1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 01:54:35.38 ID:coCw9dOs0
アサシン「問おう。お主が我が主かな?」

現れたのは中華の武術家然とした服装の男性だった。

どうみてもアーサー王じゃない。

切嗣「ああ。僕がマスターの衛宮切嗣だ」

アイリ「アーサー王・・・じゃない、わよね?」

アサシン「うむ。儂はアサシンのサーヴァントで真名を李書文、という」







SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1357491275

引用元: 切嗣「アサシン呼んだら聖杯戦争easy過ぎワロタwww」EXTRA 

 

2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:05:24.14 ID:coCw9dOs0
切嗣「李書文と言ったらあの八極拳士か」

アサシン「そういうことだ」

切嗣「まあ僕としてもアサシンの方が性にあってるしそれにスキルも期待できそうだ。よろしく」

アサシン「呵々、期待していてくれ」


日本

アインツベルン城

切嗣「アイリはここで待機だ」

アイリ「わかったわ」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:13:07.01 ID:coCw9dOs0
切嗣「行こうか。アサシン」

アサシン「いよいよ本格始動か」

切嗣「ああ。この聖杯戦争、速攻で終わらせる」



ホテル

舞弥「準備は出来てます」

切嗣「ありがとう、助かった」

そして愛銃のコンテンダーを握り締めた。

アサシンは興味深そうに舞弥が準備した銃器を見ていた。


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:22:16.66 ID:coCw9dOs0
数日後

舞弥『切嗣、港にてセイバーとランサーが戦闘を始めました。セイバーのマスターは言峰綺礼です』

切嗣「分かった。すぐ行く。アサシン!!」

アサシン「ついに来たか!!」

切嗣「にしてもセイバーのマスターが言峰綺礼か・・・」

アサシン「切嗣が最も警戒しているという?」

切嗣「ああ、気をつけろ!!」


7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:27:00.49 ID:coCw9dOs0


セイバー「おおおおお!!!!」

ランサー「はあ!!」


切嗣「やってるな・・・」

アサシン「さて、どうする切嗣」

切嗣「アサシン、言峰綺礼を暗殺できるか?」

アサシン「儂の圏境があれば容易い」

切嗣「頼んだ」


8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:40:28.32 ID:coCw9dOs0
ケイネス『宝具の開帳を許可する』

ランサー「セイバー、そろそろ取りに行かせてもらうぞ!!」

セイバー「来るか!!綺礼は即座に回復のサポートが出来るようにお願いします!!」

言峰「分かった」


ランサー「行くぞ!!ふん!!」ブン

セイバー「はああああ!!」キイン


アサシン(ふっ、と・・・)シュ・・・

真後ろから一発。

言峰「ぐふっ・・・!?」バタ






9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 02:45:53.52 ID:coCw9dOs0
セイバー「綺礼!?」

セイバーはアサシンの足元に倒れた言峰に駆け寄る。

アサシン(・・・)

セイバー「そんな・・・!!」シュー

が、このセイバー、アサシンに気づいていない。

アサシン(一応一旦隠れるか・・・)

それはアサシンのスキル『圏境』によるものだった。

これは周囲の気を感知し、自己の気配を消すことにより、姿を存在ごと消失する。というスキルだ。


16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/07(月) 23:49:30.83 ID:coCw9dOs0
アーチャー「フハハハハハハ!!!!愚かだなセイバー!!」

セイバー「っ・・・アーチャー・・・!!」シュー

セイバーは何も言い返せず消滅した。


ランサー「貴様は一体!?」

アーチャー「我は王だ!!全ての上に立つ王の中の王!!」

ランサー「な、何を言っているんだ・・・!!」



雁夜(セイバーがやられたのか!?まあいい・・・殺せ!!バーサーカー!!)

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 00:03:24.01 ID:kFA9wgDg0
アーチャー「さあ出てくるがいい!!我のセイバーを葬った者よ――――――ん?」

バーサーカー「・・・」

アーチャー「貴様・・・誰の許可を得て我を見る?せいぜい散り様で我を興じさせよ」ズドド

バーサーカー「―――――――――――!!!!」キンキン


ケイネス(あれは恐らく遠坂のサーヴァント・・・。見てからにして英霊としての各はランサーより上か・・・。ま、バーサーカーなら何とかなりそうだな・・・)

ケイネス『ランサー、バーサーカーに加勢しアーチャーを始末しろ』

ランサー「はっ」


19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 00:27:04.35 ID:kFA9wgDg0
アサシン『・・・どうする?紛れて誰か暗殺するか?』

切嗣「ああ。いい機会だ。紛れてアーチャーを始末してくれ」

アサシン『了解した』



アーチャー「ほらほらもっと我を楽しませろ!!」

バーサーカーとランサーに宝具を浴びせるアーチャー。

バーサーカー「――――――――――!!!!」

ランサー「おおおおっ!!」

アーチャーの宝具を手に取ったバーサーカーとランサーは宝具の雨を進んで行く。

そして―――――

ランサー(この間合いなら!!)


20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 00:46:08.87 ID:kFA9wgDg0
ランサー「破魔の紅薔薇!!」

宝具を突き抜けアーチャーの懐に入る。

アーチャー「小癪な!!」

バーサーカー「――――――――――!!!!」

アサシン(儂が後ろから―――)

ひっそり後ろに回りこんでいたアサシンが、

アサシン(我が八極に二の打ち要らず!!)ドッ!!

アーチャー「何っ・・・!?」ドサ

宝具で仕留める。




22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 00:58:48.76 ID:kFA9wgDg0
アーチャー「」シュー

アサシン(さてと退散退散)



雁夜「し、死んだ・・・?まあ、いいか・・・あははははは!!!!時臣!!お前の聖杯戦争はもう終わりだ!!ぎゃははははは―――――ごふぁっ!?・・・はあはあ・・・もう長くないか・・・」


バーサーカー「・・・」スッ

役目を終えたバーサーカーは静かに主の元に戻った。

ランサー「まただ・・・!!セイバーの時も・・・アサシンなのか・・・?」

ケイネス『戻れランサー!!まだそこらに敵がいるかもしれん!!』

ランサー「分かりました・・・」


23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 01:07:08.26 ID:kFA9wgDg0


ライダー「完全に出てくるタイミングを失ったなあ・・・」

ウェイバー「な、何なんだよアレ!!えと・・・セイバーとアーチャーが倒されたんだぞ!!」

ライダー「そうさなあ・・・。恐らくあのサーヴァントは気配はおろか姿まで消せるみたいだな」

ウェイバー「なっ、何呑気に考察してんだよお!!」

ライダー「まあまあ。今焦っても仕方あるまいて」

ウェイバー「そ、そうだけどぉ・・・」

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 09:26:15.53 ID:kFA9wgDg0
切嗣『もういいだろう。戻ってくれ』

アサシン「わかった」


ホテル

切嗣「結果は上々だな。この調子で仕留めて行こう」

アサシン「儂としてはもう少し手ごたえが欲しいところだがなあ・・・」

切嗣「僕はそこまで強くはないからね」

アサシン「なに、切嗣のやり方にはなんら不満はないさ。これはこれで良しだ」





30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 09:37:13.68 ID:kFA9wgDg0
切嗣「ならよかった。じゃあ少し休もうか」

アサシン「うむ」

切嗣「休みが終わったら諜報活動に出てもらうよ」

アサシン「わかった」

翌日 夜



アサシン(これが現代か・・・よく見るとすごいな―――――む?)

凛「・・・」キョロキョロ

アサシン(こんな時間に小娘が一人で出歩くとは・・・)


31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 09:42:53.53 ID:kFA9wgDg0
アサシン(少し追ってみるか)

凛「・・・」タタタ



龍之介「はーいみんなこっちだよー」

子供「」ゾロゾロ


アサシン(催眠の類だな。さて、何をするやら)

凛「コトネ・・・。ま、待っててね・・・!!」

アサシン(おやおや)



32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/08(火) 09:49:39.52 ID:kFA9wgDg0
龍之介を追いかける凛を追うアサシン。

そして――――

龍之介「今夜は楽しいパーティーだ!!旦那!!」

キャスター「みんなで神の生贄になりましょう!!」


アサシン(サーヴァントだったか、見た目からしてキャスターだな。だったら――――)


アサシン(そい!!)

龍之介「Coooooooooooooooooooool」

キャスター「へ?龍之介!?りゅうのすけえええええええええええ!!!!!!」シュー



48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 10:22:49.36 ID:BmZ8hxkAO
キャスター消滅

凛「えっな、何!?」

アサシン「もう大丈夫だ。早く大人を呼んで来なさい」

凛「えっ!?」

耳元に告げ口をしアサシンは切嗣のホテルへ戻った。


アサシン(まあ声を掛けてしまったが一般人みたいだし大丈夫だろう)


50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 11:42:06.29 ID:BmZ8hxkAO
ホテル

アサシン「戻ったぞ」

切嗣「お帰り何かあった?」

アサシン「うむ。キャスターに遭遇した」

切嗣「何!?で、どうした!?」

アサシン「子供をさらって何か仕出かそうとしてたからマスター含めて殺して来た」

切嗣「・・・まあ倒せたなら結果オーライで言いが出来るだけ独断で動くのは止してくれ」

アサシン「済まぬな」


51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 11:45:27.23 ID:BmZ8hxkAO
切嗣「あ、アサシン」

アサシン「どうした?」

切嗣「バーサーカーとそのマスターの居所が分かったから始末してくれ」

アサシン「おう」


下水道

雁夜「おええっ・・・!!クソっ・・・」

ピチャン

雁夜「誰かいるのか!?」

雁夜は周囲を見渡すが何も見えない。

雁夜「アサシンか・・・バーサーカー!!」


52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 11:51:39.84 ID:BmZ8hxkAO
雁夜「アサシンを殺せぇっ!!」

バーサーカー「――――!!!!」

音がする方に剣を振るが、

バーサーカー「―――!!??」

瞬間バーサーカーがよろけた。

雁夜「な、何だと!?」

バーサーカー「」シュー

雁夜「バーサーカーが・・・やられた・・・だと?ぐふっ―――」バタ



アサシン(他愛なし、と言った所だな。しかしアレだな。スリルというのがまったくないな)


59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 23:27:33.83 ID:BmZ8hxkAO
ホテル

アサシン「戻ったぞ」

切嗣「上手く行ったね?」

アサシン「おうよ」

切嗣「よし。もう少しだな・・・」





ライダー「バーサーカーが消えたな」

ウェイバー「やっぱり・・・アサシンかな?」

ライダー「だろうなぁ・・・」

ウェイバー「ど、どうするんだよ・・・!!」

ライダー「それを考えるのがお前の役目だろうが!!」パン

ウェイバー「あべしっ!?」

60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 23:35:50.78 ID:BmZ8hxkAO
翌日 夜

ウェイバー「決めたぞ!!こうなったらこっちから乗り込む!!」

ライダー「よっしゃ!!じゃあ今すぐ行こう!!」

ウェイバー「え゙っ今から!?」

ライダー「おうよ。今なら奇襲時だ!!行くぞ!!」

ウェイバー「そんなぁ~!!」


61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 23:42:34.34 ID:BmZ8hxkAO
舞弥『切嗣!!サーヴァントが侵入して来ました!!』

切嗣「このタイミングでか・・・!!分かったすぐ行く!!」ピ

アサシン「来たか」

切嗣「ああ。だがここから城まで時間が掛かる。どうすれば・・・」

アサシン「呵々々!!手段ならあるだろう、その腕に」

切嗣「令呪か・・・。この際しかたないか・・・!!」


62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/09(水) 23:46:56.46 ID:BmZ8hxkAO
切嗣「令呪にて命ずる。アサシン、僕をアインツベルンの・・・アイリの所にまで連れて行け!!」

アサシン「了解だ!!」




アインツベルン城

切嗣「大丈夫かアイリ!!」

アイリ「切嗣!!」

舞弥「外にサーヴァントが!!」

切嗣「・・・行って来るよ、アイリ」

アイリ「帰って来てね」

切嗣「勿論だ」


63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/10(木) 00:02:49.24 ID:6guj6sSAO
切嗣「行くぞアサシン。今回は僕も出る」

アサシン「呵々々々!!楽しくなって来たなぁっ!!」





ウェイバー「・・・」

ライダー「大丈夫だ、『神威の車輪』にしっかり捕まっておけ」

ウェイバー「う、うん・・・」

ライダー「お、出て来たな」



切嗣「・・・」


68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/10(木) 23:58:56.72 ID:6guj6sSAO
ライダー「サーヴァントがいないようだが?」

切嗣「・・・さあね」チャキ


ウェイバー「うわあっ!!」

ライダー「ふむ・・・やはり現れないか・・・では一気に行かせてもらうぞ!!『王の軍勢』!!!!」コオオ

『王の軍勢』を発動したライダーは切嗣と見えてはいないアサシンを結界の中に引き込んだ。

切嗣「こ、これは・・・」

アサシン「ふむ・・・所謂固有結界というやつだな。そら、来てるぞ」


69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:05:29.85 ID:8PGXnHoAO
切嗣「っ・・・そうかそうゆうことか・・・!!」

切嗣は迫り来るライダーとその軍隊を見て理解した。

アサシン「呵々々々々!!さて、どうする切嗣?」

切嗣「まずいな・・・」



ライダー「ふむ・・・サーヴァントは確認出来ないか・・・やっぱり不可視のサーヴァントと見た方がいいな。
者共!!敵は一人に見えるがもう一人特殊な術で姿を消している!!遠距離から攻めるぞ!!」

「「オオオオオオ!!!!」」


70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:16:41.84 ID:8PGXnHoAO
切嗣(ここで令呪を使うか・・・残るサーヴァントはランサーのみ。・・・行けるな)

アサシン「打つ手はあったか?」

切嗣「ああ、思いついたよ―――」

ここからライダーの所まで約50メートル、いくら圏境があるアサシンでもここからライダーを仕留めるとなると移動時間が発生する。

だから最短でライダーを撃破するには、

切嗣「令呪にて命ずる、すぐにライダーの目の前まで行き始末しろ」

アサシン「任された!!」

令呪の力を用いて瞬間でアサシンをライダーの前まで送る!!


71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:24:48.92 ID:8PGXnHoAO
ライダー「行く―――「我が八極に二の打ち要らず!!」シュッ



ライダー「ぐぉおおおおおお!!!!」

ウェイバー「え―――」

ライダーが致命傷を負ったことで固有結界は解除された。


ウェイバー「そ、そんな嘘だろ!?」

ライダー「いやぁ・・・済まんな」シュー



アサシン(消滅するとはいえ完全な死に至らなかったか・・・儂もまだまだだなあ・・・)


72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:31:52.34 ID:8PGXnHoAO
ライダー「なあアサシンよ、そこにいるのだろう?悪いがせめてウェイバーだけでも生かしてやってくれないか・・・?」

アサシン「・・・儂に聞かれてもな。どうする切嗣」


切嗣「はぁ・・・。さっさと消えろ」


ライダー「ありがとな。これからも頑張れよ」シュー

ウェイバー「あっ・・・チクショウ―――」

ウェイバーはライダーが消滅するのを見届けると、去って行った。


73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:38:16.76 ID:8PGXnHoAO
アサシン「さて、残るわ一組か」

切嗣「ああ。これで僕の悲願が果たされる・・・。お前を倒せばな」


ケイネス「ふぅん」

ランサー「・・・」


切嗣「ケイネス・エルメロイ・アーチボルト!!」


ケイネス「いやいや中々に素晴らしかったよ。私もあのライダーは厄介だと思ってたんだ。この状況はアレだな、この国の言葉で言う『漁夫の利』というやつかな?」


74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:45:21.26 ID:8PGXnHoAO
切嗣「いや。僕がお前を最後まで残したのは単に対処しやすかったから、というだけだよ」

ケイネス「貴様・・・!!ふん、まあいい。ランサー」

ランサー「はっ」

ランサーはケイネスを抱え距離を取った。

切嗣「おや、でかい口を叩く割には逃げ腰だな」

ケイネス「言っているがいい」




アサシン「・・・」

切嗣が敵と会話してる間にアサシンはケイネスの近くまで接近していた。


75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:48:59.13 ID:8PGXnHoAO
切嗣(殺せ、アサシン)

アサシン(む・・・罠があるな。これは―――うむ!!面白そうだな!!)

と、あえて罠に引っ掛かった。

すると―――

アサシン「ぐおっ・・・!?」



ケイネス「ほう、アンチマインドに反応したか」


アサシンの圏境が解けて、ケイネスの背後に回っていたアサシンが表になった。


76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 00:57:20.40 ID:8PGXnHoAO
ランサー「コイツがアサシン・・・!!」


アサシン「ほぉ・・・天地を返しおったな!?」

切嗣「な、何が起こったんだ!?」

アサシン「大事だ!!はははは、見よ。この通り圏境が破られおったわ!!」

アサシンは大きくジャンプし切嗣の前に立った。

アサシン「よくぞ儂の圏境を破ってくれた。これまでの相手は戦いにすらなかったからな!!呵々々々!!!!」

切嗣「面倒なことになったな・・・。まあいいこれで最後だ」


77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 01:04:39.23 ID:8PGXnHoAO
ケイネス「かっこよく決闘と行こうではないか」

ランサー「私はアサシンを・・・!!」



切嗣「マスターの方は僕が何とかしよう」

アサシン「呵々々々!!楽しくなって来たではないか!!儂はこういうの好きだぞ!!」

切嗣「何でもいいさ。さっさとランサーを始末しろ」


91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 21:59:43.82 ID:8PGXnHoAO
ランサー「行くぞ!!」

アサシン「力比べだ!!極致の先にあるものを見せてみろ!!」



ケイネス「Scalp!!」

水銀がムチのように切嗣に襲い掛かる。

これがケイネスの十八番『月霊髄液』。

魔翌力を充電した水銀を武器として操る、というものである。

切嗣「固有時制御二倍速!!」

自身を倍速に加速させ、ケイネスを抜き森の奥へと身を潜めた。


94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 22:11:38.86 ID:8PGXnHoAO
ケイネス「成る程・・・」

隠れてやり過ごすつもりか。

ケイネスは水銀に自動索敵を指示した。


――

切嗣「ふー・・・」

切嗣(エリート魔術師の名は伊達じゃないか。だがケイネスは初撃を逃した。これで勝機は十分にある)

と、コンテンダーにスプリングフィールド弾を装填した。


95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 22:20:51.27 ID:8PGXnHoAO
ザッザッ―――

切嗣(近いてるな・・・。仕掛けるか)

頭の中で時間をカウントする。










切嗣(今だ!!)バッ

ケイネス「何!?」
木陰から出て来た切嗣は左手に持ったキャレコを発砲した。


96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 22:30:21.70 ID:8PGXnHoAO
だが月霊髄液があらかじめ仕込まれていた防御機能が作動。

瞬時に防御膜を拡げ弾の嵐を受け止める。


切嗣「・・・」スチャ

切嗣はキャレコの弾幕が尽きる前に右手でコンテンダーを抜き、防御膜の中央に発砲した。

スプリングフィールド弾はキャレコの弾より威力が高く速い。

よって新たな大威力の攻撃に対して即座により強固な防御を取るも―――

ケイネス「ぐあっ・・・!?」

弾はヒットする。


97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/11(金) 22:40:55.37 ID:8PGXnHoAO
切嗣「・・・」ダッ

一旦距離を取り木陰に身を潜める切嗣。

ケイネス「くぅっ・・・」

ケイネスもその場から離れ水銀を防御にフルに回した。

ケイネス(よくよく考えると相手は傭兵とは言え殆どのサーヴァントを葬っていて、そして今この私にダメージを与えた・・・。
ということは相手は私の月霊髄液の弱点と対策があるということ・・・これはマズイ・・・)

名誉欲しさに参加したとはいえ自身の命には代えられない。

ケイネス(ランサーめ・・・アサシンごときに何をてこずっているのだ!!)


105: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 01:25:04.74 ID:SeBY97BAO
アサシン「ふっ!!」

ランサー「っ・・・貴様本当にアサシンか?」

アサシン「呵々々々!!」

ランサーは圧されていた。

ランサー(本能が『一発でも受けたら死ぬ』と訴える・・・!!やはり大半のサーヴァントを葬っただけあるな!!)ブン

槍のリーチを活かした攻撃も避されてしまう。

アサシン「それはそうと儂は槍兵の適性もあってな」


106: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 01:45:15.53 ID:SeBY97BAO
切嗣「・・・」パパパ

キャレコを乱射する。

ケイネス「おのれ・・・!!」

水銀で防御膜を展開し、木陰に隠れる。


切嗣(逃げ腰だな・・・。自分の状況を理解してしまったか。なら―――)

切嗣「固有時制御三倍速」


107: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 01:50:06.09 ID:SeBY97BAO
固有時制御で加速させケイネスより先に回り込む。

ケイネス「何っ!?」

切嗣「貰いだ」

ケイネス「まだだ―――」コオオ



ランサー「おおお!!」

アサシン「槍についてはそれ相応の心得があるだよ。ゆえに―――」パシ

ランサー「何!?」

アサシンはランサーの赤い長槍を掴んだ。

アサシン「―――その弱点も熟知している」

掴んだ槍を引っ張って引き寄せ懐に入り、

アサシン「我が八極に二の打ち要らず!!」


108: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 01:54:23.06 ID:SeBY97BAO
シュン

アサシン「む、消えた・・・いや恐らく令呪か」

と、呟き切嗣の所へ向かった。



ケイネス「来いランサー!!」

令呪を用いてランサーを呼び出した。

ランサー「ケイネス殿!!」

ランサーは槍で銃弾を叩き落として行く。

切嗣(僕の令呪は後一画のみ・・・)

切嗣「固有時制御三倍速・・・!!」


109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 02:16:35.92 ID:SeBY97BAO
これは予想外のアクシデント。

切嗣(ケイネスが令呪を使うとは・・・)タタタ


ケイネス「ランサー、アサシンは?」

ランサー「いえ、まだ・・・」

ケイネス「くっ・・・まあいいアサシンが来る前に探し出せ!!」



切嗣「その必要はないよ」

アサシン「呵々々々!!」


110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 03:13:03.09 ID:SeBY97BAO
ランサー「アサシン!!」

アサシン「決着と行こうでわないか」


ケイネス「ランサー、最後だ。令呪の恩恵を受けるがいい。『令呪にて命ずる、アサシンを倒せ』」

ランサー「はっ」

ケイネス(勝った・・・。向こうは令呪で呼ぶべき所で呼ばずに逃げた、つまりもう令呪を二回分使い切ってるということ。最後の令呪は基本使われないからそう考えていいだろう。そしてランサーとアサシンは互角だからこれで勝ちは確定した)


111: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 03:25:50.35 ID:SeBY97BAO
アサシン「くはははははははは!!!!受けるがいい、我が武術の真髄を!!」

ランサー「はぁっ!!」ブン

アサシン「見切った!!」

ランサーの長槍を回避し懐に入り込み拳打を一発。

ランサー「読んでたぞ!!」

アサシン「ぬぅ―――」

だがランサーは長槍を投げ捨ててその腕でアサシンの腕を掴み―――単槍で突き刺した。


113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 03:45:53.00 ID:SeBY97BAO
アサシン「中々やる。だが―――」

ランサー「ぐはっ・・・」

アサシン「少しばかし詰めが甘かったなぁ」

ランサーにアサシンの肘がしっかりと決まっていた。


アサシン「そして我が八極に二の打ち要らず」シュ

ランサー「申し訳ありません・・・ケイネス殿・・・」シュ-


118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 22:35:06.84 ID:SeBY97BAO
ケイネス「令呪の奇跡を持ってしても勝てなかっただと・・・」ガク



切嗣「これで全サーヴァントは倒した。後は・・・」

アサシン「聖杯を手に入れるだけだな」

切嗣「ああ。行こう、アイリが・・・聖杯が僕を待っている」

―――

森を歩きアインツベルン城に着くと、そこには―――

舞弥「切嗣、マダムが・・・」

切嗣「分かってる・・・」


119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 22:43:28.39 ID:SeBY97BAO
城で最も広い部屋の中央にそれはあった。

切嗣「聖杯・・・!!」

アサシン「む、待て切嗣!!アレを見ろ!!」

切嗣「え・・・」

聖杯の真上にどす黒い球体が浮かび上がっており、その球体から真っ黒な泥が少しづつ垂れていた。

アサシン「純粋な願望器を称する器の中は得体の知れない醜悪な泥とは。想像していたものとは大分掛け離れてるな」


120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 23:05:55.57 ID:SeBY97BAO
切嗣「しかも何だこの醜悪な魔翌力は・・・これじゃあ・・・」

ケイネス「真っ当な叶え方はしないだろうな」

切嗣「ケイネス・・・何の用だ」チャキ

ケイネス「止めろ。私の戦いはもう終わっている。私はこの醜い魔翌力を辿って来ただけだ」

切嗣「・・・」スッ

舞弥「切嗣」

時臣「・・・まさか代々受け継がれて来た聖杯がこんなものだったとは」


121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 23:16:04.88 ID:SeBY97BAO
切嗣「遠坂時臣・・・!!」

時臣「冬木の管理人として聖杯の降臨に立ち会おうとしたがまさかこのようなことになるとは・・・」

アサシン「ん、でもいくら醜い魔翌力と言ってもこれほどの魔翌力ならば願望器として機能するんじゃないか?」

ケイネス「機能するだろうがこの場合は別だ。それにこれは醜悪な魔翌力と同時に醜悪な呪いでもあると言える」

アサシン「成る程呪いか。ならこの聖杯に願い事をするとそれに関するものを呪うということか」


122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 23:26:42.51 ID:SeBY97BAO
ケイネス「そういうことだ。例えば聖杯に『魔術でナンバーワンになりたい』と願えばその魔術師以上の魔術師はその聖杯によって呪い殺されるだろう」

アサシン「ほほお・・・。あ、ではそうなると奥方から聞いた切嗣の願いは人類滅亡になりそうだな!!」

切嗣「っ・・・!!」

確かに切嗣の「世界平和」の願いはこの聖杯からしてみればそうなるかもしれない・・・。

切嗣「ダメだな・・・こいつは、僕が求めていたモノじゃない・・・」


123: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/12(土) 23:37:23.12 ID:SeBY97BAO
アサシン「おっでは破壊するのか?」

切嗣「ああ。だがアサシンはいいのか?」

アサシン「儂は戦えればそれでいいからな。聖杯そのものに興味はない。その戦いも十分満喫した」

切嗣「そうか。では―――」


時臣「待て。聖杯を破壊すれば中の呪いが溢れそこら一帯がとんでもないことになる」

切嗣「ではどうすれば・・・」


124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/13(日) 00:02:16.65 ID:7NGWgK+AO
ケイネス「こういう時こそ教会の出番だろう」

時臣「成る程、教会から魔術師を派遣してもらい解体を手伝って貰おう、と」

ケイネス「そういうことだ。どうだろう、魔術師殺し」

切嗣「・・・異論はない」


こうして聖杯は教会の協力を得て解体されることとなった。

だがその前に―――

切嗣「やはり通れないか・・・」

アサシン「あんな結果になったらなあ」


125: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/13(日) 00:06:27.54 ID:7NGWgK+AO
切嗣とアサシンはイリヤを奪還すべく雪の国のアインツベルン城に来ていた。

だが、アインツベルン側の結界が強まっているせいで先へ進めずにいた。

切嗣「最後の手段だ。アサシン、頼んだ」

アサシン「おうよ」

切嗣「令呪にて命ずる、『娘のイリヤを取り戻してくれ』」

アサシン「了解した」


126: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/13(日) 00:10:11.73 ID:7NGWgK+AO
アインツベルン城

イリヤ「パパ・・・ママ・・・」

シュン

イリヤ「へ―――」

アサシン「静かに、お父上が迎えに来たぞ」

イリヤ「ほ、本当・・・?」

アサシン「ああ。では行くぞ―――」

令呪の力で一瞬で切嗣の所に戻った。

アサシン「ほれ、連れて来たぞ」

イリヤ「パパ!!」

切嗣「イリヤ!!」ガシッ


127: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/13(日) 00:16:08.84 ID:7NGWgK+AO
切嗣「ごめんな・・・ごめんな!!」

イリヤ「パパ!!」


アサシン「うむうむ。これにて一件落着だな」シュー

切嗣「アサシン・・・」

アサシン「呵々々々!!これでお別れだな、切嗣!!」

イリヤ「行っちゃうの?」

アサシン「おう、仲良くやるのだぞ」

イリヤ「うん!!」

切嗣「一応、礼は言っておく。ありがとう」

アサシン「儂も楽しかったぞ。ではな」シュー

アサシンは光の粒となり消滅した。


128: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/13(日) 00:36:41.57 ID:7NGWgK+AO
冬木 同時期

ケイネス「アサシンが消滅したな」

時臣「そうですね。ではブルー、お願いします」

「任せてー」コオオ

聖杯は教会が依頼した魔法使いによって破壊され、聖杯戦争は廃止となった。


そして数年後

イリヤ「行って来ます!!」

切嗣「行ってらっしゃい」

イリヤを奪還した切嗣は舞弥、イリヤと一緒に冬木に隠居していた。

切嗣「じゃあ僕も行くよ。家を頼んだよ」

舞弥「はい、分かってます」


切嗣「さぁーて、イリヤがちゃんと学校に着くまで監視しなくちゃね」

GOOD END