1: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:01:03.77 ID:ct212TT7O
ヒメコ「はああああああああああ!? ボッスン、風間飛鳥も知らへんの!?」

ボッスン「そ、そんなに有名なのか??」

ヒメコ「せやで!! 人呼んで『大阪の喧嘩仲裁屋』!! 大阪で知らん人はおらへん!!」

スイッチ『大阪での中高生の認知度はほぼ10割だそうだ』

ボッスン「マ、マジ?」

ヒメコ「せや! 喧嘩の声が聞こえてきたらどこでも駆けつけて来るんや!!」

ボッスン「……つーかスイッチ、よく知ってたな」

スイッチ『俺の愛するクソゲー、『金失拳』に登場するキャラに似ていると仲間で話題になってな』

ヒメコ「クソゲーで知ったんかい!!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439463663

引用元: スイッチ『見ろボッスン、風間飛鳥だ』ボッスン「誰だよそれ?」 

 

2: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:01:55.84 ID:ct212TT7O
ボッスン「それでよスイッチ、その風間飛鳥がどうしたんだよ」

スイッチ『この間開催された『The king of iron fist tournament』に出場したそうだ、ネットの記事に載ってる』

ヒメコ「ホンマ!?」

ボッスン「それ、なんの大会だよ?」

スイッチ『格闘大会だ』

ボッスン「へー……ヒメコ、お前が出たら優勝したんじゃね?」

ヒメコ「いやいやボッスン、いくらアタシでも優勝は無理やろー」パァン!!

ボッスン「ふべえっ!!?」

ヒメコ「ボッスーーーーーン!? ごめん、ホンマごめん!!」

スイッチ『あながち不可能じゃなさそうだな』

3: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:02:41.24 ID:ct212TT7O
帰り道

ヒメコ「ほんでな、A組の中谷さんがな……」

ボッスン「いや、何度も言うけどさ。 その中谷さんって誰なのマジで」

ヒメコ「いや、中谷さんは中谷さんやろ」

スイッチ『そうだぞボッスン、中谷さんは中谷さん、俺は俺だ』

ヒメコ「最後の『俺は俺』言いたいだけやろ!!」

ボッスン「『俺は俺、お前はお前』ってかっこいいよな……」

ヒメコ「お前も何感動しとんねん!!!」










しとんねん!……しとんねん……とんねん……ねん……














セバスチャン「お嬢様!! 今の声は……」

リリ「この声……風間飛鳥!!」

4: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:03:11.22 ID:ct212TT7O
セバスチャン「風間飛鳥の声を感知すると光るこのセンサーが反応しています……」

リリ「発信源は?」

セバスチャン「あちらの3人組の方からです!」

リリ「3人組……まさかあの金髪の……?」

セバスチャン「恐らく……」

リリ「なるほど……制服を変え、髪を染めて変装するとは……考えましたわね」

リリ「セバスチャン……私が彼女を負かす瞬間、しっかり目に刻んでおきなさい」

セバスチャン「はっ!」

5: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:03:41.32 ID:ct212TT7O
スイッチ『二人とも見ろ』

ボッスン「なんだよスイッチ」

リリ「……」ザッザッ

ヒメコ「あ、金髪の外人さんや」

リリ「……」ザッザッ

ボッスン「え……嘘……」

ヒメコ「こ、こっち来おったで!!」

リリ「周りの目は誤魔化せなくても……私の目は誤魔化せなくてよ」

ボッスン「え……な、なんて?」

ヒメコ「何言ってるかさっぱり分からへん」

スイッチ『少なくとも英語ではないな』

リリ「あら、まだシラを切るつもりかしら?」

6: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:04:09.94 ID:ct212TT7O
浪漫「はいここでストーーップ!! 早乙女浪漫でーーーす!!」

浪漫「えっと……今の状況なんだけど……王子達はリリさんが何を言ってるか分からない状態よね?」

浪漫「でもリリさんは王子達が何を言ってるか分かるの!! それを説明しに来ただけ! 引き続き本編をお楽しみください!!」

浪漫「……え? どうしてリリさんは日本語が分かるかって? そんなの決まってるじゃない、鉄拳キャラだからよ!」

7: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:04:46.66 ID:ct212TT7O
リリ「けれど、貴女にボディーガードがいるなんて思わなかったわ、風間飛鳥」

ヒメコ「あ!! 今、『風間飛鳥』言うたでこの人!!」

リリ「まだとぼけてるのね……私に同じことを何度も言わせたいのかしら?」

スイッチ『彼女、少しイライラてるみたいだな』

ボッスン「ストーップ! ストップストップ!!」

ヒメコ「どないしたんやボッスン」

スイッチ『彼女が何を言ってるか分かったのか?』

ボッスン「ウィ、ウィーキャンスピークジャパニーズオンリー……」

リリ「……は?」

ボッスン「プ、プリーズウェイト!! ユーマストウェイト!! スリーミニッツ!! オーケー??」

リリ「……私を目の前にして待ってくれと? ……その根性、気に入りましたわ。 特別に許可してもよくてよ」

ヒメコ「OKサインだしよったでこの人!!」

ボッスン「サ、サンキューベリーマッチ!!」ガシッ

ヒメコ「それでボッスン……何する気なんや?」

ボッスン「チュウさんに薬もらってくる!! ここから学校、そんな遠くねえから!!」ダッ

スイッチ『なるほど、ホンヤクコンニャク的な薬をもらいに行くわけだな』

ヒメコ「頼んだでボッスン!!」

ボッスン「おう!!」

リリ「何をするかは分からないけど……もし三分を過ぎたら大人しく勝負してもらいますわ」ビシッ

スイッチ『ヒメコ、指をさされてるぞ』

ヒメコ「な、なんでや?」

スイッチ『金髪が被るからじゃないか?』

ヒメコ「なんでや!!」

8: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:05:18.79 ID:ct212TT7O
開盟学園内

ボッスン「はぁ……はぁ……」タッタッタッ

ガラッ

ボッスン「チュウさん!!」

中馬「どうしたボッスン」

ボッスン「相手がアメリカ人だろうがエイリアンだろうが何を言ってるか分かるホンヤクコンニャク的な薬ってあるか!?」

中馬「おいおい、そんな都合のいい薬があるわけないだろ」

ボッスン「今まで都合よく作ってたじゃねーかよ!!!」

中馬「冗談だ……ほらよ、これだ」

ボッスン「おおっ! サンキュー!!……これって実験済み?」

中馬「勿論だ、くれぐれも悪用すんなよ」

ボッスン「しねーって! ありがとう!」ダッ

中馬「それ使ってスピードラーニングやろうとするなよ」

ボッスン「だからしねーって!!!」

9: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:05:50.97 ID:ct212TT7O
リリ「風間飛鳥……その制服は誰かから奪ったのかしら?」

ヒメコ「ま、またアタシ見て『風間飛鳥』言うたでこの人……これで5回目や」

リリ「ところでそこのボディーガードさん……貴女は何発で壊れるの?」

スイッチ『はっはっはっ、お嬢さんには敵いませんよ』

ヒメコ「何適当に話しとんねん!!」

ボッスン「待たせたなお前ら!!」

ヒメコ「ボッスン!!」

リリ「三分ジャスト……危なかったですわね」

ヒメコ「早よ薬くれや!!」

ボッスン「おう! これが薬だ!!!」

スイッチ『ボッスン、ちょっと待ってくれ。 見たところ一つしかないようだが』

ボッスン「あっ」

ヒメコ「……」

スイッチ「……」

ボッスン「……」チラッ

リリ「早く勝負してくださる?」

ボッスン「……やっちゃった」

ヒメコ「アホーーーーーーー!!!」

10: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:06:20.10 ID:ct212TT7O
ヒメコ「どないすんねん!! もう三分経ったで!! これ以上あの人待たせられへん!!」

ボッスン「よ、よし! こうなったらチュウさんに薬を持って来てもらうよう電話だ!!」

ヒメコ「流石や!!」

プルルルル……

ボッスン「チュ、チュウさんか!? さっきの薬、後3個ほど……」

ボッスン「……え、嘘?」

ボッスン「……分かった」プチッ

スイッチ『ボッスン、先生はなんと?』

ボッスン「……お姉さんが栄養剤と間違えて全部飲んだって」

ヒメコ「お姉さんのアホーーーーーーー!!!」

11: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:07:06.75 ID:ct212TT7O
ヒメコ「どないすんねんこの状況!!……せや、お姉さんにも来てもらったらええやん!!」

スイッチ『いや、確かこの時間は職員会議だ』

ヒメコ「嘘やろ!?」

スイッチ『誰か一人が代表して飲むしかないな』

ボッスン「ちょっと待てよ!! ここで俺達の誰かが飲んでもあの人が分かんなかったら意味ないだろ!!」

ヒメコ「せやけど向こうしか分からへん状態も怖いで!! アタシどっかに連れてかれるかもしれへん!!」

ボッスン「なんだよその外国人に対するイメージ!!!」

スイッチ『ボッスン、とにかく誰が飲むか決めよう』

ボッスン「ヒ、ヒメコが飲んだらいいんじゃねーのか? さっきから指さされてたんだろ? ……あっ、スイッチもどうだ? 二次元のような女の子と話せるんだぞ?」

ヒメコ「いや、ここはリーダーのボッスンやろ」

スイッチ『そうだな、俺達の中でも一番コミュニケーション能力が高いのがボッスンだしな』

ボッスン「わ、分かったよ……要するに俺が通訳的な立場になるんだな?」

ヒメコ「頼んだでリーダー!!」

スイッチ『頑張れリーダー』

ボッスン「なんでこんな時だけリーダーリーダー言うんだよ!!」

12: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:07:37.17 ID:ct212TT7O
ボッスン「よし……飲むぞ……」

ゴクン!!

ボッスン「……」

ヒメコ「……どないや? あの人、何て言うてる?」

リリ「……いつまで待たせるつもりなのかしら?」

ボッスン「す、すいませんでしたああああああ!!!」

ヒメコ「ボ、ボッスン!? いきなり土下座してどないしたんや!?」

ボッスン「『何分待たせとんのやワレ、玉潰したろか』って……」

ヒメコ「見た目に反してめっちゃ怖いこと言うとるやん!」

ボッスン「……ごめん、盛った。本当は『いつまで待たせるつもりなのかしら』って言ってる」

ヒメコ「盛る必要ないやろ!!」

13: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:08:25.97 ID:ct212TT7O
リリ「それで……私はそこの風間飛鳥と戦っていいのかしら?」

ボッスン「え、ええっ!?」

ヒメコ「今度はなんて言うとるんや?」

ボッスン「……ヒメコ。 この人、お前を風間飛鳥と勘違いしているらしい」

ヒメコ「はぁ!?」

スイッチ『な、なんだってーーーーーーー!?ΩΩΩ』

ボッスン「ちょ、ちょっと待ってくれ!! こいつは風間飛鳥じゃねえ!!」

リリ「あら、でも彼女の声は風間飛鳥そのものよ」

ボッスン「……なあヒメコ、風間飛鳥の声ってお前と似てるのか? 声が似ているから勘違いしてるらしいぞ」

ヒメコ「わ、分からへん……アタシ、名前しか聞いたことあらへんから……」

スイッチ『な、なんだってーーーーーーー!?ΩΩΩ』

ボッスン「いちいちうるせーなスイッチ!!」

ボッスン「……ん? ちょっと待て」

ヒメコ「こ、今度はどないしたんや?」

ボッスン「な、なああんた。 俺が言ってること分かるのか??」

リリ「あら、猿でも理解できるのではなくて?」

ボッスン「すげえ! この人日本語分かる人だ!!」

スイッチ『な、なんdヒメコ「もうええっちゅうねん!!」

ボッスン「じゃ、じゃあさ!! 日本語喋れるのか!?」

浪漫「はいダメ! 王子、やり直し!!」

ボッスン「うおおっ!? どっから出てきた浪漫!?……つーかみんな止まってるし!!」

浪漫「鉄拳キャラにその話は禁句!! という訳で数秒前にタイムスリッーーープ!!」

ボッスン「うわあああああああ!!?」























スイッチ『な、なんdヒメコ「もうええっちゅうねん!!」

ボッスン(何があったか全然思いだせねー……)

14: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:08:59.71 ID:ct212TT7O
ボッスン「とにかくこいつは風間飛鳥じゃねえんだよ!! 信じてくれ!」

リリ「……分かりましたわ。 そこまで言うんでしたら……」

ボッスン「分かってくれたのか!?」

リリ「……ボディーガードである貴女を倒すことで風間飛鳥との戦いの権利を得る……それでよろしいかしら?」

ボッスン「ぜんっぜん分かってねえええええええ!!!」

ヒメコ「ボッスン!? ……アカン、外人さんが何言うてるか分からんから話にすぐについていけへん!!」

ボッスン「そもそも俺、ボディーガードじゃねえし!!」

リリ「ルールは簡単。 膝が地面をついたら負けですわ」

ボッスン「やべえよやべえよ……俺、この人と戦うことになったんだけど」

ヒメコ「なんでなん!?」

ボッスン「いや、なんか俺がボディーガード扱いされて貴女に私が勝ったらヒメコと対決するみたいな話になって……」

スイッチ『ボッスン、お前のナックルパンチを見せてやれ』

ボッスン「お、おうっ!」

ボッスン(つ、つーかいいのか俺? 女の人なんか殴って……)

ボッスン(……いや、よくねーな。 ここは違う方法で膝をつかせて……)

女「ひったくりよーーーー!!!」

ボッスン「何!?」

15: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:09:33.09 ID:ct212TT7O
男「はぁ……はぁ……」タッタッタッ

スイッチ『ボッスン、あの男だ。 こっちに来る』

ボッスン「おっしゃ!! ここは一発……」

バッ!!

ボッスン「!!!」

ヒメコ「外人さんがひったくりめがけて走りおったで!!」

ガン!!

男「ぐわっ!!」バタッ

ボッスン「蹴り!!?」

リリ「これから戦いをするの、邪魔しないでくださる?」

女「あ、ありがとうございます!」

リリ「……さあ、始めましょう」

ボッスン「……ヒメコ」

ヒメコ「な、なんや?」

ボッスン「……戦ってくんね?」

ヒメコ「はぁ!?」

16: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:10:08.16 ID:ct212TT7O
ヒメコ「なんでアタシが戦うことになんねん!!」

ボッスン「だってよー……この人風間飛鳥と戦いたいらしいからよー……もうお前が風間飛鳥ってことでよくね?」

ヒメコ「アタシ風間飛鳥ちゃうわ! アタシは鬼塚一愛や!」

ボッスン「そうだよな!? でも違うって言っても分かってもらえねーんだもん!!」

スイッチ『ボッスン、こうなったら格闘ではなく自分の得意分野で勝負をしてもらってはどうだろうか?』

ボッスン「!! そうだ、それで俺が勝てば大人しく引き下がるかもしれねえ……」

リリ「……準備はよろしくて?」

ボッスン「……待ちな外人さん。ここは違う方法で勝負しねえか?」

リリ「違う方法?」

ボッスン「ああ、どうせだったら俺の得意分野で負かした方がスッキリしねえか?」

ヒメコ「めちゃくちゃな理論や……」

リリ「……ええ、そうしましょう。 では何で対決しますの?」

ボッスン「対決してくれるのか、サンキュー」

ヒメコ「引き受けてくれたんかい!」

ボッスン「よーし、いいか。 対決内容は……」

スイッチ『ボッスンのことだ、スリングショットを使った対決でもするんだろう』

ヒメコ「せや! それやったら勝てるかもしれへん」

ボッスン「内容は……」

リリ「内容は……?」

ボッスン「……ジェネシスだ」

ヒメコ「はああああああああああ!?」

17: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:10:36.57 ID:ct212TT7O
ヒメコ「ちょい待ちボッスン!! なんでジェネシスやねん!!」

ボッスン「いや、久しぶりにやりたくなって……それにワールドグランプリ優勝経験あるから自信はあるし」

ヒメコ「せやけど!! もっと地味やけど得意なやつあったやろ!」

スイッチ『待て、そもそも彼女はジェネシスを知っているのか?』

ボッスン「……あっ!!」

ヒメコ「そうや! ていうか知ってるわけないやろ!!」

リリ「まさか……貴女もジェネシストですの?」

ボッスン「知ってるっぽい」

ヒメコ「なんで知っとんねん!!!」

18: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:11:18.56 ID:ct212TT7O
ボッスン「ジェネシスを知ってるってことは……あんた、東キュピールの人か?」

リリ「モナコですわ」

ボッスン「モナコだって」

ヒメコ「モナコでも広まっとるんかい!!」

スイッチ『ホワイト卿はヨーロッパ全体に伝えたと言われているからな』

ボッスン「よし! あそこに丁度ドッジボールのコートがあるからそこで勝負だ!!」

リリ「いいですわよ」

ヒメコ「けどボッスン、ジェネシスの道具はどうすんねん」

ボッスン「あっそういえばない」

リリ「心配はいりませんわ……セバスチャン!!」

セバスチャン「はっ!!」

ボッスン「執事だ」

ヒメコ「執事や」

スイッチ『執事だな』

リリ(私と初めて会う人は大抵セバスチャンが出てきたら驚くはずですけど……まあいいですわ)

ボッスン(丹生グループのアレを見たあとだと執事いきなり出てきても驚かねーんだよな)

19: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:12:07.37 ID:ct212TT7O
リリ「セバスチャン、テイル付きのモーニングスター、フリッパーを二人分とバレーボール一つ」

セバスチャン「はっ! ここに……」

ボッスン「おおーー! サンキュー!!」

スイッチ『久しぶりにジェネシスが見れるな』

ヒメコ「せやな! なんだかんだ言うてジェネシス見られるのは嬉しいわ!」

ボッスン「よし、始めるか……と、その前に」

リリ「?」

ボッスン「ハーイハーイハーイハーイ、トントントントン」

スイッチ『ウォークライダンスだな』

ヒメコ「あー、あったあった」

ボッスン「ほら、アンタも早く踊れよ」

リリ「ええ……」

ヒメコ「ア、アカン!! なんとなくやけどこの人、普段はこんなん踊りせえへん人とちゃうんか!?」

リリ「では早速……」

ヒメコ「アカン! 踊ったらアカン!」

浪漫「大丈夫よ! クイーンズなんとかで酷い目に会ってるんだからそれに比べたら恥ずかしくないしキャラ崩壊もしていないわ! ていうかジェネシス知ってる時点でキャラ崩壊してるわ!」

ヒメコ「いきなり出てきて何をわけ分からんこと言うとんねん!」

スイッチ『そんなこと言ってる間にもう踊り終わったみたいだぞ』

ヒメコ「早いな!!」

浪漫「それじゃ私はここで! ちゃお!!」

ヒメコ「何しに来たんや!!」

20: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:12:43.55 ID:ct212TT7O
ボッスン「フリップオアフロップ!!」ピーン!!

リリ「……裏ですわ」

ボッスン「……表だ、俺はアタッカーで行くぜ」

ヒメコ「いよいよ始まるでスイッチ!!」

スイッチ『スローライフ!!』

ヒメコ「いつの間にか審判の服に着替えとる!?」

ボッスン「おらあああああああ!!」ブン!!

ゴオオオオ……!!

リリ(!! 想像以上に速い……このままでは……)

セバスチャン「危ないお嬢様!!」バッ

リリ「セバスチャン!?」

ガン!!

セバスチャン「ぶはっ!!」

ヒメコ「おっさーーーーーーん!!?」

21: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:13:21.99 ID:ct212TT7O
ヒメコ「ちょ……おっさん、何試合中にスライディングで乱入しとんねん!」

セバスチャン「はぁ……はぁ……お嬢様が無事でなりより……」

リリ「……セバスチャン、これは私とあの男の試合ですわ。 気持ちは嬉しいけど……邪魔しないでくださる?」

セバスチャン「しかしお嬢様の美しい顔が……」

リリ「顔が汚れるのは格闘大会に出た時から覚悟してますわ」

セバスチャン「お嬢様……」

ボッスン「いい根性してるじゃねえかアンタ」ガシッ

リリ「そちらこそ、なかなかの実力の持ち主ですわね」ガシッ

ヒメコ「なんでおっさんの乱入で友情芽生えとんねん! せめて試合終わってから芽生えろや!!」

スイッチ『友情が芽生えるのは否定しないんだな』

22: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:13:50.82 ID:ct212TT7O
十分後

ボッスン「はぁ……はぁ……」

リリ「はぁ……はぁ……」

スイッチ『ゲーム数1-1、そしてジュネーブジュネーブか……』

ヒメコ「ボッスン!! あと一発当てたら勝ちや!!」

ボッスン「おうっ! この一投に全てを掛ける!!」

リリ「全力で来なさい」

ボッスン「うおおおお……」

セバスチャン「あああああああああ!!!」

ボッスン「うおおっ!?」バタッ

ヒメコ「おっさーーーーーん!!」

スイッチ『まさか大声で妨害とはな』

23: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:14:22.06 ID:ct212TT7O
リリ「何事ですのセバスチャン」

セバスチャン「そ、そちらにいる金髪の女性ですが……」

リリ「風間飛鳥が……どうかしましたの?」

セバスチャン「この機械で分析した結果……声以外、一切一致していません!!」

リリ「なんですって!? ……この短期間で身長を変えることなど不可能……ということは赤の他人?」

ボッスン「だからさっきからそう言ってんじゃん!!」

スイッチ『どうなったんだボッスン』

ボッスン「……誤解が解けたっぽい」

ヒメコ「ホンマ!?」

リリ「……どうやらこれまでの試合の時間は無駄だったようですわね」

ボッスン「……いや、無駄じゃねえ……だってよ……」

ボッスン「……こうやってジェネシスできたんだからよ」ガシッ

リリ「そうですわね」ガシッ

ヒメコ「なんでまた握手しとんねん!!」

24: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:14:57.58 ID:ct212TT7O
セバスチャン「お嬢様! では風間飛鳥の捜索を……」

リリ「ええ、速く行かなくては……」

ボッスン「待ってくれ! その風間飛鳥がこの辺りにいるのは確かなのか!?」

リリ「ええ」

ボッスン「……だったら俺達に任せてくれ!!」

リリ「……そういえば貴女方は何者ですの?」

ボッスン「おし! お前ら、あれやるぞ!!」

ヒメコ「あれ? あれやるんか?」

スイッチ『あれか』

ボッスン「おう! 俺達……」












ボッスン・ヒメコ・スイッチ『「「スケット団ス!!!」」』

スイッチ『ノルマ達成だな』

ボッスン「ノルマとか言うんじゃねーよ!!」

25: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:15:29.30 ID:ct212TT7O
ボッスン「そういえばアンタの名前も聞いてなかったな」

リリ「……リリとお呼びください」

ボッスン「リリか……なあ、リリは風間飛鳥とはどういう関係なんだ?」

リリ「私の生涯のライバルですわ」

ボッスン「ラ、ライバル!!?」

リリ「彼女に敗れたあの日……あの日は今でも……」

ボッスン「お、おう……」

リリ「……」ペラペラ

ボッスン「……」ウンウン

ヒメコ「ボッスン、真剣で話聞いとるで」

スイッチ『ああ』

ボッスン「……そこはスパインシュートで良かったんじゃねーのか?」

ヒメコ「なんの話しとんねん!!」

26: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:16:00.71 ID:ct212TT7O
ボッスン「よしお前ら! 今聞いたのをまとめるぞ!!」

ヒメコ「早よう教えてや! こっちは何言ってるか分からへんからモヤモヤしっぱなしや!!」

ボッスン「リリと風間飛鳥は同じ高校で大阪に住んでる……今日は修学旅行でここに来てるみたいだ」

ボッスン「ついでに戦いの舞台を東京にしようとしたリリは飛鳥と二人きりになるように二人で近くの公園に行ったんだ。 でも気づいたら飛鳥の姿はなかったんだ」

ボッスン「そんでリリは飛鳥を探すために執事のセバスチャンを呼んだ。 そして今だ」

スイッチ『いなくなってから何分が経ってるんだ?』

ボッスン「15分だ」

ヒメコ「よっしゃ!! 三人で手分けして探すんやな!!」

スイッチ『早速聞き込み調査開始か』

ボッスン「……いや、その必要はねーよ」

ヒメコ・スイッチ「「?」」

27: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:16:58.99 ID:ct212TT7O
ボッスン「ヒメコ、お前言ってたよな? 風間飛鳥は喧嘩をしてたらどこでも駆けつけてくるって」

ヒメコ「? せやけど……」

スイッチ『ボッスン、まさか……』

ボッスン「ああ、もしここからそんなに離れていなかったらここで喧嘩を起こせば……声を駆けつけて来るはずだ」

ヒメコ「喧嘩をすればええんやな」

ボッスン「とりあえず喧嘩役二人、悲鳴をあげる役一人だな」

スイッチ『俺が悲鳴をあげる役になろう』

ボッスン「そうだな、じゃあ俺とヒメコが喧嘩役だ」

ヒメコ「おっしゃあ!! やったるで!!」

ボッスン「ちょ、ちょっと待てヒメコ!! 喧嘩つっても悪魔で形だけだぞ!! ガチではしねーぞ!?」

ヒメコ「そうなん!?」

ボッスン「そうだよ!! 演技だよ!!」

リリ「……いつまで話してますの?」

ボッスン「……おおっと、悪いなリリ、これから始めるぜ」

28: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:17:39.42 ID:ct212TT7O
スイッチ『スタンバイOKだ』

ボッスン「よし! 始めるぞヒメコ!」

ヒメコ「ええで!」

ボッスン「オラオラオラオラ!! なんやワレェ!! どついたろかぁ!!」

ヒメコ「なんやとコラァ!!!!」

ボッスン「ごめんなさいいいいいいいい!!」

ヒメコ「なんで負けとんねん!! 張り合わなあかんやろ!!」

スイッチ『そもそも俺達三人で悲鳴をあげるだけでいいのではないだろうか。 喧嘩の必要性がまるでない』

ボッスン「それ言うなよ!!」

スイッチ『そもそも『風間飛鳥さん!来てください!!』と叫べばいいだろ』

ボッスン「だから言うなって!! 俺の作戦全否定かよ!!」

スイッチ『すまない、冗談だ……いやーーーーー喧嘩よーーーーー!!』

ヒメコ「結局やるんかい!! ……ボッスン!」

ボッスン「お、おう!!」

ヒメコ「死に晒せや!!」

ボッスン「その台詞まんま返したるわボケェ!!」

スイッチ『二人とも!! 私のことで喧嘩しないで!!!』

ボッスン「なんでヒロインみたいな台詞言ってんの!?」

29: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:18:13.64 ID:ct212TT7O
ワーワーギャーギャー……

リリ「……あっ!」

ボッスン「どうしたリリ!!」

リリ「来ましたわ……風間飛鳥!!」

ボッスン「マジ!? おい、風間飛鳥が来たって!!」

ヒメコ「……ホンマや!! ホンマモンの風間飛鳥や!!」

飛鳥「なんで喧嘩……」

ボッスン「えっ」

飛鳥「しとんねん!!」ブン!!

リリ「!」ヒョイ

ヒメコ「うわ!」ヒョイ

ボッスン「ぐほおっ!?」ドゴォン!!

ヒメコ「ボッスーーーーン!!!」

スイッチ『こうかは ばつぐんだ!!』

30: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:18:50.54 ID:ct212TT7O
飛鳥「! ご、ごめんな兄ちゃん!! ウチ、軽くやるつもりやったんやけど……」

スイッチ『気にしないでください、彼が想像以上に鈍かっただけです』

飛鳥「うわあっ!?」

スイッチ『あ、俺のことも気にしないでください』

ヒメコ「いや、初めて会う人はびっくりするやろ……」

リリ「全く……どこに行ってたんですの?」

飛鳥「こっちの台詞や!! アンタと二人で歩いてる途中で喧嘩の声聞こえて……そんで喧嘩止め終わったらアンタがどっか行ったんやろ!!」

リリ「そうだったかしら? 確かに喧嘩の声は聞こえてましたけど……それに構わず私に着いて来なかった貴女がいけなくてよ?」

飛鳥「なんやて!!?」

ヒメコ「ま、まあまあ二人とも落ち着きや……」

ドカッ!!バキッ!!ガキイン!!

ヒメコ「ちょ、ここで喧嘩はやめーや!! 迷惑かかるやろ!!」

ボッスン「……なあスイッチ。 今、目を閉じて会話を聞いてたんだけどよ……」

スイッチ『なんだ?』

ボッスン「ヒメコが一人二役やってる風にしか聞こえねえ……」

スイッチ『一人称で判別するしかないな』

31: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:19:18.52 ID:ct212TT7O
先生「お前ら!! 早よせい!! バスで移動する時間やで!!」

飛鳥・リリ「!!」ピタッ

セバスチャン「お嬢様、バスに遅れます。 ここは一旦休戦を……」

リリ「……ええ、そうしましょう」

飛鳥「先生、よー見つけたな……」

リリ「……スケット団、今回は助かりましたわ、またどこかで会えたらいいですわね」

ボッスン「おう! またジェネシスやろうぜ!!」

スイッチ『しかしあの二人、喋ってる言語は違うのに普通に会話が通じていたな』

ヒメコ「生飛鳥見れて良かったわぁ~///」

32: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:19:56.44 ID:ct212TT7O
帰り道

ボッスン「ふぅ……今日も人助けができ……うっ!!!!!」

ボッスン「や、やべえ……急に●●●したくなってきた……トイレ……トイレ……」

ボッスン「……おおっ! あそこの公園にトイレが!! こりゃ行くしかねえ!!」

ボッスン「神様は俺を見捨てなかった……ありがとう神様!!!」ガチャ












クマ「ブオ……」

ボッスン「!!?」

33: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:20:25.09 ID:ct212TT7O
平八「おいクマ!! ●●●はまだか!!?」

ボッスン「!!?」

クマ「ブオオ……」

平八「何ィ!? 後10分じゃとお!? ええい、こうなったらワシは野糞じゃあ!!」

ボッスン「」

平八「……ん? なんじゃ坊主、ワシの養子になりに来たのか?」

ボッスン「あああああああああああ!!!」ダッ!!!

34: ◆LYNKFR8PTk 2015/08/13(木) 20:20:53.63 ID:ct212TT7O
次の日

ボッスン「本当だって!! 公園で●●●してるクマと俺を養子に誘った胴着着たおっさんがいたんだって!!!」

結城「それは恐らく幽霊ね」

スイッチ『結城さん、何度も言うが俺はオカルトは信じない』

ヒメコ「ボッスン……そんな嘘、小学生でもつかへんで」

ボッスン「本当なんだってばあああああああああああ!!!」

~終わり~