晩春夜






水戸はすっかり新緑の季節を迎えている。

今は山吹が風に揺れ、藤や、木香薔薇が蕾を膨らませている。

新しい、自然の息吹に満ちて、

今、この庭は一年中で最も美しい姿を見せている。

この庭の新しいグリーンが広がる頃に

毎年、この季節に実家に帰っては庭仕事をするようになって8年。

いろんなことがあったけど、

あまりにも速く過ぎ去って、

今の僕には、あったかくて、美しい、

そしてまた、寂しい思い出になりつつある。

毎回、母との再会が嬉しくて、

それに比例してパリに戻る朝、

タクシーに乗る僕に、

手を振る母が小さくなっていくのを見る寂しさは

回を重ねるごとに増すばかりだった。




昨年の秋、長期で帰国して以来

秋に色づいたこの庭、冬景色、早春、新緑と

冬から春闌までの、この庭の季節の流れを、

僕が大学に入学してこの家を出て以来、24年ぶりに見た。

今年もまた、この季節を、

故郷で迎えられることが嬉しいけれど、

父と祖父が旅立った、複雑な気持ちが交差する季節でもある。



僕もやっぱりこの季節に最期をむかえられたら、と思う。

この家で暮らした日々も、

母との思い出も、

風に揺れる山吹の鮮やかな黄色い色、

畑に群がる 花大根の薄紫色、

大木の木香薔薇と、群がるハルジオンや、矢車菊、

母の煮た蕗や筍の味、

お茶の葉の香り、蛙の鳴き声、

その全ての記憶を抱えて、

静かに旅立ちたい。





晩春の夜。

初夏さえ感じられる湿った空気に、

土や木や草の匂いがして、

あの蛙の声の向こうから、電車の通り過ぎていく音がした‥‥










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春愁


先日 山形のフローリスト、

小西克彦さんが送ってくださったお花で作ったアレンジをご紹介しましたが

今回も、小西さんが送ってくださった、

姫百合、ブルーレースフラワー、ビバーナムスノーボール コデマリ、雪柳で、

パニエアレンジを作ってみました。

姫百合のオレンジ、最初は少々戸惑いましたが

なんのなんの、なかなかいい感じに仕上がってくれました。

パリでよく使っていたビバーナム、

久しぶりの再会がなんとも嬉しかった。

もう少しで、去年の山形や神戸でのイベントから1年になる。

今の僕には、あの日々が夢だったのだろうか、とさえ思える。

あの日々が、今では本当に眩しい。

なんと幸せな日々だったのだろう‥‥

今の僕にはとても想像もつかないけれど、

いつかあんなキラキラした時間を過ごすことができる日が

またきっと来てくれると信じていたい。

小西さんは僕に言ってくれた。


「僕はまだイベントは諦めていないですからね! きっとやりましょう!」



山形から届いたこの花たちで

このアレンジを作りながら、

あの新緑の山形を想った。




「待っていますからね!」

この花の向こうから、小西さんの声が聞こえるかのようだ。




小西さん、皆さん、

またいつか、きっとお会いしましょう。











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ありがとう



以前から、僕のFacebookや、ブログ記事で

僕の書く記事を読んでくださり、

沢山の方々から、励ましのお言葉をいただきました。

詳しくここでは書くことは出来ないですが、

いつかその時が来たら、皆さんにご報告しようと思います。



「誰も一人では生きていけない」


よく聞く言葉だけれど、

それを身にしみて感じるこの頃です。





「安蔵さん、この花で作品を作ってください。
それが安蔵さんの癒しとなってくれたら嬉しいです」


そう言って、たくさんの花を送ってくれた、

以前山形のイベントでご一緒した、

フローリストの小西克彦さん、

そして東京でご活躍のローリスト 阿川千草さんからも

「私に何ができるか考えて、そうだ、安蔵さんにおやつの差し入れをしよう と思いました。」

そう言って沢山美味しいものを沢山お送りくださいました。


それ以外にも、沢山の方から

「安蔵さん、ご自身の事も労ってくださいね」と

様々なお心遣いをいただきました。

本当に有難うございました。


毎日のような、状況の変化に対応する自分の判断が

果たして正しいのか、そうでないのか、不安でありながらも、

立ち止まるとは許されず、

とにかく進んでいくしかない僕にとって、

そんな皆さんのお心がどんなに

心の励ましになっていることかしれません。





僕は孤独だと、ずっと思っていたけれど

孤独ではないということが、

何より嬉しかったのです。



写真は、小西さんが送ってくださった花に、

桜の枝を加えて、感謝の気持ちを込めて作ったアレンジ。


緊張した心が、ひと時、晴れやかになりました。





小西さん、阿川さん、そして、

励ましの言葉をくださった皆さん、

本当に有難うございました。














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