1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 20:50:59.43 ID:a7ppjsOlo



三船美優「夜のデートってなんだか新鮮ですね」


そう言いながら嬉しそうに微笑む、君の手のひらの温もりを感じて歩く夜道


しかし何故だろう、少し寂しそうな顔をしている


自分の手はいつしか離れ、ポケットに手を突っ込み振える何かを探していた


まるで心の中の感情を漁るように荒々しく



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1375271459

引用元: モバP「雨の強い日に」 


 

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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 20:51:56.87 ID:a7ppjsOlo

ヴー ヴー ヴー


P「ごめん、仕事のメールかもしれないからちょっと返信させて」


美優「いいですよ…仕事の事は大切ですから…」



◯月△日 21:31
from 高垣 楓
sub 今度のデート

今度のデートはショッピングに行きませんか?
服や家具を買いたいので、郊外のショッピングセンターに行きたいのですが?



楓からのメールに返信をして戻る


P「おまたせ、じゃあ行こうか」


美優「遅いです! 心配したんですよ…」


3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 20:54:12.61 ID:a7ppjsOlo

こんなはずじゃなかった、君一人を愛すつもりだったのに


美優「きれいな夜空ですね。けれど明日からは曇りが続いて週末には大雨になるらしいです。今週夜空が見えるのは今日が最後なんですね」



P「そうか、じゃあ今週最後の夜空を美優と見れたのか嬉しいな」


美優「は、恥ずかしいこと言わないでください…嬉しいですけど…」


そんな本心ではないくさい台詞を吐く
心の底では君を愛していないのに


ずっとずっと君の側で笑っていられる気がしてた


そっとそっと僕の心 君から離れていった



4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 20:58:22.20 ID:a7ppjsOlo


君といる時間が長くなるにつれて、大切な思い出、約束さえも僕を苦しめる縄になっていった


『二股をして何がいけない、これまで美優には優しくしてきた』

『付き合って長くなれば何時かは冷めて、自分の気持ちが変わることがあるはずだ』

そんな自己弁護の言い訳を頭の中で繰り返した

美優「あの…Pさん、手が怪我して、ますよ…?」

ハッとして我に帰り掌をみると、爪の痕が深く残っていた。



5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:01:20.16 ID:a7ppjsOlo



身勝手なことを正当化しようとしていた自分が恥ずかしくて、悔しくて、情けなくて、拳を強く握っていた。


ずっとずっと都合の悪い気持ちと向き合うことから

そっとそっと逃げ回ってた 綺麗事を盾にして



美優「あの、今日はありがとうございました。また今度もこんな風に何処かに行きましょうね?」

P「ああ、わかったよ。おやすみ」

美優「Pさん、おやすみなさい…」

キスをしたあと、帰っていく君の後ろ姿を眺めながら心の中に一つの決心が沸いた。


6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:02:07.53 ID:a7ppjsOlo


~気持ちを伝えよう、自分の心は君から離れていってしまったことを、もう愛していないことを~


~そしてこの事を伝えるなら雨の強い日にしよう、君が
声だして泣けるように~




7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:02:59.21 ID:a7ppjsOlo


プルルルルルル……ガチャッ
美優『はい、もしもしPさんですか?』


P「美優は今週の週末空いてるよな?」


美優『Pさん言う通りその日はオフですが…?』


P「話をしたいんだ、場所は中央公園で」


美優『いいですけど…週末は雨が降りますよ?』


P「屋根のあるベンチのとこなら大丈夫だろ、そこでしかできない話なんだ」


美優『…わかりました、じゃあ週末ですね』


P「ああ、じゃあな」

ガチャッ……ツー ツー…



8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:03:53.31 ID:a7ppjsOlo

ザァァァァァァァァァァァァァ……

予報通り、週末は強い雨になった。

時間より早く来て君を待つ

美優「すみません…遅れちゃいましたか?」

P「いや、俺が早いだけだよ」

美優「そうですか…あの、話って…」

P「ちゃんと聞いててくれ」

自然と鼓動が速くなる




P「俺は君と別れようと思う」



9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:05:15.84 ID:a7ppjsOlo


美優「…どう、して……?なんで…なんですか……?…どうして……?」


P「俺はもう、君のことを愛していないんだ。もう君から心が離れてしまったんだ」


美優「なん、で…?…私の、何が気に入らないんですか……?」


P「君は悪くない、俺が悪いんだ。俺の心が移り変わっただけだ」


美優「そん、なの……納得するわけ…ないじゃないですか……何があったんですか……?」


10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:06:49.17 ID:a7ppjsOlo

目に涙が溢れ、今にもこぼれてしまいそうになって、言葉が途切れるたび小さな嗚咽が聞こえる。


P「ずっとずっと俺は自分のことしか考えないでいた、
だから最後に心の奥から言いたい」


P「ごめんよ、そしてありがとう」


そう言った後、君を背にして帰る。
離れていくたび、君の嗚咽混じりの泣き声は雨の音に掻き消されていった。


ザァァァァァァァァァァァァァ…

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/07/31(水) 21:07:52.01 ID:a7ppjsOlo

雨の中傘をさして歩いていく、君との思い出の場所を歩いて行くたび心に何かが込み上げてくる。



込み上げてくるものは心のダムを越え、涙と嗚咽となって溢れ出た。



P「ああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」



人目も気にせずに泣いていた、雨の強い日に。