ひいたんのBlog!~復活~

法律を生業とする給与所得者のひいたんが、日々感じたことを綴っていきます。

賃金等請求権の時効延長

消滅時効5年に延長見込み 賃金等の請求権で 厚労省(https://www.rodo.co.jp/news/71165/

5年に延長することと来年4月からの改正という方向はその通りだろう。
この経過措置についてのポイントは三つ。
まず,昨年3月までに発生した賃金については,来年3月までに時効消滅するから,延長しない。
また,昨年4月以降に発生した賃金については,未完成の時効を延長するかどうか(通常は延長しないだろう)。
さらに,来年3月までに契約した場合で,来年4月以降に発生する賃金がどうなるか。
最後の点については,改正附則を的確に見定めたい。

鑑定評価基準にいいことが書いてあった

鑑定評価基準には賃料は対象期間の始期の価格だと明確に書いてあったわ。
新収益認識基準でも契約関係が重視されるから、経理のやつらにもおしえておかないとな。

違いがわかるのはよい

今月交渉した相手は、権利義務とその履行の違いや許可と届出の違いがわかっている人ばかりで楽だった。
と思ったら、両方とも都会の人だった。
田舎にもまともな考え方を広めねばな。

文書の作成

文書の作成って,法律上は,完成させることをいうんだよね。
社内のひな型で,「原案作成者」と書くべきところを「作成者」と書いていてがっかり。
特にひな型を作ったのがルール作成箇所だけになおさらね。

裁判員裁判用のイベント

裁判員裁判開始10周年のイベントに弁護人役として狩り出されることとなりました。

【消費税】資産の譲渡等の時期

3月25日に続いて,消費税の記事。

前の記事に書いたと思うが,消費税法は,民法の規定に極めて忠実に作られている。
このため,消費税の課税時期である「資産の譲渡等」の時期も,民法の規定に忠実である。

「資産の譲渡」は,売買を典型例とするため,物の引渡しか代金の支払いの時点が課税時期となる。

「資産の貸付け」は,賃貸借を典型例とする。
賃貸借契約の条文では,賃料の支払時期は,各期の期末とされている(つまり期が終わるまでに払うこととされている。)が,期中に入れば貸付けは行われているのが通常であり,賃料債権は確定する。
これを踏まえて,各賃料対象期間に入る前に支払った場合には(賃料債権が確定していないから)前払い,各賃料対象期間に入った後に支払った場合には(賃料債権が確定しているから)前払いではないと整理される。
前払いのときは,現実の貸付けのとき,すなわち,賃料対象期間に入り,賃料債権が確定したたときが課税時期となる。
これに対して,前払いではない(期中払い又は後払い)の場合には,賃料を支払ったときが課税時期とされる。
のちに述べる請負・委任と誤解して,期中の前半に賃料を支払った場合に,前払だと誤解する人が多いので要注意である。
また,消費税率の変更時期をまたぐ場合に,勝手に契約期間を分断するような解説もまま見られるので,要注意である。

「役務の提供」は,請負や委任を典型例とする。
これらの契約類型は,民法上,仕事が終わって初めて報酬請求権が発生する。
このため,仕事が終わる前に支払った場合を前払い,仕事が終わってから支払うのを前払いではない支払いと整理される。

そうすると,「資産の貸付け」では賃料対象期間が始まった後に支払えば前払いではないのに,「役務の提供」においては役務提供期間が開始した段階に過ぎなければ(役務提供機関が終わっていなければ)前払いとなる。
法人税法基本通達の「役務の提供」には,消費税法でいう「資産の貸付け」も含むことから,消費税法基本通達で法人税法基本通達を引用している部分を利用する場合,法人税での「役務の提供」の議論を消費税での「資産の貸付け」の議論に使えるかどうかを十分に吟味する必要がある。

コンプライアンスの二側面?

昨日は,3年前に改正された刑事訴訟法が2か月後に全面施行されるのを見据えた研修の講師をさせていただきました。
基本的には全国共通のテキストを用いるのですが,私が研修をするときには,必ず自分なりの味を出すことにしています。

今回自分なりの見解を語ったたのは,持ち時間を過ぎてからしゃべった日本版司法取引の部分です。
報道によれば昨年6月に始まった日本版司法取引の適用事例はMHPS事件とゴーン事件とされています。
企業のコンプライアンスに活用されたのを批判する刑事弁護の専門家も少なからずいらっしゃいます。
ただ,一括りにコンプライアンスということができるかは,少し慎重に検討する必要があると思っています。

というのは,コンプライアンスには,ガバナンス(会社法関係。株主ほかのステークホルダーと会社・経営者との外部関係)と内部統制(労働法関係。会社内での会社・経営者と従業員との内部関係)の二側面があるからです(これは芦原一郎先生の受け売りです。)。
この観点からすれば,MHPS事件は内部統制の問題となり,ゴーン事件はガバナンスの問題となります。
そうすると,コンプライアンスといっても,問題状況が違ってくる可能性があります。
ガバナンスと内部統制を日本版司法取引の場面で本当に一括りにできるのか,あるいは別個に考えるべきかについては,企業法務の最先端の部分だから,少し研究していきたいところです。
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