1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:27:24 ID:PXqyTrFU

の別ルートです
前回要望を頂いたんで書いてみました。

全体的にも少しずつ変えています 




2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:28:13 ID:PXqyTrFU


ライナー「ん?おい…、あいつ…」

エレン「ん?あぁ…アニか…。また教官にバレないようにうまいことサボってるな」

アニ「…」

ライナー「…。よーしエレン、アニにも短刀の対処を教えてやるぞ」

エレン「は?」

ライナー「あの不真面目な奴にも説教だ。兵士とはどうあるべきか…教えてやろうじゃないか」 


3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:28:44 ID:pCaB1Z1k






アニ「…」

ライナー「教官の頭突きは嫌か?それ以上身長を縮めたくなかったら、ここに来た時を思い出して真面目にやるんだな」

エレン「は?何だその言い草…」チラッ

エレン(すげぇ怒ってる…。いつも怖い顔してると思ってたけど…本当に怒った顔は比じゃねぇな…)

ライナー「そら!始めるぞエレン!」 

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:29:19 ID:pCaB1Z1k





エレン「お前の倍近くあるライナーが宙を舞ったぞ…。すげぇ技術だな」

アニ「…!」

エレン「誰かから教わったんだろ?」

アニ「…お父さんが…」

エレン「親父さんがこの技術の体現者なのか?」

アニ「どうでもいい…」スタスタ

エレン「あ…。行っちまった…」 

5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:29:55 ID:pCaB1Z1k


あんたとの出会いは本当に何ともないことだったね…

いつものようにライナーが私にちょっかいを出して来た時に、たまたま隣にいたってだけだ

こんなうるさい上に弱いやつは、本当にどうでもいいと思っていた 

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:30:31 ID:pCaB1Z1k


エレン「しかし、どうだ!俺の蹴り技は?見よう見まねだが、うまく決まったよな」

アニ「は…、全然駄目。全くなってない」

エレン「何だよ…。どこが悪いって言うんだ?」

アニ「…。そんなにこの技が気に入ったんなら、教えてやってもいいけど?」

エレン「え?やだよ。足蹴られんの痛いし」

アニ「……。遠慮なんかしなくていいって」 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:31:21 ID:pCaB1Z1k






…それは単なる気まぐれだった

久しぶりに話しかけて来たやつに自分の足技を誉められて、気分が良くなったからなのか、それもよく分からない

とにかく気まぐれとしか言いようがなかった

でもそれは本当にいらない事をした
後でそう後悔したよ…

あんたの、言い出したら聞かない性格は、有名だったよね…

でもこんなにしつこいなんて思ってなかったよ… 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:31:45 ID:PXqyTrFU




それからというもの、あんたは格闘術の度、毎回毎回勝負を挑んで来たね…

エレン「おいアニ!今日も組もうぜ!」

アニ「…何回言えば分かるんだ。私はあんたとはやりたくない」

エレン「…でも俺はお前に勝つまで挑み続けるって決めたんだ」

アニ「勝手に私を巻き込まないでくれないか」

エレン「…頼む!!」

アニ「チッ…。やるからには手加減しないよ…」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:32:17 ID:PXqyTrFU

それから私は1度も負けることなく、約1年が経って…

とにかくうっとうしい…そう思ってた

わざと負けようかとも思ったけど、それはしなかった

…なんとなくここまでバカみたいに真っ直ぐなあんたに、少し悪い気がしたから 

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:32:56 ID:PXqyTrFU

だけど、私はそんなあんたみたいなヤツが一番苦手だった

自分が余計にひどいやつだって気付かされるから…



でもあの時、私は口が滑ったんだ… 

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:33:40 ID:PXqyTrFU








エレン「チクショウ…また負けた…」

アニ「…そろそろ諦めたらどうだい」

エレン「いや…諦めねぇ…」

アニ「言っとくけど、こっちだって迷惑してんだ」 

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:34:03 ID:pCaB1Z1k

エレン「…悪い。…そうだ!訓練後に教えてくれよ!頼む!」

アニ「…え…あぁ…

エレン「やったぜ!!」

アニ「あっ……私はまだ…

エレン「じゃあ、飯終わったらまたここに集合な」タタッ

アニ「あ…おい!」 

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:34:41 ID:pCaB1Z1k





いつもそうだったよ。
…あんたは本当に強引でバカだ
勘違いして、なんでも自分で勝手に話を進める

でも…いつからだろうね…その性格も別にうっとうしくなく感じて来たのは… 

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:35:12 ID:pCaB1Z1k


夕食後、私は行く義理は全くなかったし
……むしろ断るつもりで行ったのに… 

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:35:44 ID:pCaB1Z1k

エレン「お、アニ!来てくれたんだな!ありがとう!」

アニ「いや、私は…

エレン「それより見てくれよ!いくぞ…フッ!」バキッ

アニ「……」

エレン「ほら、どうだ?かなり上手くなってないか?」

アニ「…まだ全然甘い」

エレン「そっか…じゃあ、やってみせてくれよ」

アニ「…しょうがないね。…ハッ!」バキィィ

エレン「……すげぇ。やっぱアニはすげぇな!」

アニ「フンッ…こんぐらい普通だよ」 

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:36:14 ID:pCaB1Z1k






エレン「…ふぅ。今日はありがとうな」

アニ「…フンッ。くだらない事に時間を使いすぎたよ」

エレン「そんなこと言うなよな。アニだって凄く生き生きしてただろ」

アニ「…そんなことはない」 

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:36:41 ID:PXqyTrFU

エレン「いや、いつもつまんなそうにしてんのに、今は生き生きしてて、…なんていうか、すごく綺麗だった」

アニ「……。下らない。私は帰るよ」

エレン「アニ待てよ。…そうだ、また今度も頼むぜ!」

アニ「…あぁ」 


19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:37:09 ID:pCaB1Z1k





なぜだろうね…いつもあんたの勝手なペースに狂わされたよ……

そのせいで、いつの間にか一緒に格闘術を練習する、そんな変な関係になってたね… 

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:37:41 ID:PXqyTrFU


でも気付いたら、あっという間に訓練兵団の解散式が迫ってた…

…いつの間にか、あんたといるのが、楽しく感じてたよ…

そんな時間がずっと続けば良かったのにね… 


22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:38:30 ID:PXqyTrFU






エレン「もう明後日解散式で、訓練はないってのに、格闘術の練習してるなんてよく考えたら、俺らすごくバカだな」

アニ「あんたが誘ったんだろ…」

エレン「そうだな…。まぁ…今日は今までの、感謝の気持ちも伝えたくてな」

アニ「へぇ…あんたでもそんな気が回るんだ…」 

23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:39:01 ID:pCaB1Z1k

エレン「おい、バカにすんなって!」

アニ「…で、何なのさ?」

エレン「あぁ…、俺昨日の寝る前にさ、アニとの訓練をずーっと思い返してみたんだ」

エレン「…でな、ここまで長い間頑張ってこれたのは、相手がアニだったからだ…って思ったんだ」

アニ「…」 

24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:39:52 ID:PXqyTrFU

エレン「最初の内はアニの事何も知らなくて、常に怒ってんのかなって思ってた…」

エレン「でも、…実はすごく優しいんだよな」

エレン「いやいややってるって言いつつ、ずっと俺の練習に付き合ってくれたしさ」

アニ「…それはあんたがしつこいからさ」

エレン「本当にありがとうな。結局勝てなかったけど、すげぇ強くなれたと思うし」

アニ「…フン。あんたはまだまだだよ」

エレン「あぁ…。」 

25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:40:29 ID:pCaB1Z1k

エレン「アニ、お前は憲兵団に行くんだよな?」

アニ「…そうだけど」

エレン「俺は調査兵団に行く。」

アニ「知ってるよ」

エレン「俺は兵団が違うのはどうでもいい」

エレン「…でもアニと関われなくなるのは嫌なんだ」

エレン「アニと訓練できなくなる…ってだけじゃない」

エレン「俺にとってアニといる時間はすごく大切だった」 

26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:40:55 ID:PXqyTrFU

エレン「だから…アニといる時間を失いたくないんだ」

エレン「…アニの事が本当に好きになってた…」

エレン「だからアニ、俺と付き合ってくれな…

アニ「やめて!!」

エレン「えっ…」 

27 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:41:28 ID:pCaB1Z1k

アニ「私と付き合った人間は絶対に後悔する」

アニ「…特にあんたみたいなやつはね」

アニ「…私だって、あんたに特別な感情がなかったわけじゃない…」

アニ「でも、…あんたは私といると絶対に不幸になる。」

アニ「私は人と深く関わると…後で絶対に後悔するから」 

28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:42:01 ID:PXqyTrFU

エレン「…させない。」

アニ「は…?」

エレン「…俺は絶対に後悔しないし、アニにも後悔させない、不幸にもさせない」

エレン「だから、…俺を信じてくれないか?」

アニ「………あんたは本当にバカだよ…」

アニ「…何も知らないくせに、分かろうともしない…それでいて勝手に突っ走る…」 

29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:42:31 ID:PXqyTrFU

エレン「…自分がバカだってのは知ってる。でも…俺は絶対にアニといない方が後悔する」

エレン「だから、アニ…俺と付き合ってくれ!!…どんなことでも俺は受け止めてみせる!!」

アニ「…………分かったよ。……あんたはしつこいんだったね…。」

エレン「アニ!」ギュ

アニ「…あんたは本当に大馬鹿だ…」グス

エレン「あぁ……。…アニ…好きだ」

アニ「……私も…」ギュ

アニ「エレン…私はあんたを信じてみる……」

エレン「俺は裏切らない…約束する」 

31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:43:04 ID:PXqyTrFU

こんな私でも…少しは幸せになってもいいのかな……

そんな風に思ってしまってたよ… 

32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:43:37 ID:PXqyTrFU







アルミン『トーマス・ワグナー ナック・ティアス ミリウス・ゼルムスキー ミーナ・カロライナ エレン・イェーガー』

アルミン『以上5名は自分の使命を全うし…壮絶な戦死を遂げました…』 

33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:44:04 ID:pCaB1Z1k







………私はそう聞いたとき、もちろん悲しかった…

つい2日前にあんなことを言ったそばから…

でも、それと同時に、

…本当にこれで良かった。
そう思ってた
喪失感と同じか、もしくはそれ以上にね… 

34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:44:24 ID:PXqyTrFU

私の全てを知ったらあんたは絶対に私の事を憎む…

それがわかってたから、…心の底から、良かったんだって安心してた…

本気で好きになったあんたに、嫌われずに済んだんだ…って思ったから…

私は最低だね…
あんたに伝える勇気がなかったし、自分の使命に逆らう勇気もなかった…

…でもそれが一番いい終わり方なのかなって… 

35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:44:57 ID:PXqyTrFU







……でも、その安心はすぐに崩されたよ… 

36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:45:21 ID:pCaB1Z1k







アルミン「共食い…?」

ミカサ「どうにかして、あの巨人の謎を解明できれば…、この絶望的な現状を、打開するきっかけに、なるかもしれないと思ったに…」

ライナー「同感だ!あのまま食い尽くされちゃ何も分からず終いだ!あの巨人にこびりついてる奴らを俺たちで排除して…とりあえずは延命させよう!」 

37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:45:55 ID:pCaB1Z1k

ジャン『正気かライナー!やっと…この窮地から脱出できるんだぞ!?』

アニ「例えばあの巨人が味方になる可能性があるとしたら どう…?どんな大砲よりも強力な武器になると思わない?」

ジャン「!?…味方だと…!?本気で言ってるのか!?」 

38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:46:40 ID:PXqyTrFU

アルミン「…あいつは…トーマスを食った奇行種…!?」




『アアアアアアアアアアァァァァ』






ジャン「……オイ。何を助けるって?」 

39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:47:30 ID:pCaB1Z1k

ジャン「さすがに力尽きたみてぇだな。もういいだろ……?ずらかるぞ!あんな化け物が味方なわけねぇ。巨人は巨人なんだ」

ジャン「…?…オイ」 


40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:48:03 ID:PXqyTrFU





目の前の巨人が、……なんであんたなんだよ…

せっかく…きれいに終われたって思ったのに…

…それは死んだことを聞いた時よりも……もっと…もっとつらかったよ…

……やっぱり私は幸せになっちゃいけなかったのかもね… 


42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:49:50 ID:pCaB1Z1k

~兵団決定から約1ヶ月~

「今回の壁外調査で勝負をかける」

アニ「…」

「アニは予定通りに頼んだ」

アニ「……分かった…」 

43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:50:29 ID:PXqyTrFU









この世界は残酷なんだね…

そのことをこれほどまでに感じたことはなかったよ…

……私は再び非情になるしかないんだ……

でも…せめて私だって事は気付かないで…… 

44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:51:02 ID:PXqyTrFU







ズバッ!

リウ゛ァイ「オイ!ずらかるぞ!!」

ミカサ「エレン!!」

リウ゛ァイ「多分無事だ生きてる。汚ねぇが…。もうヤツには関わるな…撤退する」

リウ゛ァイ「作戦の本質を見失うな。自分の欲求を満たすことの方が大事なのか?お前の大切な友人だろ?」

ミカサ「……ちがう……私は……」

リウ゛ァイ「!?」
(……涙…か?) 

45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:51:33 ID:pCaB1Z1k










私はこの作戦に失敗した……

多分私は調査兵団に目星を付けられるんだ…

きっと、もう……次は正体がばれずには済まないだろうね…… 

46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:52:07 ID:PXqyTrFU

……これで…あんたにまで後悔させることになる………

せめて…自分だけが不幸になるなら…
あんたまで巻き込みたくなかった…… 

47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:52:47 ID:PXqyTrFU




ガチャ

エルウ゛ィン「遅れて申し訳ない」

エレン「いえ…」ガタッ

エレン「アルミン?ミカサも…」

エルウ゛ィン「女型の巨人と思わしき人物を見つけた」 

49 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:53:38 ID:PXqyTrFU







エルヴィン「女型と接触したアルミンの推察によるところでは、いわく女型は君達104期訓練兵団である可能性があり、生け捕りにした2体の巨人を殺した犯人とも思われる」

エルヴィン「彼女の名は」 

50 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:54:21 ID:pCaB1Z1k






『アニ・レオンハート』 

51 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:55:02 ID:pCaB1Z1k





エレン「アニが…?女型の巨人?」

エレン「何で…そう思うんだよ…アルミン」 

52 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:55:43 ID:PXqyTrFU







リヴァイ「オイ ガキ。さっきから女型と思われる、だとか言ってるが、他に根拠は無いのか?」

アルミン「はい…」 

53 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:56:26 ID:pCaB1Z1k

ミカサ「アニは…女型と顔が似ていると私は思いました」

エレン「は!?何言ってんだ?そんな根拠で…」

リヴァイ「つまり…根拠はねぇがやるんだな…」

エレン「…根拠がない?何だそれ?どうすんだよ…アニじゃなかったら」 

54 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:56:56 ID:PXqyTrFU

ミカサ「アニじゃなかったら…アニの疑いが晴れるだけ」

アルミン「そうなったらアニには悪いと思うよ…。でも…だからって、何もしなければ、エレンが中央のヤツの生け贄になるだけだ」

エレン「…。アニを…疑うなんてどうかしてる…」 

55 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:57:27 ID:pCaB1Z1k

ミカサ「エレンはアニと聞いた今思い当たることはないの?」

エレン「いや… 

56 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:58:01 ID:pCaB1Z1k



――
―――
――――



~訓練兵団解散式前日~

エレン「クソッ…、今日という今日は最後だし、勝てると思ったのになぁ」

アニ「…まぁ、強くはなってきてるかもね」

エレン「おっ、アニが誉めるなんて珍しいな。槍でも降んないといいけどな」ハハッ

アニ「…調子乗るんじゃないよ」フンッ 

57 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:58:34 ID:pCaB1Z1k

エレン「分かってるよ。…なんか嬉しくてさ」

アニ「まぁ…私は嘘は言わないよ」

エレン「ありがとな。……ところでさ、アニの夢ってなんなんだ?」

アニ「…なにさいきなり」 

58 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:58:58 ID:PXqyTrFU

エレン「まぁ…なんとなくだな」

アニ「何だっていいじゃないか」

エレン「俺の夢は巨人を駆逐して外を旅する事だ。」

エレン「もちろんアニと一緒にな!」

アニ「…」 

59 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:59:28 ID:pCaB1Z1k

エレン「…どうしたんだよ?」

アニ「…いや」

アニ「……私の夢は、故郷に帰ること…かな」

エレン「故郷かぁ、いい夢だな。俺も、アニの故郷に行きたくなってきたよ」 

60 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 21:59:58 ID:pCaB1Z1k

アニ「……勿論…私がやらなきゃいけないことを済ませたら…あんたにも来て欲しい」

アニ「でも…それはあんたが私を受け入れてくれたらの話だ…」

アニ「……でもきっと…あんたには受け入れられない事だ…」

エレン「……何を言ってるんだ?」 

61 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:00:26 ID:PXqyTrFU

アニ「……今は言わない…言えないんだ…」

アニ「でも…時期が来たら、全部話す…」

アニ「…私はそれでどんな結果になっても受け入れる」

エレン「……なら俺は、時期が来るまで待つよ」

アニ「…すまないね」 

62 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:00:58 ID:pCaB1Z1k

エレン「俺は…絶対にアニの故郷に一緒に帰るよ。どんな事も受け止めると昨日約束したはずだ」

アニ「………そうだっね……」

アニ「………私があんたを好きになったことは、本当だから…忘れないで…」スッ

アニ「……今日は私は先に帰るよ…」スタスタ

エレン「あぁ……」 

63 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:02:33 ID:PXqyTrFU
―――
――




「アニ」





アニ「アルミン…」

アルミン「やあ…。もう…すっかり憲兵団だね」

アニ「どうしたの……?その格好は?」 

64 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:03:15 ID:PXqyTrFU

アルミン「荷運び人さ。立体起動装置を雨具で見えないようにしてるんだ」

アニ「…!?アルミン?どうしたの?」

アルミン「アニ…。エレンを逃がすことに協力してくれないかな…」

アニ「……。逃がすって?この壁の中のどこに逃げるの?」 

65 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:03:49 ID:pCaB1Z1k





アニ「悪いけど…話にならないよ…」ザッ

アルミン「アニ!!」

アルミン「お願いだ!このままじゃエレンは殺される!」






アニ「…いいよ……乗った」 

66 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:04:43 ID:pCaB1Z1k


エレン「案外…楽に抜けられたな」

ミカサ「キョロキョロしない」

アニ「ねぇ…少しだけエレンと二人で話させてくれないか?」

ミカサ「その必要はない。今は一刻を争う」

エレン「…分かった」 

67 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:05:04 ID:PXqyTrFU

ミカサ「エレン!?ダメ!捕まる可能性が高まる!」

アルミン「ミカサ!静かに…」

アルミン「アニ、だだし1分だけだよ…」

ミカサ「アルミン!危険すぎる!!」 

68 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:05:37 ID:pCaB1Z1k





ミカサ「アルミン!なぜあんな事を!?エレンが今にも拐われてもおかしくない!」

アルミン「ミカサ…今は下手にアニに不信感を抱かせてはいけないと思うんだ…」

ミカサ「しかし!」

アルミン「…今は様子を見よう」 

69 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:06:00 ID:PXqyTrFU







エレン「何なんだよアニ、俺は早く逃げなきゃ行けないんだよ!」

アニ「…知ってるさ。」

アニ「……今からあんたには決めてもらわなきゃいけない事がある」 

70 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:06:32 ID:pCaB1Z1k

エレン「…は?何言ってんだよお前!?」

アニ「…あんたはもう私の正体分かってんだろ?」

エレン「な…正体ってなんだよ……」

アニ「いいよ、隠さなくても。様子を見れば分かるよ」

エレン「いや…」 

71 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:07:40 ID:PXqyTrFU

アニ「…まぁいいさ。とにかく、あんたが私と故郷に来れば人類は助かる。だからあんたがそれに抵抗するか、しないかを決めてもらう」

エレン「…つまらない冗談はよせよ…

アニ「私は嘘はつかないって言っただろ?」 

72 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:08:27 ID:PXqyTrFU

アニ「おとなしく来るなら町に被害は出さない様にする。でなければ、それ相応の覚悟はしてもらうよ」

エレン「………下らない話はよして、早く行くぞ。」

アニ「私は真剣だよ。早く決めな」

エレン『うるせぇ!!早く来い!!』 

73 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:08:54 ID:pCaB1Z1k

ダダッ

ミカサ『エレン!!何かあったの!?』

アルミン「エレン!騒いじゃダメだ。アニも時間だから、行こう」

アニ「アルミン…もう下らない芝居はいらないよ」

アルミン「…何を言ってるんだ?早く逃げなきゃ行けない」 

74 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:09:44 ID:PXqyTrFU

アニ「…あんたにはいつか気付かれると思ってたさ」

エレン『お前ふざけてんじゃねぇ!!』

ミカサ「エレン!叫ばないで」

アニ「大丈夫でしょ?ミカサ」

アニ「さっきからこの辺には、なぜか全く人がいないから」 

75 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:10:10 ID:pCaB1Z1k


アニ「エレン…残念だよ。予想はしてたけどね」

ミカサ『エレン!!そいつから離れて!!』 

76 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:10:37 ID:PXqyTrFU

アニ「…フンッ」 ガリッ

カッ!!!!!! 

77 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:11:19 ID:PXqyTrFU



アルミン「…しまった。一歩遅かったんだ」

ミカサ『エレン!!』 ギュン

アルミン『1次捕獲は失敗です。エレン救出に全力を尽くして下さい!』

ハンジ『ミカサに続け!!何としてもエレンを救出せよ!』 

78 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:12:18 ID:PXqyTrFU



ドォドォドォドォ

ミカサ『返せ!エレンを返せ!!』
ギュイィィ 

79 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:12:56 ID:PXqyTrFU





アルミン「…ダメだ。ミカサでも追い付けないなんて…」

アルミン『エレン!巨人化して抵抗してくれ!』

ミカサ『エレン!!!!!』 

80 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:13:28 ID:PXqyTrFU










…女型の巨人は壁外に逃げ去った。
…エレンを連れて

僕の作戦は最初から気付かれていたようだ。そのせいで人類の希望、親友であるエレンを失った…

アニは地形を利用し、立体起動が出来ないように、平地へ平地へと逃げた為、ミカサでも追い付く事が出来なかった。 

81 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:13:50 ID:pCaB1Z1k

でも…なぜエレンは巨人化しなかったんだろう?
単に気絶してしまっていたのか…他に理由があるからなのか…
あの時何を話していたのか…

僕には分からなかった… 

82 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:14:30 ID:PXqyTrFU




エレン「…クソッ」 ハァ ハァ

アニ「…もう諦めな」

エレン『うっせぇぇんだよ!!』 

83 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:15:01 ID:PXqyTrFU

アニ「あんたじゃ巨人になっても生身でも、勝てやしないよ」


エレン「……何でお前なんだよ」

エレン「何でアニ……なんだよ」

アニ「…」 

84 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:15:47 ID:PXqyTrFU

エレン「おい!!答えろよ!!なぜ人を殺せた!!」

アニ「…もう何度も説明しただろう」

エレン「……俺は一生お前を許せない」

アニ「………私はこうなるのが分かってた。だから、…許してくれとは言わない。どうなったとしても、…私は受け入れる」 

85 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:16:55 ID:pCaB1Z1k



エレン「……何でだよ」

エレン「お前の事が憎い………なのに…何でお前の事を嫌いになれないんだよ……」

アニ「…」 

86 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:17:32 ID:PXqyTrFU









俺はこのままアニが言う故郷に向かう事にした。

俺はあの時、何度も何度も巨人になろうとした。でも…なれなかった。 


87 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/15(土) 22:18:26 ID:PXqyTrFU

……きっとアニがした事は死ぬまで許すことはないだろう。
でも、…なぜか俺は皆の元に戻ろうとも思えなかった。

だから…
今はアニとの約束を果たそう……


~終わり~