HTスケートボードスクール 多田 ハジメ ブログ

HTスケートボードスクール理念「人々とスケートボーディングを繋ぐ架け橋である」 多田 肇(ただ はじめ)1973年11月神戸生まれのプロスケートボーダー。スケート歴26年。1987年14歳で始め入門3年目でプロ転向。10年目の1997年AJSA全日本スケートボード東京大会プロストリート部門で準優勝。日本で2位となる。現在HTスケートボード・スクール運営中。日本で常時きちんと開催されるスケボースクールを最初に開校させた第一人者の多田が、スクールの様子や役立つ情報を掲載します。「流行にとらわれず本質を見極める」といったスピリッツも伝えていきたいと思います。(こうやって皆さまと繋がっていられることに感謝しております)

HTスケートボードスクール 秋の会 スタート☆

HTスクール秋の会がスタートしました!

今期も、学ぶことに熱心な皆さまにご参加いただき、
本当にありがとうございます。

毎シーズン、みなさんのお元気な顔を見れるのが一番の幸せです。

昨年よりも今年、来年と成長してゆかれるお姿にご一緒できて、とても嬉しく思います。

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↑奈良県からご参加の生徒さまのノーズ・ライドによる障害物オーバー!写真ではゆっくりに見えますが、かなりのスピードが出ており、「超えた前輪を一旦降ろし、4輪の安定感を味わってから、後輪を上げる」という優雅なことはできません!常にトントン!と2輪→2輪という速い姿勢変化を求められます。学業とスケートボードを上手に両立くださっています。いつも貴重なお時間を誠にありがとうございます!


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↑地元神戸からご参加の生徒さまのノーズアップ!基礎の大切さをとても大切に意識してくださり、120分という短時間の間に、どんどんコツを掴んでくださいました。いつもありがとうございます!このあとすぐにノーズも踏むのですが、HTスクール独自のスタンスで前足がノーズに行っていないのに、ノーズが踏めます。もちろんこれは上級編ですので、基礎のしっかりノーズスタンスを飛ばしてはいけません。ベタッとしっかりノーズを踏んで操作できることも大切です☆



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↑奈良県からご参加の生徒さまです!私もおどろくほど習得が速く、とても高いレベルのレッスン内容に挑んでくださっています。スタンスもレッスン中にしっかり記憶。スケートボードの様なバランスとデリカシー勝負のスポーツは、1センチでもスタンスが狂うと使う筋肉が違ってくるので、同じパフォーマンスが出来なくなります。スタンスの大切さが身にしみられているからこその、お心がけだと感じています。いつもありがとうございます!



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↑大阪府からご参加の生徒さまの360度(超え)のターン!上級者の方なら写真で見抜かれると思いますが、このフォームは完全に、一度くずれたウィリーバランスを上半身をつかって自力で立て直している姿だと分かって頂けると思います!しかも360ターンしながらです。

HTスクールは、「たまたま上手く滑れた」ということは評価せず、例えばその日の体調や気分に関係なく(もっと言えば、他の人のボードでも)、ずっとマニュアルが維持できる技術を持つことが大切だと思っています。落ちそうな前輪を再びアップさせる技術。そのために現れるフォームは、静止写真でもドラマを感じ美しいと思います。

入門者の方々に安心して頂きたいのは、スケーターの居る公園でよくある光景ですが「メイクできないのに、大きな技に挑戦している姿を周りに見せつけること」には、何の凄さもなく、怯える必要はありません。彼らの表情を見ると本気で乗りにいっているのか?ただ技の前半のキックするまでの感じに酔いしれているのか?はプロから見れば一瞬で判断できます。「乗りに行く」というのはもの凄く勇気が必要な真剣勝負であり、その人の目や姿から近づきがたい熱意を感じるからです。

厳しいコンテストではミスはゼロ点であるだけなく、ゼロどころか「ノーミス」のプレミアムが無くなるので大会では命取りです。とても厳しいですが、大会ではミスは恥ずかしいことなのです。なぜなら「出来ないことをやろうとした傲慢」であるか、「出来ることが出来なかった」という感情コントロールの無さ、のどちらかしか無いからです。(話がそれて、厳しい世界の話になってしまいすみません)

HTスクールでは、小さなことでも、当たり前の技をミスしない本物の実力を持つスケートボーダーを育てたいと思っています。それは私が全日本の戦いで学んで身に付いた教訓だからです。あとは優しさも。入門者だからといって優しくなることに遠慮する必要はありません。

本者は、向こうからプッシュで現れただけでも威厳があります。そして難しいトリックをする事と、一見簡単なプッシュで本物になることは、同じぐらい難しく遠い道なのです。その理由は、心の静寂や、同じスケートスポットで滑る周りの人への愛情も関係するからかも知れません。

この秋もSKATE FOR FUN!でがんばりましょう。

クッションゴムに関するご質問2

当ブログをご覧の皆さま、いつもありがとうございます☆
今回も新米さんよりクッションゴムへの追加質問を頂きました。
ひきつづきご質問をいただき、ありがとうございます。

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<ご質問>
度々質問させて頂きます。多田プロは、おそらく現存しているプロスケートボーダーの中でも、恐ろしい程の知識量と経験、目利きの良さがありアドバイザーとしてもこの人程あらゆる疑問に答えてくれる人は他にいないと思わせてくれる方だと思っております。

そんな多田プロだからこそ、こんな疑問にも答えてくれそうなので連投になりますがブッシュについての疑問です。今現在ブッシュといえばボーンズのハードコアを使うのが世界的に定番化していますが、私も何度もミディアム、ハードどちらも試したのですが、なぜかしっくり来ません。

性能としては値段も高いだけあり反発性もゴム製とは段違いにすごくさながら縁の下の力持ちのようなターンをした後ブッシュが クイッと元の場所に戻してくれる感覚などは気に入ったのですが、トリック全般(オーリー、フリップ、etc)が気持ちよく決まらない事が多いです。

私なりになんだかしっくりこない理由を上げると、
仝機好轡螢鵐澄璽織ぅ廚離屮奪轡綮藩儡間が長く単純にコニカルタイプが身体が慣れてない
▲戞璽溝Δ離錺奪轡磧爾鯣瓦い道箸κターンが深く入りすぎしゃがむときにバランスを崩しやすい
ボーンズを着けるとホイールベースがやや短くなる分タイミングを合わせずらくなる。

などがあるのですが、世界的にヒットしたボーンズブッシュがしっくりこない私にはなにか原因があるのか、あるいはボーンズブッシュ自体トリックにあまり向いていないのか?(向き不向きがある?)久々に着けたインディの純正の方がやはり足を乗せたときになぜか安心感が湧きます。これは気分的な問題ではなく、ボーンズより純正のゴムがやはりしっくりきてしまいます。

多田プロはこういった経験などはお有りでしょうか?私以外でも純正品かボーンズかで悩んでいるスケーターも多いかと思うので多田プロにボーンズブッシュの考察お願いします。ちなみに私はインディのオレンジ一番好きです。
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<多田からのお返事です> 
ご自身の頭で考えられながら道具と付き合うことは大切で、それだからこうした深いご質問が湧いてくるのだと思います。

BONESのハードコアブッシュ(以下BONES)は、POWELLの基本的な推奨では、カップワッシャーを外さずに、使用する形で装着します。ですので高さはそれほど変わらないと思います。

BONESは上下の外面が硬質な樹脂プレートになっていますので、スケーターさんによっては「なんだ、これならカップワッシャーはいらないじゃないか」と考える方もおられると思いますが、合計の高さをユーザーさんが勝手に変えてしまうと、トラック会社が作り上げたターンのジオメトリーが崩れてしまいますので、極力初期設定の高さを保つように工夫していただければと思います。

余談ですが、あの身体のとても大きいエリック・コストンでもBONESのMIDだったと思いますので、我々はSOFTで十分ではないかと思います。大げさに言いますと、HARDですと軽自動車に2トン車のサスペンションを入れた様な乗り心地になるかもしれません。ブッシュの仕事のさせ方は、ゼロから潰すのではなく、トラックを踏み込む前の状態から、ある程度潰されて圧力が掛かっている状態が適切なゼロ状態です。そしてそこから更に奥が最も心地よいストローク感が感じられる部分です。

車でもゼロ停止状態ではサスペンションのバネは、一見まだ縮んでいないように見えますが、実は既に半分以上も縮んでいるのです!そこが直進状態です。ですのでHARDなど硬いゴムは直進状態のセッティングで圧力ゼロぐらいの弱い締め方にしてしまい、ターンの時は表面の上澄み部分だけちょっと歪めているだけですので、道具としては5%ぐらいしか使えていない可能性があります。

またしゃがんだスケーティング時のグラつきですが、トラックのターンの鋭さが変わっても、適切な場所を、適切な足の置き方で、ライダーさんが自分の筋力で足首をかたくホールドしてあげれば、グラつきは抑えられると思います。極端に言いますと、プロはフリップのスタンスでもアールでドロップ出来ます。これは前足を極端にはじにおかず、センター付近に置いても上手く前足を抜けるというアドバンテージもありますが、後ろ足も前足の対角線上にスタンスすることで、フリップスタンスによる背中側への歪みを相殺でき、直線的にスタンバイすることができます。

ゴムの形状はとくに関係ないかと思います。

あと「ホイールベースが変わると上手く滑りにくくなる」というのは自然なことで、スノーボードはできてもスケートボードが苦手だとか、ロングボードが得意でもショート・スケートボードは苦手ということがよくありますが、これはホイールベースが狭いほどスピートスポットが狭くなり、重心が前後に脱落しやすいということです。

上記は極端な例で、10センチぐらいの差ですが、ショート・スケートボード同士でも8インチと7,75インチでは数ミリホイールベースが狭くなるだけで、自分の居場所(重心)を精密に点で位置させるスタンバイの感覚が、自分と道具との間でズレが生じて、例えばバックワード・オーリーなどでは、まだテールを踏むつもりではないのに、テールを踏み込んでしまい、ウィリー状態になってしまうこともあります。

しかしホイールベースは必ず慣れますので、今回はセッティングによる変化ですが、これとは関係なくボードの違いなどもご心配する必要はないと思います。

<ホイールベースが狭い>
体力はいらない。入力に対する反応が小さい。
(例)360フリップなどが「足先」で出来る。

<ホイールベースが広い>
脚力が必要。入力に対する反応が大きい。
(例)ビッグジャンプランプなどでの、ノーハンド・オーリーで足裏に板がずっとくっ着いてくれる。


最後に、INDEに関わらず、トラック会社の純正(初期設定)クッションゴムは、「ゴム」ですので、車で言うとオイルダンパーの様に、ピョコピョコせず、しっとり1回のストロークでアクションしてくれます。

しかしBONESはゴムではなく、 BONESと名乗る様にゴムではなくウィールと同じ素材である「ウレタン」で出来ていますので、使い心地がバネっぽいです。キュンキュン元気に反発してくれますので(これはウィールの素材は、走行中小石に負けず、逆に小石を弾き飛ばさなければいけない為、そういう性質になっています)、それが好きな人には良いですが、しっとりさを求める方には、初期設定のクッションゴムがお勧めです。

これを言えば、鋭いスケーターさんならピンと来ると思いますが、逆にBONESの利点は、Kグラインドの途中降りなどが跳ねる様にアウトできるのです。わかりますよね!?クッションゴムの復元力がスローではなく、瞬時に反発してくれるので、跳ねるように縁石から脱出しやすいのです。

最後に、90年代にあった小技ですが、クッションゴム・オーリーという存在をご存知ですか?前トラックのつま先側のクッションゴムを深く沈めさせて、たったその一箇所のゴムの復元力で4輪全部を路面から3センチほど飛び上がらせる小技で、スケートボードの性質を知り尽くしたライダー同士の遊び技として流行ったことがあります。(荷重の抜き方はチャイナ・オーリーと同じです)

以上ですが、ご参考になりましたら幸いです。

多田 肇

解釈の難しい主人公という言葉

ぼくは三十代まで、HTスクールのコンセプトを「生徒さんを主人公にする」としてきました。当時は説明はこれで十分だと思っておりました。

そしてこれは私の人生経験によるもので、幸運にも時々、自分が中心的人物として扱われる経験が自信となり、

その自信が、新しい物事へ挑むときの勇気になったり、困っている人々を助けたいという気持ちを抱ける様になった経験からで、

もしこうした事に意味があるのなら、せっかくご一緒に時間を過ごす生徒さま達にも、味わって欲しいという思いから「生徒さんを主人公にする」というメッセージを発していました。


日頃私たちは「自信を持て」、というメッセージの本を読んでも、真実味のない印象で終わってしまいます。

現実味がないのです。

しかし、HTスクールで実際にそうした体験ができれば、例えその後の数日間でも「楽しかった」「良かった」という余韻が味わえます。 


その余韻に浸れている間は、人に対して親切に成りやすいのです。


スケートボードを初めて30年。自分が四十代に突入し、数々の経験からいまの世の中を見渡すと、

心から本当に相手を認めたり、大切にするのではなく、

仕事の建前で、相手を認めるフリをしたり、日常においても、寂しさからそういうフリをして、本当には好きではない相手と友人関係(独りではない時間)を保つようなことが沢山あるなと、

この世の「より深いところ」が見えてきました。 


そして、そうした本質から外れた建前(大げさだったり、本心では思っていな会話)がごく一般的な交流のルールとなったせいで、

飾りっ気のない本当の友情や、素朴な歓迎が、むしろ地味に映る(相手にわかって貰いにくい)時代になっているのではと感じるのです。 

その延長的な問題で、あまりにも「凄いですね」「さすがですね」と言ってもらい易い立場の人々は、ついつい尊大になってしまい、

社会に対して「そこどけ」とか「もっと大切にしろ」という社会的な主人公意識を持ってしまいます。

ですので、深い説明抜きで「主人公になろう」というのは誤解をうむのでは?と感じるようになってきました。 

HTスクールは、生徒さまが偉そうにできる為、また劣等感を埋めるために主人公になってもらうのではなく、

レッスンを終えて私生活に戻られた時に、これまでよりも更に周りの人に優しくして頂いたり、親切することが喜びと感じられるようになって頂くために、主人公となって自信をつけて欲しいのです。


表面的には同じ様に見えても、むしろニセモノの方が派手で本当っぽく見える「友情」や「歓迎」や「認知」。

こんな深いところでの違いを、十代や二十代の若者が区別できるのだろうか?かんたんに乗せられたり信頼してしまわないだろうか?

ぼくは自分の人生を振り返っても、経験のない若者が学校・お店・街などでの人間関係で、それを見抜くのは不可能だと思うのです。私は三十代でもそれを見抜くどころか、その存在を認識することすら無理でした。

(本当はここでもっともっと例外なども説明したい気持ちではありますが、本題からそれるので省略しています。)

そこで今年、まずは私自身から「自分が主人公だ」と社会的に少しでも思ってしまう過ちをしないように、慎重に生きていこうと思っています。

例えば行列や運転なので、自分のまえに強引に他者が割り込むと、嫌な気持ちになります。でも確実に言えるのは、これから100年後もそんな人は居なくならない。

日本中や世界中で秒単位でそういうことは起きているのです。そして自分だって仕方がなく人様の前に割り込まざるえないときもある。

ということは、このような一見嫌な気持ちを抱きがちな現象が起こることは、むしろこの世の「真の姿」だと思います。

真の姿を敵に回すと、疲れてしまいます。

みんなが強く「おれがこの世の主人公だ!」と社会的に主張する世の中を想像してみてください。

しかしそんな酷い世界も、下手をすると、私たちのお互いが面の皮一枚で見えないだけで、お互いが同時にちょっとでも感情的になれば、そのレベルに落ち込んでしまう可能性もあると思います。

HTスクールでは、本当の歓迎や、ゆっくり焦らずに生徒さんとの絆を深めてゆく。そして生徒さんも、とても謙虚で逆に講師の気持ちも考えてくださる人ばかりです。

これからもレッスン中は、間違えなく生徒さんが主人公です。しかし講師も生徒さんも「この世に対して、自分が主人公だ」と間違えた解釈はしないように、気をつけながら進めてゆくことが、大切なことだと思っています。


クッションゴムに関するご質問

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先日このブログで「ご質問の募集」をお伝えしたところ、さっそくご質問をいただき、ありがとうございます。ご質問者さんの勇気と行動によって、このブログで、より深い部分を楽しまれたい方々の空気が盛り上がればと思っています。今回は新米さんよりクッションゴムへの質問を頂きました。

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<ご質問>
恥ずかしながらすごく初歩的な質問をさせていただきます、何気無くブッシュゴムの交換の際に気付いたことなんですが、シリンダータイプのブッシュの場合ベースプレート側の向き(上下)は綺麗にツルツルした面とスパッと断面が切ってある方はどちらが上下なのでしょう?この前リニューアルしたインディペンデントの純正を購入したさいブッシュの断面に波紋がついてあることに気づき、あれこれどっちが上下なんだろ?ともしかして今まで上下まちがっていたんだろうか?度々ブッシュが体重をかけた際めり込んだままの時があったので、そういうのも影響してるのかなど気になります。多田さんが過去におっしゃっていたブッシュを育てるを試してみたいのですが、申し訳ないのですが、こんなくだらない質問に答えて頂けると幸いです。(2017年8月19日
新米さん)
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<多田からのお返事です>

素晴らしいご質問をありがとうございます。最初はどんな方も同じ疑問を抱かれると思います。インディーの交換クッションゴムは、元々ついているものと同一のものを購入することは不可能で、購入するなら、どうしてもグレードアップタイプになります。それは元々着いているものが非常に簡単なものであり、わざわざ同じものを買う人は居ないだろうというインディー側の考えだと思います。(しかしそのチープで単純なゴムで、道具依存型ではなく、自分の技術依存で最高の滑りをすることこそクールだ!という文化的な発想もスケート界にはあります)

インディーが純正で交換用として販売するクッションゴム(以降ブッシュ)は、グレードアップタイプのみが選択可能で、ざっくりとSOFT、MID、HARDなどがあります。

ぼくも本国アメリカのインディペンデント社(正式にはサンタクルーズにあるNHS社)に日本の代表として訪問し、インディー開発者と直接話した思い出があります。当時LOWモデルが初めてリリースされたばかりで、あまりにもクッシュの造りがダメだったので(世界中で割れたという報告があった)、インディーは対策として元々のブッシュに良いものを使うのではなく、ビジネスとして「交換品でグレードアップ・ブッシュがありますよ」と謳う形でアクセサリー・リリースしました。そのときにHIGHハイ(正確にはインディーではハイと呼ばずにSTANDARD標準と呼びます)の交換用クッションゴムもリリースしたという経緯があります。本当かどうかわかりませんが、グレードアップ・クッションゴムはイタリアのラベタという会社で作ったと言っていました。

話は変わり、ぼくはインディー、サンダー、ベンチャー、トラッカーなど何十年もトラックをアメリカから仕入れて、わざわざバラして見つめて来ましたが、良くも悪くもアメリカ人は日本人ほどディティールにこだわりません。全員ではありませんが、殆どの人が「本質である滑り」が大切なので、ショップでサービスを観察していても、自分で買って帰るようなことはせず、お店の人まかせで、組んでいる光景も見ようとせず、「できたよ〜」と店内で声をかけられて、初めて取りに来て「サンキュー」で確認もせず店を出ていきます。ブッシュをどちら向きに入れるとか、アクスル部のスピード・ワッシャーをちゃんと入れ忘れていないか?などを心配したりしませんし、抜けていても最後まで気づかないでしょう。(あとで「あの店はダメだ」と文句はいいます)

クッションゴムと言うものは案外適当に作られており、断面の処理も丁寧ではありません。そして一流のブランドでもクッションゴムに関してはこの感覚が進化しないのです。ですのでBONESハードコアブッシュの様にちょっと努力すれば交換品としてベストセラーになるのです。逆に言うと、スケートボードの世界は本当に大手が入れない特殊さがあり、もし大手の発想で、完全機械製でレーザーカットで作った様な完璧なデッキを渡されても、スケーターは気分が引く所があるのではないでしょうか?味がないのです。

一度に約5枚プレスするデッキだから、3枚目の中央にくるデッキのキックが一番マイルドに仕上がるわけで、それをお店で好みと経験で自分で良い板を見分けることも楽しみの一つなのです。そしてシェイパーによって角の落とし方も変わってくるし、いまではトップブランドでも中国製が大半ですが、ほんのすこし前まではアメリカ本国では、メキシコ人労働者の方々がニスを拭いたり、プリントを載せたりしていた。そしてお昼のチャイムがなるとみんな手を止めて、広場でサッカーなんかをする光景がありました。文化なのです。

クッションゴムに関しても、仕上がりは凸凹だけど、まあそんな奴らが良しとしたんだから、日本人である我々もワイルドに使ってやろうか!というのが心意気であり、異国の文化を楽しむことの一部だと思います。ですので、クッションゴムはバリがはみ出ていることもしょっちゅうですし、日本人ならガーンとなるほど、クッションゴムの大切そうな部分に気泡が入っていることもあります。アメリカ人からすれば「それがおまえの生きるか死ぬかにかかわることか?」「それよりもSKATE HARD!(ハードに滑れ!)」と言うのではないでしょうか。

そうした本当の世界を知っていただいた上で、本題に入りますと、トラックは「ベースプレート部」と「ハンガー部」に分かれます。もしプリン型の台形クッションゴムの場合は、面積が大きい方をハンガー側に向けます。クッションゴムはハンガーの上部と下部に組み込みますので、広い面が内々↓↑へ向く感じです。

これをぼくなりの理論で説明しますと、
クッションゴムの「面積の広い面」は、食いついて固着させたい。
クッションゴムの「面積の狭い面」は、なるべく自由に可動させたい。
と考えることができます。

そうでなければ、ベンチャーやサンダーの様に、クッションゴムの両面を広く作れば良いわけで、わざわざコストを掛けて台形に絞って作る意味がないからです。

じゃあなぜ、可動するハンガーの方に狭い面を向けないのか?と言いますと、手で動かす時はボードを固定して、ハンガーを動かされると思いますが、乗っている時(ライディング時)は、ハンガー部がウィールと共に路面に固定され、逆にベースプレート側がデッキと共に揺れたり可動しているのです。実はベース側が動いている側のです。ハンガーは路面を掴んでじっとしています。

そう考えると、クルマのサスペンションアームと同様に、メス側のアーム(ハンガー)にブッシュという硬いゴムが固定され(クルマの場合は一体式となったゴムを穴に突っ込んで、中央のくびれで固定してあります)、雄側としてリンクしているシャーシ側(デッキやベース側)を揺らしてあげる。そっちに面積の狭い方を向ける、ということは理にかなっていると思われます。

ツルツルの面と、スパッと切った面に関しては、残念ながらアメリカのメーカー側は「気にしていない」と言いますか、正直に言えば「直したいけど面倒くさいし、コストも掛かる」というのが正直なところだと思います。ですがやっぱり使わされる我々スケーター側としては、迷わされたくないですよね、、摩擦効果を考えて、ツルツルをカップワッシャー側、スパッと切った様なマット(グリップしそう)な面をハンガー側に向けたくなると思いますし、そうします。ぼくは昔トラッカーの片面が特にツルツルで、自分の理論ではそれがとても嫌だったので(面に滑られると、ゴムの持つ本来の反発力や回復力=ヒステリシス・ロスが発揮されないので)、自分で面をサンドペーパーで傷をつけていたこともあります。

クッションゴムの自分好みの調整はとても微妙で、ちょっとでも硬いとものすごく不自由に感じ、ちょっとでも柔らか過ぎるとマニュアルやフリップ・スタンス時に余計な筋力を消耗します。また前後同じが好きな人もいれば、ぼくのように前3:後7の固さを好んでいる場合もあります。そして前後同じが好きな人でも、測定器で履かれたとすれば、本人の勘違いで、前後の差が本当はあるのに、左右の足の筋肉量の差で同じだと錯覚している場合もあると思います。

ですので理論すると切りはないですが、ご自身の好みのセッティングを、いつもレンチ片手に現場でサッと2〜3分で滑ってみてバッチリに決められるクールな判断が出来るようになれば、プロと同様の判断力になりますので素敵だと思います。


多田 肇




今週でラストです!HTスクール春の会(1001回目の投稿)

hajime tada 2017

いつも当ブログをご覧下さりありがとうございます☆

今週末で「HTスクール春の会」が終了しますので、宜しくお願い致します。今シーズンも本当に沢山の方が、スケートボードを真剣に頑張って下さいました。本当にお疲れ様でした☆

次回、「HTスクール秋の会」は、9月中旬〜10月にスタートしますので、宜しくお願い致します。

話は変わりまして、いままで頑張って書かせて頂いてきました当ブログ。私本人30年以上も滑り続け、この世界の「全ての感動」をやり終えた者として、誤解をおそれずに言いますと「自分自身への出来事ではもう喜べない世界」にまで到達してしまっています。(もちろん生徒さまと過ごさせて頂くお時間は、みなさまとお会いできるという意味では私の生き甲斐であり、本当に楽しく感謝しております!)

ですので、私がこれ以上スケートボードの世界で喜びを感じ続けるには「他人を助ける」「目の前の方が喜んでくださる」ということが唯一、私に残されたこの世界を楽しく感じる方法だと感じております。これは今急に思ったことではなく、gスケートパークで大規模なHTスクールを始めさせていただいた頃から10年以上ずっと感じていることです。そしてその気持は一切ブレずに益々強くなっています。

当ブログ(HTスクールブログ)が皆様の何かの参考になれば、これほど嬉しいことはありませんが、私が一方的に綴る内容以外にも、みなさまが知りたいことはあるのではないか?と思うことがあります。

しかし、この場で実技のノウハウへのご質問に答えてしまっては、有料でHTスクールに来てくださっている方への不公平となりますので(これまでも出来るだけ実技については、当スクールの生徒さまもご理解くださるだろう範囲内を意識して答えてきました)、

もし読者の皆様の中で、私に聞きたい実技以外の質問(メンタル面、環境、感情、リスク、迷っていること、不安なこと、嫌な気持ちになったこと、スポンサーとの付き合い方、チームとは、大会とは)などがありましたら、このブログでお答えできればと思っています。そしてもしこのスタイルが、今後の当ブログの新しい形の一部になればと思っています。

私は、もう人には勝つ必要もありませんし、偏見や誤解があっても「そうですね」と落ち着いて対応し、それによって何かが危うくなるという立場でもありません。ということはカッコをつけたり、自分を過大に見せる必要がないところまでこれました。別に気取らずに、誤解されてもいいのです。スケートボーダーとして失うものがないのです。

その余裕によって、他では受けられないアドバイスを、このブログで出来ればと思っています。そして私のアドバイスは必ず自分もちゃんとやってきたことしか言いません。

人生は結局みなさん一人ひとりの気持ちが良くあることが大切です。だから、「これは正しい・間違え」という感覚に縛られず、みなさん一人ひとりの感じ方を大切にできればと思っています。しかし全員が共通していることは、親に産んでもらって、成人するまで保護してもらって、食べ物・電車・ガス・水道・何もかも全部他の人の働きによって今があるので、それの感謝を忘れている人に対して「あなたの気持ちを大切に」とは言いたくありません。

こんなことを書いてしまうと質問しにくくなるかもしれませんが、スケートボード界に対する些細な質問や疑問があればおっしゃってください。またやはり、私は実際にHTスクールにお越しくださる生徒さまを優先にすることが道理(えらそうな言葉ですみません!)だと思っておりますので、そこはしっかり差をつけることは、ブログ読者さまにご理解いただけましたら幸いです。


話は長くなりましたが、今年は特に猛暑。熱くても速乾性の長袖を着たり、帽子やタオルで日光を防いで、楽しくスケートボーディングしてください。

ボードはウソをつきません。あなたがそういう指示を与えているだけなのです。きっちり美しすぎるメイクが出来たとき。ぜんぜんダメな動きに成ったとき。すべてはあなたの足の指示です。これほど忠実で可愛いスケートボード。ぜひ手なづけてあげて、ますますカッコいいスケートボーダーになってください☆

PS:ご質問やお便りはコメント欄から宜しくお願い致します。

2017年7月26日
1001回目の投稿
神戸市 六甲山からの風を感じながら
多田 ハジメ


HTスクール 2017年7月8日

いつもありがとうございます☆
昨日は梅雨の合間の晴れにめぐまれ、HTスクールを開催させていただきました。

参加される生徒さまは、みなさんスケートボーディングに対する姿勢が本当に真剣な方ばかり。感情が安定され、程よい緊張感で、和やかな気持ちでご参加くださっています。そして「できる・できない」に関わらず、講師が言ったことをちゃんと挑戦してくださる(行動をなぞってくださる)お姿に、わたしも大変感謝しながらレッスンさせていただきました。またそれぞれの生徒さまが、部分的には、先生になってもらっても良いほど、美しいフォームでこなしてくれたシーンもありました。

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↑奈良県からご参加の生徒さまのオーリー!学校の科目もちゃんとされ、他にも沢山の物事に興味をもち、どんなことに対してもとても勉強熱心な生徒さまです。(当スクールは大人の方限定のレッスンですが、その情熱で特別にご参加頂いております)

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↑大阪府からご参加の生徒さまのオーリースタンスです。スケートボードは一見4輪の乗り物ですが、当スクールのお越しの皆様なら、どの部分のウィール(タイヤ)に重心がきちんと乗っているか分かっていただけると思います。この日も基礎編レッスンとは思えないほど、難しいバランストリックを頑張って挑戦してくださいました。レッスンさせて頂きながら、私が心のなかで「これはもっといける」と感じることは、どんどんお伝えしてゆきます。それらの点と点の技術は、将来必ず繋がりますので、楽しんで頑張ってください!

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↑地元神戸市からご参加の生徒さまのオーリー!入門されてまだ1ヶ月ですが、既にノーズがここまで上がっています!HTスクールにご参加くださる皆様は、競技の為のスケートボーディングではなく、心身の健康や、お仲間の方々と一緒に同じことへチャレンジする楽しさを大切に頑張ってくださっています。もちろん上手く滑られる様になることは、とてもカッコイイことですので、「本当に乗れているライダーになってもらうこと」を目指してレッスンしております。

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↑地元神戸市から一年ぶりにご参加くださった生徒さまのオーリー!たとえお時間が空いてしまっても、ずっとHTスクールを覚えて下さって、再びご参加頂けることに非常に感謝しております。フラットでのバランス感覚が素晴らしく、レッスン中も何度もこちらが見とれてしまうぐらいでした。今回改めて、「複数の生徒さまでレッスンすることはとても良い」と感じたことは、生徒さまがお互いに刺激し合えるということです。先生は出来てあたりまえ(上手くなって頂くためには本当は「単なる隣の人が出来た」と見て欲しいのですが)。でも隣りにいる生徒さまがメイク出来れば、その現実の波が参加者全員に広がります。急に空気が変わるのです。技によって出来るひとがドンドン入れ替わることも面白く、滑る人の数だけアートがあるなと感じました。

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昨日は本当に暑かったですが、みなさま水分補給に気を付けながら本当に頑張ってくださいました!
お疲れさまでした☆



 

オーリーの知識

新米さんよりオーリーに関するご質問をいただきました。新米さん、またブログを読んでくださっている皆様、いつも誠にありがとうございます。m(_ _)m

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 多田プロが昔に投稿したエンド・ウォークの重要性、今でもウォームアップに必ず取り入れており、着実に上手くなれてる気がします。自分の身体のクセなども理解してくると、ますます楽しく滑れます、しかし私には悪いクセがあるのか、恥ずかしながら進行方向のオーリーが苦手でフェイキーだとめちゃくちゃ安定してしまいす。ちなみにグーフィーです。
 進行方向へのオーリーがなかなか出来ないのは初心者のころにフェイキーばかり練習してしまい、フェイキー癖が染み付いてしまったのかと分析しております。こういった場合、身体のクセをとり進行方向の練習を徹底すべきか?あるいはフェイキーは才能だ!と割り切って練習すべきでしょうか?
 割と真剣に悩んでおります。多田プロのアドバイスをお願いします。
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以下私、多田 ハジメからのアドバイスです↓

 ご質問お伺いしました。フェイキー側(後進・バックワードとも言います)のオーリーの方が上手くいく方は実は結構いらっしゃいます。なぜなら、
前進オーリーの様にテールを真下に蹴るのではなく、フェイキー側オーリーだと、斜め後方(自分の真下のエリアより外)へ蹴って、それを現在の位置にボードを引き戻す形になるからです。

1、
前進オーリー:
 自分の真下(エリア内)に蹴り落とした板を、次はちょっと前方へ突き出す様に引き上げてやらなければいけない。

2、
後進オーリー:
 自分の真下のエリアよりもちょっと外側に蹴り出した板を、次のアクションで引き戻してやる動作。(この原理に基づけば、「進行方向側の末端」を蹴るノーリーも同じことになります。)

 おそらく新米さんは2の動作のほうが出来ているかも知れない☆ということです。
人の骨格は「押し出す」よりも「引き戻す」方が自然で無意識にできてしまうものです。テールを遠くへ蹴ることで、本来「押し出す」はずの次のノーズの擦り上げアクションを、「引き戻す」形で解決できるのです。

 ちなみにその場停止したオーリーでは、どちらのタイプも試すことができ、私も教える時に、教科書通りは1ですが、前足での引き上げがご理解できていなさそうな方々の為に、2を提案することはあります。しかし2はノーリーかバックワードオーリーの時以外は、高さに対してロスする方向へのアクションですので、高さを出すためのオーリーとしては良くありません。ですので最終的には1の本当の蹴り方をマスターすべきだと思っております。

 私はスケートボーダーで在るためには2つの相反する思考を同時に持ち合わせることが必要だと思っておりまして、一つは神さまから与えられた自分らしさ(気持ちよく自分が得意な技や動き)を満喫して滑ること。これは誰もマネができません。例え他の人に同じことができても感じられる満足感も人によって異なります。手の先から足の先のフォームまで、私たち一人ひとりが「この世にいる間」しか目にできない滑りです。言い換えれば、その人だけが説明書を握って生まれてきたようなものです。

 もう一つは、苦手なことを克服する楽しさを知ることです。経験がある私がこの正体を明かすと、「自分は苦手だ!」と思い込んでいる技の中に、
実は得意なことが20個ほど隠されていると思います。ですので苦手なことを克服することを、適切に言い直すと、気づけていない得意なことを探し出す作業だと言えるのです。皆様の能力を出し切れていないことが必ずまだ存在するのです。HTスクールではゼロから教えさせて頂くだけではなく、年数を続けられておられる生徒さまへは「いまの◯◯さんに、それが出来ないわけはありませんよ!」と苦手意識の克服にも力を入れています。

 この2つの思考のとおり、ぜひお得意なことを更に深める日、他に気づけていない得意なことを発掘する日、などにわけて楽しんでみてください。私の場合は、たくさんの生徒さまのお陰で、責任感として自分が克服し今では好きになれた技も沢山あります。

 あと忘れてはいけないことは、メイクよりも何よりも貴重なことは、スケートボーディングに関わらず、ものごとに挑んでおられるお気持ちです。私はマスターされた方の素晴らしい流しのオーリーよりも、入門者の方が恐怖心と戦いながらされる練習される姿から方が、心を打たれます。そこには上級者が失いがちな謙虚さがあるからです。感動だけではなく、上達という意味でも、長年多くの人々をレッスンさせて頂いてきて感じることは、「伸びしろ」は、その人がもつ能力ではなく、残された謙虚さにあるということです。


 メイン、バックワードともに頑張ってください☆

多田 肇


スケートボーディングを人生のストックに

わたし(多田)は、スケートボーディングが「楽しかった!」で終わってしまう「それっきり」のものではなく、そこから得た教訓は、私たちの将来にずっと役立つべきだと思っています。

それっきりで終わるものをフローと言います。流れて消えてしまうということです。逆に一度やったことが、末永く役立つことをストックと言います。蓄積という意味です。フローとストック。HTスクールが大切にしているのは、スケートボーディングによる経験を、人生の「ストック」にすることです。半年で辞めてもいい。5年滑り続けてもいい。とにかくストックにして欲しいのです。

例えばスケートボードは「パワー」ではなく「バランス」と「反応の早さ」です。人と比較して勝ち負けを競うものではなく、完全に個人の世界であり、自分の感覚を磨くものです。それは「生物としての能力アップ」なのです。

上手くやろうと欲を出せば出すほど、精神が不安定になり上手く滑ることが出来ません。ボードは常にあなたの司令を反映します。それはボードがちゃんと動いてくれない時でさえ。いつもあなたの心の状態を映してくれているのスケートボードです。

このように一見、がんばらない、興奮しないという「抑える技術」が、むしろ「より大きな成果」を招く、という、人間社会にも通ずる教訓が、スケートボーディングにはあると感じています。

HTスクールは、スポーツの経験は、人生に役立つものであるべきだと思っています。

2017年4月のHTスクール

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今月もスケートボードを熱心に学ばれる方々にお越しいただき、HTスクールを運営させて頂いております。↑最初は奈良県からご参加の生徒さま!この日、ハイスピード・プッシュのコツを掴まれ、プッシュがとても速くなりました!これ以上の速さは、並行して強力なブレーキングを学ばないといけませんので、ぜひ慎重に頑張って行きましょう!プッシュで足払いした瞬間の写真ですが、蹴り上げたソールがまっすぐ向いており美しいです。この後、半分下げたぐらいでソールがハの字方向に45度になり、テールに戻る頃にはきっちり横向き90度となります。HTスクールではプッシュに最適な足の角度は?ボードに戻す時に一発で安定あるスタンスに戻し、次のアクションにロスなく構えられる足の向きはどうするのか?こうしたことを学んで行きます。この日も本当に頑張ってくださいました!



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↑大阪府からご参加の生徒さまのノーズアップ!このあとノーズを踏んで、合計4輪が無事にバーを通過することになりますが、写真の次の瞬間にノーズを踏むアクションが待っているのに、写真ではノーズを踏むための前足が、あえて完全にノーズを踏んでいないのはなぜでしょう?スケートボーディングでは、それぞれのアクションに最高のスタンスを選んでいたら、時間をロスして前後のアクションの妨げになってしまいます。ノーズを踏みたい!しかし安定感も失いたくない。そうした時に、何十年もスケートボーディングしてきた人だけが、自然にやってしまっている熟練の知恵というものが存在し、そうした秘密を、HTスクールでは入門後すぐに学んで頂いております☆



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↑奈良県からご参加の生徒さまです!本当に上手になって来て、他にも素晴らしいお写真がありますが、HTスクールだからこそ、あえて基礎的なプッシュのお写真を選ばせてもらいました。頭が前足より少しリードしており、これはプッシュ後のバランスの良い加速を証明しています。ここで頭がリードしすぎていたり、前足の方が前方にでていれば、体幹がしっかりしていないということになります。
また、全体重を前のひざ一本で支え、かつボードという不安定な乗り物の上で安定させ、しかも速度がついている。素晴らしいことです。全身の柱となる前ヒザがしっかり曲がっているので、体勢が低くなり安定、プッシュの後ろ足も、より後方まで届くので、深く蹴る(ストロークする)ことができます。
技を技ではなく、その人にとって「単なる動作」となったとき。この時こそ「本当に身に付いた」と言えるのではないでしょうか。

HTスクールへお越しくださっている生徒さまは、みなさまレッスンの後に「ずっと滑っていたい!」と仰られる方や、休憩中もニコニコ話してくださり、人と人という形でのふれあいを楽しんでくださったりと、本当にみなさまのお人柄に感謝しております。HTスクールの参加者さまは、だれひとりとして、技術的に他人との上下を比べるという感覚をもっておらず(これは本当なのです)、みなさんがご自身主体でスケートボーディングを愛されています。そして凄いなと感心することは、それでいて他の生徒さまへの配慮もちゃんとしてくださるということです。

本当に見た目はわたしが先生をさせて頂いているだけであって、わたしも生徒さまからいつも沢山の事を学ばせてもらっています。

いつもありがとうございます☆

2017年 春休み 復活スケートが新しい

hasegawa

春休みになり、神戸市中央区にある みなとの森公園 にもスケーターが増えてきました。

つい最近までは、「新しい生まれたてのスポーツ」という印象のあったスケートボードですが、

ぼくも1987年にはじめてブランクなく30周年という年月が経ちました。

そしてその長さは、当時おなじ時期に始めた人たちにとっても、おなじ時間が経ったわけです。

「ひさしぶりにやってみようか」

ぼくが最近「これは新しいムーブメントだな」という光景は、

今までは、入門者さん、スケートボードの世界に身を捧げているバリバリスケーターさんやマニアさん、こうした3タイプの方だけだった(中間レベル層が非常に少なかった)のが、

新しく、過去にライフスタイルや趣味でやっておられた今30歳以上の方々が、ふたたび「思い出し組(私の造語です)」として、再びスケートボードをエンジョイされている層が多く現れ始めたことです。

先日も みなとの森公園 で、アメリカ人とオーストラリア人の2人の30代スケーターに話しかけてみると、「15年ぶりだよ!」「昔はフリップも出来てたんだけどね!」「日本に来たばかりでセッティングが気に入ってないんだけどね!(笑顔)」「ワンフット・オーリーどうやるの?」と、とてもポジティブな口調で、素直に「いまの自分」で滑りを楽しんでいました。

こうした「思い出しスケート」される方が一つのムーブメントとして世界に共通して現れはじめているは、とても良い現象だと思っています。

思い出しスケートの方々は、過去の自分のマックス・レベルの技が出来ないこともあるかも知れませんが、それにクヨクヨすることなく、「あの時の楽しかった空気感を、もう一度味わうには、絶対的な上手さじゃないんだ!」という年齢を重ねた悟りによって、ふつうの社会生活から再びスケートボード・フィールドに戻ってきて、より寛大な心で楽しまれています。

ですから皆さん、昔の自分ほど技ができない自分を恥ずかしいと思わずに、どんどんフィールドに出てきて頂くことが、新しいムーブメントになると思います。

HTスクールで、もういちどあの時の世界へ飛び込みたい!という方へ、またもちろん、これからスケートボードを始められるフレッシュな方へのサポートもさせて頂きます☆

いつもありがとうございます。 

多田 ハジメ
 
多田肇オーリーレッスン動画









ぼくの推奨アイテム↓


↑バーティカルランプやボールやプルーといったスケートスポットを鑑賞することで、「あれを何と呼ぶのですか?」という質問力が付く入門者に最適なDVD。この一本は技の宝庫!スケートボーディングの「渋さ」を存分に味わえます。プロでさえ、この作品を観なおすことで、良い滑りには「余裕」が必要なのだと目からウロコ状態になります。ここのお勧め欄に乗せることで現在完売になっておりますが、チャンスがあれば是非ご覧ください。多田肇

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↑いまHTスクールで一番オススメするスケートボードDVDです。スケートボードからファッションやカルチャーといった後から派生した価値観を切り離し、本質的にスケートボードの魅力を追及するドキュメント作品です。一作目からの視聴をオススメします。多くの方が当ブログの推奨DVDを続けてご覧頂いておりますので、Amazonでも関連商品表示されるようになっております☆多田肇

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↑マイクバレリーは僕が感じているようなことをこのDVDのなかで代弁してくれています。競争をするな、ファッションで仲間を差別するな、思ったら行動しろ、というところなど涙なしでは観れない作品。ぜひライブラリーに加えてください。多田肇
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多田肇プロフィール
神戸生まれ。プロ・スケートボーダー。1997年AJSA全日本プロストリート準優勝。日本のスケートボード・スクールのパイオニア的存在。14歳で始め17歳でプロ転向。21歳で大手国内メーカーHASCOに入社。トニー・ホーク、マイク・バレリー、スティーブ・キャバレロ等、全米TOPプロ達の日本案内役を果たす。 2000年限定で渋谷に事務所を移転しドラマ、メディア活動に集中する。2007年には1年限定でメーカーに戻り部長就任。落ち込む売り上げを160%に回復させる。現在HTスケートボード・スクール代表。 Eメール ht.sk8school@gmail.com ツイッター https://twitter.com/ProSkaterHajime
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多田肇(タダハジメ)公式Twitter:スケートボード界の光と影を全部見てきました。対象読者:快適さやプライドよりも「成長」を優先するひとへ。
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