1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:43:30.21 ID:JO7eCsp10
注意事項

魔法少女まどかマギカと仮面ライダーアギトのクロスとなります。

戦闘時とかシリアスパートのときは地の文入れます。

独自解釈、独自設定を突っ込んでます。

アギトは本編終了後。

アギトこと津上翔一の登場が遅い。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373301810

引用元: ほむら「目覚めろ、その魂」 

 

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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:44:38.63 ID:JO7eCsp1o
prrr ガチャ

河野「はい、捜査一課、はい、はい、分かりましたすぐに伝えます」

河野「おーい、氷川今すぐ会議室に来いだとさ」

氷川「会議室に?なにかあったんでしょうか?」

河野「俺が知るかよ、まあ変わった事件だとは思うぞ。お前を名指ししてるんだから」

氷川「一体どんな?」

こうな「行ったらわかるだろ、ほれこんな無駄話している暇があったらさっさと行ってこい」

氷川「はい、行ってきます」タッタッタッ

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:45:23.61 ID:JO7eCsp1o
氷川「失礼します」ガチャ

北条「やっぱりあなたも呼ばれていましたか氷川さん」

氷川「北条さん?もしかして北条さんも呼ばれたんですか?」

北条「ここにいるということはそういうことですよ」

刑事部長「二人とも積もる話はあるだろうが先に呼んだ要件を済まさせてもらってもいいかな?」

氷・北「はい」

刑事部長「とりあえず、そこに置いてある資料に目を通してくれたまえ。それは近年の自殺者及び行方不明者の統計だ」

氷川「自殺者と行方不明者?殺人事件の捜査ではないんですか?」

北条「黙って読んでみましょう、どういうことかわかるはずですから」

刑事部長「まあ、端的に行ってしまえば出張と真相の調査だ」

氷川「自殺者と行方不明者になにか裏があると?」

北条「この見滝原でしょうね、伸びが他のと比べても異様です」

氷川「!!」

刑事部長「そうだ見滝原周辺は異様に多い、しかも集団自殺では年齢、性別全てばらばらで、自殺するために募集をかけた様子もない」

北条「だとしても本来警視庁が他の縄張りまで出張るような案件ではないと思いますが」

刑事部長「本来ならな、むこうからの要望とこちらにも累が及んでる可能性があるからな」

刑事部長「向こうに君たちを束縛する権限はないので君たちの成果に期待している」

氷・北「はい!!」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:45:56.73 ID:JO7eCsp1o
氷川「北条さん、お久しぶりです。また御一緒できるとは思いませんでした」

北条「相変わらずですね、あなたは」

氷川「でも、僕はともかく北条さんにまで声をかけるなんて相当重要な案件なんでしょうね」

北条「重要度自体は低いですよ、腕利きを用意したことで向こうの面子を立てたという話ですよ」

氷川「では、なぜ成果を期待しているなんて言葉を?」

北条「真相がなくても良し、真相があって我々が暴いたら警視庁の実力を見せつけるのと向こうへの貸しになるという算段ですよ」

氷川「だとしたら僕たちの責任は重要ですね、もしも真相を先に見つけられたら警視庁の恥になりますからね」

北条「そうなりますね(真相があってもこれまで暴けなかった先方がこれから暴けるわけないと思いますがね)」

北条「では向こうへの挨拶もありますし、早いところ向かいましょうか」

氷川「ええ、行きましょう北条さん」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:46:22.35 ID:JO7eCsp1o
ほむら(体に何か違和感を感じる、眼鏡かけてなくてもカレンダーに書かれた文字もはっきりと見えるし)

ほむら(長期入院するほどに体が弱いはずなのに元気が有り余ってるし)

ほむら(カレンダーの日にちを確認したときも安堵の気持ちを覚えた、なぜかしら)

看護師「暁美さん失礼しますね。ご両親が持ってきた学校の書類と退院の申請書ここに置いておきますね」

ほむら「ありがとうございます」

ほむら(学校、見滝原中学校、先進的な学校で比類ない教育水準と日本では見かけない建物が特徴)

ほむら(編入する前に『     』を『    』にしないためにも手を打つ必要があるわね)

ほむら「…なんでそんなことを思ったのかしら、言葉にできないのにする必要があるなんて」

ほむら「はあ、入院生活が長かったせいで疲れてるのかしらね。外にでも出て気分転換でもしましょうか」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:46:58.19 ID:JO7eCsp1o
氷川「ということはこの教会で集団自殺未遂と一家心中が起きたんですね」

北条「そのようです、集団自殺未遂は事情聴取に対して自殺しようとした際の記憶が全くと言ってもいいなかったとのことです」

北条「現在この教会は管理するものがいないせいで荒れ果てていますが神父がいた時は相当数な信者が訪れていたらしいですよ」

氷川「では、生活苦にしての心中事件ではないと」

北条「娘が一人生き残ったはずなんですが行方不明で詳しいことはわかりませんね」

氷川「ここでも理由不明の自殺と行方不明ですか自殺未遂者に話を聞いても覚えてないかなぜそう思ったのか分からないという証言ばかりですね」

氷川「ここが悪質な新興宗教の類だったとかではないんですよね」

北条「違いました、神父の主張は特に悪質な主張は一切なされずに法外な寄付も求めていなかったそうです」

氷川「調べれば調べるほど謎が深まりますね、自殺未遂者は自殺する理由も不明で保護された場所にいた理由も不明」

北条「裏がある可能性は益々高まりましたね」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:47:43.10 ID:JO7eCsp1o
氷川「今回の風見野の教会で一通り現場と関係者の話を聞くのを回り終えたんですよね」

北条「後の仕事は報告書を書いて好きにしろとの事です」

北条「勝手なものですよ手間がかかることを任せて放置なんですから、腹いせですかね」

氷川「じゃあ、好きにさせてもらいましょうよ、束縛されないとはいえ向こうへの義理は果たしたんですし」

北条「そうですね報告書を出したら義理は充分でしょう」

氷川「では、北条さん」

北条「関係者巡りは終了です、独自捜査しますよ」

氷川「はい!」

氷川「でも予想以上に自殺・行方不明者多いですね。しかも全くの前兆が見られない案件が多すぎますよ」

北条「足がかりになる証拠も見つからず、自殺未遂者も再度自殺の傾向が見られずとせめて行方不明者の一人でも見つかればいいんですがね」



氷川「北条さん!」

北条「分かってます!」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:48:13.42 ID:JO7eCsp1o
北条「なにか発見できましたか?」

氷川「いいえこちらは何も、北条さんは?」

北条「私もです」

北条「今のが行方不明の原因となると厄介ですよ、前兆も何もない上に痕跡も見つかりませんでしたからね」

北条「ひとまずここを離れましょう、巡邏中の警官を呼ばれたりしたら余計ややこしいことになります」

氷川「でも、先ほどの少女を捜索しないと…」

北条「目の前で先ほどの現象を見ていない人間に説明しても信用してもらえないどころか拘束されてもいいなら捜索継続しましょうか?」

氷川「くっ、わかりました」

氷川「これからどうするべきでしょうか?」

北条「まずは報告書の提出でしょう、報告書さえ提出してしまえば県警への義理は果たせるので」

北条「そこからは先ほどの現象が起きる原因を捜すか少女の捜索をするかのどちらかになるでしょう」

氷川「報告書なんか放り出してもいいんじゃないんですか?」

北条「そんなことをして矢のように催促の挙句、人員の交代を警視庁に要請されたら捜査は不可能になりますよ」

氷川「しかし北条さんも先ほどの現象を信じてもらえるとは思えないと…」

北条「思いませんけど、不可能犯罪に深く関わった我々の報告書ですので受け取ってはもらえますよ」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 01:48:40.35 ID:JO7eCsp1o
氷川「そういうものですか…、えっ!?」

北条「どうかしましたか?」

氷川「対岸に目の前で消えた少女が!」

北条「!?」バッ

北条「ぐっ、見失いましたね」

北条「まあ手掛かりと成りえる少女が無事だったのは喜びましょう」

氷川「少女の生存を報告書に書く必要は…」

北条「受け取ってもらえる確率が下がるような記述は必要ないですよ」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 18:15:27.95 ID:JO7eCsp1o
早乙女「いいですか男子はそんな細かいことを気にする男になってはいけません」

早乙女「女子はそんな男性にひっかからないように」

早乙女「あ、後転校生を紹介します」

さやか「そっちが後回しかよ!」

早乙女「暁美さん、入ってきてください」

早乙女「それでは自己紹介行ってみよう」

ほむら「暁美ほむらです、よろしくお願いします」ナガカッタ

早乙女「暁美さんは入院生活が長かったので皆さん助けてあげて下さいね」

早乙女「暁美さんはあそこの空いている席に」

ほむら「はい」



さやか「まどか、ずっと転校生を見つめてたけど一目惚れ?」

まどか「え、えっと、違うよー」

さやか「まどかは転校生に浮気するっていうのかー?まどかは私の嫁なのだ―!」

まどか「もう、そんなんじゃないってばー」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 18:20:51.16 ID:JO7eCsp1o
生徒A「暁美さんって、前はどんな学校にいたの?」

ほむら「私はあんまり通えなかったけど東京のミッション系の学校だったわ」

生徒B「暁美さんって部活とかは?」

ほむら「入ってなかったわ」

生徒C「髪長くて綺麗だけどどんなお手入れしているの?」

ほむら「特にこれといったことはやってないわ」

ほむら「ごめんなさい、保健室に行きたいのだけれど保健委員の人をよんでくれないかしら」

生徒D「鹿目さーん、暁美さんが保健室に案内してってさ」


まどか「うぇ!?」

さやか「お、まどかを御指名だ。相思相愛かぁ~」ニヤニヤ

まどか「もう、さやかちゃん!保健室に行きたいから保健委員を呼んだだけだよ」


15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 18:24:19.83 ID:JO7eCsp1o
まどか「暁美さん、わたしは保健委員の鹿目まどか、保健室に案内するね」

ほむら「お願いするわね、鹿目さん」


まどか「暁美さん、保健室に用ってお薬でも飲まないといけないの?」

ほむら「そうよ」

まどか「暁美さんは病気だったのにしっかりと学校に来て、それに美人さんだしなんか凄いな…」

ほむら「鹿目さんだって保健委員っていう立派な役職についてるじゃない」

まどか「わたし自慢できるようなものがないから…」

ほむら「そんなことはないと思うけど、案内だって言うのにこんなに話しかけてくれるし、鹿目さんは優しいと思うわ」

まどか「ティヒヒ、ありがとう暁美さん」

まどか「あ、あのね」

ほむら「どうかしたの?」

まどか「えーっと、わたしのことまどかって呼んでほしいかなって」

ほむら「そうなの、じゃあ私もほむらって呼んでねまどか」

まどか「うん!!よろしくねほむらちゃん」

ほむら「こちらこそよろしくまどか」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 18:28:18.29 ID:JO7eCsp1o
さやか「はあ、凄かったな、あの転校生は」

まどか「だねー、わたしたちと同い年って言われても信じられないよ」

さやか「顔がよくて、勉強もできる、入院していたくせに運動神経バリバリって萌えかこれが萌えっていうやつか!?」

まどか「さやかちゃん、どうどう」

さやか「で、まどかは一足先に転校生と仲良くなりましたとやはり浮気か!?」

まどか「ティヒヒ、そんなんじゃないってば」

仁美「でも満更ではなさそうな顔ですわね」

さやか「あの後ずっとニコニコしてたからね。でも珍しいねまどかから積極的に仲良くなりにいくなんて」

仁美「そうですわね、さやかさんではありませんけどなぜそこまで積極的にいったんですの?」

まどか「えーっと笑わない?」

仁・さや「「笑わない」」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 18:34:30.73 ID:JO7eCsp1o
さやか「ぶははは、夢の中であったからって!わかったまどかと転校生は運命の相手だったんだよ!」オナカイタイ

仁美「ふふふ、さやかさんそんなに笑ってはまどかさんに悪いですよ」

まどか「もう二人とも笑わないっていったのに!!」

仁美「ごめんなさいまどかさん、あらもうこんな時間」

仁美「お二人には申し訳ありませんが、私稽古の時間なので」

さやか「良家っていうのも大変だね~、また明日ね仁美」

まどか「仁美ちゃん頑張ってね」

仁美「はい、また明日ですわ」


ほむら(今日はとても大事な用事があったような気がする日だけど)

ほむら(用事が分からないのにショッピングモールをうろうろと何してるんだろう、私)


氷川「闇雲に探しても見つからないと思うんですよ」

北條「そういうことなら、納得できる提案をして欲しいんですが」

北條「少なくとも私は人が集まるショッピングモールでの捜索を提案しましたが?」

氷川「顔以外は分からない状態で人を捜すのは大変ですね」

北條「当たり前のことを言わないでください」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 20:08:02.18 ID:JO7eCsp1o
さやか「まどか、このCDショップに寄ってもいい?」

まどか「上条君へのお見舞いの品?別にいいよ」

さやか「べ、別にそんなんじゃないってば」


氷川「あ!!」

北條「見つけましたか!?」

ほむら「え?」


氷川「僕たちはこういうものなんですが」テチョウダシ

北條「あなたにお尋ねしたい事があるのですがよろしいですか」

ほむら「私に尋ねたいことですか?なんでしょうか」

氷川「まずはお名前を」

ほむら「暁美ほむらです」

北條「暁美さん4月20日の夕方頃にどこにいたのかを教えてくれませんか?」

ほむら「はい、あの日は街を散策していて夕方頃は橋の方に出てました」

北條「間違いありませんね」

氷川「実は僕たちはその時君が消えたのを目の前で見てるんです、その時のことを教えてくれませんか?」

ほむら「ええと、あのときは確か急に耳元で耳鳴りがして」

(助けて、誰か助けて!!)

北條「なにか喋りました氷川さん?」

氷川「僕は何も…、じゃあさっきの声は?」

ほむら(あの後ろ姿は!?)

ほむら「……まどか?どこへ!?」タッタッタッ

氷川「ちょっと君!?」

北條「追いかけましょう!!」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 20:08:57.48 ID:JO7eCsp1o
まどか「あなたが呼んだの?」

QB「ハァハァ」グッタリ

まどか「酷い怪我!!手当をしなくちゃ!!」

さやか「まどか!!どうしたの!?」

まどか「さやかちゃん、大変この子凄い怪我してる!!」

さやか「え、うわなにそれ!?えと怪我だよね?とりあえず外にいかないと怪我の状態とかもよくわからないし…」

ほむら「まどか!!大丈夫!?」

まどか「えっ!?ほむらちゃん?」

さやか「転校生がどうしてこんなところに!?」

ほむら「まどかが走っていくのが見えたから追いかけてきたのよ」

氷川「急に駆け出してどうしたんですか!?」ハァハァ

北條「しかも、関係者以外立ち入り禁止の場所に入っていくなんて!!」ゼェゼェ

ほむら「すいません。友人がここに入っていくのが見えたものですから」

さやか「あー、ちょっと転校生?そのおじさんたちはお知り合い?」

まどか「さやかちゃん…、初対面の人たちにおじさんはないと思うんだけど…」

氷川「お、おじ…!?」

北條「この子たちぐらいの年ごろから見たら仕方ないですかね…」

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 20:19:34.35 ID:JO7eCsp1o
ほむら「この人たちは刑事らしいわよ」

まどか「け、刑事!?なんでそんな人たちが!?」

さやか「転校生、あんたなにかやらかしたわけ!?」

氷川「僕たちはある事件の捜査で暁美さんにお話を聞いていただけですよ」

北條「とりあえず外へ、それと後で厳重注意をするので逃げないように?」

さやか「げ!?」

まどか「あの、この子のことなんですが…」

まどかが保護した動物のことを尋ねようとした時、世界が変わった。

そこはいままでいたコンクリートむき出しで改装中だったショッピングセンターではなくなっていた。

屋内のはずが天井は見えなくなっており、木があちらこちらに生え、蝶を模った街頭までもが設置されている。

地面には斜めに金網が刺さり、あちらこちらに鉄条網が施され、作業員と思えるような人影が整列している。

不可解な現象を前にほむら以外の顔には困惑の色が見られる

氷川「これが行方不明事件の原因ですか…」

北條「信用してくれる人がどれだけいることやら…」

北條「私たちは周囲を警戒しますので、皆さんはその場を動かないでください」

困惑はしているが不可能犯罪を相手にしてきた歴戦の二人は装備していた拳銃を取り出し、警戒態勢に入る。

調査、警戒、民間人の護衛、必要なことに対して圧倒的に人手が足りない。

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 20:31:31.04 ID:JO7eCsp1o
まどか「さ、さやかちゃんとほむらちゃん、そこにいるよね?」

さやか「あ、当たり前じゃん。そ、それに警察の人も銃を持ってるんだし、だ、大丈夫だよ」

ほむら「そうね、それに私はまどかがいるから平気よ」

さやか「さやかちゃんを無視しないでほしいなー」

ほむら「誰だったかしら?」

さやか「うぉーい!?」

まどか「ちゃんと話したことないから仕方ないんじゃないかな」ティヒヒ

一般的な女子中学生の二人は目の前のあり得ない現象に戸惑っていたが、刑事二人の存在と自然体を保っているほむらのお陰でだいぶ落ち着いたようだ。

北條は周辺の警戒をし、氷川はどこからともなく現れた建物についている扉と出口の有無を調べるために分かれて行動していた。

護衛対象は三人、女性なうえに成人前の学生で戦闘能力は皆無だ。それに対して人員は氷川と北條の二人だけそのために捜索をする氷川の身は危険にさらされやすい。

氷川「駄目です!封印されているのか見せかけなのかはわかりませんが開きません」

北條「扉からの脱出は不可能と、氷川さんは反対側の警戒をこんな状況じゃなにが起きるか予想もできません」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 20:42:05.93 ID:JO7eCsp1o
その時、歪な生物が現れた。頭は白い綿のような見た目をしており黒いカイゼル髭が特徴的だ、頭から直接腕と思われる細い棒が伸び、
体と思われる部分は異様に細く、足が生えているべきところは蝶のような形になっている。

氷川は生物の危険度を確かめるために警戒しながら近寄り、北條は銃を構えて不審な動きに即座に対応できるように備えている。

氷川が生物の腕の範囲内に足を踏み入れた時白い綿のような頭が空洞のような目と唇を表に出し、腕に鋏を携えて氷川に斬りかかった。

虚を打たれた氷川だが、拳銃で鋏の切断面の攻撃を防ぎ鍔迫り合いの格好となった瞬間、北條が発砲し生物を射殺した。

北條「怪我はありませんか?」

氷川「北條さんのおかげで助かりました、ありがとうございます」

北條「その鋏は念のために回収しておきましょう」

氷川「やはり、行方不明者はこの空間に閉じ込めらた後に殺されたんでしょうか」

北條「詳しい考察も後程に、集まってきましたよ」

銃声に反応したのか先ほどと同じ化け物が無数に集まってきた。持っている拳銃の弾数だけでは足りず接近戦を余儀なくされる。

北條「こいつら強くはありませんが数が!」

北條は化け物が振りかざした鋏を奪い取り武器として振るう。

氷川「道を開けますので皆さんは先に逃げてください!」

氷川は生物の数が比較的に少ないところを狙い発砲した後体当たりを繰り出し敵の囲いに穴をあける。

ほむら「まどかには手出しさせない!」

まどかとさやかが襲われそうになるたびにほむらは鞄で敵を押し返す。

まどか「こ、こっちにこないでよー!?」

さやか「うわっ!!こっちに寄るな来るなよ!?」

まどかとさやかは開けられた道を一心不乱に走り抜ける。

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 21:04:48.11 ID:JO7eCsp1o
全員が化け物たちから逃げた先の広場で再度集合したときに上空から5人を取り囲むように円状に鎖が落ちてくる。

全ての鎖が落ち鎖を中心に衝撃波が飛ばされ再び一行を取り囲もうとしていた化け物たちが吹き飛んでいく、突如背後から声が聞こえてくる。

?「もう大丈夫よ。使い魔なんていくらいても敵じゃないわ」

現れたのは金髪縦ロールの少女だった。見滝原中学の生徒が着用する制服を着用しており、大量にいる化け物に立ち向かえるようには見えない。

少女はどこからともなく宝石を取り出し掲げた後ステップを刻む。

ステップを刻み終えた後にそこにいたのは制服を着た少女ではなく、ブーツを履き、チェックのスカートではなく黄色いスカート、コルセットを身につけ、腕貫きを装着し、ベレー帽をかぶった猟師のような格好をした少女だった。

少女は無数の化け物を目の前に跳躍し、空中に無数のマスケット銃を形成し、

?「パロットラ・マギカ・エドゥ・インフィニータ(無限の魔弾)!」

と声を張り上げた瞬間に上空に作られた無数のマスケット銃の引き金が一斉に引かれ銃弾が飛び出していく。

細かい狙いをつけられていない銃弾は何発かは化け物に当たらず壁や地面に突き刺さり土煙を発生させるが、

衝撃波で吹き飛ばされ一カ所に固められていた化け物は無数の銃弾を前になす術もなく屠られていく。

土煙が晴れた場所には化け物の姿は影も形もなくなっており、景色も元いた改装中のショッピングモールへと戻っていた。

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/09(火) 21:07:48.82 ID:JO7eCsp1o
?「魔女は逃げたようね。私の名前は巴マミ、あなた達と同じ見滝原中学の三年生よ」

マミ「QBを助けてくれてありがとう、私の友達なのよ」

まどか「は、はい」

QB『マミ、マミ、とりあえずこの場を離れたほうがいい』

マミ『QB?どうしたのあなたを助けてくれた人たちにお礼とか説明とかフォローが必要だと思うけど?』

QB『あそこにいる男性二人は警察の人間だから任せても大丈夫なはずだよ、それに色々聞かれて困るのはマミの方だと思うよ』

マミ『…そう、警察の人なのね』

マミ「この子を助けてくれてありがとう、また今度お礼をさせてもらうわね」

氷川「ちょっと待って君にも話を…」

氷川が事情を聞こうと声をかけた瞬間、巴マミは消えるようにその場を立ち去った。

この場に残っているのは状況に全く付いていけない五人だけだった。

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:16:55.71 ID:ATuKDLpGo
北條「とりあえず元の場所に戻るという目的は達したので外に出ましょうか」

氷川「しかし、先ほどの少女から話を聞く必要が…」

北條「彼女は氏名と所属している教育機関を明かしています。聞こうと思えばいつでも聞けますよ」

氷川「そうですね、こちらもまだ安全かわかりませんし、民間人もいますしね」

氷川「僕たちがちゃんとあなた達を送りますのでご安心を」

北條と氷川の発言で外へ向かおうとした矢先に再度世界の変異を目の当たりにする。

物質的な現実世界を保っていた世界が一転して抽象画のような現実に表現するのは不可能な世界へと変貌した。
空は現実の時間と合わせているのか赤く光り、雲が抽象画のように形作られている。

刑事の二人はすぐさま警戒体制に移行するが、先ほどの生物との戦いで二人が持っている銃弾の数は残り少ない。
直接武器に使えそうなのは先の戦いで奪った鋏ぐらいのものだ。

氷川「北條さん、残りの弾はそちらで使ってください」

北條「後で返せとか言わないでくださいよ」

氷川は返事とばかりに拳銃に装てんしていた残弾を抜き取り北條に手渡してきた。
北條も無言で受け取ると弾の充填をする。先ほどの戦いで消耗した銃弾の数と合わせて丁度拳銃一丁分の弾薬だ。

全員で警戒を強めるが何も変化は起きない。先ほど立ち去った巴マミという少女が異変に気づいて戻ってくることが最良だが、
彼女は敵を倒した際に何かが逃げたと言っていたので追撃を優先する可能性がある。
次善は希望的観測になるがここで待っていれば元の場所に戻ること。最悪なのが先ほどのような化け物と戦って撃退を迫られることだ。

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:22:32.47 ID:ATuKDLpGo
全員消耗している。氷川も北條も致命的ではないにせよ多少なりとも攻撃を食らっており。
まどかとさやかを守るようにたちまわったほむらも怪我はないが制服やストッキングは裂け白い肌が露わになっている。
無傷なのがまどかとさやかだが不可解な事象に巻き込まれた上に荒事に慣れていない二人は精神的に限界だ。

まどか「もうやだよ、帰りたいよ…」

さやか「なんでこんなことに…」

ほむら「………!」

ほむら「まどか!危ない!!」

そこかしこに建てられていたオブジェが急にまどかに向って倒れてき、それに気付いたほむらはまどかの上にかぶさり盾になる。
ほむらが庇ったおかげでまどかに怪我はない。

まどか「…?ほむらちゃん!?わたしを庇って…」

ほむら「いいの、私がまどかを守りたかっただけだから」

ほむらを押し潰そうとしていたオブジェは急に圧力を弱めて、起き上がる。
よく見るとオブジェというほど立体的なものではなく、板のような平面的なものだ。
板は画版のようでどこかで見たことがあるような絵が描かれており。
元の絵と違うのは画版の中の絵が動いているということだ。

北條「これ全部が敵ですか」

氷川「絶望的ですが諦めるというのは性に合いません」

北條「奇遇ですね、私もです」

氷川と北條は疲労した体に鞭打って新たな敵に立ち向かう。
まどかとさやかは傷ついたほむらを連れてその場から離れる。

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:26:31.04 ID:ATuKDLpGo
まどか「ほむらちゃん、怖くなかったの!?」

ほむら「私は、まどかが傷つく方が怖いから…」

さやか「こっちにもいるじゃん!もう駄目なんじゃないの!?」

ほむら「二人とも離れていて…、私が…、戦う!!」

三人を狙うように現れた敵から二人を守るためにほむらは前に出る。

ほむら「まどかに嫌われたくはなかったけど、死なれるよりはずっとまし」ボソッ

誰にも聞こえないようにほむらはつぶやくと敵に向かって歩いていく、近寄ってくるほむらに襲いかかってきた敵をいなして二人から距離を取る。
両腕を一度腰に置き右手を突き出してベルトを出現させる。出現したベルトからは不思議な光が発して周りを照らしている。
謎の空間でも周りがわかるほどの光はあるが見るものを不安にさせる光だったが、ベルトの光は見るものにどこか安堵を思わせる暖かい光だ。
ほむらは敵をにらみ左腕を腰に置いたまま胸の前に構えていた右腕を伸ばし、右腕を伸ばした後にベルトの両側についているスイッチを押した。

ほむら「変身!!」

光がほむらを包み、光がおさまった後に立っていたほむらの服装は変わっていた。
袖が肘あたりまでしかなく、セーラー服のような紫の襟を持った白いブラウスに身を包み。
ブラウスの背中と襟には紫色のリボンが装飾されており、腕を包むインナーは黒い。
スカートは制服とは違う装いで、薄紫色に染まっている。
ブーツのような黒い靴にある菱形の穴は膝上は紫色に、膝下は黄金色に光る。
更に目を引くのは少女のような装いには不釣り合いな胸部を守るように光る黄金色のプロテクターだ。
変化は離れた位置で戦っていた氷川と北條の二人にも届いていた。

氷川「あの光、もしかして…」

北條「…アギト」

31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:27:16.74 ID:ATuKDLpGo
二人は以前にもあの光を目の当たりにしている。ともに不可能犯罪に立ち向かった戦士の光を。
だが、二人が以前見たアギトの姿とは大違いだった。
プロテクターの形に関しては上半分だけだが同一といってもいい、しかし変身前の姿をここまで保った姿は見たことがない。

ほむらはまず自分の目の前にいる邪魔者の排除に動いた。右手で拳を作り叩きつける。
拳を叩きつけられた敵は中心を打ち抜かれて砕け散った。
敵が砕け散るのを待たずにほむらは氷川と北條の元へ駆けつける。
ほむらの拳が当たれば敵は砕け散り、敵の攻撃は金色のプロテクターを傷つけることすら出来ずにほむらには届かない。
襲いかかってきた敵は全て倒され、一方的な戦いはひとまず終息を迎える。

ほむら「まどかとさやかをお願いします」

そういうとほむらは構えを解かずに周りに気を払う、入れ替わりに氷川と北條はまどかとさやかの護衛に走る。
数秒としないうちに空間全体が振動し、地面から石材のようなものが浮き出てきたと驚く暇もなく全体像が露わになる。
現れたのは巨大な門、それもフランスの凱旋門とよく似ている。

ほむらは門に対して歩を進め、他の面々は固唾をのんで見守っている。
門までの距離が目測10mほどになったところで門から巨大な腕が飛び出てきた。
ほむらは焦らずに後ろに下がり腕の射程外へと逃れ、かわしたことで気が大きくなったのか門の方から寄ってくる。
門は再び腕を飛ばす、ほむらは射程外に逃れずに直線的な腕の攻撃をかわす。
三度飛んでくる腕の攻撃に両腕を交差させて防御の構えで受け止める。
焦りからか門の巨大な腕の一撃は軽くなり、防御を解かずにほむらは距離を詰める。

飛び出してくる腕の間隔が空いたときにほむらは防御を解き、拳を作りこちらから先に突きだす。
ほむらの拳と飛び出してきた巨大な腕の一撃は見事に重なりあう、勝負は一瞬でほむらの拳が門の腕を打ち破った。
門は腕を破られたショックからか身じろぎ一つしなくなる。

ほむらは先ほどまでの構えとは違い左足を前に出し、両腕を広げる。
するとほむらが立つ場所からすさまじいエネルギーがほむらに流れ込んでいき、
エネルギーの収束に伴いほむらは前に出していた左足を後ろに、広げていた両腕は左腕を腰に、右腕は胸の前で構える。
ほむらの許容量を超えたエネルギーは背中から放出され、まるで翼のように広がっていく。
ほむらは凱旋門より高く跳びあがりアーチに向けて溜まったエネルギーを脚に乗せて解き放つ。
すさまじい威力となった蹴りはアーチを突き抜けて門を真っ二つに断ち切る。断ち切られた門は爆発して消え、同時に世界も元通りになった。
いまだ構えを解かないほむらの右足の下に残ったくり抜いた石片が先ほどの戦いを色濃く残していた。
戦いが終わり変身を解くほむら、無言のままに刑事の二人が先を促して場を後にする。

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:30:13.17 ID:ATuKDLpGo
北條「お疲れのところ悪いですが色々とお話を聞かせてもらいます。その前に氷川さん全員分の飲み物を」

氷川「欲しい飲み物を教えてもらってもいいですか?」

北條「コーヒーで」

ほむら「私もコーヒーを」

まどか「えーと、お茶をお願いします…」

さやか「あたしもお茶で…」

氷川「わかりました、待っていてくださいね」

北條「我々は車で待っていましょうか」



氷川「お待たせいたしました」

北條「さて、まずは色々と伺いたいこともありますが、立ち入り禁止の場所に入るのはいけないことです、次はないように」

まど・さや「ごめんなさい」

北條「そもそも、予想外の出来事があったとはいえ……」

氷川「北條さん、反省しているみたいですしそのあたりで」

北條「ふむ、そうですね。遅くなりましたが挨拶といきましょう」

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:35:30.56 ID:ATuKDLpGo
北條「では鹿目さんは助けを呼ぶ声をたどっていったら、あの場にたどり着いて猫みたいな生き物を保護したと」

さやか「あれ、すごい変な動物だったけど…」

北條「少なくとも流暢に言語を発する動物というのは見たことも聞いたことがありませんね」

まどか「でも凄い怪我をしていたんですよ、放っておけるわけないじゃないですか!?」

氷川「その意見には賛同しますが色々と疑問点が多いですね」

まどか「疑問点ですか?」

氷川「あそこまでずいぶんと距離があったのに鹿目さんや我々にも声が届いたこと」

氷川「他の人たちは声に気付いた様子もなかったこと」

氷川「更にあの動物をQBと呼んで友達と言って連れて行った巴マミと名乗った少女のこと」

氷川「あれの目的が鹿目さんや声が聞こえる人間との接触ならば次は彼女を使って接触を図ってくるはずです」

氷川「幸運なことに三人は同級生ですし、彼女の言が正しいならば校内で接触を図ってくるはずなので出来るだけ三人で行動してください」

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:41:27.38 ID:ATuKDLpGo
さやか「なんでですか!?警察から護衛でもつければいいじゃないですか!?」

北條「不服なことだらけだと思いますが、要請はしますがまず県警からは許可が下りないでしょう」

さやか「でもあの化け物とかは!?」

北條「証拠がありません、訴えを出したとしても笑われるだけだと思いますよ」

さやか「なんで転校生と一緒に動けなんて言うのさ!?」

北條「彼女が現状あなた達の中で戦闘能力を保有しているからですよ」

さやか「それも納得いかない!!なんで戦える力を持っているなら最初っから出さないのさ!?」

ほむら「それは……」

さやか「答えられないんじゃん!!隠しごとをするようなやつと私は一緒に動きたくない!!」

氷川「落ち着いて下さい、彼女は怖かったはずなんですから」

さやか「え?」

氷川「本人が知らないところで人が持っていない力を持っていたんです。使ったら拒絶されると思ったんじゃないですか?」

ほむら「…はい」コクリ

さやか「なんでそんなことを…」

氷川「知り合いにもいますから、明らかに人とは違う力を手に入れてしまった人たちが」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:45:17.26 ID:ATuKDLpGo
北條「そうですね、明らかに人とは違う力を持っているのは不安で仕方ないでしょうね」

まどか「それでもほむらちゃんはわたしたちを守るために力を使ってくれたんだよね。ありがとう」ニコリ

ほむら「いいの、目の前で人が死ぬのを見る方が怖かったから…」

北條「話も一通り聞きましたし、色々話して落ち着いたでしょうからそろそろ送りましょう」

北條「これは私と氷川さんの連絡先です、なにかあったり気がついたら連絡をください」

氷川「明日は警視庁に報告に行かないといけないのでこちらにはいませんが、助けが必要な時は必ず向かいますので」



さやか「あ、そこですそこで止めてください」

氷川「はい、本当にご家族に我々が説明しないで大丈夫なんですか?」

さやか「大丈夫ですよ、それに北條さんも言ってたじゃないですか本当のことを説明しても信じてもらえないって」

氷川「それはそうですが…」

さやか「いざとなったらもらった連絡先に電話をして納得してもらいますんで大丈夫ですって」

さやか「…あとさ、助けてもらってなんだけど、転校生の行動やっぱりあたしは納得できないんだよ…」

ほむら「……」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「それでもちゃんと感謝はしてるからさ、なんか意地が悪いこといってごめん。また明日ね」

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:50:27.36 ID:ATuKDLpGo
北條「頭ではわかっていても心では理解できないんでしょうね」

氷川「仕方ないですよ」

まどか「あのねほむらちゃん、さやかちゃんの言ってたことはあんまり気にしないでくれると嬉しいかなって、助けてもらったのは事実だし…」

ほむら「ありがとうまどか、気にしてないわ。もっと早く私が覚悟を持って戦えばよかったのは本当のことなんだから」

まどか「それにね、あんなことがあったからあれだけど本当のさやかちゃんはもっと良い子だから誤解しないであげて欲しいな」

ほむら「まどかがそういうのならそうなんでしょうね」ニコリ

北條「仲がいいのは結構ですが、次はまどかさんを送るのですが家はまだ先でしょうか?」

まどか「ウェヒ!?は、はいまだ先です」

まどか「で、でもなんでほむらちゃんが最後なんですか?」

氷川「念のためですよ。暁美さんを降ろした後にまた襲われたら大変ですから」

ほむら「私が念のためにお願いしたのだけれど気を使わせてしまったみたいでごめんなさいね」

まどか「そ、そんなことないよ、わたしが気になって聞いたんだし」

まどか「あ、そこですそこの家です」

まどか「ありがとうございました」

氷川「市民の安全を確保するのも警察の仕事ですので」

まどか「ティヒヒ、氷川さんって真面目なんですね。ほむらちゃんまた明日ね」

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:53:54.05 ID:ATuKDLpGo
北條「暁美さん、あなたの力のことで少々思い当たる節があります」

ほむら「本当ですか!?」

北條「ええ、私たちが知っているのとはだいぶ違いますがアギトでしょう」

ほむら「アギト?」

北條「進化の力と思ってもらえれば大丈夫ですよ」

北條「人間に眠っている可能性の力ですが、一定の段階を越えると変身が可能になるようです」

ほむら「でも、なんで私にそんな力が…」

北條「色々と仮説はありますが、わかりません」

氷川「むしろ気になるのはあの化け物のこととそれと戦った巴マミという少女のことですね」

ほむら「そういえばあの人、魔女とか使い魔とか言ってましたけど」

北條「魔女と使い魔か、魔女というのは多分ほむらさんが倒した門のような存在のことでしょう」

氷川「とすると大量に出てきたのが使い魔ということになりますね」

北條「一般人にとって見たら十二分に脅威な存在ですよ」

北條「魔女も種類は異なりそうですが結構な数がいるかもしれません」

38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 19:57:57.05 ID:ATuKDLpGo
氷川「新たな脅威ですか、なぜ今まで存在が明るみに出なかったのでしょうか?」

北條「あの不思議な空間のせいでしょう。隔絶された空間のようでしたから」

北條「奇妙な自殺者未遂者もその影響でしょう」

北條「空間に巻き込まれた人間や影響を受けた人を彼女たちのような存在が救いだす」

北條「結果前後不覚になって死のうとした人たちが大量に後に残される」

ほむら「彼女も私のようにアギトという存在?」

北條「解りませんが、もしかしたら一種に当たるのかもしれません」

氷川「今回の件で証拠品になりそうなものも手に入れましたし、真実に一歩近づけますね」

ほむら「証拠品になりそうなものってあったんですか?」

北條「鋏ですね。私たちが奪って武器に使ったのは証拠になりそうにありませんが数は手に入れてますので」

氷川「ほむらさんが倒した使い魔の木片も拾ってるのでなんらかの手掛かりに繋がると思います」

ほむら「私たちを押し潰そうとした画版みたいなやつですね」

ほむら「そうだ、もしかしたらこれも証拠になりませんか?」

北條「それは魔女の石片ですか?爆発して全て消滅したと思いましたが頂いても?」

ほむら「どうぞ唯一の魔女の証拠ですので」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/11(木) 20:02:41.24 ID:ATuKDLpGo
氷川「暁美さん、僕たちはこの証拠を警視庁に持っていかないといけません見滝原を離れることになるので鹿目さんと美樹さんを守ってあげて下さい」

北條「美樹さんに言ったように護衛の要請は出しますが多分通りません。あなたしか頼りに出来る人がいないというのが大人として恥ずかしいですが」

ほむら「私に出来るのならやらせてもらいます。友達も守りたいですし」

ほむら「あ、私の家はそのあたりです」

北條「巴マミという少女には一応注意をしてください。敵対的ではないとはいえ相当な戦闘能力を持っていると予想されます」

北條「それに彼女に悪意がないとしてもあのQBという生き物が何の目的を持っているかわかりませんので」

ほむら「はい」



氷川「いい子たちですね」

北條「余計に心配ですよ。多分彼女たちは巴マミとの接触は避けられないでしょう」

北條「それは魔女との戦いに巻き込まれることを意味しますので、『あれ』の使用申請と持ちだし許可を出しますよ」

氷川「通りますかね?」

北條「もはや旧式機です、それに表に見えている規模は小さくても不可能犯罪クラスの案件です。通してみせますよ」

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:52:53.76 ID:rC6ue2WTo
まどか「夢みたいだったけど、氷川さんと北條さん、それにほむらちゃん全部夢じゃないんだよね」

まどか「…よし!もしもし、ほむらちゃん?一緒に学校に行かないかななんて?」

まどか「本当!?じゃあこの時間に」


絢子「まどかー、昨日帰ってくるの遅かったんだって?」

まどか「えっと、その新しい友達と話してて…」

絢子「あー、和子が言ってたな。転校生が来るって」

絢子「まあ、門限なんて細かいことは言わねえが夕飯前には電話しろよ」

まどか「うん」

絢子「よし、行ってくるか。まどかも学校頑張れよ」

まどか「はーい」ティヒヒ

絢子「そうそう、まどか今日はやけにおめかし頑張ってるじゃないか、もしかして新しい友達の為か?」ニヤニヤ

まどか「え、あ、も、もう早く行ってよ!!」マッカ

44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:54:06.01 ID:rC6ue2WTo
まどか(あ、もう来てる)

まどか「ごめん、ほむらちゃん待たせちゃった?」

ほむら「いいえ、さっき来たばかりよ」

まどか「ほむらちゃんって一人暮しなんだよね?ご飯とかは大丈夫なの?」

ほむら「うまく出来なかったようにカロリーメイトとウィダーを常備してるから大丈夫よ」

まどか「それ大丈夫って言わないんじゃないかなぁ」

ほむら「失敗しても食べるのに困らないという意味だったら大丈夫だと思ったのだけど…」

まどか「そんなんでお昼は大丈夫なの?」

ほむら「ここにメイトとウィダーがあるわ」

まどか「……」

ほむら「そんな目で見ないでちょうだい…」

まどか「ウェヒヒヒ」

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:55:40.87 ID:rC6ue2WTo
まどか「二人とも遅くなってごめんね」

さやか「まどかー、遅かったじゃ……な!?」

仁美「あらまどかさんと暁美さん只ならぬ雰囲気を醸してますわね」

まどか「おはよう、さやかちゃん仁美ちゃん」

ほむら「おはよう」

さやか「んぅ、まどかちょっとこっちこっち」

まどか「どうしたの?さやかちゃん」

さやか「『どうしたの?』はこっちのセリフよ、なんで転校生をわざわざ誘ってるのさ!?」

まどか「え、でも氷川さん達が出来るだけ一緒に行動するようにって」

さやか「だからって一緒に登校することはないじゃん!?」

まどか「でも、ほむらちゃんと登校しても問題はないと思うけど」

さやか「まどかには悪いけど、あたしはまだあの転校生を信用できないから」

仁美「お二人だけで内緒話を!まさかまどかさん、さやかさん、暁美さんの三角関係!?」

仁美「それは乱れた禁断の関係ですのよー!!」

さやか「ちょ、仁美鞄置いていかないでよ!?ごめん、あたし仁美を追いかけるから!」

さやか「仁美!ちょっと待ちなってば!?」


ほむら「色んな意味で大丈夫なのかしら?」

まどか「あー、普段の仁美ちゃんはあんなテンションじゃないんだよ?」

まどか「本当だったらさやかちゃんがやるようなキャラなんだけどね」

ほむら「…本当に大変ねまどか」

まどか「慣れちゃった」テヘ

46: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:58:02.73 ID:rC6ue2WTo
北條「ハッハッハッハ、私としても真剣に受け取って貰えるとは思ってませんがね」

北條「証拠も持ってきた人間に対して『お疲れなんですね少し休んではどうです』なんて言ってくるとは思わなかった」

氷川「仕方ありませんよ、体験していない人には現実とは思えませんから」

北條「護衛の件を申請しても『担ごうとしているんではないだろうね、そんな夢物語信じられないよ』と」

氷川「でも、現場の捜索はしてくるそうじゃないですか」

北條「さきほど報告が届きましたよ、銃弾の薬莢も当たった後も争った形跡もないぐらい綺麗だったと」

氷川「それは…、あの中で落とした物は持ちださないと消えてしまうと?」

北條「でしょうね、逆に持ち出せるものは持ち出すことは可能でした」

北條「その証拠品も鋏は受け取ってもらえましたが、木片に至ってはゴミ扱い」

氷川「扱いはあれですが石片に関しては見向きもしませんでしたね」

北條「あれは不可解でしたね。木片は目に見えて馬鹿にしてましたが石片は疑問符が顔に出てましたよ」

氷川「こっちでは受け取って貰えるといいんですが…、あ!小沢さんじゃないですかいつ日本に?」

小沢「珍しいわね、二人が一緒に動いているなんて台風でも来るんじゃない?」

北條「挨拶もなしにそんな言葉が飛んでくるなんて相変わらずですね小沢教授」

小沢「北條君こそ相変わらずね、氷川君はお久しぶり」

小沢「こっちにはG-5ユニットのアップデートにね」

氷川「そうだったんですか。そうだ北條さん、小沢さんだったらちゃんと調べてくれるはずです」

北條「口が悪くて、自尊心が高い傲慢な人間ですが信頼度では一番ですからね」

小沢「それはあなたのことじゃなくて?で何を調べて欲しいわけ」

北條「これです」

小沢「鋏と木片と石片ね、オーケー最優先で済ませてくるわ」

47: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:58:47.51 ID:rC6ue2WTo
幹部A「それで、見滝原の異常な事件群にはその魔女や使い魔といった正体不明の存在が関わっていると?」

北條「そのとおりです、やつらから奪った証拠品をただいま検査に出しているので詳しくは後程」

幹部B「それで対抗するために眠っているG-3XとG-3を使用したいと」

氷川「やつらは数が多く拳銃だけでは余りにも非力です」

幹部A「だが、拳銃で対抗できるんだろう?ならわざわざG-3ユニットなんか持ち出さなくても機動隊で事足りるんじゃないか?」

北條「発生する場所が特定できず、発生する時間も特定できていません。ならば自由が利く旧式のG-3ユニットがいいかと」

幹部A「やはり非現実的すぎるな、即決は出来ない」

氷川「そんな!?」


48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 00:59:48.07 ID:rC6ue2WTo
小沢「失礼します」

幹部B「小沢教授?あなたにはG-5ユニットをお願いしたはずでは?」

小沢「その前に二人が持ってきた三つの証拠を頼まれて、それで簡易検査の段階で様々な情報が出てきたのでそれを」

小沢「まず鋏ですが血が付着しなかった場所がないというレベルで血液が検出されました」

小沢「血液自体は混ざり合ってしまっているので詳しい特定はまだです」

幹部A「そんなにか!?しかし普通の鋏だったらそんなに血液が付着しては使い物にはならないのじゃ」

小沢「鋏も簡易検査の段階では未知の物質で構成されていました。少なくとも普通の金属ではないかと」

小沢「次に木片ですが」

幹部B「木片か案件に繋がれば御の字だが」

小沢「私も予想外でしたが、鋏がある意味一番まともでした」

全員「!?」

49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:00:40.20 ID:rC6ue2WTo
小沢「この木片ですが人間の細胞によって作られています」

小沢「複数の木片が持ちこまれたので全て検査した結果、全て別々の人間の細胞で作られていました」

幹部A「馬鹿な!?不可能犯罪というのか!?」

北條「アンノウンが行う不可能犯罪とはまた毛色が違いますがね、私たちはそれに襲われたんですから」

小沢「更に石片ですが、実物を持ってきています」

幹部A「何だ?石片とは言っても空の袋があるだけじゃないか」

幹部B「これのどこに証拠があるというのかね?」

小沢「実際私は視認できていますし、検査の結果も出ています」

小沢「これは見える人と見えない人がいました。実験の結果視認できなくても触感はあるので…確認してください」

幹部's「!?」

小沢「今回の敵の特性なんでしょう見える人と見えない人がいるのは」

幹部A「これを見えるようにする方法はないのか!?」

小沢「詳しい結果は出ていないので何とも言えません」

小沢「ですがこちらに来る前の実験段階で様々な部署に寄って見てもらいましたが何人かは視認可能でした」

幹部A「視認可能な人間の目安はあるのかね?」

小沢「直接アンノウンと対峙して生き残った人物が視認できる傾向にあります」

幹部B「わかった。氷川、北條の両名はこれからの見滝原の捜査をする際にG-3ユニットの装着を許可する」

50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:01:22.76 ID:rC6ue2WTo
クラスメイト「鹿目さんと美樹さんに暁美さん、先輩が呼んでるよ」

さやか「ついに来たね」

まどか「ちょっと怖いな」

ほむら「まどかには私がついてるから」


マミ「三人とも改めてはじめまして、巴マミよ」

マミ「ここではなんだから屋上で」


マミ「三人とも呼ばれた理由はなんとなく想像ついてるわよね」

ほむら「魔女とか使い魔のことかしら?」

まどか「それともマミさんが変身した姿のことですか?」

さやか「なんでもいいから説明してくださいよ」

マミ「ふふ、せっかちな子たちね」

マミ「まずはこの子のことからね」

QB「やあ、僕はQB。僕と契約して魔法少女になってよ」

「「「魔法少女?」」」

マミ「QB、せっかちな男の子は嫌われるわよ?」


51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:01:56.97 ID:rC6ue2WTo
マミ「というわけなのよ、わかったかしら?」

さやか「つまりあたしたちはQBが見えるから願い事を叶える代わりに魔女と戦ってほしいと」

まどか「あの、ほむらちゃんも魔法少女なんですか?」

マミ「私は見たことがないけど、どうなのQB?」

QB「少なくとも僕は契約した覚えはないよ」

さやか「転校生が魔法少女じゃないなら昨日魔女をどうして倒せたのさ?」

マミ「魔女を倒したですって!?」

ほむら「刑事さんの話によれば私はある戦士の一種に属しているんじゃないかとの話よ」

ほむら「巴さんももしかしたらそうじゃないかって話があったけれど違ったようね」

マミ『QB、暁美さんが言ってた戦士って何かわかる?』

QB『僕にはわからないよ、もしそれが本当なら君を害するものかもしれないね』

QB「ならまどかとさやかはどうだい契約しないかい?」

まどか「えっと」

さやか「どんな願いでも叶えてくれるんだよね?」

QB「もちろん」

マミ「だからQB急かさないの、いきなり言ってもわからないでしょうから今日の放課後に私の魔女退治に付き合わない?」

マミ「もちろん暁美さんも」


52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:02:52.08 ID:rC6ue2WTo
QB「マミ、なんで暁美ほむらの同行を提案したんだい?」

マミ「暁美さんが魔女を倒せるほどの力を持っているなら二人がより安全に同行できるようによ」

QB「僕にはそれだけが目的とは思えないな」

QB「君は彼女が本当のことを言っているのかを確かめようとしている、そして君に害をなす可能性も考えているんじゃないのかい?」

QB「そして暁美ほむらが君を害する可能性があるとしても鹿目まどかや美樹さやかの前で害する可能性は低いと」

マミ「そうはいっているけどQBも気になるんでしょう暁美さんの正体が」

QB「そうだね少なくとも僕の知識では人間が魔女に立ち向かうなんていうことは出来るはずがない」

QB「僕は鹿目まどか達の教室に行くとするよ、そっちのほうがより長く暁美ほむらを観察できるからね」

マミ「三人によろしくね、QB」

マミ(ふふ、今日の魔女退治が終わったら皆を家に呼んでと、関係者を家に呼ぶのはいつ以来かしら?ねえ佐倉さん)


53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:03:31.85 ID:rC6ue2WTo
まどか「もしもし氷川さんですか?」

氷川『その声は鹿目さんですか?どうかしましたか」

まどか「えっとですね、昨日の人マミさんがですね魔女退治に誘われたので一緒に行くことにしたんですよ」

氷川『なんでそんなことを!?」

まどか「えっと昨日解らなかったことが色々と解るかなって」

氷川『だとしても危険すぎますよ、すぐに戻る予定でしたがこちら側で手間取ってどんなに早くてもそちらに行くのは明日以降になってしまいます」

まどか「でも、ほむらちゃんもいますし、マミさんも魔女だったら簡単に倒せるみたいだし…」

氷川『ですが…、北條さん?はい、ええ、わかりました。仕方ありません危険を感じたらすぐに逃げてくださいよ』

まどか「それはもちろんです!」

氷川『無理はしないでくださいよ』

さやか「どうだった?」

まどか「怒ってたけど許してくれたみたい」

さやか「ふーん、でもこっちにいないんだしわざわざ連絡しても意味ないんじゃないの?」

まどか「事情を知ってる人だから伝えておいた方がいいかなって」

さやか「まどかは真面目だねー」


54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:06:07.73 ID:rC6ue2WTo
QB『きゅっぷい、どうかしたのかい?』

さやか「うわ!おまえマミさんのところにいなくていいのかよ?」

QB『連絡役も兼ねてるからね、それと僕がいるから君たちでも頭の中で考えればテレパシーで話は出来るよ』

QB『普通の人間には僕は見えないからね、声を出して喋っていると危ない人だよ』

さやか『うわ、本当だ!あたしたちにもマジカルなパワーが宿ったの!?』

まどか『すごい不思議な感じ、ほむらちゃんにも送れるのかな?』

QB『僕が中継してるから出来るんだよ、暁美ほむらは近くにいないから中継できないよ』

まどか『ちぇ、残念』

さやか『まどかは転校生にご執心だねー』


55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:06:55.41 ID:rC6ue2WTo
氷川「北條さん、なぜ魔女退治に行かせてもいいって言ったんですか!?」

北條「私としましても行かせたくて言ったわけじゃありません」

北條「暁美さんから魔法少女と魔女のことを色々報告されまして、その際に巴マミなる人物はやはり暁美さんを警戒しているようです」

氷川「なおさら行かせるべきではないんじゃないですか!?」

北條「しかし今回突っぱねて暁美さん抜きで誘われる方が厄介です」

北條「彼女たちに護衛を回せなかったうえに、私たちはG-3ユニットのメンテナンスと扱うためのリハビリで手間取っています」

北條「そんな状態で暁美さんを抜いて参加されたら危険度は更に上がってしまう」

北條「後程罵られようと私たちは暁美さんを頼りにするしかないんですよ」

氷川「尾室さん!早く訓練を再開しますよ!!」

尾室「ちょっ!?氷川さん、ちゃんと休むのも訓練の内ですよ!?」

氷川「もう回復しました、行きますよ!!」

尾室「待って待って準備がまだ!!ちょっ!?」

北條「やれやれ私も急いで勘を取り戻さなければ」


56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:07:59.56 ID:rC6ue2WTo
マミ「さて魔法少女体験ツアー準備は出来てるかしら?」

さやか「放課後すぐにやるのに準備もくそもないと思うんですが」

さやか「まあ、あたしは足しになるかわかりませんが体育館からこれを」バット

マミ「そういう心構えでいてくれると嬉しいわ」

まどか「わたしはこんなの持ってきました」ノート

マミ「どれどれ心構えはばっちりね」

さやか「まどからしいなー」

ほむら「私は人数分のメイトとウィダ―を」

マミ「えーっと、それは準備なの?」

ほむら「常備してるだけです」

まどか「ほむらちゃん今度一緒に料理の勉強しようよ、ね?」

さやか「で、どうやって魔女を捜すんですか?」

マミ「このソウルジェムに魔女の魔力が記憶されているのよ」

マミ「で、このソウルジェムの反応が強くなる場所を捜すの」

さやか「地味な作業なんですね」

マミ「とても重要な作業なのよ」


57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:08:50.29 ID:rC6ue2WTo
さやか「全然変わりませんね」

マミ「昨日すぐに追いかけたんだけどね」

マミ「反応がもう一つ出て迷っている間に逃げられちゃった」

まどか「門みたいなやつですね」

マミ「すぐにあなた達のほうに向かえばよかったのにね、迷った挙句に逃げられちゃった」

さやか「でも、仕方ありませんよ。刑事がいたって言ってもマミさんから見れば一般人」

さやか「転校生がさっさと戦っていれば取り逃がすことはなかったんだよ」

ほむら「そうね、あれは私が戦う覚悟を中々決めなかったのが悪いわ」

マミ「美樹さん、そんなことを言っては駄目よ知り合いの前で戦うのは躊躇するわ」

さやか「でも、マミさんは私たちの前にすぐに出てきてくれたじゃないですか」

マミ「私は慣れているだけよ、それにあなた達は魔法少女になってくれるかもしれないじゃない」

マミ「後、取り逃がしたのは私のミスよ、暁美さんを責めないで」

さやか「そんなものですかね」

まどか「でも、普段はどういう基準で探すんですか」

マミ「それはね、-魔女と結界説明中-」

さやか「あ、反応が強くなった!?」

マミ「すぐ近くね」

58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:09:34.37 ID:rC6ue2WTo
一行がたどり着いたのは廃墟ビル。人気がないどころか人通りがあるのかどうかもわからない場所だ。
入口に入ろうとした一行の上から影がかかる、見上げて驚く暇もなく女性が屋上から飛び降りる。
悲鳴が上がるよりも早くマミは変身をしリボンで女性を捉え落下の勢いを殺し、地面に下ろす。
すぐさま女性の首元を確認して、不自然についている蝶の文様を発見する。

マミ「やっぱり魔女の口づけ」

まどか「この人は!?」

マミ「弱った人に目星をつけて魔女は目印をつけるのそれが魔女の口づけ」

マミ「今は大丈夫よ気を失っているだけ」

一行は建物に入ったところで階段の先に結界の扉が開く。
結界に入る前にマミはさやかが持っているバットをつかみ、魔力を込めてさやかに返す。

さやか「これは?」

マミ「私の魔力を込めた護身用よ、気休めだけどね」

そうして一行は結界に侵入する。


59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:11:10.85 ID:rC6ue2WTo
結界の中は先日見た綿のような使い魔で溢れていた。マミが先導してさやか、まどかと続き、殿にはほむらがつく。
先日の使い魔は作業に夢中なのか侵入者には見向きもしていなかったが、アイスクリームのような使い魔はこちらに対して攻撃を仕掛けてくる。
奥に進めば進むほど使い魔の数が増えてくる。

マミはマスケット銃を召喚し遠距離の敵に射撃、近づいてきた敵には銃床で殴りつけて、敵を倒しきると銃を捨てて先に進む。
さやかはマミに渡された道具で障壁を張り、攻撃を逃れる。
ほむらはいつの間にか変身していたが、先日の戦いとは様相が違っていた。
プロテクターの色は青色に変わり、左腕は青い装甲に覆われ、左手でサーベルを振るい戦っている。
その動きは嵐のような怒涛の攻めを見せ、時にはサーベルから風を操り自由を奪い敵を切り裂く。

その戦闘をマミは横目で観察し、無駄がない動きで寄ってくる使い魔たちを切り裂いていく姿に驚く。
先日初戦闘を体験した少女と思えない動きを見せているからだ。
力を手に入れた当初は使い慣れていない力に振り回され無駄な動きが多くなるものだが、ほむらにはそれが見えない。

QB「もうすぐ結界の最深部だよ」

結界の最深部の扉を無数の使い魔が守っていたがマミはマスケット銃を召喚し撃ち殺す。
最深部で待ち構えていたのはソファーに座っている巨大な蝶の化け物だった。

60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:12:25.57 ID:rC6ue2WTo
さやか「うわっ、グロ…」

マミ「暁美さん、見事な戦いね。本当に戦闘は昨日が初めてなの?」

ほむら「一応二度目よ、意識を持って戦ったのは初めてだけど」

マミ「…、魔女を倒すのは私に任せてちょうだい。かわりに暁美さんは二人を守って」

マミ「外に出なければ安全だから」

マミはさやかから魔法具を受け取ると地面に突き刺しまどかとさやかを守るようにリボンで結界を張り、下に飛び降りる。
マミは魔女の前に姿を晒すが、魔女はマミの存在を気にしていないのか無反応だ。

マミの足元を這いまわっている小型の使い魔を踏みつぶすと魔女は怒ったようにマミに鎌首をもたげる。
魔女が使っていたソファーが投げ飛ばされ、マミの方に飛んでくる。
マミは華麗にソファーを避け、同時に両手でスカートをつまんでマスケット銃を二丁呼びだす。
帽子からも出現させた複数のマスケット銃が地面に突き刺さる。

マミの射撃が開始されるが巨体に似合わず魔女は素早い動きで飛び回りマミの射撃が地面に刺さっていく。
射撃の隙を突き、使い魔がマミの足元に集まり蔦となってマミを逆さづりにする。
地面に降り立った魔女は蔦を制御しマミを壁に叩きつけ空中を振り回す。

まど・さや「マミさん!?」

マミ「大丈夫よ」

61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:14:02.10 ID:rC6ue2WTo
地面からマミが放った弾からリボンを生やし魔女と使い魔を捕えていく。
襟につけられていたリボンを操り、自由を縛る蔦を断ち切る。
自由を取り戻したマミは蔦を断ち切ったリボンを巨大な砲に変えてとどめを狙う。
いつの間にからリボンから抜け出した使い魔が魔女の前に集い魔女を守るようにその身を蔦に変えていく。

マミ「これじゃあ!?」

ほむら「任せて」

いつのまにか金色になっていたほむらが地面に降り立ち、構えている。
既に準備は完了しており、背中から翼のようなエネルギーを放出している。

ほむら「わたしがあの守りに穴を開ける、あなたはとどめを」

マミ「信じていいのね?」

ほむら「見てから決めればいいわ、ハァ!」

返事と同時にほむらは飛びたちエネルギーを脚に纏って蔦の盾に放つ。
盾は見た目以上に頑丈でほむらは蹴った反動で元の位置より後ろに戻される。
守られていた魔女には傷一つないが蔦の盾には巨大な風穴が開いた。

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

マミは開けられた穴が修復されるよりも前に砲の一撃を放つ。
果たして魔女には風穴が開き結界は崩壊し、世界は元に戻っていく。

62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:14:49.23 ID:rC6ue2WTo
マミ「ありがとう暁美さん、ちょっと焦ったわ」

ほむら「それでも巴さん一人でも対処できたでしょ、余計な御世話じゃなかった?」

マミ「倒せたかもしれないけど時間はかかったのは確実」

マミ「鹿目さんと美樹さんに危険がなかったとは限らないわ」


まどか「ほむらちゃん!マミさん!二人とも凄かったよ!」

さやか「マミさんはもちろんだけど、邪魔するのかと思ったけどやるじゃん転校生!」

マミ「もう美樹さん、助力してくれた相手にその言葉はないわよ」

ほむら「別にいいわ、心象が最悪になった状態にしてはましな方だから」

さやか「でも、マミさんなんの見返りもないのにあんな化け物と戦い続けるんですか?」

マミ「運がいいとだけど見返りはあるわよ、これを見て?」

63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/13(土) 01:15:32.60 ID:rC6ue2WTo
まどか「なんですかそれ?」

QB「それはグリーフシードって言って魔女の卵なんだ」

さやか「魔女の卵って!?そんなの捨てて下さいよ!?」

マミ「でも魔法少女には重要なのよ、私のソウルジェムを見て少し濁ってるでしょう?」

マミ「グリーフシードを当てたら、ほら!」

まどか「うわぁ、綺麗!」

マミ「こうやって定期的にグリーフシードを当てて回復しないと魔法が使えなくなっちゃうの」

さやか「それが見返りなんですか…」

マミ「後一回ぐらい使えるわ、暁美さんもどう?」

ほむら「……私ソウルジェムなんてもってないのだけど」

マミ「グリーフシードでの回復もいらないなんて…」

ほむら「まあ魔法少女じゃないしね」

さやか「やっぱり転校生は規格外なんだね」

マミ「それじゃ労いも兼ねて私の家に来ない?ケーキぐらいなら出せるわよ」

70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/14(日) 23:57:27.83 ID:9VhjU0kLo
マミ「どうだったかしら、記念すべき魔法少女体験ツアー第一回は?」

さやか「マミさんすげーかっこよかったっす!」

まどか「マミさんはかっこよかったけど、やっぱり怖かったかなって」

マミ「それは慣れていくしかないわね」

マミ「暁美さんはどうだったかしら?」

ほむら「巴さんのフォローに回っていただけだからなんとも」

ほむら「巴さん、あなたから見て私はどうだった?」

マミ「本当に素人?って思うほどの見事な戦いぶりね、隙がなさすぎるわ私にも隙が見えなかったぐらい」

ほむら「それはお互い様じゃないかしら?使い魔との戦いでは私を探るような眼をしてたわよ」

QB「仕方ないじゃないか君は僕も知らない存在なんだから、それに僕は君から敵意を感じるよ」

ほむら「巴さんは警戒心を隠さないからね、あなたにはなぜか嫌悪の感情を持っているのは確かよ」

QB「どうしてだい、君と僕との間に接点はないはずだよ?」

ほむら「私にわかるわけないじゃない」

まどか「もうギスギスした雰囲気はやめてよ!!」

まどか「打ち上げなのになんでこんな空気になるの!?」

マミ・ほむ「ごめんなさい」

QB「したくてしたわけじゃないよ、暁美ほむらからそんな空気を醸し出してるせいだよ」

さやか「あんたも素直に謝ってろよ!?」

QB「事実を言ったまでだよ」

マミ「暁美さんもごめんなさいね。すぐにケーキと紅茶を用意するわね」

71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/14(日) 23:59:55.36 ID:9VhjU0kLo
さやか「ねえねえ転校生、転校生は入院しているときにその力を手に入れたんでしょ?病気とかはどうなの?」

ほむら「心臓が元々弱かったのだけど時折検査にくるだけでいいって言われてるわね、念のため栄養剤とか薬とかは渡されてるけど」

ほむら「後、体や眼もよくなっていたわね」

さやか「へえ、そうなんだ」

さやか「あたしね、願い事を色々考えてるんだけどさあたし自身が叶えたい願いってないんだなって思ってね」

さやか「転校生は戦うのを強制されているわけじゃないけどさ力を手に入れてどんな見返りがあったのかなって思っちゃったんだ」

ほむら「でも何かしらの代償はあるはずよ、私は今までの人生の半分以上を病院で過ごしたわけだけど」

ほむら「外で何か大切なことがあったはずなのに思い出せないのよ」

さやか「純粋に物忘れなんじゃないの?」

ほむら「そう言われればそうかもしれないけど、入院生活以外のことは珍しいから結構覚えてるのよ」

ほむら「まあ、今は気にしてないわ本当に大切なことだったのならいつか思い出せるはずだから」

まどか「ほむらちゃんは強いね、わたしだったらずっと考え込んじゃいそうだよ」

ほむら「そんなことないわ、外に出て空を見たら気にしてるだけ無駄なような気がしただけ」

まど・さや「空?」

ほむら「そう、空。その時は雲ひとつない快晴で、眩しくってね生きてるんだって感じたのよ」

ほむら「生きているのがこんなに良いことなんだって思ったのよ」

さやか「ふーんそうなの、でもそれって体に異常がないから感じるんじゃないかな?」

さやか「あいつもいつかそんな風に感じる日が来てくれるのかな…」

まどか「さやかちゃん…」

マミ「ふー、久しぶりに作るのに力を入れすぎちゃった」

マミ「一人で楽しむのもいいけど、誰かがいると作りがいがあるわね」


72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:02:15.02 ID:23u9aLvyo
氷川「僕たちはどうしてここにいるんでしょうか」ジュー

北條「いつものことじゃないんですか?私の場違い感に比べたら些細ですよ」ジュー

小沢「ほら、二人とも喋ってないで食べたらどうなの?」ジュー

尾室「恒例ですからね、どんどん焼きますよ」ジュー

小沢「ほらほら、次々焼けちゃうからどんどん取らないと」ジュー

氷川「こんなことをしていていいんでしょうか…」ジュー

北條「焼き肉奉行ですか、本当にどこでもお山の大将気取りですね」ジュー

小沢「あなたがG3-Xの使用を氷川君に譲るって言ったのは驚いたけど、やっぱり口は悪いままね」ジュー

北條「落ち着いたということですよ、それにその時手が空いている方が優先して装着すると思いますよ」ジュー

北條「常に二人とも手が空いているとは限りませんので」ジュー

尾室「まあ氷川さんも北條さんもG3ユニットのリハビリは万全ですからね」ジュー

氷川「ならば、こんなことをしている暇があるならばむこうへ…!」ジュー

小沢「落ち着きなさい氷川君、電話で鹿目ちゃん?から無事に終わったって連絡があったんでしょ、英気を養うのは大事よ」ジュー

小沢「それにG3ユニットには明日試験的に魔女可視化装置が付けられる予定なんだから我慢しなさい」ジュー

氷川「ですが僕たちには魔女は視えていましたので今さらそんな機能は…!」ジュー

73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:06:04.38 ID:23u9aLvyo
小沢「別にあなた達の為じゃないわよ、G5ユニットの為よ」ジュー

小沢「それにあなた達が見えたからと言ってG3ユニットのカメラを通して見えるかはわからないもの」ジュー

小沢「だから魔女と戦闘した日や魔法少女が魔女を見つける手伝いをした際は必ずG3トレイラーでデータをまとめて転送して」ジュー

氷川「そうだったんですか、では遠慮なく頂かせてもらいます」ジュー

北條「一緒に向かうかと思っていたのですが、ずいぶん腰が重くなったみたいですね」ジュー

小沢「そりゃ一緒に行きたいのは山々よ、でもね早急に魔女の可視化を可能にしてほしいとの警視庁の依頼だからね」ジュー

小沢「それが終わればちゃんとそっちに向かうわよ」ジュー

尾室「え!?G5ユニットの大幅アップデートの予定はどうするんですか!?」ジュー

小沢「馬鹿ね、魔女っていう新しい脅威が現れた今、今回予定していたものじゃ足りなくなるかもしれないから向こうでちゃんと調査するのよ」ジュー

北條「それにあなたのことです、大幅なアップデートとやらは終了しているんでしょう?」ジュー

小沢「そりゃこっちにきてすぐに終わらせたわよ、私が警視庁にいた理由は久しぶりに氷川君に会いたかったからよ」ジュー

尾室「そ、それなら早く言って下さいよ!」ジュー

小沢「教官になったっていうのに相変わらずの凡人ねー」ジュー

74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:07:23.19 ID:23u9aLvyo
マミ「ティロ・フィナーレ」

さやか「うはー、マミさんすげー!!」

マミ「もう見世物じゃないのよ、危険なことをしてる自覚を持ってちょうだい」

まどか「グリーフシード落とさなかったね?」

QB「今のは魔女から分裂した使い魔だからね、グリーフシードは落とさないんだよ」

ほむら「使い魔は成長したら魔女になるのかしら?」

QB「そうだねそうしたらグリーフシードを落とすかもしれない。実際に使い魔に人間を襲わせて魔女にしてから倒すっていう娘もいるよ」

さやか「そんなのが魔法少女やってるっていうの!?」

QB「実際に魔法少女にとってソウルジェムの濁りを取るっていうのは生命線だからね、理解できないわけではないだろ?」

さやか「それだったら、マミさんってやっぱり凄いんですね。正に正義の魔法少女っていう感じで」

マミ「そんなことないわよ、それより二人とももう願い事は決めたの?」

さやか「いやー、それがさっぱりで」

さやか「…願いって自分の為じゃないと駄目なんですかね」

マミ「それは他人の為に願いを叶えるっていうことかしら?」

マミ「それならなおのことしっかり自分の望みを考えないと」

さやか「どうしてですか?」

マミ「美樹さん、あなたはその人の夢を叶えたいの?それとも夢を叶えた恩人になりたいの?」

さやか「そんな風に言わなくても…」

マミ「きつい言い方でごめんなさい。でもそこら辺をはっきりさせておかないと辛いのはあなたよ」


75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:09:43.12 ID:23u9aLvyo
マミ「駄目ね私って、他人の為に願うのなら魔法少女になんかなるべきじゃないって言ってあげるべきなのに」

ほむら「仕方ないわよ、長い間一人で戦ったいたのでしょう?そう簡単に否定できるわけないわ」

ほむら「それに先輩として諭してあげるのは大切な役目のはずよ、私は魔法少女じゃないし」

マミ「そういえば暁美さんが言っていた戦士としての名前を教えて欲しいのだけど駄目かしら?」

ほむら「言ってなかったかしら?刑事の人はアギトって呼んでいたわね」

マミ「アギト…、聞いたことがないわね(特殊な固有名詞ってかっこいいわね)」

ほむら「人間の可能性って言っていたわ」

ほむら「でも今の状態じゃ美樹さんは魔法少女になるべきではないわね」

マミ「それは私も同感よ。彼女は彼とどういう関係を築きたいのかも考えていないみたいだし」

マミ「ううん、違うわね考えてはいるけど、気付きたくないと言ったところかしら」

マミ「それに腹を決めているなら私になんか相談せずに既に叶えているはずよ」

マミ「それでも叶えていないっていうことは彼女は迷っているのよ」

ほむら「まどかも魔法少女になるべきではないわね」

マミ「あらどうして、彼女は願い事がないだけで魔法少女には憧れを持ってているみたいだけど」

マミ「暁美さんにはわからないと思うけど相当な才能の持ち主よ?」

ほむら「さあ、ふと思っただけよ彼女は魔法少女になったら不幸になるって」

ほむら「それにどんな力でも代償なしで手に入れられるものじゃないわ」

マミ「…そうね、どんなものかを示した今選択するのは彼女たちよね」

マミ「これ以上の私からの勧誘はやめておくことにするわ」

マミ「ただし、彼女たちが自分の意思で契約するようなことがあったら私は止めないわよ」

ほむら「それでいいと思うわ、まどかが本当に望むのなら私は否定しない」


76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:11:25.89 ID:23u9aLvyo
小沢「やっぱり駄目ね、GX-05だけはメンテナンスだけじゃ動かないわ」

氷川「そんなただでさえ見滝原に行くのが延ばし延ばしになっているのに!?」

小沢「GX-05だけよ、それ以外は全部使えるわ」

北條「いいじゃないですか、全て残っているだけましですよ」

北條「特に一時期不要論が叫ばれていたころに比べたら」

小沢「急先鋒は誰だったかしらね?」

北條「その後必要派の急先鋒でしたが?」

小沢「ちなみにG3OPは尾室君で申請しているから心配はしないで」

尾室「ええー!?なんで!?というか教官の仕事があるんですよ!?」

小沢「いいじゃない、どうせあなたがいなくても代わりの教官はいるでしょ」

小沢「後、その髭は剃りなさい似合ってないから」

尾室「教授になっても相変わらずだよ、この人は」

氷川「尾室さん、そんなことを言っている暇があったらさっさと準備して見滝原に向かいましょう」

北條「そうですね、ぐだぐだやってるのは時間の無駄です」

尾室「二人もノリノリだし!?」

小沢「ちゃんとデータ送ってきなさいよ!まだまだ未確認事項が多いんだから」


77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:11:53.71 ID:23u9aLvyo
上条「さやかは僕をいじめているのかい?」

さやか「恭介なんで?」

上条「さっきね言われたんだ左手はもう動かないって」

上条「そんな中でもさやかはCDを持ってくる」

さやか「でも諦めなければ…」

上条「諦めろってさ!動かすことも!バイオリンを弾くことも!!」

上条「今の医療では僕の左手はもう動かせないって言われたんだよ!」

上条「もうバイオリンを弾くことが出来ないんだよ!!」

さやか「でも恭介…、音楽が好きだから…」

上条「弾けもしない音楽が好きなわけないだろ!!」

さやか「そんな…」

上条「出ていってくれ!!奇跡や魔法でもない限り僕の腕は治らないんだ!!」


78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:12:31.79 ID:23u9aLvyo
まどか「あ、さやかちゃん。上条君どうだった?」

さやか「うん、腕が動かせないせいでやきもきしてたよ」

さやか「それで機嫌が悪かったのかな追い出されちゃった」

まどか「そんなさやかちゃん、上条君のことを心配してるだけなのに…」

さやか「いいんだよ」


まどか「なんだろう、あれ?」

さやか「ん?」

QB「あれは…」

QB「グリーフシードだ!!孵化しかかっている!!」

さやか「なんでこんなところに!?」

さやか「まどか、マミさんの電話番号知ってる!?」

まどか「お、教えてもらってないよ!!」

さやか「転校生は!?」

まどか「…通話中」

QB「結界が広がる前に逃げよう!!」

さやか「…まどか。マミさん呼んできて」

まどか「さやかちゃんは!?」

さやか「ここに残る、そうしたら魔女まで一直線で行けるでしょ?」

QB「だったら僕もここに残るよ、マミが来たらテレパシーで位置を教えられるからね」

まどか「すぐ呼んでくるから無理しないでよ!?」

79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:13:03.33 ID:23u9aLvyo
QB「さやかが契約すれば手っ取り早いんじゃないかな?すぐにでも願い事を叶えたいって顔をしてるよ」

さやか「それが一番いいかもしれないけどね。契約したら確実にこの魔女を倒せる?」

QB「まず無理だ、どんな魔法少女でも大抵は初めての戦闘は敗退してしまうよ」

さやか「じゃあ、最後の手段で。願い事を叶えてもこいつ倒せなかったら意味がないじゃん」

QB「そうかい」



ほむら「そうですか、いまこちらに向かっているんですね」

北條『ええ、あなたから送られてきた情報はとても有益でしたのでテストプログラムがはやく完成しましてね』

ほむら「それはよかった。すいません電話が入っているのでまた後ほど」ピッ

ほむら「まどか?どうかしたのかしら?」ピッピッ

ほむら「どうしたのまどか?」

まどか『ほむらちゃん!?今病院でグリーフシードがあって、さやかちゃんが奥で待ってるの!!』

ほむら「病院でグリーフシードを見つけたから、美樹さんが偵察で残ったのね!」

ほむら「すぐに向かうわ!」

まどか『わたしもマミさんと一緒に行くから!!』

ほむら「北條さん、すいません病院に魔女が出たらしいのでそちらに向かいます」

北條『待って下さい、私たちも見滝原に入りましたのでそちらに向かいましょう』

ほむら「…お願いします」

北條『期待していて下さい』

80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:13:30.07 ID:23u9aLvyo
まどか「マミさん、ここです!」

マミ『QB状況は!?』

QB『魔女はまだ孵化していないから、急がずにゆっくり来てくれ』

QB『大きな魔力を使うと孵化してしまうかもしれないから気をつけてね』

マミ「全く無茶しすぎよっていいたいところだけど冴えた手よ」

マミ「これなら魔女を取り逃すことはない」

ほむら「待ってちょうだい」

まどか「ほむらちゃん、急がないといけないのにどうして!?」

マミ「そうよ、美樹さんの命や患者の危機でもあるの、一秒でも早く向かうべきなのよ」

ほむら「もう少しで北條さん達も到着するわ、今回の魔女は確実に倒すべきだというのなら合流してから向かうべきよ」

マミ「暁美さん、あなたの意見は正しいかもしれないけど、私は一般人が来ても一緒だと思うわ」

マミ「あなたが頼りになると思うのならあなたは待てばいいわ、私は行くから」

まどか「マミさん!?ほむらちゃんごめんね、さやかちゃんが心配だからわたしも先に行くね?」

ほむら「仕方ないわ、巴さんにとってみれば話したことがない彼らは部外者としか思えないのだから」

ほむら「けれど約束して、皆で無事に生き残るって」

まどか「うん!」


81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:15:22.66 ID:23u9aLvyo
マミ「ごめんなさいね、本当なら暁美さんが言うように刑事さんの到着を待つべきだったかもしれないわ」

まどか「ほむらちゃんも仕方ないと言ってくれてましたから、そんなに思い詰めないでください」

マミ「違うのよ、私ねQBと契約したときに両親が死んだの、交通事故だったわ」

マミ「そのときに私『助けて』って願ったのよ、両親のことなんか忘れて自分の保身を優先したの」

まどか「でも、そのとき願い事を叶えてもらってなければマミさんも死んでたはずです!」

マミ「えぇ、そうねあの時死んじゃえばよかったとは思わないわ」

マミ「それで私傍目から見ても結構な暮らししてるでしょ?」

マミ「親族との折り合いが悪いのよ、両親が残した遺産を全て私が独占したせいで」

マミ「その際に引き取り手を全て断ったわ、いるのは名ばかりの後見人だけ」

マミ「ここで警察を介入させてしまうと諸手を挙げて私から全てを奪い取ろうとするでしょうね」

マミ「更に言ってしまうと、初めてあなた達と会ったときにQBから彼らが警察って聞いたから説明も無しに立ち去ったのよ」

マミ「ね、わかった私が刑事を待ちたくなかったのは自分の保身のためなのよ、幻滅したでしょ?」

82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:16:55.26 ID:23u9aLvyo
まどか「そんなことありませんよ、マミさんが両親の残したものをそれだけ守りたかったんでしょうし」

まどか「わたしもですよ、得意な科目も自慢できるものもないから魔法少女になろうとしてますから」

まどか「マミさんが戦う姿に憧れたっていうのもありますけど…」

マミ「私は憧れるほどの存在じゃないわよカッコつけて戦っていないと戦っていられないぐらい弱いのよ」

まどか「わたしじゃ側に立てませんか、一緒に戦っちゃ駄目ですか?」

マミ「駄目ね、先輩らしく強がって見せていたのに。」

マミ「魔法少女コンビ結成ね」

マミ「でも願い事はしっかり考えておくこと」

まどか「やっぱり考えないと駄目ですか」エヘ

マミ「考えないと駄目よ魔法の根幹になるんだから」

QB『マミ!グリーフシードが孵化する!!』

マミ「もうコソコソする必要はないわね」

83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/15(月) 00:17:21.70 ID:23u9aLvyo
マミが変身の際に放った魔力に反応し使い魔が集まってくる。マミは即座にマスケット銃を作りだし両手に装備する。
全方位から攻めてくる使い魔に対して両手に持ったマスケットを思いっきり振り回して吹き飛ばす。
時間差で攻めてこようとした相手には銃撃を放ち、残った使い魔に勢いよくマスケットを投げつけ先へと進む。

マミ(私は独りじゃない)

魔女の下へと向かうマミを邪魔するように使い魔は次々と現れ道を塞ぐ。
散発的に襲ってくる使い魔にはマスケット銃を作りだし撃退する、銃は両手に作りだすときもあれば胸から生えるように作りだすときもある。

マミ(もう何も怖くない!)

高所へと登り両腕に砲を作り砲撃し、まどかに近寄ろうとする敵はリボンで空中を飛び交い射撃する。
マミとまどかは傷一つなく深層部に辿り着く。

マミ「大丈夫、美樹さん?」

さやか「怪我一つありませんよ」

QB「魔女が出てくるよ!」

マミ「出てきたところ悪いけど速攻で蹴りをつけさせてもらわ」

マミは魔女が座っている椅子の足を叩き折り魔女を地に落とす。
高所から落とされた魔女は地面で跳ねるが身動き一つしない。
身動き一つしない魔女にマミはマスケット銃を接射し、弾からリボンが生えて空へ吊り上げる。

マミ「これで終わりよ、ティロ…」

とどめの一撃を放とうとしたマミに魔女は口から巻き寿司の様な胴長の本体を吐き出す。
虚を突かれたマミは至近距離まで魔女の接近を許してしまった。

96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:41:20.03 ID:fvkXZw5Lo
QB「さやかが願いを決めたのなら契約するべきじゃないかな?」

さやか「だから契約するのは最後の手段だって…」

QB「なぜ契約したからといって今すぐに戦わなければいけないと思うんだい?」

QB「それに最後の手段と言ったってマミが負けてしまうような相手に成りたての君が勝てると思うのかい?」

QB「願いを叶えても今回はマミに戦ってもらって次回からはマミに教えを貰いながら戦うっていう選択肢もあるんじゃないのかな?」

QB「そうすればマミが危なくなったときに割って入るのも可能だと僕は思うけどね」

さやか「……」

QB「結局は遅いか速いかの違いなんだからさ」

さやか「あたしの願いは…」

97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:41:52.15 ID:fvkXZw5Lo
マミは眼前のことに反応できずに体を硬直させていた。
万全の状態で『勝った』と思った。魔女の体の自由を奪い、とどめの一撃を放つ。
マミが普段通り行っているセオリー通りに事を運べたのに自分の前には口を開いた魔女の本体。

油断していたことは否めないまどかに魔法少女になりたいと言われて舞い上がっていた。
普段通りの自分を持っていたなら反撃もしてこない魔女に疑問も覚えただろう。
勝利を焦らずにいたら罠の一つや二つも張って万全の状態でこの危機を脱せたかもしれない。
マミがやられたら無力な後輩は契約するかもしれないが、目の前で惨状を見せられて身動きがとれるだろうか。

マミ(こんなことなら暁美さんが言った通りに援軍を待ってから挑むべきだったわね)

マミは襲い来る惨劇に考えを馳せながら後悔する。
突如マミの眼前に迫っていた魔女を青い影が貫いた。

さやか「マミさん大丈夫ですか!?」

マミ「美樹さん!?あなた魔法少女に!?」

さやか「もしもに備えておけってQBに言われまして」

青い影はさやかだった、青い胸当てを装備してサーベルを持っている。
魔法少女服は身動きしやすいようにかマミやほむらに比べると露出度が高い。
ソウルジェムは魔法少女服になった際にはだけた腹部に装着されている。

マミ「ありがとう美樹さん、でも後悔しないのね?」

さやか「後悔するぐらいだったらマミさんが来る前から契約していませんよ」

さやか「でも、ちゃんとマミさんを待っていて良かったですよ」

さやか「初戦の相手にあいつじゃ荷が重過ぎますからね」

マミ「そうね、それはいい判断だったけど」

マミ「まだ終わっていないわよ」

98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:43:27.68 ID:fvkXZw5Lo
さやかに吹き飛ばされた魔女は巨大な体を起き上がらせてきた。
貫かれたはずの穴は既に修復されたのかどこにも見えない。
魔女は二人に増えた魔法少女を警戒してか飛びあがり地に降りてくる気配はない。

マミ「厄介ね。倒すには私たちも同じ高さで戦闘するか身動きを止めるしかないわ」

さやか「ティロ・フィナーレでやっちゃうのは無理なんですか?」

マミ「あれは相手の身動きを止めて初めて成功する技なのよ」

マミ「今の状態だったら簡単に避けられちゃうわね」

さやか「じゃあ最初の魔女と戦った時みたいにリボンで封じて…」

マミ「最初に手の内明かしすぎちゃったわね、警戒してトラップを仕込めない場所を選んで移動してるわ」

さやか「どうすればいいんっすか、もう!」

マミ「あのテーブルに乗れば高さは届くわ、けど私の前方に誘い込まないと意味がないのよ」

さやか「要するにあたしが囮になって誘い込めば…」

マミ「危険よ?さっきみたいに魔女は油断してないわ」

さやか「大丈夫ですって」

そういうとさやかは刀身を魔女に発射して目を向けさせる。
攻撃をしてきた標的が武器を失ったと見て魔女は巨体をぶつけてくる。
さやかはマントで隠していた剣を取り出し魔女の顔に叩きつける。

魔女はそれを読み剣に向かって口を開き噛み砕く。
さやかは後ろに下がりながら剣を作りだし武器を補充する。
病院を基点としているせいかこの魔女は明らかになりたてのさやかでは手に負えない強さだ。
しかし今回のさやかの役割は魔女を倒すことではない、囮だ。

99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:44:10.48 ID:fvkXZw5Lo
尾室「G3及びG3-X起動完了、モニターオールグリーン」

尾室「カメラ並びにレーダー、オールクリア」

尾室「続いてガードチェイサー二台を順次離脱させます」

G3-X「尾室さん張り切ってますね」

G3「久々の実戦です張りきらない方がおかしいですよ」

尾室「G3-Xガードチェイサーロック解除、離脱してください」

G3-X「北條さん遅れないでくださいよ」

G3「言ってなさい」

尾室「G3ガードチェイサーロック解除、離脱してください」


100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:45:19.68 ID:fvkXZw5Lo
ほむら(三人は大丈夫かしら?)

ほむらは結界の前で氷川と北條の到着を待っているが、一向に到着する様子がないので焦れ始めていた。
自身も結界へと向かうべきだったのではないか、そう考えているときにバイクが目の前で停まった。

G3-X「暁美さん、お待たせして申し訳ありません」

ほむら「その声は氷川…さん?」

氷川の声が聞こえてほむらが見た相手は青い装甲を纏っている二人?の機械戦士だった。
頭からつま先まで生身を晒している部分がないほどの装甲で体を覆い。
左肩にG3-Xと書かれている方は明らかに強化機体らしく装甲がもう一機に比べると重厚だ。

ほむら「えーっと」

G3-X「詳しい説明は後程に」

G3「先ずは装置の起動確認をさせてもらいます」

G3-X「尾室さん、結界の存在が確認できますか?」

尾室『モニター、レーダーともに確認できません」

G3「例のシステムお願いします」

尾室『これから魔女可視化装置を起動します』

尾室『モニターに結界と思われる空間の捩れを確認』

尾室『レーダーにも表示されました』

G3-X「よし!行きましょう!」

101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:46:32.55 ID:fvkXZw5Lo
尾室『待って下さい!もうひとつ結界と思われる反応が出現!』

尾室『展開範囲を予測したところ氷川さん達を巻き込む位置です!』

G3-X「こんな時に限って!」

そういうともう一つの魔女の結界が展開されて三人を巻き込んでいく。
魔女の結界で作られた世界は石畳の地面になっている。
現実世界でも石畳の地面はあるにはあるが、先ほどまでいた場所は病院近くの道路で間違っても石畳だけの地形ではなかった。

G3-X「くそ!」

G3「落ち着いて下さい」

G3-X「落ち着いていられますか!鹿目さん達の危機かもしれませんのに!」

G3「信じましょうベテランの魔法少女が付いているんです、そう簡単にはいかないはずです」

G3「それに危険なのは私たちも同じです、目の前でお出迎えですよ」

周りを見ると円状に等間隔で柱が並んでおり、まるで闘技場の様相を呈している。
その中央に陣取っている存在は巨大な斧を持つミノタウロスのような巨体だ。

G3-X「暁美さん!あいつは僕たちに任せて、戦力の温存をお願いします!」

ほむら「わかったわ、けど使い魔程度の露払いはやらせてもらうわよ」

ほむら「変身!」

ほむらは青い姿に変わり集まり始めた使い魔の群れを蹴散らしていく。

尾室『うわ!あんなの見たのアンノウン以来ですよ!」

G3「あれはまだまともな方ですよ」


102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:47:06.66 ID:fvkXZw5Lo
尾室『GM-01アクティブ』

GM-01はG3ユニットの基本的な兵装だ、装弾数は72発。
銃弾は10口径を使用しており、強化前は9口径を使用し、その時点でも砲丸程度なら粉々に砕くほどの威力を持っている。
氷川が一度生身の状態でアンノウンに対する牽制のために使用した際は重傷を負った。

G3とG3-XはGM-01を装備して射撃を開始する。巨体に次々と風穴が開いていくが、斧を振るう攻撃の手を緩めない。
斧を振るう一撃は重いが、かするばかりでG3とG3-Xの装甲にはなかなか傷を付けられない。
致命的な一撃を振るえる距離に入りそうになる度にG3とG3-Xは距離を取り翻弄する。

G3「しぶといですね」

G3-X「GG-02で吹き飛ばしましょう!」

尾室『GG-02アクティブ』

GG-02はGM-01に装着して使用する兵装で、装弾数3発のグレネードランチャーだ。
破壊力は20t、直撃させれば戦車すら一撃で破壊するほどの威力を持っている。

巨体は苦し紛れに斧を投げつけてくるが、狙いが定まっていない攻撃に当たる様な二人ではない。
飛んできた斧を避け巨体にGG-02を2発挟み込むように直撃させる。
巨体は影も形も残っていなかった。

103: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:51:39.87 ID:fvkXZw5Lo
さやかは致命傷ではない攻撃を何度か負ったがその度に怪我は治っていく、どうやら彼女の魔法は治療に関するようだ。
それはさやかが自身で願った祈りだが、今は目の前の脅威が排除できないことに苛立ちを感じてしまう。

さやか(いけない、あたしのやることは魔女をマミさんの前に誘き寄せることだ)

魔女を誘き寄せるのはなかなか難儀だ、純粋な速さでは簡単に魔女を振り切れるがそれでは意味がない。
かといって速度を落としすぎれば魔女が怪しんで動きを止めてしまい本末転倒になる。
結果自身の身を犠牲にするように適度に攻撃を食らいながらの戦闘になってしまう。

さやか(まさかここまで魔女と戦うのが難しいなんて)

さやかは速度を緩めずに徐々に結界内の物を利用して高度を上げていく。
魔女は元から浮いているので徐々に上昇していくことには気付かずにさやかを追いかける。

さやか(やっとここまで来た、後はマミさんの攻撃までどうやって正面の位置を固定するか)

最初にやったように刀身を飛ばせば逆上するかもしれないが回避行動を取る可能性もある。
必要なのは魔女にダメージはないが一時的でも目を眩ます物、さやかは走りながら周囲を観察する。
紅茶が入ったティーカップがあちらこちらのテーブルに置かれているのに気付き溢さないように一つを取る。

さやか『正面に回りますので準備を!』

マミ『わかったわ』

テレパシーで連絡を取り、マミの前へと方向を変えていく。
避けようがない距離まで誘き寄せると持っていたティーカップを投げつける。
魔女は紅茶が目に入ることを嫌い目を閉じて避ける。

マミ「ナイスよ美樹さん!!」

声がかかると同時にさやかは飛び上がり射線を開ける。
マミは既に砲を完成させており、さやかが飛び上がったことを確認すると引き金を引く。

マミ「ティロ・フィナーレ!」

放たれた砲弾は魔女に突き刺さり爆発する。
爆発した魔女は空に浮かぶ力を失って地上へと落ちていく。
マミは復活する可能性を考えて銃を構えて近寄っていく、さやかも剣を構えている。
魔女の姿が消えていきグリーフシードを落とすと安堵の息を吐き、それを拾った。

104: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:53:29.51 ID:fvkXZw5Lo
さやか「あー、疲れた―、もう動きたくないー」

マミ「疲れたのはわかるけど休むのは帰ってからにしましょ?」

マミ「今日も部屋にケーキとかあるわよ」

さやか「本当ですか!?行きます!!」

まどか「?」キョロキョロ

マミ「どうしたの鹿目さん?」

まどか「ほむらちゃんが見当たらなくて…」

マミ「本当ね、なにかあったのかしら?」

さやか「何も出来なかったから顔を会わせ辛くて帰ったんじゃない?」

マミ「念のために確認してみましょうか」

マミ「……!?魔女がもう一体!?」

まどか「そんな!?じゃあほむらちゃんは!?」

QB「無事じゃないかな、前の戦いを見ても戦闘能力自体はマミと同じぐらいあるんだし」

QB「さやかと違ってどこか場馴れしている感じがするしね」

さやか「中学生に殺し合いを慣れていろっていう方が無茶だろ」

QB「それにそんな状態を見せる方が心配されるんじゃないかな?」

さやか「QBの言うとおりだね、ぼろぼろのあたし達を見せても余計に心配するんじゃないかな」

マミ「そうね、正直私も限界よ」

105: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:55:54.06 ID:fvkXZw5Lo
まどか「あのねマミさん、結界の中ではああいったんですけど…」

マミ「鹿目さん、全部言わなくてもいいわ、あなたは魔法少女にならなくても大丈夫よ」

さやか「そうだね、まどかは魔法少女にならない方がいいよ」

まどか「ごめんね、二人が戦ってるっていうのに」

さやか「いいよいいよ、それに今回の戦い見ていたでしょ?あんなことやらない方がいいんだよ」

まどか「本当にごめんなさい、あれだけ言っておいて」

マミ「いいのよ、それに鹿目さんが魔法少女じゃなくても私の友達でいてくれるでしょ?」

まどか「当たり前じゃないですか」

マミ「じゃあ、それでいいじゃない」

マミ「暁美さんには悪いけど帰らせてもらいましょうか」

まどか「わたしほむらちゃんを待ちますね」

マミ「そうね、無事を伝える人は必要だものね」

マミ「鹿目さんがいないならしっかりと魔法少女の心得を教えるわよ、美樹さん」

さやか「休めると思ったのに勉強ですか!?」

マミ「大事なことよ。鹿目さん、またね」

さやか「また明日ね、まどか」

まどか「うん、また明日」

106: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:56:22.72 ID:fvkXZw5Lo
魔女は倒したはずだが結界が崩れる様子が見えず、警戒を解かずにG3とG3-Xはあたりを見渡している。
使い魔が出てこなくなるということもなく、ほむらに次々と切り裂かれていく。

その時、魔女が投げた斧が戻ってきてG3とG3-Xは背後から攻撃を食らう。
装甲には傷は付かなかったが勢いに押されて前方に倒れる。
勢いを落とすことなく追撃するように戻ってきた斧を二人は転がり避ける。

ほむらは斧の動きを止めようと右側のスイッチを押す。
左腕に装着されていた青い装甲が消え、右腕に赤い装甲が装備されて、プロテクターの色も赤く染まる。
青は超高速の動きを可能にする力をほむらに与え、赤の力で超感覚をほむらは宿す。

ほむら「!?その斧が魔女です!!」

G3「なんですって!?」

G3-X「至近距離に来たらGS-03で叩き斬ります!」

尾室『GS-03アクティブ』

GS-03は超高周波振動ソードだ、普段は折りたたんでガードチェイサーに収納されている。
GS-03は刀身を振動させて鉄をも切り裂く威力を持ち、フルパワーにすると全てを切り裂く『スーパーブレード』を放つ。

その巨大な剣を魔女が寄るたびに振り回すが不規則な動きを繰り返す魔女には当たらない。
G3は何とか援護しようとするが空中を不規則な動きで飛び回る魔女に狙いを定められずにいる。

ほむら「私が動きを止めます」

そういうとほむらは前に出て、ベルトから長柄の武器を取りだす、取り出した武器の形状は長槍だ。
ほむらは集中して突き刺すタイミングを探る。
魔女は空中を旋回した後、ほむらの背後に回り突撃してくる。

ほむらは長槍に力を込めると石突に施された装飾が開いて六本角の形になる。
その瞬間、長槍から辺りを歪めるほどの高熱を放ち始める。
直撃する直前にほむらは背後へと振り向き長槍を突き出す。

槍の穂と魔女の刃が拮抗してぶつかり合った恰好で静止する。
G3-XはフルパワーにしたGS-03を魔女に向けて斬撃を放つ。
魔女は頭から真っ二つに切り裂かれて消滅した。

107: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:57:06.79 ID:fvkXZw5Lo
まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「まどか!先に戻ってたのね!」

まどか「うん、色々あったけど魔女は倒したよ」

G3-X「詳しい話はGトレイラーでしませんか?尾室さん迎えに来てください」

まどか「その声はひか…わさん、なんですよね?」

G3「今の状態でこの場にいるのは悪目立ちですからね、Gトレイラーに移動した方がいいでしょう」

まどか「北條さんも!?それはなんなんですか!?」

G3「それも後で話しましょう」

ほむら「巴さんと美樹さんの姿が見えないけど二人は?」

まどか「先に帰っちゃった、なんでもさやかちゃんに心得を教えるんだって」

尾室「皆さーん、Gトレイラー持ってきたので乗ってくださーい」

G3-X「僕たちはガードチェイサーを乗せるので先に乗っていてください」

108: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 21:58:01.43 ID:fvkXZw5Lo
氷川「では美樹さんは魔法少女になったんですね」

まどか「はい」

まどか「わたしは怖くて…、魔法少女になんかなろうとは思えなくなって…」

ほむら「それはそれでいいと思うわ、自分から戦闘に飛び込む必要なんてないのよ」

氷川「僕としてもその通りだと思いますよ、無理に戦闘に参加することはありません」

まどか「それでいいんでしょうか…」

北條「直接戦闘に参加できないからと言って卑屈になる必要はありません」

北條「戦いというのは武器を持って直接戦うことだけを指すわけじゃないですからね」

北條「今は言ってもわからないと思いますがいつかはわかる時が来ると思いますよ」

氷川「そうですよ、ここにいる尾室さんだってしっかりと戦っていますし」

尾室「本来は警視庁でG5の教官やってるんだけどね、よろしく」

まどか「よろしくお願いします尾室さん」

尾室「色々思うことはあるかもしれけど今は飲み物でも飲んで落ちついて」

まどか「ありがとうございます」

氷川「尾室さん、色々持ち込んでたんですね」

尾室「何が必要になるかわからなかったので」

109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 22:03:30.08 ID:fvkXZw5Lo
北條「G3の状態はどうでしたか?」

尾室「へこみや歪みも見られませんでしたし、Gトレイラーの装備で十分事足りますよ」

まどか「そういえば、あの鎧は一体何なんですか?」

氷川「不可能犯罪といわれる案件に対抗するために使われた装備ですよ」

氷川「巴さんと接触は出来ませんでしたが人間の手で魔女を倒せるというのがわかっただけでも得るものはありました」

まどか「魔女を倒せたんですか!?」

尾室「録画しているので見てみますか?」

北條「ちゃんと録れているかの確認も必要ですから全員で見てみましょうか」

北條「アンノウンと初遭遇した時のように歪んだ映像ではないことを祈りましょうか」

氷川「大丈夫じゃないですか、アンノウンも後々ちゃんと写るようになりましたし」

氷川「それに魔女可視化装置のプログラムも小沢さんが作ったんです、心配ないですって」

まどか「あのー、アンノウンってなんなんですか?」

北條「そうか、報道規制を敷いていたので関係者以外にはあまり知られてないのか」

北條「アンノウンというのは不可能犯罪を犯していた不可解なもの達の総称です」

北條「捜査の結果アギトになる可能性を持つ人間を近親者もろとも殺していくということが明らかになりました」

まどか「そんなのがいるんですか!?もしかしてほむらちゃんも危ないんじゃないですか!?」

氷川「いえ、それは大丈夫です首魁と思われる存在をアギトが撃退したことによって姿を現さなくなったので」

ほむら「私以外のアギトですか…」

氷川「今も元気にやっていますので、今回の件が落ち着いたら会ってみますか?」

北條「まあ、奴らに比べれば今回の魔女は弱い方に入りますよ」

まどか「魔女が弱い…」

尾室「今から流す映像を見てもらったらわかると思うけど相当強固なG3ユニットがそいつらに何回かぼこぼこにされたからね」

110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/18(木) 22:09:45.61 ID:fvkXZw5Lo
北條「ブレもないし、魔女に不自然な歪みもない、暁美さんに対して突っ込まれるかもしれませんのであのアギトに編集しておいて下さい」

氷川「やっぱりまずいですかね?」

北條「魔法少女のことに勘付かれる可能性があります」

ほむら「アギトが出てることは知られても大丈夫なんですか?」

氷川「そちらは法案も撤回されましたし、推進していた官僚も飛ばされたので問題は特にないでしょう」

まどか「」ポカーン

尾室「鹿目ちゃん、どうかしたのかい?」

まどか「いえ、なんというか人類って凄いんだなって思っちゃって…」

まどか「マミさんの説明には魔法少女になれる人間しか見えないって聞いていたし」

まどか「魔女が人間の力で倒せるとは思えなかったもので」

北條「私たちには口は悪いですが超が付くほどの天才がいますのでね」

尾室「今回の魔女可視化装置もそうだけど、G-3とG-3Xを設計したのも彼女なんだよ」

まどか「そういえば、氷川さん達は素の状態でも魔女やQBが視認できてましたよね?」

氷川「あぁ、そういえばそうでしたね」

北條「私はアンノウンに殺されかけたので、それの影響を受けて見えるようになったと予想しています」

氷川「僕はアンノウンを撃破してますし、アギトとの共闘も多かったのでそれで見えるようになったのかもかもしれません」

北條「あなたの場合は結局ストレス性と判断されましたが視力の悪化が完治したことが関係してると思いますよ」

尾室「僕は魔女可視化装置通さないと見えないから」

北條「推測なんですが本来は私たちのような存在はイレギュラーなのかもしれません」

北條「アギトに接触した人間は覚醒を促されるという推測もあるのでもしかしたらそれが見えることに関係している可能性もありますがね」

ほむら「それは…、アギトは魔法少女の力を利用している?」

氷川「逆だと思いますよ、魔法少女がアギトの力を利用しているのかもしれません」

まどか「じゃあわたしもいつかほむらちゃんみたいにアギトに?」

氷川「可能性はないわけではないと思います」


尾室「ゲッ!?」

氷川「また魔女ですか!?」

尾室「小沢さんから報告書と映像の催促です…」

北條「自分で来れないとなったら出動の記録を読み取って早々に催促ですか」

氷川「小沢さんらしいと思いますよ」

117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:44:18.42 ID:QmVRP/Zdo
まどか?『ほむらちゃん』

まどか?『……皆には内緒だよ?』

まどか?『ほむらちゃんは……を使えるの?』

まどか?『一緒に頑張ろうね』

まどか?『……嬉しいな』

まどか?『ほむらちゃん』ニッコリ

………ちゃん、……らちゃん、…むらちゃん、ほむらちゃん!


まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「……!」ハッ

ほむら「どうしたのまどか?」

まどか「授業終わったから一緒にお昼食べよ?」

ほむら「ええ、いいわよ」


118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:44:45.54 ID:QmVRP/Zdo
さやか「転校生が授業中に居眠りするなんて明日は雨でも降るんじゃないのー?」

まどか「さやかちゃんだったら授業中に寝てるのも珍しくないんだけどね」

ほむら「寝るつもりはなかったのだけどね」

さやか「その気持ちはよくわかるよ、こうよくわからない言葉を聞いてるうちにどんどんと眠く…」

ほむら「そんなのじゃないわ」

マミ「でも、暁美さんが鹿目さんに何度も呼びかけられるまで起きないなんて夢でも見ていたのかしら?」

ほむら「ええ、まどかの夢を見ていたわ」

まどか「わたしの!?」

さやか「さやかちゃんはー?」

マミ「どんな夢だったの?」

ほむら「まどかが私に笑顔で呼びかけてくれる夢よ」

ほむら「時々声が不鮮明なところがあったけれどね、ピンク色のドレスみたいな服が可愛かったわ」

さやか「ねえ、さやかちゃんはどうなのさー?」

マミ「ふふっ、夢に出るくらい鹿目さんのことが大切なのね」

ほむら「そうね、私の初めての大切な友達だもの」ニコリ

まどか「た、大切って、そんなウェヒヒヒヒ」

さやか「あ、まどかがショートした」


119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:45:16.29 ID:QmVRP/Zdo
マミ「今日から魔女退治は私と美樹さんだけで行くことにするわ」

まどか「私はともかくほむらちゃんまでどうして?」

さやか「あたしが頼んだんだよ」

まどか「さやかちゃん、もしかして」

さやか「違うよ、転校生のことは全く疑ってない」

さやか「あたしを鍛えるのにマミさんは手一杯になるから、まどかを守るのに手が回らないと思うんだ」

ほむら「あなた達が訓練している間は私がまどかを守ればいいのね」

マミ「そういうこと、お願いしてもいいかしら?」

ほむら「構わないわ」

さやか「よし、これで訓練に集中できるぞ」

まどか「マミさんとさやかちゃん無事に帰ってきてね」

さやか「当たり前だよ」

マミ「また今度お茶しましょうね」


120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:46:07.51 ID:QmVRP/Zdo
さやか「マミさん、ちょっと病院に寄って良いですか?」

マミ「願いを叶えた彼氏のお見舞いね、待ってるからゆっくり話してきてもいいわよ」

さやか「マミさんまで!そんなんじゃありませんって!」



さやか「恭介入るよ?」

上条「さやか!見てくれよ僕の左手が動いてるんだ!医者も奇跡だって!」

さやか「良かったじゃん恭介、恭介が頑張ったからだよ」

上条「さやか、昨日はごめん。腕が動かないって言われて荒れてたんだ」

さやか「いいって、音楽が生き甲斐だった人間がそんなこと言われて荒れるなって言う方が無理だよ」

上条「それで、僕のバイオリンをさやかに最初に聴いて欲しくてさ」

さやか「え!?あたしが最初に聞いていいの!?」

上条「家族以外で僕を一番支えてくれたのがさやかじゃないか、当たり前だよ」

上条「それで屋上まで押していってくれないかな?」

~♪

さやか(あたし魔法少女になったことを後悔してない、良かったとさえ思ってるよ)

~♪


121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:46:33.23 ID:QmVRP/Zdo
さやか「そういえばバイオリンはもう弾いて良かったの?」

上条「許可はちゃんと取ってあるから大丈夫じゃないかな」

上条「それと明日からお見舞いは来なくても大丈夫だよ」

さやか「へ?」

さやか(それはあたしはもういらないっていうこと?それとも今までずっといらないと思ってたの?」

上条「途中から声に出てるよ」

上条「そうじゃなくて精密検査が終わり次第、退院の許可が下りるはずだからさ」

上条「今日もこれから検査なんだ」

さやか「っていうことは恭介、近いうちに学校に来るの?」

上条「そういうこと」

さやか「退院の迎えに行った方がよくない?」

上条「いつ検査が終わるのかもわからないし、入れ違いになる可能性が高いよ」

さやか「それもそうか」

さやか「じゃあまた今度学校でね」

上条「またね」


122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:47:39.51 ID:QmVRP/Zdo
小沢「やっとこっちに来れた、尾室くんお茶」

氷川「小沢さん、G5はもう大丈夫なんですか?」

小沢「今のところはね、問題があっても向こうでなんとかできるでしょう」

小沢「それと、これのオーバーホールが終わったから持ってきたわよ」

氷川「GX-05!直ったんですか!」

小沢「もちろん、それにこっちの方で貴重なデータが取れそうだしね」

尾室「お茶です」

小沢「ありがとう、それで北條くんは?」

氷川「なにか調べごとがあるって言って所轄に行きましたよ、魔女が出たら呼ぶようにと言い残して」

小沢「ふーん、今度は何を企んでいるのかしら」

北條「企むとは人聞きが悪いですね」

小沢「G3の時もアギトの時も色々と暗躍してたじゃない、で所轄に行ったんじゃないの」

北條「資料渡してやるから出て行けって言われましたよ、嫌われたものです」

氷川「なんの資料なんですか?」

北條「巴マミという少女の資料をね、接触の糸口ぐらい欲しいんですよ」

北條「鹿目さんから巴さんの親族に接触しないでほしいと言われましたしね」

小沢「で、未成年の少女の資料なんか所轄にあったの?」

北條「ありましたよ、交通事故の調書です。生き残ったのは少女一人、検視の結果両親は即死だったようです」

北條「後はご両親が遺書を残していて、遺産はほとんど娘が相続してなぜか親族が所轄に文句を言ってきたようですよ」

氷川「親族に連絡を取りたくないはずですね、たらい回しにされそうにもなったんでしょう」

小沢「酷い金の亡者ね、唯一生き残った女の子からも身ぐるみ剥ごうとするなんて」

小沢「そういえば、私にも紹介してくれない、協力者の少女二人を」

123: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:48:05.40 ID:QmVRP/Zdo
ほむら「呼ばれたのはいいけど焼き肉屋ってどうなのかしら?」

まどか「あれだよ、ご飯を一緒に食べて仲良くやりましょうってことじゃないかな」

氷川「二人ともご足労かけてすいません」

小沢「今日は私の奢りだからジャンジャン食べちゃっていいわよ」

小沢「私は氷川くんの元上司の小沢澄子よ」

ほむら「協力者の暁美ほむらです」

まどか「えっと、中学生の鹿目まどかです」

小沢「まどかちゃんと、ほむらちゃんね二人とも初々しくて可愛いわ」

尾室「そのセリフ思いっきりおばさん臭いんですが」

小沢「余計なこと言ってないで肉食べてなさい!」

小沢「北條くんはどこいったの?」

氷川「焼き肉は苦手なのでカフェで軽食でも取るって言ってましたよ」

小沢「逃げたか」

124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:49:18.74 ID:QmVRP/Zdo
小沢「ほむらちゃんはアギトなのよね?」

ほむら「そう聞いてますが」

小沢「まあ、アギトは検査しても人間とそんなに変わらないからね」

氷川「変身した姿を見ましたが彼らのように姿かたちが丸ごと変わるタイプじゃないから余計ですね」

まどか「普通はどんなタイプなんですか?」

氷川「見た目からは同一人物と判別できないぐらい変化しますね」

氷川「顔も変わりますし、背丈も変わりますから、長い間共闘していましたけど正体がわかったのは結構後でした」

ほむら「じゃあ、私は結構異質なアギトっていうことかしら?」

小沢「一概にはそうとは言えないわ、アギトっていうのは総称で内訳は多種多様っていうことも考えられるし」

尾室「緑色で虫っぽいのもいましたからね」

まどか「じゃあ、ほむらちゃんのも合わせると三種類のアギトかー」

小沢「ま、難しい話はここまでにしてしっかりと食べましょうか」

小沢「食べられるときに食べるっていうのも大事よ」

まどか「わたしもですか?」

小沢「当たり前じゃない、しっかり食べないといざという時に何もできないわよ」

125: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:49:59.53 ID:QmVRP/Zdo
さやか(ん?あれは仁美かな?でもこの日はいつもお稽古って言ってたし…)

マミ「美樹さん、この先に反応があったわ行くわよ!」

さやか「は、はいマミさん!」

マミ「そんなに緊張しないでも大丈夫よ、私も付いてるんだし」

さやか(いない、あたしの見間違いだよね)

さやか「よーし、張りきっていきますよ!!」



まどか「ふぅー、お腹いっぱい、あんなに食べたの久しぶりだよ」

ほむら「ふふ、小沢さんも良い人そうだったし、今日は良いこと尽くめね」

まどか「なんか、ぶり返しが来そうで怖いな」

ほむら「私もいるし、氷川さん、北條さんに、新しく来た小沢さんもいるわ、起きたとしても跳ね返して見せるわよ」

まどか「そうだよね、マミさんもいるし、さやかちゃんだって魔法少女になったんだから大丈夫だよね」

まどか「あれ?仁美ちゃん?」

仁美「あら、鹿目さんに暁美さんじゃないですか?ごきげんよう」

まどか「仁美ちゃん、お稽古じゃなかったの?」

仁美「そんなとこよりもずっと良い場所に行くんですの、お二人ともご一緒しましょうよ」

126: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:50:39.15 ID:QmVRP/Zdo
ほむら「まどか、彼女の首を」

まどか「あれは魔女の口づけ!?」

ほむら「静かに、周りにもいるわ」

まどか「こんなに沢山!?」

ほむら「下手に動くよりも連絡を、危害を加えようとしてきたら私が守るわ」

まどか「……、駄目さやかちゃんとマミさんには繋がらない」

まどか「氷川さんですか!?」

氷川『どうかしましたか鹿目さん?』

まどか「実は今魔女に操られた人に取り囲まれてしまいまして…』

氷川『それは相当危険では!?』

氷川『抜け出せそうですか!?』

まどか「ほむらちゃんもいますけど数が多くてきつそうです」

まどか「それに友達もその中にいるんです」

氷川『では、このまま携帯を繋げて置いて下さい、そうすれば居場所の特定が可能なので』

氷川『急いで向かいますのでくれぐれも早まった真似はやめて下さいよ』


127: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:51:37.12 ID:QmVRP/Zdo
氷川「尾室さん携帯の追跡をお願いします」

北條「魔女の口づけをされた人間が多数ですか、十中八九付近には魔女がいますよ」

小沢「今回はGX-05もあるから大抵の敵には対応できるはずよ、氷川君ナンバー忘れてないわよね」

氷川「大丈夫ですよ2・3・1ですよね」

北條「逆です1・3・2ですよ」

「「「「……」」」」

尾室「アンノウンとの戦いの際もよく間違えていたから大丈夫じゃないですか」

小沢「そうね」

小沢「尾室君は北條君の装着を手伝ってあげて、私は氷川君の装着を手伝うから」

北條「よくあんな短い番号間違えますね」

氷川「戦闘中は焦るんです!!」

小沢「口は動かし続けてもいいからさっさと着替えて」


128: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:52:06.80 ID:QmVRP/Zdo
まどか(ここは廃工場?)

中年「俺は駄目なんだ、小さな工場一つ満足に維持できねえ…」

青年「今の時代に俺たちの居場所なんてないんだ…」

まどか(あれは…洗剤?)

絢子『いいかまどか?こういう塩素系の洗剤は他の洗剤と混ぜると猛毒ガスを発生させるんだ』

絢子『あたしら全員あの世行きの代物だからな間違えるなよ』

まどか「それは駄目!皆死んじゃう!!」

仁美「神聖な儀式の邪魔をしてはいけません!!」

ほむら「あなたこそ邪魔よ」フンッ

仁美「ぐっ!」グッタリ

まどか「ほむらちゃんありがとう!」

まどか「こんなもの!えい!!」

まどか「これで安心…」

中年「よくも邪魔したな…」

まどか「じゃないみたい…」

ほむら「まどかは逃げて、ここは私が抑えるわ!」

まどか「でも、ほむらちゃんが!?」

ほむら「私がそう簡単にやられるわけないじゃない」

129: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:53:00.74 ID:QmVRP/Zdo
そいういうとほむらはまどかを扉の中に押しやりドアを閉める。
ほむらの前には魔女に操られて集団自殺しようとしていた人間たちが山のようにいる。

ほむら(これだけの人たちを操るなんてね)

今回の相手は魔女を相手にするより厄介だ。魔女は倒してしまえばそれだけでいい。
しかし目の前の人間は操られているだけで何かしらの悪行を犯したような人間ではない。
それゆえに変身して蹴散らすというのも気が引ける。

とりあえず気を失わせればそれだけでいいと思いつつ近寄ってきた相手の腹部に思いっきり拳を叩きこむ。
普通の人間が食らえばまともな行動を阻害されるような威力で放ったのだが意に介せず突撃してくる。

ほむら(操られているせいで痛覚がマヒしてるの!?)

変身して攻撃すれば行動不能にするのは簡単だが後遺症を残さない一撃を放てる保証はない。
ほむらが躊躇している隙を突いて、ほむらに掴みかかってくるが投げ飛ばして回避する。

その時工場の入口が思い切り開かれてG3とG3-Xの青き戦士が入ってくる。
二人が入ってきたことに気付いた集団の一部が襲いかかる。

ガードアクセラーを振るい、襲いかかる暴徒を次々と制圧していく。
ガードチェイサーの起動キーとなるガードアクセラーは単独で使用すると電磁警棒になる装備だ。

ほむら「ここはいいからまどかを!!」

ほむらの叫びに応えてまどかの元へと走る二人。
まどかが避難しているはずの部屋に二人が入ると結界が展開される。

結界は水の中のような世界になっており所々空間が揺らいで見える。
結界が展開されたときに操られていた人たちは全員糸が切れたように倒れこんでいる。
代わりにほむらの周りを羽が付いている人形が取り囲んだ。

ほむら「こっちのほうが相手にする方が楽ね、変身!!」

ほむらは金色の戦士へと変身する。
手近な敵へと近寄り先ずは挨拶とばかりに拳を叩きつける。
後ろから近寄ってきた敵には振り向きざまの回し蹴りで蹴り飛ばす。

倒れた人たちを巻き込まないような位置取りで戦い。
使い魔相手に傷一つ付かせなかったほむらだが突然目の前に奇妙な光景が見え始め膝をつく。
どこからともなく声も聞こえて、ほむらは体を震わせる。

そしてほむらは思い出す…。

130: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:54:08.92 ID:QmVRP/Zdo
ワルプルギスの夜にマミがやられて、残っているのは魔法少女服に身を包むまどかと魔法少女ではないほむらだけだ敵には絶対に敵わない。
それでもまどかは魔女を止めるために戦いに向かった、そして…。

ほむら『巴さんも死んで、勝てっこないよ!一緒に逃げようよ!?』

まどか『さよなら、ほむらちゃん』

ほむら『死んじゃうって分かってたのに…』


二度目のワルプルギスの夜との戦い、今回はほむらも魔法少女でまどかもマミもいる。巨大な魔女がどんなに強くても倒せる。
マミはやられてしまったようだがワルプルギスは倒せてほむらもまどかも生き残ったはずだった…。

ほむら『鹿目さんしっかりして!!』

まどか『ワルプルギスは…倒せたのに…』

まどか『う…うああぁぁ…』


魔法少女はいつか魔女になるそれを伝え、QBの嘘を暴くためにまた戻ったはずだった…。

ほむら『美樹さん…ごめん…」

杏子『ちくしょう、さやか』

マミ『ソウルジェムが魔女を生むなら死ぬしかないじゃない!皆!!』

ほむら『私たちももうお終いだね』

ほむら『このまま二人で魔女になって滅茶苦茶にしちゃおうか?』

まどか『一個だけ取っておいたんだ』

まどか『QBに騙される前のわたしを助けてあげて』

まどか『最後にね、わたしは魔女になりたくないから殺して』


もう二度とまどかを戦わせないワルプルギスを…。

QB『まどか運命を変えたいかい?』

QB『君は運命を変えられる力を持っている』

まどか『本当に?』

ほむら『まどか駄目ー!!』

QB『僕と契約して魔法少女になってよ』

こうして最強の魔法少女は最強の魔女となる運命を背負った。

131: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:54:59.08 ID:QmVRP/Zdo
ほむら「はぁ、はぁ、はぁ」

忘れたい記憶だった、思い出したくない記憶だった。
このまま全てを忘れたまま、まどかと一緒にいたかった。
久しぶりの穏やかな日々だった、誰とも敵対せずに運命の日を迎えたかった。

ほむら「相変わらずこの魔女は人の触れられたくない部分に平然と触れてくるわね」

ほむら「お陰で思い出したじゃない私の目的を…」

そういうとベルトについている左右両方のボタンを押す。
左腕には青き装甲をつけ、右腕には赤き装甲、そしてプロテクターの色は普段通りの金色に輝く。

変化に危険を感じたのか遠巻きに見ていた使い魔は一斉にほむらを襲い始める。
ベルトから左手に持つ青いサーベルを取りだし振るう、右手に持つ赤い槍も取り出す。

ほむら「時間操作能力は消えたみたいだけど、戦闘能力が高くなったのは皮肉ね」

次々に襲いかかる使い魔をサーベルで切り裂き、槍で薙ぎ払っていくほむら。
以前までとは圧倒的に違う身体能力、以前のほむらの魔力をほとんど肉体強化に使ってもここまで強化されないはずだ。
今は二つ同時に持っているが臨機応変に使い分けられる武器、前の固有装備が時間操作を可能にするとはいえ盾だけなのと比べると大違いだ。
全ての使い魔を倒したほむらはまどかの元へと急ぐ。

132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:56:06.37 ID:QmVRP/Zdo
G3とG3-Xはまどかが入った部屋に入ると使い魔に抱えられたまどかが力なく項垂れている。

G3-X「鹿目さん!?」

G3「外傷は見えません、多分あれが原因でしょう」

モニターが羽を生やして浮いている。
あれが魔女なのだろうが攻撃手段が想像もつかない。

二人は先ずはまどかを救助するために使い魔にGM-01を撃ち、まどかを助け出す。
目の前で使い魔がやられても微動だにしない魔女に対して警戒しながらまどかを庇うように前に出る。

まどか「あの魔女は…見たくないものを…見せてきます…はやく」

その声を聞き攻撃に移ろうとするが魔女の方が先に動き二人に幻覚を見せてくる。


北條「これは!?」

先ほどまでG3に身を包んでいた北條だったがいつのまにかスーツを来て路上に立っている。
目の前に黒いワンピースに身を包んだ女性が立ち、こちらに手を向けている。

北條「あの時の!!」

後ろにあったガードレールが急にねじ曲がり北條の体を締め付けていく。
これは北條が不可能犯罪の際に超能力者の力によって植えつけられたトラウマだ。


G3「うわぁぁぁ!!」

G3-X「北條さん!?」

G3の装甲には傷一つ付いてはいないが、トラウマを見せられ精神的にダメージを与えられている。
催眠状態にある北條には当時の痛みが蘇り、トラウマのせいで身動きできないでいる。
魔女は続いてG3-Xの動きを封じるために氷川に狙いを定めて魔法を放つ。

133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:57:27.33 ID:QmVRP/Zdo
翔一「氷川さん、どうしたんですか?」

氷川「津上さん!?」

翔一「氷川さんが手伝ってくれるって言ったのに、急に動かなくなるんですから」

そういって翔一は木材を切るためのノコギリを手渡してくる。
期待の目で氷川を見る翔一に押されて力を入れて木材を切ろうとするが。
ノコギリが折れて使い物にならなくなる。

翔一「ああ!氷川さん不器用なんだから、あとは俺がやりますんで」

氷川「不器用!?そんなことはありません!」

むきになった氷川は翔一が持っているもう一本のノコギリを奪い取る。
再び木材を切り始めるが…、またもやノコギリを折ってしまう。
いたたまれなくなっていると映像が切り替わるように場面が変わった。

それから次々と見せられたくないものを見せられた。
雑草取り、冷奴、苺、栗。
普段ならどうということはない、しかし翔一と一緒にいるとついむきになってしまう。
認めたくないが普段は表出しない自分だ。


G3-X「人が触れられたくないところにわざわざ触りにきて!!」

G3-Xは携帯していたアタッシュモードのGX-05を稼働させるために番号を押す。
「解除シマス」という電子音が響き、GX-05をガトリングモードに変え、魔女と使い魔を薙ぎ払う。
使い魔に守られていた魔女は一度の斉射では死なずに使い魔を吐き出そうとする。
使い魔を吐き出し終える前にG3-XはGX-05の弾を補充して再び斉射する。

GX-05はG3-Xの専用武器である。
装弾数は120発、G3-Xの腰にはGX-05用の弾倉を二つ所持できるようになっている。
GX-05とGM-01を連結させGX弾を放つGXランチャーの一撃は30tと必殺の一撃だ。

GX-05の特殊徹鋼弾に貫かれて穴だらけになった魔女はグリーフシードを残して消滅した。

134: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/21(日) 00:58:49.46 ID:QmVRP/Zdo
G3「人のトラウマを突いてくるというのも考えものですね」

G3「今回みたいに神経を逆撫でする場合もあるでしょうに」

G3-X「グリーフシードも砕きたいところですが大事なサンプルというのが歯がゆいですね」

G3-X「北條さんグリーフシードをお願いします」

まどか「」ポカーン

G3-X「鹿目さん大丈夫ですか?」

まどか「は、はい映像で見るのと実際で見るのはだいぶ違ったもので」

G3-X「前戦った魔女は厄介でしたが今回のは容易でした」

ほむら「さっきの魔女は精神攻撃しか戦闘手段がないから弱いのよ」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「鹿目まどか、怪我はないようね」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「私も精神攻撃を食らったのよ」

G3「暁美さん、先ほどの言葉を聞く限り色々と知っていますね?」

ほむら「ええ」

G3-X「聞かせてもらってもいいですか?」

ほむら「構わないわ、話せる範囲はあるし、信じられないでしょうけどね」

G3「では、Gトレイラーへ」

G3「尾室さん、所轄に連絡を集団が廃工場で気を失っている」

G3「状況から集団自殺を企てたと見られると報告しておいてください」

まどか「ほむらちゃん…なんだよね?」

ほむら「そうよ鹿目まどか」




QB「本当に人間が魔女を倒すなんてね、誰か魔法少女を呼び寄せる必要があるね」

144: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:03:35.85 ID:sfpocUQbo
ほむら「さて、何から話しましょうか?」

小沢「そうね、先ずはあなたは何者なのかしら?」

ほむら「暁美ほむら、元魔法少女ってところかしら」

小沢「元っていうのはどういうこと?」

ほむら「もう魔法少女の証であるソウルジェムもないし、固有魔法もなくなったということよ」

小沢「代わりにアギトの力があると」

ほむら「初めての体験よ」

まどか「ほむらちゃんの魔法ってなんだったの?」

ほむら「時間操作よ、時を止めることと戻すことしか出来ない能力」

北條「あなたは未来から来たということですか?」

ほむら「厳密には違うけど、そうよ」

まどか「どうして魔法少女の力は無くなったの?」

ほむら「それはよくわからないわ、時間を戻す前に何かがあったみたいなのだけど」

北條「そしてアギトの力を手に入れたと同時に、これまでの魔法少女の記憶も失っていたと」

ほむら「今回の魔女に記憶を刺激されたせいで大体思い出したけどね」

145: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:04:05.73 ID:sfpocUQbo
氷川「QBの正体と目的を知っていますか?」

ほむら「知っているわ」

氷川「言える範囲で結構ですので教えてください」

ほむら「奴らの正体はインキュベーターっていう宇宙人、目的は本当かは知らないけれど宇宙の寿命を延ばすためのエネルギーを手に入れること」

尾室「宇宙人!?」

小沢「アンノウンに比べたらまだ納得できる方よ、それで魔法少女はそいつらのエネルギーを手に入れる手段といったところかしら?」

ほむら「察しが良いわね、詳しいことは言えないけどやつらはそれを使ってエネルギーを手に入れてるわ」

北條「方法は知ってはいるのですね」

ほむら「もちろんよ」

北條「信じられない方法なんですね」

ほむら「そうよ、以前何度か伝えたことがあったけど信じてもらえなかったから慎重にもなるわ」

小沢「最後にあなたの目的を教えてくれないかしら、それで最後よ」

ほむら「近いうちに来るワルプルギスの夜を倒すこと、そして鹿目まどかを魔法少女にしないことよ」

北條「ワルプルギス…、それも魔女なのでしょうか?」

ほむら「巨大な魔女で結界を張らないから街全体に破壊を巻き起こすのよ、普通の人間には認識できないからスーパーセルとして認識されているわ」

小沢「スーパーセルとして認識されるということは気象としての前触れは捕捉できるのね」

ほむら「毎回避難する余裕はあるみたいだから前兆はあるはずよ」

氷川「一応あなたから伝えておきたいことはありますか?」

ほむら「あなた達には伝えた方がいいかもしれないわね魔法少女の真実の一つを」

北條「それは隠しておきたいことではないのですか?」

ほむら「魔法少女には隠しておきたいことよ」

ほむら「魔法少女になった瞬間、その魂は肉体から取り出されてソウルジェムという宝石に加工される」

ほむら「魔法少女の本体はそのソウルジェム、肉体はいくら傷ついても大丈夫だけどソウルジェムが壊されれば死ぬわ」

ほむら「そのことを奴らは契約する時には伝えない、聞けば喋るだろうけど自分たちからは明かさないわ」

尾室「ちょっ!ちょっと待って!?」

ほむら「ええ、整理する時間は必要だと思うわ」

146: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:05:00.53 ID:sfpocUQbo
氷川「なぜ、彼女は魔法少女の正体を明かしたのでしょう?」

小沢「それは私たちが魔法少女と敵対した時の為でしょうね」

北條「魔法を使うのにソウルジェムが必要とは聞いていましたので、戦闘になった際には集中的に狙っていたでしょう」

尾室「下手に攻撃してたら少女を殺すたことになってましたよ」

氷川「そもそも僕たちが魔法少女たちと敵対するなんて考えられないのですが」

北條「インキュベーターがけしかけてくる可能性があります」

小沢「そうね、魔法少女と魔女を利用しているなら私たちはやつらにとって邪魔になる可能性があるわ」

まどか「なんでわたしも居たのに色々と説明してくれたんでしょうか?」

北條「彼女は未来から来たと言ってました、度々何かやらかしたんじゃないですか」

氷川「少なくとも自分の魂が肉体から切り離されるっということが分かるだけでも契約には躊躇するでしょうしね」

小沢「彼女は私たちを信頼しきってはいないはずよ」

氷川「では、なぜ情報を提供してくれたのでしょうか?」

北條「私たちの戦力は欲しいということでしょう」

北條「話を聞く限り、ワルプルギスは相当な強さのはずですからね」

小沢「付け加えるなら積極的に敵対する意思はない証明みたいなものよ」

小沢「まあ、私たちにしても唯一の情報源と言ってもいい彼女と敵対する意思もないはずよ」

氷川「そもそも少女たちと敵対する意思は僕にはありません!」

北條「では結論としては彼女の証言は全て真実と受け取っておきましょう」

小沢「裏は取れてないから報告はしないでよ」

北條「分かってますよ」

147: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:07:20.16 ID:sfpocUQbo
北條「最後の最後に酷い暴露ですね」

ほむら「遅かれ早かれいつかたどり着いていた結論よ」

まどか「マミさんはこのことを…」

ほむら「もちろん知らないわ、巴マミは正義感が強いから知っていたら勧誘なんてできないわよ」

まどか「伝えたほうがいいのかな」

ほむら「あなたの自由にするといいわ、鹿目まどか」

まどか「…前みたいにまどかって呼んでほしいな」

ほむら「…努力するわ」

まどか「前のほむらちゃんと今のほむらちゃんどっちのほむらちゃんが本当なのかな…」

小沢「心配することないわ、今の彼女は素じゃないから」

まどか「そうなんですか?」

小沢「そうよ、クールな態度を装っているだけ」

ほむら「それ以上言わないで」

小沢「図星のようね、それに肌が白いから赤くなってるのがよくわかるわ」

小沢「繰り返しているだけじゃ精神は成長しないっていうことよ」

ほむら「そうみたいね…」

148: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:07:55.54 ID:sfpocUQbo
まどか「今日はほむらちゃんと二人きりで登校だよ」

ほむら「珍しいわね、美樹さやかが一緒に行かないなんて」

まどか「マミさんと軽く汗流して行くからマミさんと行くって」

ほむら「そういえば、珍しく巴マミも生きてたわね」

まどか「…やっぱり病院の魔女のせい?」

ほむら「そうよ、何もしなければあそこで巴マミは死ぬわ」

まどか「ほむらちゃんは助けられなかったの?」

ほむら「得体のしれない魔法少女に胸襟を開けてくれるような子じゃなかったし、インキュベーターも不安や不信を煽ってたせいでね」

まどか「悲しくなかった?」

ほむら「なかったといえば嘘になる、でも何度も繰り返しているうちに慣れていったわ」

まどか「さやかちゃん、魔法少女としてやっていけるのかな?」

ほむら「無理ね、魔法少女には向いていないわ」

まどか「でも良い子なんだよ、マミさんもいるし…」

ほむら「良い子は魔法少女に向いていないのよ、感情を押し殺さないと生き残れないのが魔法少女だから」

ほむら「巴マミと一緒に居る間にそれを理解してほしいものね」

まどか「…ほむらちゃん、さやかちゃんとマミさんに刺々しさ隠せる?」

ほむら「…多分無理ね」

まどか「じゃあ、昨日の魔女の攻撃で神経ささくれ立ってることにしちゃおう」

ほむら「……、まどかがそうした方がいいならそうするわ」

149: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:08:43.71 ID:sfpocUQbo
QB「こんなところで何を見ているんだい、佐倉杏子?」

杏子「あんたにマミのやつが新しいパートナーを見つけたって聞いたからな」

杏子「そいつを見てたんだけど、てんで駄目だね」

QB「つい先日契約したばかりだからね、まだまだ要訓練っていったところさ」

杏子「そんなやつと組んで大丈夫なのかよマミは」

QB「前衛と後衛に分かれているから、今のところは結構いいコンビみたいだよ」

杏子「ふーん、一つ勝負吹っかけてあたしの時より弱くなってるなら縄張り奪っちまうかな」

QB「そう、うまくはいかないと思うよ、魔法少女はあの二人だけだけどイレギュラーが動いているからね」

杏子「イレギュラーってどんなやつだよ」

QB「普通の人間のはずだよ、男二人に女の子一人」

杏子「どこがイレギュラーなんだい」

QB「三人とも単独で魔女を倒していてもかい?」

杏子「は?魔女っていうのは普通の人間に倒せる存在だったのか?」

QB「僕が知る限りでは違うはずだ」

杏子「だったら直接会ってみて確認してみるかな、けど先ずはあいつに挨拶しとかないとな」

150: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:17:35.24 ID:sfpocUQbo
さやか「転校生ー、仁美を助けたんだって」

ほむら「いきなり何かしら美樹さやか」

さやか「まどかが言った通り刺々しいなー」

さやか「お礼だよ、仁美はあたしの友達だからさ」

ほむら「まどかと一緒にいた時に巻き込まれただけよ、礼を言われることはないわ」

マミ「お礼ぐらい素直に受け取ったらどう」

ほむら「あなたもいきなり背後から近寄らないで、巴マミ」

マミ「気付いていたくせに」

ほむら「で、あなたこそ何の用よ」

マミ「刺々しい暁美さんを見てみたいなって思ったのよ」

まどか「前とは別人みたいだからね」

ほむら「はあ、どっちにしろ偶然よ」

さやか「でもさ結果的に助かったんだから、本当にありがとう」

ほむら「お礼は受け取ったから、もう止めなさい」

さやか「まどかー!転校生を元に戻してよー!」

まどか「わたしじゃ無理だよー」

さやか「マミさ―ん!助けてくださいよー!」

マミ「よしよし、美樹さん」

さやか「マミさんだけだよ味方はー!」

ほむら(この空気久しぶりだけど悪くないわね…)

151: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:18:54.13 ID:sfpocUQbo
小沢「このグリーフシード放っといてても濁りを貯めこむのね」

氷川「密閉空間に置いたらどうだったんですか?」

小沢「濁りは止まったわ」

小沢「ソウルジェムを見てみるか、これが孵化する瞬間も見た方がいいのだけど…」

尾室「孵化っていうと種じゃなくて卵みたいですね」

小沢「尾室君は黙ってて」

氷川「あれとまた戦うのは御免ですよ」

小沢「そう言えば何が見えたの?」

小沢「映像は魔女が何もしないまま蜂の巣になったことしか映してないのだけど」

氷川「言いたくありません」

小沢「あっ、そう、ところでやけに静かだけど北條君は?」

氷川「また調べごとが出来たと言って、所轄に資料を借りに行きました」

小沢「今度は何を調べていることやら」

152: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:19:47.83 ID:sfpocUQbo
さやか「ここ結界があるみたいです」

QB「この結界は魔女のものじゃないね、使い魔のものみたいだ」

さやか「でも人を襲うんでしょ、じゃあ退治しないと」

マミ「そうね、行きましょうか」

さやか「マミさん、使い魔程度ならもうあたし一人で行けるはずです、ここで待っていてください」

マミ「でも…」

さやか「あたしを信じて下さいよ」

マミ「分かったわ美樹さんを信用するけど、何かあったらすぐ連絡するのよ」

さやか「わかってますよ」


さやか「いたいた」

マミと別れて使い魔の結界に一人で入ったほどなく使い魔を見つけ、戦闘態勢に移行する。
魔法少女服に身を包んださやかは走り寄って斬撃を繰り出してわざと相手に避けさせる。
残した逃げ道に逃げていくのを確認したさやかはサーベルを二本作りだして投げつける。
やりとげた笑顔で当たるのを見守るさやかの目の前で何かにサーベルが弾かれる。

杏子「何やってんだよ、あんた」

杏子「あれは使い魔だよ、いくら倒してもグリーフシードなんか落としゃしないのにさ」

QB「こっちに来たのかい佐倉杏子」

杏子「マミはそこらへんちゃんと教えてないのかよ?」

杏子「魔法少女が魔法を使い続けるにはグリーフシードが必要だ」

杏子「使い魔が弱い人間を食らい魔女になる、その魔女をあたし達魔法少女が食う、食物連鎖ってやつだよ」

さやか「許せない、あたしはあんたを魔法少女と認めない!!」

153: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:21:07.93 ID:sfpocUQbo
さやか『マミさん!!』

マミ『美樹さん、どうかしたの?』

さやか『別のところの魔法少女に邪魔されて使い魔に逃げられました』

マミ『待ってて、今あたしもそっちに!』

杏子『ようマミ、相も変わらず使い魔退治に精を出してるみたいだな』

マミ『佐倉さん!?』

さやか『マミさん?こいつは?』

マミ『以前私と組んでいた魔法少女よ』

マミ『私もすぐそっちに向かうわ!』

さやか『あたしは大丈夫です!マミさんは使い魔を!!』

マミ『佐倉さんはベテランよ、今のあなたでは…」

さやか『こんなやつにやられるほど弱くありませんよ』

さやか『それにあたし達はこいつとは違うっていうところを見せないと』

マミ『くれぐれも無茶はしないで』

マミは使い魔を追ったのかテレパシーが届かなくなった。

杏子「マミは相変わらず世話焼きみたいだね」

さやか「あんたがマミさんの何を知っているっていうのさ!?」

杏子「少なくともあんたよりはよく知ってるよ」

さやか「はっ、どうせ正反対のタイプだから敵対していたって意味で知ってるんだろ!」

杏子「あんたこそマミの何を知っているんだい?」

杏子「マミの表面に見えている部分だけ見て憧れて、そんなんでマミのことを知った気になってるんじゃねえだろうな」

さやか「あんたみたいなのがいるから!」

杏子「先輩に対する口のきき方がなってねえな」

154: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:22:09.98 ID:sfpocUQbo
まどか「そういえばほむらちゃんは元魔法少女なんだよね」

ほむら「そうよ」

まどか「ちゃんと魂は元に戻ったの?」

ほむら「確認できないけど戻ってるはずよ」

ほむら「ソウルジェムの指輪もないでしょ」

まどか「じゃあ皆も魔法少女から戻れるかな」

ほむら「かもしれないけど方法がわからないわ」

まどか「わたしが契約して…」

ほむら「駄目よ」

まどか「だよねー」

ほむら「どんな祈りでもその後を考えれば釣り合わないわ」

まどか「行きはよいよい帰りは怖いだね」

ほむら「それは違う気がするわ?」

まどか「そうかな?」

他愛もない話をしていると路地からマミが飛び出してきた。

マミ「二人とも使い魔を見なかった!?」

ほむら「落ち着きなさい」

マミ「ごめんなさい、さっき美樹さんと魔女探しをしていたら使い魔を見つけてね」

ほむら「それで追っていると」

マミ「そうなの」

まどか「さやかちゃんはどうしたんですか?」

マミ「別の町の魔法少女が来ていてね、その魔法少女に向かって行ったんだけど、美樹さんの戦闘能力じゃ彼女には」

ほむら「わかったわ、まどかは氷川さんに連絡を取って巴マミと一緒に行って」

ほむら「彼らならレーダーがあるから明確な位置が分かるはずよ」

まどか「ほむらちゃんは?」

ほむら「美樹さやかの方を止めてくる」

ほむら(また昔みたいに仲違いをし始めれば私の目的から遠ざかる、それに慣れてはいてもああいうのは遠慮したいわ)

155: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:22:44.07 ID:sfpocUQbo
さやかは斬撃を繰り返し、杏子に受け流されて勢いが無くなったところを吹き飛ばされる。
同じことを短い時間に何度も繰り返している。
さやかの刃を杏子は持っている槍の穂で受け止めて石突で胸部を思いっきり殴りつける。

杏子「おかしいな、全治三カ月ぐらいの攻撃だったんだけどね」

杏子「その回復力を見るに、あんた誰かのために奇跡を使った類の馬鹿か」

杏子「奇跡や魔法っていうのは徹頭徹尾自分の為に使うもんだよ」

さやか「あんたにあたしの何が分かる!あんたみたいなやつには負けない!!」

杏子「うぜぇー、超うぜぇー」

杏子「言って聞かせてもわからない、殴ってもわからない、ならもう殺すしかないよねえ!」

槍を多接昆にした杏子は穂の部分を飛ばして、さやかに防御の構えを取らせ動きを止める。
その隙を狙い今度は杏子からさやかに駆けていく。
今度は杏子から攻める番だった。

杏子の攻撃は未熟なさやかが防ぎきれるような攻撃ではなかった。
直槍の状態にして突き刺す、柄で殴りつける、石突で打ちつけるは当たり前。
勢いよく突き出して隙が出来たと思わせ、多接昆にして穂で後ろから狙う。
多接棍の状態から直槍にしてさやかのサーベルを挟み込むと多種多様だ。

杏子「終わりだ」

さやかの防御を軽々と乗り越え、杏子は槍を突き出して詰めの言葉を吐く。
さやかは眼前の槍を吹き飛ばそうと考えるが杏子にはそれを許す隙は存在しなかった。

156: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/26(金) 01:23:11.05 ID:sfpocUQbo
ほむら「待ちなさい」

杏子「噂のイレギュラーの一人が何のようだ?」

ほむら「もう勝負はついたでしょ、引いて欲しいだけよ」

杏子「あたしは別にいいけど、こいつはそうは思ってないみたいだぜ?」

さやか「転校生!あたしの邪魔をするな!!」

ほむら「美樹さやかも止めなさい、あなたの負けよ」

さやか「まだ負けてないし!勝負はついてない!!」

ほむら「ついてるわ、あなたの完敗」

ほむら「佐倉杏子は何度もあなたを殺そうと思えば殺せたわ、あなたは佐倉杏子に傷をつけられるチャンスはあったの?」

杏子「なんであたしの名前を知ってるのかわからねえが、良いこと言うじゃんイレギュラー」

さやか「あたしの邪魔をするっていうなら転校生!あんたも敵だ!!」

ほむら「あなたはなんでそこまで血気盛んなのよ」

杏子「実際問題あんたはどっちの味方なんだい」

ほむら「私は愚か者の敵で、冷静な人の味方。あなたはどっちかしら?」

杏子「ふーん、別に引いても良いんだけど、三つ巴になればあんたの手札を切らせられるから今はあんたの敵だよ」

そういうと杏子は槍をさやかから引いてほむらに向けてくる。
さやかは瞬時に後ろに下がりサーベルを両手に作り出す。
ほむらはため息をつきながら愚痴を吐き出す。

ほむら「なんでこうなるのかしら」

その言が引き金となり、杏子の穂が、さやかの刀身がほむらに向かって飛んでいく。

162: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:27:00.09 ID:OYwZTmNWo
ほむらは二人の刃が届く前にベルトを出現させ、高く跳びあがる。
二つの刃はほむらが立っていた場所でぶつかりあう。

杏子は槍を投擲した瞬間には駆け出しており、既に槍は手の中に戻っている。
さやかは遅れて飛び上がりほむらを追撃しようとする。

杏子「邪魔だ、ど素人が!」

空中に飛び上がったさやかを地についたままの杏子が勢い良く叩き落とす。
サーベルを盾にして攻撃を防ぐが勢いは殺せずに地面に勢いよく叩き落とされる。

さやか「こいつ!」

さやかは地面に膝をついた状態で、飛び上がっていく杏子にサーベルの刀身を飛ばして反撃する。
杏子は飛んでくる刀身を態勢を変えずに槍の柄で叩き落としてそのまま上昇していく。

杏子「どうよ!」

ほむら「変身!」

杏子は槍を多接棍に変えて上空のほむらへと飛ばす。
ほむらはベルトの両脇のボタンを押して変身する。
右腕に赤い装甲、左腕には青い装甲、胸は黄金のプロテクターで三位一体の姿だ。
変身して落下してくるほむらの脚の勢いに勝てず、多接棍は吹き飛ばされる。

杏子「その姿は!?」

ほむら「なにかしら佐倉杏子」

杏子「なんでもねえよ」

さやか「あたしを無視するな!」

態勢を立て直したさやかがサーベルを二本作りだし、ほむらと杏子に投げつけてくる。
ほむらはベルトの右のボタンを押して赤い槍を取り出して防ぐ。
杏子も槍で飛んできたサーベルを弾く。

ほむら「美樹さやか、向かってくるのはいいけど、標的は絞った方がいいわよ」

杏子「二人同時に相手出来るほどの力量なんかねえだろ」

攻撃を防いだ二人は涼しい顔してコメントをさやかに残す。

杏子「あんたのこと、もうちょっと知りたいね」

さやかを無視して杏子はほむらに向かっていく。
ほむらの槍と杏子の槍がぶつかり合う。

さやか「だからあたしを無視するな!!」

さやかは二人が攻防を繰り出している中に突撃していく。
杏子は槍から多接棍に切り替え、ほむらはいつの間にか出したサーベルを左手に持ちさやかに向ける。

さやかは両手でサーベルを持ち、滅茶苦茶に振り回してくる。
狙いが全くついていない攻撃をほむらと杏子は片手間に防いでいく。
ほむらはサーベルをさやかの攻撃の迎撃に使い、槍は杏子に向ける。
杏子は多接棍の石突部分をさやかに回し、穂の部分をほむらに向けて牽制し合っている。

163: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:27:50.80 ID:OYwZTmNWo
杏子「こんなとこかな」

ほむら「なら引いたらどう?」

杏子「引こうにも、こいつがな」

さやか「あんた達は魔法少女に相応しくない!!」

杏子「QBが見えたら魔法少女の資格あるんだから、相応しいも何もないだろう」

ほむら「それに助けに来た相手に対してまで刃を向けるのはどうなのかしら」

杏子「そういやなんでこいつ、お前を攻撃してんの」

ほむら「あなたとの戦いを邪魔したことと、あなたの名前を知っていたことで不信を買ったんじゃないかしら」

さやか「そうだよ、なんであんたはこいつにも引けなんて言うんだよ、倒せばいいだろう!」

ほむら「彼女は敵ではないわよ」

さやか「そうだよね、あんたはこいつとグルだったんだ!信じたあたしが馬鹿だったよ!!」

164: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:28:27.76 ID:OYwZTmNWo
マミ「そこまでよ三人とも!」

三人の間に銃弾を撃ち込み、颯爽と現れたのはマミだった。

杏子「やっと戻ったのかマミ」

マミ「使い魔の移動速度が速くて手間取ったのよ」

さやか「何で止めるんですか!」

マミ「拮抗していない戦闘力に三つ巴、止めない方がおかしいわよ」

さやか「でも!」

マミ「美樹さん、あなたは魔法少女の力を手に入れたとはいえ、戦闘経験は全然よ」

マミ「そんな状況であの二人相手と戦おうと思う時点で無謀なのよ」

さやか「やってみなければわからないじゃないですか!!」

マミ「美樹さん!!」

マミの静止を聞かずにさやかは杏子に襲いかかろうとする。

杏子「悪いが大人しくさせる為に力の差を見せつけさせてもらうよ」

そう言うと杏子は多接棍をさやかに狙いをつける。
かわしようがない距離に入ったことを確認してからさやかに狙いをつけ穂の部分を飛ばす。
マミが割って入らないようにと阻むように石突の部分をマミの近くの壁に狙いを付けて飛ばす。

まどか「はぁはぁ、マミさん速いよ」

ほむら「まどか!?」

急いで追いかけてきたのだろう、まどかが息を切らしてマミの後ろから現れる。
不幸にも石突を飛ばした軌道上に割り込む形で、それを見たほむらはその場から駆け出す。

165: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:29:43.85 ID:OYwZTmNWo
まどか「えっ…?」

ほむら「ぐっ!」

さやか「がはっ!」

体勢を整える余裕はなかったのだろう、石突の軌道上に割り込んだほむらの後頭部に当たる。
穂の部分はさやかのソウルジェム近くの腹部に突き刺さり、飛んでいく穂の勢いでさやかは壁に押しつけられる。

マミ「佐倉さん!」

杏子「悪いな、マミに向けた方は当てるつもりはなかったんだがな」

まどか「ほむらちゃん?ほむらちゃん!?」

杏子「これで分かっただろ、あたしとあんたの実力差」

さやか「あたしはまだ負けてない!!」

杏子「いいかげんにしろ」

そういうと手に残っていた柄で思いっきりさやかの頭部を叩く。
さやかはそのまま意識を失った。

杏子「マミ、ちゃんと引くタイミングを教えないと駄目なんじゃない?」

マミ「そうね、けどあなたもやりすぎじゃないかしら」

杏子「馬鹿は始末に負えねえよな、明確な力量差を見せつけても向かってくるんだからな」

杏子「色々と話したいこともあったけど疲れた、また今度な」

マミ「待って!」

杏子「なんだよ」

マミ「どんな形であれ戻ってきてくれて嬉しいわ、いつでも家に来てくれていいのよ」

杏子「考えといてやるよ」

まどか「あの…」

杏子「ああ、あんたも悪かったな、そこで倒れているそいつにも謝っていたって言っておいてくれよ」

166: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:30:09.61 ID:OYwZTmNWo
氷川「皆さん無事ですか!?」

まどか「氷川さん、ほむらちゃんが…」

マミ「あと美樹さんも」

氷川「二人ともGトレイラーに連れていきましょう」

マミ「Gトレイラー?」

氷川「僕たちが使っている拠点ですよ」

マミ「そこに連れていけばいいのね」

氷川「暁美さんは僕が連れていきますので、美樹さんをお願いします」

さやか「ぐっ、あいつめ…」

マミ「美樹さん、起きても大丈夫なの!?」

さやか「全然大丈夫ですよ」

氷川「美樹さん、検査も必要だと思いますので一緒に」

さやか「…いやだね」

まどか「さやかちゃん?」

さやか「転校生はさっきの魔法少女の名前も知っていた、何かを隠しているんだ、そんなやつとは一緒にいられない」

マミ「美樹さん、待ちなさい」

さやか「別に前と同じ状態になるだけですよ、じゃ」

マミ「美樹さん…」

氷川「追いかけたいのですが、暁美さんを放ってはおけませんからね」

氷川「巴さん、あなたはどうします?」

マミ「私は一緒に行きます」

167: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:30:43.63 ID:OYwZTmNWo
小沢「で、美樹ちゃんはどっかに行っちゃったと」

氷川「暁美さんを搬送する必要ありましたし、巴さんも案内しないといけなかったので」

マミ「え、ええと」

まどか「大丈夫ですよ、皆さん良い人ですので」

マミ「そ、そうなの」

北條「巴マミさんでしたか、あなたの親族に連絡をすることはないのでご安心を」

マミ「ありがとうございます」

小沢「急なお願いで悪いけどソウルジェムを調べさせてもらえないかしら」

マミ「ここで、ですか?」

小沢「いえ、病院で検査してもらっている時に一緒に調べるわ」

マミ「私に検査は必要ないと思いますよ、今まで行ったことないですし」

北條「戦いに身を置く立場なら定期的な健診は心がけてください」

マミ「ご、ごめんなさい」

168: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:31:15.05 ID:OYwZTmNWo
ほむら「う…ん」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「あら、まどか、なんでここにいるの?」

まどか「なんでってほむらちゃんがわたしを庇って怪我したんだよ」

ほむら「怪我?私は廃工場で使い魔と戦って…」

まどか「え?」

ほむら「え?」

北條「暁美さん、佐倉杏子なる人物に心当たりは?」

ほむら「誰かしら?」

マミ「佐倉さんのこと知っていたみたいなことを美樹さんが言っていたけど…」

ほむら「巴さんこそ、いつここに?」

小沢「精密検査は病院でしてもらうけど、多分記憶障害ね」

氷川「津上さんを思い出しますね」

小沢「そういえば彼もそうだったわね」

169: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:31:50.95 ID:OYwZTmNWo
医者「検査の結果、後頭部に瘤は見られました」

医者「ですが、頭蓋骨や脳には何も問題はありませんでした」

ほむら「衝撃のせいでしょうか」

医者「おそらく」

医者「体に怪我もないようですし、数値自体に異常も見られないので健康体です」

ほむら「ありがとうございました」


ほむら「待たせて悪かったわね、まどか」

まどか「友達でしょ、気にしないで」

まどか「それでほむらちゃん、どうだった?」

ほむら「体に異常はないって」

まどか「そう良かったー」

170: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:37:01.08 ID:OYwZTmNWo
小沢「グリーフシードでの回復、いえ回復というよりも移すといったところかしら」

小沢「やっぱり構造自体は同じ…」

北條「何かわかりましたか?」

小沢「北條君、いいの巴ちゃんを見ていないで?」

北條「氷川さんが見ていますよ」

小沢「一通り調べた結果、暁美ちゃんが言ったことの裏付けは取れたわ、ソウルジェムから一定周期で何かエネルギーが飛ばされているわ」

北條「残りの秘密については?」

小沢「予想はついた、けれど実践はできないわね」

北條「危険ですか」

小沢「危険ね、少なくとも少女一人の命は確実に失われるわ」

北條「解決する術は」

小沢「現段階では分からないわ」

北條「上層部が知った場合は」

小沢「保護を命じてくれれば御の字、高確率で排除の指示が来るわね」

小沢「以前アギトにやろうとしたようにね」

北條「G3は少女と戦うためのものではないですがね」

小沢「そして魔法少女を排除した場合インキュベイターがどんな手段に出るかわからないわ」

北條「というと?」

小沢「インキュベイターにとって彼女たちはエネルギーの取得手段よ、それがなくなったらどんな手を打つか…」

171: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:38:07.98 ID:OYwZTmNWo
小沢「二人とも検査はどうだったの」

ほむら「異常無しで全くの健康体です」

マミ「私も問題ありませんでした」

氷川「本当は美樹さんも検査しておいてほしいのですが」

マミ「今度私から言っておきますね」

まどか「マミさん、さやかちゃんと戦っていたあの子は?」

マミ「あの子は佐倉杏子、以前私と一緒に戦っていた魔法少女よ」

北條「佐倉…、もしかして隣町の一家心中で行方不明になっている」

マミ「ええ、魔法少女と願いのことが父親にばれて、父親がお酒に溺れた挙句にね」

尾室「自分の娘が自分の為に非日常に足を踏み込んだなら、フォローぐらいはしてあげるべきだと思いますけどね」

小沢「非日常に自分から踏み込んだ私たちだからそう思うだけよ、普通の人間は逃げ出すわ」

マミ「それ以降、魔法少女の力は徹頭徹尾自分の為に使うものだって言って、私の元から離れていったの」

北條「しかし何か目的があって戻ってきたみたいですね」

マミ「美樹さんを見に来たって」

小沢「それは建前ね、本当はあなたに会いに来たのよ」

まどか「どうしてさやかちゃんと喧嘩しないといけなかったのかな…」

マミ「多分、美樹さんに言ったら喧嘩じゃなくて殺し合いって言うと思うけど」

マミ「佐倉さんからしてみれば、子猫がじゃれてきたようなものよ」

氷川「それだけ力量差が開いているということですか?」

マミ「はい、ベテランと新米です、本気でやれば佐倉さんが一方的に美樹さんの命を奪えます」

小沢「明日になれば彼女も落ち付くかもしれないわ、巴ちゃん色々と気を使ってあげて」

マミ「もちろんです」

172: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:39:51.13 ID:OYwZTmNWo
マミ「こんなところにいたのね」

さやか「何か用ですか…」

マミ「朝の訓練に来なかったから気になってね」

さやか「特に理由なんてありませんよ」

マミ「暁美さんと鹿目さんを避けているのは?」

さやか「どうだっていいじゃないですか」

マミ「暁美さんの隠しごとかしら、それとも劣等感」

さやか「放っておいてくださいよ」

さやか「調子に乗って、自分から喧嘩売って一方的にのされて惨めなんですよ」

マミ「相手はベテランの魔法少女で、あなたは新米よ敵うわけないじゃない」

さやか「それでも、転校生もあいつもあたしを見ていませんでした」

さやか「一太刀ぐらい入れられると思ったのに…」

マミ「暁美さんも佐倉さんもあなたのことを見てはいなかったのが一番辛いのね」

さやか「そうですよ、マミさんが来ても引くっていう判断が出来ない自分にも」

マミ「それであたしにも顔が会わせ辛かったと」

マミ「ねえ、美樹さんあなたが自分で強くなれるなら放っておくわ、けどあなたにはまだ教えが必要なはずよ」

さやか「それは…」

マミ「彼女たちと仲良くしろとは私の立場から言えないわ、けど生き残るために訓練ぐらいは来なさい」

さやか「明日はいきますよ」

173: ◆0coMHZI5p2 2013/07/30(火) 01:41:15.57 ID:OYwZTmNWo
まどか「ねえ、ほむらちゃん本当に覚えてないの?」

ほむら「さっぱりね」

まどか「魔法で時間を繰り返していたこととか」

ほむら「私そんなことができたのね」

まどか「駄目みたいだね、あれ?」

ほむら「まどかどうしたの?」

まどか「昨日の子がいたから」

ほむら「そう」

まどか「ほむらちゃん!?」

まどか「挨拶するだけよ」



杏子「よっと」

ほむら「見事なものね」

杏子「昨日のやつか何か用か?」

ほむら「まどかを通して謝罪は受け取ったから一応挨拶にね」

杏子「…おまえ、本当に昨日のやつか?」

ほむら「私は覚えていないわ」

まどか「わたしを庇った時の攻撃で記憶が飛んじゃったみたいで」

杏子「あー、そうなのかそりゃ悪かったな」

ほむら「別に気にしてないわ」

杏子「一応、あたしからの詫びだ」

杏子「食うかい?」

178: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:34:43.91 ID:41MC191zo
杏子「そっちの小さいのはなんだ、昨日もマミと一緒にいてたけどよ」

まどか「わたしは鹿目まどか、よろしくね」

ほむら「私も自己紹介はまだだったわね暁美ほむらよ」

杏子「あたしも言う流れか、佐倉杏子だ」

まどか「佐倉さんも魔法少女なんだよね」

杏子「杏子でいい、佐倉さんは背中が痒くなる」

杏子「魔法少女だよ、そこにいるほむらはあたしのこと知っていたみたいだけどな」

ほむら「そうなの?」

杏子「初対面のはずなのにフルネームで呼んでたから知ってたんじゃねえのか」

ほむら「さあ」

まどか「杏子ちゃんはどうして、さやかちゃんと戦ってたの?」

杏子「さやかって、あの青いやつかどんなものか腕試しみたいなもんだよ」

179: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:35:09.91 ID:41MC191zo
杏子「それよりも、ほむらだったな、お前のあの姿はなんだよ」

ほむら「あの姿?アギトのことかしら」

杏子「アギト?変わった名前だな」

ほむら「なんでそんなことを気にするのかしら」

杏子「似たようなやつに前助けられたんだよ、だから詳しいこと分かると思ってな」

杏子「そいつはお前みたいに顔丸出しじゃなかったし、ごつかったけどな」

ほむら「それが本来のアギトなのかしら、良かったら聞かせてくれないかしら」

杏子「別にいいぜ、ただし」

ほむら「お礼ね、カロリーメイトとウィダ―どっちがいいかしら」

杏子「なんでその二択なんだよ!?」

まどか「私たちの奢りでファミレスでいいんじゃないかな」

ほむら「そういうことね、それでいいかしら」

杏子「普通はそうだろ…」

ほむら「いいなら、早速行きましょう」

杏子「いいけど、金はあるのかよ」

ほむら「大丈夫よ」

180: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:35:35.61 ID:41MC191zo
あたしが助けられたのは4月の後ろぐらいだったと思う。
風見野の魔女をあらかた狩りつくしちまったんで遠征で東京の方に足を伸ばしたんだよ。

東京に行った理由か?
東京は人が集まるからな、人が多いほど魔女も産まれるんじゃないかっていう考えだったんだ。
結果は散々だったがな見つけたのは二体だけ、一体に苦戦を強いられた時に助けられたんだよ。
色々あって早々に引き揚げたけど、得るものが少なかったわけじゃなかった。

まあ、風見野に比べたら防犯が厳しくて食うに困って倒れそうになったがな。
今はマミ以上にお節介な親切野郎に会ったせいで当分食うに困らないさ。

今回あたしが見滝原に戻ってきたのもそいつの影響かな。
アギトだったか?に助けられる前にそいつに会ったんだよ。

181: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:36:11.71 ID:41MC191zo
杏子「腹が減って身動きできねえ」

杏子「レストランか、もしかしたら残飯があるかもしれねえ」

??「♪~」

??「ん?そんなところで何してるの?」

杏子「!?」

??「顔ぐらい見せてくれないかな?」

杏子「なんでわかった」

??「お腹の音がよく聞こえたからね」

杏子「あっ」

??「もう閉店だし、残飯狙うぐらいだったら食べていかない?」

杏子「いいのかよ、明らかに金持ってないやつ誘い込んで」

??「気が咎めるなら皿洗いをやってくれればいいし」

??「それに今日で期限が切れる食材をそのまま捨てるよりはよっぽどいいからね」

杏子「本当に皿洗いだけでいいんだな」

??「いいよ、なにか食べられないものってあるかな?」

杏子「ねえな」

??「よし、じゃあ食べ残しも使って作るから全部食べきってよ」

182: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:36:37.49 ID:41MC191zo
杏子「うめえな」

??「ありがとう」

杏子「そろそろ本当のことを教えて欲しいんだが」

??「何の?」

杏子「こんな立派なレストラン持っているのに、あたしを誘い込んだ理由だよ」

??「聞きたい?」

杏子「裏があるか警戒してたけど本当に飯は出すし、普通に上手いしで理由がわからなくてな」

??「うーん、昔の俺と似たような雰囲気だったからかな」

杏子「昔のあんた?」

??「そう、昔の俺」

??「俺さ、当時ただ一人の家族だった姉さんが自殺したんだ」

杏子「……」

??「俺の唯一の居場所が無くなった。自殺って信じられなくて、亡くなる前に姉さんが付き合っていた人に会いに行ってさ」

杏子「会えたのか」

??「会えなかった、で色々あって記憶喪失になったんだ」

杏子「記憶喪失って、んな馬鹿な」

??「記憶喪失になってから、皆の居場所の為に動けば、そこに俺の居場所があるかなって思ってさ」

杏子「居場所出来たのかよ」

??「このレストランが出来るぐらいには」

杏子「良かったな」

??「そういえば君の名前は?」

杏子「世話になったんだから名前ぐらいは言っとかないとな佐倉杏子だ」

??「俺は沢木哲也、親しい人からは津上翔一って呼ばてるけどね」

杏子「なんじゃそりゃ」

183: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:37:03.27 ID:41MC191zo
杏子「本当に皿洗いだけでいいのかよ」

翔一「それでいいよ」

杏子「だってデザートまで出してくれたのにさ…」

翔一「在庫処理と試作も兼ねてるからね」

杏子「あたし碌なもの食ってねえのに参考になるのかよ」

翔一「美味しそうに食べてたじゃない」

杏子「はあ」

杏子「……なあ」

翔一「何?」

杏子「さっきあんたの話聞いただろ」

翔一「うん」

杏子「あたしの話聞いてくんねえかな、聞いてくれるだけでいいから」

杏子「あたし、自分で自分の居場所を壊したんだよ」

杏子「普通に両親がいて、妹がいたのにあたしを残して全員さ」

杏子「理由はあたしが手に入れた力、父親にばれて、父親が壊れちまった」

杏子「全部あたしのせいさ、この力で皆を幸せにしてやれるって思ってたのにな」

杏子「な、居場所を作れたあんたと壊したあたし全然違うだろ」

184: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:37:30.32 ID:41MC191zo
杏子「ごちそうさん」

翔一「皿洗いと食材処理ありがとう」

杏子「じゃあ、あたしはそろそろ寝床に行くわ」

翔一「送っていかなくていいの?」

杏子「大丈夫さ、あんたのお陰で腹も一杯だし」

杏子「寝床はすぐ近くなんでね」

翔一「そうなんだ、気をつけてね」

杏子「ありがとよ」

185: ◆0coMHZI5p2 2013/08/01(木) 02:37:58.59 ID:41MC191zo
杏子(さてと適当なホテルの部屋が空いてるといいんだけどな)

杏子(うん?この反応は魔女か、腹ごなしの運動といくか)

反応を頼りに結界を探し出して侵入する。
結界の中は一面障子の世界で、所々巻物が転がっていたが白紙だ。

魔女はすぐに見つかった、悠々としていた魔女が一体。
巨大な白骨のような頭で一本足が生えている魔女だ。
一応腰はあるみたいで、赤い布を和服かゴスロリ用かは分からないが帯で巻いている。
長いツインテールの髪の先から手が生えて、目には笑みと憤怒の顔が浮かんでいた。

魔女の前に飛び出て、その勢いのままに槍を魔女の頭に叩きつける。
そこまでダメージ受けなかったみたいで、魔女の後ろに回ったが腰を舐められる。

杏子「ひゃっ!ふざけやがって!!」

そのまま石突で魔女を突き飛ばして、動けない魔女に思いっきり槍を突き刺す。
魔女の頭は真っ二つに裂けて血が流れ落ち、グリーフシードを落とした。

杏子「やけにあっさりだったな」

そのままグリーフシードを拾って、退散しようとしたが。
途中で何かが砕ける音がして、手を開いて見ると『ハズレ』って書かれた紙と砕けたグリーフシードがあった。

杏子「手が込んでるな、偽物のグリーフシードに砕けても問題がない頭ってのは」

気が抜けるタイミングを狙っていたのだろう。
それまで居なかった使い魔が出てきて、魔女の眼球にあった二つの顔が伸びてきて攻撃をはじめる。
攻撃をかわし続けていたら前に使い魔、後ろに魔女の眼と囲まれたが。

杏子「絶体絶命…、な訳ねえだろ!」

槍を多接棍に変えて、集まってきた周囲の敵を一掃する。

杏子「多面的に攻撃できないと思ったんだろうが、杏子様を甘く見るんじゃねえ」

魔女は割れた頭から血、裂けた眼の顔からも血が出てて虫の息に見えた。
それで魔女に近づいてとどめを刺そうとした。

杏子「手間取らせてくれるね」

槍の範囲に収まるか収まらないかの位置に踏み込んだら、さっき以上の血を吐き出してきた。
一度死んだふりをやったんだ、二回目もやるだろうと考えて飛び退いた。
吐き出した血は武器だった、変化して体を絡め取ろうとしてくる。

すぐさま飛び退いてたのが良かったのだろう、即戦闘不能みたいな致命傷は受けなかったが、
片足と片腕に切り込みをいれられて、動くのは不可能ではなかったけど死んだなと思った。

杏子「ははは、誰も知らない場所で野垂れ死ぬっていうのが運命かね」

杏子(父さん、母さん、モモが居る場所には行けないんだろうな)


次回 ほむら「目覚めろ、その魂」 後編