構造計算偽造問題

2005年12月26日

耐震偽装問題目次

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2005年12月25日

施工業者の責任

「姉歯」23物件、大手から木村建設に“丸投げ”『読売新聞』
 耐震強度偽装事件で、姉歯秀次・元1級建築士(48)による偽装が判明した85物件のうち、少なくとも23物件の施工は、元請けのゼネコンなどから木村建設(熊本県八代市、破産)に一括下請負(丸投げ)されていたことが国土交通省の調査で分かった。元請けには鹿島(東京都港区)などの大手ゼネコンも含まれている。マンション購入者にとっては実際の施工者が分からないうえ、建築に欠陥があった場合の責任の所在も不明確になるため、国交省は、民間の“丸投げ”について何らかの規制を行うことも視野に入れ、実態調査を進める方針だ。工事をそっくり下請けに出す“丸投げ”は、公共工事では中間搾取などを招くとして建設業法などにより禁じられている。しかし民間工事では、発注者が書面で了承すれば認められており、元請け業者は監理技術者1人を常駐させるだけで、全体の工程管理などを含めてすべて下請けに出すことが許されている。
 85の偽装物件のうち、25物件は木村建設が元請けとなっていた。その他については、実際の施工者は建築確認申請の書類では分からないため、国交省が元請け業者を通じて調査を進めているが、これまでに12社が計23物件の施工を木村建設に“丸投げ”していたことが判明している。姉歯偽装物件のうち、分譲マンション「グランドベイ横浜」(横浜市)と「グランドステージ町屋」(東京都荒川区)の施工元請けは中堅ゼネコン「東鉄工業」(新宿区)だった。だが実質的に施工したのは木村建設。東鉄工業は「建築主のヒューザーの意向で木村に下請けに出した。当社がどこまで工事にかかわったかは調査中」としている。ホテルでは、「プラザホテル舞鶴」(京都府舞鶴市)の元請け施工者が鹿島、「ヴィアイン新大阪ウエスト」(大阪市)が大林組(東京都港区)だが、実際の施工者は木村建設だった。鹿島は「建築主の不動産業者から『欠陥があった場合の責任は木村に負わせる。ポイントで監理をしてくれればいいから元請けになってほしい』と頼まれ、建設費の数%を受け取る契約で応じた」(広報室)と話しており、責任の所在のあいまいさが浮き彫りになっている。鹿島は、現場に技術者1人を月数回派遣しただけで、鉄筋不足などには気付かなかったとしている。
 “丸投げ”が横行しているのは、各業者にメリットがあるからだ。マンションなどの建築主は「有名ゼネコンが手掛けた」などとPRできる。元請け業者は「監理料」が得られる上に、工事実績を上げることができる。また下請け業者も、大手の下に入ることにより大型物件の受注が可能になる。しかし、マンションの購入者らにとっては、大手が施工したと信じて購入したマンションが、実は別の業者が手掛けていたという事態が起きるため、「実質的に工事を行った業者名を表示させる仕組みなどを検討すべきだ」(国交省幹部)との指摘も出ている。


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2005年12月23日

技術者のモラルの再構築

 ここまで、構造計算偽造問題の解決法として、「建築基準法を犯したり、構造計算書を偽造したり、いい加減なものを造ったりすることが儲からない仕組み」を早急に立ち上げるべきだと述べてきました。それはそれで必要なことなのですが、この問題解決の究極の理想は、各技術者のモラルによって偽造に加担するような技術者がいなくなることではないかと思います。これまでの日本には職人気質というものがあり、技術者のモラルが非常に高く、検査確認制度もそれに依存していました(だったら最初から検査確認制度なんか必要ないような気もしますが)。しかしながら、モラルに欠けた技術者が存在している現状では、構造計算偽造問題をなくすためには、法律の整備と同時に、今後は技術者のモラルの建て直しが求められます。
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2005年12月22日

証人喚問の目的

結局、年明けに小嶋社長の証人喚問を行うことになったようですね。
劇場型耐震強度偽造問題『Irregulur Expression』で知ったのですが、小泉チルドレンの一人早稲田商店会会長の安井潤一郎のブログで自民党の証人喚問に対する対応が紹介されていました。
12月19日 証人喚問『安井潤一郎ブログ』
12月22日 証人喚問その2『安井潤一郎ブログ』


私は証人喚問という場は真相究明の場ではなくて、耐震強度偽造問題を起こさないようにするための法律作りのための調査の場だと考えています。前原代表はかねてより対案提出路線を打ち出しているわけですから、政府与党のしょぼい建築基準法改正案とは異なった、このような問題が今後起きなくなるような法律を提案することを民主党に期待します。

馬淵澄夫議員やきっこさんやみのもんたなどを見ていると、いつの間にか耐震強度偽造問題の目的が証人喚問そのものにすり替わってしまっていて、証人喚問すればこの問題が解決するかのような主張になっています。証人喚問の目的は何か?をきちんと意識しないと何をしているのかさっぱりわからなくなると思いますね。質問する議員たちも証人喚問の目的は「真相解明」ではなくて「新しい法案作り」ということを意識して欲しいと思います。

今回の偽造問題について『きっこのブログ』のもたらす情報と早さには非常に注目してきたのですが、『きっこのブログ』自体の主張はちょっと幼稚なところがあって、しかも、なんでもかんでもアンチ小泉に結び付けるので少しうんざりします。
例えばアンチ小泉の人たちは小泉政府が情報操作を行って国民を欺いていると主張しますが、仮にそれが事実だとすると、それはマスコミが権力に負けて「権力の監視」という自らの役割を放棄しているわけですよね。これはマスコミの自殺行為であって、どう考えても非難されるべきなのは小泉政府ではなくて、マスコミです。そもそも権力を持った人間にしてみれば、マスコミさえいなければ好き放題できるわけですから、マスコミへ圧力をかけることはある意味日常だと思います。だからこそマスコミにはマスコミ人としての使命を自覚して、圧力をかけられたらその事実すら報道するぐらいの覚悟が必要なんじゃないかと思います。ただ私には、朝日新聞やNHKなどを見ていると、彼らは自民党政権の犬ではなくて、むしろ中国共産党や総連や民団や特定宗教などといったアンチ小泉側の団体の犬だとしか思えませんね。現在ではマスコミに対して、一部のブログや掲示板が監視役を行っていて(例→mumurブログ)、マスコミもいい方向へ変わっていくことを期待したいです。とにかくアンチ小泉を主張する人たちは、至るところでこうした論理のすり替えを行い、アンチ小泉に結びつけるので、注意する必要があります。


話は全く変わりますが、ぼやきくっくりさんのブログで2chから拾ったという面白いネタが披露されていました。不謹慎ながら思わず爆笑してしまいました。

耐震偽造問題〜馬淵VS内河『ぼやきくっくり』
831 名前:名無しステーション 投稿日:2005/12/14(水) 12:07:21 ID:oniGcidx
【プロジェクトX〜挑戦者たち】
〈ヒューザーの挑戦。奇跡の100平米マンション。〉
そのとき、小島は意外な事を言った。
鉄筋を減らしてみたらどうだろう。
姉歯は戸惑った。
RC造を人体に例えると、コンクリートは肉、鉄筋は骨にあたる。
それを減らそうと言うのだ。
無理です。出来ません。
小島は思わず叫んだ。
俺たちがやらずに誰がやるんだ。俺たちの手で造り上げるんだ。
男の熱い思いに、姉歯は心をうたれた。 技術者の血が騒いだ。
やらせてください。
夜を徹しての設計作業が始まった。

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2005年12月20日

政府の改正案の骨子

耐震偽装防止 法改正案国会提出へ 政府・与党が方針『朝日新聞』
 政府・与党は、マンションなどの耐震強度偽装問題を受けて、建築基準法や建築士法などの関連法改正案を次期通常国会に提出する方針を固めた。法が想定していなかった悪意による偽装に対応し、再発防止を図る目的。違法行為への罰則強化や、建築確認をする民間の指定確認検査機関への監督強化などが柱となる。民主党など野党も大筋で異論はなく、通常国会で改正法が成立する見通しだ。小泉首相は20日夜、首相官邸で記者団に「全体に罰則が軽すぎるんじゃないかという気持ちを、私は持っている。法律の専門家に言わせると『全体のバランスがあるから』ということだけれども、これから検討していただきたい」と語り、改正作業への期待を示した。19日の政府・与党連絡会議で、公明党の神崎代表は「違法設計に対する罰則、建築確認を行う民間機関に対する監督強化の建築基準法改正をしてもらいたい」と要望。自民党の中川秀直政調会長も18日、「通常国会で建築士法や建築基準法を改正しなければならない」との考えを示している。偽装問題をめぐっては、すでに北側国交相の諮問機関「社会資本整備審議会」の専門部会が、建築確認行政の在り方の抜本的見直し作業に入っている。政府・与党は、2月に審議会がまとめる中間報告を受け、改正法案をまとめる。具体的に想定されているのは、

▽建築確認への監督強化と、最高50万円の罰金となっている罰則の大幅強化(建築基準法)
▽建築士免許への更新制の導入(建築士法)
▽建築主から購入者への補償制度の充実(住宅品質確保促進法)など。

 建築確認は、98年の法改正で民間にも開放された。今回の問題では、民間や自治体の建築確認で偽装を見抜けなかったことが被害を拡大したと指摘される。こうした事態を防ぐため、抜き打ち検査の導入や中間検査の義務づけなど、国や都道府県の監督機能の強化が検討されている。また、実質終身制の建築士免許については、一定期間ごとの更新制導入を検討。職業倫理に問題のある建築士らの免許を国交省や都道府県が職権で取り消すことができるようにする方向だ。一方、中川政調会長は、国交省について「産業振興的な住宅行政と監視機能をいっしょにやっている。そこを分けなければならない」と指摘。建築行政のあり方についても見直すべきだとの考えで、与党としても検討を急ぐ。

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2005年12月19日

二つの問題点

11月20日より一ヶ月間にわたってえんえんと構造計算偽装問題を書いてきたわけですが、ちょっと思ったのは今回の事件では二つの問題点を明白に分けるべきだな、ということです。

二つの問題点とは一つは『内河氏を頂点とする巨大詐欺事件』、そしてもう一つは『もともと存在する建設業界の闇』に関することです。

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2005年12月16日

構造計算偽造問題中間整理

ここらで一度構造計算偽造問題を中間整理してみたいと思う。
まず、姉歯氏の関わった物件は全部で210件である。そのうち現時点で偽造が判明しているのは79件。また調査の結果、偽造無しとされたものは76件でそのほとんどが一戸建てや木造アパートなどである。資料が残っておらず調査できない物件が19件で、現在調査中の物件は残り36件である。
偽造物件集計

左表は国交省発表(12/16現在)の姉歯氏が構造計算を行った物件の集計である。偽造が判明した79件の内訳を見ると、

一戸建て:3件
マンション:39件(ヒューザー:23件)
ホテル:37件

である。79物件の詳細を一覧表にわかりやすくまとめてみました。証人喚問を行った議員があまりにも情けなかったので、自分なりに少し調べてみました。国交省発表の情報と新聞記事を併せて加工しただけのものですが、これだけでも随分いろんなことがわかります。一覧表は今日のブログ記事の一番最後に示しました。

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2005年12月14日

証人喚問

証人喚問は姉歯さんに対する最初の30分ほどを見ただけなのですが、質問者のあまりのレベルの低さに本当にイライラしました。ひたすら無意味な演説をダラダラとして姉歯氏にしゃべる時間を全く与えず、さらに質問内容も筋違いなことばかりで、本当に頭が悪いんじゃないかとイライラは加速するばかりでした。スポーツ報知の報道によると40分の質問時間のうち30分が渡辺氏の演説だったようです。また、渡辺氏には2004年5月に衆院本会議中に携帯電話のゲーム「テトリス」に熱中する様子がテレビ中継され、批判が殺到したという出来事もあったようです。

この質問している馬鹿議員は誰なんだ?と思って少し調べたのですが、福岡県4区選出の渡辺具能氏という自民党の議員でした。当選回数は4回で、ホームページはこちらです。
渡辺具能ホームページ

経歴を見ると、もしかすると低能のふりをして、わざと姉歯氏に答える時間を与えなかったり、肝心な答えに到達しないような質問にしたのかなという疑いもちょっとだけ湧きます。というのも
昭和39年、九州大学工学部から運輸省に入省。
平成4年、運輸省第四港湾建設局長に昇進。
それから平成8年に国会議員に初当選しています。
つまり30年以上中央官庁のエリート役人だったわけですね。予め国交省などと打合せを行って国交省や業界を守るためにわざと馬鹿人間のふりをして時間をつぶした可能性もありますが、それならそれでもっとマシな質問があると思うので、おそらく本当に馬鹿なんだと思います。しかしそう考えると改めて国民にとっての大問題が浮上します。それは国交省の局長クラスは馬鹿でもつとまる、という事実です。私は官僚は組織としては無能で無責任ですが、一人一人の個人は優秀だと思っていました。しかしここまでどうしようもない人が局長まで出世できるとするならば、国土交通省の共同体化には懸念を感じずにはいられません。明らかに一般社会の人物評価とは別のモノサシで組織が運営されています。現在の官僚制度にはいろいろと見直さなければいけない点があると思います。

とにかく、証人喚問を見ていて、多くの人が「こんな馬鹿に質問させるぐらいなら俺に質問させろ」と思ったと思いますが、私も本当にイライラしながら「俺に質問させろ」と心から思っていました。我田引水ですが、技術的なことを理解できてから質問できる人、勉強してから質問できる私のような技術者政治家がいることは国民にとっていいことだと改めて思いました。


きっこさんによるとその後、黒幕の内河健氏が出てきたときには民主党の馬淵議員が大活躍したらしいです。こういうときは菅直人タイプの民主党議員の方が期待できますね。
馬淵議員VS内河健『きっこのブログ』


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2005年12月13日

住まいの水先案内人

先日から住まいの水先案内人HPに、はまりまくっています。まだ全部を読みきったわけではありませんが、1999年11月に書かれた次のコラムには本当に感心しました。
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2005年12月12日

自己防衛ということ

12月1日の一番不可解なことという記事に関して、以下のコメントを頂いた。

>「食堂で毒が入っているかまで確かめる人がいない」レベルだ。〜被害者ぶって自らの不明を恥じることのない人は〜までは言い過ぎだろう!あなたが「マックのバーガーでも当然毒味をしてから食べている」ような人なら私も納得するが。
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