February 2005

February 28, 2005

顧客先常駐者の情報量

僕のSEとしての経験則で「長期(5年とか10年とか)に渡って同じ顧客先に常駐していた人は、そのプロジェクトが完了すると退職してしまう」というものがあります。

きちんと統計調査を行ったわけではありませんが、自社内で長期のプロジェクトに関わっていた人に比べて、その割合は高いように思います。


顧客先に常駐していると、セキュリティの面からメールなどのネットワーク利用が制限されることも多く、自分の会社に行くことも滅多にないため、自分の会社の情報や、それに限らないさまざまな情報量が自社内で業務を行っている人と比較して圧倒的に少ないのです。

「久しぶりに自社に出社したら、知らない人ばかりで驚いた」
「自社オフィスが引越しをしたはずなのだけれど、所在地がわからない」
というようなことは本当にある話です。

顧客先常駐には、他にも「顧客と常に対峙している」等の緊張を強いられる状況がありますが、この「情報の少なさ」もあまり良くないことだと僕は感じています。


「情報が入ってくることが少ない」というのは、「出て行くことも少ない」ことを表していて、つまりは「困ったことがあっても外部に相談できない状況」を作り出しており、退職へ結びつき易いのではないかというのが僕の考えです。

February 25, 2005

感覚遮断とジョブローテーション

認知心理学という分野では、人間をひとつの情報処理システムと捉えるそうです。
人間が、何かを見たり触れたりすることをインプット(入力)と位置づけるわけです。

ヘロンの実験は「感覚遮断実験」と名づけられていますが、実験の状況は「外部からの情報のインプットがない状況」に置き換えられます。

「人間は、ある程度の期間、外部からの情報のインプットが極端に制限された状態に置かれると、正常な思考を維持できなくなる」ということになるのでしょう。

よく「ひとつのことをやり続けるのではなく、時々気分転換したほうが良い」と言いますが、これも恐らくは「外部からの情報を取り入れる」という作用を実現するためではないかと推測できます。


企業組織の中での営みでは、「ジョブローテーション」というものでこの作用を実現していると考えられます。
本来は効率化を目指して「色々な仕事を経験させておけば、柔軟に配置できる」という意図で行われるジョブローテーションですが、ひとつの作業環境に所属し続けることで起きる外部からの情報遮断を防ぐ効果があるわけです。

hagane_no_kokoro at 12:35|PermalinkComments(0)TrackBack(0)心理学と日常生活 

February 24, 2005

ヘロンの感覚遮断実験

ヘロンという人が1957年に「感覚遮断実験」というものを行ったそうです。

被験者を防音処理された小部屋に入れ、視覚・聴覚・触覚などの作用を極端に制限した上で寝たきりの状態にし、どのくらい耐えられるかという実験です。

この話を聞いただけで、僕には絶対無理!という感じなのですが、人はこのような状況下におかれると、どうなるのでしょうか。

この実験の結果はこんなかんじだったそうです。

 □ほとんどの被験者が2日間耐えることができなかった
 □時間が経過するに連れ被験者の思考は混乱し、幻覚や幻聴を感じる事例もあった

こ、怖い…。
早い人では数時間でギブアップしたとか。
僕が被験者ならきっと早い方の人に入ると思います。

hagane_no_kokoro at 12:57|PermalinkComments(0)TrackBack(1)心理学の知識 

February 23, 2005

心理学の勉強と日常生活

4月から編入すると言っても、既に教材は家に送られてきていまして、少しずつ勉強を始めています。

最初は基礎的な知識からと思ったので「心理学」という科目から勉強しています。

「心理学はこんな風に発展して、いま常識とされているのはこの理論」というような内容です。

心理学というと「書かれた文章から真理を探る」とか「行動に隠された本当の自分」などの文学チックなものがイメージされがちですが、元々は「人間が受ける刺激とそれに対する反応」の関係を調べていくものなので、生物学などに近いところがあります。

(「あります」と言いつつ、僕もまだ入門レベルなので偉そうなことは言えないのですが。)

時折「実験から導き出された式」として「log」なんて書いてある式が出て来たりして悶絶しているところです。


知識として必要な事柄を勉強する科目なので、この科目で学べること自体は味気ないものが多いのですが、そこから応用して、身の周りのことを考えることができます。

このblogの記事のひとつのテーマとして、僕が勉強したことで、日常生活のこんなことと関係しているのでは?と思ったことなどを記録したいと思います。

hagane_no_kokoro at 12:41|PermalinkComments(0)TrackBack(0)心理学と日常生活 

February 22, 2005

通信制大学のこと

僕は通信制大学に編入します。

通信制大学というのは、家で通信教育を受けることによって、必要な単位を満たせば学士(つまりは大学卒業)の資格が得られるものです。

通信教育といっても、家でテキストを基に自習するというだけでなく、「スクーリング」といって教室で講義を受けることもあります。

やはり通学制(普通の大学を区別してこう呼びます)と同様、4年間の課程があるのですが、
 □専門士(専門学校卒業)
 □準学士(短期大学卒業)
 □学士(大学卒業) のいずれかの資格があれば、3年生から編入できます。
入学試験もなく、高校を卒業していれば誰でも入学できます。


通信制の魅力は、時間の自由が利くことと、なんと言っても費用が安いこと。
僕が調べた範囲では、どこの学費もだいたい1年間20万円〜30万円程度でした。
通学制ですと、初年度は100万円程度の入学費用が必要になるので、本当にお得です。

つい先日テキストが届いたのですが、本当に通学制のカリキュラムと変らない内容の濃さで、きちんとしていて驚きました。
それだけ単位認定試験もきちんと行われるので、大変ということなのですが…。


通信制の入学手続きは比較的長い期間で行われ、9月入学OKの学校もあるので、興味のある方は「思い立ったが吉日」で色々検討してみてください。

hagane_no_kokoro at 12:52|PermalinkComments(0)TrackBack(0)大学のこと