トレーダーズ効果について、明日実際にどのぐらいのライバルがいるかをご存知の方が詳しく書かれている。今は私もその方もコメントを閉鎖してしているので、大丈夫だと思うのでお名前だけを書かせていただくことにする。Sandさん、失礼をお許しください。

さて、ナイフ掴み手法については、あの有名な手法を公開されたご本人が明らかにトレーダーズ効果が大きくなったと振り返られていることを書いた。これに対し私は年間期待値ではトレーダーズ効果の影響がないというデータを年初に紹介した。しかし実はここにちょっとした細工がある(笑)。期待値を紹介した仕掛け条件はオリジナルのままである。オリジナルはどういうものかというと、"成り行き買い”である。つまり条件に合致したなら何でも買うということになる。この仕掛け条件でしかもオリジナルの手仕舞いではない10日-5%固定幅ブレイクで(だったと思う)、公開後の2008年あたりからの全銘柄対象のバックテスト段階ではマイナスになるほどの期待値の変化はない、ということである。つまり大金持ちならこうしたやり方でも期待値の変化はそれほどない(儲からなくなったというわけではない)というデータということになる。そんな大金持ちはほとんどいないだろうし、現実は限られた資金の枠内でトレードすることになるだろうから、そうなると状況は一変する。

私は実際のところはすでに2008年の前半で明らかにトレーダーズ効果を感じていた。それはオリジナルとは違う仕掛けを使っていたからでもある。トレンドに逆張りする手法はシグナルが偏ることが多く、そうすると何らかの優先順位で絞らなければならない。また仕掛け条件は成り行きから次に思いつく条件のほうが期待値が高いことがほとんどだと思う。優先順位はどうせ似たようなものになり、仕掛け条件も似たようなものになる。この条件に合致したものの株価動向が明らかに以前と違ってきたのが2008年前半ということになる。2008年はご存知のように市場全体がかなり急落した、つまりサル君は大損した年である。ナイフ掴みでもある特定の条件の場合にトレーダーズ効果が大きく現れ、さらに全体でも下落がきついとしたらどうなるかは容易に想像できると思う。

Sandさんの見解では、一時期トレーダーズ効果が大きくなるものの、その手法を諦める方が多くなればまたその効果も薄れていく、ということだが、ナイフ掴み手法だけはもう元に戻ることはないと思っている。そしてこれは現在も似たような傾向は依然として続いていると考えている。それはこの手法があまりに有名だからということだと思う。ただしこの方が本という媒体で公開したからということだけでもないとは思う。本の公開以前からB・N・Fさんも2ch等ではかなり詳細にコメントされていたようだし、ちょっと使う指標は違うが3点チャージなどは確か2000年あたりだったと思う。そして、これらで共通する指標は乖離率ということになる。つまり本という媒体で公開したから儲かるものも儲からなくなったというようには私は思っていないが、トレーダーズ効果を加速するきっかけになってしまったことは間違いないとは思う。

しかしながら私はこの有名な手法がもう使えないとも思っていないし、実際に今でもこういう手法が私のトレードの主力(投下資金という意味で)である。

ではどう使っているかについてをぼかして書いてきたということになるが、Sandさんがかなり踏み込んで書かれているのでどこをぼかしていたかはすぐわかると思う。

ナイフ掴みで私が2008年の前半に気がついたこともSandさんとまったく同じである。それは◯◯よりも安く始まる対象の◯◯の株価ということである。これは明らかに2007年あたりと違った傾向になっていたように思うし、今でもその傾向が続いているように思う。しかしナイフ掴みのある時に限ってはトレーダーズ効果がほぼなくなる時もあるようにも思う。かなりはっきり書くとそれは中途半端な資金管理のトレーダーが立ちいかなくなってしまうような時ということになる。

必ずしもナイフ掴み手法の場合ではないと思うが、トレーダーズ効果が認められたらどう対処すれば良いかについてもSandさんが詳しく書かれておられるが、私の場合のナイフ掴み手法の2008年半ば以降の対応は、
・優先順位や抽出条件を変えて狙う銘柄を変える、でもなく
・諦めるトレーダーが多くなるのを待つ、でもなく
・トレーダーズ効果が認められる仕掛けを避ける、
ということだった。これだけで私の場合は問題なくその手法を使い続けることができている。そしてもっとも注視している価格は私のような逆張り屋では(ナイフ掴みにかかわらず下落に買い向かうという意味で)この当日の◯◯だということも同じ理由による。つまりこの意味で私はトレーダーズ効果は間違いなく存在していると考えているのだが、手法が知れ渡れば、つまりトレーダーズ効果が顕著になれば儲かるものも儲からなくなるとか、手法そのものがもう使えなくなるなどとはまったく考えていないということになる。皮肉な言い方に聞こえるかもしれないが、トレーダーズ効果がどうのこうのという場合、同じような対象を、いつも同じように狙い、いつも同じように手仕舞いしようとするからその影響を大きく受けることになってしまうのだとも思う。こうした意味で日本の株式市場というごく狭い市場でのシステムトレードでは(狭いからこそトレーダーズ効果も現れやすいのだとも言えると思うが・・・)、例え2000年以降負けた年などまったくないルールだとしても(ほとんどの方はそういうルールでしかトレードしていないと思う)単に"機械的に"あるいはちょっときつい言い方になるが"盲目的に"ルールに従うということが良いことだとはまったく考えてないということになる。