独立行政法人「水産総合研究センター」(横浜市)は12日、世界で初めて「完全養殖」に成功したウナギの仔魚(しぎょ)を三重県南伊勢町の養殖研究所で報道陣に初公開した。

 卵から育てたニホンウナギから採取した精子と卵子を使い、2世代目のウナギを人工ふ化させた。地元の海水を使った九つの半円形のアクリル水槽で泳いでいたのは仔魚約600匹。3.6ミリで生まれた体長は約7ミリ。サメの卵で作った液体状の餌を与えている。

 志布志栽培漁業センター(鹿児島県志布志市)で3月27日にふ化した約2000匹を養殖研究所で飼育したが、既に約7割が死んだ。しかし、自然界でも数十万個の卵から成魚になるのは数匹といい、同研究所での生存率は高いという。

 同研究所繁殖研究グループの田中秀樹グループ長(52)は「10年以内に大量化に成功したい」と話す。【木村文彦】

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