1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 17:54:22 ID:Ka.2VERA
花京院「三部アニメが終わってしまう……」

花京院「先日はついにアヴドゥルが……次は……僕だ……」

花京院「アニメの収録はもう終わっている。原作も読んで覚悟はしていた」

花京院「あの終わりだからこそ三部は永遠の名作なんだ。分かってる……分かっているが……」

花京院「毎週放送の時に皆で集まって一緒に見て騒いだり、ネットの反応を見て楽しんだり……そういうこともなくなってしまうんだな……」

花京院「他の現場で会えたとしても、もう『花京院典明』ではない。『花京院典明』は終わってしまったんだ……」

花京院「寂しい……寂しすぎる……」

引用元: 花京院「三部アニメが終わってしまう」 

 

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2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 17:56:36 ID:Ka.2VERA
???「君の悩みを解決する方法を私は知っている!!」

花京院「!! 僕の独り言を聞いているのは誰だっ!!」

DIO「ンッン~この一度聴いたら誰でもわかる美声の持ち主が分からんか?」

花京院「き、貴様は…DIO!!」オエッ

DIO「出会いがしらに嘔吐くな!! 全く……貴様はいい加減メンタルを鍛えたらどうだ。そんな風だからテレンスにも負けるのだ」

花京院「御託はいい。それよりも今、何と言った?」

DIO「貴様の悩みを解決する方法を知っていると言ったのだ。貴様が何に悩んでいるのかは分かっている。アニメが終わってしまうことだろう?」

花京院「うっ」

DIO「先日の放送はアヴドゥルだったよなァ~ヴァニラとの闘いが終わればいよいよこのDIOとの決戦……おやどうした? 顔色が悪いぞ?」

花京院「ゲロ以下の匂いのせいだ……それよりも貴様さっきから何が言いたい。そうだ、僕はアニメが終わってしまうのが嫌なんだ。皆との冒険が終わってしまうのがたまらなく切ないんだ」

花京院「けれどもそんなこと、僕一人がどうこう言って、どうにかなる問題じゃあないだろう。分かったらさっさと……」

DIO「ようはアニメが終わらなければいいのだろう?」

花京院「それができないという話で…!」

DIO「なあに、簡単なことだ」

3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 17:57:45 ID:Ka.2VERA
花京院「!? 簡単だって!?」

DIO「続きが見たいけれども見たくないと思っているのは何も貴様だけではないということだ。

DIO「ファンであるからこそこの先の展開を知っており、楽しみにする気持ちと残酷な現実を直視したくないという弱さの間で皆葛藤している」

DIO「続きが放送されなければいいと本心では思っているのだ。けれどもそれを口には出せない。ファンだからな」

DIO「例えばもしここで予算の都合で打ち切りになったなどと言ってみろ。奴らは『続きを作れ』と声高に言うぞ。円盤を買わないファンを叩き、アニメのスポンサーを叩き、ついには集○社を叩く」

DIO「ジョジョ市場は荒れ、四部など夢のまた夢と言う話になるだろう」

花京院「一体何の話をしているんだ……」

DIO「つまり! 『自分とは関係なく、原作やその周辺とも関係ない第三者のせいで』放送が中止になればよいのだ!!」

花京院「『第三者』だと? それは一体誰なんだ……」

4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 17:58:45 ID:Ka.2VERA
DIO「それは…………世論だ」

花京院「世論だって……!?」

DIO「『不謹慎だ』という感情を煽るのだ。それが全く見当違いなことであっても一度火のついた現場にはヤジが群がる。炎上してしまえばしばらくは放送中止にということになるだろう」

花京院「いくらなんでもそう単純に行くだろうか……ジョジョはビッグタイトルだぞ」

DIO「なあに、『まどマギ』という前例がある。煽るのは造作もない」

花京院「具体的にはどうするつもりだ」

DIO「手始めに給水塔を爆破する」

花京院「!!」

DIO「一つだけだ。『アニメ放送の一週間前に…』と不安を煽る書き込みをネットに行って拡散したあたりで近くの時計塔を破壊する。これで完璧だ」

花京院「いくらなんでもそれは……」

DIO「もちろん怪我人も出す。うちの若い連中だ。ンドゥールなんかはテレビ写りがいいから取材を受けてもらおう。重傷者にはイエテンを使う」

花京院「……なぜそこまでしてくれる」

DIO「?」

5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 17:59:26 ID:Ka.2VERA
花京院「理由がないだろう。ここからはお前の独壇場じゃないか。『ありのまま起ったことを話すぜ』のシーンも、『無駄無駄』も『ロードローラーだ!』もある」

花京院「むしろ一部より出番が減ったことを大分プロデューサーに文句を言っていたそうじゃあないか。そんな貴様が放送を中止させる理由が一つも見つからない!」

DIO「このDIOが信じられんか、花京院」

花京院「……」

DIO「貴様がやりたくないというのならいい。だがな……」

DIO「私も知ってしまったのだ……アニメが終わってしまう寂しさをな……」

花京院「あっ……」

花京院(そうか……DIOも一部で……)

DIO「貴様がいいというなら良いのだ。この話は無かったことに……」ドッコイショ

花京院「待ってくれ、DIO」

DIO(ちょろいな……)

6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 20:57:53 ID:Ka.2VERA




承太郎「アニメが放送延期になったぁどういうことだジジイ!!」

ジョセフ「どうもこうもワシも今聞いた情報何じゃが、スポンサーからの圧力らしい。『不謹慎だから放送するな』と局の方に連絡があったそうじゃ」

承太郎「不謹慎だと……?」

ジョセフ「やはり先週の給水塔爆発事故の影響をモロに受けたようじゃ。それに加えて例の時計塔事故じゃ。元々古くなっておったらしいが怪我人が出ておるし、タイミングが悪すぎる」

花京院「それで放送はいつになりそうなんですか?」

ジョセフ「それはまだ未定だそうだ」

承太郎「チッ……」スタスタ

  バタンッ!!

花京院「……」

ジョセフ「……」

7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 20:58:33 ID:Ka.2VERA
花京院「承太郎……機嫌悪そうでしたね……」

ジョセフ「仕方ないじゃろう。話もついに佳境を迎え、ようやくすべての因縁DIOとの決戦が始まるという所じゃったんじゃ。承太郎の気合の入れようもハンパではなかったからのう」

花京院「すごい収録でしたもんね。あんな彼は初めて見ました」

ジョセフ「それがこんなわけのわからん理由で放送されないというのは、承太郎とて悔しいはずじゃ」

ジョセフ「まあ花京院、お前さんは生き延びたから良かったかもしれんのう! そうくよくよするな。騒動も時期治まる」

花京院「はは……ありがとうございますジョースターさん」

花京院(こんなに優しい人達を……僕は……)

花京院「そういえばポルナレフの姿がありませんね」

ジョセフ「ポルナレフならタバコ吸ってくると言ってお前さんらが来る前に出ていったぞ。ヴァニラ回も終わってようやくというところにさっきの話じゃ。アイツもヘコんでおったのう」

花京院「そうですか……」

8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:31:51 ID:Ka.2VERA






花京院(僕はなんてことに手を貸してしまったんだ……)

花京院(先を見たくないばかりに……いや、それならただ僕が放送を見なければいいんだ。それなのに、僕は『誰もが続きを見れなければいい』と望んでしまった)

花京院(承太郎も、ジョースターさんも、ポルナレフも……迷惑している。みんな、楽しみにしていたのに。僕のせいだ……)

花京院(なんてことに加担してしまったんだ僕は……!!)


花京院(ん? あれは……)

花京院「ポルナレフ」

ポルナレフ「おお花京院! 来てたのか!」

花京院「いつもこんなところでタバコ吸っているのか」

ポルナレフ「ああ、まあな」

9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:32:53 ID:Ka.2VERA
花京院「……」

ポルナレフ「……」

花京院(口を開けば喧しい男なのに今日はやけに静かだな。やはり例の件が相当こたえているのか……)

ポルナレフ「なあ花京院」

花京院「なんだ」

ポルナレフ「例の話聞いたか?」

花京院「延期の件ならさっきジョースターさんに聞いた。承太郎は怒って話を聞くなり部屋を出ていってしまったよ」

ポルナレフ「そうか……なあ花京院、お前……あの話どう思う?」

花京院「えっ……どう思うって……」

10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:33:43 ID:Ka.2VERA
花京院(まさか、コイツ……気付いているのか?)

花京院「僕は……別に」

ポルナレフ「俺な、実は……」

花京院(『気付いちまったんだ、お前が関わっていることに』とでも言うのか!?)

ポルナレフ「ホッとしちまったんだ」

花京院「…………は?」

ポルナレフ「前の放送でアヴドゥルとイギーが死んで、次はお前だって分かってんだけどさあ……やっぱ分かってても仲間が死ぬのはツライぜ」

花京院「ああ……」

ポルナレフ「情けねえよなァー! こんなんじゃアヴドゥルにまた説教されちまう……イギーにも笑われちまうだろうさ」

花京院「……」

11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:35:00 ID:Ka.2VERA
ポルナレフ「承太郎はこれから四部五部六部と、世界が一つ終わるまで『空条承太郎』の役を背負っていかなきゃならねえ」

ポルナレフ「そしてそれは俺も……DIOの息子に希望を託す役目がまだ残ってる」

ポルナレフ「なのにこんなことで安心しているようじゃあ、未来に託すもんも託せねえよ」

花京院「……」

ポルナレフ「アー、なんか悪かったな。お前だってナイーブな時だろうにこんな弱音吐いちまって……もうすぐ最後だってのに、格好つかねえよな……」

花京院「……そんなことはない」

ポルナレフ「?」

花京院「格好悪いなんて思わない」

花京院「僕も正直ホッとしてしまったんだ。結末は変わらない。僕は死ぬ。だけどそれが少し延びて、まだ君たちと冒険を続けていられると思った」

花京院「『みんなともっと冒険していたかった』というのはきっと『花京院典明』の気持ちそのものなんだ。『彼』の旅はあそこで終わってしまったから。きっと心残りだったんだ」

花京院「けど、君の言うように僕らには次がある」

花京院「君たちにはまだまだこれからの『ジョジョ』を背負っていってもらわなければならないし、僕にはまた別の新しい世界が待っている」


花京院「新しいスタートに立つためには、第三部は終わらなければならないんだ!」

12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:36:02 ID:Ka.2VERA






ジョセフ「いや~一時はどうなることかと思ったが二週間で片が付いて良かったわい」

ポルナレフ「ほんとはた迷惑な話だぜ! 『誰が一番花京院の最後を再現できるか』で遊んでたら本当に給水塔壊しちまうなんてアホだろ」

ジョセフ「時計塔の針が落ちたのもエメラルドスプラッシュ代わりにボールぶつけまくってそのせいらしいからのう」

ポルナレフ「それで被害者だ~て取材受けてたんだからなアイツら! やっぱDIOの手下どもは気に食わんぜ!」

承太郎「DIOもな」

アヴドゥル「まったく、やれやれですよ」

イギー「アギギ……」

ポルナレフ「アヴドゥル! イギー! 来てたのか!」

アヴドゥル「勿論。花京院の勇士を拝まないわけにはいかないからな。次の現場から直接来た」

ポルナレフ「次の現場って七部?」

ジョセフ「あれは一字違いのそっくりさんじゃ」

13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2015/05/09(土) 22:37:03 ID:Ka.2VERA




承太郎「そろそろだな」

ポルナレフ「お! もうそんな時間か……やばい、緊張するぜ」

アヴドゥル「お前が緊張してどうする」

ポルナレフ「そんなこと言ったってよォ~」

ジョセフ「ワシもドキドキじゃあ~!」

アヴドゥル「ジョースターさんまで……」

承太郎「花京院、準備は出来てるか?」


花京院「ああ、もちろん!」