前回 【ミリオンライブ!】第4話 全力パフォーマンス!

1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:00:56.34 ID:794iWs2X0
(1)

時は第2話と第3話の間に遡る・・・。

(765プロ事務所)
p「うーん。」

律子「どうしたんですか、新人プロデューサーどの。」

p「律子さん・・・。」

律子「もう!「さん」はつけなくていいと言っているじゃないですか?」ガバッ

美希「じゃあ美希ももう「さん」はつけないの律子!」

ゴン

美希「痛いの・・・。」

律子「あなたは別!」

p「いいんですか?先輩なのに。」

律子「いいんですよ、だって同じプロデューサーなんだから・・・、って敬語もやめて下さい。」

p「・・・わかった、善処します。」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1493805656

引用元: 【ミリオンライブ!】第5話 通じ合う心 


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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:02:56.68 ID:794iWs2X0
律子「ふー、で、何悩んでいるんですか?」

p「初めてのシアターライブのリーダーについてです。」

律子「ああ、流石にそろそろ決めないといけないですね。」

p「ええ、この重大な役目を引き受けてもらうメンバーを一体どうするべきか・・・。」

律子「誰かいないんですか?琴葉とかいいじゃないですか。このみさんとか。あ、美奈子とかも。」

p「その3人は僕も考えたんですが、この日琴葉は直前まで部活の発表会があるんです。このみさんは前職の引継ぎの最終日をここにされました。美奈子もこの日は大丈夫ですが直前の日まで重大な試験があると聞いているので頼みにくいんです。」

律子「莉緒さんや風花さんはどうですか?」

p「うーん、2人ともとても魅力的なんだが、リーダーという感じはしないかな・・・。いや!別にリーダーに向いていないというわけではないんだ!ただ2人ともまだアイドルになったばかりだからレッスンに集中させてあげたいんです!」

律子「フフフ、わかっています。私も『今回ならば』その2人を選びません。」

p「そうなんだ、何と言っても劇場の初回公演!必ず成功させなければいけない!だからこそリーダーは挑戦というわけにはまだいかない。」

律子「じゃあ誰にしますか?」

p「・・・実は1人あの3人以上に適任だと思うメンバーがいるんです。」

律子「へー、誰ですか?」

p「このメンバーです。」
・・・

3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:03:49.48 ID:794iWs2X0
律子「新人どの、私も賛成です。私も彼女をリーダー候補の1人として想像していました。おそらくプロデューサー殿も同じ意見だと思います。」

p「ほ、本当ですか?」

律子「ええ!流石はプロデューサーどのが見込んだだけのことがありますね。」

p「ありがとうございます!」

律子「ただ引き受けてもらったとしても彼女は間違いなく大変だと思います。自身もこんな役目をお願いされるなんて思っていないでしょうし。」

p「そうですね・・・。でもとにかく頼みに行ってみます!」

4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:04:31.19 ID:794iWs2X0
(翌日、劇場事務室)
p「・・・」

ガチャ

p「来たか、座ってくれ。」

?ポフ

p「突然呼び出してすまない。実は君に頼みたいことがある。」

?「な、何ですか?」

p「765プロシアターライブ初回公演・・・、そのリーダーを君に任せたい・・・。」





5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:11:31.24 ID:794iWs2X0



「奈緒!」




6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:12:55.81 ID:794iWs2X0
奈緒「わ、私ですか?」

p「そうだ!君だ!」

奈緒「ちょ、ちょっと待って下さい!何で私何ですか!私以外にもいるじゃないですか!琴葉とかこのみさんとか。」

p「その2人はその日の直前まで用事が入っている。公演自体には参加できるが直前のリハーサルにはいないだろう。」

奈緒「で、でもその前の練習にはいるんでしょう?」

p「それはな。しかし多くのみんなにとっては大舞台となるだろう。君たちが事務所に入ってすぐにお披露目ライブがあったとは聞いている。しかしまだまだ場馴れが十分とは言えず不安がっているメンバーも多いと思うんだ。そんなみんなをギリギリまで支えてくれる人が必要だ。」

奈緒「それが私・・・」

7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:15:20.50 ID:794iWs2X0
p「そうだ、君は先輩たちとアリーナというとてつもなく大きな舞台に立った経験を持つ。その練習期間でも他のダンサーメンバーたちを支えていたようだね?」

奈緒「そ、それならば美奈子だって・・・。」

p「美奈子も直前まで忙しい。」

奈緒「そ、そんなー。」

p「頼めないか?この通りだ!」ペコッ

奈緒「ちょっ、顔あげて下さい!」

奈緒「・・・正直、私リーダーに向いていないと思ってます。でもプロデュースさんは、私ならばできると思ってお願いしているんですよね?」

p「当然だ!出来るというよりも今回は奈緒の力が必要だ。

もちろん僕も出来る限りのサポートはする。琴葉や美奈子たちにも君の負担を減らしてもらうようにサポートをお願いする。」

奈緒「・・・わかりました。やってみますわ。」

p「! そうか、引き受けてくれるか!」

奈緒「はい。」

p「よかった。大変だと思うがどうかよろしく頼む!」


8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:16:04.33 ID:794iWs2X0
オープニング
Dreaming! (~1:35)
https://www.youtube.com/watch?v=mv1UDSZI6kM



本作品はアニメ版『THE IDOLM@STER』の世界を想定しています。
時系列では、劇場版『THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!』へ以降となっております。
よければご覧下さい。

9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:16:43.30 ID:794iWs2X0
(2)
時は進み、第4話以降になる。

(劇場外)
可奈「劇場でのライブ~♪みんなが楽しみなライブ~♪ラッララ~♪」

美也「おおーいい曲ですね~。私気に入りました。」

可奈「本当ですか!」

美也「ポカポカする歌詞で可奈ちゃんらしいと思いますよ~。」

可奈「えへへ、嬉しいな。本番まであと2週間だから頑張ろうと思って作りました!」

美也「そうですね~、お披露目ライブからもう一か月以上経っているのに早いですね」

奈緒「おーい!美也、可奈!」タタタ

美也「おや~、奈緒さん。どうしたんですか~?」

奈緒「どうしたやない。そろそろレッスン始めんで!」

美也「おや~、もうそんな時間ですか~。可奈ちゃん行きましょう~。」

可奈「はい!奈緒さんありがとうございます!」タタタタ

奈緒「全く自由やな…。あと見つかっていないのはロコか、一体どこにおるんや・・・。」


10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:21:03.54 ID:794iWs2X0
(倉庫)
ロコ「フンフーン♪」

ガチャ

奈緒「ロコ!やっと見つけたで!」

ロコ「ナオ!ナイスタイミングです!」

奈緒「どうしたんや?」

ロコ「見て下さい、このロコアートを!もうすぐコンプリートするんです!」

奈緒「そ、そうか、それはよかったな・・・。」

奈緒「(ただのガラクタにしか見えへん・・・)」

ロコ「むっ、その顔は!ナオにはこのアートの素晴らしさがアンダースタンドできないんですか!」

奈緒「そ、そんなことないで、確かに何か感じるものがあるかもしれん。でもなもう時間が・・・。」

ロコ「オフコースです!ロコアートは次のシアター公演をよりナイスにすること間違いなしです!」

奈緒「いやでもな、そろそろレッスンが・・・。」

琴葉「ロコちゃん、ダメだよ!もうレッスンが始まるんだから!」

11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:21:31.78 ID:794iWs2X0
ロコ「コトハ!もうすぐコンプリートするんです!だからもう少し・・・。」

琴葉「奈緒ちゃんも困っているよ。みんなもロコちゃんのことを待っているから行きましょう。」

ロコ「わかりました・・・。ナオ、ソーリーです。」

奈緒「え、ええんや。レッスンが終わったらまた作ればええ。そうや!私も手伝おうか?」

ロコ「本当ですか!ちょうどロコも誰かにヘルプしてもらおうと思っていました!」

琴葉「2人とも、急いで!」

奈緒「あ、すまん!」

奈緒「(あかん、リーダーなのにメンバーのことをちゃんと注意できてへん。次はしっかりせえへんと…。)」

12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:22:21.87 ID:794iWs2X0
(レッスン場)
ガチャ

p「奈緒!お疲れ!」

奈緒「あっ、プロデューサーさん、お疲れ様です。」

p「悪いな、この頃劇場を離れることが多くなって」

奈緒「いえ、プロデューサーさんはテレビの仕事とか営業があるから仕方ないやろ。それにみんなでその分頑張っとるんです。もしかしたらプロデューサーさんはいらんかもしれへんで。」

p「ハハハ、そうなったら寂しいけど、それはそれでみんなの成長にとってはいいことだな。」

奈緒「じょ、冗談ですよ冗談!そんなこと言わんといて下さい。まだ私たちにはプロデューサーさんが必要なんです。」

p「そうか、じゃあ僕もその期待に応えられるように頑張らないとな。」

奈緒「私もリーダーとして頑張ります!」

p「頼んだぞ、リーダー!」

13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:33:22.60 ID:794iWs2X0
(3)
(レッスン場、レッスン中)
♪~

p「一回止めるぞ!」

ピタッ

p「だんだんまとまってきたな。これならば2週間でしっかりとしたものになりそうだ。」

翼「プロデューサーさん、私もっともーっとたくさん踊りたいです。」

恵美「いや~翼、今からそれはちょっと難しいんじゃないかな。」

翼「いいじゃないですか、プロデューサーさんもいい感じになってきているって言ってくれたんですから。」

恵美「でもなー、翼が出来るからっと言って、みんなが出来るわけじゃないんだよ?」

翼「じゃあ一回やってみましょうよ!私が振り考えますから。」

奈緒「(あかん少し揉めてきている、どうしよう・・・)」

パンパン

このみ「はいはい、時間がもったいないわよ。翼ちゃん、あなたが言いたいこともわかるけどそれは次の機会に取っておきましょう。」

翼「むー、わかりました・・・。」

このみ「いいわよね奈緒ちゃん、プロデューサーさん?」

奈緒「え、ええ。」

p「はい、このみさんありがとうございます。じゃあ部分部分見ていこうか。」

奈緒「(まとめるのがリーダーのはずなのに何も出来へんかったわ・・・。)」

14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:34:49.05 ID:794iWs2X0
・・・
p「よし、全体での練習は一回終了しよう。しばらくは自主練だ。僕は営業で抜けさせてもらう。後は奈緒を中心にみんなでやっといてくれ。じゃあ。」

全員「はーい!」

・・・

奈緒「はぁはぁ・・・。」

エレナ「ナオ、大丈夫?」
奈緒「あ、ああ・・・。エ、エレナは全く疲れてへんの?」

エレナ「ウン!まだまだいけるヨ!」

奈緒「わ、私よりもあんなにキレキレに動いてんのにか?!」

エレナ「どんなダンスもカーニバルを踊るみたいに楽しいからネ!」クルクル🎶

歩「おっ、エレナやるな、でもあたしの動きの方がいいぜ!」シュッ

エレナ「アユム!負けないヨ!」シュッ

奈緒「・・・なんなんこの2人。練習直後やのに・・・。」

奈緒「(体力に自信がある私以上のダンスを見せるメンバーがおるのに、これじゃあみんなのお手本になれへん。)」

15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:36:42.99 ID:794iWs2X0
(自主練中)
環「うー・・・。」

奈緒「環、どうしたんや?何か心配なことあるんか?」

環「あー、なお!1番のここの振り付け、どうしたらもっと動けるようになるかわからなくて・・・。」

奈緒「ああ、あれか。あれならターンとやって、バーンとやればええんや。」

環「環にはわかんない・・・」

奈緒「そ、そうか。言い方を変えるとな、タタッ、とやってバーンって…。」

環「うー…難しいぞ・・・。」

海美「あー!私に任せて!その振りはね、右足に力を入れながらやるとね上手くいくよ!」

環「こう?・・・あー、できるようになっているぞ!ありがとう、うみみ!」

海美「いいよいいよ!わかんなかったら何でも言って!」

環「はーい!」

奈緒「(・・・私、ちゃんと教えることも出来てへん・・・。)」


美奈子「奈緒ちゃん、大丈夫?疲れた顔しているよ?」

奈緒「そうか?そんなことないと思うけどな。」

美奈子「あっ!もしかしてカロリーが足りていなくて力が出ないんじゃ・・・?」

奈緒「ちゃっ、ちゃうで!それだけは違う!」

美奈子「アハハハ、冗談だよ。取り合えず長めの休憩しようか?みんなもいつもより動いたし。」

奈緒「せ、せやな。みんな一回休憩にするで!」

ハーイ

16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:37:57.06 ID:794iWs2X0
(4)
(レッスン場外)
奈緒「はぁー、疲れたー・・・。私にあの時の春香みたいなことは出来てへんよな・・・。」

奈緒「春香はすごいな…。みんなをしっかりとまとめっとたし、可奈の問題も解決できて・・・。」

奈緒「プロデューサーさんはなんで私を選んだんやろ・・・。」

環「なおー!」

奈緒「うん?環、どうした?」

環「レッスンの開始時刻はどうするんだって、このみが言っていたから聞きにきたんだ!」

奈緒「あぁっ、すまん!じゃあ・・・、20分後って伝えといてなあ。」

環「わかったぞ!」

奈緒「環さっきはごめんな。何も教えられんで・・・。」

環「環こそごめんなさい・・・。あんなに奈緒が一生懸命教えてくれていたのに出来なくて・・・。」

奈緒「違う、違う。私が悪いんや。リーダーなのにリーダーらしいこと何もできへんから・・・。」

環「えー!環はそんなことないと思うぞ!」

奈緒「そ、そうか?」

環「だって、奈緒はいつも環たちのこと気にかけてくれているんだぞ!環が困っている時はいつも最初に声をかけてくれるのはなおなんだ!」

奈緒「そう思ってくれているんなら、よかったわ。」

環「うん!じゃあこのみたちに伝えてくる!」タタタ

17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:38:52.90 ID:794iWs2X0
奈緒「ふー、年下に慰められてもうたわ・・・。」

?「はい、」サッ

風花「奈緒ちゃん、水分はちゃんと取んないとダメだよ。」

奈緒「あーありがとうな風花。(ゴクゴク)はぁー、生き返るわー。」

風花「大変だよね、最初の公演でリーダーをやるなんて。」

奈緒「ほんま、私には荷が重すぎやわー。」

風花「そんなことないよ。奈緒ちゃんがここまでみんなを率いてくれたからこそ、だんだんとまとまってきたんだよ。」

奈緒「そうやろか?私は何もしてへんけどな…。私よりも年上の人も多いんやからその中から選んでもらった方がよかったやろ。」

風花「それはそうかもしれないけど、みんなよりも大きな舞台に立った経験があるんだから。やっぱりそれはすごいことだよ。」

奈緒「そうなんやろうか・・・。でもならば美奈子の方が絶対ええと思うわ。そうでなくても琴葉とか・・・。」

風花「もっと自信をもっていいんだよ奈緒ちゃん。みんなはそんなこと思ってないから。」

奈緒「…せやな、もう過ぎたことは文句を言ってもしゃあないな!よっしゃ、頑張るで!」


18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:41:13.95 ID:794iWs2X0
・・・
(レッスン場)
奈緒「よっしゃ、はじめから一回通すで。」

桃子「ねぇ、その前にちょっといい?」

奈緒「うん、どうした?」

桃子「翼さん、曲の間奏でのあんな動きどこにもないよ?勝手に入れないで。」

翼「えー、いいじゃん。こっちの方が絶対に盛り上がるって。」

桃子「あんな勝手なことやられたら全体のバランスが崩れちゃう。翼さんだけのステージじゃないんだよ。」

奈緒「まぁまぁ落ち着け桃子。」

奈緒「翼、桃子の言う通りやで。確かに会場が盛り上がることも重要やけど、みんなに合わせることも重要なんや。」

翼「奈緒さんもそんなこと言うのー。」プクー

奈緒「あんな、翼の動きもいいと思うで?でもな、ライブで1人の動きが浮くと、全体のイメージも悪くなってまうんや。」

翼「でもでも、次の公演は前のライブとは違ってこのシアターでやるんでしょう?じゃあちょっとぐらいなら失敗してもいいじゃないですか。」



ブチ

19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 19:41:44.39 ID:794iWs2X0
奈緒「何言ってんや翼!来てくれるお客さんに対してそれは失礼やで!」

翼「でもー…。」

奈緒「でもやない!お客さんを何だと思っているんや!」

翼「わ、私はただこっちの方が盛り上がるかなーって思って・・・。」

奈緒「勝手なことをするなって一番最初にも言われとったやろ!それなのに・・・。」

環「なお…」

奈緒 ハッ

環「そんなにつばさを怒んないで・・・」ウルウル

奈緒「・・・すまん、ちょっと頭を冷やしてくるわ・・・。」

21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:02:12.69 ID:794iWs2X0
(後半開始)

(5)
(劇場外)
奈緒「・・・」

風花「奈緒ちゃん、落ち着いた?」

奈緒「なぁ風花・・・。よくよく考えたら翼の考えも合っとったわ・・・。翼は会場を盛り上げるためにどうしようかと考えてやっとったと思う。それなのに
私はそれを全否定してもうた・・・。」

奈緒「それにもし失敗したとしてもそれをフォローすることがリーダーの役割のはずやのに・・・。」

奈緒「・・・。すまん、雰囲気を悪くしてもうて・・・。やっぱり私リーダーになるべきやなかったな・・・。」

風花「そんなことないよ。あれは奈緒ちゃんが今度のライブやファンの人たちに対して真面目に考えているからこそだよ。」
奈緒「そんな大層な考えちゃいます。あれはただ自分がイライラして怒鳴ってしまったただけや。メンバーのことちゃんと考えることができないなんてリーダー失格だわ。」

風花「そんなことないよ。さっきも言ったけど奈緒ちゃんがリーダーじゃない方がいいって考えている人なんていないよ。」

奈緒「それだけじゃないで、メンバーにちゃんと注意もできへんし、まとめることもできん。ダンスを教えることも出来へん。こんなリーダーどこにもおらんで。」

風花「うーん・・・、そうかしら?」

奈緒「風花はそう思わんの?」

22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:03:35.29 ID:794iWs2X0
風花「きっとね、リーダーにはいろいろあると思うの。そして人それぞれリーダーらしい部分を持っている。今回なんで奈緒ちゃんをプロデューサーが選んだのかは私にはわからないけど、奈緒ちゃんが持つリーダーらしいところが今回必要とかんがえたからじゃないかしら。」

奈緒「じゃあ風花の考える私のリーダーらしい部分って一体何なん?」

風花「そうね、まずは公演に対して熱い思いを持っていること、あとやっぱり一回大きな舞台に立っているからこそどのような心持ちでいればいいかを教えてくれること。でも一番は・・・、」



「誰よりもメンバー1人1人のことを気にかけてくれることだと思うわ。」


(環『奈緒はいつも環たちのこと気にかけてくれているんだぞ!』)


奈緒「環も同じことを言っていたわ・・・。」

風花「そう・・・。やっぱりみんなも同じことを思っているのね、それに私は奈緒ちゃんはとっても優しい女の子だと思うわ。メンバーのことをあまり傷つけないようにと考えている。だからこそ注意できなかったり、まとめるのが苦手なんじゃないかな。」

奈緒「それが私のリーダーらしさ・・・。でもダンスをちゃんと教えられへんのは・・・。」

風花「それは得意、不得意の問題だよ。そういう何か苦手なことや、出来ないことがあったら他の人に頼ってもいいんだよ。」

奈緒「リーダーなのに頼っていいんか?!」

風花「うん!全てができる人なんていないんだから、何かできないことがあったら誰か頼ってもいいのよ。あまりリーダーだからって気負いすぎちゃダメ。」

奈緒「そうか・・・、よっしゃもっと私もみんなのこと頼るわ!」

風花「よかった。でも翼ちゃんと仲直りすることは自分でやんないとダメだよ。」

奈緒「そうやな・・・、戻ってちゃんと翼に謝るわ。」



23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:09:34.03 ID:794iWs2X0
(レッスン場)
ガチャ
翼「奈緒さん!ごめんなさい・・・。私ちゃんとお客さんのこと考えていませんでした・・・。」

奈緒「私こそ怒鳴ってもうて悪かったわ、すまん。」

翼「奈緒さん・・・、お、怒ってないんですか?私あんなこと言ったのに・・・。」

奈緒「そんなことないわ。翼はステージが盛り上がることを考えとったんやろ?」

翼「奈緒さん・・・!」

奈緒「あのな・・・、こんなリーダーやけど仲直りしてくれへんか?」

翼「もちろんです!」ガバッ!

奈緒「つ、翼!」

翼「ちゃんと私のこと理解してもらえるなんて嬉しい!奈緒さんは最高のリーダーです!」

奈緒「そ、そんな照れるわ・・・。」

恵美「翼、そういうこと考えていたのか。確かに会場全体がより盛り上がることも大事だよね。」

桃子「桃子もただ翼さんが自分自身が楽しみたいだけだと思ってた。」

このみ「それに気づけるなんて奈緒ちゃんを見習うしかないわ。流石リーダーね!」

奈緒「こ、このみ、やめてや。」

風花「・・・ねっ、奈緒ちゃんのことをリーダーじゃないなんて考えている人なんていないでしょ。」

奈緒「・・・風花、ありがとうな。」

環「なお・・・。」

奈緒「環!ごめんな、あんな怖がらせてもうて・・・・」

環「もうあんな顔しない?」

奈緒「当たり前や!みんなで頑張っていこうや!」

環「(パァッ!) うん!環もみんなと一緒に頑張るぞ!なおも頼りにしているね!」

奈緒「ああ!みんな最後までいっくでー!」

全員「「「「「オオー!!」」」」」

24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:11:33.35 ID:794iWs2X0
(6)
(ライブ当日)
(観客席後方の上方、関係者席)
茜「おーお客さん集まっているね!みーんな茜ちゃん目当てかな~?そうだよね!そうに違いない!」

ジュリア「茜、落ち着けよ!」

茜「いやいやジュリアン、落ち着けるわけないじゃない。きっとファンは茜ちゃんが出てくるのを今か今かと待っているんだろうなー。よし!特別にみんなためにライブ前にみんなに会いに行っちゃおうかな!」

育「茜さんダメだよ!勝手な行動をしたらダメって学校で教わんなかったの!」

茜「育ちゃん違うんだよ、これは茜ちゃんがやりたいからやるんじゃなくて、ファンのみんなが茜ちゃんを求めているから・・・。」

育「そんなこと言っていたら麗花さん呼んでくるよ!」

茜「すいませんでした、ごめんなさい。だからそれだけは勘弁して下さい。」(土下座)

育「全くもう・・・。」

ジュリア「育・・・、お前ロックだぜ・・・。」


25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:12:53.96 ID:794iWs2X0
(控室)
・・・ジャーン♪

静香「やるじゃない志保。」ハァハァ

志保「あなたもね。」ハァハァ

エミリー「お2人とも予行演習から今まであんなに全力で大丈夫なんでしょうか?」

莉緒「どうせそれぞれ目の前の相手を見ていて、ブレーキが利かなくなっちゃったんでしょうね。」

未来「そうだ!静香ちゃん志保ちゃん、今日私特性ドリンクを作ってきたんだ!はい!」

静香「ありがとう未来・・・。」ズズズ

志保「私ももらうわ・・・。」ズズズ

未来「あっ!琴葉さんに呼ばれていたんだ!先に行ってるね!」ガチャ、タタタ

・・・カラン

26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:16:10.57 ID:794iWs2X0
(控室廊下)
奈緒「みんな集まるんや!そろそろ円陣を組むで!」

ハーイ、ゾロゾロ

エレナ「あれ?シズカとシホが見当たらないネ?」

莉緒「ああ・・・。2人はちょっとだけ控室で休憩しているだけよ。ステージには出れるし心配しないで。」

奈緒「取り合えず様子を見てくるわ、ちょっと待っといて。」タタタタ

・・・
奈緒「2人とも大丈夫・・・」ガチャ

静香・志保「(グッタリ)」

奈緒「ど、どうしたんや2人とも!」

志保「奈緒さん・・・すいません…毒を盛られました・・・。」

奈緒「な、なんやって!」ガチャッ

百合子「事件ですか!」

奈緒「ややこしくなるから、引っ込んどき!」

百合子「むむ!ここに2人が飲んだと思われる飲み物が!」

奈緒「見せてみ!」

奈緒「水筒か・・・。おっ!名前が書いてあるで、どれどれ。」

かすが未来♡

百合子「ま、まさか未来が犯人!」

奈緒「ど、どういうことや!」ガチャ

未来「あっ、静香ちゃん、志保ちゃん!ショウガと酢とニンニクを混ぜた特別ドリンクどうだった?」

志保「未来・・・、あなた私たちを殺す気なの?」

静香「これならばまだ蕎麦湯の方がおいしいわ・・・。」

奈緒「静香、言っていることがだいぶおかしいで・・・。」

・・・

27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:18:11.17 ID:794iWs2X0
(5分後)
奈緒「みんな!ついに本番や!精一杯やっていこうや!」

全員「おー!」

静香・志保「おー…。」


28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:21:04.12 ID:794iWs2X0
(6)
(ライブ中)
(廊下)
奈緒「全体曲も終わってもうすぐユニット曲か・・・。うん?」

千鶴「(ガクガク)」

奈緒「千鶴どうしたんや?」

千鶴「な、なんともないですわ!す、少しここで・・・!」

奈緒「そうか?私にはただ緊張しているだけには見えへんで?」

千鶴「き、緊張なんてしているわけ・・・。」ガシ

奈緒「思っていることを素直に言ってみ?気持ちが楽になるで?」

千鶴「・・・オープニングの全体曲で初めてステージに立ったとき、とてもステージが広くて観客席が近くて・・・。とても怖くて・・・。前のお披露目ライブの方が人も多くて、ステージも広かったというのに・・・。さっきはみんなに紛れていたので良かったですが、次のユニット曲は私に視線が集まると思うと・・・。」

奈緒「いつも通りの強気の千鶴はどこに行ってもうたんや!元気出し!」

千鶴「そ、そんなこと言われましても・・・。」

奈緒「まぁー1回目は無我夢中でやっていたからかもな。でもないつも千鶴やったら誰も千鶴のエレガントさに目が惹かれること間違なしやわ!」

千鶴「そ、そうでしょうか?」

奈緒「せや、せや。だから頑張りーな!」

千鶴「わかりましたわ奈緒!私行ってきますわ!」


29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:24:41.36 ID:794iWs2X0
奈緒「ふー・・・。」

環「なおー!」

奈緒「環、風花!」

環「クフフフ、もうすぐだな!」

風花「環ちゃんは緊張してないの?」

環「ウン!環、もう楽しみで体がうずうずしているぞ!」

風花「そ、そうなんだ。私は全体曲はまだ大丈夫だったけど3人のユニット曲がもうすぐなんだと思うと、緊張してきちゃって・・・。」

奈緒「風花!」

風花「ど、どうしたの?」

奈緒「緊張するのはきっと失敗が怖いかやと思う。でもな、失敗してもええで!私たちがちゃんとフォローするからな!」

環「そうだぞ!環たちは同じユニットメンバーなんだぞ!」

風花「2人とも…、うん!ありがとう!」

奈緒「うんうん、ちょっと最後に段取り確認したいから2人とも先にステージ脇に行っといてや!」


30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:37:27.36 ID:794iWs2X0
奈緒「ふー。」

奈緒「(あんなこと言っていたけど、私も緊張してんやわ・・・、どうしよう)」ガクガク

p「大丈夫か?」

奈緒「プロデューサーさん!」

p「本当に今までリーダーとしてありがとう。急に頼んでしまって本当に悪かったよ。でも奈緒のおかげで今最高のライブができているよ。」

奈緒「私だけの力じゃないです。みんな1人1人が最後までいいものを作ろうと努力したからです。それにリーダーでも琴葉やこのみはもちろん、風花や環もみんなも私のことを支えてくれましたわ。」

p「そうか。でもやっぱり今回のライブの一番の立役者は奈緒だよ。僕はそう思う。」

奈緒「ありがとうございます、プロデューサーさん!」

31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:46:45.21 ID:794iWs2X0
奈緒「なぁなぁ」

p「ん?」

奈緒「なんでプロデューサーさんは私をリーダーに選んだんですか?」

p「うーん、忘れた!」

奈緒「なんでやねん!」ズコッ

p「でも僕は奈緒がみんなのことをしっかり見てくれると信じていたと思うし、今でもそう思っているよ。」

奈緒「…クスッ、プロデューサーさんも同じことを言うんですね。」

p「?、何のことだい?」

奈緒「何でもないです!はぁー、プロデューサーさんと話していたら緊張が取れてきたわ。私、行ってきますわ!」

タタタタ

32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:48:12.41 ID:794iWs2X0
環「なーおー、遅いぞー!」

風花「もう問題はない?」

奈緒「すまんすまん待たせてもうて。もうOKや!」

ジャーン!

風花「可憐ちゃんたちの曲、終わったね!」

環「もうワクワクだぞ!」

奈緒「よっしゃー!2人とも、」



奈緒「行っくでーー!」

33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 22:55:08.27 ID:794iWs2X0
エンディング:ハッピー☆ラッキー☆ジェットマシーン


34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/05/03(水) 23:10:18.01 ID:794iWs2X0
『次回のミリオンライブは!』

「二階堂千鶴ですわ。本日のライブはいかがでしたこと?

エレガントな私に相応しい、素晴らしステージでしたでしょう?

ええっ?少し震えていたですって?

な、なんのことか全くわかりませんわ、おーっほっほっほげほっ、ゴホゴホ!」

【大好きの笑顔!】


『お楽しみに!』


次回 【ミリオンライブ!】第6話 いつかのために