1: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:40:13.35 ID:5SW7+lKL0
直葉「今年は2人で年越しだねぇ」

和人「え?…いつも大体2人じゃなかったか?」

キリトと直葉のお話です。

正妻は出ません。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388504413

引用元: 直葉「お兄ちゃんとの年末年始」 


2: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:42:12.16 ID:5SW7+lKL0
12月31日23時23分

2人で年越しそばを食べながら会話している。

暖房を付けて、コタツに入って温かい蕎麦を食べながらのんびりと過ごしている。

直葉「去年はほら……」

和人「………あ」

去年、そして一昨年の年末年始にお兄ちゃんはいなかった。

デスゲーム化したSAOに囚われていたからだ。

SAOに囚われる前は2人か、お母さんと3人で年末年始を過ごすことが常だった。

あの2年間だけ、お兄ちゃんと年末年始を過ごしていない。

3: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:43:07.06 ID:5SW7+lKL0
和人「……俺が向こうにいた間は……母さんと2人か?」

直葉「最初の年はお母さんもお父さんもいたんだよ……たぶんあたしのこと気にしてだと思うけど」

和人「……去年は?」

お兄ちゃんが少し眉を寄せて自分を責めるような顔をして聞いてきた。

……嘘をついてもたぶん後々バレてしまうだろうから、正直に言うことにした。

直葉「……1人だったよ」

和人「………そっか」

お兄ちゃんは顔を伏せてしまい表情がよくわからない。

何かお兄ちゃんのことを責めているようで辛いな…。

4: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:44:18.87 ID:5SW7+lKL0
直葉「で、でもね!去年は確かに1人だったけど、初めてガキ使とか観てね…凄く楽しかったよ!友達に前から勧められてたから一度は観てみたかったんだよね!」

あたしはお兄ちゃんに自分を責めてほしくなくて、できる限り明るい声でそう言った。

和人「……そっか」

直葉「お父さんもお母さんもお仕事忙しいから仕方ないしね」

まだお兄ちゃんは少し暗いオーラを出している。

……なんかお兄ちゃん、SAOから帰ってきてからなんというか、根暗になった?

いや、前からかな。

でもね、あたし……お兄ちゃんのそういう感じ、あんまり好きじゃないんだ。

直葉「確かに1人で過ごした年末年始は寂しかったよ?………でも」

5: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:45:29.80 ID:5SW7+lKL0
直葉「今年はお兄ちゃんが一緒にいてくれる」

和人「!……スグ」

直葉「だからあたし、大丈夫だよ。…なんというか、改めてすぎるかもだけど、帰ってきてくれて、ありがとね」

和人「……スグ」

…なんか、凄く恥ずかしい。

でも、お兄ちゃんがどこかホッとしたような、そんな優しい顔をしてくれてる。

よかった。

和人「……スグ、ちょっとこっち来い」

直葉「?……なに?」

和人「いいからいいから」

直葉「?」

お兄ちゃんが手招きをして呼ぶ。

あたしはお兄ちゃんから対角線上にいたので一旦コタツから出て、お兄ちゃんのそばに移動した。

6: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:47:13.63 ID:5SW7+lKL0
直葉「どしたの?」

和人「んー……ん」

直葉「………なにすんのよ」

和人「あはは……まあまあ」 

直葉「………もぉ」

………お兄ちゃんは今、あたしの頭を撫でている。

お兄ちゃんは不器用だなぁ。

不器用な優しさだ。

でも……ポカポカする。

心の奥がジーン…って……安心するなぁ。

和人「……」

直葉「……ねぇ」

和人「……んー?」

直葉「……いつまで撫でてんの?」

和人「え」

ちょっとお兄ちゃんに意地悪なことを言ってみたら案の定焦ってる。

ふふ……可愛いなぁ。

直葉「……それだけなの?」

和人「え…そ、それだけって……えーと……なにをすればー」

7: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:48:02.25 ID:5SW7+lKL0
直葉「こうするの!」 

あたしはお兄ちゃんに抱きついた。

和人「な、なななななな!!」

お兄ちゃんがすっごく焦ってる………まぁ、あたしもさすがに少し恥ずかしいんだけどね。

和人「ちょ、ちょっと……直葉さん?」

直葉「どーしたのー?」

和人「あの……これはさすがに……恥ずかしいんですけど」

直葉「やー」

和人「やー…って」

直葉「2年もいなかったんだからさ……少しぐらい、甘えさせて?」

和人「う………わ、わかったよ。……ほら」

そう言ってお兄ちゃんはあたしを抱きしめてくれた。

8: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:48:46.60 ID:5SW7+lKL0
直葉「……えへへ」

和人「………やれやれ」

お兄ちゃんは少し顔を赤くして、困ったように笑ってくれている。

ゴーン…という音がした。

和人「お……年越したみたいだな」

直葉「……だね」

「明けましておめでとう」

あたしとお兄ちゃんの言葉が重なって、そんな些細なことが嬉しい。

今年はなにか良いことがありそうだ。

9: 以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします 2014/01/01(水) 00:49:19.65 ID:5SW7+lKL0
直葉「……お兄ちゃん」

和人「ん?」

直葉「……大好きだよ」

和人「なっ!?」

お兄ちゃんからしたら………もしかしたら今年は大変な年になるかも。

帰ってきてくれてありがとね、お兄ちゃん。

今年からはこうやってたまには甘えてみよっと。

【完】