1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:20:01.03 ID:0jTrCUth0
学校・廊下――


小毬「うーん、うーん……」

理樹「小毬さん、どうしたの?」

小毬「ふえ? あ……理樹君」

理樹「困ってるみたいだけど、僕で良かったら手伝うよ」

小毬「ほ、ほんと!? うあーん、助かったよ~」

理樹「あはは……。それで、何でそんなに困り果ててたの?」

小毬「実は……すけるとんうさぎさんシールを落としちゃって~」

理樹(うわぁ、骨が折れそうだなあ)

引用元: 理樹「小毬さんが困り果ててる」 


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3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:25:00.59 ID:0jTrCUth0
数分後――


理樹「ん……これかな」

小毬「わあ! それだよー、ありがとう~」

理樹「早く見つけられて良かったよ、はい」

小毬「あ……」

理樹「……?」

小毬「……あ、ありがとう、理樹君……」

小毬「お礼に、今度お菓子持ってくるねっ。それじゃあ……」

理樹「う、うん」

理樹(……何だろう今の間は)

6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:30:10.14 ID:0jTrCUth0
恭介「よう、理樹」

理樹「恭介。また遊びに来たの?」

恭介「そのつもりだったが……」

恭介「理樹、青春してるじゃねえか。隅に置けないな、このこのっ」

理樹「な、何のこと?」

恭介「たった今、小毬と仲良くおてて触れ合ってたじゃねえか」

理樹「ぶっ」

8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:34:49.47 ID:0jTrCUth0
理樹「ご、誤解だよ」

恭介「誤解なもんか。小毬の奴、顔を赤らめてたぞ」

理樹「ええ……ちょっと無神経だったかな」

恭介「それで良いんだよ。ただ、あそこでお前も恥ずかしがってりゃ満点だったが」

理樹「どういう意味だよ」

恭介「そういう意味だ」

理樹「もう……からかわないでよ」

理樹「ほら、もう予鈴も鳴るし早く帰らないと欠席だよ」

恭介「へーへー。んじゃまた放課後な」

恭介(……小毬も、隅に置けないな)

10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:38:30.35 ID:0jTrCUth0
放課後・グラウンド――


恭介「ライトォ!」

葉留佳「はるちんうまいっ!」

恭介「ファースト、能美!」

クド「お任せくださいっ、わふー!」

恭介「よし、ラストだ! 小毬!」

小毬「ふえー……」

恭介「!?」

鈴「こ、こまりちゃんあぶなっ……」

小毬「……え?」

小毬「はうっ!?」

理樹「こ、小毬さんっ!?」

12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:41:51.54 ID:0jTrCUth0
美魚「……大事には至っていませんね」

理樹「顔に思いっきり跡がついてるけどね……」

小毬「うああーん……みんな、心配かけてごめんなさい~」

恭介「頼むからボールから目を離さないでくれよ。危険だからな」

小毬「うん……気をつけます……」

恭介「……」

恭介(ボールが当たる直前……小毬が目を向けていたのは……)

鈴「こまりちゃん、だいじょーぶか?」

小毬「ちょっと痛いけど、なんとか……」

恭介(うーむ……)

16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:46:53.04 ID:0jTrCUth0
恭介「鈴。小毬を部屋まで送って行け」

鈴「分かった。行こう、こまりちゃん」

小毬「あ、ありがとー……」

クド「小毬さん、本当に大丈夫でしょうか……?」

来ヶ谷「問題なかろう。度々、理樹君がボールを直撃させて鍛えられているしな」

美魚「おやつの時間に狙い撃ちですからね」

理樹「う……わ、わざとじゃないんだ……」

理樹「……? 恭介、どうかしたの?」

恭介「ちょっと気になる点がある。理樹、晩飯の後に時間を空けておいてくれ」

18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:51:45.73 ID:0jTrCUth0
夕食後・理樹と真人の部屋――


理樹「恭介、何が引っかかるっていうのさ」

恭介「ああ、小毬についてなんだが」

理樹「今日のエラー? 確かに小毬さんにしては不注意だったけど」

恭介「それもあるが……」

恭介「……様子がおかしいな」

理樹「え……?」

19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 18:55:16.20 ID:0jTrCUth0
恭介「練習前に、廊下でのやり取りがあっただろ」

理樹「落とし物を拾ったアレ……?」

恭介「ああ。あの時、間近にいた理樹は何か感じなかったか」

理樹「ん……確かに、いつにも増して反応が遅かったというか」

恭介「やっぱりな」

理樹「……何かあったのかな」

恭介「分からんが……その可能性は否定出来ないな」

理樹「うーん……心配になってきた」

恭介(……)

25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:00:29.73 ID:0jTrCUth0
恭介「理樹、ミッションを言い渡す」

理樹「え?」

恭介「『小毬の不調を調査せよ』」

理樹「……!」

恭介「お前には、造作もないミッションかな」

理樹「……そんな簡単にいかないよ」

28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:03:49.28 ID:0jTrCUth0
恭介「ま、妙だったのはこの二件だけだ。俺の思い過ごしという可能性が一番高いだろうが……」

理樹「でも、何かあるかもしれない。でしょ?」

恭介「その通りだ。やはり次期リーダーはお前しかいないな」

理樹「買い被らないでよ。ただ、僕も気になるし調べてみる」

恭介「……ああ。頼んだぞ」

恭介(……小毬が本調子でないとバスターズ全体の士気に関わるしな……)

恭介(……どうなるかな)

30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:07:42.83 ID:0jTrCUth0
翌日・教室――


理樹(他の女の子に、最近の小毬さんの様子を訊いてみようか……)

理樹(……いや、不審に思われて事が大きくなるのはダメかな)

理樹(ここは僕だけで頑張ろう……)

小毬「今日はね、マドレーヌ持って来たんだー」

クド「わふーっ、とても美味しそうなのです!」

理樹(……こうして見るといつも通りの小毬さんにしか見えないけど)

理樹(……うーん)

理樹(そうだ、久しぶりに屋上に行ってみようかな)

33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:11:21.30 ID:0jTrCUth0
昼休み・屋上――


理樹「小毬さーん、いるー?」

小毬「ふえええっ!? こまりはいませええんっ」

理樹「自分で言っちゃダメだよ小毬さん」

小毬「り……理樹君! 先生かと思ったよー……」

理樹「ここに来るのは久しぶりだなぁ、よいしょっと」

小毬「えへへ……そうだねー」

理樹(さりげなく横目でチェック……)

小毬「ふんふんふ~ん、お菓子ー、お菓子はー……」

理樹(……今日のぱんつはチェック……?)

理樹(……って、僕は一体何見てるんだっ)

35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:14:19.85 ID:0jTrCUth0
理樹「いや小毬さん……そんな四つん這いでおしりフリフリしてるとさ」

小毬「ふえ?」

理樹「その……あれが……」

小毬「…………」

小毬「う、うわああーーんっ! ま、また恥ずかしいとこ見られたああーっ!!」

理樹(もう少し、周囲に注意を払ってもらいたいな……)

理樹(いや……それくらい、僕と打ち解けてるってことか?)

理樹(それとも、単に僕が人畜無害な人間と思われてるだけ……?)

理樹(ん……ていうか、これは小毬さんの不調と関連あるのだろうか……)

理樹(分からない……)

40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:18:56.17 ID:0jTrCUth0
理樹「昨日の怪我は大丈夫?」

小毬「怪我? うん、平気だよー」

理樹「それなら良いけど。注意しなきゃダメだよ、心配したんだから」

小毬「ふぇっ」

理樹「え?」

小毬「なな……なんでもない、ですっ」

小毬「……ほわぁん」

理樹(……また反応がおかしくなった)

43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:22:41.03 ID:0jTrCUth0
理樹(今朝から小毬さんを見ていても特に異変はなかった)

理樹(けど、たった今。小毬さんの調子の変化は……)

理樹(……昨日のことも踏まえて原因を考えると)

理樹(……僕、か?)

理樹(恭介が言うには、手を触れたら顔が紅潮したとか……)

理樹「小毬さん、ちょっといいかな」

小毬「ふえ? なに、理樹君」

理樹(ぎゅっと)

小毬「ほわあああああーーーっっ!!?」

47: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:27:54.82 ID:0jTrCUth0
小毬「理樹君っ……手に、な、なにかありましたかっ!?」

理樹「いや、何ていうか……握ってみたくなった」

小毬「そ、そっかー。それならしょうがないね……」

小毬「……」

小毬「やっぱりしょうがなくないいぃーーっ!?」

理樹「う……。そうだよね……急にゴメン」

小毬「う、うん……」

小毬「あ、でもちょっと嬉しかったり……」

理樹「え」

小毬「わわっ、そうじゃなくてっ!」

49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:32:13.70 ID:0jTrCUth0
理樹(あまり迷惑がってない……むしろ嬉しがってるとなると)

理樹(……僕に好意を持ってるとか?)

理樹(なんて短絡的過ぎかな。思い上がりも甚だしい、とにかくもう少し探ろう)

小毬「そ、そうだ。昨日のお礼、まだだったから」

理樹「ああ……別にあれくらいいいのに」

小毬「ううん、きちんとお返ししなくちゃめっ! なのです」

理樹「律儀だなあ」

51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:36:22.59 ID:0jTrCUth0
理樹「もぐ……」

小毬「もぐ……ふあ、しあわせー」

理樹(いつもお菓子食べてるけど太らないんだろうか……)

小毬「理樹君、まだまだあるからいっぱい食べてね」

理樹「う、うん。頂きます」

小毬「いただいちゃってください」

小毬「もぐ……おいしーよー」

理樹(……幸せスパイラル、か)

53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:42:25.32 ID:0jTrCUth0
理樹(いつか小毬さんが言った通りだな)

理樹(小毬さんが幸せそうな表情を浮かべると、僕まで幸せな気持ちになってしまう)

理樹(情けは人の為ならずとは良く言ったもんだよ)

小毬「もぐもぐ」

理樹(小毬さん……本当に何か、良くない問題を抱えているのかな)

理樹(幸福に満ち満ちてお菓子を頬張る小毬さん)

理樹(その様子に僕は……)

55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:44:07.73 ID:0jTrCUth0
1.庇護欲が湧いた

2.嗜虐心をそそられた



>>58-62まで多数決。1、2以外は無効
同票の場合、>>63以降最初に出た有効数字で決定

66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:53:19.20 ID:0jTrCUth0
理樹「……守りたい」

小毬「ふえ?」

理樹「!! い、いや、別に何でも……」

小毬「変な理樹君ー」

理樹(……どうしてか分からないけど)

理樹(小毬さんを守りたい。いっぱい優しくしたい。果てしなくそう思ってしまった……)

理樹(……うわぁ。何ていうか、我ながら恥ずかしい……)

70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 19:59:41.57 ID:0jTrCUth0
放課後・理樹と真人の部屋――


恭介「よう、理樹。収穫あったかい」

理樹「何でこの部屋の主でもないのに僕より先にいるのさっ!?」

恭介「細かいことは抜きにしようぜ。で、どうだった」

理樹「詳しいことはまだ分からない……けど」

理樹「何となく……原因のようなものは見えてきた。そんな感じかな」

理樹「抽象的でごめん」

恭介「……ふむ」

73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:04:38.58 ID:0jTrCUth0
理樹「恭介」

恭介「何だ?」

理樹「この件は、しばらく僕独りに任せてくれないかな」

恭介「へえ? えらく積極的だな」

恭介「もちろん、構わんさ。初めに、俺がお前に与えたミッションなんだから」

理樹「うん。ありがとう」

恭介(……思い過ごしじゃなかったようだな、こりゃ)

75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:09:26.94 ID:0jTrCUth0
翌日・教室――


理樹「小毬さん。おはよ」

小毬「理樹君おはよー。今朝は早いんだねー」

理樹「あはは、たまにはね」

理樹(そりゃ出来るだけ長く見ていたいからね)

理樹(……って、これじゃまるで変態か)

鈴「……あたしには挨拶なしか」

理樹「え? あ、鈴。おはよう」

鈴「……ふんっ」

78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:15:29.16 ID:0jTrCUth0
真人「理樹、理樹いいいいっっ!!? どこだあああぁぁっ!!?」

理樹「うわ!? 真人、ドアを粉砕しつつリ・ジョンソンを決めないでよ! どうしたの?」

真人「どうしたのじゃねーよ! 理樹が何も言わずに出ていっちまったから捜し回ったんだよっ!!」

真人「会えて良かった……理樹いいいっ!!」

理樹(早起きは失敗だったかな……)

謙吾「理樹いいいいいッ!!? どこにいるんだああああぁぁっ!!?」

理樹「謙吾もっ!?」

鈴「お前ら朝っぱらからうっさいぞ」

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:21:12.61 ID:0jTrCUth0
昼休み――


理樹「小毬さん、屋上に行こう」

小毬「……え?」

理樹(っと……強引で不自然だったかな)

小毬「も、もちろんおっけーですよー」

理樹「そう? 良かった、断られるんじゃないかって思ったよ」

88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:28:02.03 ID:0jTrCUth0
小毬「そ、そんなことないよー。理樹君から誘ってくれるなんて珍しいと思ったから……」

理樹「あの場所、僕もすっかり好きになっちゃってさ」

小毬「ほんと? うれしーよー」

小毬「えへへ……ほんとうに、うれしいな……」

理樹「……っ!」

理樹(守りたい!!)

95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:33:39.61 ID:0jTrCUth0
屋上――


小毬「よーし、それじゃ理樹君……」

理樹「マドモアゼル、このハンケチをお使い下さい」

小毬「ふ、ふえ?」

理樹「あ、こちらの位置が日当たりも良好ですよ」

小毬「??」

理樹「さて、ランチタイムといきますか」

理樹(小毬さんの笑顔は……僕が守ってみせるっ)

99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:39:30.69 ID:0jTrCUth0
小毬「……」

理樹「もぐ……小毬さんの持ってくるお菓子は本当に美味しいなあ」

小毬「そ、そうかな? 喜んでもらえてうれしいよ」

理樹「僕も小毬さんが嬉しそうにしてるのを見られて嬉しい」

小毬「……」

理樹「もぐもぐ」

小毬(理樹君……昨日から、どうしたんだろ)

小毬(いつも以上に優しくなってる……?)

理樹(異状なし。任務続行……)

103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:46:56.44 ID:0jTrCUth0
理樹「ごちそうさま」

小毬「おそまつさまでしたー」

理樹「……!」

理樹「小毬さん、ちょっと動かないでいてね」

小毬「ふえ?」

理樹「口元に汚れが」

小毬「~~~っ!!?」

小毬(り、理樹君のお顔が、こんなに近くにっっ!?)

106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:52:33.94 ID:0jTrCUth0
理樹(繊細な小毬さんの口元だ。柔らかく、慎重に……)

小毬「あう、あうぅっ……」

理樹(……っ!?)

理樹(い……いけないっ、ぼけっとしてちゃダメだっ)

理樹「……よし。取れたよ」

理樹「……小毬さん?」

小毬「ふぉあ~~……」

理樹(……ふう。思わず見惚れてしまっ……)

理樹(…………)

114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 20:59:49.24 ID:0jTrCUth0
放課後・理樹と真人の部屋――


恭介「……未だ原因は特定出来ず、か」

理樹「うん……」

恭介「んー……」

恭介(二人きりでいるようだが……踏み止まってんのか)

恭介(……それとも俺が思ってるようなラヴ展開は元々ない……?)

恭介(或いは、既に気付いて……)

真人「筋肉一丁、お待たせしましたーっと」

真人「何だ、恭介来てたのかよ」

恭介「……とりあえずまだ様子見だな」

理樹「そうだね」

理樹(……)

121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:07:58.44 ID:0jTrCUth0
翌日・教室――


理樹(気付いたのは)

小毬「りんちゃん、ホットケーキ焼いてきたよー」

鈴「う……ひ、昼休みに食べたいな」

理樹(小毬さんの不調を調べていたけど)

葉留佳「小毬ちゃん、私にもちょーだい?」

小毬「うん、いいよー。はい、どーぞ」

葉留佳「やったっ、ありがと小毬ちゃん!」

理樹(……いつの間にか、僕も不調になっているような……)

理樹(守りたいという気持ちはある……けど)

理樹(小毬さんを見ると、別の感情が湧いて出てくる……?)

125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:15:32.58 ID:0jTrCUth0
来ヶ谷「何だ少年、黄昏ているな」

理樹「あ……来ヶ谷さん」

来ヶ谷「暗い表情をしていると、福運がするりと逃げてしまうぞ」

理樹「そんな顔してた?」

来ヶ谷「それはもう、この世のあらゆる悪行を力ずくで押し込んだような……」

理樹(どんな顔してたんだ僕……)

129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:22:52.33 ID:0jTrCUth0
来ヶ谷「まあ、そうだな」

来ヶ谷「君は少々、物事を真面目に思い詰める節がある」

来ヶ谷「一旦その問題を忘れ、気分転換を図るのも悪くない」

理樹「来ヶ谷さん……僕のこと、心配して……」

来ヶ谷「というわけで、もう一度私の制服を着てみるというのはどうだろう」

理樹「嫌だよっ!!」

132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:30:08.24 ID:0jTrCUth0
来ヶ谷「……まあ冗談はさておき」

美魚(冗談だったのですか……残念です)

理樹「……何だかやるせない視線を感じて凍えるんだけど」

来ヶ谷「私達はどんな時でも理樹君の味方なんだ」

来ヶ谷「困っているのであれば、遠慮なく私達に相談しろ」

理樹「うん、頼もしいよ。けど、本当に大丈夫だから」

来ヶ谷「ふむ、そうか……」

理樹(……確かめてみよう。僕の気持ちを……)

136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:38:18.43 ID:0jTrCUth0
屋上――


理樹「……小毬さん」

小毬「あ、理樹君。今日も来てくれたんだね」

理樹「会って話がしたかったから」

小毬「……!」

小毬「り、理樹君……わ、私もね……? 訊きたいことがあるんだ……」

小毬「理樹君、一昨日も昨日も、普段よりずっと……」

小毬「ううん、普段もそうだけどっ。それ以上にもっと優しくしてくれて……」

小毬「何かあったのかなって……そう思ってたんだ」

141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:45:55.83 ID:0jTrCUth0
理樹「……小毬さん」

理樹「僕はさ……最初は、小毬さんの方に何かあったんじゃないか」

理樹「そんな風に考えてたんだよ」

小毬「え……?」

理樹「落とし物を拾ったとき、ここでお菓子を食べたとき、口を拭いたとき……」

理樹「小毬さんはいつもと違う表情をしてたから」

小毬「……あっ……あれは、えーと……」

145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 21:52:02.43 ID:0jTrCUth0
理樹「小毬さんの、その顔を見ていく内に」

理樹「その優しい笑顔を守りたい。そんなどうしようもない思いが芽生えた」

小毬「ままっ……守りたいって……!」

理樹「自分で言ってて、なんてクサいことをほざいてるんだと思うよ」

理樹「けど、そう思ってしまったんだ」

小毬「……」

150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:04:07.78 ID:0jTrCUth0
理樹「今、考えると……やっぱりおかしいよね。手を握ったり口拭いたり」

理樹「けど、小毬さんの幸せスパイラル……あれで僕の心は温かさでいっぱいになった」

理樹「小毬さんに優しく接することで少しでも恩返しになれば」

理樹「そんなことを考えていたんだろうと思う」

理樹「ただ、感謝の気持ちは次第に別のものに変化して……」

理樹「……ここまで言葉を連ねて、ようやく……しっかり、自分の気持ちを理解出来たかな」

理樹「つまり、僕はさ……」

理樹「小毬さんのことが好き……になってしまったんだ」

小毬「……」

154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:12:05.95 ID:0jTrCUth0
理樹「けど……結局分からずじまいだったのが」

理樹「小毬さんの不調……困っていた理由だよ」

理樹「野球練習の時、ボールから目を離して怪我したりさ」

理樹「僕と話してて時々、変になったり」

理樹「多分、僕が原因じゃないかなとは思っていたんだけど……」

小毬「り……理樹君っ……」

理樹「え?」

小毬「ど、ど、どっ、どうしてそこが分からないのかなっ!?」

理樹「!?」

158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:18:45.86 ID:0jTrCUth0
小毬「だ、だって、理樹君と一緒にいると……触れられるとっ」

小毬「嬉しすぎて、もうなんだか分からなくなっちゃうんだよっ……!」

理樹「……!」

理樹(ま、まさかと思ってたけど……本当に、僕に好意があったのか……!)

小毬「ふええぇぇーーんっ、理樹君に好きって言われちゃったよおおぉぉーーっ!!」

小毬「嬉しくて、もう私、困りまくりだよぉっ……!」

理樹「こ……小毬さんっ……!」

理樹(やばい、可愛い、守りたいっ!!)

164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:29:38.48 ID:0jTrCUth0
放課後・中庭――


恭介「ん……よぉ、お前ら」

理樹「きょ、恭介」

小毬「恭介さん……こんにちはー」

恭介「……ほう。今日は一段と、仲がよろしいようで」

理樹「う……まあ、一応ね」

恭介(ミッションコンプリートか。やっぱりラヴだったようだな)

恭介(……鈴が荒れそうだが)

恭介「とりあえず、お疲れさん」

172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:38:29.16 ID:0jTrCUth0
理樹「恭介、実は僕たちさ……」

恭介「ああ、言う必要はない。分かってるよ」

小毬「ふええ……さすが恭介さん」

恭介「誰でも分かるさ。お似合いだぞ、お前ら」

恭介「理樹、しっかり守れよ」

理樹「もちろん。そのために僕は生まれてきたんだ」

小毬「り、理樹君っ……!?」

恭介(くっせえセリフだな、オイ……)

恭介「ま、まあこれからも日常は続いていく。改めてよろしくな」

理樹「うん。恭介、ありがとう」

恭介「……ああ」

177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/04/02(火) 22:44:23.88 ID:0jTrCUth0
翌日・教室――


理樹「さ、小毬さん。教室に着いたよ」

小毬「う、うん」

理樹「あ、待って。今、小毬さんの机とイスを確認するよ。汚れでも付着してたら大変だ」

小毬「……り、理樹君? そんなに心配しなくても……」

理樹「とんでもない! 大事な小毬さんを守るためなんだ、これくらいして当然だよ」

小毬「う、うーん……」

謙吾「何だ……? 神北が困っているぞ」

真人「ああ……小毬が困ってるな」

鈴「こまりちゃんがこまりはててる」

来ヶ谷「うむ。これぞ正に、コマリマックスだな」

小毬「うわああーーーんっ!!」



END