」

結標 「ま、大丈夫よ。3人とも平気よね?」

フレ止め 「「はーい」」

ショチトル 「3人ともって、私もか!?」

滝壺 「名付け親って名誉があるんだから、我慢できるよね」

結標 「でもいいの? 自分で考えなくて」

660: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:28:46.86 ID:4k8imQ3ko

絹旗 「白井さんには話したんですけど、ユリコの名前って超みんなで決めたじゃないですか」

白井 「それで、今度はそちらのみなさんに付けて頂こうって話になったんですの」

フレメア 「ねえ絹旗、こねこにゃあ」

絹旗 「さっき説明した通りですからね。今日に限っては、超見守るだけですよ」

フレメア 「らじゃー」

打ち止め 「やっと見れる」wktk

フレ止め 「「ごー」」モゾモゾ

ショチトル 「なぜ匍匐前進? そこまでしないといけないのか?」

結標 「大きい音立てなければいいんでしょ?」

白井 「い、一応掃除はこまめにしてますが、お召し物が汚れますので」ワタワタ

滝壺 「」ソローリ

フレ止め 「「」」ソー...

ユリコ 「( ・ω・)?」

仔猫ズ 「」スピー

フレメア 「大体モガッ」

打ち止め (フレメア、しー)ヒソヒソ

661: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:30:41.91 ID:4k8imQ3ko

滝壺 「わ、ちっちゃい」キラキラ

結標 「一番可愛い時期かもね」

絹旗 「何言ってんですが。ずっと超可愛いですよ」

ショチトル 「……お持ち帰り」

絹旗 「超ダメです」

結標 「でも、ユリコの子どもだけあって白い部分多いのね」

滝壺 「そっちの子は真っ白だね」

白井 「こっそり観察した結果、その白い子だけが男の子と判明してますの」

絹旗 「気が済むまで見たら、一旦超離れますよー」

フレメア 「にゃぁ」

打ち止め 「バックアップバックアップ」ミョンミョン

結標 「でもよかったわね。全員真っ白だったら見分けつかなかったわよ」

滝壺 「これなら背中の模様で判断できるね」

フレ止め 「「」」モゾモゾ

白井 「だから匍匐前進はやめてくださいまし。特にフレメア、スカートが大変なことになってますの」

662: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:32:31.11 ID:4k8imQ3ko

絹旗 「すいません、ソファもない部屋なんで。超ベッドにでも座ってください」

滝壺 「わ、いいベッド」ゴロン

結標 「滝壺さん、寝ちゃダメよ」

フレメア 「わ、大体すごい」モフンモフン

打ち止め 「ふかふかだー」ボスボス

ショチトル 「よさないか、二人とも」

白井 「さて、名前なんですけれども……絹旗さん、どうします?」

絹旗 「決めてないんですよねー」

フレメア 「私白い子! 白い子がいい!」

白井 「お二人は構いませんか?」

打ち止め 「うん」

ショチトル 「元より、そこまで決める権利はないと思ってる」

絹旗 「じゃ、フレメアは超白い子担当ですね」

フレメア 「任せろ、にゃあ」

滝壺 「」ポケー

663: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:34:30.98 ID:4k8imQ3ko

絹旗 「じゃ、ミニミサワさんは縞々でいいですか?」

打ち止め 「分かった、縞々だね!」

ショチトル 「じゃ、私は……アレはなんと言うんだ?」

結標 「背中の模様よね。んーと……サバトラとか?」

ショチトル 「……どこらへんがサバなんだ?」

結標 「色合いとか?」

ショチトル 「ふむん」

絹旗 「じゃ、分担は超決まりですね」カキカキ

白井 「この備え付けのミニ黒板、初めて使いましたの」

打ち止め 「ね、もう書いていい?」

白井 「あら。決めてますの?」

打ち止め 「うん、昨日の夜から考えてきたから!」

絹旗 「じゃ、ここに書いてくださいね」

打ち止め 「♪」カキカキ

ショチトル 「」ウーン

664: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:36:48.89 ID:4k8imQ3ko

結標 「貴女、まさか今考えてるの?」

ショチトル 「いや、候補は絞っている。どれにするか……」

滝壺 (さすが常盤台の寮、いろんなAIMが渦巻いてて楽しい)ポケー

フレメア 「思いついた!」ピコーン

絹旗 「じゃ、この"白"の横に書いてくださいね」

フレメア 「♪」

結標 「偶然だろうけど、ちゃんと男の子っぽい名前、女の子っぽい名前になってるわね」

絹旗 「超しまった……それは言ってませんでしたね」

ショチトル 「……そうか。性別も考慮すべきだな」

白井 「ええ。サバトラは女の子なので、それっぽい名前の方がベターですの」

ショチトル 「なら決まりだ。考えた候補の中で女性らしい名前は一つだけだった」

絹旗 「お、決まりですか?」

ショチトル 「ああ。これで決定だな」カキカキ

結標 「これで出揃ったわね」

絹旗 「ええ。ご協力に超感謝です」

665: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:38:43.76 ID:4k8imQ3ko


~その頃 第7学区 隠れ家的喫茶店~


番外個体 「うー」カキカキ

一方通行 「オマエ最近そればっかだな」ズズ...

番外個体 「ノリで決めるワケにいかないじゃん。ゲームのキャラメイクとは違うんだよ」

一方通行 「しっかしまァ、妹達から頼まれるとはねェ」

番外個体 「最終信号が言ってたけどさ、個の芽生えの現れなんだってね」

一方通行 「……ま、いい傾向なンじゃねェの」


<カランカラン♪


番外個体 「いらっしゃいませー」

海原 「おや、一方通行さんもおいででしたか」

浜面 「おっと、こりゃお邪魔みたいだな」ケラケラ

一方通行 「バラすぞ」

番外個体 「二人揃ってどうしたの? デート?」

浜面 「違うわ! 俺そっちの人じゃねぇ!!」

667: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:40:39.04 ID:4k8imQ3ko

海原 「いや、家に一人で退屈だったもので。ここなら誰かいらっしゃるかなと」

浜面 「俺も家に一人でな。ハラが減ったから来た」

番外個体 「ん、まあ。で、何にする?」

海原 「一方通行さんと同じものを」

一方通行 「何企ンでやがる……」

海原 「他意はありませんよ」ニコニコ

浜面 「俺、タマゴサンド。キュウリ抜きで」

番外個体 「めんどくせ」カチャカチャ

浜面 「そう言わずに、お願いします!」

番外個体 「料金5割増しだからね?」ニヤニヤ

浜面 「え? 食材抜いてるのに増えるのかよ!」

海原 「いやはや、好き嫌いするとロクなことがないですね」

浜面 「ちくせう、やはり克服するしか……ん、なんだこの紙切れ」

海原 「……名前の羅列のようですが」

一方通行 「先に言っとくが、こいつに子が出来たワケじゃねェからな」

668: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:42:46.45 ID:4k8imQ3ko

海原 「おや?」

浜面 「聞いてもないのに否定するとか、逆に怪しいんじゃね?」ニヤニヤ

一方通行 「うるせェ。オマエらだってフライパンでどつかれたくねェだろ」

海原浜面 「「?」」

番外個体 「はい、おまちどうさまー」カチャカチャ

海原 「これはすみません」

浜面 「いただきます!」

番外個体 「ところで、滝壺さんとフレメアも絹旗さんのところ?」

浜面 「おお、仔猫がどうとか言ってたな」ムグムグ

海原 「結標さんも行くと仰ってましたね」

番外個体 「淡希さっきまでここにいたよ。で、うちの小さいのとショチトルと一緒に」

一方通行 「チビガキのところに行ったな」

番外個体 「うちの人は即通報されるからともかくとして、二人は行かなくてよかったの?」

浜面 「来なくていいって言われたぜ!」フンス

海原 「常盤台の寮ですからね。おいそれと男が入っては問題になりかねないでしょう」

670: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:44:29.35 ID:4k8imQ3ko

番外個体 「にしても、仔猫かー……私も見たかったなー」

一方通行 「やめとけ。電磁波で怯えさせるのがオチだろ」

番外個体 「むー」

海原 「仔猫でしたか。何の用事で行ったのか聞きそびれたんですよね」

浜面 「仔猫見に行ったんじゃねぇの?」

一方通行 「名前がどォとか言ってたな」

番外個体 「名前つけてって頼まれたんだよ。私も一緒に考えたし」

海原 「名付け親ですか。これは名誉ですね」

浜面 「……大丈夫なんかな。フレメアのヤツ」

一方通行 「名付けねェ。似たよォな出来事は重なるもンだな」

海原浜面 「「?」」

番外個体 「ううん、こっちの話」

番外個体 (仔猫の名前は決まったけど、もういっこがなぁ……あ!)

浜面 「おい、刻んだきゅうりが混じってるぞ」

一方通行 「黙って食いやがれ」ゴゴゴゴ

浜面 「ハイ」

671: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:46:41.29 ID:4k8imQ3ko


~同日 第7学区 常盤台新寮~


絹旗白井 「「結果発表ー!」」

フレ止め 「「いぇーい!」」

滝壺 「」パチパチ

絹旗 「仔猫たちの名前はこのように超決まりました」


  ・白いの  リック
  ・縞々   テスラ
  ・サバトラ アスカ


白井 「どれもいいお名前ですの」

結標 「揉めなくてよかったわね」

ショチトル 「最初にちゃんと分担を決めたからな」

絹旗 「私が自分で考えようとしたら超悩んでましたからね。いい名前をもらえて良かったです」

滝壺 「ね、もう一回猫みてもいい?」

白井 「ええ、どうぞ」

673: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/22(月) 00:48:20.16 ID:4k8imQ3ko

ショチトル 「匍匐前進じゃなくていいからな」

フレ止め 「「はーい」」ソロリソロリ

結標 「それにしてもユリコも。よく頑張ったわね」

絹旗 「超安産でしたけどね」

白井 「子どもも元気ですし、何よりではないですか」

フレメア 「リック、大体早くおっきくなって抱っこさせてねー」

打ち止め (あれ? そういえばミサカの電磁波怖がってない?)

ショチトル 「歩き回るようになるまでどれぐらいなのだろうな」

絹旗 「まあ、超しばらくかかるでしょうね」

滝壺 「ゆっくり元気になってくれればいいよ」

結標 「そうね。結局それが一番でしょ」

白井 「ユリコも、もうしばらくはつきっきりですのね」クスクス

ユリコ 「( ・ω・)ノ」

フレメア 「ねー、絹旗。抱っこできるようになったらまた呼んでね」

打ち止め 「約束ー」

絹旗 「ええ、超約束です」

721: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:29:26.74 ID:2+I7oZISo


~同日夜 第7学区 番外通行邸~


番外個体 「そっか。気に入ってもらえたみたいで良かったね」

打ち止め 「うん! でも仔猫触れなかった、ってミサカはミサカはガックシしてみたり」ガックシ

番外個体 「そりゃしょうがない。というか、触れないよって事前に聞いてたじゃん」

打ち止め 「でーもー」

番外個体 「触れるぐらいまで育ったらまた呼んでもらえるんでしょ? それまで待つことだね」

打ち止め 「むー」

番外個体 「はいはい、シャンプー流すよ」シャワワワワ

打ち止め 「わっわっ、まだ心の準備が!」

 :
 :
 :

打ち止め 「お風呂空いたよー、ってミサカはミサカは冷蔵庫にダッシュしつつ報告してみたり」ホコホコ

一方通行 「はいよォ」

番外個体 「ねー、明日病院に行ってくるけど」

一方通行 「あ? もう調整だっけか?」

722: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:31:41.63 ID:2+I7oZISo

番外個体 「違うよ。調整は月イチになったって言っといたじゃん」

一方通行 「あァ、じゃ例の件か」

打ち止め 「あ、19090の!? ってミサカはミサカは冷えた麦茶を片手に尋ねてみたり」

番外個体 「うん、さすがにこれ以上待たせたらつつかれるかなと思って」

打ち止め 「聞かせて聞かせて」

番外個体 「ダーメ。本人より先に聞かせるのはなんか気が引ける」

打ち止め 「ちぇー」

番外個体 「なんなら一緒に来る? どうせヒマでしょ?」

打ち止め 「行く!」

番外個体 「あなたは来る?」

一方通行 「いや、留守番でいい」

番外個体 「お昼は?」

一方通行 「あるもンで済ますから気にすンな」

番外個体 「拝承」

打ち止め 「ねー、聞いて聞いて。今日、こねこがねー」

723: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:33:48.21 ID:2+I7oZISo

一方通行 「オマエ、何回その話すりゃ気が済むンだよ」ハァ

番外個体 「ま、あれだけ考えて名前を付けてあげたんだしね。愛着も湧くさ」

打ち止め 「夜中まで考えてたもんねー、ってミサカはミサカは苦労をしのんでみたり」

一方通行 「夜更かしすンなっていつも言ってンだろォが!」グリグリ

打ち止め 「痛い痛い!」

番外個体 「でも結局、私が考えたのは全部廃案。最終信号が考えたのに決まったけどね」

一方通行 「オマエだしな。どォせDQNネームばっかだったンだろ」ニヨニヨ

番外個体 「失礼な。それなりには考えたよ」

一方通行 「どンなだよ」

番外個体 「ジーメンス、パスカル、ルクス……」

一方通行 「……安直にも程があンだろ」

打ち止め 「でもワーストも考えまとまったみたいでよかったね、ってミサカはミサカはこめかみをさすりながらホッとしてみたり」

番外個体 「うん、まあねー。ほぼ独りで考えたさ」

番外個体 (美鈴さんならアドバイスくれるかも! と思ったけど……)

番外個体 (その代償に、根掘り葉掘り尋問されそうだよね。美鈴さんだし)

724: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:36:11.23 ID:2+I7oZISo

番外個体 「そういえばあなた、仔猫に近づいて大丈夫だったの?」

打ち止め 「意外となんともなかった、と思う、ってミサカはミサカは不安ながらも答えてみたり」

番外個体 「さすがユリコの子だな……」

打ち止め 「早く抱っこしたり遊んだりしてみたいなー、ってミサカはミサカは将来に思いを馳せてみる」wktk

番外個体 「案外すぐでしょ。猫が育つのは人間より早いし」ナデナデ

打ち止め 「♪」

一方通行 (……こいつ、MNWから離れて性格が丸くなったのと髪を伸ばしたのと)

一方通行 (客商売で自然と身についた愛想もあって、あの酒乱女に似てきやがったな)

一方通行 (そォいやアレのDNAも継いでるンだよなァ……絶対酒は飲ませないようにしよう)ウン

番外個体 「? なに。私の顔に何かついてる? それとも見とれてた?」

一方通行 「なンでもねェよ。フロいってくる」スタスタ


<バタン


番外個体 「?」
 
打ち止め (ワーストのこと遠くから見つめるのは珍しいことじゃないのに、ってミサカはミサカはちょっぴり嫉妬してみたり)

725: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:38:04.68 ID:2+I7oZISo


~翌日 第7学区 とある病院~


番外個体 「さ、て。どこにいるのかなー」コツコツ

打ち止め 「まさか今から探すの!? ってミサカはミサカは行き当たりぽっくりなワーストに呆れてみたり」トテトテ

番外個体 「ぽっくりってなんだよ。殺さないでよ」

打ち止め 「この病院って、一般立ち入り禁止エリアもいれるとすごい広いよ? 見つかるかな」

番外個体 「広いって言っても建物の中だし。なんとかなるっしょ」

打ち止め 「それにお仕事中じゃないかな、ってミサカはミサカはスケジュールの心配をしてみたり」

番外個体 「でも今お昼時だよ? どっかで休憩でも……っていうかさ」

打ち止め 「?」

番外個体 「最終信号なら位置情報ぐらいスキャンできんじゃないの?」

打ち止め 「なるほど! ってミサカはミサカは早速ミサカレーダー」ミョンミョン

番外個体 「! ちょっと待った!」グイ

打ち止め 「いたっ! いたたた! ミョン毛引っ張らないでー!」

番外個体 「……みーつけた」ニヤー

726: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:40:33.41 ID:2+I7oZISo

19090 「ようやくお昼ご飯ですね、とミサカは空腹を訴えます」

麦野 「ここの売店も飽きちゃったのよねぇ。とっくに全商品コンプリートしちゃったしさ」

19090 「で、ですが、食べれるだけマシと思いませんと」

麦野 「こういう食生活してるとね、栄養が偏りがりになるのよ」フゥ


  ガラララララ


麦野 「あ、オイこら! 誰だ、ストレッチャーで遊んで……あら?」

番外止め 「「Freeeeeze!!」」ガシッ x2

19090 「え? えぇぇ? なんですか? みっ、ミサカは急患じゃないですよ!?」

番外個体 「いいから乗って。あ、しずりん。これとこの子、ちょっと借りるねー」

打ち止め 「あとで返しにきまーす!」


<準備おk!行こ行こ♪
<出発進行ー!
<ガラララララ
<なー!


麦野 「??」ポカン

727: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:42:32.68 ID:2+I7oZISo

 :
 :
 :

19090 「止めてください! 怖いです! これは怖いですぅ!!」

番外個体 「はいはーい」キキー

打ち止め 「よっと! ってミサカはミサカは見事な着地を決めてみたり」スタッ

19090 「……あ、あの、状況がまったく飲み込めません……」

番外個体 「んー、とりあえずさ。どっか座れるとこない?」

19090 「でしたら向こうに……」



~同日 とある病院 自販機コーナー~


番外個体 「はー、喉渇いた」ピッ ガコン

打ち止め 「あ、ミサカコーヒー牛乳ね! ってミサカはミサカはリクエストしてみたり」

19090 「それで、今日はどういったご用向きで、とミサカはおずおずと口を開きます……」

番外止め 「「名前!」」

19090 「……名前?」

728: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:44:15.83 ID:2+I7oZISo

番外個体 「……もしかして、忘れてる?」

19090 「いっ、いえ、違くて、これは突然の快速特急ストレッチャーで思考の処理が
     追いついていないので、その、そんな怖い目で睨まないでくださいぃぃ!」gkbr

打ち止め 「ワースト、睨んじゃだめ」メッ

番外個体 (睨んだつもりなんかないのに……)ショボン

打ち止め 「でね、今日は19090の……ええと、この場合はなんて言うの?」

番外個体 「忌み名」

19090 「イミ!? それ絶対違う意味ですよね!?」

打ち止め 「とーもーかーく! 19090の名前を考えてきたんだよ! ってミサカはミサカは宣言してみたり!」

番外個体 「あなたにお願いされたヤツね」

19090 「ほ、ホントですか!? とミサカはようやく状況を飲み込めました」

打ち止め 「さあ、ワーストやったげて!」

番外個体 「聞きたいか、私の……とボケはともかく、発表といきましょうか」カキカキ

19090止め 「」wktk

729: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:45:55.58 ID:2+I7oZISo

番外個体 「これだ!」ドン


  水琴


19090 「これは……なんと読むのですか?」

番外個体 「みずき」

打ち止め 「わぁ、なんか綺麗な名前」

番外個体 「」フンス

19090 「……あ」

打ち止め 「どうしたの? ってミサカはミサカは意味深な"あ"を見逃さない」

19090 「……あ、あのっ。頼んだ立場でこういうことを言うのは心苦しいのですが、とミサカは遠慮気味に口を開きます」

番外個体 「ん、なんか間違ったかな」

19090 「これは、場合によっては"みこと"とも読めるのではないでしょうか」

番外個体 「みこと、って……」

打ち止め 「お姉様だね、ってミサカはミサカは偶然ダブった事実に衝撃を受けてみたり」

番外個体 「うーん、読みとは言え被っちゃうのはダメだよねぇ」ガシガシ

730: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:48:34.59 ID:2+I7oZISo

打ち止め 「違う漢字にしてみたらどうかな、ってミサカはミサカは代替案を示してみたり」

19090 「そっ、そ、そうですね。"みずき"はいい響きだと思います、とミサカは粋なフォローをしてみたり……」

番外個体 「んー、こういうこと?」カキカキ


  琴水琴


打ち止め 「……なんだこりゃ」

番外個体 「"ことみずき"」

19090 「なんだかお相撲さんみたいです……」

番外個体 「うぅん、じゃ、こう?」カキカキ


  琴琴琴


19090 「???」

番外個体 「琴がみっつで"ことみ"」

打ち止め 「これじゃ漢字クイズだよ! ってミサカはミサカはツッコミを入れてみたり!」ポカポカ

番外個体 「私ゃ漢字に弱いんだよぉ!」

731: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:50:23.57 ID:2+I7oZISo

19090 「"みずき"という響きは個人的に好きですので、あとは漢字があれば……」

番外個体 「んー、どっかに漢字に強い人っていないのかな」

冥土帰し 「おや、お揃いだね」

番外個体 「あ、先生」

打ち止め 「おひさしぶりでーす! ってミサカはミサカは元気にご挨拶してみたり」

番外個体 「……あ、そっか。先生にも一緒に考えてもらおう」

打ち止め 「え? いいのかな」

番外個体 「土台はできてるんだしさ。それに亀の甲より蛙の子って言うじゃん」

冥土帰し 「なんか色々混ざっちゃってるね?」

番外個体 「それはそれとして、先生にも協力要請!」

 :
 :
 :

冥土帰し 「成程。確かに水琴だと"みこと"とも読まれかねないね?」

打ち止め 「なにかいい感じないい漢字ない? ってミサカはミサカは尋ねてみたり」

冥土帰し 「ふーむ……こうしたらどうかな?」カキカキ

732: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:52:09.57 ID:2+I7oZISo


  瑞琴
  泉琴


19090 「おお」キラキラ

打ち止め 「先生すごーい!」

番外個体 「二つ目はちと読みにくいような気も……」

冥土帰し 「僕はアイディアを出すだけだ。決める権利があるのはあくまで一人だけだね?」

打ち止め 「という訳で、19090決めちゃって!」

19090 「え、ええと……どれも甲乙つけがたいのですが……」

番外個体 「やっぱここは琴水琴で」

打ち止め 「ワースト、ダメ」

19090 「では……これに決めました! とミサカは指差します」ビシィ

番外個体 「これが19090の選択か」

打ち止め 「じゃ、けってーい!」

冥土帰し 「うむ。些細なことでも、自分で自分の道を決めるのは大事だね?」

19090 「……みなさんにはお礼の言いようもありません、とミサカは頭を下げます」ペコリ

733: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:54:05.35 ID:2+I7oZISo


~しばらくして とある病院 19090拉致現場~


麦野 「アイツどこ行ったんだか……もう昼休み終わるわよ」


<ガララララ
<これはもういいですから!歩けますから!
<ごーごー!
<これ押すだけでも疲れるんだからね!


麦野 「……おい、まさか」クルッ

19090 「怖いです怖いです!」

打ち止め 「飛ばせー!」

番外個体 「はっ、はぁっ……あいたっ!」コケッ

19090 「え! 番外個体が手離したら誰が止めるんですかぁ!」

打ち止め 「あれ? これってもしかしてマズイかも……?」

麦野 「え、ちょっ……」


  ガッ


麦野 「ぐっ、ぬぉぉぉぉ……!」ギギギ

734: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:56:10.17 ID:2+I7oZISo

打ち止め 「すごい! 受け止めた! ってミサカはミサカはしずりんお姉ちゃんの怪力に感服してみたり!」

19090 「やはりしずりんの怪力には適いません、とミサカは、せ、戦慄します」

麦野 「怪力怪力うるせぇぞ!」ウガー

19090止め 「「ひぃ!」」

番外個体 「いやー、さすがしずりん! 頼りになるぅ☆ 神様仏様おしず様!」ケラケラ

麦野 「テメェら全員そこになおれ! オシオキカクテイコースだよぉ!!」ギャース

 :
 :
 :

番外個体 「すいません、楽しくてつい」←正座中

麦野 「肉体年齢トップのアンタが調子のってどうすんだ……ったく。次から気をつけろ」

番外個体 「反省してまーす」

麦野 「」ハァ

番外個体 「お、おしず様。足がシビれた」ビビビ

麦野 「そのおしず様ってやめてよ。なんか違う時代の人みたいじゃない」

番外個体 「しずきち」

735: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 01:58:02.29 ID:2+I7oZISo

麦野 「いくらなんでも無理矢理すぎでしょ」

番外個体 「あれもダメこれもダメって、じゃどんなのならいいんだよ!」ムキー

麦野 「どんなもなんも、テメェは人の名前一つ満足に言えねぇのかゴルァ!」ウガー



19090 「……番外個体ってすごいです。あのしずりんの覇気に真っ向から立ち向かえるなんて」

打ち止め 「しずりんお姉ちゃんって怒らせたら怖いんだね……」gkbr

19090 「怖いです。超怖いです。とミサカは恐怖のフラッシュバックが……」

麦野 「おら、どうしたんだよ、さっきまでの威勢はよ」ローキック

番外個体 「ちょ、やめて。マジやめて! 足シビれてるんだってばぁ!」ジンジン

19090 「しずりん、そろそろ昼休みが終わります、とミサカは恐る恐る間に入ります……」

麦野 「あ、そうそう。それでアンタ探してたんじゃない」

19090 「いや、その申し訳ないです……」

麦野 「ま、悪いのはそこの悪人ヅラなんだけどね」

番外個体 「悪人ヅラって、しずりんに言われたくねーし!」

麦野 「あ?」

番外個体 「なんでもにゃい」

736: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 02:00:02.34 ID:2+I7oZISo

麦野 「じゃ、私らは仕事戻るから。用が済んだならさっさと帰りなさいよ」

番外止め 「「らじゃ」」

19090 「お二人とも、今日はありがとうございました。とミサカは改めてお礼を述べます」フカブカ

番外個体 「いいって。なんだかんだでこっちも楽しんでたしね」

打ち止め 「またどっか遊びに行こうね! ってミサカはミサカは釘をさしておく」

19090 「はい、楽しみです」

番外個体 「じゃあね、19090……じゃなくて」

打ち止め 「ミサカたちの間では、瑞琴だね♪」

麦野 「?」

打ち止め 「またねー!」ノシ

19090 「お気をつけて、とミサカは二人を見送ります」

麦野 「瑞琴って……アンタ、そんな名前だったっけ?」

19090 「今日からミサカの第2の名です、とミサカはしずりんに比べると貧相な胸を張ります」フンス

麦野 「……そ。よかったじゃない」クスクス

19090 「よし、午後も頑張ります! とミサカは決意を新たにします!」

738: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/24(水) 02:02:01.05 ID:2+I7oZISo


☆超オマケ 猫いっぱい?☆


~その1~


結標 「可愛かったなぁ、仔猫ちゃん……」

ショチトル 「ああ、破壊力は抜群だ」

結標 「ね、ウチでも何か飼ってみる?」

海原 「うーん……ですが、我が家にはすでに猫が二人おりますし」

結標 「?」

ショチトル 「?」

海原 「ははは」ニコニコ



~その2~


フレメア 「猫飼いたいにゃあ」

滝壺 「猫飼いたいって」

浜面 「俺に振るんかい。……つってもなぁ、ウチにはもう手のかかる猫がいんだろ」

フレメア 「定位置」モゾモゾ

滝壺 「……そだね。ペットは、フレメアがもうちょっと大きくなってからね」

フレメア 「にゃおー」

770: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:49:32.62 ID:ou77gP3Lo


  ――#3 絹旗・白井のあの人はいま!


771: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:50:47.74 ID:ou77gP3Lo


~10月下旬 第7学区 常盤台新寮~


絹旗 「うはー」ニヨニヨ

テスラ 「」キョロキョロ

アスカ 「ミィー」ペチペチ

リック 「ナー」

ユリコ 「( -ω-)」スピ-

絹旗 「もう目も超開きましたね」

絹旗 「……やっべ、超可愛い」

絹旗 「リックをいじって遊ぶアスカが超可愛すぎです!」ピャー

テスラ 「」ジー

絹旗 「お、なんですか?」

テスラ 「」バタバタ

絹旗 「え、箱から出ようとしてるんですか? 超ダメです、まだ危ないです」


<ガチャ


773: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:52:51.62 ID:ou77gP3Lo

白井 「絹旗さん」

絹旗 「あ、超おかえりなさい」

白井 「ちょっと……」チョイチョイ

絹旗 「?」

 :
 :
 :

絹旗 「どうしたんですか? 部屋の中じゃ超できない話でも?」

白井 「部屋の中でできないようなお話をなぜ廊下でするのですか」

絹旗 「じゃなんですか」

白井 「寮監がお呼びですの」

絹旗 「えっ? わ、私なにもしてませんよ!?」

白井 「まだそういう話か分かりませんの。それに、わたくしにもお話があるようでしたし」

絹旗 「じゃ、白井さんが何かやらかしたんですか?」

白井 「咎められるようなことをした覚えはございませんが……」

絹旗 「超つまみ食いしたとか」

774: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:54:36.04 ID:ou77gP3Lo

白井 「まさか。絹旗さんじゃございませんし」

絹旗 「私だってこの寮に来てからはやってませんよ」

白井 「……まあ、話してても埒があきません。とりあえず向かいましょう」

絹旗 「なんだか気が超重いです……」

白井 「やましいことがないのならば、毅然としていればよろしいですの」

絹旗 「そうなんですけどねー……」



~寮監執務室~


<コンコン


寮監 「入れ」


<ガチャ


白井 「失礼いたしますの」

絹旗 「し、失礼します」

775: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:56:42.99 ID:ou77gP3Lo

寮監 「二人とも、わざわざ呼び立ててすまないな」

白井 「いえ、とんでもないことでございますの」

絹旗 「ええと、どのようなご用で……」

寮監 「常盤台の役員会を通して、お前たち二人にある依頼が来ている」

白井 「依頼……研究協力の類ですか?」

寮監 「そうではない。そうではないが……」

絹旗 「?」

寮監 「いやな、私自身もなぜこんな指示を出さねばならないのか、よく分かっていないというのが実情だ」

絹旗 「どういうことですか」

寮監 「まずはこれに目を通してくれ」つ□

白井 「……取材?」

絹旗 「私たち、超記者でもなんでもないんですけど」

白井 「どうして、こんな?」

寮監 「ふむ、私が知る限りのことは話しておこうか」

絹旗 「超お願いします」

776: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/26(金) 23:58:33.56 ID:ou77gP3Lo

寮監 「まず、常盤台の役員会宛にこのタスク協力の依頼がきた。依頼元は私も知らされていない」

白井 「はい」

絹旗 「どこの誰がこんなことを……」

寮監 「協議の結果、生徒に危険を及ぼす可能性は低いということ、この経験は今後にも
    活かせるだろうということで、特別学習という形で受諾することになった」

絹旗 「まあ、超怪しげな研究協力よりはマシっぽいですよね」

寮監 「そして、役員は校内で良くも悪くも有名人であるお前たちをご指名だ」

絹旗 「有名人だなんて、そんな」

白井 「褒めてませんの」

寮監 「さて、どうする? 受ける受けないの最終的な選択権はそちらにあるが」

絹旗 「超面白そうなのでやります」

白井 「ちょっ」

寮監 「では、その旨伝えておこう。白井、絹旗は放っておくと危険だ。くれぐれも頼んだぞ」

白井 「……はぁ、仕方ございませんわね」

絹旗 「な、なんで危険なんですか!」

寮監 「自分の胸に聞いてみろ。では、一通りのものは渡しておこう。よく目を通しておくように」

777: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:01:06.99 ID:DQakXavGo


~301号室~


<バタン


絹旗 「はー、寮監と同じ空間にいるだけで寿命が超縮んじゃいますね」

白井 「なんだか妙なことになってしまいましたの……」

絹旗 「でも超面白そうじゃないですか」

白井 「何事も無ければよいのですが」ガサガサ

絹旗 「あ、それ要項ですか? 超ちょっと見せてくださいよ」

白井 「ええ、どうぞ」

絹旗 「んー……取材対象に、交渉方法に……お!」

白井 「どうしましたの?」

絹旗 「取材のための欠席、外出、外泊は全面的に認めると超書いてありますよ!」

白井 「なんと」

絹旗 「超サボり放題ってワケですね!」

778: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:03:06.75 ID:DQakXavGo

白井 「ですが、それと引換にこの特別学習で成果を出さねばならないことをお忘れなく」

絹旗 「ええ。超大丈夫ですよ」

白井 「それで、取材対象というのは?」

絹旗 「……なんだか超知ってる人ばっかりですね」

白井 「!? お、お姉様まで!」

絹旗 「御坂さんもですか……おんや?」

白井 「今度は何が?」

絹旗 「原則、取材対象と交渉の上での密着取材とする? なんで?」

白井 「なんだかやる気が出てきましたのー!!」フォォー

絹旗 「超ちょろっと話を聞くだけと思ってました……こりゃ大変そうですね」

白井 「書類はそれで全部のようですわね」

絹旗 「他なにかありました?」

白井 「どういう訳だか、最新型のハンディデジタルビデオカメラもお預かりしてますの」●REC

絹旗 「超最新型ですか? じゃ、これで私を撮ればフルハイビジョン絹旗になる訳ですね!」ピャー

白井 「あとは細々としたものが色々」ゴソゴソ

779: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:04:51.58 ID:DQakXavGo

絹旗 「おー、なんだか超取材っぽいですね」

白井 「それで、いつから始めましょう」

絹旗 「これ見ると、期限は今月いっぱいになってますね」

白井 「取材先の数も考えると、明日から着手したほうがよさそうですの」

絹旗 「急ですが超仕方ないです」

白井 「どのように対象と接触するおつもりで?」

絹旗 「書いてある順番でいいんじゃないんですか?」

白井 「特に指定もございませんし、そういたしましょうか」

絹旗 「あ、さっきのカメラ貸してもらっていいですかね」

白井 「ええ」つ【カメラ】

絹旗 「ユリコー、超キャメラテストですよ」●REC

ユリコ 「(ノ・ω・)ノ」

絹旗 「子どもたちも超元気でーす」

白井 「絹旗さん。明日は忙しくなりそうですし、早めにお休みになってくださいまし」

絹旗 「超了解です!」

780: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:06:56.66 ID:DQakXavGo


~翌日 第18学区 ???~


白井 「3、2、1、スタート」●REC

絹旗 「はい、今回はですね。第18学区、とある学生寮、とある部屋に超来てます」

白井 「今回密着取材するにあたり、特殊な交渉術を用いておりますの。それについては
    極秘事項であるため詳細はお伝えできませんが、無事に密着取材のお許しが出ましたの」

美琴 「ねー、何か飲む?」

絹旗 「牛乳あります?」

白井 「絹旗さん!」

美琴 「いいからいいから。黒子も同じでいいのよね?」

白井 「あ、申し訳ございません。頂きますの」

美琴 「はい、おまちどうさま」

絹旗 「えー、こちらは御坂美琴さん。長点上機学園1年。LEVEL5の超超電磁砲のすごい人です」

白井 「身長161cm、体重」

美琴 「ちぇいさー!」ゴキッ

白井 「」

781: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:09:02.80 ID:DQakXavGo

絹旗 「あ、私たちのことは空気扱いでよろしいので超お構いなく」

美琴 「え? そ、そうなの?」

美琴 (って言われてもねぇ……)

絹旗 「それより今のでキャメラの映像が」

白井 「カメラより私の心配をしてくださいまし」

美琴 「アンタならあれだって快感に変換しちゃうでしょ。さーて、と」トントン

絹旗 「あ、これから学校ですか?」

美琴 「うん、いつも通り」

白井 「あぁ、お姉様! 長点上機の制服もお似合いですのぉぉ!」ビクン

美琴 「ふふっ、ありがとね」コツコツ

絹旗 「ほら、白井さん。悶えてないで、私たちも行きますよ」

白井 「……はっ、わたくしとことが」

 :
 :
 :


782: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:11:33.26 ID:DQakXavGo

美琴 「♪」コツコツ

白井 (お姉様、なんだかご機嫌ですのね)

絹旗 「この寮は長点上機学園に超割と近く、歩いて15分ほどで学校に到着します」

白井 「時間帯もあって、同じように学校に向かう生徒が多いですのね」●REC

絹旗 「ところで、御坂さんはなぜ超長点上機に?」

美琴 「あ、その話しちゃう? そうね、どこから話そうかな」

白井 「たしか、当初の志望では」

美琴 「うん。当麻と同じ高校にいくつもりだったわよ」

絹旗 「ですよね」

美琴 「なんだけどね。それを当麻に言ったら3時間説教されて」

絹旗白井 「「説教?」」

美琴 「"お前にも夢があるんだろ!?"とか"上条さんは上手くいけば来年には卒業ですよ!?"とかね」

絹旗 (上手くいけば?)

美琴 「で、私も引き下がれなくなっちゃってさ。そのあと4時間近く口ゲンカして」

白井 「お姉様らしいですの……」

783: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:13:54.57 ID:DQakXavGo

絹旗 「最終的にどう決着したんですか」

美琴 「まずお互いに冷静になろうってことで、別々に1時間ぐらい散歩してきて」

白井 (この時点で8時間経過してますの)

美琴 「その後で、将来の夢とか、そのためにどうするべきとか延々話してたわね。5時間ぐらいかな?」

絹旗 「合計13時間!」

美琴 「でね。ずっと蚊帳の外だったインデックスが空腹で意識失っちゃたからお開きになったってワケ」

絹旗 「超ちょっと可哀想です」

白井 「あのシスターさんのことですから、干からびてしまったのでは」

美琴 「だから、その後大量に食事作って埋め合わせしたってば」

絹旗 「まあともかく、そういうエピソードがあったんですね」

白井 「お姉様もあの殿方も、一歩引くということを知らない方ですから……」

美琴 「当麻が頑固なんだもん」ブー

絹旗 「はあ……あ、見えてきましたね」

白井 「久しぶりにあの学び舎を見ましたわね」

美琴 「うん、時間もちょうど良かったわね」

784: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:16:00.04 ID:DQakXavGo


~同日 長点上機学園 教室~


絹旗 「えー、ただいま午前の授業を超やっています」

白井 「さすがトップ校。授業中の空気も張りつめてますの」●REC

絹旗 「……でも、この範囲って超見覚えありますね」

白井 「これは、常盤台の生徒なら履修済みのところですわね」

美琴 「」ガシガシ

絹旗 「なんか超一生懸命ノートとってますよ」

白井 「さすがお姉様。いつ何時も決して手を抜かないその姿勢!」

絹旗 「どれどれ、どんな調子」チラッ

美琴 「」ガリガリ

絹旗 「……」

白井 「絹旗さん? 何を」チラッ

絹旗白井 ((ゲコ太のパラパラ漫画ーー!?))

美琴 「♪」ペラペラ

785: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:17:55.60 ID:DQakXavGo


~同日夕方 長点上機学園 正門~


美琴 「はー、終わった終わった」ノビー

絹旗 (御坂さんって、どっちかというと不真面目な部類に入るのでは……)ヒソヒソ

白井 (フリーダムと言ってくださいまし)ヒソヒソ

美琴 「よしっ。んじゃ行くとしますかー」

絹旗 「あれ? どっか行くんですか?」

美琴 「ん、まあね」

白井 (まっすぐ家にお帰りになる訳ではない……まさか)

美琴 「♪」タッタッタッ

絹旗 「え、足はやっ!」

白井 「わたくしたちも急ぎましょう!」

絹旗 「超待ってくださいー!」トテテテ

美琴 「急がないとバス行っちゃうわよー」タッタッタッ

白井 (バス!? いったい何処へ!?)

786: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/27(土) 00:20:28.67 ID:DQakXavGo


~バス車内~


  ブロロロロ...


絹旗 「現在私たちは第7学区へ向かうバスに乗っています」

美琴 「」カチカチ

白井 「ずっと携帯をいじっておられますの」

絹旗 「超ファンシーな携帯ですね。子供用じゃないんですか?」

美琴 「あ、返事きた」

美琴 「……そっかー」ニパニパ

美琴 「了解です、っと」カチカチ

絹旗 「うはぁ、超頬が緩みっぱなしですよ。こりゃアレですね、彼氏ですね」

白井 「ぐぬぬ……」

美琴 「あっ、いけない!」ピンポーン


<ツギ、テイシャシマス


817: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 00:52:56.88 ID:5WI0+Y7To


~同日夕方 第7学区 とあるスーパー~


  ワイワイガヤガヤ


絹旗 「……なんかやけに混んでないですか?」

白井 「夕食の準備、ということを差し引いてもこれは……」●REC

美琴 「……ねえ、絹旗さん。能力ってどんなだっけ?」

絹旗 「窒素装甲ですか? ええとですね。大気中の窒素を集約、超圧縮することにより」

美琴 「ゴメン! 詳しい話は後で聞くとして、今は手短に!」

白井 「超固くて目に見えない全身タイツを着込む能力ですの」

絹旗 「他に言い方ないんですか!?」

美琴 「で、黒子は空間移動……よし、採用!」

絹旗白井 「「???」」

美琴 「卵Lサイズ8個入りが38円、お一人様2パックまでだからね」

白井 「だからね、と申されましても」

818: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 00:55:40.37 ID:5WI0+Y7To

絹旗 「あの、それを私たちも超確保してこいと?」

美琴 「そゆこと♪」

絹旗 「御坂さん、そんなことしなくてもお金超ありますよね!?」

美琴 「細かいことはあとあと! ほら行くわよ!」ダッ

白井 「」

絹旗 「やらなきゃならないみたいですね……」

白井 「お姉様……」



~特売コーナー~


絹旗 「ぬわーー! どいてください押さないでください!!」

白井 「いたっ! いたたたた!」

絹旗 「超邪魔です! 窒素連牙弾!!」ポカポカポカポカ

白井 「誰ですか髪を引っ張ってるのはぁぁ!!」

絹旗 「ひゃぁっ!? だっ、ど、どこ触ってるんですかー!!」ポカッ

819: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 00:57:42.14 ID:5WI0+Y7To

 :
 :
 :

絹旗 「」ゲッソリ

白井 「」グッタリ

美琴 「お疲れさん♪ じゃお会計行くわよ」

絹旗 「……あ、白井さん。テールが片方ほどけてますよ」

白井 「いつの間にやらリボンが消失してましたの……」

絹旗 「超スペアはないんですか」

白井 「残念ながら」

絹旗 「じゃこれ使ってください。お惣菜コーナーから超頂きまして」

白井 「輪ゴムではないですか……」

絹旗 「ダメですかね」

白井 「もう結構ですの。一本で纏めておきますので」シュルシュル

絹旗 「おっ、超ポニテ。下ろしておくって選択肢はないんですか?」

白井 「くせっ毛ですので。対策なしに下ろすと後々大変ですの」

820: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 00:59:49.84 ID:5WI0+Y7To


~同日 第7学区 ???~


絹旗 「さて、命がけで戦利品をゲットした私たちは移動を開始しました」

白井 「どちらへ向かうおつもり……いや、分かってはいるんですけれども」●REC

美琴 「……アイツ、まだメール返してこない。何やってんのかしら……」ブツブツ

絹旗 「御坂さんは、さきほどから超少々不機嫌ですが」

白井 「どうもメールの返事が滞っておられるようですの」

絹旗 「返事が来ないんですか?」

美琴 「あ? うん、そんなところ」

絹旗 (うわ、超怖ぇ)

美琴 「この買い物だって、アイツのリクエストのために買ったのに」

絹旗 「あ、じゃこれ夕食の材料なんですね」

白井 「いつもこうしておられますの?」

美琴 「へ? う、うん……いつもっていうか」

絹旗 「毎日ですか」

821: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:01:22.81 ID:5WI0+Y7To

美琴 「まっ、ままま、毎日じゃないわよ! 週6日ぐらい、かな……?」

絹旗 「毎日ですね」

白井 (し、嫉妬の炎が……!)

美琴 「いいじゃない、別に! あの部屋で一人で食べたってつまらないもん」

白井 「……そういえば、なぜ長点上機の寮に?」

美琴 「だっていつまでも厄介になってるのも悪いかなって思って……
    そ、そりゃ一緒にいれるならその方が楽しいけど、でも、なんていうか」

絹旗 「あ、もう超いいです。分かりましたんで」

白井 (ぐぉぉぉぉぉ)

絹旗 (これ以上は白井さんがしっとマスクになっちゃいますね)

美琴 「さ、て。着いたけど、アイツいないのかな」

絹旗 「えー、どうやら目的地に到着した模様です」

白井 「やはりここでしたか……」●REC

絹旗 「ご不在だったらどうするんですか?」

美琴 「カギなら持ってるから大丈夫よ」

822: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:03:11.08 ID:5WI0+Y7To

 :
 :
 :


<ガチャ バタン


禁書 「あ、みこと。今日は遅かったね」

美琴 「うん。買い物してたからね」

絹旗 「現在、とある学生寮の一室に入りました。超質素ですね」

白井 「ベッドと机しかないわたくしたちの寮よりはマシかと」

美琴 「当麻は、やっぱいないのね」ハァ

禁書 「こもえから電話があって、今日は補習なんだって」

美琴 「またぁ!? っていうか、なんで先生が連絡してくるのよ」

禁書 「私に言われても分からないんだよ」

絹旗 「この時期に超補習なんてしてて大丈夫なんですか?」

美琴 「知らないわよ! 私とインデックスがあんだけ勉強みてあげたのに」

禁書 「とうまはおバカだからしょうがないんだよ」

白井 「あの殿方の場合は、頭の出来云々より出席日数の問題かと」

823: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:05:29.89 ID:5WI0+Y7To

美琴 「はぁー……とりあえず、待ちながら夕食の準備でもしましょ」

禁書 「今日のご飯は何なのかな!?」キラキラ

美琴 「シチューよ」

禁書 「キターーーー」

美琴 「じゃ、始めるとしますか」

絹旗 「……しかしすごいですね。よくみたら家電が須らく超最新型ですよ」

白井 「テレビも、これは75インチプラズマ……」

禁書 「それはね、みことがすぐに漏電して壊しちゃうからなんだよ」

絹旗 「なんとまぁ」

白井 「お姉様の漏電癖はこんなところでも被害を」


<だから弁償してるじゃなーい!


絹旗 「こんなものをポンと買ってのけるのに、なんでスーパーの特売で戦っていたんでしょう」

白井 「まったく、謎ですわね」

禁書 「んー、とうまのせいじゃないかな」

824: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:07:59.55 ID:5WI0+Y7To

白井 「と、申されますと?」

禁書 「前にね、みことが100グラム6000円のお肉を買ってきたことがあったの」

絹旗 「すげ……」

禁書 「その日の夜に、とうまが吐き気と腹痛がすごかったんだよ。
    救急車を呼ぼうとしたんだけど、"ダメだ! 肉もったいない!"って止められるし」

絹旗 「アホですか」

白井 「食あたりでしょうか」

禁書 「でも私とみことは同じものを食べてなんともなかったんだよ。つまり」

絹旗 「つまり?」

禁書 「とうまの臓物は、高い食材は受け付けないようにできてるんだよ」

絹旗 「あっ、だから超安い食材を選んで買ってるんですね」

白井 「こんな下らないことでお姉様にいらぬ苦労をさせやがってですの……」ギリギリ

絹旗 「今日に関しては私たちもです」

スフィ 「」ポテポテ

絹旗 「お、ここでも猫飼ってるんですね」

825: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:10:32.28 ID:5WI0+Y7To

禁書 「そうだ。スフィンクスのご飯の時間なんだよ」トテトテ

白井 「スフィンクス……」

絹旗 「超個性的な名前ですね……」

禁書 「スフィンクス、お待たせー」【猫缶】プキッ

スフィ 「♪」

絹旗 「こっ、こいつ! うちのユリコより超いいもん食べてますよ!」

白井 「この猫缶も、お姉様が?」

禁書 「うん。みことが補充してくれてる」

絹旗 (ユリコのエサもワンランクアップしてあげますか……子どもも出来たんですし)

スフィ 「」マフマフ

絹旗 「え、なんか超おいしそうですよ」

白井 「食材的に、人間が食べても違和感はないでしょうし」

禁書 「そうかな? 猫向けの味付けだから。あんまり美味しくなかったんだよ」

絹旗白井 ((食べたんだ……))

826: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:12:49.13 ID:5WI0+Y7To


~30分後~


美琴 「あとは煮込むだけ♪」

絹旗 「超お疲れさまです」

白井 「お姉様は、以前の常盤台の寮が壊れてからここにお住まいになっていたんですよね」

美琴 「うん、まあね」

絹旗 「それが分からなかったんですよね。なんでまた?」

美琴 「なっ、なんでって……そりゃ、あの……ほら、あれよ、あれ……」プシュー

白井 「絹旗さん、いけません。これ以上は漏電の恐れがありますの」

絹旗 「えっ。そりゃ超マズイですね」

禁書 「スフィンクスは危険を察知してとっくに逃げちゃったんだよ」

絹旗 「このテの質問はNG、と」メモメモ

美琴 「あっ、そ、そうだ! 二人とも門限は大丈夫なの!?」

絹旗 「この取材に関しては超問題ないです」

白井 「お姉様は大丈夫なのですか?」

827: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:14:47.12 ID:5WI0+Y7To

美琴 「私? 平気平気。だってあの寮、決まりとかないもん」

絹旗 「あ、なら超平気ですね」

美琴 「寮って言ってるけどね。結局、学校がオーナーやってるマンションよ」

絹旗 「超ちょっとうらやましいです」

美琴 「常盤台はねー。絹旗さんみたいなタイプには窮屈なんじゃない?」

絹旗 「ええ、まあ。ちょくちょく寮監に超締められますし」

白井 「そろそろわたくしを巻き込むのはやめて頂きたいのですが」

美琴 「二人とも相変わらずね」クスクス


<ガチャ バタン
<戻ったぞぉ……


禁書 「あっ、とうまが帰ってきた!」

絹旗 「なんかやけに超疲れ果てた声が聞こえてきましたが……」

美琴 「当麻のことだから。財布落としてチンピラに絡まれて上から信号機が降ってきたとか、そんな程度でしょ」

白井 「それでそんな程度なのですか」

828: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:17:26.97 ID:5WI0+Y7To

禁書 「当麻、おかえりなんだよ!」

美琴 「お帰り。食事できてるから準備するわね」

上条 「おう、たでーまー……あー、今日は疲れましたことよ」グッタリ

絹旗 「何があったんですか?」

白井 「どうせいつもの不幸ですの」●REC

上条 「財布落として、探してたらチンピラに絡まれて、逃げれたと思ったら頭上から信号機が降ってきてな……」

絹旗白井 「「……」」

上条 「やめて! 憐れむような目で上条さんを見つめるのはやめて!」

絹旗 (御坂さん超すげー……)

白井 (不幸もここまで続くと、逆に幸運なのでは)

美琴 「はいはい、シケた話してないで。ご飯にするわよ」

禁書 「ごはんごはんごはーーん!」

上条 「上条さんの不幸話はシケた話ですか……」

美琴 「いつも財布落とすからって、もう財布にはレシートしか入れてないじゃない」

上条 「まあな! 現金とかカードは、このウェストポーチ金庫に入れればバッチリだぜ!」フンス

絹旗 「もう財布持ち歩かなくていいじゃないですか」

829: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:19:56.03 ID:5WI0+Y7To

白井 「絹旗さん」●REC

絹旗 「あ、いけね。超忘れてました。ええと、手元の資料に寄りますと」

絹旗 「このウニ頭は上条当麻さん。どこぞの高校の3年生でレベルはゼロ」

白井 「類人猿、以上」

上条 「ひどい!……っていうか、白井か?」

白井 「ええ、白井ですが」

上条 「髪型変えたんだな。一瞬誰か分からなかったぜ」

白井 「まあ、アクシデントですの。貴方ほどではございませんが」

上条 「その髪型もいいじゃねぇか。いつもと違う雰囲気でさ」

白井 「っ」

美琴 (またこいつは天然でこんなこと言ってぇぇぇぇ!!)

禁書 (とうまはブレないんだよ)ハァ

絹旗 (いるんですよね、超無自覚でこういうことやらかすヤツ)

絹旗 「さて、こちらのシスターは禁書さん。正しくは、Index-Librorum-Prohibitorum……?」

禁書 「うん。魔法名はdedicatus545、込めし意味は」

絹旗 「ち、ちょっ、ちょっと待ってください! これ本名ですか?」

禁書 「違うんだよ?」

830: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:22:06.30 ID:5WI0+Y7To

絹旗 「は、はあ……まあ、そういうものでしょうか……」

美琴 「深く考えなくていいわよ。それじゃ夕食にしましょ」

禁書 「ごはんごはんごはーーん!」

上条 「こら! みかんみかんみかーーんみたいに言うんじゃありません!」

白井 「旺盛な食欲ですのね……」

上条 「お蔭で上条家のエンゲル係数は青天井でございますことよ」シクシク

禁書 「みことのおかげで人間らしい食事ができるようになったんだよ」

絹旗 「つまり以前は人間らしくなかったと」

白井 「これはDVの解釈が当てはまるでしょうか」

上条 「俺だって頑張った! 頑張ったんですよ!」

美琴 「うん、頑張ったよね」ナデナデ

上条 「御坂は優しいな……」

禁書 「じゃ、いただきまーす!!」ガツガツ

絹旗 「……あの、私たちの分も超並べられてるんですが」

白井 「お姉様の手料理を食べないという選択肢はこの世に存在しませんの」

美琴 「ほら、みんな。冷めちゃうわよ」

831: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:23:50.00 ID:5WI0+Y7To

 :
 :
 :

禁書 「お代わり!……じゃなくて、持ってくるんだよ」トテトテ

絹旗 「何杯目ですか!?」

上条 「あいつはよく食うからな」

白井 「これだけ美味しいんですから当然ですの。もうジョッキで飲みたいぐらいですの」

美琴 「大袈裟よ」

絹旗 「さっきキッチンのぞいたとき、ラーメン屋でスープ作るみたいな鍋でシチュー作ってましたけど」

美琴 「ここじゃアレぐらい普通よ」

禁書 「普通なんだよ!」ガツガツ

絹旗 (常識が超通用しない空間ですね……)

禁書 「ごちそうさま!」ブフィー

白井 「ごちそうさまでしたの」ペコリ

上条 「ごちそうさまでした!」

絹旗 「あ、超ごちそうさまです」

美琴 「はーい、お粗末さま」

上条 「うし。こっからは上条さんの仕事だな! 片付けのプロに任せなさい!」カチャカチャ

832: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:25:56.79 ID:5WI0+Y7To


~しばらくして~


美琴 「さて、そろそろ私帰るわね」

禁書 「あれ? 今日はお泊りじゃないんだね」

美琴 「うん。明日も学校だしね」

上条 「悪ぃな。いつもいつも」

美琴 「別にいいわよ、こんぐらい」

上条 「いやいや、感謝してもしきれませんよ」ナデナデ

美琴 「ふにゃー」

絹旗 「どうやら帰るみたいです」

白井 「気安くお姉様の綺麗な髪にぃぃぃ……」ギリギリ

上条 「送ってかなくて平気か?」

美琴 「私を誰だと思ってるのよ」

絹旗 「まあ、超LEVEL5ですしね」

白井 「お姉様にかかれば、チンピラ数百人など一瞬ですの」フンス

833: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:27:40.09 ID:5WI0+Y7To

美琴 「じゃ、また明日ね!」

上条 「くれぐれも気を付けてな」

禁書 「みこと、ごちそうさまなんだよ!」ノシ

美琴 「アンタ相手だと作り甲斐があるわね、ホント」クスッ

絹旗 「超仲良しなんですね」

白井 「よきことですの」

美琴 「じゃ、おやすみ!」


  ガチャ バタン


美琴 「さってと」コツコツ

絹旗 「もうバスないですよ?」

美琴 「うん、だからタクシーね。歩くには遠いし」

白井 「お姉様、今充実しておられますの?」

美琴 「してるかしてないかでいったら、すごく充実してるわね」

白井 「……それが聞けて安心しましたの」

834: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 01:30:18.64 ID:5WI0+Y7To


~同日 第7学区 とある大通り~


美琴 「二人とも、お疲れさん」

絹旗 「ええ、超お疲れ様でした」

白井 「絹旗さん、お疲れ様ですの」

絹旗 「なに一緒に乗ってこうとしてるんですか!!」グイー

白井 「あぁん、お姉様ぁ」ズルズル

美琴 「ホント、変わらないわね。絹旗さん、黒子のことよろしくね」

絹旗 「任せといてくださいよ」

美琴 「二人なら大丈夫だと思うけど、帰り道気を付けてね」

白井 「あぁ、お姉様に気遣って頂けるなんて」クネクネ

美琴 「じゃ、またその内ねー」ノシ


  ブロロロロ


白井 「さあ、絹旗さん」●REC

絹旗 「切り替え超早いですね。はい、ということで御坂さんたちは充実した生活を送っているとのことでした」

白井 「それでは、今回の取材を終えたいと思いますの。ごきげんよう」

862: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 23:54:47.03 ID:5WI0+Y7To


~翌日 第11学区 ???~


白井 「3、2、1、スタート」●REC

絹旗 「超おはようございます。現在、私たちは物資搬入拠点である第11学区に来ています」

白井 「さて。早速なんですが、困ったことになっておりますの」

絹旗 「まさか今日の取材対象が捕まらないなんて……」

白井 「第18学区のご自宅ももぬけの殻でしたし」

絹旗 「探し出すとしかないというワケですね」

白井 「当てはございますの?」

絹旗 「手元の資料によりますと、毎朝の超ロードワークが日課だということですので」

白井 「ここがそのコースに入っていると」

絹旗 「そのコースが学園都市外周らしいんですよ」

白井 「は?」

絹旗 「で、ここ張ってれば通るかな、と」

白井 「範囲が広すぎるのでは」

863: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 23:57:09.94 ID:5WI0+Y7To

絹旗 「ここに来た理由はもう一つあります」

白井 「と申されますと?」

絹旗 「取材対象は第18学区にある研究所に超頻繁に通ってるそうで」

白井 「それで、第18学区に隣接し、外周部にある第11学区に来たということですのね」

絹旗 「超その通りです」

白井 「……にしても、どこまでも行動的な殿方なのですね」

絹旗 「いつぞやの大覇星祭でも超無双してましたからね」

白井 「お姉様と張り合って無傷で帰ってくるなんて、驚きましたの」

絹旗 「あー、聞きましたよ。超超電磁法を歯で受け止めたんですよね」

白井 「人間技じゃございませんの……」

絹旗 「手元の資料には能力の超詳細が書いてませんね。何ができるかは書いてありますけど」

白井 「詳細が分かる人間が誰もいないということですの」

絹旗 「超本人もですか?」

白井 「本人ですら大雑把にしか分かっていないらしくて」

絹旗 「……それ、能力ですか? 宇宙パワーとかそういうのじゃないですよね?」

864: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/28(日) 23:59:13.80 ID:5WI0+Y7To

白井 「否定も肯定もできませんわね」

絹旗 「やっぱり超宇宙人とかなんですよ」

白井 「なんにせよ、取材という大義名分があるのですし、ご本人に直撃してみては?」

絹旗 「そうですね、それが超一番早そうです」



~1時間後~


絹旗 「まだ現れませんか……」

白井 「もう取材ではなく張り込みですの」

絹旗 「んー、もしかして読みが超外れましたか」

白井 「どうなさるおつもりですの?」

絹旗 「超仕方ないです。ちょっと聞いてみましょう」カチカチ

白井 「? どなたに?」

絹旗 「今日接触する予定のもう一人の取材対象さんです。メモに書いてありますよね?」

白井 「……ああ、この方ですのね。確かにこの方ならご存知かも」

865: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:01:44.77 ID:EdVhohaoo

絹旗 「あ、もしもし。絹旗ですが……え、なんで怒ってるんですか」

絹旗 「仮眠中? 研究所で徹夜だった? そりゃすいません」

絹旗 「それでですね。彼がどこにいるのか確認したいのですが」

絹旗 「……は? 第五学区!? なんで!?」

絹旗 「……あー、そういうことですか。……分かりました。超ありがとうございます」ピッ

白井 「第5学区となると、ここからですと第18学区を挟んで向こう側ですわね」

絹旗 「超盲点です。午前中は大学に行ってるみたいです」

白井 「大学……たしかに、手元の資料には在学している大学も書いてありますわね」

絹旗 「うーん、裏をかかれてしまいましたか」

白井 「いえ、そんな話でもないかと……」

絹旗 「ともかく向かいましょう。タクシーならそんな時間かからないハズです」

白井 「そうですわね。また移動される前に捕まえませんと」

絹旗 「そうと決まれば、超急ぐとしましょうか」トテテテ

白井 「えー、という事情により移動を開始致しますの」●REC

866: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:03:41.39 ID:EdVhohaoo


~同日 第5学区 とある大学~


白井 「さ、どうぞ」●REC

絹旗 「えー、という訳で。対象が通っている大学に超やってきています」

白井 「今回密着取材するにあたり、特殊な交渉術を用いておりますの。それについては
    極秘事項であるため詳細はお伝えできませんが、無事に密着取材のお許しが出ましたの」

削板 「なんだかよくわからんが、まぁ頑張れ!」

絹旗 「とまぁ、このように。超あっさりと見つかった訳で」

白井 「よくも悪くも目立つ方ですから」

削板 「お前たちのことはよく覚えているぞ。根性あるチビっ子たちよ!」

絹旗 「誰が超チビですか!」ギャオー

削板 「超は言っとらんぞ!?」

白井 「えー、こちらは削板軍覇さん。LEVEL5、第7位。見ての通り熱いお方ですの」

絹旗 「超脳筋のくせに!」

削板 「お、おいおい! 俺だって人並みには勉強できるぞ!?」

868: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:05:40.47 ID:EdVhohaoo

絹旗 「超ちっそぱーーんち!」ポカポカ

削板 「ふははは! 軽い! 軽いぞ!」

白井 「ところで、第7位さんはなぜこの大学に?」

削板 「よくぞ聞いてくれた! 俺はな、将来体育教師をしつつ警備員となり、根性とはなんたるかを広めたいと思っている!」

絹旗 (こんな体育教師がいたら超厄介でしょうね)

削板 「そこで、この大学に来たという訳だ!」ドパーン

絹旗 「カラフルな煙吹かないでください!」ケホッ

白井 「そういうことであれば、ここはおあつらえ向きかもしれませんの」

絹旗 「そうなんですか?」

削板 「うむ。ここは先生とか教師の育成に力を入れているらしいからな!」

白井 「こういっては失礼ですが、ちゃんと下調べもしておられますのね」

削板 「してないぞ!」

絹旗 「なんなんですか」

削板 「いや、教師になりたいって言ったら、じゃここにしろって言われてな」

絹旗 「言われてって……」

869: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:07:42.16 ID:EdVhohaoo

削板 「それはそうと、そろそろメシにするか!」

白井 「まだ早くないですか?」

削板 「午後から第18学区にある研究所に用事があってな。早めに済ませておきたい」

絹旗 「研究所ですか」

削板 「うむ。細かいことは分からんが、手伝ってほしいらしくてな」

白井 「LEVEL5ともなりますと、研究協力の依頼も多いのでしょうね」

絹旗 「そう言えば、第7位の能力って」

削板 「細かいことはメシを食いながらだ! いくぞ!」ヒュン

絹旗 「超早ぇ!」

白井 「あれも能力なのでしょうか……」



~同日 とある大学 食堂~


削板 「うん、今日も根性でメシが上手い!」ガツガツ

絹旗 「……なんか昨日から超大食漢ばかり見てるような気がします」

白井 「奇遇ですわね。わたくしもですの」

870: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:10:07.61 ID:EdVhohaoo

絹旗 「ところで、先程研究協力というお話がありましたが」

削板 「あったな!」

絹旗 「第7位さんの能力って、つまりなんですか?」

削板 「わからん!」

絹旗白井 「「……」」

削板 「だから、午後からそれを調べにいくと言っただろうが」

絹旗 「言ってませんよ!!」

白井 「では、あの、能力名とかは?」

削板 「ん? そういえば決めたことはないかもしれん」

絹旗 「……あー、じゃ聞き方を変えます。どんなことができますか?」

削板 「うむ、まず俺の代表的な必殺技は念動砲弾<アタッククラッシュ>!」

絹旗 「はいはい、すごパ」

削板 「あとはなんだろうな。俺も細かいことを考えるのは苦手でな!」ガハハ

絹旗 「もういいです……」

白井 「手元の資料によりますと、先程のカラフルな煙に加え、自分を中心とした変な爆発、
    銃弾をものともしない肉体、一瞬で数十メートル移動する、電撃を叩き落とす、と」

絹旗 「もう超ワケわからないです」

871: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:11:54.74 ID:EdVhohaoo

削板 「すごいな! そこまで調べてるのか!」

白井 「なんといいますか、訳の分からない能力ですのね」

削板 「俺も分からんからな!」

絹旗 「これじゃ能力名とかなくて超当然のような気もしてきますね」

削板 「能力名か。そうだな、ないというのも根性なしっぽいよな……」ウーン

絹旗 「関係あるんですか?」

白井 「価値観は人それぞれですの」

削板 「よし、チビっ子たちが考えてくれ! 難しいことを考えるのは性に合わん!」

絹旗 「はぁ!?」

白井 「よ、よいのですか。そんなことで」

削板 「何、構わん!」

白井 「どうしましょう……」

絹旗 「御坂さんみたいに、秘奥義を能力名にしちゃえばいいんじゃないんですか?」

白井 「となると、念動砲弾?」

絹旗 「とてもそれで説明しきれるとは超思いませんけどね」

872: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:14:20.26 ID:EdVhohaoo

削板 「なるほど、念動砲弾を採用するのか。……アリだな!」ウンウン

絹旗 「アリなんだ」

白井 「お気に召したようでホッとしましたの」

削板 「よしよし、今日からは俺は念動砲弾だ!」

絹旗 (よかったんですか?)ヒソヒソ

白井 (ご本人が納得しておられますし)ヒソヒソ

削板 「話も一段落ついたし、さっさとメシを済ませるとするか」

絹旗 「しっかし、見てるだけで胃が持たれそうですね」

削板 「どうした? お前さんたちもいるから多めに頼んだんだぞ。遠慮なく食ってくれ」

絹旗 「いや、あの……」

白井 「ステーキにハンバーグ、ローストビーフ、スペアリブ……」

絹旗 「なんでこんなんばっかなんですか!」

削板 「根性フーズだからだ!」

白井 「野菜もあったほうが」

削板 「あるぞ! 食え!」ドン

873: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:16:36.74 ID:EdVhohaoo

絹旗 「このお皿山盛りのフライドポテトを野菜と超言い張るんですか」

削板 「オニオンリングのほうがよかったか?」

絹旗 「そうではなく!」

白井 「まあまあ、絹旗さん。ご馳走になる身分、贅沢は言えませんの」モギュモギュ

絹旗 「いや、肉自体がイヤって訳じゃないんですけどね」マグマグ

削板 「そうそう、食わないと大きくなれないぞ!」

絹旗 「ほっといてくださいよ!」

白井 (この食生活で大きくなるのは横方向ですの……)



~食後~


削板 「よし! 腹も満たしたし、行くとするか!」

白井 「たしか第18学区の研究所でしたわね」

絹旗 「となるとバスで」

削板 「何言ってんだ、走るぞ」

絹旗白井 「「え?」」

874: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:18:55.16 ID:EdVhohaoo

削板 「食後の運動にもちょうどいいだろう!」フンフン

絹旗 「いやいや、ストレッチ始めないでくださいよ」

削板 「心配するな! ペースはあわせてやる!」

白井 「仕方ございませんわね。これも務め。お付き合い致しましょう」

絹旗 「え」

削板 「では出発だ!」ダダダダ

白井 「ほら、絹旗さん。おいていかれますの」タッタッタッ

絹旗 「ま、待ってくださいよー!」トテテテ

 :
 :
 :

白井 「ところで、これから向かう研究所というのは?」

削板 「統括理事の貝積のとっつぁんの管轄にある研究所だ」

白井 「まあ、理事が?」

削板 「最近できたんだがな。細かいことは俺もよく分からん」

絹旗 (なんでこの二人は超走りながら平然と会話してるんですか……)

875: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:20:51.71 ID:EdVhohaoo

白井 「午後から調べに行く、と仰ってましたが」

削板 「貝積のとっつぁんはな、理事ではあるがどっちかという研究者気質なんだよ」

白井 「なるほど」

削板 「それで、俺の能力を詳しく調べたいらしい」

白井 「ではまさか、貴方一人のために研究所を建てましたの?」

削板 「考えてみれば、そうとも言えるか! なんだか申し訳なくなってきたな!」

絹旗 (て、ていうか、何気にペースが……)

白井 「まあ、LEVEL5ともなれば単身のために設備を新設するのも珍しくないかと」

削板 「俺にできることも限られてるしな。その中で成果を出してやらねばならんか」

白井 「腕の見せどころですわね」

絹旗 (ち、超疲れた……ひい……)

削板 「お、見えてきたぞ!」

白井 「あちらが件の研究所ですのね」

削板 「よし! ラストはダッシュで行くぞ!」ダッ

白井 「あ、お待ちくださいまし」ダッ

絹旗 (ぎにゃぁぁぁ!!)

876: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/29(月) 00:23:07.06 ID:EdVhohaoo


~第18学区 念動力研究センター~


白井 「造りはスタンダードな研究所ですのね」●REC

絹旗 「」シュコー

白井 「酸素スプレー使うほど走ってもないでしょうに」

絹旗 「なんで超平然としてるんですか……」

白井 「風紀委員の訓練に比べれば、こんなの短距離走ですの」

絹旗 「風紀委員超パネェ……」

?? 「あら、貴女たち」

絹旗 「?」

布束 「So, 久しぶりね」

絹旗 「あ、超お久しぶりです」

白井 「お久しぶりですの。貴女はここの?」

布束 「ええ、職員よ。話は聞いてるわ。ついてきなさい」

絹旗 (しかし、相変わらずのゴスロリ白衣なんですね)

899: ◆8GNB4AEvC. 2011/08/31(水) 23:58:26.65 ID:KPASmFAso

白井 「絹旗さん、いつものを」●REC

絹旗 「えー、こちらの超眼力の方は布束博士。長点上機学園卒業後、ニート同然の生活をしていたとのこと。
    その後、この研究所創設にあたりスカウトされ現在に至ります」

白井 「生物学的精神医学の権威で、その道では知らぬ人はいないと」

絹旗 「? なんでそんな人が念動力研究センターにいるんですか?」

布束 「さっき自分で言っていたじゃない。スカウトされたからよ」

絹旗 「いや、まあ、そうなんですけど」

白井 「専門分野ではないのでは」

布束 「私はマルチプレイヤーなのよ」フンス

絹旗 「超天才は言うことが違いますね」

布束 「それとは別にもう一つ理由があるのだけれど、それは面白い話でもないからいいわ」

絹旗 「え。聞かせてくださいよ。超気になりますよ」

布束 「ま、貴女の態度次第ね」スタスタ

絹旗 「超ケチですー」

白井 「ところで第7位さんは?」



900: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:00:28.44 ID:gQVMfx0vo

布束 「バイタルチェックに入っているわ。30分はかかるわね」

絹旗 「別にあの人にケガとか病気の心配なんて超ないと思うんですけど」

布束 「念のためよ」

?? 「おや、布束君。削板君はもう来てるのかな?」

布束 「ええ。今しがた」

?? 「毎日毎日申し訳ないな」

布束 「お気遣いなく」

白井 「あの方は?」

絹旗 「ええーと……貝積継敏。統括理事の一人ですが、最近では学者業のほうに超精を出してるらしいです」

貝積 「言ってくれるな。私にはこの方が性に合っている」

布束 「左様で」

白井 「ここでは、第7位さんの力を研究しておられますの?」

貝積 「うむ、彼は不思議だ。どこまでも繊細で、どこまでも不安定で、どこまでも強力」

布束 「……原石」

貝積 「原石という呼称にはいささか抵抗を覚えるがね」




901: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:03:10.73 ID:gQVMfx0vo

白井 「!? 第7位さんが原石と……?」

貝積 「そうだ。彼は学園都市における能力開発カリキュラムを一切受けていない……
    というより、力そのものが繊細すぎてどの研究者も手を出せなかった」

白井 「なんと……」アゼン

絹旗 「あの、原石ってなんですか」

布束 「そうね……私たち能力者が人工ウナギだとすれば、原石は天然ウナギ」

絹旗 「その例えじゃ大した違いがないように超思えるワケですが」

布束 「besides 人工ダイヤと天然ダイヤと言えばいいかしら」

絹旗 「それならまあ、まだ」

白井 「こんな身近に実在していたなんて……」

絹旗 「でも、超天然ダイヤなんてことがありえるんですか?」

布束 「学園都市における能力開発のプロセス、それと似たような状況が日常生活において、
    あるいは偶発的に自然に起こった。といっても、そう頻繁に出るものでもないわ」

貝積 「分かってる限りでは世界に50人程度しかいない。そもそも原石とはなんなのか。
    分からないことの方がずっと多い」

白井 「その解明となると困難を極めるのでは」

貝積 「だからこそやりがいがあるし、楽しいというものだよ」

絹旗 「なるほど。理事というより研究者気質というのは超本当ですね」




902: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:05:44.73 ID:gQVMfx0vo


~1時間後 第1測定ルーム~


削板 「すっごぉぉいパーーーンチ!!」ドガァァ

貝積 『いいぞ。次は60%の力で撃ってみよう。君が60%だと感じたならそれでいい』

削板 「すごいぱんち」ボン



絹旗 (パンチングマシーンで遊んでるようにしか見えないです)

布束 「測定データは概ね揃いましたね」

貝積 「うーむ……欲を言えば、実戦データがほしいところだが……彼とまともに戦える人間など」

布束 「」チラッ

絹旗白井 「「」」ビクッ

布束 「ねえ、貴女たち。よりリアリティに満ちたレポをお送りするのに、一番いい方法って何かしら」

絹旗 「え、えと、なんでしょうかね……」

布束 「Decidedly 体験取材よ」ビシィ

 :
 :
 :




903: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:07:49.51 ID:gQVMfx0vo

絹旗 「白井さーん、なんでこんなことになっちゃったんですかー」

白井 「流れ、でしょうか……」

絹旗 「超無理ですよ、超死んじゃいますよ。第7位相手に組手なんて」

白井 「ハンデとして、2対1が認められているではないですか」

絹旗 「LEVEL4が二人とLEVEL5が一人じゃ超つりあいませんって!」

白井 「絹旗さん。あくまでも組手、練習試合ですの」

絹旗 「だってあの人、絶対に超細かい加減とかできませんよ」

白井 「その時はその時ですわね」

絹旗 「あ、白井さんなら脳髄に針を転移しちゃえば」

白井 「練習試合と申していますでしょう!」

絹旗 「むー」

白井 「しかしまさか、原石と……いえ、過去に対峙した経験はありますが」

絹旗 「ずいぶん拘りますね、超原石」

白井 「世界に50人のレアモンスターですもの。戦々恐々ともしますわよ」

絹旗 「まあ、死なない程度に頑張りましょうか」
904: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:10:06.94 ID:gQVMfx0vo


~第3測定ルーム~


削板 「正直気が進まんな。女を殴るのは根性がないヤツのすることだ」

白井 「あら、練習試合と言えど手心を加えられるのは心外ですの」

絹旗 「え、ちょっと?」

白井 「こちらは全力で参ります。全力で立ち向かってくる相手には自らも全力で立ち向かうのが礼節ではなくて?」

絹旗 (白井さん! 何挑発してるんですか!)ヒソヒソ

白井 (手加減されるのが気に食わないだけですの)ヒソヒソ

削板 「……たしかにな、言う通りだ。組手とはいえ、本気の勝負に手を抜いて臨むのは根性なしと名乗っているようなものか」

絹旗 (こうなりゃ超ヤケです)

削板 「ならばこのナンバーセブン削板軍覇、全力でお相手仕ろう!!!」カッ


  ビュオォォォォ


白井 「……ッ!」

絹旗 「ただそこに存在するだけでこの空気ですか……超バケモンですよ」




905: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:11:51.89 ID:gQVMfx0vo

白井 「絹旗さん、前後から参りますの」

絹旗 「超了解です……!」ダッ

削板 「さあ、来い!」

絹旗 「うああぁぁぁぁぁ!!」ダダダダダ

白井 (絹旗さんが前から、それに合わせてわたくしが後ろから挟撃すれば……)

削板 「遅いっ!」ゴッ


  ゴシャァン


絹旗 「がぁっ……!?」

絹旗 (なん、で……今何が、起こっ……!?)

絹旗 (なんで私が、頭掴まれて壁に押し付けられてるんですか……!)

絹旗 「ぐ……超離せーーー!!」ポカポカポカポカ

白井 (そんな! 動きを知覚できない!?)

絹旗 「離せって超言ってるンですよォーー!!」ジタバタ

白井 「き、絹旗さん!」




906: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:14:36.71 ID:gQVMfx0vo

削板 「すごいパーンチ、裏拳バージョン」ヒュッ

白井 「えっ」


  ゴオッ


白井 「あぅっ……!」ズシャァァ

白井 「い、今のが……!」ヨロヨロ

絹旗 「白井さン! こいつ目に見えない何かをしてきます! 気をつけてください!」ジタバタ

白井 「ご本人の動きも、攻撃そのものも視認できないとは……気をつけようがないですの」

削板 「嬢ちゃんたちの根性は認めよう! だが、この俺の根性にはまだ届かないようだな!」

白井 「ぐぬ……と、とにかく、絹旗さんを放しなさい!」ヒュンッ

削板 「おっと」ダンッ

絹旗 「うあっ!?」ドサッ

白井 「絹旗さん! お怪我は!?」

絹旗 「超平気です……窒素装甲、ナメないでください。それより第7位は……」

削板 「パートナーを思いやる姿勢! それでこそ根性だ!」ウンウン




907: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:16:51.76 ID:gQVMfx0vo

白井 「一蹴りで部屋の反対側まで移動を……?」

絹旗 「超余裕ぶっこいてるじゃないですか……超ムカつきます」ヨロヨロ

白井 「……絹旗さん、わたくしに考えがありますの」

絹旗 「……どっちみちこのままじゃ超ジリ貧ですし。乗りましょォか」

白井 「あの殿方は前後から攻めても隙がございませんの。で、あれば……」ヒソヒソ

絹旗 「なるほど……超了解です」

削板 「何をヒソヒソやってる! 来ないならこちらからいくぞ!」フォォォ

削板 「すごいパーンチ」

絹旗 「超!」

白井 「参ります!」ヒュンッ


<ボォォォン


削板 「消えた!?」

絹旗 (右手に窒素を超集約ゥ、超凝縮ゥ……)ギリギリ

削板 (一瞬で左ショートレンジに……そうか、空間移動か!)




908: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:18:57.97 ID:gQVMfx0vo

削板 「さっきもそうだったな! もう一人の嬢ちゃんは後ろか!」ブンッ


  バサッ


削板 (ブレザーだけ!? 空蝉か!!)

白井 「隙ありですの」ヒュンッ

削板 「しまっ……!」

絹旗 「この一撃に!」ダッ

白井 「この一瞬に!」ヒュォッ

絹旗白井 「「全てをかける!!」」

絹旗白井 「「変形クロスボンバーー!!!」」ゴゴキャッ

削板 「ふぉ……!?」



貝積 「なんと……!」

布束 「Fantastic……あの男の良くも悪くも直情型単純バカな性格をうまく逆手にとったわね」

貝積 「左斜め下からの拳撃に右斜め上からの蹴撃か。普通の人間なら首を痛めてるぞ」

布束 「普通の人間なら、ですけどね……」




910: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:21:08.05 ID:gQVMfx0vo

白井 「くっ、大博打でしたわね……」ヒュンッ

絹旗 「やりましたか!?」タンッ

削板 「」

絹旗 「……?」

白井 「ダメ……でしたか」

削板 「いやー、今のは効いた! 根性こもった一撃だ!」コキコキ

絹旗 「なンで!?」

白井 「万策尽きまわしたわね」ペタン

削板 「まさか合体奥義でくるとはな! 意志の疎通に合わせた呼吸、素晴らしい! これぞ根性だ!」

絹旗 「はは……もォ超無理ですってば」ヘナヘナ

白井 「分かってたことですが、LEVEL4とLEVEL5の間には絶対的な溝がございますの……」

絹旗 「そもそもアレはLEVELというカテゴリに収まるンですか?」

布束 『そこまでよ。これ以上は全員危険だわ』

貝積 『みんな、多大な協力にはいくら感謝しても足りないな』

貝積 『とりあえず全員引き上げてくれ。念のため、メディカルチェックを行おう』

削板 「根性ある一戦に感謝!!」

絹旗白井 「「」」グッタリ




911: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:23:59.19 ID:gQVMfx0vo


~メディカルルーム~


絹旗 「白井さんは超大丈夫ですか?」

白井 「肩と肘の関節が少々痛みますの。すごいパンチのせいですわね」


<ガラッ


布束 「二人とも、"体験取材"お疲れ様」

絹旗 「なんちゅうもんを体験させてくれてるんですか」

白井 「ここまで能力全開でバトったのは久しぶりですの」ツヤツヤ

絹旗 (えぇぇぇぇ……)

布束 「これは私の奢りよ」ポイッ ポイッ

白井 「ありがとうございますの」パシッ

絹旗 「超いただきます」パシッ

白井 「喉が渇いてましたので……」

絹旗 「なんか超不思議な味ですね。ドクペみたいです」




913: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:25:53.12 ID:gQVMfx0vo

布束 「……」ジー...

絹旗 「?」

布束 「それ飲んで身体の調子に変化とか違和感とか感じない?」

白井 「いえ、特には……」

布束 「そ、ありがと……興味深いわね」メモメモ

絹旗白井 「「」」ブーッ

絹旗 「なんちゅうもんを飲ませてくれてるんですか! 何混ぜてるんですか!」ムキー

布束 「冗談よ」

白井 「貴女が言うと冗談に聞こえませんの」

布束 「さ、飲んだら行くわよ」

絹旗 「えっ? もうヤですよ!!」ガオー

布束 「何を勘違いしてるの。ブリーフィングよ」

白井 「ブリーフィング……今日の研究成果について、ですか?」

布束 「そんなところね」

絹旗 「まあ、ならいいですか……」




914: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:28:11.10 ID:gQVMfx0vo


~ミーティングルーム~


貝積 「……以上。質問は?」

削板 「」フゴー

布束 「」バシッ

削板 「ふおっ!?」

絹旗 「」ウトウト

白井 「はい」●REC

貝積 「ふむ、なにかな?」

白井 「わたくしのブレザーはどこに消えてしまったのでしょうか」

布束 「? さっきの部屋になかった?」

白井 「ええ、いつの間にやら」

布束 「」ギロリ

削板 「おっ、おおおお俺は知らんぞ!? そんな根性のないマネするわけなかろう!!」

貝積 「おい、すぐに探し出せ。手隙きの者は全員当たらせるように」




915: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:30:28.39 ID:gQVMfx0vo

主任 「へい! 合点承知でやんす!」

貝積 「済まないな。なんとしてでも見つけさせる」

白井 「はあ……お願い致しますの」

布束 「嘆かわしいわね。どこの変態が……」

貝積 「他に質問や意見があるものは?」

絹旗 「」ガクンッ

貝積 「ふむ。なければ今日はこれで終わりにしよう。最後に……」

貝積 「そちらのお嬢さん方の自主的なご協力のお蔭で、貴重な実戦データを採ることができた」

白井 「いえいえ、とんでもないことでございますの」

絹旗 (自主的?)

貝積 「あらためてお礼を言わせてくれ。今日はありがとう」

削板 「嬢ちゃんたちの根性は俺すら震えたぜ!」パチパチ

貝積 「よし。今日はこれまで!」

主任 「さあ、一杯いくでやんす」

貝積 「お前は仕事が山ほど残ってるだろう」




917: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:33:11.39 ID:gQVMfx0vo


~同日夕方 第18学区 とある大通り~


絹旗 「さて、夕闇が超迫りつつある中、私たちは帰路についています」

白井 「……」●REC

布束 「ブレザー、見つかってよかったわね」

削板 「まさか掃除のおじさんが回収していたとはな!」

白井 「ゴミ扱いなんて心外ですの」

布束 「常盤台の制服よ。 Also 出すとこに出せば数十万で売れるのにね」

白井 「出しませんの!! 売れませんの!!」ムキー

絹旗 「ところで、次はどこに超向かうんですか?」

削板 「我が家だ! そろそろ晩メシの時間だしな!」

布束 「……そうね。人数もいることだし」

白井 「え? 私たちもご一緒してよろしいんですか?」

削板 「構わんぞ! 遠慮は根性なしのすることだ!」

絹旗 「そうとも言い切れないかと」




919: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:35:23.19 ID:gQVMfx0vo

削板 「よし! 今日は根性焼きといくか!」フンハ

白井 「は!?」

絹旗 「ちっ、超イヤですよ!!」

布束 「"寿命中断"」カッ

削板 「」

布束 「So 鵜呑みにしちゃダメよ。こいつの言う根性焼きって、ただの焼き肉のことだから」

絹旗 「超紛らわしすぎです……」

白井 「押さえつけられて、タバコの火をグリグリされるのかと」

布束 (常盤台はどういう教育してるのよ……)

削板 「」ハッ

絹旗 「あ、超起きた」

削板 「根性焼きはダメか? ならば、根性煮なら」

絹旗 「だからなんなんですか、それは」

布束 「Anyway メニューについては、帰宅してから冷蔵庫と相談ね」




921: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:37:14.49 ID:gQVMfx0vo


~同日 第18学区 削板邸~


削板 「自分の家だと思ってくつろいでくれ!」

布束 「ふう」ポスン

絹旗 「ここがお二人のご自宅ですか」

削板 「正確にはあいつの家。私は居候よ」

白井 「そういえば、どういう経緯があってこのような形に?」

布束 「……面白い話じゃないわよ」


<うぉぉい、布束ー!


削板 「冷蔵庫に野菜しかないぞぉ!」

布束 「何か問題かしら」

削板 「肉がない!」

布束 「野菜からもタンパク質は摂れるわ」

削板 「いや……でもなぁ」




923: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:39:17.85 ID:gQVMfx0vo

布束 「Anyhow 今日ここまでの食事は肉まみれだったのでしょう。だったらバランスがとれるわね」

削板 「むう……仕方あるまい」

白井 (肉食男子と菜食女子ですの)

削板 「今日は俺の番だったな。待ってろ、根性溢れるメニューを用意してやる!」フンフンス

絹旗 「で、さっきの話の続きなんですか」

布束 「食い下がるのね……いいわ、昔話を聞いてもらうのも悪くないかも」

白井 「」●REC

布束 「もう2年以上前になるわね。私はある日を境に、命と頭脳以外のすべてを失ったわ」

絹旗 「……」

布束 「それについてはまるっきり自業自得。今更泣き言を言うつもりもないのだけれど」

白井 「……それからどうやって今の生活に?」

布束 「その日以来、頭脳を買われて軟禁の身で汚れ仕事を続けていたわ。色々とね」

布束 「But そんな生活も突然終わった。何があったのかは正確には知らされてないけど」

布束 「それが一昨年の年末」

絹旗 (暗部クビ祭りは超確かにその頃でしたね)




924: >>922 またやっちまったんだなぁ……orz ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:42:51.43 ID:gQVMfx0vo

白井 「その後、第7位さんとの運命的な出会いが!」

布束 「期待してるような話は出ないわよ。少女マンガやトレンディドラマで使いまわされたような話」

絹旗 「kwsk」

布束 「その以来、行く場所も帰る家もない私はホームレス同然のその日暮らしだったのだけれど」

白井 「真冬にですか……」

布束 「夜は廃ビルとかでしのいでたわね」

布束 「そんな生活を始めて……そうね、数か月経った頃かしら」

布束 「路地裏をフラフラしてたら、チンピラの集団に拉致されそうになったのよ」

絹旗 「わあ、超ありがちです」

布束 「浮浪者同然の身だったから、連れ去って色々楽しむには都合がよかったのでしょうね」

白井 「そういう輩はなかなか根絶しませんわね」ハァ

絹旗 「そこに第7位が駆けつけて、悪党どもをちぎっては投げ、ちぎっては投げ」

布束 「ね、ありがちでしょう?」

白井 「よく言えば王道ですの」

布束 「今だから言うけれど、彼の第一印象はよくなかったわ。"メンドくさそう"って」




925: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:45:18.25 ID:gQVMfx0vo

絹旗 「超分かる気がします」ウンウン

布束 「路上生活でよれよれの私を見て、最初になんて言ったと思う?」

絹旗 「風呂入れ?」

布束 「違う」


  ――このまま放ってはおけん! 俺の家に来い! 部屋なら余っている!


白井 「男らしいというか、あの方らしいというか」

布束 「返事を渋ってたら、文字通り担がれてこの部屋まで運ばれたわ」

絹旗 「いいんですか、それで」

布束 「それからはニート同然の生活を送ってた。さすがに申し訳ないから、掃除とかしてたけど……」

白井 「下世話で申し訳ないのですが、何かされるという心配はございませんでしたの?」

布束 「だって削板よ? そんな心配、2日で霧散したわ」

絹旗 「まあ、確かに」

布束 「それで半年前。新設した研究所に職員として迎えられた」

絹旗 「それが今日行った研究所ってワケですね」
926: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:47:35.25 ID:gQVMfx0vo

白井 「ではあの研究所は、第7位さんと貴女のために造られたようなものですわね」

布束 「……否定はしないわ。計画段階からあいつも関わってたらしいし」

白井 「? では、まさか」

布束 「ご察しの通り。後から知ったけれど、私を職員に推薦したのは削板よ」

絹旗 「私、色んなカップルを見てきましたけど、研究所をプレゼントされた人は超初めてですよ」

白井 「布束博士。正直言って、第7位さんに好意を抱いてますの?」

布束 「……おっ、恩人としてね。私は生物学的精神医学の専門家よ。恋愛感情は精神病の一種と断言できるわ」

絹旗 「超ドライです」ブー

布束 「……そういう意味では、私も罹患中なのでしょうけど」ボソッ

白井 「今、何か」

布束 「何も言ってない」

白井 「あら? でも」

布束 「言ってない!」カッ

白井 「」

絹旗 (寿命中断、超怖ぇー)




927: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:49:46.68 ID:gQVMfx0vo


<メシだぞぉぉ!!


削板 「出来た出来た! 削板軍覇特製、根性鍋だ!」

布束 「待ちなさい。そのままテーブルに置いたらダメ」

削板 「む、これはすまん」

絹旗 「白井さん白井さん、キャメラ構えたまま超硬直しないでください」ユサユサ

白井 「……はっ、わたくしは何を」

削板 「嬢ちゃんたちも来い! メシだメシだ!」

絹旗 「はいはい、ただいま」

白井 (ファインダー越しに恐ろしいものを見てしまったような……)

 :
 :
 :

削板 「うむ、うまい!」バクバク

布束 「箸の持ち方がおかしい。何度言ったら治るのよ」

絹旗 「……これが根性鍋ですか」

白井 「豪胆な料理ですわね、これは」




928: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:51:52.68 ID:gQVMfx0vo

絹旗 「じゃ、大根を一つ……なんですかこりゃ!」

削板 「何って、大根だろうが」

絹旗 「なんでこんな超歪な形なんですか」

削板 「手で折ったからだろ」

布束 「彼女たちはこの調理法に慣れてないの。さも当然のように言わないで」

白井 「……まさか、この鍋の食材って」

削板 「ああ、全部ちぎったり折ったりして大きさを整えた」

絹旗白井 「「」」

布束 「indeed 形はどうであれ、味に影響はないわ」ハフハフ

絹旗 「ま、見た目はともかく食べれる味なら超おkですよね」モギュモギュ

白井 (あの共同生活で、見た目難な料理にも耐性がついてしまいましたものね)

削板 「しかし肉がないとどこか物足りないな」

布束 「そう? これでも満足できるじゃない」

削板 「ハラは膨れるけどな。気分的な問題だ」

布束 「この方が体にはいいのよ」

絹旗 「昼間のようなメニューだったら私たち超逃げだしてましたよ」




929: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:54:17.80 ID:gQVMfx0vo


~食後~


白井 「片付けもこれで全部ですの」

布束 「助かるわ」

絹旗 「いえいえ、超ごちそうになったんですし」

削板 「」フゴー

絹旗 「ありゃ、寝ちゃいましたか」

布束 「いつものことよ。食後は寝る習慣があるの」

白井 「どこまでも"らしい"ですわね」

布束 「ホント、世話が焼ける。……けど、見てて飽きないのも事実よね」ファサッ

絹旗 「私はもうセブン成分は超お腹いっぱいです」

白井 「今日も色々ありましたものね」

布束 「Well 貴女たちはどうするの?」

絹旗 「そろそろ超お暇します」

白井 「今日はありがとうございましたの」ペコリ

布束 「お役に立てようでなにより」




931: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/01(木) 00:56:41.91 ID:gQVMfx0vo

絹旗 「それでは、またいずれ」

白井 「どうぞ末永く」

布束 「"寿命中断"」カッ

絹旗 「うお、あぶね!」

白井 「」

絹旗 「ありゃ」

布束 「もう遅い時間だから。気を付けて帰りなさい」

絹旗 「超了解です。ほら、白井さん。行きますよ」グイグイ

白井 「」テクテク

絹旗 「それじゃ、超ありがとうございました」ノシ


  バタン


白井 「はっ、わたくしは」

絹旗 「という訳で、紆余曲折を経て、あのお二人もそれぞれの道を超歩み始めたようです」

白井 「あっ、あれ? もうまとめですの?」

絹旗 「もっとも、その道もこの先交わったり重なったり、あるいは一本になったりしそうですけどね」

白井 「え、えと、それを見届けたところで今回の取材を終えたいと思います」




952: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:45:13.29 ID:g1qfy8ejo


~翌日早朝 第7学区 とある高校~


絹旗 「はー、超ねみー」

絹旗 「なんか肩こりが」コキコキ

白井 「肩がこるほどのものをお持ちでもないでしょうに」

絹旗 「白井さんには超言われたくないですよ!」ウギャー

白井 「3、2、1、スタート」●REC

絹旗 「はい、今日はですね。第にゃにゃ学区」

白井 「……」

絹旗 「……超すいません、もう一回」

白井 「第にゃにゃ学区」プークスクス

絹旗 「ぐぬぬ……」プルプル

白井 「テイク2ですの」●REC

絹旗 「今日はですね。第7学区のとある高校に来ています」

白井 「今日の取材対象は、本日こちらへと登校されるとのことですの」

絹旗 「というワケで、待機してみようと思います」




953: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:47:30.19 ID:g1qfy8ejo

 :
 :
 :

白井 「えー、現在朝の8時です」

絹旗 「……ぼちぼち人が増えてきましたね」

白井 「あ、あちらの方ではないですか?」

絹旗 「青い髪の大男って超目立ちますね……」

白井 「あの、すみませーん」ノシ

青ピ 「おんや? 絹旗ちゃんに白井ちゃんやないの」

絹旗 「一年ぶりだというのに、よく覚えてたじゃないですか」

青ピ 「当然やん! ボクは一度会った女の子の顔と声と匂いと名前と誕生日は絶対忘れない男やで!」

絹旗 「うはぁ、超キモいです。ていうか誕生日なんて教えた覚えはないですよ」

青ピ 「じゃ教えてくれへん? プレゼントとか期待してもええよ」

絹旗 「毎月15日です」

青ピ 「毎月!? 毎月なん!? こりゃプレゼント代とか大変やわぁ……」

絹旗 「超期待してます☆」

白井 「いえ、あの、本気になさらないでください」




954: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:50:23.15 ID:g1qfy8ejo

青ピ 「ま、こないなところで立ち話もなんやし。移動しよか」

白井 「今日は定常授業なのですか?」

青ピ 「んー、そやね。なにもなさそうやし。今日も平和で何よりやね」



~とある高校 教室~


絹旗 「さて、まず教室まで移動してきました。超本格的に密着取材」

青ピ 「密着? ボクと密着したいん? もちろん、絹旗ちゃん相手なら大歓迎やで!」

絹旗 「タヒね」

白井 「今回密着取材するにあたり、特殊な交渉術を用いておりますの。それについては
    極秘事項であるため詳細はお伝えできませんが、無事に密着取材のお許しが出ましたの」

青ピ 「ああん、もう、そういうキツイ所がたまらんわぁ。小学生みたいにちっちゃいのにキツイ性格ってええよね!」

絹旗 「バカにしてるんですか、あなたはぁ!」フギャー

白井 「」●REC

絹旗 「いや、あの、白井さん。撮影係に徹しないでくださいよ。いつもの調子で超やってくださいよ」

白井 「いつもの調子、とは?」




955: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:52:54.33 ID:g1qfy8ejo

絹旗 「世の男どもにやってるみたいに、生ゴミを見るような目で語彙の限りを尽くして超罵倒してやってください」

白井 「絹旗さんはわたくしを悪女か何かと思っておいでなのですか!」ムキー

青ピ 「二人が望むなら、ボクはなんでも受け入れるで」

絹旗 「むしろ何も望まないんで、超普通にしててください」

青ピ 「小学生みたいにちっちゃいのに、どこか冷めた態度」

絹旗 「ちっちゃいちっちゃい煩いンですよォ!!!」ポカポカ

青ピ 「ちょ、ちょっと痛いやん」ガシッ

絹旗 「え、あ、あれ? 届かない?」スカスカ

青ピ 「はっはっは、頭に手を添えるだけでボクの方が有利やで」

絹旗 「超ちくしょーーー!!」スカスカスカスカ

白井 「ところで、ほかのみなさんは?」

青ピ 「んー。みんなが来るにはまだちいと早いしなぁ」

絹旗 「いい加減手をどけてくださいよ!」バシッ

青ピ 「おっとっと」


<ガラッ



956: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:55:05.10 ID:g1qfy8ejo

吹寄 「おはよう」

青ピ 「おっはー」

吹寄 「相変わらず早いのね」

青ピ 「ほらほら、ボクって早く来ることだけが取り柄やん?」

吹寄 「他に取り柄を作りなさい」

絹旗 「あ、超ご無沙汰してます」

白井 「その節はお世話になりましたの」

吹寄 「あら、貴女たち。すっごい久しぶりね」

青ピ 「ボクに会いに来てくれたんやで!」ウェーイ

吹寄 「何を血迷ってるのよ」

絹旗 「否定しきれないのが超悔しいです……あ、そうだ。吹寄さん」

吹寄 「うん?」

絹旗 「私、中学卒業したらここに進学しようかなって超思ってるんです」

白井 「えっ」

吹寄 「えっ」

青ピ 「えっ」




957: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:57:24.42 ID:g1qfy8ejo

白井 「きっ、き、絹旗さん! 初耳ですの!」

絹旗 「ええ、人に話したのはこれが超初めてですし」

吹寄 「貴女が決めたのなら……でも、どうして? 貴女ならもっと上狙えるでしょ」

絹旗 「いやー、私エリートエリートした空気って超苦手なんです。ここぐらいまったりしてる方が性に合ってるかなって」

白井 「絹旗さんらしい理由ですの」

絹旗 「それで、もしかしたら何か教わることもあるかもしれません」

吹寄 「そう……でも、あたしたちは今年度で卒業なのよね」

絹旗 「まあ、学校内じゃなくても」

吹寄 「そうね。あたしでよければ何でも相談して」

青ピ 「むほぉぉ! こうしちゃおられへん! ちょっと留年届書いてくるわ!」

吹寄 「そんな届ないだろ馬鹿者!!」

青ピ 「なあなあ、どうやったら留年できるんかなぁ?」

吹寄 「血迷うな! 貴様はもう進路が決まってるだろう!」

青ピ 「だって絹旗ちゃんが来るんやで? それに留年すれば小萌先生の授業も一年余分に受けれるし!
    なぁ、なんとかなれへんかなぁ?」

吹寄 「……小萌先生が、生徒の留年を簡単に認めるような先生だと思ってるの?」




958: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 01:59:43.78 ID:g1qfy8ejo

青ピ 「うっ」

吹寄 「あの人が教師として、普段どれだけ真摯な姿勢で臨んでるか。大ファンの貴方ならよく分かってるハズよ」

青ピ 「……」

白井 (人望溢れる教師ですのね)

青ピ 「絹旗ちゃん」

絹旗 「なんでしょう」

青ピ 「ゴメンな、普通の先輩みたいに学校の中案内したり、朝一緒に登校したりはできへん」

絹旗 「誰もそこまで頼んでないですよ」

青ピ 「その代わり、なんか困ったことがあれば、ボクじゃ頼りないかもしれへんけどいつでも頼ってもらってええよ」

絹旗 「…………まあ、たまになら」

青ピ 「さあ! ボクの胸に飛び込んでおいで!」

絹旗 「吹寄さん、こいつ超殴っていいですか?」

吹寄 「抑えなさい。受験時期に問題は起こすものじゃないわ」

絹旗 「むー」

白井 「さて。そろそろ、始業の時刻も近づいておりますわね」




959: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:02:13.53 ID:g1qfy8ejo


~しばらくして~


小萌 「では出席をとるのですよ」

白井 (あの方が小萌先生……)

絹旗 (超ちっちゃ)

青ピ 「カミやんもつっちーもおれへんのかぁ。今日はヒマやなぁ」

吹寄 「五月蠅いのがいなくて結構じゃない」

姫神 (また。なにか。巻き込まれてるのかな)

 :
 :
 :

小萌 「はい、ここまでで質問のある人ー」

絹旗 (えー、超すっごい分かりやすい)

白井 (なんと教え上手な……生徒に慕われるのも納得ですの)


  キーンコーンカーンコーン


小萌 「はい、じゃ今日はこれで終わりなのです」




960: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:04:30.49 ID:g1qfy8ejo

青ピ 「きりーつ」


  ガタガタガタガタッ


絹旗 「おや?」

青ピ 「礼!」


 アリアタシター


青ピ 「やー、やっぱ小萌先生の授業は至高やね!」

白井 「なぜ青ピさんが号令を?」

青ピ 「ん? だってボク学級委員やし」

絹旗 「えぇ? 学級委員って吹寄さんじゃないんですか?」

吹寄 「よく間違われるけど、違うわよ」

青ピ 「まー、吹寄サンのあだ名が"いいんちょ"でも違和感あれへんしね」

白井 「失礼ながら、わたくしもそう思います」

吹寄 「否定はしないけどね。大覇星祭とかの実行委員は率先してやってるし」
961: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:06:51.09 ID:g1qfy8ejo

吹寄 「さて、男どもはさっさと出て行きなさい」

青ピ 「へ? なんでなん?」

吹寄 「次の時間は体育でしょう。男子は隣の教室で着替えよ」

青ピ 「別にボクは気にせえへんよ。ここで着替え」

白井 「いいから、さっさと出て行ってくださいまし」タッチ


  ヒュンッ


吹寄 「ゴメンなさいね、わざわざ」

絹旗 「白井さんがテレポしてなければ、私が超蹴り飛ばすところでした」

吹寄 「さっ、早く着替えていかないとね」ヌギヌギ

絹旗白井 「「っ……」」

吹寄 「? どうしたの?」

白井 (なんとたわわに実った果実……)

絹旗 (やっぱり超勝てません……)

吹寄 「?」




962: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:08:57.11 ID:g1qfy8ejo


~同日 とある高校 グラウンド~


絹旗 「さて、体育ということで超グラウンドに移動してきました」

白井 「なぜわたくしたちまで体操服を?」●REC

絹旗 「気分の問題です」

白井 「はあ……予定外の苦労を背負うことになっても知りませんわよ」

黄泉川 「涼しくなってきたし。今日はいっちょ持久走でもやっておくじゃん」

黄泉川 「とりあえずグラウンド30周。はい、スタート!!」パンパン


  エー キツイヨー シンジャウーー


黄泉川 「今文句言ったヤツはプラス15周じゃん」

絹旗 「超キッツイですね、あの人」

白井 「これぐらいは当然では」

黄泉川 「ほら、何やってるじゃん。お前たちも」

絹旗 「え? い、いや、私たちは」




963: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:11:17.25 ID:g1qfy8ejo

黄泉川 「体操服着てるってことは準備オーケーってことじゃん? ほら、いったいった!」

絹旗 「どっ、どうしてこんな!」

白井 「だから言いましたのに」

吹寄 「ふふ、災難ね」タッタッタッタッ

絹旗 (うわぁ、揺れてます、超揺れてます)

白井 「ほら、絹旗さん。遅れてますのよ」タッタッ

絹旗 「ううー……どうしてこうなった」

青ピ 「お、絹旗ちゃんも走ってるんやね! 体験取材ってヤツ?」

絹旗 「ほっといてください!」

青ピ 「そんなこと言わんと! あ、今なんかアレっぽいやん!」

白井 「あれ?」

青ピ 「"待てよー。ふふふー、捕まえてごらんなさーい"ってヤツ!」

絹旗 「超ありえないですから!」

青ピ 「よーし、漲ってきた! ボク頑張って絹旗ちゃん捕まえるで!」ダダダダ

絹旗 「ひゃぁぁぁ! 来ないでください! 超来ないでください!」ダダダダ




964: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:13:33.94 ID:g1qfy8ejo

青ピ 「ははは、待ーてー」ダダダダ

絹旗 「誰か! 誰か助けて!」ダダダダ

吹寄 「」ハァ

白井 「あのペースでは30周もちませんの」

吹寄 「彼奴はあのペースでも30周ぐらいなら余裕で走りきるわよ」

白井 「では、このままでは絹旗さんがいずれ捕まる……」

吹寄 「どうかしら。追い込まれた小動物は思わぬ力を発揮するものだし」

青ピ 「あーん、もー絹旗ちゃんの照れ屋さーん」ダダダダ

絹旗 「ちっ、ちが……そういう、のじゃ……はっ……」ダダダダ



~30分後~


絹旗 「……も、無理……」グッタリ

青ピ 「うーん、残念! 結局捕まえれへんかったぁ!」

白井 「絹旗さん、意外と体力ないのですね」

絹旗 「わた、し……持久力より……瞬発、力、なんです……」




965: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:16:09.84 ID:g1qfy8ejo

黄泉川 「あんなペースで走ってれば30周程度でもへばるに決まってるじゃん」

吹寄 「さすがに、ちょっと疲れたわね」

絹旗 「しら、いさん……な、んで……超、平然、と……」

白井 「風紀委員ですの」

黄泉川 「風紀委員の訓練はこんなもんじゃないからな。よく鍛えられてるじゃん」ハッハッハ

吹寄 「使う? 酸素スプレー」

絹旗 「お願い、します……」

吹寄 「はい、どうぞ」シュコー

絹旗 「ホハー」

青ピ 「次ボク!」

白井 「貴方はピンピンしておられるではないですか。むしろ酸素がお余りなのでは」

青ピ 「あっ、そうやね! 酸素余って腹がパンパンや! という訳で絹旗ちゃんにおすそ分けを」

黄泉川 「バカやってんじゃないじゃん」ゲシッ

青ピ 「おうふ」

絹旗 「はー……超ちょっと復活しました」




966: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:18:30.74 ID:g1qfy8ejo


~同日昼 とある高校 教室~


絹旗 「なんかこの取材、体力使ってばっかりなような気がします」

白井 「記者は体力勝負ということですのね」

絹旗 「一日目は特売という名の超戦場で、二日目は第7位とバトって」

白井 「で、今日は持久走と」

絹旗 「そろそろ太ももに超筋肉痛を感じ始めているんですが」

青ピ 「じゃボクがマッサージしたる!」

絹旗 「あっちいけ!」ゲシッ

吹寄 「こんなところで油売ってていいの? 購買、売り切れるわよ」

青ピ 「はっ、しもうた! もう昼休み食い込んでるやんか!」ダダダダ

吹寄 「まったく想像しい」ガサガサ

白井 「吹寄さんはパンですのね」

吹寄 「よかったら貴女たちもどう? 多めに持ってきてあるから」

絹旗 「あ、いいですか? 今日なにも用意してなくて」




967: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/03(土) 02:20:37.81 ID:g1qfy8ejo

吹寄 「ええ、どうぞ」

白井 「いただきます、の……?」

絹旗 「……なんですか、これ」

吹寄 「何って、パンだけど?」

白井 「"脳を活性化させる十二の栄養素が入った能力上昇パン"……」

絹旗 「超効果あるんですか?」

吹寄 「ち、超はないけど……」

白井 「味は普通ですの」モフモフ

絹旗 「……しまった。パンだけだと口の中が超渇きますね」マフマフ

青ピ 「たっだいまー」

絹旗 「あー、独り言ですけど。なんだか超コーヒー牛乳が飲みたい気分です」

青ピ 「まかせときー!」ダダダダ

吹寄 「……小悪魔ね」

白井 「絹旗さんはああいったタイプの殿方の扱いには慣れておられますし」マフマフ

吹寄 「の割には振り回され気味なようにも見えるけどね」




985: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:19:46.82 ID:YZNHVH6Po

青ピ 「絹旗ちゃん、コーヒー牛乳飲まへん? 僕のおごりやで!」

絹旗 「わぁ、超いいんですかぁ?」

吹寄 「自分の可愛さが武器になることを自覚してるタイプなのね」

白井 「そしてそれを活用する術も心得てますの」

青ピ 「さ、飲んで飲んで」

絹旗 「超ありがとうございまーす」ズチュー

青ピ 「ええねええね、やっぱ女の子が一番かわいい瞬間って、おいしいもん食べて笑ってるときやね」

吹寄 「それが志望動機って聞いたときは唖然としたわよ」

白井 「志望動機……そういえば今朝方、進路は決まっているというお話が」

絹旗 「言ってましたね。超就職なんですか?」

青ピ 「んー、どっから話せばええんかな。ボクがパン屋で下宿してるって話したの、覚えてる?」

白井 「覚えてるような覚えてないような」

青ピ 「ま、ええわ。んでな、作業とか店番とか手伝うことも結構あるんよ」

吹寄 「いい心がけね」

青ピ 「給料はパン払いやけどね」ハハハ




986: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:20:58.70 ID:YZNHVH6Po

絹旗 「それが進路にどう繋がってくるんですか」

青ピ 「夕方になるとな、学校帰りの学生とか結構くるんよね。で、おやつ代わりにパン買ってくれるんや」

白井 「小腹が空く時間ですものね」

青ピ 「で、買ったその場でガサガサ食べ始める子も多くてね。で、その瞬間が、なんていうんかなー」

青ピ 「ボクが作ったり仕込んだり並べたりしたパンを、みんなすっごいおいしそーに楽しそーに食べるんよ」

青ピ 「それ見ると、あー朝早かったり力仕事だったりだけど、やってよかったなーって」

青ピ 「女子小学生とか女子中学生の楽しそうな顔みると、心底思うんよね」

青ピ 「それで決めたんや。ボクこの道進んでみよ、って」

絹旗 「超いい話だと思ったのに……」

青ピ 「なんで? めっちゃハートフルやん」

吹寄 「自分で余計なこと言うからでしょ」ハァ

白井 「それで、卒業後は?」

青ピ 「うん。そんなこんなで、調理師の専門学校を推薦で受けたんよね」

青ピ 「面接でも熱く語ってやったで! 女の子がいちばん可愛いのは」

絹旗 「なんでそこを超強調しちゃうんですか」




987: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:22:47.97 ID:YZNHVH6Po

白井 「ま、まあ、ともかく。卒業後の進路が決まってるというのはそういうことでしたのね」

青ピ 「そゆこと。なんや知らんけど、さっさと合格通知も来たしね」

絹旗 「じゃ、もう受験超終了じゃないですか」

青ピ 「気楽でええわ、ホント。あ、吹寄サンはまだよね? 頑張りや!」ポンポン

吹寄 「ヘッドバットするぞ」

青ピ 「ゴメンなさい」orz

吹寄 「ま、せいぜい卒業を取り消されないように慎ましく暮らすことね」

青ピ 「ヒドイわぁ。ボクのことHENTAIかなんかと勘違いしてへん?」

吹寄 「HENTAI以外にどう表現すればいいのよ」

青ピ 「HENTAIちゃうで! HENTAIという名の紳士やで!」

吹寄 「白井さん、こいつが何かやらかしたら、その時は遠慮なく捕まえちゃってね」

白井 「承りましたの」

絹旗 「ところで、吹寄さんは進路とかは?」

吹寄 「私は普通に大学よ」

白井 「どのような分野に?」




988: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:24:46.35 ID:YZNHVH6Po

吹寄 「小萌先生の専門分野にさ、私もちょっと興味あるのよね」

青ピ 「発火能力やね!」

吹寄 「そっちじゃないわよ。心理学でしょ」

絹旗 「え? あの超ミニ先生の専門ってそっちなんですか?」

吹寄 「ええ。環境心理学とか行動心理学、社会心理学の専門家よ」

白井 「博識ですのね……」

吹寄 「だから、あたしの場合は将来何がしたいかというより、これを学んでみたいっていうのが行動原理なんだけどね」

白井 「なんにせよ、やりたいことがはっきりしているのは良いことですの」

青ピ 「惚れちゃう? やりたいことはっきりしてるボクに惚れちゃう?」

絹旗 「こっち来んな!」


 キーンコーンカーンコーン


絹旗 「ほら、昼休み超終わりましたよ。自分の席に帰ってください」

青ピ 「いや、絹旗ちゃんが座ってるそれがボクの席なんやけど……」

絹旗 「え、あ、ごめんなさい」スッ




989: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:26:52.37 ID:YZNHVH6Po


~同日夕方 とある高校 教室~


絹旗 「どうやら今日の授業はこれで超終了のようですね」

白井 「お二人のご予定は?」

青ピ 「んー、カミやんもつっちーもおれへんしなぁ」

吹寄 「まっすぐ帰ったら?」

青ピ 「それはそれで味気ないやん」

絹旗 「いつも通り過ごしてくださいよ」

白井 「ええ、それでこそわたくしたちがいる意味もございますし」

青ピ 「ほな、目的も持たずフラフラしてみよか」フラフラ

絹旗 「吹寄さんはどうします?」

吹寄 「……なぜかしら。アレを野放しにしておくのは危険な気がする」

絹旗 「なぜもなにも、超当然ですよ」

吹寄 「ま、今日は貴女たちもいるし。あたしも行ってみようかしら」

白井 「では参りますの」




990: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:28:46.27 ID:YZNHVH6Po


~第7学区 とある大通り~


白井 「さて、わたくしたちは下校時間帯の街へと繰り出してきましたの」

青ピ 「どっかに可愛い子おれへんかなー」

絹旗 「超早速ですか」

吹寄 「いちいち反応してたら疲れちゃうわよ」

絹旗 「そもそもこれだけの超美少女に囲まれてて、まだそんなこと言うんですか」

白井 「それとも、わたくしたちは好みではございませんかしら?」

青ピ 「そんなことあれへんよ! ボクぁ落下型ヒロインのみならず、義姉義妹

 :
 :
 :

青ピ  獣耳娘まであらゆる女性を迎え入れる包容力を持ってるんよ?」

吹寄 「クレープおいしそうじゃない?」

絹旗 「お、超いいですね」

白井 「折角ですし、頂いていきましょうか」

青ピ 「あるぇ~?」




991: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:30:53.10 ID:YZNHVH6Po

青ピ 「みんな聞いてた? ボク今すっごいええこと言ったんやで?」

吹寄 「どこがよ」

絹旗 「落下型までは聞いてました」

青ピ 「ぜんぜん序盤やん!」

白井 「まあ、貴方が雑食系男子ということは分かりましたの」

青ピ 「いやいや、ボクかて見境ないワケじゃないよ? 選ぶっていったら世の女性に失礼やけど、そういう目はあるよ?」

白井 「では、あちらのオープンカフェに3人の女性がおりますが、どなたがお好みですか?」

青ピ 「んー? あ、あのお姉さんたち?」

吹寄 「……なんかキツそうな人ばっかりね」

絹旗 (あ、あの3人って……!)

青ピ 「せやなぁ、全員べっぴんさんやけど……敢えて言うなら真ん中のお姉さんかな?」

吹寄 「あのウェーブヘアの人?」

絹旗 「!」ピコーン

絹旗 「青ピさーん。どうせなら声かけてみたらどうですか?」

白井 「ちょ、ちょっと絹旗さん」




992: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:32:43.23 ID:YZNHVH6Po

絹旗 「女3人でお茶会とか、きっと超さみしい連中ですよ。超飢えてますよ」

青ピ 「い、言われてみれば確かに」

吹寄 「悪いことは言わないわ、やめておきなさいよ」

青ピ 「男なら当たってくだけなあかん! そもそもナンパなんて失敗前提やで!」ピュー

白井 「あ、あっ……そんな、まさかこんなことになるなんて……」

吹寄 「?」

絹旗 「見かけたのは超偶然ですけど、あの3人は私たちの友達なんですよ」

吹寄 「あら、そうなの? だったら尚更……」

絹旗 「超大丈夫じゃないですか?」

白井 「あのお三方は……2名がLEVEL4、1名がLEVEL5ですの」

吹寄 「えっ!?」


<チュドーン
<おわぁぁぁぁ!?
<そこになおれ!テメェの[ピーーー]焼き切ってやる!





993: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:34:32.61 ID:YZNHVH6Po

青ピ 「たーすーけーてー!!」

麦野 「待ちやがれグルァァァ!!」

青ピ 「きゃぁぁぁ! 絹旗ちゃん、これ違う意味で飢えとるやないかーーい!!」

麦野 「誰が飢えて……あ? ねえ、今絹旗って言った?」

絹旗 (あ、超やべ!!)

麦野 「……そうか。絹旗のヤツ、一枚噛んでるのね」

青ピ 「あ、いや、ええと」

麦野 「正直に言ってくれたら、お姉さん嬉しいなぁ?」

青ピ 「……すいませんでしたぁ!」orz

麦野 「?」

青ピ 「ボクが調子乗ってました、ホンマすいませんでしたぁ!」orz

麦野 「そうか、それがお前の回答かよ。……だったら」

番外個体 「まーまー、しずりん。それぐらいにしてあげなよ」

結標 「相手も謝ってるじゃない。これ以上、騒ぎを大きくすることもないでしょ?」

麦野 「……アンタ、助かったわね。いいわ、行きましょ」カツカツカツ

番外個体 「ゴメンね、青い人。それじゃね」

結標 「次からは相手を選びなさいね」




994: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:36:36.15 ID:YZNHVH6Po

青ピ 「…………ぶっはぁ。超怖かったぁ!」

白井 「大丈夫でしたか!? あの、すみません。軽率でしたの。こんなことになるなんて……」

青ピ 「はは、ナンパしてたらこんなこと、日常茶飯事やで」

絹旗 「……相手にバレてたような」

青ピ 「ん? あー、絹旗ちゃんの知り合いなん? 絹旗ちゃんのこと知ってるみたいやったで」

絹旗 「ええ、まあ」

青ピ 「もー、人が悪いなぁ。あんな怖いお姉さんなら事前に教えといてや」

吹寄 「すごい迫力だったわね……でも貴方、よく口割らなかったじゃない」

白井 「絹旗さんのことを聞かれても、ただ謝ってましたわね」

絹旗 (あっ……)

青ピ 「いやー、だってさっきのお姉さん、めっちゃ怖かったもん。絹旗ちゃんに何するか分からへんやん?」

絹旗 「あの……なんというか……超やりすぎました。ゴメンなさい」

青ピ 「ええのええの。気にせんといて」

絹旗 「でも」

青ピ 「それにホレ、あんな綺麗なお姉さんたちに蔑んだ目で見下ろされるって体験もできたしね!」

吹寄 「」ハァ




995: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:38:12.10 ID:YZNHVH6Po


~とある公園~


絹旗 「これ、さっきの超お詫びもかねて、奢りです」

青ピ 「ええの? 助かるわー。今月財布が氷河期で」

吹寄 「この店ってよく来るの?」

白井 「ええ、ちょくちょくと。味も評判ですし」

青ピ 「クレープって一度食べてみたかったんよねー」ハモハモ

吹寄 「嘘。食べたことないの?」

青ピ 「男だけでクレープって来づらいやん? 一緒に来る女の子もおれへんし」

絹旗 「180cmを超える大男が一人で並んでたら、超違和感を覚えるかもしれませんね」

青ピ 「だから、今度からは絹旗ちゃんが一緒に」

絹旗 「超お断りです!!」

白井 「おや? ちょっと進展したと思ったのですが」

絹旗 「進展ってなんですか進展って! スタートラインにも並んでませんよ!」

吹寄 「ま。当然よね」




996: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:39:46.21 ID:YZNHVH6Po

青ピ 「もー、そういうちっちゃいのにつれないところとかたまらんわなぁ」クネクネ

絹旗 「超ちっちゃいって、煩いんですよォ!」ポカポカ

青ピ 「わ、ちょっと。危ない、危ないから!」ワシッ

絹旗 「だから人の頭をーー!!」スカスカ

青ピ 「はははー、ちょろいでー」

吹寄 「絹旗さん、これ。よかったら持ってって」

絹旗 「なんですか、これ」

吹寄 「身長が伸びると評判のサプリメントよ。買ってはみたけど、あたしは身長に関しては現状で満足してるしね」

絹旗 「」

白井 「あら。よかったですわね、絹旗さん」

青ピ 「女の子にモテモテーになるとか、女の子と出会いまくれるーってサプリはないのん?」

吹寄 「タヒね」

絹旗 「超うるさいハエが寄り付かなくなるサプリとかないですか?」

吹寄 「あったらあたしが使ってるわよ」

青ピ 「え? 吹寄サンに言い寄るようなガッツあるやつがこの世におるん?」

吹寄 「どういう意味だ貴様!」




997: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:41:17.86 ID:YZNHVH6Po


~しばらくして~


  【飛行船】<間もなく完全下校時刻です。速やかに帰宅しましょう。


吹寄 「あら、もうこんな時間?」

青ピ 「いやー、楽しい時間ってのはあっという間に過ぎるもんやね!」

絹旗 「全くですね」

青ピ 「やっぱり絹旗ちゃんはボクとていて楽しかったんやね! わかるで!」

絹旗 「なんでそんな超ポジティブシンキングなんですか!」

白井 「ポジティブシンキングのほうが生きてて楽しいかと」

青ピ 「そうそう! お蔭様で毎日が楽しいで!」

絹旗 「幸せそうで超なによりです」ハァ

吹寄 「あたしは帰るけど、貴女たちは?」

白井 「そうですわね。そろそろ引き上げようかと」

青ピ 「私はこの後は青ピさんと超二人きりで」

絹旗 「なんであなたが答えてるんですかぁ!」ボカッ

青ピ 「ごふっ」




998: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 02:42:56.63 ID:YZNHVH6Po

吹寄 「とうとう強硬手段に出たわね」

絹旗 「冗談がすぎますよ!」

青ピ 「ははっ。最後に一発もらったところで、ボクも帰るかなぁ」

白井 「今日はありがとうございましたの」

吹寄 「いいえ、今日は楽しめたわ」

青ピ 「絹旗ちゃんと白井ちゃんにも会えたしね!」

吹寄 「じゃ、二人とも、またその内ね。帰り道気を付けてね」

絹旗 「お二人も、あ、いや、吹寄さん超気を付けてください」

青ピ 「あれ? ボクは?」

白井 「お二人もお気をつけて」

吹寄 「ええ、またね」ノシ

青ピ 「じゃ、ボクあっちやから。絹旗ちゃんに白井ちゃん、また会う日まで!」ノシ

絹旗 「……最初から最後までずっとあの調子でしたね」

白井 「変わらず過ごしているようで、でも時間は間違いなく経過しておりますの」

絹旗 「進路とか……先のこともみんな超ちゃんと考えてるんですよね」

白井 「それを実感したところで、今回の取材を終えたいと思いますの」




999: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 03:12:21.58 ID:YZNHVH6Po
今新スレ準備してます。
しばしお待ちを……
1000: ◆8GNB4AEvC. 2011/09/04(日) 03:29:18.63 ID:YZNHVH6Po


~同日夜 第7学区 常盤台新寮~


<ガチャ バタン


絹旗 「はー、今日も超疲れましたねー」

白井 「なんだかんだ言って楽しんでおられるでしょう」クスクス

絹旗 「人のこと言えませんよね」

白井 「あら、見透かされておりましたか」

絹旗 「私たちの仲じゃないですか。で、明日はどこの誰ですか?」

白井 「ええと……え? えぇ!?」

絹旗 「どうしたんですか?」ヒョイッ

絹旗白井 「「……」」



絹旗白井 「「イギリスーー!?」」



 絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」~その2 に続く