2 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 01:17:13 ID:eW.svgqY
エレン 「最近ミカサが悩んでる?」

アルミン 「うん。口数が少なくなって…」

エレン 「あいつはもともと無口だろ」

アルミン「ぼんやりと考え事をしていることも多くなったし…」

エレン 「あいつはネクラなんだよ」

アルミン 「かと思えばエレンのことをじいいいと見つめてて」

エレン 「あいつの視線こわいんだよ。あの真黒い目で睨まれる俺の身にもなってくれよ。」

アルミン 「何か悩んでるんなら力になってあげたいと思わない?」

エレン 「あいつが何を悩むんだよ?何やらせてもすいすいこなせるあいつがよー。」

アルミン 「はあ…いいよ、僕一人で話すから」

エレン 「気にしなくていいんじゃね?どうぜ体脂肪少なすぎて生理が止まったとかそんなとこだろ」

アルミン(君のそういう態度が原因だと思うけどね…) 


3 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 01:28:12 ID:eW.svgqY
ー翌日ー

アルミン 「エレン、大変だ!ミカサが訓練中に怪我をしたって!」

エレン 「なんだって、あいつが怪我?」

アルミン 「最近は訓練中でもぼんやりしてて…今日にも話を聞こうと思っていたのに…」

エレン 「とにかく早くミカサのところへ!!」

----

サシャ 「意識がないんです…これから医務室へ運びます…グスッ」

アルミン 「ミカサ…こんな…」

エレン 「ミカサ、しっかりしろ!」

ミカサ 「エレン…?」

サシャ 「あ 意識が戻りました!」

ミカサ 「ハア、ハア、エレン、エレン…」

エレン 「無理してしゃべるな。すぐに医者に診てもらえるからな」

ミカサ 「エレン…。す…き」ガクッ

アルミン 「ミカサぁああああ!!」 


5 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 01:34:26 ID:eW.svgqY
アルミン 「ミカサがこん睡状態に陥ってもう1週間たった…。」

エレン 「医者はもう身体は大丈夫だと言ってるんだろう?」

アルミン 「そう、ミカサは自分の意思で眠り続けている」

エレン 「どうして…」

アルミン「原因は、エレン、君だと思う」

エレン「俺?」

アルミン「ずっと悩んでたのもきっと君のことだよ。意識を手放す寸前に君に告白したのが証拠だ」

エレン「あんな呪いみたいな告白しやがって…このまま目覚めなかったら…どうすれば…」

アルミン「君が本気でミカサを救いたいというのなら…僕に方法がある」

エレン「!どうしたらいい!?おしえてくれ!」 

6 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 01:38:44 ID:eW.svgqY
アルミン「センシングという方法を使う」

エレン「せんしんぐ?」

アルミン「ミカサの意識のなかに君を送り込む。そこでミカサと直接会って彼女を目覚めさせるんだ」

エレン「お前…そんなことができるのか?」

アルミン「佐藤健の映画のCMで見たから。そんなことはどうでもいい。やるのやらないの?」

エレン「やるさ、やってやる。このままじゃ巨人の駆逐どころじゃねえからな。」

アルミン「わかった。ひとつ注意してね。ミカサの意識の中は当然ミカサが支配する世界だ…それを忘れないように…じゃあ、いってらっしゃい、エレン」 

7 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 02:05:45 ID:eW.svgqY
ーーーーーーー

ここはどこだ…一面の花畑…。

ここがミカサの意識の中、なのか…?

ミカサ、お前、こんなところで何をしてるんだ…なにを思ってるんだ…。

花畑の中にぽつんと一軒の小屋がある。ミカサはあの中にいるんだろうか。

入ってみよう。

ガチャ

「!な、なんだ、ここは…!!」 

8 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 02:14:52 ID:eW.svgqY
壁一面、いや天井にまでびっしり俺の写真で埋め尽くされている!!(この世界に写真があるのかという突っ込みはスルー)

ガキの頃の俺、訓練兵の俺、寝ている俺、素っ裸の俺…うぅ…気持ち悪くて吐きそうだ…

キィィィィ

ドアが開いて…誰かが入ってくる…というかミカサに違いないが…怖くて振り向けねぇ…!!

ミカサ 「エレン…来てくれたの…」

エレン 「ミ、ミミミミカサ…」

ミカサ「…見て、しまったのね…」

エレン「ひ、ひぃぃぃぃ」

ミカサ「どうしたの、エレン。 何を、おびえているの…?」 

9 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/01(土) 02:24:28 ID:eW.svgqY
エレン「おおおお前、こんなところで何してるんだよ!戻ってこいよ!寝てる場合じゃないだろ!俺たちは、巨人を、駆逐するんだろ!!」

ミカサ「エレンはそればかり…。ここは、私の世界。巨人なんていない。ここでエレンのことだけ考えてる。 それだけで幸せ。」

エレン「何だって…?」

ミカサ「エレンも来てくれた。ここで二人きり…ずっと二人で、ここにいよう?」

エレン「ふざけるな!俺は帰るぞ、必ずお前をつれて元の世界に帰る!」

ミカサ「いや…行かないで…帰さない…ここは私が支配する世界…。」

ミカサの髪が不気味に伸びていく…触手のような髪が俺を縛って…!

エレン(こ、怖すぎる!アルミン、た、助けてくれ…!)

ミカサ「苦しいの、エレン? ごめんね、ごめんね」

エレン(泣いてるのか、ミカサ…。何で、何がお前をそうさせた…俺の、俺のせいなのか…) 


15 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/02(日) 12:53:36 ID:u/aTWQhU
エレン「ミカサ…俺に、言いたいことがあるんだろう…言えよ…全部…」

ミカサ (エレンが好き…)

エレン (これはミカサの心の声?)

ミカサ (気持ちを伝えたい…でも今のエレンに恋愛なんて邪魔なだけ。余計なことを言って迷惑がられるくらいなら、今の関係のままそばにいたい)

ミカサ (でも…) 

エレン「そんなくだらないことで悩んでたのか…ばかだな」

ミカサ「エレンにとってはばかなこと。わたしにとっては大切な気持ち」

エレン「お前は何でもできるから、俺はずっとうらやましかったのに」

ミカサ「エレンがいれば何でもできる。いなければ…いなくなったら…できない。」

エレン「そんなこと言うなよ。」

ミカサ「今はそばにいる。でもずっとそばにいられるとは限らない。いつか離れ離れになるときが来るかもしれない。それが怖い」 

16 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/02(日) 13:10:39 ID:u/aTWQhU
エレン「…。だから、こんなところに俺を閉じ込めるのか?」

ミカサ「!」

エレン「俺を好きなら、俺を理解しろよ。俺が何のために、何を得るために戦っているのか、お前、知ってるだろう?」

エレン「行きたい所にも行けない。行きたいと言うだけで異端者扱いされる。全部、巨人のせいだ」

エレン「お前だってそうだ。自分の気持ちを言いたくても言えない。とうとうこんな世界に閉じこもって…それも巨人のせいだ」

エレン「だから俺たちは、自分の自由を取り戻すために、戦わないといけないんだ!戻れよ、ミカサ!俺を縛るな!俺から自由を奪うな!!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

アルミン「エレン!」

エレン「アルミン…」

アルミン「戻ってきたんだね、どうだったの?」

エレン「わからん…とりあえず言いたいこと言ったがミカサに伝わったかどうか…。ミカサは?」

ミカサ「う、うん…」

アルミン「!意識が戻りそうだ」 

17 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/02(日) 13:23:33 ID:u/aTWQhU
ミカサ「うん…」パチ

アルミン「ミカサ!」

エレン「ミカサ…」

ミカサ「エレン、アルミン…」

アルミン「ミカサ、気分はどう?」

ミカサ「私、どうして…。ここは…?」

エレン「お前、1週間も眠ってたんだぞ」

ミカサ「…。エレン、私、夢を見ていた…」

エレン「…うん…」

ミカサ「エレン…ごめんなさい…」

エレン「謝らなくていい…謝るのは俺のほうだ…。お前の様子がおかしいってアルミンは気にしていたのに、俺は家族なのに」

アルミン「僕。外に出てるね」

ミカサ「アルミン…?」

エレン「…アルミンには後でお礼を言っとかないとな。お前のが戻ってきたのはアルミンのおかげだから」

ミカサ「そう。私からも、後で言おう」 


19 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/02(日) 13:39:42 ID:u/aTWQhU
エレン「ミカサ、俺は」

ミカサ「エレン。私、あなたのように生きる」

エレン「?俺のように?」

ミカサ「あなたが見ているものを見て、あなたが目指すものを目指す。そんな風に生きれば、エレンのそばにいられる。たとえこの先離れ離れになることがあっても、気持ちは近くにいられる。」

エレン「…お前がそうしたいならそうすればいい。お前の自由だからな」

エレン「でもひとつ約束してくれ。こんなに思いつめる前に相談するって。俺はアルミンみたいに鋭くないから、言ってくれなきゃわからない。

エレン「お前が何を言っても俺は受け入れる。だって、家族だろ?」

ミカサ「うん…うん…」 

20 :以下、名無しが深夜にお送りします:2013/06/02(日) 14:04:18 ID:u/aTWQhU
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アルミン「エレン、ミカサはどう?」

エレン「ああ、もう大丈夫だ。アルミン、いろいろありがとうな。お前がいなければ…」

アルミン「いいよ、そんなの。ミカサが無事で本当によかった…」

エレン「ああ、俺も安心した。でも…」

アルミン「?」

エレン「今回のことは俺の引き起こしたことだとわかってる。でも、もう二度とあいつの意識の中へ入っていくとか、ごめんだ」

アルミン「エレン…。そんなに恐ろしいことが…?」

エレン「ああ…。巨人は確かに恐ろしいが、恐怖より怒りの感情のほうが勝つだろ?だから、純粋な恐怖を感じたのは、生まれて初めてだった…」

アルミン「エレン…なんて言えばいいのかわからないけど、とりあえず、今回いろんな経験をしたことで、ひとつ成長したんじゃないかな…」(としか言えない)

ーおわりー