1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:10:07.69 ID:15W5YCWMo

引用元: 紬「最終駅へ」 



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2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:13:42.01 ID:15W5YCWMo

ガタンゴトン 

ガタン 

プシュー

律「よっ!」ピョン

シュタ

梓「よっ」ピョン

シュタ

律梓「「 広島! 」」

梓「です!」

律「旅は終わった!」

秋子「お疲れ様ですー!」

静花「長旅お疲れ様ですわ」

風音「お疲れ様です」

菜々子「よく無事にたどり着けたな」

律「へっへー、ありがとー」

紬「・・・」

梓「どの列車で帰るんですか?」

律「あー、ここでいいや」

紬「え・・・」

秋子「見送りたいです~!」

風音「はい・・・」

ピノ「ピピッ」

律「いいって、観光時間限られてるんだからさ、そっち優先な」

菜々子「そっか・・・」

梓「・・・」

3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:14:31.46 ID:15W5YCWMo

秋子「楽しかったです!」

律「私もだ!秋子ちゃんきをつけてな!」

秋子「はいー!」

風音「ピノ」

ピノ「ピピッ」

ピョン

律「お、挨拶してくれるのか」

ピノ「ピッ」

律「ピノも辛いだろうけど、風音を支えてやりなよ?」

ピノ「ピピッ」

ピョン

風音「律さん、ありがとうございました」

律「いいって、やりたくてやったんだからさー。もっと一緒に観光したかったな」ニカッ

風音「そうですね、もっと色々と見てまわりたかったです」

紬「・・・」

律「緑ー!」

緑「・・・」

律「じゃあなー!」

緑「・・・じゃ」

スタスタ

梓「北上さんいたんですか!?」

律「あぁ、さっきからな」

紬「・・・」

4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:15:46.35 ID:15W5YCWMo

車掌「田井中さん」

律「あ、車掌さん・・・。これ、お返しします」

車掌「はい、乗車証確かに受け取りました」

律「・・・」

車掌「当特急ヴェガへのご乗車誠にありがとうございました」

律「色々とお世話になりました。とーーーーっても楽しかった!!」

車掌「ふふっ、これ以上ないお言葉です」

律「へへっ」

車掌「後の事はお任せください」ニコ

律「はい」

紬「・・・?」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

律「むぎの事・・・、よろしくお願します」

菜々子「任せときなって」

静花「・・・えぇ」

律「じゃ、行くわ」

紬「・・・」

梓「・・・」

律「梓・・・」

梓「はい?」

律「大丈夫だって」

梓「・・・はい」

紬「・・・」

律「むぎ」

紬「・・・?」

律「これ・・・健康祈願のお守り」

紬「あ・・・」

律「持ってて、ご利益あるからさ」

紬「・・・うん、分かった」

律「私ら待ってるからさ、帰ったら演奏しような」

紬「うん!」

律「よし。じゃあみんな元気でな!」

5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:16:51.14 ID:15W5YCWMo

タッタッタ

静花「お元気で」

秋子「さよならですー!」

風音「さようならー!」

ピノ「ピピッ」

菜々子「じゃあなー!」

梓「・・・」

紬「・・・」

車掌「行ってしまいましたね」

修治「ひでえ・・・」

菜々子「え!?」

梓「挨拶してなかったんですか!?」

静花「言葉が出ませんわ・・・」

紬「えぇと・・・」

修治「ま、まぁ・・・俺と律の別れに言葉はひ、必要ない・・・って事かなぁ」タラタラ

秋子「・・・見ていられないです」

風音「あ、あの・・・元気出してください」

梓「そ、そうですよ!後で・・・伝えておきますから・・・」

修治「うん、へこんでいたと伝えてね・・・」ズドーン

紬「わ、分かった!」

修治「あは・・・は・・・」

菜々子「あーぁ」

静花「・・・」

秋子「それじゃ、姉御さま。また後で!」

菜々子「あぁ、後でな」

風音「私も後ほど・・・」

車掌「みなさんお気をつけて・・・」

6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:17:38.16 ID:15W5YCWMo

静花「釈然としませんわ」

菜々子「なにが?」ニヤリ

静花「律さんはあなたを見ていたじゃないですか」

菜々子「へへっ、そういう事だろ~」

静花「まぁ!私も後で合流いたしますわ。ふんっ」

ズンズン

紬「あ・・・」

梓「・・・」

菜々子「・・・」

修治「・・・」

菜々子「よし、行くぞ修治」

修治「はいよっ、ってどこへ?」

菜々子「時間つぶしに付き合え」

修治「はいよっ」

菜々子「紬ちゃん、梓、また後でねー!」

梓「はいです!」

紬「はーい」

スタスタ

梓「むぎ先輩、最後の観光です!」

紬「さぁ、行きましょー!」

7: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:18:09.60 ID:15W5YCWMo

梓「ちょうど引き潮ですよむぎ先輩!」

紬「ほんとね、鳥居をぐぐりましょう!」

梓「はいです!」

紬「・・・」

ザッザッザ

梓「・・・」

ザッザッザ

紬「海の中に聳え立つ鳥居・・・」

梓「不思議な場所ですね・・・」

紬「さぁ、くぐりましょう」

梓「はい」

紬「・・・」

スタスタ

梓「・・・」

スタスタ

紬「・・・」

梓「・・・」

紬「違う空間へ入ったような」

梓「妙な感覚になりますね」

紬「あっ、背後の弥山の緑がいいわね~」

梓「はい、夕陽も相まって・・・、いい景色です」

紬「・・・」

梓「・・・」

紬「・・・」

梓(むぎ先輩との静寂って・・・心地いい・・・な)

紬「・・・」

8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:19:11.77 ID:15W5YCWMo

梓「むぎ先輩・・・」

紬「なぁに?」

梓「これ・・・、預かっててください」

紬「これは・・・」

梓「はい。ラッキーコインです」

紬「・・・」

梓「むぎ先輩の旅の終わりまで持っていて欲しいんです」

紬「・・・」

梓「むぎ先輩・・・?」

紬「・・・」

梓「・・・」

紬「分かったわ。帰ったらちゃんと返すわね」ニコ

梓「・・・っ」

紬「・・・?」

梓「・・・はい!私たち待ってますから!」

紬「うん」

梓「えへへ・・・」ホロリ

紬「あずさちゃん・・・」

梓「なんですか?」

紬「どうして・・・泣いてるの・・・?」

梓「・・・え」

紬「待ってて・・・」

梓「・・・あれ、どうして?」

紬「じっとしててね」フキフキ

梓「あ・・・、すいません」

紬「・・・」

梓「もう終わるから・・・、ちょっと寂しくなったみたいです」

紬「・・・」

9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:20:32.43 ID:15W5YCWMo

梓「この旅は・・・」

紬「・・・?」

梓「たくさんの別れがありましたね」

紬「・・・っ」

梓「でも、出会いがありました」

紬「・・・」

梓「だから、もうちょっと続いて欲しいんです」

紬「・・・」

梓「もうちょっと誰かと一緒にいたいから・・・寂しいんです」

紬「そう・・・」

梓「はい」

紬「・・・」

梓「ん~・・・」ノビノビ

紬「・・・」

梓「ふぅ・・・。時間が経てばこの感情も薄れていくんでしょうね」

チクッ

紬(・・・・・・今・・・胸が・・・)

10: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:21:10.25 ID:15W5YCWMo

梓「でも・・・、この感情が生まれた事はいい事なんだと思います」

紬「・・・」

梓「旅と呼ぶ理由ですね」

紬「・・・うん」

梓「むぎ先輩・・・」

紬「?」

梓「ヴェガに乗せてくれてありがとうございました」

紬「・・・それは」

梓「切符があったから、じゃないです。むぎ先輩と乗れた事が、放課後ティータイムで乗れた事が重要なんです」

紬「・・・」

梓「みんなで乗れたから、色んな人と出会えて、たくさんの景色を見ることができて」

紬「・・・」

梓「ここまで・・・、辿り着けたんだと思います」

紬「・・・」

梓「きっとそうなんです」

紬「・・・」

梓「だから・・・安心していいんだ」ボソッ

紬「・・・?」

梓「へへ、語りすぎましたね」

紬「・・・」

梓「・・・」

紬「・・・」

梓(むぎ先輩にこんな表情をさせたのは・・・・・・・・・私だ・・・)

紬「・・・」

11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:21:55.76 ID:15W5YCWMo
梓「あ、みんなと言うのはもちろん・・・4人も含まれますよ」

紬「・・・4人?」

梓「憂、純・・・さ・・・」

紬「さ?」

梓「さわちゃんとのどかちゃんです!!!」

紬「!!!」

梓「い、今の私とむぎ先輩の秘密ですからね!!」

紬「まぁ・・・」

梓「だ、誰にも言っちゃだめですからね!!」

紬「まぁまぁ・・・」

梓「むぎ先輩!分かったって言ってください!」

紬「まぁまぁまぁ・・・」

梓「むぎ先輩~!」ユッサユッサ

紬「まぁまぁまぁまぁ・・・」グラグラ

梓「ど、どうしよう・・・、とんでもない事をしてしまった・・・」

紬「まぁまぁまぁまぁまぁ・・・」

梓「しっかりしてください!」

紬「・・・私たちもちゃん付けで呼んでみない?」

梓「ッ!?」

紬「ちょっとまってね」

ピッ

紬「どうぞ」

梓「・・・!」

バシッ

紬「あ・・・」

梓「・・・」

ピッ

紬「・・・」ションボリ

梓「録音しようとしないでください・・・」サァー

紬「・・・だめ?」

梓「と、当然ですっ!」

紬「むー」

梓「もう言いませんよ」

紬「・・・しょぼん」

梓「さ、行きますよ」

ギュ

紬「あ・・・」

梓「もう一回社を見て、お好み村です」

グイグイ

紬「うん」

12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:23:45.89 ID:15W5YCWMo

―――――お好み村

菜々子「あんた、紬ちゃんの教師ごっこを聞いていたんだよな?」

修治「松本の旧開智学校ですか?」

菜々子「場所は知らない。DVDで流れていた事なんだけど」

修治「あぁ、そうですよ。平沢さんと琴吹さんが教室で教師役を・・・」

菜々子「それで、紬ちゃんの授業内容を聞かせてくれ」

修治「? DVD貸してもらえばいいじゃないですか」

菜々子「いいから!」

修治「は、はい・・・。ええと、相対性理論と南国のお茶の話です」

菜々子「その南国のお茶の話を詳しく、だ」

修治「えーと、縁側にお茶の入った急須とお茶菓子が用意してあって」

菜々子「・・・」

修治「家主が居なくても勝手に飲み食いしてもいいんです」

菜々子「涼しくなったら働こうっていう内容・・・だな」

修治「なんだ知ってるじゃないですか」

菜々子「どういう事だ・・・?」

修治「どういう事ですか?」

菜々子「少し黙ってて」

修治「・・・」

菜々子「偶然で片付けられる事だけど・・・」ブツブツ

修治「・・・」

緑「・・・どうしたの?」

修治「・・・」

菜々子「分からない・・・」ブツブツ

緑「無視するのね・・・」

修治「・・・」ツンツン

菜々子「あ、緑じゃないか、どうした?」

緑「別に・・・。どうして修治くんは喋らないの?」

修治「・・・」

菜々子「喋っていいぞ」

13: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:25:23.39 ID:15W5YCWMo

修治「菜々子さんが黙っていろって」

バシッ

修治「いてっ!」

菜々子「忠実か!」

緑「じゃ・・・」

スタス

菜々子「まぁまぁ」

ガシッ

緑「離して・・・」

修治「お好み焼き食べるんだけどさ、北上さんもどうかな?」

緑「・・・」

菜々子「奢るから、ね?」

緑「・・・」

秋子「あ、居ました~!北上さんもいたんですね~!」

風音「あ・・・、見つかって良かった」ホッ

静花「まったく、こういう時に役に立たなでどうするんですか!木偶の坊!」

菜々子「なんだってぇ?」

修治「どうどう」

菜々子「・・・っ!」

バシッ

修治「馬じゃなかったですね、すいません」ヒリヒリ

緑「・・・」

スタスタ

秋子「紬さんと梓さんはまだですか?」

風音「もうそろそろだと・・・」

緑「・・・二人も来るの?」

修治「そうさ!」

14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:26:04.66 ID:15W5YCWMo

菜々子「どうした?」

緑「・・・別に」

静花「菜々子さんの奢りと言ってましたから遠慮しないでいいのですわ」

菜々子「みんなはいいけど、あんたは自腹だ」

静花「ふん、砂漠で水を売っていたとしても、あなたの奢りでは拒否しますわ」

秋子「命が大切ですよ~!」

風音「そうですよ、水は大事です」

静花「それでもこのゴリ・・・チンパンジーに施しを受ける事は許されませんの」

菜々子「無駄なプライドって言うんだよ!誰がチンパンジーだよっ!」

静花「チンパンジーの握力は凄いんですのよ」

菜々子「だ か ら ?」

風音「300kgはあるそうですよ」

秋子「すごいです、姉御さま~!」

菜々子「あのなぁ」

静花「自他とも認めましたわ、オーッホッホッホ」

緑「・・・」

修治「あ、居てくれるんだ」

緑「・・・」

15: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:26:56.71 ID:15W5YCWMo

梓「あの輪に入っていくんですか・・・」

紬「・・・」

梓「むぎ先輩・・・?」

紬「まって、話しかけてはだめ」

梓「耳を塞いでどうしたんですか?」

紬「頭の中でリフレインしているの」

梓「・・・?」

紬「・・・」

梓「あ!」

紬「・・・」

梓「さわこ先生!和先輩!」

紬「あ・・・」

梓「さわ子先生ー!和先輩ー!」

紬「あらー・・・」

梓「・・・ふぅ」

紬「・・・」ギュ

梓「また塞いでる!」

紬「・・・」

梓「・・・どうですか?」

紬「だめ・・・。聞こえなくなったの」

梓「よーし!」グッ

16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:27:24.32 ID:15W5YCWMo

紬「えーと、さわ子先生の愛称はなんだっけ?」

梓「さわ子先生です」

紬「唯ちゃんは和ちゃんの事をどう呼んでいた?」

梓「今自分で言いましたよ?」

紬「Repeat After Me」

梓「No」

紬「SAWACHAN」

梓「No」

緑「・・・」

紬「NODOKACHAN」

梓「No」

緑「みんな待ってるけど・・・?」

紬「もうちょっとです。さわ子先生 is さわちゃん」

梓「Yes」

紬「Glasses is NODOKACHAN」

梓「Yes」

静花「そんな訳ないですわ」

紬「口が堅いのね・・・」

梓「途中から趣旨が変わりましたよ?」

緑「・・・」

静花「みなさん中に入りましてよ」

紬「・・・」

梓「さ、入りましょう」

17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:29:35.76 ID:15W5YCWMo

菜々子「お、来た来た」

紬「遅れてすいません」

秋子「いいですよ~。なにかありましたか?」

梓「電車が混んでて」

静花「そうですか・・・それならしょうがありませんわね」

菜々子「ボケ潰しとはひどいね」

静花「?」

修治「うんうん」

緑「・・・」

静花「私はうどんでいきますわ」

紬「わ、私も!」

梓「え!?」

紬「どうしたの?」

梓「焼きそば風お好み焼きなんですよ?」

紬「そうね~」

梓「えぇと・・・、焼きそばを食べたがっていたから・・・」

紬「お祭りに行くって、唯ちゃんと約束したの」

梓「あ、そうですか。その時に食べるんですね」

紬「そういう事」キラン

静花「・・・それがいいですわね」

菜々子「あんたたちは、うどんとそばどっちにする?」

風音「私はそばで」

秋子「私も~」

修治「私も」

緑「・・・そば」

菜々子「梓は?」

梓「そばで・・・」

菜々子「よし、店員さーん」

店員「はーい」

菜々子「お好み焼きのそばを6つにうどん1つ」

静花「うどんを1つ追加お願します。そこの霊長類は研究所から抜け出してきましたので計算がまだ出来ませんの」

菜々子「ぬあんだってぇ?」

静花「なんですの!?」

店員「かしこまりましたー!」

スタコラサッサ

梓「危険だと察知したんですね」

風音「ベテランなんでしょうね」

18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:30:55.70 ID:15W5YCWMo

秋子「まぁまぁ姉御さま~、お水お注ぎしますね~」

トクトク

菜々子「ありがとっ」ゴクゴク

修治「やけ水だな」

紬「ささ、どうぞ~」

トクトク

静花「ありがとう」ゴクゴク

梓「なんですかこの状況は・・・」

緑「・・・」

梓「北上さんはどうしてお好み村に来ていたんですか?」

緑「・・・別に」

梓「・・・」ションボリ

緑「・・・・・・・・・昔、この辺りに住んでいたのよ」

梓「・・・そうなんですか」

修治「なるほど、記憶の掘り起こしって事ですね?」

緑「・・・」

梓「・・・」

緑「・・・そっちは?」

梓「え?」

緑「どうして広島に来たのかって事」

修治「・・・」ズドーン

梓「えぇと・・・」チラッ

紬「青森のねぶた祭りで焼きそば食べたかったんですけど、食べられなくて」

静花「・・・苦労してますのね」

梓「そういえば、観光は二の次になっていましたね・・・」

緑「・・・」

菜々子「・・・」

秋子「ピノちゃんはお留守番ですか~?」

風音「はい・・・。匂いを嗅いで走り回っちゃいますから」

修治「・・・大丈夫なの?」

風音「実は・・・少し不安で・・・」

修治「食べ終わったら戻ろうか」

風音「はい」

秋子「?」

19: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:31:33.97 ID:15W5YCWMo

紬「それから、松本から一緒になった和ちゃんという私たちの学校の生徒会会長が乗車して」

静花「そうなんですか、楽しそうですわね」

菜々子「・・・」

梓「いつの間にかここまでの話しになってますね」

緑「・・・もういいの?」

梓「なにがですか?」

緑「・・・・・・あまり気にしていないような顔してるから」

梓「・・・あ、展望車の話ですね」

緑「・・・」

梓「いいという訳ではないですけど、私たちは待つだけですから」

緑「・・・」

店員「はいおまたせしました~」

静花「待っていましたわ・・・菜々子さん分かっていますわね」

菜々子「あぁ・・・負けらんないね」

梓「変な空気にしないでください」

修治「中野さんすげえ・・・」

秋子「私たちはゆっくりたべましょう」

風音「それがいいですね」

紬「・・・」

菜々子「さー、焼くぞー!」

静花「声を張り上げないと料理できませんの?」

ジュージュー

緑「・・・」

秋子「いい香りです・・・」

梓「あ・・・、浅草でも同じ様な事しましたよね。むぎ先輩」

紬「え、えぇ・・・」

静花「どうなさいましたの?ボーッとして」

紬「懐かしい気分になったから・・・。浅草の事だったのね~」

菜々子「・・・」

静花「浅草で何を食べましたの?」

紬「もんじゃ焼きを~」

20: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:32:32.27 ID:15W5YCWMo

修治「そろそろいいんじゃないか?」

秋子「修治さん、肉が焼けてないですよ」

修治「へぇ~、料理得意なの?」

秋子「もちろんです~!掃除洗濯も得意なんですよ!」

風音「秋子さんはそんな雰囲気ありますよ」

秋子「ありがとうございます~!」

菜々子「弟子入りしてこれば?」

静花「うるさいですわよっ!」

梓「弟子入り?」

菜々子「コイツ料理とか家庭的なこと一切できないんだよな」ニヤニヤ

静花「・・・ふんっ」

菜々子「令嬢のくせに、うどんとか庶民的な物には弱いんだよ」

静花「・・・!」

紬「分かりますっ!」

梓「高級なものばかりが美味しいわけではないですよね」

静花「その通りですわ」

菜々子「・・・」

修治「そうだよな~、キャビアよりイクラの方がおいしいもんな」

風音「私キャビアなんて食べた事ないです」

修治「俺も」

菜々子「・・・」

修治「・・・あれ?」

秋子「もう焼けてますよ~」

風音「いただきます」

梓「いただきます」

紬「いただきまーす」

静花「いただきますわ」

緑「・・・」モグモグ

修治「な、菜々子さん?」

菜々子「・・・食べるよ」

21: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:33:18.54 ID:15W5YCWMo

―――――律の部屋

pipipipipipipipi

ピッ

律「・・・ふぁい」

『寝てたのか?』

律「うぅん・・・」

『帰ってきたなら連絡しろ』

律「・・・うん?」

『まだ覚めていないのか』

律「・・・澪か」

澪『・・・』

律「あぁ・・・。帰ったぞ」

澪『梓は?』

律「明日のふぁさ・・・ふぁ」

澪『・・・そっか』

律「・・・うん」

澪『寝てるところ邪魔したな、おやすみ』

律「あ、待てぃ。何用だ?」

澪『特に用はないんだけど、帰ったのかなと思って』

律「そっか・・・。本読んでいたら寝てしまった」

澪『・・・今度読ませて』

律「いいぜー。中々面白い」

澪『寝たくせに』

律「旅の疲れってやつだ。しょうがない」

澪『・・・分かるけどな』

律「あ、そだ。明日澪の用事が終わったら会わないか?」

澪『唯の家で勉強する予定なんだけど、来る?』

律「丁度いいや。参加で」

澪『分かった。というか、律が唯に連絡しろ』

律「そだな」

澪『丁度いいって?』

律「聞きたい事があってさ」

澪『分かった。その時な』

律「うむ。おやすみ」

澪『あぁ、おやすみ』

プツッ

22: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:34:18.87 ID:15W5YCWMo

律「・・・」ピッピッピ

trrrrrrrrrrrrrr

律「・・・ふぁ」

trrrrrrrrr 

『もしもし~』

律「唯、今話ししても大丈夫か?」

唯『ちょっとだけなら大丈夫だよ~』

律「忙しい所わりぃな。明日の勉強会だけどさ、私も参加していい?」

唯『おぉ、もちろんだよ! りっちゃん帰ってきたの?』

律「うん・・・、さっきな」

唯『あずにゃんは?』

律「今頃乗客みんなとお好み焼き食べてるよ」

唯『そっか~。ちょっと羨ましいな』

律「そうだな」

唯『それじゃ、明日ね~』

律「うん」

唯『おやすみ~』

律「おやすみ」

プツッ

律「・・・よいしょっと」

ガバッ

律「敬愛する人・・・ねぇ・・・」ナデナデ

23: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:35:02.21 ID:15W5YCWMo

律(・・・明日早いし、もう寝ちゃおうかな・・・)チラッ

チッチッチッ

律「もう少し読むか・・・」

ゴロン

律「・・・」ペラッ

律(もっと本の話しておけばよかったな・・・)

律(むぎと話してるかも・・・)

律「いかん・・・集中できん・・・」

律「いやいや」

律「・・・」ペラッ

律「・・・」

律「・・・」ペラッ

律「・・・おぉ」

律「・・・」ペラッ

律「・・・」

律「・・・・・・」

律(眠たい・・・けど、読みたい・・・)

律「」ウトウト

律「」スヤスヤ

24: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:36:00.56 ID:15W5YCWMo

修治「ご馳走様でした!」

秋子「ごちそうさまです姉御さま!」

風音「ごちそうさまです」

菜々子「おおよ~」

紬「ごちそうさまでした、静花さん」

梓「ごちそうさまです」

緑「・・・・・・ごちそうさま」

静花「気になさらないで」

菜々子「そうそう、コイツは全部私に払わせるのが嫌だっただけだから」

静花「セコイですわねー。菜々子さん」

菜々子「なにがだよ!」

静花「点数稼ぎですわ」

菜々子「違うっての!」

静花「ふんっ」

風音「それでは私はこれで・・・」

梓「私たちも戻りましょうか、むぎ先輩」

紬「う、うん・・・」

緑「・・・」

秋子「さ、姉御さま!」

菜々子「あ、私はまだ戻らないからさ」

秋子「え~!」

静花「誰を闇討ちしますの?」

菜々子「しないよっ!するとしてもあんただよ!」

静花「まぁ、怖い。留置所での差し入れはなにがいいかしら?」

菜々子「静花、ちょっと話がある」

静花「私はありませんわ」

菜々子「・・・大事な話だ」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

静花「・・・まぁ、いいでしょう」

25: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:36:34.35 ID:15W5YCWMo

菜々子「って事だから修治、みんなを頼んだぞ」

修治「は、はい」

紬「わ、私も・・・」

菜々子「・・・こんな時間だからさ、紬ちゃんも戻ってて」

紬「は、はい・・・」

梓「菜々子さん・・・?」

菜々子「ケンカじゃないから心配するなって!」

梓「はぁ・・・」

静花「・・・」

秋子「・・・しょうがないですね、さぁ戻りましょう~」

風音「は、はい」

緑「・・・」

紬「・・・」

修治「戻るよ~!」

26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:37:22.63 ID:15W5YCWMo

―――――展望車

梓「・・・」ズズー

秋子「おいしいです~!」

紬「ありがと~」

美弥「はい。温かくておいしいですね」

その子「はぁ、おいしい~」

梓「はぁ・・・」マッタリ

紬「うふふ」

秋子「風音さんはどうしたんですか?一緒にお喋りしたかったです」

梓「」ギクッ

紬「疲れてしまったのね~」

美弥「急いで飛び乗りましたからね」

その子「・・・変じゃないですか?」

梓「ピノがお腹を空かせているから、ですよ」

秋子「そうですね。動物に優しい人ですから」

美弥「・・・」

紬「車掌さんとのんびりできるなんて嬉しいです」

美弥「今は美弥とお呼びください」ニコニコ

紬「は、はい・・・。美弥さん・・・」

美弥「ふふっ」

秋子「修治さんはどこへ・・・?」

梓「彼方へ」

紬「あらあら」

27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:38:09.73 ID:15W5YCWMo

しのぶ「私も混ぜてー」

紬「おぉー」

梓「おぉ」

しのぶ「私も紬さんの紅茶に興味があってね」

美弥「電源は落としてきましたか?」

しのぶ「抜かりはないですよ~」

梓「私服になると印象が変わりますね」

秋子「そうですね。ふにゃ~って感じです」

しのぶ「だらけてるって事?」

その子「気合が入ってないって事かな」

紬「どうぞ~」

しのぶ「ありがとう・・・。いい香りですね」

美弥「・・・」

梓「あとちひろさんとけさみさんが来たら自慢できますね」

紬「うふふ」

美弥「自慢ですか?」

梓「はい、先輩方に・・・」

しのぶ「あの人も来るよ~」

美弥「そんな呼び方していいんですか?」

しのぶ「はい、すいません。えーと、根岸さんも来るよ」

紬「おぉー」

梓「その子さん・・・」

その子「けさみさんは・・・、後片付けに追われてて・・・」

紬「手伝ってきます!」

タッタッタ

美弥「うふふ、変わった方ですね」

梓「・・・はい」

その子「私が残っていたら変ですね」

タッタッタ

しのぶ「しょうがない・・・」

タッタッタ

秋子「結束力が固いんですね~」

美弥「きっかけを作ったのは他ならぬ紬さんですね」

28: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:38:54.41 ID:15W5YCWMo

梓「・・・」

緑「・・・」

美弥「あら・・・」

秋子「北上さんもどうですか~」

梓「どうぞ・・・」

緑「ちょっといい?」

梓「私ですか?」

緑「・・・・・・聞きたい事があるの」

梓「は、はい」

緑「・・・外に来て」

スタスタ

梓「?」

美弥「なにか手助けになれるかもしれませんよ」

梓「よく分かりませんが・・・、行ってきます」

タッタッタ

秋子「はいはい~」

29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:39:33.90 ID:15W5YCWMo

梓「・・・」

緑「・・・別に、盗み聞きをするわけじゃなかったけど」

梓「・・・」

緑「昼にあなたと静花さんが話していた事がひっかかって・・・」

梓「・・・ひっかかっていた事・・・?」

緑「・・・二つの笑顔があるって・・・・・・」

梓「はい・・・幼い笑顔と・・・最近みせる儚い笑顔・・・」

緑「・・・」

梓「・・・」

緑「・・・・・・両方持っていたらいけないの?」

梓「・・・!」

緑「どっちも・・・琴吹さんじゃないの・・・?」

梓「そうです・・・ね」

緑「・・・」

梓「でも・・・最近のむぎ先輩は、耐えている様な気がして・・・」

緑「・・・耐えている・・・・・・?」

梓「はい・・・、だから儚い笑顔になるのだと・・・」

緑「・・・」

梓「東京で別れた人がいたんです・・・」

緑「・・・」

梓「その人は・・・自分の悩みを周りに伝えず、それでいいと笑っていたんです」

緑「・・・」

梓「だけど・・・、むぎ先輩がその人の心を掬い上げたんです
  それからは、その人・・・もっと楽しそうに笑うようになって・・・」

緑「・・・」

梓「・・・っ・・・もっと楽しく旅を続ける事ができたんだと思います」

緑「旅が終われば、ヴェガから降りて時間が経てば・・・忘れてしまうわ」

梓「・・・!」

緑「・・・・・・どれだけ大切な事でも」

30: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:40:33.89 ID:15W5YCWMo

梓「自分が・・・、変わった自分がそこに居たなら・・・それは忘れた事にならないのではないでしょうか」

緑「・・・」

梓「京都で、自分を見つけた事が旅の終わりだと言って降りた人がいました」

緑「・・・」

梓「その人が探していた自分自身を、繋げていたのがむぎ先輩だと言って・・・」

緑「・・・」

梓「辿り着けたと・・・っ・・・嬉しそうに・・・」

緑「・・・」

梓「むぎ先輩がなにに耐えているのかは分かりません・・・」

緑「・・・」

梓「恐らく、むぎ先輩自信も・・・気づいていないのかも・・・」

緑「分からないわね・・・」

梓「・・・」

緑「・・・質問の答えになっていない」

梓「その出会った二人が・・・答えなんだと思います」

緑「曖昧に答えるのね・・・」

梓「そうですね・・・。北上さんはその二人を知りませんから・・・。変な事言ってすいません」

緑「・・・別に」

梓「私は・・・もっとむぎ先輩と一緒にいたいです」

緑「・・・」

梓「先輩方ともっと演奏したいです」

緑「・・・」

梓「・・・それが遠くにいってしまいそうなのが不安でした」

緑「・・・」

梓「だけど、私たちは待つことが出来るんです」

緑「・・・」

梓「むぎ先輩を待っていようって・・・決めたんです」

緑「幼い笑顔じゃなくなってもいいの・・・?」

梓「・・・」

緑「・・・」

梓「今の展望車を見てると、安心できます」

緑「・・・」

31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:41:49.32 ID:15W5YCWMo

紬「もみじ饅頭ですよ~」

美弥「広島の名物ですね」

紬「あずさちゃんと買ってきました~」

ちひろ「もぐもぐ」

しのぶ「ほら、こぼしてるから」

ちひろ「うん」モグモグ

けさみ「あ~、くつろげる~」

その子「ほんと~、展望車でくつろぐなんて思ってもいなかった」

けさみ「手伝ってくれてほんとーにありがと!」

その子「紬さんに言ってね」

秋子「でもよろしいんですか?店員が揃いも揃って・・・」

美弥「私はまた業務がございますから、着替えて仕事に戻りますよ」

紬「安全に過ごせるのは車掌さんのおかげです」

美弥「ふふ、当然の事ですよ」

けさみ「食堂車閉めましたから~」

ちひろ「売店車もです」

秋子「そうなんですか、乗客少なくなってきましたからね!」

美弥「そうですね。あと3日で終点ですからね」

紬「あ・・・そっか・・・」

ちひろ「もぐもぐ」

しのぶ「こぼしてるって・・・」

けさみ「どっちが」フガッ

その子「それは禁句です」

けさみ「うんうん」アセアセ

紬「どうしたんですか?」

秋子「気になります!」

けさみ「えーと、ですね」

その子「ちひろさんとしのぶさんは仲の良い姉妹のようですね~と」

ちひろ「ごめんね~、しのぶちゃん」

しのぶ「別にいいけど・・・」

紬「姉妹というより親子に見えますね~」ニコニコ

けさみ「あ・・・」

しのぶ「そうですよね・・・、私が親ですよね・・・、老けていますもんね・・・」ズドーン

紬「えぇと・・・」オロオロ

その子「しのぶさんの方がしっかりしているという意味ですよ~」

ちひろ「そうだよ~」

しのぶ「あんたはそれでいいの・・・?」

紬「どういう意味ですか?」

美弥「そ、それは・・・」

32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:43:08.58 ID:15W5YCWMo

梓「なにやら複雑な人間模様に・・・」

緑「・・・」

梓「むぎ先輩の周りにみなさんが居てくれるから、安心できます」

緑「・・・そう」

梓「・・・」

緑「・・・分かったわ、それじゃ」

梓「私も聞きたいです」

緑「・・・なに?」

梓「どうしてひっかかったんですか?」

緑「・・・」

梓「・・・」

緑「別に・・・どうでもいいでしょ・・・」

梓「私は答えましたよ」

緑「・・・いき」ボソッ

梓「?」

緑「・・・どうして?」

梓「え?」

緑「どうしてその質問をするの?」

梓「その疑問が分かりませんけど・・・」

緑「・・・」

梓「北上さんも・・・その二人と」

紬「あずさちゃん?」

梓「あ・・・」

紬「北上さんとお話していたのね~」

梓(車掌さん言ってなかったんだ・・・)

緑「・・・」

紬「どうしたの?」

梓「えぇと・・・」チラッ

緑「・・・私がヴェガに乗った理由」

紬「・・・」

梓「・・・」

緑「小さい頃に別れた親友を探すため・・・」

チクッ

紬(・・・・・・また・・・痛みが・・・)

33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:43:41.30 ID:15W5YCWMo

梓「・・・」

緑「異人館とお好み村の周辺に住んでいたらしくて・・・その子の手がかりを・・・」

紬「あ、だから・・・」

梓「・・・」

緑「・・・・・・それだけよ」

紬「探していたのは・・・あの写真の・・・?」

緑「・・・そう。・・・もういいでしょ・・・行くわ」

スタスタ

梓「北上さんも一緒に・・・!」

緑「・・・・・・・・・いい・・・」

スタスタ

紬「あ・・・」

梓「・・・」

紬「・・・」

梓「一緒にのんびりしたかったです・・・」

紬「・・・うん」

梓「さ、戻りましょう!」

紬「・・・そうね」

34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:44:23.26 ID:15W5YCWMo

梓「店員さんが並ぶのは凄い光景だと・・・」

紬「うふふ」

梓「・・・」

その子「料理長は昔どこかの国の工作員だったとか・・・」

秋子「ほ、本当ですか・・・」ゴクリ

ちひろ「や、やっぱり・・・」ゴクリ

美弥「・・・噂を広めてはいけませんよ」

けさみ「噂なんですか~、じゃあ昔バンドをしていたという線が強いですね」

梓「そうですね。やたら詳しかったですから」

しのぶ「ギタリストがそう言ってるんだから間違いないわね」

梓「ギ、ギタリスト・・・」テレッ

美弥「実は、とある国の戦線で料理係として配属されてないとか」

梓「されてないじゃないですか!」

けさみ「車掌が・・・ツッコミ入れられた・・・というかボケた!」

修治「やっぱすげえな、中野さん・・・」

紬「あら、どこへ行ってらしたんですか?」

修治「ちょっとね、静花さんと菜々子さんを部屋に放り込んできた」

秋子「どういう事ですか?」

修治「外を散歩してたら酔っ払って帰ってきてさ~」

紬「え・・・」

秋子「まぁ・・・」

修治「歩くのもままならないから、支えて部屋へ送り届けたって訳ですたい」

紬「・・・」

秋子「ん~」

修治「どうしたの秋子ちゃん?」

秋子「いえ、なんだかんだで仲がいいな・・・と」

紬「うふふ、そうですね~」

修治「・・・そうだね」

紬「静・・・花さんは大丈夫でした?」

修治「酔いつぶれていたな・・・。菜々子さんと二人で支えるくらいにね」

紬「そんなに・・・」

修治「菜々子さんは会話ができるくらいだったけど、静花さんは呂律が回ってなかった」

秋子「どうしたんでしょうね」

修治「・・・なんだかんだで仲がいいんだよ」

35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:45:33.19 ID:15W5YCWMo

紬「・・・」

秋子「・・・どうして、静花さんだけ気遣ったんですか?」

修治「・・・」

紬「・・・」

秋子「・・・」

修治「いや、琴吹さんに聞いているんだと思うけど・・・」

紬「え?」

秋子「二人が酔って帰ってきたとしか聞いてないじゃないですか~」

修治「・・・」

紬「・・・分かりません」

秋子「・・・?」

修治「・・・」

梓「・・・」

しのぶ「聞いてます・・・?」

梓「え・・・?」

しのぶ「ライブの経験は何度あるのかなって・・・」

梓「えぇと、学園祭、ライブハウス、新歓、展望車、名古屋城の5回・・・です」

しのぶ「おぉ・・・、それであの落ち着きだったんですね!」

ちひろ「しのぶちゃん、よくライブ行くから。興味津々なんですよ~」

梓「そうなんですか・・・」

しのぶ「そ、それで持ち歌はあの名古屋城で歌った曲だけですか!?」

けさみ「それは私も興味あります!」

美弥「そうですね」

紬「うーん・・・?」

梓「む、むぎ先輩・・・、Honey Sweet Tea Timeの曲は完成してますか?」

紬「え・・・?」

梓「Hony Sweet Tea Timeの曲です」

紬「えぇ、完成してるわよ~」

けさみ「甘そうな曲名ですねー」

梓「う・・・」

36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:46:23.38 ID:15W5YCWMo

紬「あと、ときめきシュガー、いちごパフェが止まらないがあります」

修治「・・・」

秋子「あまあまですね~!」

ちひろ「甘すぎます~」

しのぶ「・・・」

美弥「どうしてテンションが下がったんですか?」

しのぶ「曲を聞かないと・・・判断できないなぁ・・・って」

梓「いい曲ですよ!はい!」

修治「・・・そうなんだ」

梓「どうしてひいているんですか!?」

修治「いや・・・、その・・・乙女だなぁ・・・と」

バシッ

修治「いった!中野さん!?」

梓「律先輩の代わりです」

修治「引き継いでるのかぁ・・・」

秋子「聞いてみたかったですね~」

美弥「はい・・・」

けさみ「あーぁ、もう聞けないのは残念だなぁ~」

紬「それじゃ、ピアノで弾いてみましょうか?」

しのぶ「え、ほんとに!?」

ちひろ「それはいいですね~」

梓「しゃ、車掌さん・・・?」ウキウキ

美弥「ふふ、いいですよ」ニコ

紬「ありがとうございます!」

梓「ムスタング取ってきます!」

タッタッタ

紬「ショートでいいですか?」

しのぶ「もちろん!」

けさみ「やったー!」

37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:46:58.36 ID:15W5YCWMo

ガチャ

梓「・・・よし」

バタン

梓「・・・よぉし」

ガチャ

菜々子「うぅ~」

梓「あ・・・」

菜々子「お・・・、梓か・・・」

梓「顔色悪いですね」

菜々子「はは、情けない顔みせちゃったな」

梓「静花さんは・・・?」

菜々子「部屋でぐっすりだよ。明日用事があるって言ってたけど、大丈夫かね」

梓「そうなんですか・・・」

菜々子「どうしてギターもってんの?」

梓「これからむぎ先輩と演奏しようと・・・」

菜々子「へぇー」

梓「どうですか?」

菜々子「・・・そうだな、行こうか」

梓「行くです!」

菜々子「・・・」

38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:51:28.10 ID:15W5YCWMo

菜々子「ごくごく」プハー

美弥「大分よくなりましたね」

菜々子「はい・・・。ふぅ」

秋子「びっくりしましたよ~」

修治「まったくですよ~」

菜々子「ありがとな修治」

修治「それはいいですけど・・・」

美弥「・・・なにかありましたか?」

菜々子「はい・・・」

修治「静花さんがうわ言のように」

菜々子「修治」

修治「・・・」

菜々子「言うなよ」

修治「・・・はい」

秋子「なにがあったんですか~」

美弥「・・・」

菜々子「私の過去の話だよ」

秋子「ぜひ!」キラキラ

修治「それはね・・・」

ポカッ

修治「あいたぁ!」

菜々子「言うなっての!」

秋子「えぇ~!」

美弥「・・・」

菜々子「ほら、演奏始まるよ」

39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:52:12.77 ID:15W5YCWMo

ポンポンポポポポン

ジャンジャンジャジャジャジャ

紬『はちみつ色の午後が過ぎてく
  Honey sweet tea time』

紬『マカロン飛行船 時計はラング・ド・シャ
  胸がキュンとなるほうへ出かけよう』


紬『笑顔の花咲く空の下 あふれてしまうの 好奇心マキシ
  赤道色のリボンかけた 地球はお菓子箱 夢つまってる』


梓(弾き語りで凄いな・・・)

紬『道に迷ったら お茶にしましょう 
  願いはキャンディースプーンに 切なさはティーポットに
  気持ち グルグル ユラユラ まぜて 悩みも 迷いも とけて
  きっと 明日も 晴れますように』

梓(・・・ダメだ・・・堪えきれない・・・)

紬『光の絵の具こぼした街 瞳に映る全部が 未来レシピ
  青空色でラッピングされた 世界は贈り物 開けていいよね』

ポンポンポロロンポンポン

ジャン・・・ジャン・・・

紬「あずさちゃん・・・?」

梓「ぅっ・・・っ・・・」ボロボロ

けさみ「梓さん・・・」

しのぶ「・・・」

ちひろ「・・・」

紬「どう・・・したの・・・?」

梓「ありがとう・・・ございます・・・っ・・・むぎせ・・・んぱい・・・っ」ボロボロ

紬「え・・・?」

梓「・・・むぎ先輩と・・・出会えて・・・よかった・・・です・・・っ」ボロボロ

紬「あずさちゃん・・・」

ギュウ

梓「・・・!」

紬「私も・・・ありがとう・・・」

梓「・・・っ」グスッ

ちひろ「・・・」パチパチ

しのぶ「・・・」パチパチ

けさみ「演奏良かったですよ~!」パチパチ

秋子「素敵でした~!」パチパチ

美弥「・・・」パチパチ

40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:53:06.61 ID:15W5YCWMo

梓「むぎ先輩・・・もう大丈夫ですよ・・・」

紬「・・・うん」

梓「さ、次はときめきシュガー・・・。あ・・・」

紬「澪ちゃんがいないわね・・・」

梓「二人で歌いましょうか・・・」

紬「ふふっそうね~」

けさみ「なんだか貴重な事みたいですよ!」

しのぶ「澪さんがメインの曲なんだ」

ちひろ「よく分からないですけど、その曲を二人が歌うんですね~」

美弥「私は時間ですので、これで・・・。後はお任せしましたよ。みなさん」

ちひろ「は~い」

41: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:53:51.63 ID:15W5YCWMo

美弥「・・・」

スタスタ

菜々子「車掌・・・」

美弥「今はまだ美弥ですよ」

菜々子「それじゃ美弥さんとして・・・」

美弥「はい」

修治「・・・」

菜々子「私は知らないフリを通したほうがいいのでしょうか・・・」

美弥「・・・」

修治「・・・」

菜々子「今の演奏を聞いて、あの二人をみて正直、後悔している自分がいます」

美弥「・・・」

修治「・・・」

菜々子「気付かなければよかったんじゃないかって」

美弥「私には判断材料が少ないので、どうお答えすればよいのか分かりません」

修治「・・・」

菜々子「そうですね・・・」

美弥「一つ言えることは、唯さん、澪さん、律さん、そして梓さんの4人は、私たちを信頼してくれています」

菜々子「・・・!」

修治「それは、菜々子さんを追い詰めているんじゃ・・・」

美弥「そうですね」

菜々子「・・・」

美弥「菜々子さんもみなさんを信じてみてはどうでしょうか」

菜々子「・・・いいんですか?」

美弥「そうして欲しいと思っているんじゃないですか?」

修治「・・・そうですね。きっと秋子ちゃんたちも」

菜々子「そっか・・・」

42: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:54:28.77 ID:15W5YCWMo

紬梓『戸棚の奥の甘いもの全部 煮つめてみてもかなわないの
   ドキドキBittersweet 永遠のFantasy
   クラクラSympathy 感じさせて だって だって』

紬『恋のパティシエ あなたのこと思うだけで 飽和状態のハートなの』

梓『いつか 目と目があう そのときができあがりなの』チラッ

紬「?」

梓『きっと最高においしいの ほっぺがおちるよ』

ジャジャジャジャッジャン

ポロロロロン

秋子「きゃ~!」

けさみ「あま~」

ちひろ「とろけちゃいそうですね~」

しのぶ「こ、これは・・・」

梓「ちょっ、むぎ先輩!どうして最後歌わなかったんですか!?」

紬「あら?アイコンタクトで『私が歌います』って」

梓「違いますっ、い、『一緒に歌いましょう』って意味だったんですよ!」

紬「・・・?」

しのぶ「けっこうインパクトのある歌詞だったね」

けさみ「あなたの事を思うだけで飽和状態のハートなのさ!」

ちひろ「ほっぺがおちるくらいおいしいからね~」

梓「」ボフッ

紬「なるほど、恥ずかしかったのね」

秋子「素敵でした」キラキラ

43: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:55:11.84 ID:15W5YCWMo

紬『ガラスの器にぎゅっと きらめきときめき詰まってる とろりマーブル♪』

梓『コーンフレーク 邪魔をしないで こめかみ泣かせの冷たさが 心地いいの』

紬『季節限定なんだもの カロリーなんて気にしない まばたきのはやさでペロリ☆』

梓紬『おいしいものだけ反応する アンテナがあるの ねぇ 女の子だもの もっともっとTaste!Taste!
   別腹レベルの鍵じゃない まるでブラックホールだよね も、も、もう、、私 とまらない!!』


紬『体中流れる Sweet Sweet Berry Sauce 熱いGirl's TalkのSo原動力なのまだまだJoy!Joy!』

梓『がんばった自分にご褒美をあげて またがんばろう!』

紬梓『いちごパフェがとまらない』

ジャッジャーン

ポンポンポロロロロポン


ちひろ「よかったですよ~」パチパチ

しのぶ「いい演奏でした」パチパチ

けさみ「明日パフェ食べます」パチパチ

修治「宣言!?」パチパチ

菜々子「良かったよー!」パチパチ

紬「ありがと~」

梓「みなさん、お世話になりました」ペコリ

けさみ「あ、そっか・・・」

しのぶ「これで最後なんだよね・・・」

ちひろ「そうでしたね・・・っ」グスッ

修治「・・・」

菜々子「梓、最後にいい思い出ができたよ」

紬「うん、いい思い出になったわ」

梓「最高の思い出がまた一つできました!」

44: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:55:47.36 ID:15W5YCWMo

カチッ

紬「・・・」

モゾモゾ

紬「・・・」

ゴロン

紬「・・・」ジー

梓「」スヤスヤ

紬「・・・」

『時間が経てばこの感情も薄れていくんでしょうね』

『小さい頃に別れた親友を探すため・・・』

紬(どうしてあの時・・・胸が・・・痛んだのかしら・・・)

梓「」スヤスヤ

紬「・・・」

45: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 00:56:20.18 ID:15W5YCWMo

『どうして・・・』

『少し車でお待ちくださいお嬢様・・・』

『・・・どう・・・して・・・』グスッ

・・・・・・

・・・

紬「っ!」

梓「」スヤスヤ

紬「・・・」ドキドキ

紬(とても悲しかった・・・・・・)

紬「・・・」

紬(私・・・大切なことを・・・・・・忘れている・・・)



12日目終了--------

51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:49:44.64 ID:15W5YCWMo

8月13日





梓「乗車証です」

車掌「はい、確かに受け取りました」

梓「・・・」

車掌「中野梓さん、当特急ヴェガへのご乗車誠にありがとうございました」

梓「お世話になりました」

車掌「お気をつけてお帰りください」

梓「はい」

車掌「・・・」

梓「一生の思い出になる旅でした。ありがとうございました」

52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:50:14.69 ID:15W5YCWMo

梓「ん~・・・」ノビノビ

紬「車掌さんに挨拶は終わった?」

梓「はい!」

紬「それじゃ、見送るわね」

梓「朝早くにすいません」

紬「気にしないで~」

53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:51:52.86 ID:15W5YCWMo

静花「う~」ズキズキ

菜々子「飲みすぎなんだよ・・・」

静花「うるさいですわね・・・、頭に響きますから3kmくらい離れてください」

紬「お水です。はいどうぞ」

静花「あ、ありがとう」

菜々子「3km離れる意味を教えろ」

静花「あなたに説明しているヒマはありませんの」ゴクゴク

修治「・・・」ボソッ

静花「なにかおっしゃいまして!?」

修治「今の聞こえたんですか!?」

静花「後が怖いですわよ・・・」ズキズキ

修治「今も怖いです・・・」ブルブル

紬「はい、おでこに貼るやつです」

静花「風邪ではございませんのよ・・・?」

54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:55:25.91 ID:15W5YCWMo

ピノ「ピピッ」

梓「ピノも頑張ってね」

ピノ「ピッ」

秋子「意志の疎通ができていますね~!」

風音「ほんとですね・・・。ピノ戻っておいで」

ピノ「ピピッ」

梓「・・・」

風音「ピ、ピノ?」

ピノ「ピッ?」

秋子「梓さんから離れませんね・・・」

梓「それじゃ・・・、秋子さんも風音さんも元気でね」

風音「ちょっと、ピノ!?」

修治「連れて行こうとしている中野さんが怖い」

菜々子「・・・うん」

ピョン

風音「そのまま行くつもりだったの?」

ピノ「ピピッ」

梓「なんだ、冗談か・・・」

修治「本気だったんだ・・・」

紬「それじゃ、あずさちゃん・・・またね」

梓「はい、先輩方と一緒に待っていますから!」

秋子「演奏素敵でした~!」

梓「当然です!」

静花「あら・・・」

菜々子「元気でな」

梓「はい、菜々子さんもお気をつけて」

風音「助けていただいて・・・」

梓「大して手伝えなかったけど・・・、頑張ってね」

風音「・・・はい」

静花「後の事はお任せくださいな」ズキズキ

菜々子「そんな顔で任せられるかよ」

静花「・・・後の事はお任せくださいまし」キリ

梓「むぎ先輩をよろしくお願します」

菜々子「あぁ・・・」

静花「・・・」

修治「元気でね」

梓「はい。鳥羽さんも・・・」

55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:57:40.10 ID:15W5YCWMo

緑「・・・」

梓「あ・・・」

prrrrrrrrrrrrrr

緑「・・・」

梓「緑さん、お元気で・・・」

緑「・・・じゃ」

梓「よいしょっと」

秋子「さようならー!」

風音「さようなら」

菜々子「バイバイ」

静花「ごきげんよう」

修治「じゃあね~」

紬「帰ったら連絡するね」

梓「はい、待ってますから!みなさんもお元気で!」

プシュー

梓「」ブイッ

ガタン ゴトン

紬「・・・」

56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 21:58:49.27 ID:15W5YCWMo

ガタンゴトンガタンゴトン

秋子「行ってしまいましたね」

風音「・・・」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

紬「北上さん!?」

静花「どこかへ行きましたわ」

紬「・・・」ションボリ

菜々子「よーし、仕事に戻るかなー」

秋子「観光へは行けないんですか~!」

菜々子「あー、朝の仕込みだけだからな」

静花「ずっと仕込んでいらしたら?」

菜々子「いつ料理始めるんだよ」

紬「風音さんはどうするの?」

風音「朝食を取って、厳島へ行こうかと・・・弥山が気になるので」

紬「なるほど~」

秋子「?」

菜々子「それじゃ私も厳島神社へ行こうかな~」

修治「へー」

紬「・・・ふぁ」

静花「眠れませんでしたの?」

紬「・・・はい。昨日考え事をしていて寝付けませんでした」

静花「睡眠はきちんと取りなさいな」

紬「はい。静・・・花さんはどちらへ?」

静花「お昼まで時間はありますから・・・、どうしましょう」

紬「朝食を取りながら考えましょう!」

菜々子「・・・」

修治「・・・」

秋子「食堂車ですね~!」

風音「お腹空きましたね」

スタスタ

菜々子「・・・」

修治「静花さんの勝ちに見えるんですが・・・」

菜々子「あぁ・・・そうであって欲しいな」

修治「・・・」

57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:05:08.24 ID:15W5YCWMo
静花「どうしてあなたがいますの!?」

菜々子「行くっていっただろ!」

静花「はぁ・・・、あなた、ここがどこだか分かっていますの?」

菜々子「厳島神社だよ」

静花「源平合戦の本場ですのよ?」

紬「そうですね」

菜々子「だからなんだってんだよ!?」

静花「お忘れになられたの?高校時代に撮った写真・・・」

菜々子「ぐっ・・・」

修治「一体何がっ!?」

秋子「なにがあったんですか~!」

静花「思い出すだけでもおぞましい」

菜々子「・・・ふんっ」

静花「菜々子さんの写真にだけなぜかお化けが写っていましたの」

風音「そうなんですか」

紬「あらあら」

秋子「すごいです~!姉御さまー!」

菜々子「あることない事言ってんじゃないよ!」

静花「私たちを、紬さんを恐怖のズンドコへ落とすつもりですの!?」

修治「どん底じゃなく?」

静花「さきほどの恨みも込めてっ!」

ゴスッ

修治「すいません・・・」シクシク

紬「鳥羽さんお願します」

修治「はいよ~」

58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:17:23.46 ID:15W5YCWMo

静花「話を聞いていまして!?」

菜々子「そんなら、あんたは写らなきゃいいだろ?」

静花「コホン。そういう訳にはいきませんの」

紬「さぁさぁ、こっちですよ~」

グイグイ

静花「ひっぱらないでくださいっ・・・」

菜々子「思い出してるのか分からないな」

修治「・・・そうですね」

秋子「姉御さまもはやくー!」

菜々子「はいよー」

タッタッタ

修治「・・・ふむ」

緑「・・・」

風音「北上さんもどうですか~」

修治「え、北上さん・・・どこにいるんだ・・・?」キョロキョロ

緑「・・・」

紬「一緒に撮りましょう~」

修治「うおっ」

緑「・・・」

スタスタ

修治「・・・無言か」

59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:18:12.48 ID:15W5YCWMo

静花「きゃー!菜々子さんこっちにこないでくださいましー!」

菜々子「寄らないと写らないだろ!」

静花「私は落ち武者と友達になるつもりはありませんわー!」

菜々子「私にだってないよ!」

秋子「大丈夫です、私と姉御さまのパワーがあれば!」

紬「そうです!」

ピト

静花「・・・え?」

紬「うふふ」

風音「撮るそうですよ、いいですか?」

緑「撮るっていってるけど・・・いいの?」

修治「声届いてないのー!?」

菜々子「いいよー!」

秋子「おっけーでーす」

風音「いいですよー」

緑「・・・」

静花「つむぎ・・・」

紬「いいですよ~!」

修治「はい、チーズ!」カシャ

60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:34:47.41 ID:15W5YCWMo

秋子「それじゃ姉御さま、またあとで~!」

菜々子「列車でな」

紬「弥山は低いですね」

風音「そうですね・・・」

修治「他の山がいいと思う」

風音「そうですね。それではピノが待っているので私もこれで・・・」

紬「はいはい~」

緑「・・・じゃ」

スタスタ

修治「中野さんの時と同じ挨拶か!」

菜々子「・・・」

静花「紬さん・・・あなた・・・私を誰だかご存知ですの?」

紬「はい・・・?」

修治「・・・」

静花「・・・」

紬「鹿島静・・・花さんですよね・・・?」

静花「そうです、社交界に咲く麗しき白百合とは私の事ですわ、オーッホッホッホ」

紬「なるほど~」

静花「くっ・・・」

修治「どうして静花さんはたじろいだのでしょうか」

菜々子「大抵の人はこの高圧的な態度でひくんだよ」

修治「・・・そうですか」

静花「・・・」

菜々子(どうしてそこから先を言わない・・・)

61: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:35:50.36 ID:15W5YCWMo

紬「次はどこへ?」

静花「私はこれから中央通りへ行きますの」

紬「それなら私も行きます!」

静花「・・・」

紬「行きませんか?」

修治「・・・」

静花「どうして、私を気にかけますの?」

紬「え・・・?」

静花「私をどう捉えていますの?」

紬「えーと、姉のような・・・?」

静花「!」

菜々子「・・・」

修治「・・・」

紬「私に姉がいたら静・・・花さんのような感じなんだろうな・・・って」

静花「私と会ったのは京都で、それほど時間は経っていませんわよ」

紬「・・・はい。でも、大阪駅で助けてくれて、展望車で朝まで付き合ってくれて」

静花「それは菜々子さんもですわ」

紬「私とあずさちゃんの話をよく聞いてくれて」

静花「内容が面白かったからですわ。それ以上の意味はありませんわよ」

紬「・・・」

静花「誰と重ねているのか知りませんが、それは」

菜々子「静花!」

修治「・・・」

紬「え・・・」

静花「とにかく、私はこれから人と会いますの。ですから一人で行きます」

紬「・・・はい」

静花「それでは」

スタスタ

紬「・・・」

菜々子「・・・ちっ」

62: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:36:50.20 ID:15W5YCWMo
修治「・・・」

紬「菜々子さん・・・、静・・・花さんは・・・」

菜々子「・・・今は何もいえない」

紬「そうですか・・・」

修治「・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・」

修治「あ、そうだ。広島名物でも食べにいかない?」

菜々子「・・・そうだな。紬ちゃんも行こう」

紬「・・・」

修治「行こう行こう!」

菜々子「さ、行こうよ」

紬「・・・はい」

63: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:38:08.48 ID:15W5YCWMo

ゴスッ

修治「あいたぁ!」

菜々子「なんでまたお好み村に来てんだよ!」

修治「えぇと・・・、激辛つけめんとカキフライがあったんですけど・・・」

菜々子「激辛つけめんか・・・」

修治「どっちも琴吹さんに合わないかなぁ・・・って」

紬「激辛つけめんで・・・」

修治「激辛だよ!?」

菜々子「激辛つけめん探してきな!」

修治「はいよっ!」

タッタッタ

菜々子「便利なやつ・・・」

紬「・・・」

菜々子「もうそろそろお昼だな」

紬「そうですね・・・」

菜々子「移動ばっかりで観光できなかったね」

紬「・・・」

菜々子「あっちぃ・・・早く店に入りたいな」

紬「・・・」

菜々子「・・・・・・アイツのことはさ・・・今は考えないでいいよ」

紬「・・・」

菜々子(無理な話か・・・)

秋子「あ~!やっぱりいた~!」

菜々子「げっ」

秋子「修治さんが走っているのをみて、もしかしたら~と思って探していたんですよ~!」

紬「・・・」

菜々子「あのね・・・今は」

秋子「どうせだったら一緒に来たら良かったですね~!」

紬「・・・」

菜々子「秋子ちゃん・・・」

秋子「はい?」

菜々子「今は・・・」

秋子「そういえば静花さんもいましたよ~」

紬「!」

64: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:39:33.44 ID:15W5YCWMo

菜々子「・・・アイツの事はいいからさ」

秋子「そうなんですか?雰囲気がおかしかったから」

紬「どういう事ですか・・・?」

秋子「変な男の人と話をしていて、静花さんらしくない笑顔をしていました」

菜々子「なんだそれは・・・」

紬「・・・」

秋子「私はそのまま通り過ぎましたけど・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・どこ・・・ですか?」

菜々子「まった」

紬「・・・」

菜々子「行ってどうする?」

紬「それは・・・」

菜々子「多分誰にも見られたくない場面だと思う」

紬「・・・」

菜々子「おせっかいで首を突っ込んでいい状況じゃないんだよ」

紬「でも・・・このままだと・・・」

菜々子「このままだと?」

紬「・・・今の気持ちをうまく言えませんけど」

秋子「?」

紬「どうして厳島であんな態度を取らせてしまったのかが・・・分かるような気がして」

菜々子「それは好奇心なの?」

紬「違う・・・と思います・・・」

菜々子「それじゃ、なに?」

紬「最近私、大切な事を忘れている気がして・・・」

菜々子「!」

65: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:40:19.10 ID:15W5YCWMo

紬「静・・・花さんの近くにいたら思い出せそうで・・・」

菜々子「・・・」

紬「いえ、思い出していたのかも知れません」

菜々子「思い出すことがいい事だとは限らないよ。それを受け入れられる?」

紬「菜々子さん知っているんですか?」

菜々子「大体は・・・。けど、肝心な所は知らない」

紬「・・・行きます」

菜々子「分かった」

秋子「こっちです」

紬「お願します」

菜々子「・・・」

修治「見つけた・・・よ・・・?」

菜々子「修治も来い。律と約束したんだろ」

修治「・・・うん」

66: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 22:40:55.16 ID:15W5YCWMo

紬「りっちゃんと約束?」

修治「うん、琴吹さんを無事最後まで送り届けろって」

紬「りっちゃん・・・」

菜々子「・・・」

秋子「あの店です」

紬「ありがとうございます」

菜々子「最後の通告だよ」

紬「・・・」

菜々子「踏み込んでいいんだね?」

紬「・・・」

『時間が経てばこの感情も薄れていくんでしょうね』

紬(あずさちゃんの言葉で胸が痛んだ理由・・・)

菜々子「・・・」

紬「はい」

菜々子「よし、入ろう。秋子ちゃんと修治はここにいて」

秋子「はい」

修治「うん」

67: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:23:25.98 ID:15W5YCWMo

菜々子「様子をみるか・・・」

紬「・・・悪い人だったらお願いします」

菜々子「任せとけ」

「そんな、謙遜だなんて・・・」

菜々子「静花・・・?」

「可愛らしいお嬢様と比べたら私など、腐った渋柿」

菜々子「あの傲慢でプライドの高いアイツが・・・」

紬「どうして・・・?」

「そうですか!はい、いくらでも構いません」

菜々子「・・・・・・しまった・・・」

紬「菜々子さん・・・?」

「はい、我がカーシグループに融資をしてくださるのなら」

68: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:25:22.64 ID:15W5YCWMo

菜々子「様子をみるか・・・」

紬「・・・悪い人だったらお願いします」

菜々子「任せとけ」

「そんな、謙遜だなんて・・・」

菜々子「静花・・・?」

「可愛らしいお嬢様と比べたら私など、腐った渋柿」

菜々子「あの傲慢でプライドの高いアイツが・・・」

紬「どうして・・・?」

「そうですか!はい、いくらでも構いません」

菜々子「・・・・・・しまった・・・」

紬「菜々子さん・・・?」

「はい、我がカーシグループに融資をしてくださるのなら」

69: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:26:27.03 ID:15W5YCWMo

菜々子「やってしまった・・・・・・・・・」

紬「え・・・?」

「はい、はい。何卒、何卒よしなに・・・」

菜々子「私はともかく、紬ちゃんが聞いちゃダメだったんだ・・・」

紬「・・・」

「ふぅ・・・」

菜々子「ごめん・・・」

紬「どういう・・・」

「出てらっしゃいな、菜々子さん」

菜々子「・・・」

「まったく・・・、こんな所まで・・・」

菜々子「すまないことをした・・・静花」

静花「・・・あなたは私の家の事情を知っているじゃないですか」

菜々子「いや・・・それじゃないんだ」

静花「・・・?」

紬「・・・」

静花「!」

紬「・・・あの」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・」

静花「はぁ・・・。これは・・・運命なんでしょうね・・・」

紬「・・・」

静花「だとしたら、誰を恨めばいいのでしょうか・・・」

菜々子「静花・・・」

静花「外に出ましょう・・・」

紬「・・・」

70: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:27:10.10 ID:15W5YCWMo

菜々子「やってしまった・・・・・・・・・」

紬「え・・・?」

「はい、はい。何卒、何卒よしなに・・・」

菜々子「私はともかく、紬ちゃんが聞いちゃダメだったんだ・・・」

紬「・・・」

「ふぅ・・・」

菜々子「ごめん・・・」

紬「どういう・・・」

「出てらっしゃいな、菜々子さん」

菜々子「・・・」

「まったく・・・、こんな所まで・・・」

菜々子「すまないことをした・・・静花」

静花「・・・あなたは私の家の事情を知っているじゃないですか」

菜々子「いや・・・それじゃないんだ」

静花「・・・?」

紬「・・・」

静花「!」

紬「・・・あの」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・」

静花「はぁ・・・。これは・・・運命なんでしょうね・・・」

紬「・・・」

静花「だとしたら、誰を恨めばいいのでしょうか・・・」

菜々子「静花・・・」

静花「外に出ましょう・・・」

紬「・・・」

71: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:28:44.25 ID:15W5YCWMo

静花「近くの公園で話ましょうか・・・」

紬「はい・・・」

菜々子「私は全部分かったから・・・」

静花「そうですわね。行きましょう紬さん」

紬「・・・」

72: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:33:21.02 ID:15W5YCWMo

秋子「菜々子さん・・・」

修治「静花さん俺らに気付かないで・・・」

菜々子「いや、そんなレベルの話じゃないよ」

秋子「え?」

菜々子「もう、紬ちゃんの事しか考えていない」

修治「そう・・・ですか・・・」

73: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:36:16.64 ID:15W5YCWMo

サヤサヤ

静花「ここはいい風が吹きますわね」

紬「・・・」

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「さっきの方、銀行の頭取ですの」

紬「・・・」

静花「今日は私、カーシグループの名代としてやってきました」

紬「カーシグループ・・・」

静花「あなたにはちゃんと自己紹介していませんでしたわね」

紬「あ・・・」

静花「私の名は鹿島静花、カーシグループを束ねているのが私の父です」

紬「・・・」

静花「私達一族で築いて来たカーシグループは存亡の危機に直面しております」

紬「・・・」

静花「子会社がいくつも倒産し、本社の方も風前の灯、落ちぶれたものですわ」

紬「・・・」

静花「今や一人娘にまで融資のお願いに使わされる始末。情けないですわ・・・」

紬「・・・」

静花「・・・ふむ」

紬「・・・」

静花「これで良かったのかもしれませんわね」

紬「え・・・」

静花「いえ・・・。なんでもありませんわ」

紬「良かったってどういう意味ですか・・・」

静花「気になさらないで」

紬「私は・・・」

静花「あなたは・・・人をみてくれるね・・・嬉しいですわ・・・」

紬「!」

『あなただけですわ・・・私自身をみてくださるのは・・・』

紬「あ・・・ぁ・・・」

静花「?」

『あなたは・・・名前の通り人を『つむぎ』ますのね・・・』

74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:38:51.30 ID:15W5YCWMo

紬「し・・・し・・・ず・・・ねえ・・・」

静花「・・・」

『あなたはこれからも人を『つむぎ』なさいな』

紬「し・・・ず・・・ねえ・・・さ・・・ま・・・!」

静花「思い出してしまいましたのね・・・」

紬「ど、どうして・・・」

静花「ヴェガに乗ったのは偶然ですわ」

紬「どうして教えてくれなかったのですか!」

静花「・・・」

紬「わ、わたし・・・ず・・・っと・・・」

静花「あなたの近くにいたいと思った罰ですわね・・・」

紬「え・・・」

静花「私、ヴェガを降りますわ」

紬「っ・・・」ズキッ

静花「あなたに、なにもしてあげられなくてごめんなさいね」

紬「・・・どう・・・して・・・せっかく再会でき・・・」

静花「では・・・」

紬「ま、まって・・・」

静花「さようなら」

紬「―――ッ!」ズキッ

75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:43:06.56 ID:15W5YCWMo

―――――

最初に会ったのは静花さんの誕生日

鹿島家の屋敷で迷った私が開いた部屋


ガチャ

静花「あら、どうしました?」

「ここ、どこですか?」

静花「ここはわたくしのお気に入りの場所ですわ、わがや自慢のサロンですの」

「そうですか」

トコトコ

静花「あなたは、誰ですの?」

「わたしは、ことぶきつむぎといいます」

静花「そうですか、こっちに座ってはいかが?」

つむぎ「はい、しつれいします」

チョコン

静花「礼儀正しいですわね、おいくつ?」

つむぎ「えっと・・・、こんげつの2日で4さいになりました」

静花「そうですの・・・」

つむぎ「えっと・・・」

静花「どうなさいました?」

つむぎ「おなまえ・・・?」

静花「あら、今日のパーティーはどうして開かれているかご存知じゃありませんの?」

つむぎ「はい」

静花「正直ですわね。名前は鹿島静花と申します。本日20日はわたくしの誕生日ですわ」

つむぎ「おめでとうございます」ペコリ

静花「ありがとう」

つむぎ「でも・・・、ここで一人でさびしくありませんか?」

静花「・・・。いいです。誕生日パーティーなんて口実ですわ」

つむぎ「こうじつ・・・?」

静花「あなたは知らなくてよろしいですの。そうですわ、紅茶飲みます?」

つむぎ「はい!」

静花「では、少しお待ちになっててね」

スタスタ

つむぎ「・・・」

・・・・・・

76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:46:06.57 ID:15W5YCWMo

・・・

つむぎ「」スヤスヤ

静花「おまた・・・せ・・・」

つむぎ「」スヤスヤ

静花「またせすぎましたわね・・・」

つむぎ「」スヤスヤ

静花「風邪をひくといけませんわ」

ファサ

つむぎ「」スヤスヤ

静花「・・・」

・・・・・・

・・・

ポン ポン ポン ポン

つむぎ「・・・ん」

静花「・・・」

ポン ポロロロン ポポロ ポン

つむぎ「・・・」

静花「あ、ごめんなさい。起こしてしまいましたわね」

つむぎ「・・・もっとききたいです」

静花「そ、そう・・・?」

ポン ポポロロ ポンポン

・・・・・・

77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:47:27.21 ID:15W5YCWMo

・・・

つむぎ「・・・」パチパチパチ

静花「ふふっ」

つむぎ「いまのきょくすきです」

静花「そう・・・。よかったら弾いてみますか?」

つむぎ「いいの?」

静花「えぇ」ニコ

78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:48:53.85 ID:15W5YCWMo

―――――・・・

つむぎ「おひさしぶりです」

静花「お招きいただいて、ありがとう」

つむぎ「きょうで5さいになりました!」

静花「ふふっ。はい、プレゼントですわ」

つむぎ「わぁ、ありがとうございます!」キラキラ

静花「いえいえ」ニコニコ

つむぎ「こっち!」

グイグイ

静花「ちょっと、お待ちに・・・と」

つむぎ「あ、ごめんなさい」

静花「謝らなくていいですわ、急いでますの?」

つむぎ「こうちゃいれてみたんです」

静花「そうですか・・・。冷めない内にいただきたいですわ」

つむぎ「うん!」

グイグイ

静花「ふふっ」

・・・・・・

79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:50:32.13 ID:15W5YCWMo

・・・

つむぎ「どう・・・ですか?」

静花「少し・・・いえ、正直に申し上げますと、かなり甘いですわ」

つむぎ「そう・・・ですか」ションボリ

静花「でも、温かくておいしいですわ」

つむぎ「はい!さっきいれたばかりです!」

静花「そうですわね」ニコニコ

つむぎ「わたし、ピアノをならっているんです!」

静花「あら、そうなんですの?」

つむぎ「いまからひきます!」

テッテッテ

静花「よく走り回りますわね。去年とは印象が違いますわ」

・・・・・・

・・・

つむぎ「どうでした・・・?」

静花「まだまだ練習が必要ですわね」

つむぎ「・・・」ションボリ

静花「ですが、弾き手によって音は変わりますから」

つむぎ「・・・?」

静花「あなたの音はわたくし、好きですわよ」ニコ

つむぎ「ほんとうですか」パァァ

静花「えぇ、あなたにウソはつきませんわ」

つむぎ「うれしいですっ!」

80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:51:19.99 ID:15W5YCWMo

―――――・・・

つむぎ「いまのきょくは・・・ゴリウォークのケークウォーク」

静花「あら、ご存知でしたの?」

つむぎ「まだひけませんけど・・・、すきなきょくです」

静花「わたくしも好きですわ」

つむぎ「わたしもひけるようにがんばります!」

静花「そんなに気合入れなくてもよろしいですわ、はい紅茶どうぞ」

つむぎ「ありがとうございます」

静花「ふふっ、熱いですから気をつけてね」

つむぎ「・・・」ズズー

静花「いかが?」

つむぎ「おいしいです!」

静花「よかったですわ・・・ありがとう」

つむぎ「わたしもおいしいこうちゃをいれたいです」

静花「もう少しくだけてもよろしいですよの?」

つむぎ「くだける・・・?」

静花「うーん・・・。もっと親身になっていいという事ですわ」

つむぎ「しんみ・・・」

静花「う、うーん・・・。姉だと思って・・・?違いますね・・・ともだち・・・?」

つむぎ「ともだちのようにですね?」

静花「そうですわ、硬くなる必要はありませんのよ」

つむぎ「わかりました~」

静花「・・・ふむ」

つむぎ「おたんじょうびおめでとうございます。プレゼントです」

静花「わたくしに?」

つむぎ「はい!きょねんのわたしのたんじょうびにも、もらいましたから」

静花「ありがとう」

つむぎ「えへへ~」

静花「学校はどうですか?」

つむぎ「たのしいです~」

静花「そう・・・。良かったですわ」

つむぎ「・・・?」

静花「紅茶の腕はあがりました?」

つむぎ「れんしゅうしてます!」

静花「ふふっ、来年のあなたの7さいの誕生日にいただきましょうか」

つむぎ「ほんとうですかっ!?」キラキラ

静花「えぇ・・・。プレゼントを持って・・・ね」ニコ

つむぎ「うれしいですっ」

81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:53:17.43 ID:15W5YCWMo

―――――・・・

つむぎ「お待ちしていました」

静花「お久しぶりね」

つむぎ「はい!」キラキラ

静花「7歳の誕生日おめでとう。去年の約束どおり、プレゼントですわ」

つむぎ「ありがとう、しずねえさま」

静花「・・・すこしこそばゆいですわね」

つむぎ「こっちです!」

グイグイ

静花「ふふっ、2年前と変わりありませんわね」

・・・・・・

・・・

つむぎ「ど、どうですか・・・?」ゴクリ

静花「えぇ、おいしいわ」

つむぎ「うれしいです!」パァァ

静花「・・・そんなに喜ぶ事ではありませんわ。私は評論家ではございませんのよ」

つむぎ「いいえ!しずねえさまにそう言ってもらえるのが嬉しいんです!」

静花「そ、そう・・・」

つむぎ「最初に教えてくれた曲!私も弾けるようになりました!」

テッテッテ

静花「・・・」

つむぎ「聞いててくださいね!」

・・・・・・

82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:54:04.21 ID:15W5YCWMo

・・・

つむぎ「ど、どうですか・・・?」

静花「上手になりましたわね・・・」

つむぎ「・・・!」パァァ

静花「いや・・・ですから・・・」

つむぎ「嬉しいです~」ニコニコ

静花「・・・」

つむぎ「・・・どう・・・しました・・・?」

静花「あなただけですわ・・・私自身をみてくださるのは・・・」

つむぎ「え・・・?」

静花「私に集まる人たちは・・・みんな、家柄をみて判断しますの」

つむぎ「・・・」

静花「本音を言ったら後が怖い、なにをされるか分からない」

つむぎ「・・・」

静花「・・・いえ・・・なんでもありませんわ・・・・・・・・・ごめんなさい」

つむぎ「・・・」

トテトテ

静花「?」

ピト

つむぎ「わたしは・・・、しずねえさまが大好きです!」

ギュウ

静花「・・・っ!」

つむぎ「えへへ~」

静花「っ・・・あなたは・・・名前の通り人を『つむぎ』ますのね・・・」

つむぎ「・・・?」

静花「あなたはこれからも人を『つむぎ』なさいな」ニコ

つむぎ「・・・むずかしいです」

静花「ふふっ・・・そうですわね」

83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:55:20.37 ID:15W5YCWMo

―――――・・・

紬「嫌です!」

斉藤「しかし、お嬢様!」

紬「今日は静姉さまの誕生日なんです!プレゼントを渡すんです!」

斉藤「いけません!」

紬「どうしてですか!」

斉藤「そ、それは・・・」

紬「・・・」

タッタッタ

斉藤「お待ちください!」

・・・・・・

・・・

ガチャ

テッテッテ

斉藤「お待ちくださいお嬢様!」

紬「嫌です!プレゼント渡すって約束しましたから!」

テッテッテ

斉藤「分かりました・・・」

紬「・・・」

テッテッテ

斉藤「聞いていらっしゃらない!?」

84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:56:03.98 ID:15W5YCWMo

ブォォォオオオオオ

紬「うふふ」

斉藤「・・・走って行かれるおつもりだったんですか?」

紬「もちろんです!」

斉藤「・・・」

紬「まっててくださいね・・・ルンルン

斉藤「・・・」

85: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:57:02.55 ID:15W5YCWMo

ピンポーン

『はい、どちら様でしょうか?」

斉藤「斉藤と申します。ご息女の静花様にお会いしたいのですが」

紬「・・・」ワクワク

『どちらの斉藤様でしょうか・・・?』

斉藤「・・・」

紬「琴吹紬です!」

『・・・!』

斉藤「お嬢様・・・」

紬「静姉さまはいらっしゃいますかっ!?」

『申し訳ありません。お嬢様は今誰ともお会いにならないそうです』

斉藤「・・・っ!」

紬「え・・・」

『お引き取りください』

プツッ

斉藤「・・・」

紬「どうして・・・」

斉藤「少し車でお待ちくださいお嬢様・・・」

紬「・・・どう・・・して・・・」グスッ

斉藤「・・・お嬢様」

紬「やく・・・そく・・・したのに・・・」グスッ

斉藤「・・・」

紬「どうしてぇ・・・っ・・・ひっく・・・」ボロボロ



別れの言葉すら無い大好きな人との別れ

会いたい人にもう二度と会えない哀しさ

それを知ってしまった

86: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:57:52.12 ID:15W5YCWMo

静花「誰からでしたの?」

「いえ、お嬢様には関係ない人です」

静花「・・・嘘ついてませんか?」

「はい」

静花「嘘おっしゃい!『静姉さま』と聞こえましたわ!」

「いいえ、そのようには聞こえませんでした」

静花「・・・っ」

「・・・」

静花「こんな人ばっかり・・・!」

タッタッタ

「・・・」

87: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/10(日) 23:59:18.77 ID:15W5YCWMo

静花「斉藤っ!」

斉藤「静花様・・・」

静花「つむぎちゃんは!?」

斉藤「車です」

静花「会わせて!」

斉藤「・・・会ってどうなさるおつもりですか?」

静花「っ!」

斉藤「本当は来ないはずでした」

静花「・・・」

斉藤「ですが、紬お嬢様がどうしてもとおっしゃって」

静花「それだったら!」

斉藤「会って、これから先どうなさるおつもりですか?」

静花「家の事は関係ありません!」

斉藤「これから先、事実を知ったとき紬お嬢様が受ける傷は今の倍以上かと・・・」

静花「っ!」

斉藤「もし、紬お嬢様を想うのであればこのまま帰らせてください」

静花「・・・どう・・・っ・・・してっ・・・こんな・・・」

斉藤「・・・」

静花「・・・っ」グスッ

斉藤「申し訳ありません」

静花「いえ・・・、あなたはここまで連れてきてくれました・・・から」グスッ

斉藤「・・・こちらを受け取りください」

静花「え・・・?」

斉藤「紬お嬢様からのプレゼントです」

静花「・・・っ!」

斉藤「それでは、ごきげんよう」

スタスタ

静花「・・・っ・・・ぅ・・・」グスッ

バタン

静花「つむぎちゃん・・・」グスッ

ブォォオオオオオオ

静花「つ・・・むぎ・・・ちゃ・・・ん」ボロボロ


当時、カーシグループと琴吹グループは対立し

両家の一人娘同士が会うことは許されず

次第に拮抗していた情勢も崩れ始め

私の周りでは恨み辛みを吐く者も出始めた

今まで自分たちがしてきた事をされただけの事

88: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:01:25.03 ID:AqJVGLcgo

菜々子「どうして紬ちゃんに伝えないんだよ」

静花「・・・あなたには説明できますの!?」

菜々子「・・・」

静花「琴吹グループが我がカーシグループを事実上潰したと!」

菜々子「・・・」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

静花「あの子にだけは・・・、あの子にだけは他の人のように上辺だけで接して欲しくないんです・・・」

菜々子「・・・」

静花「・・・つむぎちゃんと・・・あなただけでしたから・・・私に本気で接してくれるの・・・」

菜々子「・・・」

静花「会社が順調なときは私の目をみないでちやほやして、不振になったらそここぞとばかりにそ知らぬ顔で離れていって・・・」

菜々子「・・・」

静花「まるで道化師ですわね・・・」

菜々子「・・・」

静花「滑稽ですわ・・・。そんな状況なのに私はいつまでもお嬢様ぶって、・・・あの子の姉面までして」

菜々子「・・・」

静花「・・・・・・その上あなたに八つ当たりまで・・・」

菜々子「どうして、あんな勝負なんて始めたんだよ」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

静花「・・・それは」

菜々子「あの子の近くにいたかったんだろ」

静花「・・・!」

菜々子「なにが家柄だよ、一番気にしてるのはあんただろ」

静花「当然・・・じゃないですか・・・切っても切り離せませんもの・・・」

菜々子「静花・・・あんた・・・」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

静花「今までさんざんケンカしてきましたけど・・・あなたと再会できて・・・」

菜々子「はぁ!?こんな終わり方で『良かった』なんていうつもりなのかよ!」

静花「・・・」

菜々子「今のあんたがいっちばんムカつくよ!」

静花「・・・」

菜々子「あーぁ、こんな馬鹿な結末になるんならあんたと出会わなければよかった」

静花「・・・」

菜々子「・・・『運命』なんて言葉で片付けて、あの子から立ち去ってさ・・・」

静花「・・・」

89: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:02:33.45 ID:AqJVGLcgo

菜々子「・・・見込み違いだったね。あんたはもっとマシな人間だと思ってたよ」

静花「・・・」

菜々子「・・・なんで」

静花「・・・」

菜々子「なんで言い返さないんだよ・・・!」

静花「・・・」

菜々子「・・・っ」ブチッ

パァーン

静花「っ!」

菜々子「私は律にも梓にも頼まれてんだよ!」

静花「・・・っ」

菜々子「あんただって澪に頼まれただろ!」

静花「・・・!」

菜々子「こんな別れ方したら、あの子たちも傷つくだろ!」

静花「私が乗り続けていたら事実が知られてしまうではないですか!」

菜々子「なにを怖がってんだよ!」

静花「!」

菜々子「安心しなよ・・・。あんたが一人になったら笑ってやるから」

静花「・・・とんでもない悪人ですわね」

菜々子「ありがとよ」

静花「今のビンタ、一生忘れませんから」

菜々子「はぁ?」

静花「暴力女の称号を取り返したいのですのよね」

菜々子「うるさいよ!あんたの目が曇っていたから覚まさせてやったんじゃないか!」

静花「なんて物の言い草・・・。これだから野蛮人は」

菜々子「・・・へっ、やっと調子が戻ってきたか」

静花「・・・ふんっ」

菜々子「・・・で、どうするんだよ」

静花「・・・」

菜々子「あんたが身を引くってなら、この勝負私の勝ちでいいよな」

静花「・・・」

菜々子「とりあえず、下車することは認めないからな」

静花「でも・・・」

菜々子「それが罰だ」

90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:03:50.58 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」

秋子「菜々子さん・・・静花さんの後を追っていきましたけど・・・大丈夫でしょうか」

修治「あぁ・・・、二人はああ見えて結構信頼関係深いんだ」

秋子「そうなんですか?」

修治「うん・・・。昨日酔っ払って帰ってきたときそう感じた」

緑「・・・はぁ」

修治「秋子ちゃん・・・今の流れで溜息ってどういう事?」

秋子「私じゃないですよ?」

修治「え・・・うわっ」

緑「どうして私が行く先々に・・・」

秋子「北上さん・・・」

修治「びっくりした・・・」

緑「・・・なにしてるの?」

秋子「紬さんの後を追って・・・」

修治「・・・」

緑「・・・」

91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:04:51.12 ID:AqJVGLcgo


紬(忘れていた・・・なんて・・・)

トボトボ

紬(あんなに大好きな人を・・・忘れてしまっていた・・・)

トボトボ

紬(私を見守ってくれていたのに・・・)

トボトボ

紬(・・・あの頃と変わらず見守ってくれていたのに・・・・・・)

「あんた暗い顔してどうしたの~?」

「俺らと楽しいとこ行こうぜ~」

トボトボ

紬(・・・・・・・・また出会えたのに・・・・・・・・・また別れて・・・)


92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:05:22.42 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・こんな時にっ!」

ガシッ

緑「まって」

修治「なんだよ!」

緑「今助けたら、あの子・・・あなたに寄りかかるわよ」

修治「!」

緑「あなたはそれじゃいけないでしょ」

秋子「で、でも・・・」

緑「私が行くから、危なくなったら」

タッタッタ

修治「分かった」

秋子「もうそろそろ発車の時間ですよ・・・」

修治「俺が行ったら、秋子ちゃんも北上さんの後を追っていってね」

93: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:06:40.05 ID:AqJVGLcgo

「なんだ、無視されてんぞ」

「へへ、この子の髪きれいだな・・・触っていいかな」

紬(・・・また・・・別れ・・・た・・・)

トボトボ

「ふへへへ」

バシッ

「いって」

「なんだてめえ」

緑「触らないで」

「お、この子も可愛いじゃねえか」

「ちょうど二人だ・・・」

紬(・・・わたし・・・は・・・)

ガシッ

緑「しっかりしなさ・・・!」

紬「え・・・」

緑「なんて顔してるのよ・・・」

紬「み・・・どり・・・さん・・・」

「よし、4人でどっか行こうぜ」

「キミ達どこへ行きたい?」

「あぶなーい!」

ドンッ

「うわっ」

ゴロゴロゴロゴロ

ドンガラガッシャーン

紬「・・・」

緑「こっち」

グイッ

紬「あっ・・・」

タッタッタ

「てめえ!」

修治「つまづいてしまったよ~」アハハ

「いてて」

「大丈夫か?」

「てめえ・・・覚悟はできてるんだろうな・・・」

タッタッタ

修治(よし・・・)

94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:07:54.04 ID:AqJVGLcgo

「おい、今走って行ったのも可愛くねえか?」

「こんなヤツほっといて、行くぞ」

修治「待ってくれ」

グイッ

「げほっ」

「なにすんだコラァ!」

修治「えぇと・・・、最近越して来たばかりで道に迷っててさ」

「てめえ・・・」

「おい、あの子たち行ってしまうぞ!」

「電話しろ・・・」

「あぁ、そうだな・・・」

修治「警察呼ぶのか?」

「馬鹿か・・・、仲間にかけるんだよ」

「あんな上玉もったいねえ」

ピッピッピ

バシッ

「てめえ」

修治「ふざけるな」

「どこまでもおちょくりやがって・・・おらぁ!」

ブンッ

修治「・・・っ」サッ

「あ・・・?」

修治(やべえ・・・もっと集中しないと・・・)

「コイツ・・・、拓の・・・避けやがった・・・」

ポイッ

修治「返すからさ、放っておいてくれ」

拓「・・・」

95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:09:25.35 ID:AqJVGLcgo

「へへっ、今更・・・って、バッテリーが無いじゃねえか!」

修治「仲間呼ばれると困る」

拓「てめえ、なにかやってんのか?」

修治「部活を少々やっていましたよ、たっくん」

たっくん「・・・」ピキピキ

「たっくん、携帯貸してくれ」

バキッ

「ぐふっ」

修治「なんて事をするんだ!」

たっくん「馴れ馴れしくよぶんじゃねえ」

修治「大丈夫か?」

「大丈夫です・・・」

修治「あまりに酷いようなら警察へ行くんだぞ?」

「は、はい・・・」

たっくん「なんで俺が悪いみたいになってんだよ」

修治「名前は?」

「栄作です・・・」

修治「ほら、立て永吉」

栄作「ありッス」

グイッ

たっくん「てめえら・・・」ピキピキ

修治「えぇと、近くで買い物をしたいんだけど・・・」

栄作「それならそこの角を曲がって・・・」

たっくん「・・・よし、潰す」

修治「まて、材料を買ってない・・・」

栄作「自炊ですか?」

修治「うん、今日はハンバーグさ」

たっくん「・・・っ」ブンッ

ドンッ

栄作「うおっ」

スカッ

修治「仲間だろ・・・殴るなよ」

たっくん「・・・もういいや、おまえをからしめる」

修治(よし・・・時間を稼ぐか・・・)

栄作「拓を怒らせないほうがいいぞ・・・」

修治「どうなるんだ・・・?」

栄作「広島がおまえの血で染まる・・・」

96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:10:33.32 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」ブルブル

拓「いまさらビビっても遅ぇんだよ」

修治「俺の血がどれだけ必要なんだよ・・・」ブルブル

拓「全域を染めるんじゃねーよボケェ!」

栄作「グロイ事考えるな・・・」

修治「なんだ・・・」

拓「ちょっと裏こいや」

修治「すいません」

栄作「今さら謝っても」

修治「いやそっちじゃなくて、男に興味ありません」

拓「こっちだってねえよボケェ!」

栄作「てかそっちも謝れや!」

修治(もう少し時間稼いだほうがいいかな・・・)

栄作「あれ・・・コイツ・・・どっかで・・・」

拓「知ってんのか?」

修治「」ギクッ

栄作「最近新しくできたチームにいたような・・・」

修治「・・・フッ」

拓「なんだ、そうだったのか・・・」

栄作「えーと、確か・・・」

修治「チームチェリーブロッサムだ!」

栄作「そんな名前だったかな・・・」

拓「ヘッドは誰だ」

修治「・・・山中だ」

栄作「・・・」

拓「最近越してきたって言ってたな」

修治「うぬ」

拓「俺らのチームを知らないわけだ」

栄作「俺らのチームのヘッドが拓だ」

修治「俺らのチームのヘッドは山中だ」

拓「さっき聞いた。これからはチーム戦になりそうだな」

栄作「へへっ、後悔させてやる」

修治(そろそろ戻らないと乗り遅れるな・・・)

拓「怖気づいたか」

栄作「もうおせえ・・・」

97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:11:37.45 ID:AqJVGLcgo

修治「あっUFOだ!」

拓「・・・」

栄作「・・・」

修治「あれ?」

拓「そんなのに引っかかる馬鹿はいねえよ」

栄作「どんだけピュアなんだよ」

修治「あァ?」

拓「・・・」

栄作「な、なんで怒っているんだコイツ・・・」

修治「・・・いかん」フルフル

拓「場所変えようぜ」

栄作「・・・そうだな」

修治「・・・はぁ、やっときた」

拓「あ?」

栄作「仲間呼んでいたのか・・・?」

修治「こっちだー!!」

拓「てめえ!?」

栄作「コイツ!」

修治「・・・」

タッタッタ

拓「誰もいねえじゃねえか・・・って、あの野郎・・・」

栄作「追わないのか?」

拓「仲間集める・・・」

栄作「久しぶりの狩りだな・・・」

拓「・・・」ピップッポ

trrrrrr

栄作「アイツ、この先楽しく暮らしていけねえぞ」

拓「あぁ、俺だ。これから戦争だ」

栄作「へっへっへ」

拓「そのまえに一人潰したいのがいる」

栄作「それにしてもさっきの子たち可愛かったな」

バキッ

栄作「ぐふっ」

拓「そうだ。今すぐに集めろ」

栄作「・・・」

プツッ

拓「・・・フッフッフ、アーッハッハッハ」

98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:13:45.92 ID:AqJVGLcgo

prrrrrrrrrrr

修治「乗り遅れる所だった~」

風音「どうしたんですか?」

ピノ「ピッ」

修治「ちょっとね。みんな乗った?」

風音「はい・・・。紬さんの様子がおかしかったですけど・・・」

修治「そっか・・・。乗れたならまだ大丈夫かな」

風音「出発ですよ」

修治「うん・・・。アディオース広島~」

プシュー

修治「怪我なんかしたら一大事だからな・・・運がよかった」ウンウン

風音「?」

ガタンゴトン

ガタンゴトンガタンゴトン

99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:14:45.04 ID:AqJVGLcgo

ピンポーン

憂「はーい」

ガチャ

憂「あ、おかえり梓ちゃん」

梓「ただいま。唯先輩いる?」

憂「うん。入って~」

梓「お邪魔します」

トテトテ

梓「うわっ、勉強してる!」

唯「失礼だよ、あずにゃん」ブー

和「そうね。お茶請けでも貰わないと気がすまないわね」

梓「どうぞ、もみじ饅頭です」

唯「ひゃっほぅ!」

憂「お茶淹れるね~」

トテトテ

和「おかえり、梓」

唯「おかえりあずにゃん」

梓「た、ただいまです・・・」

憂「はいどうぞ」

梓「ありがと」

唯「和ちゃん、ちょいと休憩しやしょう」

和「そうね」

梓「あ、すいません。邪魔してしまって・・・」

ピンポーン

憂「はーい」

テッテッテ

唯「ううん、そろそろ休憩する時間だったから」

和「TV見たいんだって」

梓「テレビですか・・・?」

『最近調子いいね』

『ありがとうございます』ニコ

唯「あー!始まってたー!!」

和「まだ始まったばかりよ」

『ネットで流れている曲はもう歌わないの?』

『あれは・・・、あの時だけの曲ですから』ニコ

100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:17:19.90 ID:AqJVGLcgo

唯「・・・」ジーン

梓「・・・」ジーン

澪「・・・」ジーン

律「・・・」ジーン

和「よかったわね」

唯「うん!」キラキラ

『白澤監督の映画にも出るんだって?』

『はい。出させていただいて、・・・感謝しています』

『ん?今の監督に向けた言葉じゃないね』

『は、はい。ある人に教わったんです』

唯「あ・・・」

「ハックシュン、ハックシュン、ハックシュン!」

唯「さわちゃ~ん・・・」

さわ子「ごめんね・・・」

『自分が好きなように演じられるって・・・』

『へぇ~』

唯「むぎちゃんが言った事だよ!」

和「そうなんだ・・・」

梓「むぎ先輩・・・」

澪「・・・」

『そのおかげなんです』

『へぇ~、その人は先生かなにかなの?』

『いえ・・・。でも尊敬する人のうちの一人です』

『もっといるんだ。聞かせて・・・おっと、一旦CMです』

チャーラララー

律「てか、さわちゃんいつからいたんだよ」

澪「私と律が入る前からいましたよね」

さわ子「秘密よ」

和「秘密にされると平沢家が困るんですけど・・・」

唯「プロデューサーさんって、さわちゃんに似ているんだってさ」

律「あぁ、確かにそんな雰囲気だったな」

さわ子「スパーランドでのリアクションはそれだったのね・・・」

唯「メガネかけているところなんてそっくりだったよ。りっちゃんさん」

和「・・・」

憂「りっちゃんさん?」

律「プロデューサーの名前に私の名前が入っててな・・・」

澪「なんだそれは・・・」

101: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:18:49.03 ID:AqJVGLcgo

梓「・・・」

律「なんだ、まだ心配してんのかー?」

梓「いいえ」

律「あれ・・・」

澪「・・・」

さわ子「おいしいわね、もみじ饅頭」モグモグ

憂「お茶どうぞ」

澪「ありがと」

律「さーんきゅー」

唯「・・・」

和「唯はテレビから離れないわね・・・」

律「じゃじゃーん!」

さわ子「DVD?」

憂「映画ですか?」

澪「唯と同じ反応だ」

律「仙台からの旅の記憶でーす!」

憂「おぉー」

和「興味あるわ」

さわ子「今の放送が終わったら見ましょうか」

梓「仕事はいいんですか?」

さわ子「終わらせて来たのよ」キラン

律「じゃ、終わるまで本読んでるわ」

澪「勉強・・・」

律「もうちょっとなんだよ」

さわ子「珍しいわね、りっちゃんが本を読むなんて」

律「・・・」ペラッ

梓「集中してますね」

澪「面白いそうです」

さわ子「あの子の影響なのかしらねぇ~」モグモグ

102: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:20:06.60 ID:AqJVGLcgo

澪「梓、ムスタング持ってるって事はそのまま来たの?」

梓「はい・・・聞きたいことがあって・・・」

澪「律も同じ事言っていたな・・・」

梓「そうなんですか・・・」

律「・・・」ペラッ

澪「私たちもノンビリしておくか」

梓「そうですね」

さわ子「・・・」

憂「・・・」

和「・・・」

唯「・・・おぉ、いい事言ったよ」

律「・・・すげえ」ペラッ

澪「京都のおたべもあるよ」

梓「いただきます・・・」モグモグ

さわ子「・・・」

憂「なんでしょうか・・・」

和「異様に落ち着いているわね・・・」

・・・・・・

103: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:20:34.65 ID:AqJVGLcgo

・・・

ガチャ

憂「いらっしゃい、純ちゃん」

純「差し入れ~」

憂「ありがと~、入って」

純「お邪魔しまーす」

トコトコ

純「先輩たちの勉強はかどってる?」

憂「それが・・・」

澪「もういいだろ~!や~め~ろ~!」ジタバタ

律「いいや、ダメだ!」ガシッ

唯「ここの澪ちゃん可愛いんだよ」

和「そ、そうなんだ・・・」

梓「・・・」モグモグ

さわ子「梓ちゃんは動じないのね」

純「なにを見てるの・・・?」

憂「旅の記憶だって」

純「記憶・・・?」

憂「見ていれば分かるって・・・」

純「私も見るっ!」

さわ子「あら、いらっしゃい」

梓「家主ですか・・・」

・・・・・・

104: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:21:18.28 ID:AqJVGLcgo

・・・

梓「あ、そろそろ帰らなきゃ」

唯「帰っちゃうの~?」

梓「用事が・・・って離してくださいっ!」

憂「お姉ちゃんに聞きたかったことは?」

梓「あ、そうだった。先輩方にも聞きたいんですが」

澪「ん?」

律「なんだ?」

唯「なになに~?」

梓「静花さんにむぎ先輩の事フルネームで紹介しましたか?」

澪律唯「「「 いいや 」」」

梓「やっぱりそうですか」

さわ子「さっき映っていた髪の長い人?」

唯「そうだよ~」

澪「どうして?」

梓「紹介していないのに名前を知っていたからです・・・。二人は恐らく」

和「・・・?」

澪「多分・・・いや、間違いなく知り合いだと思うよ」

唯「澪ちゃんも知ってたの?」

律「え、唯も気付いていたのか?」

唯「むぎちゃんの静花さんへの接し方が似ていたんだよ」

梓「どういう事ですか?」

唯「あずにゃんがむぎちゃんに対する態度と同じってことだよ」フフン

梓「私がむぎ先輩にとる態度・・・?」

律「おぉ・・・、車掌さんが言っていた事は本当だったんだ・・・」

梓「澪先輩はどうして・・・?」

澪「むぎが寝言で呼んでいたからな。次の日見ていてはっきり分かった」

純「ついていけない・・・」

憂「うん・・・」

和「・・・気になるわね」

さわ子「そうね~」

憂「・・・」

純「?」

和「どうして知り合いだっていう事を黙っていたのか」

105: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:23:11.68 ID:AqJVGLcgo

さわ子「気になるでしょ」

唯「きっと理由があるんだよ~」

澪「うん・・・」

律「私らが気にしていてもしょうがないなー」

梓「そうです」

和「あら・・・」

さわ子「・・・」

純「・・・」

憂「で、でも・・・。理由が深刻なら・・・紬さんは・・・」

律「菜々子さんがいるし」

唯「秋子ちゃんもいるよ~」

澪「風音さんと、ピノも・・・」

梓「車掌さんと店員さんたちもいます」

さわ子「・・・」

律唯澪梓「「「「 だから、大丈夫 」」」」

和「・・・」

さわ子「あら、修治くんは降りたの?」

律「最後まで行くんだってさ」

澪「へ~」

梓「そうだったんですか・・・って、そうですよね」

唯「なんだかんだで気にかけてくれたよね」

純「・・・律先輩みたいですね」

律「・・・そんな・・・うそ・・・だろ」

澪「そんな、大げさなリアクションするなよ」

梓「律先輩、鳥羽さん落ち込んでいましたよ」

澪「また、なにやらかしたんだ?」

さわ子「あまりひどいことしちゃダメじゃない」

和「そうね、彼頑張っているけど評価されてないわ」

憂「いったい・・・」

律「別れの言葉かけなかった」モグモグ

唯「なんと・・・」

純「そういう星のもとに生まれた人なんでしょうね」

106: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:24:49.00 ID:AqJVGLcgo

さわ子「どうしてさっき名前を挙げなかったのよ?」

澪「律が挙げると思って」

梓「唯先輩が・・・」

唯「誰かが挙げると思ったんだよ」

律「どうでもいいな」モグモグ

和「律と修治は仲良かったわよね」

律「フハハハ!!」

澪「おぉ・・・世界を我が物にしようと企む笑い方だ」

さわ子「どうしてよ?」

律「アイツは別の理由で乗ってるからだよん!」

純「ほほぅ」

梓「私帰りますね」

澪「あ・・・話終わった」

憂「送るね」

梓「うん。それでは先輩方」

律「またなー」

澪「じゃあね」

唯「あっずにゃん」ダキッ

サッ

憂「お、お姉ちゃん」

唯「最近冷たいよ~」スリスリ

梓「・・・では」

スタスタ

さわ子「・・・」

和「・・・」

律「はい、澪」

澪「ありがと・・・。律がはまったくらいだから期待してしまうな」

律「むぎもな」ニカッ

さわ子「一番心配していそうな梓ちゃんが・・・」

和「一番落ち着いていましたね」

107: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:26:26.56 ID:AqJVGLcgo

律「あ、澪・・・」

澪「ん?」

律「風音とピノともう一人いるんだぜ」

澪「どういう事だ?」

律「このデジカメ写真をみよ!」デデーン

純「熊のぬいぐるみ・・・?」

澪「も・・・もしかして・・・」ガタガタ

律「イエス。本物です」

澪「そんな!!」

さわ子「本物の小熊・・・」

和「すごい子がいたのね・・・」

律「・・・この子も色々あるんだけどな」

澪「・・・そっか」

純「いろんな人がいるんですね」

さわ子「なるほどねぇ・・・」

唯「りっちゃん!澪ちゃん!!」

律「なんだー?」

澪「どうした?」

和「どうしたのよ興奮して・・・」

唯「あずにゃんとむぎちゃんで演奏したんだって!」

律「それは青森から仙台まででもやってただろ」

澪「またやっても不思議では」

唯「観客は店員さんたちだよ!車掌さんも!!」

律「なに・・・」

澪「それは・・・」

唯「演奏したのはHoney sweet、ときめきシュガー、いちごパフェだよ!」

律「なにー!」

澪「・・・!」

唯「弾き語りでツインボーカルしたって!!」

律「くはっ」

バタン

澪「はうっ」

バタン

純「おぉ」

和「本当に話題が尽きないわね」

憂「楽しそうですね」

唯「あぁー、聞きたかったー!」

さわ子「部室で歌わせましょうか」

108: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:28:19.94 ID:AqJVGLcgo

和「澪・・・」

澪「ん?」

さわ子「・・・?」

和「繰り返すようだけど、むぎは大丈夫なの?」

澪「大丈夫だよ」

憂「・・・」

純「・・・」

唯「・・・」

和「今は・・・、あなたたちがいないわ」

澪「今まで出会ってきた人たちを思い起こせばいいんだ」

律「・・・」

澪「きっと、その人たちが支えてくれる。・・・それに」

さわ子「それに?」

澪「むぎはこの旅を途中で終わらせようとはしない」

109: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:31:57.79 ID:AqJVGLcgo

梓『それじゃ、さようなら』

唯『じゃあね、バイバイ』

澪『さよならだ』

律『元気でな』

『まって・・・っ!』

静花『さようなら』

・・・・・・

・・・

プシュー

紬「・・・」

紬(また・・・)

コンコン

紬「眠っていたの・・・ね」

コンコン

紬「!」

コンコン

紬「は、はい・・・」

ガチャ

『むぎ先輩!』

紬「あ・・・」

秋子「個室にいたんですね~!探していたんだから~!」

紬「・・・」

秋子「あ~、私じゃいけなかったような顔ですね~!」

紬「あ、いえ・・・」

秋子「冗談ですよ~、小郡に着きましたよ。降りてみませんか?」

紬「いえ・・・、今は・・・」

秋子「いいからいいから~」

グイッ

紬「あ・・・」

110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:33:01.32 ID:AqJVGLcgo

秋子「すぅ~、はぁ~」

紬「・・・」

秋子「外の空気を吸っておきましょう」

紬「・・・はい」

秋子「・・・」

紬「・・・」

秋子「私の話をしてもいいですか・・・?」

紬「・・・?」

秋子「私って思い込んだら一直線で・・・、なんてキレイに言ってはダメですね」

紬「・・・」

秋子「一人で勝手に突っ走っちゃって、いつも周りに迷惑をかけるんです。大切な人だから近くにいたくて、なにかしてあげたくって!」

紬「・・・」

秋子「・・・でも、それが毎回うまくいかなくて・・・強引すぎるって、やりすぎだって、迷惑だって」

紬「・・・それは」

秋子「大切な人ほど離れて行っちゃうんですよね~」

紬「・・・っ」ズキッ

秋子「でも・・・、ヴェガでは・・・そんな私を受け入れてくれたんです」

紬「え・・・」

秋子「迷惑をかけても、私に付き合ってくれて。困った顔しているのに、しょうがないなって顔で私を見てくれたんです」

紬「そうなんですか・・・」

秋子「さわ子先生も・・・私はただ付き纏っていただけなのに・・・最後は楽しかったと言ってくれて
   みなさん優しくて、もらってばっかりで、なにかお返しをしたくって」

紬「・・・」

秋子「でもそれじゃ、いつまで経っても変わりませんから・・・。だからこれで最後にします!」

紬「どういう意味ですか・・・?」

秋子「紬さんを振り回して私の旅は終わりなんです!」

紬「・・・?」

秋子「今の紬さんは立ち止まっています!それでは目的地に辿り着けません!」

111: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:34:19.34 ID:AqJVGLcgo

紬「あ・・・」

秋子「なんて・・・」

紬「・・・」

秋子「紬さん・・・菜々子さんの受け売りなんですけど・・・」

紬「菜々子さんの・・・?」

秋子「『本当に大事なものは簡単に手に入れたらいけない』」

紬「・・・!」

秋子「今は少しだけ景色をみましょう、ヴェガが走り出すまで一休みです」

紬「・・・はい」

・・・・・・

・・・

prrrrrrrr

秋子「空気入れ替えましたか?」

紬「・・・はい」

秋子「それじゃ、行きましょう~!」

タッタッタ

紬「・・・」

トボトボ

プシュー

ガタン ゴトン

112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:35:13.06 ID:AqJVGLcgo

紬「あ・・・」

秋子「修治さん、ヒマそうですね~」

修治「そうだぜ!」

『さっすがむぎちゃん、大正解だよ~ん!』

紬「・・・」

秋子「修治さんを見つめてどうしたんですか?」

修治「いや、その目は俺を見ていないな・・・」

紬「あ・・・」

秋子「?」

修治「なんてね、じゃあね~」

スタスタ

紬「鳥羽さんに失礼な事を・・・」

秋子「・・・気にしないと思いますよ?」

紬「・・・」

秋子「さ、動力車へ行きましょう」

紬「なにか・・・あるんですか・・・?」

秋子「私次の博多で降りるので、挨拶がしたいんです」

紬「・・・っ」ズキッ

秋子「そんな顔しないで下さい~!」

紬「ごめんなさ」

秋子「行きましょう~!」

グイグイ

紬「っ・・・」

113: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:37:34.42 ID:AqJVGLcgo

風音「あ・・・、紬さんと秋子さん」

『あ、むぎさんも車掌さんに用事?』

紬「・・・」

秋子「車掌さんはいないんですか~?」

風音「はい、いないみたいです」

秋子「そうですか、しょうがないですね」

風音「・・・」

紬「・・・」

秋子「ピノちゃんはお部屋ですか?」

風音「はい。部屋でおとなしくしています」

紬「・・・」

風音「紬さん・・・」

紬「・・・」

風音「食堂車へ一緒に行きませんか?」

紬「・・・?」

風音「ゆっくりお話がしたいなーと思って」

秋子「後で行くつもりですよ~」

風音「そうですか・・・、それなら後で行きますね」

紬「はい・・・」

風音「それでは」

スタスタ

秋子「後で~」

紬「・・・」

秋子「次は売店車ですね!」

114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:38:52.64 ID:AqJVGLcgo

ちひろ「いらっしゃいませ~」

『やっほー!紬さーん!』

紬「・・・」

秋子「博多の観光ガイド一つください~」

ちひろ「秋子さん博多で降りるんですよね?」

秋子「そうですよ~」

ちひろ「・・・はい、どうぞ~」

秋子「ありがとうございます~!」

紬「・・・?」

秋子「ふむふむ、私の占いによると・・・」

ちひろ「占いですか~?」

秋子「そうです、観光ガイドを適当に指差すの!」

紬「・・・」

ちひろ「どうなるんですか?」

秋子「そこが運命の場所です!えいっ!」

紬「・・・」

ちひろ「どこですか~?」

秋子「それは・・・海の中道です~!」

ちひろ「よかったですね~」

秋子「そうですね~」

紬「・・・」

秋子「・・・さ、次は一号車ですよ~!」

115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:39:37.20 ID:AqJVGLcgo

『どうしたんだ、むぎ』

『記事書いてきたよー!見て~!』

『オー、いい表情してますネ!』

紬「・・・」

秋子「乗客が少なくなりましたね~」

紬「そう・・・ね・・・」

秋子「残る停車都市は博多だけですからね。移動するだけならヴェガに乗る必要ありませんから」

紬「・・・うん」

秋子「澪さんのお気に入り客車らしいですね」

紬「どうして・・・」

秋子「名古屋の宴会で話したんですよ~」

紬「・・・そうですか」

秋子「澪さんのイメージ通りですね」

紬「・・・」

秋子「次は二号車です~!」

116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:40:13.43 ID:AqJVGLcgo

『ふふっ、仲がよろしいんですね』

紬「・・・」

秋子「梓さんのお気に入りですね~」

紬「・・・」

秋子「・・・次は三号車です!」

117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:40:42.43 ID:AqJVGLcgo

『むぎー、次どこ行くか決めようぜー!』

『本をほとんど読み終えちゃって・・・』

紬「・・・」

秋子「ここは律さんですね~。元気なイメージがピッタリですね」

紬「・・・」

秋子「いつも元気でしたよね~」

紬「・・・」

秋子「次は四号車~!」

118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:41:12.87 ID:AqJVGLcgo

車掌「あら・・・どうしたんですか?」

『むぎちゃーん!』

『あ・・・、こんにちは紬さん』

秋子「最後の車内探検です!」

車掌「ふふっ、そうですか」

紬「・・・」

車掌「・・・」

秋子「車掌さん、お世話になりました」

車掌「はい。長い旅お疲れ様でした」

秋子「また後で挨拶にいきますね!」

紬「・・・」

車掌「はい」ニコ

秋子「紬さん、食堂車を飛ばして娯楽車です!」

紬「・・・はい」

トボトボ

車掌「・・・」

119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:41:42.31 ID:AqJVGLcgo

しのぶ「いらっしゃいませ、遊んで・・・」

紬「・・・」

秋子「車両めぐりですよ~」

しのぶ「そうですか」

紬「・・・」

秋子「私全然勝てなくて・・・」

しのぶ「コツをつかめば簡単ですよ」

秋子「コツですか」

しのぶ「あと、運ですね」

秋子「私あまり自信がないです」

紬「秋子さん・・・もう・・・」

秋子「・・・なんですか?」

しのぶ「・・・」

紬「・・・」

秋子「それでは展望車です!行きましょう~!」

グイグイ

紬「・・・」

トボトボ

しのぶ「・・・」

120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:42:31.16 ID:AqJVGLcgo

ポン ポン ポン ポン ポン ポン ポン

紬「ジムノペディ・・・」

秋子「そうですね~。弾いているのは・・・」

紬「・・・」

秋子「やっぱり北上さんでしたね」

緑「・・・」

紬「・・・」

秋子「上手です~!」

紬「・・・はい」

秋子「私も弾けるんですよ!」

紬「・・・そうなんですか」

秋子「といっても軽くですけど~」

緑「・・・」

秋子「あれ・・・?」

緑「まだそんな顔しているのね」

紬「!」

秋子「北上さん・・・」

緑「降りてみんなの所に帰ったら?」

紬「っ!」

秋子「北上さんっ!!」

緑「こうなる事を危惧していたわよ、あなたの後輩は」

紬「・・・」

緑「あなたはなんの為に旅を続けるの?」

紬「・・・」

緑「・・・理由が無いなら」

紬「ちが・・・」

秋子「・・・」

緑「あるの?」

紬「今降りたら・・・本当に無くなってしまいます・・・」

秋子「紬さん・・・!」

緑「そう・・・」

紬「・・・」

緑「・・・少し言い過ぎたわ・・・・・・」

スタスタ

秋子「さ、行きましょう!」

紬「え・・・」

秋子「食堂車です!」

121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:43:45.00 ID:AqJVGLcgo

秋子「姉御さまー!」

菜々子「げっ、戻ってる・・・」

風音「クスクス」

紬「あ、あの・・・」

菜々子「まぁ、話は後だ。紬ちゃんお昼食べてないだろ?何か作ってやるよ!」

紬「静花さんは・・・」

風音「?」

秋子「・・・」

菜々子「小郡で降りたよ」

紬「・・・っ」

秋子「え・・・」

風音「そう・・・なんですか・・・」

菜々子「あのバカ、約束破りだよ・・・」

紬「・・・」

風音「紬さん・・・」

秋子「・・・」

菜々子「あんなバカと別れて正解だよ紬ちゃん」

紬「ぇ・・・」

風音「・・・」

秋子「菜々子さん・・・?」

菜々子「紬ちゃんに姉面までして、怖くなって逃げてたんだアイツ」

紬「・・・!」

風音「・・・」

秋子「・・・」

菜々子「見損なったね、もっと骨のあるヤツだと」

紬「・・・てください」

菜々子「庇わなくたっていいじゃん、アイツはあんたの前から」

紬「それでも・・・私には大事な・・・人・・・ですっ・・・」

菜々子「・・・」

風音「・・・」

秋子「・・・」

紬「・・・」

菜々子「・・・それで、どうするの?」

紬「・・・」

122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:44:57.02 ID:AqJVGLcgo

菜々子「アイツが紬ちゃんから去ったのは事実だよ」

秋子「・・・」

紬「・・・」

菜々子「ま、結局そんな顔させているんだから、去った意味無いけどね」

紬「追いかけます」

菜々子「今の紬ちゃんのままで会ってもお互い良くはならないからさ、もうちょっと時間おこうよ」

紬「でも・・・」

菜々子「でもじゃない。顔色悪いの気付いてる?精神的にも疲れているんだよ」

紬「・・・」

菜々子「それに、この旅はどうするの?」

紬「それは・・・」

菜々子「終えてからでもいいさ、住所知ってんの?」

紬「京都としか・・・」

菜々子「はぁ・・・、そん時にでも教えてあげる」

紬「はい・・・」

菜々子「スープとアイス持ってくるから待ってな」

スタスタ

秋子「あ、手伝います!」

タッタッタ

風音「・・・」

紬「・・・」

123: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:45:44.38 ID:AqJVGLcgo

風音「そんな事があったんですね・・・」

紬「あ・・・ごめんなさい」

風音「どうして謝るんですか?」

紬「迷惑を・・・」

風音「ゴロウの件も迷惑だと思っているんですか・・・」

紬「あ・・・いえ・・・」

風音「それなら謝らないでほしいです・・・」

紬「・・・」

風音「・・・」

紬「・・・」

風音「そうですね・・・。博多でご一緒しませんか?」

紬「・・・・・・・・・はい」

風音「ゴロウを外で遊ばせたいので」

紬「えぇ・・・」

風音「良かった」ニコ

紬「・・・」

風音「それじゃあ、明日の朝に」

紬「はい・・・」

秋子「お待たせしました、姉御スペシャルです」

風音「私もいいんですか?」

菜々子「うん、試作品になるけどね。ってその名前なんとかしてよ」

秋子「いいじゃないですか~!」

菜々子「はぁ・・・、なんだかね。ま、いいや・・・食べて」

紬「・・・」

菜々子「住所教えないよ?」

紬「・・・いただきます」

菜々子「ったく、・・・羨ましいね」

風音「誰がですか?」

菜々子「・・・風音ちゃん意地悪だねぇ」

風音「?」

秋子「姉御さま素敵です!」キラキラ

124: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:46:54.53 ID:AqJVGLcgo

秋子「付き合ってくれてありがとうございました!」

紬「いえ・・・、おかげで色々気付く事ができました」

秋子「? そうですか。それではまた後で!」

紬「・・・はい」

ガチャ

バタン

紬「・・・」

125: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:47:37.10 ID:AqJVGLcgo

あずさちゃんに心配かけていたのね・・・

みんなにも・・・

『時間が経てばこの感情も薄れていくんでしょうね』

胸が痛んだ理由・・・

寂しい、悲しいという感情が薄れて失くしていったから

『小さい頃に別れた親友を探すため・・・』

別れた人がいたことを思い出したから

静花さん・・・どうして黙っていたのだろう・・・

忘れていた私に愛想を

違う・・・それが理由なら・・・・・・見守ってくれていない・・・

『私は全部分かったから・・・』

全部・・・

菜々子さんは私と静花さんが知り合いだと知っていた・・・

『私はともかく、紬ちゃんが聞いちゃダメだったんだ・・・』

・・・・・・・・・まだ・・・

まだ・・・・・・知らないことがある・・・・・・

静花さんが降りた理由

紬「・・・!」

紬「知らなきゃいけないこと・・・」

ガチャ

バタン

126: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:48:15.35 ID:AqJVGLcgo

けさみ「あ!いらっしゃいませ~!お食事ですね!」

紬「あ、いえ・・・」

けさみ「お食事とられていますか・・・?先ほどのスープも残していましたよね・・・」

紬「あ、あの・・・菜々子さんは・・・」

けさみ「・・・・・・ちょっとまっててくださいね」

テッテッテ

紬「・・・」

タッタッタ

菜々子「どうした?」

紬「あの・・・。静花さんがヴェガを降りた理由を教えてください」

菜々子「・・・」

紬「あの場面に出くわして、私が思い出した後に静花さんが急に降りたんです」

菜々子「・・・」

紬「その理由を・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・・・・お願します」

菜々子「分かった。今忙しいから・・・博多到着後だ」

紬「はい。ありがとうございます」

菜々子「それじゃ後で」

紬「はい・・・」

トボトボ

菜々子「・・・」

その子「私とけさみさんでなんとかしますよ?」

けさみ「そうです!」

菜々子「いや・・・、今はまだダメだ・・・」

コック「さぼってんじゃねえ」

けさみ「は、はい!」

その子「はい」

テッテッテ

127: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:49:11.88 ID:AqJVGLcgo

菜々子「・・・」

コック「津山も損な役回りだな」

修治「うむ」

菜々子「・・・」

修治「・・・?」

菜々子「このやり方が正しいのかも分かりませんよ」

タッタッタ

修治「菜々子さん・・・」

コック「車内が暗くていけねえな・・・」

修治「・・・」

コック「与えられた事をやりきるだけだな」

修治「ウッス!」

コック「じゃあな」

スタスタ

修治「・・・」

128: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:49:44.90 ID:AqJVGLcgo

車掌「少し話をしませんか?」

紬「はい・・・」

車掌「ありがとうございます。あと2日で琴吹さんの旅も終えてしましいますね」

紬「・・・・・・はい」

車掌「この旅はいかがでしたか?」

紬「・・・」

車掌「・・・」

紬「楽しかった・・・です・・・」

車掌「そうですか・・・」

紬「・・・」

車掌「この仕事をしていると、列車を降りられる方から必ず聞かないといけない言葉があるんです」

紬「・・・聞かないといけない?」

車掌「はい。『じゃあね』、『バイバイ』なら再会が少なからず約束されているようですが」

紬「・・・っ」

車掌「『さようなら』」

紬「っ!」ズキッ

129: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:50:37.81 ID:AqJVGLcgo

車掌「私はこの言葉が苦手なんです」

紬「え・・・?」

車掌「仕事上よく使われる言葉ですが、未だに慣れてくれません」

紬「・・・・・・辛くないですか?」

車掌「はい。辛いです。この言葉には人との別れが集約されていますから」

紬「・・・はい」

車掌「でも、必要な言葉でもあるんです」

紬「辛い言葉がですか?」

車掌「はい」

紬「・・・」

車掌「新しい出会いの為の言葉だからです」

紬「!」

車掌「『さようなら』の後にくる『初めまして』」

紬「・・・!」

車掌「だからこの仕事を続けていられるんですね」ニコ

紬「・・・そう・・・ですね。・・・そうです」

車掌「・・・」

紬「もう一度出会えば・・・いいんです」

車掌「なるほど」

紬「・・・それを教えてくれたのでは・・・?」

車掌「私はお話をしただけですよ。人に教えを説くほどできた人間ではありません」

紬「・・・」

車掌「では、仕事に戻ります」

紬「ありがとう・・・ございました・・・」

車掌「・・・では」

スタスタ

130: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:51:48.86 ID:AqJVGLcgo

ガチャ

バタン

紬「・・・」

ガタンゴトン

ガタンゴトンガタンゴトン

区間がこんなに長く感じたのは・・・

初めて・・・

こんな気分でいるから

一人でいるから

どうして乗り続けているんだろう

・・・・・・

・・・

ガタン ゴトン

ガタン

プシュー

131: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:52:23.11 ID:AqJVGLcgo

・・・・・・

・・・

コンコン

・・・・・・

・・・

紬(また・・・寝て・・・)

紬「・・・九時・・・・・・!」

紬「秋子さんっ!」

ガチャ

バタン

タッタッタ

紬「・・・」

紬(誰も・・・・・・いない・・・・・・)

紬(私の事を気にかけてくれていたのに・・・)

紬(挨拶すらできなかったなんて・・・・・・)

車掌「あら、どうなされましたか?」

紬「秋子さんはっ」

車掌「到着後下車されました」

紬「っ!」ズキッ

車掌「・・・」

紬「・・・なにか言って・・・・・・いましたか?」

車掌「挨拶だけ・・・でしたが・・・」

紬「そう・・・ですか・・・」

トボトボ

車掌「・・・」

132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:53:36.50 ID:AqJVGLcgo

ガチャ

バタン

ヒラヒラ

紬(わたしは・・・なにを・・・しているんだろう・・・)

ヒラヒラ

紬「・・・?」

紬「てがみ・・・?」


琴吹紬さん

挨拶をしたかったのですが、見当たらなかったので手紙で失礼しますね

演奏とても素敵でした。一緒に旅が出来てとっても楽しかったです 

この夏を一生忘れません ありがとうございました    加古川秋子

133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:54:06.02 ID:AqJVGLcgo

紬「わたしは・・・」

コンコン

「私だけど・・・」

紬「あ・・・」

ガチャ

菜々子「いたいた、来ないから心配したよ。・・・どうしたの?」

紬「秋子さんが・・・」

菜々子「あぁ、探していたなー」

紬「私・・・挨拶できなくて・・・」

菜々子「とりあえず食堂車行こうか」

紬「・・・」

菜々子「来なさい」

グイッ

紬「っ・・・」

134: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:54:36.52 ID:AqJVGLcgo

菜々子「出会いが千差万別なら、別れもそうなんだよ」

紬「でも・・・」

菜々子「律と修治みたいにさ」

紬「りっちゃん・・・?」

菜々子「律は修治のおちゃらけた雰囲気を利用したんだよ」

紬「・・・別れの後だから・・・ですか?」

菜々子「うん・・・。それが律の修治への挨拶だって事だね」

紬「そうですね・・・」

菜々子「はは、憶測だけどね」

紬「いえ・・・りっちゃんらしいです」

菜々子「・・・だから、手紙を残していったなら・・・それが秋子ちゃんの挨拶なんだよ。割と古風なとこあるからあの子」

紬「・・・はい」

菜々子「・・・うん」

紬「・・・」

菜々子「・・・」

紬「・・・約束の時間過ぎてすいません」

菜々子「いいって・・・それじゃ、約束どおり・・・といきたい所だけど・・・」

コック「ほら・・・」

コト

菜々子「びっくりした」

コック「・・・じゃあな」

スタスタ

その子「菜々子さんのはこっちですよー」

菜々子「あ、ありがとうございます」

その子「いえいえ~」

タッタッタ

菜々子「・・・これ食べてからだな」

紬「・・・」

菜々子「へへっ、私の分まで用意してくれてんの」

紬「・・・」

菜々子「食べないと先へ進めないよ」

紬「・・・はい」

135: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:56:59.10 ID:AqJVGLcgo

菜々子「静花はね・・・、私と出会った時からあんな性格だから・・・人が寄り付かないんだよ」

紬「・・・あんな性格?」

菜々子「あんたは人をちゃんとみるから気付かないんだろうね」

紬「・・・」

菜々子「傲慢で我がままで高飛車で性格も口も悪くて・・・ちっとも素直じゃない」

紬「・・・」

菜々子「私と一番最初に交わした言葉が
   『あら、あなた私とお友達になりたいんですの?どうしてもっていうならよろしくてよ』
    だよ、それから大喧嘩。お互い波長が合わなくてさ、高校卒業するまでずーっとケンカしてた」

紬「・・・」

菜々子「生まれ持った性格なのか、育った環境がそうさせたのかは知らない」

紬「私と最初に出会った時は・・・」

菜々子「それじゃ、後者なんだろうね。静花は自分に接してくる人に壁をつくるために性格を曲げたんだろう」

紬「・・・それは・・・寂しいです」

菜々子「・・・でも、そうしないと守れないものもあったんじゃないかな」

紬「守れないもの・・・?」

菜々子「それは分からない。私と静花は常にケンカしていたから、そこまで読み取れないよ」

紬「・・・」

菜々子「そんな静花が恐れる事が一つあるんだよ。それが理由で降りた」

紬「・・・それは」

菜々子「・・・・・・」

紬「・・・聞かせてください」

菜々子「・・・ふぅ・・・・・・」

紬「・・・」

菜々子「琴吹グループがカーシグループを今の状況に追い込んだ」

紬「――ッ!」

菜々子「・・・」

紬「・・・ぁ・・・・・・」

菜々子「静花は紬ちゃんにそんな顔をさせたくなくて、見たくなくて降りたんだ」

紬「・・・っ」

菜々子「・・・辛いだろうけど、乗り越えてくれ。そうしないと会わせられない」

紬「・・・っ!」

菜々子「悪いけど、私が出来ることはここまでだ・・・」ガタ

紬「・・・」

菜々子「じゃあね」

スタスタ

136: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:57:32.10 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」

菜々子「聞いていたの?」

修治「・・・はい」

菜々子「声かけることは許さないよ」

修治「・・・俺じゃダメですよ」

菜々子「・・・」

137: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:58:09.70 ID:AqJVGLcgo


コンコン

菜々子「はーい」

「私ですわ」

菜々子「・・・」

ガチャ

「菜々子さん、お話があります。外へでてくだい」

菜々子「はぁ・・・、修治のヤツ・・・」

「早くなさい」

菜々子「へいへい」

バタン

138: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 00:59:05.53 ID:AqJVGLcgo

菜々子「修治から聞いたんだろ?」

「誰でもよろしいですわ。紬さんに事実を伝えましたわね」

菜々子「あぁ、言った」

グイッ

「なんてことをしてくださいましたの」

菜々子「離せよ」

「私が言わなかったことをどうしてあなたが!」

バシッ

菜々子「じゃあ自分で言えばよかっただろ、静花!」

静花「告げないままで良かったのですわ!!」

菜々子「それをあの子が望んでいないから伝えたんじゃないか」

静花「勝手なことを・・・、広島で私が見られた事に対して負い目を感じてしまいますわ。
   紬さんを追い込んでいることに気付かないのですわね」

スタスタ

菜々子「どこへ行くんだよ」

静花「私の勝手ですわ」

菜々子「傷を舐めあうのか」

静花「・・・っ!」

パァーン

菜々子「・・・っ」

静花「あの子を侮辱することは許しませんわ」

菜々子「・・・あんた、あの子を信じていないんだな」

静花「・・・今さら説教は御免ですわよっ」

菜々子「明日まで待て。それからは好きにしろ」

静花「・・・ふんっ」

スタスタ

菜々子「・・・」

139: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:00:37.02 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」

菜々子「どうして何も言わない」

修治「謝ると全てに失礼になりますから」

菜々子「・・・」

修治「・・・わざと静花さんにあんな事を」

菜々子「・・・」

修治(琴吹さんを傷つけたことに対する罰・・・)

菜々子「・・・」

修治(・・・敵わないな)

菜々子「うまくいかないもんだな」

修治「出会えたことが重要なんだと思います」

菜々子「・・・それは誰を指しているんだ?」

修治「内緒です」

菜々子「なまいきだなっ!」

ワシャワシャ

修治「姉御肌っ!」

ゴスッ

修治「どうして・・・」シクシク

菜々子「黙っていればマシなのにな・・・修治は」

修治「黙っていたら俺じゃなくなるじゃないですか」

菜々子「なんだそりゃ・・・。だけど・・・黙ってる修治は確かに変だな」

修治「・・・」

菜々子「紬ちゃんは?」

修治「さっき北上さんと外へ出て行きましたけど・・・」

菜々子「・・・ふーん」

140: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:01:35.59 ID:AqJVGLcgo


静花「私はなにをしているんでしょうか・・・」

私の事を忘れているからという理由で安心して

あの子の近くにいたいからという理由で勝負を始めて

あの子が遠くへ離れてしまうのが怖くて去ろうとしたのに

菜々子さんに引き止められ

その菜々子さんを叩いて・・・

静花「菜々子さんの言うとおり・・・私は最悪の人ですわね・・・」

141: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:02:22.83 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

緑「・・・もっと悪くなったのね」

紬「もう・・・」

緑「もう降りる?」

紬「・・・っ」

緑「降りる理由が出来たなら誰も止めないわ」

紬「・・・っ!」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「そのブレスレットはどうして託されたの?」

紬「!」

ギュッ

緑「なにか意味があるんじゃないの?」

紬「・・・そうです」

緑「・・・」

紬「旅の終わりまで預けてくれたんです」

緑「・・・あなたの目的地はどこなの?」

紬「それは・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「明日、私は目的地に着く・・・・・・」

142: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:03:04.93 ID:AqJVGLcgo

紬「それは・・・どこですか・・・?」

緑「親友の居場所が分かったの・・・」

紬「そこが・・・目的地・・・」

緑「そう・・・。会えば私は『本当の笑顔』を取り戻せると思う」

紬「『本当の笑顔』・・・」

緑「私が笑える場所はその子の前だけだったの・・・」

紬「・・・」

緑「転校ばっかりで、気の許せる人がいなくて・・・その子も同じ境遇だったから。すぐに仲良くなった」

紬「その人があの・・・写真の・・・」

緑「・・・・・・あの子に会えば・・・あの写真に映った自分のように笑えるような気がする」

紬「・・・」

緑「あなたの目的地は・・・?」

紬「・・・」

緑「いえ・・・この質問に答えなくていいわ・・・」

紬「・・・」

緑「・・・ただ、なんとなく気になっただけ・・・だから」

紬「どうして・・・」

緑「・・・なに?」

紬「どうして話をしてくれたんですか?」

緑「・・・・・・あなた・・・たちと」

紬「私たち・・・・・・?」

緑「・・・別に・・・・・・じゃあね」

紬「・・・・・・はい、また・・・あした」

緑「・・・」

スタスタ

143: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:04:09.39 ID:AqJVGLcgo

『はい・・・。だけど、これしか・・・方法がないんです』

別れを目的とした乗車

『大切な人ほど離れて行っちゃうんですよね~』

近づいていく人ほど遠くへ行くと言った・・・

『そのブレスレットはどうして託されたの?』

ギュッ

支えになるから

『琴吹さんに出会えてよかったです。ありがとうございました』

私たちを描いた絵も

『・・・ありがとう紬さん・・・優しくしてくれて・・・。とても嬉しかった』

結ったリボンも

『ありがとうございました、お元気で!』

『あ・・・ありが・・・と・・・むぎ』

お守りも

『紅茶とってもおいしかったです。・・・とっても』

『あり・・・がと・・・う、むぎ・・・ちゃん』
 
キーホルダーも

『ツムギさんの紅茶・・・温かかったですワ』

『えっへっへ~、ネタに困らなかったよ~。放課後ティータイムは』

『みんなと一緒に歩けないと・・・怯えていたわたしを・・・気にしてくれてた・・・』

ブレスレットも

『私は梓ちゃんも含めてみんなと出会えて、本当によかった』

『・・・むぎ先輩と・・・出会えて・・・よかった・・・です・・・っ』

コインも

『むぎさんと出会って、そんな私と出会う事が・・・私の旅の意味』

人形も

あの言葉も・・・

みんなと出会えた証

別れた人とはもう会えないけど、それでも進みたい

もう一度出会いたい

それがわたしの―――――

144: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:06:01.31 ID:AqJVGLcgo

―――――旅の意味



13日目終了--------

145: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:07:27.70 ID:AqJVGLcgo

8月14日


ジャー

紬「・・・っ」

ジャブジャブ

紬「・・・」フキフキ

紬(・・・よし)

ガチャ

バタン

緑「・・・あ」

紬「・・・あ」

緑「・・・」

紬「おはようございます」

緑「・・・なにがあったの?」

紬「どうしてですか?」

緑「顔つきが変わってるから・・・」

紬「進むって決めましたから」

緑「・・・そう」

紬「はい」

緑「・・・じゃ」

スタスタ

紬「どちらへ行かれるんですか?」

緑「あっち」

紬「一緒ですね」

緑「・・・」

紬「行きましょう」

スタスタ

緑「・・・」

146: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:08:15.51 ID:AqJVGLcgo

風音「あ、紬さん」

紬「おはよう~」

風音「おはようございます」

ピノ「ピピッ」

緑「・・・」

紬「ゴロウちゃんは?」

風音「リュックの中ですよ」

ゴロウ「・・・」

風音「どこへ行きましょうか」

紬「あっちですよ」

緑「海の中道・・・」

紬「そう。海の中道へ」

風音「良さそうですね」

ピノ「ピッ」

緑「・・・」

紬「さぁ、行きましょう~」

スタスタ

風音「どうしたんですか?」ヒソヒソ

緑「・・・・・・さぁ・・・」

紬「行きますよ~」

147: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:09:07.66 ID:AqJVGLcgo

コンコン

修治「すぴー・・・」

コンコン

修治「・・・・・・・・・ん?」

ドンドン

修治「こぇえ・・・」

「バカッ!隣の部屋の事も考えろ!」

「うるさいですわ!」

修治「この部屋の主の事は考えないのね」

ガチャ

修治「新聞は間に合って」

静花「紬さんはどこですの!?」

菜々子「うるさいヤツだな」

修治「え・・・、こんな朝早くにいないの?」

静花「知らないのですね、用済みですわ」

タッタッタ

菜々子「ったく!」

タッタッタ

修治「最低の目覚めですよ」

バタン

148: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:09:41.79 ID:AqJVGLcgo

修治「ふぁ~・・・・・・あと五分」

ゴロン

修治「」ウトウト

コンコン

修治「もういいや。起きよう」

コンコン

修治「誰だっ」

ドンドン

修治「すいませんでした」

ガチャ

静花「心当たりは!?」

修治「ありません!」

静花「ほんっとに・・・」

タッタッタ

修治「・・・意地でも寝てやる」

バタン

修治「ぶつぶつ」

ゴロン

修治「」ウトウト

コンコン

修治「・・・いませーん」

「私です~!」

修治「あれ・・・?」

149: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:10:31.94 ID:AqJVGLcgo


―――――海の中道

緑「人増えるんじゃないの?」

紬「そうですね、お昼までなら大丈夫だと思いますけど」

風音「・・・もうちょっと人気の無い所がいいですね」

紬「そうね、地図の端っこへ行って見ましょう」

風音「はい!」

ピノ「ピピッ」

緑「・・・」

150: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:11:26.68 ID:AqJVGLcgo

紬「ここはどうかしら?」

風音「そうですね。さ、ゴロウ出ておいで」

ゴロウ「・・・」モゾモゾ

ピノ「ピピッ」

緑「・・・」

紬「のびのび遊んでいるわね~」

緑「・・・そうね」

風音「ピノも遊んできていいのよ?」

ピノ「ピッ」

ピョンピョン

紬「野生の情熱ね」

緑「・・・そうね」

紬「ゴロウちゃん楽しそう~」

緑「・・・そうね」

紬「寄り添って眠ることね~」

緑「・・・そい・・・・・・・・・」

紬「・・・・・・おしい」

緑「遊ばないでほしいわね」

紬「どうしたんですか?」

緑「・・・別に」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「緑さんにお礼を言わないといけないです」

緑「・・・?」

紬「おかげで・・・前を向く事ができました」

緑「・・・別に、私はただ・・・聞きたかったから聞いただけ」

紬「そのおかげで気付く事ができたんです。ありがとう」

緑「・・・」

紬「今まで出会った人たちを想えば・・・別れは・・・嫌な事ではないんです・・・」

緑「・・・そう」

紬「はい」

緑「・・・」

紬「緑さんがいてくれてよかったです」

緑「・・・・・・その為の・・・バトンなのかしらね」

紬「・・・バトン?」

緑「・・・なんでもないわ」

151: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:12:48.50 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

緑「・・・そろそろ行くわ」

紬「はい」

緑「・・・じゃ」

紬「行ってらっしゃい」

緑「・・・」

スタスタ

紬(緑さんは・・・もう・・・)

風音「北上さんはどちらへ・・・?」

紬「大切な場所・・・、旅の目的地へ」

風音「そう・・・ですか・・・」

紬「・・・もう・・・戻ってこないかもしれないわ・・・・・・」

風音「・・・旅の終わりですね」

紬「・・・うん」

風音「・・・」

紬「・・・」

風音「私も目的地・・・見つかりました・・・」

紬「ゴロウちゃんを帰す場所ですか?」

風音「・・・はい。次の停車駅、阿蘇駅で降ります」

紬「そうですか・・・」

ピノ「ピピッ」

風音「・・・もういいの?」

ピノ「ピッ」

152: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:17:21.19 ID:AqJVGLcgo

風音「・・・」

紬「・・・ゴロウちゃん楽しそう」

風音「はい・・・。やっぱり人間の住むところでは窮屈みたいです」

紬「きっと強く生きていけるわ」

風音「・・・そうだと・・・いいです」

紬「・・・」

風音「まだ・・・してあげられる事が・・・あったはず・・・です・・・・・・」

紬「たくさんもらったんじゃないかしら」

風音「・・・よく分からないんです」

紬「風音さん・・・」

風音「人間の手で親を失って、人間に拾われ、人間に育てられ、人間に捨てられるんです」

紬「そんな・・・」

風音「事実・・・です・・・」

紬「・・・」

風音「そして人間に近づかないように恐怖を与えられるんです・・・与えないといけないんです・・・っ」

紬「・・・」

風音「それが・・・私の・・・最後の・・・役目・・・」

紬「・・・っ」

風音「叩いてでも・・・っ・・・蹴ってでも・・・」

ギュウ

紬「うん・・・」

風音「それでもっ・・・ゴロウには・・・生きていて・・・欲しい・・・からっ」グスッ

紬「風音さんの想いはきっと届いているわ」

風音「ごめっ・・・なさい・・・こんな事・・・言うつもりじゃ・・・」ボロボロ

ギュウ

紬「いいの・・・、今は・・・時間の許す限り見守りましょう」

風音「はい・・・っ・・・」グスッ

紬「風音さんはゴロウちゃんと一緒に強くなったんじゃないかしら」

風音「強くなれたでしょうか・・・」

紬「えぇ・・・、じゃなかったらここに私たちはいないわ」

風音「え・・・?」

153: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:20:27.85 ID:AqJVGLcgo

紬「私も風音さんたちから教わったものがあるから」

風音「なにも・・・していませんよ・・・」

紬「辛い別れが待っている旅路で強く前をみていたわ」

風音「・・・っ」

紬「だから励まされたの」

風音「・・・ぅ・・・っ・・・」ボロボロ

紬「きっと、風音さんとの出会いを糧に強く生きていける。そう信じるわ」

風音「・・・ありがとうございます・・・っ・・・ヴェガで紬さんに・・・」グスッ

ピノ「ピピッ」

風音「ふふっ、名古屋城であの曲と出会えて・・・本当に良かった」グスッ

紬「うん・・・」

風音「・・・気持ちが前を向けました・・・・・・。今は一緒にいたいと思います」

紬「そうね」

風音「時間の許す限り・・・」

ピノ「ピピッ」

風音「紬さんは私たちを見守ってくれているんですね」

紬「え・・・?」

風音「なんだか・・・」

紬「・・・?」

風音「いえ、なんでもないです。ゴロウと遊んできますねっ!」

タッタッタ

紬「・・・私は・・・してもらった事をしている・・・だけ・・・だと思う・・・」

・・・・・・

・・・

154: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:22:24.44 ID:AqJVGLcgo

修治(昼過ぎたぞ・・・。見つからないけど・・・)

修治(いや、見つかったとしても連絡方法が無い)

修治(狼煙でも上げるか)

緑「・・・」

修治(いや、火種が無い・・・)

緑「・・・」

スタスタ

修治(ここで火を起こしてもいいのか・・・?)

「・・・」

スタスタ

修治(あれ?あの人の後ろ姿・・・北上さんに似ているな・・・)

・・・

修治(どうして海の中道にいるんだろ・・・)

修治(今の北上さんなら・・・声をかけてくれるよな・・・)

修治(なにかあったのか・・・?)

155: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:23:22.19 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・まだいたのね」

紬「あ・・・!」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「風音さんは・・・一度・・・列車へ・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・どうして・・・ここにいるの?」

紬「緑さんを・・・待っていたのかもしれません・・・」

緑「・・・一人で、こんな暑さの中?」

紬「・・・気になりませんでしたから」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「聞かないの?」

紬「・・・べ、別に」

緑「・・・」フゥ

紬「ご、ごめんなさい」

緑「違うわ・・・少し・・・楽になったから・・・」

紬「そうですか・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

156: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:24:19.96 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・・・・・・・聞いてこない限り答えないわ」

紬「それでいいです」

緑「・・・そう」

紬「このまま・・・でいいです・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

157: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:25:05.23 ID:AqJVGLcgo

修治(・・・特に話をしているでもない・・・な)

修治「・・・」

修治(見つけたけど・・・どうしよう・・・)

・・・・・・

・・・

風音「どうしたんですか?」

修治「!」ビクッ

風音「こんな所で」

修治「しーっ」

風音「?」

修治「琴吹さんを探していたんだけどさ・・・」

風音「あ・・・北上さん戻ってきてくれたんですね・・・」

修治「え?」

風音「旅の目的地へ行くって・・・。降りちゃうのかと思っていました」

修治「・・・そうか」

風音「それじゃ行きましょう」

修治「いや・・・あの二人ずっと動かないんだよ」

風音「?」

修治「話をするわけでもないから・・・なにかあったんだ・・・」

風音「そうですか・・・」

修治「一時間以上あのままだ」

風音「!」

修治「だから声をかけられない」

風音「・・・そうですね」

修治「風音さんは琴吹さんとここで待ち合わせ?」

風音「いえ・・・、紬さんがここにいると言って・・・。それでゴロウを連れて一度列車へ」

修治「・・・うむ」

風音「・・・?」

修治「俺ちょっと行く所あるから、風音さんよろしくね」

タッタッタ

風音「修治さん・・・?」

158: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:26:10.43 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「いつまでこうしているつもり?」

紬「いつまでも・・・」

緑「・・・」ハァ

紬「・・・」

緑「会いに行ったあの子・・・」

紬「・・・」

緑「・・・笑顔でいられると思ったその場所」

紬「・・・」

緑「・・・無くなっていたわ」

紬「・・・っ!」

緑「あの子・・・私の事忘れていた・・・」

紬「・・・!」

緑「・・・誰も私の事なんて気にしない・・・・・・」

紬「・・・」

緑「・・・・・・結局私は・・・・・・・・・一人・・・」

紬「・・・」

緑「そう思っていたのに・・・・・・気付いたらここに向かって歩いていた・・・」

紬「・・・うん」

緑「・・・・・・約束していないこの場所で・・・あなたがいたから・・・救われたわ・・・」

紬「・・・っ・・・うん」

緑「・・・・・・・・・ありがと」ボソッ

紬「・・・・・・・・・・・・うん」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

159: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:27:56.12 ID:AqJVGLcgo

タッタッタ

修治「どう・・・?」

風音「声は聞こえませんでしたけど・・・」

修治「そっか・・・」

風音「・・・」

修治「うん・・・少し空気が柔らかくなったかな・・・」

風音「・・・そうですね」

修治「よし・・・そろそろ行こうか」

風音「・・・その飲み物はなんですか?」

修治「もっと空気をほぐしてやろうってね・・・」ウシシ

風音「・・・?」

160: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:28:27.24 ID:AqJVGLcgo

「あ、いましたよ~!」

菜々子「あぁ、って修治のヤツ・・・何を振っているんだ?」

静花「・・・」

「飲み物のようですね・・・」

菜々子「分からないヤツだなぁ」

静花「まさかっ!」

ダダダッ

「まってください~!」

菜々子「行くよ!秋子ちゃん!」

秋子「は~い!」

161: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:30:19.28 ID:AqJVGLcgo

修治「はい、飲み物選んで」

緑「・・・」

紬「私はオレンジを。どうして鳥羽さんがここに?」

修治「会わせたい人がいてね、探していたんだよ。まぁ飲んで~」ニヤリ

風音「あ、あの・・・」オロオロ

修治「しーっ、空気をほぐしておかないとね」

風音「で、でも・・・」

緑「交換して・・・、私炭酸ダメなの・・・」

紬「私もあまり飲めませんけど・・・。いいですよ」

修治「・・・マジか」

風音「だ、だめ・・・」

紬「・・・?」

カシ

ダダダダダダッ

「待ちなさーい!!!」

紬「!」

「修治動くな!」

修治「え?」

静花「よくもっ!!」

ドカッ

修治「ぐはっ」

ゴロゴロゴロゴロ

ズザーッ

風音「紬さんそれ開けては」

162: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:31:10.93 ID:AqJVGLcgo

静花「海の藻屑にして」

ギュウ

静花「!」

紬「静花さん・・・」

ギュウ

紬「・・・・・・会いたかった・・・」

静花「離してください」

紬「・・・んなさい」

静花「後ろから抱きつかれたら、私が抱きしめられませんわ」

ギュウ

紬「!」

静花「ごめんなさいね、臆病な私を許してください」

紬「・・・っ」

163: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:31:39.79 ID:AqJVGLcgo

菜々子「どうやら落ち着いたようだね」

緑「・・・」

秋子「・・・っ・・・ぅ・・・」ボロボロ

風音「・・・よかった」グスッ

修治「・・・うん」ケホケホ

164: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:32:27.79 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

静花「あなた方にはどこにも非はありませんでしたの」

紬「で、でも・・・」

ギュウ

静花「会社のものに調べさせていました」

紬「・・・」

静花「琴吹グループにしかけたのはうちの幹部でしたの」

紬「・・・」

静花「父の管理が疑われますが、それが唯一の救いですわ」

紬「・・・」

静花「遠回りをしてきましたが・・・最初から家の事などどうでもよかったのです」ニコ

紬「でも・・・私・・・なにも知らないで・・・」

静花「あなたの周りの判断が正しかったのですわ、気に病む必要はこれっぽっちもありませんわ」

紬「・・・」

静花「今はただ・・・抱きしめさせてくださいな」

紬「・・・はい」

ギュウ

165: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:32:56.58 ID:AqJVGLcgo

菜々子「・・・」

秋子「・・・っ・・・」グスッ

風音「・・・」

修治「暑く」

バシッ

修治「・・・すいません」

緑「・・・」

166: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:33:25.83 ID:AqJVGLcgo

静花「さ、行きましょう」

紬「もう少し・・・」

ギュウ

静花「・・・」

167: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:33:57.15 ID:AqJVGLcgo

ジリジリ

静花「そろそろ離れませんこと?」

紬「もう少しだけです・・・」

ギュウ

静花「・・・あの」

168: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:34:56.47 ID:AqJVGLcgo

菜々子「木陰に行くか」

風音「そうですね」

修治「・・・風がないよね」

緑「・・・」

秋子「・・・っ」グスッ

169: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:35:35.04 ID:AqJVGLcgo

静花「あの・・・」

紬「もう少し・・・」

ギュウ

静花「ダメですわっ」

紬「・・・」

ギュウウ

静花「なんていう力ですのっ!」

170: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:36:46.40 ID:AqJVGLcgo

菜々子「この後どうしようか」

秋子「おいしいものが食べたいです~!」

緑「・・・」

風音「名物ですね」

修治「それじゃ、中洲がいいんじゃない?」

菜々子「水炊き、もつ鍋、博多ラーメン、明太子色々あるな」

秋子「私はここに住むからなんでもいいんですけど~!」

緑「・・・・・・そうなの?」

秋子「はい!引越しのためにヴェガに乗車したんです!」

風音「そうだったんですか」

静花「・・・ハァッ・・・ハァッ」

紬「屋台でラーメンが食べたいわ~」

菜々子「じゃあそうするか」

修治「・・・けほっ、けほっ」

風音「どうしたんですか?」

修治「さっき蹴られてから草原にダイブしたでしょ、その時に喉に草が・・・」

緑「何か飲んだら?」

紬「もらったので悪いですけど、これどうぞ~」

修治「え・・・」

秋子「善意に応えないといけませんね」

風音「そうですね」

静花「飲みなさいな」

紬「?」

緑「オレンジはもう飲み干したから・・・」

菜々子「早く開けなよ」

修治「・・・・・・うん」

171: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:37:18.81 ID:AqJVGLcgo

静花「つむぎさん、離れて」

紬「え?」

シュワワワワー

修治「・・・」ポタポタ

菜々子「・・・どうして自分に向けて開けるのさ」

緑「ふふっ」

紬「あ!」

静花「まぁ・・・」

風音「あ・・・」

秋子「北上さんが笑いました~!」

緑「・・・別に・・・・・・先に行くから」

スタスタ

菜々子「待てってー」

風音「待ってくださ~い」

タッタッタ

紬「秋子さんにまた会えて嬉しいわ」

秋子「紬さんの事が気がかりで~!」

紬「ありがとう~!」

秋子「いえいえ~!」

静花「秋子さんの案内でここにこれましたの」

紬「あ、運命の場所・・・」

秋子「その通りでしたね~!」

静花「運命・・・?」

紬「そうです。占い当たっていました~」

ギュ

静花「そうですわね・・・」

秋子「さ、行きましょう~!」

172: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:38:10.70 ID:AqJVGLcgo

修治「あのね・・・、置いていかれる人の気持ちを考えてください」

菜々子「ここで待ってやっただろ?」

修治「頭洗っている間に移動しないでって事!」

風音「あ、電車きましたよ」

秋子「中洲で屋台ですね!」

紬「うふふ」

ギュ

静花「あの・・・、もう離しても・・・」

紬「ダメ・・・ですか・・・?」

静花「うっ・・・」

緑「乗らないの?」

173: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:38:46.07 ID:AqJVGLcgo

「はいよっ、お待ち!」

静花「つむぎさん、お箸を・・・」

紬「はい、どうぞ」

静花「これは爪楊枝ですわ」

紬「・・・」ションボリ

静花「え・・・?」

菜々子「ひねりのないツッコミ入れてんじゃないよ」

修治「まったくですよ」

緑「・・・ほら」

修治「ありがとう・・・って、これ割り箸っ!」

風音「どうぞ」

修治「だから割り箸っ!」

秋子「どうぞ」

修治「爪楊枝よこせっ!」

「はいよっ」

修治「これもやしっ!ありがとう!」

菜々子「うるさいよ、黙って食べな」

紬「おいしい~!」

静花「・・・えぇ」

秋子「サービスで、もやしいただきましたよ~」

風音「みんなで食べるとこんなにおいしいんですね」

緑「・・・そうね」

174: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:40:26.38 ID:AqJVGLcgo

修治「これが最後の集合写真だね」

紬「・・・はい」

修治「さ、並んで」

紬「お願します」

タッタッタ

菜々子「紬ちゃんは真ん中だな」

紬「よぉーし!」フンス!

菜々子「静花は写真の右上に合成しておくから」

静花「つむぎさん、隣失礼しますわ」

紬「はい」

ギュ

静花「・・・」

菜々子「照れてんじゃないよ」

紬「菜々子さんも!」

ギュ

菜々子「え・・・?」

秋子「姉御さまのとなり失礼しますね!」

ギュ

菜々子「いや・・・その・・・」

静花「照れてますわね」

風音「それでは・・・」

ギュ

静花「風音さんもですの!?」

秋子「さ、北上さんもっ!」

ギュ

緑「・・・」

紬「明日が最終日ーっ!」ブンッ

秋子風音「「 おぉー!! 」」ブンッ

静花菜々子「「 お、おぉー 」」

緑「・・・」

修治(みんな両手振り上げて・・・。すごいな琴吹さんは・・・)

静花「はやくなさいっ、腕が疲れますわ!」

紬「うふふ」

修治「少し名残惜しい・・・な。・・・いくよー!はい、チーズ!!」

カシャ

175: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:41:29.90 ID:AqJVGLcgo

秋子「それじゃ、私はこれで・・・!」

紬「ありがとうございました。秋子さん」

秋子「お礼を言うのはこっちです!嫌な顔一つせず付き合ってくれて!」

紬「・・・」

秋子「手紙にも書きましたが、この夏は忘れません!」

紬「わたしもっ!」

菜々子「じゃあな、秋子ちゃん」

秋子「姉御・・・菜々子さんお元気で!」

菜々子「へへっ、楽しかったよ!」

秋子「私もです~!」

静花「あなたが来てくれなければ、つむぎさんと海の中道で会えませんでしたわ。ありがとう」

秋子「だって、二人は運命に定められているんですから~!」キラキラ

静花「そ、そうですわね・・・」

風音「秋子さん・・・お元気で・・・」

秋子「ピノちゃんと・・・名前は分かりませんが、その時がくるまで仲良くしてくださいね!」

風音「知っていたんですか?」

秋子「はい~!なんとなくでしたけど~!」

風音「そうだったんですか・・・」

秋子「北上さんも、お元気で」

緑「あなたもね・・・」

秋子「大丈夫ですよ~!」

修治「元気だけがとりえ」

菜々子「・・・」

バシッ

修治「・・・いつも・・・元気くれてありがと」

秋子「・・・っ・・・そんな・・・しんみりしないで・・・くださいよっ!」

修治「・・・」カァ

菜々子「なんでそこで照れる?」

秋子「・・・っ・・・それでは・・・っ・・・みなさん・・・さよならっ」

タッタッタ

紬「さようならー!」

修治「バイバーイ!」

風音「さようなら~!」

菜々子「じゃあなー!」

176: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:42:44.83 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・」

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「大丈夫?」

紬「もう、別れは怖くないです」

静花「そうですの・・・」

紬「・・・はい」

静花「さ、戻りますわよ」

菜々子「あんたが仕切ってんじゃないよ」

静花「まぁ、大人しくしていると思ったら・・・本能が目覚めましたのね」

菜々子「なんの本能だよ・・・」ワナワナ

静花「自分のDNAに聞いてみなさいな」

菜々子「あんたと変わらないよ!」

静花「ご冗談を・・・」

菜々子「なんだって!?」

静花「なんですの!?」

修治「まぁまぁ、犬も食わないっていいますよ」

菜々子「誰が」ギリギリ

静花「夫婦ですの」ギリギリ

修治「ふいふぁふぇん・・・」

風音「修治さんの頬よく伸びますね・・・」

修治「ふぁんふぁふふぃふぁいふぇ(観察しないで)」

177: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:43:21.62 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

緑「・・・怖くないんでしょ」

紬「・・・はい」

緑「どうしてそんな顔してるの・・・?」

紬「寂しいから・・・です・・・」

緑「・・・・・・そう」

紬「・・・」

緑「時の流れは哀しいわ・・・」

紬「はい・・・。切ないです」

緑「・・・・・・くやしい・・・」

紬「・・・・・・やさしい・・・ですよ」

緑「・・・」

紬「・・・・・・さようなら、秋子さん」

178: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:43:55.11 ID:AqJVGLcgo

緑「私・・・、もう一度あの子に会ってくる・・・」

紬「緑さん・・・!」

緑「・・・ちゃんと・・・話してくる・・・」

紬「・・・」

緑「・・・このまま・・・終わらせられないから・・・」

紬「うんっ」

緑「・・・じゃ」

紬「・・・はい、それじゃ」

緑「・・・・・・また・・・あした」

タッタッタ

179: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 01:44:39.57 ID:AqJVGLcgo

修治「じゃ、俺は他の観光地へ行ってきます」ビシッ

菜々子「敬礼しなくていいから」

紬「そうですか」

静花「気をつけなさい」

修治「はーい」

スタスタ

菜々子「さぁーって、仕事だから戻ろうかね~!」

風音「ゴロウが心配なので私も戻ります・・・」

静花「・・・」

紬「・・・それではまた後で・・・」

菜々子「あぁ、じゃあな」

風音「それでは・・・」

スタスタ

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「・・・もう夕方ですわね」

紬「はい・・・」

静花「明日のこの夕陽を見る頃には・・・」

紬「・・・」

ギュ

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「どこか、行きたい所でもございますか?」

紬「・・・ゆっくり話がしたいです」

静花「・・・それじゃ、喫茶店にでも入りましょうか」

紬「・・・展望車」

静花「・・・」

紬「展望車へ行きましょう!」

静花「我が家のサロンに似ていて落ち着きますから・・・」

紬「そうですっ、懐かしい気分になったのはそのせいだったんです!」

グイグイ

静花「・・・」

紬「今なら二人に間に合います!」

静花「・・・えぇ」



14日目終了--------

182: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:33:56.69 ID:AqJVGLcgo

8月15日


紬「・・・」

車掌「・・・」

紬「今日で終わりですね」

車掌「はい」

紬「・・・」

車掌「この旅はいかがでしたか?」

紬「とっても楽しかったです!」

車掌「そうですか」ニコニコ

紬「一昨日も同じ質問されましたね」

車掌「はい。そうですね」

紬「あの時とは・・・」

車掌「いい旅をしてきた人の顔をみれば分かります」

紬「・・・」

車掌「悔いの無い旅になると確信していましたよ」

紬「ありがとうございます。車掌さん」

車掌「・・・」

紬「この二週間はとっても短かったです・・・」

車掌「・・・はい」

紬「最後までよろしくお願しますっ」ビシッ

車掌「はいっ」ビシッ

紬「うふふ」

車掌「ふふ」

183: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:34:36.25 ID:AqJVGLcgo

紬「最終駅へ」

prrrrrrrrrrrrrrrr

プシュー

ガタン

ゴトン

ガタンゴトン

紬「・・・よぉし!」フンス!

184: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:48:24.13 ID:AqJVGLcgo

コンコン

「はーい」

紬「私です」

ガチャ

静花「どうなさいました?」

紬「行きますよっ!」

静花「どこへですの?」

グイグイ

紬「こっちです!」

静花「ちょっとお待ちに・・・と」

紬「あ・・・ごめんなさい」

静花「謝るほどでは・・・。夜遅くまで話をしていましたのに・・・元気ですわね」

紬「もちろんですっ」

静花「・・・まぁ、いいですわ」

グイグイ

紬「行きましょう~!」

185: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:48:53.20 ID:AqJVGLcgo

静花「展望車でなにをなさいますの・・・?」

紬「うふふ」

静花「・・・懐かしいですわね」

紬「私が7歳の時で最後でしたね。二人で紅茶を飲むのは」

静花「えぇ・・・」

紬「どうぞ座ってください」

静花「・・・」

紬「・・・」

コポコポコポ

静花「・・・」

紬「さ、どうぞ」

静花「いただきますわ・・・」

紬「ど、どうですか・・・」ゴクリ

静花「変わっていませんわね」

紬「え・・・」

静花「あなたの紅茶は温かくて、安心できますわ」

紬「うれしいです!」

静花「・・・」

紬「最初に教えてもらった曲も聴いてくださいっ」

タッタッタ

静花「ちっとも変わりませんわね・・・」

ポン ポロロ ポロ ポロ ポン ポロ ポロロン

静花「・・・」

・・・・・・

186: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:49:32.54 ID:AqJVGLcgo

・・・

紬「どうでしたかっ」

静花「えぇ、とてもいい音を奏でていましたわ」

紬「ほんとうですかっ」パァァ

静花「えぇ」

紬「ヴェガで一番最初に弾いた曲なんです」

静花「縁のある曲ですわね」

紬「・・・静花さんに聞いてもらえてよかったです」

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「座ってください、昨日のお話の続きを聞かせてほしいですわ」

紬「はい!」

187: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:50:18.33 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・・・・アラベスク」

風音「いい曲でしたね」

菜々子「しかし、入りづらい空気だな」

修治「しばらくはそのままにしておきやしょうぜ旦那」

ゴスッ

修治「しばらくはそのままにしておきやしょうぜ姉御」

ゴスッ

修治「どうして・・・」シクシク

菜々子「そう呼ぶ子がいなくなったと思っていたら、アンタに呼ばれて怒り心頭だよ」

修治「・・・」ヒリヒリ

188: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:50:53.64 ID:AqJVGLcgo

静花「あらあら」

紬「」ウトウト

静花「遅くまでお喋りしていましたから・・・」

紬「」ウトウト

静花「・・・しょうがないですわね」

ファサ

紬「」スヤスヤ

静花「なにひとつ変わって・・・」

・・・・・・

・・・

つむぎ「・・・」

静花「しょうがないですわ、あなたはまだ4歳ですもの」

つむぎ「・・・」

静花「ピアノの音は・・・。いえ、音楽は人を包み込む優しさがある気がします」

つむぎ「・・・?」

静花「いい音は人を癒すそうですわ」

つむぎ「?」

静花「だから嫌いにならないで欲しい、とわたくしは思います」

つむぎ「・・・はい」

静花「紅茶が冷めてしまいましたわね。淹れ直してきますわ」

つむぎ「いっしょにいきます!」

静花「ふふっ、行きましょうか」

つむぎ「はいっ」

ギュ

静花「あら・・・」

つむぎ「えへへ」

静花「・・・」ニコニコ

189: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:51:48.91 ID:AqJVGLcgo

静花「さ、どうぞ」

つむぎ「・・・おいしいです」

静花「ありがとう」

つむぎ「どうやってつくっているんですか?」

静花「うーん、まだあなたには早いかもしれませんね」

つむぎ「そうですか・・・」

静花「・・・」

つむぎ「・・・おいしい」

静花「お茶の話をしましょうか」

つむぎ「おちゃ?」

静花「えぇ。縁側知ってますか?」

つむぎ「えんがわ・・・」

静花「日向ぼっこをするところですわ」

つむぎ「しってます!」

静花「そこにはお茶と、お菓子が用意されていますの」

つむぎ「どうしてですか?」

静花「暑い場所では、喉が渇きますでしょ?」

つむぎ「はい」

静花「そのお茶を飲んで、休んでまた働きましょうって事なんですの」

つむぎ「おしゃべりですね!」

静花「そうです。お茶と人が居れば、のんびりと安らぐ事ができるんですのよ」ニコ

つむぎ「うーん・・・」

静花「そうですね、みんなが笑顔になる。笑っていられるって事ですわ」

つむぎ「・・・」

静花「ごめんなさい。退屈でしたわね」

つむぎ「もっとききたいですっ」

静花「そうですか・・・」

つむぎ「はいっ」

静花「ふふっ、変わった子ですわね・・・」

・・・

190: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:52:55.97 ID:AqJVGLcgo

・・・・・・

ポン ポン ポン ポン

紬「・・・ん」

静花「・・・」

ポン ポロロロン ポポロ ポン

紬「・・・」

静花「あ、ごめんなさい。起こしてしまいましたわね」

紬「・・・っ」

静花「やはりダメですわね、指が動きませんわ」

紬「・・・っ」

静花「・・・?」

紬「・・・なさい・・・っ・・・」

静花「どうなさいましたの・・・?」

紬「・・・っ・・・ごめんなさい・・・」

静花「どうして謝るんですの?」

紬「・・・大切な・・・・・・事を・・・・教えてくれたのに・・・っ・・・忘れて・・・っ」グスッ

静花「・・・」

紬「みっ・・・んなと・・・っ・・・出会えた・・・のは・・・しず・・・かさんの・・・おかげ・・・なのに・・・っ」グスッ

静花「・・・」

紬「だい・・・じ・・・な・・・人を・・・わたしは・・・忘れて・・・いました・・・っ」グスッ

静花「あなたにそんな顔は似合いませんわ」

紬「・・・っ」グスッ

静花「動かないでね・・・」フキフキ

紬「・・・」グスッ

静花「あなたがみんなを『つむぎ』ましたのよ」

紬「・・・っ」

静花「あなたは何一つ変わっていませんわ。だからみんなと出会えたのです」

紬「・・・」

静花「・・・だから、私はあなたに惹かれたのですわ」

紬「・・・っ」

静花「・・・出会ったことを忘れたら・・・もう一度出会えば・・・よろしいのですわ」

紬「ありがとう・・・静花さん・・・」

静花「こちらこそ」ニコ

紬「・・・っ」

191: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:53:56.44 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・私にもくれる?」

紬「え・・・?」

緑「・・・・・・紅茶」

紬「はいっ」

静花「・・・うん」

風音「私にもお願します」

菜々子「カップ持って来たよ。私にもお願いな」

静花「あら、この紅茶は定員が決まっていますの」

菜々子「くだらないウソついてんじゃないよ!」

修治「ワシにもくれんかのぉ」ヨボヨボ

菜々子「はいはい、お爺ちゃんは去年飲みましたよね」

修治「せめて先月に飲ませてくださいよ」ズドーン

緑「・・・」

風音「おいしい・・・」

菜々子「あぁ・・・。おいしいな」

静花「当然ですわっ」

紬「うふふ」

修治「うんまい!」

緑「あなたの後輩が言ってた・・・」

紬「あずさちゃん?」

緑「『変わった自分がそこにいるなら忘れた事にはならない』って・・・」

紬「!」

静花「そうですわね・・・」

緑「・・・・・・おいしい」

192: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:54:56.59 ID:AqJVGLcgo

菜々子「コイツの性格が曲がった理由分かったよ」

静花「まぁ・・・あなたには負けますが」

修治「認めちゃった」

ゴスッ

風音「・・・いたそう」

修治「痛みは慣れないね」キリ

菜々子「周りの声を聞こえないようにしたんだよ」

静花「ふんっ」

紬「・・・」

菜々子「へへっ」

静花(琴吹グループの悪態を聞く毎日・・・、苦痛でしたわね・・・)

紬「静花さん・・・っ」

緑「・・・周りに合わせていたら・・・自分を失いそうだから・・・」

静花「ぐっ・・・」

修治「・・・」

菜々子「緑にまで見透かされてやんの」

静花「菜々子さん、表へでなさい。許しませんわ」

菜々子「走行中だろ・・・アホ」

静花「・・・」

風音「・・・仲がいいですね」

紬「うふふ、そうですね~」

菜々子「・・・ふん」

静花「・・・ふんっ」

修治「広島でも仲良くお酒を飲んでいたくらいだからね」

紬「そうですね、酔っ払って帰ってきたそうですから」

菜々子「そうそうコイツったらさ~」ニヤニヤ

静花「なんですの?」

修治「覚えていないんだ・・・」

風音「・・・?」

修治「部屋へ運ぶ途中ずっと・・・」

菜々子「紬ちゃんの事うわ言で呼んでいたんだよな!」

紬「まぁ・・・」パァァ

緑「・・・」

静花「捏造するなんて・・・らしくありませんわ・・・」ヤレヤレ

紬「・・・」ションボリ

菜々子「バーカ」

静花「ぐっ・・・」

193: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:55:54.35 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・浮かんだり沈んだり忙しいわね」

菜々子「飲んでいる時もずっと紬ちゃんの話だよ。友達がいい子たちばかりで嬉しいとか、いい出会いをしてきたみたいだとか」

紬「・・・」ジーン

静花「・・・恥ずかしいですわよっ!」

菜々子「イッヒッヒ」

静花「笑い方が魔女ですわね・・・恐ろしい・・・。大鍋でもグツグツしてなさいな」

菜々子「魔女っていったら鍋なのか、浅いね~」

風音「お好み村の後の話って紬さんの事だったんですね」

菜々子「あぁ・・・そうだよ」

紬「どうして私の話を・・・?」

菜々子「えーと、静花と紬ちゃんが知り合いなんじゃないかと思ってさ」

緑「・・・?」

修治「お好み村に入る前に聞いたことと関係が?」

菜々子「そう。高校時代に茶道の授業で静花が言っていた事を思い出してさ」

静花「何の事ですの?」

菜々子「相変わらず容量少ない脳みそだね・・・。縁側のお茶の話だよ」

紬「!」

静花「・・・?」

菜々子「縁側にお茶が用意されていて、家の主人がいなくても勝手に飲んでいいって話」

静花「えーと・・・」

紬「お茶とお菓子をいただいて、暑い時間帯を過ごし、その後に働こうという・・・南国の話」

菜々子「そうそれ」

風音「へぇ・・・」

静花「あぁ、それでしたのね。失念していました。南国じゃありませんわよ」

紬「え・・・?」

静花「まぁ、細かい事ですわ」

194: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:57:10.56 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」モグモグ

風音「なにを食べているんですか?」

修治「福岡名物ひよ子」

菜々子「一人で食べてんじゃないよっ!」

バシッ

修治「みなさんもどうぞ」ヒリヒリ

緑「いただくわ・・・」

風音「いただきます」

紬「菜々子さんにもお世話になりました」

静花「・・・そうですわね」

菜々子「あんたの為じゃないよ!紬ちゃんと梓、律、澪、唯のためだよ!」

紬「ありがとうございます」

静花「礼をいいますわ」

菜々子「・・・」

紬「でも・・・どうして・・・」

静花「私の事が嫌いなはず」

菜々子「そうだよ。でもね、大阪の夜に澪が見ていたDVDにさっきの縁側にお茶の話が出てさ」

紬「あのDVD・・・」

菜々子「その後に高校で聞いたこと思い出したから。それだけだよ」

紬「・・・そうですか」

静花「そうでしたの・・・」

風音「・・・繋がっているんですね」

緑「・・・そうね」

風音「質問していいですか?」

紬「私ですか?」

風音「はい」

菜々子「私も聞きたいことがあった」

紬「なんでしょう?」

風音「静花さんとはいつ出会ったんですか?」

菜々子「私も似たようなもんだな」

紬「えーと、4歳の頃に出会って・・・」

静花「次に会ったのが、つむぎさんの5歳の誕生日」

紬「その次が静花さんの誕生日」

静花「その次が7歳の誕生日」

紬「ですね」

静花「そうですわ」

195: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:58:44.83 ID:AqJVGLcgo
修治「え・・・」

緑「え・・・」

風音「え・・・」

菜々子「そんだけ?」

静花「それだけとは失礼ですわね。動物園に連絡しますわよ」

紬「そうですよ?」

菜々子「そうですよ。って、4回?」

修治「4日?」

風音「一年に一回?」

緑「・・・呆れた」

静花「呆れる要素ございまして!?」

紬「うふふ」

菜々子「・・・」

修治「・・・」

風音「・・・」

緑「・・・」

静花「この沈黙はなにかしら」

紬「そうです。気になります」

菜々子「いや、なんでもない」

静花「プレゼント今でも持っていますわ」

紬「嬉しいです」ニコニコ

菜々子「プレゼント?」

静花「えぇ、ガラス細工のキツネですわ」

紬「はい!」

菜々子「ブフッ」

静花「なんですの!?」

菜々子「待て待て。紬ちゃんどうしてキツネ?」

紬「静花さんのイメージです」

菜々子「毒舌女狐!あーっはっはっは!」

静花「今度という今度は許しませんわ」

紬「・・・?」

静花「・・・」ギリギリ

菜々子「ふぁふぁふぇ!」ギリギリ

静花「ふるふぃふぁふぇんふぁ!」

ギリギリ

修治「・・・」ボソッ

菜々子「ふうふぃをふぁ」ギリギリ

静花「ふぁんふぇふふぉ」ギリギリ

修治「ふふぃふぁふぇん」

風音「紅茶おいしいですね」ズズー

196: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 09:59:43.54 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・」

紬「・・・?」

緑「・・・聞かないの?」

紬「顔見れば分かります」

緑「・・・勝手に理解しないでほしいわね」

紬「うふふ」

緑「・・・・・・・・・思い出してくれた・・・」

紬「・・・」

緑「・・・・・・『またね』・・・って・・・・・・・」

紬「・・・うん」

緑「・・・」

紬「・・・」

197: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:00:15.01 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」モグモグ

菜々子「いやー、紬ちゃんの紅茶は本当においしいやね~」

静花「あなた、仕事は?」

菜々子「これ飲んだら行くよ」

紬「それじゃ私も行きます」

静花「どうしてですの?」

紬「コップを洗いに、です」

静花「今までもなさっていたんでしたわね」

風音「紬さん、ごちそうさまです」

紬「いえいえ・・・」

風音「私、降りる準備をしてきますね・・・」

スタスタ

紬「・・・」

修治「ごちそうさま~」

紬「・・・」

菜々子「ごちそうさま」

紬「・・・」

修治「まったね~」

菜々子「後でな紬ちゃん」

紬「はい・・・」

緑「私もごちそうさま・・・。じゃ」

スタスタ

紬「・・・」

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「・・・さ、洗いに行きますわよ」

紬「あ・・・」

静花「限られた時間を大切にしましょう」

紬「・・・はい」

198: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:00:53.02 ID:AqJVGLcgo

ガタン ゴトン

ガタン

プシュー

風音「よいしょっと」

紬「よいしょ」

ピノ「ピピッ」

菜々子「あんた皿洗いもできないんだな!」

静花「ちゃんとできましたわ!」

修治「洗剤使いすぎですよ!」

菜々子「皿拭きも出来てなかったよ!」

静花「あなたがちゃんと見てなかったのですわよ!」

修治「乾いたタオルは使ったら湿るじゃないですか!」

菜々子「便乗するな!」

静花「まったくですわ!」

修治「・・・はい」

風音「クスクス」

緑「・・・」

紬「・・・」

菜々子「ったく」

静花「・・・ふんっ」

風音「みなさんに見送りしてもらえるなんて、嬉しいです」

紬「もちろんですっ」

菜々子「元気でな」

風音「はい。菜々子さんの料理とってもおいしかったです」

菜々子「へへっ、ありがと」

修治「ピノも元気でな」

ピノ「ピピッ」

199: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:01:46.08 ID:AqJVGLcgo

修治「元気でね。風音さん」

風音「修治さんにもたくさん助けてもらって・・・」

修治「あはは、たいした事できなかったけどねー」

風音「いえ、心強かったです。ありがとうございました」

修治「・・・」カァ

緑「・・・元気でね」

風音「ゴロウの件・・・。本当にありがとうございました」

緑「・・・・・・気にしないで」

静花「ゴロウ?」

修治「熊の子ですよ」

紬「そうです。熊の子です」

静花「・・・?」

ゴロウ「・・・グァ」

静花「・・・」

菜々子「びっくりしてやんの」

風音「菜々子さん、知っていたんですね・・・」

菜々子「車掌もね」

風音「そうですか・・・。知らないフリをしていてくれたんですね」

紬「・・・みんな風音さんを支えているわ」

ピノ「ピピッ」

風音「・・・っ」

静花「・・・そうでしたか・・・。あなたは頑張っているのですわね・・・」

風音「・・・そんなこと」

静花「私もあなたに負けないよう、頑張りますわ」

風音「・・・っ・・・はい」

200: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:02:43.42 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

風音「私・・・、この列車に乗る事に決めてからは、不安で憂鬱で最低の気分だったんです」

紬「・・・」

風音「うつむいて歩いている時、ピノが勝手に走って行ったんです」

紬「名古屋城の・・・」

風音「そうです。今までそんな事しなかったピノが・・・です」

ピノ「ピピッ」

風音「バンドの曲に縁が無くて・・・困っている時に・・・あの曲が流れたんです」

紬「そう・・・」

風音「ピノをハラハラしながら見ていたら・・・隣で楽しそうに演奏している紬さんがみえて」

紬「・・・私?」

風音「はい。それからは初めて聞いた曲なのに、吸い込まれるようで・・・」

紬「・・・」

風音「前を向いている自分に気づいて・・・ちょっと元気な自分がいて・・・」

紬「そうだったの・・・」

ピノ「ピピッ」

風音「本当にありがとう・・・紬さん・・・」

紬「・・・っ」

風音「それでは、行きます」

紬「えぇ・・・。さよならピノちゃん」

ピノ「ピッ」

紬「さよならゴロウちゃん」

ゴロウ「・・・」モゾモゾ

紬「さようなら・・・風音さん・・・」

風音「さようなら、紬さん」

201: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:05:54.31 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

静花「ん~・・・」ノビノビ

緑「・・・」

菜々子「最後の発車ベルだな・・・」

静花「まぁ・・・、感傷的な事をいいますわね。菜々子さんの仮面を被った一般人ですわ」

菜々子「うるさいよ!」

修治「次で終わりかぁ・・・」

緑「・・・楽しかった?」

修治「もち!」

菜々子「確かに楽しそうだったな修治は」

修治「このメンバーで楽しめないなんて罰が当たりますよ」キリ

緑「・・・そう」

静花「・・・」

紬「・・・」

修治「北海道からここまでよくこれたもんだ」ウンウン

菜々子「修治は北海道出身なのか?」

修治「そうですよ。食べ物がおいしいです」

紬「カニおいしかった!」

修治「えっへん」

静花「あなた獲って来ましたの?料理なさいましたの?」

修治「・・・」ションボリ

菜々子「嫌なやつだね。あんたは」

緑「・・・」

紬「にしんそばおいしかったです!」

静花「ふふん」

菜々子「修治言ってやれ」

修治「静花さんが獲ってきたんですか!?料理したんですか!?」

静花「地元の料理を絶賛されたのに、なにを小さいことに囚われているんですの?」

緑「・・・負け」

修治「・・・」

202: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:06:50.28 ID:AqJVGLcgo

菜々子「修治では静花の相手は無理だな」

紬「うふふ」

静花「・・・」

修治「あれ、静花さんはうどん派ですよね?」

静花「今は、いえこれからは麺派ですわ」

菜々子「はいはい」ヤレヤレ

静花「癪に障る反応ですわね」

菜々子「説明していいのか?」ニヤニヤ

紬「どういう意味ですか?」

緑「・・・・・・そばも食べるって宣言なんじゃないの?」

静花「なっ!?」

菜々子「ブフッ」

修治「もう少し説明を・・・・・・」

紬「?」

静花「先に乗りますわっ」

ソソクサッ

菜々子「へへっ、アイツのいいからかい方発見したよ」ニヤニヤ

スタスタ

修治「嬉しそうだね・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

修治「よぉーし!最後の挨拶してくるかな!」

スタスタ

203: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:07:23.80 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・」

紬「・・・旅をしていると、大切な時間なんだと実感できる時があるんです」

緑「・・・そう」

紬「それは忘れてしまう事もありますけど・・・」

緑「そうね」

紬「きっと・・・私の心の底で眠る事になるんです・・・」

緑「・・・」

紬「そして目を覚ましたとき・・・宝物になっているんだと・・・思います」

緑「・・・羨ましいわ」

紬「緑さんも・・・、あったのではないでしょうか・・・?」

緑「・・・私は・・・今まで時間を潰して来た・・・。あなたのように歩いてこなかったから・・・」

紬「・・・・・・それじゃあ、最後になにかしましょう!」

緑「・・・?」

紬「うーん・・・」

緑「別に・・・、無理に探す必要はないわ・・・」

紬「・・・考えておきます」

緑「ふふっ」

紬「あ、また!」

緑「・・・」シーン

紬「ジムノペディ・・・聴かせてもらえませんか?」

緑「その後にアラベスクお願いね」

紬「えぇ」ニコニコ

prrrrrrrrrrrrrrrrrrr

緑「最後ね・・・」

紬「はい・・・」

緑「行きましょ」

紬「はい!」

プシュー

204: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:08:11.21 ID:AqJVGLcgo

紬「あ、菜々子さん・・・」

菜々子「おや、どうした?」

紬「車内販売で忙しいですか?」

菜々子「・・・乗客が少ないから忙しくはないな」アハハ

紬「そうですか・・・」

菜々子「用事?」

紬「緑さんがピアノを弾くので・・・」

菜々子「おっけ~、ヒマが出来たらいくよ」

紬「はい」

205: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:08:41.81 ID:AqJVGLcgo

紬「鳥羽さん・・・」

修治「なんでしょ?」

紬「時間が空いていたら緑さんのピアノを・・・」

修治「あぁ、みんなに挨拶し終わったからヒマだぜ~」

紬「みんな?」

修治「そう、店員さんと車掌さん!」

紬「そうですか・・・」

修治「今行ってもいいの?」

紬「はい」

206: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:09:09.07 ID:AqJVGLcgo

紬「あ・・・」

静花「えぇ・・・。では、明日・・・」

紬「・・・」

静花「・・・」

プツッ

紬「静・・・花さん・・・」

静花「あら、どうなさいました?」

紬「・・・」

静花「・・・電話の相手は父ですわ」

紬「え・・・」

静花「私ちょっとした目的を見つけましたの」

紬「そうですか・・・」

静花「それより・・・なにかありまして?」

紬「・・・」

静花「・・・?」

紬「・・・」

静花「どうして何もおっしゃらないの?」

紬「雰囲気が・・・」

静花「雰囲気?」

紬「どこか遠くへ行ってしまいそうな・・・顔を・・・」

静花「そういう所は読み取ってしまうのですわね・・・」

紬「・・・」

静花「遠くへ行くからではなく、近づくため・・・ですわ」

紬「え・・・?」

静花「それより用があったのではありませんか?」

紬「は、はい・・・展望車で緑さんが・・・」

静花「それでは行きましょうか」

紬「はい・・・」

207: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:09:40.87 ID:AqJVGLcgo

緑「どうして人を集めるの・・・」

紬「ダメですか・・・?」

緑「今まで人に聴かせるために弾いたことないから・・・」

紬「だいじょーぶ!」

緑「・・・」

紬「それでは~」

緑「・・・はぁ」

208: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:10:19.50 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・」ムシャムシャ

菜々子「なにを食べているんだ?」

修治「馬刺し味ポテチですよ。食べます?」

菜々子「いや・・・いい」

静花「というか、あなた制服でくつろいでいてよろしいんですの?」

菜々子「短時間ならな」

静花「サボリですわね・・・」

ポン ポン ポン ポン ポン ポン ポン

紬「まぁ~」

静花「・・・」

菜々子「いい曲じゃない」

修治「・・・」ムシャムシャ

紬「・・・」

静花「最初に聴いたときより音が柔らかくなりましたわ」

菜々子「最初?」

静花「えぇ、梓さんと話をした時に聴きましたわ」

修治「・・・そうなんだ」

紬「・・・」

・・・・・・

209: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:10:50.43 ID:AqJVGLcgo

・・・

緑「終わりよ」

紬「素敵でした~」

修治「ブラボー」パチパチ

静花「えぇ、良かったですわ」

菜々子「音楽の事はよく知らないけど、良かったんじゃないか?」

コック「そうだな」

菜々子「・・・」コソコソ

緑「・・・ありがと」ボソッ

紬「次は私ね!」フンス!

修治「あらびき肉でしたっけ?」

静花「・・・っ!」

ゴスッ

修治「本当にごめんなさい」シクシク

静花「ったく!」

緑「・・・」

紬「あら、菜々子さんが・・・」

静花「料理長に連行されましたわ」

紬「・・・」ションボリ

修治「俺にまかせろー!」

タッタッタ

緑「・・・?」

210: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:11:24.06 ID:AqJVGLcgo

修治「料理長!俺が菜々子さんの変わりに・・・あれ?」

コック「変わりになんだ?」

修治「菜々子さんは?」

コック「着替えに行ったが・・・?」

修治「へ・・・?」

コック「制服でくつろいでいる所を他の客に見られるわけにはいかんからな」

修治「あ・・・そうですか・・・」

コック「津山の変わりになんだ?」

けさみ「手伝ってくれるんですね!」

修治「はは、そんな・・・」

コック「・・・」

修治「無言の圧力!」

211: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:12:01.56 ID:AqJVGLcgo

菜々子「あれ、修治は?」

静花「あなたの変わりに行ったのではなくて?」

菜々子「はぁ?なんだそりゃ」

緑「・・・・・・報われないわね」

紬「それでは・・・」

菜々子「修治はいいのか・・・」

静花「青森から仙台での演奏会で披露したそうですから、よろしいですわ」

緑「・・・そんな事も・・・・・・」

ポン ポロロ ポロ ポロ ポン ポロ ポロロン

・・・・・・

212: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:14:13.77 ID:AqJVGLcgo

ポロロロロン

紬「・・・」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

緑「・・・」

紬「・・・」

静花「・・・」

菜々子「終わったんでしょ?」ヒソヒソ

緑「えぇ・・・」

菜々子「どうして喋らないの?」ヒソヒソ

緑「・・・さぁ」

紬「・・・」

静花「どうなさいました?」

菜々子「・・・?」

緑「・・・」

紬「この曲から始まったんですね」

静花「・・・そうですわね」

菜々子「青森からの演奏会の事?」

緑「・・・」

紬「・・・」

静花「そうですわ」

紬「・・・っ」

菜々子「・・・」

静花「きっとそこからつむぎさんの旅が」

紬「違います・・・」

静花「・・・」

紬「私が4歳の時・・・静花さんの曲を聴いた時から・・・この旅へと続いていたんです・・・」

緑「・・・」

静花「そうですか・・・」

紬「はい・・・」

静花「それももう終わりますわね」

紬「っ!」

213: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:15:50.14 ID:AqJVGLcgo

菜々子「静花・・・?」

緑「・・・」

静花「始まりがあるなら終わりがあるのは当然の事」

紬「でも・・・、もう・・・」

静花「もう・・・終着駅はすぐそこですわ」

紬「・・・っ」

緑「・・・」

静花「あなたは・・・旅がずっと続くと思っていますのね」

紬「・・・はい」

静花「自分を隠さないのがつむぎさんのいい所ですわ」

菜々子「・・・」

紬「もう・・・別れるのは・・・」

静花「・・・」

紬「いや・・・です・・・」

緑「・・・」

静花「強くなったり、脆くなったり、不思議な子ですわね」

紬「・・・」

菜々子「あんたの前だからだろ・・・」

緑「・・・・・・うん」

静花「そうですか・・・」

紬「・・・」

静花「・・・」

スタスタ

紬「?」

静花「ここで立ち止まっていたら、あなたの帰りを待つ人たちと再会できませんわ」

214: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:16:47.05 ID:AqJVGLcgo

紬「でも・・・ここにいないと・・・」

静花「あなたがここにいても、菜々子さんも緑さんも私も降りますのよ」

紬「・・・」

静花「さ、手をとって」

紬「・・・はい」

ギュ

静花「・・・」

グイッ

静花「あなたの手を引くのはこれが最後ですわね」

紬「・・・っ」

静花「変わりに手を引っ張ってくれる人がたくさんいましたわ」

紬「・・・」

静花「私の気のせいでしたか?」

紬「いえ・・・っ」

静花「・・・」

紬「でも・・・みんなと一緒にいたいと思うくらい・・・静花さんとも一緒にいたい・・・んです」

静花「もう私とあなたは一緒にはいられないのですわ」

紬「・・・っ」

静花「もう私のために振り返らなくていいのですわよ」

紬「どうして・・・っ・・・そんな・・・っ・・・寂しい・・・」グスッ

静花「・・・」

紬「どうして・・・っ・・・手を離そうとするんですか・・・っ・・・」グスッ

静花「・・・」

215: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:17:32.98 ID:AqJVGLcgo

紬「私が・・・忘れて・・・いたから・・・ですか・・・?」グスッ

静花「・・・ごめんなさいね。人を突き放す事に慣れていたせいで、あなたにまでこんな言い方をしてしまって」

紬「・・・っ」グスッ

静花「あなたにはあなたの世界があって、私を必要としない世界であってほしいと思いましたの」

紬「嫌です」グスッ

静花「あなたにはこれからも仲間と一緒に進んでいて欲しいのですわ。私のせいでつまづいていて欲しくないのです」

紬「つまづきそうになったら支えてもらいます」グスッ

静花「時には自分を誤魔化しながら生きるのも大事な事ですのよ。それが強さになりますわ」

紬「弱いままでいいです」グスッ

静花「あなたが出会って別れた人たちはみんな強そうに聞こえましたわ。あなたが一緒にいたから、旅を終える事ができたと思えますが
   ここであなたが旅を終えなければ、その人たちも本当の意味で終える事ができませんのよ」

紬「私の旅の終わり・・・」グスッ

静花「あなたが一人で降りることですわ。私とではなく」

紬「違います。みんなは悩みを持っていたから、自分を見つめなおしていたから強く旅を続けていたんです。私は何もしていません」グスッ

静花「一緒にいることが重要ですの。一緒に景色をみて、一緒に歩く事が大事なのですわ。その役目はもう私ではありませんの」

紬「それなら私のために一緒に歩く事はダメ・・・ですか・・・?」グスッ

静花「それはあなたのわがままですわね」

紬「頑固だと言われます」グスッ

静花「みんなの前で脆さを見せなければ、耐えかねて自分を失ってしまいますわ。それを心配していましたのよ、唯さんも澪さんも律さんも梓さんも」

紬「私自信が脆い人間だと気づかなかったから・・・です。でも、そんな自分を出せる人と出会えましたから」グスッ

静花「・・・」

紬「・・・」グスッ

216: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:19:09.57 ID:AqJVGLcgo

緑「・・・・・・諦めたら?」

菜々子「そういう子だと知っていただろ?」

静花「・・・・・・知りませんでしたわよ」

紬「・・・」グスッ

緑「・・・・・・人を繋げる子だって事」

静花「!」

菜々子「・・・やれやれ」

紬「一人じゃなくみんなで・・・、出会ったみんなと一緒に旅を終えたいです・・・」グスッ

静化(人と歩く事もまた・・・強さ・・・でしたわね・・・)

紬「・・・」グスッ

静花「・・・まったく・・・・・・いつまでそんな顔をなさっているの」フキフキ

紬「・・・っ」

静花「そんな顔のままで終わらせられませんわね・・・」

紬「・・・はい」

静花「・・・しょうがないですわね」ナデナデ

紬「!」

静花「懐かしいですわ・・・」

紬「・・・はいっ」

ダキッ

静花「・・・・・・・・・はぁ」

紬「しょうがないですっ」

ギュウウ

217: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:20:44.89 ID:AqJVGLcgo

緑「いいの?」

菜々子「いいって、気にすんな」

緑「・・・ありがと」

菜々子「へへっ、緑も素直になってきたな」

緑「・・・・・・別に」

修治「まったくもぅー、無駄骨だったじゃないですかー」

スタスタ

菜々子「修治もゆっくりしていけよ。じゃーな」

緑「・・・」パクッ

修治「おいしそうなアイスですねー」

緑「えぇ、・・・おいしい」

修治「皮肉を込めたんですけど・・・。って琴吹さんと静花さんは?」

緑「展望車にいるんじゃない?」

修治「ふーん・・・」

その子「修治さんもアイスどうぞ」

修治「ひゃっほ・・・う・・・。ってこれ真っ赤なのはなぜです?」

その子「菜々子さんのアイディア商品ですよ。激辛アイス」

修治「あの・・・」

その子「長い旅おつかれさまでした~」

タッタッタ

修治「・・・マジか」

緑「よかったわね」

修治「そうだね、元気になるね」パクッ

緑「・・・」

修治「!!!!!!!」

緑「水・・・」

修治「ありふぁおっ」ゴクゴク

緑「これ食べる・・・?」

修治「いや、いい・・・。辛いッ」ゴクゴク

緑「・・・そう」パクッ

218: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:21:27.79 ID:AqJVGLcgo

修治「すいませーん!」

タッタッタ

けさみ「はーい」

修治「菜々子さんに伝えてください、商品にできませんとね!」

けさみ「それ商品にしませんよ。菜々子さんが静花さんに作ったものですから」

修治「・・・あ、そう」ヒリヒリ

けさみ「辛味素材全部入れて料理長に怒られていましたからね~、消費するのに困っていたみたいですよ」

緑「・・・よかったわね」

修治「菜々子さんのお役に立てたねって、ふざけるなー!」

緑「・・・」

けさみ「しょうがないですね、カキ氷シロップ抜きをお持ちしますから少々おまちください」

タッタッタ

修治「それただの砕いた氷・・・」

緑「・・・・・・この旅が終わればもう夏も終わりに近づくのね」

修治「・・・突然しんみりですか」

緑「もっと早くに出会いたかった・・・」ボソッ

修治「・・・」

緑「・・・」パクッ

修治「あのさ・・・」

緑「なに?」

修治「広島で琴吹さんが絡まれそうになっている時どうして・・・」

緑「よく電話してるでしょ・・・」

修治「・・・」カァ

緑「・・・」パクッ

修治「・・・」

緑「・・・」

219: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:22:58.65 ID:AqJVGLcgo

修治「出会ったタイミングが重要なんじゃないかな・・・」

緑「・・・?」

修治「今出会えたことに意味がある。理由がある。そんな気がする」

緑「・・・」

修治「過去を塗り替えることは出来ないけど・・・、旅は終わっちゃうけど」

緑「・・・」

修治「それでも一緒にいたいと、思える人に出会えたことが嬉しいことだと思う」

緑「・・・ご馳走様」

修治「ちがっ!惚気として受け取らないで!」

緑「ふふっ、冗談よ」

修治「はぁ・・・」パクッ

緑「繰り返すのね」

修治「!!!!!」

緑「そんなに辛いの・・・?」

修治「どうぞっ・・・氷まだ!?」

緑「じゃあ・・・」パクッ

修治「けさみさーん」

緑「・・・っ」

修治「顔が歪んだよ」

緑「・・・」

けさみ「おっまたせ~」

コト

緑「・・・」ヒョイ

修治「ちょっと、それ俺の氷・・・」

けさみ「あらら、北上さんも食べちゃったんだ」

緑「・・・コホ」

修治「・・・」パクッ

けさみ「どうして辛い方を・・・」

修治「!!!!!!!」

220: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:23:41.48 ID:AqJVGLcgo

ギュウウウウウ

静花「あの・・・」

紬「もっと・・・」

静花「ダメですわっ」

紬「ダメですっ」

ギュウウウウ

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「このまま到着してよろしいの?」

紬「?」

静花「店員さんたちに挨拶しないまま到着してしまいますわよ」

紬「そ、そうでした」

バッ

静花「・・・会う度に幼くなってますわね」

紬「行きましょう」

グイグイ

静花「私はよろしいですわっ」

紬「最初乗ったときあずさちゃんと歩いたんです。終わりは静花さんとっ」

221: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:24:48.36 ID:AqJVGLcgo

しのぶ「いらっしゃいませ」

紬「遊んで行きますっ!」

しのぶ「そうですね・・・。それならUFOキャッチャーはいかがでしょう」

静花「やったことありませんわね」

紬「あのキツネを取ります」

ウィーン

グィーン

しのぶ「上手ですね・・・」

静花「そのままそのままですわ」

ポロッ

紬「あ・・・」

静花「あら・・・」

しのぶ「・・・」

静花「では・・・」

ウィーン

スカッ

静花「・・・」ムッ

紬「では私が・・・」

222: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:25:36.26 ID:AqJVGLcgo

静花「もう一度ですわっ!」

ウィーン

スカッ

静花「・・・」

しのぶ「紬さんがナビをしてはどうでしょう」

紬「了解です」

静花「頼みましたわ」

ウィーン

紬「ストップ!」

静花「・・・」

しのぶ「お見事」

紬「そのままそのまま」

ストッ

静花「やりましたわ」

紬「やった!」

静花「ふむ・・・。可愛いですわ」

しのぶ「ふふっ」

静花「はい、どうぞ」

紬「ありがとうございますっ!」

しのぶ「・・・よかった」

静花「・・・」

紬「しのぶさん・・・、ありがとうございました」

しのぶ「ご利用ありがとうございました」

223: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:26:23.11 ID:AqJVGLcgo

その子「いらっしゃいませ」

修治「らっしゃい!」

けさみ「無駄な威勢はいりませんよ~」

修治「無駄・・・」

静花「緑さんの席へ行きましょうか・・・」

紬「先に行っててください」

静花「えぇ・・・」

その子「・・・よかった」

けさみ「・・・はい」

紬「長い間ありがとうございました」

その子「いえ・・・、楽しそうにしているみなさんを見ているとこちらも楽しくなりましたから」

けさみ「そうです。私たちも楽しかったですよ」

紬「・・・」

コック「お疲れ。これ律に渡してやんな」ペラ

紬「・・・?」

菜々子「どれどれ・・・」

その子「レシピですね」

けさみ「最後まで頑固親父でしたね」ププッ

菜々子「なるほど・・・」

紬「うふふ」

224: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:27:06.44 ID:AqJVGLcgo

静花「顔が赤いですわよ」

修治「辛いもの食べていたからですよ」

緑「そういう事にしておく・・・」

修治「北上さんちょっと意地悪だよね」

緑「・・・」ツーン

静花「・・・どういう事ですの?」

緑「惚気話を」

修治「あー、俺荷物の整理してこなくっちゃー。じゃあね」

スタスタ

静花「・・・緑さん・・・詳しく」

緑「・・・?」

225: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:27:38.12 ID:AqJVGLcgo

紬「あら?」

修治「じゃあね~」フリフリ

タッタッタ

紬「・・・?」

スタスタ

緑「・・・」

静花「・・・そう・・・でしたか・・・」

緑「・・・どうして?」

静花「いえ・・・」

紬「静花・・・さん・・・?」

静花「・・・挨拶はすませましたか?」

紬「はい~」ニコニコ

静花「・・・っ」

緑「・・・」

紬「・・・?」

静花「では売店車へ向かいましょうか」

紬「は、はい」

緑「私も部屋へ戻るわ」

菜々子「じゃ、後で挨拶に行くよ」

紬「はい。料理おいしかったです。ありがとうございました」

コック「食堂車へのご利用ありがとうございました」

その子「ありがとうございました」

けさみ「・・・っ・・・ありがとうございました!」

226: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:28:15.00 ID:AqJVGLcgo

紬「4号車・・・」

静花「・・・」

緑「・・・」

227: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:28:47.09 ID:AqJVGLcgo

紬「3号車」

静花「・・・」

緑「・・・」

228: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:29:29.31 ID:AqJVGLcgo

紬「2号車」

静花「・・・」

緑「・・・」

229: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:30:07.86 ID:AqJVGLcgo

紬「1号車」

静花「・・・」

緑「・・・」

230: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:30:54.84 ID:AqJVGLcgo

ちひろ「いらっしゃいませ~」

紬「ちひろさん・・・、長い間ありがとうございました」

ちひろ「・・・」

紬「とっても楽しく旅をすることができました」

ちひろ「はい・・・。私たちはそれが仕事ですから」

紬「そうですか・・・」

ちひろ「仕事だから・・・、紬さんたちが楽しく過ごせている事に誇りを持つのと同時に」

紬「・・・」

ちひろ「少しだけ羨ましかったんです・・・」

紬「・・・っ」

緑「・・・」

静花「・・・」

ちひろ「なんて、まだ終わっていないのにこんな事言っちゃってごめんなさい~」

紬「お世話になりました」

ちひろ「ありがとうございました~」

231: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:32:16.77 ID:AqJVGLcgo

紬「寝台車」

緑「・・・じゃ、後で・・・」

ガチャ

バタン

静花「・・・」

紬「最後に動力車へ行きましょう」

静花「ここからは、あなた一人で行きなさいな」

紬「え・・・?」

静花「・・・あなたが・・・つむぎさんが見る景色を大事にね」

紬「・・・はい」

静花「到着したら菜々子さんと挨拶に行きますわ」

紬「・・・」

静花「今度は、一方的に別れたりしませんわ。約束します」

紬「本当ですか?」

静花「えぇ、あなたは私の大事な人ですから」ニコ

紬「はい」

静花「車掌さんに挨拶してらっしゃいな」

紬「はい!」

タッタッタ

静花「終着地点があなたにとってかけがえのない大切な場所になることを・・・」

232: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:34:36.76 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

コンコン

「はい」

ガチャ

車掌「どうなされましたか・・・?」

紬「挨拶に来ました」

車掌「そうですか。長い旅をしてきましたね」

紬「はい」

車掌「・・・」

紬「・・・」

車掌「・・・」

紬「車掌さんのおかげで・・・、いえ美弥さんのおかげでここまで来れました」

車掌「・・・」

紬「ありがとうございました」

車掌「はい」

紬「・・・本当に」

車掌「使命と言いましょうか・・・」

紬「・・・?」

車掌「琴吹紬さんを最終駅『夢の崎』へ送り届ける事が私の仕事・・・使命だと感じました」

紬「・・・!」

車掌「なんて、ちょっとカッコつけすぎましたね」

紬「私たちみんなが無事に旅を終えることが出来たのは・・・出来るのは車掌さんのおかげなんです」

車掌「私は・・・みなさんをこの『ヴェガ』に乗せて、それぞれの目的地へ運んだだけにすぎません」

紬「・・・」

車掌「そこでどの景色を見られるのかは個人の行動に限られます」

紬「それでも、車掌さんがいてくれたから、美弥さんが車掌さんでいたからです」

車掌「!」

紬「これ・・・乗車証。お返しします」

車掌「はい。確かに受け取りました」

紬「ありがとうございました」

車掌「琴吹紬さん。当特急ヴェガへのご乗車誠にありがとうございました」

233: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:35:12.57 ID:AqJVGLcgo

ガタンゴトンガタン ゴトン

今減速した

旅が



終わる

234: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:36:43.59 ID:AqJVGLcgo

あずさちゃんと乗った

山口星奈さんと出会った

桜井真美さんと出会った

鳥羽修治さんと出会った

七尾つばさちゃんと出会った

唯ちゃんが乗ってきた

松浦愛さんと出会った

澪ちゃんが乗ってきた

りっちゃんが乗ってきた

エレナさんと出会った

伊東小麦さんと出会った

憂ちゃんが乗ってきた

飯山みらいちゃんと出会った

千歳さとみさんと出会った

和ちゃんが乗ってきた

さわ子先生が乗ってきた

加古川秋子さんと出会った

北上緑さんと出会った

純ちゃんが乗ってきた

岩泉風音さんと出会った

津山菜々子さんと出会った

鹿島静花さんと再会できた

235: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:37:14.74 ID:AqJVGLcgo

ガタン ゴトン

扉が開くとその景色が旅の終着地点になる



停車した

プシュー

扉が開いた



ヴェガから降りる



旅が

終わる

236: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 10:37:42.81 ID:AqJVGLcgo

紬「・・・」

サヤサヤ

紬「よいしょ」

スタ

紬「・・・」

サヤサヤ

紬「ん~・・・風が気持ちいい」ノビノビ

サヤサヤ

紬「夢の崎、到着」

237: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:00:01.64 ID:AqJVGLcgo

「ったくー、あっちじゃんかよ」

「こっちの扉だと思ったんだよ~」

「やれやれ・・・」

「むぎせんぱーい!」

タッタッタ

紬「・・・え」

梓「来ちゃいました!」

唯「えへへ、来ちゃったよ~」

律「ギリギリ間に合ったー」

澪「迎えに来たよ」

紬「みんな・・・!」

・・・

238: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:00:34.95 ID:AqJVGLcgo
・・・・・・

律「よーっし!これから航空券を買うぞー」

澪「どの飛行機に乗ればいいのか分かるのか?」

律「鹿児島行きだろ?」

梓「そうですけど・・・、私も最終駅はどこか分かりませんよ?」

唯「どうするの?」

律「・・・」

澪「ヴェガに問い合わせればいいんじゃないか?」

唯「車掌さんに聞けばいいんだね?」

律「よし・・・」ピッピップ

trrrrrrrr

「失礼します」

梓「え・・・」

唯「誰ですか!?」

「私、琴吹家の執事をしている斉藤と申します」

澪「あなたが・・・」

唯「私と似てないよ!」

斉藤「・・・?」

梓「なに言ってるんですか・・・。むぎ先輩の執事さんが私たちに用事ですか?」

斉藤「紬お嬢様を迎えに行くのでしたら、私とご同行願えますでしょうか」

澪「でも・・・」

唯「むぎちゃんそういうの嫌がるかも・・・」

梓「はい・・・」

律「・・・はい、ありがとう車掌さん!」プツッ

澪「分かった?」

律「うん。乗せていってもらおう」

斉藤「では、こちらへどうぞ」

唯「りっちゃん?」

律「いや、結構時間が危ないんだよ」

梓「そうですね。鹿児島行きの飛行機だと間に合わなさそうですから」

澪「空港で迎えるのはちょっと物足りないな」

律「そういう事。ヴェガから降りるむぎを見届けたいからさ」

唯「おぉー、りっちゃんカッコイイよ」

律「今頃気づいたのか~」ニヤリ

澪「はいはい」

梓「・・・」

斉藤「あの・・・こちらへ・・・」


律澪梓「「「 セスナッ!? 」」」

唯「飛行機!」

・・・・・・

239: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:01:18.68 ID:AqJVGLcgo

・・・

律「と言う訳だー!」

紬「・・・そうだったの・・・。ありがとう・・・」

梓「・・・」

唯「・・・」

澪「・・・」

紬「・・・」

澪「おかえり、むぎ」

紬「うん、ただいま」ニコ

梓「~っ!」

律「・・・よかったな、梓」

唯「むぎちゃん・・・!」

梓「むぎせんぱいっ!」

ダキッ

紬「あ、あずさちゃん・・・?」

梓「おかえりなさいですっ!」

ギュウ

紬「うん・・・心配かけてごめんね」

梓「いいんですっ、また・・・いえ、前以上のむぎせんぱいと出会えました!!」

ギュウウ

紬「・・・うん」ナデナデ

唯「うんうん」

澪「なんで腕組んでしたり顔なんだよ唯」

唯「美しい姉妹のようで嬉しいのですよ」ウンウン

律「なんだそりゃ」

「くっくっく、つばさちゃんと同じだにゃ~」

梓「!」ビクッ

ササッ

240: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:03:02.07 ID:AqJVGLcgo

紬「星奈さん・・・!」

星奈「よっ」

律「星奈っ!?」

澪「せ、星奈さん・・・!」

星奈「みんなむぎちゃんの旅の終わりを見届けに来たんだね、偉いね!」

唯「星奈ちゃん!」ダキッ

星奈「!」ササッ

「きゃっ、唯ちゃん!」

紬「さとみさんっ!」

唯「さとみちゃんになった!!!」

澪「さとみさんまで・・・!」

律「二人とも来てくれたのか!」

さとみ「え、えぇ・・・私もむぎさんの旅の終わりを見届けにね」

星奈「そういう事だよ!」ブイッ

唯「どうして避けるの~!」

星奈「いや・・・なんとなくね」

唯「もぉ~」スリスリ

さとみ「ちょっと・・・唯ちゃん・・・?」

紬「・・・嬉しい。また会えるなんて・・・」

星奈「私も・・・」

さとみ「うん・・・」

梓「・・・」ジー

星奈「いい加減隠れてないで出ておいでよ~」

さとみ「か、可愛い・・・」

澪「もしかして・・・」

律「照れてるんじゃ・・・」

唯「あずにゃん!」

梓「・・・」ササッ

紬「うふふ」

星奈「たい焼きあるよ~」

唯「ちょうだい!」

星奈「ごめんね、最後の一個なんだよ」

さとみ「5個買って、4つ食べたのよ星奈さん・・・」

星奈「あっはっは、おいしくってさ~」

澪「ふふっ」

律「よくばりだなー」

241: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:04:07.65 ID:AqJVGLcgo

星奈「ほーらほら~」ガサガサ

梓「・・・」ジー

澪「おぉ・・・」

律「むぎに隠れてないで・・・あ」

「わっ!」

梓「にゃっ!」ビクッ

紬「あら・・・緑さん・・・」

緑「・・・」

唯「緑ちゃん!?」

澪「えぇ!?」

律「なにが起きた今!!」

緑「別に・・・」

さとみ「別にで片付けられないわよいまの行動!」

星奈「ふーん」モグモグ

梓「・・・」オロオロ

紬「隠れる所なくなったわね」

梓「むぎせんぱい・・・」

紬「どうしたの・・・?」

梓「こっちへ」クイクイ

紬「?」

梓「・・・」ササッ

紬「あらあら」

緑「・・・」

星奈「えー・・・」モグモグ

さとみ「律さん、カメラ!」

律「置いてきたー!!」

澪「あーぁ」

唯「どうして私の後ろに隠れないのー!」

梓「・・・」ジー

242: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:05:18.39 ID:AqJVGLcgo

修治「そろそろ、そこをどいてくれませんかね」

律「違う扉から降りろよ」

修治「ひどいっ!」

星奈「あんた誰?」

修治「鳥羽修治と申します。俺とあなたは顔見知りだ! 降りられないからどいてくださいませんか」

サササッ

修治「おぉ・・・真っ二つに割れた・・・モーゼのようだ」

星奈「なんかキャラが違うよね」

律「コイツ、ネコ被ってたんだよ」

緑「そうだったんだ・・・」

修治「・・・」

澪「降りないの?」

修治「すいません。ちょっと通ります」ヒョイ

紬「・・・?」

シュタ

修治「終わった・・・!」ジーン

パーン

パパーン

修治「クラッカー!?」

唯「おつかれー」

澪「おつかれさま」

律「ゴミ拾ってね」

さとみ「ひどいわよそれ」

修治「はいはい」ヒョイヒョイ

梓「拾ってる!」

星奈「やーっと出てきたか」

さとみ「ふふ、可愛かったわ」

緑「・・・うん」

梓「うぅ」モジモジ

紬「うふふ」

唯「あーずにゃん!」ダキッ

ササッ

律「あのなぁ・・・」

唯「どうして避けるのー!」

梓「・・・」

243: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:07:02.03 ID:AqJVGLcgo

修治「・・・うむ。平常運転でよろしい」

澪「なんだそれは?」

修治「旅の終わりが平常なのが嬉しいって事ですよ」キリ

星奈「語るようになったのね~」ニヤニヤ

修治「う・・・」カァ

律「真っ赤」

修治「最後くらいいいじゃないか!」

紬「どうぞ」

修治「促されるとちょっと恥ずかしいけど・・・。終着地点が特別な場所じゃなくて、ありふれた場所であり
   見慣れた場所であり、そこが大切な場所だと再確認できるのが嬉しいよね」

紬「・・・うん」

星奈「そうだね~」

唯「風邪ひいたんだね」

修治「俺も平常だよっ!」

澪「いつも楽しませてくれてありがとな」

唯「うんうん。助けてくれたよね」

梓「そうです。鳥羽さんがいなかったら楽しめませんでした」

さとみ「そうね。肝心な所でいつも支えてくれたものね」

星奈「そうだね~、気にかけてくれたよね」

紬「ありがとう」

修治「・・・」ジリジリ

律「どうして後ずさる」

修治「持ち上げて落とすんでしょ?」

星奈「あっはっは、バレたかっ!」

修治「気を許しそうになったよ・・・」

緑「ふふっ」

唯律澪梓「「「「 あっ!! 」」」」

さとみ「へぇ~」

紬「うふふ」

星奈「どしたの?」

緑「別に・・・」

修治「うんうん」

律「なんだそのしたり顔・・・あ」

星奈「おぉ」

律「みんなっ、隠れろ!」

紬「え?」

修治「ひどい見送りだよ・・・」

律「うっさいバカ!修治のためにやってんだよ!」

修治「へ?」

律「がんばれよ!」

244: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:08:13.24 ID:AqJVGLcgo

紬「どういう」

星奈「いいから!むぎちゃんもみんなも隠れて!」

澪「隠れるって言っても」

さとみ「隠れたいけど場所が・・・!」

梓「どうしたんですか?」

律「いいから乗れっ!」

グイグイ

唯「どうしたの~?」

緑「・・・しょうがないわね」

星奈「緑も知ってたの?」

緑「えぇ・・・」

律「マジか」ニヤニヤ

修治「律っ!」

律「ん?」

修治「本当にありがとう!」

律「こっちこそ、約束守ってくれてありがとな」

修治「みんなと旅が出来てとても、とっても楽しかったよ、ありがとう!元気でなっ」

タッタッタ

さとみ「ごめんね・・・むぎさんは一度降りたのに・・・」

紬「どうしたの?」

星奈「へっへっへ~」

律「愛ちゃんが来てるんだよ!」

245: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:09:00.61 ID:AqJVGLcgo

澪「愛さんが!?」

唯「は、話したいよ!」

律「それは野暮ってもんだぜ」

澪「それってまさか!?」

星奈「そのまさかだよ~ん」ニヤリ

梓「星奈・・・さん・・・知っていたんですか?」

星奈「やっと口きいたね~」

梓「もぅ、ふざけないでください」

星奈「ごめんごめん」アハハ

さとみ「名古屋の前夜祭の時、二人の雰囲気独特だったのよ」

紬「そうなの?」

さとみ「えぇ、なにかあるなとは思っていたけど」ニヤリ

澪「・・・」

律「よし、頑張れよ修治!」グッ

唯「覗き見なんてよくないよ~」

星奈「いやいや、率先して覗いてるじゃん」

律「星奈もな!」

さとみ「むぎさんまで・・・」

紬「・・・」ドキドキ

澪「むぎ・・・」

紬「なぁに?」

澪「・・・いや、なんでもない。気のせいかな」

紬「?」

梓「じゃあ三人とも知っていた・・・?」

星奈「もち!」

さとみ「うん!」

緑「えぇ」

梓「おぉー」

車掌「あら?みなさんどうなされたんですか?」

律「イッヒッヒ、修治の告白タイムですよ!」

車掌「・・・!」

246: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:09:56.13 ID:AqJVGLcgo

澪「まったく・・・。でもうまくいってほしいな」

星奈「愛ちゃんがここまで来たってことはそういう事だよ~ん」

さとみ「そうね!」ワクワク

唯「よーし、いい雰囲気だよー!」

律「頑張れ愛ちゃん!修治!」

紬「よーしよし」ドキドキ

車掌「紬さん・・・よろしいのですか?」

紬「え・・・?」

澪「・・・!」

さとみ「!」

梓「!!!」

唯「抱きしめたよ!」

律「よっしゃ!」グッ

星奈「修治やるじゃん!」

チク

紬「ぁ・・・」

緑「・・・」

さとみ「・・・」

澪「・・・」

梓「・・・」

唯「残りのクラッカーで盛大に・・・あれ?」

星奈「・・・ん?」

律「あ、あれ・・・?」

車掌「・・・」

紬「わたし・・・恋を・・・していたのね・・・」

静花「そうですわ」

紬「あ・・・」

静花「・・・」

唯「え・・・」

律「・・・」

星奈「・・・」

紬「終わって気づいちゃった」

静花「・・・っ」

247: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:10:51.00 ID:AqJVGLcgo

梓「むぎせんぱいっ!」

ダキッ

澪「むぎっ」

ダキッ

紬「・・・」

梓「わたしたちずっと一緒ですから」

ギュウ

澪「そうだぞ」

ギュウ

紬「・・・うん。ありがとう」

静花「・・・」

車掌「・・・」

唯「むぎちゃぁん・・・」

律「その・・・」

星奈「空気も読めないで・・・ごめん・・・」

紬「うぅん・・・。二人が幸せなら私も嬉しいわ」

静花「相変わらず、あなたって人は・・・」ナデナデ

紬「静花さん・・・」

車掌静花「「 旅を、終わらせましょうか 」」

紬「はいっ」

澪「むぎ・・・」

紬「大丈夫!」

梓「むぎせんぱい・・・」

紬「大丈夫よ」

静花「・・・」

紬「・・・」

車掌「・・・」

248: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:11:45.13 ID:AqJVGLcgo

紬「よっ」ピョン

シュタッ

紬「鳥羽さーん!愛さーん!!」

修治「!」

愛「!」

紬「さよーならー!!」

律「元気でなーー!!」

唯「バイバーイ!!」

澪「さようならーー!!」

梓「さよならー!!」

星奈「アハハ、二人揃ってお辞儀してるよ」

さとみ「二人はずっと一緒よね」

緑「・・・そうね」

静花「・・・」

菜々子「・・・あんたがそんな顔してんじゃないよ」

静花「ですが・・・」

菜々子「あんたにも支えられているんだよ。しっかりしろって」

静花「そうですわね」

律「・・・」

紬「・・・」

澪「・・・」

唯「・・・」

梓「・・・」

249: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:12:23.09 ID:AqJVGLcgo

律「修治はさ、愛ちゃんに命を救われたんだよ」

紬「え・・・」

律「大げさではなく、本当にな」

澪「愛さんに・・・」

律「東京で、浅草で集合写真を撮る前にさ、修治が車に轢かれそうな所を愛ちゃんが助けたんだよ」

梓「あ・・・」

星奈「撮影の後宝石追っかけて行ったとき、愛ちゃんすごく心配してたな・・・近くにいない方がいいとまで言ってた」

澪(律と同じだったんだな・・・)

律「愛ちゃんは自分の不幸が修治を巻き込んだと思ったらしいけど、修治は助けられたからそんな事どうでもよかったんだよ」

澪「うん・・・」

律「本当は修治、東京で降りるつもりだったらしい。つばさちゃんと一緒にな」

梓「つばさと・・・?」

律「あぁ、つばさちゃんの兄に頼まれててさ、一緒に北海道に帰ってくれって。それに、乗っている理由もないからそれで丁度いいやと
  思っているときに救われた。愛ちゃんに恩返しがしたいから乗り続けた。だからエレナに空手を習いだしたんだ」

澪「不幸から愛さんを守れるように・・・か」

唯「みらいちゃんも守ってくれたよ」

緑(広島でもね・・・)

律「うん・・・。愛ちゃんが降りて、乗客みんなが楽しく旅を続けられるようにと心に決めたってさ。修治がここまでこれたのは全部愛ちゃんのおかげだったんだよ」

紬「そうだったのね・・・」

星奈「アイツお節介だったからね。みんなの役に立てて嬉しかったのかもしれない」

梓「はい、色々と助けてくれました」

澪「そんな話をしていたのか・・・」

律「比叡山でエレナとの組み手を見て、どうして一生懸命なのか不思議に思ってさ・・・」

澪「そっか・・・」

250: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:14:36.92 ID:AqJVGLcgo

紬「やっぱり・・・りっちゃんに似てる・・・」

律「私は梓に似ていると思ったかな。真面目な所が」

梓「わたしは、人懐っこい所が唯先輩にそっくりだと思います」

唯「えー・・・恥ずかしがりやな所が澪ちゃんに似てると思ったんだけどなぁ」

澪「私はむぎに似ていると思ったけどな・・・。他の乗客とも仲良くなるの早かったからな」

静花「一周しましたわね」

菜々子「不思議なヤツだったな」

紬「でも・・・」

星奈さとみ緑「「「 不器用 」」」

梓「ブフッ」

唯「あはは」

澪「ふふっ」

律「へへっ」

紬「・・・うん」

律「その不器用さを隠すためにネコを被っていたんだよ」

唯「どゆこと?」

律「星奈が知ってるだろ?」ニヤリ

星奈「」ギクッ

梓「ギクシャクしていた件ですね」

星奈「そうそれ、・・・わたしが突き放しちゃったからさ」アハハ

紬「そうだったわね~」

律「自分をだせば周りを傷つけてしまう・・・。そういうジレンマがあるとかなんとか」

澪「そこ重要だろ。ちゃんと言ってくれ」

律「えー、修治のジレンマなんてどうでもいいじゃん~」

星奈「そうだね、アイツはあれでよかったんだよ」

梓「・・・」ジー

さとみ「冷ややかな視線ね」

星奈「反省してるって!」

梓「そうですよね」

星奈「とげがあるな~」

唯「それじゃ、修治くんのネコを脱ぎ捨てたのは愛ちゃんなんだね?」

律「・・・うむ」

さとみ「そうなんだ・・・」

澪「人をひきだすなんて・・・愛さんらしいな・・・」

紬「そうね~」

緑「・・・」

251: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:15:54.24 ID:AqJVGLcgo

律「・・・私が遊びで、しかも一方的に作った貸しをアイツは律儀に、お釣りがでるぐらいの大きさで返したんだ」

澪「そうだったな」

律「だから愛ちゃんは修治に任せる!」ドン

唯「やっと修治くんを認めたんだねっ!」

紬「あ、だから名古屋駅で急いだのね」

律「そういう事。あの場に修治がいたの気づいたから・・・修治が愛ちゃんを気にしてるの分かってたからな。愛ちゃんの方は知らなかったけど」

澪「知らないところで話は進んでいたんだな」

律「・・・だから・・・複雑・・・かな」チラッ

紬「うぅん・・・。私もなんとなく気づいていたのかも。鳥羽さんの中にいる愛さんの存在を」

澪「・・・っ」

星奈「・・・」

さとみ「・・・」

緑「・・・」

梓「・・・」

唯「・・・」

菜々子「・・・」

静花「・・・」

紬「だから・・・。とっても嬉しいわ」ニコ

梓「・・・っ」

星奈「どうしよう・・・律」

律「なんだよ・・・」

さとみ「むぎさんの笑顔を見てると・・・胸が苦しい」

澪「・・・うん」

緑「・・・」

252: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:16:56.02 ID:AqJVGLcgo

唯「あずにゃんのように素直になればいいんだよ!」

星奈「なるほど」キラン

梓「むぎせんぱ~い」ゴロゴロ

ギュウ

紬「うふふ」

星奈「うへへへ」ワキワキ

律「星奈はダメだっ!」バシッ

星奈「いった!なんでさ!」

澪「むぎに手出しはさせない」

星奈「おぉ・・・澪ちゃんまで」

さとみ「・・・じゃあ」

唯「いやいや、ここは私が抱擁しますよ」ワキワキ

律「いや、星奈と雰囲気が変わらんだろ」

緑「梓にとってむぎはマタタビ同様ね」

紬「今なんて言いましたか!?」

緑「・・・」シーン

律「どうしたむぎ?」

紬「わたしの事を・・・」

梓「・・・?」

唯「わたしは聞きましたよ」フフン

緑「どうでもいいでしょ」ツーン

さとみ「普通に呼べばいいのに」

星奈「さ、どうぞ」

緑「・・・」シーン

紬「・・・」ションボリ

梓「~♪」ゴロゴロ

ギュウウ

律「梓のやつ・・・ここぞとばかりに・・・」

唯「むぎちゃんあったかいからね」

澪「夏なんだけどな・・・」

静花「・・・」

菜々子(こんな表情の静花始めて見た・・・それほど、紬ちゃんを大事に想ってるのか・・・)

静花「・・・よかったですわ。みなさんが来てくれて」

菜々子「知っていたのか?」

静花「えぇ、北海道からの話を聞いていましたから・・・。つむぎさん自身が気づいていないのが少し苦しかったですわ」

菜々子「そうだな」

253: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:17:50.54 ID:AqJVGLcgo

梓「むぎせんぱい、一つ聞いていいですか?」

紬「なぁに?」

梓「いつから・・・?」

紬「鳥羽さんの事?」

梓「は、はい・・・」

紬「多分・・・最初に出会った頃から・・・かな・・・?」

梓「札幌の・・・」

星奈「真美ちゃんと撮った写真の時?」

紬「ううん・・・。ヴェガに乗る前」

梓「え・・・あ・・・あの時の人!鳥羽さんだったんですか!?」

紬「えぇ、わたしも今気づいたの」

梓「やっぱりむぎせんぱいには敵わないですっ」ゴロゴロ

ギュウ

紬「星奈さんとの出会いで忘れちゃったのね」ウフフ

星奈「あっはっは、あれはいい出会いでしたな~」

唯「駆け込み乗車は危険だよ!」

律「そうだぜ!」

澪「おまえが言うな!」

さとみ「ふふっ」

緑「ふふっ」

唯「あ、また!」

梓「緑さんが笑いましたよ!」

緑「いつの間にかあなたも緑って呼ぶようになったのね・・・」

梓「・・・いいですか?」

緑「別に・・・」

梓「了解として受け取ります」キリ

緑「なまいき」

ワシャワシャ

星奈「まったくだな」

ワシャワシャ

さとみ「ほんとね」

ワシャワシャ

梓「にゃー!」

唯「うんうん。愛されてますな」

律「はは、なんだこれ」

254: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:18:48.17 ID:AqJVGLcgo

澪「・・・なるほど、三人は似ているのか」

紬「そうみたいね。あずさちゃんだけが気づいていたみたい」

梓「もう!やめてください!」

星奈「くっくっく、変わらないね~」

梓「そんなに経ってないじゃないですか!」

さとみ「あ、あの人って星奈さんの事だったのね」

梓「えぇと・・・」

緑「・・・この二人だったのね」

梓「むぎせんぱーい!」

星奈「何のことかな?」

ガシッ

梓「な、なんでもないですよ。離してください」

星奈「話すまで離さないよ~ん」

緑「むぎのおかげで旅を楽しめたとか、自分を見つけることが出来たとか」

さとみ「ほぅ」

星奈「ほぅ」

梓「!」ビクッ

菜々子「放っておいていいの?」

唯「いいのです。菜々子ねぇねぇ」

菜々子「・・・」

律「・・・」

澪「・・・」

紬「静花お姉様」

律澪唯「「「 ッ!? 」」」

255: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:19:32.82 ID:AqJVGLcgo

静花「またそう呼んでくれるのね・・・」

紬「うふふ」

静花「その呼び名に恥じぬよう、頑張りませんといけませんわね」

紬「?」

菜々子「さて・・・わたしもこれで失礼するよ」

律「」

唯「」

澪「」

紬「そうですか・・・」

菜々子「楽しかったよ紬ちゃん」

静花「勝負はどうしますの?」

菜々子「もう終わった事だろ?」

静花「いいえ、まだ終わってませんわ」

紬「・・・」

梓「どうして・・・先輩方は・・・固まっているんですか・・・」ゼェゼェ

星奈「こりゃっ!」

さとみ「逃げたわね~」

緑「・・・勝負?」

静花「えぇ、人としてどっちが敬われるか・・・ですわ」

菜々子「・・・」

星奈「むぎちゃんに査定してもらったと?」

静花「そうですわ。さ、つむぎさん勝者の名を呼んでください」

さとみ「・・・」

緑「・・・」

紬「引き分け~」

梓「おぉ・・・」

256: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:20:25.07 ID:AqJVGLcgo

静花「あら、私はってっきり菜々子さんの勝ちだと」

菜々子「あれ、静花の勝ちだと」

静花「つむぎさんを見くびってもらっては困りますわね」

菜々子「へいへい、すいませんね~」

紬「うふふ」

静花「さ、菜々子さん罰ゲームの発表を」

菜々子「まったく、旅が終わったんだから、普通に過ごせないものかね」

星奈「ほぅほぅ」

さとみ「なんか・・・雰囲気が・・・」

緑「いつもの事」

梓「そうです」

星奈「いや、梓ちゃんは先輩を起こしてきなよ」

梓「しばらくそのままで・・・」

律「どうしてだ?」

唯「ひどいよっ」

澪「」

さとみ「起きて、澪さん!」ユッサユッサ

澪「あ、あぁ・・・さとみさんか・・・長い夢を見ていたよ」

緑「どんな夢?」

澪「日本列島を縦断する夢だ」

さとみ「そう・・・。でも、それが夢なら私たち会っていないわね」

澪「そうか・・・。だからこれも夢なんだな」

緑「・・・しっかりして」

さとみ「ここは『夢の崎』よ」

257: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:20:55.27 ID:AqJVGLcgo

菜々子「静花は紬ちゃん以外の人にも素直になることだ」

静花「・・・心がけますわ」

律「姉御ー!」キラキラ

唯「か、かっこいい」キラキラ

菜々子「ま、これが最後なんだ・・・。別にいいさ」フフン

紬「お世話になりました」

菜々子「いやいや、楽しかったよ。それじゃあね」フリフリ

静花「逃げますのね」

菜々子「ちっ」

梓「では、静花さん」

静花「えぇ。菜々子さんに対する罰ゲームは・・・」

菜々子「・・・」

静花「カーシグループの再建に協力なさい」

菜々子「は?」

紬「?」

静花「私、これから全力で立て直しますわ」

菜々子「いや・・・、私料理しかできないし・・・」

静花「百も承知ですわ。新しい事業を立てますのよ。あなたの腕が必要です」

律「おぉ」

菜々子「・・・」

静花「・・・」

紬「・・・」

菜々子「分かったよ」

静花「・・・」ホッ

紬「それじゃあ!」

菜々子「あぁ、静花と紬ちゃんが繋がっていたら、私とも会うことになるな」

律「私たちはむぎとずっと一緒だから、これからも姉御と会える!」

唯「ひゃっほー!」

紬「よかった・・・」

澪「むぎ・・・」

星奈「やっぱりすごいや」

さとみ「うん・・・」

緑「・・・うん」

菜々子「ま、退屈しそうにないからな」ウシシ

コック「その為には腕をもっと磨かないとな」

菜々子「!」ギクッ

律「料理長!」

258: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:21:37.59 ID:AqJVGLcgo

コック「よぅ」

紬「あ、りっちゃんこれ。コックさんからのレシピよ」ペラ

コック「今渡さなくてもいいだろ」

紬「うふふ」

律「これ・・・肝心な所ぼかしてるじゃん!」

菜々子「そこは律の」

コック「津山」

菜々子「へい」

唯「どゆこと?」

律「私のオリジナルにしろって事か」

コック「・・・」

律「じゃ、このレシピの意味ねえ!!」

菜々子「正解」

コック「ガッハッハ」

星奈「よく分からないけど、律はすごいのか」

さとみ「そうみたいね」

紬「りっちゃんすごい!」

律「ちぇー」

梓「・・・」

静花「梓さん」

梓「?」

静花「こっちへ」チョイチョイ

梓「なんですか?」

静花「・・・えぇと、その・・・」

梓「・・・?」

静花「別れに戸惑いがあると話ましたが・・・」

梓「あ・・・はい」

静花「私のせいでしたわ」

梓「・・・」

静花「昔、私たちは別れの言葉もなく離れてしまいまして」

梓「それで・・・むぎせんぱいが・・・」

静花「えぇ・・・。別れが怖くなってしまったのですわね」

澪「そうでしたか・・・」

梓「・・・澪先輩」

星奈「私と別れるときのむぎちゃん、ちょっと様子がおかしかったからね」

梓「もう会えないと思っていたから当然ですっ!」

星奈「えぇー・・・、どうして私にだけ噛み付くのぉ~」イジイジ

梓「いや・・・その・・・」

259: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:24:09.92 ID:AqJVGLcgo

唯「別れは寂しいもんね」

律「あぁ・・・」

澪「大切な人ならなおさら・・・だ」

さとみ「たまに見せるらしくない表情はそれだったのね・・・」

緑「・・・うん」

静花「・・・」

梓「・・・」

静花「・・・?」

梓「どうして黙っていたんですか?」

律「あ、梓!」

静花「・・・」

梓「どうしてむぎせんぱいを知っていたのに黙っていたのかって聞いているんです」

澪「・・・」

唯「あずにゃん・・・」

静花「・・・」

菜々子「・・・」

梓「・・・」

静花「没落貴族だから・・・ですわ」

梓「・・・」

菜々子「・・・」

静花「昔は肩を並べていたカーシグループと琴吹グループでしたが」

梓「それだけじゃないです」

さとみ「梓ちゃん!」

静花「それだけ・・・?ずいぶんと軽々しく言ってくれますわね」

律「今のは梓が悪いぞ」

菜々子「まって、律」

律「・・・?」

梓「私が静花さんに声をかけたとき・・・」

静花「・・・」

澪「・・・」

梓「ヴェガに乗り込んで、私たちのやりとりを見ているとき・・・」

静花「・・・」

唯「・・・」

梓「私たちを・・・むぎせんぱいを、見守っていた・・・じゃないですかっ」

260: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:25:13.52 ID:AqJVGLcgo

静花「・・・」

律「・・・」

梓「静花さんが傷を付けてしまったのなら・・・どうして・・・はやくに声をっ」グスッ

静花「・・・怖かったから・・・ですわ」

梓「違いますっ!」

静花「・・・」

梓「最初は・・・可笑しいから表情が緩んでいたと思っていました・・・。でもっ」

静花「・・・」

梓「あれは・・・微笑むって言うんです!」

静花「!」

梓「あの時に声をかけていたら・・・むぎせんぱいに・・・あんな辛そうな表情をさせずにっ!」

ギュウ

静花「ごめんなさい」

梓「離してくださいっ、私は、静花さんが許せません!」

静花「あの時・・・満足してしまいましたの・・・」

梓「・・・!」

静花「今までの事も・・・きっとこれからの事も・・・、これでよかったのだと・・・」

梓「・・・」

静花「そのせいであなたまで傷つけていましたのね・・・」

ギュウ

静花「私の弱さは人を傷つけてばっかりですわね・・・」

梓「むぎせんぱいがそれで納得する訳ないじゃないですかっ!」

静花「ふふ、そうでしたわね」

梓「どうして笑っているんですか!怒っているんですよ!離して」

ギュウ

紬「ごめんね、あずさちゃん」

梓「!」

261: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:27:19.85 ID:AqJVGLcgo

星奈「よし、次は私だな」

唯「いやいや、あずにゃんを抱きしめる役はわたしですよ」

ガシッ

律「状況を読め」

澪「・・・よし」

律「さとみ、澪を止めてくれ」

さとみ「ダメよっ」

ガシッ

澪「・・・」

緑「・・・」

菜々子「・・・」

262: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:28:06.38 ID:AqJVGLcgo

ギュウ

梓「静花さん・・・離してください・・・」

静花「これはお詫びですわ」

梓「夏なんですよ!罰になってます!」

紬「そうよね・・・」

梓「むぎせんぱいに言ってません」

静花「ならいいですわね」

梓「どう受け取ったんですか!」

紬「うふふ」

静花「あなたたちが愛おしくて・・・」

ギュウ

星奈「うんうん、分かるよー」

唯「あっずにゃん!」ダキッ

梓「季節を考えてくださいっ!」

澪「愛に季節なんて関係ないんだよ」ギュウ

梓「ちょっ、澪先輩まで・・・!」

菜々子「秋子ちゃんが言ってたなそれ」

律「そうなんだ・・・」

菜々子「律はいかないの?」

律「さすがになぁ・・・」

さとみ「・・・」

緑「混ざれば?」

さとみ「堪えるわ!」

星奈「そうだね、定員オーバーだし」

梓「定員空いてても許可だしませんよっ!」

さとみ「埋もれた中から声が聞こえた」

263: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:29:23.65 ID:AqJVGLcgo

梓「もぅっ!」

菜々子「へへっ、静花も成長したな!」

静花「なにがですの!?」

菜々子「ひねくれもののお前が、ずいぶん素直になったからだ」

静花「・・・ふん」

紬「最後の記念撮影ですよ。行きましょう」

グイグイ

静花「ちょっとお待ちになって・・・っ」

紬「行きますよ~」

タッタッタ

梓「・・・」ポカーン

星奈「・・・」ポカーン

さとみ「・・・」ポカーン

律「むぎのあの強引さはなれないな・・・」

澪「・・・うん」

菜々子「私たちはなれたな」

緑「そうね」

唯「店員さんも揃ってるよ、みんな行くよー!」

ちひろ「ぐすっ」

しのぶ「記念写真で泣いてどうするのよ」フキフキ

その子「そうですよ。笑って映りましょうちひろさん」

けさみ「私たちもいいんですか?」

紬「もちろんです!」

唯「むぎちゃん真ん中ね!」

星奈「じゃその隣はわたしで」

さとみ「いえいえわたしが・・・」

緑「後ろで」

梓「フッ」

星奈「ちょっと待った」

さとみ「鼻で笑ったわよ」

緑「どういう意味?」

264: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:30:09.78 ID:AqJVGLcgo

梓「・・・」

ギュ

紬「あらあら」

律「無言で隣に居座りやがった・・・」

澪「今の梓は無敵だな」

唯「しょうがないな~」ダキッ

梓「・・・」

唯「無反応!?」

律「姉御の隣で」

菜々子「まだ姉御って呼ぶのね・・・」

律「いいじゃないッスか」ウシシ

澪「じゃ、静花さんの隣で」

静花「懸命ですわ」

菜々子「どういう意味だよっ!」

静花「まぁ・・・女ターザンが喚いてますわね」

車掌「みなさんよろしいですか?」

「「「 はーい 」」」

車掌「では、お願します」

コック「はいよ。最後の一枚だぞ。笑え」

けさみ「笑えって・・・。もちろんですよー!」ブイッ

その子「ふふっ」

ちひろ「えへへ」

しのぶ「ふふ」

律「いっえーい!」

星奈「いえーい!」

澪「・・・」

さとみ「・・・」

緑「・・・」

唯「いぇーい」スリスリ

梓「・・・」

菜々子「・・・」

静花(これだけの人を・・・この子は・・・)

車掌「・・・」

紬「どんとキタです」

一同「?」



カシャ

265: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/11(月) 12:31:04.45 ID:AqJVGLcgo

いい旅を


―――――ありがとう


                 End

274: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:52:59.25 ID:G7KLs0TCo


星奈「あれから五年・・・」

律「あぁ・・・」

唯「月日が経つのは早いね」

澪「そうだな。あっという間だった」

さとみ「みんなとこうして集まるなんて・・・」

緑「思ってもいなかった」

星奈「みんな変わらないよね」

律「そんなに時間が流れたなんて思えねえよ」

梓「五分も経っていませんからね」

紬「あらあら」

菜々子「なにごっこ?」

唯「五年後の私たちは・・・今!」

律「今!」

静花「緑さんまで・・・」

梓「澪先輩とさとみさんもノるとは思いませんでしたよ」

さとみ「やってみただけよ」

澪「そうだぞ」

静花「そうだぞって・・・。まぁいいですわ」

紬「・・・」

275: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:53:41.18 ID:G7KLs0TCo

静花「・・・それでは私はこれで失礼致しますわね」

クイッ

紬「・・・」

静花「・・・」

紬「・・・」

静花「また、会えますわ」

紬「はい・・・」

静花「では、服を離してくださいませんこと?」

紬「はい・・・」

ギュ

静花「・・・」

菜々子「最後の別れぐらいちゃんとしてやんなよ」

静花「・・・どうすればいいのか分かりませんわよ」

菜々子「・・・」ハァ

紬「あの頃と同じように・・・」

静花「つむぎさん・・・今の周りの状況を理解してますか?」

紬「え・・・。あ」

律「あ、せいなーまつもとにかえるのかー?」

星奈「そうだよー。いちどまつもとへかえってほっかいどーへかえるんだー」

澪「どうしてぼうよみなんだよー」

さとみ「へんなひとたちねー」

菜々子「みんなテンパッてる」

唯「むぎちゃん・・・」

緑「・・・」

梓「・・・」

静花「と、いうわけで、昔のようには」

紬「・・・っ」

ダキッ

静花「・・・」

紬「また・・・」

静花「えぇ・・・また会いましょう」ナデナデ

紬「はいっ」

276: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:54:09.20 ID:G7KLs0TCo

ギュウ

静花「・・・あなたに会えて・・・。
   あなたがあの部屋の扉を開いてくれたことに・・・とても感謝しています」

紬「・・・っ!」

静花「ありがとう・・・つむぎちゃん・・・」

紬「・・・っ」グスッ

静花「本当に、ありがとう」

ギュウウ

紬「し・・・ず・・・っ」グスッ

静花「さ、涙を拭いて」

紬「・・・・・・はい・・・っ」

静花「・・・いつまでも笑っていてほしいですわ」

紬「みんなが居てくれるなら大丈夫です」

静花「そうですわね」ニコ

律「あったりまえだー!」

唯「そうだよ!」

澪「一緒だ!」

梓「ずっとです!」

紬「うん」

静花「では、また会う日まで」

紬「また・・・会う日まで・・・」

静花「・・・さようなら」

紬「っ・・・さようなら」

277: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:54:38.39 ID:G7KLs0TCo

菜々子「紬ちゃんの事となると、とことん素直になるなアイツ」

紬「・・・」

菜々子「そんじゃ、私もここでさよならだ」

唯「菜々子さん・・・」

菜々子「へへっ、やっと普通に呼んでくれたのか」

律「・・・」

菜々子「さっきも言ったけど、また会えるからそんな顔すんなって」

星奈「そうだね。会いたかったら会いに行けばいい」

さとみ「むぎさんに会いたかった私と星奈さんみたいにね」

緑「・・・時間はやさしいって教えてくれた」

澪「うんっ私たちは会える!」

梓「そうです、会えます!」

紬「うん!」

唯「そうだね!」

律「・・・うん」

菜々子「おい!律がそんなんでいいのかよ!」

律「いや、よくない!」

菜々子「よし」

唯「菜々子さん・・・いや菜々子姉さんはこれからどうするの?」

菜々子「なんで言い直した・・・。料理長の下で修行する事になった」

紬「おぉ!」

律「マジで!?」

菜々子「ありがたい事に、マジで。それからだな静花とは。アイツも学ぶ事多いし」

星奈「いいなぁ~」

律「星奈も料理に興味あるのか?」

星奈「もちろん」

梓「食べる専門ですよね」

星奈「・・・よし」

梓「よしってなんですか!?」

菜々子「へへっ、こうでなくっちゃな。じゃあな~」フリフリ

紬「ありがとう、菜々子さん」

律「バイバーイ!姉御ー!!」

278: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:55:08.44 ID:G7KLs0TCo

緑「次は私ね」

律「・・・」スッ

緑「信仰は自由だけど・・・」

律「ちげえ!ハイタッチだよ!」

緑「嫌よ」

律「素直じゃねえ・・・」

緑「・・・」ツーン

ガシッ

緑「?」

紬「うふふ」

緑「ちょっと」

紬「はい、りっちゃん」

律「操り人形かよ」

パァン

緑「離して・・・」

澪「変だぞ・・・」

パァン

紬「はい、唯ちゃん」

唯「はいよー!」

パァン

緑「分かったから・・・」

紬「あずさちゃん」

梓「よいしょー」ピョン

パァン

さとみ「わたしもやったわね」

紬「さぁ、どうぞ」

緑「は、離して・・・」

パァン

星奈「わたしもやったよね~」

紬「星奈さんが最初だったね」

緑「・・・」

パァン

279: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:55:36.19 ID:G7KLs0TCo

紬「最後は私と」

緑「握手でいい?」

紬「両方ね」

星奈「くっくっく」

梓「?」

緑「握手だけ」

紬「はい」スッ

緑「頑固ね・・・」

梓「どっちもですよ」

緑「・・・ハァ」スッ

パァン

紬「・・・」

緑「・・・・・・ありがと・・・」

紬「いえ・・・」

ギュ

緑「あなたたちと・・・」

紬「?」

緑「一緒に過ごしてみたかったのかもね」ニコ

紬「!」

梓「緑さん・・・」

星奈「・・・」

さとみ「・・・」

緑「・・・じゃ」

ギュウ

緑「?」

紬「それじゃあ・・・過ごしましょうか・・・」

緑「え?」

280: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:58:59.44 ID:G7KLs0TCo

紬「・・・みんなの明日の予定は・・・?」

澪「勉強だな」

律「CD買いに」

梓「憂と純とで遊ぶ約束を・・・」

唯「あずにゃんと遊ぶ約束を・・・」

梓「してません」

紬「・・・三人は!?」

星奈「母さんと北海道へ帰る予定・・・」

梓「松本からですか?」

星奈「そうそう、報告をしたかったんだよ。母さんを松本へ呼んでさ父さんと三人で話したんだ。
   母さんにむぎちゃんの事話したらさ、行ってこいって言われて。そのおかげでここに来れたんだよ」

紬「そうだったの・・・」

梓「よかったです・・・」

星奈「父さんは父さんで色々あったみたいでさ」

紬「・・・」

ギュウ

緑「いつまで手を握ってるの・・・?」

紬「さとみさんは?」

さとみ「推薦断っちゃった」テヘ

梓「おぉ・・・」

澪「すごいな・・・」

さとみ「やりたい事見つけてね・・・。ジャンルはまだだけど、本の書き手になりたくて」

唯「書きたくてしょうがないんだね」

律「書きてえ!ってうるさいよ!」

澪「うるさいよ」

星奈「あっはっは」

さとみ「勉強するくらいかな・・・?」

紬「よし・・・緑さんは?」

緑「別に・・・」

紬「・・・三人はチケット取りました?」

澪「おぉ・・・もう『別に』だけで会話が成立してる・・・」

星奈「いや・・・ここに来る事を決めたの昨日だから。まだだよ」

さとみ「わたしも」

緑「新幹線で・・・」

紬「りっちゃん、斉藤は・・・」

律「ん?空港でむぎを待ってるぞ」

281: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:59:27.73 ID:G7KLs0TCo

紬「部室へ行きましょう」

星奈さとみ緑「「「 ? 」」」

律「よぉーし、帰るか!」

澪「そうだな!」

唯「帰ろう帰ろう!」

梓「行きますよ三人とも」

星奈「いや、え?」

さとみ「部室って?」

緑「・・・まさか」

紬「私たちの学校へ行きましょう~」キラキラ

星奈さとみ「「 えっ!? 」」

緑「・・・」

梓「緑さんは驚かないんですか?」

緑「博多で・・・色々あって・・・・・・慣れた・・・」

唯「むふふ、慣れちゃったのかぁ~」

律「星奈は連絡しておけよー」

星奈「ま、いっか!憂ちゃんと和にも会えるし」ルンルン

澪「さとみさんは大丈夫?」

さとみ「えぇ・・・。私も和さんたちと会えるなんて思ってなかったから嬉しい・・・」ワクワク

律「さわちゃんびっくりするだろうな~」

星奈「誰?」

唯「私たちの」

梓「髪の毛がボンバーなんです」

星奈「なんだそりゃ」

澪「いいのか・・・」

唯「面白そうですな」プクク

さとみ「クスクス」

緑「・・・」

紬「うふふ」

282: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 08:59:54.85 ID:G7KLs0TCo

紬「あ・・・」

車掌「・・・」ペコリ

紬「・・・」ペコリ

車掌「・・・」

スタスタ

紬「・・・」

サヤサヤ

紬「・・・ありがとう・・・ヴェガ」

サヤサヤ

紬「・・・」ペコリ

タッタッタ

283: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:00:23.28 ID:G7KLs0TCo

―――――桜が丘高校

梓「似合ってますよ」

星奈「そ、そう?」

律「着れるもんだな」

さとみ「ど、どうかな?」

澪「バッチリ。私のサイズで着れてよかった」

緑「・・・」

唯「緑ちゃんも似合ってるよ~」

緑「制服貸してくれて・・・ありがと」

唯「いえいえ~」

紬「これで学校に入っても大丈夫ね!」フンス!

星奈「でも、入っていいのかな・・・」

梓「大丈夫です!」

さとみ「・・・なんかドキドキする」ドキドキ

緑「・・・うん」

澪「ジェットコースターに乗る前みたいだな」ドキドキ

星奈「あ、わたしだけその澪ちゃん見てないんだよね・・・。部室止めて遊園地に行かない?」

緑「私も見てない・・・」

澪「そうしよっか!」キラキラ

律「なにを言っているんだ・・・」

紬「さぁ入りましょう!」

スタスタ

梓「部室まで一直線です!」

律「なんか私も緊張してきた!」

唯「う、うん!」

澪「普通にしていればバレない!」

紬「澪ちゃんも乗り気ね!」

澪「なんか、楽しくなってきた!」

星奈「走っていいかな」

梓「不自然ですよ」

さとみ「うぅ・・・楽しいけど・・・怖い・・・みんなに会いたい」

律「さわちゃんには言ってないんだよな?」

唯「うん、ういにも言ってないよ~」

緑「・・・」

284: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:00:50.97 ID:G7KLs0TCo

紬「玄関に到着よ!」

唯「ここで少し待機です!りっちゃん応答せよ!」

律「よし、辺りに人の気配なしだ!オーバー!」

澪「階段へ!」

星奈「昔、この靴箱で一人の男子生徒が女生徒に振られ・・・それを苦に」

澪「ヒァッ」

星奈「それを苦に毎晩ギターの練習を・・・あれ?」

梓「私たち以外みんな行きましたよ」

星奈「えー!」

澪「聞こえない聞こえない」ブルブル

星奈「あ、ごめん澪ちゃん」

梓「女子高ですから、嘘ですよ。それにギターの練習していたから平和です」

澪「そ、そうか・・・」

星奈「可愛いな~もう」

梓「さ、行きますよ」

澪「そうだな」キリ

星奈「他校に侵入なんてたっのしー!」

285: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:01:20.05 ID:G7KLs0TCo

律「あれ?」

紬「三人がいない・・・」

さとみ「どうしたのかな?」

唯「もぉ~」

緑「散歩してきていい?」

律「ダメだろ!」

緑「少し歩いてみたいから・・・」

律「だからダメだって!」

緑「後で行くわ・・・」

スタスタ

律「ちょちょちょ!」

タッタッタ

さとみ「みんな自由すぎるわよね」

紬「うふふ」

唯「りっちゃんが行ったから大丈夫だよ」

さとみ「後でって場所知ってるのかな」

唯「行こうよむぎちゃん、さとみちゃん!」

さとみ「そうね・・・。なんか緊張が解けちゃった」

紬「行きましょう~!」

286: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:01:48.56 ID:G7KLs0TCo

さとみ「あっ・・・」

唯「ん?」

さとみ「あの掲示板見てきていい?」

唯「大して面白くないよ?」

さとみ「行事がたくさんあるのね」

唯「マラソン大会があるんだよね~」

さとみ「いいな~」

唯「そんな!」

287: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:02:18.48 ID:G7KLs0TCo

紬「あれ・・・?みんな居なくなっちゃった・・・」

紬「さわ子先生たち中にいるのかな・・・」

紬「・・・・・・いない・・・」

ガチャ

スタスタ

紬「戻ってきたのね・・・」

スト

紬「ふぅ・・・」

紬「・・・」

紬(落ち着くけど・・・、もう少しだけ・・・・・・)

紬(なんだか・・・)

288: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:02:47.43 ID:G7KLs0TCo

さわ子「ど、どうしよう・・・」

純「出られなくなってきましたね」

憂「紬さんのあんな表情みたら出て行けませんよね・・・」

和「でも狭いわよここ」

さわ子「タイミングを完全に失ったわ」

純「うぅ・・・」

憂「動かないで純ちゃん」

純「ご、ごめん」

和「あ・・・眠ってしまったわ」

さわ子「そぉーっとここから出て、一度部室から出るわよ」

憂「は、はい」

289: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:03:13.49 ID:G7KLs0TCo

星奈「たっのしぃー!」

梓「ちょっ、星奈さんうろついたら危険ですよ!」

澪「・・・」

星奈「誰も居ないから大丈夫だ・・・あ」

「・・・君・・・・・・」

星奈「こんにちは先生!」スィー

「あぁ、こんにちは」

星奈「部室へ急がなくっちゃ~」

「・・・?」

梓「澪先輩、来週に開催される演劇についてですけど」

澪「あ、あぁ・・・たしかロミオとジュリエットだったな。じっくり観察しないとな」

スタスタ

梓「・・・ごまかせましたね」

澪「ふぅ・・・びっくりした」

星奈「ごめんごめん」

梓「もぅ!」

澪「部室へ行こう!」

星奈「みんながどんな学校で学んでいるのか知りたくてさ」アハハ

290: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:03:39.91 ID:G7KLs0TCo

緑「・・・いい所ね」

律「あぁ・・・、先生たちも生徒も面白い連中ばっかりだ」

緑「・・・そう」

律「あ・・・」

「・・・君・・・・・・」

緑「こんにちは」

「こんにちは・・・」

緑「部室へ急ぎますので」スィー

「あ、あぁ・・・」

律「・・・」

スタスタ

緑「・・・」

律「それでも突き進むのかよっ!」

緑「行きましょうか」

律「ったく・・・!」

緑「・・・むぎが通っている学校に興味があって」

291: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:04:11.61 ID:G7KLs0TCo

さとみ「ここで学んでいるのね・・・」

唯「そうだよ~」

さとみ「・・・楽しそう」

唯「楽しいですっ!」

さとみ「ここに来るなんて予想だにしてなかった・・・」

唯「うん」

さとみ「ありがと、唯ちゃん」

唯「でっへっへ、・・・全部むぎちゃんのおかげだよ~」

さとみ「そっか、福引で当てたよのね」

唯「それもあるけど、むぎちゃんとさとみちゃんが出会ったから、ここにいられるんだよ」

さとみ「・・・」

唯「行こう、部室へ」

さとみ「うん!」

「・・・君・・・・・・」

さとみ「こんにちは先生」

「こ、こんにちは・・・。いや君たちか・・・?」

唯「あー・・・」

さとみ「部室へ急ぎますので、失礼します」

「どの部活だね?」

唯「けい」

さとみ「鉄道部です!」

「・・・そんな部あったかな・・・」

さとみ「同好会みたいなものなので・・・」

「そうか・・・、あまり長居しないようにな」

さとみ「はーい」

唯「おぉ」

さとみ「嘘ついちゃった」

唯「鉄道部なんてありません」

さとみ「そうよね~」ニコニコ

唯「悪い子ですな~」

さとみ「ふふっ」

星奈「なにやってんの?行くよー!」

梓「迷惑かけていたのにっ!」

澪「まぁまぁ」

緑「上?」

律「そうだぜー」

スタスタ

さとみ「行きましょうか」

唯「そうだね~」

292: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:04:39.90 ID:G7KLs0TCo

唯「やぁやぁ、ただいま帰りましたよ」

さわ子「あら・・・」

憂「あ!」

純「おぉ・・・」

和「お揃いね」

星奈「驚いてくれないのね」

さとみ「インパクト薄いのね私たち・・・」

緑「そうね」

さわ子「驚きたいけど、静かにね」

澪「?」

律「しずかに?」

和「むぎが中で眠っているのよ」

澪「さすがに疲れたみたいだな・・・」

星奈「どれどれ」ソォー

さとみ「あら、ほんとね・・・」

澪「天使のようだ・・・」

律「・・・」シーン

唯「My Angel...」

梓「女神です」

憂「最上級になったね」

緑「流れに沿ったコメントしなくちゃいけないの?」

和「ご自由に」

さとみ「和さん、お久しぶり」ルンルン

和「名古屋で飛び乗ったからビックリしたわ」

純「しましたよ」

さとみ「ふふっ、二人のおかげね」

さわ子「うんうん」

梓「起こしてはいけませんよ」

星奈「どうして私に言うの」

純「この人が・・・」

星奈「おっ、君がさわちゃんだね」

さわ子純「「 え? 」」

梓「・・・」ジリジリ

澪「逃げる準備してるのか梓は」

唯「あっずにゃん!」ダキッ

梓「・・・!」

293: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:05:35.19 ID:G7KLs0TCo

純「えっと・・・?」

星奈「梓ちゃんから話は聞いてるよ~ん」

憂「なんて言っていましたか?」

和「梓を追い込むのね」

さわ子「ぜひ聞かせてもらいたいわね」

さとみ「プクク」

緑「・・・」

律「あれ?ひょっとして緑はこの状況理解してないんじゃないか?」

緑「・・・」

澪「そうみたいだな」

星奈「怒ると髪の毛が逆立つとか、湿気のひどい日はドライヤーが壊れるとか」

純「ほぅ」

さわ子「なーんだ」

星奈「コスプレをさせるとか、迷惑だとか、やる気がないとか、お菓子食べてばっかりとか」

さわ子「ほぅ」

純「・・・」

梓「そこまで言ってませんよ!」

律「言ってたな」ウシシ

唯「言ってたよ~」スリスリ

澪(後半は大体あってるけどな・・・)

梓「・・・」ジリジリ

星奈「面白いね君!」ポンポン

純「わたし・・・純ですけど・・・」

星奈「沢村?」

純「鈴木です!」

さわ子「わたしが山中さわ子よ」

星奈「あれ・・・?」

緑「そういう事・・・」

ダダダダッ

唯「おぉ」

和「走っていったわ」

憂「こうなる事予想しなかったのかな・・・」

さわ子「・・・あなたたち二人はそこに隠れてなさい」

星奈「おっけ~」

純「はい!」

294: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:06:38.61 ID:G7KLs0TCo

さわ子「りっちゃんお願い」

澪「打ち合わせなしで・・・」

律「あー、むぎが起きたー!」

さとみ「なるほど・・・」

唯「まさかそんな・・・」

和「それはフリね」

梓「・・・」ヒョコ

さわ子「今よ」

星奈「そりゃー」バッ

純「この!」バッ

梓「!」ビクッ

緑「・・・容易ね」

星奈「捕獲成功~」

唯「お見事だよ」

和「いいチームワークね、中々出来る事じゃないわ」

さとみ「クスクス」

梓「離して純っ」ジタバタ

純「ずいぶんと言ってくれたな、ドライヤー壊した事一回しかないのに!」

憂「あったんだ・・・」

さわ子「罰が必要ね・・・」キラン

さとみ「なにか企んでますね・・・」

律「さとみやるな・・・」

さわ子「むぎちゃんが起きたときに役立ってもらうわ」

梓「嫌ですよぉ!」ジタバタ

星奈「暴れないの」

憂「でも、いいんですか?」

さわ子「え?」

和「さっきのむぎの表情からみて、からかうのは・・・」

澪「どうしたんだ?」

純「少し切ない表情を・・・」

唯「そっか・・・」

律「・・・」

澪「・・・」

さわ子「なおさらじゃない」キラン

295: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:07:35.46 ID:G7KLs0TCo

紬「・・・ん」

「起きた?」

紬「ごめんねみんな、眠っていたみたい・・・」

「気にすんなって」

紬「・・・あれ?」

「どうしたの?」

「どうしましたか?」

紬「みんなは・・・?」

「みんなって?」

紬「唯ちゃん、りっちゃん、澪ちゃん・・・」

「夢をみてたんだよ・・・むぎ」

紬「夢?」

「そうですよ・・・」

紬「あずさちゃん・・・」

梓「なんですか?」

紬「唯ちゃんは?」

梓「さとみ先輩の事ですか?」

さとみ「どうしたの?」

紬「???」

梓「星奈先輩ドラムの練習してますか?」

星奈「バッチリだよ~ん」

紬「せ、星奈先輩??」

梓「いつもしずかな緑先輩はベース担当ですね」

紬「ベース??」

緑「弾けないけどね」

梓「どうしてけいおん部に入ったんですか・・・」

緑「紅茶が目的」

星奈「サボる気まんまんだ!」

梓「はぁ・・・なんですかこれ・・・」

さとみ「・・・」

紬「あれ・・・?」

さとみ「どうしたの?」

紬「ここどこ?」

梓「学校の部室ですよ・・・」

紬「私の知ってる部室とは・・・」

さわ子「・・・しょうがないわね」

スタスタ

さとみ「あ、さわ・・・さわちゃん!」カァ

さわ子「むぎちゃん、あなたはいま多世界解釈の一つの世界に」

296: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:08:24.14 ID:G7KLs0TCo

律「いい加減にしろー!」

バシッ

さわ子「あいた!」

紬「あ、りっちゃん」

澪「とんだ茶番だよ」

星奈「あっはっは、面白かったー!」

唯「いい感じにドッキリできたよね」

律「できてねえ!混乱させただけだろ!」

梓「・・・はぁ」

紬「ここは正常な世界でいいのね」

緑「そうよ」

さとみ「ごめんね、むぎさん」

紬「・・・ヴェガに乗ったのよね?」

梓「いぇす」

紬「そっか・・・よかった」

さわ子「よし」

和「よくないですよ・・・」

憂「アイス買ってきましたよ」

唯「わーい!」

星奈「さっすが憂ちゃん!」ルンルン

純「なるほど・・・」

星奈「・・・?」

純「梓から話を」フガッ

梓「いいから・・・」

星奈「どうしたの?」

梓「なんでもないですよ?」

星奈「ふむ」

さわ子「ふむふむ」ジー

さとみ「な、なんですかさわ子先生」

緑「?」

さわ子「あなたたちここの制服似合うわね」

星奈「照れちゃいますな~」

さとみ「えっと」テレッ

緑「・・・」

297: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:09:20.90 ID:G7KLs0TCo

紬「・・・」ボー

律「むぎ!紅茶お願い!」

唯「お願いむぎちゃ~ん」

澪「お願い、むぎ」

梓「お願します、むぎせんぱい!」

紬「わ、分かった・・・!」

テッテッテ

和「12人いるんだけど・・・」

梓「手伝ってきます」

テッテッテ

憂「私もっ」

テッテッテ

星奈「梓ちゃんべったりですな~」ニヤニヤ

唯「まったくですな~」ニヤニヤ

さわ子「ふ~ん・・・。梓ちゃんから話に聞いたとおりね~」

星奈「そっかそっか~」テレテレ

律「物怖じしないのな」

和「しないわよね」

さわ子「する必要あるの?」

緑「これ・・・」

澪「梓のお気に入りでスッポンもどきのトンちゃんって言うんだ」

緑「・・・ふーん」

澪「どう思う?」

緑「別に・・・」

澪「・・・」

緑「・・・少し可愛い・・・・・・?」

澪「聞かないでほしい・・・」

さとみ「ここで演奏してるのね・・・」

律「そうだぜー」

さとみ「キーボードとドラムもある・・・」

律「キーボードは斉藤さんに用意してもらった」ウシシ

さとみ「?」

律「演奏するためだぜ!」キラン

さとみ「ほんと!?」

律「帰ったら演奏しようってむぎと約束したからさ」

さとみ「そうなんだ・・・また聴けるのは嬉しいな」

298: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:10:15.52 ID:G7KLs0TCo

律「今、みんながこの部屋にいられるのは・・・むぎのおかげだな」

さとみ「すごいなぁ・・・」

律「あぁ・・・、どれか一つでも欠けたら私たちはここにいないんだ」

澪「そうだな・・・、一つ一つ紡いでくれた」

緑「・・・うん」

星奈「なにしてんのー!おいで~!」

唯「さわちゃんが額縁もって来たって!」

律「なんだそりゃ」

澪「あの絵を飾るのかな」

さとみ「絵?」

緑「なに・・・?」

律「みりゃ分かるって」ウシシ

さわ子「どう?」

澪「あ・・・」

和「小麦が書いた記事ね・・・」

純「律先輩・・・」

律「おいー!」バッ

唯「いいじゃないの。飾っておこうよ~」ニヤニヤ

星奈「そうだよ律」ニヤニヤ

律「これは持って帰る」

澪「ダメだっ!」

緑「なに・・・?」

さとみ「放課後ティータイムが展望車で演奏した時の記事なんだけど・・・、読んでからのお楽しみって事で」

澪「私が持って帰る!」

さわ子「いやいや」

和「せっかくだからみんなに読んでもらったら?」

律「嫌嫌」

純「ほんとうに嫌なんですね・・・」

299: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:11:03.62 ID:G7KLs0TCo

紬「ありがと~」

梓「いえいえ」キラキラ

憂「クスクス」

紬「お茶請けにもみじ饅頭買ってきたの」

梓「私もみじ饅頭大好きですから良かったです」キラキラ

憂「・・・」

紬「福岡で買ったひよ子もあるわよ~」

梓「嬉しいです」キラキラ

憂「ほんとうに嬉しそう・・・」

ガチャ

紬「さ、入って~」

梓「ありがとうございます」キラキラ

憂「一つ一つが嬉しいんだね、梓ちゃん・・・」

紬「あら・・・?」

梓「とりあえずテーブルに置こう憂」

憂「Oui」

梓「え?」

紬「みんな何を観てるの?」

星奈「真美ちゃんが描いた絵だよ」

さとみ「いいわね、この絵」

唯「いいわ、ねこの絵」

律「唯の言葉遊びが霞むぐらい、いい絵だ」

緑「いいわね・・・この絵」

さわ子「そうね・・・。あなた繰り返しているだけじゃない」

澪「いい絵だ」

憂「オレンジの色合いが素敵です」キラキラ

純「梓ぐっすり寝てるなー」

梓「にゃーー!!!」バッ

律「あ、こら!」

星奈「ちょっと、みんなで鑑賞してたんだよ?」

さとみ「元に戻しましょうね」

緑「ダメよ」

梓「これはもって帰ります。家宝です。末代まで」

300: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:11:59.66 ID:G7KLs0TCo

さわ子「それを私が許すと思って?」ワキワキ

星奈「うへへへ」ワキワキ

唯「うっへっへ」ワキワキ

律「うへへへ~」ワキワキ

梓「よ、4倍・・・」ブルブル

紬「あずさちゃんは私が守るわっ」

梓「む、むぎせんぱい・・・!」キラキラ

純「今のうちに」スッ

澪「でかしたよ純」

純「お納めください」

さとみ「大儀であった」

和「そこまで大事じゃないでしょ」

星奈「家宝とか言ってたね~」

憂「末代までどうする気だったんだろ・・・」

和「・・・分からないわね」

純「今日の梓は変ですね・・・」

律「ここでいいか?」

澪「ちょっとズレてるぞ」

律「・・・こうか」

憂「バッチリです。・・・いい絵ですね。なんだか羨ましい」

和「この絵を仕上げたときどんな気持ちだったのかしらね」

さわ子「紅茶いただくわよ、座りましょう」

律「机と椅子足りないぞ」

さわ子「借りてこればいいじゃない」

緑「私行くわ」

律「場所知らねえだろ!おとなしくしてろ!」ビシッ

緑「・・・」ムス

澪「怒るところじゃないんだけど・・・。待ってて」

和「そうね、行きましょう」

唯「行くよっ!」

タッタッタ

純「私も行きます」

憂「私も」

タッタッタ

301: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:12:53.43 ID:G7KLs0TCo

さわ子「三人は座ってなさい」

星奈「はーい」ルンルン

さとみ「なんか悪いわね」

緑「手伝うのに」

さわ子「あなたも変わったわね~」

緑「・・・あれ」

さわ子「あれ?」

緑「あの二人放っておいていいの?」

梓「むぎせんぱ~い」ゴロゴロ

紬「あらあら」

さわ子「・・・新学期迎えたらどうなるのかしらね」

星奈「写真撮っておこう」ニヤニヤ

律「いつまでしがみついているんだよっ」グイッ

梓「にゃんっ・・・はっ」

澪「梓も手伝って」

梓「は、はい!」

憂「通りまーす」

さとみ「手伝うわ」

テッテッテ

緑「長方形?」

さわ子「そうよ」

星奈「たまには正方形でもいいんじゃない?」

和「無駄なスペースが出来るでしょ、ボケるならちゃんとボケてね」

星奈「ボケたつもりなんだけどな~」アハハ

唯「和ちゃん厳しいですな」

ガタゴト

302: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:13:40.48 ID:G7KLs0TCo

紬「さ、どうぞ~」

さわ子「ありがと」

律「よぉーし、行き渡ったな」

星奈「おうよ」

梓「さ、むぎせんぱい座ってください」ポンポン

紬「えぇ」

純「しっかり隣をキープしていらっしゃる・・・」

澪「じゃ、憂ちゃんお願い」

憂「はーい!」

唯「よーし!」

紬「?」

さとみ「?」

緑「?」

憂「よいしょっと」

唯「よいしょー」

紬「あ・・・」

星奈「見事なケーキだな~」キラキラ

さとみ「・・・」

緑「・・・」

さわ子「むぎちゃん」

梓唯澪律憂和純「「「「「「「 長旅おつかれさま(です) 」」」」」」」」

紬「!」

さわ子「・・・と」

梓唯澪律憂和純「「「「「「「 日本縦断達成おめでとー! 」」」」」」」」

パーン

パパパーン

紬「!!!」

星奈「おぉ・・・」

さとみ「誕生日みたいね・・・」

緑「・・・誕生日・・・ね」

303: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:14:11.04 ID:G7KLs0TCo

梓「ヴェガでの旅楽しかったです!」

星奈「うん、楽しかった!」

唯「忘れられないよ!」

澪「あぁ、大切な思い出だ」

律「すっげえ楽しかった!」

さとみ「うん、乗ってよかった」

憂「とっても楽しかったです!」

和「えぇ、いい時間を過ごせたわ」

さわ子「貴重な体験もできたからね」

純「会えない人と会えました!」

緑「・・・・・・うん・・・」

「「「 ありがとう 」」」

紬「!」

梓「えへへ」

紬「ありがとう・・・みんな・・・」

唯「こっちこそありがとうだよ~」

紬「私もみんなと旅ができてとっても楽しかった・・・」

澪「私もだっ」

紬「・・・もっと一緒に景色をみていきたい・・・」

律「そうだなー!」

紬「・・・」

さとみ「・・・むぎさん」

紬「?」

さとみ「むぎさんの旅の意味・・・教えてくれる?」

星奈「・・・」

緑「・・・」

純「・・・」

さわ子「・・・」

和「・・・」

憂「・・・」

律「・・・」

澪「・・・」

唯「・・・」

梓「・・・」

紬「みんなと、もう一度、出会うため」ニコ

梓「!」

さとみ「そっか・・・うん、ありがと」

紬「うふふ」

304: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:15:23.68 ID:G7KLs0TCo

律「むぎが持ってきたひよ子もあるぞー!」

緑「・・・」モグモグ

純「なにも言わずに食べてる!?」

さわ子「もみじ饅頭食べたわよ・・・」

唯「いいよじゃあ食べなくて」プクー

憂「アイス溶けちゃいましたね」

澪「デジャヴだな」

和「なによそれ・・・」

星奈「ケーキおいし~」モグモグ

梓「たい焼き5個全部食べたのにまだ食べるんですか!」

紬「あ、りっちゃん・・・愛さんのお守り・・・ありがと~」

律「ご利益あっただろ?」

紬「あったわ~」ニコニコ

和「律が風邪ひいたのよね」

星奈「雨にうたれたの?」

和「降っていなかったわね」

律「降ってないけど、降ったんだよっ」

憂「温泉から出た後でしたね」

さとみ「律さんの言葉の意味分かる」

緑「分からないんだけど・・・」

さわ子「DVDで見たわよ」ズズー

星奈「DVD!?エレナの!?」

憂「そうですよ」

星奈「見たい!」

梓「ここにTV無いですから」ププッ

星奈「・・・」グリグリ

梓「・・・離してくださいっ!」

唯「今避けれたでしょー!」

梓「・・・」

星奈「じゃあ貸して!」

律「いつ返すんだよっ!」

星奈「だって、見たいんだもーん」

305: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:16:46.47 ID:G7KLs0TCo

さわ子「後でポータブルDVDプレーヤー持ってきてあげるわ」

星奈「さっすがみんなの先生だ、話分っかる~」ルンルン

さわ子「ふふ、あなたも見所あるわね」キラキラ

緑「・・・」

唯「あ、DVDお家にあるんだよ~」

星奈「そんな・・・」

緑「・・・」

紬「緑さんがっかりしないで~」

澪「してたんだ!?」

和「さすがね・・・」

憂「持ってきてますよ」

緑「・・・」

梓「あ、感情隠してる」

純「・・・どうして分かるのか・・・・・・」

さとみ「名古屋のシーンとは別にあるの?」

唯「そだよ~。仙台から大阪までだよ」

さとみ「それはぜひ見たいな・・・。焼き増ししたらいいんじゃない?」

緑「さとみ・・・」

さとみ「いえいえ」

律「暗号が交わされたのか?会話が成り立ってた風だけど」

澪「焼き増しはダメだっ!」

紬「あらあら」

星奈「ちぇー」

紬「あ、さわ子先生に大阪の異人館で買ったお土産です。どうぞ」

さわ子「あら・・・わざわざ買ってきてくれたの?」

紬「みんなで選んだの~」

律「日ごろのお礼を兼ねてな」

澪「そうです」

唯「うん!」

梓「ですよ!」

さわ子「この一体感・・・なにかあるわね・・・」

律澪唯梓「「「「 」」」」ギクッ

緑「押し付けあってた・・・」

律「こらー!!」

澪「今のはひどいぞっ!」

唯「どうしていうの!」

梓「むぎ先輩が選びましたよ」

さわ子「りっちゃんと澪ちゃんと唯ちゃんは今度着せてあげるわ」

律澪「「 なにをっ!? 」」

306: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:18:05.79 ID:G7KLs0TCo

和「梓・・・隠れたわね・・・」

さわ子「羽のガラス細工・・・。いいじゃない」

さとみ「きれい・・・」

唯「喜んでもらえてなによりだよ!」

星奈「純ちゃんが持ってるそれも同じお土産なの?」

純「え、あ・・・はい。ベースのガラス細工です」

星奈「なんか、普通だね」

純「普通じゃないでしょ!」

和「・・・タクトよりいいじゃない」

唯「そんな・・・」グスグス

憂「わたしはアコーディオンですよ」

星奈「おぉ、なんか憂ちゃんっぽいね!」

憂「ありがとうございます」ウキウキ

さとみ「褒め言葉なの?」

307: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:18:58.91 ID:G7KLs0TCo

さわ子「そういえば秋子ちゃんは?」

紬「私の為にいろいろしてくれて・・・とても助けられました」

さわ子「そう・・・。あの子落ち着いたらバランスよくなると思うんだけどね」

緑「それに気づいたみたいだから・・・」

さわ子「へぇ~」

和「あの子が・・・」

律「風音は?」

紬「阿蘇山へ行ったわ」

澪「そっか・・・」

星奈「?」

緑「あの子は・・・とっても強い・・・」

紬「うん・・・。出来れば一緒に行きたかった」

梓「むぎせんぱい・・・」

緑「一人で乗り越えられる・・・大丈夫よ・・・」

さとみ「・・・へぇ」

和「・・・へぇ」

緑「・・・なに?」

さとみ和「「 別に・・・ 」」

梓「ブフッ」

緑「・・・」ワシャワシャ

梓「ちょっ、なんでですか!?」

さとみ「・・・」ピョンピョン

梓「髪で遊ばないでくださいっ!」

紬「あらあら」ウフフ

さわ子「さとみちゃんはどうなのよ?」

さとみ「えーと、推薦を断りました」

和「へぇ、そうなんだ」

純「おぉ・・・」

さわ子「それはまたどうして」

唯「漫画家になるんだよね!」

律「ちげえよ、脚本家だ」

澪「作家だ」

さとみ「そうです」

さわ子「推薦先の大学は文学部なかったの?」

さとみ「ありますけど、憧れている作家がいた大学へ変更したんです」

さわ子「なるほどね~」

梓「・・・すごいです」

さとみ「ありがと」ニコニコ

308: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:20:03.71 ID:G7KLs0TCo

星奈「いろんな人がいたんだね~」シミジミ

律「あぁ・・・、みんな輝いていたよ」シミジミ

唯「そうだね・・・、私たちはダイヤの原石だよね」シミジミ

さわ子「どういう意味よ」

純「若いって事です」

さわ子「なんだか修治くんのポジションに入ったようね」

純「はは・・・」

憂「ひきつってるよ」

さとみ「そういえば修治くんと律さんって似ているよね」

星奈「そういやそうだね」

律「・・・」

星奈さとみ「「 あ、ごめん 」」

律「謝るなよ!どっちにも失礼だよっ!」

紬「あ、さわ子先生」

さわ子「ん?」

紬「鳥羽さんと愛さんゴールインしました~」ニコニコ

憂和さわ子「「「 えっ!? 」」」

律「いや、してねえ!・・・してほしいけども!」

純「愛さんって誰ですか・・・?」

澪「松本の温泉と教師ごっこに出ていたよ」

純「あー、あの人が・・・なるほど」

和「修治・・・やるわね」キラン

さわ子「へぇ~、お似合いかもね~」

憂「そうですね」キラキラ

紬「知っていたんですか?」

さわ子「気にかけていたようだったからね」

紬「おぉー」

309: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:21:25.28 ID:G7KLs0TCo

律「どうしよう・・・星奈」

星奈「うん・・・」

唯「・・・苦しいよ」

さとみ「・・・はぁ」

澪「そろそろ梓が・・・」

梓「むぎせんぱいっ!」ダキッ

紬「あら?」

梓「・・・っ」

ギュウ

紬「うふふ、ありがとう」ナデナデ

梓「・・・」

星奈「つばさちゃん以上じゃないのかにゃ~」ニヤニヤ

憂「・・・」ジー

純「メロンフロート買ってこようか?」

梓「」ギクッ

310: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:21:58.73 ID:G7KLs0TCo

紬「はい、唯ちゃん・・・」

唯「おぉ、みらいちゃんのストラップ!」

紬「ありがとう」

唯「いえいえ~」

紬「心強かったわ~」

唯「よく分かんないけど、良かったよ!」

和「みらいはTVに出るようになったわ」

純「前以上じゃないですかね」

律「そうなのか?」

さわ子「順調ならいいじゃない。今度映画見に行きましょうか」

唯「もちろんです!」ビシッ

緑「誰?」

純「TVくらい見なきゃダメですよ」

和「そうね」

緑「・・・気が向いたらね」

律「てか、名古屋のライブ見に来ていただろ緑!」

緑「あ・・・」

澪「忘れていたのか・・・」

緑「キーボードの音が・・・」

さとみ「なるほど」ニヤリ

さわ子「へぇ~」ニヤニヤ

緑「別に・・・」

憂「えぇと、紬さんの演奏に注目していたって事ですか?」

和「ずばりね」

唯「そうだったのか~。でもネットの動画を見ればいいんだよ」

星奈「え!?そんな事してたの!?」

梓「最先端技術に弱そうですよね」ププッ

唯「・・・」ダキッ

ササッ

唯「どうして・・・?」

梓「・・・」ズズー

和「煽るのはどうしてかしら・・・」

311: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:22:47.16 ID:G7KLs0TCo

紬「澪ちゃん、カメラありがとう」

澪「・・・むぎ、カメラの現像って・・・」

紬「さっき出してきたわ」

律「楽しみだな!」

唯「うん!」

星奈「札幌から撮ったんだよね~」

梓「稚内からですよ」

緑「稚内・・・」

さわ子「じゃあ11枚?」

紬「記念写真は12枚です」

さとみ「夢の崎で撮ったものね」

純「最終駅の名前ですか?」

紬「そうよ~」

さわ子「オシャレな名前ね」

紬「ブレスレットも・・・」

澪「うん・・・」

スチャ

紬「とっても支えられた」

澪「そっか・・・」

緑「・・・」

紬「ありがとう」

澪「エレナと小麦がいたからだよ。私一人じゃなにもできなかった」

さわ子「人ってそんなもんよ」

律「一人じゃなんにもできねえよ、澪みたいにな」ニカッ

澪「そうだぞっ」

純「あれ・・・」

和「反発すると思った?」

純「は、はい・・・」

312: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:23:35.38 ID:G7KLs0TCo

唯「今の澪ちゃんは海外へ行けます」

星奈「へぇ~、すごいじゃん」

澪「適当言っただけですから・・・」

星奈「どうして敬語になるの・・・」

梓「境界線を引いているんですよ」

紬「あらあら」

星奈「どういう意味さ」

梓「危ない人、安全な人」

星奈「なるほどっ」

ササッ

星奈「甘いっ」ガシッ

梓「うっ」

星奈「まだまだ修行が足りんのぅ」グリグリ

梓「離してくださいっ」

唯「・・・」

憂「楽しそうだね梓ちゃん」

さとみ「ほんとうね」

緑「・・・うん」

梓「もぅ・・・」

さとみ「どうして梓ちゃんは星奈さんにじゃれるの?」

紬「星奈さんと出会ったおかげで梓ちゃんのヴェガでの旅が一層楽しめる事ができた・・・からじゃないかしら」

和「なるほど・・・」

澪「なるほどな」

さとみ「そっかぁ・・・」

星奈「そうなの?」ニヤニヤ

梓「はい」

星奈「えっ!?」

律「そのリアクションは正しい」

純「むむむ・・・」

紬「あずさちゃんもありがとう。はい、ラッキーコイン」

梓「は、はい・・・」

星奈「持っててくれてるんだ。わたしもピックを財布の中に入れてるよ」

梓「蛇の皮じゃないんですよっ!」

星奈「冗談だよ~ん」

梓「聞こえませんよ・・・」

313: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:24:54.29 ID:G7KLs0TCo

律「あ、それさぁ・・・、名古屋のライブで」フガッ

梓「なんでもないですよ~」

純「みらいの様子がおかしいときに」フガッ

梓「みんなで励ましたんですよ~」

星奈「さっきからなにをしてるんだい?」

紬「コイントスしたのよね~」ニコニコ

梓「!」

星奈「ほぅ・・・」

梓「別に・・・」

緑「真似しないでほしいわね」

さわ子「どういう意味なの?」

紬「星奈さんが」フガッ

梓「だ、ダメですよ!」

律「もう星奈にバレたんだから、さわちゃんにも教えていいんじゃないか?」

星奈「梓ちゃん可愛い~」キュルルリン

梓「もみじ饅頭おいしいですね、さすがむぎせんぱいが選んだだけあります」モグモグ

純「必死に誤魔化しているな・・・」

憂「多分そうなんだと思う・・・」

さとみ「誰がどれを選んでも同じじゃないのかな・・・」

澪「多分、梓にとってむぎがどれを選んでも同じ感想なんだろう」

唯「妬きもちだよ!」

和「妬いてるのね・・・」

律「妬くなよ・・・」

緑「・・・」ズズー

さわ子「いい話にもならないのね~」

紬「うふふ」

314: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:26:43.80 ID:G7KLs0TCo

さわ子「むぎちゃん、おかわりいただけるかしら」

紬「はいは~い・・・あら」

梓「?」

紬「もうなくなっちゃった・・・。淹れてきま~す」

テッテッテ

梓「・・・」ガタ

テッテッテ

純「・・・当然の如く」

憂「・・・うん」

さわ子「しばらくそのままにしておきましょ」

和「そうですね」

澪「・・・むぎもちゃんと旅を終えたんだな」

律「あぁ・・・」

唯「そうだね・・・」

さとみ「・・・」

星奈「・・・よく分からないけど、凄いね」

緑「・・・」

梓「気をつけてください、そこ段差ありますよ」

紬「うふふ、大丈夫よ~」

唯「SPだね」

律「段差なんてないぞ」

紬「さぁどうぞ~」

コポコポ

さわ子「ありがと」

梓「・・・」

星奈「・・・?」

紬「みんなはいいかしら?」

純「あ、お願します」

紬「はいはい~」

コポコポ

梓「・・・」

憂「・・・?」

紬「いい~?」

さとみ「大丈夫みたいよ」

315: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:27:36.12 ID:G7KLs0TCo

紬「は~い」

スト

梓「・・・ふぅ」

スト

緑「・・・?」

律「いや、梓は何をしていたんだ?」

澪「むぎに寄り添ってただけだよな」

さわ子「あらら、むぎちゃん病ね」

和「この症状はいつまで続くのかしら」

唯「ワクチンは私です!」ダキッ

梓「・・・」ズズー

唯「飲みにくくないの?」スリスリ

梓「・・・」モグモグ

さとみ「末期症状ね」

緑「手遅れね」

律「そういや星奈は本当に料理に興味あんのか?」

星奈「あるよ~ん。と言ってもお菓子だけどね」

紬「ケーキ?」

星奈「ポテチが得意ですよ」

梓「ですよね」

和「北海道出身だから?」

星奈「それもあるけど、妹と弟によくつくってってねだられるのさ」

澪「食べてみたいですね」

星奈「あー、ヴェガで一度作ったんだけどね~」

紬「あら、そうだったの?」

星奈「うん。つばさちゃんと真美ちゃんに食べてもらったよ」

律「私も料理長に頼めばよかったなー」

純「なにを作るつもりだったんですか?」

律「もちろんハンバーグだぜ!」

憂「楽しいですよねハンバーグ作るの」

唯「おいしいよねハンバーグ」

さとみ「おいしいわよね~」

さわ子「慣れたみたいねさとみちゃん」

316: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:28:31.41 ID:G7KLs0TCo

律「あー、姉御とも料理してみたかったー」

澪「まだ姉御と呼んでいるのか・・・」

純「?」

さとみ「菜々子さんのことよ、純ちゃん」

緑「どうして姉御?」

律「尊敬する人だからさ」キラン

紬「うん、とても助けられた」

律「そうだろそうだろ」フフン

唯「ふふふん」

和「どうして唯までしたり顔なのよ」

憂「どういう人なんですか?」

紬「とっても心が大きい人」

さわ子「私たちは映像でしかみてないからね」

純「うんうん」

紬「みんなをまとめてくれて、みんなを引っ張ってくれて」

律「・・・」

澪「・・・」

紬「とても頼りになる人です」

梓「・・・」

唯「・・・うん!」

さわ子「そう・・・」

さとみ「・・・そんな人が乗っていたのね」

緑「・・・うん」

317: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:30:04.06 ID:G7KLs0TCo

さわ子「最後の一人がいるわよね」

梓「!」

紬「・・・」

和「髪の長い人ですね」

紬「その人は」

梓「その人は、口が悪くて、いっつも菜々子さんとケンカしてて」

律「・・・」

梓「そのケンカに周りを巻き込んで、迷惑をかけているのに反省とかしないんです」

澪「・・・」

梓「巻き込まれた側が困った顔しているのに、それに構わずどんどん我が道を突き進んで行くんです」

唯「・・・」

梓「わたしの大切な人を傷つけた人ですっ」

紬「うふふ」

梓「でも、優しくてとっても暖かい人ですっ!」

星奈「素直になったにゃ~」

さとみ「クスクス」

緑「ふふっ」

純「おぉ・・・」

憂「・・・梓ちゃんが羨ましいですね」

さわ子「そうね~」

和「そうね」

唯「あっずにゃん!」ダキッ

梓「ちょっ!」

律「へへっ」

澪「ふふっ」

紬「・・・よかった」ニコニコ

318: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) 2011/04/15(金) 09:32:00.71 ID:G7KLs0TCo


『・・・あなたに会えて・・・。
 あなたがあの部屋の扉を開いてくれたことに・・・とても感謝しています』

あの扉からここへ繋がっていたんだ

引き寄せられるように開いたあの扉


――――――――――出会えてよかった



ドンドンドコダダン

律「むぎー、スタンバーイ!」

紬「え・・・?」

唯「一曲だけ演奏しようよー!」

澪「約束だったからな」

梓「星奈さんたちに披露するです!」

紬「あ・・・うん」

さわ子「大丈夫?ボンヤリしてるけど」

紬「大丈夫です!」

星奈「おー!頑張れむぎちゃーん!」

さとみ「頑張って、むぎさん!」

緑「聴かせて、むぎ」

さわ子「なんだか久しぶりね~期待してるわよむぎちゃん!」

和「むぎ!」

憂「紬さん!」

純「紬先輩!」

律「いっくぜーむぎ!」

唯「むぎちゃん行くよー!」

澪「どの曲にしようかむぎ」

梓「むぎせんぱいあの曲でいきましょう!」

紬「そうね、みんないきましょうー!」


                 終