大岩根さん,行きますよ〜。
赤田さんを先頭に,観測隊の面々がぞろぞろと居室に入ってきました。

2011年11月9日午後3時。
迎えのタクシーがそろそろ玄関に到着するということで,一緒に南極に行くFA(フィールドアシスタント)の赤田さんが隊員室の皆さんとともに現れました。


思い返せば,南極へ行かないかと誘われ極地研に来て早くも一年半。
調査道具や食料,スノモ関係,テント,発電,トイレ,医療道具などなど,南極へ行き生活するためのさまざまなものを買い集め,分配・梱包し,南極へ発送してきました。
さらに家の電気やガスを止めたり留守宅の様子見を頼んだりといったその他の準備も全て終わり,ここではじめて,ぼくの体を南極に持ってゆくための移動なわけです。

予定通りとはいえ,物理的に移動を開始するとやはり胸が高鳴ります。

見送ってくれた皆さんは,第53次日本南極地域観測隊の隊員の方々。
僕も赤田さんも同じ隊員なんですが,僕たち2人を含む5人だけはセールロンダーネ山地地学調査隊(通称セルロン隊)として,昭和基地から 600 km ほど離れた山地の調査を行います。
セルロン隊の5人だけは行きも帰りも全くの別行動。本隊より先に出発・帰国です。
僕たちの隊は昭和基地にも行かない,砕氷艦しらせにも乗らない,内陸なのでペンギンも見れない,夏の白夜なのでオーロラも見られない,そのうえ基本テント暮らしというエクストリームな別働隊です。

そんなわけで,いざ出発!!
立川駅前にて空港リムジンに乗り換え,成田へ。
今日は成田に前泊し,明日,いよいよ出国です。




2011年11月10日。
朝8時半すこし前に成田空港に到着。

ここで公用パスポートをもらい,待合室で簡単な出発式。


キリッとしてますねえ(笑)
5人だけなので見送りもいないだろうと思っていたらびっくり,30人ほどの方々が来てくださり,盛大に見送っていただきました!

10時頃に搭乗ゲートへ移動,11時10分発のSQ便で南アへと出発です。


これが公用パスポート,緑色。


シンガポール経由で約30時間かけ,やっとのことでケープタウンに到着。
飛行機から見下ろす広大な露天掘りがいかにも南アっぽくて萌えます。



もうくたくたですが着いたのは朝の11時。
眠さだるさを堪えてこれからもうひと仕事です。

仕事というのは,日本から送った荷物がきちんと届いているのかを確かめるのと,南アから南極への荷物が2便に分かれることになったので,1便目と2便目をそれぞれマーキングする,という2つです。

こちらがALCIの倉庫。

青いのがプラダン(プラスチックダンボール),食料が入ってます。

ALCIというのは,Antarctic Logistics Center International(リンク先に飛ぶとそこは南極,スライドショーであなたは悶絶します)という会社の略称。ソ連の元軍人が軍用機を買い取り,南アと南極内陸を結ぶ航空会社を作っちゃったのです。一部の国の南極調査隊はこの会社が運航する便を利用して南極に入ります。もと軍用機で!


さて,荷物の確認と整理もできたので今日のお仕事はこれでおしまい。
ホテルに戻って一休み,夕食はウォーターフロントでゆっくりと。

テーブルマウンテンがライトアップされててきれい。

この夜はアフリカ祭りということで肉屋に入り,ダチョウ,レイヨウ,インパラ,ワニ,イボイノシシの肉を食べました。興奮のあまり写真わすれた。



出発したけど意外と遠い南極,大陸入りは次回をおたのしみに〜。