XX06年 5月

 ――19:00――

 日本 軍令部 機動部隊指揮官執務室

指揮官「……なんたることか」

提督「申し訳ありません」

指揮官「いや、君が謝罪することではないだろ」

提督「はっ! ありがとうございます!」

指揮官「しかし、弱ったな。この戦果ではな……期待が大きかっただけに上を納得させる自信がない」

提督「……もう少し時間をいただけるのであれば私に一つ考えがあります」

指揮官「ふむ……言ってみろ」

提督「はっ! 艦娘も艦載機の仕組みを理解していないようですので、これを解明、理解させることが肝要なのではないでしょうか?」

指揮官「なるほどな。わかった……時間の方は私がなんとかしよう」

提督「ありがとうございます!」

指揮官「……しかし、中佐、近海まで戦線を押し込まれている現状ではそれほど時間は取れないことは理解しておいてくれよ」

提督「かしこまりました」

指揮官「うむ。それでは艦娘のほうはどちらにする?」

提督「……龍驤のほうがよろしいかと」

指揮官「……鳳翔のほうがいいのではないか? あれの直属の上官である私がこういうのなんだが性格からして扱いにくいぞ」

提督「しかし、速力を考慮に入れれば鳳翔よりも龍驤の方が戦力になるかと思います」

指揮官「む……確かにな。あとは君に任せるが、先の北号作戦までとは言わんがそれなりの成果を期待しているぞ」

提督「はっ! 必ずやご期待にそえるように奮励努力いたします!」

引用元: 【艦これ】提督「私と艦娘が険悪な関係だと?」 三隻目【安価・コンマ】 




575: ◆idiDHwDMwc 2018/02/05(月) 01:33:12.53 ID:GGH1geArO
  同日

 ――19:30――

 軍令部 艦娘寮 機動部隊の部屋

龍驤「はぁ……」

鳳翔「ため息なんかついてどうしたの?」

龍驤「ちょっと考え事をな」

鳳翔「あら、珍しい。明日は雪かしら、ふふ……」

龍驤「はは……って、茶化すなや」

鳳翔「ごめんなさい。それでどうしたの?」

龍驤「別に大したことやあらへんよ、気にせんといて」

鳳翔「そう? それならご飯できますから、お皿の用意お願いしていいかしら?}

龍驤「あいよ」

 コン、コン

鳳翔「? あら、こんな時間にどうかしたのかしら? ひょっとして出撃命令だったりして」

龍驤「いやぁ、こんな時間から出撃とか嫌やで……はーい、開いてまっせ」

 ガチャ

提督「失礼する」

龍驤「えっと、どちらさんで?」

提督「私は軍令部所属の者だ」

龍驤「はぁ。それでうちらにどんなようで?」

提督「用があるのは龍驤だけだ。それでは私についてきてくれ」

龍驤「え? いやいや、そんな急に――」

提督「なんだ、都合が悪かったか? しかし、これも任務なのだ、申し訳ないが否やは認めんぞ」

龍驤「はぁ……鳳翔、行ってくるわ」

鳳翔「は、はい。お気をつけて」

龍驤「あいよ」

587: ◆idiDHwDMwc 2018/02/16(金) 19:10:54.01 ID:IK/mWTAlO

――19:40――

軍令部 士官宿舎 提督私室

龍驤「……あ、あの、ここは?」

提督「みれば分かるだろ? 私の私室だ」

龍驤「は……? ちょ、ちょい待ち! 任務やなかったんですか!?」

提督「……まぁ、飲め」

龍驤「えぇ……? なんなんこれ?」

提督「見れば分かるだろウィスキーだ」

龍驤「そういうこといってるんとちゃうわ!」

提督「どうした? どうせ安物だ、遠慮することはないぞ」

龍驤「わけが分からん……なんなんやこれ……」

提督「なんだ洋酒は駄目だったのか? それでは日本酒にするか?」

龍驤「もうええわ……なんでウチを呼びだしたんです……」

提督「む……と、とにかく、飲んでくれ」

龍驤「遠慮しときます」

提督「おかしい……話が違うではないか……」ボソッ

龍驤「はぁ? なんか、いいましたか?」

提督「なんでもない!」

龍驤「ちょ!? い、いきなり大声ださんといてください、びっくりするやないですか!」

提督「あ、いや、すまないな」

龍驤「はぁ」

提督「……仕方ないな。本題に入ろう」

龍驤「……」

提督「龍驤、君は一時的にではあるが指揮官から私の元に転属することになった。よろしく頼む」ゴクゴク

龍驤「はぁ、わかりまし――ん?」

提督「どうした?」

龍驤「はぁぁぁ!? て、転属!?」

588: ◆idiDHwDMwc 2018/02/16(金) 19:18:19.35 ID:IK/mWTAlO

提督「ああ」

龍驤「え、えっと……てことは機動部隊は解散ちゅーことですか?」

提督「いや、そういうことではない」ゴクゴク

龍驤「人が真面目に話しているんですから、のんどらんでちゃんとこっち見て話してください!」

提督「ん? ああ、それもそうだな」

龍驤「ホンマ、けったいな人やな……それでどういうことなんですか?」

提督「艦載機運用についての研究のための一時的なものだ。安心しろ」

龍驤「ほっ……」

提督「しかし、そういう言葉が出てくると言葉が出てくるということは君も自分達のふがいなさは分かっているということだな。危機感を持つのはいいことだ、はっはっは」

龍驤「……」

提督「前の大戦で無用の長物と化していた戦艦があれほどの戦果を挙げたのだ。それに比べて空母の君たちがあの程度では困る。海軍のため、ひいては機動部隊の指揮官のためにも立派な戦果を挙げてもらわなければならない」

龍驤「……はい。すんまへん」

提督「分かっているならよろしい。期待しているぞ、くれぐれも私たちの期待を裏切らないように努力してくれ」

龍驤「はい」

提督「うむ」

龍驤「……」

提督「……」ゴクゴク

龍驤「あの……話はそれだけですか?」

提督「あ、ああ、そうだな」

龍驤「それじゃあ、ウチはこれで失礼させてもらいます」

提督「……そのだな、あれだ、折角、用意したのだ。酒ぐらい飲んで行ってはどうだ?」

龍驤「さっき言ったとおり、遠慮しておきます」

提督「そうか、わかった。 はぁ……退出していいぞ」

龍驤「失礼します」

バタン

提督「なぜだ……部下とは酒を飲めば砕けた雰囲気になるのではなかったのか? この本にはそう書いてあったではないか。やはり艦娘とでは勝手が違うのか?」

提督「はぁ……一人で嘆いていてもしかたがないし、酒を余らしてももったいない。少将のところにでもいくか」

589: ◆idiDHwDMwc 2018/02/16(金) 19:36:51.98 ID:IK/mWTAlO

 ――20:30――

 軍令部 艦娘寮 機動部隊の部屋

 ガチャ

鳳翔「お帰りなさい」

龍驤「ん」

鳳翔「お夕飯、温めなおしますね」

龍驤「すまんな。ホンマに鳳翔はいい嫁になるわ」

鳳翔「ふふ……なんですか、それ」

龍驤「素直な感想や」

鳳翔「龍驤は口がうまいんだから」

龍驤「……」

鳳翔「? どうしたの、またなにか嫌なこといわれたの?」

龍驤「そんなことないで」

鳳翔「……そう」

 グツグツ

龍驤「……なぁ、鳳翔」

鳳翔「どうしました?」

龍驤「結局、ウチらはなんなんやろな」

鳳翔「え?」

龍驤「ウチらは何で必死こいて深海棲艦とたたかわなあかんのやろな」

鳳翔「そ、それは私たちが艦娘なんだから人間を守るため――」

龍驤「そんな価値が人間にあるんかい」

鳳翔「!? じょ、冗談でもそんなことは言ってはいけないわ!」

龍驤「あはは……いや、それもそうやな。冗談が過ぎたわ、忘れたってや」

鳳翔「……」

龍驤「そんな怖い顔せんといてや。はやく晩御飯食べようや、お腹がぺこちゃんでかなわんわ」

鳳翔「え、ええ……」

龍驤「ちょっとした冗談なんやから、そんなに反応されるとどう返していいのか分からんわ……」

鳳翔「それ本当なの? そうだとしたらちょっと悪趣味よ?」

龍驤「うっわっはっは……! びっくりしたやろ! その顔が見たかったんや!」

鳳翔「はぁ……あきれた」

龍驤「ちょ! 怒らんといてや」

鳳翔「知りません」プイッ

龍驤「堪忍してやー」


 昏冥流亡Ⅰ 艦

590: ◆idiDHwDMwc 2018/02/16(金) 19:44:34.21 ID:IK/mWTAlO
というわけで「昏冥流亡Ⅰ 艦」です。
……龍驤編のプロットは結構早めに固まってたんですけど、うまく表現できなかった感がね……うん。
今日、だいぶ手を入れたんですが、うーん……
ちなみに今回冒頭で提督と話していた指揮官は赤城日記Ⅰで戦死した人になります。

続いて速吸のコンマですね。
久しぶりなので楽しみで仕方ないです、ゲヒヒ。

提督から速吸への感情度 ↓コンマ以下
速吸から提督への感情度 ↓↓コンマ以下

596: ◆idiDHwDMwc 2018/02/16(金) 19:55:51.67 ID:IK/mWTAlO
これは仲良し! ええで、ええで! ニヨニヨしますわ!
ぶっきらぼうな野球部と快活な女子マネ的な感じですかね……そう思うと腹立ってくるわ

提督から速吸への感情度:87
速吸から提督への感情度:74


608: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 12:41:28.35 ID:I2q22HKvO
 
 ――11:30――

 鎮守府 執務室

蒼龍「はぁ……」

赤城「そんなに頭を抱えてなにかありましたか?」

蒼龍「あ、いやぁ……」チラッ

提督「ん? なんだ、私に――」

蒼龍「なんでもないです!」

提督「そ、そうか」

赤城「?」

蒼龍「はぁ……赤城さん、あとで少しお話いいですか?」

赤城「別にかまわないけれど……本当にどうしたの?」

蒼龍「いや、それが昨日の夜に色々ありまして」

赤城「へぇ……」

提督「蒼龍、ところで感情度作戦だが――」

蒼龍「嫌です」

提督「は?」

蒼龍「もうやめましょうよ……あの惨状じゃ、もう健全な鎮守府運営なんて無理ですよ……。それになんなんですかその作戦名……」

提督「う、うるさい! 昨日の結果があれだったとしても一定の法則を見つけたのだ、これは大きな一歩ではないか!」

蒼龍「法則って……加賀さんとか金剛の例があるじゃないですか……そうやって自暴自棄になるのもやめましょうよ……」

提督「ぐぅ……もういい! そこまで言うならば今回からは私、一人で結構だ!」

赤城「んー……提督」

提督「なんだ」

赤城「お一人だとあれですし、今日は曙を連れて行ったらどうでしょう?」

提督「は? なんで、曙なんだ」

赤城「あの子ならしっかりしてますし、色々と気も利きますから」

提督「む……考えておく」

赤城「ええ、ええ」

提督「それでは弾薬の確認に行って来る」

霧島「それでしたら私もご一緒してもよろしいでしょうか」

提督「構わんがどうした?」

霧島「いえ、ここのところ後方基地からの物資搬入が若干、ずれていると聞いていますので、その確認をと思いまして」

提督「ちっ……今まであればこんなことはなかったというのに! あいつはなにをやっているのだ!」

霧島「まぁまぁ、女提督さんもまだ不慣れな環境なわけですし仕方ない面もあるのではないでしょうか」

提督「はっ、どうだか。さっさといくぞ」

霧島「はい」

 ガチャ

609: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 12:58:58.09 ID:I2q22HKvO

赤城「……ところでお話って何かしら」ニコニコ

蒼龍「! まずはこれ見てくださいよ!」

赤城「は?」

蒼龍「ちょっと、この数字はいくらなんでもひどいと思いませんか!? 川内とか必死に取り繕ってたけど絶対に落ち込んでましたよ!」

赤城「……話たいことってそれだけなの?」

蒼龍「? そうですけど……」

赤城「はぁ……」

蒼龍「なんですか?」

赤城「別に。蒼龍がやさしすぎて感動してただけです……」

蒼龍「そ、そんなふうに言わなくても……」

611: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 13:47:35.34 ID:I2q22HKvO

 鎮守府 弾薬庫前

提督「やはり微妙に数が合わんな。遠征の見直しなどが拙速に過ぎたか」

霧島「それもあるでしょうが、やはり基地のほうから輸送されてくる資材もやはりあっていないかと思います」

提督「……そうか? 確認したところこちらのミスのように思えるが……」

霧島「いいえ、それだけだとさすがに帳尻が合わないと思いますが」

提督「ははは……そんなことはないだろ。それよりも、最近は物資の質が落ちているように感じるがお前はどう思う?」

速吸「はい! そうなんです! 特に艦載機への油の質が落ちてる気がします!」

提督「!?」バッ

速吸「あ! 提督さん、こんにちわ!」

提督「あ、ああ、ご苦労」

速吸「はい!」

霧島「……ところで鋼材以外の物資の管理はしているのはあなたでしたよね?」

速吸「そ、そうですけど……」

霧島「なんで、そのことをもっと早くに報告してこなかったんですか?」

速吸「え? 報告書の備考欄に毎回、記入してますよ?」

霧島「……本当ですか、提督?」

提督「うっ……そうだな、確かにあったな」

霧島「呆れた。提督、どういうつもりなんですか」

提督「……」

霧島「話になりませんね。速吸は何か知っているの?」

速吸「え? えっと……」チラッ

612: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 14:18:04.98 ID:I2q22HKvO

提督「……前回までは数が多少合わなくても目を瞑ると女提督には伝えてある」

霧島「は? はぁぁぁぁ!? ど、どういうことですか!?」

提督「こ、声が大きいい!」

霧島「……とにかく説明を」

提督「ちっ……速吸、迷惑をかけてすまなかったな」

速吸「あ、いえ、速吸は別に……」

提督「まったく霧島に気づかれるとは思ってみなかったが、ばれてしまっては仕方ないな。しかし、これからのことは一切、他言無用だ」

霧島「ええ」

提督「女提督の赴任だが、これは北方海域指令官の肝煎りで決まった人事だ」
霧島「……なるほど。上官のお気に入りの軍歴に傷をつけたくなかったということでしょうか?」

提督「そういうことだ」

霧島「しかし、それで軍の物資をごまかすというのはいかがでしょうか?」

提督「戦況に影響が出るほどの量でもない。それにこれ以上、私の統括しているこの海域から問題など起こせるか! 下手すれば私の更迭までありえるのだぞ!」

霧島「……」

提督「とにかく、霧島、お前、この話をどこから聞いた? 少なくとも速吸と神威にはかん口令をしいていたはずだというのに」

霧島「雲龍から資材が足りてないのではないかと報告がありまして、私もちょっとした確認のつもりだったんですが、まさか提督がこんなことをなさってるとは思いませんでした」

提督「雲龍? 馬鹿な、どういうことだ」

速吸「あ……それ、私のせいかもしれません……」

提督「なに? どういうことだ」

速吸「いえ、この前、物資の搬入のときに雲龍さんに手伝いをお願いしたので、その時かなって……」

提督「はぁ……なるほどな。霧島、分かっていると思うが――」

霧島「分かっています。ここには正規の量の資材があった、というわけにしておきます」

提督「ああ、よろしく頼むぞ」

霧島「はぁ……それでは私は執務室に戻りますね。提督、しっかり数だけはあわせておいてくださいよ?」

提督「ああ、分かっている」

霧島「それでは、失礼します」

 バタン

613: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 14:37:23.76 ID:9TIg9SDmO

提督「ちっ……しかし、雲龍からの言葉があったとはいえ、あの霧島に勘付かれるとはな。慣れんことなどしないほうがいいということだな」

速吸「……すみません」

提督「別にお前を責めてるわけではない。事実、大淀に管理させていたときよりも随分と補給計画なども立てやすくなった」

速吸「そ、そんなことありません! 前線で活躍がなかなか出来ない分、これぐらいは当然です!」

提督「お前にしても秋津洲にしても前線以外で大いに活躍してもらっている。それに流星を載せられるようになったのだ、前線でもそれなりの活躍は出来るさ」

速吸「そういっていただけると恐縮です」

提督「とにかく、明日の搬入までには辻褄をあわせてしまいたい。速吸、頼んだぞ」

速吸「はい! 大丈夫ですよ、ちゃんと速吸は分かってますから!」

提督「は?」

速吸「だって、これ本当は女提督さんのためにやったんですよね?」

提督「ん、んん……?」

速吸「上官云々よりも後輩のためにこんなことするなんてやっぱり提督はやさしいですね!」

提督「?」

速吸「またまた! そんな隠さなくてもいいじゃないですか!」

提督「別にそういうわけでは……」

速吸「さぁ、ここは私がなんとかしておきますから、提督さんはほかのお仕事がんばってください!」

提督「……まぁ、いい。任せた」

速吸「はい!」


 速吸編 艦

627: ◆idiDHwDMwc 2018/02/17(土) 15:04:15.76 ID:5wGNCTD6O
これはなんというか1も予想していない方向に吹っ飛んでいきましたね……
コンマ神はなにを考えてるんや……

提督から叢雲への感情度:05 提督から叢雲への好感度:96

叢雲から提督への感情度:66 叢雲から提督への好感度:56

多分、更新は明日の午前中ぐらいになると思います。


気づけばストックもあと少しですね。
明日のうなぎのゼリー寄せの投下前に安価とりますね。

その前に明日、スムーズに進めたいのでフライングで申し訳ないんですがコンマとらせて下さい(土下座)

提督の料理スキル ↓コンマ以下
比叡の料理スキル ↓↓コンマ以下-10

640: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 14:59:15.60 ID:gnAwKvPWO

――XX13年 8月――

 鎮守府 執務室

提督「……」トントン

叢雲「うるさいわいね」

提督「……」

叢雲「ちょっと返事ぐらいはしなさいよ」

提督「はぁ……なんだ」

叢雲「なんだじゃなくて、その貧乏ゆすりがうるさいって言ってるのよ!」

提督「ああ……そうか」トントン

叢雲「分かったならやめなさいよ!」

提督「うるさい!」

叢雲「はぁぁぁ?」

提督「嫌なら黙って出て行けばいいだろ! お前と違って私は忙しいんだ!」

叢雲「あー、はい、はい」

提督「見取り図なら先ほど渡しただろ、暇なら他所で油を売っていろ!」

叢雲「……そうさせてもらうわ」

提督「ぐぐぐ……こんな民間譲渡の施設を鎮守府にするなどどれだけの改修がいると思っているのだ……! 私はいつから工兵の分野まで……妖精さんはどこまで出来るのだ……さっぱり分からんというのに……」

叢雲「……」

 パタン

642: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 15:51:48.93 ID:gnAwKvPWO

 鎮守府 食堂

叢雲「えっと……ここが食堂ね」

間宮「こっちにレンジ置いて――あら、はじめまして」

叢雲「……どうも」

間宮「よっこいしょっと、ふふ……その見た目だと駆逐艦の子かしら?」

叢雲「そうだけど……」

間宮「私は給料艦の間宮よ。よろしくね」

叢雲「え……」

間宮「どうかしたの?」

叢雲「いえ、ごめんなさい。こんな小さな鎮守府に給料艦だなんて驚いたから」

間宮「ふふ……そうよね。給料艦は早いうちから建造されたけど数は少ないから」

叢雲「それがなんでこんな小さい鎮守府に――」

間宮「ごめんなさい。先にあなたのお名前教えてもらってもいいかしら?」ニコ

叢雲「あ、私は特型駆逐艦五番艦・叢雲よ。よろしく」

間宮「特型っていうと吹雪ちゃんの妹さんかしら」

叢雲「そうだけど……なによ」

間宮「え、え? なにか気に障ることいっちゃったかしら……?」

叢雲「どうせ、姉たちとは似てないわよ。海軍省で散々、からかわれたわ」

間宮「そういうつもりじゃなかったんだけど……気に障ったならごめんなさい」

叢雲「別に」

間宮「それより叢雲ちゃんは随分と期待されてるのね。あの提督の初期艦なんてすごいわ」

叢雲「……? あのヒステリーってなんか戦果あるの?」

間宮「え? 知らなかったの?」

643: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 16:18:46.68 ID:gnAwKvPWO
叢雲「なんにも知らないわよ。ついこの間、転属の辞令が来て、なにも分からないままつれてこられたんだから」

間宮「まぁ……そうなの」

叢雲「一世紀前から飛び出してきたんじゃないかって感じだけど、優秀なの?」

間宮「え、えぇ、空母運用の研究をずっとしてた人なのよ。その後は独逸の駐在武官を勤めて、その功績で鎮守府司令長官になったのよ?」

叢雲「随分とご立派な経歴ね」

間宮「そうでしょ! あとは北号作戦の作戦立案も提督がなさったのよ! ほかにもいろいろな作戦に関与なさっているんだから!」

叢雲「そ、そうなの。凄いのね」

間宮「ええ、ええ。そんな提督の初期艦になったんだから叢雲ちゃんもきっと凄い戦歴がなんでしょ?」

叢雲「いや、私は……別に……」

間宮「?」
叢雲「……用事を思い出したわ」

間宮「あら、頑張ってくださいね。私も腕によりをかけてご飯を用意しておきますから」ニコニコ

叢雲「え、ええ……」


645: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 16:28:58.66 ID:gnAwKvPWO

 鎮守府 中庭

叢雲「はぁ、ついてない……」

?「ああ、もう! 初期艦の子はどこいったのよ!」

叢雲「?」

明石「ああぁ! あなた、叢雲ちゃんよね! ね!」ガシッ

叢雲「か、顔が近いのよ!」バッ

明石「おっと、ごめんなさい。それよりも間違いないわよね!」

叢雲「……あたしが叢雲だけど、なによ?」

明石「よかったぁ……あたしは工作艦の明石。それよりも、さぁ、搬入手伝って! ほら、こっち! 急いで!」

叢雲「ちょ、ちょっと待ちなさいよ。何で私がそんなことしないといけないのよ」

明石「えぇ……提督からもあなたを使うように言われてるんだから、死んでも手伝ってもらうからね!」

叢雲「はぁ……命令なら否やはないわよ。さっさと言いなさいよ」

明石「うぐっ!? そ、それよりも早く! こっちへ来て!」

叢雲「はい、はい……」

646: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 18:18:51.25 ID:EwL7mKQ+O

 鎮守府 正門前

叢雲「ちょっと、これどうすんのよ。本気で二人で運ぶつもりなの?」

明石「そうだけど」メソラシ

叢雲「そうだけど、じゃないわよ! なによ、この山! 二人でやってたら一日、終わるわよ!」

明石「だ、だから、急いでっていったじゃない」

叢雲「ばっかじゃないの!? 急いでどうにかなる量じゃないでしょ!」

明石「そ、それよりも手を動かしましょう、ね?」

叢雲「第一、ここまで運んだ人間はどこにいっちゃったのよ?」

明石「うっ……そ、それが……」チラッ

叢雲「?」

明石「ここまでの輸送は陸軍の人たちが協力してくれてたんだけど、提督が『陸助を施設内部まで入れられるわけがないだろ!』って追い返しちゃったのよね……」

叢雲「呆れた……こんなんで大丈夫なのかしら……」

647: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 18:21:47.83 ID:EwL7mKQ+O

 ――6時間後――

叢雲「はぁ……はぁ……もうここから工廠までは目を瞑ってもいけるわ……」

明石「ゴッホ……私も……」

叢雲「ゼー……それでも、あと、これさえ運べば……終値……はぁはぁ……」

明石「あ! これ終わったら間宮さんのところに行って、なにか作ってもらいましょう!」

叢雲「……そうね、さすがに甘いものでも食べないと死にそうよ」

明石「それにここの間宮さんってずっと軍令部にいたらしいから、期待できるしね!」

叢雲「へぇ。それよりもはやくそっち持ちなさいよ」

明石「あ、ごめん、ごめん」

叢雲「よっいっしょっと。うっ……結構、重いわね」

明石「あはは……落とさないでね」

叢雲「落とさないわよ!」

明石「冗談ですって」

叢雲「まったく……」

明石「そういえば叢雲ちゃんはどこから転属してきたの? 大淀も間宮さんも提督も軍令部出身だから、私一人だけ肩身狭かったのよ」

叢雲「……海軍省よ」

明石「へぇ、珍しいわね。それでも私以外は皆、中央出身なんだぁ……いいなぁ」

叢雲「そういう、あんたはどこの出なのよ」

明石「 南方方面司令官のところ。派閥的が提督と一緒だからの転属だったみたい」

叢雲「それならむげに扱われることもないだろうし、よかったじゃない」

明石「それもそうなんだけど……それでも今までの友達とかとバラバラだし、ちょっとねぇ……」

叢雲「あっっそ……」

明石「けれど今日で叢雲ちゃんと仲良くなれたからよかったわ。これからよろしくね?」

叢雲「え、ええ」

明石「何、照れてる?」ニヤニヤ

叢雲「うっさい!」

明石「ちょっ!? は、離しちゃ駄目だって!」

叢雲「あ! ご、ごめんなさい!」

明石「ぷっぷっぷ……さぁ、はやく終わらせちゃいましょうね、ふふ……」

叢雲「腹立つわねぇ……」

649: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 19:19:53.58 ID:EwL7mKQ+O

 鎮守府 食堂

大淀「……」モグモグ

 ガラッ

明石「お腹すいたぁー、間宮さん、お夕飯、なんですかー?」

叢雲「……」

間宮「あ、お疲れ様です。今日は金曜日ですしカレーですよ」

明石「うっ……そっか」

間宮「?」

明石「いや、申し訳ないんですけど、なにか甘いものって作ってもらえませんか? 機材の搬入で疲れちゃいまして、あはは……」

間宮「うーん……しょうがないですねぇ、今日だけですよ?」

明石「お、ありがとうございます。ねぇ、叢雲ちゃん?」

叢雲「……そ、そうね」

大淀「ご馳走様でした」

間宮「あ、大淀さんも甘いもの食べていきますか? すぐにご用意しますよ?」

大淀「え? うーん、結構です。軍令部のほうにそろそろ連絡入れておかないといけないですし」

明石「えぇ? いいじゃないですか、少しぐらい話していきませんか?」

大淀「いえ、結構です」

明石「そうですか……」

間宮「えっと、叢雲ちゃん、申し訳ないんだけど用意してる間に司令官にご夕食もって行ってもらってもいいかしら?」

叢雲「……めんどうね。まぁ、いいけど」

間宮「ありがとうね。それじゃあ、これ、お願いね?」

叢雲「はい、はい」


651: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 19:42:00.29 ID:EwL7mKQ+O

 鎮守府 執務室

 コン、コン

提督「……入れ」トントン

叢雲「失礼します。夕飯、持ってきたわよ」

提督「そこにおいておけ。後で食べる」

叢雲「そこってどこよ」

提督「応接用のテーブルがあるだろ。気のきかんやつだ」

叢雲「それはごめんなさ――ちょっと」

提督「はぁ……なんだ」

叢雲「なによ、これ」

提督「はぁ?」

叢雲「これお昼でしょ? 食べてないじゃない」

提督「……忙しいのだ。後でまとめて食べる」

叢雲「あっそ。冷める前に食べなさいよ」

提督「分かった、分かった。いいからおいておけ」

叢雲「本当に分かってるのかしら? 間宮さん、がんばって作ってたのよ」

提督「うるさい奴だ、分かったといっているだろ!」

叢雲「はい、はい」

提督「ぐっ……出て行け! 何のつもりか知らんが執務の邪魔だ!」

叢雲「はぁ……ついてない」

提督「何か言ったか?」

叢雲「別にぃ? せいぜい、がんばりなさいよって言っただけよ」

提督「……そうか。とにかく、さっさと出て行け」

叢雲「ふん!」

 バタン

提督「ちっ……なんなんだ、あいつは!」トントン

提督「いかんな……集中が切れたか、腹が減ったな。ちっ、飯を食べるか」

 叢雲編 艦

655: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 21:11:22.40 ID:Vo+S5VqiO
お待たせしました。とりあえずお品書きです。安価は21:20あたりに投げますね。


安価で新規の艦娘をとる場合は名前を入れてください、既出のお話には番号もしくはタイトル名で対応します。艦娘の指定が複数or意図が読み取れない場合は下にずれますので御了承ください。 ※複数の艦娘同士の感情度を計りたい場合は書き込んでいただければ可能かどうかお返事するので、お気軽にどうぞ。

抜け番については現在、選択中or未開放です

2、弥生の提督語教室Ⅱ(弥生、神通)
3、赤城日記Ⅱ(赤城)
4、曙ほのぼの(曙)
5、潮奮闘記(潮)
7、提督~追想の刻・独逸編~Ⅱ(提督、グラーフ・過去)
8、あきつ丸VS提督(あきつ丸)
9、対潜哨戒部隊記録(朝潮、由良、五十鈴)
10、加賀の鎮守府ぶらり旅(加賀)
11、霞の不覚(霞・過去)
12、霧島と榛名と提督と(霧島、榛名)
13、懺悔(蒼龍)
14、我らの手に栄光をⅡ(飛龍)
15、誰がために幸運の鶴は翔ぶ(五航戦)
16、五十鈴のなく頃にⅡ(五十鈴・過去)
17、不知火葛藤(不知火)
18、すすめ、すすめ(ポーラ)
19、提督から見た世界Ⅱ(曙、霞、敷波)
20、COOL JAPAN(アイオワ)
21、忠臣(陽炎・神通)
22、お父さんと私と時々、加賀さん(山風)
23、女郎蜘蛛(赤城・蒼龍)
24、空谷の跫音(鈴谷)
25、提督ラヂオ(間宮)
26、自由・平等・友愛(リシュリュー)
27、特務艦(間宮・大淀・明石)
28、群狼作戦(呂500)
29、美保関事件Ⅱ (龍田)
30、華の二水戦(神通・不知火・陽炎・雪風・霞・黒潮)
31、幸運の価値(雪風)
32、アシカ作戦(浦風・金剛・間宮・敷波)
34、黒い海のそこから(伊26)
35、連合艦隊旗艦(長門・金剛)
36、石礫無告(川内)
37、海亀と古強者(神風)
38、昏冥流亡(龍驤)
39、初期艦はなんでもしっている(叢雲)
その他、新艦好感度コンマ(記名)

656: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 21:20:00.71 ID:Vo+S5VqiO
それでは安価いきます。

おしながきは>>655を参照してください。
既出のお話は番号orタイトル、新規は艦娘の名前でどうぞ(Zara、浦波は下にずれます)


↓×2
↓×3
↓×4
↓×5
↓×6

665: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 21:51:16.57 ID:Vo+S5VqiO

 ――13:00――

 鎮守府 執務室

提督「ふむ……少し腹が減ったな」

赤城「あれ、弾薬にいかれた後、ご飯召し上がってこなかったんですか?」

提督「まっすぐ帰ってきたにきまっているだろ」

赤城「それでしたら何かお持ちしましょうか?」

提督「けっこ――そういえば、霧島」

霧島「はい? どうかなさいましたか?」

提督「今日は比叡は非番だったはずだな?」

霧島「え? 比叡姉さんですか?」

提督「そうだ。いいから答えろ」

霧島「え、ええ、お休みのはずです」

提督「……赤城、今日の執務はこの書類だけでよかったな。ほかに何か会合などあったか?」

赤城「え、えっとお待ちを――何もないですね」

提督「分かった。それでは私の決済の必要なものは残して、終わり次第、休んでいいぞ。少し出てくる。本日の感情度作戦は中止するので曙にも明日からということで話をしておけ」

赤城「……はい」

蒼龍「あ、あの……なにかあったんですか?」

提督「ふっ……お前たちにも私がどれだけ艦娘との関係を良くしようとしているか理解させてやる」

 バタン

蒼龍「……私、見てきますね」

赤城「まちなさい。ねぇ、あなたの姉のことみたいですけど、どう思うかしら?」ニコニコ

霧島「……執務を途中で切り上げられるのは珍しいですけど、比叡姉さんのことみたいですし、どうせろくな事になりませんよ」

赤城「そうですかねぇ? とりあえず蒼龍、様子だけ見てきてください」

蒼龍「ええ」

668: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 22:32:16.84 ID:Vo+S5VqiO

 戦艦寮 金剛型の部屋

金剛「はぁ、この紅茶飲み終わったら出撃の準備しないといけないと思うと嫌になりマース」

榛名「そうですねぇ。こういう穏やかな日は一日、ゆっくりお昼寝したりしてお休みしたいです」

比叡「あ、あはは……私だけお休みでごめんね?」

榛名「え……あ! いえ、あの、そういう意味で言ったんじゃないです!」

比叡「う、うん」

金剛「はっはは……二人とも仲が良くて結構デース! けどサー、ティータイムのときぐらいは優雅にしないと駄目ネー」

比叡「す、すみません、金剛姉さま」

榛名「ご、ごめんなさい」

金剛「分かったのなら結構デース。さぁ、面倒ですけど長門のお子守に行って来ま――」

 コン! コン!

金剛「? どうぞ、開いてますヨー」

提督「失礼する」

金剛「……なんの用ですカー?」

提督「お前に用事はない。比叡、例の件だが今日のうちに済ませてしまうぞ」

比叡「れ、例の件ですか?」

提督「ああ。それでは間宮で待っているのですぐに来るように」

比叡「はぁ、用意してすぐに行きます」

提督「それでは邪魔したな。ああ、それと午後の任務も励むように」

 バタン!

金剛「……比叡、なにかテイトクと約束があったんですカー?」

比叡「いやぁ、ちょっと心当たりがないかなぁって」

金剛「ふーん……まぁ、がんばってくだサーイ」

比叡「は、はぁ」

金剛「気の抜けた返事ですネー? それよりもあんまり殿方を待たせるもんじゃありませんヨー?」

比叡「うーん、それもそうですね。何の用かも指令に行ってから直接、聞けばいいですしね!」

金剛「そういうことデース!」

669: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 22:38:47.39 ID:Vo+S5VqiO

榛名「……」

金剛「榛名」ヒソ

榛名「は、はい!」

比叡「? どうかしましたか?」

榛名「な、なんでもないです! ちょっとお茶が扱っただけです」

比叡「そう? 気をつけないと駄目よ」

榛名「は、はは……ご、ごめんなさい」

榛名「そ、それでお姉さま、何でしょうか?」ヒソヒソ

金剛「あなたは出撃まで比叡の様子を見ておきなサーイ」ヒソヒソ

榛名「え、ど、どうしてですか?」ヒソヒソ

金剛「いいから。私の言うとおりにしておきなサーイ、ね?」ヒソヒソ

榛名「は、はい」ヒソヒソ

金剛「ワタシの予想どおりに上手くいけば連合艦隊旗艦へ返り咲けるかもしれませんネー、ふふふ……」

672: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 23:03:12.10 ID:Vo+S5VqiO

 鎮守府 甘味処・間宮

間宮「え? う、うなぎのゼリー寄せですか?」

提督「そうだ。鰻屋にで聞いて分からなかったのだが、お前はどんな料理かしっているのか?」

間宮「……いや、そりゃあ、分かりますけど。つ、作るんですか?」

提督「ああ」

間宮「あの悪いこといいませんから、おやめになったほうがよろしいと思いますよ?」

提督「いや、そういうわけにもいかんのだ。比叡と約束がある」

間宮「そ、そうですか……」

 ガラッ!

比叡「お待たせしました! 用意はばっちりしてきました!」

提督「は?」

比叡「え?」

提督「……なんだ、そのひらひらした服は? 」

比叡「ひらひらってカーデガンですけど……」

提督「似合わん横文字を使うな。それにそういう意味でいったのではない」

比叡「えっと、どういうことでしょう?」

提督「はぁ……服装はもういい。それで前掛けはどうした?」

比叡「前掛け……えっと、エプロンですか? え、なんでですか?」

提督「料理をするのだ! 必要に決まっているだろ……お前は何を言っているのだ?」

比叡「え? あ……す、すみません! すぐに用意してきます!」

 バタン!

提督「そっそかしい奴だ……ああいうところがあるから比叡は使いにくいのだ、何とかならんものか。なぁ、伊良湖」

伊良湖「!?」

提督「どうした?」

伊良湖「い、いえ、いきなりだったので……」

提督「ちっ……そうか」

伊良湖「えぇ……?」

間宮「あ、あはは……それよりもレシピ調べてきますね」

提督「知っているのではないのか?」

間宮「いや、どういう料理かは知ってますけど、作ったことはないので詳しいレシピは今から調べます」

提督「そうか。それでは仕方がないな、抹茶ぱふぇでも食べながら待っているぞ」

間宮「はい。それじゃあ、伊良子ちゃん、抹茶パフェ一つお願いね」

伊良湖「は、はい」

674: ◆idiDHwDMwc 2018/02/18(日) 23:41:49.69 ID:Vo+S5VqiO

提督「……おい、本当にこれで間違いないのか」

間宮「え、ええ……」

提督「おい、これが美味いのか? 絶対、生臭い上に鰻の油が変に回るぞ」

間宮「私もそう思います……」

提督「ちっ……イギリス料理ということを忘れてた。仕方がない少し面倒だが手を加えるぞ」

間宮「あの、提督、失礼ですが料理できるんですか? いくらこの料理でも初心者ならあまり手を加えないほうが良いかと」

提督「お前、私の職を忘れたのか」

間宮「え? どういうことでしょう?」

提督「海軍とはいえ、野営ぐらいは出来る。誰が料理を作ると思っているのだ」

間宮「あぁ、なるほど。期待できなそうですね……」ボソッ

提督「なにかいったか?」

間宮「い、いえ、なんでもないですよ」ニコニコ

提督「いお前らすぐにそうやって誤魔化そうとする――はぁ、もういい。とにかく、手を加えんと美味くは出来そうもないな」

 ガラッ

比叡「ハァハァ……お待たせしました! 用意、ばっちりですよ!」

提督「……材料を買いに行く。さっさと前掛けをはずせ、それに逆だぞ」

比叡「あっ! す、すみません」

提督「はぁ……先が思いやられるが、それでは行くぞ」

比叡「はい!」

675: ◆idiDHwDMwc 2018/02/19(月) 00:18:00.81 ID:zuHqXCxlO
 
 鎮守府周辺の町 商店街 魚屋

魚屋「いっらしゃい、おにいさ――って、提督さんじゃないですか、どうしたんです?」

提督「いつもお世話になっています。それが鰻を探しているのですが、おいてありますか?」

魚屋「鰻ですか? えっと蒲焼ですか? それとも白焼きのほうがいいですかい?」

提督「いえ、出来れば捌いていないものがいいのですが」

魚屋「捌いてない奴って……失礼ですけど提督さん、鰻を捌けるんですかい?」

提督「素人ですが、一応は」

魚屋「へぇ、そりゃあ驚いた! いやぁ、顔も人も良くて魚も捌けるなんて、やっぱり英雄は違うねぇ」

提督「ははは……そんなふうに言われると照れてしまいますな」

魚屋「謙遜しないでくださいよ。ここに住んでる皆、提督さんには感謝してるんだから」

提督「いえ、私こそ皆さんには感謝しております」

魚屋「はっはっは……そんな風に言われるととっびきり安くして、俺たちの感謝が提督さんのよりもおっきいって知ってもらわなきゃいけねぇや」

提督「ははは……ありがとうございます」

比叡「あ、あの、指令……」

提督「……なんだ」

比叡「い、いやぁ、いつもとあまりに雰囲気が違ったからびっくりしました!」

提督「当たり前だ」

比叡「は、はぁ」

魚屋「お待たせしました。それじゃあ、お値段はこれでいいですかい?」

提督「え、本当によろしいんですか?」

魚屋「ええ、これで俺たちの感謝も分かったでしょ? へへへ……」

提督「ありがとうございます!」ビシッ!

魚屋「いやぁ、いつ見ても提督さんの敬礼はかっこよくて良いや。……で、横にいるのは婚約者さんとかで?」

提督「……いえ、部下です。挨拶を」

比叡「は、はい! 金剛型二番艦・比叡です! よろしくお願いします!」

魚屋「はぁー、護衛の艦娘さんだったんですか。偉い別嬪さんでびっくりしました」

比叡「え、そ、そうですか、えへへ……」

提督「折角の世辞に付け上がるな、みっともない」

比叡「す、すみません」

提督「まったく……それではお邪魔しました。失礼します」ペコリ

比叡「えっと、失礼します」

魚屋「はい! 提督さん。頑張ってくださいよ!」

提督「ええ」ニコニコ

比叡「……」

677: ◆idiDHwDMwc 2018/02/19(月) 00:30:22.88 ID:zuHqXCxlO

 鎮守府 甘味処・間宮

提督「戻ってきて早速だが・比叡、鰻は捌けるか?」

比叡「いえ、普通のお魚ならやったことありますけど……鰻はさすがに……」

提督「まぁ、そうだろうな。それでは鰻の処理は私がやろう」

比叡「はい! ところでこの赤鉛筆で修正の入ったレシピですがどうするんですか?」

提督「……正直、ここまで変えてしまうと金剛の期待しているものとかけ離れたものが出来てしまったかもしれん……しかし、生臭さと鰻の油を考えると仕方がなかったのだ。分かってくれ」

比叡「はぁ」

提督「それでは簡単に流れを説明するぞ。まず鰻は一度、白焼きもどきにする」

比叡「えっと、レシピだとぶつ切りになってますが……」

提督「そんな方法では食いにくいに決まっているだろ、むろん変更する」

比叡「そりゃあそうですよね。ぶつ切りだと骨が残りますもんね」

提督「おい、鰻の小骨はとりきれんからな。普通はそこまで神経質にとらないのだぞ」

比叡「え? そうなんですか? でもお店とかだと骨あったりしませんよ?」

提督「ああ、あれは焼きや蒸しの中で小骨を感じさせないほどにやわらかくしているのだ」

比叡「ひえぇぇ……めんどくさそうですね」

提督「身もふたもないな……しかし、今回も店のものほどまでとは行かずともそれなりのものを目指すぞ。やるなら徹底的にやらねばな」

比叡「はい!」

提督「というわけで鰻を捌いた後はじっくりと蒸していき、焼くのだが、この工程はお前に任せたい」

比叡「え? でも串打ち三年、割き五年、焼き一生ですよね?」

提督「ああ、そういうな」

比叡「ヒェェ! そんな『焼き』をやるのはちょっと不安なんですけど……」

提督「安心しろ。白焼きもどきといっただろ? フライパンで香料とともに焼いてもらうだけだ。勿論、生焼けなどもってのほかだがな」

比叡「なるほど、それぐらいなら大丈夫そうですね! 気合いれていきます!」

提督「気合だけでなく、結果を出すように。それにここでどうやって炭焼きしようとしていたのだ……次にゼリー部分だが、これもすべてこういった具合に変えるぞ!」

比叡「おおぉぉ! なんか普通の和食のにこごりみたいになってきましたね!」

提督「当たり前だ。あのままでは絶対にまずかったからな、はっはっは……!」

678: ◆idiDHwDMwc 2018/02/19(月) 00:32:05.91 ID:zuHqXCxlO
 コソコソ

間宮「ああ、不安だわ……」

蒼龍「そうかなぁ……楽しそうでいいじゃないですか?」

榛名「榛名はどっちかっていうと心配でしょうがないです」

間宮「え?」

蒼龍「あ、こんにちわ」ニコ

間宮「え、ええ、こんにちわ」

榛名「大丈夫かなぁ……鰻、もったいないです……」

蒼龍「まぁまぁ、提督たちを信じようって」

間宮「そ、そうですね」


 比叡と提督とうなぎのゼリー寄せⅠ 艦

703: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 21:39:38.53 ID:0WnNhGXi0
 ――XX14年 4月――

 ――17:30――

 鎮守府 重巡洋艦寮 妙高型の部屋

加賀「……」モグモグ

足柄「……」

那智「……」

妙高「……」モグモグ

足柄「ちょっと、那智姉さん」ヒソヒソ

那智「……なんだ」

足柄「これってどういう状況なのよ」ヒソヒソ

那智「……私にもさっぱり分からん」

足柄「えぇ……」

705: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 21:47:32.02 ID:0WnNhGXi0

妙高「はふはふ……このたこ焼き、本当においしいですねぇ」

加賀「ええ、お気に入りです」

妙高「あの、どこで売っているのか教えていただいてもよろしいでしょうか?」

加賀「! 仕方ないですね、内緒ですよ?商店街にある中華屋さんの隣の屋台です」

妙高「ああ、あそこのたこ焼きだったんですか。いつも気にはなっていたんですが、今度からは絶対に買うようにします」

加賀「ええ、それがいいわ。ただお昼のように忙しい時間の後は売れ残りになってしまう場合もありますから、時間をずらしたほうがいいわ。あとは必ず鰹節を多めにしてもらうべきよ」

妙高「そうなんですか。いいことを教えてもらいました」

加賀「そうでしょう」フンス!

足柄(なんなの、なんなの……この会話は……)

那智「ふむ……確かにうまいな」モグモグ

足柄「……あ、あの、加賀さん、一ついいでしょうか?」

加賀「なんですか? お好み焼きのおいしいお店ですか?」

足柄「……違います。あの、たこ焼きをいただいたのはとっても嬉しいんですけど、いきなりどうしたんですか?」

加賀「……」

足柄「?」

加賀「別に理由はありません。なんとなくです」

足柄「は?」

加賀「なにか問題がありますか?」

足柄「い、いえ、そんなことないです……」

加賀「……それよりも早く食べないと冷めてしまいますよ」

足柄「はい……ありがとうございます……」

加賀「どういたしまして」モグモグ

707: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 21:59:40.54 ID:0WnNhGXi0

羽黒「……ただいま帰りま――えっ?」

加賀「お邪魔してるわ」

妙高「加賀さん、たこ焼きかって来てくれたのよ。暖かいうちにいただきなさい」

羽黒「は、はい。あ、あの、加賀さん、ありがとうございます」

加賀「いえ、別に。それよりも早く食べてください」

羽黒「えっと……いただきます」

加賀「はい」

羽黒「……」モグモグ

加賀「……」ズー

妙高「あ、お茶のお代わりお持ちしましょうか?」

加賀「ありがとうございます」

妙高「いえ」

羽黒「あ、あの、足柄姉さん」ヒソヒソ

足柄「……なに」ヒソヒソ

羽黒「これってどういうことなんでしょうか……?」ヒソヒソ

足柄「それがさっぱりよ。いきなり加賀さんがやってきてたこ焼き買ってきたから食べてくださいって」ヒソヒソ

羽黒「えぇ……?」ヒソヒソ

足柄「それより羽黒はこの前、一緒に出撃したんだから何か心当たりがあるんじゃない?」ヒソヒソ

羽黒「いえ、全然ないです……」ヒソヒソ

足柄「それもそうよね。羽黒と加賀さんじゃねぇ……」ヒソヒソ

加賀「どうかしましたか? ひょっとして口に合いませんでしたか?」

那智「なんだそれなら私が貰おう」

羽黒「え……い、いえ、那智姉さん、大丈夫です!」

那智「そうか? 晩酌の肴を見つけたと思ったのだが……」

足柄「那智姉さん……」

那智「なんだ?」

足柄「……なんでもないわよ」

那智「?」

羽黒「あ、あの加賀さん、とっても美味しいです。ありがとうございました」

加賀「そう。良かったわ」

708: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:02:22.04 ID:0WnNhGXi0

 ――1時間後――

加賀「――ということがあって、それで飛龍が倒れてしまったの」

妙高「ふふ……それはちょっと意外ですね。飛龍さんも少し抜けてるところがあるんですね」

加賀「まぁ、アホウドリほどではないけれど」

妙高「アホウドリ?」

加賀「五航戦の間抜けなほうです」

妙高「ああ、瑞鶴さんですか」

足柄「ちょっ!?」

妙高「急に大声出してどうしたの?」

足柄「い、いや、なんでもないわ」

加賀「あ……しまった」

妙高「どうかなさいましたか?」

加賀「いえ、少し長居しすぎてしまいました。食堂に行きますので、そろそろお暇させてもらいます」

妙高「そうですか。是非、またいらしてください」

加賀「ええ、今度は大判焼きでも買ってきます」

妙高「それは楽しみです。事前にお話いただけたら私も何かご用意させてもらいますね」

加賀「期待しているわ」

 バタン

709: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:17:54.35 ID:0WnNhGXi0

足柄「……はぁ、やっと行ったか」

妙高「人は見かけによらないって本当なのね。面白い人でびっくりしたわ」

那智「うむ。確かに妙高姉さんの言うとおりだな」

羽黒「あはは……」

足柄「ちょっと、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないでしょ」

羽黒「ご、ごめんなさい……」

妙高「? 何を足柄はそんなにカッカッしているの? 健康に悪いわよ?」

那智「そうだぞ。細かいことでいちいち目くじらを立てるのは足柄の悪い癖だぞ、はっはっは……!」

足柄「えぇ……」

羽黒「あ、あの、えっと、それで足柄姉さん、どういうことなんでしょう?」

足柄「はぁ……秘書艦の叢雲と提督の折り合いが悪いのは、知ってるでしょ?」

羽黒「え? そうでしょうか?」

那智「私も不思議とそれほど険悪そうに見えんがな」

妙高「ええ、私も羽黒たちと同じ意見よ」

足柄「姉さんたち……さすがにそれはないわ……」

羽黒「あう……ごめんなさい……」

足柄「はぁ……いい? とにかく、提督からしたら秘書官を変えちゃいたいって話らしいのよ」

710: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:19:48.35 ID:0WnNhGXi0

妙高「そうかしら? 叢雲は事務仕事も早いし、提督から信頼もされてると思うけど」

足柄「いやいや、信頼されてるって言うのがまず無いし、秘書艦は仕事が出来る云々じゃないでしょ」

那智「そんなことはないだろ」

足柄「……艦種にも格があるって言うのは那智姉さんでも分かるとでしょ?」

那智「む。お前の言いたいことはわからんでもないが、それだけで秘書艦を変えるものか?」

足柄「それに、よ。今回も大本営は軍令部主体で構成されるらしいし、海軍省出身の叢雲が秘書艦やってたら中央とのパイプが小さくなるのはさけたいってわけよ」

那智「なるほどな。しかし、何故、お前がそんなことをしっているのだ。そんなことまで提督から相談を受けるほどに信頼されていたか?」

足柄「うっ……い、いや、あはは……私も青葉の新聞でよんだけなんだけどね」

妙高「……青葉の新聞?」

足柄「え? え、ええ、先週あたりに『次の秘書艦は誰!?』って見出しで一面に出てたわよ」

妙高「そうですか」

足柄「?」

羽黒「そ、それよりもその問題と加賀さんがなにか関係あるんですか?」

足柄「あ、うん、その新聞だと空母の本命が加賀さんで、戦艦の本命が霧島さんになってたのよ。あとは分かるでしょ?」

羽黒「えっと……つまり私たちが、今、加賀さんと仲良くすると空母の人を応援してるって思われるかもしれないってことですか?」

足柄「そういうこと。私は鎮守府旗艦の金剛さんと一緒に仕事することも多いから、にらまれたくないのよ」

那智「ふむ、なるほどな。この時期にいきなりたこ焼きを持ってきたのも不器用なあの人なりの懐柔工作だったと思えば合点もいくというものだ」

羽黒「……」

711: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:20:50.97 ID:0WnNhGXi0
妙高「あら? 羽黒、そんなに難しい顔しておなか痛いの?」

羽黒「え、いえ、そんなことないです」

足柄「とにかく、私は金剛さんに協力するのもあれだけど、睨まれるのはもっと避けたいのよ。姉さんたちも頼むわよ?」

那智「まぁ、いいだろう。私もそんなことに巻き込まれるのはごめんだしな」

妙高「……一応、覚えておくわ」

足柄「いや、一応って……まぁ、妙高姉さんのことだから大丈夫だと思うけど……羽黒はちゃんと気をつけなさいよ?」

羽黒「え? わ、私ですか?」

足柄「ええ。あなた、ただでさえ提督に対してあんな態度なんだから、せめてほかの艦娘に大しては色々と気をつけないと駄目よ?」

羽黒「け、けど……私は加賀さんが秘書艦になるとはちょっと……」

足柄「言い訳は結構。私もあなたのために言ってるんだからね?」

羽黒「……はい、気をつけます」

妙高「……」

那智「ん? 妙高姉さん、どうかしたか?」

妙高「いえ、なんでもないわ。それじゃあこの話はここまでにして、私たちも食堂に行きましょう」

那智「? うむ」

712: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:23:26.98 ID:0WnNhGXi0


 ――21:00――

 空母寮 一航戦の部屋

赤城「それで今日はどこにいっていたんですか?」ニコニコ

加賀「えっと……今日は駆逐の子達を町に連れて行った後は重巡洋艦寮にいました」

赤城「重巡洋艦寮? 珍しいわね」

加賀「ちょっと気になることがあったので」

赤城「そう。それで、誰のところに行ったのかしら?」

加賀「妙高型のところです」

赤城「妙高型ね……。さて、どうしたものでしょうか」

加賀「?」ポリポリ

赤城「なんでもないです。それで、どんな話をなさったんですか?」

加賀「他愛無い世間話を一時間ほど」

赤城「そう……加賀さんを一時間も部屋に置いたということはそこまで今回の件にナーバスにはなっていないということでしょうねぇ。しかし、探りぐらいは入れておきますか」

加賀「どういうことでしょうか?」ポリポリ

赤城「いえ、加賀さんには関係ないことですよ。気にしないでください」ニコニコ

加賀「はぁ、そうですか」

赤城「ええ、ええ、そうですよ。ふふ……」

赤城(さて、ここはゆっくりとでも上手く手をまわしましょうか。私の愉しみのために)


 羽黒と加賀Ⅰ 艦

714: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:31:52.30 ID:0WnNhGXi0
というわけで羽黒と加賀Ⅰ 艦です
上手い具合に引けたかちょっと不安ですが、一旦、区切ります。第2部の赤城さんの動きはこの秘書艦騒動からの発展系になるので良いタイミングで安価いただけたかもしれないですね。

>>704
強いんだけど資源がね……もうカツカツなんです……
甲勲章にこだわった西方再打通作戦の後遺症をいまだに引きずってる無能な1が悪いんですが……

>>706
褒章の菅野隊は絶対、欲しいんや。ほかのゲームを今月は捨ててリアルマネーぶち込んでもとりいきたいです。

続いて古鷹のコンマですね。
当スレでは天龍の個別とかでチラッと出てきてますが、毎回、絶句させてるイメージがあります。すまぬ……すまぬ……

提督から古鷹への感情度 ↓コンマ以下
古鷹から提督への感情度 ↓↓コンマ以下


717: ◆idiDHwDMwc 2018/02/25(日) 22:37:50.63 ID:0WnNhGXi0
大天使フルタカエル降臨やん……さすがだぜ!
それに提督も重巡洋艦のいいところ知ってるみたいだし、良かったよ……

提督から古鷹への感情度:68
古鷹から提督への感情度:80


>>713
今回はそれほど重症でもなかったですね

とりあえず、今、E-2割りました。3/7から一週間出張なのでそれまでには攻略しちゃいたいですが……うーん……
それでは今回はここまで。



729: ◆idiDHwDMwc 2018/02/27(火) 00:21:35.34 ID:Z4BShlrd0
※小数点第二位以下切捨て

【艦娘→提督の感情割合】
嫌い→27.1%(19隻)
好き→48.5%(34隻)
普通→24.2%(17隻)

【提督→艦娘の感情割合】
嫌い→34.2%(24隻)
好き→45.7%(32隻)
普通→22.8%(16隻)

【お互いの感情割合】
お互い好き→28.5%(20隻) 例・曙、鈴谷、蒼龍……等
お互い嫌い→14.2%(10隻) 例・五十鈴、初春、金剛……等
お互い普通→10%(7隻) 例・長門、ゴーヤ、あきつ丸……等
提督好き、艦娘嫌い→7.1%(5隻) 例・球磨、秋津洲、大井……等
提督好き、艦娘普通→10%(7隻) 例・飛龍、羽黒、時雨……等
提督嫌い、艦娘好き→15.7(11隻) 例・赤城、比叡、敷波……等
提督嫌い、艦娘普通→4.2%(3隻) 例・朝潮、電、嵐
提督普通、艦娘好き→4.2%(3隻) 例・神通、霞、萩風
提督普通、艦娘嫌い→5.7%(4隻) 例・鳳翔、榛名、ポーラ、黒潮

こんな感じでした。
見にくくて申し訳ありません。ただ1は低めが多いと思っていたので意外でした……
案外、上手くやれてるやん。

739: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 00:18:28.19 ID:t8URL36O0
 ――17:00――

 重巡洋艦寮 談話室

青葉「ふーん、ふんふーん……♪」

古鷹「青葉、ずいぶんと機嫌がよさそうだけどどうしたの?」

青葉「ああ、古鷹さん! これ、見てくださいよ!」

古鷹「どうした――えっ……」

青葉「明日の朝刊の原稿です! 自信作なんですけどどうですか?」

古鷹「いや、自信作って……もうちょっと見出し穏やかに出来ないの?」

青葉「えぇ!? 駄目ですよ、これぐらいセンセーショナルなほぅがうけがいいんですから!」

古鷹「そ、そうなんだ……で、でも、これだと提督が誤解されちゃうというか……」

青葉「誤解もへったくれも事実じゃないですか」

古鷹「」

加古「んー? 騒いでなにやってんの」

青葉「これですよ、これ!」

加古「ああ、ゴシップ紙の相談?」

青葉「ひどい!」

加古「事実じゃん? あーあ、それにしても今回も見出しからしてひどいねぇ」

古鷹「そ、そうだよね。もうちょっと何とかしたほうがいいよ」

加古「んー? だけどさぁ、このわけわかんない毒が青葉の新聞の売りじゃん? 別にいいんじゃない?」

古鷹「でも、これだと提督かわいそうじゃない」

青葉「ええ? いいじゃないですか。普段は青葉たちがいじめられてるんだから、話題ぐらいは提供してもらわないと」

古鷹「いじめられてるって……なにかあったの?」

青葉「えっ!? あ、いや、あれですよ……いえ、特には」

古鷹「本当?」

青葉「……本当です」

古鷹「良かったぁ……」

青葉「うぅ……なんだか心がちくちくします……」

加古「はっはっは……古鷹と何年一緒にやってんだよ。間抜けだなぁ」

青葉「返す言葉もありません……」

740: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 00:21:34.48 ID:t8URL36O0

古鷹「ね、ねぇ、それならこの見出しなんだけど――」

青葉「変えませんよ」

古鷹「そんな即答しなくても……」

青葉「いいじゃないですか! 『白昼夜からの凶行! 駆逐艦を無理やり押さえつける変質者現る!』。絶対、皆、読みますって!」

加古「確かに気にはなる」

青葉「でしょ!?」

古鷹「はぁ……ねぇ、それならこれって本当は何してる写真なの? 普通のことなら――」

青葉「ああ、これ本当は押さえつけてるの提督じゃないんです」

古鷹「え? えぇぇぇ!?」

加古「あはっはっは……!! さすがは青葉だわ」

青葉「見えないようにしてるんですけど、これ実は曙を比叡さんが羽交い絞めにしてるんです」

古鷹「ふぁ!? じゃ、じゃあ、提督はなにしてるの!?」

青葉「うーん、よく分かんなかったんですけど口の中に何かねじ込んでましたね」

加古「どんな状況だよ……」

青葉「だから、わかんないんですって!」

古鷹「それじゃあ、なおさら提督がかわいそうだよ。かえようよ」

青葉「嫌です!」

古鷹「えぇ……?」

加古「……いやさ、でもこれまずくない?」

青葉「?」

加古「押さえつけてるの比叡さんならさ。本人が新聞見たときに自分が変質者扱いされてるって思わない?」

741: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 00:30:57.98 ID:t8URL36O0

古鷹「あ……なるほ――」

青葉「ふぁ!? あ、あぁぁぁぁ……すぐに見出しを変えます!」

古鷹「えぇ……? 提督は良くて比叡さんは駄目なの?」

青葉「駄目に決まってるでしょ!? 提督は精神攻撃だけで手を出してこないけど、比叡さんは主砲も副砲もあ飛び出してくるんですよ!? 旧式とはいえ戦艦の一撃なんかもらったら、青葉、陸で戦死しちゃいます!」

加古「はっはっは……まぁ、比叡さんは冗談通じないからなぁ。ありえるわ」

青葉「笑い事じゃないですよ! 青葉、この前は榛名さんに怒られたばっかりなんですからね!」

古鷹「うわぁ……榛名さんに怒られるなんてよっぽどのことしたんだね。それにカメラのときに霧島さんにあれだけ怒られたのに反省してなかったんだ……」

青葉「うぐっ……!?」

加古「実働部隊の金剛型怒らせてくなんて青葉は相変わらず命知らずだなぁ。さすがはソロモンの狼だよ」

蒼亜「うぅぅ……で、でも、金剛さんには怒られたことないです!」

加古「金剛さんが怒ってるとこなんて誰もみたことないよ」

青葉「おっう!? と、とにかく、見出しは『野獣、少女の口に怪しい物体を突っ込む!』にします」

加古「センスない上にいかがわしい記事みたいじゃん、青葉は助平だなぁ」

青葉「はぁ!? だったら、加古さんが良い案出して下さいよ!」

加古「ん」

青葉「は? なんですか、この手は」

加古「いやぁ、あたしの意見をタダできこうなんて思ってないだろ? まずは出すもんだしてから話をしようじゃない」

青葉「な、な、ななな……!?」

古鷹「加古、流石にそれは……」

加古「はっはっは……ちょっとした冗談だって。ふぁ、話してたら眠くなってきたし、部屋戻って寝るわ。それじゃあね」

青葉「青葉を馬鹿にしたんです、素晴らしい見出しが出来るまでは逃がしませんよ」

加古「は? ねぇ、青葉」

青葉「なんですか?」

加古「眠いのは本当」

青葉「嘘だぁ! 絶対に嘘ついてます!」

加古「本当なんだけど?」

青葉「うっ……す、すみません……」サッ

加古「お、通してくれるの? あんがと、それじゃあね」

青葉「うぅ……先任だからって横暴です……」

古鷹「まぁまぁ、加古も眠かったんだよ、許してあげて?」

青葉「うー、うー……」

742: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 00:43:36.87 ID:t8URL36O0

古鷹「そ、それなら、私も一緒に考えるから、ね?」

青葉「本当ですか?」

古鷹「う、うん」

青葉「それならここに署名してください」

古鷹「え?」

青葉「この記事には古鷹さんも協力してるって言う証明書です」

古鷹「え、え?」

青葉「ほら、こういうのはちゃんとしておかないと駄目なんですよ」

古鷹「そ、そうなの?」

青葉「そうです」

古鷹「青葉がそういうならそうなのかなぁ……」

青葉「青葉、嘘つきませんよ」

古鷹「……仕方ないなぁ」サラサラ

青葉「やった! これで記事の主筆は古鷹さんです!」

古鷹「うん――うん?」

青葉「これさえあれば、どんな記事を書いても青葉は怒られません! やったー!」

古鷹「んんん?」

青葉「古鷹さん、ありがとうございました!」

 バタン!

古鷹「はぁ……失敗だよね、これ。どうしよう……」

745: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 01:05:40.08 ID:t8URL36O0

 ――18:00――

 鎮守府 執務室

提督「……」

赤城「あ、あの、お帰りになってからずっとその調子ですけど、どうかなさったんですか?」

提督「うるさい。はぁ……私はどうすればいいのだ……」

赤城「うふ……」ゾクゾク

提督「……なんだ」

赤城「あ、いや、なんでもないです」

提督「……もうこの際、お前でもかまわん。口をあけろ」

赤城「へ?」

提督「いいから」

赤城「は、はぁ」アーン

提督「……」ゴソゴソ

746: ◆idiDHwDMwc 2018/02/28(水) 01:15:55.97 ID:t8URL36O0

赤城「?」

提督「それではこれを流し込むぞ」

赤城「ちょ!? な、なんなんですかそれ!?」

提督「鰻のにこごりだ」

赤城「い、いや、それなら自分で食べますから――」

提督「嘘だ! どいつもこいつも私のことを馬鹿にしおって! 料理ぐらい出来るわ……!! この鰻のにこごりだってうまくできているはずなのだ!」

赤城「あがが……」バタバタ

提督「暴れるな! 暴れるな! 決してまずくはない!」

赤城「まずいとか、それ以前にお皿へ盛って――」

提督「うるさい! いくぞ!」

赤城(いや、でもこれって考えようによってはアーンってやつじゃないですかね、うへ――)

赤城「うぐっ!?」

赤城(つ、詰まった……!!)

提督「何故、あのような結果になったのだ。自分で言うのもなんだが上手く出来たはずだというのに」グイグイ

赤城「ゲッホ、ゴッホ……!?」

提督「感情を御してこそ艦娘の指揮官だというのに……このざまとは我ながら情けない……」グイグイ

赤城「うごご……」

 コン、コン

古鷹「失礼しま――!?」

提督「……なんだ」グイグイ

古鷹「な、な、なにをしるんですか!?」

提督「見れば分かるだろ」

赤城「……」

古鷹「いや、さっぱりです……」

提督「そうか……」

古鷹「え、ええ……」

提督「……」

古鷹「……」

赤城「……」チーン

767: ◆idiDHwDMwc 2018/03/01(木) 11:38:37.87 ID:LJnHjG1P0

提督「それで何か用か?」

古鷹「いや、それより赤城さんを……」

提督「うん? おい、いつまで呆けているさっさと執務にもどれ。それともなんだそんなにまずかったとでも言うのか?」

赤城「ゲッホ……ゴッホ……カッハ!? はあはあ……味は問題なかったとおもい――うっ――少し失礼しま――ぐっ!?」

 バタン!!

提督「……騒々しい奴だ。あいつもお前ぐらい落ち着けばいいのだがな」

古鷹「は、はぁ」

提督「はぁ……それで」

古鷹「い、いえ、ちょっと相談したいことがあったんですが……」

提督「そうか」

古鷹「は、はい」

提督「今はそれほど忙しくもない。お前のために時間を割くのもやぶさかでもないぞ」

古鷹「あ、ありがとうございます。あの、提督は青葉の新聞は読んだことありますか?」

提督「うむ、まぁ、あるな。正直、業腹ものだったがな」

古鷹「あぁ……やっぱりお気に召してなかったんですね……」

提督「当たり前だ! 悪く書かれて喜ぶなど、どんな間抜けだ!」

古鷹「あ、あはは……それでその新聞なんですけど、明日の主筆が私みたいなんです……」

提督「は? わけが分からん」

古鷹「それが色々とありまして……なんというか詐欺にあった感じといいますか……」

提督「そ、そうか。しかし、詐欺にあったというぐらいなんだ、内容にはかかわっていないのだろう?」

古鷹「そうなんですけど……だからこそ、不安なんです……」

提督「ふん。ならば、記事はいつもどおりだろ。正直、お前の名前が主筆として載っていても誰も信じんだろうな」

古鷹「そうでしょうか? 私のせいで嫌な思いをしたって子がいたらどうしようと思って……」

提督「お前は普段の行いがいいから、そんなことにはならんだろうさ」

古鷹「そ、そんなことないです。私なんかまだまだ未熟者で――」

提督「あそう謙遜するな。第一、あんなもの誰も主筆の名前までまじめに読んでいない」

古鷹「うっ……それはそうなのかもしれないですけど、やっぱり不安というか」

提督「はぁ、そこまで言うならばなにかあれば私のところに言って来い。明日は一日中、執務室にいる」

古鷹「あ、いえ、流石にそこまでしていただくわけには……」

提督「馬鹿。私はお前たちの司令官だ、少しぐらいの迷惑なら許容範囲内だ」

古鷹「……」

提督「はぁ……そんなに私に迷惑をかけたくないというならまず相談しに来るな」

古鷹「うっ……それは……」

提督「とにかくだ、なにか問題があったらいうように。私のあずかり知れんところでこれ以上、ごたごたを起こされてもたまらん」

古鷹「……はい」

 ガチャリ

768: ◆idiDHwDMwc 2018/03/01(木) 11:44:51.60 ID:LJnHjG1P0
赤城「はぁはぁ……し、失礼しました」

提督「全くだ。早く執務に戻れ」

赤城「……」

提督「なんだ、なにかいいたいことがあるのか?」

赤城「い、いえ……あ、あの、はい、美味しかったです……」

提督「! そうか、そうか! はっはっは……! 私の舌が馬鹿になったわけではなかったようだな! 食べたくないなどと抜かした曙や弥生は死ぬほど後悔すればいいのだ!」

赤城「うふ……」

提督「なにがおかしい」

赤城「あ、いえ、提督が嬉しそうだったのでつい」

提督「そうか、そうか。草加。越谷千住の先というものだな! ふはは……」

古鷹「えぇ……」

提督「なんだ、古鷹。文句があるのか」

古鷹「あ、い、いえ、そんなことないです。そ、それより気になってたんですけど提督はさっき何をなさってたんですか?」

提督「察しのわるいやつだな。赤城に料理を食べさせていたのだ」

古鷹「えっ? 料理ですか?」

提督「うむ。今日、比叡とうなぎのにこごりを作ったのだが予定外に余らせてしまったのでな。処理していた」

古鷹「ひ、比叡さんとですか……」

提督「ああ、なんだお前も食べたいのか? まだ残りならあるぞ」

古鷹「え、いや、御遠慮しま――」

提督「はっはは……遠慮するなといっただろ、この馬鹿者め。すぐに皿を持ってきてやる」

古鷹「ちょ!? ま、待って――」

 バタン!

古鷹「……あ、赤城さん」

赤城「なんでしょう」

古鷹「た、食べられる物でしたか?」

赤城「いえ、私は味わうどころの騒ぎではなかったので……」

古鷹「そ、そうですよね」

赤城「まぁ、押し込まれた直後や後味が悪かったわけでもないし、食べられるんじゃないですか?」

古鷹「そうですか……」

赤城「まぁ、ご愁傷様」

古鷹「うぅ……」

赤城「あなたもつくづく貧乏くじを引くわね、同情します」

古鷹「そ、そんなことは……」

赤城「青葉や加古の前でも同じことが言えるのかしら?」

古鷹「……」

赤城「……さて、私は執務に戻ります」

古鷹「はい……」

 古鷹編 艦

769: ◆idiDHwDMwc 2018/03/01(木) 11:47:49.28 ID:LJnHjG1P0
というわけで古鷹編 艦です。
これでまるゆか朝風はコンマ次第で古鷹と一緒に提督の料理たべれますね(ニッコリ)

続いてまるゆの感情度コンマいきます。

提督からまるゆへの感情度 ↓コンマ以下
まるゆから提督への感情度 ↓↓コンマ以下

772: ◆idiDHwDMwc 2018/03/01(木) 12:00:00.07 ID:LJnHjG1P0
うーん、これは残当

提督からまるゆへの感情度:63
まるゆから提督への感情度:25

それでは寝ます。申し訳ないです……

785: ◆idiDHwDMwc 2018/03/02(金) 22:39:27.06 ID:tBA/ksbu0
あきつ丸からまるゆへの感情度 ↓コンマ以下
まるゆからあきつ丸への感情度 ↓↓コンマ以下

788: ◆idiDHwDMwc 2018/03/02(金) 22:43:37.75 ID:tBA/ksbu0
ふぁーwwwwあきつ丸は狂犬か何かなのかなって……すっごい面白くいやん

あきつ丸からまるゆへの感情度が10以下です好感度コンマに移ります。

あきつ丸からまるゆへの好感度 ↓コンマ以下
まるゆからあきつ丸への好感度 ↓↓コンマ以下

792: ◆idiDHwDMwc 2018/03/02(金) 22:47:16.42 ID:tBA/ksbu0
ウルトラCで巻き返しましたね。まるゆはこれで首の皮1枚のこした感じですか……

あきつ丸からまるゆへの感情度:04 あきつ丸からまるゆへの好感度:78
まるゆからあきつ丸への感情度:39 まるゆからあきつ丸への好感度:50

お互い絆を育んでいて大変よろしいであります。聞いてるか、提督。
それでは少し落ちます。

807: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:13:54.00 ID:mO4HjGTu0
 
 ――18:30――

 鎮守府 食堂前廊下

まるゆ「はぁ……」

あきつ丸「? どうかしたでありますか?」

まるゆ「い、いえ、ちょっと色々ありまして」

あきつ丸「ふむ……陸軍からの出向組同士、相談になら乗るでありますよ?」

まるゆ「……た、たいしたことじゃないから大丈夫です」

あきつ丸「そうでありますか?」

まるゆ「は、はい! それよりも今日のご飯はなんでしょうね?」

あきつ丸「さて、自分は魚の気分でありますから鯖の味噌煮でも食べたいところでありますな」

まるゆ「鯖の味噌煮……いいですねぇ、早く食べたいなぁ」

あきつ丸「いや、希望でありますからメニューは違うとおもうであります」

まるゆ「あ、そっか……」

あきつ丸「ははは……そうおちこまなくても海の食事はおいしいから大丈夫であり――これは提督殿、こんばんわ」

提督「ちっ……陸の犬とモグラか。見たくもない顔を見てしまったな」

まるゆ「ひぅ!? た、隊長……!?」

あきつ丸「……出会いがしらにそれでありますか」

提督「事実であろう。邪魔だ」

あきつ丸「はぁ……」

提督「上官にため息などえらくなったものだな」

あきつ丸「いえ、それよりも提督殿は犬が好きと聞きましたが本当でありますか?」

提督「!? だ、誰から聞いた!」

あきつ丸「電であります」

提督「あのばか者、余計なことをいいおってからに……!ぐぬぬ……ま、まぁ、いい。で、それがどうした?」

あきつ丸「はっきりと申し上げておきますが自分は提督殿のことは好きではないのであります」

提督「はぁ? 分かりきったことだがそれがどうかしたか?」

808: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:17:45.05 ID:mO4HjGTu0

あきつ丸「いや、自分のことをその大好きな犬だ何だと仰られても期待には添えられないのであります」

提督「はっ! やはり陸助はいけすかんな」

あきつ丸「誰かさんよりはましであります」

提督「ふん、口の減らん奴だな」

まるゆ「あわわ……」

提督「とにかく今はお前たちにかまっている暇はない。私は忙しいのだ」

あきつ丸「皿を抱えて忙しいとは海軍の提督は給仕までするのでありますなぁ。それでは犬よりも猫でも連れてきて手を貸してもらえばよいのではありませんか? はっはっは……!」

提督「ギギギ……!!」

まるゆ「あ、あきつ丸さん!」

あきつ丸「む、なんでありますか」

まるゆ「そ、それぐらいにしておかないと怒られちゃいますよ……!」ヒソヒソ

あきつ丸「もうおこっているので関係ないのであります。それに少しからかっただけなので大丈夫、大丈夫」

まるゆ「えぇ……」

809: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:20:57.18 ID:mO4HjGTu0
提督「……陸助どもは碌な戦果もあげんくせに口だけは巧くなる」

あきつ丸「海に来てから口が肥えましたので」

まるゆ「た、確かに海軍さんのご飯はおいしいです。あ、あはは……」

提督「そうであろうな、泥まじりの飯にくら――ん? おい、もぐら!」ピコーン

まるゆ「ひぅ!? は、はい!」

提督「お前にいいものをやろう」ニタァ

まるゆ「ご、ご遠慮させて――」

提督「ほう、上官からの誘いを断るのか。陸は随分と礼がなっていないのだな」

まるゆ「そ、そんなことは……」

あきつ丸「提督殿、あまり自分の同輩をいじめないでほしいものであります。満潮を呼びましょうか?」

提督「……満潮がなぜ出てくるのだ! それよりもいじめてなどいない!」

あきつ丸「それではパワハラはそこまでにしてほしいのであります」

提督「そんなことはしていないだろ!」

あきつ丸「そんな嘘は――いやぁ、あなたが提督殿なのを忘れていたのであります」

提督「……おい、その先はいわんでいいぞ」

あきつ丸「提督殿ほどのお人になれば、無意識で人を萎縮させ、嫌な思いをさせるのは朝飯前でありました。あはっはっは……!!」

提督「黙れ! 黙れ! そのてのことは散々、蒼龍に言われている!」

あきつ丸「さすがは蒼龍殿でありますなぁ」

提督「なにを感心しているのだ! お前もあいつも好き勝手いいおってからに! 上官に対しての尊敬というものがないのか!」

あきつ丸「提督殿の仕事ぶりは尊敬しているであります」

提督「ほう」

あきつ丸「ほかの面は……はっ!」

提督「うぐぐぐ……!!」

まるゆ「い、今のうちに離脱を……」コソコソ

提督「もぐらぁ! どこにいくつもりだ! もうこんな間抜けは放っておいて、私について来い!」

あきつ丸「あ、ちょ、ちょっと待ってほしいであります!」

提督「問答無用! いくぞ!」

まるゆ「……はい」

提督「くっくっく……お前は幸せものだぞ。なんといっても天にも昇るような体験が出来るのだからなぁ!」

まるゆ「はい……」

810: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:23:14.93 ID:mO4HjGTu0


 鎮守府 執務室

まるゆ「……」

古鷹「あ、あの、まるゆちゃん、どうしたの?」

まるゆ「なんでもないです」

古鷹「そ、そう?」

まるゆ「うぅ……」

古鷹「え、えっと……」オロオロ

あきつ丸「それで提督は何をするつもりなのでありますか?」

提督「待て、待て。なぜ、お前がいる」

あきつ丸「さすがにまるゆと提督殿を二人きりにしたらどうなるか想像できないほどに自分も馬鹿ではないのであります」

提督「……お前の中で私はどういう印象なのだろうな」

あきつ丸「パワハ――」

提督「うるさい!」

あきつ丸「はい、はい」

提督「うぐぐ……と、とにかく、こいつをみてみろ。何だと思う」

古鷹「え、えっと……珈琲ゼリーですか?」

まるゆ「そのわりには色が薄いような……」

あきつ丸「ふふん、これは紅茶ゼリーでありますな。この前、間宮でいただいたのであります」

古鷹「ああ、そっか――」

提督「違う! 古鷹もなにを納得しているのだ!」

古鷹「す、すみません」

あきつ丸「む……それでは羊羹でありますか?」

提督「菓子から離れろ!」

まるゆ「……あ、あの」

提督「なんだ、もぐら」

まるゆ「おなか痛くなってきちゃって……帰っても――」

提督「ふむ、そんなに腹が減っていたのか。気づかずにすまなかったな、すぐに食っていいぞ。ほれ」

まるゆ「」

812: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:25:22.81 ID:mO4HjGTu0

古鷹「あれ、これってゼリーのしたになにか白いものが……」オソルオソル

あきつ丸「ふむ……それによく見ればゼリーの中になにか細かいものがありますな」オソルオソル

提督「……なにをごちゃごちゃ言っているのだ。もう御託はいい、さっさと食え」

あきつ丸「はぁ……それではまず自分が毒見をいたしましょう」

まるゆ「あきつ丸さん……」

あきつ丸「なに、そう心配しなくても大丈夫であります。自分がここで沈んだら将校殿にはよろしく伝えておいてほしいのであります」

まるゆ「はい……!」

提督「だから、なにをごちゃごちゃと……いいから食え!」

あきつ丸「むぐっ!? ゲッホ、ゲッホ……い、いきなり何をするのでありますか!?」

提督「ごちゃごちゃとうるさいから食わせてやっただけだ」ツーン

あきつ丸「子供でありますか……」

古鷹「そ、それより味のほうは……?」

あきつ丸「いや、うん、こういうのはすごいしゃくなのでありますが……美味でありますな」

提督「! そうであろう、そうであろう! わっはっは……!」

古鷹「そ、それじゃあ、私も……あれ、本当に美味しい」

提督「わっはっは……!! ゲッホ、ゴッホ……」

あきつ丸「笑いすぎてむせるとか……」

提督「うるさい! もぐら、お前も食べてみろ」

まるゆ「は、はい――って、ほ、本当に美味しい」

提督「ふっふっふ……そうであろう。苦労したからな」

あきつ丸「え、苦労したってこれ提督殿が作ったのでありますか!?」

提督「私と比叡の作だ」

あきつ丸「き、奇跡でありますな……」

提督「は?」

813: ◆idiDHwDMwc 2018/03/15(木) 23:28:01.63 ID:mO4HjGTu0

古鷹「ま、まぁまぁ、それよりもこれってなんのお料理なんですか、和食だってことはわかるんですけど……」

提督「ふっ……それはイギリス料理の鰻のゼリー寄せだ」

まるゆ「ゼリー寄せ?」パク

提督「うむ、香草を使いながら鰻の白焼きをつくり、その上に鯛のにこごりをかけて固めたものだ」

あきつ丸「え、じゃあ、この紅茶ゼリーみたいなのって……」

提督「鯛のにこごりだ。なかに少し身を砕いて入れてある」

古鷹「はぁ……なるほどぉ。イギリス料理って随分と和食に似てるんですね。ねぇ、まるゆちゃん」

まるゆ「まるゆもびっくりしました」

あきつ丸「しかし、それだけ魚を使っているのに全然、生臭くないのでありますな」

提督「うむ、生臭さと鰻の油については細心の注意を払って蒸しの時間を増やしたりなどしたからな」

あきつ丸「ふーむ、いや、なんか悔しいでありますな」

提督「はっはっは……存分に悔しがれ!」

あきつ丸「はぁ……こういう人と分かっているとはいえ……」

まるゆ「あ、あはは……」

 まるゆ編 艦


819: 我らこそ海原の華 2018/03/15(木) 23:59:17.91 ID:mO4HjGTu0

 ――18:25――

 鎮守府執務室

 コン、コン

赤城「どうぞ」

蒼龍「失礼します。赤城さん、ちょっとお時間いいですか?」

赤城「……古鷹」

古鷹「は、はい!」

赤城「ちょっと留守番をお願いしてもいいかしら」

古鷹「ええ、大丈夫ですよ」

赤城「それではお願いしますね。ああ、くれぐれも書類には触らないように」

古鷹「あ、はい」

赤城「いきますよ」

蒼龍「はい」

 バタン

古鷹「?」

820: 我らこそ海原の華 2018/03/16(金) 00:01:28.12 ID:bxz6M/Y20

 ――18:30――

 鎮守府 軽巡洋艦寮 川内型の部屋

神通「――そうですか。先んずれば人を制すといいますが、うまくいきそうで安堵しました」

川内「はぁ……今回も神通に手柄かっさらわれそうで嫌だなぁ……」

神通「私にそのような意図はありません。ただ鎮守府――ひいては御国のためをおもって行動しているだけです」

川内「ふーん……別にそういう能書きはどうでもいいよ」

神通「そ、そんなふうにいわなくても……」

川内「ここまで言われてもいい子ちゃんぶっちゃってさ、厭だねぇ」

神通「……」

那珂「……」ペラ

川内「はぁ……ところで那珂ちゃんは呑気でいいよね。こんな時でも優雅に読書できるんだもん、どんな神経してるのか頭の中見てみたいもんだよ

那珂「そうだねー」゙

川内「ちっ……」

神通「姉さん」

川内「分かってるよ。うっさいなぁ」

神通「それでは明日にでも計画の実行に移ります。蕭牆の患い、私たちによって絶ちましょう」

川内「はい、はい……」

神通「姉さん、積羽舟を沈むといいます。どんなことであれ軽く見ては――」

川内「だから! 分かってるって!」

神通「――すみません」

川内「ふん……」

那珂「……」

神通「とにかくです、王臣蹇蹇躬の故にあらず。必ずや私達、水雷戦隊の手によって鎮守府のあるべき姿をとり戻すのです」

821: 我らこそ海原の華 2018/03/16(金) 00:04:04.47 ID:bxz6M/Y20

 ――18:30――

 鎮守府 戦艦寮 談話室

長門「……」ウロウロ

陸奥「はぁ……みっともない。少しは落ち着いたら?」

長門「私は落ち着いている!」

陸奥「……そう」

大淀「失礼します。長門さん、お呼びとききましたけど――」

長門「! 来たか! 比叡が提督と一緒にいたというが、まさか私を更迭するつもりなのか!?」

大淀「え、え、えっと……」

長門「どうなのだ! 鎮守府の中枢にいるお前であれば何かしらの話は聞いているのではないか!?」

大淀「す、すみません! 私のところにはそういう話は……

伊勢「まぁ、そうだろうね。第一、更迭された大淀にそれを聞くのはちょっと無神経というか、ねぇ」

長門「うっ……取り乱してしまったな」

大淀「い、いえ……」

長門「すまんな。しかし、伊勢、私の立場も考えてみてくれ。旧式の金剛や山城はともかく、大和・武蔵も練度を上げているし、空母まで連合艦隊の旗艦候補であるという。近々、行われるという大規模な人事で私はお払い箱になるかもしれんのだぞ」

陸奥「ちなみにその話はだれから聞いたの」

長門「な、なんだ、いきなり」

陸奥「いいから。その人事があるっていうのは誰から聞いたの?」

長門「……一緒に出撃した時に萩風と雲龍から聞いた」

陸奥「……ふーん」

長門「とにかくだ! 私を女提督の基地旗艦にという話まであるという! 私はまだ前線で戦える! あんな後方に下げられるなどあってはならんのだ!」

陸奥「はい、はい……」

伊勢「……」

長門「必ずや、必ずや連合艦隊旗艦の地位を――否、ビッグセブンの意地を守り抜いてみせる……!」

823: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/16(金) 00:11:38.73 ID:bxz6M/Y20

 戦艦寮 金剛型の部屋

山城「……急に呼び出してなによ」

金剛「OH! それよりもまずはTeaを飲んでくだサーイ、お取り寄せ品だから美味しいですヨー?」

山城「……結構よ」

金剛「つれませんネー」

山城「もともと楽しくお茶する仲でもないでしょ」

金剛「ふふ……それもそうデース」

山城「ちっ……」

金剛「それでは本題ですけど――扶桑にくぎを刺しておいてほしいんデース」

山城「……姉さまに? なんのことかしら?」

金剛「とぼけるのはダメネー。本気かお遊びのつもりか知らないけれどちょろちょろと動かれて迷惑してるんデース」

山城「……」

金剛「ね? わかりますよネー、山城?」

山城「……わかったわ。姉さまにはそれとなく伝えておくわ」

金剛「頼みましたヨー? かしこいあなたなら現状はよくわかってるはずデース」

山城「……分かってるわよ」ギリギリ

824: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/16(金) 00:16:51.03 ID:bxz6M/Y20

 ――18:30――

 鎮守府 重巡洋艦寮 談話室

ポーラ「――って感じでポーラがんばったんですよぉ!」

扶桑「そんなことがあったの、えらいわね」ニコニコ

ポーラ「はい!」

扶桑「ふふ……ポーラも頑張っているんだから私も頑張らないとだめよねぇ」

黒潮「いやいや、扶桑はんにそういわれたらうちらの立場がないわ」

扶桑「そんなことないわ。私なんてまだまだよ」

黒潮「いややわぁ、またそんな謙遜しはって」

扶桑「……ありがとうね、黒潮ちゃん」

黒潮「おもったことを素直にいったまでですわ」

雲龍「……あ、あの扶桑さん」

扶桑「なにかしら? ひょっとしてお饅頭苦手だった?」

雲龍「いえ、お饅頭は美味しく頂いてます。けれど、長門さんに伝えたことですけど、なにか意味があったんですか?」

扶桑「ええ、おかげでそろそろいい景色が見れそうよ」

雲龍「……」

扶桑「そんな心配そうな顔をしないで、提督や先輩達を見返すんでしょ?」

雲龍「はい……」

扶桑「さぁ、厭な話はここまでにしましょう? せっかく、皆で集まれたのだからお話を楽しまないと」

扶桑(ゆっくりと、でも確実に動いてきたわね……。うふ……私は伊勢、日向はもちろん山城にも長門にも金剛にも大和にも負けないの……)

扶桑「うふ、ふふ……」

黒潮「? どうかしはったんですか?」

扶桑「いえ、こうして皆で集まれるとたのしいなって」

黒潮「! ホンマですね!」

825: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/16(金) 00:21:44.82 ID:bxz6M/Y20

 ――19:30――

 鎮守府 第一会議室

蒼龍「――という具合に動いてますね」

赤城「……そうですか、くっくっく」

龍驤「なんや、自分、急に笑い出したりして」

赤城「いやぁ、こうもうまく踊ってくれるとは思わなかったものでつい」

蒼龍「……赤城さん、ちゃんと約束は守ってくださいよ。瑞鶴は駄目でしたけど、翔鶴を説得したんですから」

赤城「ええ、ええ、大丈夫ですよ、大丈夫」

龍驤「はぁ……取らぬ狸の皮算用ってことにだけはならんようにな。それで結局、当日はどないすんねん」

赤城「私と蒼龍だけでも充分かと思いましたが、念には念をいれます」

龍驤「ほぉん。けどな、あんまりぞろぞろと連れてけば、あんたが提督の不興を買うかも知れんで?」

赤城「そこはうまくやります。私は秘書艦ですから」

龍驤「さいでっか……」

蒼龍「まぁ、失敗することをそんなにかんがえても仕方ないですよ。なるようにしかなりませんって……あはは」

龍驤「はぁ……呑気なやっちゃな。こんなんで大丈夫かいな」

蒼龍「大丈夫ですって。ねぇ、それより霧島は本当によかったの?」

霧島「ええ、問題ありません」

蒼龍「ふーん」

霧島「しかし、あなた達に協力するのは利害が一致しているこの件だけです。それはお忘れなきよう」

赤城「勿論ですよ! 大掃除は皆でするにしても、こまごまとしたことは各自でやらないといけませんものね」

霧島「そういうことです」

赤城「くっくっく……ああ、愉しみですねぇ。あは、あっはっはっは……!!」


 『我らこそ海原の華』 開幕

844: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:19:59.83 ID:tVR/3B6q0
 XX17年 12月

 ――05:00――

 鎮守府 執務室

提督「……くしゅん」

提督「うぅ……最近、めっきりと冷えてきたな……ストーブでも入れるか」

提督(さて、今日は女提督のところと初の演習があったな。いくら少将の艦娘を引き継いでいるとはいえ、少し手加減してやらねばならんな。あまり派手に負かして自信を無くされても厄介だ)

 コン、コン

提督「? 入れ」

赤城 蒼龍「「失礼します」」

曙「……します」

提督「……秘書艦はともかくほかの二人はこんな朝っぱらからなんだ。まだ起床ラッパまで時間があるぞ」

赤城「大変、こころぐるしいのですが御内密の話ですのでこの時間にお邪魔しました」

提督「? 後ろの二人も同じ要件か?」

蒼龍「そうですよ」ニコニコ

曙「……うん」

提督「曙、随分としおらしいがなにかあったのか?」

曙「な、なんでもないわ」

提督「そうか? なら、いいが」

846: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:24:38.63 ID:tVR/3B6q0

赤城「それよりも提督、こちらをご覧ください」

提督「飛龍、瑞鶴、比叡、山城……なんの名簿だ、これは」

赤城「例の派閥騒動で問題を起こした艦娘です」

提督「……で、それがどうした。この件はすでに注意した、いわば終わった件であろう」

赤城「提督、ご冗談はやめてください」

提督「冗談もなにも私は本気――」

赤城「本気でそう思ってるなら、ちゃんちゃらおかしいですね」

提督「……なんだと」

?『私達がいなきゃ鎮守府がまわらないのは事実なんだし、これぐらいの失態で私達の扱いが変わるなんてありえませんよ! 赤城さんも大げさなんです!』

赤城「提督からの注意を受けた後でのとある空母の意見ですが、提督はどのようにお考えですか?」

提督「あの馬鹿……!! すぐに瑞鶴を呼び出せ! 私からきつく――」

赤城「無駄だと思いますよ」

提督「――なんだと」

赤城「私が次はないとまで言ったのにこの体たらくです、なにをいってもわかりませんよ」

提督「……それではどうしろというんだ」

847: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:32:08.62 ID:tVR/3B6q0

赤城「一度、その名簿に載っている艦娘を後方の基地に移してしまうべきです」

提督「馬鹿な! 1隻、2隻ならともかくこの人数を移すなど現実的ではない!」

赤城「それではこのばかげた状況が許されると? 提督や秘書艦の指揮に服さずに鎮守府を混乱させる種を延々と撒き続けるこの状況でよろしいと?」

提督「そ、そうは言っていないが……」

赤城「なにごとも物事を動かすべき時は痛みを伴うものです。しかし、たまった膿は出し切らないと傷は治りませんよ?」

提督「……お前の意見は分かった。一応、聞くが蒼龍と曙も同じ意見ということだな」

蒼龍「はい!」ニコニコ

曙「……うん」

提督「分かった……」

赤城「釈迦に説法かと思いますが、決断は早い方がよろしいかと」

提督「分かっている!」

赤城「……うふ、それでは失礼しました」

蒼龍「失礼しました」

曙「……」

 バタン

提督「……」

提督(どうすればいいのだ……。こいつらも馬鹿な真似をしてくれたものだ。ははは……)

提督(赤城らが挙げてきた艦娘は飛龍、瑞鶴、鳳翔、龍田、萩風、羽黒、球磨、大井、長門、金剛、大淀、扶桑、山城、大和、初霜、呂号第五百潜水艦、ポーラ、黒潮、秋津洲、鈴谷、雷の21隻)

提督「ちっ……決断か……」

848: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:34:19.33 ID:tVR/3B6q0

 ――06:55――

 鎮守府 第2会議室

阿武隈「ふぁ……眠い……」

長良「ちょっと、ねちゃ駄目だよ」

阿武隈「も、もちろん!」

長良「本当かなぁ……?」

阿武隈「むぅ……」

名取「あはは……最近は阿武隈、出撃多いもんね。仕方ないよ」

龍田「……あ」

長良「? 龍田さん、どうかしました?」

龍田「あ、お話してたのにごめんなさいねぇ」

長良「いや、いいんだけどなにかあったんですか」

龍田「ほら、最近は寒くなってきたでしょ? うちの子にマフラーあんでたんだけどちょっと間違えちゃったのよぉ」

長良「へぇ、相変わらず龍田さんは過保護ですねぇ。動いてれば寒いのなんかすぐに忘れちゃいますよ」

阿武隈「……だから、長良姉さんのとこの子はいつも筋肉痛になるんだよ」

長良「いいじゃん、筋肉痛! 成長してる証拠だよ!」

阿武隈「えぇ……」

長良「阿武隈は軟弱だなぁ、名取は筋肉痛いいと思うでしょ?」

名取「えっ!? いや、どうかなぁ……あはは……」

夕張「……」トントン

名取「――あれ、夕張さん、どうかしました? それに貧乏ゆすりはちょっと……」

夕張「ご、ごめんなさい……それがちょっと嫌な予感がして……」

長良「嫌な予感? それより神通たち遅いね、人を呼び出して――」

 バタン

神通「遅れました、申し訳ありません」

849: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:37:50.43 ID:tVR/3B6q0
 シーン

川内「私たち以外、全員揃ってるね。いやぁ、待たせちゃってごめんね」

那珂「はぁ……いやだなぁ。こういうのって那珂ちゃんのお仕事じゃないと思うんだよねー」

長良「噂をしてればなんとやらってね、それでいきなり水雷戦隊の旗艦集めてどうしたの?」

神通「緊急でお話ししなければいけないことが出来たのです。皆さんにはこの忙しい時間にご足労お願いして、申し訳ありませんでした」

川内「ごめんねー」

阿武隈「え、えっと、それより川内さん」

川内「なに?」

阿武隈「建物に銃器の持込はしちゃダメ――」

川内「ああ、これ? あはは、このあと出撃なんだ。こんな小銃でも一応、持っていこうと思ってね」

阿武隈「出撃があるのは私も一緒ですけど――」

川内「なに? 文句あるの?」

阿武隈「ふぇ!?」

名取「……」

夕張「あ、あはは……そ、それよりもはやく話をしちゃいましょうよ。ね?」

神通「……そうですね。まずはこちらをご覧ください」

夕張「え、なにこれ」

神通「秘書艦並びに連合艦隊旗艦弾劾の署名です。二、三、四水戦の全員分になります」

夕張「だ、弾劾!? ま、待って! この間の演習で長門さんに睨まれて、挙句の果てに赤城さんにも喧嘩売るつもりなの!?」

神通「今の鎮守府に必要なことです」

夕張「必要って……話がこのことだっていうなら、第六水雷戦隊は反――」

 パァン!

850: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:40:04.75 ID:tVR/3B6q0

龍田「!? せ、川内ちゃん?」

川内「あれ、おっかしいなぁ。誤作動しちゃったかな、やっぱり使い慣れないもんは駄目だね。で、夕張、聞こえなかったからもう一度言って」

夕張「――じょ、冗談よね?」

神通「冗談? なにがですか?」

夕張「うっ……」

名取「……なんで秘書艦の弾劾が必要なんですか?」

長良「まぁ、そうね、理由を聞かない分にはねぇ」

阿武隈「長良姉も名取姉もなにいってるの!? 納得できる理由も何もこんな脅すようなことされたら賛成なんてできないよ!」

長良「はい、はい、阿武隈、少し静かにね」

阿武隈「ふぇ!?」

龍田「私は理由がなんであれ反対よ。今でも鎮守府はうまく回っているじゃない」

神通「龍田さん、本気でおっしゃってるんですか?」

龍田「ええ」

神通「とにかくです。赤城並びに長門は著しい不利益を当鎮守府にあたえました。よってこれを弾劾するべきなのです

川内「あいっかわらず神通は口下手だよね。いいよ、いいよ、このあとはあたしがいうから黙ってて」

神通「……はい」

851: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:44:05.41 ID:tVR/3B6q0
川内「まぁ、それじゃあ一つ一つ説明していこうかな。最近、装備改修後回しにされたことない? 阿武隈だってこの間、魚雷がなかなか届かないって愚痴ってたじゃない」

阿武隈「うっ……それはそうですけど……何の関係があるんですか?」

川内「まぁまぁ、私もこの前に主砲の改修頼んだけどなかなか来なくてさぁ。不思議に思ってお使い行かせた敷波と明石によーく聞いたら長門が他の改修を全部、後回しにさせて自分たち戦艦の改修を優先させたんだって。おかしいよね、私たちが護衛してるからこそ活躍できるのにねぇ」

阿武隈「うぅ……な、長門さんの件は分かりましたけど、弾劾するほどですか?」

川内「下から突き上げがあればさすがの長門も目が覚めるでしょ。私たちはおんぼろの装備で戦う盾じゃないってさ」

阿武隈「……」

川内「次に赤城の件だけど、龍田さん、例の演習から長門に睨まれてるんでしょ? 自分の顔に泥を塗ったって」

龍田「……」

川内「それで後ろ盾ほしいから空母のところに逃げ込んだってことで間違いない?」

龍田「逃げ込んだわけではないわぁ。ただ――」

川内「いやさぁ、神通もそうだけど言葉は着飾らないでいこうよ。提督みたいにさぁ」

龍田「……」

川内「とにかく、提督が派閥云々認めないって比叡さんと飛龍さんに怒ったのはしってるでしょ? 空母派としてみられてる龍田さんはこのままじゃ、水雷戦隊の旗艦から外されるよ?」

龍田「別に水雷戦隊旗艦に執着があるわけではないわぁ。それに本来なら旧式の私よりも阿賀野ちゃんなり矢矧ちゃんのほうが適任よ」

川内「いやぁ、ご立派だね。だけど、提督は悲しむと思うなぁ」

龍田「……」

川内「信頼して兵站任務任せてるはずの艦を最悪、異動させなきゃいけないわけだし」

龍田「異動ってどういうことぉ? 適当なこと言うのはやめてくれないかしらぁ」

川内「適当ってひどいなぁ。いい? 今からいうのは私が直接、聞いたことだよ? ……赤城は派閥争いに加わった子を全員、後方基地に移すって」

龍田「え?」

川内「ねぇ、後方に行くのは嫌でしょ? 後方基地の兵站に移動なんてなったらもう2度とここには戻ってこれないよ?」

龍田「それは……でも、提督がそこまでするとは思えないわぁ」

川内「提督はね、でも、赤城は違うでしょ? そんな苛烈な艦娘が秘書艦でいいのかなぁ? それに金剛さんとかの主力まで後ろに下げるって話だったけど、そんなことしたら鎮守府が大変なことになるよね」

龍田「……」

852: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:51:40.42 ID:tVR/3B6q0

川内「分かった? 私たちを軽く見てる長門、鎮守府をかき回す赤城。両方、弾劾されてしかるべきだよ」

長良「うーん……しょうがないかなぁ。第十水雷戦隊代表していうけど長良は神通たちの提案に賛成するよ」

阿武隈「!?」

長良「装備改修の遅れがそんな理由だったのにもあきれたけどさぁ、大淀が秘書官のときは私たち水雷戦隊にも意見をききに来てくれたじゃない? それもなくなったし、長門さんも赤城さんも長良たちのことを軽く見てるのは事実だと思うの。別に弾劾がかなわなくても言うだけの価値はあるかなぁって」

夕張「だ、だけど第十水雷戦隊は一航戦付属じゃない! それに逆らうの!?」

長良「いやぁ、ずっと一緒にいるとわかるけど赤城さんって冷たい人だよ? 秘書艦って艦娘の意見をくみ上げたりしないといけないわけだけど、そういうの壊滅的に向いてないと思う」

名取「……長良姉がそこまで言うなら名取も賛成かな」

阿武隈「ふぇ!?」

名取「最近は第五水雷戦隊も潰して対潜に回すんじゃないかって話しもあるみたいだし、名取だって赤城さんたちには不満はあったし仕方ないかなぁって」

阿武隈「……」

川内「これで五隻は賛成なわけだけど夕張はどうするの?」

夕張「うぐぐ……わかったわよ! その代りあとで面倒にならないようにちゃんと首をとってよ!」

川内「はい、はいっと」

阿武隈「ど、どうしましょう、龍田さん……?」

龍田「……秘書官と連合艦隊旗艦をもし変えたとしても提督の迷惑にはならないの?」

川内「勿論だよ。ちゃんと代替案もかんがえてあるし」

龍田「誰を推すの……?」

川内「秘書官は鈴谷で、連合艦隊旗艦に武蔵さんを推すことになってるよ」

龍田「そう……。それなら私も賛成するわ……」

川内「じゃあ、最後になっちゃった阿武隈はどうするのかな?」

阿武隈「……いや、これもう拒否権ないですよね」

川内「あるよ? 理屈もわかんない頭とはさよならしないといけないかもだけど」

阿武隈「むぅ! むぅ!」

川内「で、返事は?」

阿武隈「……賛成です」

川内「それじゃあ満場一致で可決! いやぁ、会議の途中で行方不明者もでなくてよかったぁ。あとは提督に裁可してもらうだけだね」

神通「はい、本日の任務が終わり次第、すぐに執務室に向かいましょう。皆さん、ご協力ありがとうございました」

那珂「大丈夫かなぁ……」ボソリ

853: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:52:33.68 ID:tVR/3B6q0

 ――08:15――

 鎮守府 本棟前

提督「――以上である。本日も各員奮励努力せ――」

赤城「? 提督、いかがなさいましたか?」

提督「待て、本日……本日、フタフタマルマルに以下の艦娘は第1会議室に集合せよ。飛龍、蒼龍、比叡、金剛、赤城、霧島――


 ザワ、ザワ

赤城「静粛に!」

 シーン

提督「――以上だ」

赤城「……各員、提督に敬礼! 以上で朝礼を終わります」


854: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:54:15.72 ID:tVR/3B6q0

 ――09:00――

 戦艦寮 談話室

長門「……」

陸奥「ちょっと、長門、顔が真っ青だけど大丈夫?」

長門「まずい……まずい……」

陸奥「別にあなたの更迭が決まったわけでもないでしょ? 落ち着きなさい」

長門「馬鹿な! あれだけの艦娘を集めるなどよっぽどのことでもなければありえんだろ!」

陸奥「それはそうだけど……レイテ方面で怪しい動きもあるっていうし、そのことかもしれないじゃない」

長門「だといいが……伊勢」

伊勢「ん? なによ」

長門「お前は提督の付き合いが長かったな! わるいんだが、なにか聞き出してきてくれないか!?」

伊勢「え? いや、嫌だよ。私、あの人のこと嫌いだし」

長門「うぐ……」

陸奥「……はぁ、もうどうにもならないわよ。落ち着いて沙汰を持ちましょう」

長門「うぐぐ……!!」

855: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:56:48.72 ID:tVR/3B6q0

 ――10:00――

 鎮守府 出撃ドック
 
山城「姉さま」

扶桑「……なに」

山城「今回の件で金剛からくぎを刺すように言われました。ご自重ください」

扶桑「何のことかしら?」

山城「姉さま!」

扶桑「はぁ……ねえ、山城」

山城「はい」

扶桑「あなた、本気で言ってるの?」

山城「……本気です。これ以上、やって金剛たちとぶつかっても損です」

扶桑「そう……あなたって本当に――ね」

山城「え?」

扶桑「なんでもないわ。以後、気をつけることにしましょう」

山城「お願いします。私はこれ以上、姉さまの立場をわるくしたくないんです」

扶桑「わかってるわ」

最上「おーい、山城、準備できたよー!」

山城「……姉様、くれぐれも迂闊な真似はご遠慮ください」

扶桑「ええ」

山城「……」

時雨「ほら、扶桑も行こう」

扶桑「……ねぇ、時雨」

時雨「なんだい?」

扶桑「今日は快晴ね。空もあんなに青いわ」

時雨「? そうだね」

扶桑「こんな日はいいこことがありそうだと思わない?」

時雨「あはは……そうだといいね」

扶桑「そうなるわ、きっと……うふ」

856: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/17(土) 23:58:39.90 ID:tVR/3B6q0

 ――12:30――

 鎮守府 執務室

提督「……」カリカリ

霧島「提督、そろそろお昼になさった方がよろしいのではないですか?」

提督「……」カリカリ

霧島「提督!」

提督「ん? な、なんだ?」

霧島「執務に没頭されるのは結構ですが、そろそろご昼食をとられた方がいいのではないですか? 赤城さんも蒼龍ももう食堂に行きましたよ?」

提督「いや、いい。私にかまっていないでお前も食べてこい」

霧島「はぁ……そういって朝からなにもとられていないのではないですか?」

提督「それはそうなのだが腹が減っていないのも事実なのだ。あまりかまわんでくれ」

霧島「駄目です。なにか運んできます。いいですね?」

提督「ちっ……好きにしろ」

霧島「はい、それでは好きにします」

 パタン

提督「はぁ……これであいつが戻ってくるまでは仕事ができるな」

857: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/18(日) 00:01:26.81 ID:QdLIg7Tm0

 ――30分後――

提督「……」カリカリ

 コン、コン

提督「入れ」

霧島「失礼します。ご昼食をお持ちしました」ガラガラ

提督「……おい、なんだそれは」

霧島「? 提督と私のお昼御飯ですけど……」

提督「そうじゃない! 私は腹が減っていないといったのになんでサービスワゴンで運んでくるのだ!」

霧島「好きにしろといったのは提督ではないですか」

提督「いった、確かに言ったが気を利かせろ」

霧島「まぁまぁ、間宮さんも提督にもっていくと言ったら張り切って作ってくれたんですから、そんなに文句は言わないでください」

提督「今日は間宮が作ったのか……」

霧島「そうですが、なにか?」

提督「いや、別になんでもない」

霧島「ああ、提督、間宮さんのこと苦手ですもんね。あんなにいい人なのになにがだめなんですか」

提督「は? そ、そんなことはないぞ」

霧島「いやいや、下手な嘘はやめてください」

提督「……」

霧島「はい、提督は特別にジェノベーゼだそうです。なんでも材料が今後、取れなくなるかもしれないので味わって食べてくださいとのことです」

提督「む、材料が取れなくなるとはどういことだ」

霧島「さぁ? 育ててたバジルが枯れたとかじゃないですか?」

提督「ふむ、なるほどな」ズルズズー

霧島「えっと、あとは白魚のソテーと、サラダにカボチャのポタージュ、プリンにパンですね」

提督「ふん……そういうゴマすりめいたところがすかんのだ」ボソッ

霧島「はぁ……それ本人の前では絶対に言わないでくださいよ」

提督「いくら私でもそんなことはせん」

霧島「本当に勘弁してくださいよ」

提督「くどい」

霧島「はい、はい……」

提督「ちっ……」ズルズル

霧島「……」チュルチュル

提督「ん? お前はジェノベーゼでないのか?」

霧島「ええ、それ提督専用らしいですよ」

提督「ふむ……そうか」

霧島「……」チュルチュル

提督「……一つ聞いてもいいか」

霧島「どうぞ」

提督「霧島は私の決断が間違っていたことがあったと思うか」

霧島「……さて、結果だけを見れば提督のご決断はすべて正しかったと思いますよ」

提督「なら、いい」

霧島「……」

提督「……」

881: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/18(日) 23:31:11.10 ID:QdLIg7Tm0
 ――14:00――

 鎮守府 演習場

川内「おーい、吹雪、がんばれー。すこし遅れてきたぞー」

吹雪「は、はいぃ!」

神通「……二水戦、全艦速度をあげなさい! 華の二水戦がほかに遅れをとるなど許されません!」

二水戦駆逐艦「はい!」

那珂「うーん……四水戦はほかの隊につられないで自分のペースを守ってねー」

川内「ねえ、神通。例のあれ夜なんて悠長なこと言ってないで、すぐに提督へ提出したほうがいいんじゃない?」

神通「……いえ、鎮守府の主要構成員がその場に揃うのです。行動はここで起こすべきだと思います」

川内「先んずれば人を制すじゃなかったの??」

神通「信じたくはないですが、提督が召集をかけたということは既に先手をうたれた可能性があります。こうなっては一度、様子を見て後の先をとりにいきます」

那珂「それ、那珂ちゃんは反対だなぁ」

川内「うるさいな。反対なら具体的な意見も言ったら?」

那珂「はぁ……川内ちゃん、冷たいなぁ」

川内「無駄口たたいてる暇はないのよ」

那珂「はい、はいっと……ねぇ、もう執務室を那珂ちゃんたちで一気に襲っちゃおうよ」

神通「は?」

那珂「こんなまどろっこしいことしてないで提督の身柄押さえて命令出してもらえば終わる話じゃん。そうしようよ」

川内「呆れた。はぁ……もう神通の案でいいよ」

那珂「えぇ? いい案だと思うけどなぁ」

神通「と、とにかく、夜を待ちます。那珂ちゃんも納得して?」

那珂「……はーい」

882: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/18(日) 23:59:55.47 ID:QdLIg7Tm0
 ――16:00――

 鎮守府 演習場 観覧席

大淀「それではただいまを持ちまして鎮守府艦隊甲軍と基地艦隊乙軍の演習を開始します!」

女提督「先輩、今日はお手柔らかにお願いしますね」

提督「……ああ」

女提督「あれ、元気ないですね」

提督「「今回は私たちが指揮するわけでもないからな、気合を入れる必要もあるまい」

女提督「あはは……それもそうですね」

提督「はぁ……」

女提督「?」


 ――30分後――


女提督「よっしゃあ! そこだ! おしこめぇ!」

提督「……」

女提督「敵の空母をとらえたぁ! すぐに魚雷をうちなさい!」

大淀「あ、あの……女提督さん」

女提督「うっそ!? あれよけるの!?」

大淀「女提督さん!」

女提督「あ、うん。大淀ちゃん、なに?」

大淀「あなたの指示が聞こえてるわけでもないんですから少し落ち着かれてはどうですか?」

女提督「……なにごとも気合だから」

大淀「は?」

女提督「いい? 戦闘ってのは気合と大和魂で敵を打ち破るものなのよ。ねぇ、先輩?」

提督「……知らん」

女提督「とにかく何事も気合よ。だから応援も気合を入れないと駄目なの!」

大淀「は、はぁ」

女提督「それ、いっけぇー! そのまま押し込んで敵の陣形ぶち破るのよ!」

提督「はぁ……」

女提督「進め! すすめぇ!」

883: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 00:06:17.71 ID:UOZBIkEN0

 ――17:30――

 鎮守府 演習場 観覧席

女提督「……今日はありがとうございました」

提督「ああ、お前のところの艦隊もなかなかの動きだった」

女提督「いやぁ、少将先輩があの子達を鍛えてくれてたからです。私の功績じゃありません」

提督「そうだな。それがわかるだけでもまだ成長したということだ」

女提督「へ?」

提督「なんだ」

女提督「い、いや、先輩がそんな風にいうなんてめずらしいなぁって」

提督「……」

女提督「あ、冗談です、冗談! そんな怖い顔しないでくださいよ」

提督「はぁ……今日の所感は後日、こちらに送ってくるように」

女提督「了解です!」

提督「……私はこれで執務室にもどる。帰りも気をつけろよ、最近は近海まで潜水艦が来ているのだ」

女提督「もちのろんです! なんなら帰り道で大戦果挙げますよ?」

提督「馬鹿を言うな」

女提督「あはは……」

提督「それではな」

女提督「はい! それではまた」

大淀「……」

女提督「……ねぇ、大淀ちゃん」

大淀「え? は、はい」

女提督「さすがに鎮守府の艦娘は強いね」

大淀「あ、ありがとうございます」」

女提督「だけどさ、次はきっとあの人にほえ面かかせてあげるからね。楽しみにしておいてよ」

大淀「は、はぁ」

女提督「よっし! そのためにもかえって反省会だ! がんばるぞ!」

大淀「……」

女提督「ああ、あと先輩なんか編だったけど理由知ってる?」

大淀「……さて、私には分かりかねます」

女提督「ふーん……まぁ、いっか。それじゃあね、大淀ちゃん!」

大淀「……私もあの人みたいな下ならもう少し活躍できそうですけどね。は、はは……」

884: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 00:11:34.98 ID:UOZBIkEN0

 ――18;50――

 鎮守府 重巡洋艦寮 談話室

鈴谷「うーん……」

羽黒「え、えっと……鈴谷さん、なにしてるんですか?」

鈴谷「お、羽黒っちじゃん。ちぃーす!」

羽黒「こ、こんばんは」

鈴谷「いやさ、この封筒、神通さんから貰ったんだけどさ。中に何が入ってるのかなぁって思って透かしてみてたんだけどさっぱり分かんないや、あはは……」

羽黒「え……もらったのなら開けちゃえばいいんじゃないですか?

鈴谷「うーん……なんか『時が来たら開けるようにお伝えします。それまでは中を見てはなりませんよ』って言われたんだよね。だから開けるのはまずいかなぁって」

羽黒「透かすのはいいんですか……?」

鈴谷「大丈夫、大丈夫。この方法なら中身見たか分からないし、セーフだよ、セーフ!」

羽黒「いや、アウトなんじゃ」

鈴谷「セーフ!」

羽黒「あ、はい……」

鈴谷「まぁ、もういっかなぁ。全然見えないし」

羽黒「そんな適当な……」

鈴谷「いやぁ、でもこれ貰ったのって結構前なんだよね。そのすぐ後に提督と蒼龍さんが部屋に来て、すっかり忘れちゃってたんだけど掃除してたら出てきたんだ」

羽黒「忘れてたって……大丈夫なんですか、それ」

鈴谷「大丈夫なんじゃない? あの後、神通さんもなにも言ってこないし」

羽黒「うぅ……鈴谷さんのことなのにすっごい心配です……」

鈴谷「それより羽黒っちの部屋行ってもいい? 私のとこ熊野が暁と部屋でおしゃべりしててなんか居心地、ビミョーなんだよね」

羽黒「いいですけど……多分、姉さんたち居ますよ?」

鈴谷「いいよ、いいよ。足柄さんたち面白いし!」

羽黒「は、はぁ」

885: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 00:13:33.02 ID:UOZBIkEN0

 ――19:00――

 鎮守府 食堂

間宮「……」

?『――よ、――よ。――たち――し!』

伊良湖「あれ、間宮さんイヤホンなんてしてどうかしたんですか?」

間宮「シッ!」

伊良湖「え……あ、す、すみません」

間宮「……」

伊良湖「……」

間宮「……ダメそうね。あぁあ、せっかくのお気に入りだったのになぁ」

伊良湖「え、えっと、なにがですか?」

間宮「え?」

伊良湖「え?」

間宮「ちょっといろいろあったのよ」

伊良湖「はぁ、そうなんですか」

間宮「はぁ……次は黒だからイカ墨にしようかしら? ああ、他にも紫キャベツとかでもいいかも」

伊良湖「?」

間宮「さて、イカ墨にするなら鳥は別のお料理にして出さないとダメよね。紫キャベツならツナみたいにして混ぜれば――」ブツブツ

伊良湖「??」

887: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 00:29:36.28 ID:UOZBIkEN0

 ――21:30――

 鎮守府 空母寮 一航戦の部屋

蒼龍「……あの赤城さん」

赤城「なんですか。日記書いてるので用件は手短にお願いしますよ」

蒼龍「今更なんですがちゃんと私が提案した保険はうってあるんですよね?」

赤城「いえ、特に」

蒼龍「は?」

赤城「蒼龍、ひとつ教えておくけどこういうことは中途半端に自分を安全圏におこうとしたら駄目なのよ。滅ぶか滅ぼすか、それでいいの」

蒼龍「……」

赤城「戦闘も一緒。沈むか沈めるか、違う?」

蒼龍「私は……そうは思いません。なにごとも万全の状態で挑むまえに勝っておくべきじゃないですか」

赤城「うふ……」

蒼龍「?」

赤城「それじゃあ、面白くないじゃない」

蒼龍「……私はその感覚わかんないなぁ」

赤城「そうですか。残念です」

 パタン

赤城「さぁ、今日の日記も書き終わりました。会議室に行きますか」

蒼龍「はい」

888: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 01:03:13.44 ID:UOZBIkEN0

 ――21:45――

 鎮守府 第1会議室

長門「……」

利根「なんじゃ、長門、顔色が随分と悪いのう」

長門「そ、そんなことはない」

利根「ほぉう、左様か」

五十鈴「ふぁ……眠い……」

金剛「ワタシもそうネー。夜更かしは美容の敵なのにテートクはそこらへんが全然分かってないデース」

比叡「お、お姉さま、そんなふうにいっちゃ駄目ですよ」

金剛「はい、はいデース」

神通「……」

川内「あとは赤城たちか……どうなるか」

夕張「うぅ……神様、仏様、私はひっそりと高尚で生きていきたかっただけなのになんでこんなことになってるんですか……」

雷「うっ……場違い感がひどいわ……」

龍田「大丈夫よ? そんなに緊張しないで?」

雷「う、うん」

球磨「しかし、水雷戦隊とかかわりの薄いクマたちが呼ばれるなんて珍しいクマ」

大井「……そうですね」

 ガチャ

蒼龍「失礼します」

飛龍「そ、蒼龍、こっちこっち」

蒼龍「あ、うん」

赤城「利根さん、お隣失礼します」スッ

利根「おお、赤城、遅かったのぅ。ひょっとしてまだ執務をして追ったのか?」

赤城「まぁ、そんなところです」

利根「大変じゃのぅ。ほれ、疲れているなら飴でもなめるか?」

赤城「結構です」

利根「そうか。残念じゃのう、わっはっは……!!」

飛龍「そ、蒼龍、この集まりってなんなのか知ってる?」ヒソヒソ

蒼龍「うーん、ちょっと聞いてないなぁ」

飛龍「そ、そっかぁ……」

瑞鶴「大丈夫ですよ! 大したことじゃないですって!」

飛龍「うっぐっ……ず、瑞鶴、少し静かに」

瑞鶴「? はい」

蒼龍「それよりも楽しみだなぁ……」ギロッ

鈴谷「? あ、あの、蒼龍さん、なんですか?」

蒼龍「別に」

鈴谷「は、はぁ」

 ガチャ

889: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 01:51:55.96 ID:UOZBIkEN0

提督「……」

霧島「提督の入室です! 全員、起立!」

 ガタッ

提督「……本日の任務遂行、ご苦労だった。着席しろ」ビシッ!

 バッ

提督「本日は――」チラッ

鈴谷「?」

提督「本日は基地への異動ならびに、人事の刷新を行う」

川内「あちゃー」

神通「!? お、お待ちください!」

提督「……なんだ」

神通「提督、こちらをご覧ください」

提督「……」

神通「秘書艦赤城ならびに連合艦隊旗艦長門の弾劾状です!」

長門「は、はぁ!? き、貴様、正気か!」

神通「……こちらには我ら水雷戦隊全員分の署名があります。ご一考を」

 ザワ……ザワ……

霧島「静粛に! 静粛に!」

金剛「「Hey! Hey! 面白くなってきたネー! テートク、水雷戦隊から弾劾状を出される連合艦隊旗艦なんか冗談にもならないネー!」

長門「こ、金剛! おまえ……!!」

金剛「馬鹿みたいに主砲をぶっ放すだけの猪が連合艦隊旗艦なんて勤まらないと思ってんデース!」

長門「い、猪……!? お前こそ蛇のような奴ではないか!」

金剛「OH! すきにどうぞ? 山城、あなたも長門が連合艦隊旗艦でいいと思ってるんですカー?」

山城「い、いや、それは……」

大淀「わ、私は長門さんこそ連合艦隊旗艦にふさわしいと思います!」

比叡「む……大淀がそれはちがいます!」

瑞鶴「そうよ! 連合艦隊旗艦が戦艦だけがなられるってだれがきめたのよ! 次は空母から出すべきよ!」

翔鶴「ず、瑞鶴……」

夕張「も、もう駄目だ……これ……終わったわ、私の平穏な工廠ライフ……」

 ガヤ……ガヤ……、ワー……ガヤ……

提督「……うるさい!! 黙れ、黙れ!!」

892: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 03:11:24.39 ID:UOZBIkEN0
 シーン

提督「お前たちはなんなのだ、私を追い詰めて殺したいのか!? そんなみみっちいことをせずに自慢の主砲で頭をぶち抜けばいいだろ!」

神通「わ、私たちはそのようなことではなく、ただ鎮守府をよくしようと――」

提督「……私には赤城を異動させる気はない」

長門「わ、私は……?」

提督「……水雷戦隊からの弾劾ならびに派閥をつくり鎮守府の運営を阻害したのだ、処分を受けるのは当然であろう」

長門「待ってくれ! じ、神通、私はなぜ弾劾されねばならんのだ!? それに派閥云々など知らぬ!」

赤城「伊勢たちとなにかやっていたようですが?」

長門「あ、あれはただ連合艦隊の旗艦にどうすればと留まれるのか相談していただけだ!」

赤城「そうですか、大淀も抱き込んで随分と色々としようとしてたみたいですけどねぇ。連合艦隊旗艦は実力ではなく工作で勝ち取るものとはしりませんでした」

長門「い、いや、あれは違うのだ! 大淀とは先のサーモン海の戦い後に意気投合しただけで――」

赤城「ふぁ……そうですか」

長門「赤城! 私を馬鹿にしているのか!」

赤城「別に。ただこれはもう提督がどう判断なされるかですから」

長門「ぐぅ……! では、神通!」

神通「……長門さん、装備改修で権力をかさに私たちの装備よりもご自身の装備を優先させていましたね。これは明らかに職権の濫用です」

長門「そ、それは……ふ、扶桑!」

扶桑「……はい?」

長門「あれはお前の提案であっただろう? 決戦戦力の増強のためにもと――」

扶桑「ああ、そうですね」

長門「そうですね、だと……?」

扶桑「私は私の意見を言っただけですから。最後に判断したのはあなたでしょ? なすりつけるのはやめてください」

長門「うぐ……し、しかし……」

提督「……長門、お前の連合艦隊旗艦の任を解く。水雷戦隊からの提案は予想外だったので、後任は近日中に決定する」

長門「……」ガタッ

陸奥「な、長門、大丈夫?」

長門「足元からすくわれるとはな……無念だ……」

金剛「くふ、くふふ……」

長門「――!!」ギロッ

金剛「なに御用ですカー?」

長門「ぐぅ!」

893: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 03:16:11.05 ID:UOZBIkEN0

神通「……次に秘書艦の赤城ですが鎮守府を壟断しています。提督、ご再考くだ――」

赤城「ああ、その意見具申ですが私は適切とは思えません」

神通「……」

赤城「壟断といいましたが、私が鎮守府をすきにしているという証拠はありますか?」

神通「あります」

赤城「……へぇ、それはぜひ聞きたいですね」

神通「それは――」

川内「はい、はい! 残念ながら今はないでーす!」

神通「!?」

赤城「……」

川内「だけど、赤城さん、このあと提督が発表するであろうことが証拠だよ」

赤城「さて、なんのことでしょうか」

川内「とぼけるのはやめてよ。色々と言いたいこともあるけど、あなたはなにか不気味すぎてついていけないんだよね。それに秘書艦は各艦娘の意見をくみ上げて提督につたえるのもお仕事でしょ?」

赤城「らしいですねぇ」

川内「なら、あなたは秘書艦に就任してから誰かの意見を一つでも提督に伝えたの?」

赤城「してませんよ。そんな無駄なこと」

川内「は?」

 ザワ……ザワ……

赤城「失礼ですが正確な資材の備蓄も知らない艦娘の意見に何の説得力があるんですか?」

川内「私が言いたいのはそういうことじゃないの。艦娘の現状をもっと提督にしってもらって理解しあわないとと駄目だから秘書艦はその架け橋にならないと駄目だってこと――」

赤城「ぷっぷ、ぷ、あは、あっはっは……!!」

川内「……なに?」

赤城「指揮官と艦娘が仲良しこよしなんて、ここはいつから女学校になったんですか? 提督にご提案があるのならばあなたたちから秘書艦である私を通して正式に進言すれば言いだけじゃないですか」

川内「艦娘と指揮官がそんな事務的な付き合いだけでいいわけないでしょ!?」

赤城「……話になりませんね。あなたと私では鎮守府というものに対しての考え方が違いすぎるんですよ」

川内「……」ギリギリ

赤城「第一、秘書艦にそんなことをしてもらおうなんて甘いんですよ」

赤城「そういう場所は自分でつかむんですよ」ボソッ

川内「なにかいった?」

赤城「別になにも?」

提督「……もういい、もう結構だ」

霧島「……大丈夫ですか?」

提督「かまうな。とにかく赤城は留任させる」

川内「提督!」

894: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 03:18:46.94 ID:UOZBIkEN0

提督「赤城は秘書艦としてよくやっている。第一、本来ならば秘書艦を架け橋になどと言わずに私がお前たちをもっとみていれば良かったのだ」

提督「水雷戦隊が赤城へ持った不信感は、つまるところ私をはじめとする鎮守府運営への不信感であろう。このような自体を招いてしまったのは私の不徳だ。申し訳なかった」

川内「……ぐぅ」ギリギリ

赤城「……」

川内「神通、提督に頭下げさせちゃったんだしあきらめよ……本丸まで届かなかった」

神通「無念です……」

赤城「……まぁ、上場ね」ボソッ

提督「……次に件の派閥騒動に加わった艦への処罰を言い渡す。しかし、これも私の不徳がなすところが大なので当初、予定した量刑を大幅に減刑する」

提督「周りの反省が見られなかったので飛龍ならびに比叡は首謀者として鎮守府の雑務に従事ならびに外出禁止二ヶ月。それ以外にそれらに同調したものは外出禁止1ヶ月――」

蒼龍「反対!」

提督「――は?」

蒼龍「提督、減刑するにしてもそれでは甘きすぎると思います!」

飛龍「そ、蒼龍……?」

蒼龍「黙って!!」

提督「……どういうことだ、なぜ、お前がここで異を唱える?」

蒼龍「このまま引き下がるかぁ……絶対に一撃いれてやるッ……!」ボソリ

赤城「くっくっく……」

利根「……」

895: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 03:22:31.93 ID:UOZBIkEN0

蒼龍「飛龍ならびに比叡さんがいくらぬけてるとはいってもこんな軽挙妄動をおこすとはおもえません! 誰かがあおったはずです!」

飛龍「……ど、どうしたの? ねぇ、蒼龍!」

蒼龍「首謀者はこのさい傀儡だと断じてもいいはずです! その名簿に載ってる首謀者以外をすべてを処分すべきです!」

提督「……もう私は疲れた、もういい。はぁ……赤城、処分の言い渡しは任せたぞ」

赤城「はい」

蒼龍「提督!」

提督「何をそんなに向きになってるのか知らんが今のお前には付き合いきれん。頭を冷やせ」

 バタン!

蒼龍「そんなことは――」

赤城「そこまでにしておきなさい」

蒼龍「けど!」

赤城「帰ればまた来れます」ボソリ

蒼龍「うぐっ……!」

赤城「皹は入れました。あとは打つだけ、違いますか?」

蒼龍「……」ストン

赤城「納得していただけたようでなによりです。それでは処分対象者を読み上げます。飛龍、比叡の2名を首謀者とします。以下、同調者を鈴谷、羽黒、秋津洲――ん?」

扶桑「どうかしましたか?」

赤城「いえ」

扶桑「えっと……赤城さん、ごめんなさい。その中に私と山城の名前はあるのかしら?」ニコニコ

金剛「私の名前があるんデース。勿論、扶桑の名前も――」

赤城「……ないですね」

金剛「はぁ!?」

扶桑「そうですか。当たり前です、私たちはお茶会してだけなんですから」

金剛「納得いないネー!」バン!

扶桑「ふふ……それでは私たちはお先に失礼しますね」

山城「え、え……え?」

扶桑「山城、いくわよ」

山城「は、はい!」

赤城「ああ、なるほど。ちっ……やられましたね」

896: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 03:52:35.54 ID:UOZBIkEN0

 鎮守府 正棟 廊下

山城「ね、姉さま、あれどういうことなんですか?」

扶桑「本当にわからないの?」

山城「は、はい」

扶桑「馬鹿ねぇ。次の深海棲艦の反抗作戦の目的だと思われてるのはどこかしら?」

山城「それはレイテ……え、まさか……」

扶桑「レイテで大規模な海戦。私たちをはずせると思ってるの?」

山城「……」

扶桑「そういうことよ。赤城のことだから後方への左遷まで最初は進言するでしょうね、そうなると次の戦いで必要になる私たちをはずせるわけないでしょ」

山城「な、なるほど」

扶桑「ふ、ふふふ……長門が落ちて、金剛も傷が入った。もうすぐで手が届きそうね」

山城「……」ゾク

扶桑「ああ、見てなさいよ。私を欠陥戦艦なんていった馬鹿な奴らは……アハハハ!!」

897: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 04:39:47.20 ID:UOZBIkEN0

 ――23:00――

 鎮守府 第一会議室

赤城「くくく……蒼龍、最後に無駄なことしましたねぇ」

蒼龍「だって、ここで追撃しないとおもったから……」

龍驤「まぁ、ええんちゃう? どっちにしろうちらの目標は半ば達成したんやから」

赤城「そうですね」

龍驤「しかし、いまだに今回のカラクリが分からん。長門ってそんな阿呆やったか?」

赤城「別にそんなことはないですよ。つい先日までは立派な艦娘だったと思います」

龍驤「……毒饅頭食わせたんか。あんたらホンマにいやなやっちゃな」

赤城「あの程度で疑心暗鬼になって提督を信頼できない長門が悪いんですよ」

蒼龍「……今回の要でしたからねぇ』

龍驤「ほぉーん、後学のためになにしたんか聞いてもええか?」

赤城「ええ、いいですよ。けど、ご期待に沿えるほど大してことはしてないんですよねぇ。大規模な人事がある、空母が戦艦をを軽く見ているという二つの噂を曙や潮にばら撒かせただけで大分、揺さぶれましたからね」

蒼龍「どこか落ち着かない長門を見て、追い落とす好機と見た金剛と扶桑あたりが動き出す。それをみた長門があせって、どんどんとどつぼにはまっていくだけって感じでしたもんね」

龍驤「なんや、意外にあっけないな」

赤城「まぁ、感情があるって言うのはそんなものですよ」

蒼龍「……とどめに翔鶴使って加賀さんの武勇伝を喧伝させて空母への警戒心も持たせれば長門包囲網の完成です。危機感を持った長門は周りを頼りだすから、そこに空母派なんてものをぶつけてあげればどうなるかなんか日をみるより明らかです」

龍驤「なるほどなぁ」

赤城「あとは戦艦派を分散させるために比叡と大和も煽って、派閥に提督に不満を持っている子たちを吸収させてから一気に排除できればよかったのですが……」

蒼龍「提督があそこまで刑をあまくするとは思いませんでしたね」

赤城「はぁ……提督のご決断とはいえ、やられましたね」

龍驤「まぁ、あれはそういうやっちゃ。しゃーない」

赤城「それに水雷戦隊の動きも一応は追ってましたが、神通に目が行って川内に出し抜かれましたのも誤算でした」

蒼龍「けれど、これで各派閥とされた子達へ提督は不信感を持つはずってことですよね?」

赤城「でしょうね、私たちも生贄で飛龍と瑞鶴を出したんです。一定の成果をあげてもらわなければ困ります」

龍驤「うちらの証拠のためとはいえ、二人にはわるいことしたな」

蒼龍「しょうがないですよ。鎮守府、きれいにするためだったんですから」

赤城「しかし、これで提督に反抗的な子と提督を分断できましたし、蒼龍がどうしても排除するべきといった鈴谷への信頼にもひびぐらいは入れられたはずです」

蒼龍「なら、あとはゆっくりとやってくってことですか?」

赤城「ええ、こんかいほど大規模にやるひつようもないでしょう。提督と私たちにとって目障りな子達はゆっくりとつぶしていけば終わりですよ」

龍驤「しかし、これ次のこともかんがえてあるんか……? さっさとつましてかんと効果半減やで」

赤城「うふふ……大丈夫、大丈夫ですよ。この赤城が、提督のためにすばらしい舞台をお見せしますよ」

898: 我らこそ海原の華 ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 04:42:29.63 ID:UOZBIkEN0

 ――23:00――

 鎮守府 中庭

鈴谷「え、えっと……神通さん、こんな時間になんのようですか?」

神通「……この間、お渡しした封筒はしっかりと持っていますね?」

鈴谷「え、まぁ、はい」

神通「ならばいいのです。あれはあなたがもっていてこそ輝くものです」

鈴谷「?」

神通「必ずや次はあの首を落として見せましょう。そして、提督には正しき道を歩んでいただくのです」

鈴谷「あの行ってる意味が全然わかんないですけど……」

神通「……そうですね、すみません。とにかく、今日は赤城にやり込められたので心配になってしまいましたが、あなたがあれを持っているということを確認して安心しました」

鈴谷「??」

神通「おやすみなさい、鈴谷さん」

鈴谷「……は、はい」


 我らこそ海原の華 艦

910: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 12:20:54.92 ID:UOZBIkEN0
おはようございます……それでは朝風のコンマとります。
ちらっと見直してみると相変わらずの誤字脱字で申し訳ありもせん。見直したりはしてるんですけど、うーん……大変、恐縮なのですがなんとか脳内補完していただければ幸いです……

提督から朝風への感情度 ↓コンマ以下
朝風から提督への感情度 ↓↓コンマ以下

914: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 12:28:02.00 ID:UOZBIkEN0
ん……?
朝風からの感情度が10以下です! 好感度判定に移ります!

提督から朝風への好感度 ↓コンマ以下
朝風から提督への好感度 ↓↓コンマ以下

922: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 22:27:14.61 ID:UOZBIkEN0
それでは山城感情度行きます。(一回の更新でコンマ二つずつになります)

山城から扶桑への感情度 ↓コンマ以下
扶桑から山城への感情度 ↓↓コンマ以下

山城から最上への感情度 ↓↓↓コンマ以下
最上から山城への感情度 ↓↓↓↓コンマ以下

927: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 22:30:43.51 ID:UOZBIkEN0
ううん……? 麻婆豆腐食べたくなるコンマやん

山城から扶桑への好感度 ↓コンマ以下
扶桑から山城への好感度 ↓↓コンマ以下

931: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 22:35:11.66 ID:UOZBIkEN0
【朗報】扶桑姉さま、山城のことが大好きだった 【悲報】山城、扶桑姉さまのことは普通だった。
これどっちがいいんですかね……?
最上はすっごい妥当な感がありますね。

山城から扶桑への感情度:08 山城から扶桑への好感度:54
扶桑から山城への感情度:94 扶桑から山城への好感度:83

山城から最上への感情度:59
最上から山城への感情度:54

それでは朝風編はじめます。

932: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 22:37:52.31 ID:UOZBIkEN0

 ――05:00――

 鎮守府 港湾

提督「……」フゥー

朝風「うわぁ……」

提督「人に会ってなんなのだ、その態度は」

朝風「なんでもないわ……それよりもおはようございます」

提督「ああ、おはよう。しかし、こんな早朝から何をしている? 休養も任務だ、起床ラッパまでは布団の中で休んでおけ」

朝風「早起きする分、早寝してるわ。別に朝の散歩ぐらいいいでしょ?」

提督「感心せんな」

朝風「うるさいわね……私のことはいいじゃない。それよりも司令官ってタバコ吸うのね、はじめてみたわ」

提督「ふん……別に好きで吸ってるわけでない。ただ悪くさせるわけにはいかんからな」

朝風「は? タバコって悪くなるの?」

提督「乾燥させた葉だからな。湿気などでダメになるのだそうだ」

朝風「ああ、なるほど」

提督「ふぅ……これ以上は桐の御紋まで焼いてしまいそうだな。先を落とさねば」

 パチン

朝風「へぇ、それ恩賜のタバコだったのね」

提督「……ああ、恩賜の品でもなければタバコなんぞ吸わん」ゴソゴソ

朝風「うわぁ……」

提督「なんだ」

朝風「いや、それって吸殻でしょ? なんでそんなに大事そうにしまってるのよ。ばっちいから吸殻入れにでもいれてきなさいよ」

提督「馬鹿者!」カッ!

933: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 22:57:06.45 ID:UOZBIkEN0

朝風「ひゃっ!? い、いきなりなによ……!?」

提督「桐の御紋が入ったものをそんな粗末に扱えるか! 何を考えてるのだ、貴様は!」

朝風「ああ、なるほど。司令官ってやっぱり変わってるわね」

提督「うるさい」

朝風「はい、はい。個人的にほかの面は尊敬できないけど、その忠誠心は立派なものね」

提督「軍人が国に忠義を尽くすのは当たり前だ」

朝風「……前から思ってたんだけど司令官は海軍よりも陸軍の方がむいてたんじゃないの?」

提督「はぁ!? 私のどこが陸軍なんぞにむいてるというのだ!」

朝風「うーん……確かに向いてるって言うのはちょっと違ったかもしれないわね」

提督「そうであろう、そうであろう」

朝風「向いてるんじゃなくて陸軍ぽいのよね」

提督「なっ!?」

朝風「なにをしてもスマートな印象がないのとかすごい陸さんっぽいわ」

提督「……そんなはずはない」

朝風「まぁ、司令官がそう思うならそうなんでしょうね。司令官の中では」

提督「うっぐ!? これほど侮辱を受けたのははじめてだ!」

朝風「侮辱ってほどのことでもないでしょ……」

提督「先ほどの発言を覚えておけよ! よくよく後悔させてやるからな!」バッ!

朝風「ただでさえ陰湿な感じなんだからそういう陰険な発言はやめたほうがいい――って行っちゃったわね」

朝風「ふぅ……なんだかんだで時間使っちゃったわね。私ももう少し歩いたら部屋戻りましょう」

934: ◆idiDHwDMwc 2018/03/19(月) 23:24:40.50 ID:UOZBIkEN0

 ――05:45――

 駆逐艦寮 正面玄関前


朝風「あー、きもちよかった。やっぱり朝はいいわね」

朝風「明日も晴れたらゆっくりと――って、え?」

神風「朝風、待ってましたよ」

朝風「な、なによ。あ、あの……ひょっとして神風姉、怒ってる?」

神風「自分の胸に聞いてみなさい」

朝風「へ? 何も思い当たることがないのだけれど……」

神風「さきほど司令官が部屋に来ました」

朝風「!?」

神風「随分と司令官に失礼なことを言ったみたいね」

朝風「べ、別にそういうつもりじゃなかったの! ちょっと思ってたことを言っただけで――」

神風「いいわけ無用」

朝風「事実なのよ!」

神風「……」

朝風「えぇ……なんでこんなことになってるのよ……」

神風「はぁ……あなたはもう少し大人にならないと駄目よ?」

朝風「司令官よりもよっぽど大人だと思うわ……」

神風「またそういうこと言うんだから!」

朝風「……」

神風「あなたが着任したときは司令官も期待してるって言ってくれてたのに……こんなことになるなんて本当に情けないわ……うぅ……」

朝風「ちょ、ちょっと……! 神風姉、止めてよ!」

神風「あなたが天気図を適当に書いたから大変なことになったときも司令官が――」

朝風「わー! わー! 本当にその話はやめて! 第一それは内緒って約束じゃない!」

神風「それなら私のいうことうをちゃんと聞きなさい!」

朝風「うぐぅ……!?」

936: ◆idiDHwDMwc 2018/03/20(火) 00:03:08.53 ID:VzRiD4IG0

――6:50――

 鎮守府 食堂

朝風「……」モグ…モグ…

瑞鶴「? あれ、朝風どうかしたの? 元気ないじゃない」

朝風「あ、瑞鶴さん、おはようございます……」

瑞鶴「うん、おはよ」

朝風「朝からちょっと嫌なことがあったのよ。うっ……! 思い出したらだんだんまた頭にきてきたわ!」

瑞鶴「ふーん」モグモグ

朝風「……なにがあったかきかないんですか?」

瑞鶴「え、あ、そっか。何があったの?」

朝風「……それが司令官に陸さんっぽいって言ったらおこらせちゃったんです」

瑞鶴「ぷっ……くっくっく……」

朝風「?」

瑞鶴「あっはっは……!! あ、朝風、それは……ぷぷ……あっはっは!!」

朝風「!?」

瑞鶴「 ヒー、ヒー……ゲッホ、ゴッホ……!! そ、そんなこといったら提督さん、すっごい怒ったでしょ?」

朝風「は、はい……」

瑞鶴「くくく……その時の顔みてみたかったなぁ。今度、提督さんにそういうこという時は私を呼んでよ? ちゃんとカメラもって行くから! あはは……!!」

朝風「あ、あの……」

瑞鶴「ハァハァ……な、なに?」

朝風「そ、そのあとなんですけど、司令官たら神風姉に私のこと言いつけたんですよ!?」

瑞鶴「そうなんだ」

朝風「え……? これって変ですよね、ひどいですよね? 駆逐艦に馬鹿にされてその姉に告げ口するなんてみっともないですよね?」

瑞鶴「そう? しかたないんじゃい?」

朝風「!?」

瑞鶴「いや、だって陸さんみたいなんて最大限の暴言じゃない。もし提督さんが自分でやったら冷静に注意できないと思ったから神風のところにいったんじゃない? 合理的な判断だと思うわ」

朝風「解釈がアクロバットすぎる……」ボソリ

瑞鶴「なにかい――」

 ガシッ

瑞鶴「……なによ」

あきつ丸「陸さんみたいというのがどうして暴言になるのか是非、ご教授願いたいのであります」

瑞鶴「ふーん……提督さんならそう受け取るってだけよ」

あきつ丸「逆に言いますが提督殿が陸軍みたいとなどと言われるのは心外であります。あの高慢なところは海軍そのものでありましょう」

瑞鶴「は?」

あきつ丸「なんでありますか?」

瑞鶴「別に?」

あきつ丸「……」

瑞鶴「……」

朝風「えっ……えぇ? なんなのよ、これ。本当に分けわかんない……」

937: ◆idiDHwDMwc 2018/03/20(火) 00:06:56.76 ID:VzRiD4IG0

 ――17:00――

 鎮守府 駆逐艦寮 神風型の部屋

朝風「……疲れた。本当に今日は散々な目にあったわ……」

松風「姉貴、そのまま寝たら駄目だよ」

朝風「分かってるわよ……」

神風「朝風、わかっているならちゃんとしなさい」

朝風「ぶぅ……」

松風「はは……膨れてしまったよ」

神風「……朝風、今朝、司令官のことをちゃんとみた?」

朝風「……見たけど、それがどうしたのよ」

神風「それなら目に隈があったのも軍服が少し皺になっていたのも分かったはずよね」

朝風「はぁ? いや、さすがにそこまではみてなかったけど……」

神風「えぇ……? 駄目じゃない」

朝風「松風、私がなんで駄目だしされたか分かる?」

松風「いや、残念だけど僕もちょっとわからないな」

神風「はぁ……いい? あなたたちも対潜部隊の一員なら普段からちょっとした変化にも気がつくようにしていなさい。訓練にもなるし、いろんなことが気がつくようになるわ」

朝風「無茶振りじゃない……」ヒソヒソ

松風「だね」ヒソヒソ

神風「あの様子だと司令官は昨日、寝ていなかったわ。徹夜で私たちのために執務をしていたのに朝から馬鹿にされたら気分がいいはずないでしょ。じゃれるにしても相手のこと考えないと駄目よ」

松風「はぁ、なるほどねぇ。さすがは神風だよ、驚いた。姉貴もそうおもうだろ?」

朝風「……いやぁ、じゃれたわけでもないし、その境地は私にはむりかなぁって」ズーン

 朝風編 艦

938: ◆idiDHwDMwc 2018/03/20(火) 00:16:38.04 ID:VzRiD4IG0
というわけで朝風編 艦です。
前回が前回だったのでコメディ(?)風味でお届けしました。
ちらっと出た天気図云々については個別で消化していく予定です。史実自体が面白いのでうまく捌きたいです。

では最後に清霜のコンマ行きます。

提督から清霜への感情度 ↓コンマ以下
清霜から提督への感情度 ↓↓コンマ以下


943: ◆idiDHwDMwc 2018/03/20(火) 00:23:39.38 ID:VzRiD4IG0
これは危なかった……2部がつづいたら清霜が武蔵を裏切って空母志望になってしまっていた……
コンマ自体は納得の数字ですね。まだ二人だけなんですが北号作戦に続いて礼号組とも提督やらかしてんじゃ……

提督から清霜への感情度:52
清霜から提督への感情度:32

それでは本日はここまでになります。
最後になりましたが明日の更新は新スレにて23時スタートです。また最初に安価とりますのでご協力いただければ幸いです。
おやすみなさい。