コロナ
2023年02月05日
コロナと共存する医療体制
社会全体がコロナに対する免疫を獲得しつつあると思いますが、医療的ケア度の高い患者さんにとっては、まだまだ恐い感染症です。呼吸器症状が軽くても、基礎疾患が急速に悪化して命を落とす人がいます。
病院は元々、基礎疾患を抱えた人々が集中している場所なので、医療従事者にとって感染拡大は恐怖です。
コロナは感染力が強いけど特別じゃない。
検査のために病院を受診する必要はありません。
でも、コロナ感染者が医療を必要としているのに受診できないのは変です。基礎疾患の有無に関わらず、医療機関は患者を受け入れなければなりません。患者の救急搬送先が決まらないなんて、医療従事者として情けない限りです。断る医療機関が悪いのではなく、断らなければなければならない医療環境が悪いのです。人が憎み合うのは間違っています。
医者が悪い、看護師が悪い、保健所の采配が悪い、病院に来る患者が悪い...
こんな社会は悲しいと思います。
どんな困難にも、それに対峙し、乗り越える人間社会を築くためにはどうしたら良いか。私たちは協力し、助け合って、目の前の困難を乗り越えるために知恵を結集しなければならないのではないか、なんて考えます。
もがき続ける私たち人間は、皮肉にも、変異し生き残ろうとするウイルスに似ているような気がします。
今回のパンデミックでの経験を踏まえ、医療のあるべき姿を考え、医療制度の見直しが進んでいくことと思います。
この困難を乗り越えるために、まず足元の医療体制を整えました。
入院病床を持たず、特殊な感染症診察室の設置が困難なクリニックでは、緊急事態を想定したゆとりのある日常診療が必要です。日頃から伸び切ったゴムになってはいけません。平常心で優しい診療を継続し、非常事態には緊張感のある診療に切り替える余裕を持たなければならないと思います。
そんなわけで、維持透析の新規受入を徐々に制限し、昨年の4月から火木土の通常透析を閉鎖しました。かわりに、月水金はスタッフの勤務を集約し、朝から夜中〜翌朝まで午前、午後、オーバーナイトの3クール透析を行っています。火木土は通常の外来診療のみで維持透析は行いません。
透析患者さんがコロナに感染し、かつ、入院治療が受けられない場合、火木土に時間的、空間的に隔離透析を行うという徹底した感染対策をとることにしたのです。スタッフも時間に追われることなく、落ち着いて防護服を着用し、診療にあたることができます。
免疫力の低下した透析患者さんの命を守るために何ができるか。
常に考え続け、行動したいと思います。
体制の変化を受け入れ、支えてくれる全ての方に感謝です
コロナは感染力が強いけど特別じゃない。
検査のために病院を受診する必要はありません。
でも、コロナ感染者が医療を必要としているのに受診できないのは変です。基礎疾患の有無に関わらず、医療機関は患者を受け入れなければなりません。患者の救急搬送先が決まらないなんて、医療従事者として情けない限りです。断る医療機関が悪いのではなく、断らなければなければならない医療環境が悪いのです。人が憎み合うのは間違っています。
医者が悪い、看護師が悪い、保健所の采配が悪い、病院に来る患者が悪い...
こんな社会は悲しいと思います。
どんな困難にも、それに対峙し、乗り越える人間社会を築くためにはどうしたら良いか。私たちは協力し、助け合って、目の前の困難を乗り越えるために知恵を結集しなければならないのではないか、なんて考えます。
もがき続ける私たち人間は、皮肉にも、変異し生き残ろうとするウイルスに似ているような気がします。
今回のパンデミックでの経験を踏まえ、医療のあるべき姿を考え、医療制度の見直しが進んでいくことと思います。
この困難を乗り越えるために、まず足元の医療体制を整えました。
入院病床を持たず、特殊な感染症診察室の設置が困難なクリニックでは、緊急事態を想定したゆとりのある日常診療が必要です。日頃から伸び切ったゴムになってはいけません。平常心で優しい診療を継続し、非常事態には緊張感のある診療に切り替える余裕を持たなければならないと思います。
そんなわけで、維持透析の新規受入を徐々に制限し、昨年の4月から火木土の通常透析を閉鎖しました。かわりに、月水金はスタッフの勤務を集約し、朝から夜中〜翌朝まで午前、午後、オーバーナイトの3クール透析を行っています。火木土は通常の外来診療のみで維持透析は行いません。
透析患者さんがコロナに感染し、かつ、入院治療が受けられない場合、火木土に時間的、空間的に隔離透析を行うという徹底した感染対策をとることにしたのです。スタッフも時間に追われることなく、落ち着いて防護服を着用し、診療にあたることができます。
免疫力の低下した透析患者さんの命を守るために何ができるか。
常に考え続け、行動したいと思います。
体制の変化を受け入れ、支えてくれる全ての方に感謝です

2023年01月02日
明けましておめでとうございます。
コロナに翻弄され続けています。。。
行動制限のない年末年始を迎え、一般市民としてはコロナ前の日常に幸せを感じますが、医療者としては不安です
重症化率は少ないですが、インフルエンザよりは手強い。圧倒的に感染力が強く、一緒に生活をしている家族や友人間では高確率で感染します。社会性の高い、子供・学生・働き盛りの世代があっという間に感染するので、職場や学校での感染を機に「家庭クラスター」を起こします。
十分な感染対策を講じてさえいれば、隣近所との付き合いが希薄となり、核家族化が進んだ今の社会形態において、日本国内での爆発的なクラスター発生による感染者増大を恐れる必要はないのでしょう。しかし、安全で質の高い医療を提供しなければならない医療現場に突発的な欠勤を生じるという事態は深刻です。
医療スタッフ自身が感染した場合、本人の症状は軽くとも自宅待機せざるを得ず、医療現場の戦力ダウンとなります。感染してしまったという罪悪感を感じながら自宅待機せざるを得ないスタッフの心情を察するとやるせ無い気持ちになります
医療のフェーズを「ゆとり」に変更し、スタッフ健康状態に配慮しつつ、コロナに負けず、今年も新たな手を打ちながら、頑張って行こうと思います
行動制限のない年末年始を迎え、一般市民としてはコロナ前の日常に幸せを感じますが、医療者としては不安です

重症化率は少ないですが、インフルエンザよりは手強い。圧倒的に感染力が強く、一緒に生活をしている家族や友人間では高確率で感染します。社会性の高い、子供・学生・働き盛りの世代があっという間に感染するので、職場や学校での感染を機に「家庭クラスター」を起こします。
十分な感染対策を講じてさえいれば、隣近所との付き合いが希薄となり、核家族化が進んだ今の社会形態において、日本国内での爆発的なクラスター発生による感染者増大を恐れる必要はないのでしょう。しかし、安全で質の高い医療を提供しなければならない医療現場に突発的な欠勤を生じるという事態は深刻です。
医療スタッフ自身が感染した場合、本人の症状は軽くとも自宅待機せざるを得ず、医療現場の戦力ダウンとなります。感染してしまったという罪悪感を感じながら自宅待機せざるを得ないスタッフの心情を察するとやるせ無い気持ちになります

医療のフェーズを「ゆとり」に変更し、スタッフ健康状態に配慮しつつ、コロナに負けず、今年も新たな手を打ちながら、頑張って行こうと思います

2021年11月20日
雑巾がけから始まる毎日
新型コロナウイルス感染者がずいぶん減りました。
少しずつ人の移動も増えているようです。
来ると予想されている第6波を警戒しながら感染対策を怠ることなく毎日を過ごしたいと思います。
1日の始まりは雑巾掛け
決まった濃度の次亜塩素酸ナトリウムにつけ、十分絞った雑巾が、毎日各部署に配布されます。
診察室、外来ロビー、透析室、トイレ。
ウイルスは目に目に見えないので大変です。
皆で手分けをして、感染対策に努めています。
私も自分が利用するスペースを拭き上げます。
気付いたらもう二年です。
雑巾掛けをすると、1日の始まりを感じて気合が入るようになりました。
1日も休むことなく雑巾を準備してくれるスタッフに感謝です。
少しずつ人の移動も増えているようです。
来ると予想されている第6波を警戒しながら感染対策を怠ることなく毎日を過ごしたいと思います。
1日の始まりは雑巾掛け

決まった濃度の次亜塩素酸ナトリウムにつけ、十分絞った雑巾が、毎日各部署に配布されます。
診察室、外来ロビー、透析室、トイレ。
ウイルスは目に目に見えないので大変です。
皆で手分けをして、感染対策に努めています。
私も自分が利用するスペースを拭き上げます。
気付いたらもう二年です。
雑巾掛けをすると、1日の始まりを感じて気合が入るようになりました。
1日も休むことなく雑巾を準備してくれるスタッフに感謝です。
2021年09月12日
1500人越えのワクチン接種で見えてきたこと
4月の医療従事者ワクチン接種に始まり、5月には高齢者、基礎疾患のある方へ。
いろんな人にワクチンを接種してきました。
1本のワクチンに6人の予約を受け、生理食塩水で溶解したら6時間以内に接種するというマニュアルを守り続けています。
たくさんのワクチン接種者と向き合い、改めて感じたこと。
皆さん、不安なんです

普段は病院と縁がない人もいます。
注射が久しぶりという人もいます。
目の前にいる人の不安や緊張が伝わってきます。
医療従事者には当たり前のことも、
ワクチンを受ける一般の人にとっては、初めてのドキドキ。
お互いにマスク着用していますが、眼は心の窓

歩き方、立ち居振る舞い、声も大切な情報です。
ささやかな努力ですが、ちょっとした声かけでワクチン接種に対する不安や緊張を少しでも取り除くことができたらいいな、と思います。
接種するワクチンがその人をしっかりと守り、副作用を最小限に抑えることができますように...
因果関係は不明とされながらも、ワクチン接種後に亡くなったという衝撃的な報道を見ると辛い気持ちになります。
免疫系を賦活化するワクチンです。
<ワクチン接種を受ける時の注意点>
・1回目よりも2回目に副反応が起こりやすい
・ワウチン接種後は過度の飲酒、激しい運動をしない
・ワクチン接種翌日はストレスのかかる仕事、会議、出張、夜勤を避ける
もう少しワクチン接種が続きます。
コロナ禍をなんとか克服したいものですね。
2021年08月29日
優しい社会を
地方でも感染者が増大し災害レベルの非常事態となっています。
感染者、重症者に関する報道が相次ぎ、緊急事態宣言、蔓延防止、地方独自の対策。
人々の不安は増大し、イライラも増しています。
開業医が悪いとか、医師会が悪いとか、行政が悪いとか。
極端な主張や、ズバッと切り込む意見が注目を集めます。
悪い奴がいるのでしょうか。
感染症は、ウイルスが原因なのです。
人間同士が争うべきではありません。
行政も感染症の拡大抑制のため頑張っている。
開業医も自分にできることを模索しながら頑張っている。
医師会もなんとか感染を収束させたいと頑張っているのです。
医療現場で、失敗は許されません。
気の緩みが、目の前の患者さんの「何か」を見逃してしまうという緊張感が消えることはありません。
一方で、ワクチン管理にも違った緊張感があります。
台風で停電したらワクチンはダメになります。
停電時に即、バックアップ電源で冷蔵庫の温度管理ができるような冷蔵庫を購入する余裕がないので、冷蔵庫内の温度を毎日確認します。
1バイアル6人分、溶解したら6時間以内に接種。
3週間での2回接種。
体調不良などで予定された接種がドタキャンされた場合にも迅速な対応が必要です。
発熱者への対応。
万が一にも自分が感染したら、毎日診察している免疫力の低い透析患者はどうなるのだろうという不安が頭をよぎります。
先日公表された札幌のデータでは、ワクチン未接種の透析患者の約半数が死亡したという衝撃的な結果でした。
免疫力が低い透析患者と毎日、濃厚に接触している自分自身が、発熱外来に関わることは避けなければならない。ずっと前にそう考えて、発熱外来はやらないことにしていました。
自分自身で決めたことですが、罪悪感がありました。
そんな中、ワクチン接種が始まり、これなら自分も協力できると思い、ギリギリまで接種人数を増やして対応することにしました。
医師は私一人、病床のないクリニック。
デリケートなワクチンで取り扱いの規則も難しい。
看護師の不安も強く、「アナフィラキシーが出たらどうするんですか」と言われました。
(私だってやりたくないよー)←心の声
わからないことだらけで不安だし、正直、やりたくなかったのです。
でも、コロナ最前線に立つことはできない私には、ワクチン接種を一生懸命やることくらいしかできないのです。
毎日、コロナワクチンに関する情報を収集し、慣れない筋肉注射について学びました。
必要な機材、薬剤を揃え、アナフィラキシー対応のシュミレーションを何度も行いました。
夜中にエクセル表と格闘し、1バイアル5人分から6人分に変わった時、計算が楽になったと安堵したこと、1時間が60分であることに感謝したことを思い出します。
幸い、1名分も破棄することなく、1例のアナフィラキシーショックもなく経過しています。
最初は反対していたスタッフも、デリケートなワクチンの取り扱いに慣れてきました。
コロナ患者を診ないから悪いとか、ワクチン接種をしないクリニックが悪いとか、目先の情報だけで決めないで欲しいと思います。救急事態が起きたとき、自分の医療行為で、患者の一生が決まるかもしれないという重圧は計り知れません。自分に何ができるかを決めるのは医師自身で良いと思います。
患者には「鎮痛剤は副作用が多いから、あまり飲みすぎるなよ」と言いながら、手術前に鎮痛剤を常用している医者もいます。医療のプロとして、自分の能力と健康状態、やるべき職務を総合的に判断し、やれることを一生懸命やれば良い。その結果、社会の盲点・弱点があるのなら、社会をどう強くしていくかを考え、舵取りをしていくのが政治なのだと思います。
経済も回らず、感染爆発の不安を抱え、社会が優しさを失いつつある今こそが本当の危機なのかもしれない。優しさを忘れず、一人一人の多様性を認め、進化し続ける国でありたいと思います。
感染者、重症者に関する報道が相次ぎ、緊急事態宣言、蔓延防止、地方独自の対策。
人々の不安は増大し、イライラも増しています。
開業医が悪いとか、医師会が悪いとか、行政が悪いとか。
極端な主張や、ズバッと切り込む意見が注目を集めます。
悪い奴がいるのでしょうか。
感染症は、ウイルスが原因なのです。
人間同士が争うべきではありません。
行政も感染症の拡大抑制のため頑張っている。
開業医も自分にできることを模索しながら頑張っている。
医師会もなんとか感染を収束させたいと頑張っているのです。
医療現場で、失敗は許されません。
気の緩みが、目の前の患者さんの「何か」を見逃してしまうという緊張感が消えることはありません。
一方で、ワクチン管理にも違った緊張感があります。
台風で停電したらワクチンはダメになります。
停電時に即、バックアップ電源で冷蔵庫の温度管理ができるような冷蔵庫を購入する余裕がないので、冷蔵庫内の温度を毎日確認します。
1バイアル6人分、溶解したら6時間以内に接種。
3週間での2回接種。
体調不良などで予定された接種がドタキャンされた場合にも迅速な対応が必要です。
発熱者への対応。
万が一にも自分が感染したら、毎日診察している免疫力の低い透析患者はどうなるのだろうという不安が頭をよぎります。
先日公表された札幌のデータでは、ワクチン未接種の透析患者の約半数が死亡したという衝撃的な結果でした。
免疫力が低い透析患者と毎日、濃厚に接触している自分自身が、発熱外来に関わることは避けなければならない。ずっと前にそう考えて、発熱外来はやらないことにしていました。
自分自身で決めたことですが、罪悪感がありました。
そんな中、ワクチン接種が始まり、これなら自分も協力できると思い、ギリギリまで接種人数を増やして対応することにしました。
医師は私一人、病床のないクリニック。
デリケートなワクチンで取り扱いの規則も難しい。
看護師の不安も強く、「アナフィラキシーが出たらどうするんですか」と言われました。
(私だってやりたくないよー)←心の声

わからないことだらけで不安だし、正直、やりたくなかったのです。
でも、コロナ最前線に立つことはできない私には、ワクチン接種を一生懸命やることくらいしかできないのです。
毎日、コロナワクチンに関する情報を収集し、慣れない筋肉注射について学びました。
必要な機材、薬剤を揃え、アナフィラキシー対応のシュミレーションを何度も行いました。
夜中にエクセル表と格闘し、1バイアル5人分から6人分に変わった時、計算が楽になったと安堵したこと、1時間が60分であることに感謝したことを思い出します。
幸い、1名分も破棄することなく、1例のアナフィラキシーショックもなく経過しています。
最初は反対していたスタッフも、デリケートなワクチンの取り扱いに慣れてきました。
コロナ患者を診ないから悪いとか、ワクチン接種をしないクリニックが悪いとか、目先の情報だけで決めないで欲しいと思います。救急事態が起きたとき、自分の医療行為で、患者の一生が決まるかもしれないという重圧は計り知れません。自分に何ができるかを決めるのは医師自身で良いと思います。
患者には「鎮痛剤は副作用が多いから、あまり飲みすぎるなよ」と言いながら、手術前に鎮痛剤を常用している医者もいます。医療のプロとして、自分の能力と健康状態、やるべき職務を総合的に判断し、やれることを一生懸命やれば良い。その結果、社会の盲点・弱点があるのなら、社会をどう強くしていくかを考え、舵取りをしていくのが政治なのだと思います。
経済も回らず、感染爆発の不安を抱え、社会が優しさを失いつつある今こそが本当の危機なのかもしれない。優しさを忘れず、一人一人の多様性を認め、進化し続ける国でありたいと思います。
2021年08月24日
続・ワクチン接種
国民の半数がワクチン接種1回目を受けたと報道がありました。
確かに、医療従事者や高齢者の多くはワクチン接種を済ませた方が多くなりましたが、集団接種の受付がすぐに締め切られたとか、電話がつながらないという不満も少なくはありません。
ワクチン供給が不安定になり、医療現場も混乱しました。
各自治体も困っているようです。
各自治体は、医療機関に対し、
「ワクチンをたくさん打ってください!」
「必要量は供給します!」
と、はっきり言えないのです。
入荷数がわからないワクチン。
受け付けた予約数分のワクチンは必ず供給されるのか。
1回目のワクチン接種後、2回目の入荷ができなかったら、どうするのか。

ただでさえデリケートなワクチン...
2−8度での冷蔵保存
希釈後6時間以内での使用
1本から6人分に分配
粗悪品のシリンジ供給
(もうなくなりましたが、2mlの注射器に0.3mlを準備するという苦痛

苦労だけなら、精神論で乗り越えられますが、不安定要素が多すぎて、医療現場は混乱しています。
それでもワクチンの効果が徐々に証明されてきつつあり、
全国で頑張っている医療従事者がたくさんいます。
どんな状況でも、できることを精一杯やるしかありません

今のところ予定数のワクチンを県から断られることはなく届けていただけております。
普段の診療も待ってはくれませんが、今は非常事態。
ワクチン接種を増やして、希望する方にできるだけ早くワクチン接種できるよう頑張ります。

2021年06月09日
つなぐこと
間違ったら人の命に関わる医療現場。
たくさんのヒヤリハットを経験し、安心・安全そして高度な医療を提供するにはどうしたら良いかをずっと考え、実践してきました。
その経験がコロナワクチン現場でも生かされています。
デリケートで手のかかるワクチンです。
指差し確認、ダブルチェック、ワクチンチームカンファレンス。
予定の数を予定通りに接種希望者へ。
完璧にして当たり前の毎日です。
1週間の予定表の確認
1日のタイムスケジュール管理
導線確認
受付と処置室に当日の一覧表貼付
ワクチン予定者への前日の電話連絡
少しずつ運用が上手になってきたところです。
昨日は思わぬハプニングがありました。
ご夫婦で接種予定の方が1人で来院されたのです
「ずっと前に電話で1人分キャンセルしましたよ」
「昨日、電話もらったけど、1人の予約確認だと思ってました」
5月上旬でしょうか...
受付窓口がコールセンター化していた、慌ただしい時期。
その頃にいただいたキャンセルの電話を担当者がうっかりキャンセル処理し忘れたのでしょう。
忙しかったことを理由にはできませんが、やりかけていた仕事の途中で話しかけられると、それまでやっていたことを忘れるなんて、私にも経験がありますから、担当職員を責める気持ちにはなれません。
確実なワクチン接種を行うために前日に電話連絡を行っています。
「明日の14時です。お待ちしています。」
といった具合です。
今回はこの電話確認もチェック機能を果たしませんでした。
電話した担当職員は「明日、ご夫婦とも11時です。」と言ったようですが「ご夫婦とも」がはっきり相手に聞こえたかどうかはわかりません。
聞こえたとしても、なんのことを言っているのか、伝わらなかった可能性があります。
電話を受けた方は、最初夫婦2人分を予約したことさえ忘れていたようです。
前日の電話連絡は自分1人分の連絡だと思っていたそうです。
コミュニケーションって難しいです。
情報を見える化しなければなりません。
とにかく起きてしまったことは仕方ない。
あと数時間以内に接種者を確保しなければ、一人分余る...


ゾワっとしたその時にかかってきた一本の電話。
「近くなんですけど、なかなかワクチン予約できなくて。お願いできませんか?」
「本日、キャンセル分があるため接種できますよ。」
「今から行きます。」


需要と供給の一本の糸が繋がり、ワクチン接種を行うことができました。
ワクチンを受けた方も大喜びで帰宅されました。
日頃の行いが良かったのかしら
つなぐことの大切さを痛感。
日々勉強です。
たくさんのヒヤリハットを経験し、安心・安全そして高度な医療を提供するにはどうしたら良いかをずっと考え、実践してきました。
その経験がコロナワクチン現場でも生かされています。
デリケートで手のかかるワクチンです。
指差し確認、ダブルチェック、ワクチンチームカンファレンス。
予定の数を予定通りに接種希望者へ。
完璧にして当たり前の毎日です。
1週間の予定表の確認
1日のタイムスケジュール管理
導線確認
受付と処置室に当日の一覧表貼付
ワクチン予定者への前日の電話連絡
少しずつ運用が上手になってきたところです。
昨日は思わぬハプニングがありました。
ご夫婦で接種予定の方が1人で来院されたのです

「ずっと前に電話で1人分キャンセルしましたよ」
「昨日、電話もらったけど、1人の予約確認だと思ってました」
5月上旬でしょうか...
受付窓口がコールセンター化していた、慌ただしい時期。
その頃にいただいたキャンセルの電話を担当者がうっかりキャンセル処理し忘れたのでしょう。
忙しかったことを理由にはできませんが、やりかけていた仕事の途中で話しかけられると、それまでやっていたことを忘れるなんて、私にも経験がありますから、担当職員を責める気持ちにはなれません。
確実なワクチン接種を行うために前日に電話連絡を行っています。
「明日の14時です。お待ちしています。」
といった具合です。
今回はこの電話確認もチェック機能を果たしませんでした。
電話した担当職員は「明日、ご夫婦とも11時です。」と言ったようですが「ご夫婦とも」がはっきり相手に聞こえたかどうかはわかりません。
聞こえたとしても、なんのことを言っているのか、伝わらなかった可能性があります。
電話を受けた方は、最初夫婦2人分を予約したことさえ忘れていたようです。
前日の電話連絡は自分1人分の連絡だと思っていたそうです。
コミュニケーションって難しいです。
情報を見える化しなければなりません。
とにかく起きてしまったことは仕方ない。
あと数時間以内に接種者を確保しなければ、一人分余る...



ゾワっとしたその時にかかってきた一本の電話。
「近くなんですけど、なかなかワクチン予約できなくて。お願いできませんか?」
「本日、キャンセル分があるため接種できますよ。」
「今から行きます。」



需要と供給の一本の糸が繋がり、ワクチン接種を行うことができました。
ワクチンを受けた方も大喜びで帰宅されました。
日頃の行いが良かったのかしら

つなぐことの大切さを痛感。
日々勉強です。
2021年06月07日
コロナワクチン予約再開します (^O^)!
宮崎県ワクチンプロジェクトチームよりご連絡いただき、医療従事者へのワクチン接種が今週終了することを確認いたしました。
当初は6月末まで、医療従事者への接種が続くと考えておりました。
このため、高齢者の予約をたくさん受け付けることはできませんでした
今後はもう少し高齢者へのワクチン接種を増やすことができそうです
感染者数が比較的少なくなっている今の時期にできるだけ多くの方にワクチン接種を受けていただき、次の感染拡大を防ぐことができれば...と思います。
特に、6/14-6/20の1週間は医療従事者への接種がキャンセルとなった分、新規に高齢者のワクチン接種予約を30名ほど、受け付けます。
予約ができず、困っている方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
キャンセル待ちの方にもかなりの確率でご連絡を差し上げております。
できるだけ早いワクチン接種を希望される方は、キャンセル待ちもオススメです。
予約はTel、Fax、メールにて受付いたします。
Tel 39−7773
Fax 39-7737
E-mail hanako.mcl@gmail.com
よろしくお願いいたします。
当初は6月末まで、医療従事者への接種が続くと考えておりました。
このため、高齢者の予約をたくさん受け付けることはできませんでした

今後はもう少し高齢者へのワクチン接種を増やすことができそうです

感染者数が比較的少なくなっている今の時期にできるだけ多くの方にワクチン接種を受けていただき、次の感染拡大を防ぐことができれば...と思います。
特に、6/14-6/20の1週間は医療従事者への接種がキャンセルとなった分、新規に高齢者のワクチン接種予約を30名ほど、受け付けます。
予約ができず、困っている方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡ください。
キャンセル待ちの方にもかなりの確率でご連絡を差し上げております。
できるだけ早いワクチン接種を希望される方は、キャンセル待ちもオススメです。
予約はTel、Fax、メールにて受付いたします。
Tel 39−7773
Fax 39-7737
E-mail hanako.mcl@gmail.com
よろしくお願いいたします。
2021年05月31日
久しぶりの快晴ヽ(^0^)ノ
今日から高齢者ワクチン接種の2回目が始まります。
今日が1回目の医療従事者、高齢者も来院されます。
2回目の人に痛かったこと、辛かったことを教えてもらいます。
1回目の人の不安を受け止めようと思います。
透析患者さんは2日あきの月曜日となるため、体調不良の訴えもあるかもしれません。
連日の慣れないワクチン業務に疲れ果てた職員の体調不良も懸念されるところです。
今日は久しぶりの晴天、宮崎は快晴です
夏を感じさせる日差しですが、太陽の光がさんさんと降り注ぎ、緑を美しく照らしています。
見上げると真っ青な青空に吹き渡る心地よい風。
なんと素晴らしい自然に恵まれていることか。
今あるものに感謝し、自分にできることをただひたすら一生懸命やろうと思います。
今日が1回目の医療従事者、高齢者も来院されます。
2回目の人に痛かったこと、辛かったことを教えてもらいます。
1回目の人の不安を受け止めようと思います。
透析患者さんは2日あきの月曜日となるため、体調不良の訴えもあるかもしれません。
連日の慣れないワクチン業務に疲れ果てた職員の体調不良も懸念されるところです。
今日は久しぶりの晴天、宮崎は快晴です

夏を感じさせる日差しですが、太陽の光がさんさんと降り注ぎ、緑を美しく照らしています。
見上げると真っ青な青空に吹き渡る心地よい風。
なんと素晴らしい自然に恵まれていることか。
今あるものに感謝し、自分にできることをただひたすら一生懸命やろうと思います。
2021年05月14日
結果がすべて ٩(๑`^´๑)۶
コロナワクチン接種が始まりました。
連日のように不手際が報道されています。
市長が先に打ってずるい
大量廃棄するなんてけしからん
システムダウンしたら予約できないじゃないか
ごもっともでございます。
新しいことをやるのにトラブルはつきものです。
人間が人間たるものは何でしょう。
失敗から学び、へこたれない強い精神を持って、考え、創造する。
そうやって歴史を刻んできたのだと思います。
医療従事者への優先接種を行い、たくさんの学びがありました。
そして現在、65歳以上の高齢者への優先接種が始まりましたが、医療従事者と同じようにはいきません。
高齢者は封筒を手に握りしめて病院の受付に直接やってきます。
「近くなんだが、ワクチン予約したいんじゃ。」
「どうしたら良いのかわからん。」
「目が見えにくいので、書き方がわからん。」
「あんた、代わりに書いてくれ。」
困っている高齢者を目の前にして、助けないわけにはいきません。
通常診療の順番を待っている患者さんもいる中で、対応せざるを得ないスタッフの精神的な負担は加速度的にアップしています。
ワクチン接種の場面でも、混乱は続きます。
暖かくなったといっても高齢者は寒がりの方が多く、長袖の下着を着こんでいます。
簡単に肩を露出できる人は多くありません。
衣類の着脱にも時間がかかり、動きもゆっくりです。
3週間後に2回目の接種を忘れる高齢者も出てくることでしょう。
廃棄ストレスも精神をむしばみます。
スタッフ全員が、一生懸命バタバタと動いている中、電話の呼び出し音が鳴り響いています。
「予約の電話したのに、まだ日程決まらないの?」
「早くしてよ!」
不安は時に怒りとなり、人と人とがぶつかり合ってしまいます。
ファイザーのワクチンは冷蔵で5日間以内に使用しなければなりません。
とてもデリケートなワクチンで、保管・希釈作業にも神経を使います。
そして希釈後、6時間以内に接種を完了しなければなりません。
接種する針の種類も統一されておらず、5人分しか接種できないシリンジと6人分接種できるシリンジとが混在しています。
後に副作用が出た場合に備えて、ロットナンバーの管理も必要です。
アナフィラキシーショックがおこるかもしれません。
医療現場のスタッフは一生懸命頑張っています。
気づいたらお昼ご飯を食べていないことなんて、しょっちゅうです。
前例のない感染症で全世界が危機にさらされているのですから、もちろん、もっと頑張ります。
でも根性論だけでは持続しない状況だと感じます。
先が見えないのです。
ネットにアクセスできない高齢者が圧倒的に多い地域医療の現場では、地域の核となるリーダーに協力いただき、システム構築をするしかありません。
医療現場に過度のストレスがかかり続けている現状を回避できるよう、頑張ります。
薬を飲みたがらない患者さんに、私はこう言います。
「結果が全てです。」
血圧が高いまま、悪玉コレステロールが高いまま放置していたら、もっと深刻な病気になりますよ。薬じゃなくてもいいんです。食事療法でも運動療法でも。何かやって、結果を出せばいいんです。なんにもしないで放置しているのは、知らなかったことと同じ。
健康がおびやかされているとわかっているのに、そのままにしておくんですか?
結果が全て。
医療現場がストレスを抱え、爆発寸前なのに放置しておくんですか?
地域住民の不安を少しでも緩和し、定期的に供給されるワクチンを安全かつ確実に接種する方法を確立するためのより良い方法を考え、スピード感を持って対処します。
決意表明のようなブログになってしまいました。
頑張ります
連日のように不手際が報道されています。
市長が先に打ってずるい

大量廃棄するなんてけしからん

システムダウンしたら予約できないじゃないか

ごもっともでございます。
新しいことをやるのにトラブルはつきものです。
人間が人間たるものは何でしょう。
失敗から学び、へこたれない強い精神を持って、考え、創造する。
そうやって歴史を刻んできたのだと思います。
医療従事者への優先接種を行い、たくさんの学びがありました。
そして現在、65歳以上の高齢者への優先接種が始まりましたが、医療従事者と同じようにはいきません。
高齢者は封筒を手に握りしめて病院の受付に直接やってきます。
「近くなんだが、ワクチン予約したいんじゃ。」
「どうしたら良いのかわからん。」
「目が見えにくいので、書き方がわからん。」
「あんた、代わりに書いてくれ。」
困っている高齢者を目の前にして、助けないわけにはいきません。
通常診療の順番を待っている患者さんもいる中で、対応せざるを得ないスタッフの精神的な負担は加速度的にアップしています。
ワクチン接種の場面でも、混乱は続きます。
暖かくなったといっても高齢者は寒がりの方が多く、長袖の下着を着こんでいます。
簡単に肩を露出できる人は多くありません。
衣類の着脱にも時間がかかり、動きもゆっくりです。
3週間後に2回目の接種を忘れる高齢者も出てくることでしょう。
廃棄ストレスも精神をむしばみます。
スタッフ全員が、一生懸命バタバタと動いている中、電話の呼び出し音が鳴り響いています。
「予約の電話したのに、まだ日程決まらないの?」
「早くしてよ!」
不安は時に怒りとなり、人と人とがぶつかり合ってしまいます。
ファイザーのワクチンは冷蔵で5日間以内に使用しなければなりません。
とてもデリケートなワクチンで、保管・希釈作業にも神経を使います。
そして希釈後、6時間以内に接種を完了しなければなりません。
接種する針の種類も統一されておらず、5人分しか接種できないシリンジと6人分接種できるシリンジとが混在しています。
後に副作用が出た場合に備えて、ロットナンバーの管理も必要です。
アナフィラキシーショックがおこるかもしれません。
医療現場のスタッフは一生懸命頑張っています。
気づいたらお昼ご飯を食べていないことなんて、しょっちゅうです。
前例のない感染症で全世界が危機にさらされているのですから、もちろん、もっと頑張ります。
でも根性論だけでは持続しない状況だと感じます。
先が見えないのです。
ネットにアクセスできない高齢者が圧倒的に多い地域医療の現場では、地域の核となるリーダーに協力いただき、システム構築をするしかありません。
医療現場に過度のストレスがかかり続けている現状を回避できるよう、頑張ります。
薬を飲みたがらない患者さんに、私はこう言います。
「結果が全てです。」
血圧が高いまま、悪玉コレステロールが高いまま放置していたら、もっと深刻な病気になりますよ。薬じゃなくてもいいんです。食事療法でも運動療法でも。何かやって、結果を出せばいいんです。なんにもしないで放置しているのは、知らなかったことと同じ。
健康がおびやかされているとわかっているのに、そのままにしておくんですか?
結果が全て。
医療現場がストレスを抱え、爆発寸前なのに放置しておくんですか?
地域住民の不安を少しでも緩和し、定期的に供給されるワクチンを安全かつ確実に接種する方法を確立するためのより良い方法を考え、スピード感を持って対処します。
決意表明のようなブログになってしまいました。
頑張ります
