ほむら「……地球を舐めんなよ、孵卵器共」 前編

403: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 08:45:35.14 ID:gfLULpaIO

こまち「……エリーゼ」

エリーゼ「どうしました?こまち」

クレア「見つかりました…か」

こまち「うん……」

それを聞いて、クレア以外の三人は俯き、しかし口角を上げた。

ひより「でもエリーゼの魔法は……」

クレア「それより本当にあの子なのですか?」

こまちは頷き、答える。

こまち「結界も使い魔もエリーゼの話の特徴がちゃんとあった」

404: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 08:49:14.24 ID:gfLULpaIO
エリーゼは頭を抑え、口を開く。

エリーゼ「テレーゼ……手が届くというのに……」

    「覚悟を決める時間を……」

ひより「……じゃあ私が結界でも張って狩られないようにしておこうか」

エリーゼ「……頼む」


こまち「……エリーゼ」

クレア「一度無くなった妹の命と自分の命を改めて天秤に……」

405: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 08:56:48.45 ID:gfLULpaIO


ほむら「学校は緊張する?」

ほむ「……双子が遅れて転校って質問攻め確定だよね」

ほむら「そうね。しかも簡単なことは私が聞かれているから難しいことを中心に聞かれるかもね」

ほむ「そんなぁ……」

サソリ「緊張して毒針ドカンとかすんなよ、キシシシ」


縁起でもない。

406: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:07:07.60 ID:gfLULpaIO

さやか「ほむらあんた双子だったの!?」

恭介「髪型とメガネ以外そっくりだね、一卵性?」

中沢「編むの大変じゃないか?やっぱり姉妹で髪いじりあったりするのか?」

まどか「ちょ、ちょっと皆……」

仁美「あらあら」


このメンツかいな。
妹は私の袖をつかんで黙りこくってる。
サソリというよりやはり小型哺乳類の雰囲気だ。

407: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:17:38.63 ID:gfLULpaIO

非情にも妹を置き去りにし、私は情報を整理する。


明確に味方と言える現在の戦闘員は私、さやか、上條君、妹、お父さん、お母さん、フレイ。

杏子と千歳ゆまは既に精霊と契約しているらしく、なるべく早く接触すべきか。

巴さんはワルプルギスの夜が近づくまでは放置しておこう。
しかしそろそろキュゥべえが杏子を煽る頃のはずだが……

そういえば昨日呉キリカは……アレは契約済みなのだろうか?しかし今回は魔法少女狩りなどと物騒なことは起きていない……

408: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:22:37.45 ID:gfLULpaIO
しかし、美国織莉子が違う作戦を取っているかもしれない。
というか呉キリカの依存対象が美国織莉子とも限らない。

ほむら「警戒するに越したことは無いわね」

さやか「ん?」

ほむら「くれぐれもキュゥべえに精霊のこと、バレないようにね」


そういえばキュゥべえと一旦契約し、すぐに精霊と契約した妹や、お菓子の魔女を焼き払ったお父さんの存在でキュゥべえにはどういった認識を持たれているのか。

409: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:28:43.74 ID:gfLULpaIO


杏子「風見野に来る魔法少女にグリーフシードと引き換えに、食材貰えば良いんだよな」

ゆま「小麦粉が一番効率良いよ」

ユウリ「桜海老を粉末にしても尖ってるから鼻からは無理だな……」

杏子「そろそろミチルに会いに行くか」

ユウリ「あ、うん……」

杏子「あの後酷い別れ方したんだっけ?」

ユウリ「いやそこまでじゃ……」

410: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:34:48.90 ID:gfLULpaIO

杏子「それに今日は土産にカニと米があるからな」

ゆま「ご飯があれば大体なんでも解決するよ」

ユウリ「うん……」


世界最大種のカニ、タカアシガニの脚より明らかに大きいカニの脚と米袋を担いであすなろ市の市街を歩く。

ユウリ「あいつの家はわかんないけど、居そうなところは……」

杏子「ショッピングモールの輸入食材店だな。それしかあたしは知らない」

ユウリ「じゃあショッピングモール行くか」

411: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:42:20.05 ID:gfLULpaIO


キリカ「織莉子、昨日は双子の魔法少女が争って居るのを見たんだ」

織莉子「双子……?」

   「この街に双子など居ましたっけ?姉妹の魔法少女が二人とも魔女になったのは知っていますが」

キリカ「長い黒髪に紫水晶の瞳、姉は水色の着物、妹は砂漠地帯の民族衣装だったよ」

織莉子「……その二人は本当に双子ですか?そして本当に魔法少女ですか?」

キリカ「正確には双子じゃないんだけど……でも魔法少女……かは魔法使ってたらそうだと思うけど」

412: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 09:53:26.20 ID:gfLULpaIO

織莉子「……最近風見野で魔女が乱獲されて、いえ虐殺されているそうです」

キリカ「うん?いいんじゃないの?」

織莉子「それだけなら良いんですけど、風見野に行くとグリーフシードと引き換えに食材を要求されるようで」

キリカ「つまりそいつらは魔法少女じゃないと?」

織莉子「はい……」

キリカ「っていうか風見野って言ったら神名あすみもそうだけど、もう一人ビッグネームが居なかったっけ?」

織莉子「……恐らく彼女がそれか、彼女はそれに屠られたか、もしくは神名あすみに屠られたか……」

キリカ「ふぅーん……」

413: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 10:06:38.11 ID:gfLULpaIO
キリカ「それで、神名あすみにアレは任せちゃったけど、私はどうすれば良いかな?」

織莉子「……生贄の羊を探して下さい」

キリカ「魔女の素体かい?」

織莉子「はい……」

キリカ「どっちにしても一人は死なせるなら、その最悪の魔女の素体を殺せば良いと思うけど」

織莉子「……そうすると最終的には私達二人が死にます」

キリカ「おぇぇ……君の為なら死ぬことは出来るけど、君が死んだら私は……」

   「まぁ、私が守るけど、君が辞めろというならその道を行くのは辞めよう」

414: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 10:17:32.93 ID:gfLULpaIO
キリカ「でも、巴マミがダメってことはこの街に他に……」

織莉子「四人……四人組の魔法少女が居ます」

キリカ「四人!多いね。流石に私でも相手取れないよ」

織莉子「……彼女達は何故か一体の魔女を守って居ます」

キリカ「その魔女を倒せば……?」

織莉子「わかりません。ただ彼女達に一度接触してきてください」

   「私はその最悪の魔女の素体の少女を探します……」

415: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 10:21:28.30 ID:gfLULpaIO


まどか「その……やっぱりもう少し考えてみようかなって……」

マミ「……貴方を危険に曝すと暁美さんに怒られるのだけれど」

まどか「そ、そこをなんとか……」

QB「暁美ほむらより本人の意思を尊重すべきなんじゃないのかい?」

マミ「……キュゥべえ」


貴方と暁美さん、信用できないのはどっちなのかしら?

421: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 18:32:34.52 ID:qaAEcf4IO
ついこの間まで砂漠だった星の虫ケラがよ

125万種以上の生命の炎が燃え盛る

『地球』を嘗めんなよ



スレタイ誤字発見!!

再開します

422: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 18:38:45.70 ID:qaAEcf4IO

ミチル「あ、久しぶり!」


あっけらかんと挨拶をする。
確執など杞憂だったか。

杏子「久しぶり、だな」

ミチル「あれ?そっちの子は?」

ユウリ「……後輩?」

ミチル「えっ…こんな小さい子まで?」

ゆま「あぁ…違うの、ゆまは白いのとは契約してないの」

423: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 18:43:04.76 ID:qaAEcf4IO
━━━━
━━

杏子「ってわけだ」

ミチル「風見野でグリーフシード云々って噂はユウリ達だったの?風見野って聞いてたからそうかなとは思ったけど」

ゆま「まぁね」

ユウリ「で、魔法少女なんか辞めてあたしらとまた組まないか?」

ミチル「魔法少女辞めて……かぁ」

424: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 18:49:35.80 ID:qaAEcf4IO

ミチル「うん、そっちの方が良いかな。別に不便も無いんでしょ?」

小麦粉を鼻から吸いたくなることや、哺乳瓶でシロップを吸うことは不便と呼ぶのだろうか。

ゆま「ないよないよ」

ミチル「じゃあ……しちゃおうかな?」

杏子「おい、爺さん」

久々に姿を表す老馬。
角は黒く、毛足は白く煌めいている。

杏子「こいつに紹介出来るのは居るか?」

軍馬「……ずっとつけてるじゃないか」

ミチル「?」

ユウリ「あたしと同じクチか」

425: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 18:56:35.14 ID:qaAEcf4IO

和紗 ミチル

付喪神・ピアス(イタリア)
リオック(インドネシア)

別名・お化けコオロギ
当然ながら毒は持たないが、獰猛さで言えばオオスズメバチに並ぶ。

またピアスの鈴の音は彼女の元来の破戒、破壊魔法を帯びており、リオックの攻撃翌力に拍車をかける。

426: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:01:39.66 ID:qaAEcf4IO
杏子「腹減るから気をつけろよ。グリーフシードは要らなくなるけどな」

ユウリ「そろそろカニご飯炊けるかな?」

ユウリ宅に何故かある業務用の炊飯器に残り分数が表示される。


ミチル「本当にこんなに大きいの食べるの?しかもカニなんて高級食材……」

ユウリ「大マジ、食べとかないと倒れるよ。結構あたしら暴れるから」


どんぶりが四つ用意されたと同時に炊き上がりを告げる音が響く。

ユウリ「おぉー!ヤバ!うまそ!」

ゆま「いっぱい……」

427: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:10:59.17 ID:qaAEcf4IO
ミチル「……食べ終わったのに、何か足りない気がする…とりあえずお腹いっぱいだけど……」

ミチルは煮え切らない顔をして頭と腹に手を当てる。

ゆま「ねぇ、バッタさん」

バッタ「ん?」

ゆま「りおっく?の主食って何?」

バッタ「……あいつの生態はよくわかんなくてな、とりあえず肉食ってのはわかってるんだけどな」

ユウリ「カニでダメなら……エビもダメだよな?」

杏子「……米国産牛肉ステーキ(ゴムゾーリ)と成形肉(アンノウン)どっちか買いに行くか」

428: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:20:46.09 ID:qaAEcf4IO



数時間前

429: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:25:50.39 ID:qaAEcf4IO

QB「……暁美ほむらから魔法少女の反応が消えた」

  「父親といい、あの家族は謎が多過ぎる……」

  「僕を狙っていた辺り、僕の正体を知っていたりするのだろうか」

  「……早期にまどかの契約しないとね」

430: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:40:43.03 ID:qaAEcf4IO

QB「まどか」

部屋で宿題に勤しむまどかに宇宙人が声をかける。

まどか「キュゥべえ……」

QB「最近さやかとは一緒じゃないんだね」

まどか「さやかちゃんは上條君と居るから……」

QB「上條恭介の腕がどうして治ったのかは僕もわからないんだけれどね、アレは奇跡だよ」

  「君も奇跡を起こしてみたくないかい?」

まどか「わたし、願い事って無いんだよね、マミさんにも言ったけど、魔法少女になれば叶っちゃうんだ」

   「でもほむらちゃんに止められたりしてるし……」

QB「だったらまどか、改めてマミの魔女狩りに付き合ってみたらどうだい?マミも学習したのはこの間のパソコンの魔女でもわかっただろう?」

431: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:48:44.54 ID:qaAEcf4IO



マミ「……キュゥべえ、そんなに鹿目さんを魔法少女にしたいの?」

QB「見方が違わないかい?まどかがなりたいんだ」

マミ「……」


今まで親代わりだったキュゥべえが、疑わしく見えてきた。
お菓子の魔女の一件以来、暁美さんの言葉を噛みしめる様にしていたのが原因だが、キュゥべえは私より鹿目さんを見ている気がする。

432: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 19:53:24.77 ID:qaAEcf4IO

これ以上何を話してもかわされてしまうのだろう。
昔からキュゥべえの話術がそうだということは知っていた。
それがこんなうすら寒いことだということは思っていなかったけど。

マミ「……いいわ、でも私の命も貴方の命も保証できないわよ。ご家族にはその旨、了解してもらいなさい?」

こんなこと言ってもどうせ黙って来てしまうのだろう。
暁美さんに声をかけておこうかしら……

433: ◆USZbC4nXcg 2012/11/21(水) 20:01:38.14 ID:qaAEcf4IO


あすみ「ちぇー……魔法少女見当たらないな……」

   「ん?アレはパパ?」

セミロングの銀髪にあすみとよく似た長袖のTシャツにジーンズ。

あすみ「……家見つけ出して地獄絵図にしてやろ」

   「愛してくれなかったお前が悪いんだからね」

443: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 07:27:48.09 ID:p7BaDagIO
杏子「おぉ……」

ゆま「もしかしてユーリより激しくない?」


ミチル「あ、あれ?皆引き気味!?」

ユウリ「そんなことないよ、うん」


ミチルの戦闘スタイルは今までの一点特化の破壊光線でさえ、テクニック型の杏子には呆れられていた。最も出力を上げればそこそこ強い魔女を即死させる威力を持つので認めていたのは言うまでもないが。

リオックと契約してからは、外骨格に破壊の力を纏い肉弾戦に持ち込み、力の密度を上げている。

444: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 07:35:25.18 ID:p7BaDagIO

ミチル「やっぱり芸がない……?」

ユウリ「ミチルは昔から日常範囲の魔法は多彩だけど戦闘になるとな……」

マミ「見滝原の大砲バカと違って本当力押しだからな……」

ゆま「キックしかできないゆまの立場が危ない」

……


魔法少女から精霊にMNPとでも言おうか、乗り換えた時に魔法少女としての魔法を引き継ぐのはあくまでもイメージが付きやすいから。

445: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 07:41:41.39 ID:p7BaDagIO

本来なら趣の魔女との戦闘中で、千歳ゆまに声をかけるのはバッタなどではなく、美国織莉子とインキュベーターだった。

しかし、バッタの存在により美国織莉子は千歳ゆまに気づかなかった。

もしバッタが居なければ、四肢切断された杏子を助ける為に契約し、衝撃波を繰り出すハンマーと強力な治癒魔法を持つ魔法少女となっていただろう。

446: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 07:44:55.73 ID:p7BaDagIO

流石にバッタや蝗害をどんな解釈をしても、治癒には結びつかない。

だが衝撃波なら話は別だ。

加えて杏子からキック時の重心用に簡単なハンマーを渡されている。

あとは彼女の閃き次第なのだ……


ユウリ「それにしても小学校にあった魔法液便利すぎ」

杏子「それを使う魔法少女が居ると思うと関わりたくないね」

447: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 07:53:19.67 ID:p7BaDagIO


ほむら「そう……鹿目まどかが」

マミ「ええ、キュゥべえが煽ったみたいで……」

ほむら「……でも、連れていかなかったら勝手に契約するわよね」

マミ「ねぇ、暁美さん。魔法少女の契約をしてキュゥべえには一体何の得があるのかしら?」

……今回の巴さんは鋭い。
しかし、真実に耐えられるかは限らない。
新規契約を明確に拒絶してからにしないと、誘ったことに対して自責の念を感じてしまうだろう。

448: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:03:09.90 ID:p7BaDagIO
ほむら「……少なくともあいつの目的は『魔女から人々を守ること』などではないわ」

   「というよりあいつは人命などどうでもいい。貴方があの場で死んでいてもあの二人の契約の出汁になるくらいにしか考えていなかったでしょうね」

キュゥべえの用にやんわりと隠す自分が嫌いだ。

ほむら「……今はこれしか言えないわ、ごめんなさい」

保険をかけた。大嫌いだ。

マミ「そう……じゃあ私が鹿目さんを連れていくから後ろから見張っていてくれないかしら」

ほむら「……頼まれなくても」

449: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:08:56.95 ID:p7BaDagIO

マミ「……ちゃんと親御さんの許可は取ったの?」

取れるわけ無いじゃない……。
暁美さんのところが特殊なだけで、普通の親はそんなことは許可しない。

まどか「はい……」

……嘘つき。
内容云々の前に目を見れば判る。

しかし、連れていかなければならない。
どうせキュゥべえはあわよくば私が死んでくれれば鹿目さんが契約するとか考えているのだろう。


建設中のビルに出来たモノトーンに少しの赤が入った結界に入る。

450: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:14:49.40 ID:p7BaDagIO

ほむ「魔女……ですか?」

ほむら「いざとなったら二人掛かりなら瞬殺できる相手よ」

ほむ「……出番が無いと良いんですけど」

……


マミ「この魔女はもしかして強めかしら?」

まどか「わかるんですか?」

マミ「魔翌力の密度とかね。もしかしたら結界が狭いだけなのかもしれないけど」

私は固定砲台を用意した。
暁美さんとら会ったときに裏紙に使っていた銃の設計図のおかげで、大きいものなら砲身ごと取り替えなくても何発か続けて撃てるようになった。

451: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:19:25.33 ID:p7BaDagIO
マミ「……おかしいわね」

まどか「どうしたんですか?」

マミ「魔女が既に弱り始めているような……」



真っ黒の魔女に対してマウントを取る紅い鎧の少年。
手のハサミを何度も叩きつけ魔女を滅多打ちにする。
魔女も使い魔や触手で反撃するも、カニの甲殻はそれらを通さない。

恭介「さやか、こんなもんでいいかい?」

さやか「いいんじゃない?トドメはあたしに任せて」

452: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:23:42.74 ID:p7BaDagIO
ウェットスーツの臀部に尾鰭、胸部に青い鎧を付けたさやかが、金色のツカの短剣を取り出し、魔女の脳天に突き立てる。


さやか「終わりかな…?」

恭介「身近にこんな化け物がいるなんて恐ろしいな……」

さやか「あたし達が化け物みたいなもんじゃん」

恭介「ふふっ、違いないね」



まどか「さやかちゃんと……上條君…?」

453: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:35:36.66 ID:p7BaDagIO

マミ「美樹さん……貴方……」


私達の姿を見て嫌な顔をする美樹さん、一緒にいる紅い鎧の彼はこの間言っていた幼馴染の子かしら…?

恭介「こんばんは……」

さやか「マミさん、まだまどか連れ回してるんですか?」

まどか「さやかちゃんこれは……」

さやか「どれだけ仲間が欲しいんですか?危ないことに」

まどか「違うの、これは…」

マミ「……私は反対したわ」

さやか「反対しようがなんだろうが連れてきたら同…そもそも!」

恭介「さやか、抑えて」

美樹さんは完全に私に対して怒っている。
気持ちはわからないでもない。

454: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:38:36.77 ID:p7BaDagIO

恭介「その先輩を責めてもなんにもならないと思うよ」

  「……僕が鹿目さんとゆっくり話をつけるよ」

さやか「……」


美樹さんの周りの空気が少し歪み、美樹さんの頭の上に雪のエフェクトが見えたのは気のせいだろうか。

その日は解散となった。

455: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 08:51:08.33 ID:p7BaDagIO


キリカ「へぇ……魔女を本当に護ってるんだ」

ひより「……何か用ですか」

キリカ「用?用という用は無いけどね、顔通しをすべきなんじゃないかと思ってね」

   「四人組で来るなんて街を乗っ取る気かもしれないという懸念もあるけど」

ひより「……この魔女さえ居れば別に私達は特に」

キリカ「いや、グリーフシードが必要になるだろう?魔女を匿ってるなんていうなら尚更だ」

ひより「……」


あすみ「コウモリさん、ご苦労様」

   「素体は見つかったね」

スラッガーは醜い笑みを浮かべた。

465: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 19:54:13.56 ID:fZsAUbRIO


ほむら「……」

ほむ「……」

マミ「……」

さやか「……」


沈黙が立ち込める。

マミ「美樹さん達も暁美さんと同じ……なのね」

さやか「……はい」

   「まどかには隠したかったんですけど」

マミ「そうね、鹿目さんはヒーローに憧れ過ぎている」

  「ヒーローなんかじゃないって言ったはずなんだけどな……」

半泣きになった巴さんに、さやかはグリーフシードを渡し、去って行く。

466: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:01:34.98 ID:fZsAUbRIO

マミ「ねぇ、私……どうしたらいいの?」

  「板挟みでおかしくなっちゃいそう……」


━━━━

マミ「そうね……暁美さんも他の武器用意できないかしら」

━━━━

マミ「ソウルジェムが魔女を産むなら死ぬしかないじゃない!!私も、貴方も!!」

━━━━


ほむ「お姉ちゃん……泣いてるの?」

頬が微かに温かいのを感じ取り、直様それを凍らせる。

ほむら「……」

467: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:11:54.07 ID:fZsAUbRIO

ほむら「……私に任せて」


そんなことを言うが、私がするのは残酷なこと。
ソウルジェムの濁りと、メンタルは直結している。

『ソウルジェムの濁り』を凍らせることにより、巴さんを無理矢理ワルプルギスの夜まで生かしておく。

魔法少女だった頃、ソウルジェムの濁りを上手くコントロールしていたからできないことはないだろう。

469: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:19:22.33 ID:fZsAUbRIO
マミ「……これからどうすればいいのかしら」

ほむら「鹿目まどかが上條恭介と話して何か考えを改めてくれることを祈って、次に彼女がなんと言うか待ちましょう」

あちらについていかれても困るが、それはさやかが阻止するだろう。

マミ「……わかったわ」

まどかを戦わせたくないだけなのに、どうしてここまで他に迷惑がかかってしまうのだろうか。
キュゥべえさえ居なければ巴さんを速攻で精霊と契約させてしまうのに……


ほむら「……ごめんなさい」

私達は家路についた。

470: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:28:31.56 ID:fZsAUbRIO

ほむ「ねぇ、お姉ちゃん」

ほむら「何かしら」

ほむ「鹿目さんって本当にそこまでして、護る価値、あるの?」


耳を疑った。
魔女の精神攻撃でも受けたかと思った。


ほむ「始めての友達で、約束とかそういうのもあるのもわかるよ。でもさ」


  「巴さんをあんなにしてまで護る価値あるの?」

472: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:33:42.19 ID:fZsAUbRIO

ほむ「巴さんだって最初に助けてくれたんだよ?戦い方を教えてくれたのは巴さんだよ?約束した周で美樹さんとの仲を取り持ってくれたのも巴さんだよ?」

ほむら「……かってる」

ほむ「わかってない、視野が狭すぎるよ。もうお姉ちゃんは最弱の魔法少女じゃないんだよ?」

  「そんな小手先だけの使い方じゃなくて、もっと……」

  「一つを取れないなら、全部纏めて取るくらいを考えないと」

473: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:37:53.20 ID:fZsAUbRIO

彼女は客観的にしか私の記憶を見ていない。
だから私のまどかに対する感情を理解できないのも頷けるが、その客観的意見を聞けば、巴さんに対して私はどうしてあそこまで非情になれるのだろうか。


ほむら「……」

それから私達は一言も口をきかず、家に帰った。
フレイの背中の観音様を見て少し後ろめたい気持ちがした。

475: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:44:13.61 ID:fZsAUbRIO

キリカ「あとは、あっちの素体を見つけてくればいいわけだね」

あすみ「この人達は?」

キリカ「挨拶が終わったから放っておく」

あすみ「あすみも『挨拶』した方がいい?」

キリカ「……ぽぽぽぽーんするつもりかな」

親指と人差し指の間に乗せたシナモンパウダーを鼻から吸い込みながら答えるキリカ。
表情は終始ビクとも動かない。

あすみ「冗談冗談……」

476: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:53:04.37 ID:fZsAUbRIO

ひより「……なんか怖い魔法少女二人が来た」

クレア「……」

こまち「ちょっと見たけどヤバいって……こないだのサソリもヤバかったけど、黒いのは多分見滝原の『魔弾の射手』に匹敵するくらいだし、子供の方もドス黒い何かを感じるし……」

エリーゼ「……」


エリーゼは未だに決意しかねている。
一番親しいクレアはそれもあって黙ったまま、不安そうな顔をしている。

477: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 20:59:18.37 ID:fZsAUbRIO

こまち

薙刀使いの魔法少女、固有魔法は治癒。
超小型の薙刀を取り出し、固有魔法の応用で手術をすることもでき、治癒の幅を広げている。

ひより

珍しく普通は武器にならない物、ハープを武器とする魔法少女。固有魔法は魅了。
本気を出せば実はあすみの精神攻撃に似たタイプの攻撃、しかも極めて強力なものが使える。

478: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 21:16:32.52 ID:fZsAUbRIO

クレア

杖使いの魔法少女、固有魔法は引力と斥力。
固有魔法の他に電撃魔法を得意とし、杖に電撃を纏い殴る、雷を落とすなど戦闘センスはマミに並ぶが、素質はこまちと同程度の為燃費が悪い。


エリーゼ

通称・一人サーカス
武器は一切持たず、多彩な使い魔を召喚して戦う。それが彼女の一つ目の固有魔法。
あすみと同じタイプの魔法少女で、ソウルジェムは透明度ゼロの赤褐色。

479: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 21:26:59.47 ID:fZsAUbRIO

エリーゼ「……」

クレア「こればかりはジョーカーはありません。契約前の少女は魔法少女が魔女になるなど信じませんし、そもそもエリーゼ、貴方の魔法が既にジョーカーです」

ひより「辞めても……良いんだよ?妹さんの遺志を継いで正義の魔法少女をやる、それでもいいんじゃない……?」

こまち「ひより!あんた……それはエリーゼの祈りの否定だよ!?」

ひより「でも…!」

エリーゼ「……三日、三日待って下さい」

480: ◆USZbC4nXcg 2012/11/22(木) 21:32:03.65 ID:fZsAUbRIO

エリーゼの二つ目の固有魔法。
彼女が祈りで直接得た魔法、それは魔女をソウルジェムに戻すこと。

しかし、ソウルジェムから魔女になる際に放出されたエネルギーの分を補填しなければならないため、エリーゼ自身の魂を使い補う必要がある。

つまりその魔法を使えばエリーゼは魔女となる。逆に彼女の特殊なソウルジェムはそれと物理的破壊以外で砕けることはない。

また、これはひよりの予想に過ぎないが、エリーゼの魔法の性質上、魔女になった際には、成り代わった魔女の写し身になると思われる。

484: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 07:43:33.59 ID:9wDVGESIO

まどか「……腕を治した代償で、上條君とさやかちゃんは戦ってるのか……」

正確に言えば、魔女狩りの必要は欠片も無いが力に慣れるために行っている。
それに、腕は治したのではなく、再生する身体に改造しただけだ。
そんなことをまどかに言うわけないのだが。

まどか「わたしも人の役に立ちたいよ……」

485: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 07:47:58.38 ID:9wDVGESIO

彼女の大きな素質はほむらのループのせいということで話がつくが、母親と父親の仕事が普通の家庭と逆転しただけの平凡な幸せな家族に生まれた彼女がどうしてここまでのコンプレックスを持つかは誰にもわからない。

親も、ほむらも、インキュベーターも。
さやかも、仁美も。

唯一、『バイオリン以外僕には取り柄が無い』などと言い出す恭介ならば理解できると思われたが、その読みは外れた。

486: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 07:59:01.51 ID:9wDVGESIO

ほむらは執拗にまどかに精霊との契約を拒むが、そうならなくとも、現時点でまどかとの契約はほぼ不可能だ。

八百万の神は怒りの神。
今のまどかには怒りも怨みも無い。

……

まどかはマミにメールを入れる。
それを見たマミはため息をついてベッドに飛び込んだ。

487: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:08:35.56 ID:9wDVGESIO
キリカ「な、なんで君が……」

織莉子「……二人ともご苦労様」


紺の服を着たキリカより大きい少女、普通にしていても、威圧感のような物を感じる。

あすみ「コウモリさんのバックに一人居たんだぁ……へぇ」

   「でもわざわざ出てくるなんてどうしたの?」


織莉子「素体を見つけました。神名あすみ、貴方に新しい仕事を与えます」

あすみ「与える?なんで上から目線なの?」

織莉子「……」

あすみ「あぁ、物理的に上下って?やかましいわ」

   「あすみも将来有望だけど、お姉ちゃん程は流石に無理かなー」

織莉子「……」

488: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:17:31.40 ID:9wDVGESIO

織莉子「……見滝原の秀才、『魔弾の射手』、巴マミの元に潜入してください」

あすみ「ワオ、マジで言ってる?」

終始ふざけた態度のあすみに対し二人は半ば呆れていて、キリカはグミ菓子を食べ始めていた。

織莉子「……はい。彼女についてくる一般人の少女、彼女こそが最悪の魔女の素体」

   「彼女に魔女化の真実を叩きつけてやるのです」

あすみ「魔女化させるのは別にあの四人じゃなくてその『魔弾の射手』でもいいの?」

織莉子「……辞めた方がいいと思います」

あすみ「ふぅん……」

489: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:24:08.21 ID:9wDVGESIO
少しむくれた顔をしたあすみは織莉子の胸を鷲掴みにし、歪んだ笑顔を見せた後去って行った。

キリカ「……あいつ本当にアテになるの?」

織莉子「彼女はクラスメイトの女子全員を魔女化させている。間違いない筈です」

キリカ「そっ……かい」

……

黙々とグミを平らげたキリカは家に帰るべく夜の闇へ消えて行く。

490: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:34:14.26 ID:9wDVGESIO

次の日の放課後、マミは路地裏で武器生成の精度チェックなどをしていた。

マミ「マスケット銃オッケー、拳銃オッケー、大砲オッケー、アルティマ砲オッケー!」


背後に気配を感じる。
少し焦ったが、それを悟られぬ様にゆっくり振り返る。


あすみ「あ、あのー……」

ゴスロリの魔法少女服を着た、まどかより少し小さい少女が居た。
体型的にはまどかとほむらの中間だろうか。

491: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:38:47.69 ID:9wDVGESIO

あすみ「その、最近契約したんですけど……」

   「戦い方がわからなくて……力任せになっちゃって……」

   「もし良かったら教えてくれませんか?戦い方を……」


マミ「……歓迎するわ!」


マミはやっと真に仲間を見つけたと思った。
その少女の本意に気付かないまま……

492: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:47:19.10 ID:9wDVGESIO


QB「おや、次はマミがターゲットなのかい?」

あすみ「だったら?」

QB「釣れない態度だね」

あすみ「お前の態度が気に食わないの、余裕ぶっててさ」

QB「僕達には感情が無いから余裕が無くなるということがないんだよ」

  「まぁもっとも君達の余裕が無くなる分には好都合だけどね。マミは随分余裕なさげだよ」

あすみ「ふぅん……」

493: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 08:53:41.13 ID:9wDVGESIO

まどか「えへへ、今日もお願いします」

マミ「……今日から私に後輩が出来たの、彼女も一緒よ」

あすみ「こんにちは、マミさんの新しい相棒、あすみです!」

まどか「こ、こんにちは……」


マミの相棒に将来的になる気満々だったまどかは少し狼狽える。

マミ「今日はもう見つけてあるの」

あすみ「お、準備が良いねマミさんは~」

494: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 09:01:39.82 ID:9wDVGESIO

落書きだらけの結界、まどかに似た声の使い魔が飛び交う。


あすみ「一本足打法!」

動きののろい潜水艦タイプを思い切り殴りつけ吹き飛ばす。
吹き飛ばされた使い魔が偶然にも飛行機タイプに直撃した。


マミ「あら……あすみちゃんは近距離型なのね」

  「近距離型についてはあんまり詳しくアドバイスできないけど、左打ちと右打ち両方できたほうが良いわよ。野球よりテニスだと思った方が」

この会話を聞いてまどかは単にテニスをしているマミの姿を想像するのみだった。

495: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 09:06:39.83 ID:9wDVGESIO
あすみ「暴蛇烈破!」


鉄球を自動車タイプの使い魔に叩きつける。

マミは槍と多節棍の使い分けをする杏子を思い出し、少し胸が苦しくなる。

その後、助言をし、適当に使い魔を狩りながら結界の奥へどんどん進んで行く。

496: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 09:11:13.47 ID:9wDVGESIO

魔女は攻撃手段を持たなかったが、使い魔をしつこく産み出す。

あすみ「うりゃぁぁぁぁ!!!」

魔女に殴りかかる。
しかし、その瞬間魔女が泣き出す。

泣き声に特殊な魔翌力があるらしく攻撃を封じられてしまった。

あすみ「は、はぁ!?わけわかんない!」

女と口喧嘩した時に出てくるセリフナンバーワン。


しかし、マミは既に対策をおもいついていた。

502: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 13:59:13.33 ID:9wDVGESIO
マミはスパイダーマンの如く手からリボンを出し、魔女の周りを環状に取り巻く。

よく見れば徐々にそれの直径が狭まっていることがわかる。
しかし魔女には気付く様子は無い。

マミ「……はっ!!」

一気に締め付け、魔女の口を塞ぐ。

マミ「今よ!滅多打ちにして頂戴!」

あすみ「はい!」

503: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 14:32:24.66 ID:9wDVGESIO
眠すぎてやっぱあと

504: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:08:17.38 ID:9wDVGESIO
文化祭で食べ物ばっかだと三日間なにしていいやら

再開します

505: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:15:31.86 ID:9wDVGESIO
右、左と往復したあと、振り下ろし、アッパー、更にジャンプ叩きつけの五段攻撃。

今まで固有魔法以外は魔女には向けたことが無かったあすみは、手応えというものを感じる。

あすみ「思ってたより硬いね……ジェイソンみたいな顔してるし」

ジェイソンという単語を聞いてまどかが噴き出すも、二人は一切気に留めない。

506: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:32:10.49 ID:9wDVGESIO
マミ「トドメは譲ってあげたいところだけど、私の十八番行くわよ!」


口径を絞った巨大な大砲を召喚し、魔女の心臓部に狙いを定める。

それを見てあすみは魔女から距離を取る。


マミ「ティロ・フィナーレ!!」


撃ち出されたリボン弾は魔女の身体に風穴を空け、抉り出した部分を使い魔に叩きつける。

まどか「おぉ……やったー!」

あすみ「お、思いの外エグい……」

マミ「魔女との戦いは命懸け、情けなどかけてはいけないのよ」

  「あすみちゃん、あなたがどんな願いで契約したかは知らないけど……いえ、なんでもないわ」

崩れ行く結界の中、マミは目を瞑り心の中でまどかを睨んだ。

507: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:38:45.99 ID:9wDVGESIO
マミ「あすみちゃん、グリーフシードは……」

あすみ「グリーフシードって何に使うの?あすみ知らない」


あすみはソウルジェムが穢れることは知っていても、グリーフシードでソウルジェムの浄化ができることは知らないのだ。

ましてや、彼女のソウルジェムは穢れることはない。知ったところで嫌がらせ用の知識にしかならない。

まどか「マミさん、私がやっていいですか?」

マミ「え、えぇ……」

まどかがマミのソウルジェムとグリーフシードを近づけると、マミのソウルジェムの穢れがグリーフシードに移る。

508: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:42:03.57 ID:9wDVGESIO
マミ「もっと穢れてると思ってたんだけどな……」

穢れの移り方もやけに滑らかでないと感じつつ、浄化の終わったソウルジェムをまどかから受け取り、グリーフシードをあすみに渡す。

あすみ「でもあすみのソウルジェム、全然汚れてないよ」

銀色に輝くソウルジェムを取り出す。

マミ「変わったソウルジェムね……」

まどか「ジェムってより……メタル?」

509: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 16:57:38.01 ID:9wDVGESIO

その日は解散となったが、あすみは家族に問題があるので帰りたくないと言い、マミの家に泊まることになった。

あすみの言ったことは事実ではあるが、他に目的があるのは言うまでも無い。

あすみ「このパジャマ使っていいの?」

マミ「ちょっと大きすぎるかもしれないけど……昔のはもう持っていないから、ごめんね?」

あすみ「ううん……良い匂い……」


本人としては普通に甘えているつもりなのだろうが、少しずれている。
ここから養父がどういう『愛し方』をしているかマミにもわかってしまう。

510: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 17:29:39.95 ID:9wDVGESIO

QB「おや、神名あすみを泊めるのかい?」

マミ「あすみちゃんのご家族、あまり良い人じゃないみたいだから……」

QB「まぁ彼女と一緒に居るのはいいんじゃないかい?君も寂しかったんだろう?」

マミ「……まぁ、ね」


……

あすみ「おやすみ」

マミ「おやすみ」


マミは漸く手に入れたと思っている幸せを噛み締めている。
まどかのこともどうにかできると信じて。

511: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 18:05:26.36 ID:9wDVGESIO

深夜、キュゥべえが出て行った部屋にてあすみは一人目覚める。


あすみ「……」


ソウルジェムを取り出し、マミの周りにガスを撒き散らし再び眠りにつく。


マミ「い……や………」

512: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 18:32:06.68 ID:9wDVGESIO


朝方、あすみはマミのソウルジェムを確認する。


あすみ「あ、あれ?透き通ってるのに穢れてない……?」

   「……どういうこと?、あんなに悩んでる感じだったのに」


遅れて起きたマミも、悪夢を見たことからソウルジェムを確認する。

マミ「穢れてない……夢を見たことも夢だったのかしら」

訳のわからないことをボヤきながら冷凍した食パンをトースターに差し込み、解凍焼きのボタンを押したことを確認し、お湯を沸かしはじめる。

513: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 18:39:34.90 ID:9wDVGESIO

マミ「あら、この卵黄身がふたつあるわ」

  「でも、今日は甘い甘い卵焼きの気分なのよね……」

  「あすみちゃんは何がいい?」

あすみ「なんでもいいよー」

マミ「言ったわねー?本当になんでもいいのね?」

あすみ「怖いよ?」

514: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 18:50:50.88 ID:9wDVGESIO
マミは新しく卵を一つ取り出し、黄身と白身を分け白身を軽く泡立てる。

二つにわかれたフライパンの片方にその泡立てた白身を流し込み、その上に黄身を落とす。

もう片方にはかき混ぜた黄身がふたつの玉子に砂糖をたっぷり混ぜたものを流し込む。


……

マミ「はい、出来た!」

あすみ「な、なにこれ」

マミ「名前はまだ無いわ」

515: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 18:58:33.94 ID:9wDVGESIO

マミ「私は学校に行くけど、あすみちゃんは……?」

あすみ「ニュース見なかった?あれあすみの学校でさ……」

マミ「ああ……そういうことね」

  「じゃ、いってきます」

あすみ「いってらっしゃーい」

516: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:16:52.17 ID:9wDVGESIO


あすみ「……」


あすみはマミの異質なソウルジェムと、優しさの中、時折見せる空っぽの表情に狼狽えていた。


あすみ「……あのピンクに魔女化を見せれば良いんだよね」

   「ってかあのピンクも魔法少女をなんだと思ってんだっての。ああいうの真っ先に魔女化させたくなる」

あすみは自分の父親の家族を襲撃すべく出かける。

517: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:26:28.30 ID:9wDVGESIO

あすみ「あっはははは!!!傑作傑作!!」


母親、つまりあすみの父親を奪った張本人目以外を精神攻撃の魔法で作られた固体で固められ、その目線の先には右半身と左半身を互い違いに継ぎ接ぎにされたあすみの妹となる双子の死体があった。

あすみ「あすみは地獄に行くのが決まっちゃったから、先にお前らに地獄を魅せるの」


部屋には母親と同じく固体で固められた弱そうな魔女。そして、あすみの手には赤黒い刃。二つともキリカに強請った物だ。

518: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:35:43.83 ID:9wDVGESIO

あすみの精神攻撃は、この間『キュゥべえには効かない』と言ったが、その理由は簡単、あすみの魔法は正確には『感情攻撃』だから。

形状の自由こそ効くが、恐怖などの決まった感情を掘り起こし増幅する、トラウマや幻覚を見せるなど効果は単純である。

今、母親にかけているのは増幅系と、幻覚。
死体の双子が話しかけてくるものだ。


あすみ「簡単には壊れないでよ?」

520: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:41:47.65 ID:9wDVGESIO

魔女を固めていた魔法を融かし、モーニングスターで殴りつける。


あすみ「右ィ!左ァ!っぁあああっ!!!」

あっという間に魔女は木っ端微塵になり、双子の死体と共に消え去った。

521: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:48:49.33 ID:9wDVGESIO

あすみ「お父さんは明後日にでもね」

   「明日はお養父さん」

精神攻撃の固体を適当に細工し、それを母親の目に押し込む。
それと同時に身体を固めていた固体が融け出し、銀色のそれの中にわずかに目から出たであろう血が見える。

あすみ「双子ちゃん、有栖ちゃんと鞠栖ちゃんだっけ?」

   「それでずっと見えるね、あははは!!!」


帽子の花からガスを撒き散らしながら家を去って行く。
力無くへたり込む。その目にある光は金属光沢だけだった。

522: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 19:55:34.72 ID:9wDVGESIO

入夜「あーあ、あすみちゃん妹殺しちゃったよ」

  「折角あの子達も使えると思ったのに」

彼女の背後には巨大なゴキブリが二匹、黒と茶バネだ。
そして足元には大量の動かないゴキブリと白い大きなゴキブリ。

エメラルドグリーンのスウェットズボンの光沢が増しているのは気のせいだろうか。

523: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 20:26:15.21 ID:9wDVGESIO

あすなろのファストフード店にて、四人は食事を取る。


ユウリ「どうだ?グラタンコロッケバーガーは?」

杏子「確かに殆ど小麦粉だな」

ミチル「グラコロって略さないの?」

ゆま「ゆっくりでいいならこれがいい」

杏子「今までゆっくりで良かったのに鼻から吸ってたのはなんでだ」

ゆま「お父さんのマネ」

ミチル「おぉ……」

524: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 20:49:20.24 ID:9wDVGESIO
ユウリ「今度あたしがもっと美味しく作ってやる」

杏子「エビも入れた方が効率良さげだな」

ミチル「サイコロステーキも?」

ゆま「キョーコだけ仲間はずれ?」

杏子「馬は野菜食うだろ」


全員の相性を満たす物を考えながら談笑する隣のテーブルで、巨大な肉が何枚も挟まれたバーガーを頬張りながらスマートフォンを弄る少女の姿があった。

525: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 21:04:58.32 ID:9wDVGESIO

ほむら「あと一回、一回だけまどかを巴さんに頼むわ」

ほむ「……わかりました」


少し季節を外したかき氷を食べながらフレイが話しかけてくる。

フレイ「なぁ、サソリって何食べるんだ?」

ほむ「……」

ほむら「スズムシ」

フレイ「……ワオ」

526: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 21:19:07.19 ID:9wDVGESIO
学校に行くと、まどかが携帯を弄りながら鼻唄を歌っている。

妹と上條君が呆れた表情でこちらを見る。


さやか「やけに機嫌良さそうじゃん、ラブレターでも貰った?」

仁美「まぁ」

さやかが半ば嫌味を言い、仁美はそれに気付かず乗っかる。


まどか「ううん、マミさんにパートナーが出来たの。小学生のね」

   「だから私の妹分になるのかなって…えへへ」

さやかが青筋を立てている。
妹は青くなっている。

527: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 21:28:24.61 ID:9wDVGESIO

これだけ憧れているのに、まだ契約しないのは、契約するとしたら相談しろと巴さん、私、妹が言ってあるからだ。

そして巴さんはのらりくらりと躱し、私は親に相談しろの一点張り。

しかしこれもあと三日程で限度が来るだろう。

早急に対策を練らなければ……
巴さんの限界も近い。

それにしても小学生の相棒とは、誰だろうか?
千歳ゆまは杏子と居るはずだが。

528: ◆USZbC4nXcg 2012/11/23(金) 21:35:16.43 ID:9wDVGESIO

織莉子「……明日の晩、例の結界に攻め込みます」

キリカ「君も行くのかい?」

織莉子「はい、脚は引っ張りません」

キリカ「……わかった」

織莉子「私達で陽動し、神名あすみ達が来るのを待ち彼女が手を下すのを待つ」

キリカ「……成る程」

545: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 07:14:40.83 ID:3dlMx97IO
マミ「ただいま、良い子にしてた?」

あすみ「おかえり、もー超悪い子、殺してきちゃった」

グリーフシードを一つ見せる。

マミ「あら……怪我とかはしなかった?」

あすみ「大丈夫大丈夫、凄い弱くて使い魔かと思ったくらいだもん」

それを聞き、マミは心底安心した顔をして荷物を置きに自室へ向かう。

546: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 07:25:45.65 ID:3dlMx97IO
マミが鼻唄混じりにお菓子を作っている。

マミ「友達の家にー、高圧洗浄機ー」

あすみ「何その歌」

マミ「つーまーりー、君を害す者全てこの腕でティロフィナーレー」

あすみ「替え歌!?」

マミ「ふふっ」


オーブンを開け、出来上がった生地を入れタイマーを設定する。

調味料の入った棚からタッパーを取り出し、あすみが居る机に持ってくる。


マミ「完成したものがこちらになりまーす」

547: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 07:33:10.96 ID:3dlMx97IO
あすみ「これ凄いシャクシャクしてる」

マミ「ラングドシャって言うのよ。猫の舌みたいにザラザラしてることからそう呼ばれるのよ」

余った卵黄をどうしようか考えながら、あすみの描いた絵を見る。

マミ「あら……これは?」

あすみ「吸血鬼」

マミ「どこかで見たような……」

描かれていたのは、脚色こそあれど、どう見てもキリカ。

あすみ「吸血鬼って弱点多いけどどこまで本当なんだろ」

マミ「ニンニクは嘘くさいわよね」

548: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 07:42:22.41 ID:3dlMx97IO

マミ「今日は魔女退治はお休みするわよ」

あすみ「あすみが一匹狩ってきちゃったしね」

マッチポンプだが。

マミ「今日は頑張って、課題片付けちゃうぞ!」

あすみ「頑張ってねん」

マミは教材を取りに部屋に戻る。
あすみは紙を裏返し、再び絵を描き始める。

549: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 07:53:44.22 ID:3dlMx97IO

ユキ「流石にスズムシは無いわよね……」

大きなハンバーグにマッシュポテトを付け合わせた物を運びながらボヤく。

ヒカル「肉食ってことで肉じゃダメなのかね」

ほむら「種類によってはネズミも食べるって聞いたような」

ユキ「二人とも人参はグラッセより生が良いよね」

ほむ「うん……グラッセは苦手かな」

フレイ「スライサーは……あった」

ほむら「フレイ、海苔を人参の上にかけてくれないかしら?」

550: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:02:30.93 ID:3dlMx97IO

ほむら「巴さんにも連絡を入れたわ。明日の晩の魔女狩りを最後にすると」

ほむ「もし…鹿目さんがそれでも聞かなかったら?」

ほむら「……うちの親づてに魔法少女の真実を全て詢子さんに話すわ」

ほむ「……」


姉の秘密主義、まどか徹底防御の戦法が悉く裏目に出ていると感じた妹は、姉の頬に軽く口付けし、セミダブルのベッドの端で姉に背を向けて眠った。

551: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:11:52.88 ID:3dlMx97IO

あすみ「やっぱり穢れない……」

   「……何かに護られてるのかな。こんなに魘されてるのに、全然濁らない……」

   「まるでシステムから外されてるみたいに……」

魔法少女の中には相手のソウルジェムに直接穢れを流し込む者も居るらしいが、それは魔女相手にはロクに役に立たないどころか、魔女を強化してしまう魔法。

魔女すら苦しめる、魔女となってもなお苦しめる魔法こそあすみの象徴。

あすみ「馬鹿らし、外の空気吸ってこよ」

552: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:24:22.04 ID:3dlMx97IO
入夜「あすみちゃん、楽しんでくれるかな?」


あすみの養父の家に、大量のゴキブリと、椅子にもたれ掛かる一人の男性。

入夜「契約解除しちゃっていいよ」

男性の背中から白いゴキブリが這い出してくる。

入夜「ゴキブリと契約させなくても、出来るには出来るんだけどね」

ジャージをはためかせながら入夜は家を出て行く。

553: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:38:06.00 ID:3dlMx97IO

マミが学校へ行って暫くしてから、あすみは家を出る。

あすみ「あいつにはどんな仕打ちをしてやろうか……」

養父の家へ向かう。
かつかつ、かつかつ。
その足音は、鳥籠を踏み鳴らし、憤怒を性質とする魔女と似通っているようにも思える。


あすみ「高圧洗じょ……何口ずさんでるんだ」

554: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:46:09.92 ID:3dlMx97IO

養父の家に踏み込んだ時にあすみが第一に驚いたのは、椅子にぐったりした養父ではなく、養父の足元に大量に転がっている動かないゴキブリ。

……。


あすみ「おい、●●ジジイ」

養父「フヒッ」


養父は歓喜を帯びた表情であすみを見上げる。

あすみ「いっつもパンツ見たがってたよねぇ?まずは見せてあげるよ!」

顔面にキックを入れ、椅子ごと倒す。

養父「フヒィ」

倒れ込んだ養父は何一つアクションを起こさず不気味な奇声をあげるのみ。

555: ◆USZbC4nXcg 2012/11/25(日) 08:54:51.84 ID:3dlMx97IO
あすみ「先ずは動けなくなってもらおうか」

お決まりの金属での拘束。
負の感情増幅作用のついたアルミ程度のものだ。

あすみ「マミさんの持ってた本にあったね。宮刑、お前の罪にはちょうどいいかもね」

キリカの爪を取り出し、養父の服を引き裂く。
その間も養父は奇声をあげるのみ。

570: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 17:30:23.88 ID:gWrYtS7IO
あすみ「ぁぁ……はぁ……ハハッ!ハハハハ!!」


養父のそれを左右に真っ二つ。

しかし養父の様子は一向に変わらない。


あすみ「……?」

ふと養父の後頭部を見ると、穴が空いている。


あすみ「……誰かに既にやられてる?」


冷めてしまったあすみは、穴に幻覚作用のある金属を流し込み、去って行く。
床のゴキブリは未だにその場を動かない。

571: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 17:40:51.83 ID:gWrYtS7IO

入夜が家の奥から出てくる。

冷蔵庫を開け、一面に敷き詰められたファービーを見て一人で笑い始める。
もちろん並べたのは彼女。

入夜「あれ……気にいってくれなかったかな……やっぱり反応が無いとダメなのかな」

  「いつからそんなサイコになったんだろ」

572: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 17:59:36.97 ID:gWrYtS7IO
神名 入夜

エメラルドゴキブリバチ(南米)
指輪(インド)

ゴキブリの逃避を司る部分を破壊する毒を持つ単独行動をするエメラルド色の綺麗なハチ。

ゴキブリの精霊を引き連れ、ターゲットを強制契約させ毒を使い破壊する。

通常はゴキブリを幼虫の餌にするが、彼女は一体どうしているのだろうか。

573: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 18:24:23.19 ID:gWrYtS7IO

織莉子『今日、例の結界に攻め込みます』

あすみ『……はいはい』


不機嫌なあすみに指令が入る。

織莉子はマミが引き連れるまどかに魔女化を見せ付けるつもりだ。
あすみは最初はマミを魔女化させれば良いと思って居たが、それをしない理由を理解した。

マミ程協力な魔法少女は中々居ない。
魔法少女の杏子が幻覚能力を得て漸く互角、キリカが経験を積んで漸く互角。
エリーゼも一人での経験を積んでいれば互角になれただろう。


あすみ「戦力が欲しいなら魔女化させるのは……あの紫色で良いか」


マミの家へ食事を取りに戻る。

574: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 18:35:27.33 ID:gWrYtS7IO


ほむら「前回の監視はそう言えば上條君に任せたんだったかしら」

ほむ「銀髪の鹿目さんくらいの子だったってさ……あっ」

聞いた言葉を反芻して気づく。

ほむら「十中八九、呉キリカと居た小学生ね」

ほむ「ってことは……巴さんが危ないんじゃ」

ほむら「……もう彼女が油断することは無いわ。お菓子の魔女を越えた彼女が油断してやられたことは一度も無いはずよ」

   「危ないのは……まどか、いや、むしろその子が危ないかもしれないわね」

575: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 18:48:02.67 ID:gWrYtS7IO

あすみ「あすみ今日はもう魔女の結界を見つけてあるんだ!」

   「しかも二つも」

両手の人差し指を立て頬にあてる。

マミ「あら……じゃあ早速案内してくれる?」

まどか「最近魔女多くないですか?ちょっと前は使い魔って言ってたじゃないですか」


別に魔女化した魔法少女が増えたわけでも、グリーフシードを孕んだ使い魔が増えたわけでもない。
単なるあすみのマッチポンプだ。

時間の調整用に一つ魔女を孵化させた。
あすみのソウルジェムは穢れないため、グリーフシードを穢れさせることはできないと思われるがあすみのソウルジェムはグリーフシードを無限に濁らせることができる。エリーゼの物はどうなのだろうか。

576: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 19:04:20.38 ID:gWrYtS7IO

あすみの金属は魔法がメインのため、強度自体はそんなに強くなく、ワイヤー状にしても折れてしまう。

ブロックにしたところで、並以上の魔法少女なら破壊できる程の脆さ。
織莉子や魔法少女ほむらでも破壊できるだろう。

マミの戦法に潜在的に憧れていてもできないのだ。


マミがリボンで魔女を縛る。

マミ「あすみちゃん!お願い!」

あすみは身体強化の殆どを腕力に割り振っている。

しかしこの結界はこの間の落書きの魔女の大きな箱など高台が多くある。

あすみ「そぉい!!!」

脚力が無くとも、位置エネルギーを利用した攻撃が出来る。
叩き落とされた鉄球に押し潰された魔女は断末魔を上げ消える。

まどか「すごいすごい!」

あすみ「……」

577: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 19:11:06.17 ID:gWrYtS7IO

キリカ「ねぇ君達、私のクラスメイトが一人最近学校に来ないんだけど」

織莉子「貴方達がいつまでも魔女を生かしておくからでは無いでしょうか?」

威圧感だけなら近辺の全魔法少女中最強の織莉子、そして姿勢などから才能が滲み出るキリカに睨まれたクレアは左の膝で辛うじて立ちの姿勢を維持しているからだろう。

クレア「……」

キリカ「その魔女がなんなのかはわからないけど」

   「クラスメイトが犠牲になってるかもしれないとすると、いつまでも生かしておくわけにはいかないね」

織莉子「私達が倒して差し上げましょう」

578: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 19:14:12.26 ID:gWrYtS7IO

フレイ「ふぇくしょい!!!」

ユキ「あらあら、タンクトップじゃ風邪引いちゃうわよ?」

フレイ「…クスキューズミー、パーカー着るかな」

ヒカル「もっふもっふあったかいなー」

ユキ「えい」

ヒカル「あふっつめた!」


教師が怖がって授業が進まないのでフレイは投稿免除状態だが授業を真面目に受けないキリカがそんなことを知るはずは無い。

579: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 19:23:06.21 ID:gWrYtS7IO

目の下にクマができたエリーゼと、それに付き添うこまちがやってくる。


キリカ「君達の目的は知らないけれど、この魔女は狩らせてもらうよ」

コウモリのようなエフェクトを撒き散らし魔法少女の姿となる。
鉤爪は両手に三本、右の爪先に一本。

織莉子「……」

織莉子は懐から巨大な拳銃とソウルジェムを取り出し、水晶のエフェクトを撒き散らし変身する。


キリカ「空いた手で拳銃かい?」

織莉子「秘書さんの形見です」

それを見たエリーゼも万国旗のエフェクトに包まれ魔法少女に変身する。

580: ◆USZbC4nXcg 2012/11/26(月) 19:53:27.17 ID:gWrYtS7IO

エリーゼ「……」

クレア「まさかこの二人が魔女を倒せば諦められるなんて思って居ないですよね?」

クレアが冷たい声で言う。
戦闘体制に入ったエリーゼを咎めるように。

エリーゼ「それは……ありません」


背後からピンク色のクマが飛び出した。


キリカ「止めるってことかな?」

織莉子「……やってみなさい」

二人は咥えていたシナモンを噛み砕いた。

585: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 11:35:46.82 ID:jhbwnujIO
織莉子は両手で構えた拳銃から水晶の弾を撃ち出す。
炸裂する水晶を火薬の代わりにしている。

弾はクマの眉間に命中にし、力の抜けたクマをキリカは鉤爪の背で地面に叩きつける。


キリカ「君は本気を出せば私と渡り合えるくらいなんだろう?」

エリーゼ「くっ……」


キリン柄のゾウとライオンのタテガミを持つキリン、鼻の長いライオンが飛び出してくる。

織莉子「加速ののち、キリン頭突き」

キリカ「加速?したところで鈍い呪いノロイ」

口の中の木片を吐き捨て速度低下魔法を展開する。
速度低下魔法の前では物理攻撃は無力化されてしまうだろう。

586: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 11:44:03.24 ID:jhbwnujIO
恐らく加速したであろうキリンに銃弾を撃ち込み、ライオンは爪で切り裂かれる。


ひより「エリーゼ!しっかり……」

楽譜のようなエフェクトを展開し、変身したひよりはハープで精神攻撃を始める。


キリカ「うるさいうるさい!!ハープの弦を切ってやろうかな?」

あすみの精神攻撃と違うタイプの物らしく、キリカにもダメージが入るようで、不快に思ったキリカは自分の声でハープの音を誤魔化しながらひよりに突っ込む。

織莉子は帽子を深く被り、片手で銃を構えゾウを牽制する。

587: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 11:55:23.00 ID:jhbwnujIO
煌めく笹の葉のエフェクトを撒き散らし変身したこまちの薙刀がキリカの爪に引っかかる。

キリカ「見たところ君が一番弱そうだけど……死んでも知らないよ?」

こまち「……ほざいてろ!」


こまちは後ろに飛び退き、高く飛び上がりジャンプ斬りを仕掛ける。

キリカ「鳴呼……愚かだね」

周りの空間に紫色の靄が立ち込め、こまちは速度を奪われる。
そして次にキリカは爪先の爪を飛ばし、こまちの頬を掠める。

こまち「ッ!!?」

こまちは『今のはわざと外していた。狙えばソウルジェムを砕くことも出来た』と悟った。

588: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:04:29.87 ID:jhbwnujIO
フワフワと降りてくるこまちの鳩尾に肘で一撃加え、空間の端に蹴飛ばす。

クレア「こまち…!」

キリカ「なんで魔女一体に拘るのかな?」

クレアがソウルジェムを取り出すと、グリーフシードが孵るように空間が歪み、黄緑の雷のエフェクトを散らし、左の太腿を大きく露出したシスターのような魔法少女姿に変身する。

クレア「エリーゼ!早くハッキリさせるのです!」

エリーゼ「……ッ!!」

ヘビの巻き付いた杖を取り出す。
アスクレピオスの杖と言ったところだろうか。

589: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:14:44.05 ID:jhbwnujIO
クレア「……ッ!!!」

キリカ「んん?」


キリカの爪とクレアの杖で鍔迫り合い。
最も両者とも鍔は無いが。

キリカ「さっきのよりは手応えあるね……!」

クレア「そうですか……しかし、本命はこっちではありませんよ」


杖から黄緑の線が迸る。

キリカ「な、雷……!」

キリカは飛び退こうとするも、引力魔法で拘束される。

クレア「エリーゼが決断するまで静かにしていてください……」

キリカ「くっ!!!」


黄緑の電撃がキリカを包む。

キリカ「ガアァァァッ!!!」

590: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:17:57.96 ID:jhbwnujIO
織莉子「キリカッ!?」

計算外。
エリーゼを相手にしている間、キリカがやられるなんて万が一にも考えていなかった。

キリカの補助が無ければ、織莉子はこの場の誰よりも弱い。
身体能力でも漸くひよりと渡り合える程度。

早くあすみ達が来てくれなくては、返り討ちにあってしまう。

591: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:25:03.64 ID:jhbwnujIO
クレアはへたり込む。
元々の燃費の悪さに加え、キリカのプレッシャー、彼女を戦闘不能にいたらしめるには十分だった。

ひより「え、二人とも……」

エリーゼの蛇を避けながら、ひよりのハープの弦を狙って只管織莉子は弾丸を放つ。

ひよりは大事なハープを抱えて逃げ回るのみ、半ばパニックを起こしている。
そこまで見越しての織莉子の行動。
あと二発程でひよりは戦意喪失するだろう。

592: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:32:15.54 ID:jhbwnujIO
エリーゼと織莉子の一騎打ち。
織莉子の圧倒的不利。


織莉子「……」

懐からビンを取り出し、倒れ伏すキリカの口に中身を注ぐ。

キリカ「……ありがとう織莉子、本調子は出ないかもしれないけど」

グリーフシードを使用しながら、軽い治療魔法をかける。


クレア「なっ……」

力の抜けたクレアは残りの力を歯を食いしばることに使い、意識を手放した。

593: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:44:41.63 ID:jhbwnujIO
織莉子「まさか本当に……」

キリカ「……二対一だけど、まだやるかい?」

睨まれたエリーゼは黙りこくる。

織莉子「しかし、ここまで抵抗されると何故そうするか気になりますね」

エリーゼ「……教えても信じません」

不透明のソウルジェムが輝き、周りの空間が歪み始める。

キリカ「……魔女結界」

織莉子「匿っていた魔女…。」

594: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:56:57.34 ID:jhbwnujIO
真っ赤な空間に剣を構えた人形。


エリーゼ「これで二対二です……!」


キリカ「あいつ、速い……」

織莉子「キリカ!二メートル左三秒後!」

キリカ「はいよ!」

指示通り動くと、元居た場所には巨大な斬撃が。

キリカ「……成る程ね」

595: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 12:57:27.49 ID:jhbwnujIO
往路はここまで。

599: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 16:24:53.17 ID:jhbwnujIO
現状身勝手なのはまどかとほむらとエリーゼ
被害者はマミと他のモバマギ組

再開

600: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 16:37:36.63 ID:jhbwnujIO

ひより「エリーゼ!クレアの言うこと聞いてたの!?」

エリーゼの召喚魔法は近隣の魔女を引き寄せることも可能だ。
しかし、今回織莉子達はこの魔女を狙っている。
呼び寄せて何がしたいのだろうか。

エリーゼ「……貴方達、本当の狙いは違うでしょう?」

キリカ「ほう?」

織莉子「逆に聞きましょう、シスターの彼女が仰ったことは一体……」

   「私達に貴方の命を取るつもりはありませんが、貴方のソウルジェムの砕ける未来が見えています」

それを聞いてエリーゼは狼狽える。

エリーゼ「やはり……そう……」

601: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 16:41:28.77 ID:jhbwnujIO


まどか「次はここ?」

あすみ「そうそう、ここ……ん?」

結界が先日より手前に来ている。

マミ「どうかしたの?」

あすみ「ううん、結界がさっきより随分表に出て来てるから」

マミ「あら……どういうことかしら。逃げるにしてはおかしいし……」

あすみ「ま、行こっか」

602: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 16:46:01.08 ID:jhbwnujIO

マミ「あら?既に魔翌力がぶつかり合ってるみたいよ」

  「しかも随分魔法少女が多い感じね」

あすみ「……じゃあ顔通しでもしておこうか」

まどか「マミさんは見滝原一の魔法少女だからね!」

マミ「うーん、それもそうね」


三人は結界に足を踏み入れた。

603: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 16:53:55.23 ID:jhbwnujIO

速度低下でエリーゼと魔女の攻撃を掻い潜りながら、二人はあすみの到着を待つ。


織莉子「……来ました、後は奥に来るのを待つだけ」

キリカ「もうすぐかい?」


━━━━


ほむら「……複数魔法少女が居る結界?」

ほむ「こんなの入ってどうするんだろ」

ほむら「第一魔法少女なんて他には美国織莉子呉キリカしか知らないわよ?」

ほむ「……なんかよくない予感がする」

604: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:06:43.67 ID:jhbwnujIO

マミ「……魔女相手に……あら?」

マミ達が見つけたのは魔女と交戦する二人の魔法少女と、魔女に味方する魔法少女、それを心配そうに見守るハープを抱えた魔法少女、倒れ伏す二人の魔法少女。
そして味方の魔法少女には指一本触れない魔女。

マミかららエリーゼが魔女が味方して、こまちたちを傷つけたように見えてる。


マミ「あすみちゃん、まずは魔女をどうにかするわよ!」

あすみは相槌を打つが頭の中では別のことを考えていた。

605: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:26:23.84 ID:jhbwnujIO

あすみは真っ先にエリーゼのソウルジェムを見る。

自分と同じ不透明。
精神攻撃を加えたくらいでは魔女になることは無いだろう。

その次に倒れた魔法少女達に目をやる。

クレアはガス欠、こまちは負傷。

あすみ「……」

こまちに狙いを絞る。

606: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:35:21.20 ID:jhbwnujIO

マミ「あんまり刃物を使う魔女は好きじゃないのよね」

オシャレな機関銃を取り出す。
辛うじて原型が分隊支援火器だとわかる。
もっとも連射などできず、水鉄砲の様にリボンを放つ、これぞリボンの強み。

刃物で切れない程身体に密着、否、食い込ませ、締め付けて壊す算段だ。

キリカ「おや、魔弾の射手は魔女がのさばることは許せないようだね」

エリーゼ「……ッ!!」

607: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:40:50.50 ID:jhbwnujIO
動きの鈍っている魔女に殴りかかるあすみ。しかし元が速いので、当たらない。

それはあすみもわかりきっている。
本命は空振った鉄球から飛び散る液体。

こまちに飛ぶように調整しつつ、振り回す。

あすみ「……速い!」

織莉子「……」


織莉子はあすみの心の中の押し殺していた迷いを見抜いていた。

織莉子「……最初と言っていることが逆ですね」

608: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:46:45.85 ID:jhbwnujIO

未来予知など使わなくても、あすみがマミの壁になっているのは一目瞭然。

こまちから遠い地点でわざわざ戦ってる辺り、本気でマミを慕っているのだろうか。


少し前までは真実も知らないでヒーロー気取りなどと言って居たのに……


織莉子「二人とも魔法少女としては長く無いようですね……」

609: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 17:53:12.27 ID:jhbwnujIO

エリーゼ「くぁああ!!!何故私をここまで……!」

    「覚悟を決めました……さよならです!」


ボロボロの魔女を見兼ねたエリーゼはソウルジェムを解き放つ。
赤い靄が大量に噴き出し魔女が溶け出す。


織莉子「なっ……!」

ひより「あぁ……」

まどか「さやか…ちゃん?」


魔女の中から赤い短髪の長身の少女が産まれ、魔女は完全に崩れた。

610: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 18:00:21.26 ID:jhbwnujIO

そしてエリーゼのソウルジェムにヒビが入り始める。


キリカ「ど、どういうことだ!?」

織莉子「……固有魔法!!盲点……」

マミ「何が起きてるの……」

あすみ「早すぎる……!ウサギ、サソリ、お前ら見てんだろ!?どうにかしろよォォォ!!!」

611: ◆USZbC4nXcg 2012/11/27(火) 18:03:48.17 ID:jhbwnujIO


先程と同じ魔女、しかしところどころエリーゼのディテールが加えられている。

足元には倒れ伏すエリーゼ。
当然息はもう無い。



マミ「嘘……よね……?」

まどか「魔女って……魔法少女だったの……?」

623: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 08:40:28.78 ID:64OoxjaIO
「やってくださいよ!ティロ・フィナーレ!そーれティーロティーロ!」

マミ「鳴呼もううるさいわね!わすれちゃったわよ!死ぬしかないじゃない!貴方も私も!!」

ENCORE聴いてたら思いついたけど、これ前作の織莉子がやったわ

再開します

624: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 08:48:01.98 ID:64OoxjaIO

ほむら「ッ!!まさか魔女化!?」

ほむ「そんな消耗してる人はいないと思ったのに……」

ほむら「早く行かないと大惨事が起きるかもしれない……!」


事実、元々弱くても人間を真っ二つにする力を持つ魔女がエリーゼの素質を得たのだ。
危険極まりないことは言うまでもない。

625: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 08:55:04.05 ID:64OoxjaIO


ひより「あ……わかってたけどやっぱり……」

織莉子「あんまり気分のいいもんじゃないですね……」

魔女化を元より知っていた内の三人は直接見たのは始めて、ひよりは腰を抜かし、キリカはガラスを自分の鉤爪で引っ掻いた音を聴いた時の顔をし、織莉子は僅かに口元を歪めている。


あすみ「まだマミさん出てってねぇだろうがよォォォォ!!!!」

マミ「嘘だと言ってよ……」

まどか「あぁ……」

626: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:02:59.69 ID:64OoxjaIO
双子の少女が結界中心部に到達する。


ほむら「魔女化したのは……この赤髪ね。もう一人の赤髪は……ソウルジェムに一点の穢れも無い……」

ほむ「とりあえず戦えない人を結界から出して!この魔女は……」

言っている間にほむが真っ二つにされる。
しかし、すぐ様湯気を立てて再生する。


ほむ「こういうことだから」

ほむら「……わかったわ」


ほむらはこまちとひより、クレア、エリーゼの妹を担ぎ結界から抜け出し、そのまま引き返す。マミとまどかを連れ戻す為だ。

627: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:12:41.74 ID:64OoxjaIO
キリカの鉤爪とほむの灼熱の手刀が魔女を抉る。

如何に強力な攻撃を手札に持っていても使えなければ意味がない。

ほむらの到着を待たずして魔女は息絶え、エリーゼの死体は消滅した。


織莉子「……帰るわよ、キリカ」

キリカ「……うん」


その場に残されたのはマミとまどかとあすみとほむ。

ほむ「……」

マミ「ねぇ、知ってたの?」

628: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:21:20.02 ID:64OoxjaIO

あすみ「……」


あすみは先程叫んだ通り、マミに魔女化を見せるつもりは無かった。
頃合いを見計らって、斬撃から守ると称して結界から追い出すつもりだった。

あすみのソウルジェムの砕ける条件は自分が幸せになり、それを享受すること。
大虐殺をやらかした彼女も、マミの存在によりそれにリーチがかかっていた。

629: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:28:26.24 ID:64OoxjaIO

あすみ「元はと言えば……」


まどかに目線を送る。

あすみ「……お前に魔女化を見せんのが必要だったんじゃん」

   「マミさん関係無いじゃん……」


マミは光を失った目でへたり込んでいる。
ソウルジェムに濁りは無いが、彼女の望みは絶たれていた。

あすみ「お前の……お前のせいだ!!」

まどかを指差す。

630: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:37:00.00 ID:64OoxjaIO
あすみ「お前が!お前がもっと賢ければ……マミさんはこんなことにはならなかった!!」

まどか「え……」

あすみは逃避した。
手に入れた幸せを失ったものと見なし、今の自分を不幸せとする。
その幸せを奪った者を呪い、自分の存在を確かめる。

あすみ「罪を知れ!!罰を受けろ!!」

まどかに精神攻撃の金属のバングルやアンクレットを強制装着する。

まどか「嫌……嫌ぁ…!!!」

あすみ「あはは!!あは、あはははは!!!」

ほむはそれを止めずにマミを連れ、その場を去って行った、


残されたのは悲鳴を上げるまどかと乾いた笑い声を上げるあすみ。

631: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 09:50:44.53 ID:64OoxjaIO


ほむらが戻った時にはまどかもあすみも完全にへたり込んでいた。

ほむら「……魔女化をまどかに見せるのが狙いだったのかしら、美国織莉子は」

まどかとあすみを担いでほむらもその場を離れた。


ほむら「……巴さん」

妹の警告を聞いておけば、ここまで苦しめることにはならなかった。
ソウルジェムがあれば濁っていただろう。

632: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 10:01:47.70 ID:64OoxjaIO


次の日、まどかはとても暗い表情で登校してきた。

自分の憧れていた物の正体、そしてあすみに言われた『お前のせいだ』の二つに加え、それらによる精神的ショックがあすみの魔法で増幅されているのだ、学校に来ているだけいい方かもしれない。


ほむ「……」
ほむら「……」

ほむ「……あの小学生は私がなんとかするから」

ほむら「巴さんに合わせる顔がないわよ……」

ほむ「うん、だから適任を見つけて……」

633: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 10:13:14.06 ID:64OoxjaIO

さやか「まどかアレどうしたの?」

ほむら「……とりあえず余程頭が弱くなければ、契約などしないわ」

さやか「そ……」

ほむら「問題は巴さんよ……」

さやか「……マミさんがなんか知っちゃったの?」

ほむら「……魔女の正体」


それを聞いたさやかは、察した様な顔をした。大方魔女の正体が元人間というところまでは少なくとも辿り着いているだろう。

634: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 10:16:21.37 ID:64OoxjaIO

放課後、ほむらは風見野へ杏子達に会いに行った。

そして、ほむはあすみの元へ。


そして、マミのところへは……



恭介「……聞いてくれるといいんだけど」


絶望を知る少年が充てがわれた。

643: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 18:22:50.88 ID:64OoxjaIO

まどかに呪いをかけなんとか自分の命を繋いだが、自らの罪と向き合ってしまうのも時間の問題。

あすみ「……ハァ……ハァ」


彼女が訪れたのは自分が住んでいた家。
中に入れば未だに養父が醜く横たわっている。

あすみ「……」

顔面に蹴りを入れ、自室に戻る。

どこか造形が残念なぬいぐるみに囲まれた部屋、ベッドは子供部屋というよりは  ホテルの物、養父の意思が見え透いている。

そのベッドに身体を沈め、キリカに貰った木片を咥える。

644: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 18:27:46.79 ID:64OoxjaIO
あすみ「考えるな……」


マミの創作料理、無関係な魔法少女を殺めたことなどが頭を過るのを押し殺さんとぬいぐるみに顔を埋める。


あすみ「~~!!」

ソウルジェムの表面が錆び始めてるイメージが見える。
本物を確認したところ現実には起きていないが、始まったら最後死ぬだろう……



窓を叩く音が聞こえる

ほむ「すみません、ちょっと良いですか?」

645: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 18:34:32.51 ID:64OoxjaIO
あすみ「……」

ほむ「夜分遅くすいません、ただほっとくと貴方、永くないんじゃないかと思って」

あすみ「あすみも……そう思う」

ほむはあすみのソウルジェムを指差す。

ほむ「貴方のソウルジェム、透き通ってないよね。でも永くないってことは……」

  「何か砕ける条件でもあるの?」

あすみ「……」

ほむ「この辺りの魔法少女のことは大体なんでも知ってるつもりだったけど、貴方のこと全然知らない……良かったら教えてくれないかな?」


あすみは静かに口を開く。

646: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:01:41.22 ID:64OoxjaIO
……

……


ほむ「へぇ……呪いの魔法少女……」

あすみ「さっき魔女化したのも多分似たもの同士……」

ほむ「貴方は『幸せになったら魔女化』、あの子は『固有魔法使ったら魔女化』か……」

あすみ「不幸をばら撒いて●獣の味方して魔法少女を魔女化させる、それがあすみの……」

   「けどそれは所詮はあいつらの手のひらで踊ってただけ。あははっ、おっかし」

あすみは自嘲する。
一方ほむは黙ってただ聞いている。

647: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:13:55.10 ID:64OoxjaIO
ほむ「それで……貴方はどうしたいの?」


冷たい表情で口を開く。



ほむ「呪いたいの?祝いたいの?」

  「祈りたいの?諦めたいの?」

  「幸せになりたいの?不幸になりたいの?」

  「這い上がりたいの?使われたいの?」

  「生きたいの?死にたいの?」


ほむ「貴方が望むなら、『あいつら』に楯突く力を与えることもできるし、死に至る毒を貴方に与えることだってできる」

  「てめぇ次第だ、この俺様と一緒に[ピーーー]るってなら、てめぇのその精神攻撃を完成させて、あの腐れ●獣が悲鳴ぶちまけて命乞いさせるところ拝ませてやるよ」

648: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:19:33.92 ID:64OoxjaIO
ほむ「ちょっと……」

サソリ「言うことは同じだろ」

ほむ「そうだけどさ……」


あすみ「……生きたい」

   「あすみを利用した腐れ●獣共を呪いたい」

   「あいつらを踏み付けて幸せになりたい」


サソリ「ヒュー!」

ほむ「そうこなくちゃ」

柄にもなく拳を突き出し、あすみの拳と合わせ二人で悪魔の様な微笑みを浮かべる。

649: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:26:05.85 ID:64OoxjaIO

あすみ「あっはははは!!!良いよ良い!すっごくいい!」


背後にフライドチキンを頬張るほむ、足元には痙攣するインキュベーター。


あすみ「あ、ネットワークからは遮断してあるからね」

   「精神そのものを攻撃すれば、お前らでもこうなるんだね」

ほむ「むしろ感情という防御プログラムが無いから脆いのかな……」

あすみ「よくこんなすぐ思いついたよね、お姉ちゃん天才なんじゃない?」

ほむ「それほどでも……」

足元のインキュベーターを軽く踏み付け、凄む。


あすみ「地球を嘗めんなよ……●獣が」

650: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:32:17.31 ID:64OoxjaIO

神名 あすみ

魔女(ドイツ)
サルビア(ブラジル)


強い幻覚作用を持つ植物。
ドラッグの原料としても有名。

そして正体は薬を扱う者であるとされる魔女。
当時押し付けられた汚名を力とする。

あすみの身体に染み付いた魔法と合わさることで精神攻撃魔法を完成させている。

651: ◆USZbC4nXcg 2012/11/28(水) 19:38:57.79 ID:64OoxjaIO


サキ「美幸……美幸なのか?」

美幸「うん……」


スズランの花壇にて、花の精と化した妹の姿を見て涙を流す少女。


美幸「一つお願いがあって来たんだ……」

サキ「……なんでも言ってくれ」


花の精と契約を交わす。

美幸「これでずっと一緒だね」

サキ「二人を死が分かつまで?いや、死んでも……だ」

667: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 07:29:42.53 ID:G2UGW5fIO

上條恭介が精霊と契約できたのは、言うまでもなく怒りのエネルギーを持っていたから。

腕が治らないことに対する行き場の無い怒り。
さやかを罵倒したことに関して自分への怒り。

そして今はさやかを誑かしたインキュベーターへの怒り。


恭介「このマンションの……」

668: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 07:39:12.60 ID:G2UGW5fIO

恭介「すみません、巴先輩はいらっしゃいますか?」


ドアをノックすると、非常にゆったりした足音が聞こえる。

マミ「……」

扉を開いて覗いた顔は涙の跡と隈で元の垂れ目が原型を留めていない。

マミ「……美樹さんのボーイフレンドかしら……?何か……」

恭介「その……魔法少女の件で」

マミは少し嫌そうな顔をして恭介を家に上げた。

669: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 07:44:16.20 ID:G2UGW5fIO

机の上には料理用のバーナーが乱雑に置かれ、小動物の焼け焦げた死体が床に転がっていた。

マミ「……見えるの?」

恭介「はい……」


インキュベーターは素質がある者にしか姿を見せない。
見せる必要が無い、むしろ見えない方が都合が良い。
その秘密主義が魔法少女を孤独たらしめる。

しかし、その身体が死に、更に化学的に変化してしまえば話は別。
恭介にも見えてしまう。

670: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 07:57:24.39 ID:G2UGW5fIO
マミ「貴方も全部知ってるの……?」

恭介「……さやかから全部」

敢えてほむらではなく、さやかの名前を出すが、マミもさやかと暁美姉妹が繋がっていることは知っている。

マミ「……どうして早く教えてくれなかったのかしら」

恭介「……そいつに近いところに居たからです」

ほむらがマミに真実をひた隠しにしたのは、インキュベーターと真っ向から対立したり、手の内を明かさない為。

マミ「そう……やっぱりね……」

671: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:02:06.19 ID:G2UGW5fIO
マミ「それで……何をしに来たの?」

  「魔法少女とは違う力で戦う貴方と私が一緒に居るのを知られるのは都合が悪いんじゃないかしら?」

  「今ならキュゥべえが居ないから帰るなら今のうちよ」

恭介「……先輩が死なないように説得しに来ました」


マミの顔が歪む。

672: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:09:59.74 ID:G2UGW5fIO
マミ「貴方に何かわかるというのかしら?」

  「今まで敵だと思って殺していたものが、同族の成れの果てで」

  「その魂で私は永らえていて」

  「自分もいずれその敵になる」

  「友達だと思っていたキュゥべえは、私達のことを燃料程度にしか思っていなくて」

  「後輩には爆弾扱いされている」



マミ「こんなの死んだ方がマシよ」

673: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:17:25.80 ID:G2UGW5fIO
恭介「先輩……それ違いま」

マミ「何が違うと言うの?」

  「全て紛れも無い事実よ」

  「……帰って頂戴」

恭介に自分の絶望の話をさせる算段で、恭介が送り込まれたのだが、マミに話を聞く様子は無い。


恭介「……自分を責めないでください。悪いのはあくまでもあいつらだから」

ため息をつき、部屋を出て行く。


マミ「……ソウルジェムが濁らない。人としての心まで失ってしまったのかしら」

674: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:31:11.34 ID:G2UGW5fIO


ほむら「……そう」

電話で失敗報告が行われる。


杏子「……マミのことか」

ほむら「ええ」

杏子「あいつにとっちゃキツいかもな……キュゥべえに裏切られてた訳だし」

ほむら「あいつにその認識は無い、思わせぶりな態度を取るだけよ」

杏子「まぁ、な……」

  「マミの感情が怨みにでも変わってくれればな……」

675: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:36:30.15 ID:G2UGW5fIO
ほむら「あの人は自分に溜め込むタイプ……しかも怒りではなく後悔を」

杏子「そうそ、それだから難しいんだよな……」

ほむら「……私が頭を下げた方がいいわよね」

杏子「契約できないなら意味無いだろ」


……


杏子達と協力関係を築いた私は、次なる説得者を探しに行くことにした。

676: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 08:48:12.85 ID:G2UGW5fIO

クレア「……」


雷撃を受けた魔女は焦げ落ちる。

クレア「こうなってしまえば全て虚しい……」


死んだ自分を生き返らせる為に姉が死んだなどと聞かされて絶望しない者がいようか。

クレア「私がハッキリ止めておけば……!」

太腿のソウルジェムに杖を振り下ろす。


クレア「ッ!?」

腕を掴まれる。
周りに人は居なかったはずと思うが、確かに腕を掴まれている。


「チャオ、その命、復讐に使ってみない?」

ハンバーガーの包み紙が床に落ちた。

689: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 16:29:26.19 ID:mJ2nJIpIO

入夜「……あすみちゃんも精霊と契約したか」

  「私の第六感がさ、ガチで宇宙とバトるんじゃないかって言うんだよね」

話しかけられた少女は姿を現さず、返答する。

「だったら多少身体に負担かけても二重契約しておくのをオススメするぞ」


入夜「こいつらと……?」

  「まぁゴキブリ強いから良いけどさ」

  「どっちにしてもワルプルギスと戦うつもりはないからね」


返事はない。

690: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 16:32:53.19 ID:mJ2nJIpIO
入夜「ま、良いけどさ」


ゴキブリ三体が一つになり、エメラルド色に輝き始める。

入夜「幸いゴキブリはなんでも食べるんだよね」

  「手っ取り早くお腹いっぱいになるものを用意しないと……」


白いジャージを靡かせ大女は高速去って行く。

691: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 16:35:19.07 ID:mJ2nJIpIO
高速で

ですわ

692: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 16:40:48.16 ID:mJ2nJIpIO

さやか「ん?」


公園でハープの音が響く。

ひより「……」

ひよりが魔法少女の格好でハープを弾いて居た。

さやか「……その曲、鎮魂歌の類だよね」

ひより「……はい」

さやか「仲間の魔法少女が死んだの?」

ひより「……」


黙って頷く。
さやかは咳払いし、更に聞く。

さやか「もしかして、魔女になった?」

ひよりは泣きそうな顔で頷く。

693: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 17:20:40.97 ID:mJ2nJIpIO

さやか「そっか……」


さやかは鞄を漁り始める。

さやか「あんたさ、そのハープを愛してる?誇り、持てる?」

鞄から取り出されたのは夢の国のネズミが描かれた楽譜。
恭介に渡された物とは色違い。


さやか「……それ、弾いてみてよ」

694: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 18:23:19.84 ID:mJ2nJIpIO


ユキ「えっ、私?」

ほむら「頼めない……?」


ほむらは生まれつき雪狐と契っていた母親に、マミの説得を頼むことにした。


ユキ「わかった。でもちゃんと、ほむらちゃんからも頭下げてね?散々酷いことしたんだから……」

ほむら「うん……」

ほむ「……見つけてきて貰ったよ。あとは巴さん次第」

サバンナと彫られた木の箱を差し出す。神々しいオーラを放っていて、中身に精霊が宿っていることが一目でわかる。

フレイ「……強そうだな、それ」

ほむ「……最強の男がフレイなら、最強の女は巴さんです」

695: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 18:30:06.61 ID:mJ2nJIpIO


ベッドに篭るマミに突如寒気がする。


マミ「……ッ!?」

か細いノック音。

マミ「今度は誰かしら……」


ベッドから出て覗き穴を見ると、狐面をつけた女性が居る。

ユキ「すみません、暁美です。娘が大変ご迷惑を……」

マミ「……上がってください」


ほむらと同じく甘さを捨てきれないマミは扉を開ける。

696: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 18:36:48.88 ID:mJ2nJIpIO

狐面を外した後、マミが差し出した紅茶を飲む。


マミ「貴方も止めに来たんですか……?」

ユキ「まさか。ただ貴方の気持ちが知りたくて」

  「貴方が返すべき手のひらを返すつもりがあるのか」

いつも浮かべている笑顔が一瞬消えた。

マミ「……」

ユキ「貴方」

697: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 18:51:52.23 ID:mJ2nJIpIO
ユキ「自分のやってきたことを否定されて、自分の信じてきたものに裏切られた気持ちはわかるわ」

  「娘の医療費の為に借金していたらそれがとんでもない闇金でね。頸が回らなくなっちゃったの」

  「親切な顔して、本当汚いわよね彼ら」

あまりにも笑顔でこんなことを話すので、マミは聞き入ってしまった。
少しズレていることは気にしないことにした。

ユキ「そこで私はどうしたと思う……?」

マミ「えっ……他の金融で……」

ユキ「うーん……結局そうなったんだけどね」


  「その金融潰しちゃったんだ」

笑顔で手からこなあああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいを舞わせる。

700: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:03:08.48 ID:mJ2nJIpIO
マミ「……ッ!」


当然ユキが使ったのはほむらが得意とする概念としての凍結。
口座などを凍結したのだ。

ユキ「貴方、死ぬ気で居るって聞いたけど、そんな必要は無いわよ」

  「過去に絶望はあっても、未来の絶望を蹴飛ばす権利はある。やり直せるのよ」


木箱を取り出す。

マミ「やり直せる……」

ユキ「今、貴方が真に戦うべきは今までの自分自身」

  「泣き寝入りして死に逃げるか、あいつらに中指を突き立てるか。二つに一つだよ」

701: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:10:41.08 ID:mJ2nJIpIO
マミ「……」


ユキ「悩んでも良いんだよ。簡単に私の言葉が貴方の心に響くなんて思い上がってないから」

  「これは明日また、ほむらちゃんに持ってこさせるから。貴方の返答に関わらずあの子は貴方に謝りたいみたいだから」

マミ「……はい」

  「考えてみます。もう一度」


ユキ「もし……良かったら、今度うちに遊びおいでね」

702: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:19:51.17 ID:mJ2nJIpIO
マミ「……」


━━━━

QB「逃げるんだマミ!君のリボンはこの魔女に通用しない!」

━━━━

QB「佐倉杏子のことは残念だったね……」

━━━━


マミ「……なんだ、そういうことだったの」

  「理解したわ(comprehend)」


  「さよなら裏切りの友、これで私は安心して」

  「貴方を呪える」

703: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:30:11.43 ID:mJ2nJIpIO

ほむら「……」

マミの家の前に立つ姉妹。

ほむ「まず、謝ろう」


ドアをノックする。


マミ「こんにちは、暁美さん」

まるで自分達の母親の笑顔で出迎えられ戸惑う。

ほむら「こ、こんにちは」

マミ「さ、上がって。ケーキも用意してるわよ」

704: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:37:59.41 ID:mJ2nJIpIO

ほむら「ごめんなさい!……情報が筒抜けすることを防ぐ為に貴方に……」

マミ「頭を上げて頂戴」

ほむら「はい……」

マミ「許さないわよ!」


窒息させんばかりにほむらを思い切り抱き締める。

ほむら「もがっ!ほむっ!?たけ!」


マミ「冗談よ。正直結構お冠だけどね。貴方の懸念については」

  「理解したわ(comprehended)」

  「そ、れ、よ、り!」


ほむ「はい、これを……」

705: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:42:26.67 ID:mJ2nJIpIO


あすみの呪いのバングルのせいですっかりネガティブになったまどかの元へ孵卵器が訪れる。

QB「……しかし、君の力ならマミを助けることが出来るよ」

まどか「……本当?また何か不都合にとらわれたりしない?」

QB「もちろんさ、君が魔法少女になって、マミが人間になる。単純な話さ」

まどか「……そう。それで私はソウルジェムが濁らなければ良いんだよね」

706: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:46:34.63 ID:mJ2nJIpIO



まどか「いいよ、わたし。マミさんの為なら……」

QB「さぁ……君はどんな願いでソウルジェムを輝かせる?」

まどか「わたしの願いは……マ」

突如孵卵器が貫かれる。


まどか「……ッ!!?」



マミ「間一髪……ってところね」

707: ◆USZbC4nXcg 2012/11/29(木) 19:54:34.10 ID:mJ2nJIpIO

巴 マミ

付喪神・羽根ペン(エジプト)
ヘビクイワシ(アフリカ)

通称・書記官鳥

食物連鎖の頂点。

書記官は赦さない。
書記官は刻み付ける、己の絶対を。
書記官の前では矮小な存在は蹴り殺されるだけである。

頂点たる精霊の力で、彼女は自分の魔法の全てを理解した。

726: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 08:46:05.70 ID:fGxfbauIO

まどか「マミさん……大丈夫……なんですか?」

マミ「大丈夫なわけ無いでしょう?色々な物を失ったわ」

  「でも……」

背中から巨大な翼を生やす。

マミ「より多くを得たわ」

孵卵器の死体をリボンが包み込む。

翼から羽根を一本抜き取り、リボンの玉に向けて画家がパースを取るポーズを取る。

マミ「……高密度な熱エネルギー」

リボンが解けると、再び孵卵器の死体が姿を現し、次の孵卵器が訪れそれを貪り始める。

QB「やれやれ、頭が冷えたと思ったら君もわけのわから……」

孵卵器が焼け落ちる。

727: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 08:59:37.80 ID:fGxfbauIO
マミ「二度と現れないでくれるかしら?」

  「格下の裏切り者さん」

QB「やれやれ、どういう力だかわからないけど、関わらない方が良さげだね」


新たに現れた孵卵器は捨て台詞を吐いて去って行く。
しかし恐らくまどかの部屋などにしつこく現れるのは変わらないだろう。

まどか「マミさん……その力は……」

マミ「私にとって格下はどんなものであっても単に等しく屠られる物」

  「だから私はそれの在り方を『書き換える』」

  「安心してこの街を任せて頂戴」

728: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:10:15.33 ID:fGxfbauIO


当然ながらまどかの魔法少女への憧れは消えていた。
魔法少女の真実を全て孵卵器から聞かされて尚、マミの為に契約しようとした辺りマミに対して負い目はを感じているのだろう。
それがあすみのバングルのせいであっても。


マミ「そのバングルも書き換えてあげるわ」

  「今日からそれは『勇気と自信が湧くバングル』!」


……


まどか「……マミさん、ごめんなさい、ありがとうございました」

強い目で答え、まどかは去って行った。

729: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:26:30.47 ID:fGxfbauIO

ほむ「……」


あすみは宇宙に攻め込む仲間を集めに行くと言って、他の街へと去って行った。

ほむ「まぁあの子の戦い方じゃワルプルギスには……ね」

  「キュゥべえの方もマミさんになんとかしてもらえば良いよね」


一人コーヒーを啜りながら、学校の課題を片付ける。

730: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:33:46.17 ID:fGxfbauIO
ほむら「絶っっっっ対敵に回したくないわ」

マミ「そんな怖がらないで頂戴?」


リボンで使い魔を全て握り潰す。

マミ「キュゥべえもこうやって圧縮しちゃえば良かったわね」

逃げ回る魔女に的を描き、大砲を追尾させる。

マミ「縛るのと使い分けが効くじゃない、これすごくいいわ」


攻撃手段を蹴りとヤクザの武装しか持たないほむらにとって今のマミは恐怖以外何者でもない。

ほむら「……頼もしいわ」

マミ「でもワルプルギスの夜は流石に格下にカウントできないからいくらか弱体化するわよ?」

ほむら「それでも十分に頼もしいわ」

マミ「……ありがとう」

731: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:44:16.85 ID:fGxfbauIO


ユウリ「ワルプルギスの夜?ネットでは確かに見たことあるけど、見滝原に来んの?」

杏子「嘘だったらメシ奢れって言っといた」

ゆま「軽い……」

ミチル「それでわたしたちも戦うの?」

杏子「ああ、別にメリットもねえけど、大物相手だ。腕が鳴るだろ?」

ゆま「脚」

杏子「お、おう」

732: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:47:53.52 ID:fGxfbauIO

ユキ「ほむらちゃん、ちょっと」

ほむら「何……?」

ユキ「今回は米軍や自衛隊の武器を使うのはやめておきなさい」

  「戦力もいっぱいいるし、ほむらちゃんは補助に徹して頂戴」

ほむら「でもっ……」

ユキ「フレイ君の特性忘れた?」

ほむら「あっ……」

733: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 09:51:37.37 ID:fGxfbauIO


織莉子「……この期に及んで鹿目まどかは契約しようと……」

   「……いや、この願いは」

   「むぅ……」

キリカ「どうなるというんだい?」

織莉子「……彼女がこの世界から外される、否、全世界から外されます」

キリカ「……ッ!!」


興味なさげな顔をする織莉子に対し、焦った顔をするキリカ。

織莉子「どうしたのキリカ……?」

734: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 10:04:50.01 ID:re9vPKkIO

ワルプルギスの夜
襲来前日

対抗人員

暁美ほむら
暁美ほむ
暁美フレイ
暁美ヒカル
暁美ユキ(避難所要員)

美樹さやか
上條恭介
巴マミ

佐倉杏子
千歳ゆま
飛鳥ユウリ
和紗ミチル

美国織莉子(避難所要員)
呉キリカ

735: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 10:12:25.82 ID:re9vPKkIO

あすなろ市
魔女結界


「何これ……」


異空間に囚われた銀髪の少女はパニックを起こし、自分に魔法少女の契約を迫る孵卵器の存在に気づかない。

「助けてユウリ……!」


大会の優勝にて、晴れてお揃いとなったスプーンのお守りを握り締め目を閉じる。


鞄の中身が光を放つ。

736: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 10:19:04.32 ID:re9vPKkIO

……

「骨董漁りなんていい趣味してると思うよ、偶然に感謝するんだね」


銀髪の少女の姿はなく、そこには険しい表情で二丁の拳銃を構えるユウリの姿があった。


ユウリ?「……ユウリの顔に泥を塗らせるなよ」

737: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 10:31:56.16 ID:re9vPKkIO

杏里 あいり

付喪神・骨董品の拳銃(アメリカ)
???(???)


詳細不明。
ただ目の前の敵を蹴散らす為に得た力。

745: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 16:42:17.12 ID:re9vPKkIO
銃口から煙が立ち上る。
大きい銃を軽く二丁拳銃として扱う辺り、本物のユウリ以上に力は強いだろう。

そして動きが鈍った魔女に詰め寄る。
魔女も元は魔法少女、怯えている様にも見えなくはない。


あいり「……」


ボキブチッ

素手で魔女を引き裂く。
得体の知れない物、グリーフシードをとりあえず鞄にしまい、崩れる結界を去る。

746: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 16:46:27.02 ID:re9vPKkIO
拳銃「ねぇ、礼くらい言ったらどうなの?」

あいり「えっ……あ、ありがとう……ございます」

拳銃が声をかけてくるので、少し戸惑うが、きっとアニメとかにある変身アイテムがちょっとリアルになったものなのだと思った。

拳銃「それ、骨董屋に持ってったりしないでね」

  「あ、でも骨董屋は連れてって」

あいり「……」


訳もわからないまま、骨董屋に引き返す。

747: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 16:58:43.41 ID:re9vPKkIO
拳銃「うん、ユウリって子の名前は最近よく聞くよ。あの子も確か戦ってるよ」

あいり「最近ユウリがそそくさと帰るのも……」

拳銃「そのせいだね。まぁ今日からあんたも同類になるんだけど」

  「でもあたしだけだとなんだろ……アイデンティティに欠けるっていうか……ユウリじゃん」

そうこう言っている間に骨董屋についた。

748: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:10:32.46 ID:re9vPKkIO


杏里 あいり

付喪神・骨董品の拳銃(アメリカ)
パラポネラ(ペルー)


通称・弾丸アリ

カブトムシやゴキブリなどより強い力を持つ生き物。
人間大に直せば一メートル六方のコンクリートのブロックを軽く持ち上げる。

ショットガンを二丁拳銃にしても照準は一切ブレない。

また神経毒はスズメバチ並に強いと言われ、咬まれた時の痛みはフッ化水素酸を歯の裏に塗られた痛みに次ぐとも言われる。

750: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:22:08.48 ID:re9vPKkIO
拳銃「十分強いとか思った?」

  「甘いよ。食べたいくらいに甘い」

拳銃はあいりに囁く。


あいり「アレ?あんなの買うの?」

勝手に動いたあいりの指はワゴンに入っているウシの頭骨のついた赤黒いマント


店員「まいど!」

……

あいり「……ただの厨二アイテムじゃん」

拳銃「失礼な、これはウシの頭骨に偽装した恐竜の頭骨だよ?」

751: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:28:25.87 ID:re9vPKkIO



ワルプルギスの夜襲来まで残り僅か


ユキ「ごめんね、お母さんが行くとフレイ君とお父さん以外動けなくなっちゃうから……」

ほむ「……行ってきます」

ユキはほむの額にそっと口付けた。



織莉子「……私が弱いばかりに、キリカ、貴方には負担をかけてしまいますが」

キリカ「任せて、あっちの連中もいるし大丈夫だよ」

織莉子「……頑張って下さい」


キリカは織莉子の首筋にハードに口付けた。

752: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:36:08.81 ID:re9vPKkIO


見滝原大橋。
ワルプルギスの夜出現地点付近。


杏子「避難所で待ってても良いんだからな?」

ゆま「今更ないよ」

ユウリ「暴風雨だけど、あたしの羽根は役に立つかな……」

ミチル「ご自慢のスタミナでどうにかしてよ」

風見野組は余裕そうだ。
ゆまの足元に零れた小麦粉が雨で固まる。


ヒカル「危なくなったら真っ先に逃げていいからな」

ほむ「私は冷気でもこなきゃなんでも……」

フレイ「しっかり掴まって氷で固定しちまいな」

ほむら「了解したわ」

暁美家の準備は整っている。
眼鏡二人は攻撃を食らわないという強みがあるせいか、元の性格にも関わらず堂々としている。

753: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:44:06.58 ID:re9vPKkIO
さやか「恭介、覚悟は良い?」

恭介「大丈夫だよ」


マミ「具現する前から凄いオーラね。伝説が伝説たる所以を理解したわ(comprehended)」



キリカ「なんだキミ、しろまるの同類?」



ほむら「……来る!」


巨大な逆さ吊りの人形が姿を現した。

754: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 18:52:56.83 ID:re9vPKkIO

マミ「開幕の祝砲をくれてやるわ!」


いつも使用するものを遥かに凌ぐ大きさの大砲を召喚し、上に『波止場の良い男』の様なポーズで立つ。


マミ「ボンバルダメント・ソーレ!!」

極太のリボンが飛び出し、魔女の胸元に直撃する。

マミ「コルセットを……締め直してあげる」

着弾点からリボンが噴き出し、魔女を拘束する。


ほむ「物凄い圧力……超臨界流体になりそう」

755: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:05:52.49 ID:re9vPKkIO
拘束された魔女の戦力を補う為か、使い魔を大量に召喚する。


杏子「オイオイ!雑魚に構ってる暇は無いよ?」

さやか「来なよ、文字通り食ってやるからさ、雑魚が」

ユウリ「……」

恭介「……今までの使い魔よりは骨がありそうだね」

ゆま「弱そう」


各々、武器を取り出したり、攻撃する箇所の硬化などを行う。

756: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:12:31.96 ID:re9vPKkIO


この人員の中で、能力に概念的なものを含むのはさやかと杏子の二名。


杏子「相手が悪かったな!」

杏子のユニコーンとしての能力は『不浄の駆逐』
魔女の使い魔などは杏子がその気にさえなれば触れただけで霧散させることもできる。

空中を飛び回り、使い魔を片っ端から塵に返す。

757: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:17:19.76 ID:re9vPKkIO

恭介がハサミでねじ切り、ゆまが蹴りで両断する中、さやかは短剣のツカについた宝石を額に充て、力を貯める。

さやか「……」

ウエットスーツが徐々に魚の鱗の様に変化する。


さやか「行くよ」

背面飛びで舞い上がる。
短剣の刃が青く輝く。

758: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:21:45.07 ID:re9vPKkIO

人魚姫の物語をご存知だろうか?

姉が持ってきた剣を王子に突き立てれば自分にかかった『泡になる呪い』を解くことができる。

人魚姫は最終的に王子を愛するあまり、自分の死を選んだが……


さやか「あたしはそんな綺麗事、言えないね」

759: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:26:02.00 ID:re9vPKkIO
短剣が滑る様に使い魔を貫き、その度にさやかの鱗は元のウエットスーツに戻って行く。


さやかは自分に『バショウカジキになる呪い』をかけ、短剣の威力を増している。

言わば仮想的に二重契約をしたのだ。


さやか「別にあんたらが王子様なんて思っちゃいないけどね」

760: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:32:12.65 ID:re9vPKkIO
ユウリの強みの本質はオオスズメバチの獰猛さ、スタミナではなく、長年連れ添った注射器。

他人の生成物を貯めて、増殖させることができる。
あすみの液体魔法やソウルジェムの穢れはもちろん、血液さえも。


ユウリ「ミチル、いくよ」

ミチル「了解」


身体を最大限伸ばし、杖を掲げるミチルと腰を落としバルカン注射器を構える。


ミチル「リーミティ・エステールニ!!」
ユウリ「っけえェェェーッ!!」

761: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:32:59.95 ID:re9vPKkIO
構える。



構えるユウリ。

762: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:40:54.75 ID:re9vPKkIO
遠距離攻撃威力第一位がダブルで打ち出される。

リボンの玉となった魔女の唯一露出している歯車部分に直撃。
歯が欠けているのが確認できる。

ほむ「リボンがほどけ始めてる」

ヒカル「撃って良いか?」

マミ「どうぞ!第二波はいつでもできるわよ!」


ヒカル「えっと…こうか?」

古典的な波動攻撃のポーズを取ると、極太の熱線を打ち出され、リボンを大炎上させる。

763: ◆USZbC4nXcg 2012/11/30(金) 19:45:07.67 ID:re9vPKkIO

燃え盛る炎の中、破壊光線が魔女に降り注ぐ。


フレイ「火が止んで、リボンが行ったらいくぞ」

ほむら「オーケー、いつでもいいわ」




キリカ「皆強いな……あの男の子くらいしか明らかに私より弱そうなのが居ないな……」

   「……織莉子からメール?」

   「……まずいね。君、願い叶えてくれたりする」

キリカは足元の動物に話しかける。

「力だけなら与えられなくもない」

784: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:21:41.74 ID:ozd4MN3IO

魔女の動きを殆ど封じ、大量に湧く使い魔も全滅させている。

どう見ても有利にしか見えないこの状況を危惧している者は皮肉にも、全人員の中で最弱の美国織莉子だけであった。

彼女には未来が見えている。


織莉子「……舞台装置が反転し……鹿目まどかが契約する…!」

785: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:27:12.31 ID:ozd4MN3IO
ほむら「このビルなら大丈夫ね」

フレイ「ここで待つだけだな」


燃え盛る炎を見つめ、飛ぶ刻を待つ。


マミ「準備はオーケ……あら?」


突如マミの居る方向に熱線が射す。


マミ「きゃっ!?」

大砲をリボンに戻し、横っ飛びで避けるも武器の再展開には少し時間がかかる。

786: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:40:08.98 ID:ozd4MN3IO

地響きが鳴る。
今までにない大きさのそれは、耳の奥を揺らし微妙な痒みを齎すが、さしたる問題ではない。


杏子「嘘だよね……?」

ユウリ「伝説だけの話じゃないの……?」

ほむ「こんな日本の街一つになんで……」

恭介「……さやか、この状況って」

さやか「多分一転超ピンチ……」


ミチル「どうにかならないの?」

狐火「ならんよ、向こうだって自然災害じゃもの」

ヒカル「いきなり万事休す……か?」


舞台装置が反転した。

787: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:46:15.58 ID:ozd4MN3IO

ほむら「……いっきにやり過ぎて舞台装置を本気にさせてしまった?」

フレイ「……まだ勝機はあるぞ。時間凍結で近寄って歯車を俺が砕く」

ほむら「……どうやって近づくって言うのよ。反転した舞台装置に届くのは杏子と巴さんくらい、しかも一人でね」

フレイ「ぐぐ……」


反転した舞台装置は暴風のような速度で、芝刈り機が草を刈る様に、建物を破壊し文明を滅ぼす。

788: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:52:24.16 ID:ozd4MN3IO

QB「ワルプルギスの夜が反転したよ。これで勝機はほぼゼロだね」

まどか「……」

QB「反転したワルプルギスの夜は文明を逆さにするという。こうしている間にも街はどんどん破壊されて行くんじゃないかな。一週間もすれば東アジアは滅ぶペースさ」


まどかは既にジョーカーとなる願い、ワルプルギスの夜を消し、自分の魔女化も防ぐ願いを見つけていた。

そしてその願いを叶える決意も、バングルの力により……


詢子「おい、まどかどうした?」

789: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 07:58:30.62 ID:ozd4MN3IO

まどか「わたし……いかなきゃ」

詢子「どこ行くってんだ」

まどか「友達が大変なの」

詢子「んなもん見りゃわかる。暁美さんの旦那や子供、さやかちゃんや恭介君が戦ってるんだってな」

  「お前を戦わせない為に」

詢子はまどかをヘッドロックし、ゆっくり語り出す。

詢子「あのな、信じて待つことが出来ない奴は何も出来ないんだ。パパがあたしの仕事に不安を持ってたら家事も手に付かず……ってなるだろ?」

まどか「……」

790: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:02:32.55 ID:ozd4MN3IO
詢子「お前がなんか思いついたように、暁美さんの旦那とかがなんか思いついてるかもしれない」

  「もう少し信じてやりな」

まどか「……」

バングルの力により、まどかが言い包められることは無い。
即ち沈黙は了解を意味する。

詢子「戻ろうか」

791: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:10:34.22 ID:ozd4MN3IO

大嵐の中、辛うじて通じる電波を頼りに鉤爪の少女は通話する。
避難所に居る賢女と、この状況と、それを打破することについて。


織莉子「キリカ、精霊との契約は済ませましたか?」

キリカ「今しがた、ね」

織莉子「良いですか、舞台装置自体は避難所を襲わず、街をぐるっと廻り最後は海に出て行きます」

キリカ「自体は……使い魔か」

織莉子「おぶさっている二人組以外を全て避難所前に呼び寄せて下さい」

キリカ「その二人組は……?」

織莉子「会えばわかるはず……です」

キリカ「了解したよ」

792: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:14:40.36 ID:ozd4MN3IO
キリカは端末をしまい込み、ポケットから取り出したやたら高カロリーなチョコレート菓子を口に放り込む。


キリカ「少し歯に沁みるな……」


食べ終えた後、深呼吸し、気功のようなポーズを取ると、キリカの姿が変わり始める。


キリカ「……成る程、これなら……ね」

793: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:26:50.70 ID:ozd4MN3IO

呉 キリカ

龍(中国)
サバクツノトカゲ(アメリカ)

彼女の鉤爪、速度低下は健在。
翼を持たずに飛び回る古来からの空の王者。
悠久の記憶は、時間遅延など副次的な能力を産む。

また龍の汗や血潮は死を乗り越える力があるという。
それは自身に効果は無いはずだが……


鹿目まどかの願いがジョーカーならば、天才呉キリカはハートのエースである。

794: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:34:20.58 ID:ozd4MN3IO


龍と化したキリカは戦闘員の元へ向かい、念話で話しかける。


キリカ『避難所を使い魔が襲い始める、避難所を護ってくれ』

杏子『ワルプルギスはどうすんだ!?』

キリカ『あいつ自体は海に出る。この状況であいつに有効打を与えられる奴を私が連れて行く』

ほむ『……お姉ちゃん達だ』


戦闘員達は避難所へ引き返し、龍はほむらとフレイが居るビルへ飛んで行く。

795: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:38:23.65 ID:ozd4MN3IO

ほむらは自分の元へ飛んでくる龍を見て考える。

反転した舞台装置の新たな使い魔だろうか?しかし余りにも毛色が違いすぎる。

……


キリカ『恩人、私だ』

ほむら『貴方だったのね』

キリカ『……しかし驚いた、君も戦闘員だとはね。確かに戦いそうな外見だけど』

フレイ『そりゃどうも』

796: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 08:44:33.61 ID:ozd4MN3IO

キリカ『大体わかった。君の時間凍結と私の時間遅延、速度低下を目一杯使って、君達を舞台装置まで運ぼう』

フレイ『んでもって俺が本体たる歯車を砕くと』

ほむら『三人がフルパワーってことね』



刻は凍てつき、二人を乗せた龍は飛び立った。

802: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 18:23:26.18 ID:zL4h2ZDIO
フレイ「時間遅延と速度低下が思ったより強い、時間凍結より俺の身体を冷やす方に集中してくれ」

ほむら「わかったわ。人間一人くらいなら私でも絶対零度まで下げられるはず……」


キリカ「もう少しだ……!」

正立したワルプルギスの夜の歯車の横に龍は身体を寄せる。

803: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 18:31:22.88 ID:zL4h2ZDIO
フレイ「ほむら、お前はこっちで待ってろ」

ほむら「でも私と離れたら動けなく……」

フレイ「絶対零度でも動けるんだぞ?慣れたよこのくだりで」

このわずかな間に能力が成長したとでも言うのだろうか。

ほむら「……わかったわ」

キリカ「東アジアの命運は君にかかってる、健闘を祈るよ」

フレイ「……任せとけ」


登山家の様な格好の男は龍を飛び降り、歯車に攻撃を開始した。

804: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 18:46:13.34 ID:zL4h2ZDIO

絶対零度下におけるフレイの力は、パラポネラの精霊と契約したあいりを軽く上回る。

絶対零度下においては原子は振動をやめるはずだが、物理法則に囚われないのが感情(セイレイ)。


歯車のパンチで抉りとった部分を適当に加工し、武器とする。

ほむら「歯車がよく冷えたバター程度に……」


キリカ「時間凍結あとどれくらい持つ?」

805: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:00:06.41 ID:zL4h2ZDIO

ほむら「あと一分できればいいくらいかしら、そっちは?」

キリカ「……体感時間三分」


歯車をメタメタに引き裂くフレイも目に見えて疲れてきている。
人間フルパワーで走った時は分単位も持たないとされているが、今の彼はそれを凌駕している。
いくら精霊の力があるとはいえ、身体への負担は計り知れない。

ほむらは気付いていないが、キリカは気付いている。

フレイは生きて帰るつもりなどないことを。

806: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:12:10.38 ID:zL4h2ZDIO


ほむら「まだ終わらないのかしら……」

キリカ「……限界だ」


龍は舞台装置に背を向け、飛び立つ。


ほむら「ちょっと!フレイは…!」

キリカ「速度低下はまだ効いている。あそこは台風の目だから彼は大丈夫なはずだ」

   「あのままだと私達が吹き飛ばされて居た」

ほむら「……そう」

807: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:22:53.17 ID:zL4h2ZDIO


フレイの尽力によりワルプルギスの夜の本体たる歯車はほぼ壊れていた。

時間凍結が解除されれば崩れて消えるだろう。


フレイ「ハァ……ハァ……」

   「タイより暑い……いや俺が熱くなったのか」

   「そういやこいつは最強の魔女なんだったっけか……」

   「じゃ、俺が最強……ってことになるの……かな」

808: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:45:33.18 ID:zL4h2ZDIO


ユウリ「空が晴れて行く……」

ミチル「終わった……」


嵐は止み、雲は消え虹がかかり、その虹と絡まるように龍が舞い降りる。


恭介「街はめちゃくちゃになったけど……避難所は大丈夫だったろうし」

マミ「一山超えたってとこかしら」


ほむら「……終わったわね」

キリカ「……」


ヒカル「フレイ君……フレイはどうした?」

キリカ「……」

809: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:50:17.92 ID:zL4h2ZDIO
ワルプルギスの夜が消滅した点からは何も降ってこない。
それが意味することは……


キリカ「……彼は力を使い果たし、亡くなった」

ヒカル「……ッ!!」


ヒカルとほむらが唇を噛みしめる中、キリカの携帯がけたたましく鳴り響く。



キリカ「なんだい?織莉子」

織莉子「よく聞いて、キリカ!」


やけに慌てた口調だ。

810: ◆USZbC4nXcg 2012/12/03(月) 19:51:13.70 ID:zL4h2ZDIO


織莉子『鹿目まどかが……鹿目まどかが宇宙人に攫われました……!』




第一部 完

824: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 16:54:56.89 ID:yDAQwUsIO
暁美ほむら

雪女/ノウサギ

概念凍結、概念冷却、概念穴空け、袖収納、運搬、機械操作。
魔法少女時代の魔法はほぼ完全に再現可能。
実用的段階とは言えないが冷気攻撃、氷柱なども可能。

部分的に時間を止められるようになった代わりに、高熱を纏う相手には効かなかったりする。

衣装は水色の着物に何故かロップイヤーの兎耳。

825: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 17:02:27.96 ID:yDAQwUsIO
暁美ほむ

逃げ水/オブトサソリ

ループを経験していないほむら。
一度ほむらと対立するも、キリカの仲裁により和解。ほむらの双子の妹となる。
ほむらの記憶をすべて客観的に見ている。
まどかの行動に呆れ果てていて、マミを尊敬している。

致死性のある毒針、身体の流体化、高熱化、光の屈折

衣装はくすんだ黄緑の砂漠地域の民族衣装の下に、上半身は黒褐色の軽くタイトな鎧。

826: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 17:07:42.38 ID:yDAQwUsIO
暁美 ユキ

雪女/ホッキョクギツネ

ほむらの母親、生まれついての契約者。
柳のような性格、職業は『芸術系』

冷気、凍結、ほむら程ではないが概念凍結も可能。

衣装は灰色と水色の着物に狐のお面。

827: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:11:35.30 ID:yDAQwUsIO
暁美 ヒカル

狐火/ホンドギツネ

ほむらの父親、赤縁の眼鏡をかけた長身。
娘を溺愛しているが、知久や佐倉神父に比べて幼い性格。職業は『IT系』

身体の炎化、熱線。

服装は黒と橙の着物に狐のお面に九本のフサフサしっぽ

828: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:16:26.63 ID:yDAQwUsIO
暁美 フレイ

雪男/マンモス

日本人になりたいためにタイの地下闘技場を勝ち抜き、賞金で暁美家の借金を返し、養子となった。
キリカのクラスメイトとなったが、登校免除となる。

絶対零度であれど物理法則などを無視して動き、寒くなれば寒くなるほど強くなる。

反転したワルプルギスの夜と相討ちになった。

829: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:23:56.59 ID:yDAQwUsIO
美樹 さやか

人魚姫/バンドウイルカ

マミの失態を目にして以来、暁美家に信頼を寄せるようになる。
恭介の腕についてのコネつくりのために契約。

強力な超音波や、多彩な種類の剣を召喚し扱う他、自分に『バショウカジキになる呪い』をかけ擬似的に二重契約を行う。
メインで使うのは『殺し』をする度に自分の呪いを解く『人魚姫の短剣』

格好はイルカの時は背中と腹部の大きくあいたウエットスーツに鎧の足部分。バショウカジキの時はウエットスーツが鱗に変わる。

830: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:30:25.55 ID:yDAQwUsIO
上條 恭介

付喪神・楽譜/種別不明のカニ

この周回ではいつも通りバイオリニスト。
手脚を治す、もとい新たに生やす為に契約。さやかとは『親友』というポジションを確かめ合っている。

元々の性格もあり、戦闘はハサミを叩きつける、刺すなどの単純なものしかできない。

自切した手脚はカニの脚として普通に食べられる様だ。

衣装は赤い細身の鎧に白いマント。

831: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:36:57.91 ID:yDAQwUsIO
千歳 ゆま

畏・蝗害/サバクトビバッタ

趣の魔女から杏子を助ける為に契約。
ジャンプとキック以外に大したことはできないが、その二つが非常に強力で、高層ビルに飛び乗り、屋上から真っ二つにできる程。

隠し球を二つ持っているらしい。

衣装は砂漠地帯の民族の格好に黒タイツに巨大なバッタの翅。

832: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:47:23.34 ID:yDAQwUsIO
佐倉 杏子

ユニコーン/コーカサスオオカブト

飯を集るという名目でユウリと接触したことにより、再びユウリ、ミチルそれに加えゆまとチームを組み、風見野中の魔女や使い魔を虐殺。本編通り打算的な性格。

魔法少女の経験が長い上に、固有魔法を使用していなかった為に能力的には完全に上位互換。

怪力を得た上に、ユニコーンの『不浄を突き殺し踏み潰す』習性により、彼女が穢れていると判断した物や一般的に穢れていると判断される物に対しては力が一層強くなる。
鈍いが一応飛べる。

衣装は今までの魔法少女の衣装に加え黒い仮面、または白い上にカブトムシの甲殻の様な鎧。

833: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 18:57:54.81 ID:yDAQwUsIO
飛鳥ユウリ

付喪神・注射器/オオスズメバチ

あすなろ市在住の魔法少女だった少女。
元は風見野で杏子、ミチルと利害の一致程度に組んでいたが、主義や距離感の食い違いで解散したが、『いつかキュゥべえ滅ぼす』をモットーに再結成。

魔法少女時代から愛用していた魔法武器に精霊が宿ったので基本的に魔法少女時代と戦闘スタイルにさして変化は無い。
カフスから変化した注射器ガントレットの針を突き刺す為に殴るのが増えたくらいか。

バルカン注射器から弾を撃つ他、突き刺し内部から破壊する、毒やウイルス、細菌、薬、魔法、霊力を注入するなど。
注射器に入れた物は増量され、使わない時はほむらと同じく保管している。

衣装は魔法少女の物よりカフスが注射器ガントレットになり、金髪に黒のメッシュがところどころ入った程度。
ナースキャップは総婦長のものに変わっている。

834: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 19:12:42.70 ID:yDAQwUsIO
和紗 ミチル

付喪神・鈴のピアス/リオック

あすなろ市在住の魔法少女だった少女。
詳細はユウリの項目参照。

魔法少女時代はマミ以上の火力バカで、破壊魔法一辺倒。ビーム、光弾、雷撃状などの形の変化こそあれど基本的に変わらない。
精霊と契約してからはそれに加え身体にそのエネルギーを纏いユウリと同じく肉弾戦もするようになる。

破戒魔法とはどういう力なのかは本人も使用したことが無いのでわからない。


衣装は魔法少女の物に加え白いマスク、片脚黒ニーハイ、片脚は靴のみ。

835: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 19:22:15.17 ID:yDAQwUsIO
巴 マミ

付喪神・羽ペン/ヘビクイワシ


現時点では本作最強キャラクター。
魔法少女時代はほむらの秘密主義とまどかの魔法少女への憧れに苦しめられたが、それらの鬱憤を全て精霊の力に変換する。

魔法少女時代の能力を全て底上げした上に、キックに関しては回数を考えると期待値はゆまに次ぐ。

新たな能力として、『格下』を書き換える力を持つ。
魔女を鬼女に、化学エネルギーを熱エネルギーにエトセトラ応用力は元の彼女の魔法をゆうに上回る。
面白い使い方応募してます。

衣装は魔法少女の物に加え大きな翼、靴にも羽。

836: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 19:29:22.81 ID:yDAQwUsIO
神名 あすみ

魔女/サルビア

苗字の読みはかみな。
風見野の小学五年生。

呪いの願いで魔法少女の契約をして、QBと取り引きをし、クラスメイトの女子を全て魔女化、クラスメイトの男子の一部を虐殺、残りを魔女化した女子と閉じ込める。

自分を捨てた父親の娘をダークブルー式パッチワークにし、そこ母親にそれを見せつける。

織莉子との取り引きでまどかに魔女化を見せるためにマミの元に潜り込むも、マミに惚れてしまう。

マミに魔女化を見せてしまった後の失意の中、ほむに手を差し伸べられ精霊と契約を結ぶ。

837: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 19:33:41.26 ID:yDAQwUsIO
魔法少女時代から使う精神攻撃は更に成長しており、感情の無い者にも通用するようになった。媒体は光、ガス、音、液体金属、固体軽金属。

精霊との契約により、武器も変化したと思われる。

精霊との契約の後の衣装は、野球のユニフォームの上にそれが全て隠れる黒いローブ。

838: ◆USZbC4nXcg 2012/12/04(火) 19:42:55.50 ID:yDAQwUsIO
呉 キリカ

龍/サバクツノトカゲ

原作より織莉子と親密な関係にあり、今回の『恩人』はほむら。
織莉子には吸血鬼と呼ばれていて、織莉子以外にそう呼ばれると露骨に不機嫌になる。

身体を完全に龍にすることができ、空も自在に飛べる。原理は不明。

魔法少女時代の魔法に加え、時間遅延が使用可能。

まだ大量に隠し球を持っている。

衣装は魔法少女の物が気に入ってるので、人間の姿の時は別の衣装は着ない。

851: ◆USZbC4nXcg 2012/12/05(水) 09:03:10.00 ID:Au3uu5VIO
忘れるところだった


神名 入夜

付喪神・指輪/エメラルドゴキブリバチ
畏・G/ゴキブリ集合体

神名あすみの血の繋がった姉。
あすみと同じく父親に捨てられ、同じ苗字の資産家の家に養子に入り白女に通う。
「白女部長連総長」の腕章をつけていて、部活はバスケ部。
あすみのことを観察している様子だが、大した考えがあるとも思えない。

織莉子と同じぐらいの長身、肌は褐色になる程日焼けしていて、長い銀髪も日焼けでくすんでいる。

毒針で精神を破壊し操り人形にする他、ゴキブリの瞬発力、生命力、力を持つ。
多重契約、しかも相性の悪い物なのでなんらかのデメリットを受けるのは明白だろう。

衣装は白女の純白に金色の刺繍の入ったジャージにエメラルドグリーンのスウェットパンツ。