先日、たまたまドライブの途中で埼玉県・上里(かみさと)のサービスエリアで休憩しました。何か食べようと思ってパンコーナーへ入ってあれこれ、選んでいたら「琉球ドーナツ」という文字が目に飛び込んできました。「琉球ドーナツ」? なぜ「沖縄ドーナツ」じゃないの?
翌日、私は早速、「琉球ドーナツ」の謎を追ってみました。レシートにあった「ロイヤル空港高速フードサービス」に電話して、聞いてみます。
「こないだ上里のサービスエリアでパンを買ったんですけど、あそこに琉球ドーナツってありましたよね?」
「はい、ございます」
「あれ、なんで琉球ドーナツなんですか? 沖縄ドーナツじゃないんですか?」
「ああ・・・あれは業者さんの方からネーミングもされていた商品だと思います」
「業者さん? 業者がつけた名前なんですね。その業者の名前を教えて頂けませんか?」
「ああ・・・それはちょっと・・・個人情報なんで・・・」
ちょっと私が神経質になり過ぎなのかなあ、と思って反省しました。でも数日後に銀行へ行って、またまたこの「琉球」という文字を発見してしまったのです。銀行の窓口で、ですよ! 投資の相談だったので個室のように一人、一人区切られている窓口です。担当者がちょっと席を外した時に何気なく横を向くと、目の前の壁に年表が貼ってありました。一番上に年、その下にその年に起こった出来事が一つか二つ、書いてあります。日本で起きた出来事の下に世界経済の動向が書いてあって、その下に世界で起きた政治的な出来事が書いてある。詳しい年表ではなくて、ごく大雑把な年表です。ところが、この年表が実に「偏向」しているのです。のんびり見ている時間はなかったのですが、一番驚いたのは1952年の下に「琉球中央政府発足」と書いてあったことです 1952年といえばサンフランシスコ講和条約が発効して日本が占領下から主権を回復した、おめでたい年です。その年の一番、大きな出来事は当然「日本の主権回復」でなければならないのに、それがなくて代わりに「琉球中央政府」????
沖縄返還は1974年ですから、52年にはまだ完全なアメリカの占領下のはずです。「琉球中央政府」というものがあって、それがアメリカの了承を得ずに勝手に国を作った、ということなのでしょうか? 一体この年表を作ったのは誰なのか 大手都市銀行の顧客窓口にこんなトンデモ年表が堂々と貼ってあるとは・・・この現実には本当にゾウッとします。私たちの日本は本当に大丈夫なのでしょうか?
今、発売中の雑誌「WiLL」5月号に仲村覚さんというジャーナリストが書かれた「中国が用意している沖縄占領憲法」という記事が載っています。それによると2011年1月17日、香港の「アップルデイリー」という新聞に「中華民族琉球特別自治区援助準備委員会設立の公告」という広告が載ったそうです。琉球=沖縄はもともと中国領、沖縄の人々は中華民族の一員、ということを主張するトンデモ広告ですが、問題はこれが沖縄ではなく香港で出たことだそうです。つまり、沖縄県民に知られないような形で中国国民に向かって琉球自治区設立には正当性があるんだぞ、と主張するプロパガンダなのです。
歴史的に見て沖縄が明や清の属国であったことは一度もありません。「琉球人」と言えるような民族はいませんし、独立した国であったわけでもありません。日本に返還されることを沖縄県民は心から望んでいたのであって、本土の人間が沖縄の人々を差別したり虐殺したという事実もありません。もし沖縄県民に「自分は日本人だ」という意識がなかったら、大東亜戦争の時にあれほど立派に戦えるはずがありません。
皆さんの周りにも「琉球」という言葉が増えていませんか? 少しでもおかしい、と思ったことはどんどん口に出して言いましょう。ささいな事だから、と思って見過ごしているうちに「琉球」がどんどん一人歩きしてしまうような気がします。「琉球」という言葉に敏感になりましょう!