2008年09月07日
from Editor 〜夏季休暇(その2:最終回)
いよいよシェ草間へ。
(その1からつづき)
今からちょうど18年前のこと フランス最西部、
ブルターニュ地方の「レ・オルタンシア」というレストランで晩餐を戴いたことがある。
※ しつこい様だがワイン産地のブルゴーニュでは無いブルターニュだ。
コルヌアイユというお祭りをやっていた時期だからやっぱり”夏” の頃、7月の下旬頃だったろうか。
レ・オルタンシアのギャルソンは気さくで、私達日本人を分け隔てなく歓待してくれて、
「奥の調理場にクサマという日本人が修行に来てるから食事が終る頃にあいさつにこさせるよ」と話してくれた。・・たぶんそう言ったと訳した。
しかしそう話してくれたギャルソンは他テーブルで忙しいのか、その話もそれ以上は進まず、
ラディスィオン(仏:お会計)となってしまった。
それに昔ながらのレストランではシェフ以外にお客様に挨拶させてくれる店は本当に少ない、身内でもないし、調理場も忙しかったらそれどころではないだろうから、そのまま「レ・オルタンシア」を後にした。
あとで解った事だがその年の前年、草間文高さんは帰国しており もういなかったのだ。
私のフランス語訳も当時も今になっても、こんなレベルから向上していない。
さて軽井沢の離山通り、東部小学校のちょっと西側に”シェ草間”は2008年4月にOPENした。
シェとは〜の家と言う意味、「草間さんの家」である。
立派な大屋根の素晴らしいぬくもりのある建物にテーブルが想い想いに並ぶ
料理はもちろん、しっかりとしたフランスの地方料理である。
何を喰べたかわからない皿は ひと皿たりとも無くて、手抜きも無ければ、わざとらしいヘルシーさも全くといって無いほど 真面目な皿が最後のプチ・フルールまで続いた。
交通費を捻出してまで訪れるべきレストランに近づいてきている。
食後、草間文高さん、マダムの由利さんと暫し歓談、
そのあと定番だが軽井沢銀座のパンの浅野屋とジャムの澤屋へ顔をだした。
帰路の”あさま”も結構な乗車率で軽井沢を出発すると往路とは反対に30パーミールの急勾配を一挙に下る。抑制速度回生ブレーキが効き始めると付随車の7号車でも遅れ込め制御が効いて少し縦にゆれる。
あっという間に高崎、少しだけ眼を閉じるともう定刻ちょうどに東京着。
いい夏季休暇だった。
まもなく都会でも夏が終る。
(その1)はこちらhttp://hs-press.net/archives/51412119.html