1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 21:52:11.81 ID:RF9NqnJ6O

< しかいない >





提督「戦争は膠着」

高雄「後方はやや安定」

愛宕「本土防衛への比重はだだ下がりよねぇ」

提督「まぁ……俺たちが役立つ事態なんて、な」

高雄「確かに。無い方がいいに決まってます」

愛宕「でも」




「「「…………暇」」」




SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1425387131

引用元: ・【艦これ】高雄「私と」愛宕「私と」提督「俺」 



2: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:10:23.92 ID:RF9NqnJ6O

< 流れたか、流されたか >





提督「前までは横須賀にいたのになぁ」

愛宕「それは提督が権力争いに負けたからじゃない」

提督「いや、そうだけどさ……オブラートとかないの? 」

高雄「でも悪くはないと思います。
本来は少将以上で名乗る提督という名も一応は名乗ることができていますし」

提督「執務も大したことないしな」

愛宕「権力争いに敗北、からの半ニート……」

提督「…………」

高雄「…………」

愛宕「負け犬ね☆ 」

提督「やめろ」


3: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:13:43.08 ID:RF9NqnJ6O

< 図星にも限度が >





愛宕「ただ、ね……」

高雄「ええ、そうね……」

提督「……なんだよ」

愛宕「陸軍の基地を守るのが主目的というのは……」

高雄「基地航空の重要性は理解しているつもりなんですけれど」

愛宕「無駄飯食いとか臆病者とか言われるのはちょっと」

高雄「まぁ、それはあながち間違ってはいないのですが」

愛宕「ハーレム●●とかの陰口はさすがに……」

高雄「はい」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「…………間違ってないだろ」




「「…………そういう問題じゃない」」


4: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:14:58.85 ID:RF9NqnJ6O

< 言葉は剣よりも強し >





提督「いや、でも待てよ? ってことは俺は」

愛宕「色ボケ提督」

高雄「キズを●めてもらう惰弱者」

提督「え、えぇ……」

愛宕「横須賀では若手No.2だったのにねぇ」

高雄「前線の艦娘や将校にもそれなりに味方はいるのに」

提督「おう、決して完敗だったわけでは……」

愛宕「まぁ、負けは負けなんですけどね」

提督「」

高雄「ずっとNo.2のままでしたし」

提督「」


5: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:17:23.82 ID:RF9NqnJ6O

< 決め手 >





高雄「ま、まぁ私たちはそう思ってませんから」

愛宕「そうねぇ……嫌いならここまで着いてこないわね」

提督「お、お前たち……っ! 」

提督( これが仲間か。これが絆か。ここまできてよかったなぁ )

高雄「ルックスとかスタイルはかなり上位ですし」

愛宕「島流し扱いでも高級軍人だしぃ」

提督「……ん? 」

高雄「私たちも将来を考えなくては」

愛宕「大体私や高雄に釣り合うとなると、ねぇ? 」

高雄「そうよね」

提督「最低じゃねぇか! 感動を返せよ畜生 」

6: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:19:58.52 ID:RF9NqnJ6O

< 逆もまた……然りじゃない >





愛宕「そういえば」

提督「なんだ。無理矢理な転換だなおい」

愛宕「逆に提督が私たちを選んだ理由ってなんなの? 」

高雄「あ、それは確かに気になりますね」

提督「俺? うーん……お姉さまっぽいかつ甘えさせてくれるとことか」

愛宕「あらあら ♪ 」

提督「ときに厳しいけどお茶目さがギャップになるとことか」

高雄「なるほど。それは悪くないですね」

提督「あと身体」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「な、なんだよ。そっちも大した変わらないこと言ってただろ」

愛宕「サイッテー」

高雄「これは……ありえませんね」

提督「えぇ…………なにそれ」

7: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:21:59.70 ID:RF9NqnJ6O

< やっぱり……然りかもしれない >





愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「あ、あの」

愛宕「でも実際は割とそこ大事よね」

提督「で、ですよね」

高雄「本人が言っていいことではないですけど……概ね同意」

愛宕「そうねぇ……この人がぶよぶよだったり」チラッ

高雄「その……小さかったりすると……」チラッ

提督「…………」

愛宕「そもそもこんなこと言い合える仲だものね」

高雄「ええ、なんだかんだ言って私はあなたに満足していますよ、提督」

提督「お、おう……そうか」

提督(今日から筋トレ増やそう。うん。いつかぶよったりしたらアレだし)


8: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:26:31.85 ID:RF9NqnJ6O



< 姉妹 >





提督「関係ないけどさ、鳥海とか摩耶は最近どうなの」

愛宕「そんな……私たちでは満足できずに妹たちまで」

高雄「クズですね。明らかに」

提督「いや、関係ないと言ってるだろ……で、どうなの? 」

愛宕「うーん……良くも悪くも変わらないみたいね」

高雄「深海棲艦側との境界がある程度確立されてしまいましたからね。
前線とはいっても精々が小競り合いなのは変わらないと」

提督「うん、さすがに知ってるけどさ。一応軍属なのは俺もだよ。
そうじゃなくてプライベートがさ」

高雄「それも変わらず、だと思います」

愛宕「そうね。そもそも提督よりもスペック高いのは大体が老齢だしぃ」

提督「…………この下半身脳が。そっち関係しか考えられないのかよ」ボソッ

愛宕「あらあら……今なんと? 」ニコッ

提督「いや別に」

高雄「愛宕と同じ扱いはちょっと……」

愛宕「えっ……裏切るの? 高雄」

高雄「ただでさえ色ボケとか●●●とか言われてるので……これ以上は」

提督「はははっ、普段の行いの所為だな」

愛宕「うっそぉ……」


9: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:28:55.28 ID:RF9NqnJ6O

< 強弱あるいは >





愛宕「……まぁ、こんな感じで」

提督「ん? 」

愛宕「大体私たちの力関係ってあれよね。
提督 > 高雄 > 私 >、よね」

高雄「むっ、私が提督より弱いという根拠は」

愛宕「ベッド」

高雄「」

提督「じゃあ俺がお前に弱い理由はなんだよ」

愛宕「ベッド」

提督「」

愛宕「……ただそれだと私は別に高雄に弱いわけじゃないのよねぇ…………うふ」


10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/03/03(火) 22:29:39.30 ID:RF9NqnJ6O

< 結局は >





提督「いや、やっぱ普段の行動で測るべきだろ」

高雄「そ、そうですよ! 大体夜のことなんて時と場合によって変わるじゃない! 」

愛宕「例えば? 」

高雄「お酒の有無とか雰囲気とかプレイ内容とかっ! 」

提督「お、おう……」

愛宕「なるほど……ふふふ」

高雄「? ……あっ」

提督「いや……うん、俺は嫌いじゃないよ、うん。むしろ好き」

愛宕「もうっ……普段からそうやってはっきりすればいいのに」

高雄「あ、あの…。ああっ…………」カァァ…

愛宕「うふふ」

提督( 高雄はむっつり。まぁ、知ってたけど )


11: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:33:15.12 ID:RF9NqnJ6O

< 大体いつもこんな感じぃ ♪ >





高雄「そもそもですね」

提督「おう、なんだむっつり」

愛宕「高雄はむっつり」

高雄「…………」

提督「で、どうしたの? 高雄ちゃん」

愛宕「高雄ちゃん ♪ 」

高雄「」

提督「●●●な●●●な高雄ちゃんなぁに? 」

愛宕「いやーん、私よりも●●●だなんてぇ」

高雄「…………もうやだこの人たち」


12: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:39:29.92 ID:RF9NqnJ6O

< feat with ローなんとかさん >





提督「で、なんだ? 高雄」

高雄「……もう、喋ってもいいんですか? 」

愛宕「いいわよぉ。飽きたし」

高雄「はぁ…………そもそもですね、オープンに●●●みたいな愛宕よりはマシかと」

愛宕「ん、そうかしら? 」

提督「どうだろう? 」


「「んん〜、わかんない☆ うふふっ」」


高雄「……本当腹立ちますねこの人たち」



14: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:41:50.16 ID:RF9NqnJ6O


< 灰色無し。白か黒 >





提督「まぁ人それぞれだよ。うん」

高雄「はぁ」

提督「それにさっきとは逆にさ。
ベッドに入って何もしない言わないマグロとか嫌でしょ? 」

愛宕「まぁ、そうかも」

提督「愛宕は愛宕。高雄はむっつり。これでいいんだよ」

高雄「ちょっ……まぁ、仕方ないか。
でもそれなら提督はどっちなんですか? 」

提督「そりゃ」

愛宕「それはHENTAIでしょう? 」

高雄「なるほど」

提督「いや、うーん……否定はできないけどさ。そんな即効同意とか」

15: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:42:54.20 ID:RF9NqnJ6O

< 話術△ >





提督「マグロは好き? 」

愛宕「私や高雄が本気出したときの提督? 」

提督「ちげーよ。色んな意味で違う。いや、違うはず。
……単に、魚の好みだよ」

高雄「私は好きですよ。赤身全般が好きです」

愛宕「私も好きよぉ。逆に白身は苦手かなぁ」

提督「なるほど。そうか」

高雄「はい」

愛宕「そうね」

提督「……」

高雄「……? 」

愛宕「……? 」

提督「いや……そんなオチは? みたいな顔されても。
常にそんなオチは考えねぇよ」


16: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:44:12.84 ID:RF9NqnJ6O


< 条件付話術○ >





愛宕「やっぱり会話は上手くないと」

高雄「そうですね。やはり味のある声。楽しい会話。
それがないとルックスだけの男になってしまいますよ」

提督「おおう……ズバッとくるね」

愛宕「ピロートーク……なおざりにしたりしてませんか? 」

高雄「男性は目で女性は耳で恋をするとも言います」


「「今の立場に胡座を掻いていませんか? 」」


提督「こえーな、おい。どこぞの双子姉妹かよ 」


17: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:45:18.98 ID:RF9NqnJ6O


< 計り切れない >





愛宕「でも……提督ってかなりタフよね」

高雄「ええ、しかも両腕で腕枕からのピロートークで最後まで起きてるとかザラですし」

提督「まぁな。これでも女の子のこと考えてるし」

愛宕「…………はぁ」

高雄「まぁ……仕方ないわよ。これは」

提督「えっ? なに? なんなの」

愛宕「そこで私と高雄じゃなくて女の子って言うあたりが提督よね」

高雄「良くも悪くも提督ですから」

提督「えっ、ダメなの? 」


18: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:46:43.38 ID:RF9NqnJ6O


<ふとした瞬間惚れ直す >





提督「でも仕方ないだろ。そもそもで言えば他人から見れば、
愛宕か高雄かで迷ってるってのが俺への評価だろ」

愛宕「じゃあ……選んでくれるの? 」

高雄「はっ……そんな勇気ないでしょうけどね」

提督「…………」

愛宕「まぁ、私たちは完全に人間ってわけではないから。
考え方をトレースしきる必要もないし」

高雄「ええ。私を見るときは私がオンリーワン。
私と一緒にいるときは私がナンバーワン。
それで私は十分です」

愛宕「それに私たちって仲間意識とか姉妹意識強いから」

高雄「提督は同列に見てくれますからね」

提督「…………おう」



提督(たまにシリアスになったりすると……カッコいいのもアンニュイなのも似合うな)


19: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:48:00.86 ID:RF9NqnJ6O

< 言葉はいらない >





提督「二人とも佳い女だからな」

愛宕「提督こそ」

高雄「そうですね。いくら私たちが人外の考え方をするといっても、
提督でなければ二人で身を任せたりはしませんよ」

提督「……そうか」

愛宕「はい」

高雄「そうですとも」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……晩飯でもつくるか」


20: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:49:26.21 ID:RF9NqnJ6O

< 提督はつらいよ >





提督「確かに左遷みたいなもんだけどさ」

高雄「みたい、ではなくそのものでは? 」

提督「むむっ……兎に角そうだけどさ。
いくらなんでも食堂要員も工廠担当者もいないのはおかしいよな」

愛宕「でも陸軍の基地なんだからそっちに行けばいいじゃない。
なぜか行かないけど」

提督「いや……行こうとはした、というか高雄と行ったことはあるんだよ」

高雄「あー……ありましたね。異動初日で愛宕はまだいなかったけど」

愛宕「はぁ。ご飯が美味しくなかったとか?

提督「……いや、結構美味かったよ。
ただ、ね……」チラッ

高雄「はぁ……仕方ない。
……女侍らしていい気になってる穀潰し扱いされるのよ。あそこに行くと」

愛宕「なるほど……」

提督「なんもせずに黙々と二人で食べててあれだぜ?
ただでさえ不名誉なあだ名付けられてんのに、
今更お前ら二人連れてくとか……」

高雄「提督は帰ってこれないかもしれませんね」

愛宕「…………私と高雄だけ行ったらどう思われるのかしら」ボソッ


21: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:50:26.70 ID:RF9NqnJ6O

< 背中で語る強さが欲しい >





提督「まぁ、そこそこ皆つくれるしいいけどさ」

高雄「あなたはチャーハンくらいでしょう美味しいと言えるのは」

提督「つ、つまみもつくれるし……」

愛宕「それ確かに凄いけどダメ人間の兆候よね」

高雄「私たちよりお酒弱いのに」

提督「そりゃ、ある程度消化酵素いじくれるやつには勝てねーよ」

愛宕「でも、ね? 」

高雄「ええ、女の子より弱い男とかちょっと……」

提督「どうしろってんだ。この世にお前らより強い男とかいんのかよ」

愛宕「提督がなればいいのよ」

高雄「気合でなんとか。漢は背中。そうでしょう? 」

提督「死ぬわ。つーか、死んでも無理」


22: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:51:52.60 ID:RF9NqnJ6O

< 自分の為に悩んでほしい >





提督「と、言っている間に完成っと」

高雄「私たちはもう終わってますよ」

愛宕「サラダとスープだものね」

提督「うーん……俺もチャーハン以外真面目に頑張った方がいい? 」

高雄「いえ、特には。私はお料理好きですし」

愛宕「私もぉ。一応はまだ女子力は磨いていたいし」

提督「おっ、いい心掛けですね愛宕さん」

高雄「……これ以上何を上げればいいの?
割と私たちなんでもできるわよね」

愛宕「えぇーっと……そこはほら。
私たちの女子力を必要としている人たちに訊きましょ? 」チラッ

高雄「なるほど。合理的ね」チラッ

提督「えぇ……そこは女の子の努力に萌える部分じゃん」


23: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:53:03.88 ID:RF9NqnJ6O

< 女子力も進化する >





提督「つーかさ。厳密には女子力に料理は含まれないと思う」

愛宕「えー、どうして? 」

提督「だってさ、今の時代一人暮らしの学生なら自炊してるやつ沢山いるぜ?
女の子でも惣菜中心の子いそうだし」

高雄「それは確かに」

提督「そりゃ美味しいにこしたことはないよ。
だけど一番は俺のために頑張ってくれたとか、
美味しい? って不安そうに上目遣いで訊いてくるとこだろ」

愛宕「……美味しい? 今日はコーンをいつもより大きめにしてみたの」

提督「美味いよ。つぶつぶのスープいいよな」

高雄「お味はどうでしょう? 普通のシーザーサラダなんですけど」

提督「うん。いつも通り美味しい。心が篭ってるからかもな」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……? 」

愛宕「あの……普段からこんな会話してない? 」


24: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:53:57.91 ID:RF9NqnJ6O

< こんな間柄だからこそ >





高雄「はっ……もしかして」

提督「ん? どうした」

高雄「先ほどの会話に新鮮味が感じられなかった理由。
わかったかもしれません」

愛宕「ふーん……なぁに? 」

高雄「私たちに必要なのは女子力ではなく既に嫁力だからでは?
もう恋ではなく愛の領域に」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「どうです」

提督「……いや、確かにそうかもな。うん」

愛宕「私もそう思うわ、高雄」

提督「でもなんつーか……高雄って時々本当に直球ストレートぶん投げてくるよな」


25: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:55:27.41 ID:RF9NqnJ6O

< 恋人、夫婦、そして >





愛宕「まぁ、高雄の言いたいことも一理あるとして」

提督「はい」

高雄「私は何を…………もしかしていつも……なんてこと……」

愛宕「そろそろ嫁力に並行して必要なスキルがあるんじゃない? 」

提督「? 」

愛宕「母力、よ」

高雄「はは? 」

愛宕「そう。愛ばかり追って見つめ合っているのもいいけど。
そろそろ愛を感じて同じ方向を向くときじゃない? 」

提督「……あぁ、テグジュペリね」

高雄「うーん……」

愛宕「だめ? 」

提督「まぁ、悪くはないけど。愛宕はどうなの? 」

愛宕「私? やっぱり戦争が終わって……あっ」

提督「うん。戦争、いつ終わるんだろうな」

26: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:57:54.28 ID:RF9NqnJ6O

< このままでも、むしろ >





愛宕「はぁ……やっぱりそこに戻ってくるのね……」

提督「まぁ、気にすんな。俺はお前と高雄がいればいいよ。
高雄もそうだろ? 」

愛宕「! 」

高雄「え、ええ。大体提督が子供みたいなものですからね」

提督「ほーん? ベッドではよく啼く高雄さんが何を言っているので? 」

高雄「…………本気で泣かせて差し上げましょうか? 」

提督「夜のお相手ならどうぞよろしく」

高雄「何を言ってるんです。今から外行くんですよ」

愛宕「…………これだからこの人は。こんなの好きになるに決まってるじゃない」


27: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 22:59:13.89 ID:RF9NqnJ6O

< 日常って素晴らしい >





提督「こちそうさま、っと。午後の執務は」

高雄「いつも通りです」

提督「あぁ、うん。そうだよね。
……報告書なんて全部つまらないはずだけど戦果もたまにはなぁ」

愛宕「本土防衛のための戦力である私たちに戦果なんてない方がいいですけどね」

提督「そうなんだよなぁ……ただ食料とか二人分の艤装整備の報告はもう飽きたよ」

愛宕「いっそのこと夜の戦果でも報告しちゃう? 」

提督「いや、いいです。二度とその戦果あげられなくなるぞ」

愛宕「それは嫌ね」

高雄「…………こちら陸軍側との調整資料ですよ。色ボケ提督さん」

28: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:00:18.18 ID:RF9NqnJ6O

< メリハリ( 表 ) >





提督「ほい。判捺しといて」スッ

高雄「はい」

愛宕「提督。ここの数値はこれでいいんでしょうか」

提督「ん? ……あぁいいぞ。陸軍側に便宜はかってやったんだ」

高雄「……大丈夫なんですか? 」

提督「あぁ。横須賀の方に話はつけてるから」

高雄「なるほど。さすがです」

愛宕「うん、それなら……」

提督「……」カリカリ

高雄「……」カタカタ

愛宕「……」カリカリ

提督(…………有能だよな。あの愛宕ですら真面目だし高雄に至ってはキーボードの酷使パネェよ)

高雄「入力、終わりました」

提督「うん、お疲れ」


29: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:02:11.12 ID:RF9NqnJ6O

< メリハリ( 裏 ) >





愛宕「んー……ちょっと疲れちゃったかも」

高雄「……そうですね。お茶にしますか」

提督「ん? あぁ、もうおやつの時間だもんな」

高雄「今回は私が淹れましょう。二人ともコーヒーでいい? 」

提督「おう」

愛宕「いいわよぉ。……提督? 疲れたから肩解すの手伝って? 」

提督「はいよ。っと」スクッ

愛宕「お願いしまぁーす」

提督「お姉さん凝ってるね。やっぱりそれ重い? 」モミモミ

愛宕「うーん……そうねぇ。ちょっと重いかも。
お兄さんも持ち上げてみますか? 」

提督「いやぁ、それはさすがに。お姉さんにも相手がいるでしょう。
自分がそんなことやるわけには」モミモミ

愛宕「あぁん、堅物なんですからぁ。
ちょっとだけ、ちょっとだけですからぁ……試してみない? 」

提督「そ、そこまで言われたら自ぶ」

高雄「何を茶番劇やってるんですかこの色ボケどもは。
大体提督はそれの重さなんて知ってるでしょう」カチャカチャ

提督「ん、いややっぱ日々の生活で変わるかもしれないし細かな計測がだな」

高雄「それは別の機会にお願いします。まだ執務は残ってるんですからね」

30: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:03:22.39 ID:RF9NqnJ6O

< 中毒症状 >





提督「うーん……やっぱコーヒーはブラックだなぁ」

愛宕「まぁ、悪くないけど。私はミルクが好き。変な意味じゃなく」

高雄「提督ってアレですよね。
ちいさい頃にブラックコーヒーとか無理に背伸びして飲むような子ですよね」

提督「そうだったな、確かに。で、気付いたら三食の後には必ず飲まないと気が済まなくなってた」

愛宕「完全に中毒じゃない……」

高雄「まぁ、クスリや煙草じゃないから……」

提督「だろ? しかもそこまで禁断症状とかもないし」

愛宕「あと、あれね私と高雄中毒」

提督「はっ、それは確かに禁断症状出るかもな」

高雄「それは威張ることじゃありませんよ。………………ちょっと嬉しいですけど」

31: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:04:38.59 ID:RF9NqnJ6O

< 仕事はなんのためか >





提督「っと……再開するか。美味かったよ高雄」

高雄「はい、ありがとうこざいました。明日はお願いね、愛宕」

愛宕「はぁい」

提督「ってもな。たぶんこれあと二時間かからず終わるぞ」

高雄「私たちの仕事が」

提督「少ないのはいいこと。まぁ、それに俺も楽だし」

愛宕「じゃあ、私は今日はお休みで」

提督「あぁ? ……まぁ、いいよ」

高雄「仕方ありませんね」

愛宕「えっ、いいの? 」

提督「その代わり今日は一人で寝てくれよな。
たまにはそういうことがあってもいいだろ」

高雄「ふふ、キングサイズベッドに二人というのも中々にいいかもしれませんね提督」

提督「おう」

愛宕「はぁ…………やります、やりますとも。
私もお仕事やりますぅ……」


32: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:06:46.92 ID:RF9NqnJ6O

< You Can Say Good Bye 〜 ♪ >





高雄「でも」

提督「ん? 」

高雄「たまには一人寝もいいかも知れませんね」

提督「そう? 」

高雄「いつも提督の近くにいすぎると、
そのありがたみみたいなものがわからなくなるかもしれませんし」

提督「なるほどな。確かに俺もいつも三人ってのが普通になってる」

愛宕「じゃあ、今日は高雄が一人ということで」

高雄「それはそれ、これはこれ。
今はまだ大丈夫。十分に提督のこと、わかってるつもりですから」


33: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:07:51.49 ID:RF9NqnJ6O

< 雛祭り >





提督「今日は三月三日です」

高雄「……知ってますけど」

愛宕「ボケてないわよぉ」

高雄「色ボケは二人いますけどね」

提督「それはいいんだけどさ。旧暦の五節句の一つ上巳。つまり雛祭りの日なわけだよ」

愛宕「はぁ」

高雄「今更ですね」

提督「おう。その割に二人とも雛人形とか白酒とか言わないと思って」

愛宕「それは……私たちってそんなキャラじゃないしぃ」

高雄「第一ここに来てからは日にち感覚もおかしくなってますし、
その……既にあなたがいますからね」

提督「うーん……まぁ、ひなあられすら用意してないしな。
今から言われても困ったんだが。そんなもんか」

高雄「いいんですよ。それにあまり大きなイベントでもないでしょう」

愛宕「あっ! あとあれよ。私たちがお雛様みたいなものだし。
お内裏様も不満はないでしょう? 」

提督「うん、まぁそうだな。毎日が雛祭り気味ってのもあれだけど」


34: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:09:17.56 ID:RF9NqnJ6O


< 学生時代に磨かれた腕 >




提督「あとは2001年からtotoが始まった日らしいぞ」

愛宕「toto? 」

提督「旧東洋陶器じゃないぞ。スポーツ振興くじのことだな」

高雄「なるほど」

提督「どうよ。宝くじとかギャンブルやってみたいとかないの? 」

愛宕「私はUNOとかBJとかバカラなら」

高雄「そうですね……あまり運要素の比重が重いものは好きではないから……。
チェスや将棋なら横須賀ではなかなかの勝率でした」

提督「そうだったな。俺の勝率がまともなのって大富豪くらいだしなぁ」

愛宕「まぁ、話を戻すと……いらないわね。
正直お金には困ってないし」

高雄「私一人の給金でも優に三人で遊んで暮らせるくらいですからね」

提督「だよなぁ……どうやっても最後は賭博勝負になってしまう」


35: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:10:49.74 ID:RF9NqnJ6O

< まぁるい鉢ですーいすい >





愛宕「そういえば金魚は好き? 」

提督「金魚? 」

愛宕「三月三日は金魚の日でもあるんですって」

高雄「江戸時代の後期には雛壇に金魚を飾る風習があったんだとか」

提督「それどこ情報だよ……まぁ、嫌いではないな。
魚特有のアホ面好きな方だよ」

愛宕「あの子たちも子孫を残せないのよね……なんだか変な親近感」

高雄「私たちは……まだ改善の余地がありますし。
それを言えば彼らもゼロとは言えないのかもしれませんが」

提督「……そういや学生時代に友達が酔っ払って部屋の金魚踊り食いしたの思い出した。
あれなんだったんだろうな……」

愛宕「えぇ……」

高雄「……提督ではないんですよね? 」

提督「幸いなことに、な。食われたのは俺の金魚ちゃんだったけど」


36: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:12:07.21 ID:RF9NqnJ6O

< 普通は欲しいかもしれない >





高雄「気を取り直して今度は綺麗な話を」

提督「おう」

高雄「本日の誕生石はルチルクォーツ。
石言葉は……幸せ・明るさ」

愛宕「ゴールドっぽい色彩から金運アップのパワーストーンとされているみたいよ」

提督「おう」

高雄「……」

愛宕「……」

提督「……」

高雄「……金運いらないんでしたね」

37: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:13:39.07 ID:RF9NqnJ6O

< 名誉挽回 >





高雄「や、やはり慣れない話をするものではありませんね」

提督「まぁ、うん。仕方ない」

提督(今度プレゼントでもした方がいいんだろうか……うーん )

高雄「しかし諦めませんよ。今度は花ですよ、お花」

愛宕「はい。三月三日の誕生花とは! 」

提督「ジャジャーン! 」

高雄「桃です! 花言葉は、あなたに夢中・気立ての良さ、そして……愛による幸福! 」

愛宕「おお! 」

提督「いいじゃん! 」

高雄「はい! やりました! 」


38: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:14:31.98 ID:RF9NqnJ6O

< 金だってあっても腐らない >





提督「いや、でもちょっと待てよ? 」

高雄「はい? 何か問題でも」

提督「金運はこれ以上いらないって言ってたよな。それはいい。
でもさ、恥ずかしさを抑えて言うけど割とヤバイくらい夢中だしそれで幸せだし。
気立ての良さとかカンストレベルじゃね? 」

愛宕「あー……私たちもそうよね。気立ての良さっていうのはちょっと違うけど」

高雄「……」

提督「……」

愛宕「……」

提督「……まぁ、あれだよ。愛や幸福に限界なんてないからな」


39: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:15:32.19 ID:RF9NqnJ6O

< 妄想の中のあなた >





愛宕「よくそんな歯が浮いて全部抜けるようなことスラスラ言えるわよねぇ」

提督「悪いかよ」

高雄「悪いか良いかで言えば良いことですけどね」

愛宕「こういうのに堕とされちゃったものね」

高雄「むしろこれがなければどれだけ淡白なのか」

提督「ん? やってみる? 何言われても頷くだけか行動だけで返すの」

愛宕「頷くか……? 」

高雄「行動だけ……? 」

提督「おう」

愛宕「……」ポワワン

高雄「……」ポワワン

提督「どう? 」

愛宕「……悪くないかも」

高雄「ルックスの影響で大体は様になりますね」

提督「いや、うーん……そこは今の俺が一番とか言ってくれよ」


40: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:18:13.20 ID:RF9NqnJ6O

< 見栄だってアクセサリー >





提督「……っはぁ…………粗方終わらせたかな」

高雄「はい。あとは食後に回ってくる陸軍からの資料に目を通して終わりですね」

愛宕「あぁぁぁぁぁ……つっかれたぁ」

提督「おう、お疲れ。飯は……適当でいいか」

高雄「そうですね。夜はあまり重いもの食べたくありませんし」

提督「学生時代は夜こそ重いものばっかだったんだけどなぁ」

愛宕「女の子には色々あるの」

高雄「ええ。そうね」

愛宕「提督も嫌でしょう? 食後からのお酒とお風呂からのベッドでぽっこりお腹の女とか」

提督「まぁ……確かにそうかな。つーか、それは食べ過ぎのレベルだけど」

高雄「私たちには私たちのプライドや見栄ってものがあるんですよ。
……じゃあ私が適当につくってきますね。
二人は寛いでいてください」


41: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:19:29.79 ID:RF9NqnJ6O

< 生命の洗濯 >





提督「ごちそうさま。あのパスタよかったな」

愛宕「そうねぇ。あれは私もレシピ知りたいかも」

高雄「お粗末様でした。提督がチャーハンに使ったエビの余りですけどね…………愛宕はあとで」

提督「うーん……今日もあと少しか。結局俺の寝室来るの? 」

高雄「ええ。まだ一人寝には寒い季節ですから」

愛宕「夏は夏でいいものなんだけどね」

提督「はいよ。じゃあ、俺は皿片付けておくから風呂行ってこい。
すぐ寝るわけじゃないだろ? 」

愛宕「はぁい。一緒に入る? 」

高雄「了解。……嫌です。愛宕と入ると碌なことがないのに」

提督「どっちでもいいけどさ。まぁ、しっかり癒されてこい」


42: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:21:05.25 ID:RF9NqnJ6O

< 洗濯の後は >





愛宕「スッキリスッキリ」

提督「ん? 愛宕が先か」

愛宕「高雄はお酒持ってくるから遅れるって」

提督「そうか。で? 一緒に入ったの? 」

愛宕「んーん。逃げられちゃった。残念」

提督「ははは……お前がちょっかいかけなきゃいいんだけどな」

愛宕「それじゃあ一緒に入る意味がないじゃない」

提督「うーん……? まぁ、いっか」

愛宕「そうよ。親しき仲にも礼儀あり。
私には私の考え方があるの」

提督「おう。そうだな」



高雄「……それを言う権利は私にあるような」

43: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:22:28.72 ID:RF9NqnJ6O

< なでしこ >





提督「本日もつつがなく終わるでしょう。乾杯」

愛宕「かんぱーい」

高雄「乾杯。ん……悪くないですね」

提督「日本酒ね。なんか最近は愛宕が日本酒飲んでるのも慣れてきた」

愛宕「中身は純和風の大和撫子だと思うんだけどねぇ〜 」

提督「いや、それはない」

高雄「ないですね」

愛宕「えぇー……ひどくない? 」

提督「金髪は兎も角、撫子は一緒に風呂入ったやつに手を出さねぇよ」

高雄「そもそもネグリジェの上にバスローブを羽織って足を組むような撫子はいません」

愛宕「それは高雄もじゃない」

提督「それは……やっぱ普段の行いの差だろ」

高雄「まったくです」

愛宕「納得いかなーい。もうっ」


44: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:25:43.14 ID:RF9NqnJ6O

< まぜまぜ >





提督「そういえば」

愛宕「ん、なぁに? 」

高雄「ちょっと……まだ全然酔ってないでしょう。
何をしなだれかかってるのよ……あと提督も簡単に受け入れない」

提督「ははは……まぁ、あれだ。さっき一人になったときに誕生カクテルってやつを調べてみたんだ」

高雄「ほう? 」

提督「三月三日のカクテルはスプリングオペラ。
ジンベースに二つのリキュールと、
レモンとオレンジのジュースを混ぜるみたいだな」

愛宕「ふぅん。提督がそれつくってくれるわけじゃないの? 」

提督「試してもいいが……今は道具も材料もない。
最後にグリーンチェリーを添えて完成らしい」

高雄「上背もありますしバーテンダーの衣装似合いそうですね」

愛宕「確かに。今度試してみてね? 」

提督「はいよ。時間があればな」


45: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/03(火) 23:30:44.13 ID:RF9NqnJ6O

< それは花も石 >





提督「あぁ、忘れてた。カクテルには一つ一つ込められた思いがあるんだ」

愛宕「花言葉や石言葉みたいなものね」

提督「あぁ。ただそこまで一般的ではないらしいけどな」

高雄「それで? そのスプリングオペラの場合はどうなんです」

提督「期待に夢を膨らませた乙女」

愛宕「ん? 」

高雄「はい? 」

提督「いや、だから期待に夢を膨らませた乙女」

愛宕「……それをバーで貰うの? 」

高雄「もしかすると同席した男性が奢ってくれたりとか」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……」

愛宕「それかなり気持ちわ」

提督「やめろ」


55: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:16:55.20 ID:YuKI9qlAO

< 風物詩 >





愛宕「さて、朝の執務を始めますか」

高雄「そうね。早速陸軍から嫌がらせの様な量の資料が回されてきてるけれど」

愛宕「大体は読まなくても判捺せちゃうような内容なのよねぇ」

高雄「こちらに手間をかけさせたいだけですから」

愛宕「あっちも大したことはしてないのに」

高雄「まぁ……」チラッ

愛宕「そうね」チラ


提督「ん? コーヒーのおかわりいるか? 」


高雄「この人の所為ですけどね」


56: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:17:59.81 ID:YuKI9qlAO

< 寄っていく >





高雄「そろそろ始めますよ」

提督「おう。気合入れていくか」

愛宕「その前に」

提督「ん? 」

愛宕「いつものを頂戴したく」

提督「いつもの? 」

高雄「何かありましたっけ? 」

愛宕「仕事始めのキ・ス欲しいなぁ」

提督「あぁ? そんなことしてねぇだろ。
さっさと始めるぞ」

愛宕「そんなぁ……いっそあだ名に自分たちから寄っていこうと思ったのにぃ」

高雄「そんなことしなくていいわよ」

57: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:23:01.01 ID:YuKI9qlAO

< まぁ、女神ではある >





提督「俺の所為で書類が増えるとか言うけどさ」

高雄「明らかにそうでしょう」

愛宕「そうよそうよ」

提督「お前らがお前らなのが悪い」

高雄「は? 」

提督「たとえばだぜ? 俺がブス専だったりしたらこんなに嫉妬されなくね? 」

高雄「それは……いえ、騙されませんよ」

愛宕「でも確かに私と高雄を従えるとか意味わかんないわよねぇ〜」

提督「それを自分で言うのか」

愛宕「だってぇ……私よ? 」

高雄「……はぁ」

提督「…………深いようでただのナルシスじゃねぇか」


58: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:25:32.92 ID:YuKI9qlAO

< 何事にも本気 >





高雄「……でも」カタカタ

提督「ん? 」カリカリ

高雄「よくさっきスルーできましたね。色ボケ筆頭のくせに」カタカタ

提督「そりゃ一時の快楽に溺れてちゃ今頃こんなとこにいないし。
あと筆頭は愛宕だ」カリカリ

高雄「なるほど」カタカタ

提督「おう。にしても……」チラッ

高雄「はい? ……あぁ」

愛宕「……」カリカリカリカリカリカリ

提督「…………集中力すげぇな」

高雄「……私たちに全く反応しませんからね」


59: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:27:26.00 ID:YuKI9qlAO

< 研鑽のその先には >





提督「ごちそうさま」

高雄「ごちそうさまでした。うどんもなかなか工夫できるものなのね」

愛宕「そうねぇ。粗方のメジャーどころは私も高雄も試しちゃったから。
一周回って初歩に立ち返っていかないと」

提督「すげーな、おい。俺がつくったらうどんなんて載せるものを変えるくらいだよ」

愛宕「提督はそれでいいの。私が自分に課しているだけだから」

高雄「まぁ、提督がこれで自分も料理を完璧にこなすようでは私たちに立つ瀬がありませんし」

提督「そんなことはないと思うけどな。
うーん……食後のコーヒーはっと……」

60: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:29:35.69 ID:YuKI9qlAO

< それは悪魔で地獄な天使の愛>





提督「あー……美味しくて蕩けるぅ……」

愛宕「ほんっと中毒者よね」

高雄「趣味にコーヒー豆集めとかもう末期なような」

提督「いいだろ。金もそこそこしかかからないし豆は場所を取らない」

愛宕「でもねぇ……カフェインばかり取ってると夜眠れなく……普通に寝てるわね」

高雄「それは私たちが疲れさせているからでは……」

愛宕「私は紅茶派だったんだけどね」

高雄「私も今ではコーヒー党に寝返ってしまいました」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」





「「「……はぁ…………美味しい」」」


61: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:30:43.45 ID:YuKI9qlAO

< 彼女は元気だろうか >





愛宕「まぁ、紅茶派じゃなくても紅茶は飲むのよね」

提督「俺だってコーヒー原理主義過激派とかではないんだが」

高雄「そもそも茶請けがスコーンなのですし」

提督「……スコーンか」

愛宕「……何してるのかしら」

高雄「それは……あまり変わらないのでは」

提督「……妹に追われて」

愛宕「一緒に料理をつくってあげて」

高雄「眉根を寄せて我慢しつつ食べてみて」

提督「で、安心して笑う」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……すげぇいいやつだったなぁ」

62: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:31:33.77 ID:YuKI9qlAO

< まだ生きている >





高雄「いや、なんでこんなしんみりしてるんですか。
普通にまだ生きてるでしょ」

提督「そうだな。どうもここに隔離されてると、
世の中からずれていくような気がする」

愛宕「それは元々じゃあ」

提督「そんなことねぇよ。……たぶん」

高雄「どうせなら手紙でも出したらどうです。
横須賀の方達に」

愛宕「それいいわね。最近は摩耶や鳥海もくれないし」

提督「便りがないのは息災の証、だったかな。
まぁ、考えとくよ」

63: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:33:21.39 ID:YuKI9qlAO


< 考えとく。それは便利な言葉 >





提督「自分で言っといてなんだけどさ」

愛宕「はい」

提督「考える、とか行けたら行く、とか全く当てにならないよな」

高雄「当てにならないどころかむしろ考えない、来ない、に安定しますものね」

提督「まぁ、今回の手紙は真面目に考えておくとして。
あれどうして言っちゃうんだろうな」

愛宕「そうねぇ。私なら気に入らない男から誘われてもその場で断るのに」

高雄「確かに。その方が楽よね」

提督「…………」

愛宕「それは私たちが艦娘だからかしら」

高雄「物理的に強ければある程度は対応できるし。
そうかもしれませんね」

提督「…………」

愛宕「どうしたの? 」

高雄「変な顔して」

提督「…………やっぱ俺はこれからも機会があれば言い続けるよ」

提督(こんな血も涙もない断られ方するより大分マシだな、うん)


64: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:35:20.03 ID:YuKI9qlAO

< 興味の埒外 >





提督「三月四日は実は凄い日だぞ」

愛宕「そうなの? 」

提督「あぁ。なんてったってあの傑作ハードPS2が発売された日なんだからな!
ちなみに2000年のことだ」

高雄「なるほど……それで? 」

提督「えっ……いや、それだけだけど」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「えぇ……ここはあの時の思い出とか懐かしのゲームを語ったり、
せめて最近はしないよな、みたいな話をする場面じゃあ……」

愛宕「あの……別にそこまでゲームに思い入れとかないから」

高雄「そうね」

提督「そっか…………ちなみに1999年の同日にワンダースワンも発売している。
同日に発売してるんだぞ! 」

愛宕「そう……」

高雄「はぁ」

提督「」

65: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:39:23.96 ID:YuKI9qlAO

< 高校では世界史 >





提督「くっそ……じゃあ今度は少し身近な話にしてやるよ」

高雄「そうしてください。お茶が冷めてしまいます」

提督「つめてーな、おい。ちなみに駄洒落じゃない」

高雄「……」

提督「……まぁ、いい。1394年の今日、イベリア半島の名家であるアビス家にある男が誕生した。
その男の名はエンリケ。人呼んでエンリケ航海王子」

愛宕「あぁ、船に乗れない航海王子」

高雄「最近は航海術の先駆者としての評価は殆どされない場合もあるみたいですよ。
つまり精々がただの王子ですね」

提督「……なんでそんなに辛辣なんですかお二人とも」

愛宕「え? なんだか変な喋り方するからそれに合わせてたんだけど」

提督「せめてもっと暖かみを持てよ。
なんで冷淡になるんだ」

高雄「そういう気分? 」

提督「あぁ、そう。もうやめるよこの喋り方。心折れそう」


66: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:40:43.30 ID:YuKI9qlAO

< ほんのりと暖かく >





高雄「大分暖かくなってきましたね」

提督「そうだな」

高雄「これで朝も楽になってきます」

提督「まぁ、一応は軍人だから朝はそれなりに強いんだけどな」

高雄「コンスタントに昼寝をしている人が何言ってるんですか」

提督「それはお前らもだろ? 」

高雄「あなたが一緒に寝ろというからでしょうが」

提督「俺は休憩しろって言ってるだけだぜ?
別にソファの上で俺を挟まなくてもいいじゃねぇか」

高雄「むっ……それは」

愛宕「やめときなさいよ。それ続けても墓穴掘るだけよ」

提督「そうだそうだ。あ、紅茶のおかわりいる? 」

67: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:42:15.02 ID:YuKI9qlAO

< ルビーと同時 >





提督「本日は三月四日です」

高雄「はい」

愛宕「そうね」

提督「高雄さん、どうぞ」

高雄「ふっ……私も昨日の体たらくの二の舞いは踏みません」

愛宕「あと、提督の微妙な話題みたいなのもやめてよね」

提督「ぐぬぬ」

高雄「いいでしょう。本日の誕生石からいきましょう」

愛宕「本日の誕生石は! 」

提督「ジャジャーン! 」

高雄「ブルーサファイアです! 」

愛宕「綺麗なやつよね」

提督「俺でも見たことあるくらいにはメジャーだしな。
あと某ゲームのタイトルにもあっ」

高雄「それはいいです」

愛宕「そろそろ諦めなさいよ」


68: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:43:45.62 ID:YuKI9qlAO

< 二番じゃだめなんです >





高雄「で、ブルーサファイアの石言葉は“ 表現豊かに ”や“ 微笑み ”」

愛宕「表現豊かに、っていうと芸術関係かしら」

提督「俺は大したことできねぇぞ。音楽も絵もな。
工作とか図面ならそこそこできるが」

高雄「それは私たちもですけど……料理は化学、とも言いますね」

愛宕「自分で言うのもなんだけどあれだけできればそこそこは芸術関係もこなせそうよね」

高雄「そうね。手先や要領も悪くないってことだし」

提督「うーん……でも芸術関係はそこそこじゃだめな世界だからなぁ」

69: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:45:48.67 ID:YuKI9qlAO

< 微笑みには微笑みを >





愛宕「もう一つの微笑みっていうのは割と自信あるわよ」

高雄「それは……でも笑顔と微笑みって少しニュアンスが違いますよね」

提督「確かにな。微笑みにも種類があるし」

愛宕「たとえば? 」

提督「たとえば、か。うーん……コトが終わったあとに鼻を寄せ合って見せてくれるのと、
その朝に優しく起こしてくれるのの違いとか? 」

高雄「なんですかそのたとえ……でも確かに種類はありそうですね。
これはどの微笑みのことなんでしょう」

提督「まぁ、石言葉なんてそんな思い詰めるものじゃないし。
自分の考えられるやつでいいんだよ」

愛宕「それは言わない約束よ」


70: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:50:26.65 ID:YuKI9qlAO

< 笑顔について:とある次女の場合 >





提督「やっぱり女には笑っていてもらいたいものだけどな」

愛宕「ふーん……それ男次第だって理解してる? 」

提督「……たぶんおそらくきっと」

愛宕「頼りないわねぇ……でも私だって笑っていたいわよ。泣くと疲れるし」

提督「涙は女の武器と言うが」

愛宕「はっ……女の最大の武器は笑顔よ。
笑顔に魅力のない女なんて女やめればいいのに」

提督「お、おう……いつになく辛辣だな」

愛宕「自分を磨かなかったのを涙で誤魔化すなんて卑怯よ」

提督「おう。確かな筋は通ってる……かな? 」

愛宕「でもやっぱり私をずっと笑顔でいさせてね?
その代わりずっと魅力的でいるから」

71: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:52:01.86 ID:YuKI9qlAO

< 笑顔について:高雄 >





高雄「私は逆ですね。私自身よりもむしろヘラヘラ笑っているような人間が苦手です」

提督「ほーん? 」

高雄「笑顔が武器なのは男性も変わらないと思うんですよ」

提督「ん? 俺の笑顔好き? ねぇ? 」

高雄「はっ倒しますよ。……それに察してください」

提督「すまんな、つい」

高雄「……で、武器なら常に、ではなくて要所で使ってほしい。
お料理の感想を言うときだとか、朝の挨拶のときだとか」

提督「なるほど」

高雄「まぁ、普段は無表情、というのもあまりよろしくはありませんが」

提督「うーん…………難しいね」

愛宕「そうね。でも好かれたいと悩むのは楽しいのよ」

72: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:55:34.42 ID:YuKI9qlAO

< 白くちいさい花です >





高雄「宝石はこんなものですか」

提督「じゃあ次は花かな」

愛宕「はーい。じゃあ花言葉は私が」

提督「どうぞ」

愛宕「三月四日の誕生花はラズベリー。
花言葉は深い後悔と愛情」

提督「……」

高雄「……」

愛宕「……セカンドラブでも探したいのかしら」

73: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 22:57:10.66 ID:YuKI9qlAO

< 妄想するだけ >





提督「……」

高雄「……」

愛宕「あの……別にただの花言葉じゃない」

提督「いや、でもなぁ……ときどき違うパートナーだったらって考えない? 」

高雄「あなた以外、ですか」

愛宕「提督を除けば筆頭候補が高雄なんだけど……」

高雄「えっ」

愛宕「うふっ」

提督「……なんていうかな……たとえばそもそも軍人じゃなくてさ。
サラリーもらって普通の奥さんと郊外の戸建てに住んでんの」

高雄「はぁ」

愛宕「それでそれで? 」

提督「いや、それだけだよ。たぶんそこそこ幸せではあるなぁ、と」

高雄「それで……今に後悔してますか? 」

提督「まさか」

74: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:00:54.75 ID:YuKI9qlAO

< なんぞ来るらしい >





提督「はぁぁぁ? なにこれ」

高雄「どうしました。今度は離島防衛にでも回されるんですか」

愛宕「日差しが強いところは嫌ねぇ」

提督「いや、そんなわけあるか。ここで既に墓場だぞ。
……そうじゃなくて明日、特務から監査が入るんだと」

高雄「は? この時期に、しかも前日という微妙な通達があってですか? 」

提督「おう。普通やるなら抜き打ちだと思うんだが……。
しかもこれ表向きはよくわからない業者の物資搬入作業になってる」

高雄「うーん……陸軍側の嫌がらせでしょうか」

提督「さすがにそんな暇人ではないと思うが」

愛宕「まぁ、どんなのが来ても大丈夫でしょ。
暴露て困るようなことなんてそもそもさせてもらってないし」


75: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:02:31.37 ID:YuKI9qlAO

< コクピットに乗ってみたい >





提督「ちいさい頃は特務機関とか憧れてたんだけどな。
本職にしたら……うん。だめだな」

愛宕「それは、ね。特務には特務たる所以があるのだし」

提督「法王庁の非公認組織だったり箱根で人型兵器運用してたんだけどなぁ。
現実は厳しい」

高雄「私たちも人型兵器と言えば間違ってはいませんが」

提督「いや、なんというかこう……俺が乗ってだな」

愛宕「それなりに乗ってるじゃない。逆のときもあるけど」

提督「そうだな。戦いでもある……ってそんなわけあるか! 」


76: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:04:13.17 ID:YuKI9qlAO

< 組織の名 >





提督「しっかしどうしてこの国の特務ってのはセンスがないんだ」

高雄「F機関とかアパカ機関とか悪くないと思いますが」

提督「そうだけどさ。やっぱりイメージとして諜報機関ってのは、
アルファベットでいてほしいんだよ」

高雄「はぁ」

提督「まぁ、今じゃあ艦艇装備の名称とか覚えにくくて話にならんけどな」

愛宕「でも、一応は覚えるのよね」

提督「それが軍人ってものだろ? 」キリッ

高雄「なるほど……提督が未だに中二病を患っているのは理解しました」


77: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:09:22.22 ID:YuKI9qlAO

< それはお互い様 >





提督「で、いつの間にか本日も終わりですか」

愛宕「いいことじゃない。何事もなくて」

提督「まぁな」

高雄「それにまだ終わってませんよ」

愛宕「そうね。寝るまでが今日だもの。
明日の朝まで寝かせないんだからっ」

提督「なに言ってんだ。明日は特務がくるんだっつの」

高雄「さすがにあまり激しいことはできませんね」

提督「おう。首筋狙って痕付けたりするなよ」

愛宕「ふふ……服で隠れればいいのね? 」

提督「付けること前提にすんな」


78: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:10:43.44 ID:YuKI9qlAO

< ママはちょっと…… >





愛宕「提督ってときどき、お前は俺の母さんか、とか言うけど」

提督「そうだな」

愛宕「お母様のこと母さんって呼んでるの? 」

提督「まぁ、そうかな。お母さんってのもプライドが邪魔するし、
ママって歳でもないからな」

高雄「マザコンではない? 」

提督「たぶん。ただ、母さんは好きだぜ?
未だに父親も母親も尊敬できる人たちだ」

愛宕「へぇ……いい人たちなんですね」

提督「おう」

高雄「いつか紹介してくださいね」

提督「ん。できることを祈ってるよ」


79: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:12:30.36 ID:YuKI9qlAO

< じゅにゅうはきらいじゃない >





愛宕「ママとは呼ばない、と」

提督「あぁ」

愛宕「なら私のことをママって呼んでみない?
包み込んであげるわよ? ぼくちゃん」

提督「けっ……俺のことどんな風に見てるんだよ」

高雄「身体だけでかいガキ」

愛宕「●●●●好きだし」

提督「いや、お前そりゃ……むしろ嫌いなやついんの? 」

高雄「そんなの知りませんよ。サンプルがあなたしかいませんから」

80: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:14:10.09 ID:YuKI9qlAO

< 氷まで入れてカクテル完成 >





提督「今日の誕生カクテルだが」

高雄「はい」

愛宕「まだシェイカーとか届かないの? 」

提督「昨日の今日だぞ……さっき頼んどいた」

愛宕「バーテンダーの衣装は? 」

提督「抜かりなく。……ってのはいいんだよ。
で、三月四日のカクテルはテキーラサンライズだな」

高雄「サンライズ……? 」

提督「あぁ。テキーラベースでオレンジジュースとグレナデンシロップをカクテルするらしい」

愛宕「グレナデンシロップってたまにお菓子作りにも使うわね」

高雄「ザクロ果汁と砂糖のシロップですからね。
ゼリーの色付けに使ったことがあります」

提督「おう。ただ色付けが主だからシャンパンで代用してもできそうだな」

高雄「その場合はテキーラの苦味が強そうね」

提督「ま、お好みでどうぞ」


81: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:15:02.83 ID:YuKI9qlAO


< >





提督「カクテルワードは“ 新しいものを思いつく想像力 ”だとさ」

愛宕「至極まともね」

高雄「昨日のはちょっとアレでしたから」

提督「花や石もだがカクテルワードも大体似通ってくるみたいだな。
なんとなくではあるけど」

愛宕「新しいこと、ね。どう? 新しいプレイでも試してみる? 」

提督「そこそこ魅力的な提案だけどな。
明日は大事な日だからまた今度」

高雄「……明日がそれでちょっと安心しましたよ、私は」

提督「まぁ、大体は高雄で試されるもんな」

高雄「それあなたの所為じゃないですか」


82: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:17:26.64 ID:YuKI9qlAO

< HPやTwitterまであります >





愛宕「あと、今日は三姉妹の日なんですって」

高雄「三姉妹? 」

愛宕「三姉妹総合研究所が決めたとかなんとか」

高雄「なんなのその組織は……」

提督「三姉妹ってーと川内たちとかか」

愛宕「三姉妹が一番絆が強いらしいわよ」

提督「まぁ、あいつら仲良かったけどな。
四姉妹の高雄さんはどうです? 」

高雄「それは愛宕もなんだけど……まぁ、悪くはないと思いますよ」

愛宕「私と高雄はただの二人姉妹でもあるのだけどね」

高雄「え? 」

提督「あっ、オチが読めた」

高雄「? 」

愛宕「ほら……棒姉ま」

高雄「やめて。……聞かなければよかった」

83: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:19:03.16 ID:YuKI9qlAO

< 芯から熱く >





提督「あぁぁぁぁぁ…………布団やべぇ」

愛宕「あったかぁぁぁぁぁい」

高雄「まだまだお布団が素晴らしい時期ですねぇ」

愛宕「提督ぅ〜……」ギュッ

高雄「では私も失礼して」ギュッ

提督「あー……これいいわやっぱ。
ただの布団もいいけど肉布とぐえっ」

高雄「……今日はそういうこと言わない日でしょう? 」

提督「はいはい。わかったから。ちょっと暑い」

高雄「それはすみません。ミネラルウォーター取りますね」

提督「いや、離れればいいだけ……あぁ、うん、ありがとう」

愛宕「あっ、私に頂戴? 」

高雄「はぁ、どうぞ」

愛宕「ありがと。ん、ん、ん、ていとふ? 」

提督「ん? 」

愛宕「ん、……ん、ぢゅ……ぁー、っ……れぅ……ぁ……んふぅ」

提督「」

高雄「なにやってんのこの妹……」

愛宕「どう? 冷たくなった? 」

提督「なるわけないだろ! むしろ熱くなったわふざけんな」

愛宕「♪ 」

84: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/04(水) 23:21:56.11 ID:YuKI9qlAO

< 結局あのあと >





提督「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………Zzz」

提督「……何時? 」

愛宕「……マルサンマルマルちょっと過ぎ」

高雄「…………んぅ……Zzz」

提督「…………」

愛宕「……気付いたら寝てたわね。
なんで盛り上がっちゃったんだろ」

提督「……お前の所為だぞ」

愛宕「…………」

提督「…………」

高雄「…………ふふ……て……ぃ……う」

愛宕「……寝ましょ」

提督「……そうだな。ほい腕」

愛宕「ありがと。……ぅんん……またあとでね」ギュッ

提督「おう。また、な」


92: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:03:03.79 ID:9GuroslyO

< また新しい朝 >





提督「……………………」

高雄「…………ん……あれ? 」

提督「…………」ペラッ

高雄「……提督? 」

提督「……ん? 起きたのか。おはよう」

高雄「おはようございます。今日はとっても早起きですね」

提督「おう。殆ど寝てないからな」

高雄「……私いつ寝たんでしたっけ」

提督「ん……愛宕の二回目のときには」

高雄「二回目って……あのあとまだ●●てたんですか」

提督「俺ってばモテるから」

高雄「…………はぁ……否定はしませんけど……はぁ」

93: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:04:05.33 ID:9GuroslyO

< あなたの細めた目 >





高雄「でも……確かにカッコいいですよ」

提督「あん? 」

高雄「窓際に椅子寄せて読書だなんて」

提督「んー……ライト付けたら迷惑だからな。
朝焼け綺麗だったよ」

高雄「そう……何読んでるんですか? 」

提督「『虚無への供物』」

高雄「今度借りても? 」

提督「もちろん。ただし読むなら時間つくれ。
一気に読まないとだめだぞ」


94: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:04:54.07 ID:9GuroslyO

< 夢でもあなたと >





愛宕「んふふー…………Zzz……」

提督「なにを笑ってんだそいつ」

高雄「さぁ? 幸せそうで羨ましい」

提督「…………幸せ、か」

高雄「…………もちろん今も幸せですけどね」

提督「…………そっか」

高雄「…………ええ」

愛宕「てい……くー…………まってぇ」

高雄「あら、呼ばれてるんじゃ」

提督「まったく……可愛らしい寝顔しちゃってまぁ」

95: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:05:59.37 ID:9GuroslyO

< 怖がらなくてもいいのよ? >





愛宕「……んふー…………つかまえたぁ」

高雄「ほう」

提督「なにしてんだろ」

高雄「鬼ごっことか? 」

提督「この歳でか。…………揺れそうだな」

高雄「…………」

愛宕「たかおのぶんまでぇ…………つっこんじゃうんだからぁ………………うふ」

提督「はぁ? やめろよ。突っ込むって何をどこにだよ夢でもこえーよおい」

高雄「夢の中の私は逃げたんですね……よかった」

提督「助けろよ。せめて道連れ 」

高雄「そんな無茶な」

愛宕「ふふふふふ…………」

96: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:06:52.86 ID:9GuroslyO

< どんな目覚ましよりも >





提督「……そろそろ起こすぞ。とりあえず執務終わらせて午後前の監査切り抜ける」

高雄「そのあとは? 」

提督「昼寝」

高雄「仕事残らないといいですね。……愛宕? 」ユサユサ

愛宕「…………Zzz……」

高雄「愛宕? 起きて愛宕」

愛宕「ぬふー……たかおぉ……」ギュッ

高雄「ちょ、やめっ……引きずりこまないでよっ」

提督「なにやってんだ……」スクッ

高雄「助けてくださいよ……これ変な寝ぼけ方してますよ絶対」

提督「ん…………愛宕」

愛宕「んふ………………Zzz……」

提督「………………愛してる」ボソッ

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「………………私も」ボソッ

提督「……おう。起きてこいよ。高雄が困ってるぞ」


97: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:08:32.82 ID:9GuroslyO

< 早起きは三文の >




高雄「やれやれ…………早朝からなぜこんな茶番を見せつけられるのかしら」

愛宕「茶番って酷いじゃなぁい。
高雄だって言われたら嬉しいでしょ? 」

高雄「それは…………そうだけど」

愛宕「朝起きて何も抱きしめるものがなくて、
寂しい胸を必死に満たそうとして、
でもそれじゃあなにか足りなくて」

高雄「もしかして“ それ ”って私のこと? 」

愛宕「優しい低音であんなこと囁かれたらッ…………あぁ、どうして今日に限ってお客様が来るの? 」

高雄「来る予定があってよかったわよ。
あなたはそれでいいかもしれないけど、
私は結構に感傷浸ってたんだから。
あのまま盛られても困るの」

愛宕「ふーん……なにかあったの? 」

高雄「まぁ、ささやかな、ね。……これは秘密にしておきましょうか」

愛宕「えぇ〜……ずるーい」

98: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:10:34.84 ID:9GuroslyO

< 末路 >





提督「眠い…………」

高雄「監査が入るのって午後からでしたっけ」

提督「ん、作業自体はそうらしい。
ただ一度ここに来るだろうから午前中は起きてないと」

愛宕「……ふわぁ…………Zzz」

提督「おい、寝るな元凶」

高雄「朝食のあとですから」

提督「無理矢理執務を始めないとな……あぁ、カフェインが効かない」

高雄「まぁ、いつもいつも飲んでますからね。
耐性でも付いてるんじゃ……」

提督「かもなぁ……おかわり」

高雄「はい、どうぞ」

99: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:12:05.82 ID:9GuroslyO

< 終わった >





提督「あぁー……終わった終わった……急な執務はなし。
特務のアホに資料も渡してやった。
俺は寝る。寝るったら寝る」

愛宕「私もぉ……ていとくぅ…………」ギュッ

高雄「まぁ、お疲れ様でした。自業自得だけれど。
……お昼はどうします? 」

提督「んー……いらない」

愛宕「私も」

高雄「そうですか。……それではしばし」

提督「ん、寝たくなったら寝ていいから」

高雄「いえ、なんとなく今はあなたの寝顔を見ていたいので」

提督「悪趣味ぃ…………さっきの本……引きだしの三段目」

高雄「ええ。ありがとうこざいますね。
今はしっかりお休みください」

愛宕「…………Zzz……」

100: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:14:09.84 ID:9GuroslyO

< 読書中特有の感傷 >





提督「Zzz………………Zzz……」

愛宕「…………Zzz…………」

高雄「…………」ペラッ

高雄(この構図だけ見れば…………どんな構図なのかしら)

提督「………………Zzz」

愛宕「……Zzz………………Zzz……」

高雄(あまり褒められた関係ではないけれど……抜け出せない、抜け出したくない)

提督「…………Zzz」

高雄(私は人間ではないからとそれを言い訳にして。
……でも、でも私は人間だとも思っている)

愛宕「…………Zzz」

高雄「………………あなたたちがあと少しだけ嫌なひとたちならよかったのに」

101: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:14:57.30 ID:9GuroslyO

< どんな美人だってそう >





提督「………………ん…………んん……? 」

高雄「…………? 」

提督「…………たかお? 」

高雄「なんですか? 」

提督「もうすこしで起きる」

高雄「はぁ」

提督「たかおのキスがあればなぁ……今すぐ起きれるなぁ」

高雄「嫌です」

提督「えぇ……」

高雄「寝起きの口って臭いですもの」

提督「」


102: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:16:18.72 ID:9GuroslyO

< スリットもその対象 >





提督「……あー…………起きた起きた」

高雄「本当ですかね……まだぼんやりしてるような」

愛宕「……んん…………」

提督「コーヒーと茶菓子でなんとか。
そういや高雄は昼食どうしたんだ? 」

高雄「あぁ、試しに陸軍側の食堂行ってきました」

提督「おっ、大丈夫……なのは当たり前か。目の前にいるし」

高雄「ただあまりいい気分ではありませんね。
ヒソヒソと話したり嫌な視線も感じました」

提督「んー……まぁ、しゃーない」

高雄「それにその…………ちょっと……」

提督「ん? 」

愛宕「仕方ないじゃない……ふあぁ……身体のラインが出る服だもの」

提督「……なるほど」ジ-

高雄「…………意識するとかなり恥かしいわね」


103: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:17:26.75 ID:9GuroslyO

< 緑の恐竜……ではない >





提督「ちいさい頃からさ」

高雄「はぁ」

提督「で? とか、それで? とか一々言ってくるやつが一人はいたんだよ」

愛宕「はぁ」

提督「あれさすっげぇ嫌なの。どう思う? 」

高雄「それは提督の話があまりにもつまらなかったからでは」

提督「そうかもだけどさ……せめてスルーしてほしかったよ」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……」

高雄「……」

愛宕「……でっていう」

提督「だからオチなんてない……これがダメなのか」

104: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:18:47.70 ID:9GuroslyO

< あはっ >





高雄「三月五日の誕生石はアンバー……琥珀の方がわかりやすいですか」

愛宕「虫入り琥珀なんてのもあるのよね。
琥珀自体が天然樹脂の化石なんだとか」

高雄「石言葉は“ 陽気 ”や“ 乙女心 ”それに“ 好奇心 ”」

提督「琥珀……好奇心……マジカル…………うーん」

愛宕「? 」

提督「いや、なんでもない。ちょっと懐かしかっただけ」

高雄「ロシアや東欧。ポーランド辺が原産らしいです」


105: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:20:47.79 ID:9GuroslyO

< 正確にはソ連 >





提督「ロシアかぁ……あいつを思い出す」

愛宕「響ちゃんね」

提督「ロシアンって感じではなかったけどな」

愛宕「身体も毎日洗ってたし」

提督「えっ」

愛宕「えっ? 」

高雄「……あちらの方では身体の菌は落とし切るものではない、と。
それに水が冷たいので毎日洗っているわけではないようですね」

提督「へー……愛宕? 」

愛宕「や、私は毎日入ってるわよぉ。
髪色くらいでしょう? それっぽいのは」

提督「つーか、ロシアンってよりはアメリカンな感じだしなぁ」

愛宕「というかほぼ毎日お風呂上りにいるじゃない」

高雄「一緒に入ったりしますしね」

愛宕「今日は……どう? 」


106: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:23:09.49 ID:9GuroslyO

< いつ失ったのだろう >





愛宕「乙女心、ね」

提督「ん? 」

愛宕「この中で乙女心を一番残してるのって誰かしら」

提督「この中でって俺もか」

愛宕「女子力みたいなもので男性でも間違ってはないと思うのよね」

高雄「まぁ、提督はありえませんが」

提督「なんだって? ……と思ったけど別にいいや」

愛宕「そう言われると私も別に……」

高雄「私もいいですよ。むしろ汚れてる気がします」

提督「うーん……全員横一列で最下位とトップ兼任かな」

107: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:24:46.55 ID:9GuroslyO


< 軍属である以上は >





愛宕「で、誕生花は矢車菊ね」

提督「なんだ? どんな花だよそれ」

愛宕「地中海東岸に自生する植物みたい。
紫色の綺麗な花よ? 」

提督「へぇ」

愛宕「花言葉は……“ 繊細 ”と“ 幸福感 ”」

高雄「幸福感は言うまでもないとして……繊細? 」

愛宕「割と皆図太い方よね」

提督「そうかもな」


108: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:27:20.69 ID:9GuroslyO

< 目をそらす、頬が赤い >





高雄「でも……愛宕は割と繊細な方よね」

愛宕「……そう? 」

高雄「自分が一番役に立っていないとか思ってない? 」

愛宕「…………」

高雄「お料理とか行動とか、
全部私や提督と被らないようにしたり」

愛宕「……………」

高雄「……………」

愛宕「……たまたま、よ」

高雄「……そう」

愛宕「ええ。…………でも、ありがと」

高雄「礼を言われるようなことはなにも」

109: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:29:08.24 ID:9GuroslyO

< 下着も履かないで >





提督「今日は巫女の日らしいぞ」

愛宕「我らが主? 」

提督「それは御子」

高雄「経たてもなく緯ぬきも定めず未通女を? 」

提督「それは大津“ 皇子 ”」

愛宕「それじゃあ、えっと……」

提督「や、もういいから。巫女は巫女だよ。赤と白の」

愛宕「金剛姉妹とか扶桑姉妹とか」

提督「うーん……なんか違う。ミニスカメイドくらい違う」

高雄「その拘り……わからないわ」

110: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:31:23.15 ID:9GuroslyO


< ヴァージンスノウにも言えるか >





愛宕「さっきの和歌だけど」

提督「おう」

愛宕「誰も踏んでない、踏み入れてない紅葉をそのままにしてって意味なのよね」

提督「そうらしいな。より正確には霜がおりるのは嫌だっていう」

愛宕「あれって未通女で“ をとめ ”読みって狙いすぎ」

提督「いや……少女の美しさと儚さが紅葉のそれと被ったとか考えられないの? 」

愛宕「あぁ、なるほど。やるわね」

提督「お前の方がある意味すげぇよ」

愛宕「未通のネンネじゃないから」

提督「……なるほど」



111: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:32:19.97 ID:9GuroslyO

< 軍はなぜ許すんだ >





提督「あとあと……スチュワーデスの日でもあるし、
日本ではミスコンの日でもあるってよ」

高雄「巫女も合わせて女性に関係したものが多い日なのですね」

提督「愛宕とか特にスチュワーデス……今だとCAか。似合いそうだな」

愛宕「そう? ふふふ」

高雄「私はないんですか? 」

提督「高雄か……なんかスカートがそもそもそれっぽい気がする」

愛宕「……苦情がきそうな丈よね」

112: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:33:30.31 ID:9GuroslyO

< あんどうももふく生誕 >





提督「あー……なんかカップメン食べたい」

高雄「今日はラーメンにします? 」

提督「いや、うーん……今日はいいや。あくまでカップメンなんだよ。
インスタントがいいの」

高雄「はぁ」

提督「そりゃ高雄たちがつくった方が美味いよ。
だけどさ、なーんか時々あのチープさが恋しくなるの」

愛宕「残念だけどないのよねぇ。
お酒や茶菓子はやたらあるのに。あとコーヒー豆」

提督「まぁ、身体に悪いだけだしな。そこまで食べたいわけじゃないから」


113: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:34:20.51 ID:9GuroslyO

< スーパーマリンより哀をこめて >





提督「ビスマルクたち元気かな」

高雄「そりゃ元気だと思いますけど。なんですいきなり」

提督「うん、今日スピットファイアが初飛行した日なんだって」

高雄「はぁ。でもそこで思い出すならせめて金剛じゃ」

提督「でも関わったってーと第三帝国の方がさ」

高雄「そこまで彼女たちだって関わってませんけどね。
空と海ですし」

提督「そうかな」

愛宕「無関心な人より嫌いな人の方が考えやすい、みたいな」


114: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:35:25.90 ID:9GuroslyO

< 感謝はいつもしてるけれど >





提督「本日のカクテル」

愛宕「はい」

提督「カクテル言葉は“ 感謝の気持ちを忘れないピュア ”です」

高雄「なるほど」

愛宕「……」

提督「……」

高雄「……」

愛宕「えっとぉ……好きでいてくれてありがとう? 」

提督「好きでいさせてくれてありがとう? 」

高雄「……“ 好き ”を教えてくれたのはあなたたち。……ありがとう」

115: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:37:02.50 ID:9GuroslyO

< ピュア >





提督「で、肝心のカクテルはトロピカルファジーネーブル、だ」

愛宕「トロピカル……? 」

高雄「ただのファジーネーブルならわかりますけど」

提督「普通のファジーネーブルは桃のリキュールにオレンジジュースだけど、
トロピカルはそれにマンゴーリキュールが入るんだってよ」

愛宕「なるほど」

高雄「すっっっっっごい甘そう」

提督「だろうな」

愛宕「あんまり好みじゃないかも」

高雄「お酒の好き嫌いが材料でわかる…………普通の意味でのピュアではないですね」


116: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:38:31.28 ID:9GuroslyO

< 湯船の形がこうさせる >





愛宕「んー…………もう少し下にして? 」

提督「はいはい」ギュッ

愛宕「いやん……もう少し下げたら……キちゃう☆ 」

提督「どっちにすりゃいいんだよ……」

愛宕「ちょっと押してくれると……ぁふっ」

提督「うーん、スベスベ。どうして女の子のお腹ってこんなに気持ちいいんだろ」

愛宕「提督は硬いけど? 」

提督「まぁ、腹筋鍛え…………腹筋だよな? 」

愛宕「どうかしら? ふふっ」

117: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:39:17.85 ID:9GuroslyO

< 後ろめたい >





高雄「逆上せてません? 」

提督「逆上せた」

愛宕「高雄、水」

高雄「はいはい、どうぞ」

愛宕「ありがたうぇ……これ水じゃないじゃない……」

高雄「あら……ごめんなさい。お酒と間違えちゃった」

愛宕「そんな間違えるわけ……怒ってる? 」

高雄「どうして? 」

愛宕「あの人を一人で連れていったから」

高雄「…………」

愛宕「だって高雄誘ってもお風呂来てくれないからぁ。ごめんね? 」

高雄(…………普通に間違えたなんて言えない)


118: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:42:33.49 ID:9GuroslyO

< 唐突にしたくなった >





提督「んー…………高雄」

高雄「はい? 」

提督「ん」ギュッ

高雄「ぁ」

提督「あったか……」

高雄「んぁ……首筋くすぐったいです」

提督「酒でほんのり赤くなってる…………んー、高雄の匂いがする」

高雄「当たり前ですよ……んやっ?! 」

提督「ちょっとミスった。お腹に腕回そうとしたんだけど」

高雄「それ……はぅ…………」



119: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:43:38.67 ID:9GuroslyO

< うさぎさん:裏 >





提督「今日は寝るったら寝るからな。
今日中に寝つくから」

高雄「そうですか」

愛宕「私も今日は寝るー」

提督「……明日は多分バーテンダーセットくん届くぜ」

高雄「なんですかそのセット……楽しみにしときます」

愛宕「どうせなら私たちもバニースーツ頼んどけばよかったかしら」

高雄「私も着るみたいなのやめて」

愛宕「着ないの? 提督も見たいわよね? 」

提督「めっちゃ見たい」

愛宕「こう言ってるけど? 」

高雄「……はぁ。あれば、ですよ」


120: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:44:47.10 ID:9GuroslyO

< あとは婦警さんとか >





提督「あぁぁぁ……でも迷うな」

愛宕「なにが? 」

提督「バニーじゃなくてハスラーみたいなかっちりしたやつとか、
ビアガールみたいのも捨てがたい」

愛宕「なるほどなるほど。高雄はハスラーとかいいわね」

高雄「私ビリヤードとかできないんだけど」

提督「まぁ、あくまでイメージだし。
やったことなんてなくていいんだよ」

愛宕「そうよぉ、ただのイメージなんだから。
それにそんなこと言ったら看護師の資格とか教員免許だって持ってないじゃない」

高雄「………………そうね」

121: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:45:34.13 ID:9GuroslyO

< 子供の頃は一人で行けなかった >





高雄「……あれ? 起きてたんですか? 」

提督「ん……高雄か。さっき無性に水が欲しくてさ。
ミネラルウォーターなくなってたから取りに行ったんだ」

高雄「なるほど」

提督「悪い、起こしたか? 」

高雄「いえ、ちょっと自分でも用があったから」

提督「そうか。……早く寝れば中途半端に起きる。
遅いと朝が辛い。ままならねぇな」

高雄「子守唄でも歌いましょうか? 」

提督「いらねぇよ。ま、歌いたいなら聞くが」

高雄「ふふ……そのときはあなたの歌も頼みますよ」

提督「そうか……うん、いつかな」

122: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:46:39.66 ID:9GuroslyO

< 虫の鳴声はまだ >





提督「………………ふぅ」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

高雄「…………? 」

提督「…………」

高雄「あの……どうしたんですか? 」

提督「あぁ……用済ませてこいよ。
深夜の静けさってやつを楽しんでただけだから」

高雄「ガキなのか大人なのか。……足元気を付けてくださいね? 」

提督「転んだってまぁ泣くぐらいだろ。……じゃあな」

高雄「はい。……佳い夜を」

123: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/05(木) 22:47:50.71 ID:9GuroslyO

きっと加速度的にネタがなくなる

ありがとうございました


128: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:14:23.31 ID:Kf75SSBUO

< 酷い寝起き >





提督「ほげっっっ、なんだ寝相悪いやつなんていた」

高雄「そんなこと言ってる場合じゃないです!
さっさと外套と帽子揃えて外来てください」ユサユサ

提督「なんだおい……いきなりぶっ叩かれた身にも」

高雄「もう一回やられたいんですか? 」ニコッ

提督「はい! いますぐ行きます! 」

高雄「よろしい」

提督「おう」



ガチャ、バタン



提督「……愛宕すらいねぇ。一体なんなんだよ。
つーか、頬が痛いだけじゃなくて腹も痛え。
明らかに上官に対する扱いじゃないだろ……っと準備OK」


129: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:15:49.92 ID:Kf75SSBUO

< 朝は頭が働かない >





提督「っと、どうした」

愛宕「こちらに」

提督「あ? なんだ港にまで呼ん……あ? 加賀? ……加賀ぁぁぁ? 」

高雄「そう。加賀型正規空母艦娘加賀です」

提督「いや、そんなのは知ってるが……なにこれ? まっさか軍港とも言えないようなお粗末なここに流れ着いたとかそんなわけ」

高雄「自分の目を疑うのならそうかもしれませんね」

提督「…………」

愛宕「さっきお水が欲しくて起きたら窓から震電が見えて」

高雄「この近辺でそんなものが飛んでるはずがありませんからね」

愛宕「で、窓開けてなんとなーく下を見たら加賀さんが流れ着いてたわけ」

提督「…………意味わかんねぇんだけど」


130: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:17:02.88 ID:Kf75SSBUO

< 謎は深まるばかり >





愛宕「寝かせてきましたよ」

提督「ん、ご苦労様。コーヒー淹れたから」

高雄「……」

提督「……」

愛宕「ふぅ…………なんなのかしらね」

提督「そんなの俺が知りてぇよ」

高雄「……」

愛宕「……加賀さんの右肩見た? 」

提督「あ? いくらなんでも意識ない怪我人の着替え覗くほど悪趣味じゃ」

高雄「いえ、衣装が裂けていましたから……私は見えたわよ」

提督「そうか。で? 肩がどうした? 」

愛宕「たぶん……あれって銃創だったと思う……拳銃かなにかの」

提督「は? 」

愛宕「殆ど治りかけてたけど……きっとそう。
深海にあんな小口径の火器なんてないし……」

提督「…………」

高雄「…………コーヒーおかわりしますね。提督は? 」

提督「あぁ、くれ」


131: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:18:58.43 ID:Kf75SSBUO

< SMはMの方が難しい >





提督「……まぁ、いいや。とりあえず横須賀には連絡入れといたし。
なぜか誰も派遣しないから自力で帰らせろとか言ってたけど。
あとは加賀が起き上がるだけだな」

愛宕「そうね。記憶障害にでもなってない限り大丈夫でしょ」

高雄「そういえば」

提督「ん? 」

高雄「……申し訳ありませんでしたッ!
非常時とはいえ殴りつけた上に頬を張り飛ばすなど」

提督「んー……いや、仕方ないって。
理由が理由だからね」

愛宕「そうよ。提督が寝坊助さんなのが悪いんだから」

提督「……普段より早かったんですがね愛宕さん」

高雄「ですが」

提督「じゃあなに? 俺が高雄のこと殴り飛ばしてビンタでもすればいいのか? 」

愛宕「過度なSMはちょっと……」

提督「なんでも下半身に繋げんな。
……今日の昼食はオ●●イスが食べたいな。気持ちの篭った」

高雄「………………わかりました。よりを掛けてつくりましょう」

提督「ん」

132: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:19:48.84 ID:Kf75SSBUO

< 弱い犬ほどよく吠える >





提督「猫は好きか? 」

愛宕「猫? 」

高雄「嫌いではありませんけど……私は犬派なので」

愛宕「私は猫の方が好きよ。犬はなんだか怖くて」

提督「砲弾の雨潜り抜けといて犬が怖いって……」

愛宕「なんというかこう、キャンキャンしてくると……」

高雄「たまにイラっとくるかもしれませんね」

愛宕「いえ、それはいいんだけど」

提督「いいんだけど? 」

愛宕「……吹き飛ばしちゃいそうで」


133: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:21:23.84 ID:Kf75SSBUO

< 太く長く生きるのが理想 >






提督「まぁ、俺もグレート・デンとかは怖いかもな」

高雄「あれは確かに。確かドイツで猪狩りに使われていた大型犬とグレー・ハウンドを掛け合わせたものだとか」

愛宕「でも性格は穏和で優しき巨人とかってあだ名もあるのよ」

提督「寿命も6年ちょっとだしなぁ……。
あれと暮らしてる人は凄いと思う」

高雄「小型犬の方が寿命は短いような気がするのですが」

提督「中型から大型まではな。グレート・デンみたいに超大型だと心臓が負荷に耐えられない」

愛宕「心臓……提督も気をつけてね」

提督「お前が自重すれば長生きできそうだよ。
俺の身体は酷使されっぱなしだ」

愛宕「難しいこと言うわね」

提督「えぇ……」


134: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:24:35.32 ID:Kf75SSBUO

< 胸に手を当てて考えた >





愛宕「まったく関係ないんだけど」

提督「おう」

愛宕「●●をスウィープする感じの舌遣い好きなのよ」

提督「…………執務中なんだけど」

愛宕「こう……●●●●で守られてるこの辺だけど」タユン

提督「この辺ってお前。持ち上げんな」

愛宕「唯一なにもない●●を委ねてる感覚がいいのかもしれないわねぇ〜 」

提督「……と、いうことらしいぞ」

高雄「……話を振らないでもらえません? 」

愛宕「んふふ……提督も●められるの好きでしょ? 」

135: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:25:44.24 ID:Kf75SSBUO

< 自分ととは限らない >





提督「コーヒーと茶菓子が揃ったところで毎日恒例の」

愛宕「愛の告白? 」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「好きだよ…………高雄」

高雄「! 私もですよ……ええ」

提督「……高雄」ギュッ

高雄「ん……」ギュッ

提督「…………」ギュウ

高雄「…………」ギュウ

愛宕「……………………なにこれ」

136: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:26:29.46 ID:Kf75SSBUO

< 見せつけないでよ >





愛宕「はいはいはーい! 茶番はここまででーす」

提督「……まったく……お前の所為だぞ」

高雄「でも……悪くありません」

愛宕「もうっ……どうして私じゃないのよ」

提督「ん? 今からする? 」

愛宕「いい……そんな気分じゃない」

提督「そうか」

愛宕「ええ」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………」

愛宕「……後でね。優しく心を籠めて」


137: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:27:28.92 ID:Kf75SSBUO

< 責任は取るつもりだけれど >





提督「えー、紆余曲折ありましたが恒例の」

高雄「まずは誕生石です」

愛宕「どうぞー」

高雄「んん……三月六日の誕生石はシェルオパール。
石言葉は“ 熱血 ”と“ 責任感 ”それから“ のんき ”です」

提督「熱血……ではないな」

愛宕「責任感なんてもっとないでしょ」

提督「そうだな。否定できない」

高雄「のんきって程でもないような」

提督「うーん……誰も当てはまらなさそうだ」

138: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:28:52.86 ID:Kf75SSBUO

< 悪いとは言ってない >





愛宕「誕生花はデイジー。他にも長命菊とかヒナギクとか呼ばれるわね」

提督「なんとなくだけどヒナギクが一番メジャーな気がする」

愛宕「そう? ちなみに花言葉は“ 無垢 ”“ 純潔 ”そして“ 明朗 ”」

提督「うわぁ……」

高雄「…………」

愛宕「……なによ」

提督「純潔とか一番言っちゃいけないだろ……」

愛宕「いいじゃない。一人だけに捧げてるわけだしある意味無垢みたいなものよ」

高雄「…………」

提督「…………そういうことにしとくか」

139: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:30:25.13 ID:Kf75SSBUO

< 神前はだるかったです >





愛宕「無垢……無垢ね。もし、というか絶対したいけど」

高雄「結婚式ですか」

愛宕「そう。神前とチャペルならどっちがいい?
今のうちにきいておこうと思って」

提督「……」

愛宕「……提督? 」

提督「えっ、俺? 」

愛宕「他に誰がいるのよぉ」

提督「いやぁ……あぁいうのって女性側が決めるものじゃない? 」

愛宕「でも……私たちの家族というか親族なんて艦娘の皆とそれこそ提督しかいないし。
単純にあなたがどんな私たちを見たいかじゃない? 」

提督「…………そうか。それならだけど割とマジでどっちも見たい」

高雄「……そもそもできるのかしら」


140: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:31:29.05 ID:Kf75SSBUO

< いっそ甲板で挙げるとか >





提督「できるかどうかとは? 」

高雄「戦争が終わったとしてですよ?
私と愛宕の両方と挙げるんですか? 」

提督「そのつもりだが」

高雄「どうなんですそれ。倫理的に」

提督「そんなの知らねぇよ。こんな爛れた生活しといて今更な話だし」

愛宕「そうよぉ。それに私は譲らないし、
高雄がしないなら諦めるから」

提督「ま、俺のわがままに付き合うと思ってくれよ。
神前かチャペルかは知らないけど」

高雄「そう、ですね。そもそも他の鎮守府とかよりマシな気がしてきました」


141: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:34:59.94 ID:Kf75SSBUO

< 本日の演目は >





高雄「あとは明朗、ですか」

提督「明朗快活とか言うな」

愛宕「加古ちゃんとか? 」

提督「加古かぁ……どんなだっけ」

高雄「明るいのはそうなんですけど割と居眠り常習っていうよくわからない娘でしたね」

提督「あー、思い出してきた」

愛宕「……高雄型重巡の二番艦、愛宕ってんだ、よっろしくぅー! 」

提督「っふ……うっそだろおい。いきなりはやめろ」

高雄「…………くっ」プルプル

愛宕「あたしゃね! やるときゃやるんだよ! だから、帰ったらいっぱい寝かせて~ ! 」

提督「ぶっほぉ……おま……やめ」

高雄「や、やめなさい……き、きついから」プルプル

愛宕「我慢はよくないぜぇ? 思いっきり笑っちゃいなよ〜 」


142: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:36:05.45 ID:Kf75SSBUO

< 夕食でも抜いてやろうか >





提督「愛宕劇団員にはきついお仕置きをかますとして」

愛宕「いやーん。オシオキこわーい・」

提督「……うっぜぇ」

高雄「まぁ、大したことできませんけどね……懲罰なんて大したこと」

提督「なんか納得いかねぇ」

愛宕「うふっ、今から始めてもいいのよ? オ・シ・オ・キ☆ 」



143: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:38:00.33 ID:Kf75SSBUO

< 調子に乗った >





提督「仕方ないので残りの書類整理を押し付けたわけだが」

高雄「……だから大したことはできないとあれほど」

愛宕「ふふふふふ……優秀すぎてごめんなさぁい」

提督「……速攻で終わらせやがった」

愛宕「こんなものなのぉ? まだまだできるわよぉ」

提督「なんでそんな意味わかんねぇテンションなんだよ」

高雄「……これはなかなかに腹が立ちますね」

愛宕「ふふふ」


コンコン


愛宕「ふ、ふ? 」


「提督殿。緊急の要件で参った」


愛宕「……? 」

提督「あ、どうぞ」


144: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:39:43.57 ID:Kf75SSBUO

< タイミング○ >





愛宕「」チ-ン

提督「陸軍のやつすげぇタイミングで書類持ってきたな」

高雄「しかも嫌がらせ以外の何物でもありませんでしたからね。
緊急性皆無の」

愛宕「」チ-ン

提督「ま、調子に乗った罰だな。
とりあえず終わらせたことは褒めてやる」

愛宕「……なにあれ。あんなんだからモテないのよ……」

高雄「……因果応報、ですかね。どちらも」


145: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:41:52.50 ID:Kf75SSBUO

< 努力の持っていき方が大事 >





高雄「提督って実は有能な部類ですよね」

提督「実は、は余計だ。有能だぞ」

愛宕「横須賀から飛ばされたくせに」

提督「くっ、殺せっ」

高雄「なに言ってるんです。前から訊きたいと思ってたんですけど」

提督「なんだ? 」

高雄「なんかコツとか心構えってあるんです?
一応後学のために」

愛宕「それちょっと気になるかも」

提督「コツ? ……あぁ、あれだ。なるべくちいさい頃に天才ではないと気づいたことと、
夢を持ったときに凡人だと思わないことだな」

高雄「なるほど」

提督「まぁ、それこそ島流しされて再認識したんだけどな」

愛宕「へぇ……」

提督「カッコよくない? な? 」

高雄「少しだけ見直しました。……台無しですけど」


146: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:43:11.15 ID:Kf75SSBUO

< 醤油 → 塩 >





提督「高雄」

高雄「はい」

提督「さんきゅ」

愛宕「あ、提督私にも」

提督「ん」

愛宕「ありがと」

高雄「あぁ、そういえばあれ減ってましたよ」

提督「確か倉庫に替えがある」

愛宕「そうなの? 今度別のにしたかったのに」

提督「ま、次回だな」



147: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:44:12.51 ID:Kf75SSBUO

< どんな印象だ >





提督「ふぅ……今日もご馳走様」

愛宕「ふふ、つくり甲斐があるから」

高雄「ですね。自分だけが食べるならここまでしません」

提督「そっか」

愛宕「そうよ。だってあなたが食べ……そういえば」

提督「ん? 」

愛宕「……加賀さんのこと忘れてたわ」

提督「あっ」

高雄「……これは」

愛宕「……」

提督「まぁ……大丈夫だろ。起きたらまず間違いなく飯要求してくるし」

高雄「確かに」

愛宕「それは言えてる……けど酷いわね」


148: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:45:13.23 ID:Kf75SSBUO

< 夢中になった >





提督「ジャジャーン! バーテンダーセットです! 」

愛宕「おおっ! 」

高雄「これはなかなか」

提督「コスプレ用のやっすいやつじゃないぞ。
オーダーメイドで頼んでみた」

愛宕「さっすがー。確かに生地が肌に馴染むわね」サワサワ

高雄「……やはり上背があるので似合います」サワサワ

提督「……さて、衣装は兎も角だな」

愛宕「バニースーツを買うときもオーダーメイドの方がいいかしら」サワサワ

高雄「そうかも。……スリーサイズや身長も送らなければいけないのでしょうか」サワサワ

提督「あの……皆さん? 」

149: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:46:20.58 ID:Kf75SSBUO

< 貯めた資金は何に使うのだろう >





提督「あのぅ…………」

愛宕「あぁ、ごめんなさいね。似合ってるわよ」

高雄「ジャケットがあった方が引き締まっていてカッコいいです」

提督「うんうん。そういうの待ってたんですよ僕は」

愛宕「でもよくこんなの二・三日でできたわよね。
いくら軍服用のサイズ測ってて流用したと言っても」

提督「だよな。なんか最近できたサービスらしい」

愛宕「なるほど。女性用も受けてくれるのかしら」

提督「さぁ? そこに付いてきたパンフがあるけど」

高雄「これですか……Clothing-D・P…………Dwelling princess? 」


150: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:47:16.49 ID:Kf75SSBUO


< 竜宮城からこんにちは >




提督「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

愛宕「……気付かなかったの? 」

高雄「……さすがに偶然でしょう」

提督「…………だよな? 」

提督(dwellで棲む。princessは……言うまでもないな)

151: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:48:34.46 ID:Kf75SSBUO

< 素直に頑固な素直人 >





提督「誕生カクテルはヴァレンシア。
カクテル言葉は“ 周囲を大切にする頑固者 ”」

愛宕「三人とも頑固者よね」

高雄「そう? 」

提督「高雄が筆頭だろ」

高雄「そんなつもりは」

愛宕「まぁまぁ。それに私は二人から大切にされてるつもりよ? 」

提督「してるつもりだぞ」

高雄「私も」

愛宕「こういうときは素直よね。もちろん私も」

提督「ちなみにアプリコットブランデーをベースに、
苦めのオレンジリキュールとオレンジジュースだ。
オレンジを添えるとお洒落かもな」


152: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:49:27.88 ID:Kf75SSBUO

< まさかのキメラ >





提督「ちいさい頃に母さんがリストラは恐ろしい生き物だって言ってたな」

高雄「そりゃ……家計を預かる人なわけですから」

提督「いや、単なるギャグなんだよ。
栗鼠の俊敏さと虎の破壊力を併せ持つみたいな」

高雄「ははぁ」

愛宕「なるほど」

提督「なんだよ」

高雄「さすが提督のお母様ですね」

愛宕「ある意味この人の始まりだものね……」

153: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:50:14.65 ID:Kf75SSBUO

< 本当にわからないです >





提督「紅茶の初摘みってさ」

高雄「はい」

提督「ファーストフラッシュって言うじゃん。
あれってなんでフラッシュなの?
摘んだら光り輝いたりするの? 」

高雄「そんなわけ」

愛宕「でも、どうしてかしら」

提督「うーん……なんでだろ」

高雄「……」

愛宕「……」

提督「……加賀のことだけどさ」

愛宕「オチのない会話やめたら? 」


154: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:51:16.37 ID:Kf75SSBUO

< 愛することは信じること ♪ >





提督「『月のワルツ』って曲があるんだけどさ」

高雄「はい」

提督「あれはヤバイね。みんなの歌屈指の曲だよ。
難しい曲だけどカラオケでいっつも入れちゃう」

愛宕「いいわよねぇ。チャンドラマハルの王子。
……月の城の王子様だったかしら」

提督「カラオケだと映らないけど動画サイトだとまだ残ってるはずだ。
あのオリジナルの映像がまたいい」

高雄「なるほど……ここにカラオケでも増設します? 」

提督「おう、それいいな。曲覚えとけよ」

高雄「……本気ですか? 」


155: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:52:33.33 ID:Kf75SSBUO

< もってのほか >





提督「たか●●●●」ボソッ

高雄「聞こえてますよ、色情狂」

提督「や、狂ってるほどでは」

高雄「本当ですかね」

提督「ん、他の人試してみる? 」

高雄「いえ……そんなおぞましいことしません」

提督「そっか」

高雄「大体私を他の男に渡してもいいんですか? 」

提督「嫌だ」

高雄「なら言わないでください」

提督「あぁ、ごめんな」

高雄「いえ」



愛宕「…………いきなり変態発言したの誤魔化してる」

156: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:53:17.87 ID:Kf75SSBUO

< 皆が好きなだけ >





提督「今日は弟の日らしい」

高雄「提督はご兄弟いないんでしたっけ」

提督「おう、一人っ子だ」

愛宕「その割に人の扱い上手いのよねぇ」

提督「あん? 」

愛宕「な・ぜ・か、駆逐の子たちも懐いちゃって」

提督「たまたまだよ、うん。皆いい子だったし」

高雄「どうだか」

提督「ロリコンじゃねぇよ。つーかお前らロリには程遠いじゃねぇか」

愛宕「それは私たちが若くないってこと? 」

高雄「ギルティ」

提督「そんな極端な……」


157: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:55:27.27 ID:Kf75SSBUO

< 三日六日:世界一周記念日 >





高雄「提督は海外に行ったことは? 」

提督「駐在武官としてドイツになら」

愛宕「だからビスマルクたちと話せたのね、あっちの言葉で」

提督「まぁな」

高雄「私は……国内旅行すらないですね」

愛宕「当たり前だけど私も。……新婚旅行はどこがいいかしら」

提督「んー……またドイツに行きたいなぁ」

愛宕「むむむっ」

提督「ん? 」

愛宕「……FKK」ボソッ

提督「いや……新婚でそんなとこいかねぇよ」

高雄「では経験は? 」

提督「……黙秘」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「……武官って付き合いとか接待があるんだよ」

158: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:56:40.10 ID:Kf75SSBUO


< 刻んであげる >





愛宕「これはお仕置きね」

高雄「さすがにいい気分はしませんね」

提督「そんな殺生な……お前らと出会う前だぞ……」

愛宕「とやかく言いたくはないんだけど……記憶にあるのが許せないの」

高雄「私たちがどうもできないのが嫌なのです」

愛宕「これは私たちで」

高雄「塗りつぶすしかありませんね」

提督「…………優しくしてね? 」


159: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:57:36.07 ID:Kf75SSBUO

< 滅茶苦茶……した >





提督「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「…………あーあ……ジャケットとかぐっちゃぐちゃ」

愛宕「……洗濯すればいいでしょ」

高雄「……ある意味正しい使い方でしたよ」

愛宕「私たちだものね」

提督「……うーん」

愛宕「提督もバニーとかいたら……そうでしょ? 」

提督「……なるほど」

高雄「それはそれでどうなんでしょう」


160: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:58:30.18 ID:Kf75SSBUO

< ソファは本当にまずい >





提督「つーかさ……俺も大概タフだよな」

愛宕「一対二ですものね」

高雄「なんで私たちと同じくらいの消耗なんですか」

提督「ほんとな。まぁ、一応鍛えてるし」

愛宕「好きよ。その筋肉」

提督「ん」

高雄「……」

提督「……」

愛宕「……片付けましょ。ソファにはねなくてよかった」

提督「だな」


161: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 22:59:11.12 ID:Kf75SSBUO

< 本人はスヤスヤと >





加賀「…………Zzz」

提督「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………」

提督「……起きそうもねぇな」

高雄「……明日には起きると思いますが」

愛宕「可愛らしい寝顔ねぇ」

提督「あぁ」

高雄「無表情とか鉄面皮とかどこいったんでしょう」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「それにしても……」

高雄「……私たちはどこで寝れば」


162: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 23:00:32.06 ID:Kf75SSBUO

< なぜそこに寝かせたのか >





愛宕「私とよね? 」

高雄「譲れません」

提督「……」

愛宕「わ・た・し」

高雄「私です」

提督「あのぉ」

愛宕「提督。提督が決めてよ」

提督「あ? 」

高雄「私と愛宕のどちらのベッドで寝るのか」

提督「いや……だからさ」

愛宕「ま、もちろん提督は私ですよね?
選んでくれたら……イ・イ・コ・ト、してアゲル・ 」

提督「だからさ。話聞けよ」

高雄「なんですさっきから。今重要なですね」

提督「だからね。俺は今日はソファで寝るから。
二人は自分の部屋で寝なよ。
それにさっきしたからさ……正直寝たい」

愛宕「そんなぁ」

高雄「これが一人寝の寂しさ……違うか」


163: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 23:01:18.75 ID:Kf75SSBUO

< 非日常にわくわくするあの感じ >





愛宕「これはミスね……今日中に起きると思ったんだけど」

高雄「仕方ないわよ。あのときは動転していたのだもの」

提督「よし……毛布は持ってきた」

愛宕「この人はなんだか楽しそうだし」

高雄「キャンプのようなものかしら。……経験はないけれど」

愛宕「まぁ、いい経験だと思いましょうか」

高雄「そうね。前は一人で寝ていたのだし」

提督「なかなかソファも悪くない。
よし、俺は寝るぞ。なんかあったら言ってくれ」

愛宕「はぁい。また明日ね」

高雄「加賀さんが起きたら起こしてくださいよ」

提督「はいよ。また明日」


164: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/06(金) 23:02:16.80 ID:Kf75SSBUO

< 予想通り >





加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「………………」

加賀「……………………お腹が空きました」

171: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:19:33.05 ID:5druWGg0O

期待に沿えるといいんですけどね……

本日のゲスト:加賀


172: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:22:59.56 ID:5druWGg0O

< 挨拶もそこそこに >





「……く……ーー……て…………ーー……て……」

提督(……なんだ? 愛宕か高雄か…………愛宕かな…………んん)

提督「あぁぁぁ…………? んー…………あと、五分」

「…………待てません」

提督(でもなんか忘れてるような……)

「今すぐ起きないとそれ、潰しますよ」

提督(それ? それってなんだ? )

「彼女たちには悪いですが…………致し方ありません」

提督(嫌な予感…………あっ! )

提督「あぁぁぁぁぁ! 加賀ぁぁぁ 」

加賀「はい」

提督「……なんだその振り上げた拳」

加賀「別に。ハエがいたもので」

提督「こんな時期にか……おはよう」

加賀「おはようございます。早速ですが」

提督「朝食ね…………ふぁぁ」


173: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:24:50.33 ID:5druWGg0O

< シェフ仲間を呼ばねば >





提督「何つくるかなー……ってまだマルヨンマルマルか……」

加賀「……ハエがいたような」

提督「いや、やめてくれよ……もう寝ないよ、うん」

加賀「安心しました」

提督「おう。……愛宕と高雄起こしてきていい? 」

加賀「構いませんが……まだこんな時間ですよ」

提督「俺はいいのかよ……約束したんだよ昨日」

加賀「では私が起こしてきます」

提督「そうか。執務室出て右だ」

加賀「了解です」


174: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:26:19.68 ID:5druWGg0O

< 稀に見せるその >





加賀「あぁ、そうそう」

提督「ん? まだ行ってなかったのか」

加賀「ありがとうこざいました」

提督「あ? 」

加賀「わざわざソファでなにかあったときの為に待機していたのでしょう?
感謝を忘れるようなことはしたくないので」

提督「や、たまたまソファで寝たかっただけだ。
いいからさっさと起こしてこい。
飯つくるのは大体あいつらだぞ」

加賀「ふっ……それは困ります。では」

提督「おう」



ガチャ、バタン



提督「…………ま、笑えば可愛いいのは当たり前か」


175: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:27:14.48 ID:5druWGg0O

< うすーく。でもそれが大事 >





愛宕「うーん……まだ眠い」

高雄「まだマルヨンマルマルと少しだもの」

愛宕「加賀さん早く来てって感じだったわねぇ」

高雄「そうね。やっぱりご飯かしら」

愛宕「絶対そうよぉ……シャワーとメイクどれだけ縮められる? 」

高雄「……なんとか三十分で終わらせましょうか」

愛宕「ちょっときついかもしれないわね……」

高雄「ま、提督が頑張ってくれるでしょう」


176: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:29:15.72 ID:5druWGg0O

< 僕は貴女がほしい >





提督「ほい。とりあえずチャーハンとサラダ」コトッ

加賀「まだチャーハンしかつくれないんですか」

提督「あとつまみな。まぁ、嫁sが優秀だから」

加賀「まったく羨ましい……いただきます」

提督「はいよ」

加賀「……」モグモグ

提督「……あっ、スープもつくったんだった」

加賀「……」モグモグ

提督「……コーヒーは食後でいいか? 」

加賀「ええ」

提督「あとは……サラダ増やすか」

加賀「……」

提督「……なんだ? 」

加賀「いえ…………嫁に来ませんか? 」

提督「は? 」


177: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:31:12.88 ID:5druWGg0O

< いっそ難聴鈍感なら >





提督「嫁ねぇ…………一応男だから」

加賀「まだ二股かけてるの? 」

提督「まだというかなんというか……たぶんずっとこのままだよ。
それに俺たちは三人とも二股とは思ってない」

加賀「……汚れている」

提督「そうだな。否定はしないよ」

加賀「……そう」

提督「あぁ」

加賀「……」モグモグ

提督「……」

加賀「……」モグモグ

提督「……」

加賀「……危ういわ」

提督「うん? 」

加賀「あなたたちのこと。とても危うい。
あなたは……もし他の女に迫られたら断れるかしら」

提督「……たぶんな」


178: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:42:27.51 ID:5druWGg0O

< 瞳は口ほどにものを >





加賀「たとえば私が抱いてと言ったらどうするの? 」

提督「……赤城はどうする」

加賀「もちろん秘密」

提督「そんな関係が続くかよ。俺はぬるま湯に浸かっていたいんだ。
それがはたから見れば泥沼でもな」

加賀「ゆきずりの関係ということもあるでしょう」

提督「はっ……なるほどね」

加賀「ええ」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「……どう? 」

提督「……思ってもないこと言うなよ。早く食え」


179: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:44:20.44 ID:5druWGg0O

< 今だって半ニート >





加賀「…………」

提督「…………」

加賀「……ふっ……そうあってほしいものね」

提督「そうだな。俺もそうありたいよ」

加賀「それにしても……まさか私が振られるとは」

提督「大層な自信ですね」

加賀「間違っているかしら」

提督「いや……惜しいことしたと思うよ」

加賀「そう……彼女たちに飽きたらいつでも来なさい。
ヒモ一人くらい余裕だから」

提督「あぁ、覚えとく」

加賀「そうして。…………それと」

提督「ん? 」

加賀「おかわり」


180: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:45:58.88 ID:5druWGg0O

< 揃った >





愛宕「おはよー」

高雄「おはようございます」

提督「おう、おはよう。悪いけど速攻で料理」

加賀「ふむ……早めにお願い」

高雄「ははは……」

愛宕「昨日のうちに材料運んどいてよかったわねぇ」

高雄「特務の物資搬入があってよかった」

提督「陸のやつらも役に立つんだな」

加賀「……あの……」

提督「あーほら。さっさとつくり始めないと。暴れ出すぞ」

加賀「…………失礼な」


181: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:47:28.98 ID:5druWGg0O

< どちらがマシか >





加賀「気分が高揚します」

提督「これだけ食ってやっとか。つーかマジでどんな身体してんだ」

加賀「調べてみます? 」

提督「いや、遠慮しとく」

加賀「ヘタレね」

提督「ヘタレとかそんな問題じゃねぇよ。なぁ? 」

愛宕「あぁ……あれだけカッコよかった提督がこんな甲斐性無しだったなんて……よよよ」

高雄「また悪ノリを」

提督「甲斐性無しってお前……むしろ二人相手にしてる」

高雄「クズですね」

提督「…………そうだな。甲斐性無しかクズでいえば……甲斐性無しでいいや」


182: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:48:19.74 ID:5druWGg0O

< 女には秘密が沢山 >





提督「はい。お腹も膨れたところで」

加賀「デザートですか」

提督「いや、食っただろ杏仁豆腐。
……そうじゃなくてこんな場所に流れ着いて一日寝込んでた事情を聴取する時間です」

加賀「軍機です」

提督「あ? 」

加賀「ですから軍機」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……あのさ」

加賀「軍機です」


183: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:50:17.55 ID:5druWGg0O

< 少しだけ気になる >





愛宕「まぁ、いいじゃない。面倒なことに関わるの嫌でしょ? 」

提督「そうだけどさ」

高雄「大体左遷されたあなたに機密が知らされるわけないでしょう」

提督「一応ここのトップなんだけど」

愛宕「平時は部下が二人しかいないけどねぇ〜 」

提督「それでも長は長だ」

愛宕「いいから。加賀さんもいつかおしえてくれるでしょう? 」

加賀さ「ええ。そのときがくれば嫌でも知るわ」

提督「…………」

愛宕「はい! この話はお終い。いつも通りにしましょう! 」

184: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:51:59.20 ID:5druWGg0O

< いつも通り……の会話 >





提督「そうだな。……でもいつも通りってなんだ? 」

高雄「それは……執務をこなして昼食をとって執務をこなして」

愛宕「夜戦ね ♪ 」

加賀「…………」

提督「おい、なんだその表情。俺がなんかしたか」

加賀「…………ケダモノ」

提督「あのさ。どっちかっていうとこいつらの方が獣じみてんの。
ぼくは草食動物並みに捕食されてるんですぅ」

愛宕「あぁら。昨日なんてここのソファで」

提督「やめろ。生々しい」

高雄「あんなに執拗に責めてきたのに」

愛宕「そうね。あんなに快楽を刻み込まれて……もうあなたのいない生活なんて考えられない☆ 」

提督「こんな……こんなとこ普段通りにするなよぉぉぉ! 」

高雄「……」

加賀「……」

愛宕「……」

加賀「ふむ、それで」

愛宕「まず始めに高雄の首す」

提督「いや、続けんなよ」


185: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:54:40.12 ID:5druWGg0O

< やっぱり気になる >





提督「そろそろ始めるか。普段より開始遅れちまった」

加賀「私も少し……通信室に案内してくれる? 」

提督「あぁ、案内するほどじゃない。
この鍵持ってこの部屋の右真っ直ぐだ。
プレート見ればわかる」

加賀「ありがとう」


ガチャ、バタン


愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「……通信室に盗聴器でも仕掛けておけばよかったかな」

愛宕「やめなさいよ。趣味の悪い」

高雄「秘密があるとはいえ仲間でしょう? 」

提督「まぁ、うん。言ってみただけだよほんとだってマジで嘘じゃない」


186: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:56:14.47 ID:5druWGg0O

< 映像には映像のよさ >





愛宕「でもそんなスラッと盗聴器なんて発想が出てくるってことは……」

高雄「はっ、もしや私たちの部屋やお手洗いにも」

愛宕「うわぁ……見損なったわ」

高雄「もしや盗撮まで手を出してるんじゃ」

愛宕「いやっ……ここは悪魔の巣だったのねっ」

提督「なに言ってんだ。そんな暇ないのはお前ら一番知ってるだろ」

愛宕「……そうね。四六時中一緒にいるからそもさも必要ないもの」

高雄「それで思い出しました。あの……お手洗い我慢させるのやめてくれません?
本当に辛いんですけど」

提督「それは嫌」


187: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:57:44.51 ID:5druWGg0O

< 軍の備品はカウントしてないです >





愛宕「それに悪魔の巣ってよりは愛の巣よねぇ」

高雄「そう、ね」

提督「それにしては殺風景じゃねぇかな」

愛宕「まぁ、お酒とお菓子とコーヒー豆くらいしかないし」

高雄「あとはそれに関係した備品くらいですね」

提督「……もしかして俺らって食っちゃ寝食っちゃ寝しかしてない? 」

高雄「もしかしなくてもそうでしょう」

188: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 22:59:45.61 ID:5druWGg0O

< 目的だけが全てじゃない >





提督「あ、あと俺の本とかあるし……」

高雄「本棚すっかすかですよね。
私室なのに書類突っ込んだり」

提督「……そういや最近は新刊買ってないな」

愛宕「私の料理本もあるわよぉ〜 」

提督「あぁ……本屋行きてぇなぁ」

高雄「通販でいいじゃないですか」

提督「違う。違うんだよ高雄くん。本屋でぐるぐるしたり新しいジャンルを開拓するのがいいんだ」

高雄「はぁ」



愛宕「官能小説とかもあるのかしら」

189: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:01:08.79 ID:5druWGg0O

< 色 >





提督「今日の下着何色? 」

高雄「唐突に何言ってるんです……これだから色ボケは」

愛宕「何色がいい? 」

提督「あ? 」

愛宕「おしえてあげてもいいけどぉ。
どうせなら好きな色だと嬉しいじゃない? 」

高雄「嬉しいってなによ」

提督「んー……割と色んな色好きだけどなぁ。今日は薄紫と見た! 」

高雄「はぁ……根拠は」

提督「なし! 」

愛宕「……や、やるじゃない。もしかして見たの? 」

提督「マジか」


190: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:02:33.64 ID:5druWGg0O

< 好きな色 >





高雄「そういえばいつだかに……」



高雄『提督。好きな色ってありますか? 』

提督『色? 好き嫌いなんてないけどなぁ。
強いていえば紫と黒と白と水色かな。あっ、赤も嫌いじゃない』

高雄『なるほど』



高雄「って言ってましたけど……」

愛宕「好きな色というか……好きな下着の色よね」

提督「……悪いかよ」

愛宕「悪くはないけどぉ。私たちで簡単に好きな色増やせそうよね」

高雄「サテンでもいきますか」

愛宕「いいわね」

提督「それ色じゃなくて材質…………まぁ、うん。なんでも好きだよ。お前らならな」


191: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:03:30.49 ID:5druWGg0O

< あくまでお仕事中です >





提督「それにしても遅いな」

愛宕「加賀さん? 」

高雄「横須賀との通信ですかね。もう二時間くらい経ってますけど」

提督「何してんだか……通信か」

愛宕「テレホン……長い……ここから導き出される答えは」

提督「テレホンセッ」

高雄「ノらないでください」

愛宕「横須賀の人ってなかなかダンディだったわよねぇ」

提督「赤城かもしれないぞ」





高雄「…………頭が痛い」


192: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:06:09.66 ID:5druWGg0O

< あれで何故酔わないんだ >





提督「そういや兵学校の同期でさ。滅茶苦茶な酒飲みがいたよ」

高雄「提督も大概だと思うのだけど」

提督「俺なんて比じゃない。料理をつくりながら飲み、
食べながら飲み、つまみをつくりながら飲み、
つまみを食べなから飲み、風呂上がりに飲み騒ぎながら飲み、
寝る前に飲んでた」

愛宕「え、えぇ……」

提督「しかもあれでいて飲まないとなったら飲まなくても大丈夫なんだぜ」

高雄「それは……メリハリがきいているというかなんというか」

提督「あと、俺のつまみの師匠だ」

愛宕「なるほど……それについては感謝ね」

高雄「おつまみだけは勝てませんからね」

193: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:09:53.39 ID:5druWGg0O

< 体内時計は健康に左右される >





提督「さて、執務も一段落したし昼食の用意でも始めるか」

高雄「食材足りますかね」

提督「さすがに……食べるって言っても女性にしては、ってレベルだからな」


ガチャ


加賀「そろそろお昼ですね」

提督「わお」

愛宕「凄い」

高雄「これが人間時計」

加賀「は? 」


194: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:11:31.49 ID:5druWGg0O

< よくわからないツボ >





提督「……さすがに茶菓子はバクバクいかないか」

加賀「あなたは私をなんだと」

提督「フードファイター加賀」

愛宕「ふっ……ふふ」

加賀「失礼な。少しだけ燃費が悪いだけです」

提督「少しだけ、ね」

愛宕「ふふふふふ、ひっ」

提督「……」

加賀「……」

愛宕「ひひ、ふーど、ふふぁいたっ」

高雄「ちょっと……大丈夫? 」


195: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:12:19.64 ID:5druWGg0O

< ハルカッス……ではない >





提督「あべのハルカスが開業した日らしいぞ」

高雄「はぁ……私たち東京タワーもスカイツリーも行ったことないのだけど」

提督「あっ」

愛宕「いつか行けたらいいわね」

加賀「甲斐性の見せ所ね」

高雄「今から楽しみです」

提督「旅行、か」

愛宕「ただし風ぞ」

提督「だから行かねーの。俺そんなに信用ないの? 」


196: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:13:47.50 ID:5druWGg0O

< 美しさはそれを殊更に示さない >





愛宕「本日の誕生石」

提督「はい、どうぞ! 」

加賀「どうぞ」

高雄「では……三月七日の誕生石はアクロアイト。
石言葉は“ 洗練 ”と“ 上品です ”」

提督「洗練か。上品なものに洗練されんのかな。この石持ってれば」

加賀「品や格とは持って生まれたものと言いますが」

提督「生まれながらにして高貴、みたいな」

愛宕「私たちは……うーん」

提督「? エレガントな服とか似合うじゃん」

愛宕「そ、ありがと」

高雄「そもそも高貴さみたいなものに左右される生き方自体が、
洗練されていないとも言えますね」


197: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:14:36.23 ID:5druWGg0O

< 恒例ったら恒例です >





加賀「なんとなく加わったけどこれはなんなのかしら」

提督「あまりに暇でな。今日が何の日か知って日にち感覚を失わないようにしてるんだ」

愛宕「えっ、そうなの? 」

高雄「初耳です」

加賀「だそうですが」

提督「……ま、まぁ今日からはな」

愛宕「どうせ明日になったら忘れてるような」

高雄「毎日執務をこなしてるんですから日にちだって正確ですし」


198: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:16:19.96 ID:5druWGg0O

< 誠実な二股 >





提督「まぁ、いいや。次」

高雄「はい。本日の誕生花は……カンパニュラ。
花言葉は“ 感謝 ”や“ 誠実 ”と…………“ 思いを告げる ”」

提督「……ほう」

愛宕「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………あの」

提督「待て。今が悪いとは言わないけどさ。
頼む。別の機会にしよう」

加賀「それは私がいるから? 別に目の前で盛ってもいいのよ」

提督「俺が気にするんだよ……男にだって羞恥とかムードとかあるの」


199: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:17:52.29 ID:5druWGg0O

< でも、あなたが望むなら >





加賀「しかし感謝ですか。ふむ、ありがとうございます」

提督「あ? 」

加賀「愛宕と高雄にも。助けてもらった恩があります」

提督「大したことはしてない。加賀だって逆なら同じことするだろ」

加賀「だからといって……恩には報いますよ」

愛宕「それなら今日は一緒に寝ちゃう? 」

加賀「…………」

提督「……あぁ、それはだな」

加賀「お断りします」

愛宕「そう……残念ね」

加賀「悪くないけれど……明日まで盛られては困るから」

提督「……あのさ」

200: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:18:52.09 ID:5druWGg0O

< 貴女もですよ >





提督「ん、加賀も酒はイケたよな」

加賀「はい。いただけるなら」

提督「そうか。うーん……今日こそバーテンダーセットとカクテルを……」

加賀「今日こそ? 」

提督「きくな」

愛宕「それはぁ、昨日はバーテンダー衣装のこの人がカッコよすぎて発情しちゃってぇ」

加賀「なるほど」

提督「違……くねぇか」






高雄「私も同じ扱いにしないでもらえない? 」


201: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:20:19.36 ID:5druWGg0O

< 我が家では常にロングです >





提督「本日のカクテル。ヴェネチアンサンセットでございます」

愛宕「わお。お洒落ね」

高雄「カクテルグラスですか。今までは全部同じグラスでしたからね」

提督「ロンググラスだな。さすがにあれで焼酎手酌するのはきつい」

加賀「私はイケますが」

提督「ワクが何言っても意味ねぇよ」

愛宕「でもやっぱり様になるわぁ。これは昨日の私も仕方ないわね」

高雄「それはもういいから。……これの材料は? 」

提督「ん、グラッパが1/3にオレンジジュースが2/3だ。シンプルで簡単だな」


202: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:22:32.15 ID:5druWGg0O


< ゴールデンルーキー >





加賀「ん、ん……かなり甘いですね。これはつまみが必要です」

提督「それはいつもだろ……とりあえずピスタチオで」

加賀「ふむ」

愛宕「これ、ヴェネチアンサンセット? 甘いけど……」

高雄「かなりきついですよこれ。グラッパってなんなんです」

提督「イタリアの蒸留酒だ。別名火酒。強いのだと酒ってよりは希釈しなきゃ飲めないアルコールみたいなものだな」

愛宕「だからオレンジが強いのね……」

提督「ちなみにカクテルワードは“ 前向きに立ち向かうルーキー ”だ」

高雄「……カクテルに立ち向かう勢いですね……この人以外」チラッ





加賀「バーテンダー……おかわり。甘口もなかなか」


203: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:24:31.86 ID:5druWGg0O

< 本日もつつがなく >





提督「ふわぁぁぁ……今日は眠い。いや、いつも眠いけど」

愛宕「早起きして朝食つくってたものねぇ」

高雄「あっ、別に責めているわけでは」

加賀「ええ、わかっているわ」

提督「いや、わかってないね。俺は怒ってる。
なんせ起きたら拳振り上げた鬼がいたんだからな」

愛宕「拳? 」

高雄「鬼? 」

加賀「あぁ、ハエが飛んでいたもので」

提督「ふざけんなよマジで。縮んだよ畜生」

加賀「た」

提督「ま、じゃねぇよ。肝と寿命だよまったく」


204: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:25:32.92 ID:5druWGg0O

< 全てを捨てて >





提督「じゃあ、部屋は用意してあるから」

加賀「ありがとう。●●いにきてもいいのよ」

提督「いかねぇよ。酔ってるんじゃないのか」

加賀「かもしれないわね」

提督「早く寝ろ」

加賀「ねぇ」キュ

提督「あ? 」

加賀「………………どう? 私と来ない……?
あなたとならそのままここも軍も彼女たちからも……赤城さんからも逃げるのも悪くない」

提督「…………随分と買ってくれてるんだな」

加賀「……気付いたの…………あなたが横須賀からいなくなって。
それで…………いつも、あなたを想って、私は……」

提督「…………ごめんな」

加賀「…………そう」

提督「…………でも…………お前のこと好きだぜ、俺」

加賀「………………ありがとう」


205: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:26:57.52 ID:5druWGg0O

< どこにでもいるのか >





提督「……嬉しいんだけどさ」

加賀「ええ」

提督「……」

加賀「……」

提督「目の前にこいつらいるんだけど」

愛宕「うふっ」

高雄「これが三角……四角関係」

加賀「それで? 」

提督「それでじゃないよまったく。
俺が困るんだぞこの後」

高雄「ギルティ」

提督「…………はぁ」





愛宕「…………こんなところに劇団員仲間が」


206: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:28:36.37 ID:5druWGg0O

< また明日ね >





提督「いいからさっさと行け!
明日は早く起きて朝食なんてつくらないからな」

加賀「そう」

愛宕「また明日ねー」

高雄「洗濯物はそのままカゴを用意しているので」

加賀「ありがとう。それでは」

提督「はいよ……俺らも寝るか」

高雄「そうですね。なんだかんだいって私もはしゃいでしまったから」

愛宕「その前に……」

提督「なんだ? 」

愛宕「お・ふ・ろ。もちろん二人も一緒に」

提督「はぁ……まぁ、一々待つのも面倒だしな」

高雄「判断力判断力! …………酔っているのは加賀さんじゃなくて提督じゃあ」

207: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:32:59.44 ID:5druWGg0O

< あなたのいる幸せ >





提督「電気消していい? 」

愛宕「いいわよぉ」

高雄「大丈夫です。ただちょっとスタンド点けるので気を付けて」

提督「ん」

愛宕「はぁ…………ねっむい」

高雄「よし……スタンドも消します」



カチッ



提督「…………」

愛宕「…………」ギュッ

高雄「…………」ギュッ

提督「…………」

提督(これが……これが続いてくれればいい。
三人ではしゃいで、落ち込んで……ときどきゲストが来て。
これが泥沼だっていい。薄汚れてたっていい。
暇であっても…………他人のことを考える暇なんてないくらいにーー )

提督「……幸せだからな」ボソッ

愛宕「……? 」

提督「なんでもない。また明日な」


208: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/07(土) 23:34:17.12 ID:5druWGg0O

< 冷たい寝台に腰掛けて >





加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「……………………幸せ、か」

214: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:41:13.58 ID:9GEqKZOgO

< 邪魔? ならくれへん?>





提督「…………ねっむ」

愛宕「よしよし。お姉さんのお膝で寝てもいいのよ? 」

提督「ん……」トスッ

愛宕「ふふ、いつになく素直……どうかしら」ナデナデ

提督「うぅぅぅん……幸せぇ」

愛宕「そう。よかった」ナデナデ

提督「でも」

愛宕「? 」

提督「愛宕の顔が見えないのはなぁ」

愛宕「それは……服を脱げばなんとか」

提督「あぁぁぁ……うん……そうね」

愛宕「今は我慢して? まだ朝だし起きたばかりだもの」ナデナデ

215: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:41:52.86 ID:9GEqKZOgO

< 見つめる顔は天使のように >





高雄「ちょっと席を外したらいつの間に」

愛宕「しー。今寝ちゃったから」

高雄「まったく……そろそろ加賀さんも起きてくるわよ」

愛宕「そうだけど……あと少しだけ。
少しだけ休ませてあげて? 」

高雄「仕方ありませんね。私は早めに朝食の下拵えをしてくるから」

愛宕「ありがと」

高雄「貸し一つ」

愛宕「はーい」

提督「………………Zzz」


216: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:42:39.42 ID:9GEqKZOgO

< いつだって平常通りに >





提督「…………なんでだろ。やたら眠い」

加賀「……」モグモグ

愛宕「歳? 」

提督「そんなわけ……そんなわけないよな? 」

高雄「わかりませんよそんなの。まぁ、たまたま疲れが●まっていたんじゃないですか」

提督「そうかな」

加賀「……」モグモグ

高雄「今日の執務ですが、代わりましょうか? 」

提督「いや、大丈夫。それに俺しか捺せない判とかサインとかあるし」

高雄「そう、ですか」

愛宕「そういうところ真面目なのよねぇ」

提督「俺は真面目だぜ。マジで」

加賀「…………ふむ、このサラダはかなりいけますね」


217: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:43:19.53 ID:9GEqKZOgO

< 微笑む時を知っている >





加賀「では私はまた」

提督「通信室ね。はい、鍵」

加賀「ありがとう」

提督「つーかよくそんなに通信することあるな」

加賀「そうね。……したいからしてる、というわけではないのだけど」

提督「ふーん? 」

加賀「まぁ、これも仕事だから」



ガチャ



提督「いってら」

加賀「行ってきます…………あなた。ふふっ」

提督「! …………」


218: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:44:01.06 ID:9GEqKZOgO

< 加賀:偽 >





愛宕「……鉄面皮とか無表情はああいうとき役立つのね」

高雄「同性の私も今のは……」

愛宕「キュンとした? 」

高雄「キュン……? ええ、この感情はきっとそう」

愛宕「というかあの人ほんと何しにきたのかしら」

高雄「まったくです」

提督「おっ、皆さんも気になりますか」

愛宕「でも参考にはなるわね」

高雄「ちょっと淡白な反応ってやつを試してみますか」

提督「ん、んん? 」

愛宕「そうね。…………」

高雄「…………」

提督「……はい? 」


219: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:44:41.38 ID:9GEqKZOgO

< 加賀:擬 >





愛宕「これが先月の艤装整備に関する書類です」

提督「ん」

高雄「提督。ここに判を」

提督「ほい。問題なし、と」

愛宕「ではこちらにも」

提督「はい」

高雄「データ記録は、と」

提督「こっからここまででいいよ。
陸のはどうせ重複してるし明日あたりまたくるから。
一緒に修正した方が早い」

高雄「了解」

愛宕「…………」カリカリ

高雄「…………」カリカリ

提督「…………」カリカリ

提督(加賀の真似をしている……らしい。らしいんだが)

提督「……執務中は割といつもこんな感じじゃねぇかな」

愛宕「提督、うるさいですよ」

高雄「職務中です」

提督「あっ、はい」


220: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:45:41.55 ID:9GEqKZOgO

< それはちょっと…… >





提督「そろそろ飯の準備だな」

愛宕「ええ」

高雄「そうね」

提督「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「…………お二人はもちろんそこも加賀の真似をするんですよね」

愛宕「! 」

高雄「! 」

提督「いやぁ、楽しみだなぁ。今日は頑張ってチャーハンつくっちゃうぞぉ。
やっぱり美味しく食べてくれると嬉しいもんなぁ」

愛宕「あ、あの」

高雄「そのですね……」

提督「楽しみだなぁ……はっはっは」


221: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:46:50.51 ID:9GEqKZOgO

< でも時々プレイの一環としては >





提督「言っておくけど」

愛宕「はぁ」

高雄「何でしょう」

提督「俺は普段の二人が好きだよ」

愛宕「……タイム」

提督「は? 」

高雄「作戦会議です」

提督「は、はぁ」



愛宕「どうする? 」

高雄「ここまできたらしかし」

愛宕「でも普段がいいってあの人……もうっ」

高雄「はぁ……や、そもそも執務中では効果が薄いのはわかりきっていたことよ」

愛宕「……」

高雄「……」



愛宕「提督」

提督「はい」

高雄「私たちは普段のままでいいんでしょうか」

提督「おう。つーかさ、普段の俺思い出せよ。何も嫌がってないだろ。飽きてもないの」

愛宕「うーん、そもそも変なノリで始めてしまった気がするし。仕方ないわね」


222: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:47:39.88 ID:9GEqKZOgO

< そして明日は月曜日 >





提督「そういやさ。俺割と沢山変な記憶持ってるんだよね」

高雄「はぁ。それは中二なお話でしょうか」

提督「いや、そんなんじゃなくて現実の話だよ。
こう……酔ったときの記憶で」

愛宕「たとえばどんな? 」

提督「いつだったか忘れたけど目の前で愛宕がフラメンコ踊ってて」

愛宕「ふ、フラメンコ」

提督「俺は高雄に肩車されて拍手してたんだよね」

高雄「肩車、ですか」

提督「あれってなんなんだろう。記憶なのか、それとも夢なんだろうか」

愛宕「私としては」

高雄「是非とも夢であってほしいのですが」


223: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:48:28.09 ID:9GEqKZOgO

< 本人は頑固爺だったらしいです >





加賀「なんと本日三月八日は海軍技術中将平賀譲の誕生日です」

提督「マジか……なんで知ってんの? 」

加賀「平賀中将ほどの方のことなら覚えておくものですよ、提督」

提督「おおう……すげーな」

愛宕「私たちは平賀造船大佐……当時は大佐だったんだけど。
じゃなくて後任の藤本喜久雄大佐の設計だったのよね」

高雄「ちなみに藤本大佐の誕生日は一月十二日ですよ」

提督「へぇ……えっとなに? 前進の艦艇についたの知識って当然のことなの? 」

加賀「? 」

愛宕「? 」

高雄「? 」

提督「あっ……なんか皆の凄さってやつを改めて知ったよ。
基本スペック高いね」


224: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:49:03.29 ID:9GEqKZOgO

< にこにこと >





提督「……すげーな皆……」

高雄「? ……まぁ、ブツブツうるさい提督はおいといて。
本日の誕生石や花をお知らせします」

愛宕「どうぞ! 」

加賀「じゃじゃーん」

高雄「ま、真顔……んん……三月八日の誕生石はアメジスト。
石言葉は“ 素敵な笑顔 ”に“ 清純 ”」

提督「俺も勉強を……」

愛宕「笑顔……」

高雄「ふむ」

加賀「……清純……ふふっ」

提督「よし、三日坊主にならないように…………は?
なんで皆笑顔なんだ? あと、加賀はどうしてちょっと黒い笑いなんだ? 」

225: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:49:42.53 ID:9GEqKZOgO

< 栗の花のにほひ >





提督「こえーよ……なんで皆笑ってるんだよ……」

高雄「……話は聞きましょうよ」

提督「聞けばわかるのか? ……まぁ、気を付ける」

高雄「はい。次に誕生花ですが」

愛宕「昨日は“ 思いを告げる ”だったわね。
私まだ告げられてないんだけど」

提督「すみません。でもちょっと待って。はい。あの必ずしますんで」

高雄「約束ですよ? ……誕生花は栗。花言葉は“ 豪華 ”、“ 満足 ”、“ 真心”」

提督「く、栗の花……」

愛宕「うふっ」

高雄「? 」

加賀「あなた栗の花見たことないの? 」

高雄「はぁ。写真ならありますが」

加賀「……なるほど」

高雄「? 」


226: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:50:20.39 ID:9GEqKZOgO

< 酔ったときのシャワーは最高 >





提督「……酔った」

愛宕「ま、まだ意識はあるし」

高雄「加賀さん一升瓶とおつまみ抱えて行きましたけど……」

提督「まだ飲むのかよ……うぇ」

愛宕「ちょっとっ、私に向かって吐かないでよね」

提督「おう……気を付ける」

高雄「誕生カクテルのカクテルワードは“ 綺麗なものを感じ取る才能 ”だったわけですが」

提督「サザンオレンジね……サザンカンフォートはそのままロックでもいけるぐらい美味いリキュールだな」

愛宕「いけてないじゃない……ほら。つかまって」

提督「うあぁぁぁ……ありがとぉ……」

高雄「朝から二度寝したり泥酔したり……大丈夫? 」

提督「ちょっときつい……風呂はいいや」


227: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/08(日) 18:51:58.34 ID:9GEqKZOgO

< まずは甘いキスを >





提督「うへぇ…………ぅぉ…………」

愛宕「はい、ベッドに御到ちゃーく」

提督「ぁりぐぁと」

高雄「何が言いたいのやら……ん? 」

愛宕「どうしたの? 」

高雄「あの……これ」

愛宕「ん? ……うふっ、●ってるわねぇ」

高雄「はい」

提督「…………んぇ? 」

愛宕「提督はそのままでいいですよぉ〜 。
はーい、ぬぎぬぎしましょーねー」

高雄「大丈夫でしょうか……いえ、参加しないとは言ってません」

提督「あん? …………うぅ……なんかスースーする」

233: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:12:31.34 ID:ZlqloEsiO

< 誰でもできる記憶喪失 >





提督「…………ベッタベタだなおい……。
しかも全●で寝てるし……えぇ……」

愛宕「…………Zzz」

高翌雄「…………Zzz」

提督「……まぁ、普通に状況は把握できるけどな」チラッ

愛宕「…………んふ……Zzz」

高翌雄「……Zzz……ぅん……」

提督「でも頭痛いし記憶無いのは変わらねぇんだよなぁ」

愛宕「……はぁ…………待っ……え……Zzz」バタッ

提督「うっわ、危なっ……セーフ。万全じゃなくても躱せちゃう俺ってすごぶぁっ! 」

高翌雄「……あぁ…………殲滅かんりょー……Zzz」

提督「………………痛ぇ」


234: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:13:15.41 ID:ZlqloEsiO

< どっから来た、言え! >





提督「あぁぁぁぁぁ…………シャワー気持ちいい…………」

提督(昨日たぶん風呂入ってないしなぁ。
その割に●●たとかもうね。しかも記憶なし)

提督「マジでニートかヒモに……あ? 」

提督(シャワー誰か浴びたのか? いや、タイル●れてなかったし脱衣所も変化なんて……あれ? )

提督「……なぜこんなとこにこんなものが…………なぁ? 一升瓶くん」


235: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:14:07.16 ID:ZlqloEsiO

< つまみは食べた >





提督「意味わかんねぇ……まさか一升瓶が勝手に風呂に入るわけ」

「ん…………なんです……頭が痛い」

提督「な、なんだ? 一升瓶くんが喋っただとっ」

「何を言っているんです。……あと、身体を隠してください」

提督「あ? っておーい! 加賀じゃねーか! 」

加賀「そうですが」

提督「そうですがじゃねぇよ。なんで俺の部屋の風呂にお前がいるんだ」

加賀「わかりません。……とりあえず前だけでも隠してください。ブラブラと非常に目障りです」

提督「あ、あぁ……悪いな。……いやいやいやこれ俺が悪いのか? 」

加賀「当たり前でしょう? 」

提督「えぇ……釈然としないんですけど……」


236: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:15:14.61 ID:ZlqloEsiO

< ●ワイシャツ >





ガラガラ、ピシャッ



提督「……なんか満足にシャワー浴びれなかったんだけど」

加賀「仕方ないでしょう。まさか私にこのままでいろと言うの? 」

提督「そうじゃないけどさ」

提督(絶対酔っ払ってただけだろ。
酔って湯船で眠りこけたやつになぜこんな譲歩を)

加賀「提督」

提督「んー? 」

加賀「まだそこにいるつもり? 私としては構わないのだけどあなたは困るのじゃなくて? 」

提督「あぁ、そうだな。……愛宕か高雄に着替え用意させるから」

加賀「ありが……いえ、遠慮しておきます。
自分で部屋に戻って取ってくるわ」

提督「いや、シャワー浴びてるじゃん。そのまま出てくわけ? 」

加賀「とりあえずあなたのワイシャツでも貸してくれればいいわ」

提督「あ、そう……まぁ、用意しとくよ」

加賀「ありがとう」

提督(……自室に見られたくないものがある?
だけどあの部屋を用意したのは愛宕と高雄だしな。
……一昨日の朝以降に何かあったか? )


237: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:15:59.73 ID:ZlqloEsiO

< しっかり見た >





加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「…………」

加賀「……………………あれがあの人の…………頭から離れない」


238: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:16:45.38 ID:ZlqloEsiO

< 誤解です。誤解なんですってば >





提督「おーい、起きろー」

愛宕「…………んぅ」

高雄「……私はもう起きてますよ」

提督「愛宕も起こしてくれ。加賀はもう起きてる」

高雄「はぁ。朝食でも待ってるんですか? 」

提督「いや、シャワー浴びてる」

高雄「は? 」

愛宕「ちょ、ちょーっと聞き捨てならないわねっ」ガバッ

提督「あん? 」

愛宕「どうして提督が加賀さんの行動を知ってるの?
しかもシャワーとか廊下にすら出てないのに」

提督「あぁ。俺のシャワー使ってるから」

愛宕「えっ」

高雄「えっ」

提督「ん? ……あっ」

239: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:17:42.30 ID:ZlqloEsiO

< 本当に誤解ですから >





高雄「なるほど……昨日一升瓶を抱えて向かったのはバスルームだったのですね」

提督「おう。そうらしい」

愛宕「なーんだ。ついに襲われちゃったのかと」

提督「襲われるってなんだ。どっちかというと襲う方だと思うんだが」

愛宕「そんな気がないことくらいわかるもの。
その勇気がないとは言わないけど」

提督「それはお前……加賀だってないだろ」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「……ま、とにかくだ。今からワイシャツ届けに行かなきゃならないから」

愛宕「えっ」

高雄「えっ」

提督「ああ、また……」

240: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:18:42.75 ID:ZlqloEsiO

< そのままぶらぶらと >





加賀「悪くないですね。廊下は肌寒いでしょうが」

愛宕「いいじゃない。加賀さん普段は和装ばかりだから」

高雄「……」

提督「……」

加賀「ワイシャツ一枚が洋装というのは違うような気もしますが」

愛宕「うーん……ワンピースとかセーターも似合うと思うんだけど」

高雄「……」

提督「……」

愛宕「でもサイズが合わないし……今頼むのも……。
提督、業者を呼べないです? 」

提督「それはいいけどさ。あのね」

高雄「いい加減加賀さんは着替えてきてください。湯冷めしますよ」


241: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:19:35.31 ID:ZlqloEsiO

< 別のよさがある >





愛宕「でも提督も●ワイシャツ好きでしょ? 」

提督「まぁね」

高雄「ブラウスとは違うんですか? 」

提督「違うね。全然違う。ブラウスはまた身体のラインにピッタリしてるのがいいんだけど」

高雄「はぁ」

提督「ワイシャツはさ。女の子の華奢な身体に男物の大きさで少しダボついてるのがいいんだ。
袖口が余ってたりしてるとなおいい」

愛宕「ふーん」

高雄「それはさすがにあざとすぎるような……」

提督「でもなぁ……あんな無表情で着ててもそれはなんか違うというか。
起き抜けの寝ぼけ顔とか恥ずかしさがないと」

愛宕「ていうか加賀さんって寝ぼけるの? 」

高雄「酔いはするみたいですけどね」


242: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:20:49.11 ID:ZlqloEsiO

< 何を着ていても好きですよ >





愛宕「さぁ、恒例の下着当てタイムよぉ」

提督「そんな恒例があってたまるか」

高雄「大体当てたからって何があるのよ……」

愛宕「んー……当てられたら一日御奉仕するにゃん ♪ 」

提督「……ほう」

高雄「にゃん……にゃんってちょっと」

提督「ふっ、●めるなよ。横須賀のランジェリーマイスターと呼ばれたこの俺にかかれば、むむっ」

愛宕「かかれば? 」

提督「ふっ……読めたぜ。黒のブラとお揃いのショーツだな? 」

愛宕「おおっ」

提督「それに……片方の鼠蹊部が紐になってるローライズだな? 」

愛宕「す、凄い。さすがですマイスター」

提督「はっ、容易いことよ」





高雄「…………ちょっと気持ち悪いです」



244: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:22:33.96 ID:ZlqloEsiO

< 調理後に個人が合わせる >





加賀「ふむ……今日は英国式ですか」

高雄「フル・ブレックファストというわけにはいきませんが」

愛宕「朝からブラックプディングをつくるのはさすがに面倒なので」

加賀「これが英国唯一の美食ですか。なるほど」

高雄「そんな失礼な。ウェールズやスコットランドを個別に見ればそれなりにありますよ」

提督「だがウナギゼリー、てめーはダメだ」

愛宕「あれ金剛はつくるのかしら。それで美味しいと思うのかしら」

加賀「彼女は妹よりはまともなセンスでしたよ」

提督「……スコーンとかスープはまともだったな。あと紅茶」

245: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:23:38.93 ID:ZlqloEsiO

< 普通にイチャイチャ >





愛宕「だーれだ」

提督「愛宕さひえっ。冷たい。指が冷たいです愛宕さん」

愛宕「だってお皿洗ってたからぁ。温めて? 」

提督「はいよ」ギュッ

愛宕「はぁ……あったかぁい」

提督「済まんな。本当は全部俺がやりたいんだが」

愛宕「仕方ないわよ。当番制にしたのは私たちだし」

提督「うーん……でもね。女の子の手が荒れるのは痛々しくて見てられないよ」

愛宕「まだ大丈夫だから。それに」

提督「ん? 」

愛宕「こうやって温めてくれるから。こうする理由ができると思えば悪くないでしょう? 」

提督「そうかな」

愛宕「そうよ」


246: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:24:32.58 ID:ZlqloEsiO

< 少しだけ離れた席で見ている >





加賀「あれ、いいの? 」

高雄「? 」



愛宕「ふふっ」

提督「……だからさ」



高雄「あぁ、なるほど……ええ、私はこのままで十分ですから」

加賀「……そう」

高雄「一般的に考えればやはりオンリーワンであるのが普通なのでしょうが……」

加賀「……」

高雄「私は二人とも同じくらい大切ですから。
もちろん少しは妬けたりもしますけど」

加賀「……」

高雄「もし彼が貴女を求めても……。
きっといつの間にか慣れてしまえるくらいには、
私と愛宕を特別扱いしてくれているのもわかっていますし」

加賀「……」

高雄「……」

加賀「…………ご馳走様」

高雄「え? 」

加賀「いいえ……コーヒーのおかわり、いただける? 」


247: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:25:56.45 ID:ZlqloEsiO


< あくまで並より多いくらいですよ? >





加賀「ちょっと出てきます」

提督「また通信室か? 」

加賀「いえ、今日は陸軍の方に用があるの」

提督「ほーん……? 」

加賀「だから私の分の昼食はいらないです。
久し振りに私抜きの食卓を楽しんで」

提督「別に加賀がいても嫌じゃないけどな。
……待て。もしかして陸軍の食堂行くのか? 」

加賀「そう言っているのだけど」

提督「…………また、嫌味言われるぜこれ」

加賀「は? 」

提督「なんでもない。精々食いまくって困らせてやれ。いっそ食い尽くしてこい」

加賀「さすがにそれは無理よ。……いえ、赤城さんがいればあるいは」





高雄「…………本当に赤城さんのこと好きなんですか? 馬鹿にしてません? 」


248: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:27:08.80 ID:ZlqloEsiO

< 執務椅子の上で >





提督「と、いうことで加賀はなにやらしに行ったわけだが」

愛宕「はぅぅぅん……提督ぅ」スリスリ

提督「君はなにをしているのかな愛宕くん」

愛宕「? 提督に跨って胸板に頭を擦り付けてるだけだけど? 」

提督「だけ、ね。ふーん」

愛宕「ベッドもいいけど椅子の上の提督に跨るのはまた別のよさがあるのよねぇ」

提督「まぁ、場所とかシチュエーションとか大事だよね。うん。
場所とか時間とか」

愛宕「そうねぇ」スリスリ

提督「うん……空気読めよ」

高雄「………………仕事ですよ。まったく」


249: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:27:54.01 ID:ZlqloEsiO

< とても印象深い >





提督「高雄」

高雄「はい」

提督「今日は何を……何チャーハン食べたい? 」

高雄「つくってくれるんですか? 」

提督「おう。カニとかも確かあるぞ」

高雄「そう、ですね。やはり五目チャーハンで」

提督「そんなんでいいのか? 」

高雄「ええ。……あなたに始めてつくってもらったものですから」

提督「そっか」

高雄「はい」

提督「…………」

高雄「…………お慕いしていますよ、提督」

提督「…………あぁ。俺もだ、高雄」

250: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:28:52.72 ID:ZlqloEsiO

< 今でも梅サンドを思い出す >





愛宕「でもそこで何でもつくってやるぜ! って言えないあたり提督よねぇ〜 」

提督「仕方ないだろ。未だにチャーハンしかまともにつくれない、
というかお前たち二人より不味くてもよければ他にもつくれることはつくれるんだぞ」

高雄「結構です」

提督「だろ? これだからいつまでたっても上達しないの」

愛宕「だって今更お料理覚えなくても私たちがつくっちゃえばいいからぁ」

提督「そうだよ。……でもあれじゃね?
女の子と一緒に料理の練習とかやばくね? 」

高雄「は? 」

提督「それ自体なかなかのイベントだけどさ。
あるだろ一大イベントが」

愛宕「あー……指チュパ? 」

提督「そう。指チュパ」

高雄「…………普段もたまにしてません? 」

提督「違えーよ。夜のそれとお料理包丁ミス指チュパは違うの」

高雄「わ、わからない……わかりたくもありませんが」


251: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:29:43.71 ID:ZlqloEsiO

< 3月9日 >





提督「っていう曲があるじゃん」

高雄「そうですね」

提督「あれ良い曲だとは思うんだよ」

愛宕「そうね」

提督「気づいたことは1人じゃないってこと ♪ 」

高雄「はい」

愛宕「割と上手いのね」

提督「ありがと。……これって二人が主人公だけど俺たちみたいに三人でもいいの? 」

愛宕「さぁ? 」

高雄「ゆ、友人の結婚式の歌ですし……大丈夫でしょう」


252: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:30:23.44 ID:ZlqloEsiO

< サンキュー >





提督「さっきの曲もそうだけど……今日はサンキューの日なんだってよ」

高雄「あぁ、語呂合わせですか」

愛宕「提督」

提督「ん? 」

愛宕「いつも側にいてくれてサンキュー」

提督「お、おう……別にありがとうでいいだろ」

高雄「……私からも。私をお側に置いていただいてありがとうございます」

提督「こちらこそ。選んでくれてありがとう」





愛宕「うーん……ノッてくれない二人はノーサンキュー」


253: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:31:13.40 ID:ZlqloEsiO

< 誰を想像しましたか? >





提督「今日は三人か。……三月九日の誕生石コーナーのお時間です」

愛宕「お時間ですー」

高雄「はい、それでは。……三月九日の誕生石はアクアマリン。
石言葉は“ 創造力 ”、“ 独創力 ”、“ 発想力”」

提督「大体才能に関する言葉って印象かな」

愛宕「お料理にも作戦指揮にも必要な力よね」

提督「そうだな」

提督(最近指揮取ってないけど)

高雄「お料理なんかはそういう力がないことの方がいい場合もありますけどね」

提督「あぁ……」

愛宕「そうねぇ……」

高雄「…………誰とは言いませんけど」


254: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:32:01.41 ID:ZlqloEsiO

< 使い所が難しいような >





高雄「誕生花はアセビですね」

提督「アセビ? 」

高雄「はい。アシビやアセボとも言われています」

提督「ふぅん」

高雄「これはこの国に自生しているツツジ科の常緑樹ですね。
……漢字でどう書くかわかりますか? 」

提督「いや、わからん。見たことすらないし」

愛宕「同じく」

高雄「馬が酔う木、です」

提督「はぁ? 」

高雄「馬が葉を食べて毒によって酔ったようになる、
というのがその理由らしいです」

提督「へぇ……なんかすっげぇ勉強になった気がする」

愛宕「明日使える無駄知識、ね」


255: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:33:24.41 ID:ZlqloEsiO

< たとえあなたに拒まれても >





高雄「で、花言葉は“ 犠牲 ”と“ 献身 ”です」

愛宕「犠牲と献身、かぁ」

高雄「それから“ 清純な愛情 ”」

提督「…………」

愛宕「……あんまり愉快な組み合わせじゃあないわねぇ」

高雄「……花言葉とかって割にきついこともありますよね」

提督「…………」

愛宕「提督? 」

提督「……愛を向けてくれても、犠牲とか無理な献身はいらねぇよな」

高雄「……いえ、それはあなたのエゴです」

提督「あ? 」

高雄「確かにそんなものを受け取るくらいなら、そういう気持ちもわかります。
ただ、その犠牲になることによってあなたに……大切な人の幸せになりたい」

提督「……」

高雄「そう思う気持ちを否定するのはあまりにも酷ではないですか。
せめて……せめて受け取ってあげてください。
そうでなければそんな犠牲を払わなければならない状況になる前にあなたが救ってください」

提督「…………そうだな」

愛宕「……明日は我が身、かもね。守ってくださいよ? 私たちの王子様? 」

256: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:34:22.27 ID:ZlqloEsiO

< 時には快楽に耽るのも >





提督「つーか、清純な愛情の逆ってなんだ?
そもそもの清純な愛情もよくわからん」

高雄「えーっと……邪な愛? 」

愛宕「●●●……不倫……調教……」

提督「なるほど。……ちなみに俺はそんな趣味ないからな」

高雄「いくらあなたから求められても無理です」

愛宕「どちらかというと提督が奪う側じゃないかしら」

提督「そんな見境なくねぇよ」

高雄「どうだか」

提督「…………人妻とかにはその良さがあるんだよ」

愛宕「鳳翔さん逃げてー! ケダモノがいますー! 」

提督「何言ってんだてめぇ。………………やっぱあの人人妻の雰囲気ある? あ、そう……」


257: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:35:31.54 ID:ZlqloEsiO

< な、なんだ? 海軍からの刺客か? >





加賀「ただいま」

提督「…………おう、おかえり」

提督(無表情のただいま、ね。
いや、あの加賀がただいまとか言う時点で凄いことな気もするけど)

加賀「陸側の食堂は不思議なところね」

提督「ま、まぁな……ちょっと事情があるんだよ」

加賀「そうですか。……人が食べてる間にざわざわと……耳障りな」

提督「んん? 」

加賀「視線を向けるだけでなく影口のようなことまで。
大体トレーを渡すときくらい笑顔でいられないものかしら。
いくら私が海軍所属とはいえ」

提督「あ、あー……やっぱそれ俺の所為じゃねぇわ」

加賀「はぁ。というと? 」

提督「お前が食べ過ぎなんだよ。いきなり見ない顔が来て、
体格度外視した量食い漁ればどこでも笑顔引きるだろ! 」

加賀「……そういうものですか」


258: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:36:32.11 ID:ZlqloEsiO

< 辛さがわからない >





提督「そろそろやつらが来る頃だな」

高雄「やつら……深海棲艦? 」

提督「いや、やつらの時期なんて知らないけど。花粉だよ花粉」

愛宕「なるほど」

加賀「私たちの場合回復力を上げれば大概は治るので」

提督「でも常時力を発現させとくのは疲れるだろ?
いつ何時出撃命令が出るともわからないから体力は温存しとかないとだし」

高雄「そうですね。ただ、それを差し引いても私は花粉症ではありませんね」

愛宕「私もー」

加賀「同じく」

提督「まぁ、俺もだけど」

高雄「…………なんでこの話したんですか? 」

提督「さぁ? 」


259: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:37:16.95 ID:ZlqloEsiO

< それは魅惑のライン >





提督「唐突だけどなんで鼠蹊部って言うんだ? 」

愛宕「さぁ? 」

高雄「なぜでしょうか……わかりません」

加賀「誕生の直前に●●が体内で移動するのだけど、
その動きを鼠の動きに擬しているそうよ」

提督「そ、そうか」

愛宕「加賀さんもっの知り〜 」

加賀「造作もないことです」






提督「…………蟻の戸渡みたいなもんか」

高雄「……そうですね」

260: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:38:06.00 ID:ZlqloEsiO

< 甘口好きにはオススメ >





提督「こちら本日のカクテルのワニンクスエッグノックです」

愛宕「ありがとう」

高雄「これは……口当たりが柔らかいですね」

加賀「卵……かしら」

提督「はい。アドヴォカートというオランダの卵リキュールと牛乳のカクテルですね」

高雄「うん。これは優しい味です」

提督「そして本日のお供はビターチョコです」

高雄「お酒とおつまみで相性のいいものをマリアージュと言いますが」

加賀「カクテルの甘さとビターチョコの苦さがマッチしているわね」

愛宕「とっても美味しい☆ 」

提督「カクテルワードは“ 安心感のあるものに身を委ねる乙女 ”でございます」


261: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/09(月) 22:39:03.40 ID:ZlqloEsiO


< 乙女とオンナ >





愛宕「乙女、ねぇ」

高雄「乙女には若い女、という意味もあるのよ」

加賀「貴女たちはそれ以外の意味では乙女ではないわね」

愛宕「そうだけどぉ……まだまだ心も身体も若いんですぅ」

提督「今日は愛宕が悪酔いしてるな」

高雄「口当たりがいいからって沢山飲むから……」

提督「乙女でもいいけどさ。俺はオトナの女というか……色々できる女の方が好きだぜ」

愛宕「色々(意味深)」

加賀「●●は面倒? 」

提督「それはそれでいいことあるんだけどねー。
二人のはありがたく貰ったし」

愛宕「責任取ってよねぇ〜 」

加賀「提督、日本酒お願いします」





高雄「……全員違った酔い方してる…………もしかしてツッコミって私だけ? 」

268: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:47:09.00 ID:CYQrgeVXO


< 目深に被ったあなた >





提督「おいーす」

加賀「おはよう」

提督「ん……コーヒー淹れよ」

加賀「お願いね」

提督「おう」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……あのさ」

加賀「なにか? 」

提督「俺の軍帽返してくれない? つーか、なんで被ってんの? 」


269: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:48:09.27 ID:CYQrgeVXO

< 我が家は合わせ味噌 >





愛宕「はーい、ご飯ですよー」

提督「ん、ありがとう」

加賀「今日は純和風ですか」

高雄「ブレックファストやフリューシュトックも悪くはありませんが……。
やはり和食が一番ですね」

提督「味噌汁があればそれだけでいいもんなぁ。
なんとなく心身共に暖まるし」

愛宕「今回はわかめと豆腐のスタンダードなものにしてみたのよ」

提督「うん、いい匂いだ。……さて、食べるか」

高雄「ええ、冷めてしまう前に」





「「「「いただきます」」」」


270: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:50:06.78 ID:CYQrgeVXO

< 早速飲んでみた >





提督「三月十日、つまり今日サントリーの新しいウイスキーが発売したぞ」

高雄「響 JAPANESE HARMONY……ですか」

提督「従来の『響』ブランドの正当後継でありながら新しい味を目指したんだと」

愛宕「んー……ちょっと甘いかも」

加賀「しかしなかなか複雑な味かもしれません」

提督「そうだな。……最近はウイスキーブームでウイスキー愛飲者としては嬉しいよ」

高雄「ドラマの影響ですかね」

愛宕「やっぱりロックよりハイボールねぇ。バーテンダーさん? 」

提督「はいはい。どうぞー」





高雄「なお現在まだヒトロクマルマル夕食前の模様です…………はぁ」


271: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:53:22.59 ID:CYQrgeVXO

< ウイスキー、ウォトカ、ブランデー >





愛宕「響……響ちゃんは元気かしら」

提督「あいつならウイスキーってよりはウォトカか」

高雄「あとはフランスから来た娘がいればブランデーとかも嗜むのでしょうか」

提督「フランス女か…………ふむ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

加賀「その続きは? 」

提督「いや…………この空気で続ける気力なんてねぇよ」


272: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:55:04.08 ID:CYQrgeVXO

< フランス女は気が強いと聞いた >





提督「はいはいはい! 」

加賀「芸人? 」

提督「違う。……恒例の誕生石&誕生花タイムですよ! 」

高雄「……」

提督「どうぞ! 」

愛宕「……」

提督「……どうぞ!! 」

高雄「……興味あるんですか? 」

提督「……ど・う・ぞ!!! 」

愛宕「これだから男は……」





加賀「……………………幸せ者だこと」



273: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 22:59:00.11 ID:CYQrgeVXO

< 空気を変えたかった >





提督「イチゴの下? の方の種ってさ」

高雄「はい」

提督「毛が生えてるじゃん。産毛みたいなやつ」

愛宕「そうね」

提督「あれってさ。なんとなく形が●●に似てない? 」

高雄「……」

愛宕「うわぁ……」

提督「……」

加賀「どうしてこの流れでそんなことを言ったのかしら」



275: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 23:07:06.54 ID:CYQrgeVXO

< アイドルにも必要 >





高雄「まぁ、茶番は置いておくとして」

提督「茶番だったのか」

高雄「……本日三月十日の誕生石はイエローダイヤモンド。
石言葉は“ カリスマ性 ”」

愛宕「カリスマ、ねぇ」チラッ

加賀「無くはないと思うけれど」チラッ

高雄「ただ……」チラッ

提督「…………」

提督(…………左遷された程度の人望でしたね……はははっ)



277: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 23:13:23.99 ID:CYQrgeVXO

< 陸軍としては…… >





高雄「誕生花はニレ。花言葉は“ 尊厳 ”と“ 高貴 ”。
……私の大切な尊厳を荒らしたあなたはそこのところどう思っているんですか? 」

提督「人聞きの悪い。……まぁ、ちょっとした優越感みたいなものはあるかな」

愛宕「その癖提督は初めてじゃなかったのよねぇ〜 」

提督「仕方ないだろ……」

高雄「イケメン無罪ですか……腹立ちますね」

提督「えぇ……それを高雄さんが言っちゃいます?
確かに腹立つワードだけど世の中には美人無罪みたいなのも同列でしてね」

高雄「それがなにか」

提督「それ本気で言ってるんですか? いや、マジで」

加賀「この集まりを外から見ると」

愛宕「ルックスと権力に物を言わせて女侍らせてるって感じよねー」

提督「…………すみません……はい。僕が悪いんですね……はい。
謝るのであんまり酷いこと言わないで」


278: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 23:15:20.19 ID:CYQrgeVXO

< あなたのどんな顔も好き >





愛宕「酷いことというか……いじめてあげると楽しいのよねぇ」

提督「うわ、こいつひっでぇ」

高雄「『蔑むような目で睨みながら罵ってください』……誰でしたっけ? 」

加賀「…………」

提督「ほ、本気で蔑む顔じゃん……いや、本当出来心だったんだよ」

愛宕「その割に楽しんでたわよね」

提督「それはそっちもだろ」

高雄「まさか」

愛宕「私は好きよぉ。いじめるのも滅茶苦茶にされるのも」

高雄「……」

提督「……」

加賀「……」

愛宕「本当は好きでしょう? 」

高雄「…………少しだけ」


279: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/10(火) 23:17:26.71 ID:CYQrgeVXO

< 割と新鮮な眺めだった>





提督「ちなみに今日のカクテルのカクテルワードは、
“ 思いやりの心を持ち続ける優美な女 ”だぞ。
俺を思いやってくれ」

愛宕「十分思いやってると思うんだけど……」

高雄「そもそも思いやれと言われて何をすれば」

加賀「……抱いて移動するとか」

提督「それ要介護かよ」

愛宕「でもいいわね。私も抱っこされるの好きよ」

提督「え? ってことはなに、俺がお姫様だっこされるの? 」

高雄「肩車した仲じゃないですか」トントン

提督「いや、それ夢の中あぁぁぁ! やめて! 酒入ってるから急激に動けなぐえっ」


285: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:05:03.73 ID:3SrcyBqqO


< だいかんぱ >





提督「さっむ……あー……寒波かぁ」

愛宕「んぅ…………すぅ…………Zzz……」ギュウ

高雄「…………ぅぅ…………ぅ……Zzz」ギュウ

提督「…………」

提督(身動き取れないんですけど……なんなのこの子ら暖かい柔らかい可愛いいい匂い……)

提督「…………」ゴソゴソ

愛宕「…………Zzz」ギュッ

高雄「……だめ…………Zzz」

提督「…………ぬう」

提督(まぁ、たまには……大寒波が来てもこんなことがあるならいいかな)


286: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:06:35.10 ID:3SrcyBqqO

< 逆襲 >





提督「…………」

提督(でもなぁ。なんとなく目が覚めたけど何もできる状態じゃない……うーん)

提督「…………」モミモミ

愛宕「んふっ」

提督「…………」サワサワ

高雄「ぁふっ」

提督「…………ふむ。これだけでもなかなか。別に●●の趣味とかないが」

愛宕「……Zzz…………あはぁ……」ギュッ

提督「ん? なんだ寝てても股間触痛い痛い痛い握るな潰すな死ぬ死ぬ死ぬ寝ぼけんな起きろやめろおいこらてめぇあぁぁぁ! 」


287: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:12:14.72 ID:3SrcyBqqO

< 使用目的を守って >





提督「あのさ、ほんとやめてよね。というか気をつけて」

愛宕「うん、ごめんなさいね」

高雄「しかし寝ているのですからどうやって気をつければ」

提督「そこはあれだよ。掴んだり握ったりするモノではなくて、
●めたり挟んだりするものだって二重にも三重にも刷り込んどくんだよ」

高雄「それは……」

愛宕「もう大分していると思うの」

提督「もっとだよもっと」

愛宕「……これ以上というと執務中に机の下でとか? 」

提督「おおっ。いいね。それは燃える」

愛宕「そう……そうね。悪くないかも」

高雄「悪いから。そんなことする前に仕事してください」



289: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:15:30.77 ID:3SrcyBqqO

< 誰だよつくったやつ >





提督「普段は鉄面皮な彼女」

加賀「はぁ」

提督「思わせ振りな態度をとってくる彼女」

愛宕「はぁ」

提督「堅物に見えて実は隠れドMの肢体を持て余していて男性への耐性がない彼女」

高雄「や、それだけ盛り過ぎじゃあ」

提督「彼女たちやその他の女の子たちを奪う昏い悦びを得たり、
あるいは奪われる哀しみに上下の涙を流そう! 」

加賀「……」

愛宕「……」

高雄「……」

提督「完全ランダムのコンマで主人公である貴方のステータスが決まります。
ステータスによって天国と地獄両方を楽しめる作品となっております、と」

提督(…………この●●●少しやりたい)


290: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:17:33.26 ID:3SrcyBqqO

< HENTAI国家 >





高雄「……これ、なんです? 」

愛宕「いつの間に手に入れたのかしら」

提督「いや、俺が買ったわけじゃなくて送られてきたんだよ。
呉鎮守府の士官がつくって販売しようとしてたんだと」

愛宕「なにそれ……」

提督「横須賀・呉・佐世保・舞鶴の有志十数人が一斉に捕縛されたらしい。
オータムなんとかさんの告発で暴露たんだとか」

高雄「はぁ。この国の軍人は大丈夫なのでしょうか」

提督「なに、まだ俺がいる」

高雄「だから心配なのですが」

加賀「……どことなく見たことのある登場人物。
これが愛宕……かなり似ているわね……これは……ロングの高雄かしら。…………私みたいなのはなぜスモッグを着ているの? 」

提督「知るかそんなもん。つくったやつに訊け」


291: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:18:42.98 ID:3SrcyBqqO

< 一航戦の誇り >





提督「手倉森、か」

高雄「サッカー好きですね」

提督「ん、まぁね。大体のスポーツは好きだよ。
身体動かすの好きだし」

愛宕「身体動かす」

加賀「(意味深)」

提督「……これでも剣道と柔道はかなりできる方なんだぞ」

愛宕「組み伏せる」

加賀「(直球)」

高雄「愛宕はもう諦めましたけど加賀さん加速度的に酷くなってません? 」

292: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:23:19.85 ID:3SrcyBqqO

< いかずち >





提督「皆は雷苦手じゃないの? 」

加賀「海上では耳元を砲弾が飛んでいたりするのよ」

高雄「そもそも私や愛宕は自分も放ちますし」

愛宕「そうそうってあぁぁぁ! 」

提督「ん? 」

愛宕「ミスった……そのまま雷が苦手な設定にして甘えればよかったのに」

高雄「そんな理由必要ないでしょう」

愛宕「はぁ? 高雄はわかってないわね。
内容は同じでもそこまでの道程が違えばそれを楽しむのが男女なのよ! 」

高雄「はぁ」

提督「まぁ、前戯と本番みたいなもんで…………はい、すみませんでした」


293: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:25:33.09 ID:3SrcyBqqO

< お巡りさん:加賀 >





提督「去年の悪党はまだ笑える部類もいたんだけどなぁ」

高雄「今年は……ディープなものが続きますね」

提督「別に作曲家とか研究者を擁護するわけじゃないけどね。
さすがにこう国内であんな犯罪犯されると」

愛宕「まぁ、一応国家の藩屏ですからね。
治安維持にはあまり役に立たないけど」

加賀「もし戦争が終われば私は艦載機を飛ばす仕事でもすればいいのかしら」

提督「それはなぁ……たぶん監視がどうだプライバシーがどうだって言われるぜ」

愛宕「面倒な世の中ねぇ」

高雄「まぁ、私たちをそれなりに受け入れる度量のある世の中ですけどね」


294: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:26:51.39 ID:3SrcyBqqO

< 本音 >





高雄「三月十一日の誕生石はカラーレススピネル。
石言葉は“ 共感 ”と“ 本音の遣り取り ”。
誕生花はチコリで花言葉は“ 待ちぼうけ”」

提督「おう」

高雄「ここから導き出される答えは……すれ違う心」

提督「何言ってんだ」

愛宕「待ちぼうけもそれはそれで恋愛では楽しみたいところよね」

加賀「その相手に共感できれば、ですが」

高雄「提督」

提督「ん? 」

高雄「好きですよ。言葉では伝えられないくらいに」

提督「おう」

提督(……共感しっぱなしだよまったく)

295: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:28:33.07 ID:3SrcyBqqO

< 花より団子 >





愛宕「雪桜かぁ。風が弱ければいいんだけど」

高雄「殆ど吹き飛んでましたね。さっきのニュース」

愛宕「桜の木の下には死体が埋まっている」

高雄「梶井基次郎、ね」

愛宕「……そういえば提督に借りた本面白かった? 」

高雄「ええ。あなたも時間があれば読みなさい」

愛宕「うーん……ミステリはあんまり。オススメなら読むけど」

高雄「そうね。ミステリ好きなら確実に読むべきよ、『虚無への供物』」





加賀「桜………………花見酒」

提督「そればっかだなおい」

296: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:30:10.53 ID:3SrcyBqqO

< 3.11 >





提督「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………」

加賀「…………」

提督「……俺たちは乗り越えただろうか」

愛宕「……乗り越えないと」

高雄「“ 俺たち ”の範囲が皆共通していると願っていますよ」

加賀「…………こういうときくらい綺麗事だけを見ていたいものね」

高雄「それは理想ですよ」

愛宕「理想の価値を疑ってしまったら……そのときは人類に未来なんてないわよ」

提督「……………………色んな考え方の人間がいるからな」


297: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:31:16.40 ID:3SrcyBqqO

< 激甘 >





提督「ちなみに誕生カクテルはカルーアミルク。
カクテルワードは“ 綿菓子のように当たりの良い白雪姫 ”だ」

愛宕「白雪姫ぇ? 」

提督「そう」

高雄「綿菓子のように……八方美人のような気も」

加賀「確かにカルーアらしいといえばそんな感じね」

愛宕「白雪姫といえば」

提督「そりゃリンゴだろ」

愛宕「じゃあ……キスで吸い出してよ。王子様」

提督「ん、顔」グイッ

愛宕「ぁ……ゅる…………ゃ…………あふっ」

提督「姫……ご満足いただけましたか? 」






高雄「……こういうとき無駄に様になりますね」

加賀「この辺りモテるって自覚してないとできない茶番ね」


298: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:34:14.53 ID:3SrcyBqqO

< UTAGE ♪ >





提督「まぁ、確かに花は咲き乱れてるな。咲き並んでる」

愛宕「ふふっ」ギュッ

高雄「風雲急を告げてませんけど」

加賀「むしろ対極よ。ここ」

提督「まぁ、それでいいんだよ。ここで朽ちていくならそれで俺は構わない」

愛宕「花もそれでいいわよ。もちろんまだまだ枯れる気も朽ちる気もないけど」

高雄「そうね。私も同じかんが、ってそんな脱がないで。
そんな脱ぎ癖みたいなのまで本家をならわないで」

299: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/11(水) 23:35:10.50 ID:3SrcyBqqO

< 半ニート × 居候 >





提督「そういや加賀はいつまでここにいるんだ? 」

加賀「さぁ? 」

提督「横須賀のやつは呼んでこないのかよ」

加賀「呼ばれてはいるけれどここの居心地がいいから」

提督「そっか」

加賀「今ならちょっと私と火遊びするだけでいつまでもあなたのそばにいるけれど? 」

提督「火遊びで済まねぇもん。お前にはまって抜け出せなくなりそうだし」

加賀「それでも構わないけれど」

提督「や、俺にはそんな勇気ないね。少なくとも今は」

加賀「そう。……期待、しているわ」

提督「…………そうか」

307: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:22:39.39 ID:vJNa927fO

< 何を話すべきだろうか >





加賀「それでは」

提督「おう。……本当に行くのか? 愛宕と高雄には何も言わずに」

加賀「戻る、のよ。……それにまた来るから」

提督「そうか」

加賀「ええ」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……横須賀の皆によろしくな」

加賀「ええ」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「……こういうときにどんな話をすればよかったんだったかな」

加賀「なにも。彼女たちと同じで……一緒の時間を共有できるだけで、私は」


308: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:24:07.67 ID:vJNa927fO

< 苦しみを愛に変えて >





加賀「そういえば」

提督「なんだ」

加賀「三月十二日の誕生花はアネモネなの」

提督「…………それで」

加賀「花言葉は“ 儚い希望 ”、“ 恋の苦しみ ”」

提督「…………」

加賀「女々しい男と…………それが望みの女には相応しい言葉ね」

提督「…………」

加賀「……私にこんな苦しみを与えたこと、覚えていなさい」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………もう一つ」

加賀「え? 」

提督「アネモネの花言葉はもう一つある」

加賀「きかせて」

提督「……“ 真実 ”だ」

加賀「そう……」

提督「…………これが真実で、それで…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「………………本当に、女々しい男」

309: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:24:57.56 ID:vJNa927fO

< 迷い惑う >





加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「…………そろそろ行きます」

提督「……おう」

加賀「…………」クルッ

提督「…………」

提督(……俺は、俺はどうしたい。どうしたかった?
こんなときほど鈍感難聴になりたいと思ったことは……くそっ)



加賀「…………」

提督(……俺は二人を、それでも、俺なら……)



提督「……加賀ッ」

加賀「……? 」

提督「俺……俺はお前のこと好きだぜ」

加賀「そう…………あなた優しいのね。知っていたけど」

提督「ッ…………」

加賀「…………」

提督「…………」

加賀「……でも……今はそれで十分よ。…………ありがとう。私もよ」

310: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:25:47.19 ID:vJNa927fO

< こんな自分に誰がした >





提督「……と、いうことで加賀は横須賀です」

愛宕「はぁ」

高雄「そう、ですか」

提督「あぁ」

愛宕「…………」

高雄「…………」

提督「…………」

愛宕「……あの、どうしてそんなにテンション低いの? 」

高雄「加賀さんにはまた会えますよ」

提督「あぁ、そうね。うん………………はぁ」


311: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:26:27.65 ID:vJNa927fO

< 女々しい男 >





提督「……まぁ、いいや」

高雄「はい? 」

提督「とりあえず思い悩むのはやめた。こんな辛気臭いやつがいても邪魔なだけだしな」

愛宕「そうねぇ。理由を言ってくれないと慰めることもできないし」

高雄「そうね」

提督「あんまりなぁ。自分の弱いところなんて見せたくないから」

愛宕「もうかなり見せてるけど? 」

提督「…………まぁ」

高雄「それに今更な話ですから。弱いところも含めてあなたなんですよ」

提督「……そうか。…………ありがとな」

愛宕「精々これからの一日私たちを楽しませて? 」

高雄「私から理由は訊きませんけど……話したくなったのなら聞きますから」

提督「あぁ……………………本当佳い女だよな」

提督(俺に比べて、ね)

312: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:27:04.97 ID:vJNa927fO

< あの人は今何をしているだろうか >





提督「トワイライトエクスプレス廃止かぁ」

高雄「電車と艦船ではありますが少しだけ親近感がないこともないですね」

提督「別に乗ったことないんだけどね。……なんだろうなぁこの寂寥感みたいなの」

愛宕「そういうものじゃない? なくなって初めてわかる、みたいな」

提督「…………あぁ」

愛宕「あっ」

高雄「…………本当なんでこんなに感傷的になっているんです? 」





提督「……………………」


313: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:27:50.99 ID:vJNa927fO

< 決して無能では…… >





高雄「さあさあ。気を取り直して今日の誕生石ですよ! 」

提督「おう」

愛宕「はーい、じゃじゃーんっ」

高雄「三月十二日の誕生石はシルバーパール。
石言葉は“ 仕事 ”、“ 伝統 ”、“ 凄腕 ”です」

提督「す、凄腕」

愛宕「あー……別に無能ではなかったわよね? 」

高雄「そうね。単に横須賀の彼が優秀すぎただけで」

提督「……そうか」

愛宕「それにあれよ。提督は別の腕は凄腕以上よ! 」

提督「へっ? 」

愛宕「私、提督の指好きよ? もう離れられないくらいに」

提督「えぇ……この流れでそっちネタなの」

高雄「…………この流れもある意味ここの伝統ですね」


314: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:28:32.65 ID:vJNa927fO

< ちょっと今は耐えられない >





高雄「次に花言葉ですが」

提督「あっ、ちょっとトイレ」

高雄「はい? 」

提督「適当に話といて。ちょっと時間かかるかも」

愛宕「いや、ちょっ」



ガチャ、バタン



高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「……ちなみにアネモネよ? 」

愛宕「そ、そう」

315: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:29:08.05 ID:vJNa927fO

< 罪 >





愛宕「加賀さんも急な話よねぇ」

高雄「ええ、言っていただければ昨日の夜だって豪華なものにしたのに」

愛宕「それに、あの人は何を言われたんだか」

高雄「やはり加賀さん関係なのかしら」

愛宕「それはそうでしょう? 逆にそれ以外であんなに悩むことなんて」

高雄「…………アネモネの花言葉は“ 儚い希望 ”、“ 恋の苦しみ ”」

愛宕「ふーん……なるほどね」

高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「……加賀さんも罪な女ねぇ」

高雄「彼ほどではないわよ」

316: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:30:44.28 ID:vJNa927fO

< しゃがんで●息混じりに >





提督「俺だってさぁ、わかってるんだぜ?
自分が贅沢な悩みともいえない悩みで情けないことしてるとか、
ここまできたら受け入れてもいいだろとか」

「…………」

提督「でもさぁ……うん。…………やっぱ女々しいのかなぁ」

「…………」モゾ…モゾ…

提督「愛宕と高雄に相談するわけにもいかないし」

「…………」モソ…モソ…

提督「いっそ分裂したいよ、俺は」

「…………」ヨジ…ヨジ…

提督「なぁ、君はどう思う? ……廊下にいたわらじ虫くん」

「…………」ヨジ…ポトッ…

提督「あっ……わらじ虫くんは凄いなぁ……壁登ろうってのか?
俺も勇気が欲しいよ」

わらじ「…………」モゾ…モゾ…

提督「…………」

わらじ「…………」モゾ…モゾ…

提督「…………」

わらじ「…………」ヨジ…ヨジ…

提督「………………そろそろ帰るか。じゃあね、わらじ虫くん。その壁、登れるといいな」


317: ◆0●●fJOZnsI 2015/03/12(木) 22:31:22.83 ID:vJNa927fO

< 犬用ケーキとかもあるし >





提督「猫のエサと犬のエサは猫の方が美味しいらしい」

高雄「は? 」

愛宕「食べたの? 」

提督「うん。俺じゃなくて友達だけど」

高雄「……提督の友達ってそんな人ばかりですね」

提督「んー……まぁ、そうかな。
それに犬と猫一緒に飼ってるとよく猫のエサを一緒に食べるらしい」

高雄「ははぁ、彼らもグルメだったりするんですか」

提督「そりゃ、好みもあるだろうよ」

愛宕「泥棒猫ならぬ泥棒犬ね」


次回 【艦これ】高雄「私と」愛宕「私と」提督「俺」 中編