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月明かりの信号所

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18 Oct

本家のこちらの方も(東武10030系)

東武10030系(東武10050系) 11451F
↑東武10030系(東武10050系) 11451F

 先日 VVVF試作車の東武10080系を見てきて、久しぶりに本家の東武10030系の方にも乗りたいと思い出掛けてきました。
 東武10030系は、東武8000系に続く地上線用の新形式として増備が進められた東武10000系列の中でも特に多く製造された主力のグループになります。昭和58年(1983年)から製造を開始された初期の東武10000系に続き、昭和62年度(1987年度)にモデルチェンジした東武10030系が登場、また平成2年度(1994年度)増備分からは更に細部をマイナーチェンジした東武10030系10050番台(※「東武10050系」と表記される場合も見られます)が登場しました。
 東武10000系列の車両は、東武8000系に続く地上線用の通勤車として増備されるにあたり、先に登場していた東武東上線・地下鉄有楽町線乗り入れ用の東武9000系で採用した新要素を取り入れたうえで開発・製造され、車体はフルステンレス製、ブレーキも回生ブレーキ併用の全電気指令式としました。ただ当初から地下鉄乗り入れ用の東武9000系と比べて大量に製造される事が想定されたため、制御装置には東武9000系のような大容量半導体部品を使用していて価格が高価だった主回路チョッパではなく、回生ブレーキを容易に使用可能な方式ながらも使用する半導体素子部品の容量が比較的小さく済み半導体部品の使用箇所も少ないため製造価格が安価で量産化し易かった主電動機の界磁(固定子)電流のみをチョッパ制御する界磁チョッパ制御を採用。なお編成中のMT比(編成中の電動車と付随車の両数の比率)も、開発・投入された当初 地下鉄乗り入れ用だった東武9000系ほどの高加速性能を求められていなかったため、この世代の車両としては あまり高くなく、東武8000系と同じように東武10000系列の車両のどの編成を組み合わせて連結しても、編成のMT比が常にM:T=1:1となるような構成とされています。また電動車の自重が軽く、編成中のM車の比率が低い状態でも、始動・加速時に動軸から発生するトルクの急激な変動を抑えて空転が発生するのを防ぐため、始動〜低速域での抵抗制御で速度制御を行う時に使用される抵抗段は、東武8000系と同じく多段バーニヤ抵抗カム軸制御の機構を持たせた物となっています。多段バーニヤ抵抗カム軸制御を採用し始動時の急激なトルク変動を抑える事で乗り心地の改善にも大きな効果を発揮しました。また東武9000系の場合は10両編成で製造され、営業運転で他の編成と連結して運転される事が想定されなかったため、運転台まわりのスペースを大きく取り機能性・操作性の向上と前方の視認性向上のため前面貫通扉は片側に寄せた構造とされましたが、東武10000系列の車両は複数の編成を連結しての運用や途中駅分割併合のある運用での使用も視野に入れられていたため、編成同士を連結した際に編成間を車内通行出来るよう、前面貫通扉は前面車体中央部に配置し、他の編成と連結して使用する際は連結部を幌で接続して車内通路として使用可能な設計とされています。
 また東武10000系列の車両がこの世代の界磁チョッパ車として少し珍しいのは、1台の制御装置で4基の主電動機を制御するタイプの車両でも、主電動機の結線の直列接続と並列接続とを切り替える直並列制御を行っているため、同一形式の1台の制御装置で電動車 8基の主電動機を制御をする車両並みに回生ブレーキが失効する速度が低い事が特徴的です。通常この世代の界磁チョッパ制御の回生ブレーキを搭載した車両で、同一形式の編成の中に1台の制御装置で電動車2両分 計8基の主電動機を制御(1C8M制御)をする車両と、1台の制御装置で電動車1両分 計4基の主電動機を制御(1C4M制御)する車両とが混在する場合、どちらの車両とも同一の主電動機を使用し、1C4M制御のタイプの車両は主電動機の直並列接続の切替を行わず、永久並列接続で使用される事が多いです。その場合 車軸の回転数が下がってくる低速走行時に回生ブレーキを使用した際、主電動機が永久並列接続された1C4M制御車は、同じ速度で走行中の直並列制御を行う1C8M制御車よりも回生ブレーキで発生される電流の電圧を確保し辛く、架線電圧以上の回生電圧を確保出来る速度が、ある程度高速走行をしている時に限らてしまうため、一般的に1C8M制御車で減速時に車両の走行速度が20〜25km/h程度まで回生ブレーキが使用可能な界磁チョッパ制御の車両の場合、同一形式の1C4M制御車では40〜45km/hくらいで回生ブレーキが失効してしまい それ以下の速度では空気ブレーキのみに依存する車両が多いです。東武10000系列の車両は、どの編成同士を連結しても常に編成のMT比が1:1になるようにしているため、編成中のM車の両数が奇数になる2両固定編成(1M1T)、6両固定編成(3M3T)、10両固定編成(5M5T)では1台の制御装置で4基の主電動機を制御する1C4M制御車が必要になってくるのですが、東武10000系列の場合は1C4M制御の電動車用に1C8M制御車の物とは端子電圧の違う別形式の主電動機を使用し、1C4M制御車と1C8M制御車との間で極力走行性能・特性を合わせた設計とした上で1C4M制御車でも主電動機の直並列切替制御を行う事で、1C8M制御車とほぼ同等の低速度まで回生ブレーキを使用出来るようにされています。
 ちなみにこれは東武10000系列のためにあえてそうしたと言うよりは、先代の東武8000系で採用していた方法に倣ったと言うような感じが強いです。東武8000系の場合は、ブレーキは空気ブレーキのみを使用し発電ブレーキや回生ブレーキなどの電気ブレーキを使用しない車両でしたが、東武10000系と同じく同形式の複数の編成を連結して運転する場合に、どの編成同士を連結しても編成中のMT比が常に1:1となるような設計とされていて、1C4M制御車と1C8M制御車とが混結した状態で使用される事が想定されていたため、1C4M制御車と1C8M制御車とで端子電圧の違う使用時の特性の似た主電動機を使用する事で、お互いに加速性能・特性を出来るだけ揃えるように工夫されていました。

 正直なところ東武10000系列の車両は、私は昔からそんなに嫌いではありません。特にこの世代の車両からは、東武の通勤車の車体帯が、従来東武の優等列車用だったロイヤルマルーンを採用するようになり、出て来たばかりの頃はステンレス製無塗装の車体の風合いと相まって素直にカッコいいと思っていました。元々 使用される用途が東武8000系とほぼ同じだったので、登場当初は浅草駅〜伊勢崎駅 直通の準急(※現 区間急行)のような長距離運用でも使用が想定されていたため、ロングシート車ながら座席はクッション材が柔らかめの座り心地の良い物とされていましたし、乗っていてそんなに嫌に感じる事はあまりありませんでした。ただこの形式で強く印象にあるのは、雨天や降雪時などレール踏面が濡れていて摩擦力(路面への粘着力)が低下する時には出来ればあまり乗りたくないのと、あと東武10000系列の中でも車体・台車が変更された東武10030系・東武10080系に限った話にはなりますが、走行中 ある程度速度が出ている時に進行方向前後に揺れる揺れが気になると言った点でしょうか。
 まずこの車両 晴天時であればそういった事はあまり見られないのですが、雨天や降雪時は走行中の空転が結構目立ち、空転した時に乗っていて車内でそれなりの衝撃を感じるので、正直もし乗車する区間で他の形式の車両も運用されているのであれば出来れば他の形式に乗りたいと思ってしまいます。確かに急激なトルク変動抑制・空転防止のために抵抗段に多段バーニヤ抵抗カム軸制御の機構は持たせていて、また性能的な面でも主電動機の1時間定格出力は東武8000系のものよりも10kW程増強された140kWの物を採用はしてはいますが、始動時の加速性能は東武8000系とほぼ同等であまり急な加速をする車両ではないので、そこだけ見るとあまり空転が多そうな車両には見えないのですが、他方に目をやると「軽量ステンレス車体・界磁チョッパ制御・M車比率の低い編成・・・」と、見るからに走行中に空転し易そうな要素を持ち合わせているので、まあ仕方がないのかなと言うか、むしろこの状況にしては良くこの程度に収めているんじゃないかなと思います。特に東武10000系列の車両は界磁チョッパ制御車と言う事で、主電動機が一般的な抵抗制御車で用いられる事の多い直流直巻電動機ではなく直流複巻電動機を使用しているため、もしかすると動力車の走行・加速度制御に有利な直巻特性の恩恵を得られないのも大きいのかなとも思います。
 あと東武10030系で走行中の前後方向の揺れですが、制御装置の抵抗段の進段などによりそういった前後方向のショックが生じやすい抵抗制御で速度制御する始動〜低速ではあまり見られず、ある程度速度が出てくると目につくので、今まで何でなんだろうと凄く疑問に思っていた(※またそういった現象が見られるのは東武10030系だけで初期の東武10000系では殆ど見られないので)のですが、今日乗車した時あえてそういった部分に注目してみた所、どうやらレール同士の継ぎ目や踏切などレール踏面に少し段差や凹凸がある部分を通過する時にそういった揺れが生じているように見えました。たまたま今日は1つの車両の中でも進行方向一番後ろの方の座席に座っていたのですが、そういった揺れが生じる際は、進行方向前方の軸から順番に凹凸に乗り上げるような感じで発生し、一番後ろの軸から生じた揺れを感じてから程なくして揺れが収束していき元に戻っていくいく感じがしました。東武10030系の台車は車軸支持方式は製造当時としても従来から使用された実績のあったSUミンデン式でしたが、車体装荷方式は電車用として実用化され始めたばかりの頃のダイヤフラム式空気バネ使用のボルスタレス台車で、当時としてはまだボルスタレス台車のそういった情報・事例が少なかったと思いますし、この世代のものとしては仕方ないのかなと思います。なお余談ですが東武10000系も先代の東武8000系と同じく制御装置が主電動機の接続を直列と並列とで繋ぎ変える時に生じるショックはやや大きめです。
 数年前に東武10000系が登場から30周年と聞いて驚きましたが、今度はマイナーチェンジ車の東武10030系ですら車齢30年を迎える車両が出てくると気付きちょっと驚いてしまいました。東武10030系も初期の車両は車内天井部分に開けられた冷房の冷気吹出口が小さく、車内の冷気撹拌用に冷気吹出口にスイーブファンが取り付けられていたり、天井に首振り式扇風機などが併設されたりしていないので、真夏の時期に混雑していると冷房装置から出された冷気が車内全体に行き渡らず車内が暑くなりがちだったため、夏場に東武10030系10050番台ではなく東武10030系 初期の車両が来るとちょっと嫌だった頃がありました。ただ東武10030系の更新工事施工車(リニューアル車)が開始され、施工された車両はその辺りが改善されているので、今後はそういったことを気にする事も無くなるのかもしれません。ちなみに現在では東武10000系列の車両の編成先頭部分の連結器は原則 電気連結器付きの密着連結器とされていますが、製造当初から電気連結器付きの密着連結器で製造されたのは東武10030系10050番台途中からで、それ以前に製造された車両は製造当初 密着自動連結器を使用していました。東武の本線系統の運用では、東武伊勢崎線でホームの長さが10両編成に対応しているのが業平橋駅(地上ホーム)〜館林駅で、業平橋駅・北千住駅〜館林を10両 or 8両で運転し、館林駅で分割併合を行い、館林駅以遠は6両編成以下で運転するなどの運用があったため、電気連結器付きの密着連結器の東武10030系10050番台が一時期 東武の本線系統に集中的に投入されていた時期があり、その時についたイメージが強いせいなのか、東武10030系は東武10030系10050番台が東武の本線系統、東武10030系 初期の車両が東武東上線系統に多いイメージがあります。ちなみにその後 編成先頭の連結器が密着自動連結器で製造された編成も、10両固定編成など営業運転で他の編成と連結して運転される事が想定されない一部編成を除き、順次 先頭部の連結器は電気連結器付きの密着連結器に改造されていきました。そういえばこの記事を書いていて思い出しましたが、かつては朝の上り列車で館林駅〜北千住駅のみ10両編成で運転し、北千住駅で後ろ4両を切り離して残りの6両編成で浅草駅に向かう準急(※現 区間急行)なんて言う運用もあったなと思い少し懐かしくなりました。
 あと書いていて感じたのは、意外に東武10000系列に関する資料が少ないなと思いました。東武は自前で博物館を開いている会社だけあり、自社車両についての資料を一般者向けに結構多く出してくれているため、現時点で結構色々な書籍や資料が公開・発売されているのですが、詳しい記載が多いのは東武1720系 デラックスロマンスカー(DRC)や東武8000系、あとはせいぜい東武6000系・東武6050系くらいで、他の形式に関しては結構掘り下げて書いている一般者向けの書籍や資料が意外に少ないような感じがしました。ちなみに私は今回 鉄道趣味誌のバックナンバーや東武の解説本などを見ていてVVVFインバータ試作車の東武10080系がTD平行カルダン駆動を採用してた事を初めて知りました。東武の車両で三菱の走行機器を使っているイメージが無かったのと走行中のあの独特の惰性音を聞いた記憶がなかったので、まずWN駆動車は無いだろうと思っていたのと、東武10000系・東武10030系は中空軸平行カルダン駆動を採用しているとは何となく何処かで聞いた覚えがあっていつの間にか知っていたのですが、今までてっきり東武10080系も一緒だと思い込んでいました。確かによく考えてみると、後に開発・製造された東武100系 スペーシアが同じ軌間の線路用の台車を履いてTD平行カルダン駆動を採用しているのに東武10080系でわざわざ主電動機の出力軸を中空構造にしたものを使用する意味がないよなと思えるんですけどね。意外となんとなく知っているつもりでいても知らないことがまだまだ沢山あるなと思いました。


↑乗車したのは4両固定編成の中間電動車なので、1台の制御装置で主電動機8基を制御する1C8M制御(MMユニット車、2Mユニット車)タイプの車両です。ちなみにこの区間の普通列車は現状4両編成で運転されていますが、東武10000系列の1C4M制御をするMTユニット車に遭遇する可能性が日常的に無い訳ではなく、東武10000系列の車両で2両固定編成+2両固定編成の4両編成が運用に入っていれば乗る事が出来ます。


↑浅草駅から直通の快速・区間快速廃止に伴い、南栗橋駅発着の急行・区間急行の設定の他に、南栗橋駅発着の東武日光駅、新藤原駅直通の普通列車が新たに設定されました。今日は東武10000系列の車両に乗ろうと思い南栗橋駅に行ったところ、接続する新栃木方面の列車が東武6050系の普通 東武日光 行きだったのでそれに乗車しました。しばらくの間 日中 東武6050系の普通列車の設定が無かった駅では、今まで全て20級車体 片側4扉の車両で運転されていたところに時間帯によって20級車体 片側2扉の東武6050系が来ると乗車時ちょっと戸惑う事もあるかもしれません。ただ元 優等列車用車両と言う事もあり、やはり乗ってしまって座席に座れればこの車両は本当に乗っていて快適です。
15 Oct

写真を整理していて

東武6050系 6160F+6163F
↑東武6050系 6160F+6163F

 写真を整理していて たまたまこの写真が目につきました。事実上 新型特急の東武500系による特急 リバティけごん・リバティ会津に置き換えられる形で東武6050系の浅草駅〜東武日光駅・会津田島駅の快速・区間快速列車が廃止される事が決まり、廃止前にもう一度乗っておこうと思い出掛けた時に撮ったものだと思います。
 バックの山がキレイなので、撮った時は出来れば晴れて欲しいと思っていたと思うのですが、写真を整理していて、更にコレよりも前に似たような撮り方をした写真が出て来たので確認してみると、冬場の晴天時だと結構邪魔になる位置に架線支持物のビームの影が出ている事に気づきました。撮った時は天候に恵まれずに残念と思っていたものの、意外とこの天候で撮れたのは運が良かったのかもしれません。たまに撮った写真を整理していると、そういった気付きがあって結構楽しいです。
 余談ですが、この東武6050系、乗り心地は抜群に良く、車内の座席も4人向かい合わせボックスタイプの席が主体のセミクロスシート車ではありますが、座席は長時間乗車を想定してかなりクッション材の柔らかく座り心地が良い物になっているので乗っていてあまり乗り疲れしませんし、また何より乗っていて最近の車両にはあまり無い旅情が感じられてとても良い車両だと思います。ただ浅草駅〜東武日光駅・会津田島駅の特別料金不要速達列車廃止の代替措置として南栗橋〜東武日光駅・新藤原駅で急行列車(特別料金不要・旧 快速停車駅に南栗橋駅・栗橋駅を追加したもの)が設定されるとはアナウンスされてはいたものの、東武6050系の新栃木駅以南へと乗り入れる列車の運転本数は大分減るんだろうと思いかなり残念に思っていました。ただ先日たまたま南栗橋駅へ行った時に真昼の時間帯に東武6050系 4両編成の列車が入って来たので何なのかと思い駅時刻表を確認してみると、南栗橋駅以北の急行列車以外に南栗橋駅〜東武日光駅を直通する普通列車が何本か定期列車で設定されていて、その列車でも東武6050系に乗る事が出来るとわかりちょっと安心しました。
 東武6050系は1980年代末〜1990年初期の車両とは言え、その殆どの車両は東武6000系の走行機器を再利用したもので、完全新製車に関しても主電動機が直流電動機の抵抗制御で車体も普通鋼製で既に製造から20年近く経過ているので、それ以降に登場してきた車両と比べて維持管理していくのは大変なものなのだろうとは思います。今回の東武500系 リバティの登場により東武6050系にも何編成か廃車が出ている事を見ていると、やはり時代の流れには逆らえないのかなと少し残念に感じますが、定期運用での浅草駅乗り入れは廃止されてしまったものの、こうして何とか南栗橋駅まで乗り入れて来る運用がそれなりの本数残ってくれたのは嬉しいですね。この先どのようになるかわかりませんが、まだ乗れる内に乗っておきたいなと思います。
15 Oct

コイルバネ台車のVVVFインバータ制御電車(新京成8000形)

新京成8000形(新塗装) VVVF改造車 8517F
↑新京成8000形(新塗装) VVVF改造車 8517F

 新京成と言うと、私の住んでいる地域柄 普段そこまで乗車する機会は多くなく、たまに松戸近辺に出かけた時に時間に余裕があれば、始発駅で座ってゆっくりと帰れるので遠回りでもたまには乗って帰ろうかと思い立って乗る時くらいしか乗車する事はないのですが、今日は足回りがVVVFインバータ化改造された新京成8000形に乗りたいと思い乗車してきました。新京成線の沿線には16番やHOの鉄道模型を走らせる16.5mmレールの貸しレイアウト場が2か所あったので、以前はたまにそこに出かける時に乗る事もありましたが、今は2か所とも閉めてしまったので、それ以降本当に乗る機会が激減しました。
 乗車区間は駅間で、ある程度速度の出る区間に乗りたかったので、乗り入れ先の京成千葉線内で乗車することにしました。今回 新京成8000形のVVVF化改造車に乗ろうと思ったのは、枕バネがコイルバネの台車を履いていると言う事に加えて、ブレーキが電気指令式でなく電磁直通ブレーキを採用している事も大きな要因でした。新京成8000形は元々 抵抗カム軸制御系の界磁チョッパ制御で製造された車両(※VVVF化改造の対象とされなかった新京成8000形の初期車は発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ使用の抵抗制御車)で、当時からブレーキは回生ブレーキ併用の電磁直通ブレーキ、通称「HSC-R」と呼ばれる方式を採用してたのですが、私はてっきり走行機器のVVVFインバータ制御化改造時にブレーキも全電気指令式に改造されているものと勝手に思い込んでいて、いざ調べてみると元の回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキのままと言う事を知りちょっと興味を持ちました。主電動機に交流誘導電動機を使用したVVVFインバータ制御で回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキを採用した車両と言うと、従来型形式との連結運転を考慮してあえて電磁直通ブレーキを採用した小田急1000形(※現在順次施工が進められているリニューアル工事施工車は全電気指令式ブレーキ化されています。)があり、そちらは今まで散々乗ってきましたが、小田急1000形の場合は製造当初からVVVFインバータ制御だったのに対し、新京成8000形は界磁チョッパ制御から制御装置と一緒に主電動機も丸々交換した車両だったので、どんな感じなのか興味がありました。
 正直なところ京成グループの車両で「界磁チョッパ制御・ブレーキが回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキのHSC-R」と言うと、個人的に北総7000形と住宅・都市整備公団2000形(住宅・都市整備公団9000形)のイメージが非常に強く、正直それのブレーキの印象があまり良くなかったので、いくらVVVFインバータ制御化されているとは言え、京成グループの元 界磁チョッパ・HSC-Rの車両にあえて乗ると言うのはちょっと抵抗はありました。北総7000形と住宅・都市整備公団2000形(住宅・都市整備公団9000形)の場合は、製造当初 乗り入れが検討されていた都営地下鉄浅草線の当時の乗り入れ協定の関係で全電気指令式ブレーキの採用を見送ったと言う経緯があったのですが、ブレーキにかなりクセがあって、モロに運転手さんの運転技量の差が出る車両だったため、毎回乗る時に今回はどうだろうかと心配しながら乗っていました。界磁チョッパ制御ではなく抵抗制御の車両で発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-D)を採用した京成3200形後期〜京成3500形の1時間定格出力100kWの主電動機を搭載し編成中に付随台車がある通称「6M車」と呼ばれる車両もそれに近いクセがあり、それでいて地下鉄乗り入れ対応の高い加速・制動性能を持ち合わせている車両なため、上手く扱えていないと加速減速時に前後にガクンガクンと何度もショックが発生するので、結構毎回乗る度に今回はどうだろうかと少し心配だった言うのもあります。
 ただ今日初めて新京成8000形のVVVF化改造車に乗ってみて、乗った時にそういった不快感は全くなかったのでちょっと驚きました。また枕バネがコイルバネの電車に乗るのも久しぶりだったので、結構揺られる事を覚悟していたのですが、現在現役の他の車両と殆ど遜色ないレベルだったと思います。確かに気にしていると、いかにもコイルバネの台車らしい揺れ方をした所が何か所かありましたが、揺れを減衰するダンパーの設定や車体の重量・重心位置が丁度良いのか、揺れても揺れが長続きせず、むしろ乗っていて「コレ本当にコイルバネ台車の車両なんだっけ?」と疑いたくなるレベルでした。レールの軌間が1435mmの国際標準軌で幅が広いというアドバンテージはあるとは言え、乗っていて車体の重心が低くドッシリ決まっている感じがして乗車中の揺れに不快感は殆どなく、また足回りのVVVFインバータ制御化により、抵抗制御で速度制御を行う速度域で抵抗段が進段したり主電動機の結線を直列から並列に組み替える時に生じる進段ショックが無くなりかなり良かったと思います。他に少し気になったと言えば、この車両は駆動方式にWN駆動を採用しているため、使用している継手の構造上 ある程度速度が出ている時に惰性走行に入って継手にあまり負荷が掛からない状態になると、継手内に遊びが生じるため独特の騒音が発生するのですが、この車両は他のWN駆動を採用している車両と比べてその音がちょっと大きかったかなと感じたくらいでした。
 ただ車内は以前からあまり手を加えられておらず、いかにも昭和後期の車両らしい雰囲気なので、そんな車両が駅から発車する時に静かに走り出していく様子には結構ギャップを感じます。

新京成8000形 FS-329-S3形台車
↑新京成8000形 FS-329-S3形台車
住友金属製のFS-329-S3形台車。軸支持は一般的なベデスタル式、枕バネは今となっては貴重になったコイルバネを使用したタイプで、枕バネには三重コイルバネが使用されています。台車形式が扶桑金属由来の「FS」を名乗っている台車は、まだ現役の物も結構多く見かけますが、それでもここ数年で数が大分減った気がします。また枕バネがコイルバネと言う事で、車体支持方式も現役の電車では大分希少価値が高くなったスイングハンガー式を採用しています。最近はスイングハンガー式はおろか空気バネを使用したダイレクトマウント式やインダイレクトマウント式の車両ですら淘汰置き換えが進んでいる中で、未だに一線で活躍しているのは結構すごい事なのかもしれません。
 この住友金属製のFS-329形と言う台車は、元々 京成3050形(初代)で開発・採用されて以降 改良を加えられながら京成グループの様々な車両で長期に渡り使用されていて、途中 鋳造構造から溶接式に変更、また設計当初から大幅に設計を変えずに枕バネを空気バネ化出来るような構造としていたため、当初の予定通り なかには枕バネを空気バネ化したタイプも製造されるなど結構息が長く今までに様々なタイプが登場しています。特に京成では、コイルバネ台車の車両は、空気バネ台車を履いた車両に比べて車内混雑時と空車時の車高の変化が大きく、コイルバネ台車の車両を空気バネ台車を履いた車両と連結しようとした場合、連結する車両同士の車高の差が連結器の許容範囲を超えてしまう可能性があるため、一度 新型車両の台車に空気バネ台車を使用し始めて以降も、暫く旧型車連結対応のコイルバネ台車を履いた車両も引き続き生産され続けていたため、コイルバネ台車を履いた車両が製造されていた期間はかなり長いです。
 このFS-329-S3形台車は、元々 新京成800形で採用していたFS-329-S形をベースに主電動機の寸法の大型化などを考慮して改良されたもので、ベースとなった新京成800形のFS-329-S形が、将来の空気バネ化を想定しない構造としたため京成の車両で同時期に採用されていたFS-329Dとは枕吊りなど揺れ枕周辺の設計が少し変更されています。

DSC01796
↑新京成8000形に搭載されたVVVFインバータ制御装置




13 Oct

今まで触れた事が無かった気がします(東武10080系)

東武10080系 更新車 11480F
↑東武10080系 リニューアル車 11480F
東武100系 スペーシアでのVVVFインバータ制御を採用するにあたり、その前段で営業運転で使用する車両で実用可能か試すような形で4両編成1本製造されたVVVFインバータ試作車の東武10080系。10数年程前に使用していた主制御装置の日立製GTO素子VVVFインバータ制御装置で不調を発生し、不調箇所が修復困難だったことから数年間営業運転に入らず休車状態が続きました。その後 走行機器を東武50000系列で使用している物とほぼ同型品のものに交換されて営業運転に復帰しています。また数年前に東武10000系・東武10030系で実施されているリニューアル工事(更新・修繕工事)が東武10080系にも施工され、現在は見た目がより近代化されています。


 今日は雨天で撮影する意欲が湧かなかったのですが、とりあえず東武方面へ出掛けた所、この東武のVVVFインバータ試作車 東武10080系に偶然遭遇しました。そういえばこの車両の事を折り入って取り上げた事が無かったような気がしたので今回少し触れてみることにします。ちなみに今日は東武1800系 1819Fが東武動物公園駅構内に留置されているのを見かけたと思ったら、今度は走行しているのを見かけたので、何処かで撮影していれば良かったかなとも思いましたが、まあ今日は東武10080系を外からジックリ観察する事が出来たのでコレはコレで良かったと思います。

 この東武10080系は上記したように、東武のVVVFインバータ試作車で、当時 東武1700系改造・東武1720系 デラックスロマンスカー置き換え用の東武日光線用新型特急電車(※後の東武100系 スペーシア)で、三相かご形誘導電動機を主電動機を使用しVVVFインバータで走行制御を行う走行機器の採用が検討されていて、その前段として営業運転で使用して実用可能か試すような目的で、昭和63年(1988年)に4両編成1本が製造されました。通常 東武の量産化される新形式であれば、その形式で最初に製造された車両の車番(編成番号)末尾下1ケタの数字は「1」から振り始められるのに対し、この東武10080系は試作車で、製造当初からその後の量産化が見込まれていなかったため、形式で最初に製造された車両であるにも関わらず車番の下1ケタの数字は「0」が振られています。ちなみに「10080」と言う車番のせいなのか、東武10030系の平成4年度(1992年度)以降に製造されたマイナーチェンジ車の東武10030系10050番台(東武10050系)と同世代の車両と勘違いされている方もたまに見かけたりしますが、世代的には東武10030系の初期の車両と同世代になります。一番目に付き易い点としては、車体屋根上に搭載された冷房装置の形状が東武10030系と同じタイプなので一番わかりやすいかもしれません。
 東武100系 スペーシアには編成中の全車軸にそれぞれ1基ずつ主電動機を搭載した全電動車方式が採用されましたが、この東武10080系は、他の東武10030系 4両固定編成と同じ編成両端の先頭制御車が動力を持たない付随車で、中間2両が電動車となっています。製造当初は1時間定格出力が170 kWの主電動機を中間電動車の各車軸に1基ずつ編成中計8基搭載し、歯車比は6.21(87:14)、主制御装置は日立製でインバータのスイッチング素子にGTO(ゲート・ターン・オフ サイリスタ)を使用した1台の制御装置で4基の電動機を制御するタイプ(1C4Mタイプ)の制御装置を採用し、パンタグラフ付中間電動車 モハ12480形の床下に、電動車2両分を制御するため2台搭載していました。製造当初から界磁チョッパ制御を採用した他の東武10000系列の形式の編成と連結して使用する事が想定されていたため、基本的な走行性能は東武10000系列の物とほぼ同等になるように設定されています。
 登場からはしばらくは、途中他の東武10000系列の車両と同じく編成先頭部分の連結器が密着自動連結器から電気連結器付きの密着連結器へと変更する改造が行われた程度で、登場時からあまり大きな変化はなく使用が続けられていましたが、2005年頃に主制御装置に不調が発生し、その修復が困難だった事から営業運転から離脱し数年間休車状態となりました。その後 走行機器を当時新製投入中だった最新形式の東武50000系列と同等の物に交換され2007年途中に営業運転に復帰。さらにその後 2015年には東武10000系・東武10030系で順次施工されていたリニューアル工事(更新・修繕工事)がこの東武10080系にも実施され現在に至ります。製造当初の頃に車両の始動、停車時に発していた音は、現 東武100系 スペーシアに非常に似たかなり聞こえてくる音の音量が大きいものでしたが、走行機器交換以降は、制御装置の素子のスイッチング速度の向上で人間の耳の可聴領域内の音は少なくなったようで、聞いていてかなり静かになっています。
 ちなみに他社線の車両で、比較的初期の頃に製造されたVVVFインバータ制御の車両で、主制御装置の半導体部品の経年劣化・交換修理用部品調達困難などの兼ね合いから制御装置を新型の物に交換する場合、今でこそ交換時に主電動機も一緒に永久磁石同期電動機(PMSM)へと交換してしまうケースが出て来ましたが、少し前までは電動機の性能に著しく差があったり、電動機の極数が違って極端に特性が違ったりする訳で無ければ、主制御装置は交換されても主電動機は交換されずにそのまま流用される事が多かった(また使用している台車の形状から、台車の内部スペースの関係で主電動機の交換が難しいため交換されない場合もあります)のですが、この東武10080系の場合は、主制御装置を日立製でスイッチング素子にIGBT(絶縁ゲートバイポラトランジスタ)を使用した東武50000系列で使用されている物と同等の制御装置に交換されると同時に、併せて主電動機も東武50000系列で使用されている物と同型の1時間定格出力165kWの三相かご形誘導電動機に交換され、取り付けられた減速機(ギア)の歯車比も他の東武10000系列の車両と同じ5.44(87:16)に変更されています。コレは単に手を加えたくて加えたと言うよりは、他の形式で使用している物と部品の共通化を図る意味合いが強かったのではないかと思います。

 正直なところこの東武10080系の故障・長期間休車化以前も、何度か走行しているのを見かけた事はありましたが、あまり頻繁に遭遇した記憶がありません。まあ当時の東武10000系列の運用範囲が非常に広かったので、なかなか遭遇し辛かったのかと思います。東武の車両で製造車両数の多さと言うと、約20年間に渡り製造が続けられ私鉄車両最多の712両が製造された東武8000系の事が注目されがちですが、東武10000系列も途中マイナーチェンジを何度か行いながら製造が続けられ、結果として製造された両数は合計486両と、東武8000系には及ばないものの私鉄の電車の中ではかなりの大所帯となっています。
 また当時の東武伊勢崎線・東武日光線系統の地上車・浅草口の運用では、1つの運用の走行距離の長さに加えて、投入される車両の編成のスタイルも多かったため、正直固有の1編成を狙って乗ったり撮ったりしようと思ってもなかなか狙うのが困難でした。地下鉄半蔵門線直通列車の運転本数が増えるまでは、東武10000系列が使用されている東武の本線系統・地上車の運用の主体は6両編成の準急(※現在の区間急行)で、その殆どが浅草駅〜館林駅・太田駅・伊勢崎駅もしくは東武日光線 新栃木駅へと直通で運転されていたため、1つの列車の運転区間が非常に長く一度遠くへ行ってしまうと半日以上戻って来ない事はザラにありました。また運用途中での編成の分割併合があるため原則投入される車両の形式が限定されている列車・運用も中には一部ありましたが、基本的にその頃の東武本線系統・地上車の運用は、列車毎に6両編成の他 朝夕ラッシュ時の8両編成、10両編成と列車の編成の長さは決められているものの、その組み方や投入する車両の形式に関しては限定されていない事が多かったのでそのバリエーションは凄まじいものがありました。例えば6両編成を例に取った場合、単純に6両固定編成1本を使用する以外にも、4両+2両、2両+4両、2両+2両+2両の4パターン存在し、8両編成に関しては6両+2両、2両+6両、4両+4両、4両+2両+2両、2両+4両+2両、2両+2両+4両、2両+2両+2両+2両の7パターン(※当時本線系統に20m級車体・8両固定編成の在籍はありませんでした)、また日によっては東武10000系列以外の東武8000系や東武30000系が来るパターンもあるなど、目当ての車両に乗るだけならまだしも、狙った季節・天候、時間帯に特定の編成が列車の先頭に立った状態で撮影したいなどと思った時は更に条件が厳しくなるため、事前に運用に入っていると言う情報を知る以前にソコの運用に目当ての編成が入ってくれるかと言う運的要素がかなりありました。東武8000系と東武10000系&東武30000系とが連結運転をしなかったのが唯一の救いで、特に東武は旧型車両を新たに製造された新型車両に置き換える際に、短編成を長編成に置き換えるのではなく2両編成は2両編成、4両編成は4両編成・・・と同じ長さのもので置き換える傾向が東武10000系列を増備中の頃になってもまだ残っていたため、東武10000系列の車両も、この世代の車両にしては2両固定編成の在籍数がかなり多く、目当ての編成の前に違う2両編成が連結されていたりと、狙って撮影する場合結構苦労させられていたと思います。(まあ逆にそのおかげで2両固定編成×4本の8両、2両固定編成×5本の10両と言った、通称「ブツ8」「ブツ10」などと言った編成が見られたので趣味的には面白くはあったのですが・・・) また東武10080系自体が試作車と言うこともあって制御装置の故障で長期運用離脱をする以前から機器の細かな不調が生じる事が多かったらしく、元々他の東武10000系列の車両と比べて運用に入れられる頻度が低かったようなので尚更遭遇し辛かったのかもしれません。とにかく当時は、現在よりも運用情報を知ったり他の方と共有する媒体が非常に少なかった事もあって、東武10080系と東武10030系10050番台(東武10050系)のシングルアームパンタグラフ試作車の11267Fは狙おうと思ってもなかなか遭遇出来なかった記憶があります。
 現在は運用情報を共有できる媒体が増え情報を入手し易くなりましたし、また東武の本線系統複々線区間を含む公式愛称「東武スカイツリーライン」区間の日中特急以外の優等種別の主力は地下鉄半蔵門線直通車となり、本線系統地上車の日中の運用範囲が大幅に縮小、加えて南栗橋駅〜新栃木駅の普通列車は6両編成から4両編成に減車され、運用に投入される車両が更に限定化されるようになったので、かつてよりは特定の編成・車両を狙い易くなったと思います。むしろ最近 東武の本線系統の地上車は、どの区間を走っているかと言うよりは、目当ての編成が朝夕ラッシュ時のみの運用に入っていて日中は車両基地などに入ってしまっていたりで撮れないと言うパターンの方を心配するようになったと思います。
 この東武10080系は、東武10000系列の4両固定編成の中ではかなり早い段階でリニューアル工事が実施されたため、工事施工後・出場して間もない頃に遭遇して、東武の本線系統の東武10030系にも走行機器VVVF化改造車が出てきたのかと思い一瞬ビックリした記憶があります。確かリニューアル工事施工完了から間もない頃は、暫く東武東上線から本線系統に出戻ってきてリニューアル工事を受けた東武10000系 2両固定編成を連結して6両編成で運用されているのをよく見たので「4両編成1本しか存在しない試作車で特殊だから、これからはこの東武10000系 2両固定編成とペアを組んだまま あまり変えずに暫く使われるのかな」と思っていたら、いつの間にかその東武10000系とのペアを解消して他の東武10000系列の2両固定編成と連結していたり、はたまた4両固定編成単独で東武日光線の南栗橋駅〜新栃木駅の普通列車運用に入っているのを見かけたりしたので、結構幅広く使われているんだなと思いました。最近も運用情報を色々と見ている時に東武10030系 4両固定編成と連結した8両編成で朝夕ラッシュ時運用に入っていたりするなど、結構色々とやっているようでちょっと嬉しかったです。これは東武10080系だけに限らず東武の本線系統の東武10000系列の車両全てに言える事ですが、東武10000系列が登場して以降、東武の本線系統の運用では6両編成で運転されえるケースが非常に多く、4両固定編成と言うと大体他の東武10000系列の2両固定編成を連結した6両での運転がメインで4両編成と言う列車は少なく、早朝に設定されていた数本の列車とワンマン運転化する以前の東武宇都宮線運用で使用された時くらいしか見かける事が無かったので、4両編成単独で走り始めた頃は結構斬新に見えた記憶があります。
 この記事を書いていて気づきましたが、東武10080系も来年で登場から30年目を迎えるんですね。車体がフルステンレス製で足回りがVVVFインバータ制御の車両で、また最近リニューアル工事を受けた事もあってか、正直とても意外に感じました。この東武10080系が機器不調により長期運用離脱をした例を見ていると、半導体素子の劣化による故障多発と交換・修理用部品のメーカー製造中止・調達困難と言う事は、制御用の主要機器に大容量の半導体素子を使用した車両を長期間使用する際の課題なのかもしれないと感じます。確かに旧来の主電動機に直流電動機を使用し抵抗カム軸制御などで制御する旧来の方式の物に関しても、交換・修理用部品のメーカー製造中止・調達困難と言う事は継続して維持管理・使用をしていく上で大きな問題となりますし、むしろ元々構造的に消耗品や日々定期的な点検・管理が必要な箇所が多いため、むしろ交流電動機を使用した車両よりもそのあたりは重大な事なのかもしれませんが、そういった方式は、一つの製品と言うよりは継電器(リレー)とシーケンスの塊のような感じがして、感覚的にもし製造していたメーカーが同型品の製造を中止しても、同じ動作をする仕様の部品を用意すればそれで代用出来るのに対し、大容量半導体ものはメーカーが製造を中止してしまうと交換用部品や代用品がなく、また修理も難しいというイメージがあります。その辺りが最近の「チョッパ制御の足回り→足回りのVVVFインバータ制御化」「古いVVVFインバータ→新しいVVVFインバータ」と言った改造が各社の車両で流行ってきている要因なのかなと感じます。
 それにしてもこの車両ももう来年で30歳とはちょっと驚きました・・・

東武10080系 更新車 11480F
↑東武10080系 リニューアル車 11480F
今日は4両編成単独で東武日光線 南栗橋駅〜新栃木駅の普通列車運用に入っていました。現在 東武の本線系統の地上車で東武10080系と連結して運用される事のある車両は、全て多段バーニヤ抵抗カム軸制御付きの界磁チョッパ制御車なので、個人的にはこの運用で1編成単独で走るのが一番ハマリ役なんじゃないかなと思います。

東武10080系 SS110形(東武形式:TRS-881M)
↑東武10080系 SS-110形(東武形式:TRS-881M) 動台車
東武10080系の中間動台車。住友金属製の軸支持がSUミンデン式のボルスタレス台車で東武10030系が使用している物と同一形式になります。東武社内での名称はTRS-881と言う名称で末尾にサフィックスのMが付くかとTが付くかで動台車か動力のない付随台車かを区別しているようですね。正直私は世代的にギリギリは住友金属製の台車と言うと、「扶桑(ふそう)金属」の名前から取った「FS-○○○」と言う形式のイメージがまだ強い世代なのですが、この世代は「SS-○○○」になっています。この台車乗り心地はそこまで嫌いではないのですが、ただ走行中 おそらく70km/hくらいを超えている時だと思うのですが、ある程度速度が出ている時に進行方向前後に2、3回程度不自然に徐々に収束しながらカタカタと揺れる事があってそこが気になる程度ですかね。

東武10080系 制御装置(交換後)
↑東武10080系 制御装置(交換後)
現在東武10080系が使用している制御装置。日立製IGBT素子VVVFインバータ制御のもので、見た目的には東武50000系列が使用している物のうち1C4M制御の物が2群収められた見た目の寸法が大型なタイプと似ています。

東武10080系 11480F(VVVF試験車・制御装置換装後)
↑東武10080系 11480F
こちらは走行機器交換後・リニューアル工事施工前の様子です。




↑実は今日は元々 東武10080系が目当てではなく、東武30000系が乗りやすい時間帯に南栗橋駅から折り返すので、それに乗ろうと思って出掛けたのですが、結果的にコレが大きな誤算でした。春日部駅〜北春日部駅走行中に乗車していたこの列車で踏切人身事故が発生し、事故対応でその場で1時間近く停車、停車中は負傷者救出のために途中車内の電源が落とされ空調が効かない状態で待っていたので、雨風が防げたのでまだ良かったものの、今日は雨が降っていて気温が低く、車内で事故復旧を待っている間かなり肌寒かったです。事故復旧・安全確認後に春日部駅に到着した時には1時間近く遅延していて、列車種別が準急に変更されるなど結局帰宅するまでに結構時間がかかりました。正直 地下鉄直通を中止して北千住で運転打ち切りになってしまうと個人的に少し面倒だと思っていたのですが、幸い大分遅れたもののそのまま地下鉄半蔵門線には乗り入れてくれたので助かりました。
9 Oct

軽く北総線で撮影

京成AE形(2代目)
↑京成AE形(2代目)
今年に入ってから開始された京成AE形(2代目)のヘッドライトの白熱灯系のハロゲンランプから白色LEDへの改造も、施工された車両が増えてきているようです。

 今日は特段撮影する予定などは決めていなかったのですが、午後予定が空いていたので、午前中用事で出掛けたあとその足で軽く撮影に出かけて来ました。自宅で身の回りの片付けなどやる事はあるので出掛けずにそういった事をこなしても良かったのですが、休日に晴れるとやはりどこか撮影しに出掛けたくなります。
 今日は晴れてはいいたものの、時間帯によっては太陽に雲がかかり光量が安定せず、出来ればキレイに晴れていて欲しいのに列車が通過するタイミングで太陽に雲がかかったりと少々ヤキモキさせられましたが、京成AE形(2代目)のヘッドライトLED化改造編成なども撮れたので満足しています。

京成AE形(2代目)
↑京成AE形(2代目)
こちらは原型ヘッドライトの編成でした。

京急 新1000形 1137F
↑京急 新1000形 1137F

千葉ニュータウン鉄道9800形(京成3700形 貸与車) 9808F
↑千葉ニュータウン鉄道9800形(京成3700形 貸与車) 9808F
千葉ニュータウン鉄道(住宅・都市整備公団)9000形のうち最後まで残っていた8両編成1本の置き換えのため京成から貸与(リース)された元 京成3700形 3738F。意外と普段よく見かけるのですが、いざ撮影していると思いのほか遭遇しないので撮れたのは嬉しかったです。ただ北総線内には京成3700形と同型車の北総7300形が存在する他、同じく京成3700形の貸与車で北総鉄道7300形7800番台(北総7800形)も在籍しますし、正直見た目の色が違う以外は従来から在籍している車両とそこまで変わりは無いんですけどね。また千葉ニュータウン鉄道(住宅・都市整備公団)9100形も走行機器に関しては基本的に京成3700形と共通なので、現在 北総車の運用に乗ると京成3700形の一派の車両に遭遇する確率が非常に高いです。
9 Oct

京成3000形(二代目) TDカルダン駆動車

京成3000形(二代目) 3033F
京成3000形(二代目) 3033F

 今日たまたま京成3000形(二代目)のTDカルダン駆動車に乗車したので乗車中少し気にして観察してみました。
 現在の電車の駆動方式はTD平行カルダン駆動もしくはWN駆動が全盛の時代ですが、京成の電車は未だに新型車両でも同一形式内でTD平行カルダン駆動を使用している車両とWN駆動を使用している車両が両方とも存在すると言う結構珍しい会社でもあります。
 元々日本の国鉄在来線がレールの軌間1067mmの狭軌を採用したため、私鉄各社でも同じ軌間1067mを採用している会社線が多く、その場合 軌間1435mmの国際標準軌を採用している海外の鉄道車両と比較して左右の車輪の間の間隔が狭くスペースがあまり大きく取れないため、電車の駆動方式が、軌道への負荷低減・乗り心地改善・軽量な電動機の採用・・・などの観点から、従来の台車の軸バネ下・車輪側に強固で重量の重たい主電動機を装架していた「吊り掛け駆動(釣り掛け駆動)」から、軸バネより上の台車枠側に主電動機を装架する方式へと移り変わる際に、当初 日本では狭軌鉄道でも構造的に大出力で寸法が大型な電動機を台車内に搭載し易いと言う事で、直角カルダン駆動が広く普及すると予測されていた時期もありました。ただ当時の工作精度や保守面から、結果的に直角カルダン駆動は国内ではそれ程広くは普及せず、結果的に広く採用されたのは「中空軸平行カルダン駆動」でした。これは出力軸を中心がくり抜かれた中空軸構造にした主電動機を、車軸と主電動機の出力軸とが平行になるように配置し、出力軸が片軸タイプの主電動機の両端に たわみ板継手をそれぞれ1つずつ設け、それぞれの たわみ板継手同士を主電動機の出力軸の内側に設けた軸で結び、その2つの たわみ板の作用によって車軸と主電動機の出力軸との間の動きの差を吸収するもので、国鉄101系(旧 モハ90系)などの形式で採用され、それ以降 暫くの間 それが国内の新性能電車では定番となり普及しました。その後 主電動機の小型・高性能化、継手など駆動装置の改良が進み、車軸と主電動機の出力軸との間の動きの差を吸収するための継手を、主電動機の片側一方のみに収める事が可能になり、徐々に中空軸平行カルダン駆動の流れを組む たわみ板継手を使用した発展・改良型のTD平行カルダン駆動か、もしくは車軸と主電動機との間の継手にスライドスプラインを使用したWN駆動のどちらかが広く使用されるようになって行った感じになります。
 京成も、かつては国際標準軌よりも軌間が狭い狭軌を使用していたものの、採用されていたのが現在の京王本線や一部路面電車などで使用されている軌間1372mmの通称「馬車軌間(馬車軌・偏軌)」を採用していたため、その頃から国鉄在来線の軌間1067mmよりもレールの軌間が広く。また都営地下鉄1号線(都営浅草線)乗り入れに際し、地下鉄を挟んで反対側のもう一社の地下鉄乗り入れ予定先だった京急線とレールの軌間の共通化を図るため、全線の軌間を馬車軌間の1372mmから国際標準軌の1435mmへと拡大する改軌工事が行われ、以降車両も全て軌間1435mm用のものとなり台車内のスペースはそれ以前よりも更に大きくなり余裕があった影響もあってか、新形式で採用する駆動方式の中空軸平行カルダン駆動→TD平行カルダン駆動・WN駆動への移行も国内の事業者の中ではかなり早期に行われました。
 TD平行カルダン駆動とWN駆動の簡単な特徴としては、TD平行カルダン駆動は、メンテナンスが必要な箇所が少なく保守性で有利で、また中空軸平行カルダン駆動と同じく たわみ板継手を使用した駆動方式なので、従来 中空軸平行カルダン駆動を採用していた事業者でも比較的移行し易い。対してWN駆動は、継手が構造的に強固なので、継手に大きな負荷のかかる大出力電動機の搭載や高加速運転、高速運転に向いている事と、走行中 継手に殆ど負荷のかからない惰性走行時には構造上 継手内に遊びが生じるため独特が「ガーガー」と言う騒音が発生すると言った感じでしょうか。例外はありますが、基本的にWN駆動は新幹線車両や地下鉄事業者所有の車両、また主電動機など主要電気機器に三菱電機製の物を使用している車両に多く採用される傾向が強いです。
 ただ一般的に事業者内でTD平行カルダン駆動、WN駆動のどちらか一方に統一する事が多く、京成のように未だにTD平行カルダン駆動、WN駆動 2種類の駆動方式を新型車両でも採用しているのは珍しいと思います。数年前に、主電動機と車軸の間に原則としてギアなどの減速機を設けないダイレクトドライプモーター駆動(DDM駆動)を採用する機運が高まっていた時期があり、様々な試作車両が製造された時期がありましたが、結果的にJR東日本が京葉線用に営業運転での使用を視野に入れて試作投入したE331系が不調に終わったようなので、もう暫くの間はTD平行カルダン駆動とWN駆動の2強時代が続くのではないかと思います。

 京成3000形(二代目)に関して見ると、元々 三菱電機がWN駆動が開発したアメリカ ウェスティングハウス社(※)と技術提携をしてライセンス製造を行っていたと言う事もあり、搭載している主電動機が三菱電機製の車両がWN駆動、反対に主電動機が東洋電機製の車両がTD平行カルダン駆動と言う分けになっているようです。
 京成3000形(二代目)も、7次車に相当する成田スカイアクセス線用の京成3050形(二代目)の登場まではその分けが非常にわかり易く、車両の製造元によって「東急車輛→総合車両製作所:三菱電機製主電動機・WN駆動」「日本車両:東洋電機製主電動機・TD平行カルダン駆動」と言うような組み合わせが採用され分けられていたのですが、7次車の京成3050形(二代目)は、車両の製造元に関わらず全車両が三菱電機製主電動機・WN駆動の組み合わせに統一されていて、それ以降に製造された車両に関しては、それまでの法則が崩れているようです。実際今日乗車した12次車の3033Fも総合車両製作所(J-TREC)製造の車両でしたがTD平行カルダン駆動の機器を搭載しているようでした。
 正直なところ最近は同世代・同一形式内での車両ごとの性能誤差や個体差もあまりなくなって来ているようで、京成3000形(二代目)・京成3050形(二代目)に関して見た場合、乗っている分にはWN駆動車は惰性走行時に独特の音を発するのに対し、TD平行カルダン駆動車はそれが無い事がわかるくらいで、差ほど気になるような点はないと思います。(実際 現役の車両でも京成3700形の一部編成には編成中にWN駆動とTD平行カルダン駆動の2種類の電動車が混在している編成もあるくらいですし)ただ気にして乗ってみるとWN駆動車の方が速度が80km/hを超えてからの加速に少し力感があるように感じて私はWN駆動車の方が好みですね。ただそれもあえて気にしなければ全く気にならないレベルの差だと思います。

※WN駆動の名称の由来は、元々この方式を開発したウェスティングハウス社(Westinghouse Electric Corporation)とその傘下のナタル社(Natal Corporation)それぞれの社名の頭文字を取って命名されたもの。ちなみにTD平行カルダン駆動は、2枚のたわみ板継手のツインディスク(Twin Disc)から命名されたものですが、開発した東洋電機製造の社名も文字っているとも言われています。


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 旧HN 「猫又」→「十六夜の白狐」、旧 ブログ名「鉄道好きな猫又の日記」です。(共に2009年9月22日変更)
 鉄道ネタがやや多いですが、私が思いついたことを雑記的に書いています。写真は拘りなく自分で楽しむ程度で気軽に撮っているのでなかなか上達せずヘタクソですがご容赦下さい。
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