1 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:13:34 PdSCI.nM
 
竜騎士「ち…ちょっと待ってください。何故ですか!」

上官「何故も何も、決まったことなのだ。明日には向かってもらうぞ」

竜騎士「なんで俺が…」


上官「…とにかく、お前は明日から田舎町の支部に転勤だ」


竜騎士「そ、そんなぁ~…」 


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2 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:14:18 PdSCI.nM
 
That's where the story begins!
―――――――――――――――――
【竜騎士「田舎に飛ばされ自給自足生活】
―――――――――――――――――
Don't miss it! 


3 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:14:58 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【7日後・田舎町】


ミーンミンミンミン…

竜騎士「…暑い」


ジージージー…

竜騎士「そして、セミうるせぇぇ!何で俺がこんな田舎に左遷されなくちゃならないんだよ!」 


4 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:16:47 PdSCI.nM
 
…トボトボ

竜騎士「自然が多いのは嫌いじゃないが…、はぁぁ…」


???「ため息ばかりついてると、幸せが逃げますよ?」

竜騎士「ん?」

女武道家「どーも初めまして、支部に勤めている女武道家と申します。竜騎士さんですよね?」


竜騎士「そうだが…」

女武道家「本部から話は聞いてます。支部まで案内しますので、どうぞこちらへ」 


5 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:17:45 PdSCI.nM
 
トコトコ…

竜騎士「…」


女武道家「…どうかしたんですか?」

竜騎士「いや、何でもないよ。君、いくつ?」

女武道家「女性に歳を聞くのは野暮ですね…。一応18ですがっ」


竜騎士「そうか。俺は今年で24だ。よろしくな」

女武道家「は、はいっ」


竜騎士「君はここに住んで長いのか?」 


6 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:18:26 PdSCI.nM
 
女武道家「私ですか?ここ出身なので、長いも何も、18年間ずっとですよ」

竜騎士「そうか。多少暑いが、いいところだな」


女武道家「…"こんな田舎"ですが、いいところはあると思いますよ」ニコッ


竜騎士「…聞いてたのね」

女武道家「あはは…」


竜騎士「支部ってのは、どんな奴が多いんだ?支部長は?」 


7 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:19:18 PdSCI.nM
 
女武道家「…えっ?」

竜騎士「えっ?」


女武道家「えっ…え?」

竜騎士「えっ?」


女武道家「ん?」

竜騎士「お?」 


8 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:20:06 PdSCI.nM
 
女武道家「あれ…、竜騎士さん…です、よね?」

竜騎士「そうだけど…」

女武道家「…新しい、支部長さんですよね?」


竜騎士「え…えっ?えっ!?」

女武道家「え…ち、違うんですか?本部からはそう連絡を聞いてましたが…」


竜騎士「ちょ…聞いてないんだけど」 


9 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:20:44 PdSCI.nM
 
女武道家「それと、支部は私1人ですよ?」

竜騎士「はぁ!?」

女武道家「…」ビクッ


竜騎士「ちょ、本当に!?」

女武道家「…はい」


竜騎士「…えぇぇ…、待って、女武道家さんの階級は?」 


10 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:21:31 PdSCI.nM
 
女武道家「呼び捨てでいいですよ。一応代理支部長だったりしたので、それも考慮されて軍曹です」ムフー

竜騎士「ぐ…軍曹…。18で軍曹さんか…」

女武道家「竜騎士さんは階級上がったんですよね?支部長ですし」


竜騎士「…少佐のまんまだよ。えぇ~…」


女武道家「本部のほうで、何か悪いことでもしたんですか…?」

竜騎士「…心当たり、ないんだけどなぁ」 


11 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:22:18 PdSCI.nM
 
女武道家「…でも、階級も貰えず、本部からここへ移動って…中々ないですよ」

竜騎士「せいぜい軍事演習で中隊長やって、偏屈な性格の中将率いる大隊を敗北させたくらいで…」


女武道家「…」

竜騎士「…」

女武道家「…」


竜騎士「そ、それだーーーっ!?」 


13 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:22:49 PdSCI.nM
 
女武道家「あはは…」

竜騎士「どうせまだ若いからって、左遷させられたのか…ああ~っ、バカなことをしたなぁぁ」ガクッ

女武道家「謝れば、許してもらえたりするんじゃないですか?」

竜騎士「謝ってすむなら、こんな場所にいないよ…」


女武道家「あ~っ、また"こんな"っていう!」


竜騎士「あ、いや…ごめん!つい!」

女武道家「もー…」 


14 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:23:52 PdSCI.nM
 
竜騎士「…うん、ごめんよ」

女武道家「いいですよ、別に!でも、ちょっと嬉しかったりするんです」

竜騎士「"こんな"って言われて?」


女武道家「そっちじゃないです!ようやく、久々に一緒に働く人が出来たな~ってことです」


竜騎士「ああ、なるほど…って、久々?」

女武道家「はい。前は、先輩が2人ほどいたんですけど、今は中央都市に勤めに行きました」 


15 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:24:45 PdSCI.nM
 
竜騎士「昇進?」

女武道家「いえ、自分から志願すれば大体は都市部勤務になりますよ」

竜騎士「え、じゃあ俺ももう1度志願すれば戻れるのか、なんて」

女武道家「どうでしょう…左遷みたいなもんですし…」


竜騎士「そうだよなぁぁ…」ハァ


女武道家「…あ、見えてきました。あれが支部ですよ!」ビシッ 


16 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:25:15 PdSCI.nM
 
竜騎士「…」

女武道家「…」ニコニコ

竜騎士「ねえ、女武道家さん」

女武道家「はい?」


竜騎士「俺には、ただの一軒家にしか見えないんだけど」


女武道家「…かもしれません」

竜騎士「…」ハァ 


17 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:25:47 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・
・ 


18 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:26:23 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…カチャカチャ

女武道家「今、お茶出しますね」


竜騎士「ものの見事に、ただの家だな。まともな軍事品が何もない」

女武道家「…変、ですかね?」

竜騎士「変すぎるだろ。変だと思わないのか?」


女武道家「軍に所属してから、ずっとここですので…全部こんなもんかなと…」


竜騎士「…都市部には志願しないのか?」 


19 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:27:10 PdSCI.nM
 
女武道家「私、この町が好きですから」

竜騎士「ふーん…」

女武道家「お茶、どうぞ」

カチャッ…スッ


竜騎士「ありがとう。それで、泊まる場所は?寮なんかはどこに?」グビッ


女武道家「ここです」 


20 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:27:50 PdSCI.nM
 
竜騎士「…ぶーっ!」

女武道家「きゃあっ!」

竜騎士「ここ!?ここ、支部だろ!?」


女武道家「そ、そうですよ?私もここですし…」

竜騎士「…具合悪い」

女武道家「だ、大丈夫ですか!?」

竜騎士「そういう意味じゃないから大丈夫…」 


21 : 以下、名無しが深夜にお送りします :2013/09/23(月) 23:28:20 jaPYhWlo
期待ですぞ 


22 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:28:28 PdSCI.nM
 
女武道家「そう…ですか」

竜騎士「じゃあ、ここに一緒に住むのか…?」

女武道家「そうなりますね?」

竜騎士「…き、君の実家はここから近いのかな?」


女武道家「もっと奥ですから、歩いて1時間くらいですかね!」

竜騎士「そ、そう…、家からは通わないのかな?」

女武道家「いえ、義務はしっかり果たします!」


竜騎士「ぎ、義務?」 


23 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:29:15 PdSCI.nM
 
女武道家「夜に住民に何かあったとき、誰もここにいないんじゃダメじゃないですか!」

竜騎士「軍は便利屋さんじゃないんだけどなー」ハハハ…

女武道家「ってなわけで、お互い頑張りましょうね!」


竜騎士(ただの家みたいなところに男女で住むだって…?どうなっちまうんだか…) 


24 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:30:19 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【1時間後】

…ペラッ

竜騎士「…ふーん。一応、活動はしてたのか」

女武道家「さっき言った通り、便利屋みたいな活動ばっかりですけどね」


竜騎士「この、天然洞窟やらの探索ってのは?」

女武道家「私がここで働く前、森林探索や、天然洞窟の探索が行われたらしいです」

竜騎士「ふむ…、ま、大体わかった」 


25 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:30:59 PdSCI.nM
 
女武道家「ここでやっていけそうですか?」

竜騎士「いけるも何も、やらないといけない状況なんでね…」

女武道家「中央の人は、大変ですねぇ」


竜騎士「出世争い、妬み、裏切り、何でもあるぞー」

女武道家「ひぃっ…」

竜騎士「…ははは、冗談冗談」

女武道家「…怖い」


竜騎士(冗談じゃないけどね) 


26 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:31:52 PdSCI.nM
 
女武道家「それで、これからどうします?」

竜騎士「今やってる業務とかはあるか?それと、中央からの連絡手段はどうなってる?」


女武道家「業務は特にないです。連絡手段は、別の部屋に通信装置はありますので」

竜騎士「なるほどな」

女武道家「はい」


竜騎士「…」

女武道家「…」 


27 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:32:45 PdSCI.nM
 
…ミーンミンミンミン・・・


竜騎士「…」

女武道家「…」

竜騎士「…え、えっと…女武道家は、1日を何して過ごしているのかな?」


女武道家「こうやってお茶を飲んで、外を眺めて、住民の方や、本部からの連絡待ちですとか…」

竜騎士「ほ、ほう…」

女武道家「お昼を食べたら、食後の散歩がてら、外出して見回りとか…」


竜騎士「…頭痛くなってきた」 


28 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:33:22 PdSCI.nM
 
女武道家「だ、大丈夫ですか!?」

竜騎士「だから、そういうのじゃないから大丈夫…」

女武道家「そうですか…」


竜騎士「…参ったな。えーと…今は午後2時か…」

女武道家「そうみたいですね」

竜騎士「んー…、ただいてもしょうがない。さっきの報告書にあった、昔、魔物が出たという場所に行ってみるか」 


29 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:34:18 PdSCI.nM
 
女武道家「えーっ!」

竜騎士「えっ」


女武道家「昔といえども、もしかしたら、今は魔物いるかもしれませんし、危ないですよ!」

竜騎士「そ、そりゃそうだが…。俺らの仕事は魔物退治もあるわけで…」

女武道家「ケガとかしたらどうするんですか!」


竜騎士「…女武道家?」

女武道家「はいっ?」 


30 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:34:57 PdSCI.nM
 
竜騎士「無理やりにでも連れて行く、道案内よろしく」

…ズーリズーリズーリ

女武道家「きゃーーっ!引っ張らないで下さい~!」 


31 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:35:29 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【天然洞窟】


ヒュウウウウウッ…


竜騎士「ここは少し寒いな」

女武道家「…」ビクビク

竜騎士「何震えてるんだ?寒いかやっぱり?」


女武道家「もも、もしも魔物が出たら怖いじゃないですか!」 


32 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:36:21 PdSCI.nM
 
竜騎士「…」

女武道家「も、もういいですよね?ね?」

竜騎士「…まあ、異常はないようだし…いいか。次行くぞ」

女武道家「まだ行くんですかっ!?」


竜騎士「一応見回りはこういうことを言うんだよ!ほら、次!」 


33 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:37:09 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【水晶の泉】

…キラキラ

竜騎士「うおっ、透き通って綺麗な水だなおい!」

女武道家「ここは、昔はよく魔物が出ていたらしいので、町人も近づかないんですよぅ…」


ジャブジャブッ…


女武道家「って、何してるんですかぁぁ!」

竜騎士「え、いや、暑いからちょっと水浴びでもしようかなと…」 


34 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:37:56 PdSCI.nM
 
女武道家「ダメですって!何かいたらどうするんですか!」グイッ

竜騎士「あ、おい、ちょ、引っ張るな!こら!」

女武道家「次行くなら行きますよ!ほら!」


竜騎士「少しくらい水浴びさせてくれてもいいじゃないかぁぁ…」

…キラッ


竜騎士「…水の中に何か…ある?」

女武道家「何してるんですか!」

竜騎士「わ、わかったよ!…まあ、いいか…」 


35 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:38:36 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【迷いの森】


…バサバサバサッ!!…

竜騎士「こりゃまた、見事な森林だな」

女武道家「通称、迷いの森ですね。まだ深部には魔物がいるって話です」

竜騎士「何、そりゃ危ないな。早速、退治に行くか」ヨイショ


女武道家「ちょちょちょ、何してるんですか!」

竜騎士「え、魔物がいたら倒すのは当たり前だろ?」 


36 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:39:18 PdSCI.nM
 
女武道家「なな、何も今行かなくてもいいじゃないですか!」

竜騎士「町人に危険が及んだらどうする。それを防いでこそだろう」


女武道家「…もう、ここ数年は被害なんて聞いてないですから、大丈夫ですってば!」


竜騎士「…そうか?」

女武道家「そうですよ!とりあえず、これで報告書は全部です。一回戻りますよ!」

竜騎士「わ、わかった」


女武道家「全くもう…」


竜騎士(あれ?立場逆転してるし、俺間違った事言ってない…よね?あれ?) 


37 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:39:58 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【田舎町・支部】


…バタンッ

女武道家「はー…戻ってこれた。中央の人は、色々びっくりすることしますねぇ…」

竜騎士「…普通だと思うんだが」

女武道家「中央だと普通かもしれませんが、こっちでは私が普通なんですっ!」


竜騎士「そう、なのか…?」

女武道家「せっかちすぎますよー。もっとのんびりいきましょうよ…」 


38 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:40:46 PdSCI.nM
 
竜騎士「うーむ…まあ、確かに…せっかちなのは認めるが…」

女武道家「でしょう?のんびりですよ、のんびり」

竜騎士「ま…、今まで働きづめだったし、久々の休暇と思ってのんびりするか…」


女武道家「休暇!?」

竜騎士「な、なんだ」


女武道家「のんびりしても、しっかり働くのは変わりませんよ!?」 


39 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:41:26 PdSCI.nM
 
竜騎士「朝起きて、昼間でお茶飲みながらココにいて、昼ごはん食べたら…外回りもとい、散歩が…?」

女武道家「外回りがてら、夕飯のおかずを買って、夜は本を読んだりして、お風呂に入って寝る!ここまでが仕事です!」


竜騎士「…」

女武道家「…」エッヘン


竜騎士「あほーっ!世間では、それを"休暇"というんだ!!」

女武道家「きゃああーーっ!お、大声出さないで下さい~!」 


40 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:42:07 PdSCI.nM
 
竜騎士「…明日は住民に一応挨拶がてら顔を出しながら、何か問題がないか聞く!」

女武道家「う、うぅ…」

竜騎士「2人といえども、きちんとした仕事はするぞ!」

女武道家「今まで通りでも良いと思うのに…」ガクッ


竜騎士「スケジュールは今日の夜、相談しながらでも決める!いいな!」

女武道家「ふ…ふぁい…」


竜騎士「…本当に、大丈夫なんだろうか…」 


41 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:42:41 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コチ…コチ…コチ…


竜騎士「朝は9時までに起床、ここに集合。12時まではしばらく、書類整理だな」

女武道家「書類整理…」

竜騎士「古い書類がたまり過ぎだ、一回整理する必要がある」

女武道家「…うう」


竜騎士「そこから1時までは休憩。1時からは、その記載されている危険な場所を見回る。日替わりだな」

女武道家「…危ないですよう」

竜騎士「知らん!2時からは、住民に何か問題がないか聞いて回る」 


42 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:43:31 PdSCI.nM
 
女武道家「全部回るのに、3、4時間かかりますよ多分…」

竜騎士「…商店街をメインにして、4時までには終わらせる」

女武道家「ちょっとだけ、省きましたね!?」


竜騎士「ごほん。4時から6時までは、鍛錬だ」

女武道家「鍛錬?」

竜騎士「まぁ体力作りとか、演舞とか。そういうのだ」


女武道家「…熱中症になりますよ?」 


43 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:44:18 PdSCI.nM
 
竜騎士「休憩がてら、これは出来る範囲でやっていく。軍人という立場上、必須だ」

女武道家「あうう…」

竜騎士「6時からは自由時間だ。それで仕事は終了、ご飯やらはそこからでいいだろう」


女武道家「すっごい厳しいスケジュールに…」

竜騎士「これで厳しかったら、中央だと死ぬな」


女武道家「そんなきついんですか?」 


44 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:44:48 PdSCI.nM
 
竜騎士「…ふ、ふふ…」

女武道家「ふふ?」

竜騎士「朝5時起床!30キロのマラソンの後、1時間の勉学!演習を含み、12時まで各自必要なー…」


女武道家「わ、わかりました!もうわかりました!私には中央は無理です!」

竜騎士「ふ…ふふ…」

女武道家「つくづく、支部でよかったなと思いますよ」


竜騎士「支部でもこんなになってるのは、レアケースすぎるけどな」 


45 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:45:36 PdSCI.nM
 
女武道家「はー…」

…グゥゥッ

女武道家「!」


竜騎士「…そろそろ、晩御飯…ご飯食べるか?」

女武道家「…はい」カァッ


竜騎士「えっと…冷蔵庫はどこだ?」 


46 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:46:13 PdSCI.nM
 
女武道家「あ…」

竜騎士「…あった、これか。旧式の魔石による冷蔵庫か…懐かしい…」


…ガパッ


竜騎士「…」

女武道家「あう…」

竜騎士「おい」

女武道家「はいっ!」 


47 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:46:52 PdSCI.nM
 
竜騎士「…まともに材料と呼べるのがないぞ。全部、お惣菜と、その余りなのだが…?」

女武道家「え、えーと…それは…その…」モジモジ

竜騎士「あほーーっ!!」

女武道家「今日2度目ーっ!」


竜騎士「しゃあない、この惣菜使って、ちょっとした料理を作ってやる…ご飯でも炊いとけ!」

女武道家「は、はいっ!」

 
竜騎士「…ったく、色々深刻すぎるだろ…」 


48 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:47:59 PdSCI.nM
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


女武道家「んーーーっ!美味しいぃ!」

竜騎士「…」ピクピク

女武道家「料理上手なんですね!さすが、中央の人!」


竜騎士「…なぜ、ご飯がお粥になっているんだ…?」

女武道家「ち、ちょっと水を入れすぎたかなー…なんて…?」 


49 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:48:39 PdSCI.nM
  
竜騎士「1合炊くのに、どれくらいの水を使ったんだ…?」

女武道家「コップ3杯分です!!」

竜騎士「…1合は、コップ1杯分…それでも少し多いくらいなんだぞ!」


女武道家「ひ、ひえぇ、そうなんですかー!」

竜騎士「…」

女武道家「たまに、ご飯がパッサパサだったり、のりみたいだったり…したんです…けど」チラッ


竜騎士「俺が、料理のやり方は教えてやるよ!!覚えろー!」

女武道家「はいいーっ!」 


50 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:49:16 PdSCI.nM
 
竜騎士「…ったく…」


女武道家「えへへ……しいな…」

竜騎士「ん?何て言った?」

女武道家「…やっぱり、楽しいです」

竜騎士「楽しい?」
 
 
女武道家「前のいた先輩がいなくなって、こうやって他の人とご飯を食べるの久しぶりなんです」 


51 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:49:58 PdSCI.nM
 
竜騎士「あー…なるほどな」

女武道家「その時もこうやって言われちゃって。成長してないっていうんでしょうけど…」

竜騎士「…ははは」


女武道家「…」モグモグ

竜騎士「…」モグモグ

女武道家「…」グビッ


竜騎士「…ん?」 


52 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:50:57 PdSCI.nM
 
女武道家「え?」

竜騎士「今、18歳っていったよな」

女武道家「はい」

竜騎士「…いつから軍に所属してるんだ?軍の所属は18歳からだったはずだが…」

女武道家「正式な所属は今年ですけど…元々軍希望だったんで、こんな田舎ですし、大目に見てもらって15歳から働いてました」


竜騎士「あぁ…なるほど」 


53 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:51:51 PdSCI.nM
 
女武道家「だから、中央都市には行かないんじゃなくて、行けなかったのが正しいんですけどね」

竜騎士「行きたいとは思わないのか?」

女武道家「…やっぱりこの町が好きですし」

竜騎士「へぇ…」


女武道家「…よしっ。ご馳走様でした!」

竜騎士「食べるのはやっ!」

女武道家「お風呂、準備してきますね!」


竜騎士「お…おう…」 


54 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:52:32 PdSCI.nM
 
…タッタッタッタ

竜騎士「…」


…ジャーッ…キュッキュッキュ……


タッタッタ…


竜騎士「…」

女武道家「よし、いつでも大丈夫です。お湯が張ったら言いますね、一番風呂をどうぞ!」 


55 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:53:24 PdSCI.nM
 
竜騎士「う、うむ…、本当に所帯染みてるな…」

女武道家「…ふぅ」

…ゴロン


竜騎士「食べた後、すぐに横になると体に悪いぞ」

女武道家「これが好きなんですよー…」

竜騎士「…太るぞ?」


女武道家「…」ピクッ 


56 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:53:56 PdSCI.nM
 
竜騎士「…」

女武道家「い、今何て言いました…?」

竜騎士「太るぞ、と」

女武道家「わ、私太ってます…か…?」


竜騎士「ぷっ…さあな?」

女武道家「…っ、じゃ、じゃあ!見てくださいよ!これ!!どうですか!!」

…パサッ 


57 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/23(月) 23:54:38 PdSCI.nM
 
竜騎士「ふ、服を脱ぐんじゃない!」

女武道家「て…撤回してくださいよ!ほら、まだ若いんですからぁぁ!」

竜騎士「わかったわかったーーー!笑ったのは冗談だから!」

女武道家「絶対本気でいったー!」


竜騎士「お、ふ、風呂が溜まった、いってくる!」


女武道家「…もーっ!デリカシーがないんですからぁ!」 

67 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:03:14 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ホゥ…ホゥ

竜騎士「で、どこで寝ればいいんだ?」

女武道家「2階の…ここが寝室です。布団敷きますね」

竜騎士「お、悪いな」


女武道家「いえいえ、どうせ自分のも敷くので」


竜騎士「うんうん…、うん…うん!?」 


68 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:03:58 qyjkAyCU
 
女武道家「うん?」

竜騎士「一緒の部屋で寝るのか!?」

女武道家「そうですけど、何か?」キョトン


竜騎士「それはいささか問題があるような気が…」

女武道家「…男女ですけど、仕事仲間ですし…」


竜騎士「…あのさ、え…、いやそうだけど…」 


69 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:04:33 qyjkAyCU
 
女武道家「…やっぱり、別々のほうがいいですか?」

竜騎士「いや俺は別にいいんだ…けど…」

女武道家「それじゃ、敷きますね!」


竜騎士「あ…あぁ…うん、まあ…いいんじゃないの…」


女武道家「もう夜遅いですし、明日に備えて寝ましょうっ」バサッ

竜騎士「お、おう…」 


70 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:05:27 qyjkAyCU
 
女武道家「…よしっ、出来ました。それじゃ…」モゾモゾ

竜騎士(布団ちけぇ)


女武道家「おやすみなさいっ!」

竜騎士「お…おう、おやすみ」


女武道家「…」スゥッ

竜騎士(そして…寝るのはえぇ) 


71 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:06:06 qyjkAyCU
 
…モゾモゾ

竜騎士(とはいえ…俺も疲れた…。せめて、いい夢だけでも…見たいもんだ…)チラッ

女武道家「…」スヤスヤ

竜騎士(はぁ…、しばらく休暇もらったと思って、楽にするか…) 


72 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:07:12 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
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・ 


73 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:08:06 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日・田舎町の商店街】


…ガラッ

竜騎士「それでは、ありがとうございました」

…バタンッ


竜騎士「挨拶回りも楽じゃないな。それにしても、みんな笑顔でいい人たちだ」

女武道家「ですよね!」ニコニコ

竜騎士「少しでも名前を覚えてくれると良いんだがな」 


74 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:08:51 qyjkAyCU
 
女武道家「でも、竜騎士の名前を受ける位ですから、相当強いんですよね?」

竜騎士「まー…強い、のか…?」

女武道家「竜の力を解放できるとか?おりゃーっ!とか!」

竜騎士「はは、竜のように魅せた戦い技術とか、竜をも砕く騎士!みたいな感じで元帥殿にもらった名前だよ」


女武道家「竜の力を持っている、とかそういうことではないんですね?」

竜騎士「…かの英雄と呼ばれた剣士は、竜の血を持って世界を救ったとか聞いたことあるよ」 


75 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:09:37 qyjkAyCU
 
女武道家「あ、知ってます!勉強で習いました。絵本でも読みましたし」

竜騎士「まぁ…確かに竜族はいるけど、絵本の剣士のように、本当に竜と戦って勝てる自身はないよ…」タハハ

女武道家「へえー…何か、技見せてくださいよっ!」


竜騎士「わ…技…?」

女武道家「その、竜のように魅せる技を!」ブンブンッ


竜騎士「ふむ…よし…」スチャッ 


76 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:10:10 qyjkAyCU
 
女武道家「…」ワクワク


竜騎士「…」スゥゥ


女武道家「…」ウキウキ


竜騎士「龍突っ!!」グワッ

…ズドォォォッ!!!


女武道家「…!!穂先が龍のように飛んでいく!」

…ドォォォッ!!!! 


77 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:10:53 qyjkAyCU
 
女武道家「…お…?」


ドォォォォッ……ドゴォォォン!!ガシャン!!バリン!!

町民「だ、誰だーーー!!!人の家の壁壊したやつはーーー!」


竜騎士「あ」

女武道家「…あ」


竜騎士「や、やべ…逃げろ!!」 


78 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:11:29 qyjkAyCU
 
女武道家「いいんですかー!?」

竜騎士「わざとじゃないからな、わざとじゃ!」

女武道家「わかってますけども!」


竜騎士「はっはっは!」

女武道家「あははっ!」


…タッタッタッタッタ… 


79 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:12:17 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

女武道家「はぁ…はぁ…はー…笑った」クスクス

竜騎士「焦ったぁ…」

女武道家「お堅い人だと思ってたんですけど、意外とユーモアがあって安心しました」


竜騎士「堅そうだったか?」


女武道家「はい、なんていうか…"軍は規律が全て!!"みたいな…」 


80 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:12:49 qyjkAyCU
 
竜騎士「はは、確かに大事だが、それに縛られすぎるのも良くない…そういう考えだ」

女武道家「そうですよね!」

竜騎士「お前みたく、温過ぎるのもどうかと思うけどな」コツンッ


女武道家「あいたっ!」


竜騎士「さて、もうすぐ昼か。お昼ごはん食べたら、まだ挨拶回りを続けるぞ」

女武道家「はいっ」 


81 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:13:40 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ガラガラッ

婆や「女武道家ちゃん、またおいでよ」

女武道家「はいっ、お婆ちゃんも元気でね!」

婆や「漁騎士さんも、これからよろしくね」


竜騎士「り、竜騎士です。これからよろしくお願いします」ペコッ 


82 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:14:27 qyjkAyCU
 
…トコトコ…ジリジリ…


女武道家「一応、商店街と離れの家はこれで終わりですね」

竜騎士「あと、山の奥やら森側に数軒、町外れにもあるみたいだが…日を改めてでいいな」

女武道家「ですね、少し遠いですし」


竜騎士「つーか…」

ジリジリ…ミーンミンミンミンミン…


竜騎士「暑い…暑い…!暑い!!」 


83 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:15:03 qyjkAyCU
 
女武道家「仕方ないですよ、夏ですもん」ニコッ

竜騎士「猛雪山でのミッションが懐かしい…」


女武道家「あー、万年雪山って言われてる所ですよね?」


竜騎士「あそこだと逆に寒すぎるがな…、今何時だ?」

女武道家「午後3時を回るところです」 


84 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:16:11 qyjkAyCU
 
竜騎士「…」ユラッ

女武道家「…?」
 
 
竜騎士「ついて来い!」グイッ

女武道家「えっ、ど、どこに行くんですか!」


竜騎士「暑すぎてな…我慢の限界だ!」 


85 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:16:43 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【水晶の泉】


…ザパァン!!!

竜騎士「冷てぇぇ!」

女武道家「…ど、どこに行くかと思ったら…まさかの…」

竜騎士「こんなにキレイな水で、泳がないのは損だろ!」


女武道家「いやそりゃそうなんですけど…」 


86 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:17:30 qyjkAyCU
 
竜騎士「ほら、来たらどうだ!」

女武道家「いやー…泳ぐのは嫌いじゃないんですけど…何ていうか…」

竜騎士「ん?」

女武道家「自然の泉とか、森の中のとか、キレイすぎる水辺とか…なんか嫌なんですよね…」


竜騎士「嫌?」


女武道家「見るのは好きなんですけど、なんか怖いっていうか…分かりません?」 


87 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:18:16 qyjkAyCU
 
ジャブジャブ…

竜騎士「んー…気にしたことなかったな」

女武道家「疎いだけですよ!」

竜騎士「それに、都市部だとこんな事できないからね~…」


女武道家「あと昨日も言いましたけど、魔物がいたりしたら怖いじゃないですか!」

竜騎士「報告もあがってないんだし、ゆっくりしようよって言ったのは君だぞ?」ハハハ

女武道家「む、むぅぅぅ…」 


88 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:18:58 qyjkAyCU
 
竜騎士「…ん」

…キラッ

竜騎士「…そういや昨日も何か光ってたな。ちょっと潜って見てくる」

女武道家「え、ちょっ!」


ザバザバ…トプンッ…


女武道家「私ここ苦手なんですから、一人にしないでくださいよーーー!」 


89 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:19:46 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ザバァンッ!!

竜騎士「ぷはぁっ!」


女武道家「!」

竜騎士「やー、思ったよりも深くて手間取った」ハハ


女武道家「ご…5分ですよ!?どんだけ潜ってるんですか!」

竜騎士「5分くらい…」ゴニョゴニョ

女武道家「信じられません…」 


90 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:20:29 qyjkAyCU
 
竜騎士「それより…よいしょっと」

…カチャンッ


女武道家「何です?これ?」

竜騎士「泉の深くに落ちてた。金貨…みたいだな」

女武道家「…金貨?」

竜騎士「見たことない金貨だ。なんだこりゃ」


女武道家「使えたり、売れるんです…かね?」 


91 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:21:22 qyjkAyCU
 
竜騎士「変な模様入ってるし…使えないんじゃないか?もしかしたらオモチャか何かもしれん」

女武道家「こんな泉に?」

竜騎士「何があるかなんて、誰にも分からないもんだ」

女武道家「ふむ…?」


竜騎士「うっしゃ、とりあえず戻るか。涼めたし」ザバッ

女武道家「私は違う意味で涼みましたけどね…」 


92 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:21:59 qyjkAyCU
 
竜騎士「とりあえず戻ったら、書類整理の続きだ!」

女武道家「え…」

竜騎士「今までサボってた分のツケが来たと思うことだな」


女武道家「そ、そんなぁ…」 


93 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:22:49 qyjkAyCU
 
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94 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:23:24 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――――【 夜 】


…ホー…ホー…

サワサワ…


女武道家「…よし、これで最後で終わりっと♪」

竜騎士「お疲れさん」

女武道家「これで、明日の分は楽になりますよね?」


竜騎士「倉庫いっぱい分あるからな。まだまだだ」

女武道家「うう…」 


95 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:24:06 qyjkAyCU
 
竜騎士「…んー」

女武道家「どうしたんですか?」

竜騎士「…この支部の維持ってどうなってるんだ?」


女武道家「維持?」

竜騎士「考えてなかった。普通は、本部から資金やらを貰えるはずなんだが、貰ってるのか?」

女武道家「あー…一応、月イチですけど、軍に所属している商人が、お金は持ってきますよ?」


竜騎士「いくらだ?」 


96 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:25:15 qyjkAyCU
 
女武道家「えーと…先月が支部の資金が6万ゴールドでした」

竜騎士「…」

女武道家「?」

竜騎士「…そりゃ、食費やら雑費で消えるだろ!どうやってやりくりしてるんだ!」


女武道家「えーと…あと足りない分は、自分の給料から出してます」

竜騎士「きゅ…給料…」 


97 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:26:09 qyjkAyCU
 
女武道家「ですから、私の給料もあわせて、大体1人で生活には困ってませんでしたよ」

竜騎士「…」バンッ!!

女武道家「ど、どうしました?」ビクッ


竜騎士「本部に通信する!通信装置を貸してくれ!」

女武道家「は、はいっ!」 


98 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:27:00 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ザザ…ザザザザ…


竜騎士「もしもし、聞こえますか」

上官"「もしもし…おー、竜騎士!」"


竜騎士「久しぶりです」


上官"「心配してたんだぞ、そっちはどうだ」" 


99 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:27:41 qyjkAyCU
 
竜騎士「ええ、まぁ…予想通りといえば予想通りですが…」

上官"「はは…それで、どうした?」"

竜騎士「この支部の設備、運営資金、仕事、その他諸々たくさん聞きたいことがあるんですが…?」


上官"「ふむ」"


竜騎士「まあ何にせよ、きちんと支部として動かすには資金が足りなすぎるんです!」

上官"「どのくらい必要なんだ」"

竜騎士「この通信機器も古すぎますし、いざという設備、装備など…見積もって1500万ゴールドですね」 


100 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:28:31 qyjkAyCU
 
女武道家「ご、1500万ゴールド!?」

竜騎士「…うるさっ!」キーン

女武道家「そんな、そんなにいらないですよ!」

竜騎士「はは…わかったから、静かにしといてくれるかな…」


上官"「わかった、検討して、明日にでも返事を出す。今日はもう夜遅いからな」"


竜騎士「夜分にすいませんでした。よろしくお願いします」


…ザザ…ブツンッ・・・ 


101 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:29:14 qyjkAyCU
 
竜騎士「ふう、これで一先ずは安心か」

女武道家「せ、1500万ゴールドとか横暴すぎますよぉ…」

竜騎士「そのくらいないと、この支部は本当にただの"家"だっつーの!」


女武道家「あうう…」


竜騎士「とりあえず、今日も…早めに寝るぞ」

女武道家「は、はいっ」 


102 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:30:15 qyjkAyCU
 
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103 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:30:56 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日】

…ザザ…


竜騎士「え…出せない!?」

上官"「すまんな。そちらの支部に送る金額は毎月の6万ゴールド…それが限界なのだ」"

竜騎士「そ、そんな!」


上官"「それと…その会議で決まって、もう1つ、2つほど残念な報告がある」"

竜騎士「なんでしょう?」 


104 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:31:59 qyjkAyCU
 
上官"「もうすぐ、そこの支部はなくなるかもしれん」"

竜騎士「はぁ!?」

女武道家「えっ!?」


上官"「そこの土地は元々、軍の保有ではない。借りている為、毎月別途に土地主に金を払っているのだ」"


竜騎士「…軍にお金はあるんですから、買いましょうよ」

上官"「そこはほとんど、軍のいる意味がない場所だからな。撤廃されても問題ないらしい」" 


105 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:33:15 qyjkAyCU
 
竜騎士「じゃあ、どうすればいいんですか?というか、ここがなくなったら俺はどうなります?中央に戻されるんですよね?」

女武道家「私もどうなるんでしょう…」


上官"「…クビ、だそうだ」"


竜騎士「なんですって!?」

女武道家「クビッ!?」 


106 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:34:10 qyjkAyCU
 
竜騎士「そんな話聞いたことがない!誰が命じたんですか!」

上官"「…それは言えん。だが、何とか出来ないこともない」"

竜騎士「クビなんて嫌ですよ、どうすればいいんですか!」


上官"「毎月の土地代をきちんと支払い、軍としてきちんと活動することだな。認められれば、中央に戻れるだろう」"


竜騎士「…月6万の支給と、我々の給与から支払えと?」

上官"「あと給与だが、そこの支部の活動の結果に左右、つまり歩合制に変更されるようだ」"

竜騎士「さ…散々だ…」 


107 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:35:19 qyjkAyCU
 
上官"「ちなみに、土地代は月20万だそうだ」"

竜騎士「…」

女武道家「そんな…」


上官"「今月の月末の定期報告までに、それなりの結果を出しておかんと厳しいぞ」"

竜騎士「け、結果って…」

上官"「土地代の支払いもある。何とか頑張ってくれ…」"


竜騎士「頑張ってくれって…どうすれば!」 


108 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:35:58 qyjkAyCU
 
上官"「さっきも言った通り、そこの支部が何かしらで利益を出したり結果を出せば、クビは免れ…中央に戻れるかも、しれん」" 

竜騎士「クビは免れるって…」

上官"「ま、何にせよ結果を出せということだ。土地代の支払い、利益も含めてな」"
 

竜騎士「…利益って、何もない状態ですよ!」

上官"「それは…」"

竜騎士「と、とにかく、何かしらで"利益"になる結果、を出せばいいんですね!?」 


109 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:37:21 qyjkAyCU
 
上官"「…う……む……」"

ザザ…ザー……ブツンッ……


竜騎士「あ…」

女武道家「…切れちゃった。通信機器が古すぎるせいですね…」

竜騎士「ど、どうすりゃいいんだよ…、いまさらクビだなんて…」ドンッ!!


女武道家「…どうやってか土地代を稼いで、軍としての活動報告をするしか…」 


110 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:37:51 qyjkAyCU
 
竜騎士「何も揃ってない、住民からの依頼はない、敵はいない!」

女武道家「…八方塞ですね」

竜騎士「頭が痛くなってきた…」

女武道家「大丈夫ですか!?風邪ですか!?」


竜騎士「もうその流れはいいよ…」


女武道家「…どうしますか?」 


111 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:38:30 qyjkAyCU
 
竜騎士「…」

女武道家「…」


竜騎士「そうだ…、深部。森の深部!あそこなら魔物がいるって話じゃなかったか!」

女武道家「確かにいますけど、危ないですし…道も整備されてませんし、迷いますよ…」

竜騎士「だけどな、それ以外にやれることがないんだよ」

女武道家「そもそも、魔物を倒してどうするつもりですか?害はないので、ポイント稼ぎにはなりませんよ…」 


112 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:39:18 qyjkAyCU
 
竜騎士「…」

女武道家「…」


竜騎士「そうだ…、深部。森の深部!あそこなら魔物がいるって話じゃなかったか!」

女武道家「確かにいますけど、危ないですし…道も整備されてませんし、迷いますよ…」

竜騎士「だけどな、それ以外にやれることがないんだよ」

女武道家「そもそも、魔物を倒してどうするつもりですか?害はないので、ポイント稼ぎにはなりませんよ…」 


113 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:39:52 qyjkAyCU
 
竜騎士「魔物を倒して、皮やら何やらを俺の知り合いの中央の商人に売るんだ。まずは利益優先にしよう!」

女武道家「な、なるほど」

竜騎士「きちんとしたハンティングポイントが見つかれば、それだけで儲けになる!」


女武道家「そんな上手くいきますかね…?」

竜騎士「分からんが…。それと、もし処理しきれなかったアイテムは、この支部で販売するのも有りか」 


114 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:40:56 qyjkAyCU
 
女武道家「小売店みたいですね…」

竜騎士「どっちかといえば、卸売りだがな」

女武道家「どっちでもいいです!」


竜騎士「よっしゃ、そこまでの道を整備したりすれば、それなりの活動報告にもなる…いけるかもしれん!」


女武道家「そういう整備用や、そこまで行く道具、食料、装備……出せるお金ないですよ私…」

竜騎士「あ…」 


115 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:41:39 qyjkAyCU
 
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116 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:42:59 qyjkAyCU
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…チャリンチャリンッ!!

道具屋「毎度ありがとうございましたー!」


竜騎士「…2人分で、大体の道具やら揃えるのに、俺の貯金が吹き飛んでしまった…」

女武道家「あ…あはは…」

竜騎士「しかも、まともな道具がない…。材料が粗悪なのか、すぐに壊れるぞこんなん…」


女武道家「もっと良い材料さえあれば、いい物も作ってもらえたりするんでしょうか?」 


117 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:44:00 qyjkAyCU
 
竜騎士「そ、れ、だ」

女武道家「へっ?」

竜騎士「見たところ、この商店街の人たちは腕は良い。魔物やら自然にある材料を取ってきて、作ってもらえばいいんだ!」

女武道家「なるほど!」


竜騎士「作ってくれそうな店は大体あるしな!」

女武道家「やることが増えてきましたね…」 


118 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:44:47 qyjkAyCU
 
竜騎士「土地代20万を毎月稼ぐのに、森の奥に行く為に材料やら道具を集めて店に渡したり、売ったりするか…」

女武道家「なんか自給自足生活みたいな…」

竜騎士「はぁ…月6万がなんとかの救いだな。支部に戻ったら一度収支付けを…」


女武道家「…」チラッ

竜騎士「…ん?」

女武道家「今日、何月何日か知ってます…?」


竜騎士「8月10日だが?」 


119 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:45:32 qyjkAyCU
 
女武道家「毎月1日にお金は貰えるので、もう今月の支給金はなかったり…」テヘ

竜騎士「…」

女武道家「あはは…」


竜騎士「…」ニコッ

女武道家「…?」ニコッ

…グイッ


女武道家「…何で笑顔で引っ張って…そっちは森で…まさか今日から仕事を…きゃーーー!いやぁぁ!」 


120 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/24(火) 23:46:45 qyjkAyCU
 
【現時点での収支】

■収入
・特になし

■支出
・食事代・雑費など6万ゴールド
・土地代(月末支払い予定)20万ゴールド

■収支合計
・マイナス26万ゴールド
(必要な道具に出したお金は竜騎士のポケットマネーなので除外) 


127 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:38:56 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ミーンミンミンミン…カツーン…カツーン…


竜騎士「とりあえず、今日は深部までの道を確保するぞ」

女武道家「な、何も今日から始めなくても…」シクシク

竜騎士「俺に見捨てられて、クビになりたいなら別だが」


女武道家「さ、竜騎士さん。さっさと道を切り開きましょう!」

竜騎士「…こいつ」 


128 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:39:26 8uluHpJ6
 
…バサッ!!ズバッ!!


女武道家「ふぅ…暑い…」

竜騎士「…おいっしょ…よいしょっと…」


女武道家「それにしても、切り開く必要ありますか?」

竜騎士「道という道がないからな。大物がいたとき、道が確保されていないと運べないだろう」

女武道家「大物…」


竜騎士「簡単に整備しといて、まずは損はない。きちんとするのは、その後だ」


女武道家「ふむー…」 


129 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:39:57 8uluHpJ6
 
…オーイ

竜騎士「ん?」

女武道家「今、誰かが呼んだような…」


オッサン「おーい!こっちだこっち!」

タッタッタ…

竜騎士「ん…こんにちわー」

オッサン「こんにちわ、君たち、一体何をしてるんだい?」 


130 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:40:54 8uluHpJ6
 
竜騎士「まぁ…色々ありまして…、深部への道を切り開いてまして」

女武道家「ですね…」タハハ


オッサン「…軍服。軍人さんだね、何かあるのかい?」

竜騎士「ちょっと人生がかかってるような途中です」

オッサン「お、重いね…」


竜騎士「それで、何か用事ですか?」 


131 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:42:00 8uluHpJ6
 
オッサン「その伐採してる木、どうするんだい?」

竜騎士「…一応、売れるものなら売ろうかなとか思ったりしてます」

オッサン「ふむ、軍人さんが木を売る…?」


竜騎士「はは…ちょっと色々ありまして…」


オッサン「訳有りっぽいね。近くに家があるから、良かったら話を聞きたいんだけど」

竜騎士「えと…その…ですね」

 
オッサン「はは、俺は怪しいもんじゃないよ。この近くで鍛冶場をやってる、スミスってもんだ」 


132 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:42:51 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【スミスの鍛冶工房】


スミス「…なるほど。そりゃ災難だったね」

竜騎士「本当に…」


スミス「ん~…なるほど…」ブツブツ

竜騎士「?」

スミス「じゃあさ、良かったらなんだけど、その"木"、売ってくれないかな」 


133 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:43:39 8uluHpJ6
 
竜騎士「!」

スミス「鍛冶で火を炊くのに沢山使うんだよね…、ここの経営は俺一人だから、つらくてさ」

竜騎士「願ってもない話です!」


スミス「集まる度に、渡してくれればその量に応じてゴールドを支払うよ」

竜騎士「わかりました!」

スミス「ただ、あまり高値じゃ厳しいけどね」ハハハ


竜騎士「いえいえ、助かります!」 


134 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:44:17 8uluHpJ6
 
スミス「30キロ、2千ゴールドでどうだろう?これでも相場より少し高いくらいなんだけどな」

竜騎士「分かりました、ぜひお願いします」ペコッ

スミス「うん、ありがとう」


女武道家「30キロといえば…どのくらいですか…?」

スミス「あそこのストーブの脇にある蒔が、大体25キロだね」


女武道家「た、沢山なんですね…」 


135 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:45:07 8uluHpJ6
  
竜騎士「木以外にも、必要なものとかあります?」


スミス「ふむ…、基本的には木材だけでも充分だけど、もし鉄鋼やらレアメタルなんか見つけたら、買うよ」

竜騎士「鉱石ですか…」

スミス「ここからしばらく歩いた所に、洞窟があるのは知ってるかい?」

竜騎士「あー…はい」


スミス「あそこはレアメタルやら、鉱石やらよく出た鉱石場だったんだけどねー…」 


136 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:45:58 8uluHpJ6
 
竜騎士「天然洞窟じゃないんですか?」

スミス「もちろん天然さ。そこに鉱夫が入って、よく稼いでたんだけど…」

竜騎士「ふむ…」


スミス「魔物が出現して以来、誰も足を踏み入れてないんだ。もしかしたら、まだ鉱石が眠ってるかもしれないよ」

竜騎士「なるほど。それは面白い…」


女武道家「は…入るんですか…?」

竜騎士「さすがに、鉱物掘るようなモノはまだないからなぁ。そのうち、余裕が出来たら行ってみよう」


スミス「はは、楽しみにしているよ」 


137 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:46:35 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


スミス「それじゃ、また」


竜騎士「はい、お茶までご馳走になって…ありがとうございました」

女武道家「ありがとうございました」ペコッ


ガチャッ…バタンッ

竜騎士「いやー良い情報貰ったし、なんとか収入は確保できそうだ」

女武道家「木を切るだけなら、この辺なら私も出来そうですしね」 


138 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:47:17 8uluHpJ6
 
竜騎士「今日は切れるだけ、切っておこう」

女武道家「はいっ!」


トコトコ…

…カーン…カーン…カーン…


竜騎士「っしょ…」ブゥンッ

女武道家「…よいしょーっ!」ブンッ 


139 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:48:09 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…カァ…カァ…


竜騎士「ふぅ~…」

女武道家「もう…夕方、です…ね」フゥ


竜騎士「深部まではまだ遠いけど、それなりに整備できた…かな。君、フラフラじゃないか」

女武道家「はぁ~そりゃそうですよ…、木も結構貯まりましたね」ゼェゼェ 


140 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:48:55 8uluHpJ6
 
…トコトコ

スミス「おやおや、ずいぶん切ったなぁ」


竜騎士「あ、スミスさん」

女武道家「どうですか!」エッヘン

竜騎士「ほとんど俺だけどね…」


スミス「この数だと…、目視での計りでもいいかな?」

竜騎士「えぇ、いいですよ」 


141 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:49:34 8uluHpJ6
 
スミス「えーと…3万ゴールドでいいかな…」

竜騎士「そんなに…ありますかね?」

スミス「まあ、オマケだよ。これからよろしくねっていう感じで」ハハハ


竜騎士「ありがとうございます!」

スミス「はは、そこまで喜ばなくても。それじゃ、はいっ」

スッ


竜騎士「はい、確かに3万ゴールド受け取りました…、これ、全部運びます?」 


142 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:50:40 8uluHpJ6
 
スミス「ああ、いいよ。それは俺がやっておくから」


竜騎士「そうですか、あっちは相当疲れてるようで、休ませたかったので…お言葉に甘えますね」チラッ

女武道家「」


スミス「はは、了解了解」

竜騎士「それでは、失礼します」ペコッ

スミス「はいよ、またな」 


143 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:51:13 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

…ドサッ

女武道家「体中が…ガタガタです…。後は寝るだけー…」

竜騎士「あれ式で情けない…。本当に戦士か!」

女武道家「確かに戦士ですけど、木こりじゃないんです!」


竜騎士「ご飯も食ったし、風呂も入った。どうだ、体を使った1日は」

女武道家「ご飯はおいしかったし、お風呂も体中にバチバチ来ました」 


144 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:52:09 8uluHpJ6
 
竜騎士「そうだろうな。悪いもんじゃないだろ?」

女武道家「まぁそうですけど…」


竜騎士「木材の収入は、あくまでもオマケ程度だなー…。明日から、少しずつ深部に入って魔物を探さないとな」

女武道家「魔物ですか…」

竜騎士「皮が売れる魔物とかだといいんだけどなー」


女武道家「倒しても意味のない魔物とかいるんですか?」 


145 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:52:52 8uluHpJ6
 
竜騎士「魔物の種類も、アンデット、精霊、巨人、幻獣、悪魔…とにかく沢山いるわけで」

女武道家「ふむふむ」

竜騎士「例えば、ゴブリン。あいつらは、知性が高いから武器や防具を作ったりするだろう?」

女武道家「そうですね」


竜騎士「ゴブリン自体は意味ないが、そういう武器防具は売れる場合がある。本当は、アウルベアなんかいると…助かるんだけどな」


女武道家「なるほど…って、アウルベア?」 


146 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:53:52 8uluHpJ6
 
竜騎士「まあいわゆる熊の魔物だ。肉は売れるし、皮は高値で取引されるからな。無駄がない」

女武道家「なるほどー…森だし、いそうですよね」

竜騎士「いるといいんだけどな」ハァ


女武道家「そういう売れるもので、これがあれば一発で解決!とかあるんですか?」


竜騎士「そりゃやっぱり、竜の素材だろう」

女武道家「竜!?」 


147 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:54:31 8uluHpJ6
 
竜騎士「爪からウロコ…眼まで全身すべて、最高級品…いや、究極の素材といえるな」

女武道家「へぇぇ…」

竜騎士「まあ討伐にはそれなりの人数、装備がいるし…、失敗は死を意味するくらい最悪な相手だ」

女武道家「怖いですね…」


竜騎士「だが、討伐に成功すれば一生遊んで暮らせるほどの大金が手に入る」

女武道家「そんなのに挑戦する人たちがいるんですねぇ。バカみたい」


竜騎士「…バカだと!?」 


148 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:55:10 8uluHpJ6
 
女武道家「…」

竜騎士「…」

女武道家「まさか…」


竜騎士「…竜の騎士として、軍の討伐クエストで向かったことはある。失敗したけどな」ハハ

女武道家「まさか、竜騎士さんは幽霊じゃ!?」

竜騎士「生きてるっつーの!」

女武道家「でもさっき、失敗は死を意味するって…」 


149 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:56:15 8uluHpJ6
 
竜騎士「…仲間に守られたおかげで、命からがら帰還したんだよ」

女武道家「…」

竜騎士「ま、後遺症やら大きなキズがなかったのが幸いだった」

女武道家「ほぇー…」


ボーン…ボーン…


竜騎士「もう10時か…、今日は疲れただろうし、早く寝とくか…」フワァ

女武道家「そうですね…」 


150 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:57:13 8uluHpJ6
 
竜騎士「明日からは本格的に探索やら開始するぞ。まずは森の深部に行く」

女武道家「はいっ…怖いですが」

竜騎士「何事も体験だ。俺がついてる限りは、大丈夫だろうしな」

女武道家「頼りにしてますよ…頼りにせざるをえませんけどっ!」


竜騎士「おうおう、んじゃ…」


女武道家「おやすみなさい~です」 


151 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:58:23 8uluHpJ6
 
【8月10日終了時点での収支】

■収入
・木材販売3万ゴールド

■支出
・食事代(雑費含め)6万ゴールド
・土地代(月末支払い)20万ゴールド

■収支合計
・マイナス23万ゴールド 


152 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/25(水) 23:58:59 8uluHpJ6
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・
・ 



160 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:36:04 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日・森の深部】

…バサッ…バサッ…


女武道家「ここから先が、深部と呼ばれる所になります…けど…」

竜騎士「へー、鬱蒼としてるな」


バサバサッ…ギャーッ!!ギャーッ!!

女武道家「!」ビクッ 


161 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:36:38 Q2URht9M
  
竜騎士「鳥だよ鳥。んじゃ、行きますか」

女武道家「ほほ、本当に行くんですかぁ…」

竜騎士「お前は、森を探索する道と、クビになる道、どっちがいいんだ!」


女武道家「行きますか」キリッ
 
竜騎士「…素直でよろしい」


女武道家「一応、武器つけておきますね」スチャッ

竜騎士「うむ。何があるか分からないからな」 


162 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:37:12 Q2URht9M
 
…バサッ…バサッ…ガサガサ…


竜騎士「歩きにくいな」

女武道家「太陽が見えない…」


竜騎士「深い森って、こういう事をいうんだろうな」

女武道家「…深部ですし?」

竜騎士「そういうことじゃないから」

女武道家「?」 


163 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:37:52 Q2URht9M
 
竜騎士「この辺の木とか、いいモノだったら売れるんだけどなー」

女武道家「…スミスさんにですか?」

竜騎士「違う違う。木も、種類が沢山あって、貴重な木材とかは高値で取引されるんだ」

女武道家「あぁ…なるほど…」

竜騎士「ま、俺に目利きできるわけじゃないんだがな」

女武道家「商人さんとかいたら、これが素晴らしい!とか言うんでしょうね~


竜騎士「そんなことより…魔物やーい。何かいないか~」


女武道家「変なの出てきたらどうするんですかぁ」ビクビク 


164 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:38:22 Q2URht9M
 
竜騎士「気配はするんだけどなー…」

女武道家「な、なんのですかっ」ビクッ

竜騎士「何かこう…いる…感じ…」

女武道家「う~っ…」


…ガサガサッ!!!

女武道家「ひっ!」

竜騎士「おっ?」 


165 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:38:57 Q2URht9M
 
…ズサッ!!

アーヴァンク『…キュイ』


女武道家「…」

竜騎士「あ…アーヴァンクか…」

女武道家「きゃーっ!なんですかアレ!可愛い!」


竜騎士「ビーパーに似てる魔獣だ。害っていう害はないんだ…が…」

女武道家「が…?」 


166 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:39:40 Q2URht9M
 
アーヴァンク『ギュイッ!』

…タァンッ…ガシッ!!ガリガリッ!!


女武道家「!」

竜騎士「いてて…何でかは知らんが、こうやって男ばっかり攻撃してくるから面倒なんだ。力はないがな」グイッッ

アーヴァンク『キュ…キュキュ…』ブルブル


女武道家「ちょ、そんな強く掴んでイジめないでくださいよ!離してあげて下さい!」 


167 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:40:15 Q2URht9M
 
竜騎士「一応、こいつの皮と肉は売れるんだが」チラッ

女武道家「だめですーっ!こんな可愛い子を…食べるなんて…」

竜騎士「あのな…」


アーヴァンク『キュイッ!』

ゲシッ!!

竜騎士「いてっ!」


…タタタタタッ…ピョンッ 


168 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:40:50 Q2URht9M
  
女武道家「!」

…ダキッ

女武道家「え、えっ?」


竜騎士「おーいてぇ…、そしてそいつは何故か女性が大好きでな。そして、女性に抱きついたアーヴァンクは…」

女武道家「あ…」

アーヴァンク『…』スヤッ


竜騎士「寝る」 


169 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:41:31 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

トコトコ…

女武道家「はーあ、ペットにでもすればよかったなぁ」

竜騎士「売れるのだったのに…、逃がしやがって」

女武道家「ダメです!愛玩動物は殺しちゃいけません!」

竜騎士「だがな…」


女武道家「もっと害悪なものが出たら倒してください!熊とか、猪とか!」 


170 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:42:03 Q2URht9M
 
竜騎士「そりゃ倒すけどよ」

女武道家「…」


竜騎士「アーヴァンクが消えてから、めっきり気配がない。ただ深い森って感じだな」ハァ


女武道家「ここまで深かったら、何かいそうですけどねぇ」

竜騎士「だから、アーヴァンクが…」

女武道家「…」

竜騎士「冗談だって!」 


171 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:42:34 Q2URht9M
 
トコトコ…ガサガサ…トコトコ…


女武道家「ん…あれ、何ですか?」

竜騎士「…あー、ウィスプなんかもいるのか…」

女武道家「ウィスプ…精霊ですよね?」


竜騎士「…ここから先は行かない方がいいな…戻るぞ」

女武道家「え?」

竜騎士「ウィスプ自体は害がないが、それ以上は"危険"の印になる」 


172 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:43:12 Q2URht9M
 
女武道家「危険?」

竜騎士「…ま、いいよ。とりあえずここで一区切りだ。ウィスプがいるとなると…ふむ…」

女武道家「?」

竜騎士「…まあいい、とりあえず別の道を探すぞ」


タッタッタ…

女武道家「あ、待ってくださいよー!」 


173 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:43:42 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

竜騎士「…ふーむ」

女武道家「竜騎士さん」

竜騎士「ん?」


女武道家「何でさっき、ウィスプから離れたんですか?危険が危ない?」

竜騎士「女武道家」

女武道家「はい?」

竜騎士「君と話すと、頭痛が痛いよ」 


174 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:44:15 Q2URht9M
 
女武道家「だ、大丈夫ですか!?」

竜騎士「…はは…冗談だよ…冗談…」ハァ

女武道家「で、ウィスプから離れたのは何でですか?」


竜騎士「…まぁ、ウィスプの正体はよく分かってないんだが…」

女武道家「へぇ」

竜騎士「一部だと、死後の魂だとか、妖精だとか色々ある」

女武道家「ひいっ!」 


175 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:45:02 Q2URht9M
 
竜騎士「…あいつらに着いてって、悲惨な目に合ったという話は少なくないからな」

女武道家「そうだったんですね」

竜騎士「ま、逆にいえば"何かある"ってことなのかもしれん」

女武道家「!」


竜騎士「…やっぱ戻って行ってみるか?」

女武道家「…」ブンブンブン


竜騎士「全力拒否すぎるだろ」 


176 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:45:56 Q2URht9M
 
女武道家「…」ブンブンブン

竜騎士「わかったわかった!」

女武道家「…」ホッ


竜騎士「…とりあえず、こっち側は何もないみたいだし…戻るか…」

女武道家「はいっ」

竜騎士「まだ時間はあるし、帰りに木でも切って、スミスさんに届けてからな」

女武道家「は…はい…」 


177 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:46:37 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 夕 方 】

…コンコン


竜騎士「スミスさーん」
 
ガチャッ

スミス「お、竜騎士くん」

竜騎士「今日も切ったので、運んできました」

スミス「わざわざ運んでくれたのか…ありがとう助かるよ」

竜騎士「いえいえ」 


178 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:48:11 Q2URht9M
 
スミス「えーと…大体1万ゴールド…かな。いいかな?」

竜騎士「お願いします」

スミス「きつい割りに安いから、もう来ないかと思ってたけど、本当に助かるよ」

竜騎士「そりゃ本気ですからね…」


スミス「今日はどこかへ行ってきたのかい?」

竜騎士「あ、深部のほうへ。まぁ…収穫はなかったんですけど」


スミス「ふーむ…やっぱり、この木材買取だけじゃまともな収入にならないだろう?」 


179 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:48:48 Q2URht9M
 
竜騎士「正直に言うと…」

スミス「俺がもっと依頼らしい依頼を出せればいいんだけどね」

竜騎士「いえいえ、伐採だけでお金をもらえるなんて…それだけでも充分ですよ」


スミス「ふむ…」


竜騎士「…」

スミス「竜騎士くんは、やれるようなことならやる覚悟はあるかい?」

竜騎士「できる範囲なら、何でもやろうとは思います」

女武道家「えっ」 


180 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:49:47 Q2URht9M
 
スミス「んじゃー…ちょっと、明日またお昼頃に来てくれる?」

竜騎士「は、はぁ…?分かりました」

スミス「ちょっと…依頼を頼めそうな人がいて、紹介してあげるよ」

竜騎士「それは助かります…が、なぜここまでしてくれるんですか?」


スミス「なぁに、ちょっとした人助けをして、いい気分に浸ってるだけさ。気にするんじゃない」

竜騎士「…ありがとうございます」ペコッ


スミス「それじゃ、また明日」

竜騎士「はい」

女武道家「また明日です」 


181 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:50:45 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 夜 】


竜騎士「うーむ…」トントン

女武道家「どうしたんですか?」


竜騎士「木材の取引で4万ゴールドの利益を生んだが…」

女武道家「いいペースですね?」

竜騎士「今の時点ですら、今月に君が食事代や雑費に使った6万ゴールドには及ばないわけで…」 


182 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:51:33 Q2URht9M
 
女武道家「木だけ毎日切ってれば、月収支は浮くんじゃないですか?」

竜騎士「君は、毎日、あの量を伐採し続けられるか?木だって無限じゃないしな」

女武道家「そうですね…」


竜騎士「それと、月末に20万ゴールドの土地代もやってくる」

女武道家「今月は厳しいとしても、来月からは6万ゴールドで多少浮くのでは?」

竜騎士「…食事代、維持費、雑費で6万ゴールドなんかすぐ吹き飛ぶ。むしろマイナスだ」


女武道家「安く済ます方法を考えないといけませんねぇ…」 


183 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:52:31 Q2URht9M
 
竜騎士「とはいえ、人よりきつい仕事をするからには、それなりの食事がないと倒れる可能性だってある」

女武道家「…」


竜騎士「最低でも抜けるのは、30万ゴールドと見積もったほうがいいな」


女武道家「私たちの給料はどうなるんでしょう?」

竜騎士「歩合制になったといってたな。軍としての活動報告もしっかりして、稼げってことだ」

女武道家「うーん…」 


184 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:53:16 Q2URht9M
 
竜騎士「俺の貯蓄から出してもいいと考えたが、このペースではすぐ剥がれるし、大体…」

女武道家「大体?」

竜騎士「お前の分の面倒を見るのに、何万も月抜ける計算になるんだよ!」

女武道家「サービスで…♪」


竜騎士「その精神、羨ましくなるよ…。ま、それと話は違うんだけどな」

女武道家「?」


竜騎士「軍での"活動収支"が実質の評価に繋がる部分がある。それを個人の貯蓄から出したって意味がないだろう」

女武道家「なるほど」 


185 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:54:04 Q2URht9M
 
竜騎士「食事代が足りないので、個人から出しました、なんて言ったら現状じゃ一発でアウトだぞ」

女武道家「あくまでも、軍の支部としての結果を出さないといけないんですね」


竜騎士「まー…とにかく"お金"の儲けを報告するのが一番早い。目標額は…」

女武道家「目標額は…?」

竜騎士「月末までに最低で500万…かな」

女武道家「ごっ…500…!?」


竜騎士「支部の一般的な金額は700万から1000万オーバーだ。これでもまだ安いほうだぞ」 


186 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:54:46 Q2URht9M
 
女武道家「でも、500万なんてどうすれば…!」

竜騎士「だよなぁ…。土地代ですら危ないっていうのに」

女武道家「うぅぅ…」


竜騎士「とりあえず…」

女武道家「とりあえず?」 


187 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:55:28 Q2URht9M
 
竜騎士「…一般市民を頼るのはどうかと思うが、スミスさんの明日の話、期待しておこう」ハァ

女武道家「そうですね…」


竜騎士「よし、それじゃ今日は寝よう。明日は少しだけ早めに行くぞ」

女武道家「少し早く?」


竜騎士「こういうのは少しだけ早く行くのがマナーなんだよ!」

女武道家「は、はいっ!」 


188 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:56:09 Q2URht9M
 
【8月11日終了時点での収支】

■収入
・木材販売4万ゴールド

■支出
・食事代6万(雑費含め)ゴールド
・土地代(月末支払い)20万ゴールド

■収支合計
・マイナス22万ゴールド

■月末までの目標金額
・500万ゴールドまで、後522万ゴールド 


189 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 00:56:42 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・
・ 


195 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:03:51 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日・スミス鍛冶工房】

 
コンコン…

スミス「はい、どうぞー」


ガチャッ

竜騎士「失礼します」

女武道家「お邪魔しまーす!」 


196 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:04:39 Q2URht9M
 
スミス「お、来たか。もう、昨日話してた人は来てるよ」

竜騎士「あ、待たせてしまってすいません」

スミス「いやいや。少し早いくらいだよ、そこのイスに座って待っててくれるかな」

…タッタッタ


竜騎士「はい」

女武道家「わかりましたっ!」 


197 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:05:25 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


女武道家「わああっ…」

竜騎士「こ、こりゃ見事だ…」


ホカホカ…グツグツ…


スミス「紹介するよ。こちら、料理師のコック、だ」

コック「初めまして」 


198 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:06:06 Q2URht9M
 
女武道家「た…食べていいんですか…」ジュルリ

コック「それは挨拶代わり。どうぞ」

竜騎士「…いただきます」


…モグッ


竜騎士「!」

女武道家「!」 


199 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:06:54 Q2URht9M
 
竜騎士「う…うまっ!何だこれ!」

女武道家「このシチュー、口の中でとろけます…。このお肉もホロリと崩れて…」

竜騎士「このサラダ、自然そのものって感じだ!ドレッシングがマッチして、シャキシャキしてる…」


スミス「ははは、気に入ってもらえたようだね」

コック「…」ペコッ


竜騎士「それで…、コックさんが依頼したいことがあるんですか?」 


200 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:07:35 Q2URht9M
 
スミス「まずは、腕を見てもらいたかった。美味しいだろう?」

竜騎士「絶品ですね」

女武道家「こんな美味しいもの、久しぶりに食べました!」


スミス「だがな…」

コック「この料理、もうすぐ出来なくなるかもしれん」


竜騎士「なぜですか?」 


201 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:08:44 Q2URht9M
 
スミス「コック…いいか?」

コック「もちろんだ、これを見てくれ。丁度、痙攣が始まった」スッ

…ブルブル…


女武道家「右腕に…締め付けられたような跡…?」


竜騎士「これは…絞蛇症!」

女武道家「こうじゃ…しょう…?」


スミス「さすがだ。よく知ってるね」 


202 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:09:32 Q2URht9M
 
女武道家「何ですかそれ?」

竜騎士「そのまんまだ。蛇に絞め付けられたように、痕が現れる。その痕の部分が麻痺する病気だ」

女武道家「!」

竜騎士「その絞めつけは、やがて全身に広がる。それが首、胸、頭のいずれかに広がった時、それは…」


コック「わかってる」

スミス「こいつは頑固でな。気づけばもう、僧侶や薬剤師では手の施しようがない所まで来ているんだ」


竜騎士「…」 


203 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:10:18 Q2URht9M
 
コック「だが一つだけ方法があると聞いた」


竜騎士「蛇苺、ですね」

スミス「そうだ…」

竜騎士「だが、この周辺にヒュドラどころか、まともな魔物がいるとは思えないのですが」


女武道家「え、ヒュドラ?…一体どういう事ですか?」

竜騎士「蛇苺という、絞蛇症の妙薬…食べ物があるんだ。ヒュドラの卵のことなんだけどな」 
  
女武道家「卵…」 


204 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:10:59 Q2URht9M
 
スミス「まぁ…実は、ヒュドラの巣がある」

竜騎士「…あるんですか?」

スミス「君たちが見たウィスプのいる深部の更に奥。そこに沼があるんだ。そこが巣…ってとこだな」

竜騎士「なるほど、そういうことでしたか」


スミス「…危険だが、頼めるか?」


竜騎士「請け負いましょう」スクッ

女武道家「ちょっ、わ、私は無理ですよ!死んじゃいます!」

竜騎士「さすがに危険だからな。伐採をして稼いでてもいいぞ?」 


205 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:11:59 Q2URht9M
 
女武道家「そ、そう言われると…行きたくなりますね!」フンッ

竜騎士「…あのな」


スミス「はは…それで、報酬の話だ。コック、持ってきてたよな?」

コック「あぁこれだ」

…ドサッ 


206 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:12:46 Q2URht9M
 
竜騎士「これは?」

コック「30万ゴールド。それと今後の料理の面倒を見る」

竜騎士「料理の面倒?」

コック「素材があるなら俺に言え。何でも無料で作ってやる」


竜騎士「!」


コック「もちろん、必要とあらば俺の店でも安く食わせる。どうだろうか」

竜騎士「…わかりました。充分すぎる報酬です」

コック「ありがとう」 


207 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:14:08 Q2URht9M
 
竜騎士「んー、今…何時ですか?」

スミス「もう12時を過ぎて…13時前だな」


竜騎士「深部の更に奥か…。ウィスプから巣までどのくらいですか?」


スミス「恐らくすぐ、だ」

竜騎士「ところで、その"巣"の情報の出所は?」

スミス「…」スッ


竜騎士「!」

女武道家「!」 


208 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:14:52 Q2URht9M
 
スミス「俺、自身だ」


竜騎士「腕全体に絞蛇症の痕…」

スミス「若い頃、発症したことがある。その時に何度かヒュドラの巣でお世話になっているんだ」

竜騎士「…なるほど。何よりも信頼できる情報です。少しの間、待ってください」

スミス「あぁ…頼んだぞ」

コック「頼んだ」


女武道家「竜騎士さん…、少しだけ待っててくださいってことは…」

竜騎士「戻って準備だ。すぐに出発する」

女武道家「やっぱり…ですよね…」アハハ… 


209 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:15:49 Q2URht9M
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【2時間後・森の深部】


ガサガサ…

女武道家「またすぐ来る事になるなんて…」

竜騎士「どの道、あの奥に進む運命だったってことだな」

女武道家「はぁ…」


竜騎士「ところで、お前は一応武道家だよな?」 


210 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:16:42 Q2URht9M
 
女武道家「そうですよ?」

竜騎士「何で武道家なんだ?」

女武道家「父親、爺ちゃん、曾爺ちゃん…まあ、一族全てが武道家一家なんですよ」ハハ…


竜騎士「血統書付きか」


女武道家「そうなりますね。私の代で、一人っ子だった上に父親が病で倒れて…」

竜騎士「なるほどな」

女武道家「竜騎士さんみたく、バリバリではないですが…一応その辺の戦士くらいは戦えると思いますよ!」 


211 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:17:39 Q2URht9M
 
竜騎士「よし、その実力を認めて、アーヴァンク討伐クエストを与える!」キリッ

女武道家「嫌です」ニッコリ


竜騎士「…」

女武道家「あれは愛玩動物です!」

竜騎士「…はは」


女武道家「ふーんだ」

竜騎士「は、はは…、お!いたいた、ウィスプだ」 


212 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:19:01 Q2URht9M
 
…フヨフヨ…

ウィスプ『…』


女武道家「魂…。確かに言われてみれば…そう見えますねぇ」

竜騎士「よし、行くぞ」ガサガサ


女武道家「えっ、そんな大雑把でいいんですか!?隠れながらとか…」

竜騎士「まぁ通らないといけないし、向こう側から攻撃してくることもないだろう」


ウィスプ『…』フヨフヨ 


213 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:20:20 Q2URht9M
 
トコトコ…

女武道家「…本当だ。こうしてみると、ただの光の玉って感じで…触りたく…」ソーッ

竜騎士「あ、でも故意に触ったりするなよ。体にたまたま触れるのはいいが、あまり触りすぎると怒るぞ」

女武道家「はっ!気をつけます」ビクッ


竜騎士「…よいしょ…、ツタが邪魔だ…」


…ザシュッ…ザシュッ…

竜騎士「一応、ナタとか持ってきてよかったな。案の定だ」

女武道家「虫がいっぱい…蚊に刺される~…」 


214 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:21:22 Q2URht9M
 
ザシュッ…ザシュザシュッ…

竜騎士「…うしっ。道が開け…お!」


女武道家「何ですか?」

竜騎士「しっ、静かに」

女武道家「?」


竜騎士「あった。沼だ…確かに何かの気配を感じる」

女武道家「ヒュドラですか?」

竜騎士「わからんが、恐らくそうだな」

女武道家「ところで、ヒュドラってどういう魔物なんです?」 


215 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:22:55 Q2URht9M
 
竜騎士「動物でいうところの、蛇だ…が…」

女武道家「が…?」


竜騎士「昔は最上位の魔物と呼ばれたこともある。今は力を失った子孫がこうやって群れを成してるしてるんだ」

女武道家「へぇー…」

竜騎士「絵本読んだ事あるんだろ?ヒュドラとの戦いが出ただろ?」

女武道家「覚えてません!」キッパリ


竜騎士「…」

女武道家「…と、とりあえず、行きましょうよ」アハハ… 


216 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:23:35 Q2URht9M
 
竜騎士「問題は何匹いるか、だ。巣というくらいだからな…その辺を聞けばよかった」

女武道家「昔の話なのに、今も存在してるんですかねぇ?」

竜騎士「今のヒュドラ寿命は160年くらいじゃないか?」

女武道家「わぁー…長生き…」


竜騎士「とりあえず、慎重に進むぞ」

女武道家「はいっ」 


217 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:24:13 Q2URht9M
 
…ガサ…ガサ…

竜騎士「一歩…一歩…」

女武道家「…」

竜騎士「…んー…、気配はあるんだが…」

女武道家「…むむ」


…シュルンッ!!

竜騎士「!」

女武道家「今のは…」 


218 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:25:16 Q2URht9M
 
竜騎士「いた…あそこだ…沼の近く」

女武道家「うわぁ…毒々しい…」

竜騎士「目視で1、2…3匹か。腹が膨らんでるな…、子持ちだ…ビンゴ」

女武道家「…なんか、可哀想ですよね」


竜騎士「この世は食うか、食われるかだ」

女武道家「…でも、なんだか納得できないんですよねぇ…」

竜騎士「お前は少し優しすぎるな」 


219 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:26:22 Q2URht9M
 
女武道家「…そうですかね?」


ヒュドラ『シュルッ…カラカラカラ…』


女武道家「何ですか、あの音…気持ち悪い」

竜騎士「あれでヒュドラ同士のコミュニケーションをとってるとか聞いたことがある」


ヒュドラ『カラカラ…』


…ガサガサッ!!

アーヴァンク『キュイ!』

女武道家「あ…!あれは昨日のアーヴァンクちゃん!」 


220 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:27:08 Q2URht9M
 
竜騎士「…」

女武道家「ちょっ、大丈夫なんですかあれ!」

竜騎士「いや…あれは…」


ヒュドラ『カラカラッ…!』クワッ!!

シュルシュルッ…!!バクンッ…!!


アーヴァンク『キュ…ッ』ビクンッ


女武道家「あ…あぁぁぁ…」 


221 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:27:53 Q2URht9M
 
竜騎士「…やはりヒュドラは腹を減らせてるか」

女武道家「あ、アーヴァンクが…」


竜騎士「あれが弱肉強食で…まずは毒を与えて獲物を…って、お、おい!」

…スクッ

女武道家「こらああ!そこのヒュドラ!アーヴァンクを離しなさい!!」ビシッ


竜騎士「おまっ!」 


222 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:28:57 Q2URht9M
 
ヒュドラA『カラカラカラ…』ピクッ

ヒュドラB『…カラッ』クルッ

ヒュドラC『…シュルシュル』ギロッ


…シュルシュルシュルシュル…


竜騎士「こっち来ちゃったじゃねーか!あいつら毒持ってて噛まれたら命に関わるんだぞ!」

女武道家「噛まれなければいいんですよね」

竜騎士「そりゃそうだが…って、待てっ!」

…ダッ!! 


223 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:29:31 Q2URht9M
 
女武道家「敏捷化!」パァッ

…ビュンビュンッ!!…


ヒュドラA『カラカラッ!』クワッ

女武道家「衝撃波ァッ!」

…バキィッ!!グシャッ!!


竜騎士「お…おおぅ…強烈な」


女武道家「あんな可愛い子をイジめるヒュドラ…許しませんよ!」スッ


ヒュドラB『シュルッ…』

ヒュドラC『シュルシュル…』 


224 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:30:27 Q2URht9M
 
ヒュドラB『カァッ!』クワッ

…ヒュッ!!

女武道家「その速度じゃ私には当たりません!」

ヒュドラB『シュルシュル…』

女武道家「こっちの番です、掌底波ァッ!!」


バキィッ!!!…グラッ…ドサッ

ヒュドラB『』 


225 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:31:10 Q2URht9M
 
女武道家「あと一匹…っ」

ズルッ!!

女武道家「…っ、沼に足をとられ…!」ドシャッ


ヒュドラC『…クァッ!!』クワッ

女武道家「きゃああっ…!」ギュッ

…ガシィッ!!

ヒュドラ『…クカッ!』


女武道家「…へ?」パチッ 


226 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:33:33 Q2URht9M
 
竜騎士「勝手に突っ走るんじゃねーよ…作戦が台無しじゃねーか」ハァ

女武道家「竜騎士さん!」

竜騎士「…おらよっ」ビュッ


…ドシュッ…ドサッ

ヒュドラC『』


竜騎士「さーて、卵は腹の中から取り出して~…。肉も売れるか持ってくか」

女武道家「そ、それよりっ…!」ダッ

竜騎士「ん?」 


227 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:34:23 Q2URht9M
 
女武道家「あ、アーヴァンク…」


アーヴァンク『キュイ…』ブルブル


女武道家「…生きてる!竜騎士さん、アーヴァンク生きてますよ!」

竜騎士「あー…噛む力は弱いからな。毒が回ってるようだし…もう、ダメだろうな」


女武道家「そんな…何とかならないんですか…」

竜騎士「弱肉強食っていうのはそういうことだろう」


女武道家「…それじゃ、私が毒を吸い出します!!」 


228 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:35:05 Q2URht9M
 
竜騎士「ばっか、やめろ!毒の吸出しは、本当にやると虫歯やら雑菌やらで、吸い出した本人も毒にやられるんだ!」

女武道家「で、でも、でもっ…!」グスッ

竜騎士「…はぁ~…、こういうときの女の涙って、本当にズルいよな…」


ゴソゴソ…スッ


竜騎士「ほれ」ポイッ

女武道家「これは何ですか…」

竜騎士「ヒュドラ対策用に一応持ってきた解毒薬。アーヴァンクに効くかは知らんけどな」 


229 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:35:37 Q2URht9M
 
女武道家「は、はいっ!」

カポッ…ヌリヌリ…

アーヴァンク『キュ…!』ズキンッ


竜騎士「貴重な薬を…。ま、俺はヒュドラの解体の続きだ」

…ザクザク…ビリビリッ…トントン…

ズルッ…ズルズル…


竜騎士「ふむ…女武道家ぁー」

女武道家「は、はいっ?」 


230 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:36:25 Q2URht9M
 
竜騎士「…ヒュドラの肉、食う?」

女武道家「いりません…ってか、何してるんですか?」チラッ


ヒュドラだったもの『』


女武道家「い、いやぁー!何してるんですか…うっ…」

竜騎士「何って…解体だ。魔物を売るって、こういうことだぞ?」

女武道家「私…そういうのダメです…気持ち悪い…」

竜騎士「…うーむ」 


231 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:37:05 Q2URht9M
 
アーヴァンク『…キュ』ブルッ 

女武道家「!」


アーヴァンク『…キュイ…?』パチッ


女武道家「あ、あ…!」ブルブル

アーヴァンク『キュ…♪』


女武道家「竜騎士さん!竜騎士さん!」

竜騎士「何だよ!」

女武道家「アヴァちゃん、元気になりましたよ!!」 


232 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:38:02 Q2URht9M
 
竜騎士「あー…薬効いたんだな。つーか、アヴァちゃんって何だ…」

女武道家「アーヴァンクだから、アヴァちゃんです!」

竜騎士「犬だから、ワンコちゃん?」


女武道家「よくある名前ですね?」

竜騎士「お、おう…そうだな…」


アーヴァンク『キュッ!』ピョンッ

女武道家「あっ」 


233 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:38:35 Q2URht9M
 
ベタァッ…

竜騎士「うわっぷ」

アーヴァンク『キュ…♪』ペロッ

竜騎士「…何だこいつ、人懐っこいな」


女武道家「違いますよ、助けてくれたのをわかってるんですよ!」

竜騎士「…そうかぁ?」

アーヴァンク『♪』


竜騎士「まぁいいか、女武道家、抱き上げてやれ」 


234 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:39:39 Q2URht9M
 
女武道家「あ、はいっ」ダキッ


アーヴァンク『…キュウ……』スヤッ

女武道家「寝ちゃった…本当に可愛いなもうっ…」


竜騎士「こっちも解体は終わりだ。内臓は猛毒だし、沼に捨てておくか」

ボチャボチャッ… 


235 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:40:57 Q2URht9M
 
女武道家「それじゃ、帰りますか?ちゃんと、手洗ってくださいよ」

竜騎士「わかってるっつーの!蛇苺も取れたし、肉も取れたし、皮も剥げたし、こりゃ売れそうだ」

女武道家「商魂逞しいというか…」


竜騎士「お前がなさすぎるんだよ!そろそろ帰るぞ!」

女武道家「はーい…」


竜騎士「それと、そのアーヴァンクは昨日の場所あたりで、降ろしておけよ」

女武道家「飼っちゃだめですか…?」

竜騎士「養えるくらい、稼げるようになったら考えてもいいかもな?」 


236 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/27(金) 23:41:39 Q2URht9M
 
女武道家「そ、そしたらいいんですね!」

竜騎士「ま、今の女武道家じゃまだまだ難しいかな?」

女武道家「いえ…わかりました…稼ぎます!頑張りますよ!」

竜騎士「はは…本当に頼むぞ」


女武道家「はいっ!」


竜騎士「それじゃ、スミスさんの家に戻るかぁ」 


249 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:40:55 p46zMaqI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【スミスの鍛冶工房】


コンコン…ガチャッ

竜騎士「スミスさん、戻りました」


スミス「おぉ、かなり早かったね!」

竜騎士「もうすっかり夜になっちゃいましたけどね」

スミス「コックー!こっち来い!」


トコトコ… 


250 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:41:50 p46zMaqI
  
コック「とれたのか?」

竜騎士「…どうぞ」スッ

…コロン…キラッ


スミス「おぉ…これはまさしく…!」

コック「蛇苺だ」


竜騎士「どうですか」ニカッ 


251 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:42:20 p46zMaqI
 
スミス「でかした…でかしたぞ、竜騎士くん!」バンバン

竜騎士「あいたた…ありがとうございます」

女武道家「やりましたね!」


スミス「こっちはなんだ?」ゴソッ

竜騎士「あー…そっちはヒュドラの肉と皮です、売れないかと思って持ってきました」


スミス「コック、ヒュドラの肉は食えるのか?」

コック「俺なら最高の料理に仕上げられるはずだ」 


252 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:43:12 p46zMaqI
 
竜騎士「!」

コック「痙攣も今は治まっている。卵を含め、料理を振舞うつもりだったが…どうする?」

竜騎士「…売るつもりでしたが、最高の料理が気になりますね」ハハ

コック「じゃ…」

竜騎士「預けます。最高の料理、お願いしますよ」


コック「あぁ任せてくれ」 


253 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:44:03 p46zMaqI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

トントントン…ジューッ…


スミス「後はコックの料理に任せておこう」

竜騎士「はい。でもよかったんですか?料理までさせるなんて…」

スミス「彼が報酬のほかに、料理でお礼をしたいって言ってきかないからな。是非食べてってくれ」


女武道家「はぁ~…大変だったけど、無事に帰ってこれてよかったです」


スミス「…竜騎士くん、本当にありがとう」

竜騎士「いえいえ」 


254 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:44:33 p46zMaqI
 
スミス「彼は俺の長年の友人でね。本当なら、俺が助けるべきなんだろうけどね…」

竜騎士「…何か、理由が?」

スミス「昔、魔物との戦いでやらかしてね。それ以来、長い時間の戦いが出来ないんだ」


竜騎士「そうなんですか…」


スミス「それでも、戦いの道を止めることは出来ず、こうやって武器や色々作って過ごしてるわけさ」ハハハ

竜騎士「なるほど…」

スミス「だから、君たちに出会えて心の底からよかったと思ってる。こうして助けてくれたんだからね」 


255 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:45:05 p46zMaqI
 
竜騎士「勿体無い言葉です。スミスさんは、もし俺たちがいなかったらどうするつもりだったんですか?」

スミス「…まさに、自分が蛇苺を採りにいこうとしてた途中だったんだ」

竜騎士「そうだったんですか…」


スミス「あぁ。困ったことがあったら、言ってくれよ。俺も力になってやるからな」

竜騎士「はい」ペコッ

女武道家「スミスさん、スミスさん」

スミス「ん?」


女武道家「そういえば、スミスさんは鍛冶場で…どんな物を作ってるんですか?」 


256 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:45:40 p46zMaqI
 
スミス「俺の作品かぁ…えっとな」

ゴソゴソ…ドンッ!!!


女武道家「わっ!」

竜騎士「でかっ…なんじゃこりゃ!」


スミス「トゥハンドソードの1種だ。俺のオリジナル、どうだ?かっこいいだろ?」

竜騎士「でっけー…持ってみても?」

スミス「いいが…重いぞ?」 


257 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:46:20 p46zMaqI
 
スッ…

竜騎士「おぉ…、いい剣ですね」ブンブンッ

スミス「軽々と…どんな腕力してるんだお前はっ!」

竜騎士「はは、本部にいた時は色々やりましたからね。他にはありますか?」


スミス「んー…今出せるのは…」

ポイッ…ガシャンッ…ポイッ、ポイポイポイッ…

スミス「カットラス、バルディッシュ、クリス、サーベル、モーニングスター…」


ポイポイポイッ…

スミス「トライデントに、ハルパー、ショテル…」 


258 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:47:07 p46zMaqI
 
竜騎士「ち、ちょっと…どんだけ作ってるんですか」

スミス「戦士を引退した後は暇でなぁ、ついつい」ハハハ

竜騎士「ついついって…」

スミス「竜騎士くんの武器は、立派な槍だな」


竜騎士「えぇ、軍の佐官用の支給品ですが使いやすいんです」

スミス「…このトゥハンドソードに持ち替えてみないか?」キラッ

竜騎士「はは…折角ですが剣は性にあわないので遠慮しときます」

スミス「ぬぅ、残念だ」


竜騎士「今度、機会があったらお願いします」ハハ 


259 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:47:51 p46zMaqI
 
スミス「あぁ、そうだな。…ところで」

竜騎士「はい?」

スミス「ヒュドラの肉があったということは、内蔵もあるはずだが、持っているのか?」

竜騎士「え、あー…あれは危険なので捨てておきました」

スミス「なんだそうか…、武器に塗ればヴェノム武器として使えたんだが」

竜騎士「ヴェノム…、毒の武器ですね」


スミス「折角だから作ってやろうとしたが、ないならしょうがないな」

竜騎士「先に言われれば取っておいたんですけどね」

スミス「そうだなー、ところで…内臓はちゃんと火魔法で処理したか?」

竜騎士「へ?」 


260 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:48:22 p46zMaqI
 
スミス「俺も昔捨てたことがあるんだが、沼に捨ててな。毒が強力過ぎるのか、内臓から溶け出して周囲の自然枯らしちまったんだ」

竜騎士「…あの、まさに…それです」

スミス「捨てちまったのか?」

竜騎士「沼にぼちゃぼちゃっと…」


スミス「まじか…、どのくらいの量を捨てたんだ?」

竜騎士「平均的なサイズのヒュドラを3匹分ほど…」

スミス「あー…うーん、まぁそのくらいなら大丈夫か…」


竜騎士「一応引き上げてきますかね?」 


261 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:48:58 p46zMaqI
 
スミス「あぁやめておけ、もう時間がたちすぎてる。とっくに毒は流れ出してるはずだ」

竜騎士「そうですか…やっちまったな…」

スミス「ま、仕方ないさ。今度、毒性のものが手に入ったら持って来るといい。ヴェノム武器に仕上げてやるからな」

竜騎士「はい…」ハァ


スミス「そこまで落ち込むなって」ハハハ

竜騎士「はい、元気出します…」 


262 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:49:39 p46zMaqI
 
トコトコトコ…

コック「何してるんだ。料理できたぞ」


女武道家「…待ってました!お腹すいちゃって!」グゥゥ

竜騎士「お前はもうちょっと本当に、粗相というものをだ…」

女武道家「粗相でお腹が膨れますか!正直になりましょう!」

竜騎士「…本当にその性格が羨ましくなるよ」


スミス「ははは、とりあえず、頂こうか」 


263 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:50:48 p46zMaqI
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

キラキラ…

コック「俺が考えたフルコースだ。食べてくれ」

女武道家「ど、どれも美味しそうですぅ…!」

竜騎士「見事すぎる…どれを食べればいいやら…」


コック「それじゃ、新鮮なこれとかどうだ」 


264 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:51:27 p46zMaqI
 
女武道家「…これですか?」パクッ

モグモグ・・・

女武道家「何ですかこれ…、噛めば噛むほど、味が出てくる…。肉のようなのに、軽い食感で…」


竜騎士「ん、これは…」

女武道家「え?」

竜騎士「俺がさっき一緒に持ってきた、ヒュドラの肉じゃないか」

女武道家「えーーーっ!」ブーッ


コック「旨いだろ?ヒュドラのソテーだ」 


265 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:52:14 p46zMaqI
 
竜騎士「俺は最高だと思いますよ」モグモグ


女武道家「く…くく…」

竜騎士「どうした?」

女武道家「悔しいけど…旨いです…」

竜騎士「なんだよ悔しいって…」


モグモグ…グビッ…カチャカチャ…

竜騎士「あー…これも美味しい…コックさん、さすがです」 


266 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:53:01 p46zMaqI
 
コック「あぁ」


竜騎士「それで…卵は…?」

コック「これだ。卵焼きにしてみた。これは俺も食べる」スッ

竜騎士「…是非、食べてください」


女武道家「ヒュドラの卵の卵焼きって…」アセッ

竜騎士「一応な、蛇苺は美食家の中でも有名な食材なんだぞ?」

女武道家「で…でも、あのヒュドラの卵ですよね…」 


267 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:53:31 p46zMaqI
 
竜騎士「お前、ヒュドラ自体食っちまったじゃないか」

女武道家「ううー…」


コック「うぐっ…」ブルッ

スミス「!」

コック「また痙攣…か」ブルブル


竜騎士「コックさん、早く食べてください。食べればきっと、治るはずです」

コック「あぁ。頂く」

カチャッ…パクッ… 


268 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:54:06 p46zMaqI
 
モグモグモグ…ゴクンッ

コック「…」


竜騎士「どう…ですか?」

コック「…」

ブルブル…ブル……


竜騎士「…」ゴクッ

女武道家「苦労して取ってきたんです、きっと治ります…!」 


269 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:54:45 p46zMaqI
 
コック「く…」ブルブル

スミス「蛇苺は即効性がある。きっと治るはずだ、もう一口、食べてみろ!」

コック「わかった…っ」

カチャッ…モグモグ……ゴクンッ…

コック「…」

ブル…ブル……… 


270 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:55:53 p46zMaqI
 
女武道家「…あ!」

コック「…」

ブル………ピタッ………


竜騎士「!」

女武道家「!」

スミス「!」 


271 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:56:41 p46zMaqI
 
コック「…震えが止まった」

スミス「治ったのか…!」

コック「感覚が戻っていく…まだ俺は、料理を作り続けられるのか…」

スミス「あぁ…そうだ…!」


竜騎士「はは…、さすが蛇苺。良かったですよ…コックさん」ニコッ

コック「…ありがとう。本当にありがとう、竜騎士、女武道家」


竜騎士「いえ、そんな…」

女武道家「本当によかったですっ…!」 


272 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:57:30 p46zMaqI
 
スミス「俺からも改めて礼をいうよ、ありがとう」

竜騎士「…」ニコッ


スミス「だが、この料理以外にも卵はあるんだろ?定期的に食べるんだぞ?再発防止のためにもな」

コック「わかってるさ。それより」チラッ


竜騎士「?」

 
コック「今晩は大盤振る舞いだ。どんどん食べてくれよ」

竜騎士「えぇ、食べつくす勢いで頂きますよ!」

コック「望むところだ」 


273 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:58:01 p46zMaqI
 
竜騎士「さぁて、俺も蛇苺を…」

女武道家「この蛇苺…すっごい美味しいですね!!」

…カラッ…


竜騎士「お、女武道家さん…、俺の…蛇苺は…?」

女武道家「…食べないと思って」テヘ

竜騎士「うおおおっ、妙に静かだと思ったら…お前のその手前の皿、全部よこせぇ!!」

女武道家「いーやーですー!!」 


274 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:58:31 p46zMaqI
 
スミス「はっはっは!」

コック「はは」


竜騎士「くっそ、今度採ったら全部俺が独り占めだからな!」

女武道家「私が食べます!」

竜騎士「食わせるかっつーの!」

ギャーギャー…!! 


275 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/28(土) 23:59:25 p46zMaqI

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・
・・・・・・
・・・・
・・
・ 


276 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:00:06 27QWP6oE
 
【8月12日終了時点での収支】

■収入
・木材販売4万ゴールド
・コックのクエスト報酬30万ゴールド

■支出
・食事代6万ゴールド
・土地代(月末支払い)20万ゴールド

■収支合計
・プラス8万ゴールド

■月末までの目標金額
・500万ゴールドまで、後492万ゴールド 


277 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:00:46 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【次の日、8月13日・支部】


…バタンッ

竜騎士「遅いぞ、おはよう」

女武道家「仕方ないじゃないですか…疲れてたんですよ…」フワァ

竜騎士「まぁ、魔物との戦いもあったしな」


女武道家「それ以上に、あの料理の数々…まだ食べたりません」ジュルリ 


278 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:01:24 27QWP6oE
 
竜騎士「…ま、同意見だ。本当に絶品だったな」

女武道家「特に、ヒュドラの卵が旨いこと旨いこと…」キラキラ

竜騎士「…そう、ですね!」


女武道家「なんで怒るんですかぁ!」

竜騎士「怒ってませんよ、全然、ぜーんぜん!」バンバン


女武道家「こわいぃ!」

竜騎士「…」フゥ 


279 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:02:02 27QWP6oE
 
女武道家「…」

竜騎士「…」


女武道家「…ね、竜騎士さん」

竜騎士「なんだ?」

女武道家「私、いいこと思い浮かんだんですけど」


竜騎士「…言ってみな?」 


280 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:02:44 27QWP6oE
 
女武道家「支部の前に、庭があるじゃないですか?」

竜騎士「庭というか、荒れた草むらだが」

女武道家「どうせなら、畑やりません?」

竜騎士「畑?」


女武道家「新鮮な野菜も手に入るし、手入れで体力もつくし…お金もかかりませんし」

竜騎士「ふむ…畑か…」 


281 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:03:15 27QWP6oE
 
女武道家「どうでしょう?」

竜騎士「つったってなぁ…、半年や、野菜って普通、1年周期で見るようなものしか作れないだろ?」

女武道家「時間がかかりすぎますかね?」


竜騎士「うーん、悪くない考えだが…俺もよく野菜や栽培のことは知らないんだよ」


女武道家「コックさんに聞いてみませんか?」

竜騎士「あ、いいかもな。早くに収穫できる野菜があれば、やっといて損はない」

女武道家「そういや、コックさんってどこで、お店経営してるんでしょう…」 


282 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:03:54 27QWP6oE
 
竜騎士「聞いてなかった…。まだ、スミスさんのところにいればいいんだが…」

女武道家「行ってみます?」

竜騎士「そうだな、ついでに書類も届けないといけなかったし…丁度良い」

女武道家「書類?」


竜騎士「軍への依頼書と、完了報告書。これにサインがないと、軍としての活動にならないんだよ」

女武道家「なるほど…」


竜騎士「とりあえず、行くか」

女武道家「はいっ」 


283 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:04:35 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【スミスの鍛冶工房】


コンコン…ガチャッ


スミス「はいよー…って、竜騎士くんたちか。どうした?」

竜騎士「コックさんって、まだいますか?」

スミス「あー…今朝早く、自分の店に戻ったよ」

竜騎士「一足違いか…、お店って遠いですか?」 


284 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:05:09 27QWP6oE
 
スミス「いや、それほどじゃない。商店街の一番端だ」

竜騎士「なるほど…そういや、まだあそこは挨拶回り忘れてたかも…」

スミス「一体どうしたんだ?」


竜騎士「いや、ちょっと…畑でもやろうかなと思いまして」

女武道家「すぐに作れる野菜とかあったらなー…とか、思ったんです」アハハ…


スミス「ふむふむ、なるほど。良い心構えだ」 


285 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:05:39 27QWP6oE
 
竜騎士「じゃあ、コックさんに聞きに行ってみるか…。ありがとうございました、スミスさん」


スミス「あ、待て」

竜騎士「はい?」

スミス「畑なら、あいつより俺のほうが詳しいぞ?」ニタッ

竜騎士「…へ?」 


286 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:06:21 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


女武道家「わっ、広い!」

竜騎士「広っ!向こう側まで、スミスさんの畑なんですか!?」


スミス「俺も鍛冶だけじゃ稼ぎがない時があるからね。一応こうやって毎年作ってたんだ」


竜騎士「しかし、スミスさんの家の近くにこんな拓けた場所があるなんて」

スミス「で、どんな野菜がご所望だったかな?」 


287 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:07:13 27QWP6oE
 
竜騎士「あ…えと、出来るだけ早い段階で収穫できるものがほしかったんですが…」

スミス「ふむ…早い段階か」

竜騎士「大きなものが採れないのは知ってますが、それなりのものは欲しいなと」

女武道家「あくまでも家庭菜園だけど、きちんと採れるような感じがいいですよね」


スミス「それなら…こっちだ」

トコトコ… 


288 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:08:41 27QWP6oE
 
スミス「これ。どうだ?」

竜騎士「これは…」

スミス「二十日大根。聞いたことないか?」

女武道家「聞いたことあります!」

竜騎士「…聞いたことはありますが…これがそうなんですか?」


スミス「そのまんまだ。20日から30日で収穫ができる大根だ。夏場はちと遅れるがな」

竜騎士「大体、欲しい目安で丁度ですね!」


スミス「まぁ、早いといえども、手入れはきちんと必要だぞ?」 


289 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:09:38 27QWP6oE
 
竜騎士「手入れはもちろん、しっかりやります!」

スミス「じゃ、コックを救ってくれたお礼に、種をあげよう」ゴソゴソ

竜騎士「ありがとうございますっ!」ペコッ

女武道家「ありがとうですっ!支部に戻ったら、早速耕さないといけませんね~」


竜騎士「農耕具…せっかくの報酬で浮いたお金から使うのか…」

女武道家「必要投資だと思えば…」

竜騎士「まぁ…そうだな」 


290 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:10:23 27QWP6oE
 
スミス「はいよ。あと…ついでにコレも持っていくといい」

女武道家「これは…?」

スミス「サニーレタスの種だ。こっちも聞いたことくらいはあるだろ?」

女武道家「まぁ、聞いたことは…」


スミス「こっちも1ヶ月程度、具合によっては20日程度で食べれるようになるぞ」


竜騎士「ありがとうございます、本当に助かります」 


291 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 00:10:57 27QWP6oE
 
スミス「芽が出やすい、収穫しやすいといっても…どっちも面倒は見ないとすぐにダメになるからな?」

竜騎士「はい、心得てます」

スミス「聞きたいことがあったら、適当に来てくれれば答えるから、気軽に来てくれ」

竜騎士「はいっ」


スミス「しかし、畑まで始めるか。完全に自給自足生活みたいなもんじゃないか」

竜騎士「はは…俺も数日前まで、こんなことになるなんて…」

スミス「技術や、知識は持ってて損することはないからな。どんどん吸収するといい」


竜騎士「そうですよね、色々とがんばっていきたいと思います」 



298 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:33:45 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 支部・庭 】

…ジージージー…ミーンミンミン…


ザスッッ…ザスッ…


竜騎士「暑い…、思った以上に庭の土が硬い」

女武道家「ふんふん♪」

竜騎士「君は楽しそうだな」


女武道家「家庭菜園みたいなもんじゃないですか。女性のたしなみですよ」フンフン 


299 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:34:16 27QWP6oE
 
竜騎士「たしなみ…か?」

女武道家「たしなみ、です」

竜騎士「そ、そうか」


…ザスッ…ザスッ…


竜騎士「ふぅー…ちょっと水飲んでくる…」

女武道家「あ、それならこれ使ってください」スッ

竜騎士「水筒?」 


300 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:34:54 27QWP6oE
 
女武道家「水魔石を入れてあるので、冷たいですよ」

竜騎士「おお…ありがとう」

グビッ…グビッ…


女武道家「はー…それにしても、きちんと耕せましたね」フキフキ

竜騎士「農耕具に数万ゴールド支払った価値はありそうだな」

女武道家「お金ばっかり目をやると、足元すくわれますよ?」 


301 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:35:24 27QWP6oE
 
竜騎士「そういうのに目をやらなくても、足元すくわれますので」

女武道家「あはは…」

竜騎士「あとは種を蒔いて、きちんと育つのを待つだけだ」


女武道家「水やりとかはどうするんでしょう?」

竜騎士「土が乾いたのを目処に、やりすぎず乾きすぎずを保つこと…かな?」

女武道家「なるほど、任せてください!」 


302 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:35:55 27QWP6oE
 
竜騎士「うむ…不安だが」ボソッ

女武道家「今、何て言いました…?」

竜騎士「気のせいだ気のせい。よし、後は種を蒔くか」ウーン

女武道家「終わったらどうしますか?」


竜騎士「すぐに野菜が出来るわけじゃないし、やろうと思えばやることは沢山あるんだが…」

女武道家「また探索ですか?」

竜騎士「一番いいのはそれだろうな」 


303 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:36:48 27QWP6oE
 
女武道家「…んむむ、そうだ、残りの家に挨拶に行くってのはどうですか?」

竜騎士「あー…そういえばまだ挨拶してない家があったな。町外れに数軒残ってたか」

女武道家「ですね、行きましょう」


竜騎士「うむ、泥落としにシャワー浴びてからだな」


女武道家「はい~っ」 


304 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:37:36 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【町はずれ】


町民「はいよ、これからよろしくね」

竜騎士「はい。これで失礼します」ペコッ


ガラガラッ…バタンッ


竜騎士「ふー、あと何軒だ?」

女武道家「そうですね…と、あそこの家で最後です」ビシッ 


305 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:38:15 27QWP6oE
 
竜騎士「…随分ボロい家に見えるが。住んでるのか…?」

女武道家「さぁ…私、あまり町外れには来ませんし…」

竜騎士「とりあえず行ってみるか」


トコトコトコ…


竜騎士「ん…看板?」

女武道家「ベーカリーショップ…、パン屋じゃないですかここ?」

竜騎士「こんな場所にパン屋ぁ?」 


306 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:38:47 27QWP6oE
 
女武道家「パン屋ぁ?じゃなくて、パン屋ですよ!看板に書いてありますし!」

竜騎士「…こんな町外れにか?」

女武道家「私も知りませんでした。とりあえず、挨拶しましょうよ」

竜騎士「潰れてるんじゃないかね…」

コンコン…コンコン……


竜騎士「…」

コンコン…


竜騎士「…」

シーン… 


307 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:39:18 27QWP6oE
 
竜騎士「返事がない。やっぱ潰れてるんだって」

女武道家「人の気配もないですねぇ…、やっぱり潰れてるんでしょうか」

竜騎士「困った時のスミスさん、じゃないか?」ハハ

女武道家「またですか、迷惑になりますよ?」


竜騎士「だよなぁ、ま…いいか…」


トコトコ…

???「あれ、何やってるんだ」


竜騎士「え?」

女武道家「え?」 


308 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:39:50 27QWP6oE
 
コック「お前らここで何してるんだ?」

竜騎士「コックさん!」

女武道家「コックさんこそ、どうしたんですか?」


コック「いや、ここ俺の家ね」

女武道家「え!?」

竜騎士「パン…屋?」


コック「あがっていきな。お茶くらい出す」 


309 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:40:27 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

コトンッ…

コック「はいよ」


竜騎士「ありがとうございます、コックさんの家だったんですね」

コック「もうほとんど使ってないけどな。昔、料理屋する前にここでパン屋やってたんだ」

竜騎士「なるほど」

女武道家「今のお家はどうしてるんです?」 


310 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:41:25 27QWP6oE
 
コック「商店街の店と家が一緒で住んでる。ここはこうやって様子を見に帰るくらいだ」

竜騎士「へぇー…」

コック「お前らは何でここに?」

竜騎士「挨拶回りですよ。俺が支部に来たって報告です」

コック「あぁ」


女武道家「…」キョロキョロ

竜騎士「どうした?」

女武道家「いや、勿体ないなーと思って」 


311 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:42:17 27QWP6oE
 
竜騎士「何が?」

女武道家「少し古いとはいえ、手放すのは勿体なくないですか?」

コック「そうだな。人が住まなくなった建物はすぐにダメになるしな」

女武道家「ですよねー」


コック「誰かこの空き店舗、使うやつがいればいいんだが」

竜騎士「スミスさんの鍛冶品を売るとか…?」

コック「うーむ、あいつはあの場所が好きだからな。動かないだろう」 


312 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:42:53 27QWP6oE
 
 
竜騎士「はは、ですよね」

女武道家「私たちが、お金があって売るものがあれば、借りてそうですよね」

竜騎士「売るものねぇ…」


コック「でもな、立地条件が悪い。こうして町外れだから、人が来にくいんだ」


竜騎士「だから、商店街のほうに?」

コック「まぁな。本当はここで料理屋をやってもよかったんだがな」 


313 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:43:43 27QWP6oE
 
竜騎士「なるほど…と、コックさん」

コック「なんだ?」

竜騎士「何か、やってほしい事とか、依頼をしたい人とかは知りませんか…?」

コック「ふむ」

竜騎士「とにかく報告書を積まないといけないので…」


コック「んー」


女武道家「どんな些細なことでもいいんです、よね?」

竜騎士「さすがにネズミ退治だとか、掃除とかは無理だけどな…」 


314 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:44:15 27QWP6oE
 
コック「やはり、人や町の為になることじゃないとダメなのだろう?」

竜騎士「贅沢は言いたくないのですが、やはりそうなりますね」

コック「俺は今、不自由がないからな…どうしたものか。力にはなってやりたいんだが」


女武道家「やっぱり、今は自分らでやれることを考えたほうが良さそうですかねぇ」


コック「うーんむ…身内のバイトの子にでも聞いてみるか?」

竜騎士「ぜ、ぜひお願いします!」

コック「それじゃ、うちの店に来い」 


315 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:44:45 27QWP6oE
 
竜騎士「え、今から…お邪魔しても?」

コック「俺の弟子が今の時間はやっている。バイトもいるし、丁度いいだろう」

竜騎士「すいません、お手数かけまして」

コック「命の恩人が何をいう。もっと大きく出ていいんだぞ」

竜騎士「はは…」


女武道家「コックさんの料理店…どんなところなんだろ♪」ウキウキ 


316 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:45:22 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【コックの料理店】


ガランガランッ!!


竜騎士「おぉ…」

女武道家「お洒落ですねっ」

竜騎士「女武道家さ、いつも思うんだけど、地元なのにあまり地元のこと知らないんだな?」

女武道家「そうですねぇ…買い物とかはもうちょっと大きい町行ったりしてますし…」

竜騎士「まぁ、そんなもんか」


コック「俺の店にいらっしゃいませ」 


317 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:45:53 27QWP6oE
 
トコトコ…

バイト「あ、コックさんお帰りなさい」

弟子「お帰りなさい」


コック「んむ。こっちは竜騎士と女武道家だ」


竜騎士「よろしくな」

女武道家「よろしく~♪」 


318 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:47:17 27QWP6oE
 
バイト「あなたたちが!?」

弟子「コックさんに話を聞いてます、師匠の病を治してくれたんですよね!!」

竜騎士「まぁ、そうなるな」


弟子「わぁぁ、一度お礼を言いに行こうと思ってたんです!」

バイト「本当にありがとうございました!」


竜騎士「うん、こっちこそ色々とね」


弟子「師匠の店に、料理を食べにきた…って雰囲気でもなさそうですね?」 


319 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:47:55 27QWP6oE
 
竜騎士「うん、まぁ…何か君たちに依頼がないかなーって思ってね」

弟子「依頼ですか?」


竜騎士「めっきり仕事もない状況なんだけど、月末までに結果を出さないとクビになりそうなんだよ」

バイト「えぇっ!?」

弟子「クビですか…私たちにとっては痛い言葉ですね」ブルッ

コック「そうならないように精進しとけ」コツンッ


竜騎士「そうなんだよ。クビ回避するために…どうするかってね」

女武道家「お金のやりくりの為に、わざわざ畑で自家栽培まで始める状況ですもんね」 


320 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:48:41 27QWP6oE
 
弟子「依頼…依頼かぁ…」

バイト「私は今はないかなー。不自由もしてないし」


竜騎士「そうなんだよ。この街は、魔物の被害もないから軍の役割がないんだよなー」

弟子「どんなことでもいいんですか?」

竜騎士「ドブさらいとか、ネズミ退治とか以外なら」


弟子「いや、その…、"コーラル"がほしいんですよ」 


321 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:49:17 27QWP6oE
 
女武道家「コーラル…?」

竜騎士「幸せを呼ぶというサンゴのことだ。なぜそれを欲しいんだ?」

弟子「いやぁ、実は母親がもうすぐ誕生日でして。そのプレゼントに欲しいんです」


竜騎士「とはいっても、コーラルは高いだろう?」

弟子「だからこそ、です。近くに泉があるのはご存知ですか?」

竜騎士「あぁ、水晶の泉のことか」


弟子「そうです、そこをずっと辿ると、不思議な場所があるんですよ」 


322 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:50:16 27QWP6oE
 
竜騎士「不思議な場所?」

弟子「汽水域みたいな、泉なのにサンゴや海魚がいる場所なんです。そこにコーラルがあるという話を聞きました。」

竜騎士「汽水域…難しい言葉を知ってるな。しかし泉の奥にそんな場所が?」


バイト「でも、あそこって地元の人も近づかないじゃん」

弟子「そりゃアイツらがいるから…」


竜騎士「あいつら?」 


323 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:51:06 27QWP6oE
 
弟子「インプの群です」

竜騎士「なんと…、インプが泉に?」

弟子「そこの泉で魚やらを採って生活してるという話を聞いて、地元の人間は近づきません」

女武道家「あ…、私も聞いたことある。昔、結構あそこで町人が事故に巻き込まれてたって話」


弟子「はい。今は誰も近づきませんから、その分被害もないんですけど…」


竜騎士「なるほど、そこを殲滅して安全域を伸ばしつつ、弟子くんの依頼を完遂する…か。悪くない」

弟子「お願いできますか?」


竜騎士「うむ、任された」 


324 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:51:49 27QWP6oE
 
女武道家「インプは…どのくらい強いんですかね?」

竜騎士「なぁに、小悪魔っていうものが相応しい程度だ」

女武道家「なるほど、それなら安心できます」


コック「おい、お前は報酬は用意してるんだろうな?」

弟子「え、あ、はい…報酬…」


竜騎士「んー、いい情報と引き換えということで、そこまでのはいらないぞ」 


325 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:52:24 27QWP6oE
 
コック「これはきちんとした依頼だ。それに対しての報酬は出すんだ。それが社会というものだろう」

弟子「は、はい…。えと、コーラルの相場が今、15万ゴールドだったと思います」


竜騎士「まぁそのくらいはするだろうな」

弟子「なので…えと…10万ゴールドだと、厳しいでしょうか」

竜騎士「あぁ、いいぞ」

弟子「…ありがとうございますっ!」ペコッ 


326 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:53:00 27QWP6oE
 
コック「ふむ、ついでに頼みがある」

竜騎士「はい?」

コック「そこで見かけた食べれそうなもの、持ってきた分に応じて値段をつけて買い取るぞ」

竜騎士「!」

コック「食べれない品でも、買うときは買う。コーラルみたいのがあったら飾りでも使えるしな」


竜騎士「わかりました、任せてください」

女武道家「俄然、やる気になってきましたよ!」 


327 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:54:09 27QWP6oE
 
コック「出発はいつだ?」

竜騎士「水辺の距離など把握してないので、地図を確認しつつ明日の朝に出発しようと思います」

コック「なるほど、それじゃ出発前にうちに来い」

竜騎士「?」


コック「弁当くらい作っといてやる」


竜騎士「そ、それは嬉しいですが」

女武道家「い、いいんですっかぁ♪」

竜騎士「でも、そこまでお手を煩わせるわけには…」 


328 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:54:55 27QWP6oE
 
コック「あぁ、そのくらいはな。気にするんじゃない」

竜騎士「すいません、本当に色々と…」

コック「何、本当に気にするな」


女武道家「よっし、それじゃ支部に戻って作戦会議してからですね!」

竜騎士「あぁ、一応資料があるかもしれないからな。それじゃ、失礼します」


コック「あぁ」

弟子「よろしくお願いします!」

バイト「また、来てくださいね」 


329 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:55:26 27QWP6oE
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【夕方・支部】

ペラッ…


竜騎士「探すのには手間取ったが、情報はあったな」

女武道家「40年前の書類って…使えるんですかね」

竜騎士「使えないことはないだろう」


女武道家「地図によれば、泉は、川とぶつかってるところにインプがいるみたいですね」 


330 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:57:03 27QWP6oE
 
竜騎士「泉自体から湧き水が出てると思ったが、河川から溜まった形なんだな…つか、なんで泉なんだ」

女武道家「結構広いですからね、湖といっても差し支えないかも?」


竜騎士「いや、そういうことじゃない。泉は、地下水がそこで湧き出て溜まった形のものをいうんだ」

女武道家「え?」

竜騎士「湖というのは、川から流れて出来ているものをいうんだ」

女武道家「たまたまじゃないですか?」


竜騎士「まぁ確かに、泉を湖と表記するとこも多いがな」

女武道家「そんな気にするほどじゃないですよ」 


331 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:57:57 27QWP6oE
 
竜騎士「まぁ…いいか。で、歩いてどのくらいになりそうか…」

女武道家「近いですね、いつもの入り口から20分程度みたいです」

竜騎士「なるほど…もしインプを倒しきったら、魚釣りなんかもできるかもしれん」


女武道家「おぉ、魚釣り…♪」

竜騎士「なんだ、好きなのか?」

女武道家「昔、お爺ちゃんなんかとよく行ってましたから!」 


332 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:58:27 27QWP6oE
 
竜騎士「感じにもよるが、潜って色々と金になるものが採れるかもしれんしな」

女武道家「潜るのは勘弁してください…」

竜騎士「もっと逞しく生きろよ!」

女武道家「頑張ってみます…」


女武道家「と、とりあえず…大体は憶測がつきましたね!」

竜騎士「そうだな。明日も朝早く出発する。一応釣竿道具なんか商店街から買っておくか?」ハハ

女武道家「…」キランッ

竜騎士「…まじで?」 


333 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 22:58:57 27QWP6oE
 
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・ 


334 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/29(日) 23:00:20 27QWP6oE
 
【8月13日終了時点での収支】

■収入
・木材販売4万ゴールド
・コックのクエスト報酬30万ゴールド

■支出
・食事代・農耕具・釣具等16万ゴールド
・土地代(月末支払い)20万ゴールド

■収支合計
・マイナス2万ゴールド

■月末までの目標金額
・500万ゴールドまで、後502万ゴールド 



341 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:19:02 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【8月14日・コックの料理店】


コック「それじゃ、昨日いった弁当だ」ガサッ

竜騎士「ありがとうございます」ペコッ

女武道家「コックさんのお弁当…」ジュルッ


竜騎士「…それじゃ、行ってきますね」

コック「あぁ気をつけろよ」 


342 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:19:46 bqe0/DfA
 
ガラッ…バタンッ


竜騎士「女武道家って、本当に欲望本能のままって感じだよな」

女武道家「そんな●●ですかね?」

竜騎士「そっちじゃねえよ!つか、そういう意味じゃねぇ!」

女武道家「ぬぅ…」


竜騎士「まぁ頑張るか」

女武道家「釣りのためにも!」

竜騎士「弁当食って、釣りに行くって…ただの遊びにしか見えないんだがな」 


343 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:20:45 bqe0/DfA
 
女武道家「立派な節約生活です!」

竜騎士「節約程度じゃ困るんだけどねー…」


女武道家「とりあえず、泉に向かいますか」

竜騎士「準備は整ってるし、ま…大丈夫か」

女武道家「ところで、インプってどんな相手なんですか?小悪魔だけじゃわかりませんよ」


竜騎士「ふむ」 


344 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:21:36 bqe0/DfA
 
女武道家「力が強いとか、魔法を使ってくるとか」

竜騎士「悪魔といっても、妖精の一種だ。主に魔法を使い、イタズラが好きなんだ」

女武道家「イタズラ…」


竜騎士「知性の高いものは人間の言葉をも使う。稀だがな」

女武道家「イタズラって、どういうのをするんですか?」

竜騎士「馬を水に引きずりこんだり、畑を荒らしたり、魔法で人を騙したりだな」


女武道家「最初のは洒落になりませんけど」 


345 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:22:11 bqe0/DfA
 
竜騎士「それと、インプには不思議な力があってな」

女武道家「不思議な力?」

竜騎士「腐った木を蘇らせて、再び果実を生らす、といった事も出来るらしい」

女武道家「へぇ、悪い子じゃないんじゃないですか?」


竜騎士「だがイタズラやら、人間に迷惑をかけるから…あまりよろしくないんだなこれが」

女武道家「そっかぁ…」

竜騎士「ま、それ以後の話は泉についてからだ」

女武道家「はいっ」 


346 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:23:06 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【 水晶の泉 】


トコトコ…

女武道家「情報によると、この辺のはずなんですけど」

竜騎士「だいぶ歩いたな。地図によるとそろそろ川が…」


女武道家「あっ、あれじゃないですか!」

竜騎士「…だな。川が見える」 


347 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:23:44 bqe0/DfA
 
サラサラ…ヒュウッ…

女武道家「ん~…この辺、涼しいですね」

竜騎士「流れがあるからな。汽水域みたいなのはこの辺だと思うんだが」キョロキョロ

女武道家「海の匂いもなければ、インプもいませんね」


竜騎士「もうちょい川に近づいてみるか」


ゴボ…ゴボゴボ… 


348 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:24:30 bqe0/DfA
 
竜騎士「ん?」

女武道家「…泡?」

竜騎士「なんだこりゃ」


ゴボゴボゴボ…ボコンッ……


インプ『プハァッ!』ザバァンッ!!


竜騎士「!」

女武道家「!」 


349 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:25:03 bqe0/DfA
 
インプ『…ン』

竜騎士「い、インプ!?」

女武道家「びっくりしたぁ…」


インプ『…何だお前ら」


女武道家「しゃべったー!?」 


350 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:25:49 bqe0/DfA
 
インプ『…うるさっ』キーン


女武道家「ちっちゃーい!何ですかこれ、愛玩悪魔ですか!」キャッキャ

竜騎士「お、落ち着け、とりあえず落ち着け」


インプ『うるさい女だな…何か用か』


竜騎士「あ、あぁ驚かせてすまなかった。君はインプか?」

インプ『まぁ…インプだが。種族であって名前じゃないだろ、それは。お前は人間という名前なのか?』ケケケ


竜騎士「…」イラッ 


351 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:26:29 bqe0/DfA
 
インプ『というか本当に何の用だ?人間がここに来るのは久方ぶりだな』

竜騎士「ここはインプの集落みたいなのがあるんだと聞いたんだが…」

インプ『仲間なんぞとっくに死んじまったよ。もう俺だけだ』


竜騎士「何?」

インプ『何?も、何もない。それだけか?」


竜騎士「いや、この泉の川とのぶつかる部分に不思議な場所があると聞いてやってきたんだ」

インプ『不思議な場所?』 


352 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:27:07 bqe0/DfA
 
竜騎士「泉なのに、海のものがあるという話だ。コーラルがほしくてな」

インプ『あぁ。なるほどな』

竜騎士「場所、よかったら教えてもらえないか?」

インプ『ないよ』


竜騎士「何?」

インプ『そんなもの、もうない。いつの話をしているんだか』ケケッ

竜騎士「どういうことだ?」

インプ『…』プイッ 


353 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:27:37 bqe0/DfA
 
女武道家「インプさん、よかったら教えて下さい」ニコッ

インプ『…』シーン

竜騎士「…」イライラ


インプ『何か、美味い食べ物をくれたらしゃべってやってもいいかな』ケケケ


竜騎士「この…調子に…!」

女武道家「わかりました、このお弁当で…どうですか?」スッ

竜騎士「お、おい…」 


354 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:28:08 bqe0/DfA
 
女武道家「必要な情報じゃないですか!」

竜騎士「…いいのか?」

女武道家「仕方ないですよ…食べたかったですが」ハァ

竜騎士(へぇ…)


インプ『ほー、これはイイ弁当だな』ガパッ


竜騎士「それでいいだろ、話してくれ」 


355 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:28:44 bqe0/DfA
  
インプ『仕方ない。簡単にいえば、仲間…つまり同胞がいなくなったからだ』

竜騎士「同胞?」

インプ『俺らの魔力で、俺らが住んでいた集落だけ海や河の生命を生んでいたんだよ』


女武道家「それって、もしかして腐った木に実を宿らせるっていう、生命の魔法ですか?」

インプ『よく知ってるな。同胞が失われて、その魔法もなくなったってわけだ」


竜騎士「参ったな…、それじゃコーラルも採れないか」 


356 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:29:16 bqe0/DfA
 
インプ『コーラルがほしいのか?』

竜騎士「あぁ、コーラルを欲しがってる人がいるんだがな」

インプ『…お前ら、強いか?」


竜騎士「まぁ、やれるほうだとは思うぞ」

インプ『…来い』


竜騎士「ん…お、おう…」

女武道家「何なんでしょうね?」

竜騎士「さぁな」 


357 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:29:57 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【水晶の泉の洞窟】


竜騎士「…ここは」


インプ『俺が今住んでる洞窟だ』

竜騎士「ほぉ」

女武道家「わぁ…ここは洞窟なのに湿気がなくて、過ごし易いですね」


インプ『ケケ、一緒に住むか?』

女武道家「そ、それはちょっと…」 


358 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:30:36 bqe0/DfA
 
竜騎士「で、何の用だ?」

インプ『まぁ待て。俺の宝コレクションから…』

ゴソゴソ…


竜騎士「…」


インプ『ほら、これだろう?』

スッ…キラキラッ…!!


竜騎士「!」

女武道家「うわあ~!凄いきれい…これがコーラル…」 


359 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:31:32 bqe0/DfA

インプ『欲しいんだろう?』

竜騎士「くれるのか?」

インプ『冗談いうな。これは同胞らの魔力と引き換えた、宝だぞ』


竜騎士「…」スチャッ


インプ『お、おい!』

女武道家「ちょ、竜騎士さん!武器なんか構えちゃだめですよ!」

竜騎士「どの道、害を成す魔物だろ。倒して奪ったところで…」 


360 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:33:00 bqe0/DfA
 
インプ『や、やめろって!俺がいないと、泉が死んでしまうんだぞ!』

竜騎士「泉が死ぬ?」

インプ『泉が見てないのか!あそこまでキレイなのは、俺が魔力を出してるからだ!」


竜騎士「それは不都合だな」スッ


インプ『…なんてやつだ』フゥ

女武道家「竜騎士さん、血の気多いですよ…」

竜騎士「ちょっと態度にイラついてしまった…すまんすまん」 


361 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:33:41 bqe0/DfA
 
インプ『で、商談といこうじゃないか』ケケッ

竜騎士「商談だ?」


インプ『お前は…えーと、名前は」

竜騎士「竜騎士だ」

女武道家「女武道家です」


インプ『そう、竜騎士。お願いがある」

竜騎士「なんだ」 


362 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:34:33 bqe0/DfA
 
インプ『この洞窟から歩いてしばらくしたところに、無人の家がある。そこにいるやつを倒して欲しい」

竜騎士「…無人の家?」

インプ『昔は人が住んでたんだが、そこの主人が死んで空家になった。それから俺たちの地獄始まった」

竜騎士「地獄だと?」


インプ『そこに次に住み着いたのは、厄介なことにグレムリンだったんだ』

竜騎士「グレムリン…お前らの子孫みたいなもんじゃないか」


インプ『あんなやつが子孫?やめてくれよ…、あいつは同胞を次々と襲い、食ったんだ…』 


363 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:35:09 bqe0/DfA
 
女武道家「た、食べた…?」ゾクッ

竜騎士「共食いか。悪魔同士じゃ、力を得るためによくある話だが」


インプ『生き残ったのは俺だけになってしまった。だから、あいつに復讐をしたいんだ』


竜騎士「はぁ…悪魔の依頼を受けることになるとはな」

インプ『だめか?』

竜騎士「コーラルのためだ。仕方ない、受けてやろう」

インプ『お…おぉぉ…』

竜騎士「ただし、きちんとコーラルはよこせよ?」


インプ『も、もちろんだ!』 


364 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:35:46 bqe0/DfA
 
竜騎士「うし、女武道家、いくぞ」

女武道家「は、はいっ」


インプ『…頼んだぞ、竜騎士』


竜騎士「おう、期待して待ってろ」 


365 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:36:22 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【水晶の泉の廃墟】


ヒュウウウッ…


竜騎士「と、ここか」

女武道家「廃墟ですねぇ。グレムリンってどういうやつですか?」


竜騎士「最近確認された、いわば新種の悪魔だ。悪魔族の子孫ともいえるが、イタズラ性質は変わらん」 


366 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:36:52 bqe0/DfA
 
女武道家「いつまでたってもイタズラっ子ってことですね」

竜騎士「どの道、あまり強くはない。ヒュドラといい勝負ってところだろうよ」

女武道家「それなら安心ですね」


竜騎士「だが…気になることもあってな…」ウーン

女武道家「何ですか?」

竜騎士「悪魔同士の共食いによる、力の吸収だ。下手すれば上位魔物に匹敵する力もあるかもしれん」 


367 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:39:49 bqe0/DfA
 
ギシ…ギシ…

女武道家「埃が…」

竜騎士「相手もこちらに気づいているな…?」

女武道家「いつも思うんですけど、よくそういうの分かりますよね」


竜騎士「慣れ、か。何となしに分かるんだよ」

女武道家「なるほど…便利なものです」

竜騎士「それより、慎重に進むぞ、声はできるだけ出すなよ」


女武道家「は、はい」

竜騎士「そこの部屋…入ってみるぞ」 


368 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:40:22 bqe0/DfA

…ギィィィ…
 
女武道家「ど、どこにいるんでしょう…」

竜騎士「左側、右側…違う…正面、…どこだ…」


…ポタッ

女武道家「ひゃああっ!何ですかこれ」ベトォ

竜騎士「大声だすなって!」ボソボソ


女武道家「で、でも何かベトっとしたものが…上から…」ベトベト

竜騎士「…上から?」


…チラッ 


369 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:40:57 bqe0/DfA
 
グレムリン『ガァァッ!!』クワッ


竜騎士「上だ!!よ、避けろぉ!」ガバッ

女武道家「きゃああっ!」

ズザザ…ドォンッ!!


竜騎士「危なかった、天井に張り付いてやがったのか!」

グレムリン『グゥゥ…』ギロッ


女武道家「ぜ、全然可愛くない…、怖い…」 


370 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:41:42 bqe0/DfA
 
竜騎士「か、可愛くないって…どんなの想像してたんだよ」

女武道家「名前からして、何か可愛いと思ったんですよ!」

竜騎士「…」

女武道家「でも、実物はただの獣じゃないですか!話が違うぅ!」


竜騎士「た、頼むから少し黙っていてくれるかな」

女武道家「うぅ~…」 


371 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:42:12 bqe0/DfA
 
竜騎士「まぁ…こんなでっかいグレムリンは見た事がない…やはり力を…」

グレムリン『…ウゥゥ』


竜騎士「…」スチャッ


女武道家「どど、どうするんですか!?」

竜騎士「どうって、倒すんだよ。準備しろ」

女武道家「もーいやぁー!」スチャッ 


372 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:42:44 bqe0/DfA
 
グレムリン『ガァッ!!』バッ


竜騎士「見える、遅いぞ!龍突っ!」

ビュンッ!!!…ドシュッ!!


グレムリン『グゥッ!』

ズザッ…ドシャアッ…


女武道家「や、やった?」

竜騎士「浅い。あれじゃ効いてない」 


373 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:44:19 bqe0/DfA
 
グレムリン『グゥ…』ペロッ


女武道家「…」ブルブル

竜騎士「隙は与えない、龍突っ!!」ビュンッ!


グレムリン『!』ヒュンッ


女武道家「よけられた!」

竜騎士「ちっ…あんまり魔力を使うのは得意じゃないんだが…」 


374 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:45:22 bqe0/DfA
 
女武道家「どうするんですか?」

竜騎士「小火炎魔法っ!」


ボワッ!!…ボォンッ!!

グレムリン『グガァッ!!』


竜騎士「今だ、一瞬のひるみを逃さん、攻撃を叩き込むぞ!」

女武道家「え、えぇぇっ!」 


375 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:46:00 bqe0/DfA
 
タァンッ!!!…スチャッ…

竜騎士「高さから無理やりねじ込んでやる…龍落ッ!」ヒュウウウッ!!

女武道家「も、もー!なすがままです、掌底波ぁぁ!」グワッ!!


ブシュッ…ドゴォッ…!!!

グレムリン『~…ッ!』ビクビクッ


竜騎士「まだまだ!突き抜けろぉぉぉ!」

…ズブズブッ…ズブシャッ…!!


女武道家「うえぇん…ち、血がぁぁっ」 


376 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:46:47 bqe0/DfA
 
…ポタ…ポタポタ……

グレムリン『…』ユラッ


竜騎士「…っ」

女武道家「もう嫌です、倒れてくださいぃ~…」


グレムリン『…』

ドシャッ…


竜騎士「…おし、おっし!」

女武道家「よ、よかったぁぁ」ヘナヘナ 


377 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:47:25 bqe0/DfA
 
竜騎士「ま、終わってみりゃ一瞬だったか」

女武道家「もうこんな相手はこりごりです…服がグレムリンの血に染まっちゃってます…」

竜騎士「そのくらい」ハハハ


女武道家「支部に戻ったらお洗濯しなきゃ」

竜騎士「…水が真っ赤に染まりそうだな」


女武道家「とりあえず、報告しにいきますか?」

竜騎士「まぁ待て。こんあ大物のグレムリン、金になるぞ」


女武道家「え…え、え、え?まま、まさか…まさかですよね?」 


378 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:48:55 bqe0/DfA
 
竜騎士「…」スッ

女武道家「な、ナイフを取り出してどうするつもりです…か?」

竜騎士「…」ニコッ


女武道家「わ、私は外にいますからね!見ませんよ!!」

竜騎士「いや、君はこの家…廃墟の中に使えるものがないか調べてくれないか?」

女武道家「使える、ものですか?」


竜騎士「もう気配もないし、安全だろう。埃っぽのが辛いが…」

 
女武道家「わかりましたっ!」タッタッタ

竜騎士「ここから離れられると思って、にこやかに去っていきやがった…」


380 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:50:29 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

タッタッタ…

女武道家「竜騎士さん!」

竜騎士「予想以上にでかくで時間かかるな…ノコギリでも持ってこればよかったか」

ゴリゴリ…


女武道家「ひぃぃ…き、気持ち悪いぃ…」

竜騎士「ん、どうした?」

女武道家「ううう…、面白いもの見つけましたよ…」 


381 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:51:01 bqe0/DfA
 
竜騎士「面白いもの?まさか…っ!」ゴクリッ


女武道家「見てください、この土地の歴史本ですっ」バッ

竜騎士「なんだ…前の住人の日記か何かと思ったぞ」


女武道家「よくある小説じゃないんですから…」


竜騎士「まぁたしかに、自分の住んでる土地の馴れ初めとか、実は知ってる人は少ないか」


女武道家「ちょっと面白そうですよね。戻ったら読んでみましょうよ」

竜騎士「そうだな…よし、とりあえず解体は大体済んだし…持ってくぞ」ガサガサ 


382 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:51:40 bqe0/DfA
 
女武道家「どうするんですかそれ…、本当に売るんですか…?」

竜騎士「インプに証拠として見せて、あとは売るだろう」

女武道家「売れるんですか…ね」


竜騎士「さぁ…わからんが、とりあえず持っていこう」ヨイショ

女武道家「はいっ」 


383 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:52:17 bqe0/DfA
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
――――【水晶の泉の洞窟】


ザッザッザ…

竜騎士「おーい」

女武道家「インプさーん!」


インプ『!』

竜騎士「帰ったぞ、ほらよっ」ポイッ

…ドサッ! 


384 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:53:22 bqe0/DfA
 
竜騎士「グレムリンの死体だ。証拠になるだろ、どうだ」

インプ『こ、これは確かに…』ゴソッ

竜騎士「…どうだ?約束通り、コーラルをもらおうか」


インプ『…ほらよ』スッ

竜騎士「確かに、頂いた」ゴソッ


インプ『…』ジッ

竜騎士「なんだよ」 


385 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:53:54 bqe0/DfA
 
インプ『ケケ…、人間にもいい奴がいるもんだな』

竜騎士「ふん、それじゃあな」クルッ


インプ『お、おい待てよ!』

竜騎士「何だ?まだ何かあるのか?」

インプ『その、あのな。ウソついてたことがあるんだよ』

竜騎士「ウソだ?」


インプ『…俺は最後の生き残りなんかじゃない』 


386 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:54:49 bqe0/DfA
 
竜騎士「何だと?まだ他に生きてるやつがいるのか?」

インプ『い、いやそうじゃない』

竜騎士「?」

インプ『お、俺は…、もう…生きていない…』

竜騎士「どういうことだ?」


インプ『…』パァッ

竜騎士「お、おい、お前体が透けて…」

女武道家「…!」 


387 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:56:21 bqe0/DfA
 
インプ『俺らは全員グレムリンに食われちまった。グレムリンの胃の中で、同胞が俺に魔力をかけてくれた』


女武道家「魔法…?」


インプ『生命の魔法だ。俺は確かに死んだはずだったが、目が覚めると、ここにいたんだ』

竜騎士「ばかなっ!いくら生命の魔法といえども、生物が死から再び目覚めるなど!」

インプ『ケケケ…俺だって信じられなかったよ。だけど、こうやっていたのが真実だ』

竜騎士「…っ」


インプ『だけどな、恨みが晴らされて…もう俺は…ようやく皆のもとへ行けるようだな』パァッ 


388 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:57:31 bqe0/DfA
 
女武道家「…」

竜騎士「幽体っ…!」


インプ『俺が消えたら、そこにあるコレクション…持ってっていいぜ。泉は心配するな、あれもウソだ』ケケケ

竜騎士「はっ、面倒なウソ、ありがとよ」

インプ『…じゃあな』


竜騎士「あぁ、またな」

女武道家「インプさん!!」


…パァァァッ……シュウウウンッ…… 


389 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:58:07 bqe0/DfA
 
竜騎士「…」

女武道家「いなくなっちゃい…ましたね」

竜騎士「いけすかねぇやつだったけど、仲間のことを思えるスゲーやつだった…と思う」

女武道家「ですねっ!」


竜騎士「ま、あいつの言った通り、あいつの貯めてたモノ貰うとするか」ゴソゴソ

女武道家「…本当に逞しいですね」

竜騎士「…お、おぉ…、すげえ…、いいものが沢山あるな…と、思ったが…2つくらいしか使えそうなのがない」


女武道家「どんなのですか?」 


390 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:59:01 bqe0/DfA
 
竜騎士「天然の水の魔石に銀の細工のピックハンマー!」

女武道家「銀の細工のピックハンマー?」


竜騎士「洞窟、つまり鉱石の採掘道具だ。銀の魔力が込められてて、力を入れずとも簡単に鉱石を掘れるんだ」

女武道家「へぇぇ、よくわかりませんが…売れるんですか?」

竜騎士「売る…うーん、少し古いから売れるかわからん。新品だと60万ゴールドはくだらないんだが」

女武道家「それじゃどうするんです?」

竜騎士「ま、持って帰るだけ持って帰ろう」ゴソッ 


391 : ◆qqtckwRIh. :2013/09/30(月) 23:59:38 bqe0/DfA
 
…バシャッ!!


竜騎士「ん…?」

女武道家「泉のほうですよ」

竜騎士「何の音だ、まさかあのインプ、生きてたり…」


トコトコ……、バシャッ!!…パシャパシャッ…


竜騎士「!」

女武道家「い、泉に魚が沢山…」

竜騎士「魚って…ま、待て。あれ海魚だぞ!」 


392 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 00:00:13 wn55b8f6
 
女武道家「えっ?」

竜騎士「インプのやつ、最後に魔力を使ってこの辺一帯の性質を変えやがったんだ。魔力の痕跡がある…」

女武道家「実は凄いインプだったんじゃ…?」

竜騎士「そうは信じられないが…実際あるしなぁ…」ポリポリ


女武道家「あ、釣り道具ありますよ♪」

竜騎士「しゃーねー…ちょっとだけ世話になるか」ゴソゴソ

女武道家「ですね!」


竜騎士「手間かけさせてもらった分…楽しませてもらうからな!」ビュッ 


393 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 00:00:45 wn55b8f6
 
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399 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:35:43 wn55b8f6
 
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――――【夕方・コックの料理店】


ガランガランッ!!

女武道家「ただいまーです!」


弟子「…竜騎士さん!」

コック「お、戻ったか。どうだった」


竜騎士「コーラルはもちろん、買い取ってもらえそうなもの…持ってましたよ」ドンッ 


400 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:36:55 wn55b8f6
 
コック「ほぉ、見せてくれ」

竜騎士「まずはコーラル、これでいいか?」

ゴソゴソ…ドサッ


弟子「でっかーー!!え、こんなの採れたんですか!?」

竜騎士「まぁな。お気に召したか?」ハハ

弟子「は、はい!すぐにでも、約束のお金、持ってきますね!」タタタッ


コック「立派なもんだな。で、売れそうなものを見せてもらおうか」 


401 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:37:26 wn55b8f6
 
竜騎士「天然の水魔石、大型グレムリンの肉と皮、それと海の幸ですね」スッ

コック「大型グレムリン?」

竜騎士「泉から少し歩いた場所にある、無人の家に住み着いていた悪魔です。ついでに退治してきました」

コック「そんな話聞いたことないな」


竜騎士「ちょっとした面倒な状況で、そういうことになりました」ハハ…

コック「そうか。ふむ…天然の水魔石は料理にも使えるし、海の幸はこの辺じゃ珍しいから買い取れるが…」

竜騎士「やっぱりグレムリンはいらないですかね?」 


402 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:38:16 wn55b8f6
 
コック「うーんむ…さすがにこれは…料理したことない上に相場もわからんな」

竜騎士「生肉ですから、中央の商人にお願いしようとすると腐っちゃいますが、勿体ないですよね」

コック「…ちょっと味を見ても?」

竜騎士「あ、どうぞ」


…ペロッ

コック「…っ!!」

竜騎士「ど、どうですか?」


コック「しょ、しょっぱ…すぎる…何だこれは」ゴホッ 


403 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:39:02 wn55b8f6
 
女武道家「え、しょっぱい?どれどれ」

スッ…ペロッ

女武道家「ひ~~っ!しょっぱいぃ!」


コック「…ゲホゲホッ!」

竜騎士「あー…使えませんかね」


コック「これは…さすがに…」パァッ

竜騎士「ん?」

コック「お」

女武道家「え?」パァッ 


404 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:40:47 wn55b8f6
 
…パァァッ!!


竜騎士「これは…生命の魔力の光だ」

女武道家「な、なんだか力がみなぎって来ましたよ!」

コック「なんだこの体の奥から熱くなるような力」


竜騎士「そ…そうか。コイツはインプの力を吸収していたから、生命の魔力を宿していたのか!」

女武道家「ふわあー!力がみなぎってますぅー!!」モリモリ

竜騎士「だが…少々強すぎるようだな…」


コック「ふむ面白い。大体の値段で買い取らせてもらってもいいか?」 


405 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:41:32 wn55b8f6
 
竜騎士「え、買い取ってくれるんですか?」

コック「滋養強壮として使えそうだ。凍結させれば長く持ちそうだしな」

竜騎士「ありがとうございます!」


コック「海鮮物が5万、水魔石が25万、グレムリンは100万でどうだ?」ゴソゴソ

竜騎士「いいんですか、そんな高値で!」

コック「まぁ滅多に出回らないような品だからな。受け取ってくれ」スッ

竜騎士「…」ペコッ


女武道家「あははー!」ブンブン 


406 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:42:06 wn55b8f6
 
タッタッタ…

弟子「竜騎士さん…お待たせしました、約束の10万ゴールドです!」スッ

竜騎士「あいよ、確かに」チャリンッ

女武道家「あいっ、ありがとうございますっ!」ブンブンッ


弟子「…どうしたんですか?女武道家さん…何か様子が…」


竜騎士「元々ああいう気質があったんだ。優しく見守ってくれ」ポンッ

弟子「は…はい…?」


竜騎士「それじゃ、これで失礼しますね」 


407 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:42:37 wn55b8f6
 
コック「あぁまたな」

弟子「ありがとうございましたっ!」ペコッ


トコトコ…

女武道家「ばいばーい!」ブンブンッ

竜騎士「お前はいい加減テンション落とせ」ゴツッ

女武道家「いたいっ!うへへ…」

竜騎士「…」


ガランガランッ…バタンッ… 


408 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:43:08 wn55b8f6
 
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409 : ◆qqtckwRIh. :2013/10/01(火) 23:43:42 wn55b8f6
  
【8月13日終了時点での収支】

■収入
・木材販売4万ゴールド
・コックのクエスト報酬・アイテム販売130万ゴールド
・弟子のクエスト報酬10万ゴールド

■支出
・食事代・農耕具・釣具等16万ゴールド
・土地代(月末支払い)20万ゴールド

■収支合計
・プラス138万ゴールド

■月末までの目標金額
・500万ゴールドまで、後362万ゴールド 



次回 竜騎士「田舎に飛ばされ自給自足生活」 後編