苗木「じょうずな絶望とのつきあいかた」 前編

541: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 20:44:16.55 ID:9T8zGvUco

戦刃「苗木君……?」

苗木「え、江ノ島さんは今日病欠なんだね!メールに書いてあったよ!」

戦刃「うん……」

戦刃「私が看病するって言ったんだけど、苗木君が来るからいいって……」ショボン

苗木(勝手なこと言ってるなぁ江ノ島さん……)


戦刃「苗木君!盾子ちゃんを……盾子ちゃんをおねがい!」ウルウル


苗木「う、うん……!放課後になるけど……」

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542: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 20:51:32.03 ID:CDhxWTs6o

戦刃「ありがとう苗木君!」パァァ

苗木「……任せてよ」ハハ

苗木(……江ノ島さんの思い通りなんだろうなぁ……)

苗木(目に涙を溜めた戦刃さんの頼みを断れるわけないよ……)


苗木(……まあ、なんだかんだ言っても心配だしどうせ行くんだけど)


苗木「ボクってやっぱりチョロいのかなぁ」ハァ

544: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 20:58:44.43 ID:RLcpf/V9o

○●


江ノ島「あーだる……絶望的に体がおっもいわー……」ボー


江ノ島(アタシがこんなザマ晒すことになるなんて……明らかに属性交換マシンのせいだろーなー)

江ノ島(苗木の希望を突っ込まれたアタシは何らかの負荷を残してくれちゃったみたいね)

江ノ島(まあ、面白いことになったみたいだけど)


江ノ島「せっかくがんばって準備したってのになーんも覚えてないなんて絶望的」


江ノ島(予測上は夢をぼんやり覚えてるようなレベルで記憶が残るはずだったってのに)

江ノ島(他のキャラ属性ならともかく、希望と絶望の属性交換はアタシの予測を越える内容だったわけか)

江ノ島(それにしても苗木の方は体調崩さないなんて生意気だなー)


江ノ島「これは是非ともベタベタチュッチュして移してやんないと!」ウププ


546: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:06:18.55 ID:c6MVVZiao

○●


コンコン

苗木「江ノ島さん?」

苗木「……」

苗木「……寝てるのかな?そっとし

ガチャッ
ガシッ
グイッ
バタンッ



苗木「いきなり部屋に引きずり込まないでよ!!」

江ノ島「なーえーぎー!遅いって遅過ぎるって!アタシほったらかして何やってたのよー?」ギュウウウ

苗木「普通に授業だよ!放課後行くって返信したでしょ!?」ウググ

547: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:15:12.42 ID:c6MVVZiao

江ノ島「返信?15秒以内に来ない返信なんて見ないって!」

苗木「せっかち過ぎるよ!もうちょっと待ちなよ!」

江ノ島「待つのに飽きちまうんだよ!」ズギャーン

江ノ島「それよりメールと言えばさぁー、わたしの写メ、どうだったぁ?」キャピルン

苗木「え?ええっと……その、あんなきわどい写真送られると困っちゃうっていうか……」カァァ

江ノ島「あれあれ?秘する美ってやつを追求したつもりだったんだけどなー。もっと色々丸出しなショットをお望みだった?なら写メと言わずここですっぽんぽんになろっかー?」スッ

苗木「そういうことじゃないって!脱ごうとしないで!」

550: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:23:01.93 ID:JJovc5L9o

江ノ島「んもーう!遠慮しなくていいのにー!」スリスリ

苗木「んうっ!?頬ずりしないでよ!……ってあっつ!!ヤカンみたいにあっついよ!」

江ノ島「ンフフフフ、苗木への熱い想いで燃え尽きるほどヒートしちゃったーん!」ダラダラ

苗木「寝てないとダメだって!死んじゃうよ!冷やしてもないし何してんの!?」

江ノ島「このアタシがじっと静養なんてするわけないじゃーん!むしろどんどん悪化させて行きたいですね!」

苗木「どんな抱負!?」

551: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:35:13.78 ID:JJovc5L9o

苗木「ここまで大変なことになってるとは思わなかったよ!……ちょっともうほんとに寝てて!色々持ってくるから」

江ノ島「持ってくるって何を?……はっ!?……さ、先にシャワー浴びて待ってるね……?」

苗木「浴びなくていいから!!」

江ノ島「あっ……!苗木はそういうののが好みなんだ……?」

苗木「好み!?」

江ノ島「シャワーも浴びず色んなモノ使ってドロドログチャグチャシたいなんてマニアックだよ苗木ーっ!」グルグルグルグル

552: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:42:17.95 ID:JJovc5L9o

苗木「さっきから何の話してるの!?ボクが持って来るのは冷やすものとか食べ物だからね!」

江ノ島「冷やすものとか食べ物で!?」

苗木(か、会話が成立しない……!)

苗木「とにかく、熱出てんのにシャワーとか浴びなくていいから!横になって待っててよ?」

江ノ島「うんっ!楽しみに待ってるよん苗木ー!」

苗木(何をだろ……)


554: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:50:47.97 ID:JJovc5L9o

○●


ガチャ

苗木「江ノ島さん?大人しくしてた?……って」


苗木「なんで下着だけになってんのっ!?」ワッ


江ノ島「いやあっつくてさー……」ダラダラ

苗木「だからってそんなかっこして床に寝っ転がってたら余計悪化するよ!早くそこに脱ぎ散らかしたパジャマ着なよ!」

江ノ島「あー意味ない意味ない。それビチョビチョだから。苗木にあげる」

苗木「いらないよ!だったら新しいの出して着てよ!」

江ノ島「無理ー。動けないし」グデー

556: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 21:59:50.22 ID:a4XGJU8Go

苗木「……じゃあボクが出すからどこにあるか教えて」

江ノ島「そこ」ユラユラ

苗木(どこ……!?)

苗木(このやたらファンシーなタンスの引き出しのどれかなんだろうけど)

苗木「江ノ島さん、どの引き出し?上から何番目?」

江ノ島「上から六番目でー、右から六番目ー」

苗木「そんな場所ないんだけど!?このタンス四段四列しかないし!」

557: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:06:27.73 ID:a4XGJU8Go

江ノ島「あー違ったー。一番右の下から二段目」

苗木「ここだね?」

江ノ島「そーそー多分そー」

苗木「……」スッ


苗木「!?」

苗木「こっ、ここ下着入れるとこだよ!!違うよ!」


江ノ島「あれー?おっかしいなー」

苗木(スケスケのとかただの紐にしか見えないのがあった……)カァァ

江ノ島「一枚持ってく?」

苗木「いらないよ!」

558: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:18:31.10 ID:TC0X8jhio

苗木「……悪いけどパジャマ見つかるまでタンスの引き出し順番に見させてもらうよ」

江ノ島「いやーん、○○○ー!」

苗木「江ノ島さんがパジャマの場所ちゃんと教えてくれないからじゃないか!ボクはキミに早くパジャマ着てもらいたいんだよ!」

江ノ島「苗木がそこまでパジャマフェチだったとはねー。いいよどんどん見ちゃってよー」

苗木「もう……!」


苗木(うう、なんでボク女の子のタンス漁ってんだろ……)スッ スッ

苗木「……」スッ スッ


苗木「……あった!ほらこれ着て!」

559: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:25:47.75 ID:TC0X8jhio

江ノ島「苗木そんなんがいいの?」

苗木「いや、適当に選んだんだけど」

江ノ島「やーだー!苗木がアタシに着て欲しいの選んでくれなきゃやーだー!」

苗木「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」

江ノ島「じゃあちゃんと選んでよね!」

苗木「解ったよ……」ゴソゴソ

560: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:34:20.71 ID:TC0X8jhio

苗木「……これが、いいな」

江ノ島「ふんふん、赤黒チェックのフリルスカート付きね。意外と攻撃的なカラー選ぶじゃん」

苗木「……江ノ島さんには、それが似合うと思って」

江ノ島「アタシならなんでも似合うに決まってんだけど、ま、“苗木が似合うと思う”のが重要か!」


江ノ島「今年の流行は“赤と黒(ルージュ・ノワール)”にけってーい!」


苗木(ぼ、ボクの選択で流行が決まっちゃったのか……!?)

562: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:44:26.48 ID:TC0X8jhio

江ノ島「でさ」

苗木「……何?」


江ノ島「それ着る前に体拭いてくんない?ベトベトで気持ち悪くてさー」

苗木「体くらい自分で拭けるでしょ!?ほらタオルも持ってきたから!」


江ノ島「いや余裕たっぷりなフリしてベラベラしゃべってるけどさー、ぶっちゃけ本気で動くのしんどいんだよね。ベッドの上にも上がれないわこれ」

苗木「案の定悪化してるじゃないか!」

江ノ島「苗木クンおねがーい!」キャピルン

563: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 22:57:17.64 ID:SbP279n0o

苗木「男子が女子の体拭くなんて正気の沙汰じゃないよ……!何より病状が悪くなってるしやっぱり罪木さん辺りを呼んで……」

江ノ島「苗木以外の看病は拒否するから。苗木が誰か呼んだら最後の力で逃げ出して行方眩ませるよ」

苗木「そんな無茶苦茶な……!ここにはキミを助けられる才能の持ち主がいっぱいいるのにボクなんかっ……!」ギリ

苗木「このままじゃほんとに死んじゃうかもしれないよ!!」


江ノ島「苗木がいれば大丈夫」


苗木「え……?」


江ノ島「他の誰もいらない。苗木がいれば、大丈夫」


苗木「……っ!」

564: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:06:22.24 ID:SbP279n0o


苗木「……」

苗木「……キミに隙ができるほど病態が悪化したら、罪木さんを呼ぶから」


江ノ島「ありがと苗木」ニコ


苗木「っ……!ありがと、じゃないよもうっ……!」


567: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:19:16.05 ID:SbP279n0o

苗木「……まずベッドの上に上げないと。……よっと」ヒョイ

江ノ島「苗木にお姫様だっこされる日が来るとはねー。背の割に力あるんだ?」

苗木「……人並みにはね」

苗木(江ノ島さんの方こそ想像よりずっと軽い……!モデルだからってよりこれは弱ってるからなんじゃ……?)

江ノ島「そんな泣きそうな顔しないでよー興奮しちゃうじゃない……!」ヘラ

苗木「……降ろすよ」ポスッ


苗木(……確かに汗がすごい。江ノ島さんを抱えた手がしっとり塗れてる)

569: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:27:32.28 ID:CvGYYWgno

江ノ島「んじゃ、拭いてくれる?」

苗木「その前にこれ飲んで、スポーツドリンク」キュポン

苗木「ちょっと不格好だけど、ストロー差しとくね」スッ

江ノ島「ん……」チュー

苗木「……ちゃんと飲んでてよ?ボクタオル濡らしてくるから」

……

江ノ島「ぷはー」

苗木「……じゃあ拭くよ」

江ノ島「うんよろしくー」

570: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:45:56.23 ID:EcLNBaLyo

苗木「……」ピト


江ノ島「ひゃあぁん!」ビクン


苗木「ちょっ!?変な声出さないでよびっくりした!」

江ノ島「びっくりしたのはこっちなんですけどー!ちべたいんだもん!」

苗木「しっかり絞ったけど冷水で濡らしたから……」

苗木「火照ってると思って。ごめん」

江ノ島「もー!……ま、いいや続けて」

苗木「うん……」コス コス

571: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:52:04.28 ID:Yn7DbZj8o

苗木「……」コス コス

苗木(江ノ島さんの肌……すごいきれいだな……)コス コス

苗木(こうして近くでよく見ると血管が透けて見える……)コス コス


苗木「……終わったよ」

江ノ島「背中だけじゃん。前は?」

苗木「自分でやってよ!何言ってんの!?」

江ノ島「苗木こそ何言ってんのよ?動けないってさっき話したでしょー?」

苗木「いくらなんでも前拭くぐらいできるでしょ!?」

572: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/20(金) 23:58:46.15 ID:d5+qF6olo

江ノ島「無理ー腕起こすのもつらーい」

苗木「うう……!」

苗木(江ノ島さんのうねるようなラインの身体を……)

苗木(前からっ……!?)

苗木(……でも早くやって服着せないと……こんなかっこのままじゃまずい!躊躇してる場合じゃない!)


苗木(……看病するって決めただろ!)

573: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:05:21.90 ID:zLri1u80o

苗木「……」

苗木(目瞑ってやろう)ギュッ

江ノ島「そーんなぎゅってお目々閉じられたら飛びっきり熱烈なやつをお見舞いしたくなっちゃうなー」

江ノ島「それにそれ、どこに手が滑るか解んないんじゃなーい?」

苗木「……」パチ


江ノ島「ちゃんとアタシを見て、やんないと」


苗木「……っ!拭くよ!?」

江ノ島「カモン苗木!」

574: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:12:32.32 ID:zLri1u80o

苗木(お腹から拭こう……)スッ

苗木(クソッ……!なんてくびれ……!ヘソ……!)コス コス

江ノ島「アハハ!くすぐったいって!」

苗木「我慢してよ……」コス コス


苗木(うう……なんだこれ!どっからどう見ても変態じゃないか!)コス コス


苗木(次は首回りと肩……)コス コス

苗木(首細いなぁ……)コス コス

苗木(……鎖骨に少し汗が溜まってる……鎖骨……鎖骨……)コス コス

苗木(左右田クン……今ならキミの骨格フェチが理解できるかもしれないよ……)コス コス

575: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:18:27.15 ID:ZTJT6UH6o

苗木「……」

苗木「……もういいよね?」

江ノ島「は?まだ手も足も胸も股も拭けてないじゃん」

苗木「手足はともかく胸とか、ま、股って!それだけは絶対やらないからね!」

江ノ島「しょーがないなー。じゃせめて手と足はしっかりやってよねー」

苗木「ぐっ……解ったよやるよ……」


苗木(なんか手と足も拭くことになってしまった……)

578: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:24:06.86 ID:ZTJT6UH6o

苗木(腕から……)コス

苗木(肩から指先まで病的な綺麗さだ。それに細い)コス コス

苗木(いっつもすごい力で組み付かれるけど、どこにあんな力があるんだろ)コス コス


苗木(よし、次は足……)

苗木(長い……羨ましいな。それにやっぱり綺麗だ。流石モデル)

苗木(臑から……)コス コス

苗木(ふくらはぎ……太もも……うっかり柔らかさを味わったら帰ってこれなくなりそうだ……ここじゃないどこかから)コス コス


苗木(力を込めず……無心に拭く!)コス コス

580: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:30:28.05 ID:kcWoKTPmo

苗木「……よし!終わり!」

江ノ島「なーんか不完全燃焼だけど、ま、苗木が一生懸命身体ベタベタ触ってくるなんていう虫唾が走る体験ができたしいっか」


江ノ島「そんじゃー……」

苗木「……パジャマ着せろって言うんでしょ?」

江ノ島「解ってんじゃーん!よろしく!」

苗木「……流石にちょっとは協力してもらわないと着せられないよ?」

江ノ島「はいはーい」

苗木「袖、通すよ」スッ スッ

江ノ島「テキパキしてんなー。介護士みたくなってきたんじゃない?」

581: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:37:14.24 ID:sD0T27amo

苗木「早く着せなきゃ悪化しそうだからね。ボタン閉じるよ」

苗木(……ってクールに言ったけど、何も感じないかと言えば嘘になるよな)ドキドキ

苗木(さっきからほぼ密着して作業してるし……)ドキドキ

苗木(ボタン閉じるのだって手が震えて大変だ……!江ノ島さんの胸がどうがんばっても視界に入ってくるし!)ドキドキドキドキ


苗木(……胸元のボタンまで来てしまった)

江ノ島「どーしたのよ?早く着せたいんじゃないの?」ニヤニヤ

苗木「う、うん」

苗木(……ボクは介護士だ……これは仕事……無心……無心……)


江ノ島「いやーすごいね苗木。白目むいてボタンはめてるけど、それ見えてんの?」

584: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:45:23.52 ID:2jGux9+Qo


苗木「……よし。次ズボン。ちょっと足上げるよ」スッ スッ

江ノ島「ますます介護士然としてきたなーつまんないの」

苗木「つまんないって……ボクからかうよりもう少し自分の心配してよ頼むから……」スッ

江ノ島「アタシがこんなことになるなんて滅多にないんだから苦しまなきゃ損じゃん?」

苗木「もう……はい、ちょっとがんばって腰上げて……」

江ノ島「えー……しんど。こう?」クイッ

苗木「うん……」


苗木(見るな見るなパンツを見るな)


苗木(……お尻触んないように気をつけて……)スッ スッ

585: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:51:42.26 ID:vZJQmcCfo

苗木「……やっとパジャマ着せられたよ」ハァー

江ノ島「おめでとう苗木!」

苗木「……まだ看病らしいこと全然してないけどね」

苗木「というわけで、はい、枕これに替えるよ。氷枕」

江ノ島「げっ、ゴツゴツしてて寝にくそ……」

苗木「我慢してよ熱がすごいんだから」


苗木「あと、おでこと首の周りに冷却シート貼るよ。冷たいだろうけど我慢してね」

江ノ島「はーい!」

586: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 00:57:39.40 ID:CVnWNyvto


苗木「……」ペタ

江ノ島「ぎゃっはァ!」ズギャーン

苗木「……」ペタ

江ノ島「きゃんっ!」キャピルン

苗木「……」ペタ

江ノ島「ひゃう……」ジメジメ


苗木「いちいちキャラ変えてリアクションしなくていいよ!」

江ノ島「いやマジに冷たかったからさー。出てきちゃった内なるアレが」

587: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:05:13.87 ID:7K5Q/udpo

苗木「なんなのさそれ……」サッ

苗木「……とにかく、暑いだろうけどそのまま布団被っててね」スクッ


江ノ島「どこ行くの?」クイ


苗木「え?おかゆ作ってきたから皿を借りようと……そんな、袖掴まなくったって逃げたりしないよ」


江ノ島「そっか」モゾ


苗木(……)

588: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:16:45.76 ID:ReOOJTbBo

苗木「……その様子だとどうせ何も食べてないんでしょ?」

江ノ島「えへへバレたー?」

苗木「食欲無くても食べなきゃ弱っちゃうよ。おいしいか解んないけど絶対食べてもらうからね」

江ノ島「心配しなくても苗木の手料理を食べないわけがないじゃーん。鍋持ってきてたから期待してたんだよねー!楽しみだなー」

苗木(ここまで期待されると……江ノ島さん舌肥えてそうだし出しにくい……)

苗木(……)

苗木(でもマズかったらマズかったで喜びそうだな……)


589: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:21:19.00 ID:ReOOJTbBo

……


苗木「お待たせ」

江ノ島「へー!おいしそうじゃん!あーん!あーん!」

苗木「……やっぱり?」

江ノ島「あったり前よー!食、べ、さ、せ、てっ!」

苗木「……」クイ

苗木「……まだ熱そうだね」フー フー

590: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:28:47.50 ID:7K5Q/udpo

江ノ島「苗木がフーフーしてくれてる!」

江ノ島「私様に希望の息がかかったものを食せというの?たまらないわね!」ドドン

苗木「しゃべってないでほら、あーん」スッ

江ノ島「あーん、んむっ……」

苗木「熱くなかった?どう?」

江ノ島「……イケんじゃーん!おいしいおいしい!ほんのり酸っぱくってさ!」

苗木「梅肉刻んで入れたからさ。良かった……口に合ったみたいで」

江ノ島「絶望的にマズいのを期待したのに……苗木は優しいし……ああ……この希望に絶望……!そんなのを享受してる自分に絶望……!」ダラダラ

江ノ島「もっと頂戴!もっとアタシを絶望させてっ!」

苗木(だ、段々と江ノ島さんの絶望メカニズムが解ってきたな……)


591: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:35:52.35 ID:hLQSO1a9o

○●


江ノ島「ふー!ごちそうさま!」

苗木「……おそまつさま」

苗木(……食欲は問題なさそうだな)ハハ


江ノ島「苗木、そこのタッパーは何?」

苗木「え?ああ、これリンゴ切ってきたんだけどもう食べる?」

江ノ島「食べる食べる!デザートまで用意してるとはねー!」

苗木「ここまで食欲あるとは思ってなかったからデザートのつもりで持ってきたんじゃないけどね……」パカ

江ノ島「おかゆにリンゴ……いやーベタだね苗木クンは!ベタベタだね!」ウププ

592: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:42:38.88 ID:W7oljM9Do

苗木「悪かったねベタで……丁度家にあったからさ」サクッ

苗木「一応小さめに切ったけどよく噛んで食べてよ?はい、あーん」スッ

江ノ島「あーん!あむっ……」シャクシャク

江ノ島「ふむふむ……」ゴクッ

江ノ島「この糖度はこの辺りで市販されているリンゴではありませんね」クイッ

苗木「あ、解る?実はおばあちゃんちから送られてきたリンゴでさ。その辺のよりおいしいんだ」

江ノ島「いやー苗木から差し出される禁断の果実に脳味噌とろけそうだよん……」ダラダラ

苗木(立場が逆だった方が禁断の果実っぽかったろうな……)

593: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:48:31.53 ID:W7oljM9Do

江ノ島「おばあちゃんといえばそろそろ苗木の家族に挨拶に行かないとねー!」

苗木「いやボクら付き合ってもいないのになんで!?」

江ノ島「またそれー?もう観念しなよアタシらもう完全に恋人じゃん?このラブラブっぷりはさ!」


苗木「ボクは、キミをもっと知らないと……」


苗木「受け入れることと、流されることは違うでしょ?」


江ノ島「……」

江ノ島「あーあ、なっえぎはクソ真面目だなー!」


江ノ島「でもそれ正解」


苗木「え……?」


江ノ島「ただただアタシのなすがままに流されれるルートに入ればアンタは間違いなく破滅するってこと」

594: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 01:53:25.92 ID:W7oljM9Do

苗木「……」

江ノ島「苗木はいいこと言うね。受け入れることと流されることは違う」

江ノ島「でも、これも苗木の言う通り受容には理解が必要なのよね。絶望を理解なんてできるの?」

苗木「……してみせるよ」

江ノ島「へーえ?」


苗木「だって、たとえ絶望でも誰にも理解されないなんて寂しいじゃないか」


江ノ島「……うぷぷ」

江ノ島「うぷぷぷぷぷ」

江ノ島「あーっはっはっは!流石苗木!それでこそ苗木だよ!」

595: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:00:51.66 ID:7K5Q/udpo

江ノ島「でもそのズレた発言がまだまだアタシを理解できてない証拠だね!」

江ノ島「アタシにとってこの世の誰にも理解されない孤独感すら心地良い絶望なんだって!」


苗木「でもその絶望が打ち破られた時、キミは更に絶望するんだよね?」


江ノ島「……」

苗木「どうせならボクは、そっちの方でキミを絶望させるよ」

江ノ島「苗木ー……」


江ノ島「安請け合いすると、死ぬよ?」


苗木「死ぬ思いするのは慣れたから」

苗木「キミのおかげでさ」

596: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:09:00.88 ID:7K5Q/udpo

江ノ島「ふーん……じゃ好きにすれば?」モゾ

苗木「そうさせてもらうよ」


苗木「……とにかく今はそれ治さないとね!しっかり眠らないと」

江ノ島「んなこと言われても眠れないよー」

苗木「目閉じてればいつか眠くなるって」


江ノ島「だって寝たら苗木どっか行っちゃいそうなんだもん」


苗木「……」

苗木「行かないよ、どこにも」

598: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:20:20.94 ID:7K5Q/udpo

江ノ島「ほんと?」

苗木「うん。側にいるから」


江ノ島「……手」

苗木「て?」

江ノ島「手、握ってて」

苗木「……これでいい?」ギュ

江ノ島「……うん」ギュ


苗木「ほら、目閉じて」

江ノ島「うん」モゾ


苗木「……おやすみ」ナデナデ


江ノ島「……ぜつぼう……てき……」


600: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:30:21.08 ID:72PTDbg6o

○●


江ノ島「おっはようさーんっ!」バーン

苗木「……おはよう、みんな」ファァァ……

江ノ島「アタシが熱で寝込んでたってのに誰一人お見舞いに来なかった薄情なクラスメイトの諸君ご機嫌いかが!?」


朝日奈「え?江ノ島ちゃん熱出してたの!?」

葉隠「江ノ島っち無断欠席多過ぎて昨日のが病欠とか知らんかったべ……」

江ノ島「苗木にはメールしたのになー?」

苗木「いや、ええと、誰にも訊かれなかったから……」

江ノ島「……そうですよね……誰も私のことなんて気にかけるわけありませんよね……」ジメジメ

葉隠「だーから無断欠席多いから普通に昨日の欠席も勝手にどっか行ったもんだと思うって……」

601: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:36:34.97 ID:hLQSO1a9o

桑田「っつーか!なんでお前ら一緒に来てるわけ?」

江ノ島「そりゃー苗木がつきっきりで看病してくれたからねー!」バシバシ

苗木「江ノ島さん死にそうだったからね……」ファーァ……

苗木(あの熱がこんなすぐ下がるとは思わなかったなぁ……)


朝日奈「へー!流石彼氏!いいなー!私なんか寝込んだって誰もドーナツ食べさせてくれないよー」

葉隠「口ん中カラッカラになるべ……」

石丸「うむ!江ノ島君が無事で何よりだ!あとは戦刃君だな!」ズンッ

江ノ島「は?お姉ちゃん?」

602: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/21(土) 02:42:01.60 ID:FZuDIfZ5o

石丸「今朝いつも通り僕が一番に教室に来て予習していると、フラフラとした足取りで戦刃君が来て……」

戦刃『熱出たみたい……今日……休む……』フラフラ

石丸「とだけ告げてまたフラフラと去っていったぞ!」

苗木「今度は戦刃さんが!?」

石丸「姉妹で熱を出すとはシンクロニシティというやつだな!」ハッハッハ

江ノ島「いや共時性とちげーし」

江ノ島「ってか……」


江ノ島「熱出す要素ないでしょっ!?バカだし!移るほど一緒にいなかったし!」


江ノ島「そこは苗木でしょ!訳解んないっての!!残念過ぎぃっ!」


○●


戦刃「……暑い……」ボー

罪木「し、しっかりしてくださいぃ……」


CASE11 閉廷

624: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:01:30.44 ID:zWCT0ajio


十神「次お前と対話する場所は法廷だったはずだが」

山田「そうですぞ!僕のぶー子ちゃんカメラ一体どうしてくれるんですかね!」

葉隠「何が楽しくて男七人で桑田っちの部屋に鮨詰めになんなきゃなんねーんだべ」



桑田「だーっ!!うっせーっ!!」


桑田「オレだってヤローどもとギュウギュウ詰めなんて嫌だっての!」

桑田「女の子とイチャイチャしたいっての!」

桑田「けどその為には情報交換の場が必要だって気づいたんだよ!」

625: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:09:18.35 ID:zWCT0ajio

十神「桑田にしては奇跡的な閃きだな」

桑田「だろっ!?天才的だろ!?」

山田「いやバカにされてると思うんですが……」


葉隠「しっかし石丸っちや十神っちが来るとはな……」

十神「……時には下々に目を向けねば足下を掬われると学んだからな」

石丸「クラスメイトで親交を深めるため一緒に語り合うことも大切だ!最近知ったことなのだがな!」

葉隠「というか桑田っちがよく声かけたべ」

桑田「オレは仲間外れってやつが練習の次に嫌いだからな!」

不二咲「あのぉ……苗木君がいないんだけど……」

626: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:15:51.58 ID:T18bw4hco

桑田「はぁ!?アイツ彼女持ちじゃねーか!この会合に出席する権利ねぇよ!」

大和田「仲間外れは嫌いじゃなかったのかよオメェ」

葉隠「十秒持たず矛盾したべ」

桑田「うっせーよ!裏切ったのはアイツの方だろ!」


山田「けどモテたいのなら実際に彼女がいる苗木誠殿の意見聞いた方がいいんじゃないですかねぇ……」

石丸「なるほど、成功者の意見には多大な価値があるからな!」

十神「俺はここにいていいのか?世界各地に許嫁がいる成功者だが」ククク

葉隠(意外にノリノリだべこの二人……)

627: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:21:58.99 ID:T18bw4hco

桑田「マジかよ十神オメー出てけよ!」

十神「断る。お前如きが俺を動かせると思うな」

桑田「帰るつもりねぇのにここにいていいのかとか訊くんじゃねぇよアホ!」

不二咲「あのぉ、今からでも苗木君呼ばない?可哀想だよ……」

桑田「ダメだ!アイツの意見は参考にならない気がする!」

葉隠「妙なとこで頑なだべ……」


桑田「いっつもいっつもイチャイチャイチャイチャしやがって……羨ましいんだよチクショー!」

大和田「結局ヒガミじゃねーか」

628: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:30:27.30 ID:T18bw4hco

桑田「じゃあ訊くけどさ!オメーらなんとも思わねーの!?超高校級のギャルだぞ!」

桑田「なんだあの○○さ!反則だろ!」


大和田「ま確かにあのムネはな……」

葉隠「ぶっちゃけ江ノ島っちや朝日奈っちのは垂涎もんだべ……」


十神「フン、お前らはあんな品のないモノがいいのか」

石丸「うむ!僕は戦刃君や腐川君のように慎ましやかな方が好みだ!」

葉隠「ま、まさかの○○派か!?オメーら!」

629: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:41:24.97 ID:T18bw4hco

桑田「いやいや!やっぱ舞園ちゃんくらいがベストだって!うん!」

大和田「オメェ江ノ島が○○いっつったろ!」

桑田「確かに江ノ島は○○いと思うけどもベストな大きさだなんて誰も言ってねぇぞ!」

葉隠「山田っちはどう思うべ!?」


山田「皆さん何も解っておりませんな……」


山田「○○には夢が詰まっている……○○は夢を配っている……」



山田「○○○○に貴賤なしっ!!」バッカモーン


631: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 18:53:36.70 ID:VmB5kxofo

石丸「な、なるほど……!」

葉隠「謎の説得力だべ……!」

十神「なんとも愚かな争いだったな……」


不二咲「でも……」

不二咲「大神さんの胸筋もいいよねぇ……」ポワ


「えっ……」


632: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:03:40.50 ID:72fIIYkko


桑田「ま、まあ……話を戻すけどさ」


不二咲「……っ」カァァ



桑田「やっぱ……羨ましいだろ?苗木」

葉隠「そりゃちっとは羨ましいって思うけども……」

大和田「江ノ島は正直中身がぶっトび過ぎててなぁ……」

山田「僕はぶっとんだ女の子大歓迎ですけどもね!彼女が二次元でないのが悔やまれますな!」

桑田「オメーは黙ってろブーデー!」

山田「ひどいですぞ!デブにも発言の権利を!」プンスカ

633: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:13:06.71 ID:72fIIYkko


葉隠「……真面目な話だけども」



葉隠「江ノ島っちと付き合い出してから苗木っちが悟り開いたような顔になってきてると思うんは俺だけか?」



「……」



635: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:22:04.19 ID:72fIIYkko

不二咲「で、でもやっぱりいいよね、彼女がいるって」

不二咲「この前も二人手繋いで歩いててさ。いいなぁって」

不二咲「苗木君が手を引かれてる感じだったけど」


葉隠「不二咲っち……俺は知ってっぞ。不二咲っちもこの前女の子と手繋いで歩いてたべ!」

桑田「なにぃーっ!?」


不二咲「そ、それは多分、娘っていうか……」

桑田「娘ぇ!?」


不二咲「あ、アンドロイドなんだよぉ!僕が開発に携わった!」

636: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:31:06.22 ID:Egjj6jL/o

葉隠「不二咲っち……そりゃいくらなんでも苦し過ぎねーか?アンドロイド開発って、彼女作るよりすげえことなってんぞ?」


十神「アンドロイド開発のことなら真実だぞ」

葉隠「え?」


十神「希望ヶ峰で用意できない資材は俺が手配したからな。完成品もこの目で見た」

桑田「え、えー、つーことは……」

葉隠「……ま、マジなんか?あれアンドロイドなんか!?人間にしか見えんかったべ!むっちゃかわいかったぞ!?」

桑田「不二咲ーっ!頼むオレにも作ってくれ!こうバインバインなやつを!」

十神「馬鹿が。量産できるものじゃない。あれは奇跡的に資材が揃い、奇跡的に技術者の知見が噛み合い、奇跡的に試作が成功したまさに希望ヶ峰の奇跡と言っていい代物だ」

637: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:42:31.70 ID:Xp4YmZMyo

十神「それに……あれは最早“個”だ。量産していいものでもない」

不二咲「十神君……」


大和田「諦めるこったな」

桑田「ぐうう……」

石丸「しかしなんという技術だ……流石は希望ヶ峰学園!」

山田「リアルにロボ子ちゃんが誕生するとは……良い時代になったものですな!」


大和田「そういや苗木達の話に戻んだけどよ」

638: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 19:51:27.91 ID:Xp4YmZMyo

大和田「こないだ夕日でも見ようと屋上に行ったらよぉ。苗木がいたもんだから近寄って声かけたんだよ。んでよく見たら……」


大和田「苗木が膝枕してたんだよ、江ノ島を」 


桑田「は?苗木が?江ノ島を?」

葉隠「普通逆だべ……」


大和田「○○本読んでんの見つかった中坊みてえに慌てつつも、膝には江ノ島が寝てっから動けない、っつー苗木の様がおかしくってよ」

大和田「江ノ島起こしてからかってやろうとしたら……」

桑田「……したら?」



大和田「……すっげぇ眼で睨まれた。思わずブルっちまったぜ」

639: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:04:40.29 ID:VmB5kxofo

桑田「苗木にビビるなんてあり得ねーだろ」

十神「……苗木は怒らせたら一番面倒なタイプだ」

葉隠「普段温厚な奴ほど……って言うしな……」ハハ


石丸「二人の仲睦まじさを示す場面なら僕も遭遇したぞ!」

石丸「以前雨が降った日、二人が相合い傘で歩いていた!」


葉隠「あの二人が相合い傘……」

640: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:15:55.77 ID:VmB5kxofo

桑田「確実に江ノ島が傘持つ方じゃん!ダサくね!?」

十神「お前はそうやって自己を防衛する方針なのか」



石丸「いや!指を絡ませて二人で持っていたぞ!」



桑田「ちくしょぉぉぉぉ!!」ガンッ


桑田「なんでそんな時だけ目聡いんだオメーはぁぁぁぁぁ!!」ガンッガンッ


石丸「す、すまない……!」

大和田「オメェは悪かねえよ」

不二咲「く、桑田君!そんな頭ぶつけたら壁が壊れちゃうよぉ!」アワワ

葉隠「桑田っちの頭の心配はしねーんか?」ハハ

642: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:27:16.14 ID:hMtBWuRno

桑田「っつーか!別に苗木と江ノ島の話を聞きたいわけじゃねぇんだよ!」バッ

桑田「他の女子の情報をよこせよ!」


葉隠「これはトップシークレットだけども朝日奈っちはドーナツが好きだべ!」

桑田「知ってるっつの!どの辺がシークレットだよ!?」

山田「セレス殿に踏まれるとヘヴンが見えますぞ!」

桑田「オメーだけだブーデー!」

不二咲「そ、そういえば霧切さんの手には鬼が封印されてる……って田中君が言ってたよぉ……」ブルブル

桑田「不二咲!オメーは騙されてる!」

十神「……そんなに聞きたいか?」ズーン

桑田「あっ……腐川はいいっすわ」

643: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:39:58.29 ID:Egjj6jL/o

桑田「オメーら使えなさ過ぎんだろ!もういいから愛しのあの子の情報よこせ!」

葉隠「愛しのあの子……?」

桑田「わっかんだろ!?むしろなんで解んねぇんだ!最初に『ま』がつく四文字の子だよ!」



ま???


石丸「そうかっ!解ったぞ!」シャキーン


まだらい


石丸「斑井先輩だな!」

桑田「誰だそいつ!?この流れでなんで先輩出てくんだアホォ!女なら紹介してください!」

644: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:46:37.17 ID:Egjj6jL/o

山田「フフン僕は解っておりますぞ桑田礼恩殿」シャキーン


ま法少女


桑田「ルール違反だろ無理矢理漢字ねじ込むんじゃねぇブーデー!」



葉隠「もしかすっと……!」シャキーン


まてりあ


桑田「なんで宝玉に焦がれてんだよ!せめて人間にしろティ○ァとかエ○リスとか!」



十神「つまり……」シャキーン

桑田「うっせー!もういい!もう大喜利はいいんだよ!」

646: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 20:54:14.29 ID:Egjj6jL/o


まいぞの


桑田「舞園ちゃんに決まってんだろ!」



不二咲「あ!舞園さんならこの前苗木君と買い物してるとこ見かけたよ!」ニコ

桑田「ちくしょぉぉぉぉぉ!!」ガンッ



葉隠「……不二咲っちってほんとは桑田っちのこと嫌いなんか?」

不二咲「そ、そんなことないよぉ」

647: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:05:26.47 ID:bunvAUeIo

桑田「ちくしょう……!なんで苗木ばっかりモテんだ……!」


山田「ふふ、それは違いますぞ桑田礼恩殿」

桑田「は?」


山田「我らがクラスメイトで真に女の子にモテまくっているのは苗木誠殿ではなーい!」ドン


桑田「ま、マジかそれ!?」



怪しい人物を指摘しろ!


桑田「やっぱ十神だろ!?金持ちだし!追っかけいるし!」

十神「俺はモテるモテないとかいう次元にいる人間ではない。……それといちいちあのデスストーカーのことを思い出させるな……!」

648: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:13:46.28 ID:bunvAUeIo

葉隠「んじゃあ不二咲っちだべ!男女問わず人気あっからな!」 

不二咲「そ、そんなぁ……僕モテてないよ」

山田「なるほど……着眼点はよろしいですな」


桑田「もったいぶらずに言えよ!」

山田「いいでしょう!僕らのクラスで女の子にモテている人物、それは……」



山田「戦刃むくろ殿です!」バーン


桑田「……はぁ?戦刃ぁ?」

大和田「戦刃は女じゃねーか」

649: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:21:35.56 ID:bunvAUeIo

山田「おや?皆さん百合というものをご存知ない?」

葉隠「花だべ」

山田「ちっがーう!美的イメージはそうですけども!」


不二咲「そのぉ……女の子同士……ってことだよね?」モジ

山田「そのとぉーっり!流石は性の壁を超越した電子の妖精っ!」

不二咲「……」カァ

十神「要はレズビアンか」

山田「僕は百合とレズビアンに明確な線引きはしておりませんが……僕個人の漠然としたイメージは百合は恋愛的関係の要素が強く、レズビアンは肉体的関係の要素が強い、と言ったところですな」

650: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:28:25.84 ID:OFj5mwf+o

大和田「わーったからよ。で?戦刃はマジで女にモテてんのか?」


山田「そりゃあもう!他クラスの女子からモテモテですがな!」

山田「いつも違う女の子がしがみついてますがな!」


葉隠「おいおいマジか?あの戦刃っちが?んなとこ見たことねーぞ?」

桑田「オメーが勝手に言ってるだけじゃねぇか。証拠はあんのかよ?」


山田「フフフ……」スッ


不二咲「デジカメ……!?」

葉隠「山田っちのカメラ壊れたんじゃなかったんか?」

651: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:35:23.68 ID:OFj5mwf+o

山田「ぶー子ちゃんカメラはきっちり壊れましたとも!桑田礼恩殿のせいで!これはただの無価値なデジカメですよ!ぶー子ちゃんプリントされてないでしょう!」グワッ

十神「……」

桑田「わ、悪かったって……!んで、それに撮ったんだな?」

石丸「と、盗撮ではないか!?」 

山田「あーいや別に隠し撮りしたわけではないので許してくれませんかね……」

大和田「……いいからとっとと見せろや」

山田「承知いたした!」ピッピッ

652: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:41:18.03 ID:OFj5mwf+o


山田「これですぞ!戦刃むくろ殿の衝撃写真!」バッ



桑田「こいつは……」

不二咲「戦刃さんが女の子をお姫様抱っこしてる……!」

山田「お姫様抱っこですぞお姫様抱っこ!これはもう確定でしょう!」

十神「何が確定だ。この抱えられている奴は足を怪我しているだろう。それを戦刃が運んでやっている。それだけだ」

石丸「よく見ると確かに怪我をしているな!なんという道徳的、模範的行動だ……!」グッ


山田「皆さんにはお解りになりませんか!?この抱えられてる子の熱っぽい視線!」

大和田「あぁ言われてみっと……」

葉隠「熱っぽいっつーかなんかヤバい目で戦刃っち見てる気がするべ……」

653: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:49:53.18 ID:OFj5mwf+o

桑田「で!?」

山田「はい?」


桑田「他の写真は?いつも女とっかえひっかえしてんだろ?」


山田「ありませんぞ。他は目撃しただけですからな!」

桑田「はぁ!?それじゃモテモテの証拠になんねぇだろが!」


山田「別に僕はストーカーやパパラッチじゃありませんし」

654: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 21:56:11.43 ID:OFj5mwf+o

桑田「急に真面目腐りやがって……!」

葉隠「まあ、この子撃墜したってのは認めてやってもいいべ」


桑田「クソ……!本題と全然関係なくなってきてっけど……呼び出して直接訊き出そうぜ!」スッ

十神「やめておけ」

桑田「気になんだろ!?」

十神「……俺は知らんからな」


655: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:05:00.65 ID:duwWHPRmo

○●


戦刃(……桑田君……直接訊きたいことってなんだろ)

戦刃(……クラスメイトだし……仲良くしなきゃ)


戦刃「……」コンコン

戦刃「……桑田君?」


ガチャ

桑田「おう、いや悪ぃなわざわざ」ハハ

戦刃「……桑田君、訊きたいことって……」

656: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:11:27.03 ID:HOU1XQTio


ワッ


桑田「いや訊きたいことってのはさ!戦刃って、その、女子にモテてんの!?」

山田「この写真の子とはどのような……!」

十神「……」

葉隠「つかこの子ぶっちゃけ誰だべ!?」



戦刃「ひぃっ……!」ビクゥ


657: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:17:44.22 ID:HOU1XQTio

不二咲「こ、こうやってかっこよくお姫様抱っこするのってやっぱり筋力がいるのかな!?」

石丸「戦刃君!僕は感動したぞ!怪我をした同じ学園の仲間を助ける君の姿に!」

大和田「思い出した!この女保健委員じゃねーか!?な?戦刃そうだろ!?」



戦刃「ごっ……」ウルウル


戦刃「ごめんなさいっ……!」ダッ

キラッ……

バタン


659: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:27:05.46 ID:duwWHPRmo

「……」


「……」


桑田「……戦刃、泣いてたな」

山田「……ええ……」

大和田「……よく考えりゃ、こえーよな……いきなり男がこんだけ押し寄せて質問責めにするなんてよ……」



不二咲「……女の子だもんね」


ズーン……


桑田「なんか……モテない理由解った気ぃするわ……」

660: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:38:40.23 ID:vbPqh3K/o

大和田「……女泣かすなんて最低だ……!」グググ

石丸「誠心誠意謝るしかないな……」

葉隠「……明日、一斉に行かねえようにすんべ……」


十神「……だから言っただろうが」


十神(……全員ぶちのめされると踏んでいたんだがな)


……


桑田「頭、冷やそうぜ」

葉隠「だべ。ちっと変なテンションになってたからな……」

不二咲「うん……」

661: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:49:34.93 ID:HOU1XQTio

桑田「ってわけで……クールダウンにこいつだ!」バッ

不二咲「ビデオ?」

大和田「オイオイいかがわしいもんじゃねえだろうな……」

山田「このタイミングで○○○○な内容でしたら流石に神経を疑いますぞ……」

桑田「流石にオレもそこまで頭ん中ピンク色じゃねーって!ホラー映画だよ!ホラー映画!」

大和田「ホラーだぁ?」

十神「……くだらん」


桑田「まあ待てって。……この映画、ヒロインは我らが舞園ちゃんと江ノ島なんだよ!!」

662: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 22:57:04.49 ID:tYS8nJaYo

山田「な、なんですとー!?」

葉隠「舞園っちはともかく、江ノ島っちまで出てんのか!?」

桑田「これは見るっきゃねーだろ!舞園ちゃんの勇姿をよ!」

不二咲「……でも二人が映画で共演してるなんて初めて知ったよぉ」

不二咲「舞園さんと江ノ島さんの共演だなんて、もっと話題になりそうなのに……」

山田「考えてみるとアイドルが出演するホラー映画って大体が駄作なような……もしかして大コケして話題にならなかったとかー……?」

桑田「ちっげーよ!実はこの映画Vシネとして作られたんだけどさ……」


桑田「お蔵入りになっちまったんだよ!公開する前に!」

663: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:03:42.92 ID:lQ5sg0H7o

不二咲「え……?」

葉隠「な、なんでだ?」


桑田「スタッフが次々不幸に見舞われたことが原因、らしいぜ」


葉隠「の、呪われてんのか!?」

十神「なぜお前がそんなものを持っている」

石丸「そうだ!発売されていないものなのだろう!?」

桑田「え?そりゃーまあ、色々アレしてな、うん」

664: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:08:28.77 ID:vbPqh3K/o

桑田「とにかくこれは見るしかねえだろ!?な?な?」

葉隠「つっても作った人ら呪われてお蔵入りになったもんなんだろ……?占わなくても嫌な予感するべ」

桑田「んだぁ!?ビビってんのか!?」

葉隠「んじゃ訊くけど桑田っちはそれ見たんか?」

大和田「まさか丁度今日手に入れたもんじゃねぇだろうしな?」

桑田「お、オレはせっかくだからオメーらと上映会しようと思って、見るの我慢してやってたんだよ!」

葉隠「……ビビって見れなかったんだべ」

665: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:14:23.73 ID:vbPqh3K/o

桑田「うっせーアホ!オメーらこそ男のくせにビビり過ぎだろ!どんな内容だろうとこんだけの人数で見りゃなんともねーって!」


不二咲「ぼ、僕見るよ!」

大和田「不二咲!?無理すんなよ!」

不二咲「ホラー映画くらい……どうってことないよ!」

不二咲「クラスメイトの活躍見たいから!」

大和田「不二咲……!うっし!俺も付き合うぜ!」


十神「……奴らがどれほどの大根役者か見てやるとするか」フン

葉隠「十神っちまで!?」

666: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:20:23.46 ID:vbPqh3K/o

山田「ふむ……Vシネマのホラーといえば……色々期待が膨らみますな!」

不二咲「え……どういうこと?」

葉隠「……不二咲っちは知らんでいいべ」


葉隠「石丸っちはええんか!?これ非合法ビデオだべ!」

桑田「ひ、非合法じゃねーよ!合法だっての!不幸にもお蔵入りになっただけで!」

石丸「ならばセーフだな!」

葉隠「それでええんか風紀委員!?」

667: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:26:22.18 ID:vbPqh3K/o

石丸「不二咲君が奮い立たせた勇気を無駄にしたくはない!」

不二咲「石丸君……!」

葉隠「……ほんと丸くなったべ」


桑田「で?葉隠どーすんだよ?」ニヤニヤ

葉隠「……わーったよ!見りゃいいんだべ!?どうなっても知らんからな!」


……


668: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:32:43.23 ID:vbPqh3K/o

○●


江ノ島「おっはよー!」ガラッ


桑田「!?」ビクッ


苗木「おはよう、江ノ島さん」

江ノ島「あれー?なーんか苗木以外の男子元気なくなーい?なくなくなくなーい?ねー桑田クン?」ヒョコ

桑田「ぎゃああぁぁぁぁあ!!寄るんじゃねーっ!!」ダッ


苗木「く、桑田クン!?」

669: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:37:36.09 ID:Pqwk597To

江ノ島「……ねー不二咲、桑田どうしちゃったの?」ヒョコ

不二咲「きゃあぁぁあ!?ごっ、ごめんなさいっ!ごめんなさいごめんなさい……!」シクシク


大和田「わ、悪ぃな、え、ええ江ノ島。不二咲行くぞ!」グイッ

不二咲「ごめんなさいごめんなさい……」トボトボ……


江ノ島「ひっどーい!他のみんなも目逸らすしさー!」チラ


葉隠「……」

山田「……」

石丸「……」

十神「……」

670: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/26(木) 23:43:58.40 ID:EukkbvhBo

江ノ島「もー!みんなして人をそんなお化けみたいに!もしかしてこれってイジメ!?」プンプン


江ノ島「いいもーんアタシには苗木がいるからさっ!」ギュッ

苗木「み、みんな……?」


苗木(なんだか、よく解んないけど……) 



苗木(ボクの知らないところで、江ノ島さんがみんなに謎の絶望を与えたみたいだ……)


CASE12 閉廷

681: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 19:33:41.45 ID:3B+QBduoo



澪田「あー、マイクテス!……マァイクテェーッス!!」ギャーン


澪田「おーしバッチシっす!」フフン

澪田「えーいよいよ希望ヶ峰学園主催の希望ヶ峰武闘会の開幕っす!」

澪田「このクレイジーなイベントは希望ヶ峰学園全校放送でお送りするっす!」


澪田「実況はご存知超高校級の軽音楽部のーっ?澪田唯吹の澪にー」
江ノ島「澪田唯吹ちゃんでーす!解説はこのアタシ!超高校級のスーパーノヴァビッグバンカリスマギャル!江ノ島盾子でお送りしまくっちゃいまーす!」バーン

澪田「ブェッへ!ひどいっすよ盾子ちゃん唯吹の名乗りをキャンセルするなんて!変身途中に攻撃してくる敵よりひどいっす!」

682: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 19:45:24.10 ID:vyt+6qogo

江ノ島「なげぇんだよ飽きるんだよオメェの名乗りはよぉ!」ズギャーン

澪田「もっともなご意見っ!」グボェ

澪田「盾子ちゃん新しい名乗り考えんの手伝ってもらってもいいっすか?」エヘヘ


苗木「ちょっと澪田さん!実況でしょ!?横道に逸れてるよ!」

澪田「そうでした!たった今軌道修正に一役買ったのは特別ゲストォ!」


苗木「超高校級の幸運の……苗木誠です。よ、よろしくお願いします」オドオド

江ノ島「あれれ苗木クン緊張しちゃってるのぉー?開幕前に色々ほぐしてあげよっかー?」キャピルン

苗木「だ、大丈夫だよ……!」

683: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 19:50:40.17 ID:uK+KlXawo

澪田「あのー、いちお釘刺しとくっすね。イチャイチャすんじゃねーっすよ!?」ムッキー

江ノ島「えーそれフリ?」

苗木「しないよ!イチャイチャなんて!」

澪田「ほんとっすかー?誠ちゃんしっかり頼むっすよ?」

苗木「う、うん……」

苗木(なんか、釈然としないな……)


苗木「というかこの場で訊いていいのか解んないんだけど……」

澪田「なんすかー?」

苗木「なんでボクがゲストなのかな?」

684: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 19:56:23.56 ID:kUxmdejLo

江ノ島「希望ヶ峰学園生徒で特別ゲストの厳正な抽選を行った結果苗木クンが大当たりでした」クイッ

澪田「さっすがは超高校級のラッキーボーイ!おめでとうございまむ!」

苗木(絶対ツイてないよこれ……)


澪田「とゆーわけで!実況唯吹、解説盾子ちゃん、ツッコミ誠ちゃんでお送りするっす!ヨロシクぅ!」ビシー

苗木「つ、ツッコミって……二人とも真面目に実況解説してくれるんだよね!?信じてるからね!?」


澪田「……」

江ノ島「……」


苗木「黙り込まないでよ!」ガーン

685: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:02:45.74 ID:kUxmdejLo

澪田「じゃーまずは希望ヶ峰武闘会の説明をさせて頂くっす!」

苗木(スルーされた!?)ガガーン

澪田「えー希望ヶ峰武闘会は簡単に言うと素手または近接武器のバトルロワイアルっす!」

澪田「名前でトーナメント方式とか思っちゃったあなた!少年マンガの読み過ぎっす!」

江ノ島「それも一昔前のねー」

澪田「暗黒武術」
苗木「いいから早く続けて澪田さん!開始まで時間ないよ!」

686: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:08:39.22 ID:2BAvyAFYo

澪田「あのー、誠ちゃんもしかして怒ってるっすか……?ごべんなざい!ふざけ倒してごべんなざい!」

江ノ島「おこなの?苗木クンおこなの?」ウププ

苗木「いいから早くっ!」

澪田「了解であります!」ビシッ


澪田「希望ヶ峰武闘会の敗北条件は2つっす。降参するか、気絶するか。そんだけーっ!」ブハーッ


苗木「……これ希望ヶ峰主催のイベントなんだよね?無茶苦茶危険じゃない?」

江ノ島「え、そーお?どうせなら死ぬまでやり合うコロシアイの方が面白いと思うんだけどなー」

苗木「洒落になんないよそれ……」

687: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:15:26.01 ID:8S8WqYUqo

澪田「コロシアイはともかく、参加者は怪我とか自己責任ってのに同意してるみたいだしいいんじゃないっすかー?」

苗木「そ、そうなんだ……」

苗木(だとしても色々アウトだと思うんだけど……)

江ノ島「まあ、優勝賞品はそれ相応のものだからね……。危険に見合ったたった一つの希望……うん、流石は希望ヶ峰学園だよね」ゴゴゴゴゴ

澪田「イエス!優勝賞品はなんと……」


澪田「希望ヶ峰学園が可能な範囲で希望を叶えることっす!」


苗木「何度聞いても無茶苦茶な内容だなぁ……」

688: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:23:58.30 ID:2BAvyAFYo

澪田「んでー!使用可能な武器は希望ヶ峰学園が提示したものの中から選べるっす」

澪田「っても飛び道具や刃物、金属類はこの中にないっす。バールのようなものの活躍の場がないとは残念っすね!」

江ノ島「えー槍とかナイフとか使えないのー?」

苗木「二人ともどんだけ流血沙汰にしたいのさ!」

江ノ島「まあこの現代とは思えないルールじゃあどのみち流血沙汰だろうけどねー」


澪田「んでんでー!戦いの舞台はなんと希望ヶ峰学園旧校舎!」

江ノ島「このイベント以外で全く一切合切絶望的に役に立たない建物だね」ウププ

689: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:31:13.44 ID:8+NwvBOso

澪田「んじゃー出場選手を一部ごしょうかーい!」

澪田「唯吹の知ってる子だけっすけどね!」テヘリン♪


澪田「まずは終里赤音ちゃん!はいカメラちゃん映して映して!」


終里『おっしゃー!』ピョンピョン


澪田「おー!気合い十分っすねー!このメチャ健康的ボディの子が超高校級の体操部、終里赤音ちゃんっす!武器はナッシング!素手で戦うみたいっすね!」

澪田「体操部って肩書きっすけど生粋のバトルマニアっす!もういっつも『バトる』か『メシ』しか言わないくらいバトルマニアっす!」

江ノ島「うげ、何そのストレートに頭の悪いキャラ……」ボソ

690: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:37:27.94 ID:8+NwvBOso

澪田「続いてクールビューティー辺古山ペコちゃん!超高校級の剣道家っす!使用武器は木刀!」


辺古山『……』


苗木「落ち着いてるね。目閉じて……瞑想ってやつかな?」

江ノ島「お腹痛いだけだったりして」

澪田「ペコちゃんああ見えて実はかわいいもの好きっすからモフモフしたものを思い浮かべてるかもっすね……ギャップ萌えェ!!」

澪田「っと、さりげなく唯吹の豆知識が飛び出しちゃったっす!実況の鑑っすね!」ギャハー

苗木「澪田さん、次は?」

709: >>707ぎゃああありがとうございます ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:29:06.31 ID:n3OFZxv0o
弐大『うおおおおおおお!!』


苗木「なんか叫んでる……」

澪田「お次は弐大猫丸ちゃん!見るからに強そうっすね!でも超高校級のマネージャーっす!素手で参戦!」

江ノ島「どこかで見たような外観ですね……」ジメジメ

苗木「超高校級の番長って感じだよね……」

澪田「まあでも見た目通りメチャ強いっすからご安心を!ちなみに猫丸ちゃんのマッサージはマジでヘヴンっす!速攻でシャカリキ状態になるっすよ!」

苗木「その辺の技術は流石、超高校級のマネージャーだよね」

691: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:43:37.69 ID:8+NwvBOso

澪田「続きましては超高校級のボディーガード!斑井一式ちゃんっす!」


斑井『……』


江ノ島「うわ気持ち悪……」ボソ

苗木(……聞かなかったことにしよう)

澪田「爬虫類系男子の一式ちゃんは素手で参戦っす!以上!」

苗木「え?終わり?」

澪田「唯吹と同じクラスっすけどー、ぶっちゃけ一式ちゃん生徒会で忙しい身なんであんまりお話したことないんすよねー。早春ちゃんとも今度一緒に遊びたいっすね!」

江ノ島「生徒会ねー。何やってんだか」

692: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:49:17.88 ID:8+NwvBOso

澪田「以上が唯吹のクラスメイトである77期のみんなっす!がんばるっすー!」 

苗木「実況がこんなあからさまに応援していいのかな……」


澪田「で!77期じゃない唯吹のお友達も参戦するっす!その名も戦刃むくろちゃん!」


戦刃『……』


澪田「いやー今日もかぁーいいっすねー!」

江ノ島「アレがー?世の中色んな趣味の人がいるもんだね」

苗木「アレ呼ばわり!?江ノ島さんの双子のお姉さんでしょ……」

澪田「むくろちゃんは超高校級の軍人さんっす!カッケェー!!カワイイだけじゃなくカッケェー!」

693: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 20:58:25.09 ID:8+NwvBOso

苗木「あの武器は……木刀?杖?」

江ノ島「あれは木銃ですね」クイッ

澪田「もくじゅう?なんすかそれ」

江ノ島「着剣小銃による白兵戦を模したスポーツである銃剣道……そこで武器として用いられる、木を小銃の形に削り出したものです」

江ノ島「要するになんとなく長物の銃の形をした木です。勿論弾は出ません。銃剣道は剣道よろしく防具を付けて、あれでひたすらどつき合います」

苗木(江ノ島さんがちゃんと解説してる……)

江ノ島「ま、防具があろうとなかろうとお姉ちゃんにあれで突かれたら普通一発で昇天だろうけどね」

苗木「だ、大丈夫なのそれ……」

澪田「とんだ即殺天使っすね……」

694: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:07:15.57 ID:RRGu0xFPo

江ノ島「ま、あんなんでもアタシのお姉ちゃんだからねー。戦闘に関してはほんと頼もしい限りだよ」

江ノ島「ってお姉ちゃんへの愛憎を語り出したらお姉ちゃんが優勝してこのイベント終わるまでしゃべり続けちゃいそうだからこの辺にしとこっか」

澪田「おやおや?盾子ちゃんはむくろちゃんが優勝すると予想してるんすね」

江ノ島「あったりまえじゃーん!こんなほぼなんでもありの戦いでお姉ちゃんが負けることなんて有り得ないよ」

澪田「ずいぶん強気な予想っすねー!ま、むくろちゃんは78期っすからそのまま盾子ちゃんと誠ちゃんに78期のクラスメイトの紹介をお願いするっす!」

江ノ島「りょうかーい!」

苗木「って言ってもあと二人だけどね」

695: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:17:36.83 ID:RRGu0xFPo

江ノ島「まずはぁー大和田紋土クン!超高校級の暴走族だよ!」キャピルン


江ノ島「うん、雑魚っぽぉーい!速攻で負けそう!終わり」

苗木「ちょ、ちょっと江ノ島さん!」

澪田「確かにあの髪型……すぐやられそうっすね」フムフム

澪田「とか言ったらプッツンされちゃうっすかね!?」

江ノ島「単車のねぇゾッキーになんの価値があんだよ!?……って単車どころか武器もねぇよ!ステゴロとかナメ過ぎじゃね!?ナメ腐ってね!?」ズギャーン

696: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:24:47.47 ID:RRGu0xFPo

苗木「お、大和田クンは暴走族のリーダーだよ?ケンカには強いはずだよ!」

江ノ島「どうかなー?ここはガキ大将が立つ舞台じゃないと思うんだけどなー?」

澪田「まあまあ、紋土ちゃんについてはそのくらいでいいっすから、ラストお願いするっす!」


江ノ島「最後はこの方、私様も認める最強の人間……!超高校級の格闘家、大神さくら!」ドドン


大神『コォォォォ……』ドドドドド


苗木「き、気合い入ってるね」

澪田「大丈夫っすかね!?殺意の波動に目覚めてないっすか!?」ウゲゲ

江ノ島「うんうん、久々の強敵の気配に高ぶっているようだね」ゴゴゴゴゴ

697: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:31:49.53 ID:jXDsOWW6o

苗木「当たり前かもしれないけど素手、だね……」

江ノ島「超高校級の格闘家だからねー!見た目通りのパワーと見た目以上のスピード……まさに最強!」

苗木「江ノ島さんは戦刃さんが勝つって予想してたけど、大神さんも優勝候補だよね」

江ノ島「まーね。でもお姉ちゃんは勝つよ。なぜならお姉ちゃんだから」

苗木「そ、そっか」


澪田「えーっとー、出場選手はまだいるんすけど、唯吹達が知ってる子は以上っす」

澪田「あと希望ヶ峰武闘会には外部から募集した参加者もいるっす。いっぱいいた方が盛り上がるっすからね!」

江ノ島「はぁ、なんというか、ご愁傷様?」

苗木「江ノ島さん……!」

699: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:42:07.50 ID:n3OFZxv0o

澪田「えー、そろそろゴングっす!

澪田「お二人も気合い入れ直すっすよ?重ね重ね言わせてもらうっすけどくれぐれもイチャイチャすんじゃねーっすよ!?」

苗木「し、しないよ」

江ノ島「つまんないのー」



キーンコーンカーンコーン



澪田「うっきゃあぁぁぁ!今!開始のチャイムが鳴り響いたっす!」


澪田「希望ヶ峰武闘会、開幕!」


700: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:49:23.58 ID:n3OFZxv0o

○●


戦刃『……』


戦刃『……!』


斑井『おら!』ガバッ

戦刃『……』ヒョイ


斑井『……へえ、やるじゃねーか』


澪田「むくろちゃん早速一式ちゃんと遭遇っす!一式ちゃんの不意打ちをなんなく回避!」

江ノ島「あんなの不意打ちに気づかなくても攻撃見てから避けれるってー」

苗木「そうなの?すごいな……」

701: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 21:58:53.52 ID:n3OFZxv0o

澪田「早速希望ヶ峰のカードっすけど、盾子ちゃんはこの戦いどう見るっすか?」


江ノ島「一蹴」


苗木「え?」


戦刃『……』ダッ ヒュン


ドグシャアッ


斑井『ぶぐっ』

ドサッ

戦刃『……』シュタッ


戦刃『……』

戦刃『……弱』ボソ


澪田「お、終わったーっ!?盾子ちゃんの予想通りまさに一蹴!空中回し蹴り一発で終わっちゃったっすー!むくろちゃん武器も使っていない!」

702: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:04:44.07 ID:n3OFZxv0o

苗木「超高校級のボディーガードを一撃で……!」

江ノ島「あんなの何人いてもお姉ちゃんには適いっこないって。きっとお姉ちゃんの噛ませ犬になる為に生まれてきたんじゃない?」

澪田「あのー盾子ちゃん?お忘れかもしれないっすけどこれ全校放送っすからね?」

澪田「って、唯吹も忘れてたっすけどね!」ブェッヘ

苗木「忘れないでお願いだから!」


澪田「これで一式ちゃんは残念ながら敗退というわけっすけども、盾子ちゃんズバリ敗因は?」

705: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:10:11.50 ID:n3OFZxv0o

江ノ島「全て。って言いたいけど解説だしもうちょっと詳しく語ってやろっかなー」

江ノ島「体格に頼り過ぎ。多少瞬発力があってもあの覆い被さるような攻撃じゃあ隙が多過ぎだって」

江ノ島「雑魚を取り押さえるのには有効なんだろうけど相手がお姉ちゃんじゃなくてもある程度強かったらカウンター貰って終わりじゃない?」

江ノ島「今回はカウンターどころか完全にお姉ちゃんのスピードに着いていけてなかったみたいだしー、勝ち目ゼロ?」

澪田「なるほどなるほど」フムフム


江ノ島「まああの見た目じゃ負けは運命づけられてるよね!」ウププ

苗木「江ノ島さん、全校放送だって……!」


706: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:15:18.31 ID:n3OFZxv0o

○●


澪田「希望ヶ峰以外の参加者が次々脱落する中……またも希望ヶ峰同士が睨み合いっす!」



大和田『……』ビキビキ

弐大『……』ビリビリ


澪田「いやーこうして二人並ぶとマジ漫画みたいっすねー」

苗木「二人ともすごい迫力……」


大和田『……大和田紋土だ』ビキビキ

弐大『……弐大猫丸じゃあ』ビリビリ


江ノ島「はっ!なんっか急に名乗り合ってんだけど!ウケる!とっとと始めろよ!」ズギャーン

708: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:21:58.79 ID:n3OFZxv0o

大和田『……行くぞオラァァァァァ!!』ダッ

弐大『来いやぁぁぁぁ!!』バッ


澪田「睨み合っていた二人がついに衝突ーっ!紋土ちゃんが猫丸ちゃんに向かって突っ込んでいったっすー!」


大和田『うぉらぁ!』ボゴッ

澪田「紋土ちゃんが先制攻撃っす!猫丸ちゃんの顔面にいったーっ!」

弐大『むぅっ……!どぉりゃあ!』ドゴッ

澪田「猫丸ちゃん突き刺さった拳を払いのけもせず殴り返したー!」

大和田『ぐっ……!うおおおお!』

ドガッ

バキッ

ボグッ

ボキャッ

710: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:35:23.44 ID:qvKVAUeBo
澪田「猛烈な殴り合いっす!双方ノーガード!互いの顔にお腹に拳が次々叩き込まれるぅーっ!」

江ノ島「なんつー泥臭い戦いだよ」

苗木「この二人ならこうなるよね……」

澪田「これは互角の戦いっすね!」

江ノ島「互角ー?全然互角じゃないってばよく見なよ」


弐大『うおりゃあ!』ボゴッ

大和田『おああっ!』ゴッ

弐大『ふんっ!』ドゴッ


大和田『……っ』ゼェゼェ


弐大『おらぁ!どうしたんじゃ打ってこんかい!』ボゴッ

大和田『ぐっ……!』ヨロ

711: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:40:59.05 ID:1uTrlQOgo

澪田「紋土ちゃんが押されてるっす!互角に見えたのにどうしてー!?」

江ノ島「だから互角じゃなかったってハナっからさー」

江ノ島「弐大センパイの方は最初から大和田のパンチじゃビクともしてなかったよ」

苗木「そ、そんな!」

江ノ島「身体の鍛え方を熟知してるマネージャーと喧嘩屋もどきのゾクじゃタフネスが違うからね」


弐大『こんの……』

弐大『根性なしがぁぁぁっ!!』ボグァッ


大和田『ぐぼぇっ!!』フワッ

ドサッ……

712: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:45:26.29 ID:1uTrlQOgo

澪田「猫丸ちゃんのアッパーが入ったー!紋土ちゃんの身体が宙に浮く強烈な一撃っす!立ち上がれない!」


大和田『……ち……くしょ……』

大和田『強く……なりてえ……』ガクッ

弐大『……だったらワシが嫌って程鍛えてやるわい』


澪田「勝負ありっす!番長VSリーゼント対決の勝者は弐大猫丸ちゃんでしたーっ!」

苗木「なんか壮絶な戦いだったね……」

江ノ島「勝敗は決まってたけどねー」


713: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:51:51.00 ID:GCdyzzVbo

○●


終里『ふっ!』ビュン

戦刃『……っ!』サッ


終里『っと』シュタッ


戦刃『……』


澪田「おーっとー!?むくろちゃんと赤音ちゃんがエンカウント!赤音ちゃんの跳び蹴りをむくろちゃん紙一重でかわしたっす!」

714: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 22:58:30.58 ID:GCdyzzVbo

終里『……よう。お前戦刃むくろだろ?』

戦刃『私を知ってるの……?』

終里『手にオオカミのイレズミ……ソニアが言ってたぜ。めちゃんこつええ超高校級の軍人がいるってな』ヘヘッ

戦刃『ソニアさんが……』ポー


苗木「あれ、なんだか戦刃さんぼーっとしてない?」

江ノ島「お友達が自分の話してたみたいなんで悦に浸ってんでしょ。スイッチ入ったと思ったんだけどなー」チッ

澪田「むくろちゃん!唯吹もむくろちゃんの話しまくってるっすよ!」

715: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:06:45.99 ID:GCdyzzVbo

終里『でもほんとにつええのか?見た感じ細っこいし、なんかぼーっとしてっし。さっきのかわしたのは認めてやっけど』

戦刃『……』


戦刃『……試してみればいい』スッ


江ノ島「あ、スイッチ入った」

澪田「むくろちゃんが木銃構えたっす!」

苗木「い、戦刃さん怒っちゃったの?」

江ノ島「いや強いって言ってくれたお友達の期待に応えなきゃ、ってとこじゃない?」

江ノ島「その友達の友達ぶちのめすことに抵抗ないところがほんと残念だよねー」

716: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:14:45.88 ID:GCdyzzVbo

終里『……ま、それもそうか。ダラダラくっちゃべるなんて性に合わねーことしちまったぜ』

終里『行くぞ!』ゴッ

戦刃『……いつでも』


終里『……ふっ!』ダッ


終里『だだだだだ!!』シュシュシュシュシュ

戦刃『……』ヒョイッ ヒョイッ


澪田「赤音ちゃん猛ラッシュ!むくろちゃんはそれを右へ左へかわし続ける!」

717: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:22:02.89 ID:GCdyzzVbo

戦刃『……』バッ……

戦刃『……っ!』ビシュッ


ガッ


終里『ぐっ!』


ガシャーン


澪田「むくろちゃんの強烈な一突き!赤音ちゃん間一髪でガードするも、吹っ飛んで教室へ突っ込んだっす!」

江ノ島「ガードした腕死んだねー」

苗木「……腕どころか、あれじゃ全身ただじゃすまないよ!」


終里『ってて……!なにすんだ!』バーン

澪田「立ち上がったー!流石っす赤音ちゃん!」

苗木「す、すごいタフさ……」

718: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:28:33.12 ID:GCdyzzVbo

戦刃『……』


戦刃『……降参して』


終里『……は?』

終里『何言ってんだお前……?』


澪田「これは……むくろちゃんが赤音ちゃんに降伏要請っす!」

苗木「い、戦刃さん……!?」ゾッ


戦刃『その、あなたはもう……解ったから』

終里『解っただぁ?こっちはわけ解んねーぞ!』

719: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:35:33.23 ID:GCdyzzVbo

戦刃『右腕……使えないよね』

終里『だからなんだよ?こっからだろ?勝った気でいんじゃねーぞ!』


戦刃『……次は左腕』


終里『……は?』


戦刃『その次は右脚……そのまた次は左脚』

戦刃『……あなたの意識を奪うのは大変そうだから、まず身体を壊してくしかない』


戦刃『……できればやりたくない。降参して』

終里『っざけんじゃねー!』ガシッ ブンッ

澪田「赤音ちゃんが教室の机を投げつけたーっ!」

720: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:44:36.38 ID:9C36Zg7Co


戦刃『……』ダッ

ヒュン  ガシャンッ


澪田「むくろちゃん地を這うような姿勢で駆け出した!机はむくろちゃんの頭上を通過!」


終里『返り討ちにしてやる!』シュッ

戦刃『……』ヒョイ……ビシュッ


ズガッ


終里『ぐっ……!』タタッ

澪田「赤音ちゃん左腕を突かれてしまった!」

722: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/28(土) 23:52:52.75 ID:1uTrlQOgo

戦刃『……降参して』

終里『ふざけんな……!』


戦刃『子どものケンカじゃないんだから……』ユラ

戦刃『いくら身体能力がすごくても、ベースの固まってない敵の相手なんて簡単だよ……』



戦刃『だって人を壊すのにものすごい力なんていらないから……ただ壊す方法を知ってれば』



終里『……っ!?』ゾゾゾ

終里(なんだこれ……!?オレが……ビビってんのか……!?)

723: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:00:47.50 ID:Ccj/cLQVo

澪田「あのー、なんかむくろちゃんがダークな感じになってるんすけどー……」

江ノ島「お姉ちゃんは元々あんな感じだよ。基本的に空気読めずに思ったことそのまま言うから、戦闘に関しては平気でおっそろしー台詞吐くよ」

苗木「……確かにああいう一面もあるけど、普段の大人しくて優しい戦刃さんが偽者ってわけじゃないからね」

江ノ島「その大人しくて優しいって一面は誰かさんのおかげで形成されたっぽいんだけどねー」ハァ


戦刃『……もう一度言う。降参して』ジリ

終里『だ、誰がするかよ……!』


戦刃『……仕方ないなぁ』ボソ


終里『……っ!』ゾクッ

724: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:10:22.33 ID:Ccj/cLQVo


戦刃『……あ』ハッ


終里『……は?』


戦刃『……なにあれ……』スッ

終里『……っ!?』バッ



戦刃『……』ダッ……クルッ……


終里『……何もねーじゃ』
戦刃『……』ブンッ


 ゴ ン ッ 


終里『……きゅう』ドサッ


澪田「む、むくろちゃんまさかの古典的トラップ!!よそ見した赤音ちゃんの頭を木銃の銃床(ストック)部分でぶん殴ったーっ!」

725: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:19:12.40 ID:Ccj/cLQVo

戦刃『……うまくいった』フゥ


澪田「赤音ちゃん気絶!むくろちゃんの勝利っす!」

苗木「な、なんていうか……」

江ノ島「これこそ子どものケンカでしょーよ……なにこの残念なカード」



江ノ島「……まあ、ビビらせまくってたからうまくいったんだろうけど、んなこと計算してないんだろーなー」


726: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:26:41.17 ID:t5W7VHPKo

○●


澪田「えー、出会ってしまったというか、出会うべくして出会ったというか……」

澪田「猫丸ちゃんとさくらちゃんのご対面っす!」


弐大『……』バチバチバチ

大神『……』ドドドドド


弐大『……弐大猫丸じゃ』

大神『……大神さくら……だが』

大神『口先での語り合いに興味はない……!』スッ

弐大『がっはっは!それは失礼した!ならばとっとと、拳で語るとするかのう!』スッ


澪田「両者構えたっす!」

江ノ島「完全に画ヅラが格ゲーだよこれ」

727: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:36:27.34 ID:6lz8DG+Zo


弐大『……のう大神』

大神『……口先で語らぬと言ったはずだが』


弐大『一撃じゃ』

大神『……フン、いいだろう』


苗木「……一撃?」


弐大『……』

大神『……』



 ド ン ッ 



澪田「うひゃあぁぁあ!!」

苗木「どわぁっ!?」

729: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:43:06.03 ID:6lz8DG+Zo


弐大『ふ……』

弐大『……見事……!』ドサッ


大神『そちらこそ……な』グラッ


澪田「な、何が起きたっすかぁ!?気づいたらクロスカウンターみたくなってて猫丸ちゃんが倒れたっす!」

苗木「衝撃で周りのガラスとか割れてるよ!」


江ノ島「ほんとに一撃で終わっちゃったよ……」

澪田「盾子ちゃん解説プリーズ!」

江ノ島「解説も何も見た通り、クロスで必殺パンチ打ち合って大神が勝ったってだけだって」

苗木「初めは果たして決着がつくのかって思ったけど……強い人同士の戦いが長引くとは限らないのか……」


730: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:48:31.86 ID:6lz8DG+Zo

○●


戦刃『……』タタタタタ

外部参加者『ひいい!』タタタタタ


澪田「えー人数も残り数人となった現在。むくろちゃんは逃げる最後の外部参加者を追っかけてるっす」

江ノ島「鬼ごっこじゃないんだからさー……」


外部参加者(畜生!ここまできたら逃げ切ってやる!)タタタタタ

戦刃(逃げ足速い……けど、もうすぐ潰せる)タタタタタ


澪田「おーっと!外部参加者廊下を曲がった!」

苗木「これ実況する意味あんのかな……」



外部参加者『ぎゃあああ!!』


731: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 00:54:29.39 ID:6lz8DG+Zo


戦刃『!』ピタッ


澪田「外部参加者の断末魔ーっ!むくろちゃんも曲がり角の先を警戒してストップっす!」


コツッ……コツッ……コツッ……コツッ……



辺古山『……』スッ

戦刃『……!』


澪田「ペコちゃんだーっ!曲がり角の先にいたのは超高校級の剣道家、辺古山ペコちゃんだったっすー!」

732: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:01:21.66 ID:6lz8DG+Zo

辺古山『今の男は……お前の獲物だったか?』

戦刃『……多分』

辺古山『済まない。打ちのめしてしまった』

戦刃『……別にいい』

辺古山『そうか、では……』スッ


辺古山『私達の勝負といこうか』ギン

戦刃『……!』スッ


澪田「流石ペコちゃん!シビれるっすねー!」

苗木「ぼ、木刀だけど真剣を持ってるみたいに感じる……!」

江ノ島「木銃対木刀かー!銃剣道対剣道の異種戦ってやつだ!」

733: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:11:15.31 ID:I88eiN3Po

辺古山『……斬る』

戦刃『……』



バッ



ビシュッ
ヒュンッ
ガキィッ
バシュッ
シュンッ
……


澪田「め、目にも留まらぬ攻撃の応酬ーっ!それぞれの武器がマジで見えねーっす!」

江ノ島「ここまでくると刃があろうがなかろうが喰らったら死ぬよね、うん」

苗木「銃剣道は見たことないけど……少なくともボクの知ってる剣道の試合はこんなんじゃないよ……!」

736: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:24:15.05 ID:HI500wx8o

辺古山『基本的に刺突しかできない木銃でここまで出来るとは……やるな』ヒュンッ ビシュッ

戦刃『……あなたも』シュッ シュバッ


辺古山『……』シュバババ

戦刃『……』シュバババ


澪田「も、もーついてけねーっす!」

苗木「は、速過ぎる」

江ノ島「えー?二人ともよく見てないとー、ほら」

739: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:31:11.35 ID:HI500wx8o

辺古山『……』スッ……

戦刃『!』


江ノ島「辺古山センパイがタイミングずらしたよ」

苗木「い、戦刃さん……!」


辺古山『……』ギロ

辺古山『………フッ!』シュッ


ガキィッ


戦刃『くっ……!』ギリギリギリ……

澪田「と、止めたっす!むくろちゃん間一髪でペコちゃんの胴打ちを止めた!」

740: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:38:12.86 ID:6kUmyamIo

苗木「でもあの止め方じゃ反撃できないよ……!」

江ノ島「それはどうかなー?」


戦刃『……』ガシィッ グイッ

辺古山『なっ……!?』ガクンッ


澪田「むくろちゃんなんと木刀を掴んでペコちゃんを引き寄せっ……!?」


戦刃『……っ!』ググッ……

ブンッ

辺古山『なんだと!?』ヒュオッ


澪田「ブン投げたァーっ!?」

741: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:44:02.88 ID:HI500wx8o

ドシャァァ

辺古山『ぐっ、く……!』


戦刃『……』スチャッ


辺古山『!?』

戦刃『……』


澪田「むくろちゃん立ち上がろうとしたペコちゃんに木銃を突きつけたーっ!これは……」


辺古山『完敗だ……降参する』


澪田「ペコちゃん降参!むくろちゃんの勝利っすー!」

苗木「な、なんて無茶苦茶な……」

江ノ島「だから言ったじゃーん。なんでもありのお姉ちゃんは強いってさ」

742: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:50:19.13 ID:ptDtlX60o

戦刃『……』ホッ

辺古山『……敗者の身で図々しいかもしれないが……名前を訊いてもいいか?』

戦刃『……戦刃むくろ。あなたは?』

辺古山『辺古山ペコだ』

戦刃『……かわいい名前。羨ましい』ボソ

辺古山『えっ……』

戦刃『えと……じゃあまたいつか』

辺古山『……ああ、また手合わせしてくれ』


743: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 01:58:54.02 ID:brnN5Iogo

○●


澪田「えー、我らが77期は全滅しちゃったっす!」

澪田「で、予想通りというかなんというか、残ったのは78期のこのお二人っす!」

澪田「戦刃むくろちゃんと大神さくらちゃーん!」


戦刃『……』

大神『……』


苗木「クラスメイトの対決かぁ……」

江ノ島「あらん苗木?もちろんお姉ちゃんを応援してくれるよねー?」

苗木「い、いやだからどっちもクラスメイトだし!」

江ノ島「あーあ、可哀想なお姉ちゃん。こんな舞台でも苗木に応援してもらえないなんて」

澪田「唯吹はむくろちゃん応援するっすよ!お友達っすからね!」

苗木「澪田さんは少しは私情抑えなよ……」

744: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:04:58.16 ID:t5W7VHPKo

大神『やはり、お主が最後の壁か……』

戦刃『……大神さん……』


大神『……来い』ドドドドド

戦刃『うん……』コク

戦刃『……』スッ


戦刃『……っ』ダッ


大神『はぁぁぁ!』グッ

ブォンッ

戦刃『!?』バッ

ブォンッ
ゴォッ
ギュアッ

戦刃『くっ……!』サッ サッ


澪田「さくらちゃん猛攻!滅茶苦茶はえーっす!それにこのヤバい風切り音!当たればミンチ確実っす!」

746: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:12:45.04 ID:/c9AYHngo

澪田「しかしむくろちゃん避ける避ける避けまくりっす!踊るような華麗な回避!しかし攻撃に転じることができない!」


苗木「え、江ノ島さんは……戦刃さんが勝つって予想してるんだよね?」

江ノ島「うん。アタシが予想してるってことは、お姉ちゃんの優勝は決定事項だよ」

苗木「戦刃さんはこれ、どうするの……?」

江ノ島「……」


江ノ島「これをなんとかしちゃうのがお姉ちゃんなんだよなー」


747: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:18:59.68 ID:/c9AYHngo

○●


戦刃「はぁ……はぁ……」バッ サッ

大神「ふん!」ゴォッ ブォンッ

戦刃(避けるので……精一杯……辺古山さんとの戦いでの消耗も……このままじゃ……)タタッ

大神「はぁぁぁぁ!」ゴォォッ

戦刃(このままじゃ……負ける……?)サッ



(江ノ島「お姉ちゃん!希望ヶ峰武闘会出るんだよね?」)

(江ノ島「ま、せいぜいがんばんなよ!アタシと苗木も実況席で見てるからさー!」)



戦刃(見てる……盾子ちゃんと、苗木君が……!)バッ

748: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:25:42.19 ID:nq4OMHEco

大神(目に力が宿った……!来るか戦刃よ!)ブォンッ


戦刃(……負けたくない!)ズサッ

大神(だが我とて負ける気はない!)ブンッ


戦刃(大神さんに小細工は通用しない……!)ヒュッ


戦刃(通じ得るとすれば……自分を弾丸にした全身全霊の突撃だけ!)バッ

749: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:31:40.59 ID:nq4OMHEco

大神(覇気が溢れ出てきている……早く決めるべきか!)ゴォォッ


チカッ


大神「!?」

大神(不覚っ……!弐大の一撃のせいかっ!)クラッ


戦刃(今っ……!)グググッ……


ダ ン ッ


ビュンッ

大神(速い……!?)

戦刃「……っ!!」ヒュッ……


ズ ゴ ォ ッ


750: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:38:16.11 ID:ta3p9UxMo

○●


澪田「いったぁぁぁぁ!!むくろちゃんの電光石火の一突きがさくらちゃんに突き刺さったぁぁぁ!!」


戦刃『……』ハァ ハァ


大神『……』


戦刃『……っ』カクン


苗木「お、大神さん倒れてないよ……!」

澪田「逆にむくろちゃんは力を出し切って膝を折っちゃったっす!これは勝負ありっすか……?」

江ノ島「……そーだね」



江ノ島「お姉ちゃんの勝ちー!」ウププ



苗木「え……?」



大神『……』


澪田「さ、さくらちゃん……立ったまま気絶してるっす!!」


苗木「え、ええー!?」

江ノ島「苗木はお姉ちゃんの戦闘能力とアタシの分析能力を舐めてたみたいだねー!」


751: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:47:15.55 ID:8P7WlfRSo

○●


澪田「優勝者インタビューっ!!」ハイッ

澪田「というわけで!希望ヶ峰武闘会の優勝者は……戦刃むくろちゃんっすー!おめでとーっ!」ムギュッ

戦刃「あ、ありがとう澪田さん……」ムグ


澪田「ちょーっと今は魂出かかってるっすけどなんと結局無傷で優勝!マジすげーっす!」

江ノ島「ま、お姉ちゃんなら当然だよねー!」

苗木「おめでとう……怪我がなくてよかったよ……」

苗木(他の人達も無事みたいだし本当に良かった……)ホッ

752: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 02:55:47.32 ID:Y1CcLOQPo

戦刃「二人とも……!」


澪田「でー!」バッ

戦刃「な、何?澪田さん……」ビクッ


澪田「希望ヶ峰学園が優勝者の希望を叶えてくれちゃうわけっすけどー!」

澪田「むくろちゃんは一体何を願うっすか!?マイクに向かって一二の三!」ズイッ


戦刃「え……?」

戦刃(どうしよう……白兵戦のシミュレーションがしたかっただけだから何も考えてない……)

754: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/09/29(日) 03:02:45.97 ID:Y1CcLOQPo

戦刃「わ、私は……」チラ

江ノ島「……」フイッ

戦刃(盾子ちゃん……自分で考えていいってこと……?)


戦刃(……)

戦刃(そういえば盾子ちゃん78期のみんなで旅行に行きたいって言ってたな……)

戦刃「……わ、私はななじゅう……」


澪田「ななじゅう?」キョトン

戦刃「……!」


戦刃「……」



戦刃「……私は、77期と78期のみんなと、りょ、旅行に行きたいです……」


CASE13 閉廷

767: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:17:33.05 ID:c0aoo+zuo

江ノ島「なーえぎ♪」


苗木「う……ん……」

江ノ島「もーぅ、起きないとちゅーしちゃうぞー?」キャピルン

苗木「え……のしまさん……?」


江ノ島「んぅー……」ズイッ


苗木「江ノ島さん!?ちょっと近い近い!何してんの!?」

江ノ島「何してんのっておはようのちゅーしようとしただけだけど?」

苗木「なんでいるの!?」

江ノ島「そ、それはほら……もう!【昨夜はお楽しみ】だったじゃない!……女の子にこんなこと言わせないでよね!」ポッ

苗木「それは違うよ!何顔赤らめてんのさ!昨夜からずっとボクは部屋に一人だよ!というか……」

768: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:22:47.95 ID:c0aoo+zuo

江ノ島「ん?」


苗木(なんで江ノ島さんボクの上に乗っかってんの……!!これは……色々とマズい!)


苗木「どいて……くれる……?」カァァァ

江ノ島「えー?なんでー?」ススス

苗木「ちょっと何スカートたくし上げてんの!?解っててやってるでしょ!?どいてお願いだから!」ワッ

江ノ島「赤くなっちゃってかわいいなー!もー!そんなん見たらもっと過激なイタズラしたくなっちゃうなー」ムギュ

苗木「!!!」

苗木(覆い被さって……!!流石にこれはもうアウトだよ!!)


苗木「わああ!」ジタバタ

江ノ島「あーちょっとー!」


ドサッ ゴンッ


苗木「いってー……!」

江ノ島「ぶひゃひゃひゃひゃ!ベッドから落ちて頭ぶつって今時絶望的にありえないんですけど!」

769: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:27:33.39 ID:CrhV6uG/o

苗木「誰のせいだと思ってんの……!もう、いいから出てってよ!どうせ教室で会うんだから」

江ノ島「は?出る?」

苗木「え?うん……ボクも用意とかあるし」



江ノ島「無理無理出れないし」



苗木「……」

苗木「え……?」

江ノ島「ほら」スッ

苗木「!?」


苗木(玄関のドアが鉄の壁に……!?)


苗木「な、なにこれ……?」

苗木「おーい!!誰か!!」ドンドンドンドン

江ノ島「無駄だよ。その隔壁本当のドアの前にあるし」

苗木「まさか……江ノ島さんが……!?」


江ノ島「ピンポーン大正解!苗木クンを閉じ込めたっていうか苗木クンと閉じこもったクロは江ノ島盾子ちゃんなのでしたー!」ウププ

770: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:32:41.95 ID:GnD8GUWxo

苗木「な、なんでこんなこと!?」

江ノ島「『なんでこんなこと』?いいセリフだね……。アタシという絶望を過小評価していたのかな……?」ゴゴゴゴゴ

苗木「え……!?」


江ノ島「苗木と共に絶望の中死ぬなんて理想のバッドエンド!」


苗木「な、何言って……」


江ノ島「大好きな人が絶望に染まっていくのを間近で眺めながらこの部屋を棺桶に没する……最高の絶望じゃない?」


苗木「え……江ノ島……さん……?」



江ノ島「一緒に死のっ♪」ニコッ



苗木「!!!!」


苗木「……本気……?」

江ノ島「決まってんでしょ」

苗木「……っ!」


苗木(これが、江ノ島さんの絶望と向き合うということなのか……!?)

771: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:38:24.38 ID:CrhV6uG/o

江ノ島「いいよぉ……最っ高にカワイイよその表情……!」ダラダラ


江ノ島「とは言っても……ただ死ぬまで閉じこもってもつまんないよね。一縷の希望の道を用意しておくことがアタシ流の絶望です!」


苗木「希望の道?」

江ノ島「うんうん!その希望に縋る眼差し!人間様に尻尾を振る犬っころみたいでグッドだよ!」

苗木「いいから教えてよ!希望の道って!?」


江ノ島「この部屋には水も食料もないけどさ、色んな課題が仕掛けられてんの。それらを順当にクリアしてけば脱出できるってわけ。つまり……」



江ノ島「朝のご奉仕イベントかと思った?残念!脱出ゲームでしたー!の巻ぃー!」


苗木「だ、脱出ゲーム!?」

江ノ島「そ!もしかしてやったことない?」

苗木「あるけど……」

苗木(自分が実際にそんなふざけた状況に放り込まれるなんて……!)

苗木(……って思ったのは何度目だろ)

苗木(そうだ……!今まで何度も絶望的で現実離れした事件に巻き込まれてきたけど、諦めなければなんとかなったじゃないか!)


苗木「ボクは……!」


苗木(人より少しだけ前向きなのが取り得なんだから!)


苗木「希望がある限り諦めない!」


772: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:45:42.04 ID:fpK+MbAko

江ノ島「ひゃあん待ってましたぁ!ヨダレがブリュブリュだよぉ!」ダラダラ


江ノ島「あ、でもアタシに希望を抱かないでね。脱出の解答とか死んでも言わないから。苗木が希望を抱えて絶望に沈んでいくのを眺めるのに飽きるとは思えないし」


苗木「うん……」


江ノ島「絶望的に愛してる」


苗木「……うん……」

苗木(生きてここから出る!江ノ島さんだって死なせない!)




苗木(まずは部屋を調べよう)


苗木(ざっと見回してあるのは……)

苗木(まず、机とその上のノートPC)

苗木(そして部屋の隅にダイヤル式の金庫)

苗木(ボクの寝てたベッド)

苗木(かなり怪しい……壁に埋め込まれた液晶画面のパネルとその下の赤いスイッチと青いスイッチ)

苗木(時計があるけど……ガラス盤がないしずっと12時を指したまま止まってる。ほんとは今何時なんだろう)

苗木(シャワールームへの入り口に鍵穴がある。開かない)ガタガタッ

苗木(そして窓があるであろう位置に打ちつけられた分厚い鉄板……)

773: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:50:16.45 ID:ADWUCFJko

江ノ島「どうどう?」

苗木「うん……まず、ここがボクの部屋じゃないってことは解ったよ」

江ノ島「ピンポーン!ま、流石のアタシでも苗木が寝てる間に劇的リフォームをすんのは難しいからねー!」

江ノ島「コツコツ作ったこの部屋に寝てる苗木を持ってきたってわけ!」

苗木「持ってきたって……物みたいな扱いしないでよ」ハァ


苗木「……それと訊きたいことがあるんだけどさ」

江ノ島「答えられる範囲でお答えします」クイッ


苗木「天井の無数の小さい穴から白いガスみたいなのが出てるんだけど、あれは何?」


江ノ島「気づいた?苗木クン気づいちゃった?安心してよ毒ガスじゃないからさ」ウププ

江ノ島「っつーかアレが何なのかももう気付いてんだろ!?」ズギャーン


苗木「……」


苗木「……この部屋が少し寒いことと関係してる?」


江ノ島「はーい!関係アリアリでーす!」


苗木「まさか……!」


江ノ島「はい……この部屋は時間経過と共に室温が下がっていくようになっています……」ジメジメ

774: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 18:55:36.09 ID:ADWUCFJko

江ノ島「誰も死因が餓死だなんて言っちゃいないだろ?」ゴゴゴゴゴ

江ノ島「モタモタしていられないわね、人間……!」ドドン

江ノ島「凍え死んじゃわないためにも、さ!」キャピルン


苗木「タイムリミットはボクらが凍え死ぬまで……!?」

江ノ島「うん!がんばってね!」

苗木「くっ……!」

江ノ島「あ!室温が下がっても仕掛けは停止しないようになってるから安心して!」


江ノ島「いやー一日持たないんじゃないかなー。ただの餓死よりは全然早いね!」


苗木(まずい、思ったより早足な絶望みたいだ……!)


苗木「……江ノ島さん」

江ノ島「なになにー?」

苗木「これ、布団」バサ

江ノ島「ん?」

苗木「……被ってて」

775: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:02:12.55 ID:mG2Kzo1Oo


江ノ島「……今の話聞いて真っ先に取る行動がそれって……やるじゃない!流石はアタシの絶望的希望!」


江ノ島「ほんっと苗木は最高ね!凍死間近になったら二人であっため合おうね!」


苗木「……その前に脱出するよ……!」

江ノ島「うぷぷ……楽しみだね」


苗木(時間は……ない……!)


苗木「……そうだ」

苗木(……ボクもベッドのシーツを纏っておこう)バサッ


チャリン


苗木「……?これ……メダル?」


江ノ島「おっと苗木クン一つ目のアイテムはっけーん!モーノークーマーメーダールー!」ウププ

苗木「モノクマメダル?」

苗木(……確かに江ノ島さんの髪飾りとかスゴロクの時のぬいぐるみと同じクマだ)

苗木「……これ何に使うの?」

江ノ島「そんなの言えるわけないじゃーん!」

776: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:08:12.13 ID:iDe4WTQzo

苗木「まあ、そうだよね……」

苗木(何かに使うってことは確かだな)

苗木(シーツを纏って……調査続行)バサ


苗木(机の引き出し……)

苗木「一つだけ鍵がかかってる……」ガタガタッ

江ノ島「定番だよねー!定番過ぎてイラっとするよね!」

苗木(他の引き出しは……?)スッ

苗木「!これ……ナイフ……?」

江ノ島「これまた定番だねー!」


江ノ島「すぐに死にたくなったりアタシを殺したくなったら使って♪」


苗木「……その用途で使うことはないよ」

江ノ島「そお?ま、気が変わったらいつでも刺してよー!苗木に刺されるのってどんな感じなんだろ……!」ダラダラ


苗木「……」

777: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:13:53.53 ID:GNt4t6SWo

苗木(もう一つの引き出しは……)ガタ

苗木「メモ帳と鉛筆かぁ……」

苗木(これで考えをまとめろってことかな)チラッ

江ノ島「ん?何苗木?ちゅーして欲しい?」

苗木「いや、違うよ……」

苗木(やっぱり江ノ島さんの顔色伺ったって何も解んないよな……)


苗木「……」

苗木(モノクマメダルにナイフ、それにメモ帳と鉛筆……)

苗木(とりあえず、次は机の上のPCだな。ケーブルが壁に繋がってるけど……)

苗木「あ……点いた!」


『パスワードを入力してください』


苗木「まあ……そんな気はしてた」

778: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:20:27.53 ID:GNt4t6SWo

江ノ島「ちなみに入力回数は五回までだよ。五回間違えたら諦めて死のうね」

苗木「当てずっぽうはダメってことね……」

苗木「でもパスワードなんてまだ解んないし……次は」

苗木(壁の液晶パネル……)

苗木(下の赤と青のスイッチ……どっちをいくら押しても何も表示されないな……まだ使わないってことか)カチッ カチッ

苗木(あとは金庫……だけどこれの番号もヒントが何もないしなぁ)


苗木「……」

苗木(終わり……!?)

苗木(いや……!もっとよく探そう!ベッド下は……)

苗木「!やっぱり何かある」ンショ


苗木「ドライバー……」

苗木(でもこれで開けられるようなねじ穴なんてないぞ……)

江ノ島「ん?どしたのドライバー見つめて固まっちゃってさー。穴という穴に突っ込んでグチュグチュしたくなった?」

苗木「気分悪くなるようなこと言わないでよ!」

779: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:25:48.33 ID:GNt4t6SWo

モノクマメダル
ナイフ
メモ帳
鉛筆
ドライバー


苗木(とりあえずはこの中のどれかを使って次に進める……のか?)

苗木(下手にナイフやドライバーで仕掛けをいじくったら何が起こるか解らないしな……)ブルッ

苗木「というか……」ハァ

苗木「もう息が白くなってきてる……!?」ゾクッ

江ノ島「まだなーんの課題もクリアしてないのにね?ちょっと焦った方がいいんじゃなーい?」

苗木「……っ」

苗木(考えろ……!)


苗木(……江ノ島さんはナイフを見つけた時定番って言ってたな)

苗木(ならこのナイフの使い方も定番のものから考えよう)

苗木(……ものを切り裂く)

苗木(この部屋で切り裂けるようなものは……)

781: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:31:28.51 ID:DEi5U5gco

苗木(……ベッド周りの布類)バッ


苗木(ベッド自体は中に何かある感じじゃない。少なくとも大きなものは入ってない)バフッバフッ 

苗木(そもそもこの大きいベッドの中に……見つかりにくい小さなものを隠すなんてフェアじゃない気がする)


苗木(より怪しいのは……)バフッ

苗木「やっぱり……!」


苗木(この枕……強く押すと中に固い何かを感じる!)


苗木「このナイフで……!」ザッ ビリッ……

苗木「……」ゴソゴソ


苗木「これは……鉄の箱?」

苗木(……!ねじで閉じられてる!ドライバーで開けられるぞ!)カッ クルクル

苗木「……よし」パカッ

苗木(中には……)


苗木「……鍵!」

784: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:38:25.60 ID:Z80Lchbgo

江ノ島「うんうん……とまあ、消化試合というか、デモンストレーションというか、脱出ゲーム界の重鎮を登場させたかっただけというか」ゴゴゴゴゴ

江ノ島「やったね苗木クン!ド定番のネタをクリアーだよぉー?」キャピルン

苗木「解ってるよ……まだはじまったばかりってことでしょ」


苗木(とにかく、鍵……)チャッ

ガチャッ

苗木(机の引き出しが開いた!)

苗木「……なんだこれ……」


モノクマ辞典 


江ノ島「プリティーな辞書っすね」ウププ

苗木「……」パラ


アポ apo
どうしようもなく絶望的なアホ。転じて桑田礼恩のこと。


苗木「なんだこの辞典……!?」

苗木(他にもわけの解らない造語だらけだ……でもごく普通の単語や専門用語っぽいものも混じってる……説明は全部適当だけど)パラパラ

787: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:45:20.71 ID:Z80Lchbgo

苗木(無茶苦茶な辞書だ……!)

苗木「これ、江ノ島さんが作ったんだよね」

江ノ島「うんっ!」

苗木「わざわざこの為だけに?」

江ノ島「うんっ!」

苗木「そ、そう……がんばったね……」

江ノ島「わーい苗木クンに誉められちったー!」キャピルン


江ノ島「でも苗木クンモノクマ辞典を使って課題クリアする方法解ったのかなぁー?盾子ちゃんしんぱーい!」

苗木「ぐっ」

苗木(こんな無駄に膨大な情報量の本から何を汲み取ればいいんだ……!?)パラパラ

苗木(どこにも印を打ってある箇所とかないし……)パラパラ

苗木「!……あとがき……?」

苗木(……辞書に?)


あとがき

モノクマ辞典を見るときは、部屋を暗くして近くで見てね!


苗木(子ども向け番組冒頭のフレーズと真逆のこと書いてある……)

788: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:50:58.60 ID:azQgO/Auo

苗木(しかもあとがきで言うってのがまた……あとがきで書く内容でもないし……)


苗木「ん……?」


苗木「部屋を……暗くして……?」


苗木「!」バッ

パチン

江ノ島「やん苗木ー!急に電気消しちゃって何するつもりよー!」


苗木「……!」パラパラ

苗木「やっぱり……!」

苗木(蛍光塗料で印が打ってある……!)

苗木(単語じゃなく、アルファベットをいくつか丸で囲ってる!単語を引くのに使うんじゃなかったんだ!)

苗木(アルファベットを順に並べると……)

s
t
a
r
t

苗木(『start』……!おそらくこれがPCの……)パチン


苗木「……」カタカタ


『パスワード解除』

『ようこそ希望様』

789: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 19:56:22.42 ID:7CVek8BXo

苗木「よし!」

江ノ島「やーっとスタートだね」

苗木「……やっと……はじまり……」


苗木(とにかく、これでPCが調べられるぞ!)


苗木(……当たり前だけど、ネットに接続できないどころかほとんど何もないな……)カチッ カチッ

苗木(デスクトップに二つモノクマのアイコンがあるだけ……一つ目は……)カチッ

ピピッ

『壁のギミックのスイッチ入力が可能になりました』


苗木「壁の液晶に光が点いた!」


苗木(もう一個のモノクマは……)カチッ


『パスワードを入力してください』


苗木(こっちはまだダメか……でも)

苗木(次の課題はあの壁のパネルのはずだ!早速見てみよう)

790: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:02:13.93 ID:Qsgf3mKzo

苗木(壁の液晶画面に映ってるのは……)


『Which?』


苗木「こ、これだけ……?」

苗木(下のスイッチを見る限り赤か青かどっちかのスイッチを押して答えろってことだよな……)カチッ

『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ
『Which?』ピピッ
カチッ

『Result...』ピピッ

『×』ブブーッ


『Which?』ピピッ


苗木「な、なんだこれ……」

苗木(これを解くには……別のヒントがいるみたいだな……)

江ノ島「うぷぷぷぷ……がんばってね!あと六回も入力できるからさ!」


791: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:07:37.12 ID:eom/d1zEo

○●


苗木「……」フルフル

江ノ島「だいぶ冷え込んできたねー?」

苗木(……部屋を再度探し回ったけど新しいものは何も見つからない……)フルフル


江ノ島「この脱出ゲームの停滞感……ほんとにただのゲームならただイライラするだけだけど」

江ノ島「実際にこうして閉じ込められたらこの停滞感はすなわち絶望!最高よねー!」

苗木「ボクは……!絶望しないよ!」

苗木(諦めない……!)


苗木(とはいえ、モノクマ辞典にも……ヒントらしいものは見つからない)パラパラ


霧切響子 Kyoko Kirigiri
超校高級の探偵。言いたいことは自分で言え。


苗木(ほんと適当な説明文だな……)ハァ

苗木「……!」

苗木(そういえば……!)バッ

江ノ島「お?」

苗木(霧切さんに前教えてもらった……!メモ帳に以前のメモ内容の筆圧が残ってる可能性があると……!)

苗木(鉛筆でメモ帳の一番上のページを塗りつぶしてみよう!)サラサラサラサラ

苗木「!これは……!」


♂♀
あいうえお


苗木(ヒントだ!)

792: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:15:05.11 ID:GnD8GUWxo

江ノ島「やるねー苗木!そんな浮気調査みたいな真似どこで覚えたのよー?」ニヤ

苗木「……」

苗木(……江ノ島さんは……“ボクが知ってることを知ってる”のか……?)

苗木(……いやそれより考えないと。これはおそらく壁のパネルのヒントだ)

江ノ島「ほらほら早くー!それもうほぼ答えなんだからさ」

苗木(♂♀……今まで赤と青のスイッチの意味が解らなかったけど……)

苗木(赤が女性(♀)、青が男性(♂)ってことか……?)

苗木(でも、あいうえお……?)

苗木(流石にモノクマ辞典に『あいうえお』なんて単語ないな……)パラパラ


苗木(もしかして……あいうえお順……?)

793: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:20:48.80 ID:GnD8GUWxo

苗木「もしかして!」

江ノ島「わっ、びっくりした!」

苗木「……」カチッ ピピッ カチッ ピピッ……

『Result...』ピピッ

『×』ブブーッ


苗木「やっぱりそうだ……!」スラスラスラスラ

江ノ島「間違ってんじゃん。……ま、次は答えられそうねー!」


苗木(『Which?』と出る回数は……16回!)



苗木(これは……78期のクラスメイトの数だ!)

794: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:23:38.50 ID:GnD8GUWxo

苗木(『あいうえお』はあいうえお順にクラスメイトを並べて順番通りに回答しろってことだ)

苗木(そして『♂♀』……男性と女性をスイッチで分ける。つまり……)カチッ ピピッ……


○=赤スイッチ
●=青スイッチ

○朝日奈
○戦刃
●石丸
○江ノ島
○大神
●大和田
○霧切
●桑田
●十神(×セレス)
●苗木
●葉隠
○腐川
●不二咲
○舞園
○安広
●山田


『Result...』ピピッ


『○』ピンポーン


苗木「やった!」

798: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:29:32.86 ID:GnD8GUWxo


『かずをたせ はりでさせ』ピピッ


苗木(画面に新しいヒントが!?)

江ノ島「ま、それはかるーくクリアしてよね」


苗木(数を足せ……?針で刺せ……?いや)


苗木(この部屋にある針は、動かない時計の針だけだ。つまりこれは『針で指せ』)


苗木(問題の足す数は多分さっき並べたクラスメイトの名前に含まれた数字……)

苗木(十神クンの『十』に不二咲さんの『二』、それに山田クンの下の名前の『一二三』、これらを足すと……)

苗木(10+2+123=135、もしくは10 +2+1+2+3で18)
 
苗木(まずは135……一時三十五分に時計の針を動かそう……)カチカチカチカチ

苗木「よし……」


苗木「……」

苗木「……」

苗木「やっぱり、違ったのかな」

ガチリ カチャッ パカッ……

苗木(時計が扉みたいに開いた!?)

799: ミスりました ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:38:45.67 ID:GnD8GUWxo


『かずをたせ はりでさせ』ピピッ



江ノ島「ま、それはかるーくクリアしてよね」

苗木(数を足せ……?針で刺せ……?いや)


苗木(この部屋にある針は、動かない時計の針だけだ。つまりこれは『針で指せ』)


苗木(問題の足す数は多分さっき並べたクラスメイトの名前に含まれた数字……)

苗木(十神クンの『十』に不二咲さんの『二』と『千』、それに山田クンの『一二三』、これらを足すと……)

苗木(10+2+1000+123=1135、もしくは10+2+1000+1+2+3で1018)
 
苗木(まずは1135……十一時三十五分に時計の針を動かそう……)カチカチカチカチ


苗木「よし……」

苗木「……」

苗木「……」

苗木「やっぱり、違ったのかな」

ガチリ カチャッ パカッ……

苗木(時計が扉みたいに開いた!?)

801: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:45:52.04 ID:GnD8GUWxo

苗木(時計の奥には……)

苗木「また、鍵……!これはシャワールームのだな」

江ノ島「ま、それしかないもんね」

苗木「……行ってみよう」


カチ ガチャ


苗木(鏡と浴槽のある、普通のシャワールームだ……)

苗木「……」キュ

苗木(水は出ない……か)

苗木(浴槽にも水はない……けど)

苗木「このカード……次の課題か」


苗木(カードには……

ダイヤル番号
○Iし○具○音○AS
○には同じ一字

と書き殴られている……)


苗木(ってことは金庫の番号のヒントか)

苗木(これだけで……解るのか……?)


苗木「……」


802: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:52:14.54 ID:GnD8GUWxo

○●


苗木「……」ガチガチガチ


苗木(寒い)


苗木(寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い寒い)


苗木(身体が末端から傷んでいく。動くのが億劫になっていく)

苗木(思考が寒さに浸食される。精神が凍てついていく)


苗木(眠い)


苗木(眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い)

苗木(自分が徐々に喰われていくのを感じる)

苗木(絶望に)


苗木(いくら考えても何も解らない)

苗木(いくら探しても何も見つからない)

苗木(一度停滞し切った状況は進みそうにない)

苗木(……このまま……死?)ハァ……ハァ……


江ノ島「苗木」ポスッ

803: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 20:58:19.92 ID:GnD8GUWxo

苗木「!?」ゾクッ

江ノ島「寒いね苗木……」スリ

苗木「キミが……仕掛けたことじゃないか……」

江ノ島「そうね」

苗木「……」


江ノ島「……ねえ」

苗木「……何……?」


江ノ島「あっためて」ギュ……


苗木「……!?」

江ノ島「身体が動くうちにさ」

苗木「ダメ……だ」

江ノ島「どうして?」

苗木「絶望に……負けるわけには……」


江ノ島「最後に好きな人の身体を求めるのはいけないことなの?」


805: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:06:10.76 ID:GnD8GUWxo

苗木「え……?」

江ノ島「むしろ絶望の中最後に灯せる希望なんじゃないかな」

江ノ島「線香花火みたいにさ」

苗木「希望……?最後……?」ゾゾゾ


江ノ島「それともやっぱり苗木はアタシのこと嫌い?」

江ノ島「そりゃそうだよね、アタシのせいで死にそうなんだし」

苗木「そんなこと……」


江ノ島「嫌いでもいい」


江ノ島「ただ欲望を発散するためだけでも……最後にアタシを使ってよ」ヒソ



江ノ島「絶望(アタシ)を抱いて」



806: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:16:51.01 ID:GnD8GUWxo

苗木「……」グル……グル……


苗木「えの……しまさ……」フラ


コッ パサ


苗木(……何か、足に当たった……?)チラ

苗木(……モノクマ辞典……)



希望と絶望 hope and despair
光と闇。太陽と月。生と死。シロとクロ。幸運とギャル。諦めの悪さと飽きっぽさ。
絶望を受け入れられるのは強い希望だけ。



苗木「!!」



江ノ島「さあ燃やそう?【最後の希望】を」

苗木「……それは……」



苗木「それは違うよ!!」 



807: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:22:43.35 ID:nh1dNlmgo

苗木「欲望に任せて何もかも諦めて……投げ出すなんて……そんなの希望じゃない!!」


苗木「まだボクは生きてる!生きてる限り、絶対に諦めない!」


苗木「……」

苗木(ここで負けるような希望じゃ……江ノ島さんを本当に受け入れることなんてできない……!)



江ノ島「……あ……あああ……」



江ノ島「はあぁぁぁぁぁぁぁぁあん」


江ノ島「そうよね苗木はやっぱりそうでなくっちゃー!絶望にガタガタ震える苗木も最高にかわいかったけれどやっぱ苗木にはその気持ち悪い希望がないとね!」ダラダラ


江ノ島「その希望で絶望を打ち破って欲しい……!その希望が壊れるところが見たい……!」

江ノ島「ああ!アタシほどの存在がたった二つのものを一緒に手に入れることができないなんて!」

809: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:34:20.23 ID:RQlKtUD1o

江ノ島「でも……ねえどうするの?課題……解けるの?」

苗木「考える。最後まで考え抜く」ヨロ


苗木「それに……シャワールームのカードの課題なら……たった今閃きがあったよ」フラフラ

苗木(『ダイヤル番号 ○Iし○具○音○AS ○には同じ一字』と殴り書きされたカード……なんでシャワールームに置いてあったのか……なんで漢字とアルファベットが混ざってるのか……)ブルブル

苗木(希望と絶望……この二つの対称性が教えてくれた)

苗木「答えは……」スッ


『○Iし○具○音○AS』


苗木「鏡にある」


『ZA○音○具○JI○』


810: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:41:14.48 ID:RQlKtUD1o

苗木(『○Iし○具○音○AS』これは鏡文字だったんだ……!)

苗木(これを全部ひらがなにすると……)サラサラ


『ざ○ね○ぐ○じ○』


苗木(『○には同じ一字』……入れて意味が通りそうなのは……)



『ざんねんぐんじん』



苗木「……」

苗木「……」パラパラ


残念軍人 one woman army
→戦刃むくろ


苗木「やっぱ……そうなの?」

江ノ島「そりゃそうでしょ」


苗木「……気を取り直して」

苗木(これはダイヤル番号のヒントだから……)フルフル

苗木(『1938696』……と)カチカチカチカチ……


ガチャ

苗木(開いた……!)

815: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:48:02.79 ID:jAh2Q1/qo

苗木(中身は……)ブルブル


苗木(それぞれ『空気』『エス』『鍬』と書かれたカードが三枚に……)

苗木(『p』と書かれたカードが三枚)

苗木(これがおそらくPCの二つ目のプログラムのパスワード……!)


苗木「はは」


苗木「あはははは!」


江ノ島「ん?おかしくなっちゃった?」


苗木「簡単だよ!江ノ島さん」


江ノ島「へーえ……?」


苗木「これは」クラ

苗木(い、意識が……)ハァ ハァ

816: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 21:57:46.91 ID:gMwJV1luo

苗木(限界が……近い!意識をなくせばそのまま……死ぬ)

苗木(身体が動くうちに……頭が回るうちに……!)ズル


苗木「……答えは、モノクマ辞典にある……!」パラパラ

苗木(それぞれのカードの単語をモノクマ辞典で引くと……)


空気 air
汚染されたらすごく困る。


エス es
無意識に存在し快楽原則に基づきリビドーを解放する……とかなんとか偉いヒゲの爺様が言っていた。


鍬 hoe
桑ではない。


苗木「……重要なのは説明文じゃなく……英訳」

air es hoe

苗木「次にそれぞれに『p』を加える……」

pair pes phoe


苗木「ただこのままじゃ意味が解らない……『p』のカードはそのまま使えばいいわけじゃないんだ……」

苗木「『p』のカードの見方……そして入れる位置……」

817: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 22:03:40.71 ID:1OjOrVOyo

苗木「『hoe』に『p』を入れるとしたら」


hope


苗木「『hope』……希望で見えるものがある……!」


苗木「『p』のカードはひっくり返せば『d』になる」

苗木「『hope』以外を意味が通るようにすると……」


pair pes hope

pair des hope

des pair hope



despair hope



苗木「『despair hope』これが……」カタッ……カタッ……


『パスワード解除』


苗木「二つ目のプログラムの起動パスワード……!」

818: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 22:11:01.54 ID:Gr3q7TlKo

『おめでとうございます希望様』

『モノモノマシーンを出現させます』


苗木「モノモノマシーン……?」


ガシャンッ


苗木「なっ……!?」

苗木(部屋の真ん中の床からカプセル自販機が……!)


江ノ島「おめでと苗木……」ギュ

苗木「江ノ島さん……」

江ノ島「安心してよ。出てくるものは一つだから……さ」

苗木「……うん」

821: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 22:17:07.16 ID:0JChRaSKo

苗木(モノクマメダル……まさか最後に使うとは)チャリン

ガチャガチャ

ガララ

ポンッ

苗木「これは……スイッチ……?」

江ノ島「そ。脱出スイッ……チ……」

苗木「え、江ノ島さん……!しっかりして!」



江ノ島「……なえぎ……すき……だいすき……」


苗木「くそっ……!」ハァ ハァ


苗木「開けぇぇっ!」ガチッ


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……


苗木「はぁ……はぁ……」ズル……ズル……



苗木「えの……しま……さん……」ズル……


822: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 22:23:06.12 ID:Qsgf3mKzo

○●


苗木「……ん……」

苗木「……こ……こ……は……?」パチ


苗木(……保健室?)

苗木(ボク……声が……掠れて……)


罪木「な、苗木さぁぁん!目が覚めたんですね!?」


苗木「つ……つみき……さん……?」

罪木「うぅ……良かった……良かったです……」ウエエエン

苗木「罪木さんが看てくれたんだね……ありがとう……」

罪木「とんでもないですぅぅ……私にはこれしかできませんから……」

苗木「……そうだ!江ノ島さんは!?彼女は……!?」

罪木「え、江ノ島さんは苗木さんより比較的状態が良くて……別室で戦刃さんが看てくださってます……」

苗木「そっか……」


苗木(江ノ島さん……)グッ

823: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/02(水) 22:28:13.19 ID:jAh2Q1/qo

苗木「運んでくれたのは戦刃さん……?」

罪木「はい……」

罪木「戦刃さんお二人をずっと探していたらしく……」

罪木「旧校舎でお二人が倒れているのを見つけた……とだけ……」

苗木「……そっか」


苗木(江ノ島さんはきっと戦刃さんに居場所を教えてない……戦刃さんがどうにか部屋を這い出したボクらを見つけてくれたのは……ツイてたとしか言いようがないな)


罪木「あのぅ……お、お訊きしてもよろしいでしょうか……?」

苗木「えっ、何……?」

罪木「そのぅ……お二人ともなぜか低体温症だったようなのですが……どうして……?」


苗木「……」



苗木「部屋のクーラーが効き過ぎててさ」


CASE14 閉廷

838: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:42:57.82 ID:SW66wHlMo



「うぷぷぷぷ」



「希望と絶望と幸運とギャルとー、あと……」


「あと……」



839: 最後。すごく長いです。 ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:47:20.42 ID:i5aHbEG2o


苗木「あれ……?」


苗木「どこだここ……?教室……?」

苗木(なんで、誰もいないんだ……?)

苗木「とりあえず、出よう……」ガタッ

苗木「あれ?」


ガタガタッ


苗木「開かない……!どうなってるんだ!?まさかまた、江ノ島さんが……!?」


「まあゆっくりしてきなよ」


苗木「だ、誰?」バッ

苗木「!?」


「……誰?何言ってるの」



「ボクはキミだよ」



苗木「……!」

苗木(そこには……ボクとまったく同じ姿形をした奴が教卓に腰掛けていた)

苗木(ただ違ったのは……)


苗木(目の前の世界を見ているというよりも、その世界の裏側の暗闇を睥睨しているような……絶望色の瞳だった)

840: 最後。すごく長いです。 ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:50:23.16 ID:i5aHbEG2o

苗木「な、なんだよ……!なんなんだよお前!?」

苗木?「だからボクはキミだよ。苗木誠だよ」


苗木?「まあ、より正確に言えば、ボクはキミであり、キミの知る“彼女”でもあるんだけど」


苗木「か、彼女……?」

苗木?「絶望的に察しが悪いね。キミみたいのがボクの“ベース”だなんて死にたくなるよ。ありがとね、絶望させてくれて」

苗木(……こいつ……)

苗木「彼女って……江ノ島さんか……?どういうことだよ、お前が、ボクであり、江ノ島さんであるって……?」

苗木?「彼女の絶望を持ったキミ……それがボクなんだよ」

苗木「……わけが解らない……」

苗木?「まあ事情を全く知らないキミに全て説明するなんて面倒だからしないけど」

苗木(ほんと、なんなんだよ……妙に腹が立つぞこいつ……)

841: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:52:51.29 ID:i5aHbEG2o

苗木(それにしても……)

苗木「……目の前にボクがいるなんて、夢でも見てるのか……!?」



苗木?「今度は察しがいいね。そう、夢だよ」



苗木「は、はぁ!?」

苗木?「まったくこんな形でしか出てこれないなんて絶望的だよね」

苗木「もう……わけが解んないよ……」

苗木?「気にしなくていいんだよ、夢なんだから」


苗木「……ボクに何の用があるんだよ」

苗木?「何を言ってるの?キミがボクに用があるんでしょ?」

苗木「ますますわけが解らないよ……」

842: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:55:47.74 ID:i5aHbEG2o

苗木?「あの時……キミが彼女を看病した時……彼女はこう言ったよね」


江ノ島「安請け合いすると、死ぬよ?」


苗木「!?江ノ島さん!?」

江ノ島「……」スゥッ……

苗木(き、消えた……!)


苗木?「それから何があった?」


苗木「……」

苗木「部屋に閉じ込められて……命懸けの脱出ゲーム……」


苗木?「そう。仕掛けた彼女自身も一緒に閉じこもる……キミが脱出のため部屋の謎を解かなければ彼女も死ぬ、ほとんど心中だね」

苗木?「彼女の宣言通り、キミは実際死にかけたってわけだ」

苗木「……でも、ボクは生きてる。ボクも江ノ島さんも、生きてる」

苗木?「知ってるよ。ともかくキミは彼女が直接生み出した死の絶望に触れることで絶望への理解が深まったはずだよね」

843: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 18:59:24.16 ID:i5aHbEG2o

苗木「……だから、なんだよ」 

苗木?「そして更に望んだはずだ」

苗木「何を……!?」



苗木?「上手な絶望との付き合い方を知りたいってさ」



苗木「!!」


苗木「……」

苗木「……どうすれば、いいんだよ……」

苗木?「簡単だよ」


ぐら


苗木?「ボクに尋ねればいい」


ぐらぐらぐら


苗木?「仕方ないから、手を貸してやるよ」


ぐらぐらぐらぐら



苗木「絶望であるボクが」



ぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐらぐら


844: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:02:06.87 ID:i5aHbEG2o


ゴンッ



苗木「いってーっ!」バッ


江ノ島「アハハハハハ!苗木頭ぶってやんの!」


苗木「う……江ノ島さん」


江ノ島「こーんな絶世の美女が隣にいるのに居眠りなんかするからよー!」


苗木(そうか……)

苗木「飛行機の中だったな……」


苗木(78期と77期の合同旅行……その行き先)


苗木(ジャバウォック島への)


845: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:05:57.96 ID:i5aHbEG2o

○●


狛枝「いやあ、無事に着いて何よりだよ」


狛枝「ボクの乗った飛行機の乗員乗客全員が何事もなく再び地を踏めるなんて奇跡だね!」


日向「相変わらずだな……お前どんなテンションで飛行機乗ってたんだよ」

狛枝「やあ予備学科の日向クン。なんでここにいるのかな?」

日向「だから松田にチケット押しつけられたんだよ!飛行機乗る前も話したろ!」

狛枝「そうだっけ?ごめんごめん。特徴のない人と話してもどうも記憶に残らなくてさ……」

日向「なあセレス、こいつ殴っていいか?」

セレス「お好きにどうぞ。永劫ランク外の狛枝君はわたくしの所有物ではありませんし」



江ノ島「あー、あれが狛枝センパイね。思い出した思い出した」

苗木「狛枝クンを知ってるの?」

江ノ島「それはもう有名ですから。希望ヶ峰のお偉方にもウザがられてる問題児である、と」クイッ

苗木「江ノ島さんと戦刃さんも有名だけどね……」ボソ

江ノ島「ありゃアタシも色んな意味でムリねー」

846: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:10:00.55 ID:i5aHbEG2o


葉隠「はーっ、やっと着いたベ。とっとと宿行こーぜ。コテージだったか?一息吐きたいべ」

桑田「だな。青い顔してるのもいるしよ」


左右田「うええっぷ……ゾニアざん……」ヨロヨロ


不二咲「だ、大丈夫左右田君……?」

山田「まるで怨念に突き動かされるゾンビですな……」

九頭龍「ヒヤヒヤして全然落ち着かなかったぜ……!帰りは左右田の隣はぜってー嫌だからな……!」

大和田「おいソニアってのはあの女だろ」

左右田「!」バッ



ソニア「田中さん!こちらが“狂嵐の神喰らう魔狼”、戦刃むくろさんです」

戦刃「ま、マロー……?」

田中「ふん……戦刃むくろか。良い真名だ……!この田中眼蛇夢の前では露と霞むがな!」

戦刃(自己紹介……だよね……?)

戦刃「ど、どうも……?」

ソニア「流石は田中さん!堂々たる自己紹介です!」グッ

847: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:12:52.89 ID:r9G+TLx2o


左右田「うおおっ……!うおおっ……!」シクシク


大和田「ヤベェこいつ吐くぞ!?泣きながら吐くぞ!?」

九頭龍「左右田テメー持たせた袋どこやりやがった!?誰か袋……いや逃げろ!!」ダッ

桑田「カンベンしてくれよ空港で吐くなっての!!」ダッ

不二咲「ひいぃっ……!」タッ



田中「む、き、貴様……それはなんだ……!?」ググ

戦刃「え……?え……?」オド

ソニア「戦刃さん、田中さんは戦刃さんの右手の刻印がなんなのかお尋ねになってます!」

戦刃「これ……?これは……えっと……」

848: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:15:41.10 ID:r9G+TLx2o

田中「まさか……“罪の紋章”か!?馬鹿な……一体どれほどの業を……!?」

戦刃「……そう……これは私の罪……」ズーン

田中「なん……だと……!?」


小泉「ちょっと田中その辺にしときなよ……!ソニアちゃんも」

ソニア「も、申し訳ありません戦刃さん……!田中さん、どうやらわたくし達は戦刃さんの触れられたくない過去に触れてしまったようです……」

田中「……ごめんなさい」ボソッ



左右田「うぐぐおおおおお」ダッダッダッダ

九頭龍「左右田ふざんけんじゃねーぞ!なんで俺を追ってくんだぁぁ!」トタタタタ

辺古山「冬彦ぼっちゃん……斬りましょうか?」トトトト

九頭龍「やめろ確実にぶちまける!」トタタタタ

849: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:18:37.28 ID:r9G+TLx2o


小泉「写真撮ろうよ写真!」

澪田「あーっ!唯吹もむくろちゃんと一緒に写りたいっす!」ハイッ

罪木「わ、私もご一緒していいでしょうか……?お、お願いします背後霊のように大人しくしてますのでぇ……!」

西園寺「お前が背後霊演じたら洒落にならないんだよ!」

七海「……私もいいかな?小泉さんが写る時は私が撮るからさ」

小泉「千秋ちゃん」

七海「……小泉さんも写りたいでしょ?戦刃さんと一緒に」

小泉「あ……ありがと。じゃあお願いするね」

850: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:22:19.19 ID:r9G+TLx2o

澪田「むくろちゃんの隣は頂くっす!」ギュ

戦刃「え……?」

罪木「み、澪田さん近過ぎですよぉ……!」ギュウ

戦刃「……!?」

七海「……じゃあ私は後ろから」ポフッ

戦刃「な、七海さん……!?」

西園寺「わたしは小泉おねぇが写る時だけでいいや!おねぇ!手つないで写ろー!」

小泉「はいはい」フフッ

ソニア「田中さん!破壊神暗黒四天王のみなさんを召喚して映りましょう!」キラキラ

田中「刻が来てしまったか……」フム

ソニア「田中さん?」


田中「どうやら俺は此処を去らねばならぬようだ……!エデンは永遠の楽園でなかったのだ……!」シュバッ タタタタタ

851: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:27:24.80 ID:Zk5+ibDdo

ソニア「田中さーん!どうしてしまわれたのでしょう……?」

西園寺「女だらけだから逃げたんでしょ。あのヘタレ動物園」クスクス


戦刃「……」

戦刃「……あつい……」



江ノ島「なにあれ激しく気に入らないんですけど!」

苗木「もしかして、やきもち?」

江ノ島「……アタシが?男より女にモテる残念なお姉ちゃんに?ないないありえないって!」

苗木「……そっか」

江ノ島「んー?何ニヤニヤしてんのかな苗木ー?」ムッ

852: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:30:40.11 ID:Zk5+ibDdo

終里「なーもう早く行こうぜ腹減ったっての!」

弐大「いつまでもここにおっても仕方ないしのぉ……」

石丸「待って頂きたい先輩方!この場が収束してから皆で行くべきです!」

終里「あーもう解ったよ!左右田のやつぶん殴ればいいんだろ!?」

石丸「なっ……!?暴力はいけない!」

終里「じゃあどーすんだよ!いい加減腹減って腹立ってきたぞ!」

弐大「……のぉ石丸よぉ、どうせこれは修学旅行でなしにただの旅行なんじゃ、各々好きにすればええじゃろぉが」

石丸「ぐっ……この状況……生徒会の先輩がいれば収められるのか……!?」


偽十神「その生徒会が忙しいから生徒会のメンバーがいないんだろうが。しっかりしろ」


石丸「と、十神君……!そうだな!他力本願では駄目だ!」

十神「おい」

853: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:37:53.44 ID:Zk5+ibDdo

終里「そっか、生徒会ん奴らはいないんだっけ」

弐大「松田も日向のやつにチケットをくれてやったらしいしのぉ!……ん?あと誰かキャンセルした奴がおった気がするんじゃが……」

石丸「ううむ……僕も77期の先輩方のリストには目を通し、誰が出席で誰が欠席なのか確認したはずなのだが。十神君は知らないか?」

偽十神「お前らはそんなことも覚えていないのか。……まあ、あいつの場合は影が薄いのが才能だから仕方ないか」

十神「おい……!」

花村「いいんじゃないかな?その人、ぼくとキャラ被ってるような気がするし!」ヒョコ

終里「ま、確かに誰でもいいか。それより花村、お前宿ついたらメシ作ってくれよな!」

花村「フフ、いいのかい?ぼくはやるからには本気でやるよ?大丈夫?アヘアヘ言わせちゃうよ!?」

石丸「超校高級の料理人の作る料理が味わえるとは!……いや、よく考えたら学園の食堂で味わえたな!」

花村「あれあれちょっとー?ありがたみのなくなること言わないでよ!」

854: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:40:19.68 ID:Zk5+ibDdo

十神「石丸!お前ふざけているのか……!?」バッ

石丸「なっ……!?十神君が二人!?」

十神「なぜそうなる……!?」ググ

朝日奈「おーっす!……って十神が二人いるよ!?どういうことさくらちゃん!?」

大神「我にも皆目見当がつかぬ」

十神「お前ら……!」


霧切「賑やかね」

舞園「やっぱり2クラス一緒だとすごいですね!」

十神「霧切、舞園、この馬鹿どもをどうにかしろ……!」

舞園「え?」

霧切「一体どうしたというの」

855: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:42:48.92 ID:Zk5+ibDdo

石丸「霧切君舞園君!十神君が二人いるのだ!」

朝日奈「どうなってんのこれ!?」

偽十神「フン」


霧切「これはどういうことかしらね舞園さん」

舞園「さ、さあ……?」

十神「こいつらこの豚と俺の区別がついていないんだよ腹立たしい……!」


霧切「十神君が二人いるわ」

舞園「謎ですね霧切さん!」

十神「貴様らわざとやっているだろう……!」グ

856: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:45:19.76 ID:Zk5+ibDdo

腐川「あ、あんた達目ぇ腐ってんじゃないの!?」

十神「腐川……」

腐川「白夜様!あ、あたしは解ってますからね!こ、こここんな豚と白夜様全然違うもの……!」


十神「いつから後ろにいた……!?」ゾ


腐川「そ、それは……ずっと……!」

十神(こ、こいつストーキングスキルが上がっているだと……!)ゾゾゾ


花村「やあ78期のお嬢様方。今夜ぼくと……パーァリィしないかい?世界一の夜食を振る舞うよ?」

舞園「あら、私もお料理ちょっとはできますよ。トンカツとか得意です」

857: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:47:47.74 ID:kSx9/X78o


江ノ島「いやー、楽しみだねー!どうなんのかなーこれ!」

苗木「ほんと……」



うぎゃあああ左右田が狛枝に突っ込んだぞ!


ゲロじゃあああああああ!!



苗木「どうなるんだろうね……」ハハ……


858: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:49:57.78 ID:kSx9/X78o

○●


苗木のコテージ


苗木「ふぅ……やっと一息吐けるな……」


ガチャ


江ノ島「たっだいまー!」


苗木「え、江ノ島さん!?ただいまって意味わかんな……なんで荷物持ってきてんの!?」

江ノ島「え?ここに泊まるからだけど?」キョトン

苗木「自分のコテージあるでしょ!?」

江ノ島「だーってアタシのコテージ苗木が置いてなかったんだもん」

苗木「ボクは家具か何か!?」

859: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:54:24.06 ID:M+FlcEUCo

江ノ島「苗木がいないと寂しいんだもーん!いーじゃんこれまで何度も一緒に夜を過ごしてきたんだからさー!」

苗木「その度にろくな目に遭ってないよ!」

江ノ島「おねがーい!」サッササッサ

苗木「言いながら荷物広げないでよ……!」

苗木(こ、これは……江ノ島さん絶対引き下がらないぞ……)


苗木「みんなにバレたらどうすんのさ……!」

江ノ島「べっつにいいだろ付き合ってんだからよぉ!」ズギャーン

苗木「いやそういうことになってるけど」

江ノ島「わかったわかったできるだけバレないようにするからー!石丸あたりにバレたらうるさそうだしね!」

860: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 19:56:11.23 ID:M+FlcEUCo

苗木「……絶対だよ……!」

江ノ島「はいはーい!」

苗木(結局……押し切られてるし……まずいよなぁ)ハァ


苗木(できるだけコテージ以外で過ごそう……)


江ノ島「あ、この後レストランで花村センパイがお昼作ってくれるってさ」

苗木「えっ……レストランってすぐ近くのだよね?あそこ公共のレストランじゃないの?」

江ノ島「なんかおっけーみたいよ?」

苗木「希望ヶ峰パワーか……」

861: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:04:01.82 ID:M+FlcEUCo

江ノ島「で、その後は……」ゴソゴソ


江ノ島「じゃん!海ー!ねー苗木どの水着がいいかなー?」バーン


苗木「ど、どの水着もビキニなんだね……」

苗木(こんなの着て近くにいられたらヤバいよ……!)


江ノ島「でー?どれがいい苗木ー?」

苗木「え?……その……白と黒のが似合うんじゃない……?」カァ

862: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:06:22.75 ID:M+FlcEUCo

江ノ島「よーし、じゃ早速……」スッ


苗木「待って!なんで脱ごうとしてんのストップ!」ワワッ

江ノ島「え?着てこうと思って」


苗木「コテージルール追加!ボクの目の前で着替えるのはやめて!」


江ノ島「えーめんどくさ……」

苗木「ボクのこと本気で置物か何かだと思ってるのかな……?」


863: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:07:51.63 ID:M+FlcEUCo

○●


ザザーン

苗木「わあ……」

苗木(流石、南の島……って感じだ。綺麗な海……)

不二咲「きれいだねぇ……」

苗木「うん……」

九頭龍「こんな海初めて見たぜ。かき氷の青いのぶちまけたみてーだな」

苗木「ブルーハワイだね。ここはハワイじゃないけど」ハハ

九頭龍「あーそれだそれ。俺は抹茶派だけどな」

不二咲「僕はコーラが好きだなぁ」

864: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:10:21.16 ID:M+FlcEUCo

桑田「海もいいけどさ、女子はまだかよ!?具体的に言うと舞園ちゃんはまだかよ!?」

左右田「そうだ!ソニアさんを出せ!」


苗木「相変わらずだなぁこの二人は……」

九頭龍「解ったからテメーら二人並ぶな!左右田が二人になったみたいで頭痛くなるぜ……!」

不二咲「こっちは桑田君が二人になったように感じるよぉ……」



大和田「日向オメェ意外とガタイいいんだな」

日向「そ、そうか?まあ伊達に弐大や大神に鍛えられてないからな」

石丸「日々の努力の賜物というわけだな!」

花村「ふむふむなかなかおいしそうだね……」

日向「おい……冗談だよな……!?」

865: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:13:06.07 ID:FcBsiMago

偽十神「中身は鍛えているのか?内面が充実していなければ真の強さとは言えんぞ」ズン

日向「その辺はお前や……苗木に教わったよ。感謝してる」

偽十神「フン。人間は喉元過ぎれば熱さを忘れる生き物だ。精進を怠れば沈むぞ」

日向「ああ、解ってるって」

山田「もちろん僕の同人活動のノウハウも内面の充実に一役買っているんでしょうなぁ?」

日向「えーっと……まあ、多分、そうだな」

田中「未だ魔獣一匹従えられぬようでは真の覇道へはまだまだ遠いぞ!」フフン



狛枝「ねえ十神クン……少し痩せた?」

十神「殴るぞ綿菓子頭……!」

866: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:15:32.48 ID:FcBsiMago



葉隠「来た来た来たーっ!」

弐大「メスじゃあああああああ!!」



江ノ島「はろー!お待たせ野郎ども!」

小泉「なーんか最低な叫び声が聞こえたんですけど……」

西園寺「わぁ下卑た○○どもの視線が気持ち悪いよぉ!」



江ノ島「苗木ー!どうどう!?苗木が選んだ水着!」タタッ

苗木「あ、いや、いいと、思うよ……すごく」カァ

苗木(目のやり場に困るよ……!)カァァァ

867: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:18:24.55 ID:ayXBQaMpo

江ノ島「もー!もうもうもうもうもーっ!カワイイなー顔赤くしちゃって!苗木もそのフード付きラッシュガード似合ってるよ!」ギュム

苗木「ありがと、でもそのかっこで抱きつくのはほんとにやめて!」グムゥ

江ノ島「今更水着くらいどうってことないじゃーん!もう色々さらけ出しちゃってんだしさー!」

苗木「ちょっ……誤解招くようなこと叫ばないでよ!!」


九頭龍「相変わらずだなテメーらは。ベタベタベタベタと……」ハァー


辺古山「冬彦ぼっちゃん」スッ


九頭龍「!お、おーペコ……テメーも水着、なんだな……?」

868: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:23:05.48 ID:ayXBQaMpo

辺古山「はい、海ですからこの格好が適当かと……やはり似合っていませんか?」

九頭龍「い、いや似合ってるぜ」カァ

辺古山「勿体無いお言葉、ありがとうございます」


江ノ島「だーれがベタベタベタベタだってー?」ウププ

九頭龍「う、うるせえ!……ペコ!この旅行中くらい俺なんざほっといて好きに遊んどけ!」

辺古山「それなら好きにさせて頂こうと思いますが……私はぼっちゃんの側が好きなので……」

九頭龍「……あーもう好きにしろ!」

辺古山「仰る通りに」フフ

869: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:29:04.11 ID:ayXBQaMpo

七海「お父さんボードゲーム持ってきたよ。……一緒にやろ?」

不二咲「うーん……千秋ちゃん、ボードゲームは今度にしない?」


舞園「苗木君!私の水着、どうですか!」

霧切「……」モジ

苗木「舞園さんに霧切さん……!二人ともよく似合ってるよ」

霧切「そ、そう」カァ

舞園「えへへ、ありがとうございます!」


舞園「なんだか江ノ島さんに比べてコメントに熱がない気がしますけれど……」ガクッ

870: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:33:01.03 ID:ayXBQaMpo

桑田「苗木っ!オメー失礼なんだよ!誉める時には具体的にだ!」ズイッ

花村「かつシンプルにね!」ズイッ



桑田「舞園ちゃんの○○○○サイコー!」

花村「霧切さんのお尻マーベラス!」



舞園「桑田君花村君、私男の人がどれだけ長く潜水できるかに興味があります。三時間潜ってられたら好きになっちゃうかもしれません」


桑田「うおぉ行くぞぉぉぉ!!」ザザザザザ

花村「負けないよ桑田くん!」ザザザザザ

ザパーン


霧切「……流石は舞園さんね」

江ノ島「どざえもん二つ入りまーす」

苗木「……早めに許してあげてくれないかな」

871: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:40:50.69 ID:ayXBQaMpo



狛枝「セレスさんまで水着を着てくるとはびっくりだなぁ!ウィッグも付けてないし今日は海に入るんだね?」

セレス「……何か問題が?」ジロ

狛枝「まさか!問題どころか素晴らしいよ!」


狛枝「セレスさんの陶器のように白い肌と凝った造りの黒い水着が相俟って……まるで一つの芸術品だね」


セレス「よくそんな歯が浮くような世辞を吐けますわね」ハァ

狛枝「やだなぁ本心だよ。ボクにお世辞なんか言う能はないし」ハハ

セレス「いつまで経ってもあなたはよく解りませんわ」


872: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:47:05.20 ID:ayXBQaMpo


苗木「それにしても女の子達遅かったね。何かあったの?」

江ノ島「いやそれがさー、女子に水着持ってきてない子やらスクール水着持ってきてる子やらがいたのよねー。せっかくだからその子らに水着見立てて来たってわけ!」

苗木「……何がせっかくだから、なのか解んないけど」

江ノ島「いやいや南の島だよ?トロピカルだよ?海入んない子やらスク水の子がいたらダメっしょー!」


江ノ島「ねー霧切?」

霧切「……私が持ってきた水着はスクール水着ではないわ」

江ノ島「いや紺のワンピースじゃ変わんないって!苗木もそんなんより今の霧切の水着のがいいと思わない?」

苗木「い、今の霧切さんの水着は似合ってると思うけど、解んないよ……」

江ノ島「まっさか苗木スク水派ーっ!?」

舞園「……私ちょっと着替えてきますね」

苗木「そういう訳じゃないよ!」

873: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 20:53:54.28 ID:ayXBQaMpo


江ノ島「それよりさー苗木ー」

苗木「何?オイルとか塗れって言うんならいやだよ」

江ノ島「なんで解ったの苗木!以心伝心ってやつ?」

苗木(そもそも江ノ島さんを理解しようと今まで側にいたからなぁ)

苗木(……死にかけたりしてまで)


江ノ島「いーじゃん塗ってよー!このままじゃアタシ黒ギャルになっちゃうよ?」

江ノ島「あ、苗木そっちのがタイプだったりする?日焼け跡に興奮しちゃうー?」

苗木「違うってば!」


苗木「……江ノ島さんどうせもう日焼け止め塗ってあるんでしょ?」

江ノ島「苗木すごーい!アタシのことお見通し……!?」ハァハァ

苗木「なんでクネクネしてんの……」

874: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 21:16:07.82 ID:ibh/yp4Ao


七海「うーん、じゃあこれは……?」ゴソゴソ

不二咲「まだ何か持ってきてたの?」


七海「うん。……水鉄砲」ガチャガチャ


不二咲「水鉄砲はいいけど、なんでそんなにたくさん……?」

七海「みんなで遊ぼうと思って」


終里「いいじゃねーか!おい戦刃ぁ!オレとコイツで勝負だ!」ズンッ


戦刃「えっ……?」ビク


七海「……水鉄砲版サバイバルゲームだね」

875: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 21:19:33.17 ID:ibh/yp4Ao

澪田「あのー赤音ちゃん?思いっきりむくろちゃんのフィールドっすよ?」

終里「バカヤロウ!オレは勝つぞ!」


七海「……澪田さん、ゲームは楽しんでこそ、だよ」スチャ


澪田「ま、そーっすね!よーし唯吹の二挺拳銃が火……水?……を吹くっすよ!」

小泉「あたしもやろっかな。撮ってばっかってのも勿体無い気がするし」

罪木「ふゆぅ、怪我のないようにがんばってくださいぃ……」

西園寺「何言ってんの?お前もやるんだよ!わたしはやんないけどー」

罪木「ええええ無理ですよぉ!」ビエー

876: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 21:32:58.89 ID:ibh/yp4Ao

小泉「日寄子ちゃん無理強いは駄目だよ?」

西園寺「だってだってー!その変態がずっとニヤニヤ戦刃おねぇを見てるんだもん!」

罪木「そ、そんなことしてませんよぉ!」


戦刃「……大丈夫罪木さん。できるだけ……助けるから」


罪木「はぅ……!?わ、私、がんばってみますぅ!」

西園寺「……手のひら返しやがって気に入らないなー」ボソ

七海「おーい日向くん達もやろー?」フリフリ


日向「なんだよ?何が始まるんだ?」

七海「……水鉄砲ウォーズ」スチャ

877: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 21:45:20.04 ID:kSx9/X78o

日向「……要は水鉄砲で撃ち合うんだな?」


九頭龍「面白そうじゃねーか。オレも混ぜろよ」


日向「おー、九頭龍」

辺古山「……冬彦ぼっちゃん、危険では……?」

九頭龍「おいおい……本物のハジキならともかく水鉄砲だぞ?」

日向「実銃で遊ぶことなんて普通ないけどな」ハハ……


878: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:06:54.76 ID:ayXBQaMpo


苗木「……とにかく変なこと考えんのはやめてよね」

江ノ島「ちぇー……ん?」


苗木「?……田中クンがすいか割りしてるね」


江ノ島「面白そうじゃん行こ行こ!」グイッ

苗木「わっ、ちょっと」ヨロ


ダダダダダ


舞園「ああっ、苗木君!」

霧切「……まるで嵐ね」

879: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:11:31.05 ID:ayXBQaMpo


苗木「ソニアさん、左右田クン」

ソニア「苗木さん!今田中さんが妙技を見せてくださるそうです!」

左右田「目隠しした上で指示なしですいか割りすんだと。んなもんできるわけねーってのに」ハハ

江ノ島「へー!流石超高校級の飼育委員!」

苗木「……飼育委員関係あるの?」




田中「そこだ……!終極魔神禍断!!」ブンッ

バカーッ



880: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:19:15.93 ID:ayXBQaMpo

苗木「ほ、ほんとに割った!」

ソニア「田中さんお見事です!」

左右田「えええ!?田中オメー指示もなしにどうやって……!?」


田中「ハッ!俺にこのような視覚封印など無意味に等しい!なぜなら俺には“エビルスフォースアイズ”があるのだからなぁ!」フハハハハハ

ヒョコ ヒョコ


江ノ島「そのハムスターちゃん達が“エビルスフォースアイズ”ね」

ソニア「破壊神暗黒四天王のみなさんが田中さんの“眼”になっていたのですね!すごいです!」

左右田「オイオイどういうことかさっぱりだぞ……」

苗木「……破壊神暗黒四天王が田中クンにすいかの位置を教えてたんじゃないかな」

左右田「はあぁぁ!?なんでもアリかこの学園は!?」

江ノ島「左右田センパイがそれ言っちゃう?」


881: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:49:18.49 ID:M+FlcEUCo


朝日奈「わー!狛枝先輩泳ぐの結構速いんだねー!」


狛枝「海に投げ出される経験は豊富だからね!」ハハ


葉隠「や、笑い事じゃねーべ……」

大神「……不運に鍛えられているのか」

弐大「実際の危機体験から得られる経験値はどえれぇからのぉ」

狛枝「あ、それでもその分いいこともあるよ?ボクは一応超高校級の幸運だから」


882: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:54:00.32 ID:M+FlcEUCo

狛枝「それよりセレスさん、泳がないの?」

セレス「……水着であるからといってなぜ泳がなくてはなりませんの?わたくしは軽く水浴びがしたかっただけですわ」

狛枝「うん……まあ、そうか。セレスさんともあろう者がまさかカナヅチってわけじゃないだろうし」


セレス「……」ピク


狛枝「あれ?図星だった?」

セレス「はぁ?……上等ですわ。25メートルでも50メートルでも泳いで差し上げましょうか」

狛枝「流石はセレスさんだよ!」ハハッ


885: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 22:57:26.75 ID:M+FlcEUCo


ソニア「おいしいですね!」シャクシャク

田中「フン、悪くない……」シャクシャク

江ノ島「今度は苗木がやってよー!」シャクシャク

苗木「ぼ、ボク?ボクはそんな指示なしですいか割りなんてできないよ」シャクシャク

江ノ島「じゃあ指示ありでフツーにさ!」ププー

苗木「それなら……まあ……」

左右田「オイあんまポンポン割るなよ。食い切れなくなっから」シャクシャク

江ノ島「だーいじょぶだって!いざとなったら終里センパイ辺りに食べて貰えばいいんだからさ!」


887: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:01:21.78 ID:M+FlcEUCo


十神「……」ザリッ

腐川「……」ザリッ


腐川「……」ザリッ

十神「……」ザリッ


霧切「あなた達は何をしているの?」

舞園「常に一定距離を保っていますね」

888: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:05:05.34 ID:M+FlcEUCo

腐川「み、見て解んないの!?追いかけっこよ!砂浜の!邪魔すんじゃないわよ!」

霧切「なるほど、そうだったの」

舞園「こんなゆっくりで緊迫した追いかけっこは初めて見ましたがお邪魔なら悪いですし、行きましょうか」


十神「……!」ダッ


腐川「白夜様!?」ダッ


ザザザザザ
 ザザザザザ


霧切「……隙を見て逃げたわね」

舞園「まーた嵐のように去られちゃいましたね」アハハ


889: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:08:23.28 ID:Zk5+ibDdo

腐川「白夜様おおおお待ちをぉぉぉ!」ダダダダダ

十神「その舐めるようなおぞましい視線を向けるのをやめろ!!」ダダダダダ

腐川「な、なら目隠しでもなんでもいたし」


ドンッ


腐川「まぎゃっ」ドシャッ

罪木「ひゃああああ!」ドシャッ


腐川「き、気をつけなさいよ……!へ……へ……」ヒクヒク

罪木「うぅ……ごめんなさいぃ……私逃げるのに夢中で……」

890: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:11:58.09 ID:Zk5+ibDdo


「へぶしっ!」


罪木「あ、あれぇ……?私の水鉄砲どこぉ……!?」アワアワ



翔「ヘーイ、ムチムチボディのお嬢ちゃん。廊下は走っちゃダメよってきよたんがいっつも口をすーっぱくして言ってるっしょ?んー?」シャキン

罪木「ひっ!?ひぃぃぃぃ!!」ジワッ


翔「って!白夜様が一心不乱に疾走していらっしゃる!?しかもここ砂浜じゃん!恋人達の陸上競技場じゃん!こうしちゃいられねーわ全力追走!」ダッ


891: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:16:58.46 ID:Zk5+ibDdo


「苗木ーもっと右ー!そうそう、そんで上ー!」

苗木「上っておかしいでしょ!前後左右で教えてよ江ノ島さん!」


「あ、今度は苗木君がすいか割りしてるんですね」

「……苦戦しているようね」

苗木「その声……舞園さんと霧切さん?丁度良かった。二人も指示出しやってくれないかな?江ノ島さん真面目に指示出してくれないんだ」

「えー?ちゃんとやってるよー?」

「仕方ないわね」

「もっと前に進んでください!」

892: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:20:37.45 ID:Zk5+ibDdo

苗木「もっと前……」ジリジリ


「あー行き過ぎですもっと後ろ」

「違いますよ!もっと前です!」

「もっと右よ」

「左でしょう」

「もう少し左です!」

「いえずっと右です!」


苗木(ど、どの声が江ノ島さんだ!?わけわかんなくなってきたぞ……!)ジリジリ

896: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:25:36.46 ID:Zk5+ibDdo

苗木「ここ!?ここでいいんだね!?振るよ!?」バッ

「苗木君!足元に」


ガッ


苗木(いてっ!なんか固い物踏んづけた!)


ズルッ   ヒュルン

ドサッ

苗木「いたた……!あれ?しまった!棒がすっぽ抜けた!」バッ

舞園「足元に水鉄砲が落ちてると注意しようとしたんですが……」

897: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:28:47.48 ID:Zk5+ibDdo

苗木「水鉄砲……?いやそれより棒は!?」



わあああ突然棒が降ってきて狛枝先輩の頭にいいい!


狛枝が沖に流されていくぞ!



苗木「……」サーッ

江ノ島「ツイてないねー。狛枝センパイも、苗木も」ウププ


898: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:36:41.82 ID:Zk5+ibDdo

○●


レストラン


苗木「ほんと、ごめんなさい……」

狛枝「いいっていいって!犬も歩けばって言うしね!ボクは泳いでたけど!」

狛枝「……それにこれくらい……軽い方だから」

苗木「そ、そう……」

狛枝「それよりもさ、夕食を楽しもうよ。昼食も絶品だったから希望が湧くよね!流石は花村クンだよ!」

苗木「うん……」


江ノ島「苗木ー!」フリフリ


苗木「えと……それじゃ」スッ


狛枝「苗木クン」

苗木「え、何?」ピタ

899: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:39:48.24 ID:Zk5+ibDdo

狛枝「夕食後……話があるんだけど、いいかな?」

苗木「いいけど……話って?」

狛枝「ま、それは聞いてのお楽しみってことで。じゃあ」スッ



やっぱうめー!

当然さ。ぼくを誰だと思ってるの

なぜ餃子がないのですか

ぎょ餃子!?い、いやー、餃子はちょっとここのトロピカルな雰囲気にマッチしないかなと

いいからとっとと作ってこい仔豚!

わっかりましたぁぁぁぁん

今から作れるんだ?流石は超高校級の料理人だね!

シェフって呼んでよね!

さっさとしてくださる?

はいぃただいまぁ!



苗木「……ボクも食べよ」


900: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:43:10.69 ID:Zk5+ibDdo

○●


苗木「……狛枝クン、話って何?」

狛枝「……苗木クン」


狛枝「キミは……江ノ島盾子と付き合ってるんだよね?」

苗木「え、ええと……」

狛枝「まあ本当に付き合ってるかどうかなんてどうでもいいんだ。ただ……」



狛枝「江ノ島盾子は超高校級の絶望……希望の敵だ」



苗木「!」

901: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:46:31.57 ID:Zk5+ibDdo

苗木「……狛枝クンは……知ってるんだね。江ノ島さんの正体を」

狛枝「ボクは希望ヶ峰学園の生徒を尊敬してるんだ。それ故に強い興味があってね。調べられるだけ調べるんだ。超高校級の超高校級マニアといったところかな」

狛枝「当然、超高校級のギャル江ノ島盾子についても調べたんだ。そこで彼女の正体を知った。……“幸運”にもね」

苗木「……幸運にも」

狛枝「まあ、元々彼女を見る度理由の解らない嫌悪感があったから、不思議に思って念入りに調べたんだけど」

狛枝「彼女について調べるうちに……彼女が差し出す絶望を次々打ち破っている存在を知った。誰だかは言わなくても解るよね?」

苗木「……」


狛枝「江ノ島盾子が“超高校級の絶望”ならまさにキミは“超高校級の希望”と呼べる存在だ!」

狛枝「それなのになぜ吐き気を催す絶望と並んで歩くことができるのかな?」


狛枝「希望と絶望は相容れないっていうのに」

902: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:49:32.58 ID:Zk5+ibDdo

苗木「……」

苗木「ボクは……」

苗木「ボクは……狛枝クン。キミが言ってることがよく解らないよ」

狛枝「……そんなに難しい話だったかな」


苗木「彼女は確かに超高校級の絶望だよ。そしてボクが仮に超高校級の希望だとして……なんでボクらが相容れないことになるのかな」

狛枝「……苗木クン。絶望は希望にとってただの踏み台で、踏み潰すべきものなんだよ?」


苗木「それは違うよ」


狛枝「……何が違うのかな?」

903: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:52:18.83 ID:Zk5+ibDdo

苗木「キミは……ちゃんと絶望と向き合ったことがないんだ」

苗木「絶望を乗り越える度……それを忘れ去ろうとしてるんだ」

苗木「キミだけじゃないのかもしれない……多くの人がきっとそうなんだね」

苗木「……寂しがりやになるわけだよ」


狛枝「……」

狛枝「キミは……」


狛枝「いや、こんな話をしにきたんじゃない……」

苗木「えっ……?」

904: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/10(木) 23:56:49.80 ID:Zk5+ibDdo

狛枝「言いたいことは一つなんだ」ユラ




狛枝「キミがあの絶望をどうにかできなければボクがあいつを殺す」グルグルグルグル




905: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:01:21.55 ID:ZeMvJi6fo

苗木「そんなこと……させない……!」


狛枝「絶望を庇うの?彼女は希望ヶ峰学園に相応しくない。それどころかこの世界に存在してはいけないんだよ」


苗木「そんなことない!」

苗木「彼女がたとえどうしようもない絶望でも……それを受け止められる希望はあるはずだ!」

苗木「ただ絶望を殺すだけの希望はきっと脆い希望だよ……!」

狛枝「……見解の相違だね」

906: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:03:52.01 ID:ZeMvJi6fo

狛枝「ま、なんであれ半端な覚悟じゃ死ぬと思うよ?」

苗木「それは……もう身に染みて解ってるよ」

狛枝「……そう」


狛枝「あ、勘違いしないで欲しいんだけどボクはキミを応援してるからね?」

苗木「え……?」

狛枝「ボクと同じ運だけで希望ヶ峰学園に入学した“超高校級の幸運”でありながらキミは数々の絶望に打ち勝ち希望ヶ峰の生徒に希望を与えてきた」

狛枝「特別な才能を持ち合わせていないというのに、こんなに強く希望を輝かせられるなんて!キミは本当に超高校級の希望と呼ぶに相応しい存在だ!」

狛枝「だからボクはキミを信じてるよ?キミが絶望なんかに負けないって」

苗木「……」

狛枝「それじゃ、またね」


907: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:07:07.69 ID:ZeMvJi6fo

○●


苗木のコテージ


苗木(狛枝クン……)

苗木(……ボクがなんとかできなければ……か)モゾ


苗木「……なんとかって……なんだよ」ボソ


江ノ島「なーえーぎー……」

苗木「……何?江ノ島さん」



江ノ島「なーんで寝袋で寝てんのよー?せっかく一つしかないベッドで愛を育もうと思ったのにー!」

908: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:11:14.97 ID:ZeMvJi6fo

苗木「同衾なんてマズいでしょ……」

江ノ島「ていうかなんで寝袋なんて持ってきてんの?」

苗木「ボクは遠出してツイてた試しがないから出来る限りの用意はしてきたんだ。……まさかこんな風に役に立つとは思わなかったけど」

江ノ島「全然役立ってなーいー!邪魔よ邪魔ー!一緒に寝よーよー!」バフバフ

苗木「いやだよ!江ノ島さん寝る気も寝かせる気もないじゃないか!温泉宿のこと忘れてないからね!」

江ノ島「あーあ!もっかい熱出そっかなー!あの時は苗木添い寝してくれたのになー!」

苗木「ほんとに添い寝するだけならいいよ……でも違うでしょ?」

江ノ島「うん」

苗木「正直だね……」

909: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:17:33.94 ID:ZeMvJi6fo

江ノ島「いいよーだ!苗木がこっち来てくれないんならアタシがそっち行くから!」ゴロン

苗木「なんでベッドあるのに床で寝るの!風邪引くよ!」

江ノ島「丁度良い抱き枕があることだし!」ギュッ

苗木「うっ、しまった逃げられない!」モゾモゾ


江ノ島「あ、そうだ。これベッドに持ってけばいいんだ」ヒョイ

苗木「だから物みたいに扱うのはやめてって!」モゾモゾ

江ノ島「いやー、このミノムシ苗木クン抱き枕で今夜は快眠ねー!」エヘヘヘ


910: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:23:51.04 ID:ZeMvJi6fo

○●


レストラン


苗木(ほっぺが痛い……)


苗木「今日はどうするの?」

左右田「昨日はみんな海行ったけどまあ自由行動だろ」

大和田「先公がいるわけじゃねえしな」

左右田「ってわけで大和田。オレの作ったマシンの試運転してくんね?すんげーの作ったからよ!」

大和田「ほー、いいぜ!つーかこっち来て作ったのかよすげぇな!」

911: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:27:10.22 ID:ZeMvJi6fo

苗木「お、大和田クンやめといた方が……」

大和田「オメェ超高校級のメカニックのマシンだぞ!?乗るっきゃねぇだろうがよ!」

左右田「それでこそ超高校級の暴走族だぜ!」ヘヘッ

苗木(止められそうにないな……何事もないといいけど)ハァ


苗木「……あれ?江ノ島さんどこ行ったか知らない?」

苗木(朝は一緒に来たのに……)



左右田「江ノ島なら狛枝とどっか行ったぞ?」

912: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:30:03.99 ID:ZeMvJi6fo

苗木「どこにっ!?」バッ

左右田「し、知らねーよ!だから、どっかだよ!」


苗木「っ!」ダッ


左右田「な、なんだアイツ」

大和田「女取られるって焦ってんだろ」ハハ


913: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:34:29.53 ID:ZeMvJi6fo

○●


苗木「……」ハァ ゼェ


苗木(ただ狛枝クンとどこかに出かけただけ……それならいい)

苗木(でも……すごく嫌な予感がする!)


苗木「どこ行ったんだよ江ノ島さん……!」


914: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:43:13.78 ID:XkttS1Dto

(苗木?「ボクに尋ねればいい」)

(苗木?「仕方ないから手を貸してやるよ」)


苗木「……お前なら、解るのか?江ノ島さんの行動が」

苗木「……尋ねるったってどうすればいいんだよ……!」


(苗木?「絶望であるボクが」)


苗木「絶望……あいつはボクの……」

苗木「……」


915: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:50:27.83 ID:XkttS1Dto

○●


街外れ


狛枝「……」

江ノ島「……」


苗木「はぁ……はぁ……」ゼェ ゼェ

苗木「やっと……見つけた」


江ノ島「あれ?苗木じゃーん」

狛枝「やあ、苗木クン。……どうしてここに?」

916: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:53:14.06 ID:QourFW3ro


苗木「……」


苗木「……絶望に尋ねたんだ」



狛枝「は……?」


苗木「段々解ってきた……絶望を理解したかったら……自分の内の絶望と向き合って問いかける……」


狛枝「……」

江ノ島「……ふーん」

917: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:56:57.96 ID:QourFW3ro

苗木「……そんなことより、江ノ島さん……」

江ノ島「なになに?」



苗木「なんで、拳銃を持ってるの……!?」



江ノ島「ん?あー、これはさー!」ガチリ


苗木「!?」
苗木(撃鉄を上げて自分の頭に向けた……!?)


苗木「な、何やってんだよ!!」




……ガチンッ




江ノ島「……まあ、こういうちょっとしたお遊びだよ」ゴゴゴゴゴ

918: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 00:59:29.74 ID:QourFW3ro

江ノ島「回転式の拳銃の長所はこれが出来ることと言っても過言ではないよね……」


苗木「ま、まさか……」


苗木「ロシアンルーレット……!?」


江ノ島「だいせいかーい!」

狛枝「弾倉に一発だけ弾丸を入れて自分に向け引き金を引く……運試しってやつだね」ハハッ


苗木「何……笑ってるの……?なんでこんなことしてるんだよ!?」

919: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:01:25.12 ID:QourFW3ro

江ノ島「なんでって……お互いの存在が気に食わないからさー、自然と確実にどっちかが消える遊びをしようって流れになんじゃん?」

狛枝「ボクは遊ぶなんて楽しい感覚じゃないんだけどなぁ……本気でボクの遊び相手になってくれる人は一人しかいないし」ハァ


苗木「な……」

苗木「何言ってんだよ!二人とも!」バッ


狛枝「動かないでね」チャキ


苗木「!?」
苗木(もう一丁の拳銃!?)

狛枝「こっちは全弾装填されてるよ」

920: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:04:42.03 ID:QourFW3ro

江ノ島「アタシ今やったから次狛枝センパイねー」スッ

狛枝「解ってるよ」チャッ


苗木(な、なんだ……これ……なんだよこれ!)


苗木「狛枝クン……!キミはボクを信じるって言ってたじゃないか!」

狛枝「ああ……ごめんね。気が変わったんだ」

苗木「そん……な……!」

921: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:07:50.47 ID:u2N0eC4vo

苗木(どうする……!?)

苗木(普通の説得なんかこの二人には通じない)


苗木(どうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうするどうする)



□▲☆■▽★△▼


カチャ

コトダマ
コトダマ
コトダマ
コトダマ
コトダマ
コトダマ


カチャチャチャチャチャチャチャ……


922: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:11:39.22 ID:u2N0eC4vo

カチャチャチャチャチャチャチャ……



……バキン



コ  マ
コト
  ダマ
コ  
 ト マ
コ ダ 



□ ☆
 ▲ ■
    ▽★
      △
       ▼



苗木「……」

苗木「……二人とも」


江ノ島「ん?」

狛枝「何かな?」


苗木「このままじゃ二人はどちらかが死んじゃうんだよね?」

923: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:15:03.54 ID:u2N0eC4vo

苗木「その前に、ボクは二人に勝負を挑みたいんだけど」


江ノ島「勝負?」

苗木「うん。キミ達が負けた時の罰ゲームは……お互いの存在を永遠に我慢してもらうこと」

狛枝「それは最悪だね」

江ノ島「で、苗木が負けたら?」


苗木「……ボクは……」



苗木「これからロシアンルーレットをする」


苗木「……ただし、六連装のその銃に、五発弾丸を装填して」


925: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:21:56.02 ID:u2N0eC4vo

狛枝「……へえ」

江ノ島「つまり……罰ゲームは死……ってことですね……」ジメジメ


苗木「受けてもらうよ……?キミ達どちらかが死ぬ前じゃなきゃこの賭けに意味なんてないんだから」


狛枝「滅茶苦茶な言い分だね。ボクは別にキミに死んで欲しいわけじゃないんだけど……ま、それがキミの希望なら従うよ」

江ノ島「……苗木がここで死ぬ……こんなとこで?6分の5の確率で死ぬ……うぷぷ、うぷぷぷぷぷ」


苗木「……決まりだね。狛枝クン、装填してくれる?」

狛枝「やれやれ……追い詰められるとぶっ飛んだことをするって噂は本当だったみたいだね」カチャ カチャ

チキキキキ……ガチッ

狛枝「……」スッ


苗木「ありがとう」チャッ

926: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:25:06.05 ID:u2N0eC4vo

江ノ島「最後に言い残すことは?辞世の句でも詠む?」


苗木「別にないよ。ここで死ぬつもりなんてないから」


狛枝「へえ……」



苗木「さあ……」チャキ



苗木「いくよ」ガチリ



927: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:26:45.46 ID:u2N0eC4vo





……ガチンッ





928: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:30:04.22 ID:u2N0eC4vo

苗木「……」

狛枝「……お見事」

江ノ島「あーあ、きっつい罰ゲームだなー」

狛枝「……まあ、仕方ないね。ボクらの負けだよ」



苗木「何言ってるの?」



狛枝「……?」

江ノ島「んー?」



苗木「ボクはキミ達二人に挑んだんだよ?」



苗木「今のは一人分じゃないか」



929: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:33:16.50 ID:5Al4vWMFo

狛枝「……!」

江ノ島「苗木ー、まさか……」



苗木「大したことでもないよ。たかが36分の1……」

苗木「これで、二人分」ガチリ




ガチン




苗木「……ボクの勝ちだ」


930: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:37:08.66 ID:5Al4vWMFo

狛枝「……完敗だね」

江ノ島「……いやーぶったまげたわマジで」


苗木「約束は……」フラ


苗木「守ってもらう……よ……」バタッ


狛枝「苗木クン?」

江ノ島「ぶっ飛び過ぎたみたいね」




江ノ島「……ま、アタシの勝ちだよねー?狛枝センパイ?」

932: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:39:36.02 ID:5Al4vWMFo

狛枝「……キミに負けた上にあんな約束をさせられるなんてツイてない」


狛枝「『苗木クンがここに来てロシアンルーレットをする』……当たればキミの勝ち。それ以外の展開ならボクの勝ち」


狛枝「でも、こんなことになるなんて思わなかったんじゃない?」

江ノ島「うん!やっぱり苗木って最高にクソ生意気で最高に苛立たせてくれて最高に愛おしいわよねー!」

狛枝「……さっさと苗木クン運ぼうか。キミと長く一緒にいると苗木クンとの約束を守れそうにないから」


934: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:43:09.02 ID:6MM1Kkhpo

○●


苗木「……」

苗木「……また、誰もいない教室……」

苗木「また……夢?」



「そう!夢だよん!」



苗木「!?」バッ

苗木(!あいつじゃない……!?)



苗木「……江ノ島、さん?」


江ノ島?「はーい!」


935: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:51:38.64 ID:6MM1Kkhpo

苗木「なんか……違う気が……」
苗木(瞳に太陽みたいな輝きが宿っていてキラキラしてる……。絶望感が微塵も感じられない)

江ノ島?「ま、アタシはアンタの中にいた希望だからねー!」

苗木「あいつといいキミといい、勝手にボクの中に住み着かないでよ……」

江ノ島?「だからアタシは元からいたんだってば!あっちに出かけて、こっちに帰ってきたの!あっちにもちょーっと残ってるけど!」


苗木「……もう、いい加減さ……」

苗木「あっちとかこっちとかわけわかんないんだってば!ねえ何か知ってるんだったら教えてよ!」

江ノ島?「っ……」ジワッ


江ノ島?「ど、怒鳴んないでよぉっ……!」ウルウル


936: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:56:16.91 ID:6MM1Kkhpo

苗木(えええ!?泣いた!?)
苗木「ご、ごめん……!つい現実の江ノ島さん相手にしてる感覚で……泣かせちゃうとは」


江ノ島?「泣いてないっ!」ゴシ


江ノ島?「うう……こっちの苗木にまで……」ボソ

苗木「あの……江ノ島さん?」

江ノ島?「なによ!?」

苗木「えと……キミが出てきたのもあいつの時みたいに……何か意味が?」

江ノ島?「え?意味なんてないけど?」

937: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 01:59:22.76 ID:6MM1Kkhpo

苗木「ええ……」

江ノ島?「ちょっとあいつみたいな可哀想な子を見る目はやめてよっ!」

苗木「……ごめん。でもほんとに何の意味もなく……?」

江ノ島?「あいつが出てきたのにアタシも出てこなかったら不公平じゃん!」

江ノ島?「強いて言うなら存在アピール?」

苗木「存在アピール……?」


江ノ島?「希望(アタシ)のことも忘れないでよね!ってことよ!」ニカッ


938: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:01:52.65 ID:6MM1Kkhpo

ガラッ


苗木?「……行くよ」


江ノ島?「あ、苗木ー!」

苗木「お前……」

江ノ島?「迎えに来てくれたの?」

苗木?「いつまでもそこのボンクラをキミが下らない話で引き留めてたら困るんだよ」

苗木「ぼ、ボンクラ……!?」

江ノ島?「下らない話ってなによー!」

939: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:03:47.74 ID:6MM1Kkhpo

苗木?「いいから、さっさと行くよ」 

江ノ島?「はーい……あ、そうだ!そこの苗木!」

苗木「そこの苗木って……ボク?」



江ノ島?「公園がいいよ!」



苗木「え?」


江ノ島?「そんじゃーねー!」

苗木?「またバカなことを……」

江ノ島?「えーいいじゃん別に!」


苗木(……謎の言葉を残して、二人は教室の外……光の中に消えていった)

苗木(希望と絶望、手をとり合って)


940: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:05:35.32 ID:6MM1Kkhpo

○●


苗木「……」パチ


江ノ島「あ、起きた!」


苗木「江ノ島さん……」

江ノ島「おはよー!良い夢見れた?前に苗木に膝枕してもらったからお返ししてみましたー!」

苗木「……そう……ってそうじゃない!」バッ

江ノ島「どっちよ?」

苗木「ここボクのコテージ!?狛枝クンは!?」

江ノ島「苗木運んだ後セレスとどっか行ったよ?あの二人なんだかんだ一緒にいるよねー!お互い遊び相手が他にいないだけに」

942: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:07:23.06 ID:6MM1Kkhpo

苗木「江ノ島さん!」

江ノ島「なになにどうしたのよー?」

苗木「どうしたのじゃないよ!さっきのはなんなの!」

江ノ島「何って……ロシアンルーレット?」

苗木「それは知ってるよ!なんであんなコロシアイしてんの!?」

江ノ島「コロシアイ……?」

苗木「どちらかが死んでどちらかが生き残る……コロシアイじゃないか!」

943: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:09:42.98 ID:6MM1Kkhpo

江ノ島「え?何言ってんの?」チャキ

苗木(さっきの銃!?)

苗木「あ、あぶな」


パァン


苗木「……っ」

苗木「……?」


江ノ島「音だけ」チャッ

苗木「……は?」


江ノ島「玩具でしたー!」


944: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:13:10.87 ID:QourFW3ro

苗木「……え?」


苗木「ええええええ!?」


江ノ島「苗木ってば勝手に勘違いしてぶっ飛んじゃってー!あれはただのお遊びだよずっとそう言ってたじゃーん!」

苗木「だって……どっちかが確実に消えるとか言ってたじゃないか……!」

江ノ島「言ったっけそんなこと?」

苗木「言ってたよ!!」

江ノ島「でも苗木が来てくれて嬉しかったよー?」ギュ

江ノ島「やっぱり苗木の希望はアタシの絶望をかち割って……もっと素晴らしい絶望を取り出してくれるのね……!」

苗木「……はあ……なんなのボクって」

江ノ島「ほんっと苗木は騙されやすいよねー。気をつけた方がいいよ」


江ノ島(今の玩具とロシアンルーレットの時の銃が同じものとも限らないのにさ)

945: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:15:50.40 ID:QourFW3ro

……


苗木「……花村クンの作るお昼、食べ損なっちゃったな」

江ノ島「まあ、また夜食べれるんだし元気出しなよ!」

苗木「……みんなは散り散りに自由行動してるの?」

江ノ島「そうだよー?だからぁ、わたし達もデートしちゃう、ってのはどうかなぁー?」キャピルン

苗木「……デートはともかく、散歩ぐらいならいいよ」

江ノ島「やったー!手繋いでこーねー!」ギュ グイッ

苗木「ちょ、ちょっと!」フラ

江ノ島「行くわよ人間。私様の手をとって歩けることを光栄に思いなさい」ドドン

苗木「……もう……」


946: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:18:12.66 ID:QourFW3ro

○●


苗木「風がしょっぱいね」

苗木「それに綺麗な景色……」


江ノ島「うーん、つまんないとこよねー。更地にしたら楽しそう!」

苗木「またそんなこと言ってるよ……」

江ノ島「お?あれ霧切と七海じゃない?」

苗木「ほんとだ……何してんだろ」



霧切「犯人は解ったのだけれど……どうやって指摘するの?」

七海「……それは、犯人を指摘するシーンがあるルートに行かないとダメなんだ」

947: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:21:06.85 ID:QourFW3ro

七海「この分岐ツリーが……」

霧切「なるほど……」


苗木「やあ。霧切さん、七海さん」

江ノ島「やっほー!」

霧切「……苗木君、江ノ島さん」

七海「……苗木くん、大丈夫だった?……熱中症で気を失ってたって聞いたけど」

苗木「だ、大丈夫。もう平気だよ」ハハ

霧切「……」


江ノ島「それにしても二人ともさー……この南の島まで来てゲーム!?しかも吹雪の山荘ものって!せめて嵐の孤島にしなよ!」

948: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:23:09.75 ID:QourFW3ro

霧切「七海さんが熱心に語るゲームが面白そうだったから……」

七海「……霧切さんとゲームやるのすごく楽しいよ?」

苗木「確かに、楽しそうにしてたね」


七海「昨日も私のコテージで一緒に推理ゲーム徹夜でやってたんだ」

霧切「な、七海さん……」カァ

江ノ島「霧切がそこまで熱中するとはねー」ニヤニヤ

霧切「……続きが気になるんだもの」

江ノ島「へー、ちょっとそれ見せてよ」ズイッ

949: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:25:27.24 ID:QourFW3ro

七海「……霧切さんはここまでで犯人が解ったんだって」スッ

江ノ島「ひゃー流石は超高校級の探偵。アタシと違ってメタ的な情報を含めた分析したわけじゃないんだろうしなー」

七海「確かに……無意識にメタ推理しちゃうよね」ウン

江ノ島「あ、霧切犯人解ったんならネタバレしてもいいよねー」

七海「む。それは無しですぞ。エンディング後も、その先も遊び尽くすまでがゲーム……だよ?」


霧切「苗木君」ヒソ

950: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:27:46.75 ID:I1IE8x+wo

苗木「な、何?どうしたの?」



霧切「そろそろ……答えを出さなきゃいけないんじゃない?」



苗木「えっ……?」


霧切「江ノ島さん、苗木君」

江ノ島「ん?」


霧切「街の教会で面白いイベントをやっているみたいよ?行ってきたら?」


苗木「えっ……もしかして結婚式?」

霧切「行けば解るわ」

江ノ島「よーし行ってみよー!」グイッ

苗木「き、霧切さん達は!?」トトト

霧切「……気が向いたら行くわ」

七海「いってらっしゃーい」フリフリ

951: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:33:15.56 ID:I1IE8x+wo

○●


教会


苗木「ウエディングドレスを着てパーティー!?」


江ノ島「すっごー!教会も不景気なのかなー?」

苗木「ブライダル会社やら服屋も連携してるイベントみたいだね」

江ノ島「このパーティー向けのライトなウエディングドレス借りられるんだってさー!」

苗木「へー……!」

江ノ島「新郎衣装も借りられるみたいよ?」


江ノ島「参加するしかないね苗木ー!」

苗木「……そうなると思ったよ」


江ノ島「苗木はいや?」


苗木「……」

苗木「いやじゃないよ」


江ノ島「行こっ!」ニッ

苗木「うん……!」


952: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:36:56.71 ID:I1IE8x+wo

○●


苗木「……江ノ島さん、まだかな」

苗木(やっぱりウエディングドレスって着るの大変なのかな)



江ノ島「おっまたせー!」



苗木「……!」

江ノ島「じゃーん!どうどう?」クルクル

苗木「……」ポー


江ノ島「もー!そんなにぼーっとしてたらあっという間にケーキ入刀まで済んじゃうよー?」ホレホレ

苗木「ご、ごめん……!綺麗だよ」カァ


苗木(……)

苗木(純白のウエディングドレスを着た江ノ島さんは……輝いていて、煌めいていて、眩かった)

953: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:39:11.22 ID:I1IE8x+wo

江ノ島「うぷぷ、苗木はタキシード似合ってないねー」

苗木「……ほっといてよ」

江ノ島「いやいや、苗木の場合似合ってないからこそいいんだよ?カワイイからねー!」

苗木「フォローになってないよ!」

江ノ島「すねないでよー苗木ほらダンスだよダンス!」グイッ

苗木「ぼ、ボク踊れないよ!」アワワ

江ノ島「こんなんノリなんだから、適当でいいんだってば!ほらワンツー、ワンツー」クイッ クイッ

苗木「っとと!」フラフラ

江ノ島「あははははは!」

苗木「……」ノタノタ



(霧切「そろそろ……答えを出さなきゃいけないんじゃない?」)



954: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:41:12.47 ID:I1IE8x+wo

苗木(答え……何の、答え?)

苗木(……決まってる……江ノ島さんへの、答えだ)


苗木(最大の愛情表現としてボクに死の絶望を与えようとする江ノ島さん)

苗木(ボクの希望に絶望する江ノ島さん)

苗木(ボクを大嫌いだと言う江ノ島さん)

苗木(ボクを大好きだと言う江ノ島さん)


苗木(ボクに……告白した江ノ島さん)



苗木(ボクは……?)



苗木「江ノ島さん!」ガシッ

江ノ島「?どしたの」

苗木「来て!」グイ

江ノ島「え、あ、ちょっと苗木?ドレス着たまんまなんですけどー?」トタタ

955: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:43:20.67 ID:I1IE8x+wo

○●


ジャバウォック公園


江ノ島「まっさか苗木に手を引かれる日が来るなんてねー!」

苗木「……」

江ノ島「で!こんなとこに連れ出して何するつもり?何してくれちゃうつもり?やだドッキドキ!」

苗木「……」

江ノ島「ねえ、ほんとどういうつもりよー?」



苗木「……」スタスタ

苗木「……っ」スゥーッ

956: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:44:25.30 ID:I1IE8x+wo






苗木「江ノ島さぁぁぁぁん!!好きだぁぁぁぁぁぁっ!!!」






957: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:45:38.79 ID:I1IE8x+wo


江ノ島「……」


江ノ島「ぷ」


江ノ島「あーっははははははははっ!!何よそれーっ!!」


958: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:47:57.07 ID:yHFyKANMo


苗木「……返事、しなきゃと思って……」


苗木「あの時“約束”をしたけど、“告白の返事”はちゃんとしてなかったからさ、ずっと」


江ノ島「それで絶叫?アホらしいっていうか苗木らしいっていうか」

苗木「う……」カァァ


960: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:49:53.08 ID:yHFyKANMo

苗木「……どれだけ絶望的な目に遭っても、どれだけどうしようもない絶望でも、キミのこと好きだって解ったから」

苗木「だから……」



苗木「ボクと、付き合ってください……!」



江ノ島「……」

江ノ島「うぷぷぷぷ」


961: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:51:27.20 ID:yHFyKANMo




江ノ島「はいっ!喜んでっ!」




962: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:53:21.12 ID:yHFyKANMo


苗木「え……?」


江ノ島「末永く絶望させてね苗木ーっ!」


苗木「え?ほ、ほんとに……?」

江ノ島「元々こっちから告白したんだからOKするに決まってるじゃなーい!」

苗木「いや……ここで断られたら絶望的だと思ったから……」

江ノ島「ま、そうだよね。でも」

江ノ島「断った後の未来はそれなりに予測できるけど、OKした後の未来はあんまり予測できないのよねー」

江ノ島「何より苗木の愛がくれる絶望は飽きることなんてないし!」

苗木「……ボクの、愛」


江ノ島「それじゃ、さ」ズイッ

苗木「え、江ノ島さん?」

963: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 02:56:55.63 ID:yHFyKANMo




江ノ島「誓いのキス、してくれる?」



苗木「う……」

苗木「……うん」


苗木「……」




苗木「ボクはキミから全てを守る」

苗木「ボクは全てからキミを守る」



苗木「誓うよ」スッ




……チュッ……




965: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:00:46.19 ID:yHFyKANMo

苗木「……」

江ノ島「……」



苗木「……あの、江ノ島さ」江ノ島「ひゃああああぁぁぁぁぁん!!」



江ノ島「苗木にっ……!苗木からキスしてもらっちゃったよう!なんて希望!!なんて絶望!!」

江ノ島「唇から脣に希望が伝わってきて吐き気を催すほど最高の絶望!!」

江ノ島「苗木ーっ!苗木苗木苗木苗木!もっとキスして!もっと好きって言って!もっと……」


江ノ島「もっとアタシを、絶望を抱き締めて!」


苗木「……」ギュ

江ノ島「はぁん……!ここで苗木を刺したりしたらそれはそれで蕩けるような絶望が得られるんだろうね……」トロン

苗木「……そんなことさせないよ。絶望も希望も、抱えていく準備はできたつもりだから」



苗木「ボクはキミに殺されないし、キミもキミ自身に殺させない……!」



966: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:04:17.72 ID:yHFyKANMo

江ノ島「うんっ……そうだよ苗木。苗木だけなんだよ?アタシの絶望を抱き止められるのはさ……」ギュウ

苗木「……全部、受け止めてみせる。キミの絶望を」ギュッ


江ノ島「……苗木」

苗木「……何?」


苗木(そこでボクは、これまで何度も聞いた言葉をまた耳にし……)

苗木(……やっと受け止められた)


967: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:05:32.62 ID:yHFyKANMo





江ノ島「絶望的に愛してる!」





968: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:06:55.70 ID:yHFyKANMo


おめでとうございます。
スキル“絶望キャッチャー”を獲得致しました。


969: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:09:41.64 ID:yHFyKANMo

○●


空>機内


苗木「もう帰国かぁ」

苗木(あの告白の後にも色々あったなぁ……)


苗木(狛枝クンとセレスさんと十神クンと偽十神クンが麻雀して……)

苗木(……なぜか翌朝十神クンが裸体で発見されたり)

苗木(女子達でファッションショーしたり)

苗木(……戦刃さんはなぜか男装させられてたな)


江ノ島「名残惜しい?」ヒョコ

苗木「ちょっとだけね」ハハ

江ノ島「じゃあ恋人のアタシが寂しさを埋めてあげるよー!んぅー!」ズイッ

苗木「ちょ、そういうの、二人きりの時だけにして!」

970: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:11:54.98 ID:yHFyKANMo

江ノ島「苗木ったら照れ屋さんなんだからぁーん!そ、そんなカワイイと余計に、が、我慢できなくなっちゃうよぉ……!?」ダラダラ

苗木「め、目がヤバいよ江ノ島さん!」

江ノ島「いっただっきまーす!」グルグルグルグル

苗木「や、やめ……!」



「お前ら動くな!」



江ノ島「ん?いいとこなのにー……」


なんだなんだ?

ハイジャックかよ

クスクス、バカじゃないの?

よりによってオレらの乗ってる機ってなぁ……

そうそう、こういうのがないとね!


ハイジャック犯「静かにしろ!この機は俺達が乗っ取った」

971: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:14:16.17 ID:yHFyKANMo

ハイジャック犯「俺達はこの機に希望ヶ峰の生徒がいるのを知ってる。そいつらがどれだけ面倒な奴らかもよく知ってる」

ハイジャック犯「超高校級のガキどもよく聞け。俺達が定期的にコードを送信しなければこの機は爆発する。一人たりとも余計なことはするな」

ハイジャック犯「詳しくは言わんが、こっちはお前らと心中するのもアリだと思ってるってことだけは伝えておいてやる」



ハイジャック犯「そこのパーカー着たチビ!来い!お前は保険だ」



江ノ島「あーあ、苗木ってばツイてないねー?早速絶望?」ウププ

苗木「……まあ、なんとかするよ」スクッ


ハイジャック犯「どうした!?早くしろ!」



苗木「絶望と付き合うのは得意だから……!」



FINAL CASE 閉廷


973: ◆N7YbsBIT3ELs 2013/10/11(金) 03:16:48.54 ID:yHFyKANMo

エノシマ ジュンコ

名前  江ノ島盾子
身長  ???cm
体重  ??kg
胸囲  ??cm
特徴
超高校級の絶望


獲得情報
絶望を受け止め、彼女から全てを守り、全てから彼女を守ると誓う苗木。彼女もまた、その希望を受け入れた。

獲得スキル
絶望キャッチャー
 絶望に対して有効。希望をもって絶望の予測、理解、受容を行うことができる。




苗木「じょうずな絶望とのつきあいかた」 完