タイトルに示した言葉は、哲学者のベルクソンが「道徳と宗教の二つの源泉」で示した議論である。


昨日、母親と話していて、「こんなに技術が進歩しているのに、なんで世の中の仕組みがあまり変わらないのだろう」といったら、母親から、「技術が変わるほどは人間のほうは変わっていないからだよ」といわれた。そうなんだろうと思う。


インターネット上にはいろいろな議論が存在する。しかし、多くは世間に伝わらない。私のブログの記事も、ごく一部以外は、世間の多くの人の目に触れることはない。自分の言っていることも、多くは、埋もれてしまって、掘り起こされることはないのだろうと思う。ごく一部でも、有力な人の目に留まればうれしいと思っている。


インターネットが出現して、50年くらい経過しないと、劇的な新機軸新発想は出現しないのだろうと思う。なじみのない考えが世間に広がるには時間がかかる。


デカルトも、生きている当時は、主流から外れた人だったそうだ。キルケゴールも、生きている当時は、周囲の人たちから見下されていた。新しい発想の提供は、いつもそうなのだろうと思う。


技術の進歩に人間性の変容は遅れる。破局的なことが起こらない限り、大きな変化は出現しないのだろうと思う。