前回 上条「ソードアート・オンラインか、やってみたいな」 アスナ「その4!!」前編

2: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:31:41.13 ID:PkuSWnIH0

登場人物やそれぞれの舞台説明


【SAO・アイングラッド】


天才、茅場晶彦が開発したゲーム内の仮想世界
初日に茅場の起こしたテロ事件により約1万人が囚われる。
現在も数千人のプレイヤーがここでゲーム攻略に励む

しかし、半年近くがたち様々なギルドや娯楽が生まれてる
新聞や雑誌などの出版物。ソードスキルを応用した野球が現在盛ん

なお、快楽を求めて、未成年者の飲酒率が格段に高い問題もある。

現在、最先端は第57層

引用元: 上条「ソードアート・オンラインか、やってみたいな」アルゴ「その5ナ」 


 

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3: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:33:32.86 ID:PkuSWnIH0


各、ギルドの紹介

ヒーローズ:ギルド頭、カミジョウ

早くから19層にギルドハウスを持つ1派。所属するほぼ全員が攻略組の高レベル集団。
ギルドハウスに温泉風呂が付いていたり、懐事情もよく、所属する女の子が全員美少女とかなりの勝ち組。
良くも悪くも、影響力のあるギルド。
しかし、ギルドメンバーの行動や他プレイヤーの嫉妬で別命がかなりひどい。
例。『ギルドDQN』 『渋谷に居そう』『サッカーで勝敗関係なく騒いでそう』


血盟騎士団:団長、ヒースクリフ


第25層より結成した精鋭ギルド。最初こそ強引とも言われた方法で仲間を集めてたが現在では超人気ギルド。
その原因は、絶対的な強さのヒースクリフとSAO1可愛いと言われるアスナの御蔭と、警察の様な治安維持活動の為。
『ヒーローズ』とは相互補填のような関係、副団長のアスナと団員数名が彼等との交流を根深くやってる。


風林火山:リーダー、クライン

仲間内だけのギルド。メンバー同士、全員現実での知り合いなので大変仲がいい。
和風の雰囲気を守ってるコンセプトギルドでもある。
『ヒーローズ』、『血盟騎士団』共に交流があり、仲裁役になる事もしばしば


ラフコフィン:ヘッド、Poh

犯罪者級のサイコパスしかいない殺人ギルド。古くから暗躍してる集団。
最近は鳴りを潜めてるが、大規模な活動があるかも知れないと噂されてる。
特に最近加盟した『ホウジョウ』は『Poh』と並びアイングラッドで最も危険な人物と言われており、
彼のギルド『神羅』のメンバーも『ラフィン・コフィン』に加盟した。


4: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:36:36.30 ID:PkuSWnIH0


ヒーローズ:団員

上条当麻:言わずと知れた禁書の主人公。童貞、だったが現実世界で五和に無理やり襲われて、今は違う。
しかし、本人は知るはずもなく、童貞だと認識してる。

ここでは両手剣の剣士。武器は現在『バスター・ブレード』
戦闘スタイルは、剣と体術を使い分ける珍しいタイプで、特に『体術』に関しては1速く『完全習得』しており、
それが原因なのか彼だけのユニークスキルもある。
スキル名は『ブレイカー・ザ・インパクト』
相手がプレイヤーならほぼ確実に『防具』を破壊し、モンスターなら『防御無視』のダメージを与える右手のパンチ。
現在、このスキルを持つ者は彼しかおらず、また習得方法も不明のまま。
ヒースクリフ曰く「第25層で私を殴り飛ばした時に既に君は『習得』したのではないか?それなら説明が付く」との事。
ちなみに仲間内や本人はこのスキルの事を『イマジンブレイカー』と呼んでいる。
ここでも不幸は健在。
自分自身は何故自分が、特に理由のない暴力に襲われる、のか真剣に悩んでる 。
しかし、他者からは「おまえの不注意(自業自得)」と言われよく凹む。地味に『料理』と『裁縫』のスキルが高い。
ここでは、カミヤン病や説教はあまり発動してない 。
最近、御坂美琴の事を気になるが、自身は否定してる。どうなる事やら…。キリト対しては、男同士なので普通に仲がいい。
が、よく2人で不幸に巻き込まれる。アスナに対しては何もなく彼の中では『クラス1の優等生』の認識。


土御門元春:科学、魔術両サイドのダブルスパイ兼、シスコンメイド軍曹。非童貞

ここではダガー使い。武器は『コダチ』
戦闘スタイルは、バックステップしながらメインのダガーの他『帯術』やアイテムを駆使するタイプ。
ここではスパイの経験を活かして新聞記者もやってる。偶に冗談を言って場を和ませたり、時に場を占めるムードメーカー 。
だが、時には味方をも騙す。最近では夜な夜な1人で何かをしてる。
何故かここではカミヤンの特性が感染しており、女性に弄られたりラッキースケベに襲われる。『アイングラッドカード四天王』の1人。


浜面仕上:第3の男。3主人公の中で明確に彼女の居るリア充。非童貞

ここではカタナ使い。武器はカタナでも珍しい太刀『スサノオ』(モデルは、るろうに剣心の雪代縁)
戦闘スタイルは、大柄の割に軽業師みたい素早く動き、更にしなやかな剛剣のパワー。
ギルド内最大のHPを誇っており、それに物を言わせて怯まないで相手に突っ込んでいく斬り込み隊長。
ここでは頼れるアニキタイプ。本人曰く「童貞捨てると男は落ち着くんだよ」是非とも爆発してほしい
普段は温和だが、彼女の滝壺に魔の手が及ぶと鬼の様にキレる。


一方通行:第2の主人公、学園都市レベル5の第1位の天才。非童貞

ここではレイピア使い。武器はレイピアの『ウィル・ターナー』
(モデルは、映画パイレーツオブカリビアンに出てくる準主人公で鍛冶屋のウィル・ターナーから)
戦闘スタイルはアイングラッドでは珍しい『カウンター』主体で、最小限の動作で相手を圧倒していく。
しかし、『カウンター』スキル多用の影響でギルド内では1番レベルが低い。
ここでは、突っ込み属性がかなり発達してる。そして戦闘以外のスキルはほぼパーフェクトに近い 。
番外個体と肉体関係がある様だが、付き合ってない模様。しかし、彼女の事に成ると浜面と同レベルの勢いでキレる。
ちなみに本人は嫌がってると口では言ってるが、『アイングラッド』にてかなり人気がある。
何でもその容姿が、『SAO』開始当初に放送されてた『仮面ライダー』主演の俳優に似てるとか。
おかげでシリカなどの年下のプレイヤーには人気者。が、彼女さんはいけ好かないようだ。

5: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:39:18.36 ID:PkuSWnIH0


御坂美琴:超電磁砲の主人公。学園都市レベル5第3位

ここでは片手剣の剣士。武器は『約束の思い出』
(モデルはキングダムシリーズに出てくるキーブレイドの『約束のお守り』と『過ぎ去りし思い出』)
戦闘スタイルは、フラニティーの特性を活かした刀狩や素早い攻撃方法と、ユニークスキルの『ストライ・クレイド』による遠距離攻撃。
ギルド内では1番レベルが高い。
ここでは上条と共同生活なので最初は現実同様テンパったが、今はスルースキルを覚えて日常に差し支えない。
だが現実同様、感情を爆発させやすい。母親同様、かなり酒癖が悪い。
キリトとは険悪だったが、殺し合い手前の『デュエル』の末和解。以後、ライバルと認識してる。
異性としては誰かに気を使ってるのか、本当に気がないのか意識してない。
現在、『ラフィン・コフィン』に拉致されており、行方不明。


佐天涙子:超電磁砲の元気っ子

ここではランス使いの『帯術』使い。武器は『ロッド・ドラゴン』
(モデルは仮面ライダークウガのドラゴンフォームの武器ドラゴンロッド)
戦闘スタイルは、ランスを巧みに使い『帯術』で遠距離攻撃も出来るマルチタイプ。
ここではいつも通りムードメイカーで、最近ではリズベットや番外個体、土御門と共謀していろんな人に悪戯を仕掛ける。
メインターゲットは美琴とアスナ。5層で自身の体を切り裂いたPohを探すと言う目的がある。
土御門をアニキと言って慕ってる。恋心なるのかと言う質問には持ち前のトーク力で逃げる 。
黒髪ロングの美少女だからか『アイングラッド』の中ではアスナに次いで人気が高く、町中でよく写真を取る事を強請られる。
本人も気さくに対応するので、ますます人気が高い。



番外個体:御坂美琴のクローン。何故か一方通行と肉体関係がある。

ここでは片手剣の剣士。武器はバスター・ソード(モデルは特になく、シンプルな剣。上条のバスター・ブレイドと同じシリーズ)
戦闘スタイルは、美琴と相反するずっしりしたパワー型。浜面や上条に近いく、元から知ってる軍隊格闘の知識を混ぜ合わせた独特なスタイル。 が、人によっては『カチコミに来たスケバンの持ってる武器が木刀から剣に変っただけ』と、揶揄される。
何故か一方通行に対する悪意がめっきり減って、歳相応の乙女な反応が多い。だが、下品な口調は健在。
それどころか、だらしなさすぎる行動が多く『ギルドハウス』内を上裸で移動したり、
男もドン引きな下ネタも所構わず言うので、美琴や一方通行から鉄拳制裁をよく喰らう。
美琴と同様に『ラフィン・コフィン』に拉致される。


初春飾利:パンツ要員の花瓶、腹黒

ここではダガー使い。武器はポイズン・ダガーと割とえげつない物。
基本的に戦闘に参加しない。普段は条処理能力を駆使した新聞記者で、何気に美琴や佐天よりも稼ぎまくっている。
何故か尋問能力がずば抜けてる。
この世界だとダイエットの必要性が無いので、甘い物の消費量が現実の倍に増えた。
この世界では現実で佐天にやられてた悪戯を番外個体やリズベット、シリカにもやられるようになる。
が、その代りやり返してたりする。例えば『1日50個』限定のお菓子を買占め、見せびらかしながら食べるとか。


滝壺理后:浜面の彼女の不思議っ子

ここではシミター使い
基本的に戦闘に参加しない。『アイングラッド新聞』の創刊者及び社長。このギルドで1番の稼ぎ頭 。 このギルドで日常雑務は彼女が行う。
怒ると怖い。『カード』に関しては全プレイヤーの中でもトップレベルであり、『アイングラッドのカード四天王』の1人でもある。
浜面とラブラブ。肉体関係あり、惚気ることに抵抗感がない。の為に、少々生々しい事もさらっと言う。

7: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:40:44.81 ID:PkuSWnIH0


キリト:SAO主人公。孤高のソロプレイヤー。『黒の剣士』とは彼の事 。
『ヒーローズ』に属してないが、ほぼ一緒に行動するので同じにみられる。

片手剣の剣士で、武器は『エリュシデータ』
元々『ヒーローズ』やアスナとはとある事があって最近は疎遠ぎみ。
だったが、前述した美琴との『デュエル』にて和解。以後、よく共に行動してる。
戦闘スタイルはずば抜けた反射神経と洞察力による攻守万全なタイプで、
反応速度に関しては『ヒーローズ』のメンバーでは誰も彼を超えることはできない。彼の洞察力は一方通行も認めるほどの物。
レベルも『アイングラッド』にてトップ5に入る。アルゴ曰く『ミコっちゃん以上、ヒースクリフ以下かナ』との事。
初期は『掴み所のない人物』で『ビーター』と言う事もあって、避けられてたが。アスナや『ヒーローズ』面子との絡みにで徐々に歳相応の反応をするようになる。
特にカミジョウとはウマが合うが、彼の不幸体質が伝染して理不尽な事故に巻き込まれやすくなり『不幸だ…』と偶に呟いてしまう。
最近では『カミヤン病に感染した疑いがある』との報告書は土御門と一方通行により発表された。
美琴に対しては『デュエル』以降、『ライバル』として認識しており異性としては認識してなく、むしろ彼女の恋を応援している。
アスナに対しては、自分が孤立しようとしてる時も傍に居てくれたので、不思議な感情を抱いてる。


アルゴ:情報屋のお姉さん()

頬に髭のペイントを描いたプレイヤー。キリトや美琴などをお得意様にする重要な人。
土御門や滝壺、初春とは新聞関連で特に交友がある。何故か学園都市の事情を知ってたりズバズバ言うので、一方通行や土御門を驚かせる。
自身を『オネーサン』と言うが、その容姿からか、番外個体や土御門、佐天などからオモチャの様に弄られる。
『アイングラッドカード四天王』の1人。

8: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:42:45.51 ID:PkuSWnIH0


血盟騎士団:団員


ヒースクリフ:言わずと知れたあの人

片手剣のユニークスキル『神聖剣』の使い手。アイングラッド1のプレイヤー。
普段は表に出ないが、ここぞと言う時に出でるタイプ。
ここでは『真面目にボケる』事が多く。副団長のアスナ意外にも上条にも悩まれる存在。


アスナ:SAOヒロイン。常識人?

かつては『ヒーローズ』に所属してたが、彼女を掛けたゲームに『ヒーローズ』が負けこちらに移籍。
ここでは副団長を務める。原作と違い、ヒースクリフの事は心の底から嫌い。
しかし、部下の団員から絶対的な信頼があり、今では立派にその地位に見合った行動をとってる。
おかげで超が付くほどの有名人になり、最近では美琴達の女子会に出れないのが悩み。
しかも、ここしばらくの『ラフィン・コフィン』の活動により、もっと多忙になっている。
現実では親の引いたレールを何の疑問も無く歩む人生だった。しかも、学園都市や超能力者にあまりよくない印象を持っていた。
しかし、SAOがデスゲームになってからそれらの価値観が崩壊。キリトや美琴達の出会いで『生きる、現実世界で生きて帰る!』と言う目標を元にこの世界を走ってる。
現実へ帰れたら学園都市で本物の美琴達に会う事を夢見てる。ちなみにキリトにも言えるが、上条達に濃く影響された人物の1人であり、今まで喋らなかったかのような崩れた口調や、ツッコミなどもするようになった。
美琴とは最初に『トールバーナ』で逢って以降、何の問題も無く友人になっており。
女子会を通じて『ヒーローズ』の女子とはかなり仲がいい。勿論、美琴の恋は早い段階で分かっており応援してる。
なので、上条ははなから恋愛対象として見ておらず、あまりの鈍さに彼女も彼への鉄拳制裁にたびたび参加してる。
そして、このゲームで最初に『生きる』事を見せてくれたキリトに、特別な感情を抱いてる。



シキシマ・ヤマト・アサヒ・ヤマザクラ※オリキャラ

血盟騎士団の団員で1番隊から4番隊の其々隊長。浜面、土御門を尊敬していて、『ヒーローズ』とはかなり友好的。
かなり酒を飲む。シキシマとヤマトは空軍のパイロット候補生で、アサヒとヤマザクラは航空関連の理系大学生。4人は幼馴染。
この中でヤマトだけ現実で彼女がおり、たびたび弄られる。
彼等の運命は、名前の元ネタの通り。

9: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:45:14.75 ID:PkuSWnIH0


その他、キリトや上条に友好的な人々


シリカ・リズベット

ビーストテイマーの少女とマスターメイスの少女。アスナや美琴達とはかなり仲が良く、しょっちゅう女子会で喋ってる。
シリカは既にキリトにフラグを建設されてる。実はこの2人、『アイングラッドカード四天王』ほどでもないが、カードに関してはかなり強い。


クライン:ギルド『風林火山』のリーダー

キリトがSAO正規版で最初に出会った人物であり、学園都市勢(土御門)と最初に接触した人物。
野武士面とも揶揄される通りの風貌。これでも20代。『アイングラッドカード四天王』の1人で、賭け事と酒には滅法強いが、女運は悪い。
非公認ギルド『リア充駆逐兵団』の団長であり、リア充を見境なしに襲う(主に、浜面や一方通行。別のベクトルで上条やキリト)を襲ってる。


エギル:大男の大人な人。

第50層にて、『ダイシー・カフェ』と言う名の店を営む商人であり、高レベルの大斧使い。
現実で結婚してるからか、大人をやっておりキリトや上条たちのよき理解者であり、時に何かのヒントを出してくれるいい人。
しかし、たまに店で暴れられるのでなら身の種でもあったりする。

10: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:49:46.62 ID:PkuSWnIH0


ラフィン・コフィン:団員


Poh:アイングラッド最強のPKにて当ギルドのヘッド

SAOにて最もPKをしてるプレイヤーで、その名前を出すと場が凍りつくとも言われるぐらい名をはせてる。大型ダガー『友切包丁』は彼の象徴。
「ゲームを愉しみ殺すことはプレイヤーに与えられた権利」との理念から多くのオレンジプレイヤーを洗脳して行った。
尚且つ、3カ国語を話すバイリンガルと、その美貌と独特の声も相まってギルド内にて絶大的なカリスマ性を持つ。
プレイヤーの殺し方も独特の美学を持っており、「イッツ・ショウ・タイム」の言葉を相手に宣言する。
その言葉を聞いて生き残ったのは10もいない。初期に一方通行と接触しているが、互いの利害が合わなかったため、今はほとんど交流がない。


ザザ

ラフィン・コフィンに古くからいる1人で、通称『赤眼のザザ』。
エストニックの使い手で、相手のエストニックを奪いコレクションする趣味がある。
通り名のままに髪と目を赤くカスタマイズしている。言葉を短く切って話す癖がある。
ちなみに『ラフィン・コフィン』の機関紙ともいえる『SAOタイムス』の主筆は彼。


ジョニー・ブラック

ザザと同じく『ラフィン・コフィン』に古くからいる1人で、子供のような行動と容姿とは裏腹に、暗殺者じみた戦法を得意とする。
が、『ガキ』と言われると頭に来るようで、攻撃が短絡的になる。武器は『ポイズン系のダガー』を主に使う。


ロザリア

女ランサー。オレンジギルド『タイタンズハンド』のリーダーだったが、とある事を機にキリトによって牢獄へぶち込まれた。
が、何故か『ラフィン・コフィン』の1員となって彼の目の前に現れる。


ケイタ

かつてキリトが所属していたギルド『月下の黒猫団』のリーダー。死んだと思われてたが、生きていた。
以前の彼は面倒見のいい理想に燃える責任感のある爽やかな青年だった。が、今ではその雰囲気はどこへやら。
ロング丈の黒い革のコートを着た『怨念の亡霊』様な風貌で、周りからは『セフィロス』と呼ばれてる。
武装も、棍からカタナの身の丈以上の長さの斬馬刀『正宗』。

12: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:57:35.24 ID:PkuSWnIH0


カダージュ※オリキャラ

『ラフィン・コフィン』のメンバーとして最初に確認されたのは第25層で、それ以降『ヒーローズ』を襲撃する際には必ずと言っていいほどいる。
特に浜面を執拗に襲う傾向がある。容姿は細身で中性的な顔立ちの銀髪のセミロング。これは現実世界で染めていた色。
上半身裸で行動するのが多く、裸に何か簡易的な防具をつけて現れることが多い。
『露出狂』と双方に思われてるが、本人は理由を頑なに話さない。絹旗最愛を知ってるらしく、拉致してきた滝壺に問いかけた。
武装は土御門と同じ『コダチ』
モデルはFF7アドベントチルドレンに出てくるカダージュ


ホウジョウ ※オリキャラ

元はギルド『神羅』を創設した人物。前線より、後方で指示する致傷タイプ。
「この世界を新たに生きる世界として決意した者達を守り抜く」と言う 理念の元、攻略組をに様々な妨害をしてきたが、第25層以降ぱったりと姿を消す。
再び活発になったのは第55層攻略以降、『ラフィン・コフィン』に合流してから。
それまで中小のギルドを吸収してきて、人員を確実に増やしてきた。
彼の部下は狂信的に彼を崇拝しており、半ばカルト集団の教祖のような存在。そして、『元神羅』の兵は命を惜しいと思わない集団。
容姿は、細目のすらっとした体型で、ねっとりとした口調の人物。
現実では『杉原一世』と言う名の過激派指名手配犯。見た目は20代後半だが、還暦越え。
学園都市や能力者、関係者を恨みのごとく嫌ってる。武装は『アロウズ』と言う弓矢。

モデルはFF7の宝条にゲット・バッカーズの赤羽さんを足して割る4の感じ。


ユフィ※オリキャラ

『神羅』にて、幹部の立ち位置にいた女プレイヤー。動きが素早く、まさに白井黒子がSAOにいたらと言うタイプ。
武装は『ウータイ』と言う必ず何かしらの状態異常を起こすブーメラン。特に『ベイン』というスキルはすべての状態異常を起こす。
しかし、必ず状態異常を起こすが、ダメージ量は少ない。
戦闘スタイルは、主に空中戦。『ウィンダム・スーツ』と言うジョークアイテムのような物を使い、風に乗ってグライドしながら素早く移動し隙を作る。
更に『ウータイ』の効果である『振ると飛び散る赤い液体』 で相手の目を塞ぎ、隙を見て相手を攻撃して状態異常にさせる。
勿論、空中戦でなくとも手ごわいが、対策さえすれば攻略可能。
容姿は、白井黒子の髪を黒髪しただけであとは関西弁を喋るだけ。歳は3つ上。体型は変わらない。
学園都市や能力者を生理的に嫌悪しており、『ヒーローズ』の御坂美琴は見ただけで殺意が湧くほど嫌ってる。
原因は両親と学校の授業で徹底的に反学園都市の思想を教え込まれ、更に現実世界で心酔している彼女の先輩が美琴に瓜二つだから。
他にも原因がある模様。アスナ同様、親の引いたレールの上を生きていたが、デスゲームにより崩壊。
この世界で生きようとしてたところ、ホウジョウの演説に惚れ込み『神羅』に加入。以後、ホウジョウを崇拝している。

名前の由来はFF7のユフィ。

13: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:58:27.65 ID:PkuSWnIH0


【現実・学園都市】

化学が周りより2,30年発展しており。超能力をまじめに研究してる
独立を保った都市だったがとある事により、日本国の1地方都市と同等の扱いに変化していく。
現在では、ゲートが増えセキュリティーが外部と同等になってる。
更に、東アジア地域の紛争が激化し、中国、朝鮮系の密入国の移民が大量に流入し治安が悪化してる。
能力者の無能力者への実力行使が条例で禁止され、無能力者(この場合、外部からの流入民も含む)への憎悪が高まってる。
ここ最近、人が変わったかのような人が増え、謎の事案が増えてる。あれ、あんま変わって無くね?



麦野沈利:学園都市レベル5の第4位

アイテムリーダー。仲間2人を連れていかれ、助けるために奔走してる。
ここ最近では、京都に現れた自分と同じ能力を扱う少女を調べてる。
その過程において魔術側の人物との交流が増え少しではあるが知識が増え始める。
しかし、その力には懐疑的。ここ最近は保護者的な立ち位置が多い。


禁書目録(インデックス):禁書のヒロインの1人。

言わずと知れた大食いシスター。『十字教』の『必要悪の教会』に所属。
上条当麻の帰りを待ちながら『学園都市」に居る。
最近は交流が広まり、絹旗や結標に服を選んでもらってる。
現れた謎の集団の『魔術』などの能力を気にしており、
自身の持つ魔術書に乗ってない物も持ち前の知識でカバーする。


白井黒子:超電磁砲のヒロイン?変態淑女

御坂美琴の後輩で初春や佐天と同い年。彼女らを取り戻すために奔走。
ここ最近は麦野たちと行動しており、あまり学校に行ってない。
『風紀委員』の権限低下で若干やさぐれてる。それでも自身の正義は曲げてない。


絹旗最愛:暗部組織『アイテム』のアイドル!!

レベル4の『窒素装甲』の能力者。『暗闇の五月計画』の被験者の1人で『置き去り』でもある。
『超~』という口癖のC級映画好きの少女である。が、本人は認めてないが弄りやすいタイプである。
最近では白井黒子と行動する。しかし、彼女の知らない所で、肉親の話題が出てきている。


海原光貴:アステカの魔術師。及びミサコンストーカー

『グループ』所属の工作員だが『アイテム』同様2人欠員してるため麦野達と共に行動してる。
『魔術』と『科学』の仲介役になる事もしばしば。
謎の集団の技術がかなり気になり、真相を究明しようと奔走。
しかし、若干答えが出来てるらしく、その意見は麦野や禁書も納得している。
最近は、女性に囲まれ、若干ハーレムモード。

14: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 19:59:27.96 ID:PkuSWnIH0


謎の集団:※オリキャラ軍


ルーマニアや京都に現れた謎の集団。『科学』『魔術』両方の力を行使する。
しかしそれらは変質してるらしく、双方の者達からは懐疑的に見られる。
基本的に誰かに成りすまし、顔に護符を張り潜伏してる。
多くが学園都市にいると思われ、水面下で行動してる模様。
彼等の言動で『この時代』の者ではない可能性がある。
『賢者の石』を用いた魔術を展開する。
『ヘブライ教』とのつながりが指摘されてるが、『魔女』によって否定されてる。



リノア:最初の人物。

京都にて最小に行動を起こした人物。しかし、それまでは京都に修学旅行に来た女子中学生だった。
普段はアステカ式の護符で女子大生等に扮する。
能力は『原子崩し』と『血文字を用いた術式』。
しかし、麦野や海原には懐疑的にみられる。
上司の事は敬愛してるが、振り回される事が多い。
学園都市での行動後、麦野達に拘束される。

モデルはFF8のヒロイン、リノア


サイファー:ルーマニアより参戦、ドSの変態

普段は『とある高校』の教師、災誤に扮してる。
性格は『イラつく爽やか青年』のまんま。
学校や日常では評判はイイが、その裏で気に入った少女を自宅へ連れ込み壁と一体化させて楽しむ。
能力は『何かを融解させる』の様な感じだが、具体的には不明。
アルティミシアを逃す為、自爆し、命を絶った。
モデルはFF8のサイファー


オダイン:ルーマニアより参戦、変態其の2

誰に扮してるか不明だが、発言を見ると女中学生の模様。しかし、本来の性別は男。
鼻から出すような声で、仲間内からも不評。
モデルはFF8のオダイン博士


アルティミシア:このSSのラスボス。見た目はカワイイ

とある少女に扮した『魔女』。その性格は天真爛漫。
魔術の知識はインデックス並であり能力のほとんどを『賢者の石(鬼灯石)』を用いて行使する。
それ以外は『踊り』を用いた魔術を行使する。
最近、なぜかアイドルデビューした。

15: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 20:01:49.37 ID:PkuSWnIH0


ここまでの流れ。

SAO正規版、販売。学園都市でも『能力者対応版』としてナーヴギアをSAO同梱で限定50個販売。
土御門、佐天、初春、浜面、滝壺が購入。上条は友人の青ピに譲ってもらう。
13:00サービススタート。
この時、アーガスの依頼により、御坂美琴と一方通行、番外個体もプレイ開始する。



同日18:00.茅場晶彦がデスゲーム宣言。約1万人のプレイヤーが閉じ込められる。この時、土御門がクラインと遭遇する。



同時刻、学園都市内にても騒ぎになる。
が、この件に関しては手を出すなと上層部からきつく指示され、また強硬な手段に出そうな者には暗部組織により直接警告される。
この時、白井黒子と麦野沈利が出会う。



1ヶ月後、第1層迷宮区の攻略。この時、キリト、アスナ、アルゴ、エギル、シンカー、キバオウと出会う。
しかし、キリトは他のβプレイヤーを守るため『ビーター』と名乗り孤立。他のメンバーとは交流を深めていく。
が、直後、第2層の『体術』習得ポイントにてキリトと遭遇。何やかんやで交流を深める。
この時、アルゴに上条達が学園都市の人間だとばれる。しかし、これと言った対立は無かった。



2か月後、第5層にて、美琴とキリトの『片手剣』の代替を探す。
この時、伝説の剣『白金の剣』を掛けて大木『ヨラバタイ樹』を登る競争をし、美琴が勝利。『白金の剣』を手に入れる。
この時、木の根元で待っていた上条、浜面、佐天、アスナをPoh、ザザ、ジョニー・ブラックの『ラフィン・コフィン』が急襲する。
奇襲でもあったため、最初は劣勢だったが『ヨラバタイ樹』から降りてきたキリトと美琴の助けもあり、
何とか撃退。翌日の攻略会議にて上条はヒースクリフと遭遇する。その後、エリアボスを無事倒す。
この時、上条やキリト達は酒の味を覚える。土御門が佐天にフラグを立てる。

16: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 20:04:02.11 ID:PkuSWnIH0

4か月後、学園都市にて白井と絹旗、麦野に木山が京都へ新品の『ナーヴギア』を受け取るために出向くことに。
なおこの日、会員制バーにて働く半蔵が郭と肉体関係があることが発覚。
翌日、上記4人が新横浜より新幹線で出発。この時、車内にて現在の学園都市の弱腰について木山から聞く。
京都到着、白井、絹旗。麦野、木山の2組に分かれて行動開始。木山、麦野はとあるホテルにてレクトの須郷から『ナーヴギア』を貰い受ける。
絹旗、黒子は国立大学にて工作後、親切な学生に次の目的地へ送ってもらってる途中、公安警察に捕まりかかる。
その後、潜伏してた学校にて絹旗は、浜面と滝壺にそっくりな学生と遭遇する。
続いて、四条大宮にて黒子は美琴、佐天、初春のそっくりな学生と遭遇する。
レクト京都支社(旧アーガス)に潜入した麦野と木山。この時、麦野は木山が茅場晶彦と関係があったことを知る。
その後、車に乗ろうとしたところ公安に拘束されそうになるが、麦野が2名殺害し逃走する。
この時、遅れてきた海原、結標の助けによって公安を撒く。
しかし、この2名の捜査員を殺害したことにより、より強固な捜査態勢になり、ついには陸軍まで投入される。
麦野達は学園都市の非難設備『カーゴ』へ向かう。
『カーゴ』直前で足止め喰らっていた絹旗と白井、謎の勢力の介入により何とか非難設備に逃げ込み京都を脱出。



再びSAO第19層。既に彼等はギルドを結成済み。
名前は『ヒーローズ』でメンバーは上条、美琴、佐天、土御門、浜面、アスナ、滝壺、初春。
この時、とある『クエスト』のクリアした結果、『ギルドハウス』をタダ同然で手に入れる。
ちなみに、この層から『スキル』を応用した『野球』が流行り始める。



学園都市、事件発生半年後。この時、学園都市は自治権の多くを取り上げられ、外部と同化させられてる。
その為、外部流入民の犯罪が多発している。
後にこの1連の学園都市の弱腰を住民は『学園都市にもギュンター・シャボウスキーが居たんだ』と皮肉を込めて語った。
その頃、内乱中の中国国立博物館にて様々な宗教に絡む重要な石、『賢者の石』が京都に現れた少女に盗まれる。
少女はシルクロード方面に逃走。この時、上条さんは五和に逆レイプされてた事が発覚。神裂さん、マジ切れ。

17: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 20:06:10.99 ID:PkuSWnIH0

第25層。SAOでも珍しい海がある『フィッシャーマンズ・ホライズン』。
この層から売られ始めた『カード』で遊びながら回ってると、美琴達が襲われてるとの情報が入る。
そして救援に行くと、ビーストテイマーの少女『シリカ』に出会う。
襲ってきた人々曰く、『美琴のそっくりサンとガラの悪い白いモヤシ』がシリカを誑かしてる雑誌が売られてるの事。
その後、この2人をシリカに呼び出してもらう。その正体は一方通行と番外個体だった。
キリトが立会人で2人のギルド加入を掛けた『デュエル』をする。『デュエル』は浜面と土御門によって勝ち、2人の加入が決まる。
この時、キリトは『月下の黒猫団』に加入しており、アスナや美琴の癇に障る。
翌日、キリト、上条、浜面と土御門、佐天は第25層の南方を探索。残りのメンバーは街中を探索。
この時、リズベットと出会う。南方探索中のキリト達、岬の先にて『フィールドボス』との戦闘、それに快勝する。
その後、町中にてアスナや一方通行達も『フィールドボス』に遭遇、快勝するかに思えたが横やりが入る。『血盟騎士団』である。
キリト達はアスナ達の下へ向かうが、途中『ラフィン・コフィン』に襲われる。
同じころ、美琴やアスナたちは『血盟騎士団』団長ヒースクリフからアスナを掛けた『デュエル』を仕掛けられる。
どうにか『ラフィン・コフィン』を撒いた上条たちは美琴達の元へ向かう、たどり着くとそこで見たのは敗戦してアスナを取られた美琴達だった。

後日、第25層迷宮区前にて『血盟騎士団』やアスナと再会。
この時、ヒースクリフは上条に顔面パンチをくらい防具を全て破壊される。その為、『フロアボス』戦を離脱。
なお、前日深夜、キリトにも顔面パンチ喰らってる。
、第25層フロアボス『マザー・ザ・レギオン』との戦闘。大規模な犠牲も出しながらも、何とか勝つ。
が、この時、キリトは自身の所属するギルドメンバーが死亡した事に気が付く。
急いで現場に急行すると、そこでは『ラフィン・コフィン』の手によってお互いに殺しあわせられてるササマルとサチの姿。
しかし、目の前でササマルをジョニー・ブラックに殺される。そして、殺意のままに暴れるがあと1歩でサチを助けられず殺されてしまう。
この後、キリトは再度『孤立』を決意する。



事件発生後、9か月立った学園都市。治安の悪化傾向ある学園都市だが、遠く離れたルーマニアで事件が起きる。
とある村の住民全員が死亡、または失踪してしまった。原因は京都に現れた少女が、何らかの魔術を行使し同胞を召還たため。
その中での中心人物は魔女『アルティミシア』という。そんな事も知らない学園都市の化学側の麦野達。
SAO関連等、手詰まり感が漂っていたが、そこで魔術側の『禁書目録』と初めて関わる。
彼女等による説明により、中国にて盗まれた石は『魔術側』でも重要な物であり、
更にルーマニアで消息を絶った住人の中に『魔術側』でも重要な人物『魔女』がいると。
その頃、既に『魔女の一団』は学園都市に潜入してた。



その頃、SAOでは束の間の休息。と、そこで消息不明だったキリトを見つける。
『ヒーローズ』は彼の手当てをし、回復を祈った。彼が目を覚め喜ぶが、それもつかの間。
彼があからさまに体調異変の症状を出す、しかし彼はギルドハウスを出ようとする。
それを止めようとした滝壺を突き飛ばし、浜面の怒りを買うが、まさか彼を刺す。
その後、彼と殺し合い寸前の戦闘になるが、『ヒーローズ』は敗北する。その後、美琴を中心に彼に対して嫌悪感が広がる。

18: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 20:07:49.19 ID:PkuSWnIH0

SAO事件発生10カ月後、学園都市。SAOの情報が無い麦野達は『魔女』の情報を集めてた。
そんな中、学園都市の入管施設が不法移民によって占拠される。解決はしたが、学園都市の兵器がローテク兵器に敗れる事態が発覚。
その後、麦野達はとあるホテルにてランチを食べてたが、そこで『魔女』の一行と遭遇。
戦闘になる。武力派の『リノア』とは麦野が、『魔術派』の『アルティミシア』とは禁書目録が。
其々、僅差で麦野と禁書目録が勝った。



SAO第50層。エリアボス討伐後、そのドロップアイテムを巡って美琴とキリトで激しく対立。
ヒースクリフの提案で『デュエル』で決めることに。頭を抱える上条、アスナの元に謎のNPCの情報が入る。
各々討伐しようと戦闘に入る。だが、そのNPC?は『ヒーローズ』の面々の現実の友人たちと思われる。
この後、これに関しては語られない。



数日後、キリト、美琴のチームの『デュエル』。
様々な戦いを経て、キリトチームが勝利。戦利品『エリュシデータ』はキリトの元へ。
この勝負により、美琴とキリトは和解へ。しかし数週間後、『ラフィン・コフィン』が攻略組へ宣戦布告。



学園都市。事件発生11か月後。『とある高校』に潜入してた魔女の手下『サイファー』が『とある高校』にて実験開始。
その時、麦野、白井、ステイルはSAOへ潜入する。実験を嗅ぎ付けた禁書目録たちが『魔女』の実験を阻止しようと『とある高校』へ潜入。
様々な『ヘブライ魔術』を目の当たりにしても必死に妨害。その結果、『サイファー』を殺害、『リノア』を捕縛。と言う結果になる。
魔女『アルティミシア』は本格的に『科学・魔術側』に武力を含むあらゆる方法の解決を決意。



SAO事件発生後、1年3ヶ月後。『ラフィン・コフィン』が本格的に攻略組へ宣戦布告。この時『ヒーローズ』の1部の面々へ奇襲。
その結果、御坂美琴、番外個体、滝壺理后が拉致される。その時、白井黒子に瓜二つの少女『ユフィ』が目撃される。
そして、『カダージュ』が滝壺理后に『絹旗最愛』について『自分の兄妹か』と問われる。

19: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/06(日) 20:15:02.93 ID:PkuSWnIH0
今回はここまで。

以前、『あらすじを…」と言う意見がありまして、
それと『カダージュ』や『ユフィ』の関連性に無理がないか、前の話を読み返してあらすじを書いてみました。


その結果、話が全然進みませんでした。ごめんなさい・・・


で、SAOⅡ始まりましたね!自分はアスナとキリトの皇居デートが羨ましくて拳が辛いです。
やっぱり、顛末を知ってるとは言え、キャラクターが動いて話してるのは感動しますね!!

このSSもSAO1期の時に書き始めたんだよな~…何してんだ自分…

ともあれ、これからもSAO、とある。共に楽しみです!!


関係ないですが、美琴さんが電気から炎に属性チェンジしましたね。
私は幼稚園であれの劇をやったのを思い出しました…


ではまた!

25: ◆3LA52.EM5g 2014/07/08(火) 19:06:22.24 ID:wxVOaQALO
「オティヌス!!ここって──」

「ああ、間違いなく〈暗黒の位相〉。私が世界を滅ぼした後にできた位相だ」

 信じたく無かった。
 できれば嘘であって欲しかった。
 しかし足元の少女はこんな時に嘘をつくような性格ではないことを上条は知っていたし、
 何より、

 その顔は苦痛に歪んでいた。

「……ッ。どういうことだ!?まさかまた誰かが『主神の槍』(グングニル)を──」

「それは無いだろう…もし完全な『主神の槍』を使えば魔神としての殆どの力を失った私が無事でいられるはずが無い。もし人間用にカスタムした物を使おうとしてもそれには魔道書図書館が必要だ。彼女にそんな素振りは一切無かったしな」

「じゃあ誰が一体こんなことを!!」


「──〈ソラリス〉さ」

39: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:33:33.43 ID:1+0Zy1nO0
『ラフィン・コフィン』のアジト・カダージュの部屋


銀髪の少年の言葉に耳を疑う。


カダージュ「あってるよな…あれ、違った?」


目の前にいるのは『ラフィン・コフィン』でも古株の1人、『カダージュ』。
『ダガー』でも珍しい『コダチ』系統の使い手で、同じく『コダチ』の使い手の土御門と比較される。しかし


滝壺(何故か、はまづらしか襲わない…)

カダージュ「ねえ、どうなんだよ?」


覗き込むように滝壺の目を見るカダージュ。
彼の今の服装はズボンだけの上半身裸で、特徴的な銀髪も先ほど滝壺に顔を見せた時にあげた前髪をヘアゴムで結んでる。
いかにも寝る直前の思春期の男子で、彼女に危害を加える気配はない。
後、彼女が確認できるのはギルドを離脱され、交友関係がすべて破棄されてる事だ。
この状況の確認できない今、下手な事を言えばどうなるか?とにかく、時間を稼ぐように答えることにする


滝壺「…兄弟がいるのは初めて聞いたよ」

カダージュ「知ってるのか?」

滝壺「うん。…けど、さいあいに兄妹いるのは知らなかった」


ここはあえて『きぬはた』の名前で呼ばない。


カダージュ「…事実か?」

滝壺「事実も何も、あなたのさっきの発言が本当かどうかも解らない。嘘かどうかも」

カダージュ「…」


それもそうだ。さっきの言葉、仮にこの男が絹旗と知り合いなら証拠を出してほしい。
顔が似てるとか、そんな抽象的な言葉でなくちゃんとしたデータを。
しかし、ここはSAO。現実世界のデータなんぞ手に入るはずがない。


カダージュ「…あいつと同じ事を、同じような声で言いやがる」

滝壺「?」


彼がボソッと言った言葉を、彼女は聞き取る事は出来なかった。
が、彼の表情が落胆していく様子ははっきりとわかった。
数分間、うなだれたように無言で座ってると


カダージュ「!?」


何かに反応する。これは全プレイヤーにある事で


滝壺「『メッセ』?」

カダージュ「あぁ…」


のこと。『メッセ』メッセージの略で、メールのような物だ。そして、このタイミングだと


滝壺「何か会議があるの?それとも、侵入者?」

カダージュ「前者だ。…侵入者も何も、この場所は見つからないよ。仮に解っても手段がない」


その言葉を残すと、彼は部屋を後にする。


滝壺「…はまづら」

40: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:35:07.71 ID:1+0Zy1nO0


廊下


カダージュ「…」

「あら、現実世界のお友達と姿が似てると言う女を持って帰った。そないな事と聞いたから来てみたら、振られたん?」


自分達と同じにされてイラつくイントネーションの言葉の女


ユフィ「図星やったか?」


彼女が声かけてくる。


カダージュ「…大阪女の気品高い言葉はキッショイわ」


問いに対して、感情論で返す彼も下品であるが…


ユフィ「京男は…ホンマに、下品やなァ!!!」


この少女には通じる様だ。そして、その答えは


カダージュ「ッいきなりかよ!!超下品だな!!」


彼女の行動で表される。
唐突に『ウータイ』で襲ってくるユフィ、スキルも何も使ってない物だが、彼女の武器の効力を知っているのなら当然防ぐ。
赤黒い液体がカダージュを襲う。


「やめないか」


唐突に入る落着いたネチッコイ声。


ホウジョウ「これから演説があるのだ。問題は起こしてほしくない」

ザザ「だとさ」


2人の衝突に間に入ったのはホウジョウとザザ、そして


Poh「…」


コイツを含む3人だ。


41: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:36:01.98 ID:1+0Zy1nO0


カダージュ「ヘッド!?」

ユフィ「ホウジョウ様!!?」

ホウジョウ「若さゆえの衝突は私は歓迎するが、今はすべきではない。そうだろ?ユフィ」

ユフィ「…はい。申し訳ございません」

ホウジョウ「カダージュ君も、ユフィから仕掛けたようだが、私の顔に免じて許してくれないか?」

カダージュ「…解りました」

ザザ「そうだ、ユフィ。俺と、変わって、くれないか?どうも、人前に、出るのは、苦手だ」

ユフィ「…ええ」

Poh「そろそろ時間だ。急ぐぞ」

ホウジョウ「おっと、そうでしたね」


42: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:37:54.39 ID:1+0Zy1nO0


カダージュ「…」

ザザ「気にするな、俺も、嫌いだ。そうだろ、ロザリア、セフィロス」

「あら~バレチャッタ」

「気が付くだろ」


柱の陰から出てくる2人。
ロザリアとセフィロス事、ケイタだ


ザザ「近くに、居たのなら。せめて、止めて、欲しい」

ロザリア「いやだねぇ。私のレベルでその2人を止めるのかい?」

ケイタ「それに似た物同士の戦い。興味があったから…」

カダージュ「似た者同士だと!?」

ザザ「それは、有名」

ケイタ「多分みんな知ってんぞ?」


カダージュ「フザケンナよ!
あのアマは今まで親の言う通りにしか生きて来なくて、この世界で挫折してグレタお嬢様だろ!?俺のどこが超似てるんだよ!?」


ロザリア「そのまんま」


得意げな表情でキセルに火をつける彼女。
しかし、隣のケイタは煙が迷惑そうな表情だ。


43: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:39:19.70 ID:1+0Zy1nO0


ロザリア「親の言う通りに生きてきた。君だってそうでしょ?」

カダージュ「いい加減にしろよ!?誰があんな超クズ親――」

ザザ「ロザリア、その辺で」


火に油を注いだの如く、反論するカダージュ。
ザザも止めようとするが


ロザリア「また――」


彼女の次に言葉で、状況は一変する。


ロザリア「『超』って言った…」

カダージュ「!?」

ザザ「はぁ?…って、ザザ!?」


突然、彼女の言葉を聞いたカダージュが小刻みに震えだす。
その表情も、先ほぼまでの勢いは何処に行ったのか、まるで怯えている子犬のような表情。


ケイタ「…本当だった」

ザザ「これは、まさか!?」


ロザリア「あら、医学系に詳しいザザさんも解ったあ?
そうだよ、特定のワード、アクションで怯える仕草。児童虐待受けてた子供の多くに見られる特徴ね」


ケイタ「児童…虐待…」

カダージュ「かっ…ごッ…ごめ…」


衝撃だった。
感情の起伏が激しい人物だとケイタは思っていたが、彼がここまで怯えるには初めて見た。


ザザ「…いくらなんでも、やり過ぎだ。現実の事が、タブーの『アイングラッド』なんだ。今すぐヤメロ。…カダージュ、部屋に戻って、休め」

カダージュ「…超、ありがとうございます」

ロザリア「あ、また――!」


彼女がまたカダージュの言葉で上げ足を取ろうとすると


ケイタ「次言えばその喉切り裂く…」

ザザ「セフィロス…」


ケイタがロザリアの喉元へ『正宗』を寄せる。
それは、彼女が牢獄へぶち込まれる前に『とある黒の剣士』にやられたのと同じように


ロザリア「…悪かったよ。カダージュ、気分落着けるなら『アイスドリンク』飲め。落ち着くわよ」

カダージュ「ち…ありがとうな」

ロザリア「さっきの言葉は2度と言わないわよ」


その言葉を聞くと、最小限の表情で安心した顔をして、彼は自身の部屋に戻って行った。


44: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:40:26.22 ID:1+0Zy1nO0


ロザリア「…やり過ぎたね」

ケイタ「当たり前だろ。ジョニーさんに聞いたことを試して…」

ザザ「おい、マテ!どう言う事だ?」


沈黙。それもそうだ、自身は知らなかったのに、


ケイタ「ジョニーさんが言ってたんですよ『アイツの【超】って言葉の癖を指摘すると』って。それにロザリアさんが」

ロザリア「引っかかっただけよ。それだけ…」


だそうだ。しかし、何故引っかかったのか


ザザ「…気になる。なぜ、その言葉に、引っかかった?それだけで」

ロザリア「現実の仕事の癖よ。それだけさ」

ザザ「…それは、聞いてほしい、サインか?」

ケイタ「この人の場合、聞いてほしいんすよ。…だから結婚できない――」

ロザリア「何か言ったか!アァ!?」


何かを言おうとしたケイタの喉元に今度はロザリアのランスが来る。
これが世が世ならセクハラになるのだろうか?それともツンデレか?


45: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:42:26.30 ID:1+0Zy1nO0


ザザ「…なんとなく、解った。ロザリア、お前は、児童関連の、仕事に、就いてた、のだろう?現実で」

ロザリア「御明察。流石、医療系に総合的に詳しいザザさんだ事。家が、医者かねぇ?」


ケイタの喉元に向けたランスを下す。そして話し始める


ロザリア「ま、当たりだよ。…最低な場所だったがな」

ケイタ「最低?」

ロザリア「私の働いてた施設はな。学園都市と繋がりが深くてよ、よく子供を提供してたよ。お金が入るからね」

ザザ「聞いたこと、あるな。育児放棄、された児童を、学園都市へ、優先的に、送ってると。しかも、自治体に、よっては」

ロザリア「交付金が出る。アイツの妹とかもそれなんだろうね。…私の職場もそうだった」

ケイタ「つまり」


ロザリア「そのまんまだよ。…虐待されてた子を優先的に学園都市に入学させてた。
お金がもらえるからね。慈善事業とはいえ、孤児を養うのにはお金がかかるのよ。だから」


ザザ「育てるのに、リスクが伴う、虐待された、子供を、学園都市に、差し出した。そう言う、事、か…まるで」


ロザリア「奴隷商売よ。…だけど、1年もかからないで慣れた。だって、文句言ってたら仕事できないし、お給料ももらえないからね。私は考えることを放棄したよ…」


ケイタ「だけど、なんでそれを――」


ロザリア「この世界に来て考える余裕が出来たのよ。元々、ネットゲームはやってたし。
それに、オレンジになったのはこの世界で私が生きやすいから、それでやっただけ。生きるために。
…紆余曲折あって、このギルドに参加したけど、カダージュは思い出させるのよ。現実で見た子供たちの事を。
…だから、私は戻りたくない。奴隷商売の片棒を担ぎたくないんだよ」


絞り出すように言う彼女。その言葉のもつ感情は、彼女の声を聴いた者ならば解る。


ケイタ「…お前も、現実世界に戻るのを躊躇う1人か」

ザザ「あれ、お前、って?」

ケイタ「…俺は戻りたい。戻って、罪を償いたい。…でも、あと1つ罪を重ねてから」

ロザリア「あの『黒の剣士』…キリトとやらを倒すんでしょ?」

ケイタ「ッツ!!」


唇を噛みしめる。その表情は、憎悪に一瞬で染まる。しかし、


ロザリア「けど、あなたのその感情は簡単に言えば『逆上』ね」


彼女の言葉で一気に変わる。図星か?そうだ。しかし、彼女の言葉は続く。よく回る口だ。


ロザリア「いえ、『嫉妬』ね。男のそれほど醜いものは――」


そんな彼女の口が止まる。それは口前にカタナの『正宗』が彼女の目の前に来たから


ケイタ「…その口の動きが滑らかにぬるぬる動くとは、流石SAOとナーヴギアだ。だが、俺はぬるぬる動くのが嫌いでな。…消そうか?」

ロザリア「やるかい?」


ここまでで解るが、彼等は1枚岩でない。しかも、『旧神羅』系とはかなり溝がある。ザザには頭の痛いネタだ。


46: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:46:22.92 ID:1+0Zy1nO0


ロザリア「つーかさ、なんで『攻略組の性悪女』を拉致ってきたの?どう見ても邪魔か、男共のオモチャか――」

ザザ「ホウジョウの、肝いりだ。最初は、俺も、解らなかった、が――」


メニューをいじり、とある画像を2つ表示させる。それは、アバターの耳の画像で


ケイタ「…この髪、ミコトとワーストの物か?」

ザザ「セイカイ」

ロザリア「あら、ちゃんと男の子してるのね。女の子の髪を覚えてるなんて」

ケイタ「…で、この画像が何か?」


ロザリアの言葉を無視して、ザザに聞く。
一方、無視された彼女は、つまらなそうな顔になる


ザザ「…アバターの、顔が、現実と、同じリアルなのは、知ってると、思う。耳も、現実で、ピアス、してたら、その穴や、怪我の、痕も――」


彼の言葉に2人は頷く。SAOにログイン時、『ナーヴギア』で顔をスキャンされてたのは、現時点で生き残る者すべてが知っている。
そして、顔の傷もくっきり残ってたりする。
例えば、浜面の耳には、麦野と対峙した時に出来た傷跡が生々しく再現されてる。つまり、


ザザ「基本的には、『アインクラッド』に、居る、プレイヤー、には、同じ、形の、者、は、居ない」


ケイタ「…聞いたことあるぞ。確か、耳紋だっけ?」

ロザリア「あれよね。指紋や瞳孔と同じで、同じ形の物は無く。仮に同じなら、二卵性双子か…」

ザザ「同一の、DNAや、遺伝子、を持つ、か…」


こういいながら、彼は2つの画像を重ねあわせる。するとその画像はぴったりと、重なる。
その様子にロザリアとケイタは「おぉ…」と声を漏らす。


ザザ「ホウジョウの、事は、気に入らないが、これは、面白いだろ?」

ケイタ「これって!?」

ロザリア「双子?…いや、歳が離れすぎでしょ!?」

ザザ「だから、あれだよ。…噂に、有った、物。そう。…クローン」




47: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:47:29.71 ID:1+0Zy1nO0


カダージュ「ハァ…ハァ…」

滝壺「…おちついた?」

カダージュ「黙れ!!」


部屋に戻るなり物に激しく当たり始めて、鼻息の粗い彼を心配する滝壺。
この状況で余裕があるあたり、流石暗部だと言えるだろう。
しかし、縛られてる身。安全とは言えない。


カダージュ「おィ!!さっきの外で話してた事、聞き耳立ててないよなぁ!?」

滝壺「大丈夫。聞いてない」


勿論、嘘だ。しかし、これは彼の気に触れない為ではない


窓の外から、何やら演説のような声と、人々の歓声が聞こえて来る。


滝壺「…なに?」

カダージュ「ホウジョウの演説が始まったんだよ。自分に酔ってて気持ちわる奴のな」


たしかに、演説には『僕らが目指した理想の世界』などの、自分に酔った言葉が聞こえて来る。
しかし、彼にはこの演説に興味がないみたいだ。ここは1つでも情報を聞き出したい。


滝壺「…ねえ」

カダージュ「ん?」

滝壺「よかったら、あなたとさいあいの関係を教えて。そして、あなた自身の事を」


ダメ元だ。教えてくれるはずがない。そう思っていた。が


カダージュ「…暇つぶしだ。いいよ」


あっさりOKが出た。


48: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:50:03.30 ID:1+0Zy1nO0


ラフィン・コフィン・アジト・とある場所


「…ん」


ゆっくりと美琴の意識が回復する。
彼女の視線に入って来るのは、白い天井、白い壁、白い床。あまりに白すぎて眼の奥が居たくなるような感じだ。
気のせいだが。扉らしきものは見当たらない。のそりと起き上がると、自身のアバターを確認する。
どこも異常は無く、ご丁寧にも『約束の思い出』が彼女の隣にあり、HPも回復してる。


御坂(なんなの…)


疑問に思いながらも剣を腰に掛け、歩き始める。
ギルド所属やフレンド関係も全て消されており、位置を確認できない。確認できたのは


御坂(この空間の大きさは、体育館位。おそらく、天井への高さもそれ位。…これだけか)


との事。


御坂(壁を叩いても《破壊不能》と出る。『転移結晶』が必要なのか?)


この部屋の脱出方法を模索してると


「お姉ちゃん?」


後ろから声。幼い。


49: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:51:55.77 ID:1+0Zy1nO0


御坂「!?」


振り返る。そこには


「大丈夫だよ。ここは安全だから」


声の通り、子供だ。彼女よりも若い、純粋な子供。
しかも1人ではない。4人。


御坂(なんで、こんな幼い子供が?…そうじゃない

御坂「攫われたの?ねえ、もしよかっらたお姉さんに『マッピング・データ』を――」

「お姉さんも悪者なの?」


御坂「は?」


彼女の率直な感想は、何を言ってるんだ。これだけだ。
自分達は、普段の行動はあれだが『悪人』と言われるまでの事はやっていない。


御坂「何言って――」


「だって、先生言ってた。」

「お姉ちゃんたちは、僕たちを悪いパパ、ママの元へ連れてっちゃう悪い人だって」

「ホウジョウ先生言ってた」

「僕のパパ、ママは僕の事が嫌いで僕の事殴る、悪い人だって」


頭が点になる。そして様々な可能性を考える。そう


50: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:52:48.32 ID:1+0Zy1nO0


滝壺「あなたみたいな子がここには多いと…」

カダージュ「そうだよ…」


彼の話を聞く滝壺。しかし、まだ序盤だ。


カダージュ「惨めだろ?この地獄の城よりも、現実の方が地獄だなんて」

滝壺「そうかもね」

カダージュ「俺が生かされてるのは、親の生活保護や児童手当とかの金の為で。俺が居れば親は楽できる。…漫画みたいだろ?」

滝壺「そうだね」

カダージュ「ビビったよ。…他にも、俺みたいな奴。しかも、俺から見ても子供だぜ?…笑えるよ…」


掠れた笑い声。自虐にも程がある。今までの彼の人生を自身で笑うように。しかし


滝壺「…でも。どこに行っても地獄はあるよ」


彼女の言葉で空気は変わる


51: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:53:30.56 ID:1+0Zy1nO0


カダージュ「どう言う事だよ!!?」

滝壺「そのまんま。どこに行ったって、地獄や闇はある。それだけだ、ッツ!?」


彼女の言葉を力でふさぐ。右手だ。


カダージュ「フザケンナ!!そんなの知らねえよ!!お前が言ってるのは、学園都市だろ!?」

滝壺「そうだよ」

カダージュ「そんな外国の事情なんざ、知らねえよ!!」


勢いよく彼女の胸倉を掴む。


カダージュ「見てろよ…」


52: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/13(日) 20:54:40.68 ID:1+0Zy1nO0


第25層・フィッシャーマンズ・ホライズン


キリト「ゆ、揺れるな…」

上条「あ、あぁ・・」


彼等『ヒーローズ』は移動中である。何で?


浜面「Ohベネ~チィ~ア~~」

上条「ヤメロ。いろいろ思い出すから」

浜面「んだよ。サービスだろ…。ベネチアのゴンドラ乗りみたいに」


冗談の軽口を言う浜面。彼が言うように、彼等は船に乗っている。何故なら


キリト「…まあ、思わないよ。まさか、あの島が『トルトゥーガ』とはな…」


キリトが言う。彼等がいるのは第25層、『フィッシャーマンズ・ホライズン』の湾の海上。
三日月のような陸地から離れた所にぽつんと浮かんでる島


一方通行「『悪魔の掃き溜め』の島なんざァ、洒落てるじゃないかァ…」

土御門「はぐれ者の島だからにゃ~。…お似合いだぜい」

佐天「…なんか。海賊映画で見た通りの雰囲気の島ですね」


その島は『フィッシャーマンズ・ホライズン』にて、犯罪エルフの根城と言われ、誰もが近寄らない島と言われてた。しかし、その島はプレイヤー誰もが知ってたがそこへの行き方は知らなかった。そこが彼等


上条「『ラフィン・コフィン』のアジト…」


『トルトゥーガ』


69: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:41:15.93 ID:B6EbNbx70

数十分前・フィッシャーマンズ・ホライズン・とある桟橋


佐天「いいですよ~」

浜面「どりゃ!!」


佐天の声と共に浜面が勢いよく桟橋を蹴る。彼等の乗る船の出航だ。
と言っても、公園の池にあるような小舟だが


上条「しっかしまぁ。こんな原始的な方法とはな」

土御門「洒落た、船旅と行きましょうや」

一方通行「…だな…オッ」

キリト「あまり、洒落た気分じゃ…ウップ」

佐天「…船、弱いんですか?」


あまりいい物ではないが


70: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:42:35.40 ID:B6EbNbx70


そして、時は戻る。


この船の移動。
船自体はベネチアや矢切の渡し船みたいにオールでこいでいくもので、漕ぐのは浜面。


上条「しっかし、ヒースクリフもよく知ってたな」

土御門「知ってた。ねぇー…おっと!?」

佐天「アニキ。しっかりしてくださいよ?」


前方にて、とある果実の樹液を均等に流す土御門と佐天。
この黄色い果実の液体は『グッゴンゾ』などの水中モンスターが寄りつかなくなる物である。
しかし、数が希少なため、彼等の持つ量だと片道だろう。
尤も、彼等の乗る小舟よりもでかい船なら必要はないが


キリト「…役に立ったから…お」

浜面「吐くなら海に出せよ!?」


船酔いで厳しいキリト。多分、彼が言いたかったのは「役に立ったから文句ないだろ?」だろう。
確かに役に立った。この船は元々、港にて酔っぱらったジジイのNPCが乗っており、話しかけると絡んでくる。
すると、2つの選択肢が出る。内容は【話を聞く】【海へ叩き落とす】。
この選択肢で彼等は躊躇なく後者を選んだ。気のせいか、港の方から「罰当たりが~!!」とジジイの声が聞こえる。
ちなみに、この結果はヒースクリフの情報に書いてあった。


71: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:43:41.91 ID:B6EbNbx70


上条「これでも飲んどけ。な?」


特に酔いが激しいキリトに『アイスドリンク』を渡す。
元々、このアイテムは暑いフィールドでばてない為のドリンクだが、さわやかな味のため気分を落ち着かせる効果もある。
あくまでも感覚だが。


キリト「…ありがとう」


効くようだ。しかも


キリト「頭の中もすっきりしたよ…」


こんな効果もある。


72: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:48:20.66 ID:B6EbNbx70


キリト「でだ。このまま上陸してどうする?…『マップデータ』もないし、モンスターレベルも解らない」

一方通行「…仮説だが。あの島は『隠しダンジョン』の可能性もある」

上条「『隠しダンジョン』?」

佐天「ああ、ゲームでよくある物語を進めてると少し強い敵が出てくるあれですか!」

浜面「あー、あるある。…って、それだと!?」


『隠しダンジョン』
数多あるRPG系の定番だ。普通に攻略するといけない、クリア後でないといけない。
様々な条件があり、珍しいアイテムや魔法が簡単に手に入ると言うメリットもあるが、
やたら強いモンスターがうじゃうじゃいる事が多い、と言うデメリットもある。


土御門「結構厳しいかもにゃ~」

上条「とすると、いつも通り『出たとこ勝負』か…」

キリト「…考えると、お前らよく毎回毎回そのスタイルで大丈夫だったな。ごり押しもいいとこだよ」


と、ゆるーく話してると。聞こえて来た

73: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:49:38.08 ID:B6EbNbx70


佐天「なに!?」

土御門「結構多めの人の歓声だぜい」

キリト「一方通行!」

一方通行「解ってる」


そう言うと、2人は耳を澄ませる。
『聴覚』に関してはこの2人が高く、数百メートル先の音声も拾える。


キリト「んー…」

一方通行「…」


しかし、数秒で聞くのをやめる。疑問に思った上条が聞く


上条「どうした?」

それに対し、一方通行が応えた


一方通行「…自分に酔った、哀れな演説だ。船酔いの俺には厳しィな」


74: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:51:22.01 ID:B6EbNbx70


トルトゥーガ・広場


『トルトゥーガ』。
この島は『フィッシャーマンズ・ホライズン』側からは何もない岩の島に見えるが、その反対側には小さな町がある。
『フィッシャーマンズ・ホライズン』もそうだが、この層は海がメインに見えるが、所々に何かを掘っていたらしき坑道の跡がある。
特にこの層の迷宮区や『バラム川』はその面影が強い。そして、この島もそうだ。
水車に狭い土地に無理やり作った石造りの建物、通常の層よりも高い。が、それも過去の話。
それらの物は全て朽ちており、何年も使われてないことを表してる。そして、この島では流れ着いた、荒くれ者のエルフなどが住みついてる。
そして


「おおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」


ホウジョウ「今が立ち上がる時なんだ!!」


彼等も根城にしている。


75: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:53:46.24 ID:B6EbNbx70


建物と建物の間のにある小さな広場に、3ケタに行くか行かないかのプレイヤー達が集まっていた。
オレンジの姿も見える。それはこの島全体が圏外だと言う証拠だ。
その広場を見下ろす様にホウジョウが演説してる。その後ろには、Pohとユフィの姿も見える。


ホウジョウ「これで分かってくれただろ!?僕たちはこのゲームに閉じ込められた時点で、学園都市のモルモットになったんだ!!」


声高に握った紙を掲げながら、叫ぶ。
その紙は御坂美琴と番外個体の姿や耳を写した資料。そう


ホウジョウ「学園都市の奴らが、このゲームと僕らを使って実験してるのはこの2人が証拠だッ!!」


彼がザザにやらせたものだ。
その結果と、彼の持論を混ぜた資料はこの広場に居る全員に渡ってる。
呼んだ人々は口々に「許せない」「マジかよ」とこぼす。この場で事実かどうか多くの者は確認できない。
さらに続く


ホウジョウ「さっき説明した通り、2人は似てる…では済まされない!!
ワーストは国際法で禁止されている、御坂美琴のクローンであることは間違いない!!
そして、その元となった御坂美琴は電気の超能力者なのはみんなも知ってるだろう。
つまり、ワーストも電気使いの可能性がある!!
奴らは、自分たちの実験結果を早く学園都市へ報告したいから攻略を急いでる。違わないか!!!?」


「ソウダアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」


その場にいる多くの者が叫ぶ。
躊躇する者もいるが、『ラフィン・コフィン』のメンバーに睨まれるとより大きな声で叫んだ。
当然、このメンバーは『旧神羅』系。


ホウジョウ「奴らの1派は今夜、僕たちに奇襲を仕掛けてくると情報があった!!事態は一刻の猶予もない!!」


何処で手に入れたのか、このような情報を声を大にして言う。
まあ、現状は当たらずとも雖も遠からず、であるが。不思議である。
彼の発言に疑問に思う者は居るにはいる。
しかし、周りの「嘘だろ!」「俺らを殺しに来るのかよ?」「やるしかないだろ!!」このような声の前に消えてしまう。


ホウジョウ「立つんだ!!武器を持って!!僕たちは今、岐路に立たされてる!この世界を守るために。僕らの明日を守るために!!
奴らを皆殺しにしてでも、生きるんだ!!この世界で生きる事を決めた民よ!
これは平和のための聖戦である!!!」


「オオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!」


各々の武器を天へ向け掲げる。
その武器の掲げる様に地からうねるような叫び声が島に響いた。


76: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:56:27.02 ID:B6EbNbx70


『トルトゥーガ』・ラフィン・コフィンのアジトの1室


壁に開いた窓のような大きな穴から、聞こえてくる叫び声。


番外個体「デモのシュプレキコールかよ…」


その声を貼り付けにさてながらも聞く番外個体。滝壺と違いかなり厳重に貼り付けられてる。


「そうだね。…あのオッサンはデモとかをよく企画してた人みたいだしね。
沖縄とかで元気にやってたみたいだよ。プラカード持って『軍隊出てけ!』とか『差別反対!』とかね」


番外個体「よくもまあ、そんな矛盾したこと出来るね」


彼女の話を聞く青年。ジョニー・ブラックだ。


番外個体「つか、よくもまあミサカやお姉様の事で、あんなにデタラメな妄想を垂れ流せるよね。ビックリだよ」


彼女の言う通りだ。
学園都市の関係者、彼女達からしてみたらホウジョウの言ってる事は、彼女がクローンと言うのは解ってるがデタラメでしかない。
ただ、憎悪を煽るだけの物だ。


ジョニー「それが目的だからいいんじゃないの?お姉ちゃん」

番外個体「やっぱりね…」


ジョニー「あいつは、理由は聞く気も無かったから聞いてないけど、学園都市を憎んでる。
俺らはアイツほどでないけど、興味ない。
だけど、ここに居る奴らは嫌悪感持ってる奴は多い、逆恨み同前だけどね。
だけど、多くの奴は『この世界で生きる』事を望んでる。俺もね。
で、そこへホウジョウはつけこんだんだよ。
この世界で生きたい奴らの邪魔な存在、攻略組に居るお姉ちゃんたち『学園都市の人間』をね」


番外個体「お姉様が聞いたらブチ切れそうな話ね。
というか、アナタ達はあれだね。フランス市民革命の市民。社会の不満、自分への不満を何かにぶつける。
さしずめ、ミサカ達はフランス王室ってか?ギャッハ☆」


ジョニー「なら、お姉ちゃんの行先はギロチンだね♪」

番外個体「…チッ!!」


盛大に舌打ちする。
しかし、その光景を楽しむように見つめるジョニー・ブラック。そこへ


「ジョニーさん…」


『ラフィン・コフィン』のメンバーの1人が入ってくる。彼は扉近くまで行き、番外個体に聞こえないように小声で話す。
と言っても、番外個体は耳を立てる。2人は聞こえてる前提で話す。


77: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:57:25.43 ID:B6EbNbx70


ジョニー「なんだ?」

「電気鼠の処置は終わったんですが…」

ジョニー「終わったんですが?」

番外個体(電気鼠?…お姉様!?)

「『ジェノバ』達が先に行動しまして…」

ジョニー「襲ってる!?」

「いえ、交流だけです。まだ、手は出てないかと…」

番外個体(『ジェノバ』…。ミサカを拉致した白いあれか!?)

ジョニー「…あの女の面倒はユフィが中心だ。アイツに伝えろ。もう、演説は終わってる」

「ハッ!!」


78: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 20:59:05.26 ID:B6EbNbx70


男はジョニー・ブラックの指示を聞くと、ユフィの元へ走る。
それを見届けると彼も歩き出そうとする


番外個体「ねェ?」


だが、そんな彼を彼女は呼び止める。


番外個体「あんたが、この世界に残ろうとする理由は何?
感覚だけど、ここに残る理由を感じられない、ドヤ顔で演説してるジジイや、何も考えないで金魚の糞みたいに後追いする馬鹿共と違う。
テメエはなんで?」


彼女の質問に、彼は答える。乾雑巾を絞ったかのような声で


ジョニー「戻したくない奴がいるんだよ。俺の下でな。
…そいつの為に、例え気に入らなくてもホウジョウの意見には賛成なんだよ。
…勘違いするな。俺らが就いてくのは、ヘッドだけだ。それだけだ…」


もっともらしい言葉を言う。しかし


ジョニー「あ!?」


この雰囲気は直ぐに崩れる


ジョニー「騒がれると、面倒だからこれ飲んどいて」

番外個体「モボッ!!」


アイテム欄から出した瓶を番外個体の口に突っ込む。
種類は、『スピリタス』


ジョニー「…これで、しばらくは静かだろう」


3分もたたないうちに、全て飲ませたのを確認するとジョニー・ブラックは部屋を出る。しかし


番外個体「ッガ!!」


彼女の意識は残る。
番外個体の酒の強さを舐めてたジョニー・ブラックの誤算だ。だが


番外個体「あの時の事思いだすよ…。酔い加減も同じだし…」


彼女にとって、思い出になる痴態を思い出す結果になった。


79: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:01:26.23 ID:B6EbNbx70


1年以上前


番外個体「ただいま~!!ワーストさんの御帰りだよ!!ギャッハ☆」


その日、彼女は夜遊び帰りで、ベロ酔いで黄泉川家に帰った。しかしその日は


番外個体「…ミサカ以外、誰もいないんだっけ?」


そう、この日、彼女以外は誰も居ない筈だ。
なので、彼女はリビングのソファーを占領しようと思い向かう。

しかし


番外個体「なんでアナタが居るんだよ…」


そこにはモヤシ男が横になっていた。それも


番外個体「ロン缶。黄泉川の…。殺されるぞ?」


彼も出来上がってる様だ。
周りに潰れた銀色の500mlの缶が散らばってる。


番外個体「チキショウ…」


酔っぱらって寝てる彼をみて、無性に悪戯したくなる番外個体。
どこにしようかと飲酒して乾いた唇を自身で舐めながら考える。そんな時


番外個体「あ…」


自身とは対照的に、乾いてない彼の唇を見つける。
行きつけのバーでくノ一の少女と飲んでた彼女。


番外個体「…」


この時、普段なら思いつかない考えが彼女の頭に浮かぶ。


番外個体「…ッン」


唾を飲む。彼女は自身の顔を彼に近づけていく。
距離が縮まるごとに、顔の皮膚で感じる温かさは高まる。そして


番外個体「ッ!!」


その唇同士が重なる。酒が入ってる影響か、鈍いが確かに感じる生暖かい感触。普段なら気持ち悪すぎて絶対にやらない痴態。
この日、くノ一の少女と変に下世話ネタした影響かもしれない。


「…って!?」


その感触に、彼も反応して目を覚ましてた。彼女は自分指針の行動を振り返り、思考が停止状態になる


「何やってンだ、おまェ…」


信じれらない目線で彼女を見る。普段なら口悪い言葉で返す彼女。しかし、答えは意外過ぎる言葉だった


番外個体「…いやだ?」

80: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:02:44.15 ID:B6EbNbx70


番外個体(なんで、あの後攻め続けたんだろう…)


そう思う時、部屋に誰もいなかった。
彼女は何も手を出されてないまま。すると


ドオン!!


部屋を轟音が襲う。その音に


番外個体「…感動しちゃうよね」


彼女は何かを感じ取った。

野獣のような激しく、温かい人物を…


81: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:04:10.00 ID:B6EbNbx70


数十分前・トルトゥーガ・町中

甲子園と同等の大きさの島で全体が鉱山、多くは急な斜面で平面はほぼ無い。
そんな少ない土地に乱雑に建つ建物。それらの中からは酒を飲んだり、大喧嘩をしてる者達。
プレイヤーの他にもNPCで騒いでる固体もあるのだから、混沌と言う言葉がまさに合う。そんななか


「なァ頼むよォー」

「無理ですって!!」


とある扉の前で門番2人と話す集団。
見るからにヤカラな男3人に、金髪の少女1人。
しかし、この少女はこの男共とは違う空気。
そもそも、この男の達の目的は何なのか?それは


「いいだろうよ?居るんだろう、『女』が?」


フルフェイスの兜をかぶった大男が口にする。
『女』、この言葉の意味はつまりは


「頼むぜよ、俺らも発散させたいんだにゃ~。知ってるんだぜい、コマンドの…」

「それ以上言うな」


言葉を隠してるが、彼等の目的は門番に伝わったようだ。
彼等の目的はSAOに無い筈の『性欲』を満たす為。
確かに、それを満たすための『隠しコマンド』を知ってる者はいる。
しかし、多くの者は混乱を避けるため、そして相手がいないと言う根本的な問題だ。
だが、『ラフィン・コフィン』にはそれを満たす相手を、金と条件次第で提供してくれる噂がある。
勿論、噂なので信じる者はほぼいないが…


「そのリアクションだと…ビンゴってことだよなァ?」


の様だ。所詮、噂の類は元ネタがある物が多い。今回の噂は本当の様だ。


82: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:06:01.77 ID:B6EbNbx70


「…おい、前を張れ」

「解った」


観念したのか、話す気になった門番。
1人がこの4人の後方に立ち、これからの会話を聞かれないように目を光らせる。
そして、小声で話しだす


「…どこで聞いたかは尋ねないけどさ。あれ、俺達も簡単にできないんだよ。超美人になるとそれなりに立場が上になるし。
…それに、あんた等はその子」


「アァ。俺達の『肉』だァ」

「後に漢字が2文字が付くけどな」

「ウウッ…」

「ちなみに愛称も『肉』だよ。な!?」

「は、ハイッ!私めは『肉』でございます…」


何とも女性に失礼な言葉で少女を呼ぶ男3人。
金髪で服からも解る巨乳な少女、彼等の言う『肉○○』の意味は考えるまでもない。


「けどよォ…俺らもうコイツに飽きちまったンだよ。従順だしなァ」

「そこで、新しい女を探してんだぜい」

「そうそう、例えばタキ…巨乳な女とかさぁ!」


何とも贅沢な言葉を言ってる男3人に対し、若干引いた表情をしながらも考える門番。
軽く扉を開け、中に居る数人の仲間に聞く。中では酒瓶を片手に『カード』で暇をつぶしゲームをする兵士たちの姿。
この時、『肉』は扉に入ろうとするが、訛りのあるグラサン男が肩を掴んで止める。


「おい、今日ヘッドたちが捕まえた奴って、降りて来るの何時?」

「んー…御坂美琴は無理かもしれないけど、『人形』と『巨乳』は今夜中に行けんじゃね?」

「マジか!?あのたれ目、1発ぶちかましたかったんだよ!!」


(人様の女を…)


「そうか?俺は人形とやりたいぜ。『学園都市』だと、人形とヤリまくってる奴もいるんだろ!?」


(ほゥ…)


「そうか?俺はあの『電気のモンスター』だね。あ、これ獣姦になるのかな?」


(御坂さんを…)
(御坂を…)
(ミコトを…)


83: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:07:14.97 ID:B6EbNbx70

「おう、わかった」


下世話な話を混ぜながらも、中の仲間と相談を終えた門番。


「何とかなりそうだよ。俺らの制服貸すからそれ着て混ざってこいよ」

「…ああ、解ったよ」


先程までの軽そうだった声が落ち着くグラサン男。
不思議に思うが、門番は特に気にすることなく話を続ける。


「そうそう、御代だけどさ。俺達金は困ってないからさ、その『肉』でイイかな?」


門番が少女を指差す。それに対し少女は無言のまま。
「俺らにこれから弄ばれるから、緊張してるのか?」と都合よく解釈してしまう。
仮に鼻息がSAOでリアルに再現出来たら、彼の鼻息はとてもあらぶってるだろう。


「まァまァ、そンな事言わずに」

「あと2つあるから貰ってくれよ」

「はぁ…何処にもいねーじゃん!?」


あと2つ。この状況なら『肉』と呼ばれてる少女同様、彼等の性玩具のはずだが姿は無い。
そんな疑問を門番が抱いてた時、少女が叫んだ


「キリトさん!!上条さん!!やっちゃってください!!」


先程までの無言の表情がウソの様に、凛とした声で叫ぶ。
誰かを呼ぶ声なのか?答えが解った時


「え?」


彼は斬撃で斬られ、両肩が切断されてた。
そして、後方の扉も轟音と共に砕け散る。

84: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:09:40.55 ID:B6EbNbx70
「なんだ!?」


派手に破壊された扉から出てくる『ラフィン・コフィン』の兵士たち。
煙で視界が悪い、しかしそれは相手も同じ。と思っていた


「これ位の視界なら、お前の姿なら御見通しだぜい」

「ナッ…ッボ!!」

「どうした、ッガ!!!」

「声を出して居場所を教えてくれて、どうもアリガトゥ…」

「ズッ!!」

「悪いな、滝壺の命がかかってんだ。手段は選ばねえよ…」


土煙の中で聞こえて来る短い悲鳴と、スキルの発動音。
多くの者は状況が理解できない。


「ここか!?」

「ああ、第19層と同じ脆い岩だ。砕いて、中へ侵入できる。お前の『イマジン・ブレイカー』なら1発で十分だ!!」


更に、聞き覚えのない声。
さっきの3人の中には明らかに居なかった男の声。しかも2人。


「他にも仲間がいるぞ!気をつけtッチョ!!?」

「邪魔はさせませんよ。特に、御坂さんを…私の友達を愚弄したあなたにはね!!」


更に女の声。『女プレイヤー』仮に可能性があるなら、先程まで居た少女


「『武装』してる奴は囲め!!絶対に煙に入るな!!」


後方にいた兵士が集まってきた者達に指示する。が


「はあああああああああああああああああ!!!」


野太い叫びと共にまたもや爆音と振動。煙の中で何が起こってるのか?
珍しく吹かない海風が待ち遠しい。早くこの煙を払ってほしいと思う兵士たち。
彼等の思いは別の形で叶う。


85: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/21(月) 21:14:04.50 ID:B6EbNbx70


「フッ!!」


何者かが剣を振り、煙をかき消す。その声から先ほどまで居なかった人物だとわかる。
何人かの兵士は、彼等は『隠蔽強化』のアイテムを使った仲間を近くに2人ひそめてたのだと考えた。当たりだ。
その動きから『片手剣』使いなのはここに居る誰もが解る。そして、そのような事が簡単にできるのは高レベルプレイヤーだと言う事も。
…10秒もかからずに煙が晴れてくると、姿が見えてくる。黒い。


「お、おい・・・」


その格に兵士たちの1人が声をこぼす。
そう、この姿、低レベルだろうがオレンジだろうが皆知ってる。
全身黒ずくめで、漆黒の剣。更に


「う、嘘だろ…」


その他の人物の姿も見えてくる。だが、先程まで居た4人ではない。皆、名の知れたプレイヤー。
彼等『ラフィン・コフィン』としては『血盟騎士団』と同じ敵に回したくない軍団。
ホウジョウは彼等を『改造生物』とレッテルを張り蔑んでいたが、Pohは彼等を認めていた。

『本当の戦いを知ってる者達』と


「ひ…『ヒーローズ』だぁぁぁぁ!!!!」


『ラフィン・コフィン』の兵士の1人が叫んだ。
自分達の姿を見せて『恐れろ』と言わんばかりの彼達


上条「キリトォ!!」

キリト「オウ!!」


そんな彼等のリーダー上条当麻の声に応える様に、キリトはジャンプし


キリト「ヘアァァァァ!!!」


『脆い岩』の天井をスキル『ソード・インパクト』で斬る。
『破壊可能』な岩石などを破壊できるこのスキルで攻撃すれば、当然天井は崩れる。


キリト「じゃあな!!」


が、それは彼等と『ラフィン・コフィン』の兵士たちの間に壁を構築することが可能になる。いわゆる時間稼ぎ。
そんな様子を全部見終えないで彼等は次の行動に移る。


上条「行くぞ!!」


彼の声に、土御門、浜面、一方通行、佐天、キリトは勢いよく「オウ!!!!」と答え『ラフィン・コフィン』のアジトの中へ突入していく。



111: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 20:58:55.05 ID:uOY/WFuX0


ラフコフ・アジト内部


御坂「なに!?」


彼女の居る部屋に轟音が響く。
無論、それが上条達が救出に来たことなど、窓も扉も無い部屋で、しかも『フレンド登録』等を解除されてる彼女には解るはずもない。
だが、


御坂(チャンスよ)


そうであることには変わりはない。
先ほどまで、彼女は目の前にいる子供4人の説得に時間を費やしてた。が、この振動に


「なに?」


表情は変化ないが、子供たちは動揺してる。手に『ダガー』を持ちながら。
彼等は美琴へ刃物をチラつかせながら迫ってきた。
『あすなろ園』や『ゲコ太』の缶バッチ時にいた子供とほぼ変わらない歳と思われる年齢の。
そのような子供に、彼女は『約束の思い出』を振るう事は出来なかった。だが、この状況なら


御坂(いい気分じゃないけど、こちら側に誘導できる!!)


子供たちを自分の考え、目的に使えると思った。
いやらしいが、ここまで教育された子供たちを自分の考える方向へ導くには、この異変を使うしかない。そう、美琴は考えた。
そして、その考え方が『学園都市』のクズな研究達と同じなのは、この時は考えないようにしてた。


御坂「ねえ!!」


「お姉さんと一緒に、脱出しよう!!?」そう言おうと思った。
いや、言うつもりで口を廻してた。が、そこで


「ダメですわよ」


邪魔が入る。そう


御坂「ユフィ…」

ユフィ「あら。私の名前、憶えてくだはりましたの?」

112: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:00:10.02 ID:uOY/WFuX0


彼女だ。彼女はこの空間、もとい部屋の中2階のテラスに居る。
影の無い部屋だからか、彼女は見逃してた。
ここが現実離れしたゲームの世界だと、彼女は改めて痛感した。更に


ユフィ「怪物に名前を覚えられるなんて、さぶいぼがぎょうさん出来てるんやろうなぁ…。現実だったら」


彼女が後輩の白井黒子とは声と外見以外は全く違う人間なのだと。そして


ユフィ「みんなもそう思うやろう?こないな怪物が目の前におるの…」


確実に違う中身。彼女の言葉に子供たちも美琴への嫌悪の言葉を呟いていく。
仮に彼女が白井黒子なら、このような事は絶対しない。ましてや、小さな子供を使うなど


御坂「ねえ、何してるか解ってるの!?これじゃタチの悪いカルト団体よ!子供を使うだなんて、最低よ!!」

ユフィ「…最低?」

御坂「そうよ!!まだ何も解らない子供たちをこんな――」

ユフィ「その子供を実験動物にしてる、学園都市の化け物がウチラを悪党と…」


彼女の体が小刻みに震えだす。
すると、彼女は『ウータイ』を振り、それから出る赤い液体を美琴に吹っ掛ける。


御坂「ッツ!!」


咄嗟に美琴は腕でガードし、目に入るのを防ぐ。
この赤い液体が『視力』を落とすのは経験済み。逆鱗に触れたか?答えはYes


ユフィ「ええかげんな事を言わんといてもらいましょか!?その子らの事情、耳に入ってないんか?その子らはなぁ!?」

「これこれ、ユフィ。子供たちの前ですよ?あまり、下品な言葉使いはやめてほしいですが…」


感情を爆発させた彼女を宥め様とするネチッコイ声。ホウジョウ。そしてPohも来る

113: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:01:15.42 ID:uOY/WFuX0


御坂「あんたらまで来るとはね…」

ホウジョウ「ええ、改造動物の生態を詳しく観察したかったのですがね。事情が変わりまして」

ユフィ「もしや!?」

Poh「お前は、計画通り、中央の『結晶殿』だ」

御坂(中央…結晶殿?)

ホウジョウ「行きなさい…」

ユフィ「ハッ!」


2人が来るや否や、態度が変わるユフィ。
何が起こってるか、100%は理解できないがこれだけは理解できる


御坂(あの馬鹿たちが来た!!)


そう、彼女等の言葉から推測すると何者達がここへ侵入して来て、Pohが『中央の結晶殿』と言う所にユフィを差し向けた。
ここへカチコンでくる者達、そう『ヒーローズ』だ。


114: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:03:08.15 ID:uOY/WFuX0


Poh「コイツはどうする?」


彼の質問にホウジョウは美琴を見る。
そして、彼女がいまだに剣を抜かないで子供たちを対応してた事にニタリと笑い


ホウジョウ「…彼等に任せましょう」

Poh「『ジェノバ』共!!」


Pohの声と共に反応する子供たち4人


Poh「武装しろ…」

御坂「武装って…子供たちに何させようとするのよ!!?」

ホウジョウ「それは、あなたの目でお確かめください。…では」


言葉を残してその場を去ろうとする2人。だが、こんな小さな子供を戦わせようとするこの男たちを


御坂「待ちなさい!!」


彼女はみすみす逃すわけがない。
腰に掛けた剣を掴むと、彼の元へジャンプし飛びかかろうとした。が


「グゥ!!」

御坂「ッツ!!」


足を掴まれ


「グァア!!!」

御坂「ッブ!!」


そのまま地に叩きつけられる。
仮に、彼女を叩きつけるなら、それなりなレベルが必要だ。
しかし、そんな人物。目先の男2人に、先程まで居たユフィ。そう思っていた。
が、他にもいることを忘れてはいけない。そう4人いる。


ホウジョウ「さあ、みなさん。そのお方と遊びなさい」


先程まで居た子供たち。が、その容姿は、先程までと大きくかけ離れている。
この部屋同様の薄気味悪い純白に真紅の模様。血の滴る生肉を食べて来たばかりのような、真っ赤な口から見える歯。
そこには、先ほどまで居た『洗脳された子供』から『飼いならされた野獣』が4匹いた。


Poh「言っておくが、『ジェノバ』を子供だと思って手を抜くと、痛い目を見ることになる。
お前のクローンを奪取し、取り巻きの男を駆逐したのはこいつ等と同型だ」


彼の言葉と共に目の前の4人が吠える。その叫びはモンスターと変わらない。
子供の時、両親がたまたま見てたSFアニメに出てきた白い怪物。
当時の彼女は、泣きじゃくりまくった。今でも、あまり好きではない。


ホウジョウ「では、またの御機会に」

Poh「イッツ、ショウ、タイム」



115: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:04:46.54 ID:uOY/WFuX0


トルトゥーガ・ラフコフ・アジト内部


先程の『ヒーローズ』の奇襲により、多くの者は混乱してた。
怒号の指揮に、配置場所へ駆けて行くもの。
しかし、彼等の多くは『ヒーローズ』を未だに発見できてない。何故なら


佐天「準備しといてよかったでしょ?ゲームでお約束だし」

上条「全くな。まさか過ぎたよ」


6人で行動する集団。そう、彼等だ。
彼等は『ラフィン・コフィン』の制服を何故か着ている。何故か


キリト「まさか、冗談で作った『ラフィン・コフィン』の制服レプリカが役に立つとはな」

一方通行「花瓶たちの悪乗りが、助かったな」


そう、彼等は今、『ラフィン・コフィン』の兵の制服を着ている。尤も詳細な部分は違う。理由は


浜面「最初に、ドヤ顔で俺達の存在をアピールさせて。それからこの制服に着替えるね…よくもまあ、思いつくな」

土御門「最初のインパクトは重要だからな。俺達が普段の格好で乗り込んできたと、思わせることが必要だ」


との事。確かに、『ラフィン・コフィン』の兵は皆、フルフェイスの兜を付けてるので顔も解らない。
尤も、彼等のネームを凝視されたら1発でばれるが。
そんな余裕は『ラフコフ』の兵たちに無いようで


「貴様等、何をしている!?ダガーは侵入者の探索、ソードは下のフロアでアイテムを補充して、島の防衛線へ行けッ!!」


何の疑問に思うことなく、彼等へ命令する。
ちなみに、『ラフィン・コフィン』兵の多くは『バスター・ソード』と『ポイズン・ダガー』であり、彼等ももちろん装備してる。


「「「「「「了解!!」」」」」」


無論、彼等は周りの兵同様敬礼で返す。
指令した上官はそのまま急ぎ足で去るが


「あれ?」


何か、疑問に思う。


116: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:05:50.23 ID:uOY/WFuX0


上条「さて、だそうだが」

佐天「この場合、『バスター・ソード』を持ってる私と上条さんとキリトさんが下で」

浜面「俺達がこの階。…いや、上だな。」

キリト「何でだよ?」

浜面「ボスは1番高い所に居るのがお約束だろ」

キリト「煙と馬鹿だろ」

浜面「ナッ!?」

一方通行「その意見には納得だァ…俺に任せろ、いィ考えがある」

土御門(…いやな予感)

117: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:07:49.21 ID:uOY/WFuX0


数分後


「居たゾオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」


その叫び声が聞こえた範囲に緊張が走る。
そして、捜索してた、手の空いてる者が一斉にその声の元へ走り出す。


「グワアアアアアアアア」

浜面「くそう…」


浜面に斬りつけられた兵士が悲鳴を上げて消える。


土御門「血生臭くないとはいえ、やっぱ殺していい気分はしねえな…ット!!」

「ニャッ!!」


感想を言いながらも、敵の首を跳ね飛ばす土御門。無論、2人のカーソルはオレンジになってる。


浜面「なーにが、「俺にいい考えがある」だ!囮じゃねーか!!」

土御門「ま、御蔭で敵さんを大量に連れたんだ。役割は、果たしてるぜい」


2人は変装を解き、更には背中にやたら目立つ幟を立ててる。戦国侍の様だ


「何をしている!?相手は2人だけだ、数で押し倒せ!!」


相手側の指揮官の命令に応える様に、兵たちが雄叫びを上げながら攻めてくる


土御門「雑魚がワンサカ来ても、役に立たないぜい!!!」

浜面「何人でもかかってこいやァァァァァァァァ!!!」


118: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:08:59.20 ID:uOY/WFuX0


トルトゥーガ・下部


「報告!!現在、正面にて侵入者複数発見。捜索隊、前衛が応戦!!」


地下にあった、倉庫の様な場所で報告する兵。
その報告にこの場の責任者はどのように行動するか悩む。
事実、報告に来た彼等2人で物資の補充は終わる。


「ですが、現在苦戦。応援を求めています!!」


女のような少年兵の言葉に


「それを早く言わんか!!全員作業やめ!地上に出る!!2人は奥で補充して、直ちに合流。それと、奥の『畑』に残ってる奴にも伝えろ!!」

「「((『畑』?))…了解!!」

「行くぞ!!!」


現場指揮者の声に「おお!」と答えると彼等2人を残して地上へ向かった。


119: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:11:11.25 ID:uOY/WFuX0


「…行ったか?」

「です…ね」


誰もいない事を確認する2人。佐天に上条だ


佐天「どうします?奥に居るらしいですけど?」

上条「…とにかく、補充品を貰って行こうぜ。それからでも遅くは無い」


彼の言う通り、何人いるか解らないが『畑』と言う場所に居るらしい。
近くにいないのだから、補充品を貰っても問題ない。
奥の茶色い安物の麻袋に近づき、中に入ってるアイテム欄を見て2人は驚愕した。


佐天「え、何これ、『回復結晶』が6つ!?」

上条「それどころか、浄化や転移まであるじゃねーか!!」


彼等の補充品は『結晶』アイテムが冗談の様に詰め込まれてた。現在、ただでさえ数少なく、しかも末端の兵にこの数。


佐天「…この秘密」

上条「やっぱ、『畑』か?」


先程、責任者から出たワード『畑』どう考えても秘密がある。
2人は部屋の奥にある扉に進んだ。


120: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:12:48.93 ID:uOY/WFuX0


上条「これは…」

佐天「綺麗…」


『畑』と呼ばれる部屋に入ると2人は息をのんだ。
岩石で出来た部屋だが、その床、天井、壁、いたるところが光ってる。それは


上条「結晶…」

佐天「ラピュタだ…」


そう、上条が言った通りその光ってる物すべてが結晶だ。
1つ2つではない、何百と言う数。奇しくも、佐天がこぼした通り、この光景は夏休みにやる冒険アニメーション映画の序盤のシーンにそっくりであり。
その映画は『天空の城』が舞台の映画でもある。
更に2人の気を引いたのは


上条「つか、あれって何だ?」

佐天「気になりますよね」


彼等の興味を引くのは、目先にある2mほどの物体。
例えるなら『石化したトウモロコシ』で実の部分が光ってる。
近づき、その実をもぎ取る。すると画面が表示される


上条「『浄化結晶』!?」

佐天「こっちは『回復結晶』です!!」


彼等の採った果実のような部分が、其々『結晶アイテム』に変化する。
その光景はまさに収穫。『畑』という名が定着した理由も良く解る。


上条「…とにかく。持てるだけ採っていこう。あって損は無い」

佐天「そうですね」


121: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:14:36.94 ID:uOY/WFuX0


持てる限界だけ収穫した2人


佐天「とりあえず持ちましたけど、このまま下ります?」


思考する。『畑』の奥には下りの通路がある。下りるか?上条は考える


上条「行こう。俺にはそれが正解だと思う。それに…」

佐天「それに?」

上条「んー…なんて言うか、感じるんだよ。御坂を」

佐天「へ?」


すっとんきょんな声を上げてしまう。
この状況で何を言ってるんだ?彼女の素直な今の気持ち


上条「わかんないんだよ…けどよ、感じるんだよ、アイツを。…御坂は間違いなく下に居る。しかも、俺達よりも危機的な状況だ。
確信は無いが、そんな感じがするんだ」


もっと意味解らないことを言ってくる。が、悩んでる暇はない


佐天「…わかりました。下に行きましょう。仮に、御坂さんが危機的な状況なら悩む時間は無いですからね」

上条「…ありがとう」

佐天「頭なんですから、しっかりしてくださいよ!!」


そう言って、彼女は上条の腰を軽くたたく。
そして、2人は更に下へ降りて行った。


122: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:15:32.41 ID:uOY/WFuX0


トルトゥーガ・上部


多くの者が、外で暴れてる浜面や土御門に対応しに行き。人の数が少なくなってる。
そんな彼等の雄叫びが大きく開いた窓から聞こえる1つ部屋に


キリト「管理者の部屋か?」

一方通行「だな。…書物のほとンどは日誌とかだ」


この2人が居た。変装を解き、通常装備で部屋を見てる


キリト「お前、この文字読めるのか?」

一方通行「…古代ヘブライ語。古代イスラエル、ヘブライ教で使われてた文字だ。現代のイスラエルのヘブライ語とは多少違うなァ」

キリト「…流石だな。俺にはアラビア文字とどう違うのかさっぱりだ」

一方通行「5分くれ。全部読む」

キリト「全部って…300冊以上はあるぞ!?」

一方通行「余裕ゥ」


この時、キリトは改めて一方通行のいい意味でのキチガイ度を再認識した。


123: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:16:17.75 ID:uOY/WFuX0


一方通行「なるほどなァ…」

キリト「解ったのか?」

一方通行「アァ」


最初に言った5分の半分の時間で日誌を読み終えた一方通行。キリトは驚くことを放棄して


キリト「で、どうだったんだ?」


彼に日誌の内容を聞く。


124: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:17:40.72 ID:uOY/WFuX0


一方通行「理解力あるオマエだから、簡潔に話すが。
この『天空の城』が天空に浮くための動力機関がこの層に有り、その結果『結晶』が出来てるらしい」


キリト「なるほどな、その装置の副産物が『結晶』で、地面から離れた時に失った魔法の1部が『結晶』に記録されてる。こんな所か?」

一方通行「正解。尤も、その魔法のいくつかは木に宿り、その木の実を食せば使えると。『スキル・ベリー』はこれだな」

キリト「なるほどな…。つか、この設定って俺、見たことあるぞ?あのアニメの」

一方通行「奇遇だな、俺もクソガキと見たことある。でだ――」

キリト「この島にはその装置を守るために『ガーディアン』がいて、その『ガーディアン』は海を越えられない、または苦手とする。どうだ?」

一方通行「…よく解ったなァ?」

キリト「ゲームよくある設定だ。…で、続きには『そのガーディアンは大変強い』みたいなことが書いてあるんだろ?」

一方通行「ついでに、その『ガーディアン』、『ウェポン』とも表記されてるが、剣を持ってるそうだ?」

キリト「剣…」

一方通行「オマエ、最近は『新しい剣を手に入れる夢』見てるとか、俺に相談してたじゃねェか?興味持ったかァ?」

キリト「あぁ、持ったよ。ちなみに、正確には『二刀流』な?夢だけど。…お前が誰にも言わないでくれたのが助かったよ」

一方通行「所詮、夢だ。起きてる時の記憶の整理なだけ。喋らねェよ。お前は俺の興味対象だからなァ…」


喋りのリズムで、ゆっくりと一方通行は扉の方へ目線を向ける。


キリト「まさか、俺が学園都市第1位様の興味の大将だと思わなかったよ…」


一方、キリトも一方通行同様、部屋の戸の方へ目線向ける。それは


キリト「が、今はそこに居るプレイヤー2人が、気になると思うけどねぇ!!!」

一方通行「御明察ゥ!!」


共に、その場からスキルを発動させ扉へ突っ込む。


125: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:19:10.45 ID:uOY/WFuX0


「…カダージュ」


扉の辺りから声が聞こえると、空間の1部が光る。スキル発動時の物。
それは1秒以内に放たれる


キリト「ッグゥ!!?」


一方通行「キリトォ!!?」


その光はキリトに命中する。彼はまるで野球のピッチャーが投げたボールがバッターに撃たれたかのように、そのまま反対方向へ飛ばされる。
しかし、キリトは『エリュシデータ』を床に刺し減速する。しかし、


キリト「カッ…オッ!!!」


連続して打ち込まれる。


一方通行「弓だとォ…ッテ!?」

「目線離したらだめだよ、天才君」


キリトの心配をしてたら攻撃を外し、剰え、自身の細剣『ウィル・ターナー』を掴まれる一方通行。しかも


キリト「って!?」

「4発で十分だった」


4発の攻撃を喰らったキリトはそのまま


キリト「ウオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォ!!!!????」


外へ叩き落とされた。


「俺はこれで戻ります」

「ああ、ちゃんとあの子の傍にいないと、コイツみたいにやられちゃうよ?」

一方通行「そりゃ、ご忠告アリガトゥ。…ジョニーブラック!」


彼の言葉と共に、彼の目の前に現れる小柄のアバター。
彼が現れた瞬間もう1人の気配が消える。


ジョニー「イエイエ、どういたしまして。学園都市最強のお兄ちゃん。…いや、今は攻略組最弱か?」


ジョニー・ブラックが姿を現した。


一方通行「ジョーカーと言え」


126: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/07/27(日) 21:20:28.08 ID:uOY/WFuX0


ジョニー「僕に勝ったら、いい物を上げるよ?」

一方通行「なン…だと!?」


彼の刀を掴みながらジョニー・ブラックは懐からオブジェクト化されたアイテムを出す。


一方通行「鍵…だとっ!?」

ジョニー「そう、鍵だよ。これはね、ここから少し行った所に居る『御姫様』を救う鍵なんだよ。口の悪い、ね?」

一方通行「…」


口の悪いお姫様。一方通行にとってそれは1人しかいない。彼女だ。


ジョニー「ただ、僕間違えてお姫様に毒を飲ませて来たからね…そうだね、あと、20分かな?…って!?」


ジョニー・ブラックが気が付くと、彼の顔に右手の拳が近づいていた。そう


一方通行「ウヲラァァァァ!!!!」


彼の右手だ。ジョニー・ブラックは防御できないまま天井へぶち当たり、バスケットボールの様にバウンドして床に激突する。


一方通行「チビィ…いい事教えてやる。
世の中にはなァ、喧嘩売っていい相手と悪い相手がいる。お前は後者に撃った。だからなァ…」


ジョニー「だから…なに?」


そんな彼に、煽るような表情で問いかける。超化学が生み出した、野獣に。


一方通行「楽に死なせねェぞォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」


いや、感情のままに暴れる、怪物か?


137: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:07:49.72 ID:JByUanMZ0
『学園都市』。
その街は行けない者にとって、それは憧れであった。彼みたいに


ジョニー「…」


尊敬の念を込めて。
そして、調べるほどその中でも飛び出た能力者、『レベル5』の名を知る。
第3位超電磁砲。第2位未元物質。そして。第1位一方通行。
これらの名称は興味があれば外部でもある程度調べられる。
そして、メディアに頻繁に出る『超電磁砲』と比べ物にならない『一方通行』の存在を知った時、多くの者はどれだけ歓喜し、高揚したか?
更に、その『一方通行』こと『アクセラレーター』がこのSAOに居ると知って、どれほど感激し、希望を抱いたか?彼もそうだ。
だが


一方通行「ッグ!!」


目の前の彼は何だ?


一方通行「アァ!!?」


よくて中級のプレイヤーではないか?いや…


一方通行「…グアァッ!!?」


感情に身を任せ、スキルもまともに発動出来ないままツッコんでくる、タダの獣。


ジョニー「本物かよ…」


彼は失望した。
ネットで都市伝説になっていた『最強の超能力者』それがこのざまだ。
彼と同じような存在、『スサノオのミコト』こと御坂美琴の強さは、
『黒の剣士』キリトとの壮絶な『デュエル』にてアインクラッド全体に知れ渡ってる。
しかし、彼『アクセラレータ』の強さは未知数だった。
が、蓋を開いたらこれだ


ジョニー「もういいよ…壊れちゃえ」


138: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:09:43.14 ID:JByUanMZ0


一方通行「冗談じゃねェぞ!!!」


彼の内心が口から盛大に漏れる。


ジョニー「僕が言いたいね、その言葉」


淡々とした言葉を、彼に投げつけるジョニー・ブラック。それと同時に攻撃も投げつける。
ここまで、彼は最初の拳しかダメージを与えてない。
その後は一方的にジョニー・ブラックが彼に攻撃を加え続けてる。


一方通行(『防毒スキル』を付けてるが、これだと!)


何もできずにやられる。無論、彼も何もしてないのではない


一方通行「ハァッ!!」


レイピアのスキル『リニア』で反撃するが


一方通行「ッツ!?」

ジョニー「何回目だよ…ミスるの」


モーションを失敗し、スキルを発動できず攻撃を防がれる。
先ほどから9割はこれだ


一方通行(何をしてンだ俺!冷静になれ、『リニア』ごときの単純なスキルを失敗してどォする!?)


ジョニー「学園都市の『超能力者』がここではその力を使えないのは、なんとなく解ってたけど…
『超能力』がないと本当にゴミなんだね。お姉ちゃんたちが特別なのかな?」


余裕があるジョニー・ブラック。
どう見ても本気だしてない状態であり、あろうことか彼の事を独自に分析し、それを彼に問いかけ確認してくる。
一方通行にとって、屈辱以外なんでも無い。
が、一方通行にも落ち度はある。それを


ジョニー「あ!」


コイツは掴んでる


ジョニー「やっぱ、『肉人形』と『肉人形の元』だから強いのかな?」


その言葉を聞いた途端


一方通行「アアアアアアアアアアァァァァァァァ!!!」


雄叫びを上げながら彼はジョニー・ブラックに突っ込む。スキルもへったくれもない。


一方通行(何してンだよッ、またァ!?)


しかし、それは彼も解ってる。
が、彼の体が反応する『番外個体』を貶す言葉を聞くたびにがむしゃらな攻撃を仕掛けてしまう。
あっさりと反撃を喰らい、あおむけに倒れる一方通行。岩石の天井が見える。


ジョニー「手前の女の悪口言われて、感情的に反撃とか…三下だよね」

一方通行「…」

139: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:12:30.14 ID:JByUanMZ0


否定の使用がない。彼は、『番外個体』を咎める言葉に反応し、体が動いてる。
それは彼も認識してる。何故だ!?
…認めたくないが、守るべき存在である『妹達』、その中でも特別な存在である『打ち止め』と『番外個体』。
それらは彼の中で、大切な存在であり、心の支えであり、家族でもある。そう自認してる。
が、あの日、『番外個体』と一線を越えてしまったあの日以来、彼の中で少しずつ変化が起きていたのは言うまでもない。


一方通行(ンでだよォ…)


しかし、彼は認めなかった。
彼の中で『妹達』は命を懸けてでも守る存在。これは変わりようがない。
だが、なぜ彼女を貶されると体が動くのか?
正直、今の状況以外でも、彼はこの世界で無茶をして番外個体を庇う場面が多かった。周りが驚くぐらいに。
そんな彼を見て現実での同僚はとある言葉でチャカし、番外個体の元になった少女も同様にチャカした。
その少女の友人2人も同じ言葉でチャカし、同じギルドの馬鹿夫婦にも同じ言葉でチャカされた。
こいつにだけは言われたくない人物2人にもその言葉で茶化され、更にはこの世界で会った者達にも同じ言葉で茶化された。


一方通行(やっべ、イラついてきた…)


その言葉を言う資格は自分にはあるのか?いや無い筈だ!
彼が今まで殺してきた1万以上の命、彼が死ぬまで償えないかもしれない罪。
とても言えるはずがない。

「認めちまうと楽だぜい」と、面白半分で言う同僚。

「あんたの行動見てたら、言っても大丈夫よ。あの子達も納得するだろうし、いざとなったら私も味方になるわよ」
と言う、番外個体の元になった少女。

「お前がその言葉を言ってはいけないのは幻想なんじゃないか?少なくとも、番外個体や打ち止めは言われたら嬉しいと思うぞ?
その幸運を、お前は認めてないだけだよ」
絶対に、コイツにその言葉でアドバイスを貰いたくない男。

一方通行(ウゼェ…)


「ねえ、ミサカにさ、あの言葉言える?…って、アナタが言うとキモイね。うん、キモイ。
…え、怒ったの?ギャッハ☆マジで?ウケるんですけど。ギャッハハ!!
…って、そっぽ向いて膨れるなよ。…悪かったよ。ミサカが言い過ぎたよ。メンドクセェ…けどさ、何時か言ってくれると嬉しいなー…
ナシナシナシ!!今の言葉なしッ!!ニヤニヤすんなモヤシッ!!なら言ってみろ!!は、寝る!?何寝てんの!?マジ寝かよ!?
言えよ、へたれ!!」


何時かの彼女との会話。こんな状況で思い出す自分に凹む。
ぬるま湯に常時浸かってるこの世界。それは、学園都市の怪物でさえ変えてしまうのか?
彼は自己嫌悪に何回陥ったか。その結果が今の戦闘での劣勢。


一方通行(試してみるかァ…)


当てもない。そんなの気休めだと理解してる。
が、今のままではおそらくあと1撃で死ぬ。
仮にその言葉を言って『自分だけの現実』が崩壊したとしても、死ねば現実で生きる『打ち止め』や『妹達』を守る事は出来ない。
一斉大一大の勝負に出る。彼がここまで言うのに躊躇する言葉。それは


一方通行「愛してる」

ジョニー「は!?」

140: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:13:18.23 ID:JByUanMZ0


唐突な言葉に反応時てしまうジョニー・ブラック。
どう考えても彼が言う言葉ではない。コワレタか?


一方通行「…クヒッ」


コワレタ


一方通行「アッヒャヒャヒャヒャヒャヒャ、ヴェヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」


薄気味悪い、彼独特の笑いが部屋に響く。異様。今の彼を見た者ならその言葉しか思い浮かばない。
現に、彼を前にしてるジョニー・ブラックもその光景に引いてしまう。
デスゲーム、この状況下で壊れた人物は多くいる。
が、ここまでの者は見たことがない


141: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:15:48.11 ID:JByUanMZ0


一方通行「キメェ、キメェよオレ!何考えてンだよ!気色悪ィなァ!!ったくよォ!!!
何が愛だ、キモ過ぎて笑えてくるぜェ!!馬鹿に囲まれ過ぎて脳みそに花咲いたかァ!!?」


ジョニー「…無様だ」


自分の目の前で壊れた人間の中で、ここまで無様な人間は居たか?いやいない。
ジョニー・ブラックはそう思った。彼は武士の情けで、彼に止めを刺すことにした。
彼は『投擲』用の短剣を手に取る。『投擲』用にしては大きめであり、狙いを付けにくいものだが。
この距離で外す事はまず無く、アクセラレータに止めを刺すのはこれ1つで十分だ。『最強の能力者』を自分で止めを刺す。
本来なら気分は最高潮になるが、今は残念な気分だ。憧れであった人物の醜態を見るのは、


ジョニー「さようなら…最強さん」


そう言って、彼は短剣を投げた。その剣は一方通行へ一直線に飛ぶ。
彼の散り際を見届けようと、その剣を見届けてが


一方通行「…ッ」

ジョニー「へ?」


その剣を、この男は掴んだ。


142: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:17:18.66 ID:JByUanMZ0


『投擲』、このスキルで放たれた物を掴むことはできる。
しかし、それは銃弾の玉を掴む事のような物で、誰もが出来ないと思っていた。
が、目の前の男はどうした?あおむけに寝ながら当たり前の様に掴んだ。


一方通行「気持ち悪いこと考えて頭がスッキリしたぜェ…」


のっそりと起き上がる男。『ラフィン・コフィン』は『神羅』合流後、彼等学園都市の人間を怪物と言う人が増えた。
それは漠然としたイメージによる物だが、目の前の男はどうだ?天然の白い髪、紅い目。
そして今の妙技。まさに怪物。


ジョニー(そんな事は無い!!)


その認識を必死に否定し、自分に言い聞かせながら、彼は素早く彼の背後にまわり


ジョニー「!!」


首元にダガーを向けた。が


一方通行「ハァ…」


のそりと、彼の『ウィル・ターナー』が動く。
特定の場所、全ての武器がその場所に攻撃が当たると


ジョニー「ブッフォ!!!?」


プレイヤーごと弾き返させる。
多くのプレイヤーが使いこなせず、また初期からあるので存在を忘れてるスキル。


ジョニー「反…射?」


そのスキルの効果で、壁まで弾き飛ばされた彼の様に


一方通行「惜しィ。…答えは『カウンター』。オメェのダガーにもあるはずだぜ?」


『カウンター』スキルとして全ての武器にあるが、戦闘しても経験値が入らない事から、多くの者は使わないスキル。
そして、その扱いの難しさも難点の1つ


ジョニー「…ふん。偶然発動するような『スキル』で、僕を倒せるとォ!!?」


再び、今度はランダムに移動しながら一方通行に近づく。
『カウンター』はスキルの軌道が読めるとやりやすいと話がある。
なら、ランダムに移動し比較的モーションが少ないスキルを使えば。そう考えた。
幸い、彼のHPは先ほどと変わってない。1撃で殺せる。


143: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:20:11.52 ID:JByUanMZ0


一方通行「これだから三下はァ…いや、ここに来て、オレも落ちたなァ」


しかし、またもや必要最低限の動きで『ウィル・ターナー』を動かし


ジョニー「ウグオッ!!!?」


『カウンター』を発動させる。ここまで来ると偶然ではない。
理解した、彼は『カウンター』を使いこなせる。
ジョニー・ブラックはもう1回


ジョニー「ッツツツ…肉人形からの愛の言葉でも思い出して、強くなったの?」


苦し紛れに『番外個体』を貶してみる。
これで彼が感情的に突っ込んで来たら、もう1回こちら側のペースになる。が


一方通行「かもなァ…」


彼は認めてしまった。


一方通行「俺もかなり頭ン中に花咲いたみたいだからよォ。あの馬鹿共の言葉でスッキリしたぜェ。
確かに、俺はお前が考えてるみたいに『愛』なンざ生ぬるい言葉とは程遠ィ人間だ。
おかげで、自分を見失いそうにもなった。…だがなァ、こンな訳の分からない感情は簡単に解決できる」


ジョニー「…それは?」

一方通行「認めちまえばイィ。『愛』とやらをなァ」


とんでもない言葉が出てきた。『愛』?
彼が作っていたアクセラレータと言うイメージ、そして一方通行を知ってる者達の認識でも、聞き間違いだと思いたい言葉。
その言葉が、もっとも遠い居場所に居るはずの人物が言った言葉に


ジョニー「幻滅だよ」


彼は幻滅した。


ジョニー「僕は君と言う人間は、闇の中でその紅い目を光らせて得物を狙う獣であり、そんな安い感情に流されない人物だと思ってた。
そしたら街中の奴らと同じ脳内花畑のような事を言う。…最悪だ」


一方通行「何でも言え。それはテメェが勝手に作った俺のイメージだ。
オレだって自分がまさかこんな言葉を言うとは予想外ナンだよ。だがなァ、最悪かどうかオレに勝ってから決めても遅くはねェンじゃねェか?」

144: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:21:32.78 ID:JByUanMZ0


『ウィル・ターナー』をジョニー・ブラックに目標を定めて構える。
彼のHPは何度も述べるがレッド手前、ジョニーが1激でも加えれば直ぐに0になるだろう。
しかし、ジョニー・ブラックは驚くべき行動に出る


ジョニー「…『ヒール・アクセラレータ』」

一方通行「…!?」


突如、彼のHPを『回復結晶』で回復したのだ。


一方通行「なンの真似だァ?」

ジョニー「別に、本気の最強さんと戦いたかったんだ」

一方通行「ナメタ真似してくれるじゃねェか」

ジョニー「本当だよね。…けど、これで僕が作ってきた『一方通行』という『幻想』を心置きなく壊せる。これで、この世界に残る理由もできた」

一方通行「そいつは迷惑な事をしちまったなァ。…お詫びに。その『幻想』、オレがぶち壊してやるよ。ありがたく思えよなァ?」


自分の作った『幻想』、相手に作らせてしまった『幻想』それらを破壊するための戦いが、『仮想』の世界で始まる。


145: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:22:51.09 ID:JByUanMZ0

第1層・始まりの街


「『SAOタイムス』本社の制圧、完了したようです」

「そうだナ。アーたんからも連絡が来たよ」


血盟騎士団の本部ほどではないが慌しい建物の中、『アインクラッド解放軍』の本部内での1角に居るシンカーとアルゴ、と初春。
現在、『アインクラッド解放軍』と『血盟騎士団』の共同の元、『SAOタイムス』の本社への強襲作戦が行われ、無事、制圧が完了した。


初春「そう言えば、キバオウさんは?」

シンカー「『監獄』を解放した元団員…いえ、『ラフィン・コフィン』のスパイを追跡中です。…ですが」

アルゴ「3人のうち、1人は確保、2人も時間の問題だろうナ」

初春「でも『監獄』って、プレイヤーでも解放できたんですね」

シンカー「はい…どうやら前線が第50層の辺りで自由に開放できるようになってたみたいです」

アルゴ「ったく、気付けよナ。おかげで、キー坊とかがぶち込んだオレンジとかが全部あの島に居るゾ!?」

シンカー「面目なくて、返す言葉もありません」

初春「…考えると、第50層から物事の変化が多いですよね…まさッツ!?」

アルゴ「言葉を選べヨ!!」


彼女の口を塞ぐアルゴ。
シンカーも周りの様子を見るが、彼女の言葉を聞く余裕がある者はいない様だ。

146: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:23:59.50 ID:JByUanMZ0

シンカー「大丈夫です。…ハルさん、気持ちは分かりますし、その先も何となく分かります。
ただ、ここは第1層です。あなた方『ヒーローズ』を快く思ってない人も多いので」


アルゴ「気を付けろって事だナ。…マ、あの『アレ』を気にすることも解るがヨ」


アルゴの指す『アレ』とは『謎のNPC?』、黒子たちの事だ。
確かに、あの事件は不審な事も多く、また多くの謎を残してる。
尤も、黒子達だと言う確証は現在の彼等にはない。
なので『ヒーローズ』意外だと彼等と親交がある1部のプレイヤーが少しの情報だけを知るに過ぎない。


シンカー「まあ、ゲームなら攻略を進めていくと様々な要素が解放される事はよくありますからね。
そこまで気にしなくてもいいと思いますし、確認しようがありませんからね。クリアしないと」


そう初春をフォローするシンカー。


147: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:24:53.54 ID:JByUanMZ0


「シンカーさん、来ました!!『SAOタイムス』の奴らです!!」


奥からシンカーを呼ぶ声。
捕まった『SAOタイムス』の記者らがここにある『監獄』へ送られてきた。


シンカー「さて、私はこのまま『監獄』の監視に行きます」

アルゴ「副団長がワザワザ監視とかたへんだナ」


シンカー「仕方ないですよ。奴らがいる限り、見張らないと安心できませんからね。
それに、キバオウさんももう少し強権的になろうかと考えてますし」


初春「あまり強権的になると…」

シンカー「解っていますが、現状だとこの町を纏めるにはそれが1番です。なるべく、暴走しないようにコントロールしますが…」

アルゴ「お前はどちらかと言うと、そこまで強く言えないタイプだから心配だヨ。…ま、がんばれよナ」

シンカー「はい。では御2人も。皆さんによろしくお願いします」


彼の見送りの言葉を聞くと、2人は『アインクラッド解放軍』の本部を出て、アスナに指定されたポイントへ向かう。第25層、迷宮区前へと


148: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:26:09.68 ID:JByUanMZ0


第25層・フィッシャーマンズ・ホライズン・迷宮区前


海面に反射した月の明かり以外はほぼ無く、鉱山の跡らしく開けた港がある。
その湾内に泊まる1隻の帆船がある。その名は『インターセプター号』


「ん~男はやっぱり、海に出るんだなー…」

「同感だ…」


その船の舵の両隣で海風を感じてる2人


「…なにしてんの、エギル、クライン?」


エギルにクラインだ。声をかけてきたのはリズベットである。


クライン「いやさ、ぶっちゃけやる事無くってさ」

エギル「この船調べると言っても、ほとんど調べたしな」

クライン「それに、男なら船の上で海風を肌で感じるのは夢だぜ?舵を右手で掴み、片手でコンパスを持って、鼻歌謳う」

エギル「よぅほぅ~ほぅ~ほぅ~」

クライン「海賊の暮らし~♪」

リズ「微妙に上手くて似合うのがウゼェ…つか、よく歌謳う余裕があるね」

「イイじゃないですか。この雰囲気に合ってますし」


『血盟騎士団』3番隊隊長のシキシマが声をかける。しかも


リズ「酒かよっ!?」


真面目な彼が珍しく、作戦行動中に瓶片手に飲酒してる。こういうのは


クライン「お、俺にもくれよ!」

エギル「俺も貰おうかな?」

シキシマ「そう言われると思って、2つ余分に持ってきました」


彼等が主にやる事である。
シキシマもこれを予測してか、酒瓶を余計に持ってきていた。


149: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:27:17.75 ID:JByUanMZ0


クライン「で、御宅の大将はどうした?」

シキシマ「この船、『インターセプター号』の操舵の仕方が解ったので、アスナ様たちが来るまで、船室で1人にしてくれと」

エギル「相も変わらず、変わった男だな」

リズ「変わり者しかいないでしょ…」


海風を肴に飲む酒、それは格別なのだろう。
何だかんだでリズベットも貰ってる。彼等の居る下のフロア、船室に


ヒースクリフ「ふぅ…」


彼も、月明かりを見ながら酒をたしなんでる。訳ではない


ヒースクリフ「さて…《起きてるかい?》」


頭の中で誰かに呼びかける。SAOでは念話などは出来ない。では誰か?


《…退屈していたところだ。偶には、君の世界の事を話してくれないか?》


男にも女にも、子供にも老人にも、聖人にも囚人にも聞こえる声。アレイスタークロウリー。


《何、君が送ってきた使者居たではないか?》

《…あれは、彼等の成果だよ。私は関係ない》

《…そうだったな。で、彼等が来た影響でね、『隠しダンジョン』が開けてね。これからそこを根城にする勢力を駆逐する》

《ほう、そのような効果があったのか。てっきり…君がすねて開けたのかと思ったよ》

《私は述べたはずだ。こちらも行動させていただくと》

《…まあいい。せいぜい君の城の騒乱を見させていただくよ。が…君の思うように、城の民は動くかな?…私の城と同じように》

《その違いを楽しんでるのだろう?アレイスター…》

《ああ、もちろん。…お互い、自分の城に害虫が湧いてるが、さしたる問題ではない。時期に消滅する》

《それは間違いない。…さて、私の部下がそろそろ着くころだ。また、次回に伝えよう。その時には、君の少年少女たちの報告が出来そうだ》

《なら、君のお気に入りの少年…いや、剣士の話を聞きたいね》

《ああ、是非、聞かせたいよ…》

150: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:28:45.37 ID:JByUanMZ0


第25層・迷宮区前


ヒースクリフが外に出るとそこには今回の『ラフィン・コフィン』討伐で、彼等の本部に行く者達、
そしてここまでの支援のリズベットやエギル、初春にアルゴ、シリカ達が集まっている。


アスナ「団長」


先程まで『SAOタイムス』制圧に向かってたアスナが声をかける。
疲労感のある表情で、とても10代の一般的な少女の顔ではない。辛い思いをしたのだろう。
そんな彼女に労いの言葉を贈らずに、彼は1段高い石団の上に立つ


ヒースクリフ「…皆、見知った顔だな」


言葉をこぼす。彼から見えるプレイヤーは、多くは攻略組で彼と共にクエストに挑んだことのある強者だ。しかし、その1人1人の表情は暗い。

それもそうだ。『ラフィン・コフィン討伐』と言えば聞こえはいいが、彼等がこれから行うのはモンスターではなくプレイヤー。人間だ。
平たく言えば殺し合い。
SAOにて生き残ってる多くのプレイヤーはレベル関係なく元は一般人が殆ど。殺し合いに笑顔で行くものなど皆無だ。

しかし、この緊張は解さなくてはならない。


ヒースクリフ「…すまない」


そう思ってるのか、はたまた天然なのか。
ヒースクリフの発した言葉に多くの者が彼を、驚愕の目線で見た。
しかし、そんな事を気にもせずヒースクリフは話を続ける


ヒースクリフ「そして、ありがとう」


151: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:29:59.97 ID:JByUanMZ0


「最初の言葉は、最強と言われる『血盟騎士団』の団長として、このような事態を避けれず。また、避ける努力を怠った私からの言葉だ。
今回、『ラフィン・コフィン』の取った行動は許し難い行為だ。しかし、それを私は何の判断もせず、ただ悪戯に被害を拡大してしまった。
私の責任だ、団員は悪くない」


深々と、頭を下げる。その行動に静かなどよめきが広がる。
だが、ヒースクリフは話を続ける。静かなトーンで


「後者は、殺し合いが予想される、あの島、『トルトゥーガ』への『ラフィン・コフィン』討伐へここまで集まってくれた君たちへの感謝の言葉だ。
…しかし、これは強制ではない。自分の命、また他者の命を奪う事に躊躇ある者は何時でも下りて構わない。
…いや、降りて欲しい。これから先、戦うのはプレイヤー、すなわち私達と同じ人間だ。誰とて命は大事だ。
しかし、自分が10秒悩めば、相手は5秒で自身を殺しに来るだろう。
…もう1度言う、覚悟の無い者は降りたまえ」


最期に強めのトーン。これは脅迫ではなく、心からの警告だ。
しかしそれでもアスナたち『血盟騎士団』やクラインたちは残ってる。
覚悟の故。そんな彼等を、誇らしく見渡すヒースクリフ。


「行こう。これはゲーム攻略の為。そして、我らの友好ギルド『ヒーローズ』救援のためだ」

152: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/03(日) 22:31:44.29 ID:JByUanMZ0



ヒースクリフの宣言の後、整然と『討伐組』は『インターセプター号』に乗船していく
。そんな彼等を応援する声援が、彼等を送り出していく。そんな中


初春「アスナさん!!」


知り合いがいる者は知り合いに持てるだけのアイテムを渡したりしてた


アスナ「初春さん、リズ、シリカちゃん、アルゴも…」

リズ「アスナ、剣貸して!!」

アスナ「へ!?」

リズ「『レイピア』よ!!この場で整備する!!」

アスナ「え、でも!?」

リズ「解ってる!!でもやらせて!!不完全なまま、友達を戦地に送りたくない!!…3分、いや1分で終わるから!!」

アスナ「…解った」

初春「アスナさん!!これを!!」

アスナ「…この紙は?」

初春「…佐天さん、御坂さんが絶対に戦う人物の情報です!!」

アスナ「絶対にって…それって!?」


アルゴ「マ、『SAOタイムス』の本社にあった情報が役に立ったナ。アーちゃんの御蔭だヨ。
…絶対に渡セ。2人はそいつと絶対に戦ウ。アーたんはその時に絶対に援護しロ。
それが、今回の情報料ダ。出来なかったら、10万コルだからナ」


アスナ「あら、お高い。…絶対に、払わないように帰ってきますから」

シリカ「アスナさん!!これを!!」

アスナ「これって!?『回復結晶』に『回廊結晶』じゃない!?しかもこんなにたくさん…いいの?」

シリカ「今まで出会った人たちが、カンパしてくれました。数は少ないですが…お願いです、ミコトさん達を助けてください!!」

アスナ「もちろんよ!!」

リズ「はい!アスナ!!」


リズベットが研ぎ終えたレイピアを渡す。整備が終わったレイピアはいつもより重さが違ったような気がした。
その重さを全身で受け止め、


アスナ「行ってくる!!必ず、美琴さん達を連れ戻して来るから!!」


彼女は腰にレイピアを掛け、船へ向かった。


161: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:39:06.76 ID:yXxrzho80


「クッソ!!どれだけ長いんだよ!!?」

「解ってますけど!!」

「…言いたいことは解る」

「なら、口より足を動かしてください!!」


若干焦った口調の男女。佐天と上条だ。なぜだ?


上条「転ぶなよッ!!」

佐天「解ってますよぉぉぉぉ!!」


彼等が説明できる余裕はない。簡単に言えば


佐天「上条さんが、トラップ踏むからですよぉぉぉぉ!!」

上条「何回も聞いたァァァァ!!!」


彼等の後方から、冗談みたいな『大きな丸岩』が迫って来るから


佐天「インディ・ジョーンズは映画から出て来るなーーーーー!!!」

上条「兎にも角にも、不幸だァァァァァァァァァァァァ!!!」

佐天「私に言わせろォぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」


大岩の転がる音をかき消すぐらいの賑やかな声が、ダンジョンに響く。


162: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:40:55.42 ID:yXxrzho80

「…こんな『ジョーク・トラップ』引っかかるなんて。本当に『攻略組』なのかい?」


色っぽい女の声が2人の耳に入る。後ろから。
2人がふと振り返ると、そこには女のランサー。
しかも、彼女は腕1本んで掴んでるランスで、大岩を止めてる。
同じランサーの佐天も目を丸める


佐天「えっ?」

「それとも…」


腕に力を入れる女。それはランスが光だし、スキルが発動したことで理解できる。そして


「学園都市のお子様たちはどんな状況でも、純粋に楽しむのかいッ!?」


槍単発重攻撃スキル『ランス・ストライク』でその大岩を砕いた。
中レベル以上のランサーならだれでも使えるスキル。


「ねぇ。『ヒーローズ』頭のカミジョウにルイ…」

上条「お前は?」

「おっと、失礼だったね。私の名前はロザリア」

佐天「ロザリア…あ、それってオレンジギルド『タイタンズハンド』のリーダーで!」

ロザリア「今は『ラフィン・コフィン』の幹部。…そ、目の前にいる私」

上条「何でだよ!『タイタンズハンド』はキリトが全員投獄にぶち込んだって!?」


ロザリア「疑問に思う事無いでしょ?現に目の前に私は居る。それだけでいいでしょ?お頭さん
…本当は『黒の剣士』さんが居たらよかったんだけどね」


上条「…何がだよ」


答えが解ってるがあえて問う。その結果を2人は予測し、各々の武器に手を掛ける


ロザリア「ここであんた等はお終いだって事だよッ!!」


腕を上げ、指を弾く。その音と共に周りに出現する青白い光


佐天「これって!?」

上条「やっぱり『転移結晶』!?」


ロザリア「そう。ここに来たって事はあんた等は『畑』を見たのでしょ?
私達、『ラフィン・コフィン』の主流戦法の1つである『転移結晶』を使った奇襲。『召喚』。
そこのお頭さんは『フィッシャーマンズ・ホライズン』で見たわねぇ。で、対策はあるのかしら?」


上条「っく!?」

佐天「無いんですか!?」

上条「時間が無かったよ!!」

ロザリア「アーッハッハッハハ。万策尽きたって所かしらぁ…さて、どうする?」


次々と現れるロザリアの手下たち。他の兵と違い制服は着ておらず、武装も疎らだが


上条「全員、『毒系』の武器ですか」


ロザリア「『バトルフィーリング』には1回やられたからね。その対策よ」

164: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:42:10.30 ID:yXxrzho80


2人の取り囲むように、ロザリア及びその手下が包囲する。


上条(どうする)

佐天(ここで戦えばおそらく時間は20分は最低でも取られる)

上条(佐天を先に行かせて、俺一人で)

佐天(なんてこと考えてそうだけど、この先に御坂さんが居る保証は…)

ロザリア「そうそう、忘れてたわ」


まるでワザと思い出したかのようなリアクションで喋り始めるロザリア。
誘惑に違いない。2人は思う。
ロザリアは彼女の後方にある奥へ続く坑道を指差し、話し始める


ロザリア「この先に、電子の御姫様がいるわ。そう、『科学の御姫様』がね」

上条「何ッ!?」

佐天「それって、御坂さん!?」

ロザリア「そう、超能力者『超電磁砲』事、御坂美琴がこの先に居るわ。でも、困ったわねー…あの娘、今怪物に襲われてるかも?」

上条「おい!!」

ロザリア「で、アナタ達にサービス」


悪女と言う名がピッタリの表情で問いかける。誘惑。


ロザリア「どちらか1人、見逃してあげるわ。そう、どちらか1人ね」


どちらか1人。戦力の分断だ。しかし、彼女の言う事がブラフの可能性も捨てきれない。
万が一、ブラフだとした場合、最悪、残された1人が死ぬ可能性がある。


ロザリア「40秒で選択しな」


が、悩む時間は無い。


165: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:43:06.10 ID:yXxrzho80


上条(ここは佐天に行かせよう)


良くも悪くも、彼らしい判断をし


上条「さ――」


彼女にその趣旨を伝えようとした時


佐天「すみません」


上条「へ?」


彼は胸倉をつかまれ


佐天「へああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


右腕で、彼は坑道の方へ力強く放り投げられた。


166: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:44:02.16 ID:yXxrzho80


上条「ヘブッ!!…何だよ!?」

佐天「行ってください!!」


上条の問いに力強く答える。が、無論、理解できたわけではない


上条「何でだよ!!そしたらお前が!!?」

佐天「聞いたでしょ、御坂さんがこの先いるって!言ったでしょ、この先に御坂さんがいるかもって!!」


そうだ、この先に美琴がいると確証の無い事を言ってたのは彼だ


佐天「だったら、自分で言った言葉の責任位撮ってくださいよ!!自分の目で確認して来てくださいよ!!」

上条「けど!」

佐天「さっさと行け!!上条当麻!!もう1回、御坂美琴を救って見せろよ!!!」


1度も呼ばれたことのないフルネームで激を飛ばされる。この少女の気合い、無駄にするのか?


上条「…すまないッ!」


出来る物か。上条当麻は坑道奥へ走り出す。


167: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:45:46.21 ID:yXxrzho80


ロザリア「へぇー…。若いっていいわねぇ」

佐天「あれ、律儀に待っててくれたんですか?」

ロザリア「囚われの御姫様を救い出す勇者様の為に、仲間が敵を引き付ける。古典的だけど、私は嫌いじゃないわよ?」

佐天「それはどうも。…あぁ、御坂の名前フルネームでしかも呼び捨てしちゃったよー…」

ロザリア「あら、後悔してるの?でも、大丈夫。そんな感情、直ぐに無くなるから…恐怖って感情に上書きされてねェ!!」


ランスを彼女に向ける。周りの部下も武器を構える


佐天「あーあ。お姉さんって、データカードとか直ぐ上書きして失敗しちゃうタイプでしょ?」

ロザリア「煽る余裕なんてあるのかい?思考に嘘ついても、体は正直だねェ。その手の震え、ビビってんじゃないのかい!?」

佐天「あ、やっぱそう見えます?そうっすよねー…昔の人は良くこんな早打ちできたなぁ」

ロザリア「は?」

「ロザリアさん、コイツの指の動き!!」

ロザリア「…ッテ!?」


気付いた時には遅かった。
その動き、このゲームの中で、いや、この時代で多くの者は使わない、使ったことない物の動き。
惜しくも、ロザリアは使う側の人間だった。


佐天「『ガラケイ?』のブラインドタッチって、難しいですよね」

ロザリア「メッセージを送った!?」

168: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:47:00.41 ID:yXxrzho80

そう、彼女が先ほどまでしてた指の動き、『メッセージ』機能で文章作成の時に『ガラケーモード』特有の動き。
特徴は『5』のパネルに小さな突起があり、それさえ覚えれば目にしなくても文章が作成できる。


佐天「ええ、送りましたよ。あなた達と同じ『召喚』の呪文をね。…誰が来るか解りませんけど」


彼女が話し終える前に彼女の横が光る。先ほどと同じ


ロザリア「『転移…結晶ッ』…」

「ロザリアさん!やっちまいましょう!!今ならこいつ1人です!!」

佐天「いいんですかぁ?こう見えても私、『運』がかなりいいですよ?上条さんもいないし、引きはイイと思いますよ?ほら」


光が散る。そこには男が1人。


「あ…ああぁ」


その男を見る否や、ロザリアの部下たちが震えだす。


ロザリア「ッく」


彼女に至っては、屈辱のあの日を思い出したかの様な顔。
それもそうだ


「…落下途中での転移。…無茶苦茶にも程があるぞ。支離滅裂な文章だったし」

佐天「でも、私の示した座標に来てくれたじゃないですか」

「…まあな」


不満を漏らしながらも。片手剣の剣士は、己の剣を抜き彼女の問いに答え


「それに、どうやってこの場に居るか、聞きたい奴その1に出会えたからな」


その漆黒の剣をその人物へ向ける。


ロザリア「ククククッ…黒の剣士!!!」


キリト「久しぶりだな、ロザリア。…お前以外をスタンさせてから聞きたいことがいくつもある」


召喚獣、黒の剣士、キリト。である。

169: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:48:11.22 ID:yXxrzho80


ロザリア「投げろッ!!」


彼の姿を見るとロザリアは号令を部下に掛ける。その瞬間、彼等の半分は一斉に武器を投げる。


佐天「これは、あの時の!?」


あの時、それは第25層が開かれて間もない時に、シリカの取り巻きに誤解され襲われた時に喰らった攻撃法。
あの時は浜面アスナ達が到着して何とかなったが


佐天(数が多いッ!?)


あの時の半分ぐらいの武器の数だが、それでも多いのは変わりがない。
しかも、これの後に攻撃があるのも彼女は知ってる。が


キリト「ルイ!お前は後方の敵を」


彼が指示してくる。対策法があるのか?…いや、悩んでる時間は無い


佐天「了解っ!!」

ロザリア「そんなんで、この剣の雨をよけられると?――ッツ!!?」


避けられない。思う誰もが


キリト「…ッフ!!」


彼は佐天に降り注ぐ剣を全てジャンプして1撃で払う。


「嘘だろ…ッツ」


そんな彼の動きに驚愕してる時間は無かった。先ほどまで空中から、彼等の懐に入り込み


キリト「遅えんだよ…」


彼等の脚部を水平切り『ホリゾンタル』で切断する。しかも、1回で複数人の。


キリト「足を狙え!!こいつ等の動きを封じろ!!」


佐天「ハイッ!!」

ロザリア(なんだよ…コイツ。また本気だしてないのか?)


かつて、ダメージを与えられなかったが攻撃を加える事は出来た。しかし、今はどうだ?


「やろおおおおおおおおおおおおおお!!!!」


キリト「遅い」


彼に斬撃は


「またかッ!?」


届かない。


170: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:49:19.82 ID:yXxrzho80


ロザリア(何でだよ!確かに、私達とビーターには絶望的にな差がある。だけど、これでは一方的だ!なんだよ…この反射速度)


彼女が彼の反射速度を異常に思うのも無理はない。例えば


「ホワタァァァァァァァ!!」

佐天「ヒョッ…かすり傷ゥ!!」


同様に彼女達よりもレベルの高い佐天でも、何とか攻撃を不意打ちで与えることはできる。だが、彼はどうだ?


「何でだよ…なんで、当たらないんだよ!?」

キリト「遅いからだよ…反射神経が」


彼の即座に反応する速度は異常だ。どのようにここまで生き残ればあの反応速度は見に着くのか?
攻撃を忘れ、彼の攻撃に見とれ、自分のするべきことを忘れたロザリアはこの時点で負けてた。そう


キリト「お前で最後だ…」


彼が目の前に来た時点で。戦闘が始まり何分立ったか?
確実に言えるのはカップヌードルはまだ固い。その間に彼女の部下は全員スタンし。
現在、意識があるのは、佐天、キリト、そしてロザリアだけだ。


ロザリア「ッツ!!マッタァ!!」


あがきでランスを振ろうとするが


キリト「遅いんだよッ!!」


彼の『シャープネイル』の3連撃が彼女の左腕、脚部、右腕を切断し、肉ダルマにした。


171: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:52:01.17 ID:yXxrzho80
キリト「ふぅ…」


20人近くだろうか。佐天もいたが、殆ど彼が行動不能にした。そんな疲れを軽く吐き出すかのようなため息


佐天「…すごいっすね。なんか」

キリト「何がだよ」

佐天「反射速度が。…いや、『反応速度』っすかね?」

キリト「…何とも言えよ。…とにかく、今はこいつの尋問が」


先だ!そう言おうと、キリトは考えてた。
が、その時、この空間に「プッ」っという、人間の言に続いて「ベチャ」という、肉が床に落ちる音が響く


佐天「キリトさん!?」


彼女がの言葉に反応する前に、彼は音源を見る。それは


キリト「…ロ、ロザリアァァァァァ!!!!!」


オレンジの女のネームを叫ぶ。ロザリア自身にHPの変化はない。
キリトに刻まれ、地面にのさばってるだけだ。ではなぜ?…それは、彼女の前にある赤い肉片。舌だ。
SAOでは口の辺りを破損すると『会話不能』のペナルティーが発生する。
例えば、第1層のフロアボス戦にて、上条が下顎を破損した際に会話できなかったように。舌だけでも会話不能になる。
知り合いで、やっと会話ができるレベル。
現実と違い、痛みを感じないこの世界だからこそできる情報流失を避けるための荒業。


キリト「貴ッ様ァァァァァァ!!!??」


力任せに、ロザリアの胸倉をつかみ剣を向ける


キリト「なぜ、監獄に送ったはずのお前らがここに居る!?何でケイタが生きている!?何でケイタが『ラフィン・コフィン』に入ってる!?
言えッ!!」


佐天「落ち着きなさいって!!?」


そんな彼を後ろから羽交い絞めの様に抑える佐天。
その2人を見て、
「あらあら、私を刻んで何も情報を引き出せないで激昂とは…ビーターさんも人間臭いわねぇ」
とでも言わんばかりの目線を送ってくるロザリア。彼女の目線は何処かほくそえんでる。


佐天「今は怒りを当てる状況では無い筈ですよ!?解りますよね!?」


キリト「ッツ?」


冷静に戻る。そうだ。ここで、彼の持つ疑問を怒りに任せてぶつけても、彼女の『会話不能』が解消されるわけでもない。


佐天「…いまはその人を置いて、御坂さんや上条さんを救助に向かうべきです」


そうだ。今は1人でも仲間が欲しい。彼女の言い分を聞けばこの先に美琴と上条がいる。


キリト「…」


涙子の会話に納得し、剣を納刀しロザリアを地に下ろそうとした時


キリト(あれは?)


彼の目線に映る。それは『転移結晶』と同等の大きさの物。ロザリアの腰のベルトにある。2つだ。

172: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:53:38.82 ID:yXxrzho80

キリト「…ッ」


彼は剣を納刀し終えると。その手でスキルを発動し、それら2つを奪取する。
そのスキルは『盗み』。名前の通り、相手のアイテムを盗むもの。
他にも、ダメージを与えながら奪う『強奪』もある。


佐天「キリトさん!?」


彼の行動に驚く彼女。


キリト「これが気になったんだ。…見た事無い色だしな」

佐天「え?…これ!?」

キリト「コイツが持っていた。…ま、聞こうにも聞けないが」

ロザリア「…」


そうだ。彼女に聞こうにも『会話不能』の彼女に質問することはできない


キリト「考えて――」

佐天「…『鍵結晶』」

キリト「へ?…あ」


思い出す。そう、これは彼は見ている。
この層、第25層のフィールドボス『リバイザ・ヘッド』討伐前にあった『鍵結晶(キークリスタル)』だ。
そう、その時にあの立体パズルを解いたのはキリトの目の前にいる佐天涙子だ。その瞬間、彼は全てを理解する。


キリト「なるほどな。このアジトは鍵、つまりは『鍵結晶』がないと先へ進めないのか?」


問いただす様に彼はロザリアを見る。
しかし、彼女は答えるはずもなく「自分で確かめな」と言わんばかりの目線を送る。
ここまでの余裕は何処から来るのか?それは、彼等が彼女の部下を1人も殺さない所から来る自信だろう。
現に、キリトと佐天は1人も殺してない。
それが、彼女の自信を生んでいる。そんな彼女が、彼の問いに反応するはずない。


佐天「…行きましょう」

キリト「…あぁ」


この答えを自身で考えることにし、2人は上条が行った行動へ走って行った。


173: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:54:58.25 ID:yXxrzho80


ロザリア(やすっちいもんね)


彼等2人を送った後、ロザリアは1人心の中で呟く。
『バトルフィーリング』のスキルの無い彼女等はただ、ジッとしてるだけしかできない。


ロザリア(無様だね…)


今の状況。そして、現実での自分に重ねた言葉。

現実で、仕事に着けた時の喜び情熱。それらは遠い昔に置いてきた気分だ。
あの時の正義感は何処に行った?現実での自分は何処に行った?気づけば、身寄りのない子供を学園都市へ輸出してる自分。
身寄りのない子供のお母さんになるはずだった自分は何処に行った?


ロザリア(無様だよ…)


また呟く。無様だ。どう思っても、何もできない?
仮に動けるようになって、私は何をする?

解らない。




フォオン

悩める彼女の目の前が光る。
『転移結晶』の光。誰が来た?

…仮に誰か来たとして、自分は何をする?そんな自問自答をする前に


「おや…随分派手に負けましたことで…」


姿を現す。そう


ロザリア(…ホウジョウ…ユフィ!?)

174: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:56:45.13 ID:yXxrzho80

ホウジョウ「ですが、安心してください…」


そうこの男と付き添いの少女だ。
だが、ロザリアの焦った口調から安堵感は無い。
同じギルドの仲間なのになぜか?それは


ロザリア「ッツッブ!?」

ホウジョウ「あなた方の死は有効に使わせていただきますから」


彼女の口に突っ込んできた『木剣』が物語る。
無論、それがただの『木剣』ではない。
その証拠に、彼女のHPが減り始める。状態異常の表示と共に


ホウジョウ「ホぅ、流石『バズビース・ソード』ですね。
剣による攻撃力は全くないが、呪い…状態以上の『毒』の威力は『ポイズン系』では最強と言われる品物!
名の由来である『バズビーズ・チェア』に引けを取らない!…あなたのHPなら3分もかからない」


ユフィ「ホウジョウ様…」

ホウジョウ「ユフィは、その辺の使えないゴミを処分しなさい」


ホウジョウの指令を聞くと、ユフィはロザリアの部下たちを『ウータイ』で攻撃し始める。猛毒の効果のある『ウータイ』で


ロザリア「ファメホ!!」

ホウジョウ「ヤメロと言ってるのですか?…それは無理な提案です」


気を逆立てるように話すホウジョウ。とても同じギルドのメンバー、幹部に話す言葉ではない。
そんな彼を、ロザリアは睨みつける。が


ホウジョウ「いいですねー…。そのヘイト感情に溢れた目線。まるで、私を殺さんばかりの目線だ」


そんな彼女を、ホウジョウは『記録結晶』で撮影してきた。


ホウジョウ「もっと、ヘイトに溢れた目線でこの結晶を見なさい。私はそれを望んでる。
あなたのそのヘイト感情が、我らの最強戦士を生み、あの黒の剣士と言うガキや改造人間共を抹殺できる!
君は、私達が生きるために死ぬ生贄だ!!もっと…もっと、そのヘイト感情を――」


ホウジョウの言葉を言い終える前にロザリアは光となって消えた。死だ。
その瞬間、ホウジョウへのヘイト(憎しみ、憎悪)の目線だった。
しかし、送られた側は認めなかった。


175: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/10(日) 23:58:05.56 ID:yXxrzho80


ホウジョウ「役に立たない。…所詮、ネットで強がる若者か」


そんな1人ごとを呟く男を言葉を


ユフィ「…」


何処かの街にいる少女のそっくりサンは聞き流した。


自分を守るために。


192: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 20:56:45.44 ID:qHm/K+EZ0



「ッタハッ!!」

「逃げないでよ?」

「殺しに来てよ?」

「ねぇ、アナタ達!自分が何言ってるか解ってるの!?」


キリトと佐天が戦ってる頃。とある場所でも戦闘


「来てよおねいちゃん」

「こわいの?」

「ええ、あなた達をそんな風にしてしまった、大人がねぇ!!?」


いや、説得が続いていた。そう


「僕たちは、改造人間のお姉ちゃんを壊すためだよ?」

「ソレが解らないの?」

「改造人間だから?」

御坂「それがおかしいのよ!?」


御坂美琴の言葉によって。


「なら、先生がウソついてるの?」

「酷いよ、おねいちゃん」

御坂「だから聞いてって!!」


しかし、このような会話のやり取りを数十分続けてる。


193: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 20:58:33.58 ID:qHm/K+EZ0


子供たちとの戦闘はどのくらい続いてるだろうか?…いや、戦闘と言えるか


「ふん!!」

御坂「ッツ!!」


彼女が自身の『約束の思い出』でガードする。
しかし、そのまま『カウンター攻撃』に入る気配はない。
それは、やたら重い『バスター・ランス』だからか?…ちがう


御坂「ヴッ!!!」


『バスター・ランス』を力強く弾くとその瞬間、彼女は子供たちと距離を取る。
30秒もかからない動作だが、その時間なら彼女なら相手に1撃を加えることなど『筆箱からシャープペンシルを取る』ぐらいの簡単な動作だ。
だが、彼女はしない


御坂(何回目よ…)


同じような事をひたすら続けてる。なぜか?


「お姉ちゃん…」

「来てよ!!」

御坂(こんな子供たち、斬れないわよ!!!)


これが理由だ。彼女が相手にする『ジェノヴァ』と言われる『ラフィン・コフィン』の兵士。
だが、彼等は子供。彼女よりも年下のだ。
かつて、彼女は『学園都市』にて彼等と同じ年代の子供たちを、あの街の狂った科学者『大人』たちから救ってきた。
だが、今回はどうだ?
『大人』に利用されてるのは間違いない。しかし、この子達は彼女を


「ウン!!」

御坂「ッツ!!(今のはやばかった)」


殺しに来てる。比喩でもない。
子供たちの攻撃はスキルは発動してない物の『バスター・シリーズ』特有の効果『スキル発動時と同等の威力』のおかげでダメージ量も大きい。
が、デメリットで隙ならば山ほどある。
これは、他の『バスター・シリーズ』と同じ。毎日の様に上条や番外個体と組手をしてた彼女なら知らない筈がない。
それでも、この子達を斬る事は彼女にはできなかった。
それが彼女の弱点であり、強さでもあるから。


194: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:00:55.42 ID:qHm/K+EZ0


御坂(なんとか…この子達を傷つけることなく気絶させる方法は…)


ない。当たり前だ。このSAOでは痛覚がない、なので腹部を強打などの方法は使えない。
そして、彼女の能力もここでは使えないのは1年以上前にログインした時に確認済み。
方法としては


御坂(『スプリル系』の武器を使うか、頭部への強打、若しくは…切断)


そう、これしかない。
しかし、前者『スプリル系』の武器、彼女の場合は片手剣『ソード・スプリル』
だが、彼女の所持してる物は全く強化しておらず、現状では使い物にならない。
頭部への強打、これも彼女は可能なスキルをほぼ使っていないので無意味。
残るのは『頭部の切断』。
しかし、先のに述べた通り、彼女がするはずもない。ならばどうする?


御坂「(なら!!)…いいわよ。お姉さんを捕まえてみなさい」

「わかったぁ!!」


何かを決断し、子供たちを煽る美琴。
その言葉に応え、子供たちは保育園の先生にじゃれる様に飛びつく。『バスター・ランス』を持って。


「お姉さぁーん」

御坂「ふん!!」


可愛い声に似合わない、重量感の轟音が部屋に響く。
それを見極め、最小限の動きで避け距離を取る


御坂「ほらぁ!!お姉さんを捕まえるなら、そんなに遅いとダメよ!!」

「動くなぁ…」


重そうに『バスター・ランス』を持ち上げながら美琴の方へ向く。彼女の考え


御坂(『バスター・シリーズ』は精神披露が大きい。
アイツや番外個体でも2時間フルに振っていたらバテる。
なら、その瞬間に『ソード・スプリル』で攻撃すれば…。
私のでも、この子達を眠らせることができる!!)


それは、この子達の精神披露の隙をみて、彼女の『ソード・スプリル』で眠らせることだ。
しかし、子供たちを傷つけることになってしまうが


御坂(ごめんね…この方法しかないの…)


現在、彼女が考えるこの子供たちを唯一救える方法だ。
しかし、あまい。美琴の優しさがあふれるこの方法。


「ふえあぁ…」

御坂「ッツ!!?」


あますぎた


195: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:01:58.32 ID:qHm/K+EZ0


移動する直前に、1人のランスが直撃しそうになる。タイミング的に避けられない。
彼女は『約束の思い出』でガードする。


御坂「ヴッ…グッ…」


自分の倍以上ある重さの『バスター・ランス』を抑え込む。
片手では支えきれず、もう片方を刃の方を持つ。
それでも重く、奥歯やあるはずのない関節の骨がギシギシ音を立てる。


「つーかまえた~」

御坂「ッ残念!…もう逃げ――」


その瞬間、彼女の目線に映る


「…いや」


奥で躊躇っている固体。声からして、少女。


196: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:05:53.78 ID:qHm/K+EZ0


「どうしたんだよ?」


心配したのか、1人が近づいてくる


「もうヤダよ…おねいちゃん苦しんでるし…」

「…」


流石に一方的に攻撃するのにためらったのか、少女が苦言を呈した。
この時、美琴はこの少女の感情を使って、残り2人を説得しようと考える。


御坂(そうよ!この子達だって、この戦いに疑問に思うことだってあるんだ!なら、その感情を使って…チャンスとは言え、嫌なものね)


そう、彼女がしようとしてるのは、あの少女の感情を使っての説得。
一時的とはいえ、子供を道具にしてしまう事に嫌悪感を覚える。
しかし、迷う時間は無い。


御坂「その――」

「ダメだよ」

「エッ…」


美琴が声を出す前に、傍に行った少年が少女の腹部に『バスター・ランス』を刺す。あっさりと


「イタイ!イタイヨ!!イタイ!!」


痛覚のないSAOだが、少女は必死に痛みを叫びながら訴える。


「当然でしょ?」

御坂「ちょっ、やめなさいって!?」

「お姉ちゃんは僕の相手でしょ?」

御坂「グッ!!」


少年の行動を制止しようと叫ぼうとするが、目の前の子がさらに重さを掛けてくる。
支えるだけで動けない。ナメテいた。
この子達は本当に美琴と遊んでいたのだ。
だから、先程までと力の入りようが違う。
それほど、あの2人の行動を邪魔されたくないのだ。なぜ?


御坂(おそらく…)


197: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:06:34.85 ID:qHm/K+EZ0


「なんでこうなったの?」

「イタイイイタィ」

「痛いじゃわからないよ?」

「ウグッ!」


少女の腹部に刺してた『バスター・ランス』をそのまま回転させる。
見てるだけで痛さが伝わってくる。


「ねえ、何で?」

「ごめんなさいごめんなさい!!先生の言いつけを破って、攻撃をやめてしましました!
私は悪い子です、悪い子です!!ごめんなさい、ごめんなさい!!」


怒涛の勢いで謝り始める少女


御坂(やっぱり…『自己批判』)


そんな彼女の行動を分析する美琴。
『自己批判』、文字からして自制と勘違いしてしまうが、立派な『マインドコントロール』の1種。
職場や学校などの閉鎖的なコミュニティで行うとかなりの効果が表れる。
この場合、閉鎖的なコミュニティとは『ラフィン・コフィン』の事を指す。


御坂(あいつ等はァァァァァ!!!)


美琴の心に怒りの炎が広がる。子供にこの様な洗脳紛いの事をさせた彼等に対する怒りが

198: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:08:07.44 ID:qHm/K+EZ0


御坂「ウグゥゥゥゥゥ!!!!」

「えっ…おっ?」


先程までと比べ物にならない力で『バスター・ランス』を押し戻し始める美琴。


御坂(可哀そうだけど、四肢を切断する!!それから素早く『ソード・スプリル』で眠らせる。いざとなれば…)


首が狩れる!…考えが短時間で変わり過ぎだが、それほど現状。
彼女のおかれてる立場が危ういのだ。生命的に。


御坂「ップッ!!」

「ふわっ!?」


『バスター・ランス』を弾き返すと同時に少年を弾く。
かわいそうだが、首を狩れるポイントへ移動しようとした美琴。


「へあぁ…」

御坂「へ?」


彼女の目の前に子供たちの1人が現れる。先ほどまで『自己批判』していた少女。
だが、雰囲気は違う。それは何か?
ある物に似ている。美琴の答えは


「アヴァゥ!」


少女の行動で確認できた。美琴の首筋に噛みついた少女の行動によって。


199: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:09:50.43 ID:qHm/K+EZ0


御坂「チョッ!?」

「ヒググゥ…」


噛みついた?いや、喰おうとしてる!?それが、彼女の最初の印象。
まるで獣。それもそうだ。『ジェノバ』事、彼等のような白装束の兵を攻略組の多くは『ラフコフの白いの』と言ってた。
だが実際、1番多く遭遇した『血盟騎士団』2番隊の隊員はこう呼び合ってた『白い獣兵』。納得ができる。
今の彼女は猛獣が死闘で首筋を噛みついて相手に止めを刺す行為に近い


御坂(動脈が無くてよかった…じゃなくて!)

「そりゃああああああ!!」


冷静に分析している暇も無く、先程弾いた少年が大きく『バスター・ランス』を振り下してくる。
無論、少女のことなど気にせず、美琴もろとも斬り倒す勢いで。


御坂「ふん!!」

「あふん」


下顎に拳を入れ、自分の首筋の肉もろとも少女を離す。
あまり表現したくない感触が首筋辺りでブチブチと音を立てながら脳に伝わる。
その音と感触を堪能し終える前にその場からジャンプした瞬間


「そいや!!」


少年の掛け声と共に重厚な金属音の混じった轟音と、アバターを切断された時特有の音が響く。
無論、切断されたのは少女。
腰から切断され、光の結晶となり下半身が消滅する。幸運にもHPはゼロになっていない。安心する。
しかし、美琴に


「僕も行くよぉ~」


そんな時間は無い。
続けてもう1人の少年も彼女に斬りかかってくる。『バスター・シリーズ』特有のゆっくりとした動き


御坂(そう言えば!!)


この時、彼女はギルドに居る2人の『バスター・シリーズ』使いの言葉を思い出した。


200: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:10:36.50 ID:qHm/K+EZ0


「『バスター・シリーズ』ってさ、スキルを発動できない分、攻撃力がデカいのはミサカ的には助かるけどさ」


「1歩間違えれば、腕ごと持って行かれるよな。…反動もデカいし」


「ま、その反動をうまく使えれば、スキル以上のコンボも可能だけどね。ギャッハ☆」


「…そう言いながら、無茶な動きで右腕を明後日の方向に吹き飛ばした番外個体さんが良く言いますね」


「ブッ!はぁ?ヒーローさんは体ごと持っていかれたくせに!!」


201: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:11:39.06 ID:qHm/K+EZ0


御坂「(あの時は聞き流しながら『そんなに使い辛いなら変えりゃいいのに』って思っていたけど。なるほどね)…ふっ!!」

「惜しい!!」


少年2人の連携攻撃をジャンプとバク転でかわす美琴。


御坂(考えてみたらそうだ。『スキルなしでスキル攻撃と同等』が特徴の『バスター・シリーズ』。デメリットが超重量なだけは無い!…つまり)


攻撃の目標が定まる。


「うおおおおおおお!!」


少年が突っ込んでくる。
だが美琴は先ほどまで見たいに後方へ距離を取らない。静かにスキルを発動させ


御坂「フッ…タッ!!」


少年の両腕に軽く一太刀づつ入れる。ダメージは軽度。
この程度なら彼等の『バトル・ヒーリング』スキルで10秒もかからず回復する。
それは彼女承知しており、美琴も先ほど少女に食いちぎられた首筋の痕は同じスキルでHPを全快してる。


御坂「…セイッ!!」

「うわっ!?」


更にもう1人の少年に駆け寄り、先程と同じように腕と脚の付け根の辺りを
軽く切り込みを入れ、距離を取る


御坂(これで向こうが)


「そんな攻撃!!」

「効かないよ!」


御坂(乗った!!)


心の中でガッツポーズをとる。


202: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:13:12.20 ID:qHm/K+EZ0


美琴の攻撃にやり返そうとした少年2人。
『バスター・ランス』力強く振り廻した時、


「えっ?」

「うそ?」


異変は起こった。1人は両腕、もう1人は片腕と脚の付け根が切断した。
どちらも美琴が斬り込みを入れた場所だが、ダメージは軽度。切断されるほどの威力ではない。
いや、切断と言うより、『バスター・ランス』の重さによる反動で引きちぎられた状態。いわゆる自滅だ。
状況が把握できない子供たちに対して


御坂「…『バスター・シリーズ』はね、重くて威力のあって使いやすい武器だけど、1歩間違えたらそういう風に体を壊しちゃうのよ。
先生に教わらなかった?」


美琴が子供たちに解り易く理由を説明する。
ちぎれた箇所が痛々しいが、痛覚がないSAOなのだからか、それとも男の子だからか、泣く素振りは無い。
おかげで、破壊された部位が復活するまで説得の時間が出来る。美琴はこう読んでいた。
しかし、何をしでかすのか解らないのが子供。
何事も計算通りいかない。例えば


御坂「へ?」

「ほががぐが…」


下半身切断され少女が這いつくばって美琴の足本まで来て、彼女の右足を食べ始めるなど考えてもいなかった。


203: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:15:35.42 ID:qHm/K+EZ0


ボキン!骨が折れた時、漫画などではこのような表現が多い。
所詮、それはマンガなどのフィクションの事だと美琴は思っていた。
しかし、フィクションのような世界に居る今、彼女は聞いた。


「フゥゥゥ…」

御坂「ナッ!?」


少女により、右足のひざ下を食いちぎられた時に、ボキン!と言う音を。
その言葉に、彼女は少ない言葉、同じような言葉を言うだけでしかできなかった。


たった10数秒で足を食いちぎられた。それほどまでに少女の力が強いのか?そんな事を考える前に


御坂「うわっ」


尻餅をついたかのように倒れる美琴。
当たり前だが、不意に片足を失い片足で立ち地づけるのは不可能に近い。


御坂「ッツテテテテ…って!?」

「ほぐうぅがぉぉぁ」


そんな倒れた美琴に対し、少女は更に喰らい付く。


御坂「放しなさい!!」


美琴がやめる様に声を掛けるが少女は彼女に喰らい付くのをやめない。
それこそ、自然界で肉食動物が獲物を食すように。


「ハァァァァ」

「グゥゥゥゥゥ」


そして、その獲物を食おうとするハイエナの様に少年2人も美琴によって来る。
1人は片足がないのに器用に片手と足を使って。


御坂「ちょ、ちょっと!」


恐怖が混じった眼でその2人を見る。
しかし、2人を止めるどころか目の前の自分の体を貪ってる少女を止められない美琴にとって。


「シャグゥゥ!!」

「ショグゥゥ!!」


この2人を止められるはずも無かった。


204: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:17:20.31 ID:qHm/K+EZ0


『ジェノバ』と呼ばれるこの3人を見た時、美琴は幼い時みた劇場版SFアニメの人造人間を思い浮かべた。
あの時、幼かった美琴は泣きじゃくった。何故か?それはとあるシーン。
そのシーンは味方の赤い人造人間が、白い人造人間に食い尽くされる場面。
あまりにも生々しく、泣いて吐きまくり、両親に一晩中介抱された。
それから年を取り、成人はしてないが、そのような光景はありえない事と認識してた。
仮に、サバンナなどでハイエナや禿鷹に囲まれても、彼女の能力で撃退できただろう。だが


御坂「やめなさいって!!」

「ハフッハフッ!!」


現状はどうだろうか?


御坂「やめろっつーの!!」

「ガシュガシュ!!」


撃退できてない。幾ら声を掛けようが彼ら3人は、美琴を貪る事をやめない。
彼女は言葉を理解してるのか疑う。それこそ、獣だ。
…いや、獣としか言いようがない。


「ホムゥウ!!」

御坂「グッ!(喉をやられた?)」


喉を食いちぎられ、『発声不能』のペナルティが発生する。
もうこの子達に声を掛けることはできそうにない。後は体を動かして抵抗するだけ。
しかし、『バスター・ランス』を使ってただけあって3人とも筋力があり、かなりの圧で抑えられておりまともに動けない。

205: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:18:50.41 ID:qHm/K+EZ0

御坂(…おわり?)


ふと弱気になってしまう。抵抗し、もがいてるが止まる気配はない。
痛覚が無いのは唯一の助けだが。それでも、感触は伝わる。アバターを食いちぎられる感触。


御坂(これだったら、ママが貸そうとした漫画。読んどけばよかった…)


ふと、両親の顔と一緒に思い出す。
それは、彼女が最後に実家に帰った時に母親が貸そうとした漫画。
あのSFアニメのコミカライズ本だった。
無論、読む気もなく断った

「残念ねー。美琴ちゃんの泣きじゃくったシーン。変わっていて、ツンデレ女の子にヒーローが来るのに」

その時は余計なおせっかいだった。
だが、気になる。こんな状況なのに


御坂(ヒーローって…来るわけないわよ…)


自虐的になる。が


御坂(けど…)


希望がある。それは彼女の願望なのかもしれない。だが、


御坂(アイツは来る…いや、来てくれる)


信じてる。誰をだ?


そんなの決まってる


御坂(当麻ッ!!)


その人物の名前を心の中で叫ぶ。


206: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/08/24(日) 21:20:01.45 ID:qHm/K+EZ0


ドゴォン!!!

激音と共に、純白の天井が崩壊する。
それに反応し『ジェノバ』と美琴は崩壊した方へ反応する。
幸い、彼女達の方の天井は何ともなく土埃が来るだけ。


「ハァァァ…」


『ジェノバ』が警戒し始める。その理由は美琴にも解る。
その土煙の中に誰かがいるからだ。


「つっててててて…まさか『スピアー・ダウン』でここ前崩壊するでせうか?」

御坂(あっ)


その声に、美琴は安堵する。その安心する声。
何かあれば黙っていられない誰でも救おうとする善人。
この世界においてもそれは変わらない。


「けど…当たりみたいだな」


そして、自分が恋い焦がれてる人物。
ここに来て、共同生活してるがその気持ちは変わらないことを再確認した。
毎回、自分でも、どうしようもない時に助けてくれる彼。


上条「助けに来たぞ。御坂!」


上条当麻だ。


220: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/01(月) 00:47:14.58 ID:tLEuJoWM0


「ハッ…ハッ…」


時を遡る事、数十分。上条当麻は第25層の孤島、『トルトゥーガ』の地下迷宮を駆け抜けていた。


上条「ハァ!?」


そんな彼の目の前に、現れる


上条「このめんどくさい時に!!」


分かれ道。
一方はそのままなのに対し、もう片方は下に下がってる。どうするか?
ここで選択を間違えれば


上条(御坂がヤバい!!)


そう、既に彼女が攫われてから6時間は経過してる。
フレンド登録が解消されてる現在、彼女の安否は確認できない。
少し前に、初春から第1層の『鋼鉄球』にて彼女の名前はまだある事をメッセで確認してる。
が、現在どのような状況なのかは不明。
焦りと苛立ちで、この分かれる分岐点の選択が決まらない。


上条「落ち着け…落ち着くんだよ、上条当麻ァ!!」


必死に自分に言い聞かせる。しかし、彼を落ち着かせたのは


【…ハッ!!】


上条「!?」


頭に響く、誰かの呼吸音。女だ。

221: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/01(月) 00:48:37.72 ID:tLEuJoWM0

上条「誰かいるのか!?」


咄嗟に周囲を確認する。『索敵系』のスキルは低い彼だが、それでも周囲に誰もいない事を確認できる


上条「気のせい…」


【…サイッテ!!】


上条「!?」


気のせいではない。今度はしっかりと彼の頭の中に響いた声。第5位の能力による物の物と違い、かなりあやふやだが


【ヤメナサイッテ!!】


聞こえる。そう、この声は


上条「御坂!?」


御坂美琴の声。
何かと戦闘中なのか、息遣いが荒い。


上条(戦闘中…つか、何だよコレ!?頭の中に御坂の声、スキルかなんかか?)


そうだ。SAOでは相手に生の声で意思疎通などできない。
しかも『幻想殺し』のある彼にとって、現実でもこの世界でもあり得ない筈の『異能の力を使ったかのような症状』。
だが聞こえる


上条(左の方から坂の声が)


この状況で、彼が取る行動はただ1つ。


上条「待ってろォォォォォ!!」


左の通路へ全力で突っ込んだ。『幻想』のような不思議な声に導かれ。


222: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/01(月) 00:49:49.72 ID:tLEuJoWM0


上条「はぁ!?」


彼の絶叫が空間に響く。それもそうだ。
彼をが聞いた『美琴の声?』に導かれ、来てみたら行き止まり。


上条(俺のミス…)


追い詰める。彼の中に響いた訳の分からない声に導かれ来てみたらこれだ。が…


上条「いや…」


声に出して否定する。彼の頭の中では


【ヤメロッツーノッ!!】


先程から聞こえてた声がより鮮明になっているから。そして、この部屋の下に感じる


上条「いる…よな?」


不確定だが、感じる。

この表現できない感覚。
彼は学園都市にて再放送してた約半世紀近く前のロボットアニメのあれだと、後日思い出す。
普段なら、SFに疎い同居人が珍しく興味を示したあの作品。
偶然か、この時美琴が戦ってる相手がそのロボットアニメを大きく影響受けてる作品に出てくるロボにそっくりだ。
そして、この感覚。それは人の進化だと作中で言っていた。


上条「『新型人類』…だっけ?」


その言葉を思い出そうとするが、思い出せない。
だが、彼の頭に響く人物の名前は言える。


上条「やるんだよ、上条当麻!!御坂美琴を救って見せろよ!!」


彼女の名前を叫びながら剣を構える。
この時も、彼の頭の中で響く彼女の声。奇しくも、この声を聴くと、体に電流が走るような感覚は現実での彼女の能力か?
それとも、偶然か?茅場の趣味か?わからない。だが、やる事は変わらない。


上条「ふえああああああああああああああ!!!!」


スキルを発動しにくい『バスター・ブレイド』で『スピアー・ダウン』を発動させ床を叩き割るように斬る。その瞬間、


上条「って、へひゃあああああああ!?」


床が崩れ落ちる。

223: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/01(月) 00:50:24.44 ID:tLEuJoWM0


上条「っつたたたた…」


土埃と瓦礫で視界が全くない。だが、直ぐに解る。そこに誰かいるか。


煙が晴れ、そこにいる人物達が解る。
白い獣のような兵がその人物の上に乗っている。HPも少ない。


上条「助けに来たぞ」


そして、当たり前のようにこの言葉を投げる。
同じような意味の言葉を、彼は何回言ったか?何回彼女に送ったか?


上条「御坂!」


御坂美琴への言葉。

236: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:12:47.86 ID:KGlv54Dn0


瓦礫と共に、現れた上条当麻に


御坂(こいつは…)


安堵の眼を送る美琴。だが


「カアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」


彼女に乗っかってる『ジェノバ』の動きは止まらない。
何も無かったかのように、彼女を喰らい付こうとした瞬間。


上条「御坂から離れろ!!」


彼が剣を振りながら美琴に駆け寄り『ジェノバ』を散らせる。
そして懐から『回復結晶』を取り出し


上条「『ヒール!ミコト!!』」


呪文を唱える。これでHPは全回復した


御坂(あ、今名前読んでもらった…)


上条「大丈夫か!?」


声が出せないので頷く。
確かにHPは大丈夫だ。だが


上条(脚部破損…)


彼女の脚部は、先程まで『ジェノバ』に鳥葬の様に喰らいつくされ、片足しか残っておらず。
しかも、残ってる方も『ヒノキの棒』の様に細い。


上条「復活まで!?」


上条の問いに、彼女は右腕で指を2本『ピースサイン』の様にしてウィンクする。ハンドサイン。
これはギルドで違うが、攻略組ではある程度統一しておりこの場合


上条(20分!?)


との事。彼女が、自力で立てるまで20分


237: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:13:29.03 ID:KGlv54Dn0


上条(厳しいぞ…)


そう、厳しい。美琴を守りながら最低でも20分。
佐天が駆け付けてくれて加勢してくれれば、楽だが確証はない。そして何より


上条(『バスター・ブレイド』が)


ひびが入ってる。これは先ほど『破壊可能』の床を『スピアーダウン』で壊したためのダメージ。
ただでさえ、数少ない『破壊可能な床』だがその分武器へのダメージも多い。
『バスター・シリーズ』以外ならば1回で破壊されてるだろう。
しかも『ヒビ入り』間違いなく


上条「(次の攻撃で)…って!?」


「シャアアアアアアアアアアア!!!!!」


彼に考える時間を与えないように、『ジェノバ』が突っ込んでくる。
彼と同じ『バスター・シリーズ』の槍をもって。


上条「っくっそおォォォォォォォオ!!」


破れかぶれで剣を振りガードする。無論、答えは


バリィン!!


『武器破壊』。上条の『バスター・ブレイド』は粉々に砕け散った。

238: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:15:16.54 ID:KGlv54Dn0


上条「ック!」


美琴を背に、拳を構える上条。
1番似合う光景だが、それは『現実の幻想殺し』がある場合。


上条(『幻想殺し』は防具は破壊できる。けど武器は無理だ。…しかも『バスター・シリーズ』だと防具に近い。それに…)


奥に目を向ける。
先ほどまで、下半身が無かった『ジェノバ』の下半身が復活している。


上条(奴らの『バトル・ヒーリング』は御坂、いやキリト以上。
つまり、下手に攻撃しても直ぐに復活しちまう。顔面を殴ってスタンさせる?いや、御坂を守りながらできるか?
…いや、御坂を抱えながら上の穴までジャンプする。…無理だ、俺の脚力だと届かない。
誰かが、途中まで『帯』でも下してくれたら)


考えを重ねる。そんな彼をあざ笑うかのように、『ジェノバ』は口から歯を見せ、涎を垂らし機会を窺う。
まるで、獲物を追い詰めたハイエナや禿鷹の様に。


「掴まれッ!!」


239: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:16:05.43 ID:KGlv54Dn0


上条が開けた頭上の穴から声が響く。聞いたことのある声


上条「ッツ!」

御坂「!?」


その声を聴いた瞬間。彼は美琴を脇に抱え穴に向けてジャンプする。
無論、『ジェノバ』はそうはさせまいと上条たちに飛びかかる。


「オシッ!!」


そして、穴から出てきた黒い影が上条が伸ばした右腕を捉える。そう


キリト「いいぞ、佐天!!」

上条「キリト!!」


この男だ。彼は自分の腰に佐天の『帯』を巻き、飛び降りて来たのだ。
何と言う無茶。だが、それが彼等2人を救ったのは間違いない。


240: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:17:38.66 ID:KGlv54Dn0


佐天「御坂さん!?」


上部にて彼等を引っ張り上げた彼女は真っ先に美琴に近づく。


佐天「ひ、酷い…」


そんな彼女の状態を見て、声が出てしまう。
所々赤く光る場所があり、防具も破損している。心配と再会の喜びからか、目には涙があふれてる。
そんな佐天をあやす様に、美琴は彼女の頭をなでる。
今現在声が出ないが、言ってる事はこの場に居る全員解る。


御坂「(心配かけてごめんね。…でも、大丈夫だから。声も少ししたら)出てるはず…って、なおった」


が、都合よく彼女の『発音不能』が治る


佐天「み、御坂しゃ~ん!!」


そんな彼女に抱き付いて泣き始める。
キリトと上条も胸を下す。


キリト「よく解ったな?この場所」

上条「ん?…ああ。感、かな?この場所へ来れたのは。後、声だな」

御坂「声?」

上条「御坂の声が頭に響いたんだよ」


沈黙する3人。
今日は何やら電波な発言多い上条に対し、佐天とキリトは「またか」と表情で語り、
美琴に至っては「ちょ、ま、な、なななななな何を言ってるのコイツは!?///あ、でも私もあったな」と忙しく顔で語る。
誰が突っ込むか


「グアアアアアアアア」

「ゲエエエエエ!!!」


そんな空気を断ち切るかのように、穴から動物のような声。


キリト「なんだ!?」


241: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:20:05.53 ID:KGlv54Dn0


穴を覗くと


「ギョオオオオオオ」

「ヴェヴェヴェ」


『ジェノバ』3体がお互いを槍で刺したり、口で相手を噛み千切ってたりと謎の行動をしていた。


佐天「共食い?」


この言葉が1番しっくりくるだろう。


キリト「…あまりいい光景じゃないけど、俺達はこのまま頬っておいた方がよさそう」

御坂「ダメよ!」


美琴が遮る。


御坂「あの子達は私達よりも幼い。小学生、いえそれ以下の子供たちよ!?」

上条「子供って…『バスター・ランス』振り回してたぞ!?…って」

キリト「ここはSAO。不可能じゃない。…だけどなんで?」


御坂「…おそらく言われてるのよ。私を始末できなかったら死ぬと。
あの子達、1人が私を攻撃するの嫌がったら躊躇なくその子を刺したのよ!?」


佐天「そんな!?そんな小さい子供たちが何で!?」


キリト「忘れたか!?『ラフコフ』は襲ったギルドメンバーを殺し合わせたり、
『神羅』に至っては人格を破壊するほどの『洗脳』をしてきたギルド。今はそれが合わさってるんだぞ!?」


余りにも酷い状況に言葉を失う。だが、その間も『ジェノバ』のHPは減り続けイエローになる。


上条「…ッツ!」

佐天「って!?」

御坂「ちょっと!?」

キリト「あんの馬鹿ッ」


何かにこらえきれなくなった上条が、拳を握りしめ、再び『ジェノバ』達の居る空間へ飛び降りる。


242: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:21:29.22 ID:KGlv54Dn0


上条「こっち向けェ!!」


下に降りると、彼は『ジェノバ』に向けて叫ぶ。
その声に反応すると、彼等はその武器を、目を、キバを上条に向け


「フガアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」


襲ってきた。

最初に襲ってきた固体は運よくイエロー直前のHP。
『バスター・ランス』で突き刺して来るが


上条「ッン」


それを最小の動きで避けると、右手に力を入れスキルを発動させる


上条「ゴメンな…」


小さな声で謝る。そして、その個体に彼は『ブレイカー・ザ・インパクト』こと『幻想殺し』を腹に打ち込む。
その個体は打ち上げられるように宙に舞う、破壊された防具の破片と共に。


「フッ!!」


そしてその個体に一筋の太刀傷が入る。入れたのはキリトだ。


上条「キリト!?」


キリト「上条!お前が『幻想殺し』でコイツ等の防具を破壊しろ!そうすれば、俺の『ソードスプリル』なら数時間眠らせることができる!」


上条「…解った!!」


243: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:27:35.25 ID:KGlv54Dn0


数分後


御坂「…これで暴れないよね?」


そこには、縄でグルグル巻きにされ、眠りについた子供たちがいた。
防具を外され、眠りについた子供たちは歳相応の幼さしかない。


佐天「アスナさん達と連絡が取れました。座標も送っています」


キリト「そうか…ここならモンスターも出る確率も無いし、申し訳ないけど『ラフコフ』やフレンド登録も消させてもらった。
…仲間も来ない筈だよ」


先程の場所から少し戻り、ロザリアの軍団と戦闘した場所まで後退した4人。


上条「ゆるせねぇ…」


言葉を漏らす上条。


上条「ゆるせねぇよ。何で、こんな小さな子にあんな事をさせるんだよ!!」

御坂「…こんな小さな子供、だからでしょ」

上条「御坂ァ!!」


激昂して、美琴の胸倉をつかもうとする。が、その彼の手を掴む彼女。


御坂「言っとくけど、鶏冠に血が上ってるのがこっちも同じなの。この子達をあんなふうにした悪者たちを、許す気はさらさらないのは同じよ」

上条「…お」

御坂「あんたの事は、このSAOで1番わかってるつもりだから。感謝しなさいよ」


上条「お、おう」


御坂「あんたは、『ヒーローズ』の頭なんだからシャキッとしなさい、シャキット!」

上条「…すまねえ」


2人の会話に、佐天とキリトは入れなかった。
それは、彼等の本音が背中で伝わってくるからだ。
2人は良くも悪くも自分達と同じプレイヤーだ。
もし、2人が現実と同じ『異能の力』があれば、ひょっとしたらこの子供たちを救えたかもしれない。が、結果はコレだ。
その悔しさが、ひしひしと伝わってきた。2人の悔しさが。


244: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:28:24.27 ID:KGlv54Dn0


佐天「あ、御坂さん。ギルドとフレンド登録!」


ふと思い出したかのように言う佐天。
そう、彼女は現在、それらを解除されており、言うなれば『ソロプレイヤー』状態。


キリト「…すっかり忘れてたな。そうだ、ギルドの登録はミコトからやって、フレンド登録は俺達からするのはどうだ?
戦闘中の奴とかがフレンド登録が来たら気が散るだろ?」


佐天「…そうですね。じゃあ、送りますので御坂さんもお願いしますね」

御坂「はーい」


一斉にメニューを操作する4人。そこまで難しくないので簡単だが


上条(あ、そうだ)


この男は余計な事をやらかす。


245: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:30:06.42 ID:KGlv54Dn0


御坂(えーっと。ギルドはこれでっと)


ギルドの登録など、そう何回もするわけでもないので手こずる美琴。
他の3人より少し時間がかかる


御坂(よしっ、出来たと)


ネームバーにギルドのマークが表示される。見慣れた光景


御坂(後は、申請を。ホイホイホイ!)


そして、来ていた申請のウィンドウの○ボタンを押していく。

だが、皆さんはこのような経験はあるのではないか?
ネットで同意が必要な時に、注意書きがあまりにも細かく、全く読まないで同意し、トラブルに巻き込まれそうになったこと。
特に、男性ならばあるのではないか?私はある。
そして、今現在やってしまった少女が


御坂「へ?」


ここに居た。

リゴ~ンと鐘の音が響く。


キリト「へ?」

佐天「え?」


その音に驚く2人に


上条「へー。こんな音が鳴るんだ。浜面の時は俺近くにいなかったからなー」


妙に納得してる男が1人。
そう、原因はコイツだ。何をしたかって?


佐天「な、何『結婚』してるんですか!?」


『結婚』無論、この世界だけの物だ。が、あまりにも唐突過ぎて


御坂「ゴッ…」

キリト「み、ミコトが立ったまま気絶してる…」


妻はこうなり。無論、2人はドン引きしてる。

246: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:31:00.69 ID:KGlv54Dn0
ちなみに彼の言い分は


上条「いやさ、多分この後アイテムとか渡すと思うけどいちいちやるのメンドイし、
アイテムストレージ統合できるからこの方が御坂も楽だろ?
それに、防具とかも俺余ってるの多いから御坂が好きに取ればいいと思ってさ。な、いい考えだろ?」


との事。まるで土曜日の夕方スーパで
「あ、日曜朝から酒飲みたいから、明日の飯3食分の材料も買って行こうぜ」
という夫の様だ。…軽い。


キリト「いやでも…」

上条「それに、この戦いが終われば解除すればいいしさ」

佐天「うわー…」


ここまで来ると、デリカシーの無いチャラ男を通り越してクズである。無論


上条「な、御坂。よかった…って、何でそんな阿修羅のような顔をしてるのでせうか?」

御坂「…スサノオよ」


阿修羅をも超える怒りで、『スサノオのミコト』の鉄拳が振り下されたのは言うまででもない。

247: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:32:02.26 ID:KGlv54Dn0


『畑』へ向かう通路


御坂「ったく、何が「この戦いが終わる『まで』」よ。普通逆でしょうが」


顔に青筋立てながら不機嫌度MAXでズカズカと歩いて行く美琴。それもそうだ


佐天「女の子のあこがれの1つが、あんな風になれば怒りますよ」

キリト「ま、まあ。これはしょうがないな…うん」

佐天「キリトさんはあんなのやっちゃいけませんよ~」

キリト「…もっと慎重に雰囲気を作ってから言います。つか、あれは無い」


その美琴の数歩後ろを何か持って付いていくキリトと佐天。
本当は「あ、でも解除しないんだ」と言いたいが、怒りの矛先がこちらに来そうなので言わない。
ちなみに、彼等が引きずってるのは


上条「ごっ…がっ…」


勿論この男。片足ずつキリトと佐天に持たれ引きずられてる。そんな彼から


上条「ふ、不幸だ…」


と、お約束の言葉が出ると


「自業自得よ!!」
「自業自得でしょ!!」
「自業自得だろ!!」


3人の適切な言葉が木霊した。


248: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:33:11.31 ID:KGlv54Dn0


トルトゥーガ・アジト前


『ヒーローズ』が侵入してから2時間弱。
アジトの外では約2名の討伐に『ラフィン・コフィン』の兵たちが集まってるのだが


「う、嘘だろ?」


驚愕の声。それもそうだ。彼等はこの2人を排除するために送られた。
少なくとも彼等を発見した時には多くの『ラフコフ側』の兵居た。
しかし、その数は8割近くまで減ってる。更に


「の、のわああああああああああああァァァァァァァァ・・・・」


彼等を指揮していた者が今まさに絶命した。


浜面「どうしたァ?もう終わりかあ?…」

土御門「散々数で押せとか煽っておいてこのざまとは、『ラフコフ』も大したことないぜい」


この2人によって。


その場にいた『ラフコフ側』の者の多くは、この2人を20分もかからないで倒せると思っていたであろう。
だがふたを開けたらどうだ?既に2ケタ近くの兵が死亡してる。
血飛沫や屍が無いだけ、鮮明にその姿を確認できる。その姿をみた彼等の感想は


「鬼だ…」


この一言に集約されてた。


249: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:34:29.87 ID:KGlv54Dn0


浜面「おいおいどうした!?次は来ねえのか!?…
(冗談じゃねーぞ。こっちはもう数カ月戦ってる感じなんだぞ!頼むから引いてくれよ!!)」


土御門「所詮、本当に人殺しをした事のない連中なんざ、こんなもんぜい…
(『ぶんどる』で向こうさんの回復アイテムパクって回復してきたが、対策してきて前衛は所持してなくて後衛で回復してる。
…ヤバいぞ、俺は『バトル・ヒーリング』があるが浜面は無い。HPはMAXならアホみたいあるが、今は半分)」


浜面「(もう囮としては十二分に役に立った。適当にカマ掛けて内部に乗り込んで、滝壺を見つけ出さねーと。こいつなら解るかな?)
…来ねえならこっちから行くぞ!!」


浜面のはったりの意図に気付いた土御門。


土御門「死にたくねぇ奴は道開けろぉ!!(なるほどねぇ)」


構えてた兵士たちに突っ込んでいく2人。
十分な恐怖感を味わった兵士たちは、震えながら剣を持ち構えるか、生存本能で逃げ出すものもいる。


ザザ「死なないし、道も、開けない」

浜面「ッツ!」

土御門「ザザ!!?」


250: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:35:35.43 ID:KGlv54Dn0


が、そんな2人にエストニックを持つ男が立ちふさがる。
ザザ、『ラフィン・コフィン』の幹部の1人。そして


「『ジェノバ』だ!」

「おっしゃ!これで殺せる!!」


彼の後ろには『ジェノバ』が4体ついて来てる。


ザザ「ジョニー・ブラックや、カダージュの、報告に、よれば、グラサンは、コイツ等と、戦ってるはず…」

土御門「あぁ。二度と戦いたくない奴だね。ガキを洗脳して作り上げた奴なんかなぁ」

浜面「ガキって!?」

土御門「そのまんまだ。言っておけば、こいつ等の『バトル・ヒーリング』は下手すればキリト並だ」

ザザ「お前たちは、ここで死ぬのが――」

「船だァァァ!!!!」


突然の声が辺りに響く。
ザザもその声に反応し、『ジェノバ』に命令を出すのを止めてしまう。


浜面「よそ見厳禁!!」

土御門「事故の元!!」


そのわずかな隙に、土御門と浜面がザザに襲い掛かる。


251: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:37:22.31 ID:KGlv54Dn0


インターセプタ号・甲板


ヤマザクラ「接舷、後二〇です!!」

ヒースクリフ「うん。…状況は?」


シキシマ「現在、アジト入口とみられる付近にてハマーさんとツッチーさんが戦闘中!
ん、ザザです!幹部のザザ、それにあの白いのが4います!!」


クライン「白いのって、あの化け物みたいな奴4体もかよ!?」

アスナ「アサヒ!方向調整、行ける?」

アサヒ「ばっちりです!!今までの経験、舐めないでくださいよ!!」

ヤマト「変な所に『ホームラン』打ったらぶち殺すぞ!」

アサヒ「テメーにはぶち殺されねぇよ!!」

アスナ「お喋りしない!!」


『インターセプター号』の甲板で進められる上陸準備。皆慌しく準備する。


ヒースクリフ「作戦に変更なし。接舷と同時に状況を開始する」

ヤマザクラ「接舷します!!」


「「「了解!!!」」」

252: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:38:54.97 ID:KGlv54Dn0


気合の入った号令が甲板に響く。
今回の作戦はこうだ。
まず、接舷と同時にアスナが率いる1番隊を打ち上げる。
これは以前、ヒースクリフとの『デュエル』や第25層のフロアボス『マザー・ザ・レギオン』戦において、行った『野球』の応用の打ち上げ。
この場合、アスナ達が軽くジャンプした時に、アサヒ達2番隊がそれを飛ばす。
これらは『野球』になぞられて『ホームラン』と呼ばれ、攻略組ではかなりメジャーな戦闘方法の1つ。
かなりの距離や高さにプレイヤーを送る事が出来る。話を戻す。
打ち上げたアスナ達は浜面たちを援護合流、そののちにアジト内部へ進行。
次に、シキシマ、ヤマザクラが率いる3、4番隊が『インターセプター号』を中心に陣を制定。
最後に、ヤマト、クライン率いる2番隊混成部隊がアジト前の兵を捕縛、若しくは駆逐。
最終目標は、『ヒーローズ』の救出、『ラフィン・コフィン』の壊滅、リーダー及び幹部数名の生きたままの確保。


253: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:40:39.48 ID:KGlv54Dn0


アスナ「始めッ!!」


彼女の声と共に、作戦は開始された


アサヒ「ウオラァ!!」


次々に打ち上げられるアスナを含める1番隊。


「お、おい!!」


その様子を下から見上げる『ラフィン・コフィン』のメンバー。
その様子はさながら、空を舞う『閃光』その物だった。


アスナ(いた)


その舞う『閃光』が土御門と浜面を補足する。
その瞬間、彼女はレイピアを抜刀し


アスナ「ハアアアアアァァァァァァァ!!!」


スキル『リニア』を発動させ


アスナ「ァァァァァァアアアアアアアアッ!!!」


土御門と浜面の元へ力強く着地した。


254: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:41:54.26 ID:KGlv54Dn0


土御門「アスナ!?」

アスナ「お待たせッ!!!」

浜面「全然待たせてないぜ!!」

ヤマト「HP半分切ってるじゃないですか!!強がらないでくださいよ!」


次々と舞い降りる1番隊


「け、け、け、血盟騎士団だァァァァァァァァァ!!!」


その彼等を見て『ラフィン・コフィン』の兵たちが悲鳴を上げる。


ザザ「うろたえるな。…『ジェノバ』」


が、ザザは動じることなく『ジェノバ』に指示を出す。


ヤマト「クッ!白いのかよっ!?アスナ様たちは内部へ!!」

浜面「おいおいおいおい!そいつらの相手と周りに兵だぞ!!?」

ヤマト「2番隊が援護に来るまで持たせられますよ!!早く、皆さんを!!」


他の1番隊の隊員も同じようにアスナたちの背中を押す


アスナ「…土御門さん、案内を」

土御門「まかせろぃ!」

浜面「死ぬなよ」

ヤマト「もちろん!」


掛かってくる『ラフィン・コフィン』の団員を斬り退かしながら進んでいく3人を送り出すヤマト。
本当はかなり厳しい、1番隊が壊滅してやっと2番隊が間に合うぐらいだろう。そんなの、1番隊の隊員全員は知っている。

そんな彼等に、『ジェノバ』が襲い掛かる。


「グギャアァァァ」

ヤマト「人語を話せや鰻野郎がァァァァ!!!」


255: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:44:13.53 ID:KGlv54Dn0


アジト内部


アスナ「フッ!!」


襲い掛かる兵の攻撃を避け、軽く『カウンター』を入れるアスナ、そして


浜面「『裏拳』!!」

土御門「『雷神拳』!!」


彼女の後方で素手で相手を殴ってる彼等。
どちらも『体術』の技だ。
特に『雷神拳』は威力は低いが、正確に攻撃成功すれば相手の武器を強制的に手放させることができる、便利なスキル。
要は、肘のファニーボーンを殴ると痺れるアレである。


256: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:45:21.33 ID:KGlv54Dn0


アジト内を駆け抜けていくと、


アスナ「倉庫!?」


多数の箱などの荷物が置いてある部屋に出る


浜面「あれ、こっちじゃなかったっけ?」

土御門「間違えたかにゃ?」

アスナ「ちょっと!この状況で!?」


まさかの迷子である。幸い、敵は撒いたのか追っては無い。
いや、アジト内部の兵が少なすぎるのだ。何故だ?と3人は薄々疑問に思ってた。


「…この『トルトゥーガ』。基は鉱山で似たような景色が続くからな。俺も最初は超迷ったよ」


その答えが彼等に話しかけてくる。何処からともなく聞こえる青年の声。
相手は『隠蔽』効果を高めるアイテムを使ってるのだろう。


浜面「…いくらなんでも幹部連中がザザしか出て来ないから不思議に思っていたけど」

土御門「どうやら、俺ら対策で幹部連中はアジトの中でおもてなしの準備ですか?…いや、もう何人かはしてるのかもな」

「…っふ。超知ってるくせに、とぼけるのは、いいセンスだと思うぜ?土御門さんよォ?」

アスナ「リアルネームを!なんで!?」

「驚くことないだろう?こいつ等は仲間内ならバンバンリアルネームを使いまくるし…何より」


アスナの疑問に応えるかのように、その姿を現す銀髪で細身の青年。そう


カダージュ「殺す相手の事を調べるのは超基本中の基本だろ?なぁ、『SAOタイムス』の本社を強襲したアスナさんよお!?」


幹部の1人、カダージュ。


257: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:46:02.82 ID:KGlv54Dn0


浜面「こんの!!」


姿が現れるなり、浜面は戦闘態勢に入る。
これでも、彼等は何度も、何度も剣を交えてる。基本、先手はカダージュだがこの日は


カダージュ「『パーレイ』!!」


浜面「イッ!?」


彼のこの声に場が固まる。


258: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:47:02.83 ID:KGlv54Dn0


『パーレイ』

お互い何か(アイテムやメンバーなど)を巡って対立した時に、発せられる。
この言葉が発せられたら、互いの代表者が交渉しなければならない。
そして、その場にいる全てのプレイヤー同士の戦闘は禁止される。
無論、これはシステム上の物ではなく、慣習。守らなくてもいい。


浜面「レッドが何決まり事を言って!!」

カダージュ「お前たちはそうかもしれないけど、『血盟騎士団』副団長の意見を聞きたいなあ?」


浜面の言う通りでもある。オレンジプレイヤーなどが『パーレイ』を言ったのは聞いたことがない。
つまり、罠の可能性もある。が


アスナ「…浜面さん」

土御門「マジかよ?」


彼女は乗り気だ。無論、『話し合えば何とかなる!』みたいな御花畑思想ではなく、何とか情報を引き出す為。
正直、この島の情報は少ない。それに、『決裂』してもこの3人なら彼を制圧できると判断したためだ。
無論、『パーレイ』が発令されると納得できない野郎も多いい。今回は浜面がそうだ。その場合


土御門「フランス人に文句言え」

浜面「ぐぬぬ!!」


こう言って宥めるのが、お約束。


259: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/07(日) 22:49:05.03 ID:KGlv54Dn0


アスナ「で、条件は?」

カダージュ「これだ」


彼は、自身の『アイテムストレージ』からとある物を『可視化』する。
それは『結晶』だが、見たことのない色。


カダージュ「『鍵結晶』。…俺は知らないが、この層や第50層の迷宮区では超メジャーなんだろ?
この『トルトゥーガ』にも同じような仕掛けがあってな、それに必要なんだよ」


『鍵結晶(キー・クリスタル)』
名前の通り、何かしらの扉や仕掛けを動かすのに必要な結晶。
しかし、1人につき20個までしか所持できない。彼が出したのは3個だ。
普通に考えれば1人1個だ


カダージュ「この倉庫からの奥にある扉で使えばとある場所『畑』に行ける。
そこには、お前たちの『電撃姫』がそろそろ来るころじゃないのか?」


アスナ「『電撃姫』…それって、美琴さん!?」


カダージュ「ああ。が、そこにはウチの『手裏剣女』もいるはずだ。…どうする?
この『鍵結晶』3個使えば1人はその場所へ行ける。…で、条件なんだが。誰が『鍵結晶』貰うか?」


浜面「3個って…それじゃあ1人しか!」

カダージュ「ふん!お前の癖に超よく解ったな。…で、どうする?」


選択の時。
が、この条件は誰か1人が別れる事になる。戦力の分断だ。
条件を飲まず、3人で彼を倒し、『鍵結晶』を奪う、そんな選択肢もある。
が、美琴が戦うであろう相手は、『手裏剣女』のワードから予測するに『ユフィ』だ。
彼女は、美琴と佐天を同時に相手にし、美琴を拉致した人物である。かなりの危険人物だ。
選択を誤れば、最悪な状況になる。


アスナ「…解りました」


その最悪な選択を、アスナは下した。


273: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/16(火) 01:06:24.46 ID:nHW00VNc0


「男の仕事の8割は『決断』。後はおまけみたいなものだ」


このセリフは1年前、このデスゲームが始まる前に学園都市で流行った言葉。
子供用特撮ドラマの台詞の1つだが、大人や子供をひっくるめた学園都市の多くの男が共感した。そして


一方通行「ウエァッ!!!」


レイピア『ウィル・ターナ』を振り回してるこの男も、その言葉にひそかに共感してた。


274: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/16(火) 01:08:10.46 ID:nHW00VNc0


ジョニー「ハァ…ハァ…」

一方通行「ヘッ…ヘッ…」


2人の視線は相手を離すことない。
それは、相手の攻撃をいかに先読みすることに集中してるからだ。無論、先読み対決は


一方通行「ヘッ…」


この男の方がジョニー・ブラックよりも優れてる。
だが、基本的なステータスでは彼には到底及ばない。が


ジョニー(…やばい)


ステータスが絶対的でないことは、彼にかかわった人物は皆承知している。
『最弱の攻略組プレイヤー』
と少し不名誉な2つ名を持つ彼が、もう1つの名前もある
『15分戦うと、モンスターだろうがプレイヤーだろうが、攻略法を見つける男』
そのまんまだ。
現に、彼は多くのボス戦にて最初15分以内でモンスターの特徴やパターンを捉え、攻略法を幾度も編み出してきた。
まさに『SAO最強の頭脳を持つ男』だ。


275: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/16(火) 01:10:09.06 ID:nHW00VNc0
そんな男と対峙してて気が付かなかった。いや

一方通行「ン?」

彼も気が付いて無かった。そう、窓から響いてくる声。雄叫びに。
それは明らかに『ラフィン・コフィン』の団員だけでなく


一方通行(援軍が来たか…)

ジョニー(攻略組の奴らが来たのか!?)

一方通行(つゥ事は、土御門達は囮を全うしたことになる。とすると援軍の誰か…多分、アスナだな。だが)


時間がない。
最初にこいつは言っていた「口の悪いお姫様に毒を飲ませた」と。
そして20分でそのお姫様は絶命すると。


一方通行(何分…何分たったァ?)


思えば、ジョニー・ブラックの戦法、何処となく時間稼ぎのようだった


ジョニー「そろそろ、お姫様がアイテムだけになってるかもね?…いや、線引かれてるかも?」


つまり、それは彼の御姫様、番外個体が死亡してる事を述べている。ゆさぶり。が


一方通行「…フン!」


動揺する雰囲気はない。
それどころか、彼に対し「無様な事言ってるなァ」と表情で語ってる。
まるで嘘ついてる子供を見るような目。


ジョニー(何でだよ…何でなんだよ!?)


その彼の余裕、その理由が解らない。少し前に「何で、そんなに余裕なの?お姫様死んじゃうかもしれないよ?」と聞いた。だが「…口より剣を動かせ」と返ってきた。その後も同じように問いたが、内容は全く同じ


ジョニー(確証の無い自信があるとでも言うのか?)


彼の中で疑問が増える。


一方通行「…ァ」


ジョニー「!?」


そんな彼が、短く『ァ』とこぼした。
その直後、彼は最小限の動きでアイテムを『実体化』した。


ジョニー「『回復結晶』!?」


それ何故実体化させたのか?解らない。
ここまで彼はアイテムを使わなかったことを考えると、それは『とっておき』なのだろう。
だがなぜこのタイミングで?疑問が増える。


一方通行「答えはお前の後ろから来るぜ」


彼の思考を見抜いたかのように一方通行が喋る。が、彼がその言葉を理解したのは


ジョニー「ブベラッ!!?」


床とキスしてからだった。

276: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/16(火) 01:12:35.26 ID:nHW00VNc0



突然、ジョニー・ブラックの右側の壁が砕け散った。
その瓦礫に巻き込まれるジョニー・ブラック。


一方通行「すっげェな…」

「はァ…はァ…素直な感想言うなら、その手にある『回復結晶』、ミサカに使ってくれないかな?」

一方通行「おっと、わりィわりィ…『ヒール・ワースト』」

(…なんか…いいかも)

一方通行「あン?どォした、番外個体」

番外個体「うっさい!!」


まさかの番外個体だ。彼女は閉じ込められてたはず


ジョニー「なん…でだ…よ?」


無論、閉じ込めたはずのジョニー・ブラックが問いただす。


番外個体「ん?ああ、『体術』って、完全習得したら『Sクラス』以外の縄なら自力で壊せるから。
2に、アナタがミサカに嫌がらせのつもりで部屋に鍵かけなかったから」


彼女の言った通りだ。『体術』を強化すると様々な素材を素手で壊すことができる。
例えば美琴の剣を握りつぶしたキリトや、逆にキリトの剣を白刃取りしてへし折った美琴の様に。
今回の場合、番外個体の手錠と壁をつないでた鎖は『Aクラス』で悪くない物だが、
彼女の様な『体術』完全習得した者なら15分位粘れば破壊することができる。
といっても、彼女の様に『体術完全習得』した者は多くない。剣の世界だし。
なので、ジョニー・ブラックが知らないのも無理ないし


一方通行(まじか…)


この男も知らなかった。ちなみに、彼女の台詞の後者は完全にジョニー・ブラックのミスである。


ジョニー「…なら、そのお兄ちゃんもろとも消してあげるよ。このクソビッチがァァァァァ!!」

277: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/16(火) 01:13:50.97 ID:nHW00VNc0


そのミスを消すかのように突っ込んでくるジョニー・ブラック。


一方通行「クッ!」


それに対し、彼女を庇うように構える一方通行。
現在、番外個体は武器はおろか、腕に手錠、防具さえつけておらず、下着にラフなキャミソールだけだ。が


番外個体「いいから」

一方通行「は!?」

番外個体「ミサカにやらせろ」

一方通行「何言って、って、おィ!番外個体ォ!!」


彼の制止を振り切ってジョニー・ブラックに突っ込んでいく番外個体。
もう一回言っておくが、彼女は武装も何もない。


ジョニー(馬鹿だ!!カモが自分からやってきた!!)


その彼女に、ジョニー・ブラックも表情が緩む。
そりゃ、殺す相手が裸同然で突っ込んで来たら顔も緩む。
ダガーのスキルを発動させつつ、確実に首筋を狙おうとした。が


番外個体「遅いよ」


彼女の『体術』の蹴りの方が速かった。
しかも、その蹴りは彼の頭部右半分を正確にとらえた。その光景を見た者の感想は


一方通行「…ハ?」


彼の一言で十分だった。


まだ、キリトや上条達、『ヒーローズ』と出逢う前の2人を知ってる物なら。


284: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:34:36.27 ID:Ykvrmzv+0


技の○○!!力の○○!!


この言葉は現在の2024年から半世紀近く前に生まれた言葉。
そして、このゲームが始まる前に、学園都市で子供たちの間で流行ったヒーロごっこの言葉だ。
しかし、現在生き残ってる、学園都市側の9人は覚えてるかどうか…


285: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:35:54.40 ID:Ykvrmzv+0


ジョニー「カッ…」

番外個体「よわっ」

一方通行「…」


彼女の蹴りにて頭部の半分以上もぎ取られたジョニー・ブラック。
意識はあるようだが、喋れる状態ではない。彼女の発した言葉。
これには誤りがある。確かに、彼女の攻撃にてジョニー・ブラックを行動不能にした。
がそれは、彼が今まで戦いジョニー・ブラックを精神的に疲弊させたこともある。
無論、彼女もその事は解ってる。なので


番外個体「…ありがとう」

一方通行「ン、何だって?」

番外個体「何でもないっつーの!!」


彼女なりのお礼を言った。


286: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:37:06.18 ID:Ykvrmzv+0


一方通行「さァてェ…ジョニー・ブラック君、どうしましょうかァ?」


剣を収めながら一方通行が近づく。
言葉を発せないジョニー・ブラックだが、残った眼は動かすことができる。
片目で自身の率直な思いと感情を一方通行に叩きつける。そう


一方通行「『殺せ』ってかァ?」


その通りだ。が、これには納得できる部分もある。
仮にこのデスゲームをクリアし現実に戻ったとして、ここでの行為が白日の下にさらされた場合、彼は大罪人である。
すべてを擲って、ここで死を迎えるのも悪くない。だが


一方通行「させねェよ」


この男の考えは彼と違った


一方通行「お前らがしてきたことで、はいそうですか、て納得できる奴がいるか?いねェよなァ…だからよォ…『生きて』もらおゥ」

287: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:38:58.60 ID:Ykvrmzv+0

彼の言葉を聞いたジョニー・ブラックの目が、まん丸くなる。
この男は何と言った?『生きる』?冗談か何かか?
が、このタイミングで冗談を言われるほどこの男と彼は親しくない。ではなぜだ?


一方通行「…これは俺の経験則なンだがなァ、『罪』を背負って生きることはそれ自体が『業』だ。永遠に晴れることのなィなァ」

番外個体「…」


この言葉は彼の経験からか?彼が殺した1万人以上の『妹達』、『暗部』にて葬ってきた者達からの言葉か?
彼女は彼を見ながら考える、が、フィーリングでは理解したが適切な言葉は見つからない。
が、彼がこの世界でジョニー・ブラックに裁きを加えない理由は理解してる。


一方通行「それになァ、この世界でお前を殺すわけにはいかないンだよ…。この世界にはある事がない、そゥ『痛覚』、イタミだァ」


彼が殺さない理由はこれだ。『痛覚』がないSAOにて、彼が望む罰をこの男に行使できない。


一方通行「懺悔しとくンだなァ。…現実に戻ったらお前の居場所調べて『感動の再開』しに行くからよォ。
クヒッ、その時には、嬉しくて丁寧に全身の皮をむいて、骨を向いていくからよォ。
勿論、その間は殺さないよう気絶させないようにしてやるからなァ。
…アァン、イィ顔じゃねェか。想像力が豊かなんだなァ…
なら、お前が今考えてる事の2乗の事を、『再開の証』として経験させてやるからなァ。
感謝しろよォ、この俺、学園都市第1位のアクセラレータ様が、直々に外部の人間に会いに行ってやるかやなァ。
…そう泣くなって、泣くのは現実で再開してからにしようさァ。
その時は、今は出ない声で、『感動の叫び』を俺に聞かせてくれよなァ?
アヒャッ、ヤベェなァ。今から楽しみが増えちまったよォ、ジョニー・ブラックさンよォ…」


静かに、淡々と彼への思いをぶつける一方通行。
その言葉を聞いてたジョニー・ブラックの顔は酷く崩れていく。
が、彼が今してる顔を彼は何回も見てきた。
そう、彼が襲ってきたプレイヤー達の表情その物だ


番外個体「…一方通行。長い」

一方通行「ア」


流石に聞き飽きた番外個体。彼等の間に入り、ジョニー・ブラックの腕を自身の胸に触らす。
そして、彼女の目線に表示させられる『ハラスメントコード』でジョニー・ブラックを『監獄エリア』へ送った。


一方通行「ンだよォ、まだ足りねェのによォ…」

番外個体「いいから。…そこに転がってるのミサカの手錠の鍵でしょ?早く」


事務的言う。が、ここに『ラフィン・コフィン』の幹部、『ジョニー・ブラック』との戦闘は、捕獲で一方通行達が勝利した。


288: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:41:24.79 ID:Ykvrmzv+0


手錠を解き装備を整えた番外個体。
と言っても、彼女の装備はほぼ奪われており、現在装備している防具は全て一方通行からの譲り物。


一方通行「わりィな、流石に『片手剣』は無ェからよ」

番外個体「知ってるよ…で、アイテムなんだけどさ」


続いて、回復アイテムを要求してくる、が、一方通行は疑問に思う


一方通行「なァ…『結婚』した方が早く」


その疑問を口にした途端


一方通行「ゴッ!?」

番外個体「…」


こめかみに1発喰らう。


一方通行「ッツ、何すンだ、このクソビッチがァ!!」

番外個体「知らない。…ってか、そんなに大声出すと」

「誰だッ!?」

番外個体「あーあ、見つかっちゃった。ギャッハ☆獲物が来ちゃったよ~」


見回っていたのか、『ラフィン・コフィン』の一般兵士に見つかる。
装備は『バスター・ソード』、番外個体の装備と同じだ。
それを見ると彼女は兵士へ突っ込みだしてた


一方通行「…ッチ!とにかく上だ、上に向かう!!」

番外個体「了ッ!」

「ガッ!」


懐に入ると彼女は敵の顎に1発加え、『バスター・ソード』を強奪し


番外個体「解~♪」


奪った剣で相手を切り裂いた。


289: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:43:09.15 ID:Ykvrmzv+0


トルトゥーガ・中心部・畑


佐天「そんな!?」


その頃、一方通行が勝利を収めたころ、『トルトゥーガ』内部では少女の唖然とした声が空間に木霊してた。
何故なら


キリト「おい、ここが『畑』なのかよ!?」

上条「間違いねぇよ!!ここだ」

御坂「でも、何もないじゃない!」


彼ら4人は前に佐天と上条が見つけた『回復結晶』などの結晶アイテムが取り放題の場所に来ていた。
が、そこに広がる光景は光結晶に照らされるだだっ広い空間。要は何もないだけだ。
2人が嘘を言ってたのか?
いや、彼等がこの状況で嘘を言う必要性がない。なんだ?


「…敵が手に入れる前に、それが敵に利する物であるならば自らの手で破壊する。戦術の掟でなくって?」


その瞬間、女の声が響く。
その声をキリトは初めて聞き、上条は学園都市で聞いた。
そして少女2人は、数時間前に聞いた。そう


ユフィ「ねぇ、御坂美琴はん…いえ、改造人間の方がよろしくって?」


現実、学園都市にいる誰かさんと声も容姿もそっくりな幹部の1人『血染めのユフィ』の声。
そして、御坂美琴と佐天涙子が惨敗した相手。


290: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:52:09.16 ID:Ykvrmzv+0


キリト「訂正しろ!!」

ユフィ「は?」

キリト「訂正しろと言ったんだ!ミコトの事を『改造人間』と言ったことを!!」


キリトが激しく怒る。それは美琴を『改造人間』と罵ったこと、仲間を愚弄したことに対するもの。
この時、上条も同じような事を言おうとしたが、横目で美琴に制される。


ユフィ「あら、ごめんあそばせ。せやったら、『ビーター以外の改造人間共』と言った方が良かったでっか?黒の剣士はん。
…いや、『化物』の方が良かったでっか?」


が、その言葉は更に悪化して返される。
彼女の言葉にキリトの中の何かがキレる


キリト「キッサマァァァァァァァ!!!」


がむしゃらにユフィに突っ込んでいくキリト。
無論、最初から突進系のスキルを発動してない。
それは相手の『カウンター』を警戒するためだ。
結果的に、その読みは当たる。


ユフィ「フッ!!」


彼女は武器の『ウータイ』を軽く振る。
すると、その刃から赤黒い液体が発される。
その液体に触れると状態異常を起こす厄介な物。
しかも、通常なら避けられない距離で放たれる。が


キリト「ッツ!!」


彼はそれを確認してから避ける。
異常なまでに『反射神経』が発達してる彼だからこそできる動きでもある。
宙返りしながら、地に足を付けると今度こそ突進系スキル『ソニックリープ』を繰り出す初期モーションに入ろうとした瞬間


キリト「っとお!?」


彼の目にを何かが通り抜け、それがブーメランのように戻っていく。それは剣だった。
剣をブーメランのように投げれるスキル『ストライク・レイド』を持つプレイヤーは、SAOで1人しかいない


キリト「何すんだ、ミコト!!?」

御坂「ごめんね」


彼女しかいない。

291: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:53:59.84 ID:Ykvrmzv+0


御坂「ごめんねキリト。あんたの言葉、嬉しかったよ。…けど、ここは譲って」

キリト「は!?」

佐天「上条さん、お願いです。キリトさんと」

上条「へーへ。解ってるよ」

キリト「お、おい。…解ってるのか?そんな事言ってる時間」

御坂「無いのは解ってる!けど、どうしてもなの!!」


この意気込み。
解ってる、キリトにだってこのような状態になれば美琴が梃子でも動かないことに。
それに佐天の雰囲気もそれに準ずるものだ。
それほど、ユフィは彼の知らない学園都市に居る美琴の後輩に似ているのだろう。剣を収める


キリト「…もう言わねえよ。ただ、これだけは言わせろ」

御坂「皆まで言わなくても解ってるわよ」

上条「キリト…」

キリト「あぁ…」


その場を去り、先へ進もうとした時


ユフィ「お待ちなさい!!」


彼女が声をかけ、とある物を投げる。それは


キリト「『鍵結晶』!?」


ユフィ「その先、それを使い仕掛けを動かせば頂上付近へ行けますわよ?
…あなた、ロザリアの持っていた『鍵結晶』、所持しておるんやろ?あんさんのと合わせて使えば、仕掛けは動くはずや」


上条「…罠、と言う可能性は?」


ユフィ「さぁ、それを信じる信じないはあんさんらやで?類人猿はん
。…それに、その先には2人に会いたい殿方がお待ちしとる。選ぶのは、あなた方2人や」


キリト「会いたい人物…ケイタ!?」

上条「ホウジョウ…Pohか!?」

ユフィ「さぁ。己の眼で確認してきた方が、確信できるんさかいなぁ…」


292: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:54:59.11 ID:Ykvrmzv+0

男2人が部屋を出るのを確認してから振り返り


ユフィ「さて、女同士。心置きなく殺し合いまひょか?バケモノ」


『ウータイ』を美琴達へ向ける。憎悪の感情で染まった目線と共に


御坂(もし、仮に、あの子も『ジェノバ』の子供たちと同じく、ホウジョウ達に操られてるとしたら
…私は…私はあの子の洗脳を解けるの?…いや、解かなくちゃいけない!)


佐天「御坂さん!!」


ユフィの事について考え込む美琴に喝を入れる佐天。
当たり前だ。何故なら


ユフィ「フェアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」


目の前にユフィが迫っていたから。



293: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:55:54.42 ID:Ykvrmzv+0



「なんでよ!!何でここまで時間かかるの!?」


暗闇の通路をひたすら走る閃光が1筋。そう


アスナ「ハッ!!」


彼女だ。あの選択した結果。


アスナ「この補足狭い通路?冗談じゃないわよ!!」


彼女は『中心部』への道を1人走っていた。所々でモンスターが出るが、そんなのは問題ではない。


アスナ「美琴さん達、無事かしら…」


それは仲間の心配だ。そして


アスナ「浜面さん達も…」


自身が選択して、置いてきた仲間の心配も



294: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:58:21.29 ID:Ykvrmzv+0



倉庫


「ック!!」

「超遅いんじゃないの!?」


その、アスナがいた場所では


カダージュ「あの女剣士さんも、超見る目ないのかね?」


浜面「勝ってから言えよ、女顔がァ!!」


この男共の戦いが繰り広げられてた。


カダージュ「超余裕でしょ!!」

浜面「オッ!!」


弦を引いた動作をみた浜面は近くの物陰に急いで退避する。
その刹那、彼の居た場所に3連続の矢が浜面の居た場所に放たれる。そして


浜面「(お次は)…っと!?」


彼の隠れてる荷箱に5連続の矢が、散弾の様に当たる音がする。


カダージュ「おぃおぃ、物陰に隠れてないでかかってこいよ。超チキンかよ?」

浜面「…ケッ、遠距離攻撃しかできない女顔には言われたくないよなぁ!!」


近接戦に持ち込もうと挑発する浜面。
彼の使う武器『ソニック・アロー』はSAOでも50層以降見つかった新しい武器、弓(ランス)の部類だ。
基本的に、攻略組など前線で使う者はまずいない。それは、あまりにも信頼がないから。
デスゲームのSAOにて使い慣れない新しい種類の武器を使ってやられるなど、笑い話にも出来ない。
が、彼は


カダージュ「ほれほれ~、次はその箱を超貫くぜ~」


使いこなしてる。無論、弓を使いこなし始めたのは他にもいる。例えば


土御門「ハアアアッ」


この近くで雑魚狩りをしているグラサン。
しかし、彼等2人はここまで『ダガー』を使ってた。何故だ?


浜面「(原因はやっぱ)…って!?」

カダージュ「切ったよォー!!!」

295: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 20:59:40.50 ID:Ykvrmzv+0

彼の隠れてた空箱を切り裂くカダージュ。
そう、これが弓『ソニック・アロー』の特徴である。
この『ソニック・アロー』両端が刃になっており、そこでスキル攻撃を行えることができる。
そのスキルを行使するのは武器は『ダガー』。つまり


カダージュ「雑魚がサァ!!」

浜面「っぐ!!」


彼や土御門みたいなダガー使いは、この新武器『ソニック・アロー』はセンスがあれば使えることになる。

無論、デメリットとして、全てのスキルの威力が半減がある。

が、モーション消化速度半減というメリットもある。

つまり


カダージュ「オラオラオラァ!!」

浜面「ガッグッガアアアアアアアァァァッァァ!!」


通常では考えられない連続攻撃も可能になる。無論、ダメージ量は少ないが相手への精神的ダメージは大きい。

…普通ならば。

296: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 21:00:49.49 ID:Ykvrmzv+0


カダージュ「おいおいおい…学園都市の人間と聞いてたけど、噂通りへたれかよォ!?」

浜面「んだ…と!?」

カダージュ「…」


そこには、立ち続ける浜面の姿があった。
どう考えても、HPが0になるはずの攻撃なのに


カダージュ(超あいつみたいじゃねーかよ…)


その光景を、カダージュは現実にて喧嘩した相手のことを思い出す。そう


【何でだよ!お前だけで考え込むなよ!!】

【大丈夫。私達は味方。】

【俺達の事を忘れるなよ!な、―――】

【私達は―――の味方。】


彼の現実で待ってるはずである2人に。似すぎてる。


297: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 21:02:01.46 ID:Ykvrmzv+0


カダージュ(ダメなんだよ…)


しかし、彼は望まない。


カダージュ「そういやさ!」


彼が望むのは


カダージュ「あの捕虜…いや、性奴隷。…お前の女だっけ!?」

浜面「は!?」

カダージュ「超最高だよん!あの胸、超最高だね!!やっぱ、マザコンが多い学園都市はあんな大きなおっぱい求めるんですかァ!?」

浜面「…なんて言った」

カダージュ「あ?」

浜面「何て言ったかと聞いてるんだよ!ロン毛やろう!!」

カダージュ「…最高の数の子だったぜ(何言ってるんだ俺)」


彼の望みをかなえる言葉を吐いていく。そう


浜面「…お前の運命は決まったよ」


カダージュ「…あ?」


死へと


浜面「俺の女へ手を出した罪だ」

カダージュ「今更…俺自身の罪を数えるつもりはないけどなァ?」


298: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/09/21(日) 21:03:11.28 ID:Ykvrmzv+0


滝壺「止めなくちゃ…」


『トルトゥーガ』アジトの上部にて隠れながら移動する滝壺。
その表情に、汚された雰囲気はない。無論、これがデジタルの世界だからと言う理由でもない。


滝壺「あの2人は、戦ってはダメ」



323: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/06(月) 00:35:18.77 ID:sqEZIZrP0


トルトゥーガ・中心部


キリト「本当にエレベーターみたいだな…」

上条「まるで第50層の迷宮区みたいだ」


その頃、キリトと上条の2人は『鍵結晶』を用いた、仕掛けを動かし、島上部へ向かっていた。と言っても、


キリト「ま、第50層の仕掛けと同じで、壁も無いから、ちょっと怖いけどな」

上条「あぁ…」


そんな状況を説明しながら、フランクに話すキリト。が、上条の表情は明るくない。
それは下に残してきた美琴達を心配してか?違う


キリト「…何を考えてる?」


その様子に、キリトも気づく。
それはその悩みが大きすぎると戦闘に影響するから、それは彼自身のここでの経験だが


上条「心配すんな。これでも、考えながらの戦いには慣れてるんだ。大丈夫だよ」


その質問に、彼の疑問を打ち消すかのように応える上条。
これでも、戦闘経験はキリトよりもあるのは事実だ。が、キリトが心配するのも無理はない


キリト「…ならいいけどさ」


その心配事をキリトは伝えようとした。
丁度その時、エレベータは吹き抜け部分に出る。
結晶で出来てる幻想的な空間。その時


キリト「危ないッ!!?」

上条「へ?」


裏返った声を出しながら、上条の頭を力ずくで伏せさせ自身の剣を抜く。
それは目の前に迫っていたから。長刀のカタナが

324: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/06(月) 00:37:19.89 ID:sqEZIZrP0


キリト「ッグ…ッパ!?」


こらえきれず、エレベータから弾き落とされるキリト。
すぐさま足場を確認し、手近な結晶の柱に移る。


上条「キリトォ!!」


そんな光景を見ていた彼だが、無論仲間を見捨てるわけにはいかない。
すぐさま飛び降りようとするが


キリト「オレに構うな!!こいつは俺が…俺が相手にしなくちゃいけない相手なんだ!!」


そんな彼の性格を彼はここ1年で熟知しており、彼の助けを拒んだ。
理由は彼の言葉と目の前にいる男で説明できる。


キリト「やっと…2人っきりで話せるよ…」


寂しさと、不安と、疑問が混ざった声で、長刀のカタナの男に話しかける。


キリト「…何でだよ…なんでお前がここに居るんだよ…なぁ?」

「…」


が、答える気がない。
…いや、今のキリトには答えたくないのか?仮にそうなら


キリト「…もしかして」


その理由は、キリトには解ってる。


キリト「…俺が…俺が…上条たちと…アスナ達と…友好的だから…」

「喋るな」


自分なりの理由をぶつけるが


ケイタ「寄生虫臭いんだよ…『ビーター』」


永久凍土の様に冷たい言葉と


ケイタ「フッ!!」


彼のカタナが返ってきた。
距離が近かったせいか、完全によけきれず剣先が当たってしまうはず。
無論、キリトはそれも承知で先ほどの言葉にめげず質問を続けようとしてた。だが


325: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/06(月) 00:38:27.36 ID:sqEZIZrP0


キリト「ナッ!?」


少し頬に当たった刀によるダメージに、キリトは驚愕する。
そのスキルは浜面やクラインが小手調べにやるスキル。とても彼の


キリト(400…だとッ!?)


400ダメージを与える物ではない。全力の浜面でも300はいかない。


ケイタ「…舐めてただろ?レベルを鯖読みした時みたいに」

キリト「違う…違うって!!俺は!!」

ケイタ「喋りたくもない…」


326: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/06(月) 00:39:43.14 ID:sqEZIZrP0


上条「やるしかないよな…」


1人拳を握りしめる上条当麻。このエレベータはどう考えても頂上に向かってる。そこには


上条「やっぱいるよな…」


ホウジョウ「おや?」


Poh「ほう…」


彼等2人がいるからだ。


上条(単機特攻か…いやな役回りだよ)


332: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:05:28.98 ID:hrkuZZSL0


『ラフィン・コフィン』最高幹部2人と対峙する上条。
共に武器『友切包丁』に『バズビーズ・ソード』、前者のPohの愛刀『友切包丁』は彼と対峙した経験があるので、ある程度何とかなる。が


上条(ホウジョウの奴は…)

ホウジョウの武器『バズビーズ・ソード』は初見だ。そもそも、この男は前線に出るタイプではなく、その武装スタイルも

上条(ヒースクリフと同じ、片手剣に盾のオーソドックスな形)


無論、これは多くのプレイヤーが採用してる形であり、それなりに実績と信頼があるからだ。
それに対しての攻略法も多くあるスタイル。だが


ホウジョウ「おや、どうしました?あなたの愛刀は?」

Poh「紛失…いや、破損したという表現が正しいだろうな」

ホウジョウ「おやおや…。大丈夫なんですか?」

上条「…」


大丈夫かどうか?はっきり言って未知数だ。
彼は剣と『体術』を主体の戦闘スタイルであるが、最初から『体術』と言うのはあまり経験がない。
特に、対人戦闘では皆無だ。相手が複数人相手の戦闘など。が


上条「…やるしかねぇよな」

Poh「ん?」


そうつぶやくと、上条は構えた。現実と同じように


333: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:07:15.79 ID:hrkuZZSL0


上条「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」


上条当麻が走り出した。
そこまで広くない部屋、学校の教室よりも狭い。
そんなわけで、直ぐに相手との距離が狭まる。その拳の相手は


ホウジョウ「ッツ!?」


コイツだ。
彼のスピードに反応できないホウジョウは、このまま彼のパンチを食らうかと思われたが


上条「おっ!?」

Poh「…」


直前に、Pohの援護によって助かる。
かなり単調な攻撃だったので、簡単に距離を取る上条。
ホウジョウは安堵のため息の後


ホウジョウ「ふふっ、やはり若さは羨ましいですねぇ…ですが、次はこう上手くいきませんよ?」


余裕をふりまいてるが。


上条(なるほど)

Poh(使えん…)


この2人の内心は違う。


上条(やっぱり、ホウジョウって奴はそこまで戦闘が得意じゃない!となれば、そこまで心配もいらないか…)

Poh(と、思ってそうだが。半分当たって、半分その通りだ。…しかし、『スキル』無しだが、あの動きに反応速度。やはり現実で…)

上条(行けるッ!!)

ホウジョウ「しかし、2人ですので。君が不利なのは変わらない事実!!」

上条「ナッ!?」


まるで自分の思考を読み取ったかの様に、頭の中の会話の続きに上手に入ってきたホウジョウ。
しかも、彼は上条の懐まで入ってきてスキルを発動させようとしてる。いや、した

334: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:09:56.38 ID:hrkuZZSL0

ホウジョウ「ウフッ」

上条「っと!」


片手剣のスキルでも単調なスキル『バーチカル』で上条に斬りかかるが、
流石に単調な垂直切りなら懐に入られても0ダメージとまでいかないが避けることはできる。
上条は左腕に、軽い太刀筋覚悟で避ける。
上条の考え通り、左腕に軽いダメージを受けるが僅かなHPの減少だけだ。
そう、スキルによる切り傷だけなら


上条(『毒』!?)


ホウジョウに斬りつけられると、上条のステータスバーに状態異常『毒』の表示が出た。だが、対策済み


上条「(『対毒スキル』はセットして来てるし、大丈夫な)…ッブ!?」


だったのだが、唐突な嗚咽感を感じる。
それは久しぶりで懐かしく、最悪な状況で来てしまった。
そもそも、SAOというこの世界で何故、嗚咽感を感じる?


ホウジョウ「おやおや…やはり『バズビーズ・ソード』の効果は凄まじいですな」

上条「『バズビーズ・ソード』…まさか、あの椅子がモデルの!?」

ホウジョウ「おや、ご存じで?」


知っている。
とある日、学園都市で土御門と舞夏と一緒に外部のとあるホラー映画を見た時にインデックスから聞いた。
インデックスはその映画の影響で携帯電話をひどく怖がっていて、大丈夫だと言ったが


【もとはるは知ってると思うけど、イギリスには座っただけで死んじゃう椅子があるんだよ!!ひょっとしたら、このけーたいでんわも…】


この後もなんだかんだ続いた記憶がある。多分、『即死』は無いだろうが


ホウジョウ「悶え苦しみながら、あなたの最後が見れそうですね…この剣の『毒』は『対毒スキル』でも防げないみたいなので」

上条「そん、ッブ!」

ホウジョウ「そう、そのように吐血しそうな感じでね?…『治癒結晶』がないと、死にますよ?」


『塗油結晶』。あるにはある。が


上条「…使えないんだよ」

ホウジョウ「はぁ」

上条「俺だけのアイテムじゃないからな!」


そう、現在、彼のアイテムは彼だけの物ではない。


335: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:11:05.58 ID:hrkuZZSL0


そして、その少女の元へ向かう女剣士が


アスナ「出たッ!!」


通路を走り抜け、『中央部』の空洞へたどり着いた。
結晶と岩石が創り出す不思議な空間。天井は吹き抜けのようで高い。そして


「ハアアァァッ!!!」


女の声と金属音が聞こえる。


アスナ「上!?」


彼女は手近な壁などを使い、蹴り上がって行った。


336: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:12:48.59 ID:hrkuZZSL0


少し上がり壁から生える『結晶柱』に足を付くと。


「あ、アスナさん!?」


そこにはランサーの佐天がいた。状況を考えると回復中だろう


アスナ「大丈夫!?」

佐天「えぇ…ですけど、アイツ強敵ですよ」

アスナ「う、うん…」


彼女の言葉に違和感を覚えるアスナ。
それはここに向かうまで考えてた事、当たらないでほしい。
そんな中、少し上の結晶柱で爆音と金属音が響く。そこには


ユフィ「サァサァサァ!!ニンゲンモドキのお力はそんなもんやんかあ!?」

御坂「ック!!」


ユフィからの連続攻撃を『約束の思い出』で防いでるが、押されてる美琴の姿だった。
その光景に対し、アスナは更に不安になる。


アスナ(嘘でしょ!?)

佐天「御坂さん!!アスナさん、援護お願いします!!」

アスナ「…わかった!!」


回復が終わったのか、美琴の元へ飛んでいく佐天。
援護を頼まれたアスナだが


アスナ(ごめんね)


動かなかった。何故か?

337: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:13:39.14 ID:hrkuZZSL0

アスナ(美琴さんのあの動き…これで、佐天さんもだったら)


観察のためだ。
彼女がここに来るまで考えた理論と『SAOタイムス』本社を占拠し、
そこで手に入れたユフィと言うレッドプレイヤーの情報が正しいかどうか。

338: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:14:59.65 ID:hrkuZZSL0




結論から言うと、彼女の推測と手に入れた情報は見事に的中してた。


アスナ「なん…で」


が、それは前者に限って言えば当たってほしくなかった事だ。
その苛立ちは、彼女が握るレイピアに入る力に現れてた。


アスナ(でも…)


が、ふと考える。
仮に、自分が美琴や佐天の立場だったら彼女は2人と同じような行動を取るかも知れない。だが


アスナ(それはダメな事ッ!)


何かを決心し、彼女は彼等の元へ飛んで行った。



339: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/12(日) 22:16:37.62 ID:hrkuZZSL0




ジャンプで飛んでる最中、彼女はとあるスキルを発動させ


アスナ「ハァァァッ!!!」

ユフィ「ブッ!!?」


彼女に突っ込む。
弾き飛ばされたかのように宙を舞うユフィだが、


ユフィ「ノッ!!」

アスナ「…」


壁に弾き返ってきたボールのごとく再び突っ込むアスナ。

『ソニック・レイヴ』
レイピアの連続突進の重攻撃スキルで、テンポよく攻撃することによって最大6回連続で攻撃できる。
そして、6回成功した場合、フィニッシュは防御力無視の攻撃になる。


アスナ(やっぱり…)

ユフィ「ガッ!!」


順調に成功する『ソンック・レイヴ』。
ユフィのHPも先ほどまでの美琴達とのバトルは何だったのかと思うぐらい順調に減る。
このスキルはアスナはかなり多用してるので基本的に妨害が入らなければ、ほぼ成功する。そう、妨害が無ければ


アスナ「最後ッ!!」


最期に6発目を入れようとした時


アスナ「ッツ!?」


彼女のレイピアに当たる剣。
その影響で、『ソニック・レイヴ』の6発目は失敗してしまう。
もはや、動ける力のないユフィは力なく落下していく。
そして、その体を受け止めるかのように、飛び降りるランサー。
アスナは手近な結晶柱に乗ると、その飛んできた剣を目で追う。
回転しながら飛ぶ剣。片手剣をブーメランのように飛ばせるプレイヤーはこの場に1人、いやアイングラッドに1人しかいない。


アスナ「…やっぱりなのね」


そう


アスナ「美琴さん」


御坂「…」


戻ってきた『約束の思い出』をキャッチした彼女だけだ。


354: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:24:17.43 ID:KIJo6yPV0


上条「勝てない!?」

ホウジョウ「ソウッ!!」


大雑把なホウジョウの攻撃を避ける上条。
強力な『毒』の状態だが、嗚咽が来るタイミングは数分で把握できた。
無論、それは相手のホウジョウも解っており、


上条「ッツ!」

ホウジョウ「理由はッ!!」


上条がしゃっくりの様な嗚咽の後、彼を攻撃し


上条「なんだ!?」


その後、上条が反撃する。
奇しくも、上条当麻がこの世界での服装で意識しているFFⅦなどのバトル形式に近いものになっており。


ホウジョウ「あなたにも解っているでしょう?」


この様に、相手との話す時間が少なからずできた。
尤も、このスタイルはホウジョウにも好都合である。
戦闘経験とレベルが低い彼にとって、上条を倒すには大きめのモーションのスキルを使うしかない。
攻撃が当たるかは別だが。
それでも『毒』によって、上条のHPが減ってる事は事実である。
本当はさっさと片付けたい上条だが、ご覧の通り何やら気になるワードを小出しに言ってるのが気になる。


上条「解ってるだと!?」

ホウジョウ「そう、『改造人間』にはユフィ君を、ビーターにはケイ…セフィロス君を。この意味、君には解りますかな?」


この男の言葉を解き解くと導き出されるのは、この男の指示で美琴には彼女をさらい、しかも現実世界で彼女の後輩にそっくりのユフィを、
キリトには第25層で壊滅したはずのギルド『月夜の黒猫団』のリーダー、ケイタを差し向けたことになる。


上条(つか、コイツの話だと、ここ最近の『ラフィン・コフィン』の動きの大半はこの男の指示?)

ホウジョウ「まったくもって、素晴らしい」


そしてこの男、自分の行動を半ば美談の様に、そのねっとりした声で話し続ける。
まるで、自分の願望が次々と叶ってる小児のような態度。
おかげで次々と状況が理解できていく上条だ。おまけに、


上条「それとこれが、御坂とキリトが勝てないのはどう繋がってるんだよ!?」

ホウジョウ「解りませんか?」


ご丁寧に、説明もしてくれる。


355: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:26:21.74 ID:KIJo6yPV0


ホウジョウ「セフィロス君にはかつてのギルド仲間を、ユフィ君には現実での先輩の瓜二つの女を!!
その2人が、かつての盟友を、現実での後輩の写し鏡を…シライ、でしたっけ?斬る事は出来るでしょうか?」


上条「何で白井の事を知ってるんだよ!?」


彼が問う。それもそうだ。
白井黒子は学園都市、すなわち現実世界に居る美琴たちの後輩であり友人。
しかし、美琴の様に外部にも名が知られてる訳でもない。
もしかしたら、上条の知らない所で有名なのかと勘繰るが


ホウジョウ「それは、あの時の『会談』で解りましたよ」


『会談』それは今から数時間前、『血盟騎士団』本部にて開かれた物。
その時、上条は美琴やキリト、佐天たちと共に半軟禁状態でその場にはいなかった。


ホウジョウ「あの『会談』後、こちらが返る時に風が吹きユフィ君のフードがめくれ彼女の素顔がバレテしましました。
その時、そちら側の新聞記者のハルさんがこう叫びました。『シライさん』と。まるで久しぶりの友人と再会したかのように…」


その話は後に初春から聞いた。


ホウジョウ「それでですよ。改造人間の後輩はユフィ君にそっくりかと思いましてね。
…元々、彼女から攻略組に彼女の友人のそっくりがいると。
そして、敬愛する先輩のそっくりがいて、その先輩は自分が嫌悪する『超能力者の御坂美琴』にそっくりだとッ!」


上条「っと」


言葉を締めるように攻撃してくるホウジョウ。
だが、単調なのは変わらず避けるのも他愛もない。


ホウジョウ「後輩の件については、私の仮説が的中しましたよ。おかげで今回の騒乱のトリガーも引けた」

上条「何が言いたい?」

ホウジョウ「では、端的にあなたに問いましょう」


ホウジョウが『バズビーズ・ソード』を上条に向けて問う。


ホウジョウ「アナタは…いえ、貴方との友人2人は、友…いえ、大切な人を斬れると思いますか?」


その問いは上条にではなく、美琴とキリトに対するものだ。その問いに対し上条は


上条「解らねえよ!!」


こう答えたが。内心は思ってた。



無理だと。……そう思ってた。


356: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:28:36.58 ID:KIJo6yPV0


ケイタ「そんなもんかよ、ビーターァ!!」

キリト「グッ!?」


上条や美琴の戦闘中の中、キリトも戦っている。
押されてるように見えるが、キリトのHPは差して減ってない。
むしろ、ケイタの方が尋常ではない勢いで減っている。


キリト「聞いてくれよ!!俺には『ダメージ・ヒーリング』のスキルがあるから、お前の攻撃を喰らっても何ともないんだよ!!
それに引き替え、ケイタは!!」


ケイタ「何度も言っている…」


カタナを水平に構えスキル『平手打ち』を発動するケイタ。


ケイタ「俺はセフィロスだと!!」

キリト「ッブ!?」


カタナの『突きスキル』の中でも1,2を争う命中率の争うスキル。
キリトの左脇腹に命中しキリトのHPを大幅に削る事が出来たが、
その分『サクリファイス』属性の武器なのでケイタのHPも大幅に削られる。


ケイタ「…今の攻撃。お前だったら避けられたよな?」

キリト「なっ…何を?」

ケイタ「大方、少しでも俺と話したくて、ワザと喰らったんだよな?」

キリト「何を根拠に…」

ケイタ「なら、『正宗』をしっかりつかんでるその手は何なんだよ?」


キリトの左脇腹に突き刺さってる『正宗』だが、ケイタが力を入れても抜き出せない。
それは彼が言った通り、キリトがその長刀の刃を掴んでるからだ。
折らないよに放さないように、絶妙な力加減で。


ケイタ「ビーターのお前なら知ってるはずだ。
カタナは小手次第で『片手剣』『両手剣』の両方のスキルに近い物を発動できるが、デメリットとして『耐久率』が低い。
攻略組で、カタナのプレイヤーが少ないのもそのため…」


キリト「ッツ!?」


確かにケイタが言った通りだ。
『カタナ』、その名の通り日本刀の武器でSAO以外のMMOやRPGでも使用するプレイヤーは多い。
だが、SAOの場合はデメリットとして『耐久率』が低く、直ぐに折れたり刃毀れしてしまう。
この為、現在攻略組で使用してるのは浜面とクラインの2名になる。
尤も、彼が述べた通り『小手』、つまりは『スキル』をちゃんと使い分ければ『片手剣』や『両手剣』のスキルに近い物が繰り出せる。
話を戻すが、ケイタが言った通り、カタナは脆い。その刀を絶妙な力加減で握る事が出来るのは、10人もいないだろう。
そう、彼の目の前の男もその1人に確実に入ってる。黒の剣士ことビータの、キリトが。


357: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:29:57.03 ID:KIJo6yPV0


ケイタ「何度も言っている。お前ごときと話すつもりはないと…解り合う灯りはないとなァ!!」

キリト「ボッ!?」


キリトの脇腹に刺さったまま振り払う。
ひょっとしたら『正宗』が折れてしまうかもしれないが、幸運な事に折れず、ついでにキリトも弾き飛ばされた。


ケイタ「それに『ビーター』と呼ばれるお前なら解るはずだ!
ネットゲームユーザーがお前みたいなタイプを嫌う事を、
しつこく話したり解り合おうとするタイプを拒絶することぐらい知っているだろ!!」


キリト「…」


彼の言ってる事が解る。
そうだ、キリト自身がやろうとしてる事はネットゲーマなどからは1番嫌われるウザイと思われることだ。
無論それは、ゲーム内ではなく現実世界でのこと、熱血教師気取りとかがそうだ。
考えてみたら、SAOは確かにバーチャルの世界だが、言葉のやり取りは現実と変わらない。
事実、今自分がやってる事を現実でやられてたら、前の彼なら嫌悪してただろう。
そう、前の彼なら。


ケイタ「土足で人の領域中に入り込んできて、何様のつもりだ!?」


そして、今のケイタはあの時の、美琴達と距離を置いてた時のキリト自身だ。


キリト「…なら、その構ってほしいオーラを何とかしろよ」

ケイタ「あ“!?」


358: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:32:15.83 ID:KIJo6yPV0


キリトがケイタに投げた言葉。それはかつて同い年のシャンパンゴールドの髪色の少女に言われた言葉。


キリト「お前の雰囲気だよ」

ケイタ「何言ってるのオマエ、狂った?毒された?」

キリト「…SAOに来て出逢って、学んだことがある」

ケイタ「ゲームで学ぶって…流石ビーター様だな」


あきれるような声で返すケイタだが、キリトの顔はとこかまんざらでもない表情。


キリト「そうだよな…俺は狂って毒されたかもな…」


この時、キリトの頭の中には何人も浮かんだ

全力でぶつかってきた少女

その少女を抑えながらも、キリトを案じてた少年

そして、孤独の彼をいつも優しく見守っていてくれた、閃光のような女性


キリト「だけど、その毒が今の俺を作った。ケイタが俺の事を狂ったと思ってもしょうがない。
俺自身も、自分の変りように驚いてる。…それに後悔してない」


ケイタ「それは、毒され過ぎて元に戻れないだけじゃないのか?お前が、ケイタのと言う男の世界を壊した事を肯定するための詭弁だ!」


キリト「違う!確かに、俺は最初にあいつ等を煩わしく思った。
お前の言う通り、土足で自分の領域に入ってきた!だけど…それは切っ掛けの1つだったんだ。
自分の中の迷いに答えを出すための!受け入れたんだ!」


ケイタ「気持ち悪い。…そうやって、自分の変化を肯定したくて、自分に酔って説教かよ?お前、最高に気持ち悪いよ」

キリト「だけどお前も変化した!そう、俺とは別のベクトルで。…その答えが、お前が自称してる『セフィロス』と言う名だ!!」

ケイタ「ッ!?」


図星だったのか息をのむケイタ。が、キリトの口は止まらない。


キリト「お前は自分の弱さを認めない為に、『セフィロス』と言う『幻想』を作って逃げたんだ!
だけど、それが出来てない事を自覚してるのは他でもないケイタ自身だ!!」


ケイタ「…マレ」


キリト「だけど、そんな『幻想』に逃げたらもっと弱くなるだけだ!!
ケイタは…『月夜の黒猫団』のリーダ、ケイタはもっと強い人間だ!!その強さにササマル達やサチが一緒について来て――」


ケイタ「黙れと言ったァ!!」



359: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:32:55.24 ID:KIJo6yPV0

1段と大きい声で叫ぶケイタ。
彼も思っていたのだ、例え『セフィロス』と名乗ろうと、何も変わらないことに。
そしてムカついていた、そんな事しかできない自分に。
そして、その事を見抜いたキリトに更に嫉妬した。
しかし、それはキリトがかつて経験したからだ見抜けたことだ。
が、そんな事はケイタに解るはずもない。


キリト(これしか…道はないよな)


キリトは『エリュシ・データ』をケイタに向ける。
彼自身も、この事態の解決法が正しいと思っていない。
そもそも、彼を救い出した時、その手はいくつもあった。仲間がいた。
だが、今は彼1人。彼自身が考え付いた方法。


キリト「ならば、この世界の方法、剣で黙らせてみろ。
俺も全力で、圧倒的な力で、お前の『セフィロス』って『その『幻想』をぶち殺してやる』」


ケイタ「…それは、俺を殺すことになるが?」


キリト「聞こえなかったか?……お前を殺す」

360: 1ZIMA” ◆5OdiFuFGeA 2014/10/26(日) 23:34:57.03 ID:KIJo6yPV0

「チョイサァァァァ!!!」


少女の叫びと共に頭が飛び、首を斬られたプレイヤーが消える。死だ。


「ヒッ…バケモノ!?」


共にいたラフコフ兵が逃げようとするが


「ゴッ」


次の瞬間、口からレイピアが生える。貫かれた。


「そゥだぜェ、俺達はバケモノだァ。で、バケモノに、背中を向けるのはダメだよなァ!!」


そのレイピアで体を引き裂かれる兵、消滅し死亡する。


「何人目、一方通行?ミサカ、もう数えてないからわかんにゃ~い♪」

「俺も同じだ。めんどくせェから数えてねぇよ、番外個体」


通路にて雑魚兵無双をしてた一方通行に番外個体だ。


一方通行「とにかく、誰頭に合流だ。ヤマザクラのネームが消えたのが気になる」

番外個体「死んだんじゃない?」

一方通行「おィ」


番外個体「おや、誰かの生死を気にするアナタ。キンモーイ☆
…ぶっちゃけ、かなり苦戦してるんだと思う。お姉タマや黒いの、他のパンピーは殺気全開の奴を斬るのを躊躇しそうだから」


一方通行「あれ、アスナは?」

番外個体「アータンは、覚悟決めたら躊躇なく行動するタイプだから心配はしてないよ。信頼してるし」

一方通行「へェーお前が信頼するなンて。病気になったか?」

番外個体「だまれ」


口の悪い2人が話してると


番外個体「聞こえた!?」


一方通行「あァ…」


坑道内を響いて聞こえて来る金属音。剣と剣が混じり合う時、すなわち戦闘中の時に聞こえて来るタイプの物。
誰かと誰かが戦闘中でしかも1対1なのだろう。そして


番外個体「この重いけど、透き通るような金属音…」

一方通行「『エリュシデータ』…」


そう、聞きなれた剣音。それは身近な人物のであり、その剣『エリュシ・データ』はこの世界に1つしかなく、持つ人間は1人


一方通行「行くぞ」

番外個体「うん」


その音源へ走って行く2人。