腎臓
2020年11月15日
透析をしない、という選択
腎機能が悪化しており、命の危険があると伝えなければならない時があります。
透析は嫌だから、しない。
そう言われたら「わかりました」と受け止めます。
患者さんの心の叫びみたいな言葉だからです。
それから、何度も何度も腎臓についてお話をします。
透析について、シャントについて、合併症について。
透析室を見学してもらうこともあります。
腎臓がどんな働きをしているか。
自分の腎臓はどのくらい弱っているのか。
透析ってどんな治療か。
透析をしなかったらどうなるか。
透析をしたらどう変わるか。
透析をしない、という選択はあっていい。
ただ、本人も家族も、十分に内容を理解しておく必要があると思います。
命に関わる大切な「選択」です。
内容がよくわからなかった、間違えた、では済まされません。
言葉を変え、尺度を変え、立場を変えて。
コミニュケーションスキルの全てを投入して情報提供することに全力を注ぎます。
そして患者さんの「選択」は、いつでも変更可能だと伝えます。
宿泊やレストランと違って、直前でもキャンセル料はかかりません。
しないはずじゃなかったの、と、怒られることもありません。
あなたの人生、あなたの選択、あなたの体。
透析はラクではありません。
でも、絶望するほどひどい治療でもありません。
「こんなことなら早く透析を始めた方が良かったー」
と振り返る透析患者さんも少なくはないのです。
患者さんの状態に合わせて、透析条件を詳細に設定することができます。
体の大きさ、蓄積している毒素の分子量、基礎疾患、透析歴。
生活に合わせた透析スケジュールの設定。
透析を自分の日常として、人生を謳歌するためのプランニング。
きっと正解はないのですね
正解はないからこそ、ああでもない、こうでもないと悩みながら、自分の人生を生き抜いて行く。
医療に携わるものとして、少しでも、そのお手伝いができたら嬉しいと思います。
2019年12月05日
Gチーム
新入社員を迎え、活気づいています。
眼が輝いているのです。
その顔を見ると嬉しくなる
今日も頑張ろうという気になる
気持ち良い挨拶は周りの人を元気付け、優しい笑顔に癒される〜
苦労した人、辛い経験を乗り越えてきた人は、人の悲しみを自分のことのように感じることができるものです。
医療に関わる特別の資格を持たなくとも、医療人としての素質を持った人はたくさんいます。
九州という封建的な土地柄?、今の時代でもまだまだ男尊女卑の名残があちこちにあると感じていますが、一度しかない人生だもの、男性だけでなく、女性も生き生きと活躍できる社会であってほしい。
医療と環境の融合
環境を代表するカラーであるグリーン
そのグリーンのユニフォームを身にまとうグリーンチーム、G
医療の隙間を埋め尽くすように癒しの緑パワーを
そういう期待を込めて、新たなプロジェクトをスタートしました。
Gチームは、総勢10名です。
生活習慣病から、慢性腎臓病、保存期腎不全、末期腎不全、透析中の患者さん、そして移植後の患者さんも。様々な病気と闘う患者さんに質の高い医療を提供し続けるにはどうしたら良いか、考え、行動し、情報共有するGチーム。
免許がなくてもやれる仕事を全て請け負います。
物品の準備、申請書類の整理、処置の介助、透析記録の整理、廃棄物の処理、なんでも笑顔でやります。
人生100年、ゆっくりと学びなおす暇はなくとも、その気になれば日常から学び続けることはできるのです。仕事はお金のためだけではなく、+α があってこそ楽しく、やり甲斐を感じることができるもの。
勿論お金も大切ですけどね。夢だけで生きていくことはできないもの。。。
地道な努力が正しく評価されるよう、しっかりと見守りたいと思います。
普通のおばちゃんが、どう輝いていくか楽しみです。今までにも、なんの取り柄もない主婦(親愛を込めて)が、その、優しい人間としての気質を開花させ、医療人としても活躍するようになった過程を見てきました。その成長過程はとても美しく、振り返ると感慨深いものがあります。
各人が選択し、歩んできた人生。
その人生が、この瞬間、同じ空間に存在しているという奇跡。
これも何かの縁ですね。出会いを大切にして、相手を認め合い、仲良くそして厳しく、昨日よりも今日、少しずつでも進歩し続ける理想のチームを作りたいと思います。
眼が輝いているのです。
その顔を見ると嬉しくなる
今日も頑張ろうという気になる
気持ち良い挨拶は周りの人を元気付け、優しい笑顔に癒される〜
苦労した人、辛い経験を乗り越えてきた人は、人の悲しみを自分のことのように感じることができるものです。
医療に関わる特別の資格を持たなくとも、医療人としての素質を持った人はたくさんいます。
九州という封建的な土地柄?、今の時代でもまだまだ男尊女卑の名残があちこちにあると感じていますが、一度しかない人生だもの、男性だけでなく、女性も生き生きと活躍できる社会であってほしい。
医療と環境の融合
環境を代表するカラーであるグリーン
そのグリーンのユニフォームを身にまとうグリーンチーム、G
医療の隙間を埋め尽くすように癒しの緑パワーを
そういう期待を込めて、新たなプロジェクトをスタートしました。
Gチームは、総勢10名です。
生活習慣病から、慢性腎臓病、保存期腎不全、末期腎不全、透析中の患者さん、そして移植後の患者さんも。様々な病気と闘う患者さんに質の高い医療を提供し続けるにはどうしたら良いか、考え、行動し、情報共有するGチーム。
免許がなくてもやれる仕事を全て請け負います。
物品の準備、申請書類の整理、処置の介助、透析記録の整理、廃棄物の処理、なんでも笑顔でやります。
人生100年、ゆっくりと学びなおす暇はなくとも、その気になれば日常から学び続けることはできるのです。仕事はお金のためだけではなく、+α があってこそ楽しく、やり甲斐を感じることができるもの。
勿論お金も大切ですけどね。夢だけで生きていくことはできないもの。。。
地道な努力が正しく評価されるよう、しっかりと見守りたいと思います。
普通のおばちゃんが、どう輝いていくか楽しみです。今までにも、なんの取り柄もない主婦(親愛を込めて)が、その、優しい人間としての気質を開花させ、医療人としても活躍するようになった過程を見てきました。その成長過程はとても美しく、振り返ると感慨深いものがあります。
各人が選択し、歩んできた人生。
その人生が、この瞬間、同じ空間に存在しているという奇跡。
これも何かの縁ですね。出会いを大切にして、相手を認め合い、仲良くそして厳しく、昨日よりも今日、少しずつでも進歩し続ける理想のチームを作りたいと思います。
2018年04月30日
オーバーナイト透析
透析治療が必要になると、通常は、1回に4-5時間の治療を週に3回行うことになる。
普通の会社員は仕事を続けることができなくなり、やめてしまう。
このため生活が立ち行かなくなり、家庭崩壊することもある。
なんとか就労支援したいと思い、
働き盛りの男性でも透析不足にならないよう、オーバーナイト透析を始めた。
手探りで始めたオーバーナイト透析も、もうすぐ10年の節目を迎える。
驚くほどの効果。
睡眠時間に透析をすることが良いのか、
8時間という長時間でゆったりと透析をすることが良いのか、
わからない。
あんなに血圧が高くて、たくさん薬飲んでたのに。
不整脈が頻発して、何回も入院してたのに。
リン吸着剤の内服量が多く、便秘と格闘してたのに。
嘘のように心拡大はなくなり、血圧が正常化している。
何より服薬量が激減している。
自分もやりたいと、問い合わせをたくさんいただくが、
夜勤スタッフの確保が難しいので、増床は難しい。
お金だけじゃなく、スタッフの高いモチベーションを維持できるかどうか。
「飲みすぎたよん、食べすぎた〜」
「体重増えたから長時間透析でヨロシク。寝てる間に毒素も水もしっかりとって〜」
これでは医療スタッフのモチベーションは上がらない。
疾患と向き合って自分にできる努力はしているけど、うまくいかないこともある。
腎臓はダメになったけど、しっかり透析して、残りの人生を全うしたい。
そういって頑張る患者さんを見ると、
優しい医療者は、少しでも良い治療を提供したいと感じるものだ。
老体に鞭打って、頑張る。
家族に協力してもらい、頑張る。
逆に医療者が一生懸命、自分に関わってくれると感じた時、
なんとか痛みや痒みが取れないかと、対策を考えてくれていると感じた時、
患者さんも、これはいかんぞ、頑張ろうと
気持ちを新たにするのだろう。
愛のキャッチボール