1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 20:58:06.73 ID:RNXmrt7M0
始まりは為政者の力を示すためのものだった

「ここに大きな偶像を建てよう」

「協力したものには救いがあるだろう」


人々は協力し合い 大きな大きな偶像が建てられた

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1376049486

引用元: 祈りと祈りと祈りの果てに 


 

2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 20:58:46.97 ID:RNXmrt7M0
人々は祈りを捧げた



「この子が健やかに育ちますように」



しかし 偶像には力がなかった



「どうかこの子をお救いください」



頬を超え 首まで濡らした母の祈りは届かない

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 20:59:25.03 ID:RNXmrt7M0



時が過ぎーーー

人々の祈りは増え 偶像は力を得た



「とおちゃんがげんきになりますように」



しかし 偶像には知恵がなかった



「とおちゃんしなないでよぅ」



喉が裂けるまで叫んだ坊やの祈りは届かない

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:00:01.65 ID:RNXmrt7M0



時が過ぎーーー

人々の祈りは増え続け 偶像は力と知恵を得た



「おなかいっぱいたべたいな」



しかし 偶像には魂がなかった



「・・・」



声すら出せない少女の祈りは届かない

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:01:35.80 ID:RNXmrt7M0



時が過ぎーーー



「大きくなったわねぇ」

「父さん 元気なってくれてよかったよ」

「もうお腹いっぱーい あっ ケーキは入るよ!」



人々は祈りをやめた

人々は自らの力を使い 求めたものを手に入られるようになったのだ

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:02:10.89 ID:RNXmrt7M0



しかし 偶像には魂が残った

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:02:42.00 ID:RNXmrt7M0



時が過ぎーーー



「地震だ!」



北東の地で大地が唸りを上げた



人々は思い出した



自分達には決してかなわないものがあることを


そして 力も知恵もない偶像は何もできなかった

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:03:17.09 ID:RNXmrt7M0



時が過ぎーーー

人々は再び祈りを捧げている

その日は年に一度 偶像を清める時だった

人々は祈りながらその身を清めている

そして 偶像には力も知恵も魂もあった

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:03:45.63 ID:RNXmrt7M0



ーーーその時がやってきた



「地震だ!」



大地は再び唸りを上げた

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:04:50.49 ID:RNXmrt7M0



ーーーしかし



人々は気がつく事はなかった

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:05:43.13 ID:RNXmrt7M0



偶像には力があったーーー

 どのような脅威にも立ち向かえる巨大な力を

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:06:13.73 ID:RNXmrt7M0



偶像には知恵があったーーー

 何に対してその力を向けるべきかを

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:07:21.51 ID:RNXmrt7M0



偶像には魂があったーーー

 今度は必ず救って見せると


ーーーーーー

ーーー


14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/08/09(金) 21:08:03.15 ID:RNXmrt7M0



ーーー2013年8月8日16時55分

偶像は大地震の脅威をも跳ね除けた


おしまい