Bloga enneagramica (ブロガ・エニアグラミカ)

IT革命の先にある社会の創造に貢献することを目的として、拙いながらも文章を紡いでおります。 (管理人:enneagram)

努力して、わたしたちみんなが欲するような知識社会を未来に生み出したいものです。

目黒のさんま

[ライブ] かめあり亭落語まつり 第36弾! 亀有はなし処 其の二  ~出張!谷中はなし処~  (かめありリリオホール)

すごくクオリティの高い落語会であった。だから、長い話はしないで、手短にする。


前座は、まん坊さん。すこしかんでいた。いいのである。二つ目でも真打でもかむひとはかむ。わかりやすい話し方だった。


ついで、萬橘師匠。今話題で、人気の人だけに、すごく面白い。師匠の圓橘師匠もよい評判の人であることは、妹から聞いたことがある。


その次はたけ平師匠。まだ40歳だけれど、林家たけ平の芸風というか、形というか、そういうものを確立しているような感じである。自分の個性の自覚が早い人だと思う。


休憩のあと、オーパーツのコント。着物を着てコントをしていた。色物芸で着物を着るのは、あまり見たことはない。ないわけではないが。


トリは、志の春さん。しぶい味わいの「井戸の茶碗」。ほんとうの井戸の茶碗も、深い味わいのある色をしていたのだろうか。


大変満足な興行だったので、来年もまた谷中はなし処に亀有に来てほしい。次回は、発売開始とともにチケットを購入しないと、いい席は手に入らないような気がする。会場内、9割近くは座席が埋まっていた。



番組



三遊亭まん坊 「黄金の大黒」  三遊亭萬橘 「真田小僧」  林家たけ平 「目黒のさんま」    中入り   オーパーツ 「透視術」  立川志の春 「井戸の茶碗」


English summary of this article:A Introducing of a rakugo performance show by Yanakahanashidokoro at Kameari,Katsushika City,Tokyo.Performers are Tatekawa,Shinoharu;Hayashiya,Takehei;San'yutei,Mankitsu and San'yutei,Mamboh.

「目黒のさんま」を創作した落語家は、さんまは練り物やすり身に向かない魚だと知っていた?

サークルK・サンクスチェーンのコンビニで、ときどき、とろさんま炙り寿司を短期間売り出すのだけれど、これがとてもおいしい。さんまに脂がものすごく乗っている。

これみても、さんまの蒲焼の缶詰で、さんまの身から脂身がはみ出ているのを見ても、さんまは、脂身の多い魚なのがわかる。さんまは、焼いて食べるものなのだ。

落語の「目黒のさんま」だと、殿様は、二度目に骨を抜いて、すり身になったさんまの汁をすすらされることになるのだが、さんまは焼いて食べるのがおいしいというだけでなく、脂身が多くて、練り物やすり身にもともと向かない魚だということも、皮肉になっているのではないかと思う。

食品化学的にいえば、さんまに含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)は、生理活性物質で、血をさらさらにする効果がある。さんまのような青魚は、高尿酸血症の人にとってもよい食べ物である。

世間に無知な殿様に、わざわざさんまを、まずくなるような食い方をさせるお城の調理番、というのが、江戸の皮肉と庶民のしゃれなのかもしれない。生化学など知らなくても、何が体によい食べ物なのか、昔の人はちゃんと知っていたということか。そして、それは、本来どういう食べ方をするべきかということも。

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