18: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:26:16 ID:WuX
~社宅~
千枝「ええっと…304号室……ここだ!」

薫「ワクワクしてきたねーっ」ワクワク

桃華「ここが…プロデューサーちゃまの…!」ドキドキ

ありす「……」ゴクッ

千枝「よ、よ~し…みんな準備はいい?」

薫「!」コクコク

桃華「…!」コクッ

ありす「……」コクン

千枝「……えいっ」ポチッ

ピーンポーン

4人「「「「………」」」」ドキドキ

パタパタ

少女「……どちらさま……?」ガチャ

千枝「………え?」

桃華「なっ…!?」

薫「あれー?」

ありす「!」

引用元: モバP「大切な家族」雪美「……ずっと傍で」 



19: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:27:24 ID:WuX
インターフォンを鳴らして数秒、玄関口から出てきたのは、プロデューサーさんでもなく、想像していた大人の女性でもなく……
私達と同じくらいの年頃な女の子でした。

編み込みのハーフアップにまとめた黒髪のロングヘア―、
胸元に赤のリボンを付けた水色のワンピースを着ており、
その上に大きなハートがデザインされたピンク色のエプロンを付けている。

その姿を見た瞬間、この子がプロデューサーさんのお弁当を作っていた相手だと確信しました。

20: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:29:00 ID:WuX
ありす(ま、まさか…プロデューサーさんの浮気相手が、私達と同じくらいの子だったなんて…!これは計画の修正が必要ですね…)

桃華「あ、あなた…!一体誰ですの!?ど、どうして、わたくしのPちゃまの家に…!」

千枝「お、落ち着いて…!桃華ちゃん!も、もしかして、部屋を間違えているのかも…!」アセアセ

少女「……?……Pなら……中で……テレビ……観てる……」

千枝「え」

桃華「な、ななな…!」

ありす「……貴方は?」

雪美「……雪美……Pの……お嫁さん……一緒に暮らしてる……」

薫「うぇっ!お、お嫁さん!?」

桃華「な、なんですって!?」ガーン

千枝「」

ありす(やっぱり!)

千枝「プロデューサーさんが……プロデューサーさんが……千枝のプロデューサーさんが……」ブツブツ

桃華「Pちゃまが…Pちゃまが…浮気……?」ワナワナ

薫「コドモって、ケッコンできたっけ?」ハテ?

ありす「…………むむむ」ウ~ン

雪美「あ、あの……?」オロオロ

21: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:30:14 ID:WuX
P「どうした~雪美?何かあったのか~?」スタスタ

雪美「……P、P」オロオロ

薫「あっ、せんせぇ」

ありす「おはようございます。貴方のありすです」

桃華「P…Pちゃま…!」ナミダメ

千枝「……プロデューサーさん」

P「へ!?き、君たち、どうしてこんな朝早くから俺の家の前にいるんだ!?誰にも住所教えてないよな…?」

桃華「Pちゃま!!!これはどういうことですのっ!!!」ポロポロ

P「な、なにが!?」ビクッ

千枝「………プロデューサーさん、千枝に隠れて浮気していたんですね」ハイライトオフ

P「う、うわっ…!?何を言ってるんだ…?」ゾクッ

薫「せんせぇってケッコンしてたのー!?ズルいよー!かおるもせんせぇとケッコンしたーい!」

P「結婚!?誰が!?誰と!?」

ありす「……ふぅ、プロデューサーさん。ここで立ち話するのもなんですし、中に入れてくれませんか?色々と聞きたいこともありますので」

P「え…?で、でも、アイドルを自宅に入れるのは……」

ありす「このまま玄関口で話していて、ご近所の噂になってもいいんですか? …まぁ、私は一向に構いませんが」

P「そ、それは困る!と、とりあえず中に入ってくれ!」アセアセ

ありす(ふふっ…いろいろとハプニングはありましたが、計画第一段階、無事達成ですっ)ニコニコ

22: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:31:07 ID:WuX


P「どうぞ、入ってくれ」ガチャ

薫「おっじゃましまー!」

千枝「……お邪魔します」

桃華「……失礼します」

ありす「失礼します!」

雪美「……」パタン

雪美「……P……飲み物……持ってくる……」

P「ああ、よろしく頼むよ」

雪美「うん……」トコトコ

ありす「ふむふむ……意外と整理整頓してあるんですね。成人男性の部屋って、もっと散らかっているものだと思っていました」キョロキョロ

P「そりゃ偏見だ。男にだって綺麗好きはいるさ。最近はなるべく自宅に帰ってくるようにしているしね」

千枝「……あの子がいるからですか」

P「ん?ああ、それもあるな。やっぱり待ってる人がいるっていうのは嬉しいものだよ。一段と仕事を頑張ろうって気持ちになる」

千枝「……っ」ズキッ

雪美「……おまたせ……アイスティーしかなかったけど……いい?」コトッ

桃華「……お構いなく」

千枝「……ありがとう…ございます」

ありす「ありがとうございます。いただきますね」

薫「ありがとー!かおる、のどかわいてたんだー」

P「え~と、何から話せばいいのやら…」

ありす「そうですね……まずは近頃のプロデューサーさんについてです」

P「俺?なんかあったか…?」

23: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:32:11 ID:WuX
ありす「最近のプロデューサーさんはやけに機嫌が良かったです。私が理由を聞いても、はぐらかすばかり…どうしてですか?」

P「ああ、それは… 事務所で過ごす時間が楽しい分、自宅で一人になると…その、物足りなくてな?」

ありす「彼女…ええっと、雪美さん…でしたっけ、と一緒に暮らすようになって寂しくなくなったと」

P「いい歳した大人が人肌恋しがっていたなんて知られたら、恥ずかしいだろ?だから、言いづらかったんだ」

ありす「ふむふむ」

桃華「……一人暮らしが寂しいなら、わたくしのお屋敷のお部屋をいくらでも貸して差し上げましたのに…」

P「担当アイドルにそこまでしてもらうわけにはいかないよ」

桃華「……分かっていますわ、そんなこと……それでも…少しでもいい…頼って欲しかったです」シュン

P「す、すまん……で、でも、みんなと過ごす時間は俺にとってかけがえのない宝物なんだ。俺はもうたくさんの幸せをみんなに貰っているよ」ニコッ

桃華「P…ちゃま…!」ウルッ

ありす「……それでは次の質問です。最近プロデューサーさんが持ってきていたお弁当…あれを作っていたのは…」

雪美「……私が……作った……Pに……食べて欲しくて……」

P「いや~ 雪美のお弁当、凄く美味しくてな?食べ応えもあるし、毎日助かっているよ! ……見た目は少し派手だけど」

ありす「そうですね。ハートがいっぱいのそぼろご飯には驚愕しました」

P「み、見たのか!?は、恥ずかしいな…」カアァ

雪美「ふふふ……たくさん……想い……込めているから……」

薫「へぇー!雪美ちゃん、お料理得意なんだー!かおるも負けてられないなーっ」

ありす「……最後の質問です。これが一番知りたかったことです」

P「おう、何でも聞いてくれ」

24: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:34:10 ID:WuX
ありす「ずばり…雪美さんとの関係は?」

P「雪美との関係?家族だけど」

千枝「……夫婦、ということですか?」

P「夫婦!?いやいや、どうしてそうなるんだ!妹だよ、妹!」

千枝「ふえっ?」

桃華「い、妹!?」

薫「妹かー いいなぁ。せんせぇってお兄ちゃんだったんだ…」

ありす「妹…?ですが、先ほど雪美さんが自分のことをプロデューサーさんのお嫁さんだと…」

P「ゆ、雪美ぃ……初対面の人にそれは不味いよ…」

雪美「……?……P……私みたいな……お嫁さんが……欲しいって……言ってくれた……だから……両想い……」

P「ちょ、ちょっと違うような…」ダラダラ

ありす「いやいやいや、雪美さん?日本の法律では、兄妹は結婚できませんよ!」

雪美「……血は繋がってないから……何も……問題ない……」

P「いや、まぁ…それはそうなんだが…」

千枝「血が繋がっていない…?」

桃華「義理の兄妹、ということですの…!?」

ありす(……彼女、想像以上の強敵かもしれませんね)

薫「ん~?よくわかんなくなってきたかも…」

P「そうだな……よし、それなら、俺と雪美の馴れ初めを話そうじゃないか」

P「どうして雪美が俺の妹になったのか…その理由の説明も兼ねてな」

25: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:35:16 ID:WuX
こうして、プロデューサーさんは自分と雪美さん、二人の出会いを語り始めたのです。

26: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:36:26 ID:WuX
~11年前 P家~
P母「佐城雪美ちゃんよ。今日から1年間、我が家で預かることになったの。みんな、仲良くしてね」

俺が16歳の高校生だった頃、母さんが当時6歳だった雪美を家に連れてきた。

雪美の両親共に仕事の関係上、1年間海外へ行くことになったのだが…雪美はまだ幼い。
海外の環境は厳しいだろうと考えた雪美の母親は、古くからの友人である母さんに娘を預けることにしたそうだ。

三女「きゃー!!かわいいー!!わたしの名前は――だよ!雪美ちゃん、よろしくねっ」

次女「アタシは――っていうんだ。よろしくな!」

長女「私は――です。気軽にお姉ちゃんって呼んでくれてもいいですよ?」

P「はじめまして。俺の名前はP。雪美ちゃん、これからよろしくな」

ゆきみ「…………………………」コクッ

三女「あ~ん!かわいいいい!わたし、この子お持ち帰りするっ」ギュッ

ゆきみ「……!?」

次女「あっ、ズルいぞ!?アタシにも抱かせろって!」ギュッ

雪美「……!……!」アセアセ

長女「ちょっと貴方達。雪美ちゃんが困惑してますよ?放してあげなさいっ」ウズウズ

三女「そういう長女ちゃんだって、本当はギュッってしたいんでしょ~ 顔に出てるよ?」

長女「そ、そんなこと…!」ウズウズ

次女「あ^~、癒されるぅ~」

長女「うううう…!お姉ちゃんも混ぜなさ~い!」ギュッ

雪美「……!?……!?」アセアセ

27: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:37:14 ID:WuX


P母「ふふっ、あの子達なら心配なさそうね」

P「ハハハ…雪美ちゃんも大変だな」

P母「…ねぇ、P」

P「ん?なんだよ、母さん」

P母「雪美ちゃんは人と話すのが苦手な子だから、最初はなかなか心を開いてくれないかもしれない……まだ6歳だもの、きっと家族が傍にいなくて心細く感じているわ。……家族一緒にいられないのは、寂しいもの」

P「そう…だよな」

P母「だから……あの子のこと、気にかけてあげて。きっと、Pならあの子の支えになってあげられると思う」

P「ああ、任せてくれよ。俺、年下の面倒には慣れているからな!」ニッ

P母「Pにはいつもたくさん苦労をかけてしまって…ごめんね。本当は、もっと色々なことをしたい年頃だと思うのに…」

P「そんな…気にすんなよ。俺は家族みんなが笑顔でいてくれるだけで十分だからさ!」

P母「P……成長したね。家族想いで優しい所とか、あの人にそっくり」

P母「………私がいなくなっても、大丈夫そうね」

P「何言ってんだ!冗談でもそんなこと言うなよ。母さんまでいなくなったら、俺達…」

P母「……ごめんね。うん、もう言わない。泣き言なんて…私らしくないものね」

28: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:38:25 ID:WuX


三女「第4回!雪美ちゃんともっと仲良くなりたい会議―!!」ドーン

次女「イヤッフゥゥゥー!!!」パチパチ

長女「いえーい!!!」パチパチ

P「ハハハ…」パチパチ

三女「えー、先日我が家の新しい家族になった雪美ちゃんですが…彼女、結構シャイな子なので、なかなか距離が縮まりません!悲しいなぁ…」

次女「ああ…やっぱつれぇわ」グスッ

長女「お姉ちゃん力が足りていないのでしょうか…」ズーン

三女「私達、色々やってはいるんですが…現実は厳しい…!」ガクッ

P「色々って…あれじゃあなぁ」

29: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:40:14 ID:WuX


~三女の場合~
三女「ゆ~きみちゃん!一緒におやつ、食べよっ」

ゆきみ「……おやつ……?」

三女「ほ~ら、甘~いお菓子がたくさん!チョコ球にマーベルチョコにゴリラのマーチ!美味しいよ~」

ゆきみ「……でも……もうすこしで……ごはん……」

三女「ノープロブレム!美味しいから平気だよ~。ささ、どうぞどうぞ」

ゆきみ「……じゃあ……ちょっとだけ……」

三女「よしよし、それじゃわたしも…!」パカッ

ゆきみ「……」モグ ゙

三女「うまっ、うまっ、うまっ!」パクパクパクパクパク

ゆきみ「……!?」ギョッ

三女「ふぅ~、食べた食べた。よし、次行こうか…」パカッ

三女「うう~ん!幸せ?」パクパクパクパクパク

ゆきみ「えぇ……」

30: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:41:00 ID:WuX


P「結局、雪美ちゃんそっちのけでお菓子食べてただけじゃないか…」

三女「うぐっ…す、すみません…」シュン

次女「そんだけ食べて、しっかり夕食も食べられるのがすごいよなぁ」

三女「糖分は別腹なので!」フフン

長女「……どうして太らないのでしょうか…?」

31: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:42:01 ID:WuX


~次女の場合~
次女「雪美ちゃん!一緒に縄跳びしようぜ!」

ゆきみ「……なわとび?……わたし……うんどう……にがて……」

次女「心配すんなって!縄跳びなんざ、ジャンプさえしてりゃあ、どうにでもなるものだからな!」

ゆきみ「そう……なの……?」

次女「ああっ!今から手本を見せるから、よ~く見ててくれっ」

ゆきみ「……」コクッ

次女「最初は前とび!」ピョンピョン

ゆきみ「……きほん」

次女「次はあやとび!」スッスッ

ゆきみ「……おー」

次女「二重とび!」ヒュンヒュン

ゆきみ「……かっこいい」キラキラ

次女「まだまだっ、はやぶさっ!」シュババハ

ゆきみ「……すごい」ワクワク

次女「へへへ///お楽しみはこれからだっ」シュバババ

次女「三重飛び!」ヒュンヒュンヒュン

ゆきみ「……!?」

次女「四重とびぃぃぃ」ヒュンヒュンヒュンヒュン

ゆきみ「!??????」

次女「最後は縦リリースクロスで〆!どうだ?結構いけるもんだろ?」ビシッ

ゆきみ「」

次女「あ、あれ?おーい、雪美ちゃーん?」

ゆきみ「」ポカーン

32: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:43:02 ID:WuX


P「いきなり上級技を見せられたら、そうなるよぁ…」

三女「次女ちゃん凄いもんねー」

次女「ううっ、雪美ちゃんにすごいって言われて…テンション上がってしまったというか、なんというか…」シュン

長女「かっこいいところ、みせたかったんですね~ 次女ちゃんかわいい…♪」

33: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:44:25 ID:WuX


~長女の場合~
長女「雪美ちゃ~ん、一緒にアニメ見ませんか?」

ゆきみ「……なんの……アニメ……?」

長女「ふふふ、これですっ」スッ

ゆきみ「“みならいピエロとケモノたち”……おもしろい?」

長女「ええ、それはもうっ。素敵な仲間達が繰り広げる、最高に愉快なコメディ作品ですよ~♪」

ゆきみ「……みたい」ワクワク

長女「ふふふ~そうこなくっちゃ、ですね!」


長女「アハハハハハハハハハハハハ!!!ヒー!ヒー!ヒー!」バンバンバン

ゆきみ「」ガタガタガタガタ

34: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:45:15 ID:WuX


P「小さい子供に見せるアニメじゃないだろっ!?トラウマになったらどうすんだ!!俺も結構好きだけどさぁ…」

三女「そりゃアカンわ…」

長女「ええー?私が雪美ちゃんと同じくらいの年だった頃に見ていたアニメですよ?」

次女「長女って、昔から好きなアニメの嗜好がずれてるよな…」

P「お前ら全員、雪美ちゃんと仲良くなりたいって気持ちは伝わってくるけど…もっとあの子の立場に立って考えないと駄目だろ?自分を押し付けてるだけじゃ、仲良くなんてなれないぞ」

三姉妹「「「はい…」」」

P「……やはり、ここは俺がいくしかないようだな!」

三女「ええー?Pがー?」

次女「そこまで言うなら、Pがやってみせろよな!」

P「任せとけって!伊達に一家の長男しているわけじゃないって所、見せてやるよ!」

長女「ふふっ、Pくんのお手並み拝見といきましょうか?」

35: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:46:25 ID:WuX


ゆきみ「……はぁ」

Pの家に来て1週間程度経過したある日のこと。私はひとり落ち込んでいた。

P家の人達は皆、フレンドリーで優しい人達だ。
無口でとっつきにくい私に対しても、めげずに話しかけてきてくれる。
なのに…当時の私は彼女らと上手く接することができなかった。

きっと、心のどこかで引け目を感じていたのだろう。
自分はこの家の子供じゃない…だから、彼女達の優しさに甘えてはいけない…と。

36: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:47:06 ID:WuX
「ため息なんかついて、どうしたんだ?」

ゆきみ「!」クルッ

誰かに声を掛けられ、後ろを振り向く。そこには…

ゆきみ「P……さん……」

P「もしかして今、退屈してる?」

ゆきみ「……ええっと……」

P「もしそうなら、今日1日、俺と付き合ってくれないかな」

ゆきみ「……?」

37: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:48:00 ID:WuX


Pに誘われた私、手早く準備をして外に出ると、彼が自転車を用意して待っていた。

P「おっ、来たな。もう準備は大丈夫か?」

ゆきみ「……」コクッ

P「よ~し、雪美は後ろに座ってくれ」ポンポン

ゆきみ「……わかった」スタスタ ポスッ

P「雪美ちゃんってまだ、家の周辺になにがあるかよく知らないだろ?この辺りは結構見所がたくさんあるんだ。だから、今日は色々案内したいと思って」

ゆきみ「……みどころ?」

P「ああ、きっと雪美ちゃんにも楽しんで貰えると思う!」

ゆきみ「……」

P「それじゃあ行くか!しっかりつかまっていろよ?」

ゆきみ「……」ギュッ

こうして、Pと私は色々と見て回ることになった。

38: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:48:59 ID:WuX


~自然公園~
P「まず最初はここ!自然公園だ」

ゆきみ「……みどりが……たくさん……」

Pと私が最初に来たのは、大きな自然公園。辺りを見回すと、たくさんの木が植えてあり、その場にいるだけで、空気が美味しく感じられた。

P「緑だけじゃないぞ~、ほらっ、こっちこっち」ギュッ 

ゆきみ「わっ……」

P「え~と…たしか、あっちだったかな?」スタスタ

ゆきみ(……男の人と……手をつないだの……はじめて……あったかい……)トクン 

39: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:49:39 ID:WuX


P「ほらっ、ここ!」

ゆきみ「……!」

Pに手を引かれ、着いた先は辺り一面のお花畑だった。赤、青、黄……色鮮やかなお花が咲いており、蝶が蜜を吸うため、飛び交うその景色は…とても幻想的だった。

P「いや~ ここはいつ来ても綺麗だな~」

ゆきみ「きれい……」ウズウズ

P「もっと奥まで行ってみよっか」パッ

ゆきみ「あっ……」

P「ん?どうした?」

ゆきみ「……手……はなしちゃうの……?」シュン

P「へ?繋いでたほうがよかったか?」

ゆきみ「……」コクッ

P「そ、そか。うん、わかった」ギュッ

ゆきみ「……♪」ギュッ

P「それじゃ、いこっか」

ゆきみ「……うん」ニコッ

P「!」ドキッ

P(この子…こんな表情もできるんだ…)

ゆきみ「Pさん……?」

P「あっ!う、うん、行こう行こう。あははっ」アセアセ

ゆきみ「……?」

40: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:51:00 ID:WuX


~神社前~
P「次はここ、道明寺神社だよ」

ゆきみ「神社……?」

P「ここから少し歩くけど、大丈夫?疲れてないか?」

ゆきみ「だいじょうぶ……まだまだいける」グッ

P「ははは、頼もしいな」

ゆきみ「……」スッ

P「うん」ギュッ

ゆきみ「……えへー」ニコニコ

P(か、可愛すぎるっ)キュン

41: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:52:01 ID:WuX


Pと手を繋ぎ、赤い鳥居のある参道をゆっくりと歩いていく。
空気が澄みわたっており、神聖な感じがしていたのを憶えている。

P「この神社にはね、古くから伝わる伝説があるんだ」

ゆきみ「……伝説?」

P「ああ、今から数百年前……少女と青年の出会い、そして別れの物話さ」

ゆきみ「……どんな……お話なの?」

P「人の身から、ヒトならざるものへと至ってしまった少女。その力を狙って、国中のあらゆる者から狙われるようになってしまう。そんな少女を、誰よりも大切に想う一人の青年がいたんだ」

ゆきみ「……」

P「その青年はたくさんの人々から慕われる人格者だった。幸運の女神、一国の姫、陶芸家の一人娘、神社の巫女…多くの女性に想いを寄せられる好男子でもあったらしいよ」

ゆきみ「……もてもて」クスッ

P「でも、少女を救うため、それまで積み上げてきた人間関係、財産、居場所…全てを捨て去り、当時の権力者たちと敵対することになってしまったんだ」

ゆきみ「……!」

P「国中全てが敵に回った。そんな絶望的な状況でも諦めず、最後まで少女を守り抜き、追跡者の手が届かない安住の地である離島へ無事送り届けたそうだ。……けれど」

ゆきみ「けれど……?」

P「少女を庇ったことで、国中がパニックに陥ってしまったんだ。その状況に責任を感じた青年は愛する少女と別れ、自ら権力者達の元へ身を差し出したんだ。生贄としてね」

ゆきみ「そんな……!」

P「青年は権力者に逆らった大罪人だ。当然、只ではすまない……国を転覆しようとした罪に問われ、青年は罰を受けさせられることになったんだ……処刑という形でね」

ゆきみ「……処刑」ブルッ

P「ただ大切な人を守りたかっただけなのに…国中を混乱させた元凶として、左目をくり抜かれ、大勢の民衆の前でさらし者にされ……最後は、絞首刑にされたんだ」

ゆきみ「……ひどい」ギュッ

42: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:53:00 ID:WuX
P「自分は選ばれなかった……それでも、青年が幸せになれるなら…そう思っていた女性達もこの結末に嘆き悲しんだそうだ。でも、悲劇はそこで終わらなかった…」

ゆきみ「え……?」

P「人の世に絶望した女神が、災厄を引き起こしてしまったんだ」

ゆきみ「!?」

P「国中に病が広がり、穀物も満足に穫れなくなって…いつしか、国中で戦争が起きるようになった。それはもう、地獄のような有様だったらしい。当時の状況は数多くの文献で記されているんだよ」

ゆきみ「…………」

P「それが数十年も続いた…その状況をなんとかする為、神社を建て、青年の遺骨を祀ることで女神の呪いを鎮めようとしたんだ」

ゆきみ「もしかして……それが……」

P「そっ、ここ、道明寺神社だよ」

参道を抜け、広い場所にでる。そこには、大きな神社が建てられていた。

ゆきみ「……ここが」

P「それからは毎年、青年の死を悼む慰霊祭がここ、道明寺神社で行われるようになったんだって」

ゆきみ「……Pさん……くわしい」

P「ハハハ…小学生の頃、学校の宿題でいろいろ調べたからね」

P「それじゃあここまで来たし、お祈りでもしていこうか。今後も平和な日々が続きますように…てな」

ゆきみ「……うん!」

43: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:54:01 ID:WuX


~和服屋~
P「さぁ着いた、ここは和服屋さんだ」

ゆきみ「……いろんな着物……すてき……」

P「周りとの交流が薄い田舎町だったせいか、この辺の地域は昔ながらの風習が色濃く残っているんだ。だから、今でも和服を好んで着る人が多いんだよ。着物を着て歩いている人、結構たくさん見かけただろ?」

ゆきみ「……」コクッ

P「最近は外からくる観光客向けに、普段から着用しやすいようアレンジした和服もたくさん出ているんだ。ほらっ、これとか雪美にピッタリ!」

ゆきみ「わぁ……!」キラキラ

P「試着してみるか?」

ゆきみ「……!」コクコク

P「よし、すみませーん!これ、試着してもいいですかー?」

店員「はーい!大丈夫ですよ~」スタスタ

ゆきみ「……」ワクワク

44: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:55:01 ID:WuX


ゆきみ「……着てみた」シャッ

店員「あら可愛い!素敵ですよ~」

ゆきみ「……Pさん……どう……?」モジモジ

P「うん、よく似合ってる。すごく可愛いよ」ニコッ

ゆきみ「……///」

45: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:56:00 ID:WuX


P「本当に買わなくても良かったのか?さっきの服」

ゆきみ「うん……Pさんに……かわいいって……いってもらえたから……それだけで……十分……これ以上は……バチが当たる……」

P「………」

46: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:57:40 ID:WuX


~丘~
P「最後はここだよ」

ゆきみ「……ここ?」キョロキョロ

P「今は何の変哲もない丘だけど…まぁ見ててよ」

ゆきみ「……?」

P「……雪美ちゃん、今日はありがとう。俺に付き合ってくれて」

ゆきみ「……それは……こっちのせりふ……わたしのほうこそ……ありがとう……こんなにたのしかったの……ひさしぶり……」

P「……やっぱり、お父さんとお母さんが傍にいなくて寂しいか…?」

ゆきみ「…………………それは」

P「今日雪美ちゃんを誘ったのはさ、この町を紹介したかったっていうのもあるけど…もう一つ理由があるんだ」

ゆきみ「もうひとつの……りゆう?」

P「その…さ、俺、もっと雪美ちゃんと…仲良くなりたかったんだ」

ゆきみ「わたし……と?」

P「雪美ちゃんはさ、俺達に引け目を感じているんじゃないかと思ってさ。自分はこの家の子じゃない…だから、甘えてはいけない…って」

ゆきみ「!」

P「当たってるか?」

ゆきみ「…………うん」

ゆきみ「……わたし……人と話すのが……にがて……だから……じぶんの気持ちを……つたえるのも……にがて……だから……こわかった……きらわれたら……どうしよう……って」

P「……」

ゆきみ「だから……Pさんが今日……さそってくれて……うれしかった……また……いきたいって……おもってしまうくらい……でも……これいじょう……あまえられない……わたしは……よその子……だから」ギュッ

P「……雪美」

ゆきみ「はい……」

47: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:58:56 ID:WuX
P「家族になろう」

ゆきみ「……え?」

P「今日1日、雪美と一緒にいて気づいたんだ。雪美の笑顔はとっても素敵なんだって」

ゆきみ「わたしの……えがお……?」

P「もし、今の関係じゃ甘えられないっていうのなら……関係そのものを変えてしまえばいいんだ」

48: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)22:59:38 ID:WuX
P「俺は、雪美の喜ぶ姿をもっとたくさん見たい、もっと雪美のことが知りたいんだ」

49: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:00:31 ID:WuX
ゆきみ「……!」ドキッ

P「だから…さ、俺、雪美と兄妹になりたい」

ゆきみ「……兄妹」

P「最初はピンとこないかもしれないけど…お互いのことは、これから知っていけばいいんだ。時間ならたくさんある」

ゆきみ「……ほんとうに……あまえても……いいの?」

P「ああ」

ゆきみ「めいわくに……ならない……?」

P「なるわけないさ、雪美みたいな可愛い妹なら大歓迎だよ」

ゆきも「こ、これからも……ずっと……そばに……いてくれる?」

P「雪美が、それを望むならな」

ゆきみ「……P」ギュッ

P「ん?」ギュッ

ゆきみ「今日……Pと……いっしょにいて……すごく……たのしかった……だから……また……つれていってほしい……ダメ……?」

P「喜んで」

ゆきみ「……それなら……わたし……Pの……妹になる」ギュゥー

P「……ああ!」

50: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:01:03 ID:WuX
ゆきみ「P…P…♪」スリスリ

P「ははは、甘えんぼさんだな~ 雪美は」ナデナデ

ゆきみ「ふふふ……妹だから……とうぜん……///」

P「……ほら、雪美。見てごらん」スッ

Pが指をさした方向を見つめる。その先には…

51: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:02:00 ID:WuX
ゆきみ「わぁ……!」

日が沈み、空には満天の星空が広がっていた。

P「ここが一番、星が綺麗に見える場所なんだ。……この景色を雪美に見せたかった」

ゆきみ「………♪」

Pと私、二人きりの原風景。……二人だけのトクベツな思い出。

きっとこの時から、私達の物語が始まった。

52: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:03:01 ID:WuX


~7年前 社宅~
P「という出来事があって、俺と雪美は血の繋がりを越えた仲良し兄妹になったのだ!」

雪美「……///」

千枝(兄妹…?)

桃華(話を聞く限りだと…まるで、恋人同士のようでしたわ…)ムスーッ

ありす(プロデューサーさんは昔からカッコよかったんですね!さすが私の旦那様ですっ?)

雪美「……だから……私……これからも……Pの傍に……いたい」

薫「ねえねえ!それなら、かおるにいい考えがあるよ!」ズイッ

雪美「……いい考え?」

薫「雪美ちゃんも、かおる達と一緒にアイドルやればいいんだよっ!そしたら、せんせぇとずっと一緒にいられるよ!」

千枝「!」

桃華「!?」

ありす「なるほど…いい案だと思いますよ。私も雪美さんと仲良くなりたいですし」ウンウン

雪美「アイ……ドル……私が……?」

薫「ねっ!せんせぇ、いい考えでしょー?」

P「そうだな、俺も考えていたんだ。雪美なら、きっと素敵なアイドルになれるって」

雪美「……アイドルになれば……いつでも……Pの傍に……いられる……?」

P「おう」

雪美「なら……私……アイドルになりたい……!」

P「わかった!一緒にトップアイドル、目指そうな!」

雪美「ふふ……それじゃあ……改めて……自己紹介……しないと」ガタッ

雪美「私……佐城……雪美……あまり……話すのは……得意じゃない……でも……みんなと……仲良く……したい……だから……その……よろしく」ニコッ

千枝、桃華「「」」キュン

ありす「はい、よろしくお願いしますね」

薫「よろしくおねがいしまーっ」

53: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:03:53 ID:WuX
こうして私、佐城雪美はPのプロデュースの下、346プロでアイドルを始めることになったの。

54: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:05:33 ID:WuX
たくさんの仲間達に囲まれ、こんな私でも素敵なアイドルになることができた。
346プロで過ごした日々は私にとって、大切な宝物になっている。

私をアイドルの世界に誘ってくれた薫、彼女は私がアイドルになったばかりの頃からずっと仲良くしてくれた。
いつも明るく、元気一杯な薫……私にとって、憧れの存在であり、大切な親友だ。

ありすとは、同じいちご好きとして、料理の仕方で意見が合わないこともあったけど……今でも仲良くやってる。
彼女の作るいちごパスタも、最近は結構美味しくなってきた。……でも、時々料理で冒険する癖があるのは、やっぱりどうかと思う。

桃華には、アイドルになりたての頃、なぜかライバル視されていた。
お嬢様育ちで、自信家の桃華…初めの頃は少し苦手だったけど、一緒にアイドルをしていくうちに、
彼女のいつも堂々としていて、努力家な姿がカッコいいと思うようになっていった。

千枝はまじめで、とても優しい女の子だ。私が歌やダンスのレッスンで困っていると、いつも率先して助けてくれた。
しっかり者で5人のまとめ役のような存在だった。……Pが絡むと、時々暴走するのが玉に瑕だけど。

55: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:06:15 ID:WuX
~現代 346プロダクション 第3芸能課~
ありす「プロデューサーさん!橘流オリジナルメニュー、牛肉のいちごソース煮込みです!是非食べてください!!!」ドーン!

P「待て待て待て!その組み合わせは絶対におかしいって!どうして普通に作らないんだ!!」

ありす「たしかに、今の私が普通に作ればそれなりものができあがるでしょう…でもそれじゃあダメなんです!!今の時代、何事にもオリジナリティが必要なんですっ!日々の挑戦が新たな未来を生み出すんですよ!」ズイッ ズイッ

P「それっぽいことを言ってるつもりかもしれないが、食べさせられる身にもなってみろよ!パスタならまだしも、牛肉といちごの組み合わせは絶対に合わないって!」グググ

ありす「食べてもいないのに決めつけるのは良くないですっ!TRY!TRY!」ズイッ ズイッ ズイッ

P「やめろー!こんなの料理じゃない!!」ググググ

56: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:07:02 ID:WuX
「プロデューサーさん…少しいいですか…?」

P「千枝、聞いてくれよ!ありすのヤツがまたゲテモノ料理を…って、な、なんだその恰好!?」ギョッ

ありす「ち、千枝さん…!?」

千枝「用意されていた次のライブ衣装を着てみたんですけど……胸の辺りがきつくて……確認、してくれませんか…?」ムチムチ?

P「ちょ、ちょっと待て!少し前に測り直したばかりだったよな!?もうサイズ合わないなんて、そんなわけ…!」ゴクリ

ありす「……………」サワサワ 

ありす「………私だって…それなりに……あるもん」グスッ

千枝「で、でも、私……苦しいんです。プロデューサーさん……」ギュッ

P「ち、千枝…ダ、ダメだって…/// ありす!助けてくれ!」

ありす「嘘……胸が未だに成長しているなんて…そんなの嘘です……」ズーン

P「ダディャーナザァーン!?」ガビーン

57: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:08:01 ID:WuX
千枝「ほら…ここですよ…プロデューサーさん……?」ムニュ?

P「あばばばっばばb」ビクンッ

桃華「千枝さ~ん?衣装のサイズ、間違えていますわy…!?」ガチャ

千枝「んっ……はぁ…あん……P、さんっ……///」スリスリ

P「」

桃華「ちょ、ちょちょちょなにをやっておりますのお待ちになって!?」アセアセ

千枝「P、Pさん…!Pさぁん…!」ヌチュヌチュ?

桃華「お・や・め・な・さ・い!」バコーン!

千枝「あいたっ! も、桃華ちゃん…!?いきなり叩くなんてひどいよぉ…」グスッ

桃華「い、い、いきなりへ、変なことを始めるからですっ!!ま、まったく!!プロデューサー様もしっかりしてくd…プロデューサー様?」

P「」チーン

桃華「し、死んでる…」

千枝「えっ…?プロデューサーさん!?大変!私がすぐに目覚めさせてあげます!人工呼吸で!」ン~

桃華「いい加減にしなさ~い!!!」

58: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:09:35 ID:WuX


薫「先生…また他の女の子とイチャイチャしてる……」ムスーッ

雪美「Pは……みんなの……プロデューサーだから……仕方ない……」

薫「雪美ちゃんは不安にならないの…?先生が……好きな人が、自分以外の女の子と仲良くしているのを見て…」

雪美「ふふっ……Pと私は……心と……心で……繋がっている……だから……平気……」

雪美「………たとえ……妹としてしか……見られていなくても……かまわない……あの人の傍に……いられるなら……それだけで……幸せなの」

薫「雪美…ちゃん……」

59: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:10:16 ID:WuX
5人とも、Pのことが大好きだから…みんな平等に、Pのお嫁さんになれる資格を持っている。でも、ずっと妹でいられるのは……私だけ。

きっと近い将来、Pは答えを出すだろう。選ばれるのは一人のみ……だからせめて

60: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:11:07 ID:WuX
雪美(この幸せな日々が、もう少しだけ……続きますように)

終わり


62: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:14:35 ID:WuX









~?年後~
どうも初めまして!346プロ 第3芸能課で働かせてもらっているPといいます。

最近まで、俺はずっと悩んでいたんだ。アイドルのプロデュースが上手くいっていなかったのかって?
いや、むしろプロデュースに関しては、絶好調といっても過言ではなかったと思う。

じゃあ、何に悩んでいたのかって?それは…自分の気持ちについてだ。

俺がまだ二十歳だった時、この事務所に入社した。
プロデュースのプの字も知らなかった俺が今までプロデューサーとしてやってこられたのは、ひとえに俺を拾ってくれた社長さん、
入社時から助けてくれたアシスタントさんや先輩方、そしてなにより…俺なんかのプロデュースを信じて付いてきてくれた、大切な担当アイドルたちがいたからだ。

俺にとって、担当の皆はなによりもかけがえのない存在だった。
プロデューサーとして…大人として、頼りにしてもらえるよう、常に全力で向き合ってきたつもりだ。

でも








63: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:15:15 ID:WuX
P「俺が、自分の手で幸せにしたいと思えたのは……君だけなんだ」

「!」

64: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:16:10 ID:WuX
初めて出会った日のことを思い出す。
あの頃の俺は……まさか、君に対してこんな気持ちを抱くようになるなんて夢にも思わなかっただろう。

65: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:16:58 ID:WuX
P「長い間待たせてしまって……ごめんな」

「                       」

P「そっか……ありがとう」

「                          」

P「ああ、約束する」

「                」

P「ウェ!?ここでか!?」

「                                 」

P「わ、わかったよ…」スタスタ

66: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:18:12 ID:WuX
「   」ドクン ドクン

P「俺は……この先ずっと、君のことだけを想い続けるよ」ギュッ

「   」ギュッ

P「……愛してる」

67: ◆UpHOrkEMJ2 2018/11/20(火)23:18:56 ID:WuX
俺が…俺が愛したシンデレラは――

~FIN~