7月26日、梅田ガーデンシネマ。
実害の無い、ごく軽微な映写事故があって、お詫びの招待券を頂いたので書きにくいが...
地球温暖化の影響を既に顕著に受けている、3つの島(南太平洋・ツバル、地中海・ベネチア、アラスカ・シシマレフ)の姿を、淡々と映し出したドキュメンタリー。
一見、外国映画のような体裁だが、日本映画。
監督・プロデューサー・編集、海南友子。
エグゼクティブプロデューサー、是枝裕和。()
無駄に長い“ワンカット長回し”の映像。
何の説明も無くただ流される、地元民の祭りや踊りの情景。
とにかく、ダレる。
テレビのドキュメンタリーや科学番組・旅紀行とは別の方法論を意識して、作っていることは理解できる。
「ドキュメンタリー作家さん」のアート作品。
しかし、「お金を払って頂いて、一般観客に観てもらう」商業映画として、どうなのよ?という気がする。
(たぶん)テーマは「地球温暖化への警鐘」だと思うが...そんなもん、いまさら言われなくたって昨今の猛暑のせいで、みんな承知済。
誰しも「これはヤバい、異常だ」と感じている。
だから、「エコ」も流行っているのだ。
本作からは、観客の目を惹きつけるような斬新さ、インパクトが感じられない。
ドキュメンタリー作家の自己満足的な“個性”は存在しているが。
ただ、作り手の意図とは違うかもしれないが、いくつかの「発見」はあった。
「世界で最初に沈む島」と言われ、現実に潮位上昇の被害を受けていながら、「沈むはずがない」と盲信している地元の老人や少女。
こういう所にも、「温暖化対策」の難しさがある。
そして、シシマレフの現地住民による「アザラシ狩り」のシーン。
銃で撃ち殺して、ナイフで切り裂くんだからね〜。
残酷だよ〜。
かわいそうだよ〜。
こういうの、欧米人は、糾弾しないのかね?