【稲盛和夫氏の“会計学”からの学び】

 各々に気づきがあり、仕事、業務に活かしてい
きます。稲盛和夫氏の“会計学”は、京セラフィロ
ソフィとともに、真摯に仕事や経営を行なった中
でまとめられた考え方です。

値決めは経営である
 京セラは創業以来「お客様が喜んで買ってくだ
さる最高の値段」を見抜き、その値段で値決め
することを原則としてきました。
 他社より値段が安ければ注文が取れ、それよ
り高ければ注文が逃げてしまう。そのギリギリの
一点で値決めをすることにしているのです。値決
を誤れば経営に深刻な影響を与えます。
 売値を安くすれば採算は悪くなり、売値が高け
れば、注文は取れません。ですから、お客様が
喜んで買ってくださる最高の値段を、つまり市場
で通用する最高の値段を見出
し、それで値決め
をすることが必要なのです。
 それができるようになるためには、自社の製品
の価値を正確に理解するとともに、市場や競合
相手の動向を的確に把握していなくてはなりま
せん。
 値決めとは、経営に直結するものであり、その
ため経営者が全神経を集中して行なわなければ
ならない重要な仕事
なのです。

値決めの判断
 値決めをするには、原価(変動費)やそれを製造
する諸費用、販売する諸費用(固定費含む)がい
くらか、またそれにかかわる人件費はいくらかを
把握しておく必要があります。さらにその費用に
利益を加え、事業展開の基となる資金を上乗せ
させていくことで、値決めができます。
 さらに、それだけではなく、市場に通用する価格
でなければなりません。「諸費用がこれだけかかっ
たので、この価格しか販売できない」と値決めされ
ても、市場では通用しない価格(他にもっと安い価
格があれば)であったら誰も購入してもらえません。
 諸経費から価格を決定することも重要ですが、
市場の状況を鑑み、市場で通用する価格で販売
するために、諸費用を削減するということも必要

になります。諸費用を削るためには、経費一つ一
つを見直し、さらに安価で製造できないか、販売で
きないかを追求していくことになります。
 値決めは、自社内でかかる費用からの算定と市
場との適正価格とを十分に検討吟味して、決定し
ていく
という、経営者にとってとても重要なことで、
経営者しかできないこと
なのです。
 経営者は大変ですが、それだけやりがいのある
仕事ですね。