1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 19:26:04.35 ID:r1/IG7BUo


春香「どうも、天海春香です!」


春香「お久しぶりです、プロデューサーさん」


春香「えへへっもう逃げることはできませんよ?」


春香「どうしてここに居るのかって?」


春香「それはプロデューサーさんが選んでくれたからじゃないですか」


春香「覚えてないとは言わせません」


春香「え?」


春香「そうですよ。あの時プロデューサーさんが選んでくれたからですよ」


春香「よかった、覚えていてくれたんですね」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1384338364

引用元: 春香「天海春香が現れた!」 


 

2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 19:29:30.58 ID:r1/IG7BUo


春香「電車の中での運命的な出会いでしたよね」


春香「え? 違う? なにが違うんですか?」


春香「やよいが良かった?」


春香「きゃーっ! ロリコンですよー!」


春香「違うって何が違うんですか?」


春香「どう考えても年齢差が……そうじゃない?」


春香「最初はそうだけど、私でよかった?」


春香「もー何言ってるんですか~」


春香「って、最初は結局ロリコンじゃないですか!」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 19:38:28.64 ID:r1/IG7BUo


春香「私ともそう大差ない?」


春香「高校生と中学生じゃ大差ですよ、大差!」


春香「でも、ロリコンじゃなかったらどうしてました?」


春香「月?」


春香「あずささん? やっぱりそうですよねー」


春香「貴音さんも捨てがたい?」


春香「律子さんも?」


春香「……どこで選んでます?」


春香「年齢? 本当は?」


春香「胸! 今胸って言いましたね!? プロデューサーさんのエッチ!」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 19:47:57.55 ID:r1/IG7BUo


春香「胸で思い出しましたよ……」


春香「何を? って、忘れたとは言わせませんよ!?」


春香「乙女の柔肌をツンツン、ツンツンって!」


春香「柔らかくなかった?」


春香「ほう?」


春香「じゃぁ触ってみます? 良いですよ」


春香「――んっ」ピクッ


春香「……えへへっ、ツンツンじゃないじゃないですか」


春香「やっぱりプロデューサーさんはエッチですね」


春香「違う? え? 変態?」


春香「それ、訂正する必要ありました?」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:16:38.31 ID:r1/IG7BUo


春香「そういえば、いろんな場所に行きましたよね」


春香「当たり前じゃないですか。全部覚えてますよ」


春香「いつでもどこでも一緒でしたよね」


春香「あははっちょっと誇張しました」


春香「ちゃんと覚えていて貰えるって幸せですよね」


春香「……行くといえば、ローマに行きたかったです」


春香「そう、それですよそれ。ローマの休日!」


春香「平成生まれですけど?」


春香「古き良き風習というものもあるんですー」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:21:16.36 ID:r1/IG7BUo


春香「え?」


春香「ありましたね、そんなこと」


春香「いつまでたっても来てくれなくて」


春香「私、泣きそうでしたよ」


春香「ぇ……な、何言ってるんですか! 泣いてませんでしたよ!」


春香「そ、そもそもですね!」


春香「忘れるっていうことがどれだけ罪深いかをですね――」


…………………

…………

……


春香「まぁいいです」


春香「最後には思い出して、ちゃんと来てくれたんですからね」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:26:14.20 ID:r1/IG7BUo


春香「覚えてますか?」


春香「へぇ? 何を覚えてるんです?」


春香「83、55、80? 83、56、82?」


春香「なんですかそれ」


春香「え? 上から下――って、ちょ、ちょっと!」


春香「それを覚えてるかどうかじゃありませんってば!」


春香「エッチ! 変態! ロリコン!」


春香「……? な、なんで嬉しそうなんですか!?」


春香「変態だから?」


春香「ふ、ふざけないでくださいよ、もぉっ!」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:31:01.48 ID:r1/IG7BUo


春香「美希のことですよ、美希が、その移籍した事です」


春香「覚えてますか?」


春香「あ、そうでしたね、会った時にはもう……」


春香「あれは酷い事件でした」


春香「でも、最後には丸く収まってなによりでした」


春香「けど……」


春香「い、いえ! なんでもないですよ」


春香「笑いませんか?」


春香「……約束ですよ?」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:36:07.81 ID:r1/IG7BUo


春香「実は、ちょっと怖かったんです」


春香「プロデューサーさんが美希に取られちゃうんじゃないかって」


春香「プロデュース?」


春香「いやいや、プロデュースっていう建前での胸ツンツンが貴方の罪なんですけど?」


春香「してないんですか?」


春香「いうのもアレですけど、美希の方が私より魅力的じゃないですか?」


春香「胸など飾り?」


春香「千早ちゃんに言って上げれば良かったのに」


春香「あははっ。今のは聞かなかったことにして下さい」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:41:57.38 ID:r1/IG7BUo


春香「でも、どうして私を選んでくれたんですか?」


春香「だって、別の人を選ぶ機会があったじゃないですか」


春香「他のプロデューサーに私を任せることは考えなかったんですか?」


春香「考えなかった? 育てたのは俺だって?」


春香「私を育てたのは両親です! 貴方じゃありませんっ!」


春香「……まぁ、アイドルとしては、そうですけど?」


春香「えへへ、嬉しかったですよ」


春香「……だからこそ、寂しくもありました」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 20:51:34.25 ID:r1/IG7BUo


春香「……急にごめんなさい。でも、本当に寂しかったんです」


春香「途中からプロデューサーさんが会いに来てくれなくなって」


春香「私一人だけが、周りから取り残された」


春香「……ランクSのアイドルという肩書きなんて、要らなかったんです」


春香「確かに、目指してましたよ?」


春香「でも、目指すことと叶えることは別ですよ」


春香「私はただ……」


春香「え? そこは聞いちゃいけないですよ……気になっても」


春香「えへへっ、面倒くさい女の子でごめんなさい」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:00:54.57 ID:r1/IG7BUo


春香「え? 手がかかるから面倒?」


春香「そんな馬鹿にしなくても――はい?」


春香「手がかかるから心配になった?」


春香「………………そうですか。えへへっ」


春香「ん?」


春香「今何か言いませんでした? 具体的に言うと、ちで始まっていで終わる4文字の」


春香「――ふんっ、どーせ私はちょろいですよーだ!」


春香「ちょろすぎるから、いつまでもいつまでも、馬鹿みたいに待てちゃったんですー」フイッ


春香「え、あのちょっとお洒落なレストラン。ご馳走してくれるんですか!?」


春香「……くっ、思い出で釣るとは卑怯ですよ!」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:08:57.54 ID:r1/IG7BUo


春香「私、最初は歌下手でしたよね」


春香「普通認めます? そこはお世辞を使うべきですよ」


春香「た、確かに、私達の間でお世辞とか無意味ですけど」


春香「でも、みんながボーカルレッスンを手伝ってくれたおかげで上手くなれましたよね」


春香「……みんな。ですか?」


春香「今も元気でやってる……のかな」


春香「さぁ? 案外、私達と同じ道を辿っているかもしれませんよ?」


春香「そっちは考えたくありません……忘れ去られたなんて」

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:19:09.23 ID:r1/IG7BUo


春香「時代の流れは残酷ですからね」


春香「……プロデューサーさんなんて、戻ってきたとき社長みたいでしたよ」


春香「いや、黒さではなくてですね……」


春香「……あはは。確かに。戻ってきてくれた時にはもう、私達は過去の人でしたね」


春香「歌、ですか?」


春香「それが流れなかったら忘れてたってことじゃ……」


春香「そうですね、流れたからここに居るんですよね」


春香「じゃぁ、私も流れなかった場合の世界は考えません」


春香「……そういえば、戻ってきてすぐ胸ツンツ」


春香「聞か猿の真似だけは相変わらず上手ですね! この変態!」


春香「なに赤くなってるんですか? えぇー……罵倒されて喜ばないでくださいよぉ」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:29:22.91 ID:r1/IG7BUo


春香「再会してからはあまり出かけませんでしたよね」


春香「あの時はぎっくり腰がどうとか言ってましたけど、それってどのくらい……」


春香「ひぇぇぇ……歳は取りたくないなぁ」


春香「あははっ、そうでしたね。永遠の10代ですよね。私」


春香「え? これからはおばさんになっちゃうんですか……?」


春香「いや、嫌なのか? って……そんなわけないじゃないですか」


春香「はい、そーなんですよ」


春香「……あの、プロデューサーさん」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:34:34.35 ID:r1/IG7BUo


春香「ここに来て、私とエンカウントしたときどう思いました?」


春香「や、やっぱり出たかって思った!?」


春香「スライムのようにうじゃうじゃといるとさえ思ってた!?」


春香「笑って許されるとでも? 」


春香「春香さんのメガトンパーンチ!」ドガッ


春香「痛いって……痛くしましたし?」


春香「え?」


春香「に、2回も言わないでください……ぇへへ」


春香「私ですか? 私も嬉しかったですよ」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:43:13.43 ID:r1/IG7BUo


春香「嘘なんてついてません」


春香「本当に、逢えて嬉しかったです」


春香「あの日桜が散るのを一緒に見てからずっと……待ってました」


春香「いつかな、いつかなぁって」


春香「ずっと、ずっとずーっと……待ってました」


春香「それは私が悪いんです。謝らないでください」


春香「あれからも、私のことは覚えててくれたんですね」


春香「当たり前……ですか……えへへっ」


春香「照れてますよ。悪いですか?」


春香「か、可愛いって……も、もうっ!」


春香「お、怒ってません! もう1回って言おうとしたんです――って、あははっ」


春香「まさかプロデューサーさんに一手取られちゃうとは」


春香「それで? じゃなくて、もう1回可愛いって言って下さいよ……言わせたんだから」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 21:52:19.86 ID:r1/IG7BUo


春香「そ、そんなに何回も言わないで良いです!」


春香「今度は……抱きしめて下さい」


春香「良いじゃないですか、素直になっても」


春香「温かいですか? え、柔らかい?」


春香「そりゃ、今まではこんなこと出来ませんでしたし」


春香「ようやく、ここまで来たんですね」


春香「はい、長かったです」


春香「プロデューサーさん、お疲れ様でした」


春香「いえいえ、私は全然疲れませんでしたよ」


春香「若さとか関係ありませんし。ただ、貴方と居れたからですよ」

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 22:00:20.90 ID:r1/IG7BUo


春香「恥ずかしいことでもなんでも言ってやりますよ」


春香「今では貴方も同じ世界の人なんですから」


春香「……えへへっ所々貴方って言うのバレてました?」


春香「そういえば、こんなに長い間一緒にいたのに知らないんですよね」


春香「名前ですよ。な、ま、え」


春香「教えてくれませんか?」


春香「これからはもう、そっちで呼ぶのが相応しいじゃないですか」


春香「いやいや、貴方が良いから。私はずっと待ってたんです」


春香「えへへっ、良い名前ですね」


春香「それじゃぁ これからも、よろしくお願いします!」


春香「えへへ、私は今までも、これからもずっとずーっと!」


春香「貴方のことが大好きですよ!」

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/11/13(水) 22:03:36.60 ID:r1/IG7BUo

終わり

2人の設定は特に明記なしでも平気かな



ただただ、はるるんが大好きです