2: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:30:04.89 ID:3K8AONi90

・・-・・瑞鶴着任ス・・・


瑞鶴「――やっぱり納得いかないわ。私はゼッタイに悪くない」

瑞鶴「セクハラしてきたからちょっと艦載機飛ばして爆撃しただけなのに!」

瑞鶴「なーにが『指揮官に反抗する艦娘はうちの艦隊にはいらない』よ。そんなのこっちから願い下げだわ!」

瑞鶴「『キミがこれから行く所は被弾癖の酷いお姉さんもいるそうだし、せいぜい仲良くな』」

瑞鶴「『もっとも、あんな僻地じゃあ被弾も何もないか』ですって……?」

瑞鶴「……ああもう。関係ない翔鶴姉ぇまでバカにして。思い出しただけでムカついてきた」ブツブツ……

引用元: 瑞鶴「目標、母港執務室の提督……と翔鶴姉ぇ!」 





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3: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:35:24.27 ID:3K8AONi90

―鎮守府前―


瑞鶴「ここ、よね……?」


鎮守府「」どーん?


瑞鶴「(背後には岩山。周囲に建物はなくて、道路挟んだ反対側にはまるで漁港のような鎮守府。歩哨もなし……)」

瑞鶴「……これが左遷、か」ズーン

瑞鶴「ま、まあ。もしかしたら外見だけで、中には歴戦の艦娘達がたくさんいるのかも」ショウカクネェモイルシ!


??「――おや、こんな所に客人とは珍しいなあ。鎮守府に何か用かい?」


瑞鶴「えっ!? あ、あのっ。今日からこの鎮守府に転属となりました正規空母の瑞鶴です!」

??「瑞鶴……? あー、そういえば提督がそんな事言ってたっけ。寝ぼけてて忘れてた」

瑞鶴「(ねぼ……け、え?)」

??「まあ、そういう事ならこれからよろしくね。執務室は入った廊下の突き当りだからー」オテテフリフリ

瑞鶴「えぇっ!? あのちょっと、あなたは……」

??「今日は天気も良いし、木陰で昼寝するには最適だねぇ」スタスタ……

瑞鶴「え、えぇーと。おーぃ……」


鎮守府「」ちょこーん


瑞鶴「………………」


鎮守府「」タタズマイ ホメテクレテモ エエンヤデ?


瑞鶴「これが、左遷か」

4: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:40:06.39 ID:3K8AONi90

―鎮守府内執務室前―


瑞鶴「さて、なんのアレもなく入っちゃったけど……廊下の突き当り。たぶんここ。きっとここ」

瑞鶴「建物の中なのに未だ誰とも会わず、物音一つしない」

瑞鶴「時間的にみんな出払っちゃってるのかな。それとも……」


??『今日は天気も良いし、木陰で昼寝するには最適だねぇ』


瑞鶴「(……まさか、ね)」

瑞鶴「スー、ハー」

瑞鶴「……よしっ!!」

5: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:45:14.48 ID:3K8AONi90

翔鶴「――提督、お茶が入りました」

提督「ああ、ありがとう。そう言えば何時頃だったかな。妹さんが来るのは」

翔鶴「お昼までにはと言っていたので、もうそろそろかと」

提督「自分が言うのも何だがこんな所に移動とはね。詳しい事情は本人に聞いてみないと分からないんだが……妹さんは行動派、なのかな?」

翔鶴「あ、あはは……。素直でまっすぐないい子なんですけれどね」

提督「翔鶴の妹だもんな。それは間違いないさ」

翔鶴「まあ、提督ったら」クスクス


knock knock knock!


提督「お、噂をすれば来たかな。 どうぞ!」


ガチャッ


瑞鶴「失礼します。本日付でこちらの鎮守府に着任いたしました。正規空母の瑞鶴です!」ビシッ!

提督「うむ。ようこそ我が鎮守府へ。貴艦の活躍を大いに期待する」

瑞鶴「はい!」


瑞鶴「(あれ、思ったよりも普通だった? やっぱりアレなのは外見だけだったのかな)」


翔鶴「いらっしゃい瑞鶴。また一緒に働けて嬉しいわ」

瑞鶴「久しぶり翔鶴姉ぇ。私もすっごく嬉しいよ。今度こそ、勝とうね」

翔鶴「……え、えぇ。そうね」

瑞鶴「?」

提督「遠路遥々で疲れたろう。ちょうど休憩を挟むところだったし、一緒にお茶でもどうかな。翔鶴、妹さんにもお茶を出してあげなさい」

翔鶴「はい」

6: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:50:37.30 ID:3K8AONi90

・・-・・カクカク シカジカ・・・


瑞鶴「――>>2と、いう訳でして……」

提督「ふむ……そういう事だったのか」

瑞鶴「上官に手をあげるのが論外なのはわかってます。しかし、いくら上官とはいえあまりにも……」

提督「いやいいよ」

瑞鶴「え?」

提督「そう言う理由なら仕方がない。むしろ、瑞鶴よくやったもっとやれって感じかな。なあ翔鶴」

翔鶴「そうですね。お話を聞く前ならいざしらず、今では提督と同意見です」

瑞鶴「えぇっ?!」ウソン?!

8: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 17:55:36.52 ID:3K8AONi90

提督「いっそ今から追撃食らわすか?」

翔鶴「流星改なら今すぐにでも出せますが……」

瑞鶴「ちょちょちょ、ちょっと待って下さい!」

提督「ん? なんなら彗星もやっとくか?」

瑞鶴「そうじゃなくて! あの、自分で言うのもなんですけど私は上官に手をあげたんですよ?」

提督「でもそもそもの原因はあっち側なんだろう? ヤツの自業自得だ」

瑞鶴「……だーかーらぁ! そうじゃなくて、普通なら提督さんも私に注意するところなんじゃないですか!?」

提督「――ん、今のが君の素の状態ってところかな?」

瑞鶴「あっ! そ、そのっ」ヤバッ……

提督「いやいや。なにも咎めるわけじゃないさ。むしろ遠慮しないで思ったことはどんどん言ってくれて構わない」

瑞鶴「えーっと……も、もぅ何が何だか」

提督「まず最初に、本来であれば君の行為は厳禁である。軍のような縦社会で上に手をあげるなんてもっての外だ」

瑞鶴「……はい」

提督「でも君は……君たちはただの兵器ではない。こうして会話もするし意志もある。嫌なことは嫌というべきなんだ。特に今回の場合なんかはね。直に手を出すのはやり過ぎだけど」

瑞鶴「………………」

提督「……どうも言いたいことが纏まらないなぁ。とにかく、どうして私が肯定したかというと……あー、非常に言い辛いのだが」


提督「君の元いたところの元帥――アイツね、俺の親父なの。非常にムカつくことに」

9: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 18:00:13.50 ID:3K8AONi90

瑞鶴「……えっ?」

提督「○○で○○○で無能な分際でいっちょ前に階級だけは高いモンだから……身内の恥、ヤツに代わって謝罪させてもらう」

瑞鶴「えぇっ、いや、そんなっ」オドオド

提督「だから今回の件は君にとっては不幸な結果かもしれないが、私的にはよくやったもっとやれ! と。そう言いたかったんだよ。アイツ嫌いだし」

瑞鶴「あ、ホンネ」ヨッポド……

翔鶴「ねえ瑞鶴。他にも変なことされたりしてないわよね……?」

瑞鶴「う、うん! それは大丈夫。ただ、やっぱりあの人、他の娘にもセクハラとかしてるからみんな困ってた」

提督「ここまで来るとセクハラじゃなくてパワハラだよなあ。ったく、あのクソ親父め」

翔鶴「やはり流星改飛ばしますか?」

提督「な。翔鶴一人だと数が足らないけど、夜陰に紛れて全機で突撃かけるか」

瑞鶴「やめて!」ソレハイロイロキケン!

10: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 18:05:08.08 ID:3K8AONi90

提督「――とにかく。君の事情はよぉく理解したし、この件についてこれ以上掘り下げるような事はしない」

提督「中央在籍から比べると不本意な移動かもしれないが、一つ心機一転という気持ちで望んでほしい」

瑞鶴「はい!」

提督「あー、あと。その敬語ももう使わなくていいよ。公の場以外では普段の話し方接し方で構わない。俺もそうするから」

瑞鶴「はい……あ、えと。う、うん」

提督「最初は勝手が大きく違うから戸惑うだろうけど、ここの流儀だと思ってひとつ頼むよ」

瑞鶴「……わかったわ。よろしくね。提督さん」


瑞鶴さんが着任しました

22: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 21:40:14.92 ID:3K8AONi90

・・-・・鎮守府式特殊対潜訓練・・・


提督「えー、この鎮守府に新しい仲間が来たので紹介する。翔鶴の妹の瑞鶴だ」

瑞鶴「航空母艦 瑞鶴です。よろしくお願いします」


ヨロシクー
ヨロシクオネガイシマース!


提督「と言うわけで、今晩瑞鶴の歓迎会を開催しようと思うのだが、その前に恒例のアレをやる」

瑞鶴「???」アレ?

提督「みな、伝えたものは用意出来たか?」


ハーイ!


提督「よし、じゃあ総員抜錨して沖合に集合せよ!」

瑞鶴「ばつびょ……え?」

提督「瑞鶴は主賓だからついて来てくれるだけでいい。もちろん次からは参加してもらうがね」

瑞鶴「は、はぁ……」ナニヲ?

24: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 21:45:20.57 ID:3K8AONi90

・・-・・・・-・・・・-・・

提督「吹雪、音探の様子はどうだ?」

吹雪「うーん……ちょうど前方近くに大っきい群れがいますね!」

提督「爆雷班、準備は?」

駆逐艦's『単横陣で準備オッケーでーす!』

提督「よーし、では特殊対潜訓練を開始する。超小型非殺傷爆雷、連続投射!」


ドンドンドンドンドンッ!


魚「」プカァ……


吹雪「目標、浮き上がりました」

提督「回収開始だ。一番多くとった者には間宮限定スペシャルアイスを進呈する!」


わー!!!!


吹雪「私も頑張っちゃうんだから!」アイスー!

瑞鶴「」ポカーン

提督「ん? どうした瑞鶴」

瑞鶴「あの……これは?」

提督「我が鎮守府恒例の特殊対潜訓練だ」

瑞鶴「いや、どう見てもただの発破漁にしか」イホウ……

提督「そうとも言うな」

瑞鶴「」

提督「これは食材確保と子供たち向けのレクリエーションも兼ねてるんだよ。戦ってばかりだと気分も滅入るだろう?」

瑞鶴「ま、まあ……うん」

提督「おまけに、この特殊な爆雷は妖精さんの作った特製品だ。絶対に魚や海藻を殺傷しないっていうスグレモノだぞ」

瑞鶴「どんな技術よ……」

提督「これでとった魚で、鳳翔や間宮さんらが様々な料理を作ってくれる。みんなの一番の楽しみだ」

瑞鶴「……それは私も楽しみ、かな」

提督「こんな時でもないと大っぴらに騒げないんだ。これもここの流儀だと思ってくれ」

瑞鶴「(ゆ、ユルイなあ……)」ベツニイイケド


こんな空気も悪くないかな、と思った瑞鶴でした

25: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/22(木) 21:50:15.49 ID:3K8AONi90

・・-・・瑞鶴サント翔鶴サン・・・


瑞鶴「ふぅー……疲れたぁ―!」ゴロン

翔鶴「あらあら瑞鶴。服が皺になるわよ。あとお風呂にも入らないと」

瑞鶴「んんーちょっとだけ休憩。翔鶴姉ぇお風呂一緒に行こー」

翔鶴「はいはい。それにしてもさっきの歓迎会、主賓だけあって人気者だったわね」

瑞鶴「歓迎してくれるのは嬉しいんだけどねー」イキオイガ

翔鶴「やっぱり、あっちとは違うの?」

瑞鶴「あー……うん。全然、全く。あっちはよくも悪くも"軍隊"って感じだった」

翔鶴「私も、他所からココに来た側だったけれど、最初は戸惑ったわ」

瑞鶴「なんて言うのかな。うーん、緩い?」

翔鶴「かもしれないわね」

瑞鶴「まず、提督さん相手に敬語がいらないってだけでありえない」

翔鶴「提督は堅苦しいのを嫌う方だから」

瑞鶴「あと、みんな提督さんに気軽に話しかけ過ぎじゃない?」イイノ?

翔鶴「最低限の礼儀さえ守ってれば気にしないって。特に駆逐艦の子たちから見たら、お父さんみたいなものでしょう?」

瑞鶴「んー。逆に難しいなあ」

翔鶴「今のような感じでいいのよ?」

瑞鶴「むむむ。まあ、そのうち慣れるかな」

翔鶴「瑞鶴ならきっと大丈夫」

瑞鶴「そう言えば、翔鶴姉ぇは秘書艦やってるんだよね? どんなのか見ててもいい?」

翔鶴「それは構わないけれど……」

瑞鶴「ありがと。翔鶴姉ぇ」

翔鶴「いいえ。少しくらいはお姉さんらしいところを見せないとね」

瑞鶴「翔鶴姉ぇは翔鶴姉ぇだけどねー。……さっそれじゃあお風呂いこっか。ここのお風呂はどんなかな~」

翔鶴「ふふふっ」ニコニコ


姉妹が揃って翔鶴さんも嬉しいようです

33: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/23(金) 21:25:42.49 ID:LvKsD8Fo0

・・-・・翔鶴ト提督1・・・


翔鶴「提督。本日の任務一覧まとめておきました」

提督「ありがとう翔鶴。資源の方はどうなってる?」

翔鶴「はい。最新の備蓄量はこちらに……」テキパキ

瑞鶴「………………」ジー



翔鶴「やはりこの海域での編成は航空火力よりも打撃を優先した方が……」

提督「ふむ……。しかし万一にも相手に空母が混じっていると危険じゃないか?」

翔鶴「これまでの戦闘経験及び軍令部の情報をまとめると、この海域には空母を含む部隊は確認されておりません。またこちらでは反対に多数確認されているため、現在は敵の攻勢から外れているかと」

提督「そうか。では二人を残して代わりに重巡を充てよう。だが念のためいつでも出られるように準備だけはしておいてくれ」

翔鶴「はい」

提督「助言ありがとう翔鶴」

翔鶴「いいえ。これも秘書艦の務めですわ」ニコニコ

瑞鶴「………………」ジィー



翔鶴「提督、一息つきませんか? 間宮さんから頂いた美味しい羊羹があるんです」

提督「お、もうそんな時間か。なら当然、翔鶴も付き合ってくれるよな?」

翔鶴「ふふ、はい。ではお茶の準備をしますね。瑞鶴も食べるでしょう?」

瑞鶴「――えっ?! あ、あぁーうん! 瑞鶴も羊羹食べたい!」オヤツオヤツー


秘書艦と他一名がキラキラ状態になりました

42: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/24(土) 18:35:14.21 ID:nTjTvToL0

・・-・・瑞鶴ト提督1・・・


瑞鶴「(さて、私がこっちに来て早数日。少しずつ鎮守府の人たちのことがわかってきた)」


扶桑「提督。山城とともに新しく装備した艤装についてよろしいでしょうか?」

古鷹「すみません提督。加古がまたどこかに行ってしまって……」

鳳翔「鎮守府近海の哨戒任務、終了いたしました」

吹雪「全員被害はありません!」

白露「ていとくぅー、みんなで一緒にお茶しましょー!」


瑞鶴「(左遷という形でここに来たわけだけれど、外見とは違って戦力までお察しじゃあないということ)」

瑞鶴「(戦艦、空母、巡洋艦とひと通りはいるみたい)」

瑞鶴「(鎮守府の人達はみな提督さんを慕っているみたいで、執務室はいつでも人の出入りがあり賑やかだ)」

瑞鶴「(どうして私が来た時は静かだったかというと……みんな例の訓練の準備で出払っていたらしい)」

瑞鶴「(そのうえ夜には私のために歓迎会を開いてくれた。嬉しいことこの上ない)」ヨウセイサンモイタ!

瑞鶴「(でも……だからこそ気になることができたんだよなぁ)」

43: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/24(土) 18:40:08.89 ID:nTjTvToL0

瑞鶴「ねえ、提督さん。ちょっと質問いいかな」

提督「ん? どうしたんだ急に。分からないことでもあったか?」

瑞鶴「ううん。そう言うのじゃないんだけれど……」

提督「なにか言いにくいことなのか? 良ければ場所を変えたりするが」

瑞鶴「いやいや! そうでもなくてっ。ただ、この鎮守府ってどの位艦娘がいるのかなぁって」

提督「どのくらいか、と言われるとこの前の歓迎会にいたのが全員だなあ」

瑞鶴「んー、やっぱりかぁ。なるほどなるほど」

提督「?」ナンダロウカ


瑞鶴「じゃあもう一つ。ここの鎮守府ってまだ新しいの?」

提督「そうでもないな。艦娘にしても、前はもっと少なかった……というか駆逐艦しかいなかったんだ」

提督「最初からずっと一緒って意味では吹雪だな。今では駆逐艦をまとめるリーダーをしてもらってる」

瑞鶴「なるほど。じゃあやっぱり規模相応なのかな」

提督「正直な話、ここは裕福でもないし大艦隊を養う余裕もない。だからこそ規模相応って感じだがね」

瑞鶴「……うん。だいたい分かったわ。ごめんなさい。どうしても前の所と比べちゃって」

提督「こればかりはしょうがないさ。でもな、俺はこの鎮守府を守るものとして、また君たちを誰一人沈ませない覚悟で望んでいるよ」

瑞鶴「でも、やっぱり戦力の強化は必要だと思うな―」戦艦ト重巡二人ッテ……

提督「……まあ、そのうちな」


誰もが最初は小規模なものなのです

44: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/24(土) 19:00:25.45 ID:nTjTvToL0

・・-・・翔鶴ト瑞鶴1・・・


瑞鶴「そう言えば翔鶴姉ぇ。ちょっと気になったんだけどさ」

翔鶴「どうしたの?」

瑞鶴「この、いつも留守にしてる第三艦隊って誰がいるの? まだ会ったことないから気になってて」

翔鶴「あー……その人達、ね」ヘンセイヒョウ ミチャッタノネ……

瑞鶴「ん? 長期遠征でも出てるの?」

翔鶴「えっとね瑞鶴。私から言えることはただ一つだけなの」

瑞鶴「うんうん」ナニナニ?

翔鶴「世の中、知らない方が幸せなことってあるのよ?」

瑞鶴「オリョクル?!」ココデモ?!


違います

52: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 15:00:04.24 ID:0EO+xnBs0
2-5 突破 浦風は……

-------------------------


・・-・・寝テル子 ダレダ・・・


瑞鶴「さてとー。もうすぐ出撃だから準備しちゃわないと」

古鷹「あ、ねえ瑞鶴さん。加古見ませんでした?」

瑞鶴「え、加古? ううん見てないけど」

古鷹「そうですか……。もぅ、もうすぐ出撃の時間なのに。また何処かで寝てるのかしら」コマッタナァ

瑞鶴「(古鷹の妹、加古はとても良く寝る。どこでも良く寝る。思えば、最初に会った時もそうだったなあ)」

瑞鶴「たぶん外じゃない? ほら、この前も木の下にいたし」

古鷹「……私、外探してきます。ありがとう瑞鶴さん」

瑞鶴「うん。古鷹も準備忘れないでねー」フリフリ

瑞鶴「(加古の姉、古鷹はとても妹思い。姉妹仲もすごく良いみたいだし、まるで私と翔鶴姉ぇみたい)」

瑞鶴「(そんな二人と共に戦場へ出たら……)」

53: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 15:05:09.26 ID:0EO+xnBs0

・・-・・・・-・・・・-・・

瑞鶴「先制航空攻撃完了! 敵残存艦は駆逐二及び大破重巡一。隊列、乱れてるわ!」

加古「よっしゃあ、突撃だー! 古鷹、ついてきて!」

古鷹「ちょっと加古! もぅ……しょうがないんだからあ!」

吹雪「お二人を援護します。牽制射撃開始!」

白雪「弾幕、いきます!」


ドンドンドン! バババババっ!!


瑞鶴「ふぅ」

翔鶴「どうしたの瑞鶴? ため息なんて」

瑞鶴「ん? いや別に。ただ、あの二人の連携はすごいなぁって」

翔鶴「そうね。相手がどう動いてくれるかをわかってるからこその動き、と言うのかしら」

瑞鶴「以心伝心って言葉がぴったり合いそう」スゴイワ


ドカーン!!


加古「っしゃあ! 敵艦殲滅、挟み撃ち成功ー。さすが古鷹、わかってるぅ♪」

古鷹「もぅ、いつも言ってるでしょ加古! 一人で突っ込むのは危ないって」

加古「でもさ、そう言いながらちゃーんと古鷹だって着いてきてくれるじゃん? 駆逐艦の援護と合わせればあたしたちは無敵さ―」

古鷹「そうじゃなくて!」モゥ!


ワイワイ ガヤガヤ


瑞鶴「(古鷹と加古の連携は艦隊でも随一。加古も普段のやる気なさげな雰囲気とは違い、頼りになる事この上ない)」

瑞鶴「(……でも)」

54: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 15:10:14.35 ID:0EO+xnBs0

加古「くかー……すぴー……」Zzz

瑞鶴「帰る前に寝るのはどうなのよ」オンブシテル古鷹ガカワイソウ

古鷹「あ、あはは……」ヨクアルコトナノデ

瑞鶴「昼間は寝てばかりだけど、加古って夜更かししてるの?」

古鷹「いえ、戦闘がなければ夜も早く寝てますが……この子、昔から寝るのが好きみたいで」

瑞鶴「にしても、戦闘の帰りですら寝るなんて……」


加古「……んんっ、古鷹ぁ……迷子になっていいのは……ソロモンだけだよぉ……」ムニャムニャ


古鷹「やれやれ……お眠りさんな妹だなあ」ニコニコ


二人は、仲良し

61: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 20:30:42.11 ID:0EO+xnBs0

・・-・・古鷹ト加古1・・・


古鷹「瑞鶴さん、加古見ませんでしたか?」

瑞鶴「また?! もー本当に寝るのが好きなんだから」ネコ?

古鷹「今回はいつもの場所にもいなくて」

瑞鶴「他に加古が寝てそうな場所は?」

古鷹「えっと、あるにはあるんですけど……」マサカ、ネ


ガチャッ


翔鶴「――あら、瑞鶴に古鷹さん。ちょうどいい所に」

瑞鶴「あ、翔鶴姉ぇ。加古見なかった? また何処かで寝てるみたいなの」

翔鶴「えっと、加古さんなら……」

62: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 20:35:47.97 ID:0EO+xnBs0

加古「くかー」Zzz

瑞鶴「」ボーゼン

翔鶴「ちょうど古鷹さんを呼びに行こうとしていたのよ」

瑞鶴「ね、ねえ古鷹。私には加古が提督さんに膝枕して貰ってるように見えるんだけど」

古鷹「」カコ……

提督「俺は一息つきながら報告書を読んでたんだが……加古がどうしてもと言うもんだから」

古鷹「すみません提督。幾度と無く加古が粗相を」

瑞鶴「幾度?」エ?

提督「まあ気にしないでくれ。それだけ慕われていると思えば苦にならないよ」

古鷹「そ、そうですか……」チラ、チラ

提督「あー、まあなんだ。これも毎度かもしれないけれど、今ちょうど左肩から腕にかけてひんやりすると思ってたところなんだ。何処かに暖めてくれる艦娘はいないかなあ」

古鷹「で、ではまた私が……!」トナリニスワリツツ

瑞鶴「また?」エエッ?

古鷹「し、失礼致します」カタニアタマノセー

提督「休むことも立派な任務の内だ。また二人で元気いっぱい暴れまわっておくれ」

古鷹「はい……。ありがとうございます。提督」Zzz


瑞鶴「え、えぇー……」ナンダコレ

翔鶴「行きましょう瑞鶴。起こしてしまうのは悪いわ」ホントウハ ワタシモ……

瑞鶴「いやそれよりも確認したいことが山ほどあるんだけど」


この鎮守府ではよくあることです

64: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/25(日) 21:35:26.55 ID:0EO+xnBs0

・・-・・翔鶴ト提督2・・・


翔鶴「提督、遠征部隊が帰投しました」

提督「おぉ。やっと帰ってきたか。で、肝心の艦娘たちは?」

翔鶴「それが……補給と資源の揚陸を済ませるとさっさと次の遠征に」ア、レポートはアリマスヨ?

提督「……またか。で、なんて言ってるんだ?」

翔鶴「え、えぇと」

提督「書いてあることそのまま読んでいいから」

翔鶴「で、では。

『敵泊地へのピンポンダッシュは成功したよ。積んであった物資はこの通りごっそり頂いちゃいました! こっちの被害は微々たるものだから、補給をしたらまた行ってきます!!』

   だそうです」

提督「ちなみに、翔鶴はアイツらに会ったんだよな」

翔鶴「は、はぃ」

提督「どうだった?」

翔鶴「……輝いてました。今回は後光がさしてるみたいに」

瑞鶴「」ダカラダレナノ?


遠征は重要ですよ

68: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/26(月) 21:55:05.45 ID:evjKzLKQ0

・・-・・アマヤカシ・・・


翔鶴「提督、軍令部からお手紙です」

提督「ん、悪いがそこに置いといてくれるか。ちょっと今手が離せないんだ」

翔鶴「わかりました」

瑞鶴「~♪」アシ プラプラー

提督「………………」



提督「……沖ノ島は激戦地、か」

翔鶴「報告では、一進一退を繰り返しているようですね」

提督「それだけ一大勢力が集結しているということだろうなあ」

翔鶴「我々も出ますか?」

提督「まさか。今行ったらアイツの指揮下に組み込まれる。嫌味を言われながら戦闘するのは御免だ」

翔鶴「私も、間違えて流星改を向かわせてしまいそうです」

提督「夜間の全力一回分の攻撃でも誤射かもしれない……って言えないよなあ」

瑞鶴「………………」ゴロゴロ



翔鶴「提督、少し休憩してはいかがですか? 根を詰めすぎるのも身体に毒ですわ」

提督「ふむ…。それもそうだな。ではたまには俺がお茶を淹れようか。実家から送られてきた美味いのがあるんだ」

翔鶴「ちょうど間宮さんから頂いた最中もあります。今日はちょっとした贅沢ですね」

提督「あとでお茶と一緒に食堂へ持って行こう。独り占めは申し訳ないからな」

瑞鶴「~♪」オチャー モナカー♪



提督「ところで……」ナア ズイカク

瑞鶴「?」モグモグ

提督「秘書艦でもないのにどうしてここにいるんだ? 基本毎日いるだろ」

瑞鶴「え、ダメなの?」

提督「ダメとは言わないが……」

瑞鶴「翔鶴姉ぇに聞いたら良いって言ってたから」

提督「……翔鶴」ハァ

翔鶴「す、すみません。瑞鶴からお願いされると断れなくて……」

提督「……まあ、ここに来るのは瑞鶴に限った話じゃないからいいけどな」チラリ



加古「Zzz」←執務室の仮眠スペースで熟睡中

初雪「……布団に篭もるって、最高」←部屋でやると姉妹たちに怒られるので逃げてきた


一番甘いのは、提督

83: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/27(火) 09:03:59.86 ID:isMlEo+30
仕事行く前に神通さんがやっとこ改二なった記念在庫放流
でもみんな、きっとこう思うはずなの



・・-・・華ノ二水戦・・・


神通「あ、あの。きょ、今日は……旗艦を務めさせていただきます……その、よろしくお願い致します」オドオド

瑞鶴「う、うん」ヨロシクネ

瑞鶴「(神通……。夜戦夜戦ウルサイ"あの"川内の妹だとはとても思えない、一見頼りなさ気な子)」

瑞鶴「(私とはまだあまり話したことがないからこうなのか、と言うと答えは否)」

瑞鶴「(姉や妹相手でもこんなだとか)」マア センダイナラネェ……

神通「それではみなさん……まっ参りましょう」

瑞鶴「(こんなんで戦闘は大丈夫かと普通は思うでしょう?)」フツウハ、ネ……



・・-・・・・-・・・・-・・

神通「瑞鶴さん、戦果を報告してください」

瑞鶴「駆逐ロ級三隻撃沈! 残りは無傷……ごめん、みんな盾になっちゃったみたい」

神通「構いません。ならば直接叩けば済むことです。時間的にまもなく夜ですね……夜戦に突入し敵を殲滅します!」

瑞鶴「う、うん!」

神通「瑞鶴さんは後方に移動し回避行動を。時雨も残って護衛なさい。残りは突撃します。初雪、叢雲、磯波、私に続きなさい!」

初雪「ん……がんばる」

叢雲「ふふっ。やっと本領発揮できるわね」

磯波「私だって……頑張れます!」

神通「良い返事です。では――二水戦、いざ参ります!」


ドドドドド……ドカーンッ!!


瑞鶴「夜戦では空母はお荷物だけど、これだけは言えるかも」

時雨「ん、なんだい?」

瑞鶴「乱戦時に神通を敵に回したくないわ」

時雨「そうだね」

瑞鶴「しかも探照灯点けて突っ込んでるし」スゴイ……

時雨「時々、神通がレイテの時にいてくれたらって思うことがあるんだ」

瑞鶴「あー……」ワカルワ



神通「ふふっ……囮だと思って油断しましたね。次発装填済みです」スチャッ


神通さんは裏表のない素敵な人です

87: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/27(火) 22:09:20.57 ID:isMlEo+30

・・-・・瑞鶴ト神通1・・・


神通「あ、あの……提督。作戦が終了しました」

提督「お疲れさま神通。そう言えば改装後は初の旗艦だったな。どうだ、調子の方は」

神通「は、はいっ。身体が軽く感じられて……とっても戦いやすい、です」

提督「それは何よりだ。今後も水雷戦隊の一番槍として大いにみんなを奮い立たせておくれ」

神通「は、はい!」ガ、ガンバリマス

提督「夜戦もあって疲れただろう? 報告はこのくらいにして、入渠が済んだらゆっくりと休むといいよ」

神通「わかりました。失礼、します……」


パタン……


瑞鶴「………………」コックリコックリ

提督「……おーい瑞鶴。ソファーじゃ休まらないからまずは入渠してこーい。もうみんな行ったぞ―」

瑞鶴「んー……」ウツラウツラ

提督「しょうがないなあ」

翔鶴「すみません提督……」

提督「なあに。翔鶴が謝ることじゃないさ。空母にとって夜戦は不慣れなもの。疲れても無理ないだろう」

翔鶴「私、ちょっとお部屋に連れて行きますね。入渠の方は起きてからでも行かせます」

提督「ああ、じゃあ俺が運ぼう。悪いが先導よろしく頼むよ」ヒョイッ

瑞鶴「むにゃむにゃ」ギュウッ

翔鶴「あっ……」

提督「ん、どした?」

翔鶴「いえ、なんでも……じゃあ、ドア開けますね」

提督「頼む」

瑞鶴「Zzz」



翔鶴「……いいなぁ」ボソッ


おやすみなさい

95: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/28(水) 22:28:08.27 ID:3gCmyVMG0

・・-・・ウタタ寝翔鶴・・・


翔鶴「(提督は今工廠へ妖精さんと開発について相談中……)」

翔鶴「(仕事も一段落して私は待機ついでの一休み)」

翔鶴「(麗らかな午後。眠気を誘う陽気。静かな室内……)」

翔鶴「(そして……)」


瑞鶴「くー……」Zzz


翔鶴「(瑞鶴も食後の眠気で仮眠ベッドの上……)」

翔鶴「(私は堪えなきゃ、いけないのに…まぶたは自然と……下がって……い……く)」


………………
…………
……


ガチャッ


提督「ただいま――――おや?」

翔鶴「すー……」Zzz

瑞鶴「くー……」Zzz

提督「これは陽気にあてられた、かな?」

提督「さすがに起こすのは申し訳ないな。いつも頑張ってくれてることだし……よいしょっと」ヒョイッ

翔鶴「んっ……」

提督「二人だとちょっと狭いかもしれないけど、勘弁な」ドサ……


翔鶴「Zzz」
瑞鶴「Zzz」


提督「鶴の休息、だなこれは。さて、起こさないようにして仕事するか」


ごそごそごそ



『入室時は静かにゆっくりと』カタン……



寝てても幸せ 起きてたらもっと幸せ

99: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/29(木) 21:42:18.16 ID:MhHxRfqU0

・・-・・翔鶴ト瑞鶴2・・・


瑞鶴「……やっぱり気になる」

翔鶴「気になるって?」

瑞鶴「第三艦隊だよ。あのいつまでーも帰ってこない」

翔鶴「ま、まあ長期遠征だから……」ソウイエバ ミチャッタンダッケ……

瑞鶴「でもさ、この間は帰ってきたんでしょ? 普通なら疲れたーってゆっくり休むものなのにすぐにまた出て行っちゃうなんて。私には信じられないよ」

翔鶴「あはは……」

瑞鶴「他の皆はどう思ってるのかな」

翔鶴「ど、どうなんだろう?」


まともに会った事があるのは提督と自分を含めた極小数だなんて口が裂けても言えない翔鶴さん

100: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/29(木) 21:50:10.99 ID:MhHxRfqU0

・・-・・翔鶴ト瑞鶴3・・・


瑞鶴「てーとくさーん。なんか、瑞鶴ちょっと退屈なんだけどー」ヒマヒマー

翔鶴「こ、こら瑞鶴っ。すみません提督。瑞鶴が失礼を……」

提督「いやいやいいよ。今日はあいにくの雨だ。出撃もなく外に出て身体も動かせないとくれば無理ないだろう」

瑞鶴「さーすが提督さん。話わっかるぅ」

翔鶴「もぅ。だいたい瑞鶴はどうしてここにいるのかしら? 来てもいいとは言ったし退屈なのも分かるけれど、提督はお仕事中なのよ」

瑞鶴「だってここには提督さんもいるし、秘書艦やってる翔鶴姉ぇもいるし」

翔鶴「理由になってません!」

提督「まあまあ翔鶴。幸い急ぎの仕事はないし、俺もいい加減集中力が切れたところだ。たまには早めに切り上げたっていいだろうさ。こんな天気だしな」

翔鶴「提督まで……」

提督「今日の仕事は終わり! 翔鶴も後は自由に過ごして構わないよ。妹君も暇を持て余しておられることだし」

瑞鶴「そうでーす。いい加減構ってくれないと不貞腐れるぞ―」

提督「あぁそう言えば、昨日同期の奴が地元の銘菓を送ってきたんだ。数が少ないからみんなには内緒って事で三人で頂くとしようじゃないか」

瑞鶴「やったー! てーとくさんってばもう大好き」ワーイ

翔鶴「………………」



ゴチンッ!!



瑞鶴「……翔鶴姉ぇが、ぶった」イタイ……

翔鶴「知りません」


素直な瑞鶴にちょっぴりヤキモチ妬きな翔鶴でした

108: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/30(金) 20:10:09.95 ID:P7QDGKkT0

・・-・・翔鶴ト提督3・・・


提督「なあ翔鶴、機嫌を直してくれよ」

翔鶴「なんの事だかわかりません」プイッ

提督「そろそろお茶の時間にしようと思うんだが……」

翔鶴「たまにはご自身でお淹れになったらいかがでしょうか」ツーン

提督「参ったな。俺は、翔鶴が淹れてくれたお茶がどうしても飲みたいんだよ」

翔鶴「う……」チラッ

提督「ダメかな」

翔鶴「……提督は、瑞鶴に少し甘すぎではありませんか?」チラリ

提督「そうか?」

翔鶴「……私だって、構ってくれないと不貞腐れるぞぉー……」ボソボソ

提督「………………」


ナデナデ


翔鶴「あっ……!」

提督「なんだか久しぶりに翔鶴の本音を聞けた気がするよ」ナデナデ

翔鶴「べ、別にそんなことは」

提督「翔鶴も、瑞鶴みたいにもっと言いたいことは言っていいんだぞ」

翔鶴「で、でも。私は瑞鶴の姉ですし」ヒショカンダシ

提督「二人は見た目こそ違うけどとても良く似てる。双子と言ってもいいくらいだ。でも、姉と妹だと感じる部分はやっぱりあるんだよ」

翔鶴「………………」

提督「なんて言うのかな。末っ子とお姉ちゃんの違い、かな? 瑞鶴は無意識だろうけど甘えたがりで、翔鶴はお姉ちゃんだから我慢しなきゃいけない、みたいな」

提督「末っ子は上の人達に甘えたがるもの。でも、お姉ちゃんだって甘えたっていいんだよ」ナデナデ

翔鶴「………………」

提督「どうかな」

翔鶴「じゃ、じゃあ……」

提督「?」

翔鶴「も、もっと……頭、撫でてください」

提督「おうともさ」ナデナデ

翔鶴「あと……ぎゅって抱きしめてくれなきゃ……ヤダ」

提督「はいはい」ギュウッ

翔鶴「はいは一回でいいです」

提督「はい」ニコニコ


翔鶴さんだって甘えたいのです

113: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:30:09.22 ID:II/3Xqlk0
ちょっと独自解釈を多めに含む部分があるのでご注意ください
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・・-・・ワレラ戦艦ニアラズ・・・


瑞鶴「ねえ提督さん。どうしてここには戦艦が扶桑さんと山城さんしかいないの?」

提督「うん? それは単純に他の艦娘がまだこの鎮守府に来てないってだけだが」

瑞鶴「んーでもさ。建造とか全然やってないよね」

提督「戦艦は作るのにも維持するのにもたくさん資源を食うんだよ」

瑞鶴「それは分かるけどさ―」

提督「あとは……そうだな。約束したからってのもあるかな」

瑞鶴「やくそく?」

提督「ああ。誰にも負けないくらい立派な戦果をあげさせてやるってな」

114: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:35:09.50 ID:II/3Xqlk0

・・-・・・・-・・・・-・・

提督『扶桑型の廃棄ですって?』

上司『ああ。あちこちに不備を抱えすぎていてな。改修のたびにドック入りを余儀なくされる。とても運用どころじゃない』

提督『ですが、改修したからには問題は是正されるのでは』

上司『そう思うだろう? 実際は新たな問題が出てくるの繰り返しだ……このままでは対地任務ならともかく、対艦となるととても戦闘どころではない。割に合わないのだよ』

提督『しかし、それは彼女たちにとってあまりにも……』

上司『では、無理やり出撃させて死場を用意するかね? それならばいっそ彼女達を解体し資源を再利用した方がはるかに"役に立つ"。と言うのが上の意向だ』

提督『………………』

上司『君の言いたいことはわかる。しかし我々は慈善団体ではないし、働けない船を置いておくほど平和な時勢でもないのだ。それは前線に出ている君ならわかるだろう』

提督『……では、うちに下さい』

上司『はぁ?』

提督『うちの艦隊は現在戦艦が一隻もいません。更には母港にも大幅な余裕があります』

上司『し、しかしだな……。話を聞いていたのかね? あの船は誰がどう扱おうと欠陥を抱えているんだぞ?』

提督『もちろん理解しています。……どうせ私の所はトップにそっぽを向かれた窓際です。欠陥戦艦の一隻や二隻いても問題はないでしょう?』

上司『……私は君のことは誰よりも評価しているんだがなあ』

提督『ありがとうございます。では、こうしましょう。上層部の手を煩わせるのもあれなので、処置については私に一任させるというのは』

上司『………………』

提督『上は余計な手間を省くことが出来て幸せ。私も戦艦を入手できて幸せ。どうです、双方に悪い点なんてないでしょう?』

上司『本気かね?』

提督『ええ、それはもう。運用についても一案ありましてね……上手くいったら報告書を持ってきますよ』

上司『……わかった。裏で手配しておくから好きにしたまえ。ただし、毎度のことながら表立った支援はできないし万一の責任は一切負わないからな』

提督『はっ!』

115: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:40:07.50 ID:II/3Xqlk0

扶桑『――はぁ。空はあんなに青いのに。私の心は雨模様』

山城『姉さま……私たちは』

扶桑『いいの。私達は"不幸型"。向こう側でも言われていたことでしょう? 何も変わらないわ』

山城『で、でも……!』

扶桑『そうね。本音を言わせてもらえるなら、やっぱり征くなら今度こそ敵と刺し違えたい。例え負けることになっても主砲を撃ち交わしてみたい』

扶桑『そして次生まれてくるときは……貝になりたいわぁ。そうしたら、誰にも迷惑をかけることがないもの』

山城『姉さま……!!』

扶桑『……今日も、本当にいい天気ね。恨めしいくらいの、いい天気』

116: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:45:11.25 ID:II/3Xqlk0


提督『……あー、取り込み中のところ済まないんだが、いいかな』

山城『ッ!!』

扶桑『……いよいよ、なんですね?』

提督『何がいよいよかはあえて聞きはしないが、とりあえずこれを渡しに来たんだ』

扶桑『手紙……いえ、辞令ですか?』

提督『そして読んでもらう前に問いたい。扶桑、山城。君たちは戦いたいか?』

扶桑『えっ……?』

山城『ちょっとあなた! 急に何なんですか。あなたまで私と扶桑姉さまのことを馬鹿にしに来たんですか!?
   私の事はともかく、扶桑姉さまを侮辱することは許しませんよ!』

提督『質問をしているのは私の方なんだがなぁ。で、どうなんだ。やる気はあるか?』

山城『だ、だから……!』

扶桑『山城、落ち着きなさい』

山城『姉さま!』

扶桑『……妹の非礼をお詫びいたします』

提督『いや、気にしないでくれ。急にこんな話題を、しかも初対面の人間がしたんだ。無理もない』

扶桑『ありがとうございます。改めて、質問への回答ですが……正直に申し上げまして半々です』

提督『半々?』

扶桑『はい。私達は戦艦。敵と対峙し砲を撃ちあって勝利する。これは魂に刻まれた欲求でもあります』

扶桑『しかし私達は欠陥品。存在自体が多くの方に迷惑をかけるならば、武人として潔く身を引くことも辞しません』

扶桑『この二つの思いが……心の中を埋め尽くしています』

117: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:50:07.56 ID:II/3Xqlk0

提督『……では質問を変えようか。もし、君たちが欠陥品でなくなったらどうかな。元気で万全であれば、敵と戦うことに躊躇は?』

山城『そんなの、あるわけないじゃないですか! この身体が人並であれば、私も、扶桑姉さまも、誰にも負ける気はありません!』

扶桑『山城……』

山城『私たちだって、本当は戦いたいんです。扶桑型戦艦此処にありと胸を張って生きたいんです! いつまでもドックにいてばかりの虚弱無駄飯喰らい扱いだなんて、もうたくさん……!!』ポロポロ

扶桑『山城……!』ギュウッ

提督『――わかった。君たちの覚悟はしかと聞かせてもらった。その思いに嘘偽りがないというのであれば、渡した辞令を読んでほしい』



扶桑『…………これは?』



提督『本日を以って、扶桑・山城の両名は我が鎮守府へ転属。私の指揮下に入ってもらう』

扶桑・山城『?!』

提督『同時にドックでの大改装を受けてもらうぞ。その結果ちょっと戦艦としての本来の尊厳はなくなってしまうかもしれないが……望み通り、戦場に出してやる』


提督『そして、誰にも負けないくらい―――扶桑型戦艦此処にありと誇れる立派な戦果をあげさせてやる!』

118: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 15:55:12.17 ID:II/3Xqlk0

・・-・・・・-・・・・-・・

提督「――まあ、そういう事があったんだよ」

瑞鶴「ふぅーん。なんか提督さん、カッコつけすぎじゃない?」ハナシ モッテル?

提督「そんな事はないと思うが」モッテナイ!

瑞鶴「ま、だからこそ今の扶桑さんと山城さんがいるのかもね。あんな元気な二人、見たことないもん」

提督「確か今日は二人を中心とした艦隊で演習に出てたはずだ。今頃派手にやってるんじゃないかな」

瑞鶴「……そうだっけ?」アレ?

提督「おいおいしっかりしてくれよ。翔鶴が出撃するから代わりに秘書艦やりたいって言ったのは瑞鶴だろう」

瑞鶴「あ、あははーははっ。あ、提督さんいっぱい話して喉乾いたよね?! 瑞鶴お茶いれてくる―!」ピューン

提督「やれやれ……。さて、あの二人は頑張ってるかな?」

119: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 16:00:12.65 ID:II/3Xqlk0


偵察妖精『演習艦隊発見! 戦艦ニ・巡洋艦ニ・駆逐艦ニ。駆逐艦を先頭に複縦陣で航行中!』


扶桑「来たわね。山城」

山城「はい。扶桑姉さま」

扶桑「……やっぱり、まだ慣れないわね。この甲板は」

山城「砲火力も三分の二になりましたからね。身体が軽くなったのは嬉しいけれど……」

扶桑「でも、不幸じゃないわ。不幸とはもう……」


偵察妖精『演習艦、こちらに気づきました!』


扶桑「っ。まだ距離は十二分にあります。体勢を整えられる前にこちらから先にしかけます。山城!」

山城「水攻晴嵐、全機発艦! 相手に空母はいません。全弾命中を心得なさい!」


グオォォォォォォーン!!      ズンッ……ズンッ……


偵察妖精『駆逐及び戦艦一に撃沈判定! 更に戦艦一にも中破判定出ました!』


扶桑「還ってきたら十分に労いましょう。続いて砲門を開きます。照準は中破戦艦。駆逐隊のみなさんも、射程に入り次第砲雷撃戦を開始してください」


偵察妖精『戦艦の発砲煙を確認! 彼我の距離、二○! 照準修正一番、着弾一〇〇下げ! 二番、着弾ニ〇〇上げ!』


扶桑「行きますよ。山城」

山城「はい、扶桑姉さま!」


扶桑「(――サヨウナラ、不幸型の私。私はもう不幸とは言わないわ。山城のためにも、あの人のためにも、絶対に……!)」


扶桑・山城「全砲門、撃ぇ!!!」

120: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 16:05:08.50 ID:II/3Xqlk0

・・-・・・・-・・・・-・・

上司『扶桑型戦艦は廃艦?』

提督『はい。確かに扶桑・山城の両戦艦は廃艦となりました。書類上からも抹消して頂いて結構です』

上司『そうか……結局潰したというわけか。で、その反対側に持ってるのは何だね?』

提督『おっと。これはこれは。実は今回新しい艦種を実装しましてね。登録の手続きをと』

上司『……これは屁理屈か天の邪鬼というのではないかね?』

提督『まあまあ。少なくとも上層部の言っていた"戦艦"ではありませんから』



その書類には、廃艦となったはずの戦艦扶桑・山城の名前が記されていた。
ただし頭にはもう二文字。"航空"と付いている。


――航空戦艦。
史実では伊勢型のみが試みられた低速戦艦の新たなる可能性。
己の主砲射程をはるかに上回る距離からの水上機による先制航空攻撃。
攻撃後の弾着観測を担うことによっての砲撃命中率向上と合わせた航砲立体攻撃である。

大改装に合わせて問題とされていた不備は妖精たちの手により徹底的に改修された。
最も、その改装に伴って膨大な資源を消費し、しばし鎮守府が機能不全に陥ったと言うのは余談であり蛇足であろう。

もはや、彼女たちを虚弱・ドック暮らしの無駄飯喰らいなどと蔑む者はいない。
何故ならば、大海原を翔けるその姿は、今までとまるで違うのだから。

125: ◆kVQhfnJMM6 2014/05/31(土) 21:00:07.28 ID:II/3Xqlk0

・・-・・扶桑ト提督1・・・


扶桑「提督、只今帰還いたしました……」ボロボロ

提督「おかえり扶桑。出撃任務ご苦労様。ずいぶんと派手にやられたようだな」

扶桑「えぇ……敵の攻撃が私に集中したもので」ワタシダケ タイハデス

提督「戦果はどうだった?」

扶桑「海域の制圧はほぼ完了しました。散発的な襲撃は続くと思いますが、輸送船団の航行も可能かと」

提督「うん。これで資源の問題が少しでも良くなるといいが……まあ、それはいい」

扶桑「?」

提督「その状態の扶桑に問うことではないかもしれないが、どうだ? 戦うということは」

扶桑「……正直に申し上げますと、攻撃を受ければ痛いですし、被害が自分や山城に集中して落ち込むことも多々あります」

扶桑「でも、やっぱり私は今の方が幸せです。生きること、戦えることが素晴らしいと実感しています」

提督「そうか。俺は、約束を守れてるかな?」

扶桑「はい。山城共々、提督には御恩と感謝の念に堪えません」

提督「ただ力を貸しただけだよ」

扶桑「それでも、です」

提督「……わかった。これからもどうか力を貸してほしい。それと、入渠も忘れずにな」

扶桑「はい。……例えこの身が朽ち果てようと、我が命、常に提督と共に」



瑞鶴「………………」←何人も割り込めぬ雰囲気にどうしようと戸惑っている人

山城「………………」←愛しの姉さまを独占され嫉妬しつつも、嬉しそうな姉を前にビミョウな心境の人

加古「………………」←早く執務室のソファーかベッドで寝たいなあと半ば夢うつつな人


私たちは、空気が読める艦娘です たぶん きっと Maybe...

130: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/01(日) 16:22:15.54 ID:m8YsptuO0
山城さんに『私の出番は?』と踏んづけられたので投下



・・-・・山城ト提督1・・・


瑞鶴「さーて、今日のお茶はなにかなー?」

翔鶴「もう瑞鶴ったら。本当に執務室をなんだと思っているの?」

瑞鶴「えへへー。そこは気にちゃダメだよ翔鶴姉ぇ」

翔鶴「まったくもぅ……あら?」ナカカラ コエガ


『―――――!』
『――――――』


瑞鶴「あれ、誰か来てるのかな?」

翔鶴「そう、みたいね」


ガチャッ


山城「――だからぁ。ちゃんと聞いてるんですか提督!」

提督「あ、あぁ……もちろんだとも」

山城「せっかく私が今日の姉さまの麗しさを伝えてるって言うのに。愛が足りないわよ愛が」

提督「だからちゃんと聞いて……」

山城「いいえ! この際だから言わせてもらうけど提督はもうちょっと姉さまに気をかけるべきなの。姉さまを蔑ろにするなんて極刑ものよ」


ぎゃーぎゃー


瑞鶴「ど、どうしたんだろう?」

翔鶴「さ、さぁ……」

131: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/01(日) 16:27:05.25 ID:m8YsptuO0

提督「決してそんな事はないのだが……あ、あぁ翔鶴に瑞鶴! ちょうどいい所に来てくれた!」

瑞鶴「提督さんと山城さん、どうかしたの?」

山城「提督が扶桑姉さまを気にかけないなんて無礼千万なことをしているからお説教しているの」

翔鶴「まぁ」

提督「いや、だからそんな事はしてないって」

山城「いいえ。してました!」

瑞鶴「はーいはいはい。二人とも抑えて、抑えて。ね? それで、そもそもなにが原因なの?」

翔鶴「確かに原因がわからなければなんとも……」

山城「翔鶴ならわかってくれるわよね?! あの扶桑姉さまが無傷で戦場から還ってきたのよ! これはとんでもない事だわ!」

瑞鶴「…………は?」エ、ナニ?

翔鶴「えっと」アー……

山城「確かに私たち扶桑型は航空戦艦になって、不幸だった過去とは決別したわ。でも、戦場に出れば相手あってのもの。被弾することもままあります」

山城「そんな中で! 扶桑姉さまが無傷で! しかも! 敵戦艦を撃沈したのよ! 功績を褒め称えるとともに宴の一つや二つ催すべきなの」ワカル?!

瑞鶴「あーうん……言いたいことはわかったよ……?」

翔鶴「あはは……」

山城「それを提督ったら、よくやってくれた。ゆっくり休んで疲れを取ってくれ。って。さらりと流し過ぎじゃないかしら」

提督「わ、わかったよ。じゃあ今晩でも扶桑と二人話でも……」

山城「いいえ。扶桑姉さまと二人きりになど私がさせません。って言うか提督、私も無傷だったんですけど?」ホメタタエナサイヨ

提督「」

山城「わ・た・し・も、無傷だったんですけれど??」チャントミテル?



瑞鶴「……ねえ、翔鶴姉ぇ」

翔鶴「な、なに?」

瑞鶴「これってつまりあれかな。嬉しかったの……かな?」

翔鶴「そう、かも」

瑞鶴「どう見ても怒ってるって言うより喜んでるみたいな?」



山城「不幸じゃなくなった私と扶桑姉さまを褒め称えなさいよー」ニコニコ


素直じゃない山城さんはとっても可愛らしいと思います

134: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/01(日) 20:30:29.63 ID:m8YsptuO0

・・-・・鎮守府ノ母・・・


鳳翔「さぁみなさん。参りますよ」

駆逐艦's『はーい!』



瑞鶴「あれ、鳳翔さんだ。何やってるんだろう」

翔鶴「これから近海での練成航海よ。鳳翔さんは駆逐艦の皆の引率なの」

瑞鶴「あーなんだか分かるかも。ついつい頼りたくなるんだよねえ」

翔鶴「鎮守府での食事も頼りっぱなしだし……本当に頭が上がらないわ」

瑞鶴「私もそれなりにはできるつもりだけど、絶対に敵わないと思う」


瑞鶴「(鳳翔さん。ほんわかとした笑顔と女神のような包容力でみんなの人気者。お母さんみたいな人)」

瑞鶴「(提督さんとの付き合いも長く、この鎮守府では翔鶴姉ぇが来るまで一人で航空戦力を担っていたとか)」

瑞鶴「(今では直接戦闘よりも後方支援が主な仕事。あとは、食事や生活面かな)」

瑞鶴「(鳳翔さんのお陰でみんなが元気でいられると言っても過言じゃあないかもね)」



鳳翔「このまま隊列を崩さず、複縦陣で進みますよ。前後の間隔に気をつけてくださいね」

駆逐艦's『はい!』

135: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/01(日) 20:35:15.38 ID:m8YsptuO0

・・-・・・・-・・・・-・・

瑞鶴「……あ、なんだか甘ーいいい匂いがする。それに食堂が賑やかだなぁ」


ワイワイ


瑞鶴「?」ヒョコッ


白露「ほーしょーさん、あたし一番おっきいのがいいなー!」

夕立「白露ばっかりずるいっぽい! 夕立もおっきいのがいいっぽい」

川内「ホットケーキと!」

那珂「聞いて!!」

神通「あ、あのっ……」オドオド

鳳翔「ふふふっ。みんなちゃんと大きなホットケーキですよ」

深雪「鳳翔さん! クリームとシロップは好きにかけてもいい?!」

鳳翔「あまりたくさんかけ過ぎてはいけませんよ」

村雨「はいはーい。それじゃあこの村雨さんが、間宮さんで買ったとっておきのアイスクリーム(大)も進呈しちゃいまーす」


わあぁぁぁぁぁぁ!!


鳳翔「あらあら。あまり食べ過ぎたらお夕飯が食べられなくなっちゃうから気をつけるんですよ」


はーいッ!!


瑞鶴「うっはー。みんな元気だなあ」イイナー

鳳翔「あら? 瑞鶴さんもいかがですか」タクサンツクリマシタノデ

瑞鶴「うんっ。いつもいつもありがとう鳳翔さん」

鳳翔「いえいえそんな。私では皆さんのようにお役に立てないので、こんな形でしかお手伝いできませんけど……」

瑞鶴「そんなことないよ! 鳳翔さんが美味しいご飯を作ってくれるからみんな頑張れるんだもん。感謝してもしきれないよ」

鳳翔「あらあら。うふふっ。私でも皆さんのお役に立てるのなら、嬉しいですね」

瑞鶴「あれ、鳳翔さん。そっちのお皿のは?」

鳳翔「これは提督と翔鶴さんの分です。これから持って行こうとしてたんですよ」

瑞鶴「あ、じゃあ私が持って行くよ。ちょうど翔鶴姉ぇに用事あるから」

鳳翔「まぁ。ではお願いできますか?」

瑞鶴「うんっ」


瑞鶴「(鳳翔さんの周りには、いつも必ず人が集まる。特に駆逐艦の子たちには本当にお母さんみたいな人なんだろうなあ)」

瑞鶴「(提督さんにも同じような感じだし。……あっちは、お父さん?)」


鳳翔さんは女神

140: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/01(日) 21:30:04.24 ID:m8YsptuO0

・・-・・鳳翔ト提督1・・・


瑞鶴「(……ん? あそこにいるのは――)」


鳳翔「はい、提督」ドウゾ

提督「ああ。ありがとう鳳翔」

鳳翔「今日は良い月が出ています。それに風も」

提督「月を見ながらちびりと酒を飲むのもまた一興、かな。ほら、鳳翔も」

鳳翔「ありがとうございます。では一献」

提督「わざわざ月がよく見える所を探して縁側を拵えた甲斐があるってもんだ。酒が美味すぎる」

鳳翔「まあ、そんな理由だったんですか?」クスクス

提督「皆の前での建前は、鳳翔たちが洗濯物を干しやすいように、だったかな」

鳳翔「うふふっ」


提督「……これで後はススキの穂と団子があれば、気分は立派な十五夜ってところか」

鳳翔「ふふっ、そうですね。……ふぅ。お酒もたまにはいいものですね。疲れを忘れそうです」

提督「鳳翔には手間ばかりかけさせてしまうな。申し訳ない」

鳳翔「いいえ。全く苦ではありませんよ。むしろ私のような旧式艦では戦場でお役に立てませんから。適材適所でしょう」

提督「鳳翔が旧式なら、俺なんかとっくに廃艦処分だな」

鳳翔「またご冗談を。謙遜のし過ぎはいけませんよ」サ、モウヒトツドウゾ

提督「いやはや。本当に鳳翔には敵わないな」

鳳翔「……提督。私は私の出来る事を精一杯頑張ります。ですから、これからもお側に居させてくださいね」

提督「もちろん。こちらこそ頼りにしているよ。鳳翔」


瑞鶴「(……邪魔しないでおこうっと)」ソーット……


この雰囲気だけは壊しちゃいけないと察した瑞鶴でした

146: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/02(月) 21:30:02.96 ID:9++oKBUR0
【悲報】翔鶴の誕生日(?)をすっぽかした結果…………



・・-・・誕生日1・・・


翔鶴「提督は立派な方です」ニコニコ

翔鶴「常に私たちを導いてくれます」ニコニ

翔鶴「そんな提督に私たちは感謝と尊敬の念を抱かずにはいられません」ニコ

翔鶴「だから……」ニ



翔鶴「私の誕生日を忘れたなんてこと、ありませんよね?」ゴゴゴゴゴゴゴゴ



提督「」←簀巻き宙吊り

翔鶴「6月1日……昨日ですよ?」

提督「言い訳というか、純粋な疑問を言わせてくれ」

翔鶴「許可します」

提督「そもそもの誕生日なら起工日たる12月12日なんじゃないのか?」

提督「いや、それとも竣工日の8月8日なのか?」

翔鶴「………………」

提督「翔鶴?」

翔鶴「……全部祝ってくれてもいいじゃないですか」プクー


ちなみに沈没は6月19日

147: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/02(月) 21:35:02.80 ID:9++oKBUR0

・・-・・誕生日2・・・


鳳翔「そうですねぇ。人によって解釈が変わってしまうので決定的なことは言えないのですが……」←ほろ酔いLv.5

鳳翔「起工日というのは人間で言うと受s 提督「これ以上はいけない!」

鳳翔「進水日が誕生日で、竣工日が一人前になった日、でしょうかね?」

鳳翔「あ、それとも竣工日というのは処j 提督「鳳翔ー!!」

鳳翔「あらあらぁ? 私、なにか変なことを口にしてしまいましたか?」ウフフ

提督「いかん。つい鳳翔に酒を飲ませすぎてしまった……」

鳳翔「ちなみに提督、私の誕生日などはもちろんご存知ですよね?」ジー

提督「も、もちろんだとも」ウン

鳳翔「ふふふっ」ニコニコ


このお話はフィクションです

151: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/02(月) 22:00:03.33 ID:9++oKBUR0

・・-・・瑞鶴ト提督2・・・


瑞鶴「ねえねえ提督さん」

提督「なんだ?」

瑞鶴「鳳翔さんとはどういう関係なの?」

翔鶴「」ピタッ

提督「すまん。言ってることの意味がわからないんだが……それは、上司と部下以外の答えを期待して、だよな?」

瑞鶴「うん」トウゼンッ

翔鶴「………………」

提督「ふむ。一言では言い表せないが、酒を飲む仲、静かに語り合う仲、かな。というか瑞鶴、あの夜見てただろ?」

瑞鶴「てへっ」バレテタ!

翔鶴「……提督。あの夜、とは何ですか?」ユラ~リ……

提督「二三日前に満月が綺麗な夜があっただろう? あの時にちょっと縁側で鳳翔と、な」

翔鶴「具体的にお願い致します」ゴゴゴゴゴ

提督「お、おいどうした翔鶴? なんかキラキラとは間逆なものが見えるような気がするんだが……」

翔鶴「頭にきました」カガッ


翔鶴「ダイタイテイトクハイロンナコニイロメヲツカイスギデス!」

提督「色目って……。お、俺は艦娘達との円滑なコミュニケーションをだなぁ……!」

翔鶴「ジャアワタシトモモットコミュニケーションヲトッテクダサイ!」トイウカ カマッテ!

提督「翔鶴、落ち着けって……!」

翔鶴「ワタシハレイセイデス!」



瑞鶴「うわー。あんな翔鶴姉ぇ初めて見たかも」イガイナ

瑞鶴「お酒はいらないけど、提督さんとゆっくりお話するのも楽しそうだな―」

瑞鶴「……何よりこの場で一人置いてきぼりなのもつまんない」



瑞鶴「てぇーとくー! 瑞鶴も構ってよー!」

提督「ず、瑞鶴まで?! ちょ、二人共落ち着けって……!」

翔鶴「テイトク! ハナシハマダオワッテマセン!!」


鶴姉妹と提督の夜の席が(半ば強制的に)セットされました

157: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/03(火) 21:01:29.90 ID:suqVz+ED0

・・-・・ズルイ・・・


扶桑「翔鶴たちだけ……ずるいわ」

古鷹「私ももっと提督とお話したいです」

川内「そろそろ」ヤセン!

神通「わ、私たちにも……」オドオド

那珂「出番を―!!」ナカチャンダヨー

吹雪「司令官、私の事忘れてませんよね?!」

時雨「提督、雨を見ながら静かに語らうのはどうだい?」


以後、皆かわりばんこで提督との時間を設けることになったそうです

171: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/04(水) 22:16:53.89 ID:eu73vpFM0

・・-・・翔鶴ト瑞鶴4・・・


瑞鶴「いやーまさか提督さんのことで翔鶴姉ぇがあんな風になるとはねー」

翔鶴「き、嫌われたりしてないかしら」アワアワ

瑞鶴「いやいや大丈夫でしょ。翔鶴姉ぇをキライになるとかありえない」

翔鶴「……私ったら、ついはしたない事を」

瑞鶴「翔鶴姉ぇさ、提督さんのこと好きでしょ?」

翔鶴「」ボッ

瑞鶴「うん。わかりやすい反応ありがと」

翔鶴「」プシュー


翔鶴さんは初心

172: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/04(水) 22:21:13.38 ID:eu73vpFM0
お題:鳳翔さんと星を眺めながらの一杯



・・-・・鳳翔ト夜ノ席1・・・


鳳翔「さあ提督、どうぞ」オツギシマス

提督「ありがとう……んっ、ふぅ。やっぱり静かなところで呑む酒は最高に美味いな」

鳳翔「そうですね。特に今日は良い星が出ています」

提督「雲もないし抜群の眺めだな。こりゃあ、月見酒ならぬ星見酒と言ったところか」

鳳翔「星空を肴にお酒というのも、なんだか風流ですね」

提督「全くだ。ついつい呑み急いでしまうよ」

鳳翔「あまり呑み過ぎないでくださいね」

提督「はははっ。酔ったらせっかくのこの時間が台無しになるからな。鳳翔にも迷惑がかかってしまう」

鳳翔「私は気にしませんよ」

提督「俺がするんだ。それに、この場では鳳翔にも仕事を忘れて寛いでいてもらいたい」

鳳翔「提督……」

173: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/04(水) 22:26:11.01 ID:eu73vpFM0

提督「本当ならこれだけでなく、もっといろいろと労うべきなんだがなぁ」

鳳翔「いいえ。もう十分に頂いていますよ。私はこの場に、この鎮守府にいることが何よりも幸せです」

鳳翔「これ以上なにかを頂いたら、他の子達に申し訳ないです」

提督「……そうか」

鳳翔「はい」ニコニコ

提督「でも、せめて酌ぐらいはさせてくれ。一人で呑む酒は美味しくない」

鳳翔「まあ。さっきは静かなところで呑むお酒は美味しいと仰っていたのに?」クスクス

提督「……これは一本取られたようだ」マイッタナァ


鳳翔「ふふふ―――あ、流れ星……」


提督「む。見逃したか……」

鳳翔「ほんの一瞬でした。願い事もできませんでしたね」

提督「じゃあ、その代わりに俺が願いを聞いてあげよう。叶うかどうかは別だけど」

鳳翔「あら、そんなことを言ってしまってよろしいんですか?」

提督「もちろん。鳳翔なら妙なことを言わないってわかってるから」

鳳翔「ふふふっ。そうですね……では、こういたしましょう」ピトッ

提督「ほ、鳳翔……?」

鳳翔「ちょっと夜風で身体が冷えてしまったようです。ですから、今だけ提督の温もりに甘えようかと」ウデクミー

提督「……ここでお酒を呑めば温まるだなんてのは無粋だな」

鳳翔「ふふっ」


穏やかな夜は、ゆっくりと流れていく……

181: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/05(木) 20:58:42.45 ID:F0+q80Tv0
お題:古鷹さん



・・-・・古鷹ト夜の席1・・・


古鷹「な、なんだか不思議な感じがします」

提督「ん?」

古鷹「いつもなら部屋に戻っている時間に、提督と二人でいるなんて……」キンチョウスル

提督「まあそんな気負わなくていいよ。ここは、肩肘張らずにゆっくりと語らう場として作ったんだ」

古鷹「そうなんですか?」

提督「ああ。だから古鷹も寛いでいってくれ。せっかくだからとお茶を用意したんだ。濃い目に淹れてあるからゆっくりと味わってみてくれ」

古鷹「あ、はい。いただきます」

提督「ふむ……。普段はお茶でなく酒なんだが、こう言うのもアリだな。一際ゆったりと時間が流れる気がする」

古鷹「そう、ですね。夜空を見ながら縁側に腰掛けてお茶を飲んでいると、心が落ち着くようなそんな気分になります」

提督「戦ってばかりでは気も滅入るからな。気分転換は必要だよ」

古鷹「ふふふ」ニコニコ

182: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/05(木) 21:03:19.57 ID:F0+q80Tv0

提督「古鷹と、今はここにいない加古とも、もう結構な付き合いになるなあ」

古鷹「私たちがこの鎮守府最初の大型艦でしたしね。でも、まさか今でも重巡は加古と二人だけだとは思いませんでした」

提督「本当なら戦力拡大とかするべきなんだろうけどな……。どうしても頼る場面が多くなってしまって申し訳ない」

古鷹「いいえっ。むしろ感謝しています。私たちも、まだまだお役に立てると思うと」

提督「古鷹たちほど頼りになる重巡はいないと思うよ。あの見えない糸で繋がっているかのような連携は他の誰も真似できないだろう」

古鷹「……今だから言えますが、あれは私たちが生き残るために二人で考えたんです。後に生まれた人たちと比べると、どうしても戦力的に劣りますので」

提督「………………」

古鷹「でも、突撃こそ重巡の誉とも思うんです。戦艦のように華はなくてもいい。泥臭く生き、軽巡や駆逐艦を率いて敵陣に突っ込む――これが重巡洋艦なんだって」


提督「そう言えば、二人は夜戦も好きだったな」

古鷹「はい。さすがに川内さんほどではありませんが」

提督「いつだったか、夜襲をかけた時は川内型をも上回る戦果をあげていたなあ。あの時は驚いたものだよ」

古鷹「私たちだって、まだまだやれば出来るんですよ。戦力の低さは技と気合で補います」

提督「はははっまったくだ。これからも、最新型が強いわけではないってことを皆に知らしめてやってくれ。古鷹と加古こそが最も勇敢な重巡だって、な」

古鷹「はい」


提督「でも、これだけは約束してくれ。絶対にここに還ってくるってな」ナデナデ

古鷹「あっ……て、提督」カアァァァァ

提督「どんなに戦果をあげても、沈んでしまったら元の子もない。さっき古鷹が言ったように、泥臭くなってもいいから絶対に還ってきてくれ」ナデナデ

古鷹「……はい。約束します」

提督「ありがとう。もちろん、沈まないための作戦は俺がこれからもしっかりと考えるから」

古鷹「はい。じゃ、じゃあ……あの」

提督「うん?」

古鷹「か、還ってきたらまた……加古と一緒にお昼寝したり、頭を撫でてもらっても、いいですか?」ウワメヅカイ

提督「あぁ。もちろんだ」ナデナデ


古鷹型だって、まだまだやれるのです

183: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/05(木) 21:30:06.72 ID:F0+q80Tv0

・・-・・翔鶴ト提督4・・・


翔鶴「提督、遠征部隊が帰投しました」ガ……

提督「またか」

翔鶴「はい」マタデス……

提督「で、今度はなんと言ってきてるんだ?」

翔鶴「えっと
  『扶桑さんたちが敵艦隊と交戦するって聞いたんで、近くにいたから先に傷めつけておきました!
   完全な薄暮奇襲だったからこっちは無傷だったよ。次はもう一回ピンポンダッシュしてきます!』
   と……」

提督「……だから扶桑たちが不思議がっていたのか」アト ハクチコウゲキト イッテホシイ……

翔鶴「それであの、今回なんですけど」

提督「なんだ? また後光がさしてたのか?」

翔鶴「今回は虹色のようなものが見えました」

提督「」


瑞鶴「ねえ、だから誰なのその人達?」イイカゲンオシエテ!


泊地攻撃=ピンポンダッシュ(奪取)

188: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:05:59.66 ID:5LszbVsD0
注意:いつもと空気がガラリと変わります ご注意ください



・・-・・艦娘ハ大鯨ノ夢ヲ見ルカ・・・


提督『ああ。遂にこの時が来てしまった』

提督『戦力増強命令、か。この鎮守府にそんな余裕など無いというのに』

提督『しかも早急に四隻建造すべしとは。こっちの都合も知らないでまったく』

提督『……しかし命令には従わねばならぬ。仕方がないか』

提督『ちょっと工廠まで行ってくる。留守を頼んだよ』


パタン……

???『………………』

189: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:10:07.74 ID:5LszbVsD0

提督『――と言うわけで、久しぶりの建造はドック4つをフル稼働させることになった。すなまいが協力してもらえるか』

妖精?『了解です! それで、どんな配分で造りますか?』

提督『本来なら各種資源を調整して望むところだが、そんな余裕はウチにない。最低限の資源で揃えようと思う』

妖精?『んー、となると最大で重巡までですね』

提督『この際構わないよ。上にはうまく行かなかったとでも報告するさ』

妖精?『では、この資源で承りました! 少ししたらまた来てみてください』

提督『ああ。それじゃあそこら辺を歩いてくるから、よろしく頼んだ』


スタスタスタ……

妖精?『……うけたまわりました』

190: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:15:51.04 ID:5LszbVsD0

提督『そう言えば、鎮守府の周りを歩くなんて久しぶりだなあ』

吹雪?『あれ、司令官! お疲れさまです!』

提督『おー。吹雪じゃないか。どうしたんだ?』

吹雪?『ちょっと海を見ていました。もう出撃や遠征がないものですから』

提督『そうか。確かに真っ赤に染まってキレイだもんな』

吹雪?『司令官は?』

提督『上からセッツカれて、したくもない建造をな……今頃ドックでは新たな艦娘が生まれようとしているよ』

吹雪?『今度はどんな子が来ますかね。私の姉妹たちだったら嬉しいです』

提督『ははは。そう言えば吹雪は一番上のお姉さんだったな』

吹雪?『はい! 世界をあっと言わせた特型一番艦です!』

提督『吹雪の活躍もあって今の平和を取り戻せたと言ってもいい。ありがとう』

吹雪?『いえ、そんな……私なんて』

提督『平和にはなったけど、これからも頼むよ』

吹雪?『はい!』

提督『じゃあ、俺はぼちぼちドックの様子でも見てくるかな』

吹雪?『私はもう少しここから海を見てます』

提督『ああ、それじゃあ』

吹雪?『はい』

191: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:20:21.29 ID:5LszbVsD0

カーン カーン

提督『建造はどんなものかな』

妖精?『あ、提督さん。もうまもなく完成ですよ』

提督『おぉ早いな。でも、と言うことは……』

妖精?『やはり駆逐艦でした』

提督『まあ最低量だから仕方ないだろう。報告さえしてしまえば問題ない』

妖精?『……あ、そろそろ終わりますね』

提督『では、俺自らが迎えるとするかな』


???『はじめまして、吹雪です。よろしくお願いいたします!』

提督『…………は?』

吹雪?『え?』

提督『いや……吹雪?』

吹雪?『はい、そうですが……?』

提督『(ど、どうなってるんだ? 吹雪だって? 吹雪なら既にウチにいるはず。なのに、どうして……?)』

妖精?『提督さん、二隻目も完成ですよ』

192: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:25:47.20 ID:5LszbVsD0

???『はじめまして、吹雪です。よろしくお願いいたします!』


提督『はぁ?!』

吹雪2『あ、あなたも同じ吹雪なんだ。よろしくね』

吹雪1『うん。こちらこそよろしく!』

提督『いやいやいやいやいや! おかしいだろう?!』

吹雪1・2「「おかしい、ですか?」」

提督『な、なな……』ガタガタガタ


チョンチョン

提督『?!』ガバッ


???『はじめまして、吹雪です。よろしくお願いいたします!』

提督『――――――ッ?!』


吹雪1『あなたも吹雪! うわぁすごいなあ』

吹雪2『三人いっぺんに揃うのって初めてじゃないかな?』

吹雪3『私も初めて!』


提督『そんな、そんなバカな……吹雪が、吹雪が……!』


キャアァァァァァァァァァ!!!

193: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:31:08.34 ID:5LszbVsD0

提督『な、なんだこの悲鳴は?!』

吹雪?『し、しれいかん……』ズルッ……ズルッ……

提督『ふ、吹雪! どうしたんだその怪我?! というか、腕が……』

吹雪?『うみを、見ていたら……急に深海棲艦が……うぐっ!』

提督『し、しっかりしろ吹雪! いますぐドックに――』

吹雪?『だ、大丈夫ですよ』

提督『そんなわけあるか!』

吹雪?『だって、しれいかん……そこに、いるじゃないですか……ワタシガ』

提督『?!』


吹雪1『だいじょうぶ?』

吹雪2『うわぁ。右腕がなくなっちゃってる。代わりに私のをあげようか?』

吹雪3『だいぶ血を失ってるだろうし……私たちがワケてあげる』


ブチブチッ プシアァァァァァ


提督『うそだ……そんな……こんなの……』


吹雪1・2・3『シレイカン! モウダイジョウブデスヨ!』

吹雪?『――ダカラ、イッタジャナイデスカ』ニコォ


提督『うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』

194: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:35:35.61 ID:5LszbVsD0

???『―――かん! ――れいかん!』


提督「うわあぁっ?!」ガバッ

吹雪「きゃあっ?!」ビクッ

提督「はぁっ……はぁっ……」

吹雪「だ、大丈夫ですか? 司令官……」

提督「あ、あぁ……ゆ、ゆめか」

吹雪「だいぶうなされていたようですが……」

提督「だ、大丈夫だ。ちょっと夢見が悪くてな。ふぅ……」


吹雪?『お、お茶でもお持ちしますか?』


提督「ひいぃっ?!」ガタガタッ

吹雪「し、司令官?!」

提督「ふ、吹雪が……吹雪が、二人……!」カタカタカタカタ

195: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/06(金) 20:40:15.63 ID:5LszbVsD0

磯波「あの、本当に大丈夫ですか……?」オロオロ


提督「あ、ああ……磯波かぁ。よっ良かった……」グッタリ

磯波「て、提督……?」セナカヲサスル

提督「すまない磯波。それに吹雪も。夢のせいで混乱してしまった」フゥ……

吹雪「なんだか、司令官がここまで慌てているのを見たのは初めてな気がします」

磯波「私もです」

提督「いやぁ、ははは……。みっともないところを見せてしまったな」


提督「(だよなあ。あんな事現実に起こるなんてありえないって。俺、疲れてるのかな……)」


提督「それで、二人ともどうしたんだ?」

吹雪「はい。もし司令官がよろしければ、一緒にお茶でも飲みませんかというお誘いです!」

磯波「今日は、私と吹雪ちゃんが勝ったので……。それで、宜しかったら」

提督「……なるほど。そういう事なら大賛成だよ。ちょうど喉がカラカラでカラカラで」

吹雪「では、食堂に行きませんか? 冷たい麦茶があるはずですから」

提督「うん。そうしようか。ついでに二人には口止めとして間宮さんのアイスでもご馳走しようかな」

吹雪「いいんですか?!」ヤッター!

磯波「嬉しいです!」

提督「その代わり、このことは誰にも内緒だぞ?」

吹雪「はい!」

磯波「三人だけの秘密、ですね」


トコロデ ドンナユメダッタンデスカ?
ソレハヒミツダ
エー、オシエテクダサイヨー!


……パタン   ハラリ


『戦力増強依頼書』


たまにはこんなお話を……

202: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 17:04:14.41 ID:dIF4VZre0

・・-・・オヤツダイスキ・・・


提督「――はい、これで今日の仕事は全部終了っと!」オワター

翔鶴「お疲れさまです。では、お茶を淹れますね」

提督「うん。頼むわ―」

翔鶴「えっと……あら?」

提督「ん、どうかしたか」

翔鶴「すみません提督。お茶請けが切れていて……」

提督「まぁしょうがないか。お茶だけっていうのも悪くないよ」

翔鶴「今度間宮さんの所に行ってきますね」


瑞鶴「…………んぅ?」モゾモゾ


提督「お、どうやら眠り姫がお目覚めだ」

瑞鶴「あれ……お茶の時間?」ノムー

翔鶴「そうよ。でも、今日はお茶だけなの」

瑞鶴「んー……そっか。私もほしい」ヨイショット

提督「まあ、こうなったら鳳翔の夜ご飯を楽しみに―――」


knock knock

203: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 17:09:24.12 ID:dIF4VZre0

翔鶴「あら? はい、どうぞー」


ガチャッ

時雨「提督、入るよ」

夕立「夕立と時雨、参上っぽい!」

提督「いらっしゃい二人とも。何かあったか?」

時雨「鳳翔さんがおやつにクッキーを焼いてくれたんだ。これ、ここにいる提督たちにって」ハイ

瑞鶴「あ、このクッキーチョコが入ってる」オイシソウ

提督「これはこれは……ものすごい偶然というかタイミングというか、だな」

翔鶴「ですね」フフフ

時雨「みんなは向こうで食べてるけど、僕たちはまだなんだ。ここで食べてもいいかい?」

提督「もちろん。ちょうどこっちもお茶にしようとしていた所だし、最高のお茶請けになりそうだ。みんなでソファーに座って食べよう」

夕立「じゃあ、夕立提督さんのとなり~」ッポイ!

時雨「むっ、じゃあ僕は反対側に座るよ」


わいわい


瑞鶴「翔鶴姉ぇ、提督さんの両側とられちゃったよー?」ニコニコ

翔鶴「……瑞鶴には特別に梅昆布茶にしてあげるわ」

瑞鶴「にゃっ?!」


おやつはココロの栄養です

209: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:04:37.50 ID:dIF4VZre0

・・-・・瑞鶴ノ気ニナルコト・・・


瑞鶴「え? 私が秘書艦?」

提督「ああ。今朝言ったとおり翔鶴は出撃組だ。となるといない間は誰かに秘書艦を頼みたいんだよ」

瑞鶴「それで私に?」

提督「瑞鶴なら能力的にも問題無いと翔鶴も言っていた。どうだろう、やれるか?」

瑞鶴「そりゃあここに来る前にもやった事あるから大丈夫だけど……」

提督「別に出来ないからといって叱るとかそんなのは一切ないから安心してくれ。ただ、一人でやるには量がちょっとな」チラリ

瑞鶴「あー」チラリ


書類の山『』ヨロシクニキー


瑞鶴「うん。わかったわ。この瑞鶴に任せなさい!」

210: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:08:10.23 ID:dIF4VZre0

提督「………………」サラサラ

瑞鶴「………………」カリカリ


瑞鶴「(そう言えばいつも見てて思うけれど、提督さんて仕事中はだんまりなのよねぇ)」

瑞鶴「(翔鶴姉ぇも真面目にやってるし……よくよく考えたら全部私から話しかけてるような)」

瑞鶴「(実は邪魔してたかも?)」チラッ


提督「……ん、どうかしたか瑞鶴?」

瑞鶴「えっ? あ、あぁいやっ。なんでもない」

提督「そうか。分からない事があったら遠慮なく聞いてくれていいからな」

瑞鶴「うん。ありがとう」


瑞鶴「(……これからは少し気をつけてみようかな?)」タブン

211: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:13:58.50 ID:dIF4VZre0

knock knock


提督「ん? どうぞー!」


鳳翔「失礼いたします」

提督「鳳翔じゃないか。どうかしたか?」

鳳翔「それが……」チラリ

瑞鶴「?」ワタシ?

鳳翔「あの、提督。ちょっとお耳を拝借」

提督「ん? あぁ」


………………シテイマス
エッ? モウ? ……デ、…………スルシカ
ハイ……


瑞鶴「………………」キコエナイナァ

提督「ふむ……。なあ瑞鶴」

瑞鶴「ふぇっ?!」ビクッ

提督「ちょっと急用が入った。悪いがしばらく留守番を頼んでもいいか」

瑞鶴「あ、うん。いいけど……」

提督「そんな長くかからないと思うから、書類終わったら自由にしてていいよ」


……パタン


瑞鶴「」ポツーン

213: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:18:25.42 ID:dIF4VZre0

カチコチカチコチカチコチ……

瑞鶴「………………」


瑞鶴「(――あれからしばらく。私の担当分は終わっちゃった。でも提督さんはまだ帰って来ない)」

瑞鶴「(一体何だったんだろう? 鳳翔さんと二人、まるで私に聞かせたくないような感じだったしー)」ムゥ

瑞鶴「(そして提督さんの机には、まだ終わってない書類がたくさん)」


瑞鶴「……なにか手伝っておいた方がいいかなあ」ゴソゴソ


艦隊編成表「」ヤァ


瑞鶴「あれ、これは……」ペラペラ

瑞鶴「第一艦隊、南西諸島近海出撃。旗艦扶桑、以下山城・翔鶴・古鷹・加古・神通……翔鶴姉ぇ達の事ね」

瑞鶴「第二艦隊、鎮守府近海錬成。旗艦那珂、以下初雪・叢雲・磯波・五月雨・涼風……」フムフム

瑞鶴「第三艦隊……遠征?」


瑞鶴「どうして第三艦隊だけ編成もなく遠征とだけ……?」

瑞鶴「翔鶴姉ぇに聞いても教えてくれないし。なにか、あるの?」


――――。
――――――。


瑞鶴「やばっ。戻ってくる!」ゴソゴソ

214: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:21:52.20 ID:dIF4VZre0

ガチャッ

提督「やれやれ。遅くなってしまった……」

瑞鶴「お、おかえりなさーい」アブナイ……

提督「すまないな瑞鶴。途中なにもなかったか?」

瑞鶴「う、うん! 大丈夫。私の分は全部終わっちゃったけど」

提督「おぉ。さすがだな。じゃあ俺も残りを片付けちまわないとなあ」

鳳翔「では、私はこれで失礼いたしますね」

提督「鳳翔もありがとう」

鳳翔「いいえ。それでは」


瑞鶴「(……なんか隠してるんだろうなあ。さっきのと関係ありだとすると、鳳翔さんも関係者?)」ムムム


瑞鶴はいい加減気になるようです

215: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/07(土) 21:50:10.86 ID:dIF4VZre0

・・-・・翔鶴ト瑞鶴5・・・


瑞鶴「翔鶴姉ぇ。いい加減教えてよー」ジタバタ

翔鶴「瑞鶴たら……はしたないわよ」シタギ ミエテルワ……

瑞鶴「だって翔鶴姉ぇ達が教えてくれないんだもんー!」ジタバタ

翔鶴「……そんなに気になるの?」

瑞鶴「いや当たり前でしょ」キリッ!

翔鶴「………………」


瑞鶴はいろいろ気になるお年ごろ

223: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/08(日) 13:55:03.40 ID:QvCA7+Bj0

・・-・・潜水母艦・・・


提督「……なんだこれは」

翔鶴「提督、どうかされましたか?」

提督「上から辞令が届いたんだがな。これはどう受け取ればいいのか判断つかなくて」チョイト ミテオクレ

翔鶴「えっと……簡単にまとめると、ここに新しい艦娘がやって来るということですね」

提督「そうなるな」

翔鶴「それは歓迎できることですけれど……潜水母艦?」アレ……?

提督「うん。ウチに潜水艦なんていないんだけどな」


どうしてでしょう?

224: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/08(日) 14:00:08.55 ID:QvCA7+Bj0

・・-・・"たいげい"サン・・・


瑞鶴「やっほー。遊びに来たよ―……って、提督さんと翔鶴姉ぇ難しい顔してどうしたの?」

翔鶴「あ、瑞鶴。今度新しい艦娘がここに来ることになったのよ」

瑞鶴「そうなの? じゃあ私みたいになんかやらかしちゃったのかなあ」

提督「ウチを何だと思っとるんだ。そこまで行動派なのは瑞鶴くらいだろう」

瑞鶴「あはは……ここにいる限りはもうしないよ。たぶん」

翔鶴「たぶんって……」

瑞鶴「それで、誰が来るの?」センカン? クウボ? ジュンヨウカン?

提督「大鯨、と辞令には書いてある」

瑞鶴「たいげい? んー? なんか、どっかで聞いたことがあるような?」ムム?

翔鶴「やっぱり瑞鶴も? 私もそうなのよねえ」ウーン


瑞鶴「でも、その"たいげいさん"が来るのはわかったけど、どうして難しい顔してるの?」

提督「大鯨は潜水母艦だそうだ。そしてウチには潜水艦は存在しない」

瑞鶴「あー……」ナットク

提督「これは遠回しに潜水艦を配備しろという新手の嫌がらせか?」

翔鶴「さすがにそうではないと思いたいですね……」

提督「母港に余裕こそあるが、経済的な余裕はあまりないのだがなあ」

翔鶴「とは言え、命令が来た以上は撤回できません」

提督「ああ。あっちの思惑はわからんが受け入れだけは準備しておかねばな」


鎮守府に新しい仲間が増えることになりました

230: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/08(日) 21:00:07.29 ID:QvCA7+Bj0

・・-・・夜ノ帳・・・


川内「あたりが真っ暗闇なこの時間はー……よる!」

川内「夜といえばー……夜戦!」

川内「夜戦といえばー……ハイ、モチロンこの私!」センダイデス!

神通「じっ神通、です……っ」オロオロ

那珂「那珂チャンはナカチャンだよー」ニパー!

川内「来たよ来たよ夜が来たよ。夜戦のお時間がやってまいりましたよ! っはーワクワクするなあ」キターッ!!

神通「で、でもだからって……」

川内「ん? どったの神通」ジンツウモ ヤセン スキデショ?

神通「あの、夜まで洋上待機は、やりすぎだと思うの」オコラレル……


<駆逐艦の皆さん>

夕立「Zzz……」パーティー……

五月雨「Zzz……」ワタシ ガンバリマス……

涼風「Zzz……」エドッコハ ハヤネハヤオキデェイ……

</駆逐艦の皆さん>


川内「あ、あれぇ? 皆お楽しみの夜戦なのに」ドシテ?

那珂「いくらなんでも、9時過ぎたらダメダメだと思うな―」

川内「夜戦があるって分かるなら起きてられるでしょう?」ネ?

神通「それまで動かず何もしないでいたら……ダメだと思う」ヒマスギテ……

川内「えぇー。ちょっとみんなー起きようよ―。夜戦だよー!」


ちなみに、なんとかみんな起こして無事夜戦したそうです

231: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/08(日) 21:05:07.15 ID:QvCA7+Bj0

・・-・・瑞鶴ト川内1・・・


川内「夜戦したい―!!」ジタバタ

瑞鶴「あーもぅ、かわう……川内うるさーい!」

川内「一日二回は夜戦したい!」ジタバタ

瑞鶴「二回もどうやるっていうのよ……て言うか、アンタこの間の件で提督さんに怒られて、しばらく夜戦禁止じゃなかったっけ?」

川内「夜戦は毎日やらないと禁断症状が……」

瑞鶴「……どんな?」

川内「英語で夜戦を求めるよーになります!」キリッ

瑞鶴「ふぅーん。じゃあ今言ってみてよ」

川内「I Yasen Suki!」


ヤセンスキ? ドウシテスキ?

242: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/09(月) 22:15:05.28 ID:jEa5Zj010

・・-・・月夜ノ双鶴1・・・


瑞鶴「さて、念願叶って夜のお席に招待されました!」

翔鶴「さぁ提督。翔鶴がお注ぎ致します」

提督「あ、あぁ」アリガトウ

瑞鶴「こういう時って、やっぱり乾杯とかって言うの?」

提督「普段はしてないが、せっかくだから乾杯するか」

翔鶴「では、私も一杯失礼して」

提督「ん、では……」


『乾杯』


瑞鶴「……なんだろう。夕飯とは全然雰囲気が違う」

提督「まあ、食べることや飲むことが中心じゃないからな。酒を嗜みながらゆるりと語らう、って言うのが本来の目的なんだ」

瑞鶴「ふーん」チビチビ

翔鶴「ちなみに、鳳翔さんともよくそうされているんですか?」ズズズイッ

提督「ま、まあたまに……な?」ショウカク チカイ

翔鶴「具体的には何回くらいですか?」ウデヲ クンジャウッ!

提督「翔鶴、まさか一杯でもう酒に酔ったんじゃあ……」

翔鶴「私は至って平常ですよ?」グイグイ

提督「それは平常な人間が言うセリフじゃないッ」コ、コラ……!


瑞鶴「うーん。私はお酒に興味が無いからラムネを飲んでるけど、それでも味が違う気がする」

提督「ふ、普段と違うっていうのが大きいんだ」ショウカク アタッテルンダガ……

翔鶴「押し付けているんです」キッパリ

提督「おいおぃ……」

瑞鶴「ねえ提督さん。私、提督さんのお話が聞きたいな」

提督「お、俺の……?」

翔鶴「私も聞きたいです。特に鳳翔さんとの件について」ギュウッ!

提督「」


わいわい ぎゃーぎゃー


一回目の夜の席は、平和(?)にすぎていきましタ

256: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/10(火) 21:55:14.44 ID:CGOKa6ZW0
お題:夕立


・・-・・ステキナパーティー・・・


翔鶴「では、ちょっと行ってきますね」

提督「ああ。よろしく頼むよ」


……パタン


提督「さあて、じゃあ翔鶴が帰ってくるまでに仕事を片付けておくかな」


……ガチャッ


提督「ん? 忘れ物か」

夕立「――っぽい?」

提督「おや、夕立じゃないか。どうかしたのか」

夕立「提督さん、今はおヒマ?」

提督「んー、暇と言えるほどじゃないけど大丈夫だよ」

夕立「じゃあ、一緒にお話ししましょ」トテトテ

提督「ああいいよ。それならソファに移動して……」

夕立「よいしょっと!」←OnThe提督の膝

提督「おっと」

夕立「夕立はここがいいっぽい」

提督「……なんか駆逐艦の子たちはみんなここがイイって言うんだよなあ」

夕立「提督さん。撫でてなでて」

提督「ん? ああ」ナデナデ

夕立「~♪」アシ パタパタ

257: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/10(火) 22:00:08.61 ID:CGOKa6ZW0

提督「それで、夕立一人でどうしたんだ」

夕立「今日は出撃がないでしょ? それで、みんなでお昼寝してたら先に起きちゃって」

提督「みんな起こさないように部屋を出てきたってわけか」

夕立「うん」

提督「周りへの気配りがちゃんとできてて偉いぞ―」ナデナデ

夕立「んふっ。当たり前っぽい!」ニコニコ

提督「夕立は改装以来姉妹の中でも大人っぽくなったもんな」シグレモ ダケド

夕立「夕立、もう大人になったっぽい?」

提督「んー、それはまだだけど。だいぶ大人みたいになってきた、かな?」

夕立「じゃあじゃあ、提督さんのお嫁さんになれる?」

提督「それはもっともっと大きくなったらな」ナデナデ

夕立「わふー」


提督「(こんな無邪気な子がいざ戦闘となると縦横無尽の戦いをするっていうんだから、人生何が起こるかわからないものだ)」

258: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/10(火) 22:05:11.27 ID:CGOKa6ZW0

ガチャッ

翔鶴「提督。戻りました……って、あら?」

提督「ああ。おかえり翔鶴」

夕立「翔鶴さんこんにちは。あと、おかえりなさーい」

翔鶴「はい、こんにちは。ちょうどこれからお茶にする所だったんだけれど、よかったら一緒する?」

夕立「うん。お茶飲みたいっぽい」

提督「じゃあ今度こそソファに移動だな。ほら夕立、一旦降りて」

夕立「はーい。提督さん。提督さんは夕立のとなりね!」

提督「わかったわかった。翔鶴、すまないが三人分頼むよ」

翔鶴「ふふっ。わかりました」


夕立「さあ、ステキなパーティーしましょ!」


夕立は愛犬可愛い

269: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/11(水) 20:00:06.87 ID:ayU+uuKO0

・・-・・翔鶴ト提督5・・・


提督「あの夜以来翔鶴がどうもご機嫌斜めなので、散歩に連れて行くことにした」

翔鶴「提督、どちらに向けて話しているんですか?」

提督「あぁいや、なんでも。それよりも夜遅いし足元が暗いからな。ちょっとお手を拝借」

翔鶴「あっ……」

提督「波の音なんて毎日聞いてるが、たまにはこうして歩くのも悪くないだろう?」

翔鶴「……はい」

提督「戦いが続いていても、この瞬間だけは忘れたくなるよ」

翔鶴「そう、ですね。早く平和を取り戻したいです」

提督「願うわけではないんだな」

翔鶴「私は艦娘ですから」

提督「……だったな。なあ翔鶴。もし無事に平和が訪れたらどうする?」

翔鶴「どうする、とは?」

提督「いや、何がしたいのかなって。このまま軍属を続けるもよし、自由の身になるもよしだろう」

翔鶴「そうですね……。ちなみに提督はどうなさるんですか?」

提督「俺か? んー、とりあえず軍はもういいな。アイツの近くなんて真っ平御免だし、さっさと身を引いて田舎で畑でも耕すかな」

翔鶴「では私もお供いたします」

提督「えっ? でも……」

翔鶴「わっ私は提督の秘書艦ですから!」

翔鶴「あと……約束! 守ってくださいね……?」

提督「………………」

翔鶴「………………」


ギュッ……


月明かりに満ちた夜は、ちょっぴりココロを大胆にします

288: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/12(木) 19:55:30.45 ID:PlJKgvm70
注意:この話はなんの関係も繋がりもアリマセン


ていとく「……ほら、赤城。↑でこんな事言われてるぞ」

赤城「失礼しちゃいますっ。いくら私とて草や虫を食べるわけないじゃないですか」プンプン

ていとく「そうだよなあ」

赤城「食べるならば大葉やツクシにヨモギ、蜂の子やイナゴですよねぇ?」

ていとく「……そうだよなあ」

赤城「ところで提督。食べ物の話をしていたらお腹が空きました。お夕飯はまだですか?」グウウ……ギュルルルルルルル

ていとく「そうだよなあ!」ヤッパリナ!


本編はこのあとで

289: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/12(木) 20:07:30.33 ID:PlJKgvm70
注意:やっぱりこの話もなんの関係も繋がりもアリマセン


ていとく「ほーら瑞鶴。こんなおっきなバッタだぞ!」ホレホレ

瑞鶴「ぎゃー!!」

ていとく「ほれほれ翔鶴。ムカデが本当に足百本あるのか数えてみ?」ウリウリ

翔鶴「きゃー!!」


ていとく「うひょひょひょ。さて、お次はこの足元のおおきn バリバリバリバリッ!! ――え?」レップウ……?


虫だったもの「」


瑞鶴「………………」←流星発艦待機中

翔鶴「………………」←流星改発艦待機中


ていとく「OK。俺が悪かった。ここは一旦冷静になって話し合いをね?」


本編はもうちょっとあとで

290: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/12(木) 21:10:07.86 ID:PlJKgvm70

・・-・・天使ノ笑顔・・・


白露「五月雨ー、ちょっとこっちも手伝ってぇー!」

五月雨「はーい!」タッタッタッタ……

提督「………………」フム



涼風「おー五月雨。今日はあたいたちが対潜哨戒担当だって。ここはいっちょ、あたいらのイイトコを見せたげようぜ!」

五月雨「うんっ。頑張ろうね」

提督「………………」フムフム



村雨「あれ? 五月雨、その荷物はたしかこっちに持っていくはずじゃあ……」

五月雨「えっ? あ、ととと……うわぁ!」ドンガラガッシャーン!


ダ、ダイジョウブ?!


提督「………………」ム……

翔鶴「……提督?」

291: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/12(木) 21:15:45.69 ID:PlJKgvm70

五月雨「あうー……またやっちゃったよぉ」


提督「お、いたいた。よっ五月雨」


五月雨「あ、提督……」

提督「どうしたこんな所で。元気ないな」

五月雨「あはは。ちょっとまた失敗しちゃって」

提督「さっきの事は気にするな。幸い中身も壊れてないから」

五月雨「み、見られちゃいましたか……」

提督「五月雨は何事も一生懸命動き回っているからね。自然と目に入っちゃうんだ」

五月雨「ほ、本当はもっといい所を見せられればいいんですけれど」

提督「大丈夫。五月雨のいい所はちゃんと知ってるから」ポンポン

五月雨「でも、いつもドジばっかりで……あと、みんなに迷惑かけちゃってないか心配で」

提督「そんな事はないさ。確かに失敗もあるけれど、誰もその事で五月雨を攻めるようなマネはしないよ」ナデナデ

五月雨「でも……でも」

提督「反省はモチロン大事だぞ? でもな五月雨、その後は笑うんだ。ヘラヘラ笑いじゃなくてニカッと笑うんだ! 失敗なんて怖くない。自分は負けないぞって」

五月雨「負けない……?」

提督「笑う門には福来るって言うだろ? 笑顔で一生懸命頑張っていればきっと上手くいく。そして五月雨の笑顔で周りも明るくなる。どうだ、イイコト尽くめじゃないか」

五月雨「えがおで、あかるく」

292: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/12(木) 21:20:12.27 ID:PlJKgvm70

提督「そう。ほら、こうやって笑うんだ」ニカッ

五月雨「……くすっ」

提督「そうそう。それでいいんだよ」ナデナデ

五月雨「提督、ありがとうございます。私、これからも頑張りますね」ニコニコ

提督「よしっ。いつもの元気な五月雨に戻ったな。これで後ろのみんなも一安心かな」

五月雨「えっ……?」ウシロ?


白露型の皆さん「………………」


五月雨「えぇっ?! み、みんな!」ミラレテタ……?!


白露「五月雨が見当たらないなーって思って」

村雨「もしかしたらさっきの事で落ち込んでるんじゃないかって」

時雨「それで、みんなで探してたんだ」

夕立「っぽい!」

涼風「気にすんなって五月雨。あたい達がついてるから!」


五月雨「は、恥ずかしい……!」ギュッ←提督の背中に抱きつきつつ隠れる

提督「おっと」


涼風「あっ五月雨のやつ提督にくっついてる!」

夕立「一人だけズルイっぽい!」

白露「あたしもー!」


ハイハーイ ムラサメサンヲ ワスレテマセンヨネー?
ボクモイルンダヨ?
コ、コラ! ミンナシテクッツクナー!


五月雨「ふふっ。あははっ!」ニコニコ


一生懸命な五月雨はきっと天使

302: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/13(金) 21:30:08.60 ID:txhS2vF30

・・-・・翔鶴ト瑞鶴6・・・


瑞鶴「突然だけど翔鶴姉ぇ、私たちに妹がいたらどんな名前になったかなあ?」

翔鶴「妹の名前? どうしたの急に」

瑞鶴「んー特に意味は無いんだけどさ。ふと考えてみた」

翔鶴「そうねぇ……慶鶴、なんてどうかしら?」

瑞鶴「慶鶴かあ」

翔鶴「めでたいこと、喜ぶことの慶に幸運や長寿の象徴の鶴だと、とても良い名前だと思わない?」

瑞鶴「まさに幸運艦って感じがするかも。……って、そうなると私と意味が被るような?」

翔鶴「あ……そう、ね」イワレテミレバ

瑞鶴「まあ被っても問題はないと思うけどね。おめでたい事に変わりないわけだし」

翔鶴「そう言う瑞鶴はなにか考えてたの?」

瑞鶴「んっとね。二人分になっちゃうけど、紅鶴と白鶴なんてどうかな。意味合い的には似通っちゃうんだけどね」

翔鶴「どちらもめでたい色ね。鶴の色とも合ってるし、やっぱり幸運艦になりそう」

瑞鶴「でしょう? 鶴型空母はみんな幸運の女神がついてるのよ!」

翔鶴「ふふっ……でも、そう考えると私って幸運でもなければ被弾してばかりだったような」アレ……?

瑞鶴「そ、それは違うよ! 翔鶴姉ぇが被弾が多かったのは、姉として私のことを庇ってくれたからだよ!」

翔鶴「瑞鶴……」

瑞鶴「現に翔鶴姉ぇがいなくなった後すぐに私も沈んじゃったし……」

瑞鶴「あれ、そうなると私って実は幸運艦じゃなかったり……?」ズーン


翔鶴・瑞鶴『(ああ、空気が……)』ドンヨリ

303: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/13(金) 21:35:12.37 ID:txhS2vF30


翔鶴「――と言う話を昨夜瑞鶴としてまして」

提督「なるほどなあ。でも、俺は翔鶴こそ幸運の象徴だって思うよ」

翔鶴「わ、私がですか?」ドウシテ……?

提督「考え方次第ってことだよ。翔鶴が被弾した時、瑞鶴は全て無傷だったんだろ? これは瑞鶴にとっての幸運の証でもある」

提督「かと言ってそれは翔鶴にとっての不運ではない。妹を護るっていう姉の勲章みたいなものさ」

翔鶴「勲章、ですか?」

提督「ああ。それに何度被弾しても翔鶴は挫けずに立ち上がったんだろう? 最終的には沈むことになったとはいえ、その不死鳥ぶりたるや正にめでたきこと鶴のごとしってやつじゃないか」

翔鶴「不死鳥……」

提督「めでたき象徴、鶴が大空を翔ける。こんな素晴らしいこと他にはないだろう? "翔鶴"」

翔鶴「提督……ありがとうございます。そう言って頂けると、嬉しいです」

提督「翔鶴は不幸艦なんかじゃない。それは俺が保証するよ。瑞鶴と二人、祝福されし姉妹だ」

翔鶴「……はい」

提督「そんな二人がいるこの鎮守府は、この先も安泰間違いなし……かな?」

翔鶴「ふふふっ」



瑞鶴「……あれ、私の出番最初だけ?」オーイ


鶴姉妹は、幸運の象徴なり

314: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/14(土) 11:12:42.31 ID:Gc2LifQv0

・・-・・鯨ト龍・・・


大鯨「本日よりこちらの鎮守府でお世話になります。大鯨と申します。不束者ですが、よろしくお願い致します」ペコリ

提督「ようこそ我が鎮守府へ。貴艦の活躍を大いに期待する」

大鯨「はい。精一杯頑張りますね」

提督「うむ。……しかしだな、君は何も知らされてないかもしれないが、ウチには潜水艦はまだいないんだ」

大鯨「まぁ。そうなのですか?」

提督「故にこちらも何故ここに配属になったのか不明なものでね。問い合わせはしているんだが……」

大鯨「あ、そう言えばここへ来る時にお手紙を預かってきました」ポンッ

提督「手紙?」

大鯨「こちらです」

提督「ふむ……」ドレドレ


『ぶっちゃけ使い方がわからないからそっちに任せるよ』←だいぶ要約


提督「………………」Oh...

大鯨「なにか、悪いことでも書いてありましたか?」

提督「いや、そうではないよ。将来ウチに潜水艦が配備された時に備えての先行配属だそうだ」

大鯨「なるほど。そうだったんですね」

提督「とりあえず、今日からこの鎮守府の一員として頑張って欲しい。後のことは翔鶴、任せるよ」

翔鶴「はい。かしこまりました」

315: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/14(土) 11:16:31.56 ID:Gc2LifQv0

瑞鶴「あのー、ちょっといい?」

提督「どうした瑞鶴」

瑞鶴「今思い出したんだけどさ……あなた、龍鳳よね?」クウボノ

翔鶴「りゅう――あぁっ!」ソウダ!

大鯨「それは私が空母改装された時の名前ですね」

瑞鶴「どうりで……なんか聞いこたとのある名前だと思ったら」

大鯨「翔鶴さんも瑞鶴さんも、この姿では初めましてですね。以前はお世話になりました」ペコリ

提督「うん? どういうことだ?」

翔鶴「大鯨さんは航空母艦へ改装されたのですが、その時に名前が龍鳳になったんです。私たちにとってはその方が馴染み深かったものですぐに気がつけませんでした」

提督「そうだったのか」

瑞鶴「なんにせよ、こうしてまた一緒になったんだから頑張りましょ」

大鯨「はい。よろしくおねがいしますね」ニコニコ


大鯨さんが仲間入りしました

321: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/15(日) 13:55:27.72 ID:zyFr2Nd10

・・-・・瑞鶴ト大鯨1・・・


瑞鶴「今日も楽しいご飯の時間ーっと」オナカスイター

加古「瑞鶴は元気だなあ」アタシャ ネムイ……

古鷹「出撃の後はお腹が空きますよね」

瑞鶴「補給とご飯は大事よ。特に鳳翔さんが作るご飯だったらもう」

古鷹「ふふっ。それはなんだかわかるかも」

加古「あれ、翔鶴は待たなくていいの?」

瑞鶴「翔鶴姉ぇは執務室に寄るって言ってたから先に食べてましょ。それじゃあ、いただきまーす」パクッ

古鷹・加古『いただきます』

瑞鶴「もぐもぐ……うん?」アレ?

加古「ん、どうかしたの?」

瑞鶴「いや、そう言うわけじゃないんだけど……?」ンー?

古鷹「……あら、鳳翔さん味付け変えたのかしら」

加古「えっ?」

瑞鶴「やっぱ古鷹もそう思う?」

古鷹「ええ。もちろんとても美味しいんだけど……なんか違うような」

加古「そっかなあ?」モグモグ

瑞鶴「もしかしたら勘違いかもしれないけどね」

古鷹「それか調味料を変えたのかも」


アー、ナルホドネー
マア アタシハ オイシケレバナンデモイイヤー

322: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/15(日) 14:00:09.65 ID:zyFr2Nd10

瑞鶴「――ごちそうさまー」


??「はーい。お粗末さまでしたあ」


瑞鶴「あれっ? りゅうほ……じゃなかった。大鯨?」ナニシテンノ?

大鯨「鳳翔さんと一緒に、みなさんのお昼を準備していました」

瑞鶴「じゃあ、今日作ったのは……」

鳳翔「はい。主菜は大鯨さんにお願いしました。私は副菜とお味噌汁を」

大鯨「お口に合いませんでしたか?」ウワメヅカイ……

瑞鶴「ううん。とても美味しかったわ。ただ、いつもと味が違うなって話してたから」

大鯨「なるほど……やはり私ではまだまだ鳳翔さんのように上手くいかないですね」

鳳翔「そんな事はありませんよ。味というものはそれぞれで変わるものですから、大鯨さんしか出せない味もあります」

大鯨「そう、ですか?」

鳳翔「はい」ニコニコ

瑞鶴「これからもご飯は分担するの?」

鳳翔「ええ。大鯨さんと間宮さんと三人で。もちろんここを離れている時は、残った方が作ります」

瑞鶴「それは楽しみかも。じゃ、ごちそうさま。大鯨も頑張ってね」

大鯨「はい!」


鎮守府の調理担当は、鳳翔・間宮・大鯨

329: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/15(日) 21:17:16.70 ID:zyFr2Nd10

・・-・・翔鶴ト瑞鶴7・・・


瑞鶴「そう言えば、私たちは姉妹ってことで同じ部屋にしてもらったけど、他のみんなも同じなの?」

翔鶴「えぇ。都合よく姉妹が揃ってるっていうのもあるけれどね」

瑞鶴「一人部屋は今のところ鳳翔さんと龍鳳……あいや、大鯨だけ?」

翔鶴「そうなるわね」

瑞鶴「となると、六人で使ってる吹雪と白露たちの部屋は大変そうだなぁ」ホカハ 二人部屋トカダシ

翔鶴「その分広く取っているから大丈夫よ。あ、ちなみに……」

瑞鶴「ん?」

翔鶴「川内さん達の部屋だけは改装してちょっと特殊な仕切りがあるの」

瑞鶴「仕切りって……まさか」センダイノ……

翔鶴「提督曰く、カラオケボックス並みの防音ですって」

瑞鶴「……あの夜戦馬鹿」

翔鶴「まあ、空き部屋はまだたくさんあるから別々にしようと思えば出来るんだけど」

瑞鶴「そこは、姉妹愛って?」

翔鶴「なんだかんだ言っても、みんな川内さんのことが好きなのね」


やせんしたっていいじゃない かんむすだもの  せんだい

342: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/16(月) 21:33:04.49 ID:0EdCAaub0

・・-・・瑞鶴ト提督3・・・


瑞鶴「提督さん。翔鶴姉ぇどこ?」

提督「ん? 翔鶴なら今は工廠の方に行ってもらってるが」

瑞鶴「あちゃー。入れ違っちゃったかぁ」

提督「なにか急ぎの用事でもあるのか?」

瑞鶴「急ぎってワケじゃあないんだけどさ。一緒に艦載機の整備をしようと思って」

提督「すまんな。秘書艦として時間を取っちまって」

瑞鶴「ううん。いいの。ここにいる時の翔鶴姉ぇは楽しそうだから、むしろ邪魔しちゃ悪いもん」

提督「……と言ってる割には毎日ここにいる気がするのだが」

瑞鶴「それはソレ。これはコレ」ワタシダッテ ココニイタイモン

提督「さいですか。まあ、仕事の邪魔をしなければ好きにしててくれ」アッチミタイニ



扶桑「瑞鶴と翔鶴って、仲良いわよねぇ」ホノボノ

山城「私と扶桑姉さまの仲には敵いませんわ」ネエサマー

夕立「時雨、今の手はタンマっぽい!」

時雨「タンマは三回までって最初に言ったよ」ハイ、イチレツモライット

夕立「あー……夕立の白コマが真っ黒に」ポイ……

時雨「これで、今日の提督の膝の上は僕のだね」

夕立「あ、明日は負けないっぽい!」



瑞鶴「……まあ、いつものこと、よねえ」


とても普通の執務室の雰囲気ではないが、とっくに慣れた瑞鶴でした

348: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/18(水) 22:05:27.28 ID:Qt5TXdl90

・・-・・扶桑ト提督2・・・


―鎮守府工廠―

扶桑「提督。扶桑・山城両名、参りました」

山城「こんな所まで扶桑姉さまを呼んだんだから、ちゃんとした理由なんでしょうね?」

提督「もちろんだとも。実はな、兵器開発の過程でイイものが作れたんだ」

扶桑「イイもの、ですか?」

提督「ああ。しかも戦艦用だから二人にしか扱えない。まあ見てくれ。あの大和が誇る主砲、46センチ砲だ」

扶桑「まあ……!」

山城「これを、私たちに?」

提督「妖精さんが久しぶりに本気を出したっていう逸品だ。是非使いこなしてほしい」


工廠妖精1『気合、入れちゃいました!』

工廠妖精2『(46センチ砲なだけに) パパパッパッパッパ、パァウァー!!』

工廠妖精3『(威力も段違いですよ!) ドォン!』


山城「やりましたね、姉さま!」

扶桑「ええ……これでまた、活躍できるわ」フコウジャナイワ

提督「今使ってる35.6センチ砲と比べると身体に掛かる衝撃も段違いだが……大改装を経た二人にならきっと大丈夫だろう」

扶桑「提督……ありがとうございます」

提督「更なる戦果を期待しているよ」

山城「まあ、扶桑姉さまが喜んでるから、こちらが出向いた件については不問にしてあげるわ」

提督「そうしてくれると助かるな」

山城「ふんっ……あ、ありがと」

提督「それじゃあ、換装と個々の調整があると思うから少しだけドック入りしてもらえるか。後のことは妖精さんに頼んであるから」


工廠妖精1『バッチリお任せください!』

工廠妖精2『(作業開始的な意味で) パパパパパウワードドン』

工廠妖精3『ドォン! ……って、アレ?』


妖精さんは気まぐれ

351: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:20:18.21 ID:LRkWFKlr0
お題:夕立主催の白露型ドーナツパーティwith提督     ……に父の日要素を加えたもの(もう過ぎてるけど!)



・・-・・イザ ススメヤ キッチン・・・


―白露型の部屋―


『もうすぐ父の日ということで、各地で様々な催し物が予定されており―――』


夕立「………………」ジー

白露「そんなに真剣に見てどうかしたの?」

夕立「んっと、父の日ってなあに?」

白露「ほえ? まさかそんな質問が飛んでくるとは思ってもみなかった」

村雨「はいはーい。こういう時こそ村雨さんの出番よね! 私にまっかせなさーい」

村雨「父の日って言うのは、お父さんにいつもありがとうって感謝する日のことよ。ちなみに先月は、母の日があったの」

夕立「ふーん。お父さんか……お父さん?」ムムム?

白露「あたしたちの場合は誰になるんだろうね?」

村雨「フネだった頃ならいざ知らず、今は提督がお父さんみたいなものじゃない?」

白露「確かにそうかも」

夕立「じゃあ、みんなで提督さんに父の日するっぽい!」

白露「するのはいいんだけど……何するの?」

村雨「テレビだと何かを買ったりプレゼントしたりするのが多いみたいだけれど、そんな簡単には出かけられないし……」


ウーン……


ガチャッ


時雨「戻ったよ」

五月雨「もどりました―」

涼風「たっだいまー! おやつ買ってきたから、みんなで食べようぜ」ホラ、ドーナツ


!!


夕立「それっぽい!」ガタンッ

白露「ちょっ、びっくりしたぁー。一体何がソレなの夕立」

夕立「みんなでドーナツをプレゼントする!」ッポイ!

352: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:25:07.37 ID:LRkWFKlr0


・・-・・・・-・・・・-・・

―父の日当日 一ニ○○ 執務室―

提督「ふむ。もう昼の時間だなあ」

翔鶴「休憩にしましょうか」

提督「そうしよう。いい加減文字を見るのが嫌になってきた所だ」


knock knock


提督「ん? 誰だろう。 どうぞー!」


ガチャッ


鳳翔「失礼いたします」

提督「鳳翔か。どうかしたのか?」

鳳翔「お昼ごはんをお持ちいたしました」ガラガラ

提督「えっ?」

鳳翔「こちらに用意いたしますので、少々お待ちください」

翔鶴「鳳翔さん。手伝いますね」

提督「あ、あぁ……?」エッ?

鳳翔「ちなみに提督」

提督「な、なに?」

鳳翔「先にお答えいたしますと、本日は諸事情により食堂周辺は男子禁制となっております。くれぐれもお近づきにならないようにお願いしますね?」

提督「え、あ。うん……了解した」デモ、ナゼニ……?

鳳翔「ふふっ。あとでちゃんとわかりますよ」ニコニコ

353: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:30:35.18 ID:LRkWFKlr0


時雨「――それにしても、僕たちがドーナツを作って提督にプレゼントとは驚いたよ」

白露「夕立がドーナツ好きなのと合わさったみたい」

涼風「なるほどなあ……って五月雨! そんな勢い良く割ったら卵の殻ごt <<クシャッ>> ……あー」オソカッタ

五月雨「うわあぁん。またやっちゃったよ……」

村雨「はいはい。もう一回やってあげるから、しっかり見ててね」

五月雨「うん……」

夕立「ふんふ~ん。ドーナツドーナツ―♪」コネコネ クルクル

白露「でも、さすがは間宮さんよねえ。材料も揃えてくれたし、作り方もすっごく丁寧に教えてくれたし」

時雨「やっぱりアイスクリームも作ってるからお菓子系は得意なんじゃないかな」

夕立「ねえ時雨、これはもう揚げちゃってもいいっぽい?」

時雨「揚げるのは最後だよ。まだ他のが全部出来てないじゃないか」

夕立「じゃあ、クリームとかチョコも?」

時雨「その後だね」トケチャウシ

夕立「じゃあじゃあ、まだ生地が余ってるからもっと作るっぽい」


ポイポーイ!


白露「……いくつ作るんだろう?」オオクナイ?

時雨「余ったら他のみんなにも分けてあげようよ。なんだか期待の眼差しがあっちから飛んでくるんだ」チラリ


期待の眼差しを向ける皆さん『ワクワク』


白露「これは失敗できないなあ」

時雨「あはは。頑張ろうかな」

354: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:35:22.81 ID:LRkWFKlr0


― 一五三○ ―


ガチャッ

彩雲妖精『――ッ』パタパタ

提督「おや、彩雲の妖精さんか。こんな所にどうしたんだろう?」

翔鶴「あ、私の彩雲ですね。と言うことは、そろそろ……?」

彩雲妖精『(コクコク)』

翔鶴「ありがとう。では提督、こちらをどうぞ」スッ

提督「ん? なんだこの封筒は」

翔鶴「可愛い子供たちからの招待状です」ニコニコ

提督「子供たち……?」

翔鶴「食堂が立入禁止だった理由も、行ったらわかりますよ」

提督「……と言うことは、さっきのは翔鶴もグルか?」

翔鶴「えぇ。まあ」ニコニコ

提督「ふむ……」パラリ


『提督さんへ ドーナツパーティへのお誘い  っぽい!  白露型より』

355: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:41:16.00 ID:LRkWFKlr0

―白露型の部屋前―

提督「と言うわけでやって来たわけだが……」コンコン


『はーい?』


提督「俺だ」


『どーぞ!』ゴソゴソ


提督「入るぞ―」ガチャッ


パーン! パパーン!

白露型『提督(さん)、いつもありがとう(っぽい)!!』


提督「おっおぉっ?!」

涼風「ささー。こっち来てこっち」

時雨「提督はこの一番真ん中の席だよ」

五月雨「うぅー。やっぱり隣が良かった……」

白露「じゃんけん勝負だからしょうがないよ。あたしも負けちゃったしー」

夕立「提督さんの隣は夕立がもらったっぽい!」

村雨「はいはーい。村雨さんもいるわよー」

提督「ははは。みんな賑やかだなあ」

夕立「今日は提督さんが主役っぽい。だから、夕立たちがおもてなししてあげる!」

提督「ありがとう。でもどうして急に?」

夕立「父の日のお祝いっぽい!」

提督「父の日? ……ああ、そう言えば今日はそんな日だったっけ」

夕立「だから、夕立たちのお父さんみたいな提督さんに、ありがとうを言う日っぽい」


白露型『ありがとう!』


提督「みんな……ははっこれはいかん。俺の方こそ感謝するべきなのに、嬉しさのあまり涙が出そうだ……」クゥーッ!


356: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:50:12.16 ID:LRkWFKlr0


夕立「さー提督さん、このドーナツもどーぞ。ぜーんぶみんなで作ったっぽい!」

提督「なるほどな……。だから食堂は立入禁止だったのか」

五月雨「秘密にしておきたかったので……」

提督「みんな本当にありがとう。じゃあさっそく食べてみようかな」

夕立「このドーナツは夕立が作ったの。クルーラーっていうっぽい!」

提督「おぉ……! ふわふわしてて美味しいな。チョコもコーティングしてあって上手に出来てるじゃないか」ウマウマ

夕立「結構頑張ったっぽい! 提督さん、褒めて褒めてー♪」

提督「ありがとう。夕立」ナデナデ

夕立「わふー♪」

白露「あー、夕立だけずるい!」

時雨「提督、僕が作ったのも食べてみてよ。これなんだ」

村雨「私たちは三人でこっちのを作りました―」

五月雨「た、卵の殻が混ざってないか心配……」

涼風「大丈夫だって。ちゃんとザルに通して確認したんだから」

提督「ああ。みんなのもちゃんと食べるよ。こんなに美味しい物を残すなんてもったいないからね。みんなも一緒に食べよう。その方がもっと美味しくなる」


わいわい


提督「(まだ父親なんて柄じゃないと思ったけど、こう言うのもなんか、いいなあ)」ホッコリ

夕立「提督さん。夕立に食べさせてー」アーン

白露「だからさっきから夕立ばっかりずるいー!」アタシガ イチバンナノニー!


ドーナツをもふもふ食べる夕立をもふもふし隊

357: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 21:52:57.18 ID:LRkWFKlr0
夕立がドーナツをもふもふする画像ってあるのね
これは直球ど真ん中ですわ

このあと、今日という日にちなんだものを一つ投弾します
あれからもう70年も経ったんだなあ

358: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 22:41:58.54 ID:LRkWFKlr0


・・-・・ハルカ過ギシ日ヲ想フ -June 19, 1944- ・・・


瑞鶴「あれー翔鶴姉ぇがいない」キョロキョロ

鳳翔「どうかしましたか?」

瑞鶴「翔鶴姉ぇ知らない? さっきから見当たらなくて」

鳳翔「翔鶴さんでしたら、さきほど外で見かけましたよ」

瑞鶴「そと? もうすぐ夜なのに何してるんだろ……。ありがとっ鳳翔さん」

鳳翔「はい」ニコニコ



瑞鶴「――あ、いたいた。おーい翔鶴姉ぇ」タッタッタッタッタ

翔鶴「あら瑞鶴。どうかしたの?」

瑞鶴「それはこっちのセリフだよ。翔鶴姉ぇこそこんな所に一人でどうしたの?」

翔鶴「……海をね、見ていたの。遠い遠い海を」

瑞鶴「うみ?」

翔鶴「今日は、私の……フネだった私の命日だから」

瑞鶴「あっ……」

翔鶴「もうこの時間には沈んでしまったけれど、戦闘は続いていたでしょう? だから、せめて夕日が沈むまではここにいようと思って」

瑞鶴「翔鶴姉ぇは知ってたっけ? あの後のこととか、戦闘とか」

翔鶴「伝え聞いてはいるわ。無事を祈り送り出した攻撃隊はほぼ全滅……一緒にいた大鳳さんや飛鷹さんも相次いで私の後を追ったって。そして……作戦自体も」

瑞鶴「……そっか」

翔鶴「あなたに攻撃がいかなかった事は幸いだけれど、その後の結果だけで見たのなら今か後かの違いでしかなかったのよね」

瑞鶴「たぶん、あの作戦で翔鶴姉ぇが生き残っても……きっとエンガノで私と一緒に」

翔鶴「………………」

瑞鶴「………………」

359: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/19(木) 22:46:47.15 ID:LRkWFKlr0


翔鶴「……あの時の私はモノ言わぬ鋼鉄のフネ。だけど今は艦娘としてここにいる。記憶もあるから、なんとも不思議な気分ね」

瑞鶴「……うん」

翔鶴「確か、ここに来た日に瑞鶴は言ったわね。今度こそ勝とうねって」

瑞鶴「うん。言った」

翔鶴「今だから言えるけれど、こんな場所だからすぐに答えられなかったわ。一応戦ってはいるけれど、決して主力じゃあないから」

瑞鶴「天下の翔鶴型を揃って隅に避けておくなんて、あの時だったら考えられないよね」

翔鶴「そうね」フフッ


瑞鶴「……夕日、沈んじゃうね」

翔鶴「もう辺りもすっかり暗くなって、瑞鶴の顔も見えにくくなったわ」

瑞鶴「帰る?」

翔鶴「もうちょっとしたらね。でも……こんな空気は鎮守府へは持ち帰らないわよ。提督にも、見せたくないもの」

瑞鶴「今だけ?」

翔鶴「そう。遠い過去を偲んで暗い気持ちになるのはここにいる時だけ。帰ったら、またいつもの私に戻るわ」

瑞鶴「じゃあ、私もそうする」

翔鶴「……えぇ。ありがとう」

瑞鶴「だからさ、今だけ……手、繋いでもいい?」

翔鶴「手を?」

瑞鶴「うん。翔鶴姉ぇの命日ってことは、私にとっても大切な日だもん。だから……」

翔鶴「瑞鶴もまだまだ甘えん坊ね」ギュッ

瑞鶴「姉想いって言って欲しいなぁ」ギュッ


翔鶴「………………」

瑞鶴「………………」


翔鶴に、そして共にマリアナの海へ沈んだ大鳳・飛鷹に……

370: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/21(土) 14:45:10.85 ID:Q21NkD0d0

・・-・・月下の海原・・・


??「夜戦……そこは最後のフロンティア。闇を友として敵陣深く突撃し一撃のもとに葬り去り、新しい戦術と艦娘を求め海原を往く……」

??「っかぁー! やっぱ夜戦はカッコイイなあー!!」

??「夜戦はいいよねえ。夜戦は」


提督「……取り敢えず一言いいか? 川内、ウルサイ」


川内「えぇー。だって夜はこれからだよ? 夜戦するならこれからだよ?」

提督「このやりとりで何回夜戦って言うつもりだよ」

川内「提督、私と一緒に夜戦しよ!」

提督「お願いだから他の男に同じことを言うなよ? 絶対だぞ?」


夜戦内「やせんー!!」ヤセンー!!


提督「ほらもういろいろおかしくなってる」

川内「私から夜戦取ったら何も残らないじゃん―」

提督「そんなに夜戦がいいのか? 昼戦じゃダメ?」

川内「いや、別にそんな事はないけどさ。でもやっぱり夜戦がいいんだよねえ。小五月蝿い飛行機も飛んでこないしさ―」

371: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/21(土) 14:50:20.55 ID:Q21NkD0d0

提督「……ようするに、川内はガツンと派手に戦いたいのか?」

川内「それもあるかな。でも、昼だと戦艦や空母には敵いっこないでしょ? 私たちが一番輝けるのが夜だからってのもあるんだ」

提督「まあ、確かにな」

川内「と言うわけで提督。夜戦を……」

提督「だから無いって言ってるだろうに。……それより今何時だと思ってるんだ。消灯時間は過ぎてるんだぞ?」

川内「でも提督は起きてるよ?」

提督「俺は仕事があるんだよ」

川内「翔鶴は?」

提督「先に休んでもらった。夜更かしは敵だからな」

川内「なんか言ってることが違う気がするなあ」

提督「男はいいんだよ」

川内「ぶーぶー」

提督「本当に川内は夜が……夜戦が好きだなあ」

川内「まあね! 夜戦にはちょーっとウルサイよ」

提督「(ちょっと……?)」

372: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/21(土) 14:55:36.91 ID:Q21NkD0d0

川内「たださー。悔しいって部分もあるんだよね」

提督「悔しいって?」

川内「神通と那珂いるでしょ? あの子達は改装で更に強化されて、すっごく活躍してる。でも、私はさ……」

提督「………………」

川内「実力は誰にも負けないつもりだよ? でもさ、能力的な部分はどうしようもなくて……」

提督「だからこそ、大好きな夜戦でってか?」

川内「うん。……でも、それも怪しいけどね。ああー妹に抜かれると姉の立場って無いなあってさ」

提督「……川内も、ここでは十分に古参だよな」

川内「そりゃあ、私たち三人が一番最初に揃ってたからね」

提督「たまにぶっ飛ぶ夜戦グセがなければもっと早くに知らせたんだが……やっぱり申し訳なかったかな」

川内「ん?」オシラセ?

提督「いやなに。胸に秘めたる川内の気持ちを知ったら、これ以上引っ張るのは悪いと思ったんだよ」

川内「???」

提督「えっと、この中にしまっておいたな……ああ、あったあった。ほら、これをあげよう」ハイ

川内「えっ、これは……?」

提督「望み通り、強化してあげるということさ」

川内「強化……?」エッ?

提督「川内は明日からドック入りし更なる改装を受けてもらう。夜戦グセが酷くならない事を祈るばかりだが……な」

川内「第二次改装案……?」

373: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/21(土) 15:00:17.92 ID:Q21NkD0d0

・・-・・・・-・・・・-・・

川内「夜戦……そこは最後のフロンティア。闇を友として敵陣深く突撃し一撃のもとに葬り去り、新しい戦術と艦娘を求め海原を往く……」

川内「うん。やっぱり夜はいいよねえ……夜はさ」

那珂「川内ちゃん、なにを一人で言ってるのー?」

川内「ん? なんでもない。それじゃあ、みんな準備はいいかな?」


神通「はい。いつでもいけます」

那珂「ナカチャン、今日も元気に頑張っちゃうぞ☆」

時雨「いつでもいけるよ」

夕立「素敵なパーティーの開始っぽい?」


大鯨「あの……私はどうして……?」オロオロ


川内「早く戦闘にも慣れてもらわないとね。なら実戦が一番だよ」

大鯨「で、でも私じゃあ戦力になりませんよ?」

川内「大丈夫だって。大鯨には指一本触れさせないから。遠慮せず動き回っちゃって」

那珂「そうだよー。いざとなったら川内ちゃんがこっそり片付けちゃうから」

川内「突っ込むだけが夜戦じゃないってわかったからね。新しい私、見せてあげる」

神通「! 敵です。駆逐艦三、軽巡二。接近してます」

川内「左右に散開後、夜偵射出して照明弾を打つから、誤射に気をつけてね」


『はいっ!』


川内「――よーし。じゃあいっちょ……夜戦やっちゃいますか」


ドーモ 提督=サン センダイデス

381: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/21(土) 21:06:04.51 ID:Q21NkD0d0

・・-・・月夜ノ双鶴2・・・


瑞鶴「第二回よ」

提督「今日は翔鶴お酒なし! 瑞鶴と一緒にサイダーにしなさい」

翔鶴「私はお酒でも構わないのですが……」

提督「今日の所は、な?」ナ? ナ?!

翔鶴「……提督がそうおっしゃるなら」


『乾杯』


瑞鶴「……ふぅ。お風呂あがりだっていうのもあるからかなー。夜風にあたりながらのサイダーが特別美味しい気がする」

提督「そういえば二人とも今は浴衣姿だな」

瑞鶴「どぉよ提督さん。新鮮でしょ?」ホラホラ

翔鶴「瑞鶴、はしたないわよ」

瑞鶴「ちぇー」

提督「ははは。湯あがり美人を二人も前にして酒を飲むというのもなかなか幸せなものだよ」

瑞鶴「ほら、提督さんはわかってくれてるよ。嬉しいからくっ付いちゃおっと」ピタッ

翔鶴「むっ……」ピタッ

提督「おっとっと」


瑞鶴「良かったじゃん提督さん。両手に花だよ? あ、でもこの場合は鶴かなあ」

提督「二人とも賑やかなのは結構だけど、ここの本来の目的も忘れないでくれよ」

瑞鶴「あれ? 提督さんとお喋りする時間じゃなかったっけ?」

提督「まあお喋りでも違わないが……もっとこう、場の雰囲気をだなあ」

瑞鶴「雰囲気? んじゃあ、こんな感じかな?」ギュット ウデクミ

提督「!」

翔鶴「?!」

瑞鶴「私も翔鶴姉ぇみたいだったら良かったのになあ」ナゼ チイサイ……

提督「ず、瑞鶴さんや……? これはちょっと大胆ではないかね?」

翔鶴「……むぅっ」グイット ウデクミ

提督「し、翔鶴まで……」

瑞鶴「ちょっと翔鶴姉ぇ。あんまりそっちに引っ張らないでよー」グイグイ

翔鶴「……瑞鶴には負けないもん」グイグイ

提督「お、おい引っ張り合うな……! お酒が、雰囲気が!」ソシテ フタツノ カンショクガ!


だいたいこんな、賑やかな夜

389: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/22(日) 22:08:25.18 ID:2vp1xxiE0

・・-・・艦隊ノアイドル(物理)・・・


那珂「みんなー、今日は忙しい中来てくれてありがとぉー!」カチャッ

那珂「那珂ちゃん、すっごく嬉しいよ!」ダダダダダダダッ

那珂「みんなのために、張り切って頑張っちゃうから!」ドーン、ドーン!

那珂「最後まで楽しんでいってね!」ズバババババッ

那珂「じゃあまずは最初の曲から、いってみよぉー!」カッ―――ドカーンッ!!



那珂「――って、あれれ? 那珂ちゃんのファン(深海棲艦)はどこー?」

瑞鶴「いや、アンタが全部木っ端微塵にしたでしょ」

那珂「えぇーっ?! 盛り上がるのはこれからなのに」ブーブー

瑞鶴「言ってることとやってることの違和感が!」

那珂「まぁーいいやっ。それじゃ、次のお仕事に行こうかなー。ファンある所に那珂ちゃんありっ。きゃはっ♪」キラーン☆

瑞鶴「……ねえ、どうして川内型ってみんな一癖も二癖もあるの?」

神通「えっ? ……あの、私……そ、そんなに……ヘンですか?」オロオロ

瑞鶴「あー聞く相手間違えた―」


戦闘面でもナカチャンは艦隊のアイドル

394: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/24(火) 21:55:18.52 ID:BfLqasSe0

・・-・・那珂チャント提督1・・・


那珂「提督ー。那珂ちゃん、今度はこっちの方に巡業に行きたいなー」

提督「だから巡業言うなって。それに、この海域は情報が不明瞭で立ち入りが制限されてるだろうが」

那珂「つまり、それって大掛かりなライブが開催されるってことだよねっ? 那珂ちゃんも出たーい」ライブー

提督「……あー、まあなんだ。いいか那珂。アリーナライブが出来るのは一握りの人気アイドルだけだ」

那珂「!」ティン

提督「そしてそのライブは基本向こうから招待されてこそ箔がつくモノ……那珂程の実力者が自らを売り込みに行くなんて安売りするな」※提督の個人見解です

那珂「!!」ティティン

提督「もし那珂がトップアイドルだと胸を張れるのならば止はしない。どうだ? もう頂点を極めたか?」

那珂「……ううん。まだまだ全然。上には上がいるってこと、頂点に立つのは簡単じゃないって那珂ちゃん知ってるから!」

提督「分かってくれたか。ローマは一日にして成らず、アイドルの道もまた同じだ」

那珂「うん! もっともっと頑張っちゃうから!」

提督「じゃあ、その勢いで今夜駆逐艦の子たちに歌を披露してもらえるか? みんな楽しみにしているんだ」

那珂「りょうかーい☆ 那珂ちゃんの歌でみんなを元気にしちゃうぞー」ニパー☆


瑞鶴「……やっぱり川内型って」

川内「ん? 夜戦がどうしたって?」スル? シチャウ?

瑞鶴「そんなことは言ってない」


那珂ちゃんの歌は子供たちにも大人気です

400: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/25(水) 22:10:22.18 ID:dR06opYP0

・・-・・神通ト提督1・・・


ドドドドド……ズン……バリバリバリッ

神通「深追いとは油断しましたね。こちらの魚雷は装填済みです」ドンッ!!



・・-・・・・-・・・・-・・

提督「――さすがは神通だな。戦闘時の指揮と乱戦における瞬時の判断は最早艦隊一と言ってもいいだろう」

神通「そ、そんな……私なんて」オロオロ

提督「駆逐艦の子たちも、今日は自分の能力を活かし思い切った戦いができたと感謝していたよ」

神通「こんな私でも、お役に立てたのなら……嬉しいです」

提督「うん。もっと誇ってもいいくらいだ。ただ、戦い方にケチを付けるわけではないんだが……な」

神通「な、なんでしょうか……?」オドオド

提督「聞けば、改装以来まるで自分を攻撃しろと言わんばかりに探照灯を振り回しているそうじゃないか」

神通「え、あ……は、はい」

提督「……勇猛果敢なのは結構なことだが、決して自分の命を軽はずみに散らすような事だけは避けておくれ」ナデナデ

神通「あっ……」

提督「前から言ってることだけど、戦果をあげることは大切だ。でも、それで神通が還って来なかったら俺はとても寂しいよ」ナデナデ

神通「提督……はい!」ソンナニモ ワタシノコトヲ……!

提督「ん! よし、じゃあ任務ご苦労だった。食堂に間宮さんから仕入れたアイスがあるから、みんなでお食べなさい」

神通「は、はいっ」

401: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/25(水) 22:15:14.06 ID:dR06opYP0

瑞鶴「………………」ジー

提督「な、なんだ瑞鶴?」

瑞鶴「いやぁ。別にぃ」ジー

提督「……アイスを食べに行かないのか?」ツカレタダロウ?

瑞鶴「もちろんアイスは食べる。でも……」

提督「ん?」

瑞鶴「提督さんって、ひょっとしてタラシ?」

提督「な、何を言っとるんだ。失礼な」

瑞鶴「あ、後ろに翔鶴姉ぇ」

提督「?!」ババッ

瑞鶴「うそーん」

提督「なんだよ瑞鶴。驚かすなよ……」


翔鶴「――油断しましたね。反対側です」ニコッ


翔鶴さんはヤキモチ妬きです

418: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/26(木) 21:21:27.83 ID:XbdRIOg+0

・・-・・翔鶴ト提督6・・・


翔鶴「おはようございます提督。本日の書類はこちらになります」ドン

提督「あ、ああおはよう翔鶴。だが……ちょいと多くないか?」

翔鶴「そんな事はありません。先を見据えて3日分の量なだけですよ?」ニコニコ

提督「3日?!」

翔鶴「ちなみに私は、本日はお暇を頂きます」

提督「で、ではこの書類の山は……」

翔鶴「提督お一人で」ニッコリ

提督「」

翔鶴「なにかありますか?」




提督「……神通の件だが、あれもちゃんとしたコミュニケーションなんだと言うことをわかって欲しい」

翔鶴「………………」

提督「神通はな、引っ込み思案な所はあるが戦闘となれば我先にと突っ込む癖があるんだ。ああでもしないと止めないというか……」

翔鶴「……私も、いざとなれば突っ込むかもしれませんよ?」ジィー

提督「………………」


なでなで


提督「俺が悪かったとは言わないが……これで機嫌を直してくれないか?」

翔鶴「むぅ……」プクー


納得はできないけど、ちょっぴり満足気な翔鶴さんでした

425: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/27(金) 22:15:22.16 ID:O/faBKGE0

・・-・・瑞鶴ト提督4・・・


瑞鶴「提督さんってお休みないの?」

提督「なんだ急に」

瑞鶴「私がココに来てそれなりに経つけどさ、提督さんが休んでるところを見たことないんだよね。いつもここにいる感じ」

提督「うん。まあいつもいるなあ」

瑞鶴「私たちは交代でお休みもらってるからいいけど、提督さんは働き詰め。それって疲れないかなあ」

提督「いや、別に働き詰めってほどでもないぞ? ただ、鎮守府の責任者って立場上おいそれと席を外せないというか……ね」

瑞鶴「……ちゃんと身体は休めてよね?」

提督「ありがとう瑞鶴。でも、今だって実質休みみたいなものだろ?」ナア……?

瑞鶴「う、うん。まあね? それはそうなんだけど……」


夕立「~♪」←提督の膝の上で頭なでなでなう


提督「そんな歳でもないけど、子供をあやすお父さんの気分にはなる」

夕立「むぅ、夕立子供じゃないっぽい! てーとくさんのお嫁さんになるっぽい!」

提督「もっと大きくなったらな」ナデナデ

夕立「わふー」ニコニコ


瑞鶴「あーこれは休日のお父さんになってるわ。ねえ、翔鶴姉ぇ?」

翔鶴「そ、そうね……」←子供相手に嫉妬するわけにもいかず、かと言ってこの場で自分も甘えたいなんて言えないため微妙な気持ち

瑞鶴「これで子供を連れて街を歩いたら完全にお父さんだねー」

翔鶴「……街、歩く……!」←何か思いついた


提督の膝の上は、駆逐艦たちの日替わり制です(勝負結果による)

431: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/28(土) 20:00:15.51 ID:XqczDj810

・・-・・翔鶴ト提督7・・・


翔鶴「提督!」

提督「な、なんだ急に大きな声出して」

翔鶴「提督はお休みを取るべきです!」ズイッ

提督「きゅ、急になんだ……」

翔鶴「この間も瑞鶴が言っていました。提督にも、お休みは必要だと」

提督「まあそう言ってくれるのはありがたいが……適宜休んではいるぞ?」

翔鶴「そうでなく、完全な休養日をいれるべきです!」ズズイッ

提督「し、しかしだな……」チ、チカイ……!

翔鶴「もちろんこれは、私だけの意見でなくここにいる艦娘全員の意見でもありますよ」サット ミヲヒク

提督「むぅ」フゥ……

翔鶴「……提督、身体を壊されてからでは遅いのですよ?」

提督「それはもちろん分かってるが……いいのかな」

翔鶴「提督がいつも仰っているではないですか。休むことも立派な仕事のうちだと。それに、ここらは戦闘域から外れてる僻地だから敵襲もまずないって」

提督「ま、まあな」

翔鶴「もちろんあの一件もありましたし、ゼロだとは言い切れませんが……休める時に休むべきなんです」

432: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/28(土) 20:05:13.92 ID:XqczDj810


提督「………………」フム

翔鶴「提督……」

提督「……わかったわかった。翔鶴にそこまで言われたら嫌だとは言えないよ。せっかくだからありがたく頂戴することにする」

翔鶴「はい!」キラキラ

提督「じゃあ今日は書類も少ないことだし、早速午後から……」

翔鶴「いいえ。それでは半休になってしまいます。ですので、明日一日にしましょう」ネッ?

提督「あ、ああ。しかし、そうなると逆に暇を持て余すなあ」ナニシヨウ?

翔鶴「せっかくですから街の方へ出てはいかがですか? 外の空気を吸うのも良い息抜きになりますし」

提督「うーん。そうだな。じゃあそうさせてもらうとしよう」

翔鶴「明日は私もお供いたしますので」

提督「ああ分かったよろしく―――――って、え?」イマナント?

翔鶴「せっかくだから朝イチから出かけましょうか♪」

提督「いや、あの。何故に……?」

翔鶴「もちろん護衛のためです。あ、艤装は置いていきますよ?」メダチマスシ……

提督「秘書艦の仕事は……?」

翔鶴「瑞鶴に一任します」キッパリ

提督「」

翔鶴「――ハイ、決まり。では、明日よろしくお願い致しますね。提督♪」キラキラキラ




提督「……えっ?」




翔鶴さんは頭脳プレーもイケます

438: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:30:39.43 ID:8B1zOoeM0
長くなったので、半分くらい投下して残りは夜にでも……



・・-・・提督ノ休日・・・


―朝 鎮守府前―

提督「なし崩し的に翔鶴と出かけることになってしまったが……」

翔鶴「さあ、では参りましょうか提督」キラキラ

提督「(翔鶴がかつてないほど輝いているではないか)」

翔鶴「私服なんて久しぶりに着るので、ちょっと恥ずかしいですね」

提督「いやぁそんな事はないぞ。ちゃんと似合っているよ」

翔鶴「ありがとうございます」キラキラ

瑞鶴「……車には気をつけてねー」ネムネム……

翔鶴「瑞鶴も、私たちがいないからってお仕事サボったりしてはダメよ?」

瑞鶴「んー任せて任せてー」ネムイー

提督「瑞鶴は大丈夫なのか?」

翔鶴「どうも夜遅くまで何かをしていたみたいで……たぶん問題はないかと思うんですが」

瑞鶴「んー……ダイジョーブ」ウトウト

提督「で、ではバスの時間もあるしそろそろ行こうか」

翔鶴「はいっ。それじゃあ瑞鶴、くれぐれもよろしく頼むわよ?」

瑞鶴「んー」オテテフリフリ


ブロロロロロロロ……

439: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:36:12.80 ID:8B1zOoeM0

瑞鶴「んー……――――――行ったか」ニヤリ

瑞鶴「(チラリ)」

鳳翔「ほ、本当にいいのかしら……彩雲、発艦します」シュパーン!

瑞鶴「よしっ。これで翔鶴姉ぇたちの足取りはバッチリ追える。偵察の妖精さんも特別腕が良いのを選んだし」ネ?


彩雲妖精『(グッ)』サムズアップ


瑞鶴「ふふっ。いい子いい子」ナデナデ

鳳翔「あの、瑞鶴さん。やっぱりこう言うのはよろしくないのでは……」

瑞鶴「妹としては、姉の恋路を応援しないといけない。応援するためにはどんな事をしているのか知る必要がある。どう、立派な理由でしょう?」ドヤァ

鳳翔「でもこんな覗き見みたいな……」

瑞鶴「鳳翔さんだって提督さんのこと気になるでしょう?」

鳳翔「それは……私とて艦娘の前に一人の女ではありますから、無いとは申しませんが」

瑞鶴「私はここに来て日が浅いから見てて分かるけど、ここのみんなは絶対に提督さんに大なり小なり翔鶴姉ぇと同じ気持を持ってると思うの。もちろん私もね」スッゴク イイヒトダシ!

鳳翔「まあ確かに……」

瑞鶴「あと、私たち以外にも提督さんのコトを知りたい人はいるのよ」チラッ

鳳翔「えっ?」マサカ……


扶桑「………………」←気になる人

山城「………………」←(姉が)気になる人

神通「………………」←気になる人

時雨「………………」←気になる人

夕立「………………」←気になる人    etc...


鳳翔「みなさん……」

瑞鶴「他にもいるけれど、特に気になってる面々よねえ」

瑞鶴「まあ、だからこれは翔鶴姉ぇのためってのもそうだけど、私の……ひいてはみんなのためでもあるってワケなのよ」フンスッ

440: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:40:30.47 ID:8B1zOoeM0

―一方何も知らない提督と翔鶴は……―

提督「――さて、翔鶴に誘われるがままバスに乗って久方ぶりの街へと出てきたはいいが……」

翔鶴「たくさんの人で賑わっていますね。提督」

提督「ああ。軍人としては平和そうで何よりって感じだな」

翔鶴「まったくです。出来ることならこのままでいてほしいです」

提督「うん。そうだな……さてと、じゃあどうするか。来ることだけで実は何も考えてなかったんだ」

翔鶴「普段の生活で足りないものはありませんか?」

提督「足りないものか。んー、あると言えばあるし……ないと言えばない。かな。ごめん、ちょっと曖昧だ」

翔鶴「では、ひと通り見て回ってはどうでしょうか? 見ている内に思い当たるものがあるかも」

提督「……それもいいんだがなあ」チラリ

翔鶴「?」

提督「せっかくこうして出てきたんだから、もっとこう"らしい"事をしてみたくなった」

翔鶴「らしいこと、ですか?」

提督「なあ翔鶴、アクセサリーってどう思う?」

翔鶴「えっ? アクセサリー?」

提督「洋服って手もあったけど、艤装の関係で鎮守府では着てる暇ないだろう? だから、アクセサリーだったら大丈夫かなって」

翔鶴「あぁなるほど。――えっ、と言うことは、私の……?」

提督「翔鶴だっていつも秘書艦として俺を支えてくれているだろう? だからささやかなお礼をね」

翔鶴「提督……!」

提督「ちょうどすぐ近くにそれらしき店があるようだし。翔鶴に似合うものがあるといいんだが」


サ、デハ行コウカ

ハ、ハイ!


……
…………
………………


彩雲『………………』ブーン

--・・ -・ --・ -・・・ ・-・ ・-・・ -- ・・・- ・-・-- ・・ -・--- ・・-・・ ・---・ --・
フ タ リ ハ ナ カ ヨ ク デ エ ト セ リ

441: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:45:50.91 ID:8B1zOoeM0

彩雲妖精『ーッーーー』パタパタ

瑞鶴「うんうん。翔鶴姉ぇと提督さんは街を歩き始めたみたい」


イーナー!!


瑞鶴「上からはどんなお店に入ったかまでは判らないから続報待ちね」

時雨「やっぱり後をつけていけばよかったかな」

白露「こうなったら、みんなで街に突撃するべきでしょ―」アタシ、イチバーン!

深雪「それだ! 最近人気のケーキ食べに行こうぜ!」

叢雲「アンタそれもう本来の目的外れてるわよ」

扶桑「翔鶴だけ……ズルイわ」ワタシ、フコウ……?


ぎゃーぎゃーわーわー


瑞鶴「んー、追撃隊を出すべきか」ムムム

鳳翔「それは流石に止めておきましょう。出歯亀になってしまいますよ」

瑞鶴「やっぱそうかー。……まあ、二人いれば十分だよね」

鳳翔「えっ? 二人って……」


ガチャッ


加古「ふぁ~……あふぅ。んんーまだ眠いなあ。あれ、皆してこんなトコに集まってどうしたの? あと古鷹知らない?」ミアタラナイヨ

山城「あら、そう言えば古鷹がいないわ」

初雪「吹雪も……いない」

鳳翔「瑞鶴さん、まさか二人は……」

瑞鶴「うん。提督さんとは別経路でこっそり後をつけて行ってもらいました」


エェーッ!!

442: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:50:48.36 ID:8B1zOoeM0

提督「イヤリングとかはどうだろう。これなんかは翔鶴に似合いそうだが」

翔鶴「うーん、でも戦闘時に落としてしまいそうで怖いですね」

提督「おいおい。さすがに出撃時は外してくれよ」

翔鶴「提督から頂いたものは常に身につけておきたいので」

提督「そ、そうか……。とするとブレスレットも手元で暴れて危ないなあ。いかん、選択肢が……」


翔鶴「(本当はどんな物でも嬉しいんだけれど……やっぱり肌身離さず付けておきたいから)」


提督「ピアスは……ダメだ。耳とはいえ翔鶴の大事な身体に穴を開けるなんてとんでもない」ブツブツ……

翔鶴「(私のために、そんなにも考えてくださるなんて……!)」キュン

提督「うーむ……ん? なんだこれは。チョーカー?」

翔鶴「ですね」

提督「首に身につけるものみたいだが、ネックレスと何が違うんだろう?」

翔鶴「私も細かい所までは分かりませんけれど、首にぴったり巻き付いているのがチョーカーみたいですね。ほら、この部分が布地です」

提督「ふむ……」ピッタリ、カ

翔鶴「生地に模様が付いているものや、アクセサリーが付いているものもありますね」

提督「ふむふむ」


提督「では、これなんかどうだろうか。翔鶴は紅白の巫女装束風な衣装だから、同系色がいいと思うんだ」

翔鶴「わぁ……」

提督「さり気なく宝石みたいな石もついてるし、ぴったり巻き付いているのなら多少の動きで暴れたり外れることもないだろう」

提督「それに生地の上下にシルバーのラインが入ってちょっと高級そうじゃないか。試しに当ててみてもらえるかな」

翔鶴「は、はいっ」スッ……

提督「――うん。やっぱりぴったりだ。よく似合うよ。翔鶴が良ければそれにしようかと思うんだが……」

翔鶴「も、もちろんです。提督が選んでくださったのですから!」

提督「そ、そうか。じゃあ早速購入して……」

翔鶴「あの、提督」

提督「ん? どうした」

翔鶴「その、今からつけていても……いいでしょうか?」モジモジ

443: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 13:56:26.80 ID:8B1zOoeM0

・・-・・・・-・・・・-・・

古鷹「……翔鶴さん。羨ましいなあ」

吹雪「私も司令官にプレゼントしてもらえたらなあ……」

古鷹「吹雪ちゃんは、提督と一緒にお出かけしたことある?」

吹雪「えっと……ずっと前に一回だけ。まだ鎮守府が出来たばかりの時で、必要品の買出しでしたけれど……その帰りにケーキを食べました」

古鷹「いいなあ。私はずっと鎮守府で任務のことばかりだからなあ。こんな時世だからしょうがないのもあるけれど……」

吹雪「今度、司令官に聞いてみましょう」ショウカクサンダケ ズルイデス!

古鷹「そうね。……あ、お店から出てきたわ」サッ

吹雪「うわぁ。翔鶴さん、満面の笑顔ですね」ササッ

古鷹「……それに比べて、私たちは何をやってるんだろう」ネー?

吹雪「確かにちょうどお休みの日で、瑞鶴さんに頼まれて来たとはいえ」ネー?

古鷹「ずっと探偵ごっこもしたくないし……」

吹雪「偶然を装って、司令官と合流しますか?」

古鷹「うーん、魅力的だけれど、止めておきましょう。翔鶴さんに悪い気がして」

吹雪「あ……それもそうですね」

古鷹「翔鶴さん、いつも提督と忙しそうにお仕事してるから。たまの休日くらいはそっとしておきましょう」

吹雪「わかりました」

古鷹「とりあえず、あともう少しだけ様子を見て……帰る?」

吹雪「じゃあ、鎮守府の皆におみやげを買って帰りましょう。私たちだけでは申し訳ないです」

古鷹「ふふっ。吹雪ちゃんらしいわね」ニコニコ

450: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:11:26.59 ID:8B1zOoeM0


翔鶴「~♪」

提督「ごきげんだなあ」

翔鶴「それはもう。提督からのプレゼントですから」

提督「気に入ってもらえたなら俺も嬉しいよ」

翔鶴「お風呂に入る時以外は肌身離さずつけてます!」フンスッ

提督「個人的には出撃時は外した方が良いと思うんだが……」

翔鶴「これは私にとってお守りと同じです。離してしまったら効果がなくなっちゃいます」

提督「お守り……。ご利益があるといいなあ」

翔鶴「ありますとも。提督が下さったんですから」

提督「ははは。これは渡した方としても責任重大だ。より気を抜かず作戦を立てないと」

翔鶴「よろしくお願いいたしますね」

提督「うん。さて、じゃあ次はどうするかな」

翔鶴「私はもう頂いたので、次こそは提督ですね」

提督「んーむ。欲しいもの、買うものと言ってもなあ……」

翔鶴「休みの日位は私服で過ごされては?」

提督「なんだか示しがつかない気がして」


セッカクダカラ アロハシャツトカ!
ア、アロハぁ?!


……
…………
………………


古鷹『………………』メクバセ

吹雪『………………』コクリ


スッ……

451: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:17:21.88 ID:8B1zOoeM0

瑞鶴「――で、途中で切り上げて帰って来ちゃったの?」

古鷹「はい。コレ以上は野暮と判断しました」

吹雪「なんだか後ろめたいような気がして……」

瑞鶴「彩雲の方もさっき戻って来ちゃったし……これからどうしよう」

鳳翔「瑞鶴さん。このくらいにしておきましょう?」

瑞鶴「鳳翔さん」

鳳翔「それに、吹雪ちゃんがなにか言いたそうにしているわ」

吹雪「あ、えっと、あの……司令官にキチンとお願いしてみてはどうでしょうか。今回は翔鶴さんが誘ったみたいですし、私たちも同じように誘えば……」


扶桑「――そう、ね。動かずただ待っているなんて甘えになってしまうわ」

山城「わ、私はそのままで全然一向に全くもって問題無いです!」ネエサマ!

扶桑「山城」

山城「……ハイ」シュン

鳳翔「みなさんも、よろしいですか?」


ハーイ


瑞鶴「んー、さすがにやりすぎて馬に蹴られてもアレだし……ここまでかあ」ショーガナイ

吹雪「あ、あの! せっかく街に出たのでみんなにもおみやげを買ってきました!」

古鷹「最近人気のケーキ屋さんができていたので。あとでみんなで食べましょう」


わあぁぁぁぁぁぁっ!!!


瑞鶴「……駆逐艦の子たちにとっては花より団子かなあ」アハハ

鳳翔「微笑ましくていいではないですか」ニコニコ

瑞鶴「まぁね。……さーて、翔鶴姉ぇは今頃なにしてるかな―」

鳳翔「ふふっ。では、一息ついたらこちらも進めていきましょうか」ドンッ

瑞鶴「ん? これって……?」

鳳翔「本日の書類です。瑞鶴さんが代わりに処理されると聞いていますが……」

瑞鶴「……ソウイエバソウダッタ」

鳳翔「私も手伝いますので、お二人が帰ってくる前に終わらせてしまいましょうね」

瑞鶴「うぅ。でも、やるしかないかぁ」

453: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:22:15.58 ID:8B1zOoeM0


提督「いやはや。なんだかんだで夕方になってしまった。こうして振り返ってみると、仕事を忘れるというのもたまにはいいかも」

翔鶴「そうですよ提督。何事も切り替えが大切なんです」

提督「連れ出してくれた翔鶴には感謝してるよ」

翔鶴「ふふっ」

提督「さすがにこれ以上遅くなると夜になってしまうから、みんなにお土産を買ってそろそろ帰るか」

翔鶴「あ、では提督。最後に一つわがままを言ってもいいですか?」

提督「ん?」ワガママ?

翔鶴「どうしても、寄って行きたいところがあるんです――」

454: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:27:08.57 ID:8B1zOoeM0

・・-・・・・-・・・・-・・

提督・翔鶴『ただいまー』


瑞鶴「お、帰ってきた帰ってきた」

鳳翔「提督、お帰りなさいませ」


オカエリナサーイ!


提督「留守ありがとう鳳翔。何もなかったか?」

鳳翔「え、えぇ……出撃もなく平和でした」

提督「それは一安心だ。瑞鶴も、代理ありがとう。大変ではなかったか」

瑞鶴「んー、まあこの瑞鶴さんにかかればちょちょいのチョイってコトよ」タイヘンダッタケド……

提督「みんなにも何かと迷惑をかけたかと思って、お土産を買ってきたんだ。翔鶴曰くこのお店のケーキが人気だというものだから……」


…………ア

455: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:47:05.76 ID:8B1zOoeM0

提督「……おや、反応がイマイチだ」

翔鶴「おかしいですね。いつも、みんなで食べたいなって話をしていたんですが……」

鳳翔「そ、それが……同じく今日お休みだった古鷹さんと吹雪ちゃんが同じものを買ってきてくれて、先ほどおやつに頂いてしまって……」

提督「ん? そうだったのか。と言うことは、古鷹も吹雪も街に?」

古鷹「え、えぇ」

吹雪「あはは……」

提督「あー、じゃあ被ってしまったのか。それは申し訳ない」

古鷹「いえいえ! こればかりはどうしようもないと思います」

五月雨「あれ、でも……と言うことは、あの美味しかったケーキをまた食べられるんですね」ホンワカ

深雪「だよな! 二回もケーキ食べられるなんてすっげーラッキーじゃん!」ヤッホーイ


ソウダソウダ!
ヤッターッ!


提督「……まあ、喜んでもらえたからいい、のかな?」

翔鶴「あはは」ソウ、カモ?

扶桑「ところで、提督」スーッ……

提督「ん、どうした扶桑」オトモナク チカヨッテキタ?

扶桑「本日は翔鶴さんとお二人で出かけられたようですが……」

古鷹「あっ。そうですそうです。提督、私も提督とお出かけしたいです!」

神通「わ、私も……!」

那珂「那珂ちゃんもお出かけしたーい」

時雨「提督は、僕たちのお願いも聞いてくれるよね?」


オデカケシターイ!

456: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 19:52:28.04 ID:8B1zOoeM0

提督「お、俺と?」

吹雪「はい! みんな、司令官と一緒にお出かけしたいんです」

提督「そう言ってくれるのはありがたいが、俺みたいなのと一緒でも楽しくないのでは……」

鳳翔「提督。何度か言わせて頂いておりますが、あまりご自身を卑下しないでくださいな」メッ デスヨ

提督「鳳翔まで……」

鳳翔「私も、時には提督と一緒にのんびりとお散歩をしたいです」

提督「……わかった。今回のことで休みも案外悪くないものだと思い知ったことだし。俺で良ければ一緒に行こう」


ヤッターッ!


提督「翔鶴も、それならいいよな?」

翔鶴「はい。ただし、ちゃんとみんなをエスコートしてあげてくださいね」

提督「もちろん」


チョットー ナンデショウカクネェニ キョカトッテルノ
ソーダソーダ!
イヤッ アレハダナァ……
ソンナコトヨリ ハヤクケーキダベヨウゼ!


わーわーぎゃーぎゃー


翔鶴「ふふっ」クビモトキラリン☆


今日も鎮守府は賑やかです

460: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 21:35:08.98 ID:8B1zOoeM0

・・-・・夕暮レノ真実・・・


提督「――最後に行きたい場所って、ここか?」

翔鶴「はい。沈みゆく夕日が綺麗ではありませんか」

提督「まあ確かに綺麗だが……いいのか? 海なんて鎮守府からいくらでも見れるだろう」

翔鶴「もちろん普段から見ているものです。でも、ここはやっぱり違うんです」

提督「ちがう?」

翔鶴「私たちが立っている後ろには、街があり、家があり、そこに住む人達が居ます。そして目の前は海」

翔鶴「私たちが戦っているのは場所は違えど海の上。つまり、もし何かが起これば……この光景は、変わり果ててしまうでしょう」

提督「………………」

翔鶴「普段鎮守府からは感じにくいことですが、ここから眺めることによって維持できているんだって実感できます」

翔鶴「できれば巻き込みたくない。でも知らず知らずのうちに巻き込まれている人がいる……それでも、せめて手の届く所は……と」

翔鶴「かつては、守ろうとしたものを守れなかった。強大な力の前に屈してしまったけれど、今度こそは……と」

提督「……そうだな」

翔鶴「この静かな海を……いえ、ここから繋がる全ての海に平和を。それが、私たち艦娘の願いでもあります」

提督「なあ、翔鶴。一つだけ聞いてもいいかな?」

翔鶴「なんですか?」

提督「何故君は――いや、何故君たち"妖精"は人間の味方をしてくれるんだ?」

461: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 21:40:03.32 ID:8B1zOoeM0

翔鶴「………………」

提督「正直なところ、今の原因を作ったのも、君たちの魂に刻み込まれた戦いの記憶も、全て人間が引き起こしたことだと俺は思ってる。言ってしまえば自業自得。滅びたって仕方がないとも思う」

翔鶴「それは違いますよ。提督」

提督「違う、か」

翔鶴「はい。確かに人は間違いを犯しました。でもそれで滅んでいい道理はありません。悪い人もいれば良い人もいる……そして、その殆どは良い人のはずです」

翔鶴「妖精は人間が大好きです。仲良く手を取り合っていきたいと望んでいます。だからこそ私たちは……現れたんですから」

提督「……そうか」

翔鶴「はい。そして――提督」

提督「ん?」

翔鶴「ひどく個人的な希望ですが……私は、提督を守りたいです」

提督「俺を?」

翔鶴「こんな私を受け入れてくれた貴方を。こんな私をここまで導いてくれた貴方を……守りたいです。貴方の隣で、ずっと」

提督「翔鶴……」

462: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 21:46:08.58 ID:8B1zOoeM0

翔鶴「迷惑、ですか……?」

提督「まさか。そんなことあるわけ無いだろ。でなかったらあんな事言うはずもないさ」

翔鶴「で、では……!」

提督「その先は何もかもが終わったら、な。その時は、俺の方から泣きながら土下座してお願いするよ」

翔鶴「もぅっ茶化さないでくださいっ!」

提督「すまんすまん。でも、思っていることは本気だ。翔鶴も、そして鎮守府にいる皆も。これからやって来るかもしれない艦娘も。誰一人欠けることなく守りたい。家族――だと俺は思ってるから」

翔鶴「……提督、まさかあの事、本気で……?」

提督「うん。人間の法律なんかクソ食らえだな! 妖精さんに聞いたら出来ないこともないらしいし。そっちの方が都合がいい」

翔鶴「……そういうことを言ったのは、きっと貴方が初めてです」

提督「だろうなあ。でも、俺はこの信念を曲げるつもりはないよ。こうすると決めた時からずっとな」

翔鶴「それは、私たちのため、ですか?」

提督「もちろん」



翔鶴「いつ、終わりますかね」

提督「現状は他所任せだからなあ。いつだろうな」

翔鶴「本当にやる気あるんですか?」

提督「やる気はある。でもそれ以外が圧倒的に足りない」

翔鶴「難儀な立場ですね」

提督「アレが全部悪い」

翔鶴「……そうですね」



提督「……むっ。そろそろバスの時間が近いな。名残惜しいが帰るとしよう。愛しの我が家に」

翔鶴「あっ提督。最後に一つよろしいですか?」

提督「ん? どうした翔かk――――」


ふわっ……


提督「!」

翔鶴「――では、帰りましょうか!」


たまにはこんな、深い話を――

469: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/29(日) 22:48:09.58 ID:8B1zOoeM0
ご協力ありがとうございました
時雨と大鯨……絵的な意味で似ている二人かぁ
週の何処かで投下するので、しばしお待ちください

……結局、ひと月近く捕鯨しても捕まらなかったなあ

474: ◆kVQhfnJMM6 2014/06/30(月) 22:50:08.26 ID:LYdM/Oo00

・・-・・翔鶴ト瑞鶴8・・・


瑞鶴「ニヤニヤ」

翔鶴「ちょ、ちょっと瑞鶴。声にまで出さないでよ」

瑞鶴「ニヤニヤニヤ」

翔鶴「瑞鶴ったら!」

瑞鶴「あー、部屋にいるはずなのになんか暑いなあ。具体的には翔鶴姉ぇの首のあたりから熱が……」

翔鶴「な、なによ……」

瑞鶴「そのプレゼントの真意は『お前は俺のもの』ってコトでしょうかね?」ニヤニヤ

翔鶴「ーーーーッ!」ボッ

瑞鶴「いやぁ、この鎮守府に来て良かったなあ」キラキラキラ


珍しく瑞鶴が優位に立っています

478: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/02(水) 22:40:35.15 ID:Mc01jeBl0

・・-・・翔鶴ト提督8・・・


―夜の席にて―

翔鶴「―――と言うことを瑞鶴に言われました」

提督「ははは……。まあ、あながち間違いでもないんだがなあ」

翔鶴「て、提督まで!」

提督「でも、それだけ気に入ってくれたとあればプレゼントした俺も嬉しいよ」

翔鶴「あうぅ」

提督「衣装と喧嘩せずに、それでいてしっかりと存在感がある。いつ見ても翔鶴にぴったりだと思う」

翔鶴「あうあうあぅ」

提督「ただ……少々厄介な事にもなったんだよ」

翔鶴「……やっかいなこと、ですか?」

提督「翔鶴がそれを身に着けていると、当然他の子達の目にも入るだろう? それでなあ」

翔鶴「自分たちもほしい、と?」

提督「うん。さすがに贔屓する訳にはいかないから一緒に出かけた時にでも選んであげるつもりだが……」

翔鶴「それは是非選んであげてください」

提督「いいのか?」

翔鶴「はい。私だけなのはいけないと思います。それに……」

提督「うん?」

翔鶴「今だけは提督のことを独り占めできていますから」スススッ

提督「翔鶴……」

翔鶴「提督。あの約束、忘れないで下さいね?」

提督「ああ。もちろんだ」


翔鶴さんは正妻的ポジション

484: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/03(木) 20:46:07.46 ID:Os9SYuk00

お題:時雨と買い物に行くも途中で雨が降りずぶ濡れに……



・・-・・雨ニ歌フ・・・


提督「すまなかったな時雨。ちょうど鳳翔が遠征に出るところだったから」

時雨「提督と二人で出かけるなんて滅多にないからね。むしろ、毎回でもいいくらいさ」

提督「街に買い物とかだったらカッコもつくんだろうけどね」

時雨「じゃあ今度一緒に買物に行きたいな。僕も翔鶴みたいに提督と歩きたい」

提督「ん、それなら俺が休みを作った時に一緒にいくか」

時雨「うん。えへへ、これならお手伝いした甲斐があるかな?」

提督「さっきまで持ってた荷物が大量の魚の干物だぞ? 嫌じゃなかったか?」

時雨「全然気にしてないよ。それに、貴重な収入源じゃないか」

提督「普通ならこんな事しなくていいはずなのになぁ。俺が不甲斐ないばかりに」

時雨「でも、こんな生活も悪くないかな。むしろ戦ってばかりの方が嫌かもしれない」

提督「……そう言ってくれるのがせめてもの救いだ」

時雨「ふふっ。このまま漁師にでも転職する?」

提督「平和になったらそれもアリだな……でも干物を作るのは鳳翔だけど」

時雨「だね」


ポツ……ポツポツ


提督「む、雨か?」

時雨「急いだ方がいいかもね」

提督「漁協で話し込みすぎたなあ」


さぁぁぁぁぁああああ……ざああああああああああ


提督「うおぉッ?! 土砂降りかよ! こりゃあひとまずどっかで雨宿りっぽいな」

時雨「提督、そこの道路脇に岩穴があるよ」

提督「っし、逃げこむぞ!」

486: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/03(木) 20:50:21.16 ID:Os9SYuk00

提督「うへぇ……この距離なのにすっかり全身濡れネズミだ」

時雨「すごい雨だね。南方のスコールみたい」

提督「まあ、こんだけ勢いあったらすぐに止むだろ。それまではここにいよう」

時雨「うん」


ざあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ


提督「しっかし、梅雨ってのはたまにこんな豪雨になるから困る。この時期は作戦が立てにくいよ」

時雨「一応僕たちは艦娘だから雨でも平気なんだけどね」

提督「だーめ。いくら艦娘でもずぶ濡れで戦闘したら思わぬ被害をうけるかもしれない。それに風邪を引いたらどうする」

時雨「そんな心配をするのは軍広しと言えど提督だけかも」

提督「艦娘だって生きてるんだ。人間がやりたくない事は艦娘にとっても同じさ」

時雨「……提督って変わってるよね」

提督「そうかな」

時雨「そうだよ」

提督「じゃあ、みんなが元気でいられるなら変わり者でもいいかな」

時雨「やっぱり、変わってる」ニコニコ

487: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/03(木) 20:55:16.24 ID:Os9SYuk00


ざああぁぁぁぁぁぁぁぁ



時雨「提督はさ、僕たちのことをどう思ってるの?」

提督「……どう、とは?」

時雨「怖いかい?」

提督「怖い? そりゃまたなんで」

時雨「見た目は人間と同じなのに、戦闘力は軍艦並み。もしも自分たちの敵に回ったらって……思わない?」

時雨「それこそ、深海棲艦のようにさ」

提督「んー、ないな」

時雨「………………」

提督「時雨たちが敵に回るなんて、考えたこともなかったよ」

時雨「そうなの?」

提督「俺にとっては、人も艦娘も違いはない。鎮守府のみんなは家族だと思ってる」

時雨「家族、か」

提督「最初は吹雪と二人で始まった鎮守府も、今では二〇を数えるくらい大家族だ。これまで一人も欠ける事なくだから、お父さん役としては嬉しい限りだよ」

時雨「お父さん?」

提督「鎮守府唯一の男だし。責任者ともあればね」

時雨「提督がお父さん、か……」

488: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/03(木) 21:01:06.51 ID:Os9SYuk00


ピトッ


提督「時雨?」

時雨「……お父さんに甘える子供の図、かな」

提督「服、濡れてて気持ち悪いだろ」ナデナデ

時雨「でも、悪くないよ。提督の方こそ髪濡れてて嫌じゃない?」

提督「全然」ナデナデ

時雨「今は子供でいいけど、鳳翔や翔鶴、扶桑たちには負けたくないかな」ギュッ

提督「……夕立もそうだけど、白露型はませてる子が多いなあ」

時雨「大人びてるって言ってほしいな」

提督「それじゃあ結局子供だろう」

時雨「今はね、子供でもいいんだ。提督の側に要られるなら」

提督「……そっか」ナデナデ

時雨「うん」


さぁぁぁぁぁぁぁ……


提督「……お、止んできた止んできた」

時雨「提督の言うとおり、あっという間だったね」

提督「でも次がないとも限らないな。まだあっちに黒い雲がある」

時雨「今の内に走れば帰れそう」

提督「走れるか?」

時雨「もちろん。海の上じゃなくても平気さ」

提督「よし、じゃあひとっ走りいくか」ギュッ

時雨「うんっ」ギュッ


夕暮れの 土風薫る 蝉時雨

497: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/05(土) 22:45:12.43 ID:51dZV4HF0
お題:大鯨  なので、初めての夜の席


・・-・・月夜ト鯨ト提督ト・・・


提督「まあまあ、ここは緊張せずにいつもどおりでいてくれ。上官だとかそんなのは一切除外だ」

大鯨「は、はい!」

提督「この場はな、お酒を嗜みながらゆるりと語らう事にしてるんだ」

大鯨「そう、なんですか?」

提督「しかし今回は、鳳翔に分けてもらった宇治の抹茶にしてみた。お供には水まんじゅうもあるぞ」

大鯨「まあ。とっても合いそうですね」

提督「大鯨さえ良ければ、しばしお付き合いのほど」

大鯨「はい。お伴させていただきます」

498: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/05(土) 22:55:14.68 ID:51dZV4HF0

提督「もうここでの生活には慣れたか?」

大鯨「はい。最初は違いの多さに戸惑うことが多々ありましたが……」

提督「大体は自覚してるけど、そんなに違うか?」

大鯨「そ、それはもう! そもそも、提督とこんなにも気軽にお話するだなんて。今でも驚いてるくらいなのに……」

提督「上から命令だけしてふんぞり返ってるなんて性に合わないものでね。大鯨も、相手がそんなだと嫌だろう?」

大鯨「えっ? えっと……あの」

提督「正直に自分の気持ちを口にしていいよ。怒るも何もないから」

大鯨「で、ではその……はぃ。イヤ、です」

提督「だろう? だから、ここにいる皆とは基本的に砕けた話し方をしてるんだ。作戦時以外だったら、正直タメ口でもいいくらいなんだけどね」

大鯨「そ、それはさすがに!」

提督「もちろん嫌ならイヤで構わない。ただ、肩肘張る必要はないぞっていうのだけ覚えておいてもらえれば」

大鯨「ちょっと、慣れるのに時間がかかるかもしれませんね」

提督「まあ焦る必要もないさ。ふと気がつけば順応してるものだよ。ちなみに大鯨の少し前に来た瑞鶴なんて、最初以外ずっとタメ口だ」

大鯨「瑞鶴さんが……」

提督「見習えばとは言わないけれど、参考にするのはありかもしれない?」

大鯨「ふふっ」

499: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/05(土) 23:00:22.99 ID:51dZV4HF0

提督「この間その瑞鶴が言ってたが、大鯨は空母になったんだって?」

大鯨「はい。と言っても、いつでも航空母艦に改造できるように作られていたんですよ。計画通りといえば計画通りでした」

提督「なるほどなあ。で、その時に名前が龍鳳になったと」

大鯨「大鯨も龍鳳も、私にとってはとても大切な名前ですね」

提督「空母になった時は結構戦に出たのか?」

大鯨「あ……それが、その」

提督「ん? 違うのか」

大鯨「空母になった時の改装の手間取りと、戦況の都合で……実際はほぼ戦闘に参加できませんでした」

提督「そうだったのか」

大鯨「翔鶴さんや瑞鶴さんとは一度だけ一緒に戦ったことがあります。でも、私にとってはそれが唯一の戦闘でした。あとは輸送任務だったり待機だったりで、最期は鳳翔さんと……暑い夏の青空を見上げて終わりました」

提督「………………」

大鯨「でも、今度は大丈夫です。ちょっと今は戦闘ではお役に立てませんけれど……潜水母艦仕込みの料理は、鳳翔さんや間宮さんに負けません!」

提督「……確かに、大鯨の作るご飯は二人に負けないくらい美味いな」

大鯨「はい。補給はお任せください!」フンスッ

提督「みんなも喜んでることだし、鳳翔たちにとっても良い刺激になる。うちとしては万々歳かな」

大鯨「提督、私頑張りますね」

提督「うん。よろしく頼むよ」


提督「(しかし……裏方だけでは忍びないなあ。なんか良い手はないものか……)」


大鯨と提督が打ち解けたようです

504: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 16:35:27.47 ID:yL8++e0R0

・・-・・ウラヤマシイ・・・



瑞鶴「………………」



提督「初雪が布団以外でここに来るのは珍しいんじゃないか?」ナデナデ

初雪「んっ、そうかな?」

提督「最後に頭を撫でたのはいつだったかなあ」ナデナデ

初雪「……ほんとは、毎日でもいいよ?」

提督「まあそれだと他の子達に悪いからな」

初雪「じゃあ、また勝ってくる」フンスッ

提督「最近はどんな勝負なんだ? この間は時雨と夕立がオセロしてたが」

初雪「今は人生ゲーム」

提督「そりゃあまた人生な……。ケンカだけはするなよ?」ナデナデ

初雪「ん、大丈夫。……ありがとう」


ガチャッ

翔鶴「戻りました……って、どうしたの瑞鶴?」

瑞鶴「………………」ウズウズ

505: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 16:40:33.14 ID:yL8++e0R0

・・-・・・・-・・・・-・・

提督「お、今日は涼風なのか」

涼風「へへっ。あたいがちょろっと本気を出せばこんなもんさ!」

提督「今日も涼風は元気いっぱいだな―――と、ちょっとこっちおいで」

涼風「?」トコトコ

提督「リボンが解けかかってるぞ。落としたら大変だ」

涼風「ホント? 朝ちゃんと結んだんだけどなぁ」

提督「結び直すついでに髪を梳いてあげるから、ここ座りなさい」

涼風「う、うん……」チョコン

提督「涼風の髪は長くてサラサラしてるから櫛通りもいいな」スッ……スッ……

涼風「ったりめぇよ。あたいだってイッパシのれでぃってもんさ」アシ プラプラ~♪

提督「なんかどこかで聞いたことのあるセリフだな」スッ……スッ……


涼風「ところで提督」

提督「ん?」スッ……スッ……

涼風「今度あたいがここに来た時、五月雨も呼んでいいかい?」

提督「それは構わないが……どうして?」

涼風「肝心な時にドジったりして負けてばっかりなんだよね。五月雨の悲しむ顔なんてあたい見たくないからさ」

提督「涼風は優しいなあ」ナデナデ

涼風「て、てやんでぇ! そんなのあたぼうよ」ニコニコ



瑞鶴「………………」ウズウズウズ

506: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 16:45:48.53 ID:yL8++e0R0

・・-・・・・-・・・・-・・

提督「……さて、と。書類も一段落したし、ちょっと休憩ついでにソファでゆっくりするかな」ノビー

翔鶴「では、お茶を淹れてきますね」

提督「うん。よろしく頼む」フゥ


瑞鶴「………………」


提督「ん? どうした瑞鶴」

瑞鶴「………………」ストン

提督「?!」モモノウエニ スワラレタ?!

瑞鶴「……瑞鶴だって、たまには頭撫ででもらったり、髪梳いてほしいもん」

提督「あ、あぁ……それは構わないが」オドロイタ

瑞鶴「翔鶴姉ぇにもしてあげてるんでしょ?」

提督「まあ……な」

瑞鶴「翔鶴姉ぇたちだけなんて、ズルイ」プクー

提督「………………」

507: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 16:50:46.04 ID:yL8++e0R0


なでなで


提督「そう言えば、瑞鶴にはしてあげたことなかったっけな」

瑞鶴「うん」

提督「翔鶴と同じで髪の毛サラサラだ。さすがは姉妹。じゃあ一旦リボン解くぞ?」

瑞鶴「ん……」シュルシュル

提督「おぉ……。なんだか髪を下ろした瑞鶴は新鮮というか、違和感が」

瑞鶴「むー!」グイグイ

提督「あぁこら暴れるな。上手く梳けん」スッ……スッ……

瑞鶴「……てーとくさんは、もうちょっと女心を学ぶべき」

提督「悪かったよ」スッ……スッ……

瑞鶴「あと、もうちょっと構ってほしい」

提督「この鎮守府で一二を争うぐらい甘えん坊だと思うんだが」スッ……スッ……

瑞鶴「そんなことないもん」

提督「やれやれ……っと、こんなもんかな。後はリボンで結えば元通り、と」ハイッ

瑞鶴「………………」

提督「終わったぞ?」

瑞鶴「もうちょっと、こうしてる」

提督「やっぱり甘えん坊だ」ニコニコ


瑞鶴だって甘えたい

510: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 21:00:07.01 ID:yL8++e0R0

・・-・・月夜ノ双鶴3・・・


翔鶴「三回目となりました」

提督「俺も酒はもう飲まん! 二人も麦茶な」イイナ?!


『乾杯』


瑞鶴「今日は満月じゃないね」

提督「そりゃあいつもいつも満月の日にやるわけじゃないさ」

翔鶴「半月や三日月も、なかなか良いものですね」

提督「……やっと本来の姿に戻りそうだ」ヨカッタ……!

瑞鶴「あ、そうだ提督さん。今度こそ教えてよー」

提督「ん? なにをだ?」

瑞鶴「提督さんのこと!」

翔鶴「そう言えば、前回も前々回もはぐらかされたような……?」



提督「(話す以前に二人とも暴走してそれ所でなかったんだがなあ)」

511: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/06(日) 21:05:32.93 ID:yL8++e0R0


提督「で、何を聞きたいんだ?」

瑞鶴「どうして提督さんは提督になったの?」ア、ナンカ ヤヤコシイ

翔鶴「確かに、お父様とは不仲のようですし……」"義父様"?

提督「まあ、な。普通仲悪かったら同じ場所になんかいないわな」ヤメナサイ

瑞鶴「何か関係があるの?」

提督「関係というか、伝統……かな。うちは昔っから軍属畑の人間ばっかでさ。揃って海に行ってたからお前も行けよ、みたいな」

瑞鶴「じゃあ、提督さんって希望して入ったわけじゃないの?」

提督「ああ。こうなる前から親父とは仲悪かったけど、進路だけはここにしろとウルサクて。伝統とか世間体気にする家系ってのはそりゃあ面倒くさいものなんだよ」

翔鶴「でも、提督ほどの方なら……その、言葉は悪いですが"こんな所"にいるのは……」

提督「まあぶっちゃけ、兵学校は主席だった」

瑞鶴「うっそ?! 提督さんエリート……」シンジラレナイ

提督「学だけの頭でっかちさ。あとはまあ成績下がって親父にグダグダ言われるのが嫌だったからってのもある」

翔鶴「でも、だからこそ疑問がわきます」

提督「……主席ってのは卒業したら当然周囲からいろいろ期待されるわけだ。だから、その期待に全部背いた」

翔鶴「え?」

瑞鶴「背いたって……」

提督「やるコトなすコトみんな失敗して親父の顔に泥をぶっ掛けたんだ。ゆでダコみたいに真っ赤になった顔は見ものだったぞぉ」

提督「でも、腐っても主席卒。おまけに親は元帥とくれば外聞もあってウカツな事はできない。で、下った処分が……」

翔鶴「ここだった、と……?」

提督「向こうからしたら飼い殺し感覚なんだろうな。でも、ここなら誰にも邪魔されず自分のやりたい事に集中できる。悪くない所か上々の結果だよ」

瑞鶴「……提督さんのやりたいこと?」

提督「まあその話はいずれ、な」

翔鶴「………………」


まったり提督の全然まったりじゃない経歴

521: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:00:38.12 ID:6knSTc8n0
お題:七夕


・・-・・笹ノ葉サラサラ・・・


―食堂―


わいわい がやがや


瑞鶴「ん? なにやってるんだろう」

翔鶴「みんなで短冊に願い事を書いてるのよ。ほら、今日って七夕でしょ」

瑞鶴「ああーなるほどね! だから笹がここにあるんだ」

翔鶴「昨日提督が近くの山から切って持ってきたの」

瑞鶴「さすが提督さん。やるぅ」ヒューッ

翔鶴「せっかくだから瑞鶴も何か書いたら?」

瑞鶴「うん、じゃあ書いてくる! 翔鶴姉ぇはどうするの?」

翔鶴「私はもう書いてあるから」

522: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:05:14.67 ID:6knSTc8n0

吹雪「白雪ちゃん、なんて書いたの?」

白雪「いろいろあったけど……もっとたくさん弾幕を張れるようになりたいって」

吹雪「そ、そうなんだ」ダンマク……

深雪「ねーねー、初雪はなんて書いたんだ? ちょっと見せて」

初雪「……ナイショ」

叢雲「そもそもこれは見せ合うものじゃないでしょうが」

深雪「どーせ笹に吊るしたらみんな見えるんだし、いいじゃん」ホレホレ

叢雲「だったらまずアンタの見せなさいよ」

深雪「ん? この深雪サマのが見たいって? しょーがないなあ!」


『もっと実戦に出られますように 深雪』


叢雲「う……」←史実を知っているだけにツッコめない

磯波「み、深雪ちゃんらしいよ……ね?」

523: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:10:15.91 ID:6knSTc8n0

白露「一番にかんせーい!」

夕立「夕立も書けたっぽい!」

白露「でも、あたしがイチバンだよー」

時雨「短冊書くのに競争はないよ」

五月雨「失敗しませんように……失敗しませんように……!」

涼風「お、おーい五月雨? 念仏唱えるみたく書くの止めない?」

村雨「それで、みんなはなんて書いたの?」

白露「んふふー。あたしはこれ!」


『駆逐艦でイチバンになりたい 白露型一番艦 白露』


時雨「な、なにもそこまで一番にこだわらなくても……」

夕立「白露の執念は凄いっぽい?」

涼風「そーいう夕立はなんて書いたんだ?」


『てーとくさんのおヨメさんになるっぽい ゆうだち』


時雨「却下だね」

村雨「却下ね」

五月雨「夕立だけズルい……」

夕立「な、なんで?!」

524: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:15:23.89 ID:6knSTc8n0

わいわい ぎゃーぎゃー


扶桑「うーん、なにを書こうかしら?」

山城「悩んでるんですか?」

扶桑「前までは、不幸じゃなくなりますように……なんて書いてたと思うのにね。不幸が大きすぎたせいで他が出てこないの」

山城「私は姉さま以外のことは書きません!」

扶桑「山城。慕ってくれるのはとても嬉しいけれど、もう少し自分のことも考えないと……」

山城「扶桑姉さまが私のすべてですから!」フンス

扶桑「そ、そうなの……?」




古鷹「もっと提督とお話がしたいです……っと」カケタ

加古「あれー。古鷹結構直球じゃん」

古鷹「かっ加古?! 見ないでよぉ」モゥッ

加古「へへー。まあいいじゃん。あたしと古鷹の仲でしょ」

古鷹「で、でも見られたら恥ずかしい……」

加古「じゃーほら、お詫びにあたしのも見せるからさぁ」

古鷹「あ、加古のはもう大体分かってるからいいの。どうせ寝ること関連でしょ?」

加古「ありゃ。さすがだね」


525: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:21:29.03 ID:6knSTc8n0


川内「見敵必殺……? いや、一撃轟沈かなあ」……ヤセンカメン?

那珂「川内ちゃんはなにを書いてるの?」ナニソレ?

川内「んー。なんかこうコレダッて言うのが思いつかなくて」

那珂「那珂ちゃんは、もっともっとライブがしたいって書いたよ」

川内「んん~……。あ、ねぇねぇ神通。神通はなんて書いたの?」

神通「えっ? あ、えっと」

那珂「なになに。……早く平和になりますように? うーん、実に現実的な」

神通「で、でも……大切でしょう?」

川内「そりゃまあね。んー、て事は私も現実路線かなあ」

那珂「いっその事、夜戦主義とかにしちゃえば?」

神通「………………」コソコソ


『提督ともっと普通に話せますように 神通』





鳳翔「――みなさん張り切っていますね」

大鯨「そうですね。やっぱり一年に一度だからでしょうか?」

鳳翔「それももちろんありますけれど、息抜きを兼ねた行事と言うのも大きいと思いますよ」

大鯨「なるほど……!」

鳳翔「大鯨さんはなにか書かないのですか?」

大鯨「わ、私も……? いいのかなあ」

鳳翔「もう大鯨さんも立派な鎮守府の一員ではありませんか」

大鯨「あっ……。じゃ、じゃあちょっと、書いてきますね!」

鳳翔「ふふふっ。いってらっしゃい」ニコニコ

526: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:25:26.87 ID:6knSTc8n0

―夜更け 執務室―

提督「みんなもう騒ぎ疲れて部屋に引き上げたかな?」

翔鶴「はい。瑞鶴ももう疲れたとかで、寝てしまいました」

提督「たまにはこんなイベントもあったっていいよな?」

翔鶴「そうですね。いくら辺境でも戦闘をしてないわけではありませんから」

提督「だな。……さて、じゃあ真夏のサンタクロースならぬ、皆にとっての織姫と彦星になりに行くか」

翔鶴「はい」





提督「改めて見てみると、華やかなせいか人数が少なくてもたくさんあるようにみえるよ」

翔鶴「飾り付けは駆逐艦の子たちが率先してやっていましたから」

提督「このまま撤去するのが惜しいくらいだ」

翔鶴「ふふっ。ですね」

提督「丁度目の前にあったのは……吹雪のだな。みんなが元気で暮らせますように、か。なんとも、心に来るなあ」

翔鶴「提督、これからも気を抜かずにお願いしますね」

提督「緒を締め直さないとなあ。それでこっちは加古のだが……寝心地の良い場所?」

翔鶴「初雪ちゃんのにも似たようなことが書いてありますね」

提督「……さり気なく仮眠ベッドを良い物に交換しておこうかな」

翔鶴「提督。わかっていると思いますが……」

提督「大丈夫だよ。執務室を自室化しないって」タマニ ネオチスルケド

527: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/07(月) 21:30:17.07 ID:6knSTc8n0

提督「お、これは鳳翔のじゃないか。皆が無病息災でありますように、かあ」

翔鶴「鳳翔さんが書くと、胸に響くものがありますね」

提督「全くだな。そしてこっちは大鯨のかな。皆さんの役に立てますようにとは……らしいというか」

翔鶴「やはり、戦闘については気にしていると思います」

提督「食事面では大変世話になってはいるがなぁ」

翔鶴「鳳翔さんも間宮さんも、大鯨さんのお陰で助かっていると言っていました」

提督「うん。これについては……もうすぐだな」

翔鶴「?」

提督「いや。こっちの話だ。それで、隣にあるのは叢雲のか」

翔鶴「兵装が充実しますように……?」

提督「ほかの子からもいくつか武装について書いてあることだし、兵器開発をしようかな。長砲身主砲とか、酸素魚雷とか」

翔鶴「対潜水艦用に、ソナーや爆雷もですね」

提督「また妖精さんのほっぺが膨らみそうだ」

翔鶴「その妖精さんも短冊に書いてるんですが……」

提督「激しく建造希望! か」

翔鶴「この間工廠に行った時も、建造はまだですかって言われましたよ」

提督「……そのうちな。そういえば翔鶴のはどこにあるんだろう?」

翔鶴「わ、私のは後でいいですから! 次行きましょうっ」

提督「いやぁでも一番最初に書いてたし、そこは気になる」

翔鶴「ほらほら、あそこに川内さんのが書いてありますよ!」イキマショ!


オイオイ オサナイデクレヨ
オキニナサラズ!





『瑞鶴や提督とずっと一緒にいられますように 翔鶴』
『これからも翔鶴姉ぇと一緒にいられますように。 あと提督さんも! 瑞鶴』

532: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/08(火) 19:45:06.73 ID:1K0JjNur0

・・-・・瑞鶴ト提督5・・・


瑞鶴「あ、提督さんだ。おはよー」

提督「おぉ瑞鶴か。おはよう」

瑞鶴「これから朝ごはん?」

提督「ああ。遅くまで仕事してたら寝過ごしてしまった」

瑞鶴「じゃあ私も一緒していい?」コレカラナノ

提督「もちろん構わないが、翔鶴はどうした?」

瑞鶴「翔鶴姉ぇならとっくに起きて、朝ごはんも食べ終わってるんじゃないかな」

提督「……一緒に起きないのか?」オナジヘヤナノニ

瑞鶴「んー、今日はどうも寝起きが悪くて。先に行っちゃったみたい」

提督「まあそんな日もあるか」

瑞鶴「あれじゃないかな。ほら、春眠暁をーって」

提督「春眠どころかもう夏だけどな」

瑞鶴「それは気にしない方向で」ネッ

提督「しかし……そうなるとちょっとマズイかな」

瑞鶴「ん?」

533: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/08(火) 19:50:11.25 ID:1K0JjNur0



翔鶴「提督。おはようございます」ニッコリ

提督「あ、ああおはよう翔鶴……。すまないな。寝過ごしたようだ」

翔鶴「お部屋におられませんでしたのでもしやと思いますが、昨夜はそこのベッドでお休みを?」

提督「ちょっと仕事が長引いたんだよ」ナ?

翔鶴「私、普段から夜更かしはしないようにとお伝えしているはずですが?」

提督「い、いやぁ……ははは」マイッタナ


ドウシテヒトコトイッテクレナインデスカ!
ショ、ショウカクヲマキコミタクナカッタンダ……


瑞鶴「……提督さんも翔鶴姉ぇには頭が上がらないっと」


鎮守府真のボスの一角は翔鶴さん

539: ◆kVQhfnJMM6 2014/07/10(木) 20:20:38.92 ID:aQLObRCR0
注意:この話はなんの関係も繋がりもアリマセン


ていとく「なあ赤城、昨日が○○○○の日だってこと知ってた?」

赤城「なんですかそれ?」

ていとく「○○○○マンセイ! ○○○○バンザイ! って日」

赤城「はぁ…。というか提督、セクハラですよ」

ていとく「セクハラも何も実際にあるんだからしょうがない。と言うワケで赤城も○○○○になろう!」

赤城「……昨日じゃなかったんですか?」

ていとく「俺の脳内カレンダーは今日が7月9日だ!」ハリーハリー!

赤城「やりませんよ?」

ていとく「えぇー……」

赤城「そもそも私はサラシ派ですので」

ていとく「驚愕の事実!? ノーサラシDayはいつだ!」

赤城「そんな事よりも提督、お夕飯はまだですか?」ギュルルルルルルルルル

ていとく「さっき大豚ダブル全マシマシを食べた上での発言かね……? サラシを見せてくれたら今すぐに用意しよう」

赤城「どうぞ」サッ

ていとく「いや、あの……手持ちの予備を見せられてもね。柔らかな二つの中身付きでね?」


空母勢にブラ派はおるんかのぅ……



次回 瑞鶴「目標、母港執務室の提督……と翔鶴姉ぇ!」 後編