この本は、姓名の文字の画数だけで姓名判断をする、いたって初歩的な姓名判断の本である。姓名判断は、奥行きがあって、鑑定にもいろいろな要素があるのだが、この本は、姓名の画数の中の、天格、地格、人格、外格、総格のうち、天格(苗字の画数)をのぞく4つの要素だけで占っている。まあ、占いの本としては、ゾッキ本である。しかし侮ってはいけない。人間にとって、姓名とは、皮膚のようなものなのである。禅宗では、歴代祖師の名号や八大龍王の名号を唱えるが、名前というのは、それだけ霊的な重みのあるものなのである。

この姓名がどれだけ人間の運命を変化させるかは、雅号、ペンネーム、芸名の選択がその人の運命をいかに変えるかをみれば一目瞭然なのだが、各論はここでは行わない。

姓名の変化がどれほど人生と運命を変えるかを、身近に実証する機会がいずれあるかもしれない。まあ、そのときは、記事を改めて、姓名と運命の関連の不思議について、多少の絵解きをしてみたいと思っている。一応、今回は含みを残して、この記事については筆を置くことにする。