シンゲキロンパ CHAPTER 02 前編

491: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/29(土) 22:30:13.51 ID:BSoK4LoE0








CHAPTER 02

君は希望という名の絶望に微笑む

非日常編








引用元: シンゲキロンパ CHAPTER 02 



DVD付き 進撃の巨人(25)限定版 (講談社キャラクターズライツ)
諫山 創
講談社 (2018-04-09)
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492: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/11/29(土) 22:35:15.58 ID:BSoK4LoE0








「ピンポンパンポーン…!」




モノクマ『死体が発見されました!』

モノクマ『一定の自由時間の後、『兵団裁判』を開きまーす!』








497: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 19:50:14.85 ID:KVrbBaHF0
アルミン(10秒足らずの出来事だった)

アルミン(何が起こったのか理解できないまま、
     全員がその場から動けずにいた)




アルミン「………………」




アルミン(…死体?)

アルミン(今、死体って…)

498: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 19:55:25.60 ID:KVrbBaHF0
ライナー「全員パイ切れを捨てろ!!」




アルミン(ライナーの一言で、僕らは現実に引き戻された)

アルミン(止まっていた時間が再び動き出す)




ライナー「毒だ! パイの中に毒が入ってる!」

499: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:00:17.98 ID:KVrbBaHF0
アルミン(自らの奥に押し込めていた恐怖)

アルミン(見て見ぬフリをしていた猜疑心)

アルミン(それらが心の扉をぶち破り、
     激しいパニックとなって僕らの中を逆流する)




ベルトルト「うわああああああああああああああああ!!」




パリーン

500: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:05:14.88 ID:KVrbBaHF0
クリスタ「な…なんで… なんで…?」

ジャン「お、おいライナー!! 話が違うぞ!
    お前さっき毒は入ってねーって言ったじゃねーか!!」

ライナー「…っ!!」

サシャ「ど、どうしましょう… 私もう食べちゃいましたよ!!」

コニー「は… 吐き出せ! 全部吐き出すんだ!
    こうやって喉に手突っ込んで…うぶっ」

501: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:10:22.03 ID:KVrbBaHF0
モノクマ「いやっほうっ!!」

モノクマ「アドレナリンがぁーーー染み渡るーーーッ!!」




アルミン(いつの間にか姿を現したモノクマ)

アルミン(しかし、その登場に反応を示す人は誰もいなかった)

アルミン(それどころではなかった)




モノクマ「さてと、さっそうと登場したところで、
     まずは…」

モノクマ「ヌルいよ、ヌル過ぎだよ!
     ヌルヌルだよっ!」

モノクマ「…えっ!? ヌルヌルなの!?」

502: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:15:24.80 ID:KVrbBaHF0
サシャ「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

コニー「く、くそっ… なんでだ…
    うまく吐けねえ… うっぷ」

サシャ「しっかりしてくださいコニー! 死にたいんですか!!」

コニー「死にたくねえ… 死にたくねえよ…」

コニー「家族に会うまでは… 死にたくねえよっ!!」

503: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:20:26.94 ID:KVrbBaHF0








モノクマ「うっるさーいっ!」








504: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:25:21.84 ID:KVrbBaHF0
サシャ「…!!」

モノクマ「何がオエーだ… 吐きたいのはこっちだっつーの」

モノクマ「ボクは怒ってるんだよ…
     オマエラのヌルいムードに吐き気マックスなんだ」

モノクマ「おいっ! 何が『ハッピーバースデー』だよ!」

モノクマ「退屈だよ! 絶望的に退屈過ぎるんだって!」

モノクマ「お陰で、全然盛り上がってないじゃないか!
     茶番はいい加減にしろって!」

モノクマ「もっと、こう…世間のニーズに応えろよ」

モノクマ「平和で穏やかな訓練兵達の日常生活なんて、
     誰も望んじゃいないんだって」

モノクマ「みんなが見たいのは…」




モノクマ「ズバリ“これ”でしょ?」

505: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:30:15.64 ID:KVrbBaHF0
アルミン(モノクマはそう言ってユミルが倒れている方向を指す)

アルミン(するとそこには…)





ベルトルト「なっ…!?」

クリスタ「きゃああああああああああああ!!」

506: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/05(金) 20:35:18.81 ID:KVrbBaHF0
アルミン(僕らは目を疑った)

アルミン(そこに倒れていたのは、ユミルではなかった)

アルミン(そこに倒れていたのは…)




アルミン「…!!」




アルミン(皮膚がぶよぶよに膨れ、青黒く変色した…)

アルミン(モンスターのような死骸だった)

508: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/09(火) 09:35:27.45 ID:4mfvF3Ch0
コニー「ぎゃああああああああ!? な、なんだこりゃああああ!!」

モノクマ「うぷぷ…酷いもんだね」

モノクマ「元々ブサイクなやつだったけど、これはもはや人とは呼べないね」

モノクマ「仮にも女の子なのにこんな死に方…」

モノクマ「まさしく絶望的ィィィィ!!」

509: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/09(火) 09:40:17.32 ID:4mfvF3Ch0
ジャン「てめえ! ユミルに何しやがった!」

モノクマ「ボクは何もしてないけど?」

ジャン「じゃあなんでユミルがこんな事になってるんだよ!!」

モノクマ「さあね。それはボクじゃなくて本人に聞いたら?」

ジャン「ふ、ふざけてんのか! ユミルはもう死んでるんだぞ!」

モノクマ「いやいや、ユミルさんじゃなくてさ…」




モノクマ「ユミルさんを殺した犯人にだよ」

510: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/09(火) 09:45:17.37 ID:4mfvF3Ch0
ジャン「…は?」

ジャン「な…なんだよ… 犯人って…」

モノクマ「ハァ? 今さら何言ってるの?」




7 仲間の誰かを殺したクロは“卒業”となりますが、
  自分がクロだと他の訓練兵に知られてはいけません。




モノクマ「今まで散々言ってきたじゃん」

モノクマ「イェーガーくんの一件と同じだよ。要するに…」




モノクマ「オマエラの中の誰かがユミルさんを殺したんだよ!!」

513: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 20:40:35.43 ID:AbvDnE1P0
ドクン




アルミン(心臓が大きく脈打つ)




ドクン




アルミン(それは今の僕らにとって、絶対に考えたくなかった可能性…)

アルミン(絶対にあってはならない事だった)

514: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 20:45:29.41 ID:AbvDnE1P0
サシャ「…何を…言ってるんですか…」

サシャ「だって私たちは… 今の今までパーティーしてて」

サシャ「みんなで仲直りしたくて… それで一生懸命準備して」

サシャ「さっきまで… あんなに楽しく笑ってて」

サシャ「あんなに…楽しくて…」

515: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 20:50:26.00 ID:AbvDnE1P0
モノクマ「簡単な事だよ」

モノクマ「『そう思わなかった人間もいる』…ただそれだけの事でしょ?」

モノクマ「みんなで仲直り? あんなに楽しく?」

モノクマ「そんなもの知るかよ。考えただけで虫酸が走る」

モノクマ「…そう考えてた人間もいたって事でしょ?」

516: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 20:55:22.70 ID:AbvDnE1P0
コニー「何だよ…それ…」

コニー「つ、つーか… 一体何が起こってるんだよ…」

ジャン「…ッ」

コニー「そ、そうか! きっとこれはドッキリなんだな!」

コニー「これも出し物の一部なんだろ!? そうなんだろ!?」

コニー「きっとユミルは俺たちを驚かそうとしたんだな!
    だからあんな死んだフリを…」

517: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 21:00:27.53 ID:AbvDnE1P0
アニ「コニー」

コニー「…!」

アニ「あれが…」




アニ「あれが…死んだフリに見える?」

518: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 21:05:26.46 ID:AbvDnE1P0
アルミン(醜く肥大化したユミルの体…)

アルミン(血の気のないドス黒い肌…)

アルミン(誰の目にも明らかだった。
     さっきまで仲間だったユミルは……)

アルミン(死んだ。殺された。絶命した)

アルミン(こんなにも、あっさりと…)

アルミン(これが……人間の死……)

519: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 21:10:23.54 ID:AbvDnE1P0
モノクマ「驚く事ないんだよ」

モノクマ「死んだだけ…
     ただ、死んだだけだよ」

モノクマ「いつか人類が滅びるくらいに、
     メチャ当たり前の事で…」

モノクマ「いつか世界が終わるくらいに
     ムチャ自然な事なんだよ」

モノクマ「おとぎ話じゃないんだし、
     死んでも死なないなんて事はないんだ」

モノクマ「これが現実なんだよ!!」

520: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 21:15:27.71 ID:AbvDnE1P0
アルミン(僕らは言葉に詰まってしまった)

アルミン(誰もモノクマの言う事に反論しない)

アルミン(その様子が可笑しくてたまらないというように、
     モノクマが腹を抱えて笑っている)




アルミン「…っ」




アルミン(僕は改めてユミルの亡骸を見る)

アルミン(その体は本来の倍以上に膨れ上がっており、
     訓練兵団の制服がはち切れんばかりになっている)

アルミン(肉に埋もれた眼球は半分以上も飛び出し、
     この世のものとは思えない形相を作り出していた)

521: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 21:20:19.35 ID:AbvDnE1P0
アルミン(…これが当たり前?)

アルミン(これが… 自然な事だって?)




モノクマ「さてと、そういう訳ですので…」

モノクマ「クロ捜しの捜査にあたって、
     オマエラにこれを配っておかないとね!」

モノクマ「毎度おなじみ、ボクがまとめた死体に関するファイル。
     その名も…」

モノクマ「…ザ・モノクマファイル2!!」

522: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 22:00:25.97 ID:AbvDnE1P0
サシャ「そんな…」

サシャ「また…“あれ”が始まるんですか…?」




8 訓練兵内で殺人が起きた場合は、その一定時間後に、
  訓練兵全員参加が義務付けられる兵団裁判が行われます。

9 兵団裁判で正しいクロを指摘した場合は、
  クロだけが処刑されます。

10 兵団裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は、
  クロだけが卒業となり、残りの訓練兵は全員処刑です。




モノクマ「もちろんですとも!」

モノクマ「ワックワクでドッキドキの…」

モノクマ「命がけの兵団裁判ーー!!」

523: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 22:20:15.37 ID:AbvDnE1P0
アルミン(見覚えのある冊子)

アルミン(聞き覚えのあるフレーズ)

アルミン(僕らは既に感じていた)

アルミン(自分たちは今… 取り返しのつかない場所まで来ている)




モノクマ「じゃあ、ボクはこれで退散するね」

モノクマ「最悪の手段で最良の結果を導けるよう、せいぜい努力してください」

モノクマ「後ほど裁判場でお会いしましょう… うぷぷぷぷ」








モノクマ「アーッハッハッハッハッハ!!」








524: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/10(水) 22:30:15.37 ID:AbvDnE1P0
ポヨヨーン




アルミン(こうしてモノクマは去っていった)

アルミン(混乱した状況と…)

アルミン(困惑した僕らと…)

アルミン(変わり果てたユミルを残して……)

527: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/12(金) 10:25:15.39 ID:arW0qzED0
アルミン(しばらくの間…)

アルミン(僕らは、口を利こうともしなかった)

アルミン(ユミルの死が、とてつもなくショックなのは当然だけど…)

アルミン(でも、それだけじゃなかった…)

528: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/12(金) 10:30:22.83 ID:arW0qzED0
アルミン(この中にいる誰かが…
     “仲間を殺した”という事実…)

アルミン(それは決して…今回が初めてではなかった)




ミーナ『クズだよあんたらは!!』




ミーナ『認める訳ねーだろ!真っ白なんだよ私は!』




ミーナ『いい加減にしろよこのもやしが!!』








529: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/12(金) 10:35:18.64 ID:arW0qzED0
アルミン(だけど、初めてではなかったからこそ…)

アルミン(僕らは余計にショックだった)








ミーナ『イヤだぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁあああ!!』








530: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/12(金) 10:40:18.80 ID:arW0qzED0
アルミン(“あれ”を経験してもなお…
     僕らを出し抜こうとする人間がいる)

アルミン(僕らを裏切って…
     自分だけ助かろうとしている人間がいる)

アルミン(怒り、悲しみ、恐怖、呆れ…
     それらの感情がぐちゃぐちゃに混ざり合って…)

アルミン(心の中で… 大きなとぐろを巻いていた)

536: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:20:18.95 ID:14jGJsoE0
アニ「…私のせいだ」

アルミン「…えっ?」

アニ「そのまま終わる訳なかったんだ…」

アニ「あの状態を“あいつ”が放っておくとは思えない…」

アニ「そんな事…私が一番わかっていたはずなのに」

アニ「私がもっとしっかりすべきだった…」

アニ「私が…」

537: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:25:15.69 ID:14jGJsoE0
ライナー「…落ち込んでる場合じゃないぞ」

アニ「………………」

ライナー「今は、誰が犯人なのかを
     突き止めるのが先だ」

ライナー「そうでなければ、全員まとめて処刑されるだけ…」

ライナー「…それが現実だ」

538: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:30:18.76 ID:14jGJsoE0
ベルトルト「…そうだね。早く犯人捜しを始めよう」

コニー「ちょ、ちょっと待てよ!」

コニー「お前らドライ過ぎるだろ!
    もっとユミルの死を悲しむとか無いのかよ!」

ライナー「悲しめばユミルが戻ってくるのか?」

コニー「…っ!」

ライナー「いいかコニー。どのみち、俺たちは逃げられない…
     やるしかないんだ」

ライナー「やりたくなくても、
     やるしかないんだ」

ライナー「それが、生き残る唯一の術なら、
     やるしかないんだ…!」

539: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:35:17.47 ID:14jGJsoE0








ミカサ「その通り」








アルミン「…!!」

ミカサ「勝てなきゃ死ぬ」

ミカサ「勝てば生きる」




ミカサ「戦わなければ…勝てない」

540: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:40:16.63 ID:14jGJsoE0
アルミン「ミ…ミカサ…!?」

ミカサ「事情は大体聞いた。私も犯人捜しの捜査に加わる」

アルミン「ミカサ… 一体…」

ミカサ「私はもう大丈夫」

アルミン「でも…」

ミカサ「アルミン」

アルミン「え…?」




ミカサ「今は感傷的になってる場合じゃない」




541: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/14(日) 20:45:19.17 ID:14jGJsoE0








―  捜 査 開 始  ―








545: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:00:16.01 ID:ctHuFDw30
アルミン(突然姿を現したミカサ)

アルミン(他のみんなも彼女の登場に気付き、一斉に駆け寄っていった)




コニー「ミ、ミカサ!?」

ベルトルト「ミカサ!」

ジャン「ミカサじゃねえか!」

サシャ「心配したんですよ!もう大丈夫なんですか!?」

ミカサ「だから大丈夫だと言っている。それよりも…」

546: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:05:16.87 ID:ctHuFDw30
アルミン(ミカサは表情を変えずに何かを取り出す)

アルミン(それは先ほど配られた黒い冊子…)

アルミン(モノクマファイルだった)




ミカサ「まずはこれを見よう」

サシャ「えっ…」

ミカサ「前回の裁判でもこれが起点になった」

ミカサ「だから捜査を始める前に、
    ここに書かれている情報に目を通すことは重要」

ミカサ「違わない?」

サシャ「…ま、まあ、そうですけど…」

547: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:10:14.39 ID:ctHuFDw30
アルミン(確かにミカサの言う通りだけど…)




アルミン「………………」




アルミン(…いや、今はやめておこう)

アルミン(ライナーが言っていた通り…
     まずはこの事件の捜査に集中するんだ)

アルミン(誰がユミルを殺したのか)

アルミン(どうしてユミルが死ななければならなかったのか)

アルミン(それらを明らかにする為にも…)

548: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:15:14.80 ID:ctHuFDw30
■ モノクマファイル 2 ■


被害者はユミル。
死亡時刻は午前12時頃。

死体発見現場はライブハウス。
そこで行われたパーティーの最中に死亡した。

死因は服毒による多臓器不全。
毒の副作用による肉体の膨張や変色が見られる。

その他、身体にはいかなる外傷も見られない。

549: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:20:19.71 ID:ctHuFDw30
アニ「…死亡時刻については疑いようがないね」




アルミン(僕は壁に掛けられた時計を見た)

アルミン(時刻は午後12時20分…
     逆算すれば、ユミルに異変が起こった時間と一致する)




アルミン「………………」




アルミン(…確かに疑いようがない)

アルミン(だってユミルは…)

550: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:25:14.67 ID:ctHuFDw30




ユミル『うぐっ…!?』




ドサッ




アルミン(だってユミルは…
     僕らの目の前で死んだんだ)

アルミン(僕らが見ている中で… 殺されたんだ)

アルミン(ミーナと同じように…)

551: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/17(水) 10:30:18.58 ID:ctHuFDw30








ガキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキキ !!!!




ギャアァァァァァァアアアアァァァァアアア!!








アルミン(だけど、今回はミーナの一件とは違う)

アルミン(僕らの中に犯人がいる)

アルミン(僕らの中に、仲間を殺した人間が…)




【モノクマファイル 2】




556: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/19(金) 06:20:15.61 ID:DfCvRSdv0
アルミン(僕はそのままモノクマファイルを読み進めていく)

アルミン(死亡時刻と死体発見現場…
     これらに関しては、議論の余地もないだろう)

アルミン(問題は次だ…)




死因は服毒による多臓器不全。





アルミン(モノクマファイルによると、ユミルの死因は毒によるもの…)

アルミン(つまり、ユミルは毒を盛られて殺されたという事になる)

557: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/19(金) 06:25:17.78 ID:DfCvRSdv0
アルミン(そしてあの死体…)




毒の副作用による肉体の膨張や変色が見られる。




アルミン(あまりにも異常だった)

アルミン(もはや彼女の面影はほとんど無い)

アルミン(何も知らない人が見れば、
     異形の化け物が横たわっているようにしか思えないだろう)

558: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/19(金) 06:55:16.23 ID:DfCvRSdv0
アルミン(まるで子供服のような訓練兵団の制服)

アルミン(しかし、それは制服が縮んだのではない)

アルミン(ユミルの体が大きくなったから、そう見えるのだ)




アルミン「………………」




アルミン(…こんな事が起こり得るのか?)

アルミン(モノクマファイルには、毒の副作用だって書いてあるけど…)

アルミン(毒を飲んだだけで…こんな風になるものなのか?)




【肥大化した死体】




560: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:15:31.54 ID:ZG+sZFT10
コニー「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

サシャ「やった!ちゃんと吐けましたねコニー!」

コニー「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

サシャ「あっ…なんだか私も気持ち悪…」

コニー「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

サシャ「オエエエエエエエエエエエエエッ!!」ビチャビチャ

561: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:20:18.81 ID:ZG+sZFT10
ライナー「…何やってるんだお前ら」

サシャ「決まってるじゃないですか!毒を吐き出してるんですよ!」

コニー「ゲホッ、ゲホッ…!」




ライナー『毒だ! パイの中に毒が入ってる!』




サシャ「ライナーだって言ってたじゃないですか!」

サシャ「あのパイは私たちだって食べたんですよ!?
    だったら早く吐き出さないとマズイですって!」

562: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:25:24.46 ID:ZG+sZFT10
アニ「…無駄だよ」

サシャ「えっ!?」

アニ「ユミルはあのパイを食べた直後に倒れたんだ。
   今ごろ毒を吐き出そうとしても手遅れさ」

サシャ「そ、そんな…」

サシャ「じゃあ、私たちも死んじゃうんですか…!?」

アニ「死なないよ」

サシャ「は…!?」

アニ「だってそうでしょ。もし私たちのパイにも毒が入っていたら、
   ユミルと一緒に苦しんでたはずだよ」

563: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:30:15.35 ID:ZG+sZFT10
アルミン(…確かにアニの言う通りだ)








ライナー『じゃあいくぞ… せーのっ』




パリッ








アルミン(あのパイは全員が同時に口にしていた)

アルミン(もし、全てのパイ切れに毒が入っていたとしたら、
     僕たちもユミルのように死んでいたはずだ)

564: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:35:25.41 ID:ZG+sZFT10
アルミン(だけど僕たちは生きている)

アルミン(つまり、毒が仕込まれていたのはユミルのパイだけ…)

アルミン(毒にあたったのはユミルだけということになる)

アルミン(だけど…)




サシャ「そ、そんなのおかしいですよ!」

ライナー「?」

サシャ「だってあのパイは適当に選んだものなんですよ!?」

サシャ「もしユミルが殺されたっていうなら…
    どうやって犯人は、毒入りのパイをユミルに取らせたんですか!?」

565: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL) 2014/12/20(土) 10:45:32.50 ID:ZG+sZFT10
アルミン(問題はそこだ…)




ライナー『じゃあみんな、自分以外のパイ切れを1つ取ってくれ。
     自分がデコレーションしたもの以外だぞ』




アルミン(あの時、僕たちは
     適当に選んだパイ切れを手にしていた)

アルミン(『自分がデコレーションしたもの以外』…
     それ以外には何の指定も無かった)

アルミン(サシャの言う通り、
     誰かがユミルを毒殺しようとしていたのなら…)

アルミン(犯人はどうやって…
     毒が仕込まれたパイをユミルに選ばせたんだ?)




【肉のパイ包み】




568: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/24(水) 22:50:17.12 ID:KPeky0XY0
コニー「なっ… 何だそりゃ…」

コニー「それじゃあ… 毒殺じゃねーって事かよ…」

ベルトルト「………………」

アルミン「…? どうしたの、ベルトルト?
     そんなに難しい顔して」

ベルトルト「いや、ずっと気になってたんだけど…」

ベルトルト「あれは何だったのかなって思ってさ」

569: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/24(水) 22:55:22.89 ID:KPeky0XY0








ユミル『ヒ……スト……リ……』








ユミル『ァ……』








アルミン「…もしかして、ユミルが死に際に遺した言葉のこと?」

ベルトルト「うん…」

ベルトルト「『ヒ…スト…リ…ア』って、確かに言ってたよね」

アルミン「やっぱりベルトルトにも心当たりが無いんだ?」

ベルトルト「全然…」

570: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/24(水) 23:00:17.72 ID:KPeky0XY0
ガタッ




クリスタ「…!!」

アルミン「…クリスタ?」

クリスタ「ごめん…私…」

クリスタ「ちょっと気分が…」




ダッダッダッダッ

571: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/24(水) 23:05:16.91 ID:KPeky0XY0
アルミン「ちょ、ちょっとクリスタ!?」

ライナー「…そっとしておいてやれ」

アルミン「えっ…」

ライナー「無理もないだろ。一番仲の良かったユミルが
     こんな最期を遂げたんだ」

ライナー「俺たちもショックだったが…
     あいつの心情は計り知れない」

572: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/24(水) 23:10:17.26 ID:KPeky0XY0
アニ「…あんたってクリスタには随分と甘いんだね」




ライナー『ジャンには悪いが、俺はユミルの考えに賛成だ』

ジャン『…! おいライナー!』

ライナー『確かにあの2人はエレンの幼馴染だ。
     昨日の兵団裁判後の状態から察するに、きっと誰よりも苦しんでるだろう』

ライナー『だが、苦しい状況に置かれているのはあいつらだけじゃない。
     さっきアニも言ったが…ここにいる全員が同じ目に遭っているんだ』




アニ「アルミンとミカサにはああ言ってたクセに…」

アニ「『引っ張ってでも連れてくるべき』…
   そんな事も言ってなかった?」

ライナー「…ああ、言ったさ」

ライナー「だがな、エレンを亡くしたお前達だからこそ…
     あいつの気持ちはよくわかるんじゃないのか?」

アルミン「………………」




【ヒストリア】




575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/26(金) 09:45:19.78 ID:iON5UEAH0
アルミン(モノクマファイル、肥大化した死体…)

アルミン(肉のパイ包み、ユミルが遺した言葉…)




アルミン「………………」




アルミン(…駄目だ。全然見えてこない)

アルミン(決定的に手がかりが足りない)

アルミン(やっぱり、ここだけの捜査では限界がある…)

576: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/26(金) 09:50:18.23 ID:iON5UEAH0
アニ「…とにかく、次に行く場所は決まったみたいだね」

サシャ「えっ?」

ジャン「次の場所だと…? 現場はここだろ?」

アニ「ここだけ調べていても埒が明かないよ。
   見るべき場所は他にもある」

サシャ「…と、言いますと?」

アニ「今回の事件でユミルは毒殺された…」

アニ「そして毒と言ったら…あそこしかないでしょ?」

577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/26(金) 09:55:42.30 ID:iON5UEAH0
アルミン「…決まりだね。早速行こう」

ライナー「現場の見張り役は任せておけ。
     俺とベルトルトがここに残る」

アニ「…わかった。頼んだよ」

アルミン「ミカサはどうする? 一緒に来る?」

ミカサ「…私もここに残る。
    パーティーでの出来事についてもう少し知りたい」

アルミン「…そっか。じゃあまた後でね」

579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/30(火) 20:45:12.27 ID:MzAHaOwK0
― 倉庫 前 ―




アルミン(ここだ…)




エレン『ああ、本当に何でも揃ってたぜ。訓練道具はもちろん、
    生活用品、衣類、工具、お菓子、それに…』

アルミン『薬品類…医療用のものから毒薬まで』

クリスタ『ど、毒薬…!?』




アルミン(初日にこの倉庫を調べた時…
     確かにそこには毒薬があった)

アルミン(もしユミルが毒殺されたのなら、
     ここの薬品が使われた可能性が高い)




アニ「中に入ろう、アルミン」




アルミン(僕が倉庫の扉に手をかけようとした…その時)

580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/30(火) 20:50:03.50 ID:MzAHaOwK0
ガチャッ




アルミン(扉が… ひとりでに開いた)




アルミン「えっ…」

クリスタ「!」ビクッ

アルミン「…クリスタ?」

581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2014/12/30(火) 20:55:07.95 ID:MzAHaOwK0
クリスタ「………………」

アルミン「驚いたよ。急に出てくるから…」

クリスタ「………………」

アルミン「こんな所で何を…」

クリスタ「…ごめん」

アルミン「えっ?」

クリスタ「ごめんなさい…」




ダッダッダッダッ

585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:05:09.04 ID:cVu8AVe10
アルミン「…?」

アルミン「どうしたんだろう、クリスタ…」

アニ「…さあね」

アルミン「………………」

アニ「とりあえず、中に入ろうか」

586: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:10:06.87 ID:cVu8AVe10
― 倉庫 ―




アルミン(倉庫の中は、相変わらず物で溢れかえっていた)

アルミン(薄い暗がりの中に並ぶ無数の物品…)




アニ「…改めて見ると気味が悪いね」

アルミン「うん…」




アルミン(ここに足を踏み入れたのは前回の捜査以来だ)

アルミン(まさか、また別の捜査で訪れることになるなんて…)

587: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:15:05.63 ID:cVu8AVe10
アニ「…早速調べよう」




アルミン(アニはそう言って、物品棚に目を走らせていく)

アルミン(ほどなくして薬品の棚に到達すると、
     陳列されたビンを1つずつ手に取っていった)




アニ「…へえ、随分と細かく書いてあるんだね」

アニ「ラベル1枚に、用法やら用量やら効能まで…」

588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:25:17.20 ID:cVu8AVe10
アニ「あんたは見ないの?」

アルミン「後で見るよ。初日の調査で大体チェックしてるから」

アニ「そう」




アルミン(素っ気なく応えるアニ)

アルミン(その後はこちらに目もくれず、
     薬品ラベルの精読に集中していった)

589: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:30:08.93 ID:cVu8AVe10
アルミン(…僕には他に気になることがある)




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




アルミン(兵団規則の13条目の項目…)

アルミン(物品を倉庫の外に持ち出す場合は、
     氏名、物品名、時間を記入しなければならない…)

590: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:35:09.37 ID:cVu8AVe10
アルミン(もし、僕の予想した通り、
     今回の殺人でここの毒薬が使われたとしたら…)

アルミン(あの物品管理表には、重要な手掛かりが記されているはずだ)




アルミン「………………」




アルミン(そう考えた僕は、入り口の周辺に目を移す)

アルミン(扉の脇に掛けられた、ヒモで綴じられた紙の束…)

アルミン(僕はそれを手に取ると、
     ゆっくりと表紙をめくっていった)

591: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:40:08.23 ID:cVu8AVe10
物品 救命セット

名前 ライナー・ブラウン

持出 DAY 06 11:44
返却 DAY 08 15:21   


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 07 00:16
返却 DAY 07 02:30


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 08 00:12
返却 DAY 08 02:55


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 09 00:21
返却 DAY 09 02:57

592: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:45:10.30 ID:cVu8AVe10
アルミン(そこには4つの項目が記されていた)

アルミン(ライナーが借りた【救命セット】に、
     3回にわたるサシャの【詰め合わせスペシャル】…)




アルミン「…あれ?」




アルミン(僕は何度も書かれている項目を見直す)

アルミン(さらには全てのページをめくり、
     他に何らかの記述がないか確かめたのだが…)




アルミン「…無い」




アルミン(管理表に記載されていたのは、本当にその4つだけで…)

アルミン(肝心の毒薬は、どこにも記されていなかった)

593: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:50:09.37 ID:cVu8AVe10
アルミン(おかしい…)




ユミル『ちなみに聞いておくが…
    この表に虚偽の記載をした場合はどうなるんだ?』

モノクマ『そんなの決まってんじゃん!
     規則違反でおしおきだよ!』

モノクマ『ウソを書いた場合も、何も書かなかった場合も…』

モノクマ『初日のお芋さんと同じ運命を辿る事になりまーす!』




アルミン(管理表のウソはルール違反…)

アルミン(前回の兵団裁判でモノクマはそう言っていた)

アルミン(もし、毒薬が持ち出されていたのなら、
     犯人は管理表に記入をしなければならなかったはずだ)

594: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 17:55:16.17 ID:cVu8AVe10
アルミン(だけど、それが無い…)

アルミン(つまり、倉庫の薬品は使用されていない…?)




アルミン「………………」




アルミン(ここの毒薬じゃないって事か?)

アルミン(…いや、他に毒薬がある場所なんて無かったはず)

アルミン(そもそも殺人に毒は使われなかった?)

アルミン(…いや、モノクマファイルには
     『服毒による多臓器不全』と明記されている)

595: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/11(日) 18:00:07.34 ID:cVu8AVe10
アルミン(だとしたら、どうやって…)




アルミン「………………」




アルミン(いや、それよりも…)

アルミン(この管理表…)




【倉庫の物品管理表】




598: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:15:13.93 ID:IUbZYHAA0
アニ「アルミン、ちょっと来て」

アルミン「?」




アルミン(言われた通りに行くと、アニが何かを差し出してきた)




アルミン「これって…薬品のビン?」

アニ「そうだよ。他の薬品と一緒に並んでいたんだ」




アルミン(僕はそのままビンを観察する)

アルミン(するとすぐに…ある異変に気付いた)

599: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:20:07.69 ID:IUbZYHAA0
アルミン「ラベルが無い…?」

アニ「そうなんだよ」

アニ「他のビンにはラベルが貼られているのに、
   そのビンには何も無いんだ」

アルミン「ラベルが無かったのはこれだけ?」

アニ「いや…あと2つほどあったよ」

600: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:25:08.54 ID:IUbZYHAA0
アルミン(残り2つのビンをアニから受け取る)

アルミン(アニの言う通り、確かにその2つのビンにも
     ラベルが貼られていなかった)

アルミン(それだけじゃない…)




アルミン「この3つのビン…何も入ってないんじゃない?」

アニ「え?」




アルミン(アニはビンを手にかざすと、その中に目を凝らした)

アルミン(フタを開け、片目をつむって中を覗き込むアニ…)

アルミン(最後にはビンを床に向けて振ってみせたが、
     中からは何も出てこなかった)

601: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:30:05.80 ID:IUbZYHAA0
アニ「…本当だ。空っぽだね」

アルミン「だけど、妙だね…」

アルミン「僕は初日に全ての薬品をチェックしたけど、
     ラベルの貼られていないビンなんて無かったよ」

アニ「中身もあったの?」

アルミン「うん、全てのビンに液体や粉末が入ってた」

602: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:35:07.56 ID:IUbZYHAA0
アニ「だとすると…」

アニ「これらのビンは他から持ち込まれたか、
   元々あったビンのラベルが剥がされたか…」

アルミン「うーん、後者は無いんじゃないかな」

アニ「どうして?」

アルミン「【倉庫の物品管理表】だよ。さっき調べたんだけど、
     薬品が持ち出された記録が見当たらないんだ」

603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/12(月) 12:40:09.91 ID:IUbZYHAA0
アルミン(僕はアニに管理表を見せた)




アニ「…なるほどね」

アニ「これらのビンには中身が無い。もし元からある薬品なら、
   それが誰かに持ち出された事になる」

アニ「だけど、管理表に記述が見られない以上、
   その可能性は考えられない…」

アニ「…あんたが言いたいのはそういう事?」

アルミン「うん…」




【空のビン】




605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:20:09.11 ID:Lp1KQa2C0
アルミン「でもさ、もしかしたら…」

アニ「………………」

アルミン「…アニ?」




アルミン(アニは何かを考え込んでいるようだった)

アルミン(顎に指を当て、虚空を睨むアニ…)

606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:25:14.00 ID:Lp1KQa2C0
アニ「………………」




アルミン(やがてアニは静かに目を上げ…)

アルミン(どこへともなく呼びかけた)




アニ「…ねえ、モノクマ」

607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:30:21.19 ID:Lp1KQa2C0
モノクマ「はいは~い、何でしょう?」

アニ「ちょっと聞きたい事があるんだけど」

モノクマ「えっ、ボクの好物?」

モノクマ「うーん、鮭も捨てがたいけど、
     やっぱり人肉かなあ」

モノクマ「人間って何気に高カロリーだからさ、
     一度味を知ってしまうともう戻れないよね」

モノクマ「あっ、それとも好みのタイプ?」

モノクマ「特に思い付かないけど、バストは最低Cカップ欲しいね。
     男の胸とか興味無いんで」

モノクマ「それとも好きな音楽? 好きな小説?
     よく妄想する○○○なシチュエーション?」

モノクマ「言ってみなさい!おじさん今日は機嫌がいいから、
     何でも答えちゃうぞ!」

608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:35:17.80 ID:Lp1KQa2C0
アニ「兵団規則の13条目の項目なんだけど…」




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




アニ「倉庫の物品を持ち出す場合は、
   持ち出した人の名前、物品名、時間を書かなければならない」

アニ「…これで間違いないよね?」

モノクマ「はい、そうですね」

モノクマ「倉庫の物品を持ち出す場合は、どんな物であっても
     その旨を記入しなければなりません」

609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:40:18.87 ID:Lp1KQa2C0
アニ「じゃあ、本人に持ち出す意思が無かったら?」

モノクマ「え?」

アニ「本人にそのつもりは無かったのに、
   誤って物品を持ち出した場合はどうなるの?」

アニ「例えば、お菓子の袋にペンが紛れ込んでいるのに気付かず、
   物品管理表に『菓子袋』としか書かなかった場合…」

アニ「『ペン』と記入しなかったからといって…
   その人は罰せられるの?」

610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:45:15.39 ID:Lp1KQa2C0




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




モノクマ「倉庫の物品を持ち出す場合は、【どんな物であっても】
     その旨を記入しなければなりません」

モノクマ「ボクから言えるのはそれだけだよ」

アニ「答えになってないんだけど…」

モノクマ「あのねえ、レオンハートさん。
     ここでの共同生活は兵団規則が全てなの」

モノクマ「兵団規則さえちゃんと読めば、
     何一つ不自由しないの」

モノクマ「つまり、そういう質問が出てくるのは、
     キミが兵団規則を読み込めていない証拠なの、OK?」

611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/15(木) 19:50:20.31 ID:Lp1KQa2C0
モノクマ「ていうかさぁ…
     少しは答えるボクの身にもなってよね」

モノクマ「その質問、今回で3回目なんだからさ…」

アルミン「…え?」

モノクマ「という訳で、そんな基本的な質問を
     何回も繰り返さないように…」

モノクマ「オマエラは、これを機会に
     規則の各条文をよく読み直すこと! 以上!」




ポヨヨーン

615: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:00:11.76 ID:dxkzDDve0
アニ「………………」

アルミン「…アニ、どうしてあんな質問を?」

アニ「…いや」

アニ「穴があると思ったんだよね」

アルミン「…?」

616: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:05:07.03 ID:dxkzDDve0




アルミン『【倉庫の物品管理表】だよ。さっき調べたんだけど、
     薬品が持ち出された記録が見当たらないんだ』




アニ「確かに、あの物品管理表には毒薬の記載が無かった」

アニ「管理表の無記入は規則違反だから、
   犯人は倉庫から毒薬を持ち出していない…」

アニ「…あんたが考えていたのはそういう事だよね?」

アルミン「う、うん…」

617: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:10:09.73 ID:dxkzDDve0
アニ「じゃあ、もし管理表に記入をせずに
   持ち出せる方法があるとしたら?」

アルミン「…え?」




アニ『本人にそのつもりは無かったのに、
   誤って物品を持ち出した場合はどうなるの?』

アニ『例えば、お菓子の袋にペンが紛れ込んでいるのに気付かず、
   物品管理表に『菓子袋』としか書かなかった場合…』

アニ『『ペン』と記入しなかったからといって…
   その人は罰せられるの?』




アニ「もし、さっき私の言ったケースが許されるのであれば…」

アニ「毒薬を別の物品に紛れ込ませて、
   それを誰かに持ち出させる事も可能なんじゃない?」

618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:15:13.84 ID:dxkzDDve0
アルミン「…!」

アニ「あの3つの空きビン… もし、あれらが
   元々倉庫にあった毒薬のビンだったのだとしたら…」

アニ「例えば、他の液体状の物品に移し変えて、
   それを気付かれないように誰かに持ち出させれば…」

アニ「管理表に記入をすることなく、
   倉庫から毒薬を手にすることができるんじゃない?」

619: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:20:05.99 ID:dxkzDDve0
アルミン(…アニの言いたい事は理解できた)

アルミン(確かに、その方法が可能であるなら、
     管理表に記入をする必要はないのかもしれない…)

アルミン(それが、アニの言う兵団規則の穴…)




モノクマ『倉庫の物品を持ち出す場合は、【どんな物であっても】
     その旨を記入しなければなりません』




アルミン(だけど、あの言い草…)

アルミン(何か引っかかる…)

620: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/17(土) 08:25:11.38 ID:dxkzDDve0
アルミン(それに…)




モノクマ『ていうかさぁ…
     少しは答えるボクの身にもなってよね』

モノクマ『その質問、今回で3回目なんだからさ…』




アルミン(あれって、アニの前にも
     同じ質問をした人が2人いたって事か…?)

アルミン(誰が…?)

アルミン(いつ…?)

アルミン(何の為に…?)




【モノクマの証言】




622: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/20(火) 15:00:06.28 ID:+1+Pwhew0
アニ「それと、アルミン…」

アルミン「?」

アニ「こんな物を見つけたんだけど」




アルミン(次にアニが差し出してきた物…)

アルミン(それは…)




アルミン「…羽根?」

アニ「うん。薬品棚付近の床に落ちてたんだ」

623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/20(火) 15:05:07.41 ID:+1+Pwhew0
アルミン(受け取ってみると、確かにそれは
     鳥の羽根のようだった)

アルミン(1本の筋から、白い羽毛が無数に伸びている)




アニ「見なよ、ほら」




アルミン(アニが薬品棚の下を指し示す)

アルミン(するとそこには、他にも
     数枚の羽根が落ちているようだった)

624: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/20(火) 15:50:04.26 ID:+1+Pwhew0
アニ「あんたが前に見たときはあった?」

アルミン「いや、無かったと思うけど…」

アニ「そう…」

アニ「だとしたら、これは…
   重要な手がかりかもしれないね」




【鳥の羽根】




625: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/20(火) 16:20:09.42 ID:+1+Pwhew0
アルミン(鳥の羽根…)

アルミン(この倉庫の備品の一部ってことも考えられるけど…)




アルミン「………………」




アルミン(もし、そうじゃないとしたら…)

アルミン(それって…)

626: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/20(火) 16:30:15.97 ID:+1+Pwhew0
バンッ




サシャ「アルミン!アニ!」

サシャ「ここにいたんですか!!」

アルミン「…! サ、サシャ…?」

サシャ「大変なんです!大変なんです!」

アニ「…どこかで見た展開だけど。一体どうしたの」

サシャ「ヶ……コ……コケッ…」

アルミン「…コケ?」








サシャ「コニーが殺されました!!」








630: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/23(金) 10:20:11.04 ID:+9c1E2qN0
― 施設内 某所 ―




ダッダッダッダッ

ハァ ハァ




アルミン(迂闊だった…!)




14 コロシアイ兵団生活で同一のクロが殺せるのは2人までとします。




アルミン(同一のクロが殺せるのは2人まで…)

アルミン(逆に言えば、もう1人殺される可能性があるって事だ…!)

631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/23(金) 10:25:07.31 ID:+9c1E2qN0
サシャ「●△※◎◆○▽~!!」




アルミン(サシャは相変わらず、何を言っているのかわからない)

アルミン(だけど、その表情は…
     事態が深刻である事を物語っていた)




アルミン「…ッ!」




アルミン(急げ…!)

632: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/23(金) 10:30:07.94 ID:+9c1E2qN0








コニー「どうしたんだ、お前ら?」








アルミン「…!?」

コニー「なんだ? この世の終わりみたいな顔して…」

アルミン「コ、コニー! どうして!?
     無事だったの!?」

コニー「は? それってどういう…」

633: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/23(金) 10:35:10.47 ID:+9c1E2qN0
ガシッ




サシャ「コニー!!」

コニー「…!」ビクッ

サシャ「大変なんです!大変なんです!」

コニー「な、何だよお前まで…」




サシャ「今すぐ飼育小屋に来てください!!」

637: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/26(月) 10:00:03.41 ID:kiUC8lhC0
― 飼育小屋 ―




サシャ「コニーーーーーー!!!コニーーーーーー!!!」

サシャ「うわあああああああああああああああああ!!!」




アルミン(飼育小屋に着くなり、サシャは
     『コニー』と呼ばれる“何か”に駆け寄っていった)

アルミン(彼女は“それ”を抱きしめ、
     人目もはばからずに泣き叫ぶ)

638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/26(月) 10:05:06.83 ID:kiUC8lhC0
アルミン(その光景はあまりにも異様だった)




コニー「なっ…」

コニー「なんだ…こりゃあ…!?」




アルミン(サシャが力いっぱい抱きしめている“それ”は死んでいた)

アルミン(ユミルのように死んでいた)

アルミン(ユミルのように…青黒い肉塊になっていた)

641: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/28(水) 10:00:04.53 ID:vHd3csJh0
アニ「どういう事…?」




アルミン(アニが怪訝そうな顔をする)

アルミン(サシャが泣きながら肉塊を抱いている光景も
     気味が悪かったけど…)

アルミン(それよりも…)




アニ「どうして…“あの死体”がこんなにあるの?」

642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/01/28(水) 10:05:11.01 ID:vHd3csJh0
アルミン(死んでいるのは『コニー』だけではなかった)




サシャ『それだけじゃありませんよ!
    豚や羊やニワトリ、さらには乗馬用の馬なんかも…』

サシャ『とにかくいろんな家畜が所狭しと飼われていたんですよ!!』




アルミン(飼育小屋には、区画ごとに
     色々な動物が飼われていたのだが…)

アルミン(よく見ると、そのあちこちに
     “不自然な何か”が点在していた)

アルミン(それらは大きさが違うけど、
     今サシャが抱いている物とそっくりで…)

アルミン(ユミルの死体に…よく似ていた)

645: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/02(月) 10:50:49.59 ID:vu2L+/iV0
サシャ「コニーーーーーー!!!コニーーーーーー!!!」

コニー「俺ならここに…」

サシャ「『コニー』じゃありません!『コニー』です!!」

コニー「どう違うんだよそれは… つーか」

646: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/02(月) 10:55:09.32 ID:vu2L+/iV0




サシャ『ケニーです』

ユミル『ケニー?』

サシャ『飼育小屋で見つけた『私の』肉牛です!』




コニー「お前が飼ってたのって『ケニー』じゃなかったか?」

サシャ「ケニーは無事ですよ!勝手に殺さないでください!ほら!」

コニー「知らねーよ!ややこしい名前付けるんじゃねーって!」

647: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/02(月) 11:00:09.42 ID:vu2L+/iV0
アルミン「…もしかして、ここにいる動物全部に名前を?」

サシャ「…はい」

サシャ「ナック、ミリウス、トーマス、アルミン…
    みんな死んじゃいました…」




アルミン(なんか僕の名前が聞こえた気がするけど…)




アニ「それらは何の動物なの?」

サシャ「ナックが豚で、ミリウスが羊で…」

サシャ「トーマスがニワトリで、アルミンが馬で…」

サシャ「コニーが…乳牛です…」

648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/02(月) 11:05:10.05 ID:vu2L+/iV0
サシャ「中でもコニーとケニーは大のお気に入りで…」

サシャ「それなのに… それなのに…!」

アルミン「…ていうか、動物の顔なんて見分けられるの?」

サシャ「見分けられますよ!!」

コニー「ああ、それは問題ないな」




アルミン(問題ないんだ…)




サシャ「…でも、それだけじゃないんです」

アルミン「えっ?」

サシャ「エレンが…どこにもいないんです…」

649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/02(月) 11:10:14.46 ID:vu2L+/iV0
アルミン「エレンって…あのエレンじゃないよね?」

サシャ「ニワトリのエレンです…
    あの子がどこにもいなくって…」

アニ「…ニワトリ?」

サシャ「きっとあの子も…」

サシャ「どこかで殺され…」ブワッ




【飼育小屋の動物】




653: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 09:35:09.17 ID:Oomgn0YG0
アルミン(ニワトリが1羽だけ行方不明…?)

アルミン(それって…)




アニ「…そういえば、サシャ」

サシャ「…?」

アニ「あんたに聞きたい事があるんだけど」

654: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 09:40:10.16 ID:Oomgn0YG0
物品 救命セット

名前 ライナー・ブラウン

持出 DAY 06 11:44
返却 DAY 08 15:21   


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 07 00:16
返却 DAY 07 02:30


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 08 00:12
返却 DAY 08 02:55


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 09 00:21
返却 DAY 09 02:57

655: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 09:45:08.92 ID:Oomgn0YG0
アニ「さっき倉庫で物品管理表を見たんだけど…」

アニ「あんた、ずいぶん頻繁に
   【詰め合わせスペシャル】を持ち出してたよね」

サシャ「は、はい… それが何か…?」

アニ「どうして何回も持ち出したの?」

サシャ「えっ…?」

アニ「一度持ち出したら部屋に置いておけばいいじゃない。
   それなのにどうして、いちいち返しに行ったの?」

656: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 09:50:12.40 ID:Oomgn0YG0
サシャ「それは…保存がきくからですよ」

アニ「保存…?」




モノクマ『ドングリしか食べないブタの薫製肉とか、
     メタボリックなガチョウの肝臓で作ったソースとか…』

モノクマ『これはそういう珍味の詰め合わせなの!!』




サシャ「【詰め合わせスペシャル】には
    色々な食料品が入ってるんですけど…」

サシャ「その中には、ちょっとした環境変化で
    味が変わっちゃうような…」

サシャ「すごくデリケートな代物もあるんです」

657: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 10:00:05.97 ID:Oomgn0YG0




物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 04 00:20
返却 DAY 04 13:48




サシャ「エレンの事件のときに一度返却して、
    今回改めて持ち出してみたら風味が違ってて…」

サシャ「それで、モノクマを問い詰めたんですけど…」




モノクマ『あー、そりゃダメだよ。半日以上も経ってるじゃん』

モノクマ『あのねえ、この【詰め合わせスペシャル】は
     作りたてのような新鮮さと繊細さが売りなの』

モノクマ『こんなに放置したら味が落ちるに決まってるよ。
     ちゃんと保存環境の整った倉庫に戻しておかないと』




658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 10:05:10.29 ID:Oomgn0YG0
アニ「…あの倉庫ってそんなに環境がいいの?」

サシャ「は、はい… 物品のエリアに応じて
    温度や湿度が細かく調整せれてるとか何とか…」

サシャ「とにかく保存環境がいい事がわかったんで、
    作りかけのパーティー料理もあそこにしまうようにしてたんです」




アルミン(…え?)




アルミン「そ、それって本当なの?」

サシャ「はい… 【調理係】は
    ユミルとクリスタの2人だけでしたし…」

サシャ「1日であの量を作るのは無理ですから、
    作り切れなかったときは倉庫に運んで置いておいたんです」

659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/04(水) 10:10:09.38 ID:Oomgn0YG0




アルミン『こ…これ…どうしたの!?』

ライナー『へへっ、圧巻だろ? 【調理係】である
     ユミルとクリスタが作ってくれたんだぜ?』




アルミン(…確かにあの量は尋常じゃなかった)

アルミン(あの中にはサラダやフルーツポンチもあったけど、
     彩りや瑞々しさはまさに作りたてのそれだった)

アルミン(考えてみればその通りだ…
     あの量を短時間で作るのは不可能だろう)

アルミン(それに加えて、あの新鮮さは…
     どこかに保存されていたとしか考えられない)




【倉庫の保存環境】




661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 17:25:08.57 ID:DJ9Zy2nu0
アニ「…なるほどね」

アニ「食料の味落ちを防ぐ為に、
   わざわざ毎回倉庫に戻していたと…」

サシャ「は、はい…」

コニー「つーかよ、それだったら
    倉庫で食えばよかったんじゃねーか?」

サシャ「え?」

コニー「いや、だってよ… 部屋と倉庫を
    行ったり来たりするの大変だろ?」

コニー「だったら、倉庫から持ち出さずに
    その場で食った方がいいと思うんだが…」

662: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 17:40:15.62 ID:DJ9Zy2nu0
コニー「そうすれば、運ぶ手間も省けるし、
    味落ちの心配もせずに楽しめるだろ?」

サシャ「……その発想はありませんでした」




アルミン(なかったんだ…)




サシャ「まさかコニーからそんな指摘を受けるなんて…」

コニー「…どういう意味だよ。
    つーか、なんでどれも夜中に持ち出してるんだ?」

サシャ「だって…食い意地張ってるとか思われたくないですし…」

コニー「まだ言ってんのかよ… お前はもう
    大喰い女のイメージ定着してるんだから諦めろって」

サシャ「ひ、酷い!それがレディーに対する言葉ですか!?」

663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 18:00:09.64 ID:DJ9Zy2nu0
アニ「………………」

アルミン「…アニ? どうしたの?
     怖い顔して…」

アニ「…ねえ、アルミン。
   あんた達が倉庫を調べたとき…」

アニ「…確かこう言ってたよね?」




エレン『ああ、本当に何でも揃ってたぜ。訓練道具はもちろん、
    生活用品、衣類、工具、お菓子、それに…』

アルミン『薬品類…医療用のものから毒薬まで』

クリスタ『ど、毒薬…!?』

アルミン『種類もいろいろあったよ。即効性のあるものから
     遅延性のあるもの、さらには混ぜ合わせるタイプとかね』

ユミル『…そいつはまた物騒だな』




664: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 18:10:08.48 ID:DJ9Zy2nu0
アルミン「う、うん。確かに言ったけど…」

アニ「薬品の種類、もっと詳しく憶えてない?
   銘柄とか、細かい効能や注意書きとか…」

アルミン「…ごめん、さすがにそこまでは憶えてないよ。
     薬品類だけでもすごい数だったし、他の物品も見てたから…」

アニ「…そう」

665: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 18:25:09.50 ID:DJ9Zy2nu0
タッ タッ タッ




アルミン「えっ… アニ、どこ行くの?」

アニ「ちょっと調べ物」

アルミン「調べ物?」

アニ「すぐ戻るよ。じゃあね」

666: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 18:30:05.14 ID:DJ9Zy2nu0
バタン




コニー「ん? アニのやつ、どこ行ったんだ?」

アルミン「なんか調べ物だって…」

サシャ「調べ物? こんな時にですか?」

アルミン「うん…」

667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/11(水) 18:35:10.65 ID:DJ9Zy2nu0




アニ『薬品の種類、もっと詳しく憶えてない?
   銘柄とか、細かい効能や注意書きとか…』




アルミン(薬品の種類か…)

アルミン(僕はよく憶えてないけど…)




アルミン「………………」




アルミン(“あの人”なら、もしかして…)

669: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/13(金) 11:15:11.19 ID:FcPa8/B10
― ライブハウス ―




アルミン(現場に戻ると、何人かが僕を出迎えた)




ジャン「よう、戻ったか」

ミカサ「おかえり」

クリスタ「………………」




アルミン(どうやらクリスタも戻ってきていたようだ)

アルミン(相変わらず顔色は優れないみたいだけど…)

670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/13(金) 11:20:10.76 ID:FcPa8/B10
ベルトルト「あれ? アニは一緒じゃないの?」

アルミン「うん…」

ライナー「そういえば、サシャとコニーを見なかったか?
     2人とも途中で出て行ったんだが…」

アルミン「えっと、その事なんだけど…」




アルミン(僕はみんなに、それまでの経緯を説明した)




ジャン「なっ…!? 飼育小屋にユミルと似た変死体が…!?」

ミカサ「しかも複数…?」

ライナー「ラベルの無いビンってのも気になるな…
     俺も倉庫内の薬品が使われたと睨んでいたんだが…」

ベルトルト「だけど… 管理表には毒薬の記載が無かったんだよね?
      だとしたら、持ち出すのは不可能じゃないかな…」

671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/13(金) 11:25:06.48 ID:FcPa8/B10
アルミン「…ねえ、ミカサ」

ミカサ「?」

アルミン「最初の日にエレンと3人で倉庫を調べたよね?」

アルミン「だったら憶えてないかな?
     あの時に見た薬品の銘柄や詳しい説明とか…」

ミカサ「…悪いけど、そこまでは憶えていない」

ミカサ「そもそも、薬品類を一番見ていたのはアルミンだった。
    あなたが憶えていないのなら、私が憶えているはずがない」




アルミン(確かに…)




672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/13(金) 11:50:13.11 ID:FcPa8/B10
ミカサ「だけど、今の話で…
    ちょっと気になる事ができた」

アルミン「…え?」




タッ タッ タッ




アルミン「ミ、ミカサ? どこに行くの?」

ミカサ「私も調べ物に行ってくる」

アルミン「調べ物って…」

ミカサ「すぐに戻れる…と思う。多分」

673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/13(金) 11:55:10.12 ID:FcPa8/B10
バタン




アルミン(行っちゃった…)

アルミン(何だよ、みんなして…)




ジャン「…お前は聞かないのか?」

アルミン「…え?」

ジャン「こっちの捜査状況だよ」

アルミン「捜査状況…?」

ジャン「オイオイ…捜査してたのは
    お前らだけじゃないんだぜ?」

ジャン「こっちだってな、この現場を調べて
    色々気付いた事があるんだ」

675: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/17(火) 09:50:08.26 ID:9uh/0I5c0
アルミン「何か見つかったの?」

ジャン「うーん、見つかったっていうか…」

ジャン「ミカサに当時の状況を説明してるときに
    思い出したんだけどよ…」

アルミン「…?」




アニ『ユミルはあのパイを食べた直後に倒れたんだ。
   今ごろ毒を吐き出そうとしても手遅れさ』




ジャン「アニが言っていた通り…
    ユミルはあのパイを食べてから倒れたんだよな?」

ジャン「だから、ユミルの取ったパイ切れに
    毒が仕込んであったと…」

アルミン「う、うん…」

676: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/17(火) 09:55:14.42 ID:9uh/0I5c0
ジャン「それにしてはよ…時間差がなかったか?」

アルミン「時間差…?」




ジャン『ガハッ…!?』




ドサッ




アルミン『…え?』

ジャン『~~っ! ~~~~っ!!』

クリスタ『ジャ、ジャン?』

ジャン『~~~~ッ!!』

コニー『お、おい! 大丈夫かよ!?』




677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/17(火) 10:00:05.81 ID:9uh/0I5c0
ジャン「オレのパイには激辛スパイスが入ってて、
    食った直後に悶絶した訳だが…」

ジャン「ユミルが倒れたのは…
    それからしばらく後じゃなかったか?」

アルミン「…え?」




アニ『だってそうでしょ。もし私たちのパイにも毒が入っていたら、
   ユミルと一緒に苦しんでたはずだよ』




ジャン「アニはああ言ってたけどよ…」

ジャン「それだったら、ユミルだって
    【当たり】を引いたオレと同時に苦しんでたはずじゃねえか?」

アルミン「…!!」

ジャン「だってそうだろ?
    あのパイは全員が同時に口にしたんだぜ?」

ジャン「だから、アニの言うような
    “直後”ではない気がするんだよな…」




【時間差】




679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:15:20.10 ID:7dAZK6D40
アルミン「………………」

アルミン「…そういえば、話は変わるけどさ」

ジャン「ん?」

アルミン「サシャの誕生日パーティーについては
     僕やアニも知らなかったんだけど…」

アルミン「どうして僕たちには声をかけてくれなかったの?
     言ってくれれば手伝ったのに…」

680: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:20:06.40 ID:7dAZK6D40
ジャン「お前には一応声かけたぞ?」

アルミン「え?」

ジャン「つっても、部屋のドア越しだけどな」

ジャン「返事が無かったから諦めたんだよ。
    よっぽどグッスリ眠ってたんじゃねーか?」

681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:25:12.86 ID:7dAZK6D40




ジャン『体はクタクタなのに、頭は妙に冴えていて…
    昨日の晩はなかなか寝付けなかった』

ジャン『それでオレは、気晴らしに散歩でもしようと
    外に出てみたら…』

ジャン『…部屋の前にこいつらが集まってたんだ』




ジャン『どうやら寝付けなかったのはオレだけじゃなかったらしい」

ジャン『みんながサシャに言われた事を考えていて…
    色々と迷ってるみたいだった』

ジャン『自然とオレたちは口を開いて、それぞれの気持ちを吐露していって…』

ジャン『…サシャの為にサプライズパーティーを開こうって誰かが言ったのも、
    その時だったっけな』




アルミン「…全然気づかなかった。
     あの晩に声をかけてくれてたんだね」

ジャン「まあな… 羨ましかったぜ。
    あんな状況で寝付けるなんてよ」




アルミン(なんだか凄く嫌味に聞こえる…)




682: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:30:10.54 ID:7dAZK6D40
アルミン「じゃあ、アニにも声をかけたの?」

ジャン「いや、アニは…」

アルミン「…?」

ジャン「…まあいいか。本人は死んじまったし、
    今はアニもいないみたいだしな…」

683: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:35:10.18 ID:7dAZK6D40
アルミン「何の話…?」

ジャン「いや、実はな…」

ジャン「アニにだけは声をかけなかったんだ」

アルミン「え?」

ジャン「まあ、正確には、
    声をかけようとはしたんだけどな…」

ジャン「…止められたんだ」

684: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:40:10.17 ID:7dAZK6D40
アルミン「止められたって…誰に?」

ジャン「ユミルだよ」

アルミン「ユミル…?」

ジャン「あいつがオレたちに言ったんだ。
    『アニだけは絶対に呼ぶな』ってな」

アルミン「えっ… どうして?」

ジャン「ユミル本人曰く、
    『あいつはパーティーに反対してたから無駄だ』とよ…」

ジャン「それで結局… あいつの強い反対があったから、
    やむなく呼ばない事になったんだ」

685: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:45:19.80 ID:7dAZK6D40
ジャン「だけどオレは…
    本当は別の理由があったんじゃないかと思ってる」

アルミン「別の理由…?」

ジャン「ほら、ユミルはアニの事を敵対視してただろ?」




ユミル『前から気に入らなかったんだ…
    一人だけ澄ました顔しやがって』

アニ『…私の事?』

ユミル『そうだよ。この際だから言ってやろうか』




ジャン「だからまあ…呼び辛かったんじゃねえか?」

ジャン「仲直り目的のパーティーだって言っても、
    色々と割り切れなかったんだろ」

ジャン「あいつって結構気難しいところあったしな…」




【ジャンの証言】




686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:50:12.05 ID:7dAZK6D40








「キーン、コーン… カーン、コーン」








モノクマ『えー、ボクも待ち疲れたんで…
     思い切って始めちゃいますか?』

モノクマ『お待ちかねの兵団裁判をっ!!』








687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/18(水) 10:55:11.14 ID:7dAZK6D40








モノクマ『ではでは、いつもの場所に集合お願いしまーす!』

モノクマ『施設のフロア末端にある、
     赤い扉にお入りください』

モノクマ『うぷぷ、じゃあ後でね~!!』








689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:10:07.07 ID:VfIRFaxO0
― 赤い扉 ―




アルミン(前回と同じように、
     僕らは赤い扉を開けて中に入った)




ライナー「………………」

ベルトルト「………………」

ジャン「………………」

クリスタ「………………」




アルミン(みんなかなり疲れているようだった)

アルミン(瞳からは半ば生気が失われ、
     心なしか肌も荒れているように見える)

アルミン(それはきっと…僕も同じだったろう)

690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:15:08.16 ID:VfIRFaxO0
アルミン(無理もない…)








ミーナ『イヤだぁぁぁぁぁぁああああぁぁぁぁあああ!!』








アルミン(あれからまだ…5日しか経ってないんだ)

アルミン(5日…たったの5日だ…)

アルミン(それなのに…)

691: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:40:08.57 ID:VfIRFaxO0








ユミル『グッ……アァ……』








アルミン(僕らの仲間が…また1人死んだ…)

アルミン(僕らの目の前で…肉塊になって…)

692: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:45:12.40 ID:VfIRFaxO0
サシャ「…どうしてこんな事になっちゃったんでしょうか」

ジャン「………………」

サシャ「…一体何を間違えたんでしょうか」

サシャ「私はこのままじゃダメだと思って…
    パーティーとか言い出しましたけど…」

サシャ「…やっぱり止めるべきだったんでしょうか」

ベルトルト「………………」

サシャ「私がパーティーなんて言ったから…」

サシャ「私のせいでユミルは…」

693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:50:11.06 ID:VfIRFaxO0
ライナー「…今はそんな事言っても仕方ないだろ」

サシャ「………………」

ライナー「俺たちの中に殺人犯がいることに変わりはないんだ」

ライナー「そいつは今も… 俺たちを騙し続けてる」

クリスタ「………………」

ライナー「…必ず見つけ出す」

ライナー「こんなところで死ぬ訳にはいかないんだ」

ライナー「俺は…」

694: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 12:55:07.96 ID:VfIRFaxO0
コニー「………………」ガタガタガタ

アルミン「…どうしたの、コニー? 寒いの?」

コニー「…なあ、アルミン」

コニー「俺、わかっちまったぞ…」

アルミン「えっ…?」

コニー「これって…呪いなんじゃねえのか?」

コニー「あいつの…ミーナの呪いなんじゃねえのか…?」

695: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 13:00:08.00 ID:VfIRFaxO0
アルミン「…コニー?」

コニー「消えねーんだよ…あいつの笑い声が…」

コニー「心の中でずっと…」




『アッハハハハハハハハハハハハハハハハ!!』




コニー「あいつの本性は俺たちの本性だ…」

コニー「俺は怖かったんだ…ずっと目を逸らしてた…」

コニー「結局無駄だったんだよ…
    みんなで乗り越えようと…前に進もうとしても…」

コニー「あいつは俺たちをあざ笑って…!」

696: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 13:05:07.52 ID:VfIRFaxO0
モノクマ「エクストリーーーーーーーム!」

モノクマ「いやあ、みんないい子いい子。
     ちゃんとお集まりいただきましたね」

ジャン「………………」

サシャ「………………」

モノクマ「…ってあれ? 何これ?
     絶望的に暗くね?」

モノクマ「楽しい裁判が始まる割に、お通夜的な雰囲気じゃね?」

モノクマ「つって、お通夜なんか出た事ねーんだけどなぁ!
     イエス!!」

697: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 13:10:05.50 ID:VfIRFaxO0
ライナー「………………」

ベルトルト「………………」

モノクマ「…ん? あれあれ?
     全員揃ってると思ったけど…」

モノクマ「よく見るといねーじゃん!
     コワモテマッチョの女子2人が見えないじゃーん?」

モノクマ「んもう!遅刻とは感心しませんなぁ!
     こうなったら実力行使で…」

698: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 13:15:06.75 ID:VfIRFaxO0
アニ「…誰がコワモテマッチョだって?」

モノクマ「!」

ミカサ「…おまたせ。遅くなった」

モノクマ「本当だよもう!マイペースすぎ!
     普段のボクなら堪忍袋が破裂しとりましたぞ!」

クリスタ「………………」

699: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/20(金) 13:20:08.62 ID:VfIRFaxO0
モノクマ「うぷぷ…だけどまあ、今回は許してあげる」

モノクマ「だって楽しみなんですもん…この裁判の行方」

アルミン「…どういう意味?」

モノクマ「それはオマエラが突き止めてくださいな。
     この先の裁判場でね」

アニ「………………」

モノクマ「それでは、昇降機にお乗りくださーい!!」

702: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:10:10.72 ID:NDAk7XUU0
アルミン(モノクマに促され、
     僕らは金網の扉へと足を向けた)




アニ「…行こう、アルミン」

アニ「おそらく今回は…
   かなり気を引き締める必要があると思うよ」




アルミン(アニの言葉を受けながら歩を進める)

アルミン(1歩1歩進むごとに、
     心臓の鼓動も徐々にその速度をあげていく)

アルミン(すでに全員が乗り込んだ昇降機…
     最後の僕が乗り込んだところで…)

アルミン(扉は閉じ…
     昇降機は動き始めた)

703: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:25:36.77 ID:NDAk7XUU0
ガコン




ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




ウィィィィィィィィン




アルミン(僕たちが入った小部屋は、そのままゆっくりと上昇していった)

アルミン(ゴウン、ゴウンと耳障りな音を響かせながら…)

704: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:30:05.71 ID:NDAk7XUU0
アルミン(言葉を発する者は誰もいない)

アルミン(みんなが思い思いの表情で、運命の時を待っていた)




ライナー「………………」

ベルトルト「………………」

ジャン「………………」

コニー「………………」

サシャ「………………」

クリスタ「………………」




アルミン(疲れ切った様子を見せる人)

アルミン(動揺の色を隠しきれない人)

アルミン(そして…)




ミカサ「………………」




アルミン(しっかりと前を見据えた人)

705: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:35:17.40 ID:NDAk7XUU0
アルミン(ミカサ… 一体どうしたんだろう)




ミカサ『…………そう』

ミカサ『エレンは……もう……』




アルミン(あの時とは明らかに様子が違う)

アルミン(前回の裁判のように
     無理をしている感じでもない)

アルミン(色彩を欠いていた瞳には、
     しっかりと光が戻っている)

706: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:40:16.89 ID:NDAk7XUU0
アルミン(…吹っ切れたのか?)

アルミン(エレンの死を?)

アルミン(あのミカサが? どうやって?)




アルミン「………………」




アルミン(それとも何か…)

アルミン(別の理由が…?)

707: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:45:24.91 ID:NDAk7XUU0
ウィィィィィィィィン




アルミン(様々な思惑が渦巻く空間)

アルミン(僕らの不安な気持ちをよそに、
     小部屋はどんどん上へと昇っていった…)




ライナー「………………」

ベルトルト「………………」

ジャン「………………」

コニー「………………」

サシャ「………………」

クリスタ「………………」

アニ「………………」

ミカサ「………………」




アルミン(そして…)

708: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 10:55:21.04 ID:NDAk7XUU0
― 裁判場 ―




モノクマ「はーい! いらっしゃーい!」

モノクマ「ねぇどう? 今回は2回目の裁判って事で、
     ちょっと会場をリニューアルしてみたの」

モノクマ「ねぇねぇどうどう?
     ボクの天才的なセンスに失禁寸前?」

ライナー「くだらん前置きはいい。さっさと始めろ」

モノクマ「はいはい、そんなに急かさなくても
     始めますよったら…」

モノクマ「ていうか、早く始めたいなら
     とっとと自分の名前が書かれた席につきやがれー!」

709: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 11:05:07.42 ID:NDAk7XUU0
アルミン(僕たちは、モノクマに命じられた通りに、
     指定された“自分の席”へと向かった)

アルミン(これから僕たちは…
     ユミルを殺した犯人を見つけ出さなければならない)








ユミル『どうして私たちとあいつらで…“失った記憶に差がある”んだ?』




ユミル『この間は… ずいぶん酷い事言っちまった』




ユミル『ま、どうせ開くんなら口実があった方がいいと思ってよ』

ユミル『今日はお前の誕生日会ってことにしたんだ』








アルミン(ユミル…)

アルミン(少し口が悪くて、神経質なところもあって…)

アルミン(だけど、冷静に物事を見ることができて…)

アルミン(すごく仲間思いな人だった)

710: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 11:10:10.85 ID:NDAk7XUU0
アルミン(そんな…ユミルが…)

アルミン(…殺された)

アルミン(それをやった人間が…この中にいる?)

アルミン(信じられない…
     そんなの信じられる訳がない…)

711: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 11:15:15.42 ID:NDAk7XUU0
アルミン(だけど…もし本当だとしたら…)

アルミン(何がなんでも突き止めなくちゃならない…)

アルミン(だって…それしか方法はないんだ)

アルミン(ここで“犯人”を犠牲にする以外に、
     僕たちに生き延びる方法はないんだ…)

712: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 11:20:10.28 ID:NDAk7XUU0








アルミン(そして、再び幕は開く…)




アルミン(命がけの裁判…)

アルミン(命がけの騙し合い…)

アルミン(命がけの裏切り…)

アルミン(命がけの謎解き…命がけの言い訳…命がけの信頼…)




アルミン(命がけの…兵団裁判……)








713: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/23(月) 11:30:07.20 ID:NDAk7XUU0








兵団裁判 開廷!








716: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:00:24.91 ID:dRYL+gG/0
モノクマ「まずは、兵団裁判の簡単な説明から始めましょう!」

モノクマ「兵団裁判の結果は、オマエラの投票により決定されます」

モノクマ「正しいクロを指摘出来れば、クロだけがおしおき。
     だけど…もし間違った人物をクロとした場合は…」

モノクマ「クロ以外の全員がおしおきされ、みんなを欺いたクロだけが
     晴れて卒業となりまーす!」

717: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:05:25.70 ID:dRYL+gG/0
クリスタ「本当に…この中に犯人がいるの?」

モノクマ「当然です」

ジャン「事故とかじゃ…ねえよな?」

モノクマ「というか、事故だって突き詰めれば
     【誰かの行動に起因した死】になるよね?」

モノクマ「それはそれでさ…
     れっきとした【殺人】だよね?」

ジャン「な、何だよそれ…」

モノクマ「普段はうやむやになって終わっちゃうけど、
     この兵団生活では白黒はっきりさせて貰います…」

モノクマ「この施設ではね、殺人以外の死なんて
     病死くらいしか存在しないんだよ」

モノクマ「ま、病死なんてほとんど心配しなくていいけどね。
     面倒見のいいボクがいるしね」

718: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:10:10.58 ID:dRYL+gG/0
モノクマ「では、くだらない前置きはこれくらいにして、
     とっとと始めちゃってくださいな!」

サシャ「え、えーっと、それじゃあ…
    何から話し合えばいいんでしょうか?」

アニ「そうだね…
   まずは、一番気になる部分から議論しようか」

ベルトルト「一番気になる部分…?」

アニ「ユミルの死因だよ」

アニ「だって、気にならない?
   どうしてユミルがあんな最期を遂げたのか…」

719: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:15:05.99 ID:dRYL+gG/0
ライナー「ユミルの死因って…
     そんなのはわかり切ってるだろ」








ユミル『うぐっ…!?』




ドサッ








ライナー「ユミルはあのパーティーで、
     肉のパイ包みを食べた直後に倒れたんだ」

ライナー「おそらく、パイ切れに毒が仕込んであったんだろう。
     それに当たってユミルは…」

720: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:30:22.22 ID:dRYL+gG/0
コニー「…ちげーよ」

ライナー「?」

コニー「あれは毒殺なんかじゃない…」

コニー「あれは…」








コニー「ミーナの呪いだ…!」








721: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:35:16.64 ID:dRYL+gG/0








―  議 論 開 始  ―




▶【モノクマファイル 2】
【肥大化した死体】
【肉のパイ包み】








722: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:40:21.13 ID:dRYL+gG/0
コニー「あれは毒殺なんかじゃない…」

コニー「あれは…【ミーナの呪い】なんだ…」

ジャン「…は?」

ミカサ「…何を言ってるの、コニー」

ミカサ「ユミルは間違いなく【毒で死んだ】はず」

コニー「毒で体があんな風になる訳ねーだろ!」

コニー「きっとこれは呪いなんだ…」

コニー「俺たち全員に貶められたミーナの呪いなんだよ…!!」




アルミン(…呪いで人間が死ぬはずない)

アルミン(それは、あの根拠をぶつければ
     わかってくれるはずだ)

723: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/02/26(木) 09:45:07.66 ID:dRYL+gG/0
コニー「あれは毒殺なんかじゃない…」

コニー「あれは…【ミーナの呪い】








それは違うよ!








727: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 18:51:14.35 ID:jQsHptqB0
アルミン「いや、ユミルは確かに毒で死んだはずだよ」

コニー「な、何言ってんだよ…
    毒で体があんなに変形するかよ!?」

アルミン「コニーがそう言う気持ちもわかるけど…
     でもこれには、ちゃんとした根拠があるんだ」

コニー「こ、根拠…?」

アルミン「モノクマファイルだよ」

728: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 18:55:14.83 ID:jQsHptqB0
■ モノクマファイル 2 ■


被害者はユミル。
死亡時刻は午前12時頃。

死体発見現場はライブハウス。
そこで行われたパーティーの最中に死亡した。

死因は服毒による多臓器不全。
毒の副作用による肉体の膨張や変色が見られる。

その他、身体にはいかなる外傷も見られない。

729: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:00:06.85 ID:jQsHptqB0
アルミン「あのファイルには死因が
     【死因は服毒による多臓器不全】と明記されている…」

アルミン「だから、ユミルは間違いなく
     毒で死んでるはずなんだよ」

コニー「だ…だって、それはモノクマが書いたものだろ!?
    本当かどうか怪しいじゃねーか!」

ミカサ「…少なくとも、前回のエレンのファイルに
    ウソは書かれていなかった」

ミカサ「だから今回も、それほど疑う必要はないと思う」

アニ「ミカサの言う通りだよ。前も言ったけど、
   この段階で疑ってたら議論が進まないしね」

730: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:05:05.73 ID:jQsHptqB0
ジャン「…ま、『呪いで死んだ』なんてよりは
    よっぽど信じられると思うがな」

コニー「…っ」

ジャン「つーか、マジでいい加減にしろよな。
    突発的にヒステリックになりやがって」

コニー「な…なんだと…?」

ジャン「これ以上オレたちの足を引っ張るなって言ってんだ。
    おかげで貴重な議論の時間が減っちまった」

731: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:10:06.67 ID:jQsHptqB0
コニー「て…てめっ…!」

ライナー「やめろ。今は仲間割れをしてる場合じゃないだろ」

コニー「…っ」

ジャン「………………」

732: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:35:15.71 ID:jQsHptqB0
ベルトルト「…じゃあ、話を戻そうか」

サシャ「えっと… まずは、
    ユミルの死因は100%毒だったって事ですよね?」

アニ「そうだね。ついでに言うと、
   【身体にはいかなる外傷も見られない】って記述があるから…」

アニ「例えば、毒を仕込ませた吹き矢なんかで
   殺された可能性も無いね」

733: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:40:10.99 ID:jQsHptqB0
ベルトルト「という事は… やっぱりユミルは、
      毒入りの料理を食べて死んだのかな?」

ライナー「そう考えるのが自然だろうな。
     他に毒を摂取する方法も無さそうだし…」

ジャン「…へえ。なら、犯人は自ずと絞れてくるじゃねえか」

サシャ「えっ?」

ジャン「毒は料理に仕込まれてたんだろ?
    という事はつまり…」

ジャン「一番怪しいのは…【調理係】のクリスタだろうが」

クリスタ「…!!」

734: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:45:08.83 ID:jQsHptqB0








―  議 論 開 始  ―




【倉庫の物品管理表】
【飼育小屋の動物】
▶【倉庫の保存環境】








735: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:50:03.57 ID:jQsHptqB0
ジャン「【調理係】はユミルとクリスタの2人だけ…」

ジャン「つまりクリスタなら…」

ジャン「【いつでも料理に毒を仕込ませることができた】はずだ」

クリスタ「ちょ…ちょっと待ってよ!」

クリスタ「私はそんな事やってない!」

ジャン「口だけなら何とでも言えるさ」

ジャン「だがな、ユミルが死んだ今となっては…」

ジャン「【毒を仕込むチャンスがあったのはお前だけ】なんだよ」

クリスタ「ち、違う!私はユミルを殺してない!」




アルミン(確かに【調理係】は、今やクリスタ1人だけど…)

アルミン(だからって、クリスタだけが疑われていいのだろうか)

アルミン(だって、あのパーティーの料理は…)

736: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 19:55:04.81 ID:jQsHptqB0
ジャン「【調理係】はユミルとクリスタの2人だけ…」

ジャン「つまりクリスタなら…」

ジャン「【いつでも料理に毒を仕込ませることができた】はずだ」

クリスタ「ちょ…ちょっと待ってよ!」

クリスタ「私はそんな事やってない!」

ジャン「口だけなら何とでも言えるさ」

ジャン「だがな、ユミルが死んだ今となっては…」

ジャン「【毒を仕込むチャンスがあったのはお前だけ】








それは違うよ!








739: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 15:35:09.47 ID:cglb8Kx20
アルミン「毒を仕込むチャンスがあったのはクリスタだけ…
     本当にそうなのかな?」

ジャン「当たり前だろ。料理に毒が入っていたのなら、
    疑われるべきは【調理係】だろうが」

サシャ「で、でも… いくらなんでも、あからさま過ぎません?」

ジャン「あからさまもクソもねえよ。
    だって、料理はずっと調理場で作ってたんだろ?」

ジャン「日中は【調理係】がずっと調理場にいるし、
    夜時間になると食堂がロックされて入れなくなる…」

ジャン「つまり、料理に近付いて細工ができたのは
    【調理係】以外ありえないんだよ」

740: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 15:40:12.19 ID:cglb8Kx20
アルミン「ジャン… 実は、あのパーティー料理は
     ずっと調理場にあった訳じゃないんだ」

ジャン「なに…?」

アルミン「調理してる時以外は倉庫に置いてあったんだよ。
     作りかけのものを日持ちさせる為に…」

アルミン「…そうだったよね、サシャ」

サシャ「は、はい…」

741: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 15:55:08.57 ID:cglb8Kx20




アニ『…あの倉庫ってそんなに環境がいいの?』

サシャ『は、はい… 物品のエリアに応じて
    温度や湿度が細かく調整せれてるとか何とか…』

サシャ『とにかく保存環境がいい事がわかったんで、
    作りかけのパーティー料理もあそこにしまうようにしてたんです』




アルミン『そ、それって本当なの?』

サシャ『はい… 【調理係】は
    ユミルとクリスタの2人だけでしたし…』

サシャ『1日であの量を作るのは無理ですから、
    作り切れなかったときは倉庫に運んで置いておいたんです』




ジャン「何だそれ… 初めて聞いたぞ」

アルミン「無理もないよ。途中までジャンは寝込んでたし、
     その後もほとんどライブハウスで作業してたから…」

アルミン「実際、僕もサシャに聞くまで知らなかったんだ」

742: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 16:05:10.77 ID:cglb8Kx20
ベルトルト「…えっと、つまりこういう事?」

ベルトルト「食堂とは違って、倉庫は夜時間になっても
      閉鎖されないから…」

ベルトルト「夜中にこっそり忍び込めば、
      誰でも料理に毒を盛れたと…」

アルミン「うん。だから、【調理係】であるクリスタ以外にも
     犯行は可能だったんだよ」

743: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/14(土) 16:20:04.97 ID:cglb8Kx20
ライナー「なるほどな。確かにその通りだ」

クリスタ「………………」

ライナー「つまり、誰でも犯行が可能だったのなら…」

ライナー「パーティーやその準備に参加していない人間にも、
     ユミルが殺せたって事になるよな?」




ミカサ「………………」

744: ◆qbWu2o7Q.Y 2015/03/14(土) 16:25:08.32 ID:cglb8Kx20
今日はここまで

745: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 11:05:10.02 ID:33u6i7IO0
ライナー「…なあ、今までどこにいたんだ?」

ミカサ「………………」

ライナー「この数日間… 食事や入浴の時でさえ、
     誰もお前の姿を見ていない」

ライナー「そしてユミルが死んだ途端に顔を出し、
     何食わぬ顔で捜査に加わった」

ライナー「以前の落ち込みっぷりがウソのように…だ」

ミカサ「………………」

ライナー「お前… 一体どこで何をしてた?」

746: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 11:10:09.37 ID:33u6i7IO0
ミカサ「…私を疑ってるの?」

ライナー「端的に言えばそうだ」

ライナー「お前が立ち直ったのは、
     ユミルを殺してスッキリしたからだろう?」

ミカサ「私にはユミルを殺す動機が無い。
    エレンは死んだし、ミーナへの仇討ちももうできない」

ライナー「動機なんて無くても人は殺せる。
     要は自暴自棄になったんだ…違うか?」

747: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/19(木) 11:15:14.41 ID:33u6i7IO0
アルミン「ライナー!!」

ライナー「………………」

ミカサ「………………」




アルミン(何だよこれ…)

アルミン(ジャンといいライナーといい…)

アルミン(こんなのただの罵り合いじゃないか…)

749: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 14:25:15.42 ID:7dQssWun0








―  議 論 開 始  ―




▶【倉庫の物品管理表】
【飼育小屋の動物】
【倉庫の保存環境】








750: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 14:45:13.96 ID:7dQssWun0
ミカサ「…そもそも、今の主張だって完全とは言えない」

ライナー「何だと?」

ミカサ「あなたは【倉庫に置いていた料理に毒が仕込まれた】と
    言い張るけど…」

ミカサ「本当にそう言えるの?」

ベルトルト「…どういう意味?」

ミカサ「朝昼晩の食事を摂るとき、みんなは調理場に
    足を踏み入れていたはず」

ミカサ「そしてそこには【作りかけの料理もあった】」

ミカサ「つまり、食事をトレイに盛りつける振りをして
    【調理係】の隙を突けば…」

ミカサ「【調理場で毒を盛ることも可能】になる」

クリスタ「…確かに、私たちだってずっと料理を見張ってた訳じゃないから」

クリスタ「その線もあり得るかもね…」




アルミン(…いや、それはあり得ないはずだ)

アルミン(もし調理場で毒が盛られていたのなら、
     説明がつかない事がある)

751: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/28(土) 14:50:11.67 ID:7dQssWun0
ミカサ「…そもそも、今の主張だって完全とは言えない」

ライナー「何だと?」

ミカサ「あなたは【倉庫に置いていた料理に毒が仕込まれた】と
    言い張るけど…」

ミカサ「本当にそう言えるの?」

ベルトルト「…どういう意味?」

ミカサ「朝昼晩の食事を摂るとき、みんなは調理場に
    足を踏み入れていたはず」

ミカサ「そしてそこには【作りかけの料理もあった】」

ミカサ「つまり、食事をトレイに盛りつける振りをして
    【調理係】の隙を突けば…」

ミカサ「【調理場で毒を盛ることも可能】








それは違うよ!








754: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:20:12.38 ID:h8AJsuc60
アルミン「いくら隙があっても、
     調理場で毒が盛られたとは考えられないよ」

ミカサ「なぜ?」

アルミン「そもそも、調理場で毒を仕込むためには、
     倉庫から毒薬を持ち出さなきゃいけない訳だけど…」

アルミン「…ちょっとこれを見てくれるかな」

755: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:25:37.64 ID:h8AJsuc60
物品 救命セット

名前 ライナー・ブラウン

持出 DAY 06 11:44
返却 DAY 08 15:21   


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 07 00:16
返却 DAY 07 02:30


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 08 00:12
返却 DAY 08 02:55


物品 詰め合わせスペシャル

名前 サシャ・ブラウス

持出 DAY 09 00:21
返却 DAY 09 02:57

756: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:30:23.11 ID:h8AJsuc60
アルミン「倉庫から物品を持ち出す場合は、
     物品管理表に物品名とかを記入する必要があったよね?」




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




アルミン「見ればわかると思うけど…」

アルミン「この管理表には、どこにも毒薬の記載が見られないんだ」

757: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:35:15.38 ID:h8AJsuc60




ユミル『ちなみに聞いておくが…
    この表に虚偽の記載をした場合はどうなるんだ?』

モノクマ『そんなの決まってんじゃん!
     規則違反でおしおきだよ!』

モノクマ『ウソを書いた場合も、何も書かなかった場合も…』

モノクマ『初日のお芋さんと同じ運命を辿る事になりまーす!』




アルミン「この表でウソを吐くことは許されていないから…」

アルミン「毒を持ち出したのなら、犯人は必ず、
     そういった旨を記していたはずなんだ」

アルミン「その記述が見当たらないことから、【倉庫から毒薬は持ち出されていない】








それはどうかな








758: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:40:15.89 ID:h8AJsuc60
アニ「あんたの意見はもっともだと思う」

アニ「でもだからって、毒薬が持ち出されなかったと言い切れると思う?」

アルミン「えっ…」

アニ「アルミンの言うとおり、倉庫から何かを持ち出す際は
   管理表への記入が義務付けられているけど…」

アニ「もし、記入をせずに済む裏ワザがあったとしたら?」

ライナー「裏ワザだと…?」

759: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/31(火) 16:45:16.12 ID:h8AJsuc60








―  反 論 シ ョ ー ダ ウ ン 開 始  ―




▶【モノクマの証言】
【ジャンの証言】








762: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/11(土) 17:10:15.94 ID:gCKGFrX00
アニ「物品の持ち出しには/
             /裏技がある」

アニ「もっと正確に言えば/
             /管理表に関する抜け穴…」

アニ「例えば、お菓子の袋に/
              /ペンが紛れ込んでいるのに気付かず…」

アニ「物品管理表に『菓子袋』としか/
                  /記入しなかった場合…」

アニ「本当にその人は/
           /罰せられると思う?」

アニ「もし罰せられる/
           /としたら…」

アニ「それってあまりにも/
             /理不尽な事じゃない?」

763: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/11(土) 17:20:13.41 ID:gCKGFrX00








―  発 展  ―




アルミン「アニの主張は理解できるよ」

アルミン「でも、ルールを破っている事に変わりはないよね?」








764: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/11(土) 17:25:09.54 ID:gCKGFrX00
アニ「モノクマならその位の/
              /抜け道は用意するさ」

アニ「あんたには一度/
           /言ったと思うけど…」

アニ「毒薬を別の物品に/
            /紛れ込ませて…」

アニ「それを気付かれないように/
                /持ち出させれば…」

アニ「【管理表に記入をすることなく毒薬を持ち出せる】んじゃない?」




アルミン(…アニが倉庫で言ってた推理だ)

アルミン(確かに、その方法が可能であるなら、
     管理表に記入をする必要はないのかもしれない)

アルミン(だけど、あの時のあいつの言い草…)

アルミン(色々と引っかかるんだよな…)

765: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/11(土) 17:35:12.53 ID:gCKGFrX00
アニ「モノクマならその位の/
              /抜け道は用意するさ」

アニ「あんたには一度/
           /言ったと思うけど…」

アニ「毒薬を別の物品に/
            /紛れ込ませて…」

アニ「それを気付かれないように/
                /持ち出させれば…」

アニ「【管理表に記入をすることなく/
                  /毒薬を持ち出せる】








その言葉、斬らせてもらう!








769: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/19(日) 07:00:17.40 ID:PW0rBUks0
アルミン「いや、やっぱり倉庫から毒薬が持ち出されたとは思えないよ」

アニ「へえ… そこまで言うなら、根拠は?」

アルミン「モノクマの言葉だよ」

アルミン「憶えてるかな?
     倉庫であいつが言ってた内容…」

770: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/19(日) 07:05:10.49 ID:PW0rBUks0




モノクマ『倉庫の物品を持ち出す場合は、【どんな物であっても】
     その旨を記入しなければなりません』




アルミン「あの時のモノクマは、やけに
     【どんな物であっても】っていう部分を強調してたよね?」

アルミン「結局、これは捉え方の違いなんだろうけど…」

アルミン「【どんな物であっても】っていうのは
     誰かに紛れ込ませられた物品も例外じゃないと思うんだ」

アルミン「つまり、今アニが言った方法でも
     許されないって事なんじゃないかな?」

771: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/19(日) 07:10:09.74 ID:PW0rBUks0
コニー「…えーっと、すまん。
    さっきからほとんど話についていけてねーんだけど…」

サシャ「同じく!噛み砕いてゼリー状にしてお願いします!」

アルミン「要するに、アニは『物品表に記入することなく
     物品を持ち出せる方法がある』って事を主張していて…」

アルミン「僕は逆に、『そんな方法は無い』って言ってるんだ」

コニー「んー… よくわかんねーんだけど、
    物品表への記入の有無がそんなに大事なのか?」

ジャン「当たり前だろ。もし管理表に
    『毒薬を持ち出しました』なんて書かれてあったらどうなる?」

ジャン「誰かがその記載に気付いて、全員大騒ぎ…
    下手すりゃ殺害計画そのものが台無しになっちまう」

ジャン「そもそも、管理表には名前を書かなきゃいけねーんだ。
    素直に書いてたら一発で犯人だってバレちまうだろーが」

772: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/19(日) 07:15:30.44 ID:PW0rBUks0
ライナー「…ほう。まるで犯人のような事を言うんだな」

ジャン「…!!」

ライナー「…まあいい。
     で、その辺はどうなんだ、モノクマ?」

モノクマ「では、この際にはっきりさせておきましょう」

773: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/19(日) 07:20:05.91 ID:PW0rBUks0




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




モノクマ「兵団規則で述べられている通り…」

モノクマ「倉庫の物品を持ち出す場合は、【どんな物であっても】
     その旨を記入しなければなりません」

モノクマ「すなわち、誰かに物品を紛れ込ませられたとしても、
     記載の無い物品を持ち出した時点で…」

モノクマ「その人はアウトー!
     初日のお芋さんと同じ運命を辿る事になりまーす!」

775: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 17:20:10.40 ID:EuIOY9Za0
コニー「な、何だそりゃあ… そんな事でも殺されちまうのか!?」

モノクマ「当たり前でしょ。そもそも、
     この管理表のルールは物品紛失防止の為にあるんだから…」

モノクマ「そんな事まで許してたら意味無いでしょーが!」

サシャ「て、ていうか、そういう大事な話は早めにしてくださいよ!」

サシャ「さっきアニも言ってましたけど…
    自分に非が無いのに殺されるなんて、あんまりですって!」

モノクマ「まあまあ、落ち着きなさいな。そう言うと思って…」

モノクマ「実際にそういう事態が起こりそうになったら、
     ちゃんと警告するようにしてるからさ!」

776: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 17:25:08.28 ID:EuIOY9Za0
アニ「警告…ね」

アニ「だったら、あの時のセリフはそういう意味だったの?」

モノクマ「へ?」




モノクマ『ていうかさぁ…
     少しは答えるボクの身にもなってよね』

モノクマ『その質問、今回で3回目なんだからさ…』




アニ「あれはつまり、私が聞く前に2度
   “そういう事態”が起こりそうになって…」

アニ「その都度、あんたがその人たちに対応してたって事?」

777: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 17:30:12.97 ID:EuIOY9Za0
モノクマ「…さあ? 何の事かわからないね。
     ま、キミがそう思いたければそれでいいんじゃない?」

アニ「……………」




アルミン(…アニの言う通りだ)

アルミン(あれは過去に2回
     “そういう事態”があったという事…)
     
アルミン(すなわち、『誰かがアニの言った方法で物品を持ち出そうとした』
     という事を意味している)

アルミン(…きっとこれは、かなり重要な手がかりになるはず)

778: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 17:40:21.49 ID:EuIOY9Za0
アルミン(それだけじゃない…)

アルミン(その話を聞いてなお、誰も名乗り出ないのは…)

アルミン(…意図的に隠してるって事だ)




コニー「え、えっーと、何だかよくわかんねーけど…」

コニー「話をまとめると、やっぱりアニの言ってた方法は
    不可能だった…って事でいいのか?」

ベルトルト「そういう事になるね。管理表に記入をせずに
      物品を外には持ち出せないと…」

クリスタ「言い換えれば、管理表に記入のない物品以外は
     持ち出されていないって事だよね?」

ジャン「そこなんだよな… 毒薬が持ち出されていないのなら、
    一体犯人はどうやって…」

779: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 18:25:17.48 ID:EuIOY9Za0
アニ「…1つだけあるじゃない」

ジャン「…? 何がだよ」

アニ「私の言っていた裏ワザが否定された今…」

アニ「残された可能性は、1つに限られてくると思うけど」

クリスタ「えっ…?」

アニ「アルミン、あんたならわかるんじゃない?」

780: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/22(水) 18:30:14.49 ID:EuIOY9Za0
アルミン(一体犯人はどうやって毒を盛ったのか)

アルミン(アニの言う残された可能性…)

アルミン(それは…)




【調理場で毒を盛った】
▶【倉庫で毒を盛った】
【そもそも毒は盛られなかった】








これだ!








782: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:15:06.27 ID:vYZwqhEx0
アルミン「やっぱり犯人は… 倉庫で毒を盛ったんだ」

サシャ「倉庫で…ですか?」

ライナー「それしか考えられんだろう。
     毒薬の持ち出しが完全否定されたんだからな」

クリスタ「そっか… さっきの議論でもあったように、
     元々倉庫には料理が置いてあったから…」

ベルトルト「加えて、倉庫への出入りは深夜でも自由だったからね。
      毒を盛るには絶好の条件だったと思うよ」

783: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:20:07.79 ID:vYZwqhEx0
コニー「んー… でもよ、本当にそれでいいのか?」

コニー「倉庫の毒薬が使われた事に変わりはねーんだろ?
    だったら、犯人はどのみち管理表に書かなきゃいけないと思うんだが…」




13 倉庫から物品を持ち出す際は、
  管理表に必要事項を記入しましょう。返却時も同様です。




アルミン「いや、禁止されていたのはあくまで
     記入をせずに『持ち出す』ことだったから…」

アルミン「『その場で使う』場合は
     問題無いって事なんじゃないかな」

モノクマ「にょほほ~! ご明察~!」

ジャン「…物品紛失防止とか言って、結局ガバガバなルールじゃねえか」

784: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:25:10.27 ID:vYZwqhEx0
アルミン「それに、ちゃんとした根拠もあるんだ」

コニー「根拠…? 何のだ?」

アルミン「犯人が倉庫で毒薬を使ったと思われる根拠だよ。
     現場にしっかり残されていたんだ」

ミカサ「…聞かせて欲しい」




アルミン(犯人が倉庫で毒薬を使ったと思われる根拠…)

アルミン(それは…)




▶【空のビン】
【鳥の羽根】
【飼育小屋の動物】








これだ!








785: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:30:13.27 ID:vYZwqhEx0
アルミン「空のビンだよ」

アルミン「みんなには1度話したと思うけど…
     倉庫の薬品棚に、ラベルの貼られていない空ビンが3つあったんだ」

サシャ「…? どうしてそれが根拠になるんですか?」

アルミン「結論から言うと、あれらは毒薬の容器だったんだよ」

アルミン「ここでの生活の最初の日に、
     僕とミカサとエレンで倉庫をチェックしたんだけど…」

アルミン「あの時には、ラベルの貼られていないビンなんて無かったし、
     全ての薬品のビンに中身があったんだ」

786: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:35:04.31 ID:vYZwqhEx0
アルミン「おそらく犯人は… 倉庫内の料理に毒を混ぜた後、
     空になったビンを薬品棚に戻したんだと思う」

アルミン「ビンだって物品の一部だからね。持ち出して処分しようとすれば、
     管理表に記入をしなければいけなくなる」

アルミン「だから犯人は、あえて使い終わったビンを残しておいたんだ」

アルミン「わざわざラベルを剥がしたのも、
     それが毒薬のビンであった事を隠したかったからじゃないかな」

787: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:40:05.52 ID:vYZwqhEx0
ミカサ「…なるほど。アルミンの考えは理解できた」

ミカサ「理解できたけど… 少々納得できない部分がある」

アルミン「えっ…」

ミカサ「第一に、倉庫内で料理に毒を混入させたとして…」

ミカサ「その料理を持ち出した人は…
    罰を受けてしまうのではないの?」

788: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:45:04.61 ID:vYZwqhEx0
クリスタ「…? どうして?
     さっきの話では、その場で使うのはOKだって…」

ミカサ「私には疑問。それはさっき否定されたアニの方法と何が違うの?」

ミカサ「さっきアニは、『目的の物品を他の物品に紛れさせることで
    記入をせずに持ち出せる』と主張していた」

ミカサ「そして、今のあなたの主張は要するに、
    『毒薬を料理に混入させることで料理ごと毒薬を持ち出させる』という事」

ミカサ「…私には、どちらも同じ事のように思える」

789: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/23(木) 20:50:00.97 ID:vYZwqhEx0
アルミン「…!」

ベルトルト「た、確かに… 見方を変えればそういう事だよね」

ミカサ「それだけじゃない。空きビンに毒が入っていたのなら、
    どうしてそれが3つもあったの?」

ミカサ「犯人が3つも毒薬を使ったという事? 何の為に?」

ミカサ「そもそも、以前調べたときに
    全てのビンの中身があったという記憶は確かなの?」

ミカサ「空きビンは元々倉庫にあって、
    それを見逃していたという可能性は無いの?」

792: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 00:50:19.47 ID:tguUwqBp0
アルミン「それは…」

ミカサ「………………」

ベルトルト「と、というか、ちょっと待って… あの料理なら、
      一部の人間で手分けしてライブハウスに運んだよね…?」

ライナー「それどころか… 準備期間中は、
     毎日のように調理場に運び入れていたはずだ…」

ライナー「つまり… 俺たちは結果的に、
     毒薬を外に持ち出してたって事になるのか…?」

コニー「あれ? でもそれって、今の話だとルール違反…」

モノクマ「………………」

コニー「って、はああああああ!?
    まさか俺たち殺されちまうのか!?」

793: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:00:31.44 ID:tguUwqBp0
クリスタ「…!!」

サシャ「そ、そんなああああ!? 
    私何回か調理場まで持っていきましたよ!?」

ジャン「オレは寝込んでる時以外はずっと
    会場設営してたからな… 一応セーフって事か」

サシャ「何涼しい顔してるんですかああああ!
    この裏切りもんがああああ!!」

794: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:05:23.26 ID:tguUwqBp0
アルミン「…少なくとも、パーティーの準備期間中に
     毒が入れられたって事は無いんじゃないかな?」

アルミン「調理中に味見とかするだろうし…
     そうしたらその場で【調理係】が死んじゃうよ」

アルミン「だから、毒が入れられたのはパーティーの直前…
     ライブハウスに料理が運び込まれるすぐ前だと思うけど…」

サシャ「あ、なるほど。じゃあ私は関係ありませんね」

コニー「お前さっきのセリフはどこ行ったんだよ!?」

795: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:25:13.67 ID:tguUwqBp0
アニ「落ち着きなよ」

コニー「落ち着いていられっかぁ!
    このままじゃ俺たち殺されちまうんだぞ!」

アニ「だから落ち着きなって。
   そんな事で殺されるなんてあり得ないから」

コニー「へ…?」

796: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:30:14.72 ID:tguUwqBp0
アニ「第一に… さっきの説明によると、“そういう事態”が
   起こりそうになったらモノクマから警告が入るって話だったよね?」

アニ「だけどこの中に、そういう警告を受けた人はいた?」

ベルトルト「いや…」

クリスタ「ううん…」

ライナー「…そういえば、何も言われてないな」

アニ「警告されなかったという事は、
   料理の運び出しは“そういう事態”ではなかったという事…」

アニ「要するに、ルールには違反していなかったって事だよ」

797: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:35:13.69 ID:tguUwqBp0
ミカサ「…わからない。どうしてその行為が
    ルールに違反していないと言えるの?」

ミカサ「さっきと同じ話になる…けれど、
    あなたが主張し否定された方法と変わらないように思える」

アニ「あんたの言いたい事はわかるよ」

アニ「『毒薬を持ち出させる為に料理に紛れ込ませる』
   という見方をすれば、確かにルール違反にはなるだろうね」

アニ「だけど… その毒薬がもし、
   元々倉庫にあったものではなかったとしたら?」

798: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:40:46.16 ID:tguUwqBp0
ミカサ「…? 倉庫の毒薬ではなかったと言うの?」

アニ「いや、毒薬自体は倉庫にあったはずだよ。
   他に薬品類が置いてある建物なんて無かったしね」

コニー「…??」

サシャ「…えーっと、言ってる意味がわからないんですが」

アニ「まあそうだろうね。という訳で…」

アニ「ここで2つ、新しい証拠を提出させてもらうよ」

799: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:50:17.69 ID:tguUwqBp0
ライナー「新しい証拠だと…!?」

アニ「そう。私が後半の捜査で手に入れた2つの手がかり…」




アルミン『えっ… アニ、どこ行くの?』

アニ『ちょっと調べ物』

アルミン『調べ物?』

アニ『すぐ戻るよ。じゃあね』




アルミン「…ちなみに、それはどこで手に入れたの?」

アニ「1つは倉庫、そしてもう1つは書庫でね」

ベルトルト「え? 書庫?」

アニ「これらの証拠で全て説明できるんだ」

アニ「料理の持ち出しが規則違反にならなかった理由も、
   使われた薬品のビンが3つあった理由も…」

アニ「そして、この2つの手がかりこそが、
   今回の事件の重要な鍵になるはずだよ」

800: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/25(土) 01:55:16.91 ID:tguUwqBp0
ジャン「な、何だ? その手がかりって何なんだ!?」

サシャ「もったいぶらずに教えてくださいよ!」

アニ「まあ慌てないで。順番通りに説明するから」

アニ「まずは…そうだね。
   書庫で見つけたこの冊子から見てもらおうか」

803: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/29(水) 10:00:30.98 ID:ck5Nezbg0
薬品 NO.22~24

モノクマ特製魔法の粉(A~C粉)


この“魔法の粉”は非常に強力なので、取扱いにはご注意ください。
粉は全部で3種類あり、単体では滋養強壮剤として機能します。

しかし、それぞれに特定の処置を施し、かつ適切に組み合わせることで、
様々な特性を備えた毒物へと変化させることができます。

なお、これらはニンゲンをはじめ、あらゆる生物に作用します。


A粉

純度50%以上のエタノールに溶かすことによって、物質A-2へと変化します。
A-2自体は毒にも薬にもなりませんが、C粉を摂取した状態で服用すれば
強力な毒薬として機能します。

B粉

5分間ビンのまま加熱することによって、B-2粉へと変化します。
B-2粉自体は毒にも薬にもなりませんが、C粉を摂取した状態で服用すれば
強力な毒薬として機能します。

C粉

服用することによって、体内での合成を経て物質C-2へと変化します。
C-2は身体のあらゆる細胞に染み渡り、その機能を活性化させます。

ただし、活性化した状態(服用後1時間~24時間)で
絶対にA-2やB-2粉を摂取しないでください。

摂取した場合、以下のような症状に襲われます。

A-2 を摂取した場合:摂取直後に多臓器不全に陥ります。
B-2粉を摂取した場合:摂取後10~30分で多臓器不全に陥ります。

いずれの場合も、副作用として身体組織の肥大化や変色が生じます。

804: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/29(水) 10:05:22.83 ID:ck5Nezbg0
コニー「…何だこれ?」

アニ「『倉庫の薬品図鑑』ってやつさ。
   倉庫にある薬品類についての細かい説明が載ってる」

クリスタ「そ、そんな物が書庫にあったの…?」

アニ「まあね。あの本の山から探し出すのには苦労したけど」




【倉庫の薬品図鑑】




805: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/29(水) 10:10:24.86 ID:ck5Nezbg0
ベルトルト「えーっと、なになに…
      モノクマ特製…魔法の粉?」

ライナー「3種類あり…毒物へと変化?」

アニ「かなりややこしい用法だよね。
   理解するのにも一苦労さ」

ミカサ「…これが一体何だと言うの?」

アニ「要するに、これらがビンの中身だったんだよ。
   薬品棚にあった3つの空きビンのね」

806: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/29(水) 10:15:17.23 ID:ck5Nezbg0
ミカサ「なぜそんな事がわかるの?」

アニ「第一に、この冊子には倉庫にある全ての
   薬品について記載がある」

アニ「実はこれを見つけた後、ここにある内容を元に
   倉庫の薬品を1つずつチェックしたんだけど…」

アニ「NO.22からNO.24…
   この3つの粉だけ見当たらなかったんだ」

アニ「それ以外の薬品は全部揃っていたにも関わらずね」

アニ「つまり、あの空きビンに薬品が入っていたと考えると…
   それはこの3つの粉以外にはあり得ないって訳さ」

807: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/29(水) 10:20:19.11 ID:ck5Nezbg0
アニ「そして第二に…」

アニ「気が付かない? ここの文章」




A-2 を摂取した場合:摂取直後に多臓器不全に陥ります。
B-2粉を摂取した場合:摂取後10~30分で多臓器不全に陥ります。

いずれの場合も、副作用として身体組織の肥大化や変色が生じます。




アルミン「…!! これって…!」

アニ「そう、あまりに似てるんだよ」




死因は服毒による多臓器不全。
毒の副作用による肉体の膨張や変色が見られる。




アニ「…ユミルが死んだ状況とね」

809: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 13:00:18.60 ID:KJIZc36i0
ベルトルト「…!! た、確かにその通りだ…」

ベルトルト「『多臓器不全』って言葉は
      モノクマファイルにもあったし…」

ベルトルト「それに、身体組織の肥大化や変色って…」








アルミン⦅皮膚がぶよぶよに膨れ、青黒く変色した…⦆

アルミン⦅モンスターのような死骸だった⦆




アルミン⦅僕は改めてユミルの亡骸を見る⦆

アルミン⦅その体は本来の倍以上に膨れ上がっており、
     訓練兵団の制服がはち切れんばかりになっている⦆

アルミン⦅肉に埋もれた眼球は半分以上も飛び出し、
     この世のものとは思えない形相を作り出していた⦆








ジャン「ユミルに起こった事のまんまじゃねーか!」

810: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 13:05:37.43 ID:KJIZc36i0
アルミン「そうか…! 確かにそうかもしれない」

アルミン「もしこの情報が本物なら、
     空のビンが3つあった事も説明できる」

アルミン「それだけじゃない…
     【料理の運び出しが規則違反ではない事の証明にもなる】








そうはさせない!








811: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 13:35:31.96 ID:KJIZc36i0
ミカサ「どうしてそうなるの…?」

アルミン「…!」

ミカサ「空きビンが3つあった事を説明できる…
    それは私にもわかった」

ミカサ「だけど、どうしてそれが…
    規則違反ではない事の証明にもなると言うの?」

812: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/04/30(木) 13:45:20.61 ID:KJIZc36i0








―  反 論 シ ョ ー ダ ウ ン 開 始  ―




【倉庫の物品管理表】
【倉庫の保存環境】
▶【倉庫の薬品図鑑】








814: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/01(金) 06:20:18.06 ID:coJ2Eg8V0
ミカサ「空きビンが3つあった理由は/
                  /理解できた」

ミカサ「それは、図鑑に載っていた/
                 /3つの薬品だけが無くなっているから」

ミカサ「だけど、それだけでは/
               /決定的に足りない」

ミカサ「そもそも、どうして/
              /それらの薬品が空になっているの?」

ミカサ「まさか、それらが料理に/
                /仕込まれたとでも言うつもり?」

815: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/01(金) 06:25:17.28 ID:coJ2Eg8V0








―  発 展  ―




アルミン「うん、そうだよ」

アルミン「この薬品が倉庫の料理に仕込まれたんだ」








816: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/01(金) 06:30:20.98 ID:coJ2Eg8V0
ミカサ「さっきの話を/
           /もう忘れたの?」

ミカサ「倉庫の物品を持ち出す場合は【どんな物であっても】記入が必要」

ミカサ「だけど、管理表には/
              /そういった記載は無かった」

ミカサ「アニの言うような、他の物品に/
                   /紛れ込ませる方法も使えないのなら」

ミカサ「毒を料理に混入させた場合、持ち出した人が/
                         /罰を受ける事になってしまう」

ミカサ「それは【その薬品だって例外ではない】はず」

ミカサ「だから、今のアルミンの/
                /考えは成立しない」




アルミン(…確かに、管理表への記入をせずに
     混入させた毒を持ち出したらルール違反になる)

アルミン(だけど、図鑑に記されている薬品の特性を使えば…)

アルミン(ルールをかいくぐる事ができるかもしれない)

817: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/01(金) 06:35:20.59 ID:coJ2Eg8V0
ミカサ「さっきの話を/
           /もう忘れたの?」

ミカサ「倉庫の物品を持ち出す場合は【どんな物であっても】記入が必要」

ミカサ「だけど、管理表には/
              /そういった記載は無かった」

ミカサ「アニの言うような、他の物品に/
                   /紛れ込ませる方法も使えないのなら」

ミカサ「毒を料理に混入させた場合、持ち出した人が/
                         /罰を受ける事になってしまう」

ミカサ「それは【その薬品だって/
                /例外ではない】








その言葉、斬らせてもらう!








819: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 09:30:16.74 ID:0xyJciRH0
アルミン「違うよミカサ。この薬品は例外なんだ」

ミカサ「どういう事…?」

アルミン「モノクマの言葉を思い出してみて」




モノクマ『倉庫の物品を持ち出す場合は、【どんな物であっても】
     その旨を記入しなければなりません』




アルミン「あそこで言及されていたのは
     “倉庫の物品”だったよね?」

アルミン「“倉庫の物品”を記入せずに持ち出す事はできない…」

アルミン「逆に言えば、“倉庫の物品”でなくなってしまえば、
     物品管理表に書かなくても持ち出す事ができるんだよ」

820: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 09:35:16.47 ID:0xyJciRH0




アニ『だけど… その毒薬がもし、
   元々倉庫にあったものではなかったとしたら?』




ミカサ「…意味がわからない。さっきアニも似たような事を言っていたけど」

アルミン「図鑑のページをもう一度よく見て」

821: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 09:40:35.07 ID:0xyJciRH0




A粉

純度50%以上のエタノールに溶かすことによって、物質A-2へと変化します。
A-2自体は毒にも薬にもなりませんが、C粉を摂取した状態で服用すれば
強力な毒薬として機能します。

B粉

5分間ビンのまま加熱することによって、B-2粉へと変化します。
B-2粉自体は毒にも薬にもなりませんが、C粉を摂取した状態で服用すれば
強力な毒薬として機能します。

C粉

服用することによって、体内での合成を経て物質C-2へと変化します。
C-2は身体のあらゆる細胞に染み渡り、その機能を活性化させます。




アルミン「この薬品は、特定の処置を施すと
     それぞれ物質A-2、B-2、C-2へと変わる…」

アルミン「つまり、A粉、B粉、C粉とは
     “全く別の物質”に変わってしまうという事…」

アルミン「それらは“元々倉庫にあったもの”では
     なくなってしまう訳だから…」

アルミン「記入をせずに倉庫から持ち出したとしても、
     何の問題も無いって事だよ」

822: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 09:50:49.16 ID:0xyJciRH0
モノクマ「はい、その通りでございます!」

モノクマ「物品管理表に記入をしない場合、
     倉庫の毒薬が入った料理を持ち出す事は規則違反ですが…」

モノクマ「倉庫の毒薬を『その場で使って』
     “元々存在しない物品”に変えてしまえば…」

モノクマ「オールクリアー!ノープロブレムでーす!」

823: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 09:55:22.05 ID:0xyJciRH0
ジャン「何だよそれ… ほとんど屁理屈じゃねーか」

モノクマ「屁理屈だろうが何だろうが、
     ルールはルールなのです」

モノクマ「そしてルールを制する者こそが、
     世界を制する事ができるのです」

モノクマ「それはいつの時代でも同じ事…」

モノクマ「揺るぎない普遍の真理なのでーす!」

824: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/02(土) 10:00:36.78 ID:0xyJciRH0
アニ「…まあ、何はともあれ、これではっきりしたね」

ミカサ「………………」

アニ「行方不明の薬品と同じ数の空きビン」

アニ「ユミルと同じ症状・副作用」

アニ「そして、ルールをかいくぐる薬品の特性」

アニ「これらが意味する事実はただ1つ…」




アニ「ユミルの毒殺にはこの薬品が使われたって事だよ」

827: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 14:55:26.60 ID:hCXV2+D70
クリスタ「………………」

アニ「…そして、この事実がわかったことで、
   別の謎についても説明できるんだ」

コニー「別の謎…?」

アニ「アルミン、何だと思う?」




アルミン(アニの言う別の謎…)

アルミン(それは…)




【空のビン】
【鳥の羽根】
▶【飼育小屋の動物】








これだ!








828: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 15:00:19.58 ID:hCXV2+D70
アルミン「飼育小屋の動物…だよね?」

ライナー「…もしかして、あの話か?
     飼育小屋で見つかったっていう多数の変死体…」

ジャン「ああ、そういえばアルミンに聞いたな。
    ユミルと同じように膨れ上がってたんだろ?」

ベルトルト「えっ、ちょっと待って。その変死体って、
      元々は飼育小屋にいた動物たちだったんだよね?」

ベルトルト「という事は…」




▶【毒殺された】
【呪殺された】
【流行り病にかかった】








これだ!








829: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 15:10:31.05 ID:hCXV2+D70
アルミン「その動物たちもユミルと同じ毒を飲んだんだ」

アルミン「そして、多分それも…
     犯人が意図的に仕組んだ事だと思う」

サシャ「なななっ…!? 犯人はユミルだけじゃなくて、
    私の家族にまで手をかけたっていうんですか!?」

コニー「か、家族…?」

ミカサ「だけど、それならなぜ…
    犯人はそんな事をする必要があったの?」

830: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 15:25:22.95 ID:hCXV2+D70
アルミン(…変死体の状況から見て、
     動物たちがユミルと同じ毒を飲んだのは間違いない)

アルミン(そしてそれは、絶対に自然には起こり得ない)

アルミン(誰かが意図的に仕組まない限り…)




アルミン「………………」




アルミン(だとすれば、なぜその人…おそらく犯人は、
     わざわざそんな事をする必要があったのか)

アルミン(飼育小屋は出入りが自由だから、
     誰かに見つかる危険性が高い)

アルミン(なぜそんなリスクを冒してまで、
     動物たちに毒を盛る必要があったのか)

アルミン(一体なぜ…)

831: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 15:35:19.51 ID:hCXV2+D70








―  閃 き ア ナ グ ラ ム 開 始  ―








832: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/04(月) 15:40:15.58 ID:hCXV2+D70


  じ  ぶ  ん  っ  つ  け  う  ど


  ど  う  ん  っ  け  じ  ぶ  つ


  ど  う  ぶ  け  ん  じ  っ  つ








  ど  う  ぶ  つ  じ  っ  け  ん








そうか わかったぞ!








835: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/08(金) 18:25:26.88 ID:n/MGilhC0
アルミン「そうか… 犯人は動物実験をしたんだ」

ベルトルト「えっ…!?」




なお、これらはニンゲンをはじめ、あらゆる生物に作用します。




アルミン「あの毒薬は人間だけじゃなくて、
     他の生物にも利き目がある…」

アルミン「だから犯人は、本番で使う前に…
     飼育小屋の動物たちで試そうと思ったんじゃないかな?」

836: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/08(金) 18:35:27.82 ID:n/MGilhC0




14 コロシアイ兵団生活で同一のクロが殺せるのは2人までとします。




ライナー「…なるほどな。人は駄目でも家畜は殺し放題って訳か」

モノクマ「うぷぷ、その通り。使えるものは最大限活用しないとね」

サシャ「ひ、酷い…」

サシャ「許せない… あの子たちを、そんな…」

837: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/08(金) 18:50:09.34 ID:n/MGilhC0
アニ「どう? これで見えてきたでしょ?」

アニ「この事件の性質…
   前回の事件とは明らかに違う点が…」




アルミン(前回の…
     エレンの事件とは明らかに異なる点)

アルミン(それは…)




【突発性】
▶【計画性】
【残虐性】








これだ!








840: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/15(金) 15:00:24.55 ID:p1STpE6J0
アルミン「この事件はきっと…
     綿密な計画によって行われたものなんだ」




モノクマ『ちょっと重いだろうけど大丈夫!
     イェーガーくんの頭は地面にあるから、適当に振り下ろせば死ぬよ!』

ミーナ『ちょ、ちょっと待って…!』

モノクマ『ほらほら、早くしないと目を覚ましちゃうって!』




アルミン「前回の事件では… 犯行の直前まで、
     ミーナにエレンを殺す気は無かった」

アルミン「言ってみれば“突発的犯行”だったんだ」

アルミン「だけど、今回の事件は違う。
     ユミルの殺人は、犯人が前々から考えていた…」

アルミン「“計画的犯行”だったんだよ」

841: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/15(金) 15:05:41.33 ID:p1STpE6J0
ジャン「ず、ずっと狙ってたっていうのか…!?
    こうなる事を…」

ライナー「…少なくとも、“毒殺”という殺し方をしている時点で
     突発的な犯行ではないだろう」

アルミン「うん。それに加えて、
     使用された薬品は用途が複雑すぎるからね」
     
アルミン「だからこそ、犯人はわざわざ【動物実験】








ちょっと待ってください!








842: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/15(金) 15:25:27.83 ID:p1STpE6J0
サシャ「い、いやいや… やっぱり不可能ですって!」

ベルトルト「…? 何が?」

サシャ「動物実験ですよ!」

サシャ「アルミンは、犯人が例の毒薬を
    あの子たちに試したって言いますけど…」

サシャ「それなら、コニーの件は一体どう説明するんですか!?」

843: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/15(金) 15:30:27.20 ID:p1STpE6J0








―  反 論 シ ョ ー ダ ウ ン 開 始  ―




【空のビン】
▶【鳥の羽根】
▶【飼育小屋の動物】








848: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 16:35:17.97 ID:XE+6VGdN0
サシャ「さっきまでの/
           /議論では、えーっと…」

サシャ「そうそう!毒薬に/
             /特定の処置を施して…」
                 
サシャ「別の薬品に変えればいいって/
                  /話をしてましたよね?」

サシャ「そうすれば、物品管理表に/
                 /記入をする必要が無いって…」

サシャ「だけど、あの薬品の特性を/
                 /思い出してください!」

サシャ「確かに、A粉とB粉はその場で/
                   /作り替えられるかもしれませんけど」

サシャ「C粉だけは体内に取り込む/
                 /必要があったはずです!」

サシャ「私はそこが問題だって/
               /言ってるんですよ!」

849: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 16:40:19.52 ID:XE+6VGdN0








―  発 展  ―




アルミン「もしかして、サシャが言いたいのは…」

アルミン「“彼ら”を倉庫に連れてくるのは難しいっていう事?」








850: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 16:45:20.45 ID:XE+6VGdN0
サシャ「そうです!/
          /その通りですよ!」

サシャ「A粉にしろB粉にしろ、/
                /あの毒薬を作用させるには…」

サシャ「【C粉を倉庫内で服用しなければならない】はずです!」

サシャ「仮に、あの子たちを使って/
                 /実験をするのなら…」

サシャ「【全員を倉庫に連れてくる必要があります!】」

サシャ「だけど、それは/
            /どう考えても大変ですよね!?」

サシャ「特にコニーとアルミンは【図体がでかい】んですから!」




アルミン(…確かに、“彼ら”全員を連れてくるのは現実的とは言えない)

アルミン(だけど、僕の考えが正しければ…)

アルミン(あの方法でいけるんじゃないかな)

851: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 16:50:25.02 ID:XE+6VGdN0
サシャ「そうです!/
          /その通りですよ!」

サシャ「A粉にしろB粉にしろ、/
                /あの毒薬を作用させるには…」

サシャ「【C粉を倉庫内で服用しなければならない】はずです!」

サシャ「仮に、あの子たちを使って/
                 /実験するのなら…」

サシャ「【全員を倉庫に連れてくる/
                 /必要があります!】








その言葉、斬らせてもらう!








852: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 16:55:21.42 ID:XE+6VGdN0
アルミン「いや… 多分、全員を倉庫に
     連れてくる必要は無いんじゃないかな」

サシャ「は、はい? それなら一体どうやって…」

アルミン「エレンを使ったんだよ」

サシャ「は…?」

853: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:00:19.73 ID:XE+6VGdN0
アルミン「サシャは捜査のときに言っていたよね?
     エレンの姿が見えないって」

アルミン「実は倉庫を調べたときに、薬品棚の周りに
     羽根が数枚落ちているのを見つけたんだ」

アルミン「これは僕の予想だけど…
     あれってエレンの羽根だったんじゃないかな?」

アルミン「犯人はエレンだけを倉庫に連れてきて、
     薬品棚付近でC粉を服用させ…」

アルミン「そして、その肉を使って…
     飼育小屋にいた他のみんなに試したんじゃないかな?」

854: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:05:18.85 ID:XE+6VGdN0
クリスタ「ね、ねえ… さっきから一体何の話をしてるの?」

コニー「俺とアルミンはむしろ小柄な方だろ。
    図体がでかいのはライナーとかベルトルトだろうが」

ミカサ「エ、エレンは生きていたというの…?
    羽って…まさか天使になって…!?」

アルミン「え? …あっ、ご、ごめん! そうじゃなくって…」

アニ「…動物たちの名前でしょ? サシャが名付けた」

855: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:10:23.34 ID:XE+6VGdN0








アルミン『…もしかして、ここにいる動物全部に名前を?』

サシャ『…はい』

サシャ『ナック、ミリウス、トーマス、アルミン…
    みんな死んじゃいました…』




アルミン⦅なんか僕の名前が聞こえた気がするけど…⦆




アニ『それらは何の動物なの?』

サシャ『ナックが豚で、ミリウスが羊で…』

サシャ『トーマスがニワトリで、アルミンが馬で…』

サシャ『コニーが…乳牛です…』








アルミン『エレンって…あのエレンじゃないよね?』

サシャ『ニワトリのエレンです…
    あの子がどこにもいなくって…』

アニ『…ニワトリ?』

サシャ『きっとあの子も…』

サシャ『どこかで殺され…』ブワッ








856: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:15:20.79 ID:XE+6VGdN0
ライナー「…要するに、図体のでかいコニーとアルミンは乳牛と馬で、
     行方不明のエレンがニワトリって訳か」

ベルトルト「ビックリしたよ… アルミンから変死体の話は聞いてたけど、
      そんな名前が付けられていたとは思わなかったから…」

ジャン「…つーか、普通、家畜に仲間の名前付けるか?」

アルミン「ま、まあ… 何はともあれ、
     これでサシャが言いたかった事はわかったでしょ?」

857: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:20:27.34 ID:XE+6VGdN0




C粉

服用することによって、体内での合成を経て物質C-2へと変化します。
C-2は身体のあらゆる細胞に染み渡り、その機能を活性化させます。

ただし、活性化した状態(服用後1時間~24時間)で
絶対にA-2やB-2粉を摂取しないでください。

摂取した場合、以下のような症状に襲われます。

A-2 を摂取した場合:摂取直後に多臓器不全に陥ります。
B-2粉を摂取した場合:摂取後10~30分で多臓器不全に陥ります。

いずれの場合も、副作用として身体組織の肥大化や変色が生じます。




アルミン「あの薬品を毒薬として作用させる場合、
     C粉を服用して体内でC-2を作り出しておく事が前提になるんだ」

アルミン「だけど、C粉のままでは倉庫から持ち出せないから、
     被験体を倉庫に連れてきてその場で飲ませる必要がある」

アルミン「だけど、乳牛や馬のような大きな動物を
     倉庫に連れてくるのは、とても現実的とは言えない…」

アルミン「…これがサシャの主張だったんだ。そうだよね?」

サシャ「え、ええ…」

858: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/17(日) 17:25:20.36 ID:XE+6VGdN0
ジャン「…まあ、そりゃあな。そんな人目に付くような事を
    わざわざやるバカはいねーよ」

コニー「ん? でもよ、結局は
    その乳牛や馬だって毒で死んでたんだろ?」

コニー「だったら、犯人はどうやって
    そいつらに毒を飲ませたんだ?」

アニ「…さっきアルミンが説明してたじゃない。
   『エレンを使った』って」








アルミン『サシャは捜査のときに言っていたよね?
     エレンの姿が見えないって』

アルミン『実は倉庫を調べたときに、薬品棚の周りに
     羽根が数枚落ちているのを見つけたんだ』

アルミン『これは僕の予想だけど…
     あれってエレンの羽根だったんじゃないかな?』

アルミン『犯人はエレンだけを倉庫に連れてきて、
     薬品棚付近でC粉を服用させ…』

アルミン『そして、その肉を使って…
     飼育小屋にいた他のみんなに試したんじゃないかな?』








861: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/21(木) 16:50:31.57 ID:xT7v3tYp0
アニ「アルミンの言うように… まず犯人は、
   ニワトリのエレンだけを倉庫に連れてきたんだ」

アニ「そして、その場でC粉を呑ませることで、
   エレンの体内でC-2が生成される」

アニ「その状態でエレンを殺し、精肉機にでもかければ…」

アニ「C-2入りのミンチ肉ができるって訳さ」

862: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/21(木) 16:55:26.22 ID:xT7v3tYp0
ベルトルト「つまり、そのミンチ肉を持ち出して、
      飼育小屋の動物たちに食べさせた…?」

アルミン「うん。エサに混ぜるような形でね」

ライナー「そうすればC-2はそのまま取り込まれ、
     特性を維持し…」

ライナー「その上でA-2やB-2粉を服用させれば…」

モノクマ「ブサイクな変死体の出来上がりー!」

863: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/21(木) 17:00:26.75 ID:xT7v3tYp0
ジャン「で、でもよ、そんなのアリか?」

ジャン「なんつーか… それって間接的なやり方だろ?
    そんな方法でC-2は効能を維持できるのかよ?」

アルミン「それも含めての実験だったんだろうね。
     どちらにしろ、そうでもしないとC粉は持ち出せないから」

ベルトルト「…で、結果は成功だったと」

モノクマ「うぷぷ、その通り。
     やっぱり色々試してみるのって大事だよね」

866: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/23(土) 11:20:21.24 ID:iHQYJrXw0
サシャ「そ、そんな… あの子をミンチに…?」

サシャ「酷すぎる… そんなのって…」

ライナー「だが、確かに… その方法が可能なら、
     わざわざ体の大きな動物を倉庫に連れてくる必要が無い」

ミカサ「精肉機なら見かけた気がする…
    確か、エレンとアルミンとで倉庫を調べた時に」

ジャン「それもその場で使ったって事か…
    それなら物品管理表に記入が無いのも頷けるな」

867: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/23(土) 11:25:46.08 ID:iHQYJrXw0
アニ「そして、ここまで来て… ようやく重要な事がわかったね」

コニー「重要な事?」

アニ「そもそも、この薬品を使ってユミルを毒殺しようとした場合…」

アニ「1つ大きな壁が立ちはだかる事になるんだけど…わかる?」




アルミン(この毒薬を使う際の大きな壁…)

アルミン(それは…)




【A粉の加工】
【B粉の加工】
▶【C粉の服用】








これだ!








868: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/23(土) 11:35:34.81 ID:iHQYJrXw0
アルミン「それって… C粉をユミルに
     呑ませなくちゃいけないって事だよね?」

アニ「そう。さっきの議論にもあった通り、
   A-2を使うにしろ、B-2粉を使うにしろ…」

アニ「対象者にC粉を服用させておく事が絶対条件なんだ」

アニ「しかも、物品管理表に記入をしない場合は…
   倉庫にユミルを呼び出して倉庫内で呑ませる必要がある」

アニ「…ニワトリのエレンを連れてきた時と同じようにね」

869: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/23(土) 11:50:30.35 ID:iHQYJrXw0
コニー「え…? でもよ、それって難しくねえか?」

コニー「だって、あのユミルだぞ?」

ベルトルト「確かに… 人一倍警戒心が強くて、
      常に慎重だったユミルが…」

ベルトルト「倉庫への呼び出しを受けて、
      犯人に渡された物を呑んだりするかな?」

クリスタ「絶対にあり得ないよ、そんなの…
     まず倉庫にすら行かないと思う」

872: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/26(火) 12:50:25.44 ID:832AOdpX0
アニ「そう、それが難しいからこそ…
   犯人は動物たちを使って実験したんだ」

コニー「…?? えーっと…」

アニ「要するに… 犯人は、C-2入りのエレンの肉を
   パーティーの料理に仕込んだんだよ」

アニ「A-2やB-2粉と一緒にね」

873: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/26(火) 12:55:23.12 ID:832AOdpX0
ベルトルト「そうか…! 犯人がわざわざニワトリを使って、
      飼育小屋の動物たちに毒を試したのは…」

ベルトルト「【ユミルを倉庫に連れてこなくても毒殺できる】ことを
      確かめたかったからか…!」

ライナー「なるほどな… 乳牛や馬と同じように、
     ユミルを倉庫に呼び出す必要が無くなれば…」

ライナー「たとえ、ユミルにC粉を呑ませなくても…」

ライナー「パーティー中にエレンの肉を食べさせることで
     C-2を摂取させれば…」

ライナー「あとはA-2かB-2粉を摂らせることで
     ユミルを殺すことができる…って訳か」

874: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/26(火) 13:05:21.33 ID:832AOdpX0
アルミン「………………」

ミカサ「それなら、次の問題は…」

ミカサ「どの料理にA-2かB-2粉、
    そしてエレ…ニワトリの肉が混入していたか…」

アニ「そうなるね。料理は色々あったけど…」

アニ「中でも一番疑わしいのは…」




【サラダ】
【骨付き肉】
▶【肉のパイ包み】








これだ!








876: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:25:24.45 ID:dywM1sko0
アルミン「もしかして…【肉のパイ包み】?」

アニ「おそらくね」

クリスタ「ど、どうして? 料理なら他にもたくさんあったのに…」

アニ「第一に、ユミルはあれを食べたすぐ後に死んでいるから」

アニ「食べた直後に苦しみ出したんだから、
   あれに毒が入っていたと考えるのは普通だと思うけど?」

ベルトルト「まあ、確かに…」

アニ「第二に、あの料理には
   【他の料理と決定的に違う点】があったから」

サシャ「えっ?」

アニ「アルミン、何だと思う?」

877: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:30:31.24 ID:dywM1sko0
アルミン(あの料理… 【肉のパイ包み】は特別だった)

アルミン(他の料理と明らかに異なる点)

アルミン(それは…)




【パーティーのオードブル】
【パーティーのデザート】
▶【パーティーのレクリエーション】








これだ!








878: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:35:25.92 ID:dywM1sko0
アルミン「あの料理だけは、パーティーのレクリエーション…
     つまり、出し物として使われているって事だよね?」

アニ「そう。各自がソースでデコレーションをして、
   他人に食べさせるっていうものだったね」




ライナー『いいか、使うのはあくまで自分の絞り袋だけだ。
     他人のを借りるのは無しだぞ』

ライナー『他人のパイ切れをデコレーションするのも禁止。
     それと、全員が作業を終えるまで食べるのもダメだからな』

コニー『なんだかよくわかんねーけど、面白そうだな』




879: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:40:33.61 ID:dywM1sko0
コニー「確かにあれは面白い企画だったけどよ…
    あれが出し物として使われているからって、何の根拠になるんだ?」

アニ「ここで、さっきまでの話に戻るよ」

アニ「犯人はニワトリのエレンを倉庫に連れてきて、
   その場でC粉を呑ませてC-2を作り出し…」

アニ「その後エレンをミンチにして、作成しておいた
   A-2やB-2粉と一緒に倉庫内のパーティー料理に混ぜた」

アニ「…ここまではいいよね?」

880: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:45:25.92 ID:dywM1sko0
ライナー「ああ… そうする事で物品管理表への記入を免れ、
     ユミルを倉庫に連れてくる必要も無くなるんだったな」

アニ「うん。後はその料理を
   ユミルに食べさせればいいだけなんだけど…」

アニ「…何か引っかからない?」

サシャ「…?? 別に何も…」

アニ「毒を混入できたのはいいとして、
   どうやって毒入りの料理をユミルに食べさせるのさ」

アニ「当日ユミルがどの料理を食べるかなんてわからないし…」

アニ「予め『○○○を食べて』なんて指示を出しておいたとしたら、
   余計に怪しまれるだけじゃない」

881: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/28(木) 10:50:33.09 ID:dywM1sko0
ジャン「確かにな… 百歩譲って指示が通ったとしても、
    別の人間がその料理を食べる可能性だってあるもんな」

ベルトルト「そんな事になったらその人まで死んでしまうよ。
      そう考えると、ユミルだけを殺そうとするのって…」

アニ「至難の業だよね」

アニ「だからこそ犯人は… 
   【肉のパイ包み】を使ったレクリエーションを利用したのさ」

884: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 19:30:28.74 ID:ScIKWwZo0








ライナー『さて、今からみんなには、
     このパイ包みのデコレーションをやってもらう』

ライナー『詳しいルールを説明するから、よーく聞くんだぞ?』




ライナー『いいか、使うのはあくまで自分の絞り袋だけだ。
     他人のを借りるのは無しだぞ』

ライナー『他人のパイ切れをデコレーションするのも禁止。
     それと、全員が作業を終えるまで食べるのもダメだからな』




ライナー『じゃあみんな、自分以外のパイ切れを1つ取ってくれ。
     自分がデコレーションしたもの以外だぞ』








885: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 19:45:19.25 ID:ScIKWwZo0
アニ「あの時… 私たちは、
   人数分に切り分けられたパイ切れを手に取って…」

アニ「それぞれに渡された革袋を使って、
   ソースのデコレーションを施していったね」

コニー「あ、ああ… それから
    他人がデコレーションした物を手に取って…」

コニー「それをまた別の奴に食べさせたんだったよな?」

アニ「そう。ここまで言えばわかると思うけど…」

アニ「この料理には、【デコレーション】と【食べさせる】という
   他の料理に無い要素があったんだ」

アニ「これらのどちらか、あるいは両方を利用すれば…
   ユミルだけに毒入りのパイを食べさせる事は可能なんじゃない?」

886: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 20:05:20.50 ID:ScIKWwZo0
ベルトルト「た、確かに…」

ベルトルト「他の料理はパーティー中にずっと放置されていたから、
      『誰がいつ何を食べるか』を把握できないけど…」

ベルトルト「このイベントを利用して、
      何かしらのトリックを使えば…」

サシャ「ユ、ユミルだけを狙い撃ちにできる…?」

ジャン「なるほどな… それなら後は、
    そのトリックとやらを暴けばいいんだな?」

ジャン「つーか、もしかして…
    それについても何か浮かんでんのか、アニ?」

887: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 20:10:25.87 ID:ScIKWwZo0
アニ「………………」

ジャン「…アニ?」

アニ「…さあ?」

ジャン「…は?」

アニ「残念だけど、私の推理はここまでだよ」

アニ「【肉のパイ包み】のレクリエーションを
   利用するのはいいとして…」

アニ「その中で犯人がどうやってユミルを狙い撃ちにしたか…
   正直言って、全然浮かんでこないね」

888: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 20:20:24.27 ID:ScIKWwZo0
ジャン「お、おいおい…」

ジャン「そりゃねーだろ!? 散々期待させといて…」

アニ「悪かったね。というより、
   他人に期待する暇があるなら自分の頭で考えたら?」

ジャン「考えてもわかんねーから言ってんだろ!」

ベルトルト「ま、まあまあ…
      ようやく事件の中身も見えてきそうなんだし…」

ベルトルト「ここは一度落ち着いて…」

889: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/05/30(土) 20:30:19.43 ID:ScIKWwZo0
ミカサ「何を悩んでいるの?」

ベルトルト「…え?」

ミカサ「犯人は【肉のパイ包み】のレクリエーションを利用して
    ユミルに毒を呑ませた」

ミカサ「この事さえわかっていれば、
    誰を怪しむべきかは明白」

ミカサ「違わない?」




ミカサ「【出し物係】の… ライナーとベルトルト」

892: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 13:50:41.77 ID:yx1eivT40
ベルトルト「なっ…!?」

ライナー「………………」

ミカサ「だってそうでしょう。このレクリエーションは元々、
    あの2人が用意したもの」

ミカサ「レクリエーションを利用したトリックを使うなら、
    企画した人間を疑うのは当然」

サシャ「で、でも… それも何だかあからさま過ぎるような…」

ジャン「…いや、無いとは言えんぞ」

893: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 14:15:23.61 ID:yx1eivT40








ライナー『あ~、それでは! パーティーも盛り上がってきたところで!』

ライナー『【出し物係】である俺とベルトルトが用意した、
     とっておきのレクリエーションをやろうと思う!』








ジャン「ミカサの言うように… あの企画は終始、
    その2人が取り仕切っていたし…」

894: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 14:50:32.10 ID:yx1eivT40








クリスタ『…まさか、毒とかじゃないよね?』

ライナー『安心しろ。死ぬような代物じゃない』








ライナー『毒だ! パイの中に毒が入ってる!』








ジャン「食べる前には『毒は入っていない』と言っておきながら、
    いざユミルが倒れると、いち早く『毒だ!』と叫んだ…」

ジャン「…疑うには十分過ぎねえか?」

895: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 15:00:27.39 ID:yx1eivT40
ベルトルト「ちょ、ちょっと待っ…」

ライナー「…なるほどな。ここでその話が出てくるのか」

ベルトルト「…! ラ、ライナー!」

ライナー「そうやって疑いの矛先を俺たちに向けることで、
     自分への追及を免れようとしているのか?」

ライナー「…ふん、いかにも犯人がやりそうな手法だな」

ライナー「特にミカサは、『自分はパーティーに参加していないから
     レクリエーションを使ったトリックは不可能』とでも言いたげだ」

896: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 15:30:21.85 ID:yx1eivT40
ミカサ「…話をすり替えないで。反論があれば聞く」

ライナー「第一に、俺たちが犯人なら
     殺人にレクリエーションを使おうとは思わない」

ライナー「ちょうど今のように、真っ先に疑われるからな。
     サシャの言葉を借りれば… あからさま過ぎる」

ミカサ「………………」

ライナー「第二に、お前たちはこの企画を
     俺たちが考え出したものだと思っているようだが…」

ライナー「いいか、そもそもこのイベントはな…」

897: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 15:35:21.37 ID:yx1eivT40
モノクマ「ねえねえ」

ライナー「…何だ、人が話している最中に」

モノクマ「オマエラさ、重要な事忘れてない?」

クリスタ「…何の話?」

モノクマ「今回のクロについてだよ」

モノクマ「【肉のパイ包み】に
     毒が混入されていたのはいいとして…」

モノクマ「この事件って、本当に毒を料理に混ぜた人が
     クロになるのかなあ」

サシャ「…え?」

モノクマ「それとも…」

898: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/02(火) 15:40:24.60 ID:yx1eivT40








モノクマ「パイ切れを直接食べさせた
     フーバーくんがクロなのかなあ!?」








902: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 06:40:20.79 ID:0i9ItGPC0
ベルトルト「…!!?」

ライナー「なっ…!?」

モノクマ「およよ? 何を驚いてんの?」

モノクマ「あの時、ユミルさんと食べさせ合ってたじゃん。
     新婚バカップルみたいにイチャイチャしちゃってさあ」

903: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 06:50:34.01 ID:0i9ItGPC0




ユミル『なあ、ライナー』

ライナー『なんだ?』

ユミル『どうせやるならよ、食べさせ合わないか?
    その方が盛り上がるだろ』

ライナー『ん? …なるほど、それもそうだな』

ユミル『じゃあベルトルさん、あーん』

ベルトルト『えっ… あ、あーん』




904: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:05:22.26 ID:0i9ItGPC0
モノクマ「でも災難だったねー。
     まさかあのパイ切れに毒が入ってたなんて」

モノクマ「毒を仕込んだのが誰であれ…」

モノクマ「これじゃあまるで、フーバーくんが
     ユミルさんの息の根を止めたみたいになっちゃうね」

ベルトルト「な…何を言って…」

モノクマ「まあ正直なところ、あの楽しそうな光景を見せられた時は
     『あーこのまま誰か死なねーかな』なんて思ったりもしたけど…」

モノクマ「まさか本当に死んじゃうなんてねー!
     飯がウマくて仕方ないよ…ぶっひゃっひゃっひゃ!!」

905: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:10:19.46 ID:0i9ItGPC0
ジャン「お、おいおい… それじゃあ…」

ジャン「毒を入れた人物に関係なく、
    今回のクロはベルトルトって事になるのか…?」

モノクマ「さあねー。でも、それを考えるのが兵団裁判でしょ?」

アニ「…ねえ、今更どういうつもり?」

アニ「今までずっと『毒を入れた人間=クロ』で
   話を進めてきたじゃない」

モノクマ「それはオマエラが勝手にそうしただけじゃん」

モノクマ「毒を入れた人間がクロか、
     直接食べさせた人間がクロか…」

モノクマ「重大な議論をすっ飛ばしちゃってるから、
     ボクがテコ入れしてやってんじゃーん?」

906: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:15:27.78 ID:0i9ItGPC0
サシャ「そ、そんなぁ!
    また議論しなくちゃいけない事が増えるんですかぁ!?」

ジャン「つ、つーか… 
    そんなのどうやって話し合えばいいんだ!?」

ジャン「『何をやった奴がクロなのか』なんて…
    そんな概念的な事どうやって!?」

クリスタ「で、でも… ベルトルトって一応、
     レクリエーションを準備した側なんでしょう?」

クリスタ「だったら、もし毒を仕込んだのもベルトルトなら
     全部解決するんじゃ…」

ベルトルト「さ、さっきから何を言っているんだ!」

ベルトルト「僕は毒なんか仕込んでない!
      それはライナーだって同じだ!」

907: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:21:01.04 ID:0i9ItGPC0
ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…




アルミン「………………」




アルミン(…何だろう、この違和感)

アルミン(モノクマがいきなり
     こんな事を言い出したのもそうだけど…)

アルミン(それだけじゃない…)

908: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:25:20.72 ID:0i9ItGPC0
ガヤガヤ ガヤガヤ…
ザワザワザワザワ…




アルミン(さっきからずっとだ…)

アルミン(議論はかなり進んでいるように見える)

アルミン(だけど、その一方で… 
     ただ堂々巡りをしているだけのようにも思える)

アルミン(このモヤモヤした感じ)

アルミン(うまく言えないけど…)

909: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:30:19.49 ID:0i9ItGPC0








アルミン(誰かに議論を誘導されているような…)








910: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:35:17.12 ID:0i9ItGPC0
アルミン「………………」

アルミン「…ねえ、みんな」

コニー「…ん? どうしたんだ、アルミン」

アルミン「もう1度さ… 事件をよく見直してみない?」

ジャン「だから、それを今やろうとしてるんじゃねーか!
    毒を盛った奴がクロか、食べさせた奴がクロか…」

アルミン「そうじゃなくて…
     もっと根本的な部分からだよ」

ライナー「根本的な部分…だと?」

911: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:40:17.99 ID:0i9ItGPC0
アルミン「さっきから引っかかってるんだ」

アルミン「何て言うか… すごく大事なところを
     見落としてる気がするんだよ」

モノクマ「ほらね、だから言ってるじゃない。
     クロの定義をちゃんと話し合って…」

アルミン「モノクマは黙ってて」

モノクマ「………………」

912: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 07:45:21.26 ID:0i9ItGPC0
ミカサ「…好きにすればいい」

アルミン「…! ミカサ…」

ミカサ「アルミンは正解を導く力がある」

ミカサ「私もエレンも
    以前はその力に命を救われた」

アルミン「そんなことが…? ……?」

アルミン「いつ?」

ミカサ「多分、まだ…」

ミカサ「自覚が無いだけ…」

913: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 08:15:43.30 ID:0i9ItGPC0




アルミン『…エレン』

アルミン『どうして僕にそんな決断を託すの?』

エレン『お前ってやばい時ほど
    どの行動が正解か当てることができるだろ?』

エレン『それに頼りたいと思ったからだ』

アルミン『いつそんなことが?』

エレン『色々あっただろ?』

エレン『5年前なんか』




914: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 08:20:26.85 ID:0i9ItGPC0
アルミン「…!!」

ミカサ「…アルミン?」

アルミン「…! あ、ああ… 何でもないよ」

アニ「………………」

915: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 08:30:18.00 ID:0i9ItGPC0








アルミン(落ち着け…)

アルミン(この事件を根本から見直すんだ)

アルミン(あらゆる先入観を取り払って、
     自分の中に意識を集中させて…)

アルミン(推理を一から組み立てるんだ…)








916: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/05(金) 08:35:25.06 ID:0i9ItGPC0








―  ロ ジ カ ル ダ イ ブ 開 始  ―








921: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 14:30:28.28 ID:eW309AY40








QUESTION 01


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

           ユミルの死は毒によるもの?                           

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




▶【毒によるもの】
【毒によるものではない】








922: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 14:35:45.92 ID:eW309AY40








QUESTION 02


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

           どんな毒が使われた?              

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




▶【モノクマ特製魔法の粉(A~C粉)】
【その他】








923: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 14:40:23.69 ID:eW309AY40








QUESTION 03


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

           物質A-2、B-2粉はどのように使った?                        

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




▶【パーティーの料理に混ぜた】
【被害者に直接呑ませた】








924: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 14:50:25.15 ID:eW309AY40








QUESTION 04


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

           物質C-2はどのように使った?                         

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




【パーティーの料理に混ぜた】
▶【被害者に直接呑ませた】








925: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 14:55:24.95 ID:eW309AY40








QUESTION 05


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

       ユミルにC粉(物質C-2)を呑ませたのは誰?                                          

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




【ミカサ・アッカーマン】
【ライナー・ブラウン】
【ベルトルト・フーバー】
【アニ・レオンハート】
【エレン・イェーガー】
【ジャン・キルシュタイン】
【コニー・スプリンガー】
【サシャ・ブラウス】
【クリスタ・レンズ】
【アルミン・アルレルト】
【ミーナ・カロライナ】
▶【ユミル】








926: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 15:00:24.60 ID:eW309AY40








QUESTION 06


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

       飼育小屋の動物で実験したのは誰?                                  

――――――――――――――――――――――――――――――――――――




【ミカサ・アッカーマン】
【ライナー・ブラウン】
【ベルトルト・フーバー】
【アニ・レオンハート】
【エレン・イェーガー】
【ジャン・キルシュタイン】
【コニー・スプリンガー】
【サシャ・ブラウス】
【クリスタ・レンズ】
【アルミン・アルレルト】
【ミーナ・カロライナ】
▶【ユミル】








927: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 15:05:21.38 ID:eW309AY40








QUESTION 07


――――――――――――――――――――――――――――――――――――

       今回の事件を計画したのは誰?
                                    
――――――――――――――――――――――――――――――――――――




【ミカサ・アッカーマン】
【ライナー・ブラウン】
【ベルトルト・フーバー】
【アニ・レオンハート】
【エレン・イェーガー】
【ジャン・キルシュタイン】
【コニー・スプリンガー】
【サシャ・ブラウス】
【クリスタ・レンズ】
【アルミン・アルレルト】
【ミーナ・カロライナ】
▶【ユミル】








929: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/07(日) 15:10:22.81 ID:eW309AY40








DIVE RESULT


<1> ユミルの死は毒によるもの?          【毒によるもの】

<2> どんな毒が使われた?             【モノクマ特製魔法の粉(A~C粉)】

<3> 物質A-2、B-2粉はどのように使った?    【パーティーの料理に混ぜた】

<4> 物質C-2はどのように使った?         【被害者に直接呑ませた】

<5> ユミルにC粉(物質C-2)を呑ませたのは誰?  【ユミル】

<6> 飼育小屋の動物で実験したのは誰?       【ユミル】

<7> 今回の事件を計画したのは誰?         【ユミル】








推理は繋がった!








936: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:30:26.19 ID:lG3z/xdb0
アルミン「…ライナー」

ライナー「…ん?」

アルミン「さっきの続きを聞かせてくれるかな」




ライナー『第二に、お前たちはこの企画を
     俺たちが考え出したものだと思っているようだが…』

ライナー『いいか、そもそもこのイベントはな…』




アルミン「あれって要するに…」

アルミン「【肉のパイ包み】を使ったレクリエーションは
     ライナー達が考案したものじゃないって事だよね?」

ライナー「…ああ、その通りだ」

937: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:35:31.33 ID:lG3z/xdb0
ジャン「は…? じゃあ誰が考え出したって言うんだよ」

ライナー「ユミルだよ」

コニー「ユミル…?」

ライナー「【出し物係】は俺とベルトルトだったが…
     中々良いアイデアが思い浮かばなくてな」

ライナー「2人で考えあぐねていた時にユミルがやってきて、
     今回の企画を提案してきたんだ」

ライナー「【料理係】ならではの発想というか…
     とにかく面白そうだったんで、その案を採用したのさ」

938: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:40:23.70 ID:lG3z/xdb0
アルミン「…なるほどね。やっぱり」

ミカサ「…何かわかったの?」

アルミン「みんな、ちょっといいかな」

ベルトルト「…?」

アルミン「これから僕は『ある推理』を話そうと思う」

アルミン「はじめに断っておくけど、
     これは何の証拠も無いただの推論だ」

アルミン「かなり奇抜な内容だから混乱するかもしれない。
     でも、1つの考えとして… 参考にしてほしい」

939: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:45:23.66 ID:lG3z/xdb0
ジャン「な、何だよ… 急に改まって…」

アルミン「結論から言うよ」

アルミン「僕は、この殺人…」








アルミン「全てユミルが考え出した事だと思う」








940: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:50:26.08 ID:lG3z/xdb0
ライナー「………………」

ライナー「…何だって?」

クリスタ「…!!」

ベルトルト「…!?」

コニー「…は?」

アニ「………………」

941: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 09:55:22.14 ID:lG3z/xdb0
サシャ「…えっと、すみません」

サシャ「今までで一番意味不明なんですが…」

アルミン「………………」

ジャン「い、いや… いやいや…」

ジャン「奇抜っていうか… 訳がわからん…」

ジャン「いや、本当にわかんねーぞ!?
    だって、ユミルは死んでるじゃねーか!」

アルミン「そうなるように仕組んだんだよ。ユミル自身がね」

942: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 10:00:27.98 ID:lG3z/xdb0
ジャン「なんだそりゃ!? 自殺って言いたいのか!?」

アルミン「とりあえず最後まで聞いてほしい」

アルミン「確かにおかしな話だとは思う。
     殺されたのはユミルなのに、それを考えたのがユミルだなんて…」

アルミン「だけど… そう考えると、
     色々と繋がってくる部分もあるんだ」

945: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 17:35:25.40 ID:lG3z/xdb0
アルミン「さっきまでの議論の通り、
     ユミルは間違いなく毒で死んでいる」

アルミン「そして使用された毒は
     “モノクマ特製魔法の粉”…」

アルミン「だけど、その毒を使う場合、
     どうしても避けられない問題がある」

アルミン「…そうだったよね?」

946: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 17:40:25.19 ID:lG3z/xdb0




C粉

服用することによって、体内での合成を経て物質C-2へと変化します。
C-2は身体のあらゆる細胞に染み渡り、その機能を活性化させます。




ミカサ「A-2やB-2粉は自分で作れるけど、
    C-2は対象者に服用させる事でしか作れない…」

ミカサ「つまり、ユミルに呑ませなければならない。
    だけど、あのユミルが簡単に毒薬を口にするとは思えない」

947: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 17:45:30.60 ID:lG3z/xdb0








コニー『え…? でもよ、それって難しくねえか?』

コニー『だって、あのユミルだぞ?』

ベルトルト『確かに… 人一倍警戒心が強くて、
      常に慎重だったユミルが…』

ベルトルト『倉庫への呼び出しを受けて、
      犯人に渡された物を呑んだりするかな?』

クリスタ『絶対にあり得ないよ、そんなの…
     まず倉庫にすら行かないと思う』








ライナー「ああ… だからニワトリに呑ませてC-2を作り、
     それをパーティーの料理に混ぜて間接的に摂取させた…」

アルミン「そう、そこなんだよ」

サシャ「…? 何がです?」

アルミン「“警戒心の強いユミルにはC粉を呑ませられない”…
     僕たちは勝手にそう思い込んでいた」

アルミン「そういう前提の下で議論を進めてきたんだ」

アルミン「だけど、もし…
     ユミルが“自らの意志でC粉を呑んだ”のなら…」

アルミン「その前提条件は一気に崩れるよね?」

ジャン「そ、そりゃあ… そうだろうけどよ…」

948: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/14(日) 17:50:34.08 ID:lG3z/xdb0
アルミン「それだけじゃない」

アルミン「今思えば、少し変だったんだよ。
     事件発生までのユミルの言動…」

コニー「え?」




アルミン(ユミルの言動のおかしな点)

アルミン(最初に心当たりがあるのは…)




【巨大な石碑を発見したとき】
【みんながお酒を飲んでいたとき】
▶【朝食に来ないみんなを探したとき】








これだ!








951: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:15:24.78 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「アニとサシャは憶えてるかな? 今朝のこと」

サシャ「今朝ですか?」

アルミン「ほら、みんなが食堂に現れなくて、
     この施設内を探し回ったでしょ?」




アルミン『どうだった?』

サシャ『だ、ダメです…! どこにもいません!』ハアハア

アニ『こっちもだよ。部屋に行っても誰も出ないし、
   大浴場にもいなかった』

アルミン『この訓練所も探したけど、隠れられるような場所も少ないし…』

サシャ『それなら一体…』




952: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:20:26.11 ID:0iJ0Iwft0
サシャ「…そういえばそうでした」

サシャ「いくら待っても誰も食堂に来なくて、
    それでなんだか不安になって…」

アニ「寄宿舎や訓練所を3人で
   手分けして探した後に…」
   
アニ「一緒に残りの場所を見に行ったんだったね」




アニ『倉庫、飼育小屋、ライブハウス、書庫、林…』

サシャ『こうして見るとたくさんありますね…
    もう一度手分けして探しましょうか?』

アルミン『いや、やっぱり単独行動は控えよう。
     何が起こるかわからないから』

アニ『…そうだね。このまま3人で虱潰しに当たっていこう』




953: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:25:25.56 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「その次は憶えてるかな?」

サシャ「えっと… 3人で結構走り回って…」

サシャ「…あっ、でもその後、
    割とすぐにユミルに会いましたよね」




アルミン『ユミル!?』

ユミル『よう』

サシャ『ど、どこ行ってたんですか! 散々探したんですよ!?』

ユミル『それはこっちのセリフだよ。ヒヤヒヤさせやがって…』




954: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:30:26.82 ID:0iJ0Iwft0
ライナー「その時の俺たちは全員…
     いや、ミカサを除いた全員がパーティー会場にいたからな」

ライナー「ユミルがお前らを連れてくるのを待ってたんだ」

アルミン「ちなみに聞くけど、ライナー達がユミルにお願いしたの?
     僕らを連れてくるようにって」

ライナー「いや… あれはユミルが言い出したんだ」

ライナー「『あいつらを連れてくるから、お前達は驚かす準備しとけ』ってな」

955: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:35:27.43 ID:0iJ0Iwft0




サシャ『あれ…? ていうかユミル、1人ですか?』

ユミル『ああ』

アルミン『他のみんなは?』

ユミル『ここにはいない。“お使い”として来たのは私だけだからな』




サシャ「…そういえばユミル、自分のこと
    “お使い”って言ってましたね」

サシャ「じゃあ、やっぱり…
    ユミルは私たちを呼びにあそこまで…」

956: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:40:22.72 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「それにしては妙じゃないかな」

サシャ「え?」

アルミン「いや、だってさ…」

アルミン「あの時のユミルを思い出してみてよ」

957: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:45:35.99 ID:0iJ0Iwft0








アルミン⦅ユミルを見つけたのは飼育小屋の前だった⦆

アルミン⦅腕組みをして扉にもたれかかるユミルに、
     僕らは一斉に駆け寄ったのだ⦆




アニ『どういう事? ここで何してるの?』

ユミル『私もお前らを探してたんだよ。
    食堂に行ってもいないから、かなり焦ったんだぞ』




アルミン⦅どうやら、僕らとユミルは
     どこかで入れ違いになっていたらしい⦆

アルミン⦅ユミルは平静を装っていたが、
     よく見ると肩が小さく上下していた⦆








958: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:50:32.23 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「あの時のユミルは、腕組みをしながら
     飼育小屋の扉にもたれかかっていたんだよ?」

アルミン「僕らを呼びに来たって言うよりは…
     まるで僕らがそこに来るのを待ってたみたいだ」

サシャ「…ま、まあ、確かに…」

サシャ「そう言われれば、そう見えなくもありませんでしたけど…」

959: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 15:55:25.60 ID:0iJ0Iwft0
ライナー「…ちょっと待て。飼育小屋だと?」

ベルトルト「そ、そこって確か…」

アニ「…犯人が毒薬の実験をした場所だね」

ベルトルト「…!!」

アニ「入念に計画した事件なら、
   あの時点ではとっくに実験を済ませていたはず」

アニ「つまり、あの時の飼育小屋は
   ブヨブヨの変死体でいっぱいだった…」

960: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 16:00:24.64 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「僕たちを呼びに来たはずのユミルが、
     どうしてあんな所にいたんだろうね?」

アルミン「よりにもよってあんな場所に…」

ミカサ「…まさか」

ミカサ「まさかユミルは… アルミン達を
    飼育小屋の中に入れないようにしていたの?」

961: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 16:05:28.09 ID:0iJ0Iwft0
アルミン「…うん、おそらくね」




ユミル『私もお前らを探してたんだよ。
    食堂に行ってもいないから、かなり焦ったんだぞ』




アルミン「多分、あの言葉の通り…」

アルミン「ユミルも最初は、
     僕らを迎えに行っていたんだと思う」

アルミン「だけど、僕たちはみんなを探しに
     既に食堂を後にしていた…」

アルミン「その事に気が付いたユミルは、
     一目散に飼育小屋へと向かったんだ」

962: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 16:10:42.12 ID:0iJ0Iwft0
アニ「…なるほどね」

アニ「先に出た私たちよりも早く着いたのなら、
   ユミルは相当なスピードで走っていったんだろうね」




アルミン⦅どうやら、僕らとユミルは
     どこかで入れ違いになっていたらしい⦆

アルミン⦅ユミルは平静を装っていたが、
     よく見ると肩が小さく上下していた⦆




アルミン「言い換えれば、それだけ焦っていたって事だよ」

アルミン「ユミルとしては、僕たちを
     飼育小屋の中に入れる訳にはいかなかったんだ」

アルミン「僕たちがあの異変を目にすれば、最悪の場合、
     事件計画が露呈してしまうかもしれなかったから」

963: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/16(火) 16:20:35.17 ID:0iJ0Iwft0
サシャ「じゃ、じゃあ…」

サシャ「あの時の言葉は…」




ユミル『それはこっちのセリフだよ。ヒヤヒヤさせやがって…』




サシャ「あれは、『私たちに何かが起こったと思ったから
    ヒヤヒヤした』訳じゃなくて…」

アルミン「『僕たちが飼育小屋の中を覗かないかヒヤヒヤした』
     …そういう事だったんだろうね」

965: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 15:00:36.90 ID:S0Q6rOUA0
コニー「ちょ、ちょっと待てよ!」

コニー「その言い方じゃまるで…
    ユミルが動物に毒を盛ったみたいじゃねーか!」

ライナー「…いや、だからそうなんだろ」

ライナー「アルミンの言うように、
     事件の全てをユミルが仕組んだのなら…」

ライナー「当然、動物実験も含まれていたはずだ」

966: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 15:05:35.29 ID:S0Q6rOUA0
サシャ「そ、そんな…」

サシャ「ユミルが… あの子たちを…?」

ライナー「だが、腑に落ちないな…」

ライナー「あの実験は元々、『ニワトリを介して被験者に
     C-2を摂取させられるか』を確かめるものだったはずだ」

ライナー「つまり、『事前にユミルにC粉を呑ませずに済む方法』を
     探るものであったはず…」

ライナー「ユミルが自分で呑んだって言うなら…
     なぜわざわざそんな実験をやる必要があったんだ?」

967: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 15:30:48.77 ID:S0Q6rOUA0
アルミン「僕が思うに… 
     あれは一種のブラフだったんじゃないかな」

コニー「ブ、ブラ…?」

アルミン「もちろん、毒の効能を
     確かめる意味もあったとは思う」

アルミン「でも、主な目的は… 僕らの推理を
     ミスリードさせることだったんじゃないかな」

ベルトルト「推理を… ミスリードさせる?」

アルミン「実際、あの実験があったせいで
     僕らの議論はそういう方向に傾いた訳だし…」

アルミン「自分で毒を服用したことを隠すために…
     ユミルはあえてあんな手間を加えたんだ」

968: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 15:45:39.42 ID:S0Q6rOUA0
ジャン「ちょ、ちょっと待て!
    聞けば聞くほど訳がわかんねーぞ!?」

ジャン「自分で毒を呑んだのなら…
    結局はユミルの自殺って事なんだろ!?」

ジャン「だったらなんで、そんな面倒な事を
    やる必要があったんだよ!?」

ミカサ「確かに…」

ミカサ「自殺するだけなら、他に色々とやりようはあったはず」




クリスタ『ど、毒薬…!?』

アルミン『種類もいろいろあったよ。即効性のあるものから
     遅延性のあるもの、さらには混ぜ合わせるタイプとかね』

ユミル『…そいつはまた物騒だな』




ミカサ「服毒するにしても… もっとシンプルな毒を選べばいい。
    わざわざ混ぜ合わせるタイプのものを使ったり…」

ミカサ「パーティーを利用したり、アルミンの言うような
    ブラフをかける意味が…全くわからない」

969: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 15:55:43.07 ID:S0Q6rOUA0
クリスタ「で、でもさ… もういいんじゃないかな」

コニー「…? 何がだよ」

クリスタ「どうしてユミルがそんな事をしたのかなんて、
     いくら考えても意味がないよ」

クリスタ「だって… 本当にユミルの自殺だったのなら、
     私たち全員助かるかもしれないんだよ?」

サシャ「ど、どういう事ですか…?」

クリスタ「ほら、自殺ってつまりは
     『その人が自分自身を殺した』っていう事でしょ?」

クリスタ「だとすれば、今回のクロはユミル自身…
     ユミルに投票すれば、私たち全員処刑されずに済むよ!」

970: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:00:35.09 ID:S0Q6rOUA0
ライナー「そうなのか? モノクマ」

モノクマ「…まあ、一応説明しておきますか」

モノクマ「えーっとですね、
     それが事件の答えかどうかは別として…」

モノクマ「もし自殺だった場合は、
     『クロは自殺した本人』という事になります」

971: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:10:39.19 ID:S0Q6rOUA0








クリスタ『本当に…この中に犯人がいるの?』

モノクマ『当然です』

ジャン『事故とかじゃ…ねえよな?』

モノクマ『というか、事故だって突き詰めれば
     【誰かの行動に起因した死】になるよね?』

モノクマ『それはそれでさ…
     れっきとした【殺人】だよね?』

ジャン『な、何だよそれ…』

モノクマ『普段はうやむやになって終わっちゃうけど、
     この兵団生活では白黒はっきりさせて貰います…』

モノクマ『この施設ではね、殺人以外の死なんて
     病死くらいしか存在しないんだよ』

モノクマ『ま、病死なんてほとんど心配しなくていいけどね。
     面倒見のいいボクがいるしね』








972: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:30:28.27 ID:S0Q6rOUA0
モノクマ「裁判の冒頭でも話した通り…」

モノクマ「この施設では、病死以外の死は全て
     【殺人】と見なされます」

モノクマ「したがって、自殺も立派な【殺人】です」

サシャ「そ、それなら…
    その場合に投票すればいいのって…」

モノクマ「『クロである被害者本人』という事になるね」

モノクマ「もっとも、“ユミルさんが自殺した”っていう推理が
     合っていればの話だけどね… うぷぷ」

973: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:35:56.98 ID:S0Q6rOUA0
クリスタ「ほら、やっぱり!」

クリスタ「ユミルが自殺して、クロになったのなら…」

クリスタ「もう死んでるから処刑も無くなる!
     ここにいる誰も死ななくていいんだよ!」

コニー「そ、そうか! そうだよな!」

コニー「誰も死ななくていいなら万々歳じゃねーか!
    それならもう、早いとこ投票して…」

974: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:50:28.80 ID:S0Q6rOUA0
アルミン「ユミルが自殺したなんて一言も言ってないよ」

クリスタ「…え?」

アルミン「いや、正確に言うなら…」

アルミン「“単なる自殺じゃなかった”ってところかな」

ミカサ「…どういう事?」

アルミン「おそらくユミルは…」

975: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/18(木) 16:55:34.24 ID:S0Q6rOUA0








アルミン「ここにいる誰かに自分自身を殺させたんだ」








982: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:00:30.12 ID:PJy/Qjdq0
クリスタ「…!!」

コニー「…??」

ジャン「は!?」

ライナー「なっ…!」

アニ「………………」

983: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:05:25.38 ID:PJy/Qjdq0
サシャ「…えっ? ど、どういう意味ですか?」

アルミン「そのままの意味だよ」




モノクマ『というか、事故だって突き詰めれば
     【誰かの行動に起因した死】になるよね?』

モノクマ『それはそれでさ…
     れっきとした【殺人】だよね?』




アルミン「この事件のポイントは、【誰のせいでユミルが死んだのか】
     という部分にあると思うんだ」

アルミン「ユミルの死を引き起こした人物…
     その人物こそが、今回の事件のクロなんだ」

アルミン「そしてもし、それが【毒を盛った人物】を指すのなら…」

アルミン「それはきっと… この中の誰かなんじゃないかな」

984: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:10:42.58 ID:PJy/Qjdq0
サシャ「い、いや、だから…
    それがユミルなんじゃないんですか?」

サシャ「さっき言ってましたよね?
    事件を企てたのはユミルで、毒を呑んだのもユミルだって…」

アルミン「企てたのはユミルでも、
     それを実行したのが別の人間だったとしたら?」

サシャ「は、はい…? 言ってる意味が…」

アルミン「ユミルが誰かを使って…」

アルミン「A-2やB-2粉を料理に仕込ませていたとしたら?」

985: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:15:52.42 ID:PJy/Qjdq0
サシャ「はい…!?」

アルミン「ユミルは、特定の誰かが
     A-2やB-2粉を仕込むように誘導していた」

アルミン「そして、その誘導が成功した後に、
     ユミルがその料理を食べて死ぬ」

アルミン「そうすれば、ユミルは
     A-2やB-2粉のせいで死んだことになり…」

アルミン「結果として、それらを仕込んだ人物が
     ユミルを殺したクロになる」

アルミン「つまり… その人間をクロに仕立て上げることができる」

986: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:25:52.82 ID:PJy/Qjdq0
ジャン「ま、待て待て待て! ぶっ飛び過ぎてて
    ついていけねーよ!」

ジャン「じゃあ何か!? そいつは自身が気付かないうちに、
    ユミル殺しの犯人にされたってのか!?」

アルミン「…僕の考えではね」

ジャン「い、いやいや… つーか、それが本当なら
    ますますわかんねーよ!」

ジャン「なんでユミルはそんな事したんだ!?
    誰かを犯人に仕立て上げるだなんて…そんな意味不明な事を!!」

987: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:30:32.04 ID:PJy/Qjdq0
アルミン(ユミルが誰かをクロに仕立て上げた理由)

アルミン(それは…)




【おしおきを逃れるため】
【その人を殺すため】
▶【その人を助けるため】








これだ!








988: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:35:29.93 ID:PJy/Qjdq0
アルミン「おそらく、ユミルは…
     その人を助けたかったんじゃないかな」

ジャン「は!?」




10 兵団裁判で正しいクロを指摘できなかった場合は、
  クロだけが卒業となり、残りの訓練兵は全員処刑です。




アルミン「裁判でクロが言い当てられなかった場合は、
     クロだけが卒業できる…」

アルミン「あの規則を利用して、ユミルは…
     その人を卒業させたかったんじゃないかな」

989: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:40:28.21 ID:PJy/Qjdq0








モノクマ『では、ここで話を戻しましょう』

モノクマ『ボクは先ほど、キミが提示した三つの願いを
     それぞれ検証した訳ですが…』




【巨人に関する重大なヒミツを手に入れる】
【あんたを処刑する】
【全員でここから脱出する】




モノクマ『結果は全てダメダメでしたね。
     どの願いを選んだとしても、明るい未来なんてありませんでしたね』








990: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:45:30.31 ID:PJy/Qjdq0








モノクマ『しかし、そんなキミに朗報です』

モノクマ『これからボクが提示する“ある事”をすれば…』

モノクマ『【巨人に関する重大なヒミツ】を手に入れた上で、
     ここから出ていくことができます』

モノクマ『その“ある事”とはズバリ…これでーす!』








991: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:50:33.87 ID:PJy/Qjdq0








ミーナ『い、イヤよ!そんなの絶対にイヤ!』

モノクマ『いやいや、イヤとかそういう問題じゃなくてさ…』

モノクマ『もはやキミに選択肢なんてないと思うけど』

ミーナ『なっ…!?』

モノクマ『だってキミは、この施設で一生を過ごしたくないんでしょ?
     一刻も早くここから出ていきたいんでしょ?』

モノクマ『だけど外は地獄だよ?
     【巨人に関する重大なヒミツ】を知っているならともかく…』

モノクマ『何も知らない状態で出ていったら、
     訳もわからずに死んでしまうのがオチだよ?』








992: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 08:55:25.86 ID:PJy/Qjdq0








モノクマ『だけどもし、キミが生きて【巨人に関する重大なヒミツ】を
     持ち帰ったとしたら…どうなると思う?』

ミーナ『…!』

モノクマ『残った人類と力を合わせて、
     【巨人に関する重大なヒミツ】を最大限に活かせば…』

モノクマ『シーナ、ローゼ、マリアの奪還はもちろん…』




モノクマ『巨人そのものを葬り去ることだってできちゃうかもよ?』








993: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 09:00:26.59 ID:PJy/Qjdq0








エレン『ミーナ…』

エレン『一体…何の話を…』




モノクマ『このまま巨人が人類を喰らい尽くすか』

モノクマ『それとも人類が共喰いを始めるか』

モノクマ『どちらにしろ時間の問題だよ』








994: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 09:05:27.68 ID:PJy/Qjdq0








ミーナ『………………』




エレン『おい…ミーナ…』




モノクマ『もう一度、冷静に考えてみなよ』

モノクマ『50日も訓練してる暇あるの?
     その先に彼らを救う未来はあるの?』

モノクマ『キミに迷ってる時間なんてあるの?』








995: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 09:10:25.10 ID:PJy/Qjdq0
アルミン「ミーナが言っていた、
     コロシアイを起こさないと未来が無いという話…」

アルミン「もし、あの話を信じたのなら、
     ユミルが今回のような凶行に走ったとしても不思議じゃない」

アルミン「いや… むしろ、そう考えた方が辻褄が合うんだよ」

アルミン「ユミルが誰かをクロに仕立て上げようとした事も…」

アルミン「わざわざ複雑な用途の毒を選んだのも、
     動物実験というブラフをかけたのも…」

アルミン「全ては、僕らに間違った答えを出させて
     その人を卒業させるため」

996: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/06/21(日) 09:15:33.36 ID:PJy/Qjdq0








アルミン「卒業させて、その人に人類の命運を託すためだと…」