Bloga enneagramica (ブロガ・エニアグラミカ)

IT革命の先にある社会の創造に貢献することを目的として、拙いながらも文章を紡いでおります。 (管理人:enneagram)

努力して、わたしたちみんなが欲するような知識社会を未来に生み出したいものです。

せんべい

メーカーとしては、コーンスターチのせんべいを作ることには抵抗があるのだろう

今、スーパーやコンビニで市販されているようなおせんべいのほとんどは、一部例外を除いて、間違いなく、コーンスターチも原料に用いているはずである。


しかし、どのせんべいも、主原料はもち米で、コーンスターチの中に申し訳程度にもち米やうるち米を混ぜているような商品を見つけるのは極めて困難だろうと思う。


やはり、おせんべい屋さんには、おせんべい屋さんの自尊心があって、いくら大量生産向けの大工場でコストダウンを考えながら生産していても、コーンスターチが主原料のおせんべいを作ることには心理的抵抗があって、やはり、おせんべいは、たとえ輸入原料でも、もち米中心で製造したいのであろう。


これは、うどん屋さんだって同じだろうと思う。仮に、デュラム・セモリナ小麦で作ったうどんが人気が出て売れるのが分かったとしても、そういうのは、邪道のうどんで、お客さんには、やはり、従来の原料と製法のうどんを買ってもらって、食べてもらいたいはずである。


利益が大切な商売人でも、そこには、事業者の美意識というものがあるものなのである。お客さんたちに、「お前のところは、そんなにまでしても売りたいのか、儲けたいのか」と思われるのは、やはり心苦しいのである。


事業者たちに、そういう美意識が残っているうちは、その社会は持ちこたえられる社会である。日本のせんべいがどれを見ても、コーンスターチで作られたせんべいばかりになる日が来たら、その時は、おそらく、日本が日本でなくなる日なのではないかと思っている。

練馬大根と草加せんべい、あるいはフランスの農業とイギリスの工業化

江戸に近い練馬地域では、かつて大根が名産品だったようである。大根を、有名なブランド作物にまで育て上げた。かつては、大根は、商業性、換金性の高い作物だったのだろうと思う。消費地の江戸の中心に近い場所だから、こういう農業生産が有効だったのであろう。


練馬よりもっと江戸の消費地に遠い草加では、米粉を青のりやゴマと練って、表面に醤油を塗ったり、塩をつけたりしてあぶって焼く、保存性の良い嗜好品のせんべいの生産が盛んになったようである。消費地に遠いから、工業化しないと、付加価値のある商品を作り出すことが難しかったのであろう。それでも、今考えれば、見事な工夫だったと思う。草加のあたりは湿田ばかりで、良いコメが取れなかったのかもしれない。それがせんべいづくりの原因だったのかもしれない。


フランスは、農業生産に比較的恵まれていたようだったけれど、寒冷なイングランドやスコットランドは農業には不向きな場所だったようである。フランスではブドウを作れたけれど、イギリスではブドウを作れなかったようである。そんな農業に不向きなイギリスだったから、高付加価値商品を生産するために工業化が進展したようである。経済的に不利であったがゆえの工夫だったが、結果として、それがイギリスの経済を発展させ、のちにイギリスを世界の覇者にした。


日本の関東の特定の場所でかつて見られた経済現象と似たようなことが、拡大されて、近代のフランスとイギリスの経済関係みたいになっていたりする。この種の事柄というのは、探していくと、大変興味深いことが多いのだろうと思われる。

タイでもジャポニカ米を栽培している農家がいるのだろうか

せんべいの原料で、タイ米を使用している表示を見つけたことがある。


タイで普通に栽培される、インディカ米を輸入してせんべいにしていたら、おいしいせんべいにならないと思う。


タイにも契約農家がいて、せんべい用の米粉を作るためのジャポニカ米を栽培している農家がいるのだろうと思う。


今の時代は、生産できる農作物は、どこでも生産できる。タイでも、インディカ米ではなく、ジャポニカ米を生産する農家が存在するようである。


こういう話も、経済のグローバル化の一環なのだろうと思う。

せんべいでもてんぷらでも

せんべいでも、てんぷらでも、米粉や小麦粉にコーンスターチを混ぜて作るようにしているから、あまり値段が高くならないで済んでいるのだと思う。まともな原料だけ使っていたら、価格が今の倍くらいになってしまうのかもしれない。


せんべいなんて、今ではほとんどが輸入米を使って作っている。まともに、国産米を使ったり、薄力粉の小麦粉だけを使ったりしたら、工業生産が滞ってしまうのかもしれない。


コーンスターチも混ぜることで、火力が少なくて済んだり、油の切り替えの時間設定も延長できたりするのかもしれない。


そんなことを考えると、食べ物を作るのも、今の工場での製造は、露骨でなまなましい「工業生産」なのだとおもう。

緑茶が世界に普及したら

緑茶が世界的に人気を獲得しそうだという。そうなると、せんべいの会社にもグローバルな起業家精神が求められるようになるのだろうか。

いまや、日本の弁当は世界中で受け入れられている。せんべいも、世界的な菓子の地位を獲得するかもしれない。米粉の需要も増えるのかもしれない。

何が起こるかわからない時代である。せんべいの会社もグローバル化の準備はしておいたほうが良いのであろう。
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