中東で起こった民主化の風、いわゆる「ジャスミン革命」をアジアでも起こそう、という催しが26日、駒沢オリンピック公園の中にある駒沢体育館で行われました。題して「アジアの民主化を促進する東京大集会」。8カ国、さまざまな民族の代表が一堂に会してスピーチをするという、画期的な催しになりました。
横断幕の後ろにひるがえる参加国の国旗
「自由」や「人権」は日本の社会ではごく当たり前の価値観で、それが脅かされるという危機感を持つ人は多くないでしょう。でもアジアでは、その当たり前のことがまだ実現できていない国がたくさんあります。デモや集会・結社などの政治活動をする自由はもちろんのこと、言論の自由、住居を選ぶ自由、職業を選ぶ自由、移動の自由、宗教の自由、母国語を話す自由までも奪われている多くの人がいます。それはつまり、人として生きる尊厳を奪われているということだと思います。
今日は二部構成で、一部ではベトナム、チベット、内モンゴル、ミャンマーの民族舞踊が披露されました。二部はまず実行委員長で発起人代表の加瀬英明氏、そして参議院議員の山谷えり子氏の挨拶がありました。日本からは北朝鮮による拉致被害者家族連絡会会長と特定失踪者問題調査会代表がスピーチをしました。続いて台湾の評論家、黄文雄氏、ベトナム革新党組織委員会代表、ミャンマーの市民活動家、ミャンマーのカチン族代表、世界ウイグル会議駐EU議会特別全権代表、内モンゴル人民党日本代表、モンゴル自由連盟党幹事長、と熱の入ったスピーチが続き、中国人でありながら中国を追われた中国民主党代表のメッセージもありました。
今日、スピーチをなさった方々はみな中国共産党の独裁体制と闘い、投獄されたり拷問されたりした方たちです。日本に帰化している人が多いとはいえ、大勢の前で顔をさらして話すのは勇気がいることでしょう。その勇気が本当に素晴らしいなあ、と思いました。日本は歴史上、一度も共産主義の支配を受けていません。それはとても幸せなことではありますが、それだけに共産主義に対する警戒心がどうしても薄くなります。今日のスピーチは共産主義の怖さを日本人に知らせ、共に共産主義と戦おう、というメッセージなのです。
話を聞いていて私はああ、これは平成の大東亜会議なんだ、と思いました。1943年11月5日、当時、日本が「大東亜共栄圏」と呼んでいた各地域の代表が東京に集まって会議を開きました。そして人種差別撤廃、共存共栄秩序の確立などを定めた「大東亜共同宣言」が出されたのです。あの時の敵は白人国家でしたが、今の敵は中国共産党になってしまいました。当時の日本というのは、弱い者いじめを許さない立派な国だったのだと思います。しかし、今の政治家にそれを期待するのはもはや無理でしょう。あとは私たち、草の根の力で中国を民主化しなければいけませんね。
スピーチして下さった皆さん、本当に有難うございました!