2010年01月

2010年01月01日 11:21

新年明けましておめでとうございます。
 
 今年は高知がNHK大河ドラマ「龍馬伝」で勢いづいている。TVや新聞のマスコミが地元では毎日取り上げて龍馬、龍馬で沸いている。そのことが地元新聞の「声ひろば」に市民から「これを契機にうんとやれ」式なエールを送る内容の記事があれば、また反対に「なんぼいうたちやりすぎやないか」と自重を促す声もあり紙上は賑わっている。
 
 坂本龍馬といえば高知県民ならずとも日本国中知らないものはいないであろう。140年あまり前幕末の日本を”せんたく”した人物である。飛び切り上等の人気者である。その龍馬を大河ドラマで1年間放映するのだから高知県の宣伝になるのは目に見えて解る。
さて、その御仁の登場に県や市は経済効果を見込んで知事や市長を初めあの手、この手とアイディアを凝らしている。その一つに「お城からはりまやばし」までを人が行き来する賑わうエリアにしようと考えておられる。
 高知県人ならそこがどのような地の利を得ているかみんなが知っている。「そうだ、そうだ!」と諸手を挙げて賛成しているであろう。しかし県都高知市がここ20年来人の往来や消費経済はその中心地から随分離れた大型店舗に移っていて今は寂しい限りである。「あの通りもこちらの通りも寂れたのう」の語らいが胸を痛める。この経済事情は国中至る所同じあろう。

 そこで目についた元日の新聞記事に「高知城・東に新歴史館」構想ががトップに出ているのである。そしてすぐ近くに国の建物も買い取ることを視野に入れて戦国時代から江戸時代、すなわち山内家を見通した歴史館を建てて「観光立県」を目指そうとの構想と受け取った次第である。

 小生たちはこのブログサイトにお城を考える会(略称)の名前で訴えてきた経緯から十分頷けれる構想だと受け止めた一人である。しかしと疑問が出てくる。それは建物を増やすだけでは後世に残るだけの器にはなりきれないであろうと想像する。
 紙面が制約されるから完全な願いは書けないが、一つは文化財専門家が高知県(市)は他の県や市と比較しても数分の一しかいなく、日頃から不安があり専門家の間で悲しんでいるのである。もう一つは、お城の復元を優先的にしてはどうかと思うのである。
 
 小生が書いたブログに出ているが、お堀を元のように復元して本間物の高知城を見せてやることが先だろう。駐車場に占領された今、戦前のお城が泣いているではないだろうか。皆さん方、どう思いますか。一先ずここで筆をおきます。どうかコメントをいただきたく存じます。
加筆すると、県の文化財行政の文化庁へ取り組んでもらった甲斐あって西と北曲輪を血税を払って買い取ることができたのだからできるだけ早くgrand designを描いてもらいたい。そして県民に将来展望に明るさを投影してもらいたいと強く望むしだいである。 県民は期待してやまないのである。
                        高知城の保存と整備を考える会  植田 幸作

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