私ら三姉妹は、二階建ての一軒家を無理やり二所帯に分けた戦後のなごりある家で
幼少を過ごしました。
私が小学校に入る直前に、両親は中古の家を購入
平屋の小さな家でしたが
母にとっては、子供が少々暴れようが
泣き叫ぼうが、階下の住民から怒られることもなく
気兼ねなく生活できるのがうれしかったようです。
一番下の妹が幼稚園に入る頃には、子育ても落ち着き
念願の犬をもらってきました。
猫は、野良ちゃん親子が軒下で生活してましたから
母にとっては、家族がいて、犬も猫もいて
あわただしくも、賑やかな家にしたかったようです。

ところが、父は動物が大嫌いでして
私は、その事実はつい最近まで知らなかったのですが
ビッキーと名づけられた犬を叱るときは、異常だったそうです
ビーグルの血が入ったミックスだったけれど
私が中学校に入る頃には、脱走していなくなりました。
どうして母がビッキーを探さなかったのかが、不明だったけれど
父がビッキーに対する態度を見かねてたからだったと思います。

そんな大の動物嫌いの父でしたが
(本当に私はつい最近まで知らなかったので)
アンちゃんが我が家に来て、家族で旅行するときなんかは
アンちゃんを実家に預けることも多々ありまして
大食いアンちゃんだからと、てんこ盛りご飯をあげた結果
夜中のトイレに困ったと話す父に、笑ってたりもしたものです
そんなアンと私ら家族の様子を見ていた母が
“アンが大人しかったから、父さんが犬を可愛がるのをはじめてみた”
“だいたい、動物怖いって大泣きしてたアンタが
 犬もネコもうじゃうじゃいる生活するなんて考えられない”

人って、変われば変わるものなのよねぇ〜

私の両親だけあって、口は悪いです! キッパリ
“ヨボヨボアン野郎”と呼びつけては、寄ってくるアンをなでくりまわし
一緒に遊んで、遊びすぎて自分がヨレヨレになったと文句言いながら
目が溶けて無くなってくる両親を見てると
“口から出る単語と、態度が違うじゃん”

我が家に来て14年目になったアンちゃん
最初の頃は、傘、箒なんかを、ものすごく怖がってました
きっと、モノで叩かれてしつけされてたんじゃないかしら。
犬のしつけなんてもの、全く知らない私は
人間の子供と同じように、危険なときだけ大声で怒ったり
お尻を手で叩いたり、追い詰めて説教したり
とにかく、今思うとハチャメチャな躾け方でしたわ

でも、夜眠る前には、人間の子供のように
“今日、怒ったのはちゃんと理由があるんだから
 明日は、怒られないようにね
 どんなに悪事働いても、ずっと私の子供なんだからあきらめな
 死ぬ直前に、あの時はって愚痴愚痴言われたくないでしょ”
と、脅迫のような抱きしめ攻撃だったもんな。

その後、パンチ君が来て、キキ・ララが居候しだして
はじめて知った。アンちゃんへの躾けの大間違い
気が付いた時には、すでに遅し
トラウマなんてものは、何処吹く風のアンちゃん
傘さそうが、箒で掃こうが、
掃除機持ったまま、アンちゃんを跨ごうが、寝たい場所で爆睡するアン
完全に、憎たらしく成長した人間の我子らと同じ態度ですねん。



すみにおいやられてるし


我侭で屈託のないパンチ君が
可愛くってしょうがないアンちゃん

ベッドから追い出されたまんま転がってるし


数年前までは、怒られると分かって悪戯し放題だったアンちゃん
今では、ただの老婆
そんな過程を知ってる我両親でさえ
“まだまだ、長生きするんだよ”

あのね。人も変われるけど
犬も変化してくものなのよ〜〜
しつけ次第でね。
アンちゃんは、完璧に失敗の例
自分が人間の子供と思ってるのか、私らが犬族集団だと思ってるのかは定かではない