すんごい時間が経ちましたけど、鯖街道ツアーのことを。
いい加減、お礼を言いたい人たちがいるのです。
もろもろの事情により、ここ一ヶ月半くらい仕事が激烈に忙しい。当然、ストレスがたまる。よし、じゃ、旅に出よう、コレ。ということになった。これはもう、ごく当たり前の発想である、たぶん。私は、旅に出るのである。といってもあまり時間が取れないので、近場限定である。で、まあ、お金もない。よし、じゃ、歩こう、コレ。歩こうといえば鯖街道だろ、コレ。ということになった。これはもう、ごく当たり前の発想である、たぶん。私は、鯖街道を歩くのである。しかも逆走。あ、いちおう、鯖街道の説明を。鯖街道っていうのは、たしか江戸時代とかそのくらいの時代に、福井県の若狭湾で取れた鯖を京都まで運んだ道のことである。夕方くらいに鯖を塩漬けにして福井を出発し、夜も眠らず走り続けて京都まで届けたそうだ。夜は寝なさい。私は鯖を届ける必要がないので、夜は寝ることにします。いくつかルートがあるのだが、今回は、まずに道に迷わないであろう国道367号線ルートを歩くことにした。っていうのを、前日の夜にネットで調べてノリで決めた。まあ、適当なもんである。
今回の旅の友は、元同僚・WARUJIE氏、通称イトーちゃんである。ちょっと前に日本一周の旅を終えて、グラフィックデザイナーから農家に転職&求職中の身。こんな酔狂な旅の提案に「いいっすね」の一言だけで同行するのはさすがである。私とはタイプの違うB型である。彼にとっては日本中が家なのであろう、きっと。いや、そうなんかな。どうなんかな。どうでもいいや。まったくもってどうでもいいんだぜ。ま、旅に出るいきさつはこんな感じでいいや。
で、出発の前日、金曜日。ルート取りも必要な荷物の準備も週半ばにちゃっちゃと終えて、早めに仕事切り上げてWARUJIE氏と我が家でぱーんとビール&焼酎飲んで寝て、朝早く旅立つはずだった。当初の予定では。が、やはり仕事が忙しく、帰宅したのはたしか23時30分とかそんなん。まだ早い方といえば早い方だが。準備もまだほとんどできてない。とりあえずルートとゴールに迷う旅は嫌なので、ネットでざっくり道を調べることに。よし、この国道367号線付近をずっと歩いていったら海に出る。じゃ、もう、コレでいいやん。イトーちゃん、もう飲もうや。俺、もうヘトヘトやねん。俺、もうカラッカラやねん。Yes!! 乾杯!! っんごっくごっぐ!! うぉっしゃーい、最高やでー!! という夜なのであった。で、翌朝起きたら8時30分だった。太陽はもう十二分に高かった…。
若干焦りつつもとりあえず風呂に入り、朝ご飯を食べ、コーヒーを飲んだ後、出発。9時45分に家を出る。鯖街道終着点とされる出町柳を目指して、鴨川沿いを歩く。休日の鴨川沿いは人だらけである。裸のおっさんが寝ている。ああ見えてきっと普段は会社役員に違いない。大学のサークルっぽい団体がストレッチをしている。あの中に恋模様はいったいいくつくらいあるのだろうか。ジョギングのおばさんが僕たちを抜いていく。ああ見えて実はおっさんだ。ハトがまかれた餌に群がっている。ひとつにまとめて一匹のでっかいボスハトになって襲ってきたらどうしよう。そんなことを考えながら歩いてるうちに、出町柳についた。
福井県側から来る正規の鯖街道ではここがゴール。つまり今回の旅のスタート地点に経ったわけである。よし、記念すべき三角州をバックに一枚パシャリ。なんてめんどくさいことはせず、僕らはとにかくコンビニを探してほいほい先に進んだ。相方の喉がカラッカラだったためである。まあ、昨日の晩もよく飲んだからねぇ。コンビニで1.5リットルのポカリスウェットを買ってすぐに飲み干し、そのポカリはすぐにスウェットとなって流れ出していった。めちゃくちゃ暑い日だったのである、この日は。とりあえずTシャツを脱いでタンクトップになり、ちょいちょい500mlの水を買いながら進んでいった。そんなもんどーんと2リットル買えやと思うかもしれないが、寝袋やら着替えやら入ってる荷物をこれ以上重くしたくなかったのである。ああ、小金がチャリンチャリン飛んでいく。カナート洛北を越えてようやく367号線に入り、徐々に野性味を増してくる高野川を横目に北上を続け、宝ケ池駅を越えて花園橋を東に入った。ようやく滋賀方面に向かって本格的山道への第一歩である。街中の景色にはもう飽きていた。
川沿いののどかな民家を眺めながら、相変わらずてくてく歩く。八瀬に入り、セブンイレブンまであと1kmという看板の1.7kmくらい先にあるセブンイレブンでビールを買おうかどうか迷ったが、昼ご飯にとっておくことにした。今ビールを飲むとさらに水分が飛んでいくこと間違いなしだろうし。この旅初めての鯖寿司が食べられるであろうお店もあったが、若干高そうな店構えなのでやめておいた。楽しみは先にとっておくものである。どんどん山っぽくなって来たなあと思いつつぐいぐい歩くと、サークルKがあった。これはアレである、福井の海に車で遊びにいくときによくトイレ休憩に立ち寄るサークルKである。ここから先しばらくコンビニなんてなかった気がするので、とりあえず水を買っておく。このあたりでたしか12時30分くらい。そういえば前の晩からうすうす感づいていたのだが、私は車で何度もこの鯖街道を通ったことがあったようだ。夏、福井の海に遊びに行くときにいつも通ってた道である。あんまり意識してなかったが、そういえばそうである。一番スタンダードなルートである。それどころか今回の相方イトーちゃんとも車で通ったことがある。二年前に会社の同僚4人で三方五湖&東尋坊温泉ツアーに行ったとき通っているのである。ちゃっかり鯖寿司も食べている。いやまあ、別にいいんだけどね。歩いていくのは初めてだからいいのだけれどもね。そういや見たことあるなぁ的な国道をてくてくてくてく、大原方面に向かって再び歩き出した。
大原っていうとこはいつ来てものどかなところである。八瀬くらいならまだ街からそんなに離れている気はしないが、市内中心部から大原までの距離はちょっとしたもんである。そしてけっこう広い。こんな長い道をただ歩き続けることにもそろそろ飽きて来たので、このあたりで音楽をかけることに。iPodをそのままジャックに指して、相方のリュックにぶらさげたスピーカーからミュージック垂れ流しである。なんともスマートさを欠くワイルドな音楽とのふれ合いだが、これは相当によかった。まるでフェス気分である。歌いながら歩いていると、一気に気分がよくなった。気持ちを切り替えるきっかけというのは、やはり大事なもんである。
今回の徒歩の旅で思ったのは、車の存在が思いの他うっとうしいことである。歩道がない狭い道では、とにかく車との距離が近い。トラックなんて、ちょっと肘を張ればクラッシュ確実である。そして舞い上がる埃。汗だくの肌とベストマッチである、悲しいながら。そんな我々を見かねたのであろうか、大原の山道で神様から贈り物をいただいた。タケノコである。竹やぶの中にタケノコが落ちていた。これは声を大にして言いたいのだが、決して我々は引っこ抜いたわけではない。あくまで抜けた状態で落ちていたのである。そこんとこヨロシク。誰かが引っこ抜いて捨てたという可能性は否定できないが、そんなこと言うんやったら神様からの贈り物説だって否定できないわけであるコノヤロー。とにかくそれを見て妙にテンションが上がったので、とりあえず持っていくことにした。
もうひとつ大原で良かったのは、休憩した神社である。今調べてみたら梅宮神社というところのようだ。特に何があるわけでもないのだが、とにかく木漏れ日がものすごく美しくかった。あんなに風が気持ちいいと思ったのは久しぶりである。きれいなものに心を洗われて再出発。滋賀県突入まであとひと息、いやふた息、いやいや2.2息ほどである。
(たけのこです。神様っているのね。そういや写真をほとんど撮らない旅でした)
(こういうルート取りに。意外と京都&滋賀がほとんどです)
またしてもこんな感じで書いてしまいました。
こんな長いのは年1回のベスパツアーだけにしようと思ってたのに。
まあ、とりあえずあと1回か2回で最後まで書ききろうと思います。
いい加減、お礼を言いたい人たちがいるのです。
もろもろの事情により、ここ一ヶ月半くらい仕事が激烈に忙しい。当然、ストレスがたまる。よし、じゃ、旅に出よう、コレ。ということになった。これはもう、ごく当たり前の発想である、たぶん。私は、旅に出るのである。といってもあまり時間が取れないので、近場限定である。で、まあ、お金もない。よし、じゃ、歩こう、コレ。歩こうといえば鯖街道だろ、コレ。ということになった。これはもう、ごく当たり前の発想である、たぶん。私は、鯖街道を歩くのである。しかも逆走。あ、いちおう、鯖街道の説明を。鯖街道っていうのは、たしか江戸時代とかそのくらいの時代に、福井県の若狭湾で取れた鯖を京都まで運んだ道のことである。夕方くらいに鯖を塩漬けにして福井を出発し、夜も眠らず走り続けて京都まで届けたそうだ。夜は寝なさい。私は鯖を届ける必要がないので、夜は寝ることにします。いくつかルートがあるのだが、今回は、まずに道に迷わないであろう国道367号線ルートを歩くことにした。っていうのを、前日の夜にネットで調べてノリで決めた。まあ、適当なもんである。
今回の旅の友は、元同僚・WARUJIE氏、通称イトーちゃんである。ちょっと前に日本一周の旅を終えて、グラフィックデザイナーから農家に転職&求職中の身。こんな酔狂な旅の提案に「いいっすね」の一言だけで同行するのはさすがである。私とはタイプの違うB型である。彼にとっては日本中が家なのであろう、きっと。いや、そうなんかな。どうなんかな。どうでもいいや。まったくもってどうでもいいんだぜ。ま、旅に出るいきさつはこんな感じでいいや。
で、出発の前日、金曜日。ルート取りも必要な荷物の準備も週半ばにちゃっちゃと終えて、早めに仕事切り上げてWARUJIE氏と我が家でぱーんとビール&焼酎飲んで寝て、朝早く旅立つはずだった。当初の予定では。が、やはり仕事が忙しく、帰宅したのはたしか23時30分とかそんなん。まだ早い方といえば早い方だが。準備もまだほとんどできてない。とりあえずルートとゴールに迷う旅は嫌なので、ネットでざっくり道を調べることに。よし、この国道367号線付近をずっと歩いていったら海に出る。じゃ、もう、コレでいいやん。イトーちゃん、もう飲もうや。俺、もうヘトヘトやねん。俺、もうカラッカラやねん。Yes!! 乾杯!! っんごっくごっぐ!! うぉっしゃーい、最高やでー!! という夜なのであった。で、翌朝起きたら8時30分だった。太陽はもう十二分に高かった…。
若干焦りつつもとりあえず風呂に入り、朝ご飯を食べ、コーヒーを飲んだ後、出発。9時45分に家を出る。鯖街道終着点とされる出町柳を目指して、鴨川沿いを歩く。休日の鴨川沿いは人だらけである。裸のおっさんが寝ている。ああ見えてきっと普段は会社役員に違いない。大学のサークルっぽい団体がストレッチをしている。あの中に恋模様はいったいいくつくらいあるのだろうか。ジョギングのおばさんが僕たちを抜いていく。ああ見えて実はおっさんだ。ハトがまかれた餌に群がっている。ひとつにまとめて一匹のでっかいボスハトになって襲ってきたらどうしよう。そんなことを考えながら歩いてるうちに、出町柳についた。
福井県側から来る正規の鯖街道ではここがゴール。つまり今回の旅のスタート地点に経ったわけである。よし、記念すべき三角州をバックに一枚パシャリ。なんてめんどくさいことはせず、僕らはとにかくコンビニを探してほいほい先に進んだ。相方の喉がカラッカラだったためである。まあ、昨日の晩もよく飲んだからねぇ。コンビニで1.5リットルのポカリスウェットを買ってすぐに飲み干し、そのポカリはすぐにスウェットとなって流れ出していった。めちゃくちゃ暑い日だったのである、この日は。とりあえずTシャツを脱いでタンクトップになり、ちょいちょい500mlの水を買いながら進んでいった。そんなもんどーんと2リットル買えやと思うかもしれないが、寝袋やら着替えやら入ってる荷物をこれ以上重くしたくなかったのである。ああ、小金がチャリンチャリン飛んでいく。カナート洛北を越えてようやく367号線に入り、徐々に野性味を増してくる高野川を横目に北上を続け、宝ケ池駅を越えて花園橋を東に入った。ようやく滋賀方面に向かって本格的山道への第一歩である。街中の景色にはもう飽きていた。
川沿いののどかな民家を眺めながら、相変わらずてくてく歩く。八瀬に入り、セブンイレブンまであと1kmという看板の1.7kmくらい先にあるセブンイレブンでビールを買おうかどうか迷ったが、昼ご飯にとっておくことにした。今ビールを飲むとさらに水分が飛んでいくこと間違いなしだろうし。この旅初めての鯖寿司が食べられるであろうお店もあったが、若干高そうな店構えなのでやめておいた。楽しみは先にとっておくものである。どんどん山っぽくなって来たなあと思いつつぐいぐい歩くと、サークルKがあった。これはアレである、福井の海に車で遊びにいくときによくトイレ休憩に立ち寄るサークルKである。ここから先しばらくコンビニなんてなかった気がするので、とりあえず水を買っておく。このあたりでたしか12時30分くらい。そういえば前の晩からうすうす感づいていたのだが、私は車で何度もこの鯖街道を通ったことがあったようだ。夏、福井の海に遊びに行くときにいつも通ってた道である。あんまり意識してなかったが、そういえばそうである。一番スタンダードなルートである。それどころか今回の相方イトーちゃんとも車で通ったことがある。二年前に会社の同僚4人で三方五湖&東尋坊温泉ツアーに行ったとき通っているのである。ちゃっかり鯖寿司も食べている。いやまあ、別にいいんだけどね。歩いていくのは初めてだからいいのだけれどもね。そういや見たことあるなぁ的な国道をてくてくてくてく、大原方面に向かって再び歩き出した。
大原っていうとこはいつ来てものどかなところである。八瀬くらいならまだ街からそんなに離れている気はしないが、市内中心部から大原までの距離はちょっとしたもんである。そしてけっこう広い。こんな長い道をただ歩き続けることにもそろそろ飽きて来たので、このあたりで音楽をかけることに。iPodをそのままジャックに指して、相方のリュックにぶらさげたスピーカーからミュージック垂れ流しである。なんともスマートさを欠くワイルドな音楽とのふれ合いだが、これは相当によかった。まるでフェス気分である。歌いながら歩いていると、一気に気分がよくなった。気持ちを切り替えるきっかけというのは、やはり大事なもんである。
今回の徒歩の旅で思ったのは、車の存在が思いの他うっとうしいことである。歩道がない狭い道では、とにかく車との距離が近い。トラックなんて、ちょっと肘を張ればクラッシュ確実である。そして舞い上がる埃。汗だくの肌とベストマッチである、悲しいながら。そんな我々を見かねたのであろうか、大原の山道で神様から贈り物をいただいた。タケノコである。竹やぶの中にタケノコが落ちていた。これは声を大にして言いたいのだが、決して我々は引っこ抜いたわけではない。あくまで抜けた状態で落ちていたのである。そこんとこヨロシク。誰かが引っこ抜いて捨てたという可能性は否定できないが、そんなこと言うんやったら神様からの贈り物説だって否定できないわけであるコノヤロー。とにかくそれを見て妙にテンションが上がったので、とりあえず持っていくことにした。
もうひとつ大原で良かったのは、休憩した神社である。今調べてみたら梅宮神社というところのようだ。特に何があるわけでもないのだが、とにかく木漏れ日がものすごく美しくかった。あんなに風が気持ちいいと思ったのは久しぶりである。きれいなものに心を洗われて再出発。滋賀県突入まであとひと息、いやふた息、いやいや2.2息ほどである。
(たけのこです。神様っているのね。そういや写真をほとんど撮らない旅でした)
(こういうルート取りに。意外と京都&滋賀がほとんどです)
またしてもこんな感じで書いてしまいました。
こんな長いのは年1回のベスパツアーだけにしようと思ってたのに。
まあ、とりあえずあと1回か2回で最後まで書ききろうと思います。