1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:07:13.70 ID:+/DeiFZP0
P「今年もきれいに咲いたな。ここの花たち」

夕美「うん! 心をこめてお世話したかいがあったよ」

夕美「Pさんも、今日は手伝ってくれてありがとう」

P「俺もたまには、こいつらの様子を見ておきたいと思っただけだから」

P「……これだけ花壇が華やかだと、公園全体の雰囲気もお洒落に見えてくる気がする」

P「ボランティアで手入れを続けている、夕美のおかげだな」

夕美「ふふっ、そうかな」

夕美「よかったね、お花さんたち。Pさんもきれいだって褒めてくれてるよ?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1453626433

引用元: 相葉夕美「晴れた日は、あの人を誘って」 


 

2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:10:34.57 ID:+/DeiFZP0
夕美「うーんっ……こうしてベンチでのんびりしていると、なんだか心がやすらぐなぁ」

夕美「疲れた身体も癒されるような」

P「はは、そうだな」

夕美「あー、今お年寄りみたいって思わなかった?」

P「思ってないよ。こんなに天気のいい日なんだから、春の陽気の中でゆっくりしたい気持ちはわかるし」

夕美「ならいいけど」

夕美「でも本当、お日様の光に当たっているだけで元気になれるよ」

P「光合成でもしてるのか?」

夕美「違います。んもう、すぐそうやってからかうんだから」

P「ごめんごめん。夕美みたいな純粋で可愛い子には、つい悪戯したくなるんだ」

夕美「なんでもかわいいって言えばごまかせるわけじゃないんだよ?」

P「ダメか」

夕美「ダメです」

夕美「……うれしいことには、うれしいけどね」エヘヘ

P(かわいい)

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:12:58.12 ID:+/DeiFZP0
P「ジュース買ってきたから、これで許してくれ」

夕美「ありがとう。別に最初から怒ってなかったけど」

P「少しここで休んでいくか」

夕美「そうだね。せっかくのお休みなんだし、今日はのんびりしよ?」

P「最近は人気がうなぎ上りで、仕事もどんどん増えてきたからな。休養はしっかりとってくれ」

夕美「うん」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:15:24.97 ID:+/DeiFZP0
男の子「かんせーい! 砂のお城!」

女の子「トンネルも作ろうよ!」



P「懐かしいな。昔は俺も、砂場で色々作ってはしゃいでた」

夕美「私も。お友達と一緒に頑張って、大きなお花を作ろうって」

夕美「茎も葉もちゃんとくっついた、超大作」

P「それ、難しそうだな。できたのか?」

夕美「えっとね……確か、途中までしか完成しなかったと思う」

P「どの辺まで?」

夕美「植木鉢」

P「それ途中というか、花の部分はなにひとつできてないよな」

夕美「あはは、その通りだね」

夕美「でも楽しかったよ?」

P「まあ、ああいうのは作る過程を楽しむものだからな」

夕美「今なら、もうちょっと器用に作れるかも」

P「やってみるか? 砂場、まだスペース空いてるみたいだけど」

夕美「うーん……結構魅力的な案だけど、今日はやめとこうかな」

P「どうして」

夕美「今は、Pさんともっとおしゃべりしていたい気分だから」

P「……そうか。なら、それでいいか」

5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:16:49.21 ID:+/DeiFZP0
夕美「初めてPさんと会ったのも、こんな感じのぽかぽかした日だったよね」

P「ああ。あの日も君は花に水をやっていて、その姿にピンときた俺がスカウトしたんだった」

夕美「あれから一緒に頑張って、夏と秋と冬が過ぎて……また、春に戻ってきた」

P「どうだった? この一年」

夕美「そうだなぁ……正直言うと、かなり疲れちゃった」

P「ありゃ」

夕美「……でも、その疲れを吹き飛ばすくらいの楽しさがあったかな」フフッ

P「その言葉を聞けて安心した」

P「俺も、夕美や他の子達を一生懸命プロデュースして、充実感のある一年だった」

夕美「なら、お互いに満足だね。めでたしめでたし」

P「まだ終わりじゃないけどな。明日はトレーナーさんの地獄の特別レッスンが待ってるぞ」

夕美「うわぁー、考えないようにしてたのに~!」

P「………」

P「……ぷっ」

夕美「……あははっ」


夕美「本当、今日は平和だね」

P「そうだな」

6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:18:44.18 ID:+/DeiFZP0
夕美「一年一緒に過ごして、Pさんとも少しは解りあえるようになったかな」

P「少しだけなのか」

夕美「まだ一年だけだもん」

夕美「これからもっと解かりあっていく予定」

P「………」

夕美「Pさん?」

P「あざといな」

夕美「えっ、あざといってなに?」

P「男の胸を射抜く一撃だった」

夕美「……? ねえ、それってどういう」


ビュウッ


夕美「きゃっ」

P「おっ、いきなり強い風が吹いたな……」

夕美「びっくりしちゃった……Pさん、服に葉っぱついてるよ」

P「そっちの服にもついてる」

夕美「あ、本当だ」

P「同じ形の葉だな」

夕美「多分、同じ木から飛んできたんじゃないかな」

夕美「おそろいだね。ふふっ」

P「その発想はなかった」


7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:21:16.08 ID:+/DeiFZP0
夕美「………」

P「どうしかしたのか」

夕美「あ、うん。小さい頃、こういう葉っぱをチケットがわりにしていたことを思い出したの」

P「チケット?」

夕美「電車ごっことかでね、乗車券としてこれを見せるの。そうしたら、車掌さん役の子がロープの中に入れてくれて……懐かしいなぁ」

P「ああ、なるほど。俺もやってたな、それ」

夕美「でしょ?」

夕美「私とPさんのチケットは同じ葉っぱだから、きっと行き先も同じだよ」

P「行き先って、どこに行くんだ?」

夕美「そうだなあ……」

夕美「うーん……」

P「割と本気で悩むんだな」

夕美「だって、Pさんと一緒に行きたいところはたくさんあるから」

夕美「……よし、決めた!」

P「決まったか」

夕美「うんっ」スタッ

8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:22:56.35 ID:+/DeiFZP0
夕美「Pさんと行きたいところ、いっぱいあるけど……それを全部まとめて」

夕美「このチケットは、公園発の『幸せ』行きだよ、なんて」

P「………」

P「ははっ」

夕美「ちょっと、笑わないでよ! 自分でもカッコつけすぎたかなーとは思ってるけど!」カアァ

P「いやいや、別にそういう意味で笑ってるわけじゃなくてだな」

P「行けるといいな。その行き先まで」

夕美「………」

夕美「そうだね」

夕美「一緒に行こうよ、ふたりで」

P「力を合わせて、だな」

夕美「うん、頑張ろう!」ニコッ


9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:24:26.12 ID:+/DeiFZP0
公園を出て


P「少しこのあたりを散歩してみるか」

夕美「賛成。せっかくのお散歩日和だし」

P「気持ちのいいくらいの晴れだからな」

夕美「………」

P「………」

夕美「……えへへ」

P「どうした、いきなり笑って」

夕美「ううん、なんでもない」

10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:25:52.63 ID:+/DeiFZP0
夕美「ただ……なんだか、幸せだなって」

P「おいおい。もうチケットの行き先にたどり着いちゃったのか?」

夕美「あはは、それは違うよ」

夕美「そっちの幸せは、もっともっと大きな幸せじゃないと」

P「欲張りだな、夕美は」

夕美「ふふ、そうかも」

夕美「でも、私が欲張りになったのはPさんのせいだからね?」

P「俺の?」

夕美「Pさんがキラキラした景色をたくさん見せてくれたおかげで、これからもそういうのをもっと見たいな、感じたいなって。そう思うようになったんだから」

P「そういうことか。なら、俺がちゃんと責任取らないとな」

夕美「うん、そうだよ。だから」

夕美「ずっとよろしくね、Pさん」ニコッ

P「……ああ、もちろん」


11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/01/24(日) 18:26:47.74 ID:+/DeiFZP0
夕美「あ、分かれ道。どっち行こうか?」

P「こっちを行くと凛の花屋があるから、冷やかしに行こう」

夕美「ダメだよ、冷やかしは。せっかくだし、何かお花を買おう?」

P「そうするか」

夕美「今日は何にしようかな。この前はあれを買ったから、今度は――」



おわり