1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 16:50:58.92 ID:40fg7bEs0
ありす「すみません、よく聞こえなかったのでもう一度言ってください。あと名前で呼ばないでください」

凛「いや、聞こえてるでしょ?」

凛「だから、プロデューサーのことどう思ってるのかなって」

ありす「なんでそんな質問してくるか、理解できないのですけど」

凛「なんでって……プロデューサーとすごく仲良さそうだし」

ありす「そんなことないです。どこを見たらそう思えるんですか」

凛「どこって――」

引用元: 凛「ありすちゃんってプロデューサーのことどう思ってるの?」 



7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 16:57:27.63 ID:40fg7bEs0
モバP「おーい、ありす」

ありす「あっ、プロデューサーどうしたんですか?」

モバP「おう、この前の仕事で先方の評判がすごく良くてなー」

ありす「ほんとですかっ?」

モバP「バッチリだよ。よくやったなー」

ありす「えへへ……頑張りましたから」

モバP「また次の仕事入ると思うから、スケジュール見といてな」

ありす「はいっ」

モバP「んじゃ、ちょっと外回りに行ってくる」

ありす「いってらっしゃ~い」

凛「……行ってらっしゃい」

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:04:42.00 ID:40fg7bEs0
凛「…………」

ありす「…………」

凛「すごく仲良いじゃん」

ありす「……そうでしょうか?」

凛「いやいや……どの口がそう言う?」

ありす「確かに……その、私の担当プロデューサーですし、一緒にお仕事するからそう見えるかもしれませんけど……」

ありす「それ以上でも以下でもありません」

凛「ふーん、へー」

13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:12:43.75 ID:40fg7bEs0
凛「名前で呼ばせてるじゃん?」

ありす「あ、あれはその……苗字で呼ぶように言っても聞かないから仕方なく……」

凛「呼ばれた瞬間、すごい嬉しそうにしてたけど?」

ありす「き、気のせいじゃないですか?」

凛「じゃあ、ほんとは名前で呼ばれるのは嫌なんだね?」

ありす「嫌……というか、その……」

ありす「……プロデューサーなら……えっと」ゴニョゴニョ

凛「え? 今なんて?」

ありす「いえ、何も?」

凛「……まあ、別に仲良くないんならそれでいいけどさ」

ありす「そうですよ……変なこと言わないでください」

20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:21:09.29 ID:40fg7bEs0
―――――――――

ありす「……」ペラ

凛「えーっと、どこだろ……」キョロキョロ

凛「あ、いた。ありすちゃん。ありすちゃーん」

ありす「……」ペラ

凛「あれ、ありすちゃん、聞こえてない?」

ありす「……すいません、読書してました。あと、名前で呼ばないでください」ペラ

凛「あ、読書中だったんだ。ごめんね邪魔して」

ありす「別に……それでなんですか?」

凛「あ、そうそう。えっと伝言があって――」

23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:28:46.12 ID:40fg7bEs0
ありす「……」ペラ

モバP「えっと、どこだ……?」キョロキョロ

ありす「あ、プロデューサーどうしたんですか?」

モバP「ん? あ、いたいた。いや。ちょっとありすに用があってな」

モバP「って読書中だったか、邪魔しちゃったか?」

ありす「あ、いえ、そんな……気にしないでいいですよ」

モバP「そうか? それじゃあ――」


凛(……ふーん)

26: >>24話の構成考えてる時、それも浮かんだけどボツになりました 2013/02/03(日) 17:34:10.73 ID:40fg7bEs0
 
―――――――

ありす「……」カリカリ

凛「ありすちゃん、何してるの?」

ありす「学校の宿題です。あと橘です」カリカリ

凛「ふーん、大丈夫? 手伝おっか?」

ありす「勉強は得意です。大丈夫です」カリカリ

凛「そっか、解らなかったら手伝うから言ってね」

ありす「はい」カリカリ

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:44:13.24 ID:1pugkrqO0
ありす「……」カリカリ

ガチャ

モバP「うーっす」

ありす「あ、プロデューサーおはようございます」

モバP「ああ、ありす、おはよう。……ってそれ宿題か何かか?」

ありす「あ、はい。時間あるうちにやっておこうかなって……」

モバP「偉いなあ。手伝おうか?」

ありす「あ、じゃあ……解らないところがあったら聞いていいですか……?」

モバP「おう、任せとけ」


凛(……へぇ)

36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:50:22.84 ID:1pugkrqO0
 
―――――――――

ありす「ん……しょ」

凛「あれ、ありすちゃん何してるの?」

ありす「千川さんに頼まれて少しお手伝いを……。あと、橘です」

凛「大変そうだね、手伝おうか?」

ありす「大丈夫です。これくらい、一人で出来……あれ……」

凛「ほんとに大丈夫? 小さいんから無理しなくても……」

ありす「大丈夫ですから。子供扱いしないでください」

凛「そんなつもりじゃなかったんだけどな」

37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 17:58:34.30 ID:1pugkrqO0
モバP「あれ、ありすなにしてるんだ?」

ありす「あ、プロデューサー……えっと、千川さんに頼まれてお手伝いを」

モバP「大変そうだな。手伝おうか?」

ありす「……いいんですか?」

モバP「まあ、今は時間あるからな」

ありす「それじゃあ、お願いしていいですか?」

モバP「おう、それじゃあさっさと終わらすか」

ありす「はいっ」


凛(……やっぱり)

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:05:33.62 ID:1pugkrqO0
 
―――――――――

ありす「……」ピコピコ

凛「あ、ありすちゃんゲームしてるんだ」

ありす「はい、少し暇つぶしに……あと、橘ですから」ピコピコ

凛「どんなのやってるのかな……? あ、これ私知ってる」

凛「これ二人でやったほうがいいでしょ。一緒にやる?」

ありす「すいません、一人でやりたい気分なので」ピコピコ

凛「……ああ、そうなんだ」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:15:44.04 ID:1pugkrqO0
モバP「ふー、忙しい」

ありす「あ、プロデューサー」

モバP「お、ありすゲームしてるのか」

ありす「はい、少し暇つぶしに……」

ありす「良かったらゲーム……一緒にしませんか?」

モバP「え、そんなに出来る時間ないしなぁ。それに俺が知らないゲームっぽいし」

ありす「少しでも結構遊べますし、やり方は私が教えますよ?」

モバP「う~ん、ありすはともかく、俺が事務所でゲームをやるってのも……」

ありす「だ、大丈夫ですよちょっとくらい! だめ……ですか?」

モバP「う……ん~……仕方ないな、少しだけだぞ」

ありす「は、はいっ……えへへ……」


凛(……うん)

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:22:26.22 ID:1pugkrqO0
ちょっとだけりせき

58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:31:35.21 ID:1pugkrqO0
凛(ちょっと最近べたべたしすぎだし……)

凛(プロデューサーも大変なんだから、一言言っておかないとね)


―――――――――


凛「ありすちゃーん」

ありす「はい、何ですか? あと橘です。いい加減名前で呼ばないで欲しいです」

凛「最近、プロデューサーにべたべたしすぎじゃない?」

ありす「そうですか? そんなこと一切ないと思いますけど……」

凛「最近色々と、私とプロデューサーで、ずいぶん態度に差があったけど?」

ありす「それはすみませんでした。私としては普通にしていたつもりなんですが」

凛「例えば、前にありすちゃんが読書してた時……」

ありす「橘です」

59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:37:31.04 ID:1pugkrqO0
凛「私が声かけたとき、最初無視してたでしょ?」

ありす「……読書に集中してて、気づかなかっただけですよ」

凛「プロデューサーが来たら、すぐ自分から声かけてたじゃん」

ありす「読み終わったところに、丁度来ましたから」

凛「そのとき、まだ結構ページ残ってたように見えたけど?」

ありす「区切りのいいところまで読み終わったんです」

ありす「というか、そんなところまで見てるなんてどうかと思いますけど?」

凛「たまたま見えただけだよ」

68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:47:24.11 ID:1pugkrqO0
凛「前にありすちゃんが宿題してたときも」

ありす「橘です。そんなことよく覚えてますね」

凛「そんな前のことでもないしね……」

凛「私の手伝いを断ったよね?」

ありす「それが何か……? 勉強は得意だから大丈夫です、と言ったと思います」

凛「それだけならいいんだけどね……なんでプロデューサーのときは、手伝ってほしいって言ったの?」

ありす「そんなこと言ってませんよ。解らなかったら聞いていいですか、と」

凛「私も言ったよ? 無視したってこと? なんでプロデューサーだけに言ったの?」

ありす「……より年上に聞いたほうが安心しますし」

ありす「大体、私の宿題のことなんてどうでもいいじゃないですか」

凛「そうだね、どうでもいいよ宿題のほうは」

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 18:59:36.67 ID:1pugkrqO0
凛「他にも、前にありすちゃんがちひろさんの手伝いをしてたときも」

ありす「だから橘だと言っているんです。というか、まだ続くのですか?」

凛「私が手伝おうか聞いたときは、断ったくせに」

凛「プロデューサーが聞いたときは、手伝ってもらってたよね?」

ありす「……別に渋谷さんは、忙しいかなって思っただけですよ」

凛「でも、プロデューサーならいいんだ?」

ありす「……プロデューサーは時間あるって言ってくれました」

凛「私も、気にしないでって言ったよ? それともなに……」

凛「そんなにプロデューサーと一緒にいたかったわけ?」

ありす「……別に私がプロデューサーといて、渋谷さんに不都合があるわけでもないと思います」

凛「あるのよ、不都合が」

82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:08:41.36 ID:1pugkrqO0
凛「ねえ……プロデューサーも忙しいしさ、あんまり手間かけちゃいけないよ?」

ありす「そこまでプロデューサーに手間をかけていないと思いますよ?」

ありす「言われた仕事はきちんとこなしてますし」

凛「仕事はちゃんとしてるかもしれないけど、それ以外でね……」

凛「この前、一緒にゲームしたよね。プロデューサーと」

ありす「はい、それが?」

凛「プロデューサーはそのとき、忙しいって言ってたんだよ? それなのになんでプロデューサーを誘うの?」

凛「私も声かけたよね?」

ありす「あなたは、大して親しくない人とゲームを一緒にしたいと思うんですか?」

凛「ああ、なるほど……そうね、その通りだと思う」

凛「だからって、忙しいプロデューサーを誘う理由にはならないかな」

98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:18:38.33 ID:1pugkrqO0
ありす「というかなんで、最近私にこんなに絡んできたんですか? 正直、迷惑なんですけど」

凛「別にアンタと絡みたいわけじゃないの。アンタがやたらとプロデューサーと一緒にいるからさ」

凛「プロデューサーばっかりに頼ってちゃだめだよ?」

ありす「以前はどうか知りませんが……今は私のプロデューサーですから、何も不思議はないと思いますよ?」

凛「プロデューサーがプロデュースしてるのは、アンタだけじゃないよね?」

凛「プロデューサーは、アンタばかり構っていられないんだよ?」

ありす「でも、プロデューサーはしばらく私のプロデュースに集中するって言ってました」

ありす「だから私がプロデューサーと一緒にいるのは普通です。あなたにとやかく言われる謂れはありません」

凛「まあ、アンタは新人だったからね……最初はそうだろうけど」

凛「もう、人気も出てきたんだし、プロデューサーの負担を減らしてあげたほうがいいんじゃない?」

109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:27:41.19 ID:1pugkrqO0
ありす「プロデューサーは、負担になってるなんて言ってません」

凛「そりゃプロデューサーは優しいもん。口には出さないよ」

ありす「プロデューサーは、私といるときはとても楽しそうですよ?」

凛「そう勝手に思い込んでるんじゃないの? プロデューサーがそう言ったの?」

ありす「別に言われてませんけど、見れば解ります」

凛「思い込みが激しいんじゃないかな? プロデューサーはそんな娘嫌だと思うよ」

ありす「そうなんですか、気をつけてくださいね」

凛「……なんで私にふるわけ?」

ありす「なんででしょうかね?」

119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:33:38.38 ID:1pugkrqO0
凛「アンタがここまで、聞き分けがないとは思ってなかったよ」

ありす「あなたこそなんですか。私とプロデューサーが一緒にいるのがそんなに気に入らないのですか?」

ありす「それって、ただの嫉妬じゃないですか?」

凛「違うって。何度も言ってるじゃん、あんまりべったりだとプロデューサーが大変だろうから、って」

凛「私は、プロデューサーにそんな感情持ってないから」

ありす「じゃあ以前言ったと思いますが、私もそんなつもりは全く無いので」

ありす「心配することありませんよ。だから、放っておいてください」

凛「だーかーら、私が心配してるのはアンタがプロデューサーの負担になってないかってことで」

124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:39:08.84 ID:1pugkrqO0
ありす「そんなの本人でないあなたが、気にしなくてもいいんじゃないですか?」

凛「気にするよ。プロデューサーが倒れでもしたら、私含め事務所全体が困るじゃん」

ありす「プロデューサーも大人なんですから、自己管理くらい出来るでしょう」

凛「大人だから、仕事のために無理するんだよ?」

ありす「そもそも、私に言わないでプロデューサー本人に言ったらどうですか?」

凛「言ったよ。でも軽く流されちゃったから」

ありす「そうでしょうね。別に無理なんてしてないんですから」

凛「違うよ。私に心配かけないように、口にしなかっただけ」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:45:45.41 ID:1pugkrqO0
ありす「…………」

凛「…………」

ありす「はぁ……お話になりません」

凛「こっちのセリフだよ。どうして認めないのかな」

ありす「事実じゃないことを認める必要はないかと」

凛「いや、アンタがプロデューサーに無駄に負担をかけてるのは明らかだから」

ありす「むしろ、あなたがそうプロデューサーにとやかく言うほうが、ストレスになるんじゃないですか?」

凛「何言ってるの? そんなわけないじゃん」

ありす「自覚がないっていやですね」

凛「ほんとにね」

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:48:30.45 ID:1pugkrqO0
凛「あ~……もう、これ以上話しても無駄みたいだからいいよ」

ありす「ええ、私もそう思います」

凛「今日私が言ったことちゃんと頭に入れて、自分がどれだけプロデューサーに迷惑かけてるか、考えてみてね」

ありす「その言葉、そっくりお返しします」

凛「……じゃあね、ありすちゃん」

ありす「……橘です、名前で呼ばないでください」

143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 19:54:40.82 ID:1pugkrqO0
~後日~

凛「おはよーございます」

モバP「お、凛か。おはよう」

凛「プロデューサー一人?」キョロキョロ

モバP「まあ、まだ朝早いしな」

モバP「今日は来るの早いなー、仕事の時間はまだ先だぞ?」

凛「ああ、うん、解ってる。でも、早く来といたほうが色々とね」

モバP「ん? まあ、遅く来るよりかはありがたいよ」

モバP「俺はもうちょっとしたら出るから、留守番よろしくな」

凛「うん、解った」

148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:01:47.32 ID:1pugkrqO0
凛「プロデューサー、出かけるまでちょっとお喋りしない?」

モバP「なんだ?」

凛「なんでありすちゃんを名前で呼んでるの?」

モバP「なんでって……凛もそう呼んでなかったっけ?」

凛「まあ、そうなんだけどさ、私が呼ぶと絶対名前で呼ばないでみたいなこと言われるのよね」

モバP「まあ……仕方ないんじゃないか。ありすは、あまり自分の名前が好きじゃないようだし」

凛「でも、プロデューサーが呼んでも、そんなの言われてなくない?」

モバP「ん、まあ色々あってな」

151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:08:18.89 ID:1pugkrqO0
凛「色々って?」

モバP「いや、大したことじゃないんだけどな?」

モバP「俺も最初は凛みたいに言われてたんだけどさ」

モバP「いつだったかなー、結構前にさ、ありすが――」


ありす『プロデューサーは、私の周りの人とは少し違う気がします……』

ありす『だから、あ、あの……プロデューサーなら……別に私の名前……呼んでもいいかなって……』

ありす『特別……ですよ?』


モバP「――ってな」

凛「…………」

凛「ふーん」

152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:14:38.90 ID:1pugkrqO0
モバP「プロデューサーとアイドルには、信頼関係が大事だからなー。言われたときは嬉しかったな」

凛「でもさプロデューサー、それって仕方なくだったみたいだよ?」

モバP「え?」

凛「ありすちゃんが言ってたよ? プロデューサーは、言っても聞かないから仕方なく、って」

モバP「うわぁ、まじか……信頼関係云々は、俺のひとりよがりだったのか?」

凛「そうかもね」

凛「というか、名前で呼ばないでって言ってる娘を、名前で呼びつづけて好かれると思うほうが、どうかしてると思うよ」

モバP「んじゃあ、俺が『周りの人とは違う』ってのは……」

凛「どれだけ言っても聞かないところ、じゃない?」

モバP「……悲しくなってきたなあ」

159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:25:19.38 ID:1pugkrqO0
モバP「ちょっとは仲良くなってきたと思ったんだが」

凛「仲良くても、名前で呼ばれるのは嫌なんじゃないかな」

モバP「うーん……そういうもんか……」

凛「そうそう、女の子はそういうところは繊細なんだからさ、気をつけてあげないと」

モバP「そうは言ってもなぁ、急に変えられるかな」

ガチャ

ありす「プロデューサー、おはようございます」

凛「あ、ありすちゃんおはよう」

ありす「え、あれ……渋谷さん? 早いんですね……あと橘です」

凛「ごめんごめん」

165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:31:05.81 ID:1pugkrqO0
モバP「ありすか。おはよう」

凛「ほら、また」

モバP「おっと……しまったな」

ありす「……?」

ありす「渋谷さん今日はなんでこんな早くに?」

ありす「スケジュール見る限りだと、仕事の時間はまだ先みたいですけど……?」

凛「ああ、うん……たまには早く来るのもいいかな、ってね」

ありす「……そうですか」

凛「ん、どうしたの? 私が早く来たらありすちゃんに不都合でもあった?」

ありす「いえ、別に……あと、苗字で呼んでください」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:40:02.69 ID:1pugkrqO0
モバP「そうそう、ありす……っと、また言っちゃったな」

ありす「どうしたんですか、プロデューサー?」

モバP「いやさ、さっき凛に言われたんだけど……」

凛「プロデューサー、お話するのはいいけど時間いいの?」

モバP「ん……あ、っと……確かにそろそろ出ないとな」

モバP「んじゃ、二人とも少しの間留守番よろしくな」

ありす「あの、プロデューサー……さっき何を……」

モバP「あ、ごめんな……また後で話そうな。じゃあ、行ってきます」

凛「行ってらっしゃい」

ありす「……あ」

175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:45:48.01 ID:1pugkrqO0
ありす「…………プロデューサーに何言ったんですか?」

凛「ん? 何が?」

ありす「さっき、プロデューサーが何か言いかけてましたけど……あなたに言われて、って」

凛「別に、大したこと言ってないよ?」

ありす「嘘です。だったら、話を遮ってまでプロデューサーを出かけに行かせる必要ないじゃないですか」

凛「あれは、丁度プロデューサーが出かけるところだったんだよ」

凛「私はそれまでちょっとお喋りしてただけ」

ありす「…………本当にそれだけですか?」

凛「そんな顔しないでよ。本当にお喋りしただけだし、別に変なこと言ってないしさ」

ありす「……」

176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 20:46:22.14 ID:1pugkrqO0
可愛いボクは、お腹がすいたのでご飯とかですよ!

199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:07:03.93 ID:1pugkrqO0
―――――――――

モバP「ただいまーっと」

ありす「あ、おかえりなさい、プロデューサー」

モバP「ん、凛は……この時間だと仕事か」

ありす「はい、さっき事務所を出ました」

モバP「そっか」

ありす「あ、あのプロデューサー……」

モバP「ん?」

ありす「出かける前に、私に何を言おうとしてたんですか?」

202: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:14:02.76 ID:1pugkrqO0
モバP「ああ、それな」

モバP「いや、凛に言われて思ったんだけど、今まで無神経だったかなって」

ありす「え?」

モバP「名前で呼んだほうが、親愛度が上がるかなって思って呼んでいたけど」

モバP「考えてみれば、嫌がってるのに呼び続けるのって、俺酷いよな」

ありす「あ……そ、そんなこと……」

モバP「これからは、もうちょっと考えてみるよ」

ありす「あ、あのっ……!」

207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:22:40.23 ID:1pugkrqO0
モバP「ん?」

ありす「以前にも言ったと思いますが……その、プロデューサーなら、名前で呼んでも……」

モバP「でもそれって、俺が聞かないから仕方なくなんだろ?」

ありす「そんなこと……」

モバP「凛はありすがそう言ってたって言ったけど……違うのか?」

ありす「え、えっと……い、言ったかも……でもそれは言葉の綾っていうか……」

ありす「プロデューサーは、違うんです……プロデューサーには名前で呼んでほしいって……」

ありす「プロデューサーに呼んでもらえたら……この名前が好きになれそうだから」

モバP「そっか……じゃあ、今まで通りでいいのかな?」

ありす「は、はいっ……! もちろんです!」

211: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:28:24.62 ID:1pugkrqO0
ありす(よかった……プロデューサーに名前で呼んでもらえないなんて嫌だもん……)

ありす(でも突然プロデューサーがあんなこと言い出すなんて)

ありす(……やっぱりあの人が、言ったのかな)

ありす(何言ったんだろう……プロデューサーに、変に思われてたりしないかな……)

ありす(嫌いだな……ほんと)

ありす(名前で呼ぶのもやめてくれないし……)

216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:39:53.45 ID:1pugkrqO0
~また後日~

モバP「ありす、おつかれ。LIVE大成功だな」

ありす「えへへ……ちょっと緊張しちゃいました……」

モバP「疲れてないか?」

ありす「あ、はい……でも疲れちゃいました。頑張ったから……」

ありす「あの、だから……」

モバP「そうか。待ってろ、今飲み物でも……」

凛「おつかれさま、ありすちゃん」

ありす「…………」

モバP「あれ、凛も来たのか?」

凛「丁度仕事が終わったし、後輩のLIVEだからね」

221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:46:08.16 ID:1pugkrqO0
凛「あ、飲み物も持ってきたよ。はい、ありすちゃん」

ありす「……ありがとうございます。あと、苗字で呼んでください」

凛「あはは、ごめんね」

モバP「あ、凛ちょっとありす見ててくれないか? 俺このあとちょっと事後処理とかあるし」

ありす「え……?」

凛「うん、いいよ。そのつもりだったし」

モバP「んじゃ、ちょっと行ってくるよ」

ありす「あ……」

229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 21:53:54.51 ID:1pugkrqO0
凛「ふふ、行っちゃったねプロデューサー」

ありす「…………」

凛「なに? そんなに睨まないでよ、怖いなぁ」

ありす「今度は、プロデューサーに何を言ったんですか……?」

凛「何……って、言われても。それに今度って何のこと?」

ありす「とぼけないでください。以前、あなたが事務所に早く来たとき」

ありす「プロデューサーに、嘘を言ったじゃないですか!」

凛「嘘? 嘘じゃないよ?」

凛「ありすちゃんも言ってたじゃん、名前で呼ばれるのは本当は嫌だって」

ありす「あなたは名前で呼ばないでください!」

凛「なに? プロデューサーはよくて、私はダメなんだ?」

240: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:03:29.75 ID:1pugkrqO0
ありす「それに、それだけじゃないでしょう! あなたは他にもきっと!」

凛「ほらほら、大声だしちゃ周りに迷惑だよ?」

凛「で……それって言いがかりじゃないの? 何を根拠に」

ありす「……プロデューサーが、頭を撫でてくれなくなりました」

ありす「今日だって、LIVE頑張ったのに……」

凛「ふーん、でも、子供扱いしないで欲しかったんだし、丁度いいんじゃないの?」

ありす「勉強も一緒にしてくれなくなりました」

凛「勉強得意なんでしょ? プロデューサーも忙しいんだから、それくらい自分でやりなよ」

ありす「ゲームだって……」

ありす「やっぱり……あなたが……何を言ったんですか……!」

凛「別に? ありすちゃんが私に言ったことを、ちょっと私なりに言っただけ」

ありす「一体何を……言ったんですか……」

凛「いいじゃん。普通にプロデュースはしてもらえてるじゃない」

245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:09:13.27 ID:1pugkrqO0
モバP「すまんすまん、待たせたか?」

ありす「あ、プロデューサー……あの……!」

凛「ううん、そんなに待ってないよ」

モバP「あ、ありす、この後ちょっといいか? 挨拶回りとか色々な」

ありす「あ、はい……」

モバP「良かった。それと凛、ありがとな」

凛「どーいたしまして。じゃ、私帰るね」

凛「ばいばい、ありすちゃん」

ありす「…………だから名前で」

252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:19:05.26 ID:1pugkrqO0
~またまた後日~

ありす「…………」

ありす「あれから、プロデューサーがすこし、距離を置いてる気がする」

ありす「やっぱり……あの人のせいだ」

ありす「何を言われたのかな……私は、今まで通りでいたいのに」


ありす「あ、明日はプロデューサーがお休みなんだ……」

ありす「…………よし」


ありす「あの……千川さんちょっといいですか?」

ありす「プロデューサーのお家って……」

266: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:25:49.61 ID:1pugkrqO0
~翌日~

ありす「ここがプロデューサーのお家……」

ありす「突然お邪魔することになっちゃうけど……大丈夫だよね?」

ありす「……うん」

ピンポーン

ありす「…………」

ありす「…………いない……のかな?」

ピンポーン

ありす「…………」

271: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:29:52.64 ID:1pugkrqO0
 
ガチャ

ありす「あっ……!」

凛「ふふっ……いらっしゃいありすちゃん」

ありす「…………え?」

凛「どうしたの?」

ありす「あ、あのプロデューサーは……?」

凛「プロデューサーはいないよ?」

ありす「いないんですか……? 今日はお休みなのに」

凛「出かけてるからね」

282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:38:13.33 ID:1pugkrqO0
ありす「どこに……?」

凛「さあ、知らない」

ありす「じゃあ、なぜ渋谷さんがここに……? プロデューサーいないのに」

凛「いないからここに来てるんだよ」

ありす「……どういうことですか?」

凛「まあ、立ち話もなんだし……入らないの?」

ありす「でも、プロデューサーいないのに、勝手に……」

凛「いいからいいから。私もちょっとお話したいし」

ありす「じゃあ……お邪魔します」

凛「はい、いらっしゃい」

288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:44:26.54 ID:1pugkrqO0
凛「ありすちゃん、お茶でも飲む?」

ありす「あの、何度も言ってますけど、名前で呼ぶのは……苗字で呼んでください」

凛「嫌」

ありす「え?」

凛「絶対に嫌」

ありす「ど、どうして?」

凛「だって……アンタのこと『ありす』って呼ぶのが、プロデューサーだけになっちゃうじゃない……」

ありす「何言って……」

凛「プロデューサーとアンタが、特別な関係になっちゃうじゃない……?」

298: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:49:48.73 ID:1pugkrqO0
ありす「そんな名前なんて……私の両親だって……」

凛「家族は当たり前でしょ? 私が言いたいのはそうじゃないの」

凛「私が言いたいのは、プロデューサーとそういった『特別』になっちゃダメってこと、解る?」

ありす「解りません……なんですか? やっぱり嫉妬してたんですか?」

ありす「私とプロデューサーが、仲良くしてるのが気に入らないんですか?」

ありす「だから、私に色々言ってきたり、プロデューサーに変なこと吹き込んだりしたんですか?」

凛「嫉妬……? ふふっ……あはははっ……」

ありす「な、なんで笑うんですか……!」

凛「いや、子供っぽい考えだなぁって思ってさ」

304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 22:56:53.28 ID:1pugkrqO0
凛「ねえ、私さ前に言ったよね?」

凛「プロデューサーにそんな感情は持ってないって」

ありす「…………そんなこともありましたね」

凛「あれは、半分本当で半分嘘」

凛「私はね、プロデューサーのことが好きだとか言うつもりもないし」

凛「プロデューサーに私のことを好きになってほしいとも思わない」

凛「むしろ、私以外の娘を好きになってほしいくらいだよ」

ありす「じゃあ……なんでこんな」

314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:03:38.40 ID:1pugkrqO0
凛「でもね、アンタはだめ」

凛「ううん、アンタだけじゃない。私を含めた、アイドル達みーんなだめ」

凛「だって、プロデューサーが不幸になっちゃうから」

ありす「不幸……?」

凛「そう、私がプロデューサーへ思うことはただ一つ……幸せになってほしいだけ」

凛「私はプロデューサーのおかげで、アイドルになれた」

凛「私はプロデューサーのおかげで、輝けた」

凛「私はプロデューサーのおかげで、幸せになれた」

323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:08:22.95 ID:1pugkrqO0
凛「今の私があるのは、プロデューサーのおかげ」

凛「だから私は、プロデューサーに恩返しをしなくちゃいけない」

凛「私がプロデューサーに幸せにしてもらったように……今度は私がプロデューサーを幸せにするの」

ありす「そ、それがさっきの話と何の関係が……」

凛「あるよ。もちろんね」

凛「いい? アイドルとプロデューサーがくっついて、いいことなんてないの」

凛「ゴシップは何を言い出すか解らない、話には余計な尾ひれがつく、それがさらに広まる」

凛「そうなったらね、間違いなくプロデューサーは不幸になるんだよ」

331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:18:00.66 ID:1pugkrqO0
ありす「そんなの解らないじゃないですか! ちゃんと理解をされる可能性が……」

ありす「それに私なんかまだ小学生なのに……」

凛「うん、そうだね、アンタの言うとおり。でもされない可能性もある」

凛「それに年齢なんか関係ないんだよ。ゴシップってのはそんなの関係なく、面白おかしく書くんだから」

凛「そして、プロデューサーが不幸になる可能性が少しでもあるなら……」

凛「私はそれを絶対に防がなきゃいけないんだよ」

ありす「か、考えすぎです……」

ありす「そんなの……じゃあプロデューサーの気持ちは……どうなるんですか!?」

凛「もちろんプロデューサー本人の気持ちは大事」

ありす「だったらこんなこと……!」

335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:26:05.04 ID:1pugkrqO0
凛「そう、一番に尊重するのはもちろん、プロデューサー本人の気持ち」

凛「プロデューサーがもし、誰かアイドルを好きになってその娘と幸せになりたいなら」

凛「私は、それをサポートするよ?」

凛「でもね、今プロデューサーの気持ちは、まだそうなってない」

凛「だったらわざわざ、そんな危険な道に進ませるわけにはいかない」

凛「少しでも不幸の可能性があるなら……その芽は摘みとっておくべきなんだよ」

340: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:28:35.57 ID:1pugkrqO0
凛「特にアンタは、ほっといたらなにかとプロデューサーにひっつくからさ」

凛「それなりに離そうとしたのに、全部冷たくするんだもんなぁ」

凛「解りやすぎるよ……ふふっ……そんなのはダメなんだよ」

ありす「そんなの……そんなのずっと続けるなんて無理ですよ……」

ありす「それにそれでプロデューサーが幸せになる保証なんてどこにも……」

凛「あるよ? 誰も幸せに出来ないなら私がプロデューサーを幸せにするから」

凛「アイドルを辞めてでも、全てをなげうってでも必ずね」

350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:35:09.80 ID:1pugkrqO0
Linkラジオスレあるじゃん。こんなの書いてる場合じゃねえ

351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:36:05.34 ID:1pugkrqO0
凛「……とまあ、いいたいところだけど、そんなことしたってプロデューサーは喜ばないだろうからね」

凛「プロデューサーが悲しんだら、私には意味が無い。これは本当に最後の手段」

凛「私は、誰かがプロデューサーを幸せにしてくれたらそれでいい」

凛「でもね、それは決してアンタ達じゃないの……ふふふっ、解ったかな?」

ありす「あ……う……い、異常です……支離滅裂です……」

凛「あはは、子供には解んないか」

ありす「子供扱いしないで……ください」

凛「ううん、子供だよ。これが絶対プロデューサーを一番幸せにする方法だもん」

凛「それを理解出来ないのは……子供だよ」

358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:45:40.98 ID:1pugkrqO0
ありす「今だってあなたの行動は矛盾してます……!」

凛「へえ、どこが?」

ありす「なんで、プロデューサーの家に来たんですか」

凛「なんでって、色々とやることがあってね」

ありす「もし、アイドルがプロデューサーの家へ入るところを見られたらそれこそスキャンダルですよ……?」

凛「……変装はしてたよ?」

ありす「でもばれない可能性がないとは言えません……」

ありす「あなたもさっき言ってたじゃないですか、可能性が少しでもあるならって……!」

凛「ああ、うん……そうだね、アンタの言うとおりだね」

ありす「だからあなたがやろうとしてることは、そもそも無理なんです……だから……」

凛「でもさ……仕方ないんだよ……こうでもしないとさ……」

ありす「え……なにが……?」

362: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/03(日) 23:51:39.90 ID:1pugkrqO0
凛「プロデューサーに家には、他のアイドルからもらったプレゼントとかあるんだよ……?」

凛「そんなのが外部に漏れたら……何言われるか解ったものじゃない……」

ありす「気にしすぎです! そのくらいプロデューサーだって解って……」

凛「でもアンタも言ったよね? 可能性はあるんだよ……」

凛「プロデューサーに、それとなく言っても、聞き入れてくれない……」

凛「だから私が……こうやって処分しに来ないと行けないんだよ……」

ありす「そ、そんなことのためにわざわざ……?」

377: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:01:06.97 ID:h3ICdaKS0
凛「ふふっ……でも、アンタの言う通りだね……私が見つかったら元も子もない……」

凛「何やってるんだろうね私……ははっ……あはははは……」

ありす「そうですよ……だからもうこんなこと……」

凛「今度は絶対に……可能性すらないようにしないと……」

凛「教えてくれてありがとう、でも……ね?」

ありす「な、何ですか……」

凛「じゃあ、なんでアンタも来てるの? ねえ?」

凛「変装すらしてないじゃない? 問題になるって思わなかったの? ねえっ……?」

ありす「そ……その……」

凛「何とか言いなさいよっ……!?」

ありす「ひっ……」

391: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:10:39.14 ID:h3ICdaKS0
凛「……ねえ、ありすちゃん」

ありす「こ、こないで……」

凛「別にね、プロデューサーと離れろなんて言わない」

凛「そりゃあ、離れたほうが確実だろうけど、それは難しいもんね」

凛「でもね――」

ドンッ!

ありす「きゃっ……!?」

凛「プロデューサーに特別な気持ちを抱いたらだめだよ?」

凛「プロデューサーのこと好きになろうとか、好きになってもらおうとか」

凛「そんなこと……絶対考えちゃだめだよ……解った……?」

ありす「あ……うぁ……」ガタガタ

403: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:19:36.92 ID:h3ICdaKS0
凛「どんな些細な事でもスキャンダルになる時代だから」

凛「そんな些細な事でプロデューサーが不幸になるなんて、耐えられないから」

凛「だからもし……ありすちゃんの存在自体が、害だと思ったら」

ガシッ

ありす「い、いや……離して……助けて……いやぁ……」

凛「どんな手を使ってでも……アンタを」


凛「消すよ?」


ありす「やだぁ……こわい……ごめんなさい……ごめんなさい……」

420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:25:17.88 ID:h3ICdaKS0
凛「ふふっ」

凛「なーんてね」

ありす「ううっ……ぐす……ひっく……」

凛「まあ、そんなことしないよ」

凛「そんなことしちゃったら、当然問題になるし、そうなったらプロデューサーは困るからね」

凛「……でも」

凛「これだけ釘をさしたんだから、解ってる……よね?」

ありす「ぐすっ……」コクコク

凛「そっか、よかった。やっぱりありすちゃんは賢いなぁ」

425: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:33:36.20 ID:h3ICdaKS0
凛「じゃあ、帰ろうか、ほら、立てる?」

ありす「一人で……帰れます」

凛「そう? じゃあ、気をつけてね……見つからないように」

凛「あとくれぐれも……誰かに言っちゃだめだよ……?」

ガチャ、バタン

ありす「…………」

ありす「……怖い」

ありす「あんなの……異常です……」

ありす「私はどうすればいいんですかぁ……」


ありす「……」

ありす「……帰らないと」

ありす「早く帰らないと……きっとあの人がまた……私に……」

434: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:42:56.52 ID:h3ICdaKS0
~後日~

モバP「おはよーっす」

ありす「……」ビクッ

モバP「なんだ、ありすはもういるのか、おはよう」

ありす「お、おはようございます……」

ありす「あの、プロデューサー……」

モバP「ん、なんだ?」

ありす「……名前で呼ぶのやめてください」

モバP「えっ、やっぱり嫌だったのか?」

ありす「……そういうことです」

443: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 00:52:02.06 ID:h3ICdaKS0
モバP「確かに名前があんまり好きじゃないのは解るけど」

モバP「でもなぁ……苗字ってのも他人行儀すぎかなって……一緒にいる機会も多いし」

ありす「それくらいでいいんじゃないですか……アイドルとプロデューサーの距離感って」

モバP「そ、そうなのかな」

ありす「とにかく……もう名前で呼ぶのはやめてください」

ありす「失礼します」

モバP「あ、おい、あり……じゃなくて……おーい!」

モバP「はぁ……どうしたんだろ? 名前のコンプレックスも多少はマシになったと思ったのに」


ありす(ごめんなさいプロデューサー)

ありす(でも怖いんです……あの目が、あの声が……)

ありす(私には……もう……)

463: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 01:00:43.58 ID:h3ICdaKS0
凛(ふふっ……)


モバP「う~ん……もしかして俺何かしたのかなぁ?」

凛「どうしたの?」

モバP「あ、いやなぁ、あり……じゃなくて橘か……やっぱどうにも慣れないな」

モバP「また名前で呼ぶなって言われてなぁ」

モバP「俺のせいなのかなって」

凛「ふーん……でもさ、それでいいんじゃない?」

凛「あんまりアイドルと親しくなるのも考えものだよ」

467: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 01:08:06.41 ID:h3ICdaKS0
モバP「そうかな……? さっきあり……じゃなくて」

モバP「ああ、もういいや、ありすにもそう言われたけど……」

凛「スキャンダルとかになったら、困るんでしょ?」

モバP「まあ、そりゃな」

凛「だから、ちょっと距離をおいた付き合いのほうがいいんだって」

モバP「でも、名前で呼ぶくらい……」

凛「周りから見たらそれだけでも、十分親しく見えると思うよ」

凛「ありすちゃんだんだん人気出てきたでしょ? だからその辺を考えたんじゃないかな」

モバP「なるほどなぁ……」

モバP「確かに変な噂がたったら困るしな……言い返せないな」

471: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 01:13:37.73 ID:h3ICdaKS0
凛「ていうか、私のことも名前で呼ぶよね? それもやめといたほうがいいんじゃない?」

モバP「えっ、また急だな……もう、名前で呼ぶのが慣れてるしな……」

凛「私はそうした方がいいと思うな」

モバP「まあ、本人がそういうなら……徐々にでも」

凛「そうそう。プロデューサーはさ、その辺もうちょっと考えたほうがいいよ」

モバP「んー、気にしすぎだと思うけどなぁ」

凛「問題になってからじゃ遅いんだから」

モバP「確かにそうだけど」

484: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 01:24:21.19 ID:h3ICdaKS0
凛「もう一度聞くけど、スキャンダルになったら困るんでしょ?」

モバP「ああ」

凛「プロデューサーとアイドルが付き合ってる、とか報道されたら最悪でしょ?」

モバP「最悪だな」

凛「そ、じゃあ問題なし」

モバP「なんだよ?」

凛「別に。プロデューサーがそう思っててくれてたら、安心だなって」

モバP「心配しなくても、担当アイドルに手を出したりしねえよ」

凛「うん、それでいいんだよ」



凛(これからも、ずっとずっと)

凛(プロデューサーの幸せのため)

凛(見守ってあげるから……ね)


END

501: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/02/04(月) 01:30:58.54 ID:h3ICdaKS0
おまけ >>26で言ったボツ案 まさに>>24のとおりな展開

>>288から


凛「ありすちゃん、お茶でも飲む?」

ありす「あの、何度も言ってますけど、名前で呼ぶのは……苗字で呼んでください」

凛「嫌」

ありす「え?」

凛「絶対に嫌」

ありす「ど、どうして?」

凛「だって……『ありす』って呼ぶのが、プロデューサーだけになっちゃうじゃない……」

凛「プロデューサーが特別になっちゃうじゃない」

ありす「何言って……」

凛「私だって、ありすちゃんの特別になりたいのに!」


こっからこう分岐して後は考えてないけど