2011年12月07日

74.カクサンキョヒ。


  配信で少しずつのつもりが、結局一晩で読み終えましたカクサンキボウ。について簡単に。コープスパーティの二次創作ゲームで知られるあみそ組様によって製作されたフリーのホラーアドベンチャーとなります。アドベンチャーといっても選択肢によるシナリオの分岐は無く、一本道です。あるシーンで、いかにも重要な分岐ポイントと思わせるシーンもありますが、配信後に確認したところ結果は同じでした。
  モノログという明らかにTwitterがモデルのSNSサービスに文字化けアカウントがあり、それに名前をつぶやかれると死ぬというもの。しかも死ぬのは呟かれてからぴったし一週間後、更に死の五分前、死亡時にも呟かれるという徹底ぶり。物語は江原敬四郎が、クラスメートの多田愛子に噂のアカウントに呟かれてしまったと相談を受けるところから始まります。
  ゲームはノベルパートが全体の9割強を占めており、プレイヤーが直接操作するのは探索パートのみとなります。そしてプレイヤーを恐怖させるシーンもほとんどが探索パートに占められてると感じました。正直、ノベルパートではほとんど怖いとは感じませんでした。むしろ泣きゲーでしょうか? 終盤の展開は泣きながら読み進めていましたし。昔からあぁいう展開に弱いのですよ。プレイ中に口にしていた、「こいつらが演劇部なのになんか理由があるのかなぁ」が、終盤の局面で見事に活かされていましたし。ゲームならではの演出もニヤリドキリギクリヒヤッとさせられましたし。

  以下、恐怖演出、攻略上のネタバレ及びシナリオ上の疑問点不満点をば。




  • ゲームオーバー
  1. 多田家での探索パートにおいて、二階の探索を済ませずに一階へ降りる。
    ただし、多田愛子が何かを見たと怯えるので、死亡フラグ回避は容易なはず。
    探索が終了していれば、死亡予告の通知が来るので、それを見てから階下へ。
  2. 呪いの根源との対峙の際に、コマンド入力を失敗する。
  以上のことから分かる通り、ゲームとしての攻略難易度は非常に低い。あるシーンで間違いなくゲームオーバーになる人が続出すると思うが、ちゃんと確認すればクリアできるはず。

  • タイトルロゴに……
      よ~く見ると、赤いの裏に反転したがある。カクサンシボウ……つまり拡散死望というわけである。これは作中で結構な頻度で目にすることになる単語だが、筆者はプレイ中には気付かなかった。

  • 作中の謎を幾つか
  1. 小南さんの行動動機の不透明さ
      小南が徹に協力してくれた動機がいまいち分からない。何か過去にあったのだろうか、それがストーリーに何らかの形で絡んでくるのだろうか……と思ってたら結局分からないまま。それを匂わせるような描写があったのは何だったのか。
  2. 拳銃の出所は?
      阪本が一体どういった経緯・理由で拳銃を所持していたのかが完全に不明。徹の警察との関わりや拡散すべきものへ繋ぐためだけに用意されたという脚本上の都合にしか見えなかった
  3. 噂はどこまで、どのように広がっていた?
      単純に広がり方が不明である。拡散していった結果、呪いによる死者が多数出たというのであれば、モノログ自体のサービスが圧力で終了してもおかしくはない。つぶやきを拡散すると助かるというのは、拡散死望をいう呟きを誤って解釈した人によって広がったと見るのが妥当だろうが。
      作中で文字化けアカウントに呟かれて死亡した人物は登場人物だけでも6人に及んだ。警察やマスコミは果たしてどの程度知っていたのか。特に短期間同じ高校に通う学生数名が謎の死を遂げている(特に敬四郎の死など説明がつかないだろう、それでなくとも予告ツイートや死の瞬間のツイートなど事件性を疑わないほうがおかしい)のだから、噂についても完全に無視することはできないと思われるのだが……どうも警察関係の描写は意図的にスルーしている節がある。

      まぁ終盤に警察を否が応でも意識せざるを得なくなるあたり、脚本の都合というだけなのだろうけれど。

      なお、最初の犠牲者が出たのは一年前で、同じ高校の女生徒。空白の期間に他に犠牲者がいなかったのかも不明である。というか信憑性の伴った認知度が大したことなさそうに見える辺り、いなかった可能性もある。その場合、後述するが呪いの対象への選別基準もまた不明になる。
      また、阪本に関してはここでも説明がつかない。彼は最初の犠牲者の少女の死の現場に居合わせており、モノログの管理者でもあるのだから、アクセス解析による犯人の特定の要請などがあってもおかしくはないのだが……
  4. 呪いの対象はどのように選別されていたのか
      リツイートによって呪いの対象となった男子学生3名は分かりやすくていいと思うが、女性陣に関してはどうだろう。多田とこゆみは完全に不明、雪葉は敬四郎の死の現場に居合わせていたから……と思いきや、それなら阪本は一年前に呪いの対象となっていたはず。

  本筋に関係ない部分を排して展開を単純にする目的だったのかどうかは分からないけど、推測も不可能な要素がパッと思いつくだけでこれだけあるわけで。せっかくの演劇部の設定を大いに活かしていたクライマックスの感動ももやもやっとしたプレイ後の感触に乱されて、なんだかもったいないなあと感じた次第である。

(2012/03/12追記)
  よく考えたらこのゲーム、フルボイスなんですよね。もしかしたらフルボイスと銘打つためにシーンや登場人物を削ったのでは……? テキストオンリーなら、あるいは一部のシーンのみ声ありならもう少し描写があったのではないかと思ってしまったり。まぁ、さすがに邪推でしょうけれども。



hakuto_tsukikage at 21:58│Comments(1)ゲーム | 実況プレイ

この記事へのコメント

1. Posted by 恪三   2013年10月10日 15:50
雪葉と誓太(呪いの根源破壊したのになぜ死んだのか)とこゆみの死の所以は続編で分かります
拳銃の謎も同じく…

ぜひやってみてください

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