1 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:38:28 ID:9TSCebhE
男「その……あんまり落ち込むなよ」

幼なじみ「ん……」

男「おまえ一人のせいで負けたわけじゃないんだからさ……」

幼なじみ「…………」 


2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:41:36 ID:B/.vnfMQ
幼なじみ「みんなもそう言ってくれたけど……でも……」

男「うん……」

幼なじみ「わたしがあそこでミスしなきゃ、勝ててたよ……」

男「それは……」

幼なじみ「わたし以外はみんな絶好調だったのに……キャプテンがこんなじゃね……」

男「そんな事……」 

3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:43:58 ID:WTDpNqX.
幼なじみ「男もごめんね、わざわざ見に来てくれたのに」

男「いや、俺は好きで来てるだけだからさ……」

幼なじみ「最後の大会なのに、みっともないとこ見せちゃったね……」

男「幼なじみ……」 

4 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:47:46 ID:S1kbzox6
幼なじみ「ん……それじゃ、みんなが呼んでるから」

男「あ、ああ……」

幼なじみ「多分このあとみんなでご飯食べて帰るから……」

男「ん、先帰ってるよ」

幼なじみ「うん……それじゃ、今日はほんとにごめんね」タタタ

男「…………」 

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:50:00 ID:8M.OO/mY
男「はー……」スタスタ

男(落ち込んでたな……幼なじみ)

男(まあ……当然だよな……)

男(あんな顔……見たくないんだけどな……) 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:52:27 ID:xkAoPKd2
翌日

幼友「あ、幼なじみちゃん、おはよー」

幼なじみ「ん、おはよー」

幼友「いやー、この間さー」ペチャクチャ

幼なじみ「あはは、そうなんだー」

男「…………」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 00:55:04 ID:EPagkpTA
男(パッと見はいつも通りだけど……どっかボーッとしてるというか……)

男(意気消沈……ではないんだけどな……力抜けてる)

男(大丈夫……じゃなさそうだな) 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:00:59 ID:Xbo.5BFA
昼休み

幼なじみ「…………」

男「幼なじみ」

幼なじみ「…………」

男「おーい」

幼なじみ「え?なに男?」

男「いや、ボーッとしてるからさ……弁当食べないのか?」

幼なじみ「た、食べるよ食べる」パクパク

男「大丈夫か?」

幼なじみ「ちょっと考え事してただけだってば、大丈夫大丈夫」

男「…………」 

10 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:06:52 ID:MqtmDCtU
部活後輩「え?幼なじみ先輩ですか?」

男「うん」

部活後輩「うーん、たしかに大会終わった後は、泣いて泣いて大変でしたけど……」

男「やっぱりか……」

部活後輩「でも、アタシたちで必死になぐさめて、『来年はアタシたちが全国必ずいきます!』って約束したら、やっと泣き止んでくれたんですけど……」

男「うーん……」

部活後輩「その後はいつもの幼なじみ先輩でしたけど……やっぱりまだ泣いたりしてるんですか?」

男「泣いてはいないんだけどな……」 

11 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:10:04 ID:4Or380jg
男「うーん……」

男(多分……悔しいとかじゃなくて……)

男(ずっとがんばってきたものが終わって、しかも成果が出ずに終わって、力が入らないんだな……)

男(泣かれるよりいいかもだけど……やっぱり明るい幼なじみのほうがいいな……)

男(どうにかしないとだな……) 

12 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:12:38 ID:nbxE2SoM
深夜 男家

男「んん……」モゾモゾ

男「トイレ……」

男「ふわああ……」 

13 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:14:45 ID:nbxE2SoM
ガチャ

男「うー、さむさむ」

男「用も足し終わったし、早く布団に……お?」

男「幼なじみの部屋……まだ電気ついてる……」

男「こんな時間なのに……」 

14 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:17:46 ID:4J9xdGJw
男「よっと」ヒョイ

男「ベランダづたいとか……昔はよくこれで幼なじみの部屋に行ってたな」

男「おーい、起きてるのか?」コンコン

男「…………」

男「起きてるかー?幼なじみー」コンコン

カラッ

男「あ、開いてる……」 

15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:21:02 ID:vd0e6XsM
男「幼なじみー?」

幼なじみ「ん……」

男「こいつ……布団もかけないで……」

男(今度はベッドの上でボーッとしてて、そのまま寝たのか?)

男「まだ寒いし、このままじゃ風邪ひくよな……」

男「幼なじみ、起きろ」ユサユサ 

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:23:20 ID:z5emQd8E
幼なじみ「んん……」

男「……しかたない」

ヒョイ

男(うわ、こいつ軽っ)

男「よっ、と」

男「布団をかけて……」パサ

男「よし」 

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 01:26:09 ID:wpy0ZDJo
幼なじみ「ん、んん……」モゾモゾ

男「あ……」

幼なじみ「あれ……男……?」

男「お、おう、おはよ」

幼なじみ「なんでわたしの部屋に……ふわああ……」

男「こんな時間なのに電気つけっぱだったからな、様子見に来たらおまえ寝ちゃってて」

幼なじみ「あ……そっか……」 

19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:22:05 ID:WTDpNqX.
男「窓も開けたままだったぞ。そこは真剣に気を付けろよ」

幼なじみ「ん、わかった」

男「それにしてもめずらしいな、いつもしっかりしてる幼なじみがこんな……」

幼なじみ「…………」 

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:26:21 ID:vd0e6XsM
幼なじみ「最近ね、なんていうか……すぐボーッとしちゃうんだよね」

男「ん……」

男(まあ……目に見えて明らかだったしな)

幼なじみ「きちんと授業聞かなきゃ、って思っても、10分と持たずにボーッとしちゃって……」

男「…………」

幼なじみ「ほとんどの事に集中できない……というより、何してても勝手にボーッとしちゃうというか」

男「…………」 

21 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:29:51 ID:34hHb92A
男(やっぱりか……)

男(やる気満々でがんばってた事が終わってしまって、気が抜けてるんだな)

幼なじみ「ん、とにかく、これじゃよくないね」

男「あ、ああ」

幼なじみ「起こしてくれてありがと。これからはこんな事ないように気を付けるね」

男「ああ……」

幼なじみ「それじゃ、おやすm」

男「お、幼なじみ!」 

22 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:31:53 ID:xpPAyd2s
幼なじみ「ん?」

男「あ……」

幼なじみ「どうしたの?」

男「えーっと……」

幼なじみ「?なによ?」

男「あの、さ……」

男「よければ……話をしないか?」 

23 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:34:02 ID:xpPAyd2s
幼なじみ「話って……なんの?」

男「なんのっていうか……他愛もない雑談だ」

幼なじみ「今から?」

男「うん……朝まで」

幼なじみ「え?」 

24 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:36:38 ID:hr/YNwSE
幼なじみ「朝までって……たしかに明日は休みだけど、でも……」

男「あ、なんか用事あったりとかか?」

幼なじみ「そうじゃない……けど……」

男「なら、ぜひお願いしたいんだ」

幼なじみ「……しかたないなぁ」 

25 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:41:55 ID:sTXqjHzU
俺自身も、どうしてそんな事をしたのかわからない

けど、幼なじみがまだふっ切れてないって事がわかったから、どうにかしたいと思ったんだ

でも、何かを用意してたわけでもないから、とにかく話そうと思った

それも、直接的にふっ切れてない事についてではなく、何気ない雑談で、幼なじみの事を助けれれば……と思って

だから、一晩かけて、いろんな事を幼なじみと話したかった 

26 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:48:36 ID:lLwwHOxY
そして、俺と幼なじみはいろんな事を話した

最初は当然というか、学校の話題になった

男友と幼友の事、教師達の事

俺はまだ彼女いない歴=年齢だとか、幼なじみは実は一回告白された事があるとか

その時幼なじみは断ったらしいので、幼なじみも彼氏いない歴=年齢なのだが、完璧に負けた気分だった

そして、学校の話題が尽きると、自然に昔の、子供の時の話になった 

28 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:53:39 ID:QS3.M5l6
幼なじみ「小学生の時ね」

男「ん?」

幼なじみ「体育の授業でバスケした時、男が言ったんだよね」

男「ああ……」

幼なじみ「『幼なじみちゃんすごーい!』って」

男「覚えてるよ」

幼なじみ「『絶対バスケうまくなるよ!』って。それでわたし、バスケ部入ったんだよね」

男「うん……」 

29 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 21:59:13 ID:K6CzK1/Y
幼なじみ「それで、バスケ自体楽しかったし、がんばって練習して、まあ県大会優勝とかもしたよね」

男「うん……」

幼なじみ「大事な試合は必ず見に来てくれたよね、男」

男「当然だ」

幼なじみ「それに、わたし達が勝つたびに喜んでくれてさ」

男「…………」

幼なじみ「わたし、それがすごく嬉しかった……男がわたし達ががんばった結果を見て、喜んでくれる事が……」

男「…………」 

30 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:01:36 ID:K6CzK1/Y
幼なじみ「……よりによって最後の大会で、喜んでもらうことはできなかったけど……」

男「…………」

幼なじみ「……ごめんね、暗くしちゃって」

男「そんな事、ないよ」

幼なじみ「え……?」 

31 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:04:59 ID:EPagkpTA
男「おまえの言う通り、大事な試合は必ず見に行ってた……けど」

男「負けたのは、今回が初めてなわけじゃないだろ?」

幼なじみ「…………」

男「幼なじみ、おまえはいつもすごかったよ」

男「けど、だからっていつも勝てるわけじゃない」

男「それが、たまたま今回に表れたってだけだ」

幼なじみ「…………」 

32 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:07:17 ID:EPagkpTA
男「いつも勝てるわけじゃない。負けたり勝ったりしてた、当然だよな」

幼なじみ「…………」

男「けど、幼なじみ」

男「おまえは勝った時も、負けた時も、すごかったぞ」

幼なじみ「…………!」 

33 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:09:03 ID:EPagkpTA
男「勝てなかった時はあったけど、すごくなかった時はなかった」

幼なじみ「男……」

男「それに、最後じゃないだろ?」

幼なじみ「え……?」 

34 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:13:38 ID:lrHA76W.
男「大学でもバスケ、続ける気なんだろ?」

幼なじみ「……うん」

男「なら、俺も同じ大学に行って、今までと同じように大事な試合は必ず見に行くから」

幼なじみ「…………!」

男「それで今までと同じように、勝っても負けてもすごい幼なじみを見て、喜ぶから」

幼なじみ「男……」 

35 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:17:16 ID:y2OXF64Y
幼なじみ「…………」

幼なじみ「実はね……」

男「ん?」

幼なじみ「せっかくなぐさめてくれたみんなに悪いと思って黙ってたけど……考えちゃうんだよね」

幼なじみ「『やっぱりわたしがあそこでミスしなきゃ勝ててたのにな』って」

男「…………」

幼なじみ「そんなモヤモヤがあって、考えちゃって、それでも解決しなくてボーッとしちゃってたんだ」

男「そうか……」 

36 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:20:49 ID:lLwwHOxY
幼なじみ「でもね……」

幼なじみ「今、男が言ってくれた言葉を聞いて……すっきりした」

男「ん……」

幼なじみ「わたし、これからもバスケ、がんばれそうだよ」

男「そうか……よかった」

幼なじみ「うん……ありがと、男」 

37 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:24:06 ID:qXHBBImU
ピーッピーッ

幼なじみ「あ……」

男「どうした?」

幼なじみ「ヒーター止まっちゃった……壊れたのかな」

男「まだ寒いし、俺の部屋に移動するか?」

幼なじみ「んー……いいよ、ちょっとまって」ゴソゴソ 

38 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:27:19 ID:w5p6Kc8M
男(あ、考えてみれば、幼なじみがふっ切れたならもう話す必要は……)

男(いや、朝までってこっちから言ったしな。それに、そんなの関係なく、もっと話していたい)

幼なじみ「んしょ」ズル

男「毛布?」

幼なじみ「これにくるまってれば寒くないでしょ?」

男「だな」 

39 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:32:04 ID:Xbo.5BFA
男(おいおいおい)

男(なんで一枚の毛布に二人一緒にくるまってんだ……!)

幼なじみ「ん……」

男(肩が触れあうくらい近い……それにすげーいいにおい……)

男(なぐさめるのに必死で意識しなかったけど……パジャマ姿も久しぶりに見るな)

男(しかも当然の事だが……昔と違ってきちんと女の子の体に成長して……)ドキドキ 

40 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:34:09 ID:Xbo.5BFA
幼なじみ「……男?」

男「え!?な、なんだ?」

幼なじみ「○○○な事考えてたでしょ?」

男「い、いやいやいや!そんな事は!」

幼なじみ「バレバレだよ」

男「くっ……」 

41 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:35:48 ID:Xbo.5BFA
幼なじみ「もう……しょうがないんだから」スッ

男「え?」

チュッ

幼なじみ「ふふ」

男「なっ……!」カアアー! 

42 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:38:04 ID:Xbo.5BFA
幼なじみ「顔真っ赤だよ?」クスクス

男「お、おまっ……」カアアー!

幼なじみ「ほっぺにちゅーくらい、小さいころやってたじゃない」クスクス

男「そっ、それとは全然ちがっ……」カアアー! 

43 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:40:45 ID:LPu7nZBk
幼なじみ「ふふ、まあ正直に言うと……」

幼なじみ「男があんまりかっこいい事言うから、意地悪したくなったのが半分」

男「おまえ……俺は真剣にだな」

幼なじみ「わたしも真剣だよ」

男「え?」 

44 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:43:26 ID:vUVLzs6A
幼なじみ「真剣に男のことが好きだよ」

男「!!」

幼なじみ「いっつもそばにいてくれて……わたしを大切にしてくれるから、大好き」

男「あ……」

幼なじみ「男は……どうなのかな?」ズイッ 

45 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:45:37 ID:QS3.M5l6
男「ち、近いって……」

幼なじみ「返事が欲しいの」

男「……わかったよ」

幼なじみ「うん……」

男「まず行動で示すから……目つぶれ」 

46 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:47:44 ID:aLft19n6
幼なじみ「ん……」スッ

男「…………」スッ

チュッ

男「ん……」

幼なじみ「んん……」 

47 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:50:04 ID:4J9xdGJw
男「…………」スッ

幼なじみ「えへへ……」

幼なじみ「ファーストキス、奪われちゃった」

男「ほっぺはとられたけど……やっぱり最初は男からしたいからな」

幼なじみ「ん……」 

48 :以下、名無しが深夜にお送りします:2012/03/13(火) 22:52:45 ID:scmW31X6
幼なじみ「OKって事でいいんだよね?」

男「当然」

幼なじみ「これからは恋人同士、だね」

男「ああ」

幼なじみ「ふふ……」

男「支えるよ、ずっと……」

幼なじみ「うん……ありがと」

幼なじみ「大好きだよ、男」


おわり